JP2652378B2 - センターデフ付4輪駆動装置 - Google Patents
センターデフ付4輪駆動装置Info
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 21
- 230000008878 coupling Effects 0.000 claims description 18
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 2
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 claims 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 17
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 17
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 13
- 230000009699 differential effect Effects 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
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- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
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Description
本発明は、センターデフ装置を備えたフルタイム式4
輪駆動装置に関し、詳しくは、前後輪の一方のディファ
レンシャル装置にセンターデフ装置を同軸配置したギヤ
トレーンにおける両装置の差動制限機構に関する。
輪駆動装置に関し、詳しくは、前後輪の一方のディファ
レンシャル装置にセンターデフ装置を同軸配置したギヤ
トレーンにおける両装置の差動制限機構に関する。
一般に、フルタイム式4輪駆動装置はセンターデフ付
であり、変速機からの出力をセンターデフ装置により前
後輪にトルク配分して伝達する構成である。ここで、セ
ンターデフ装置の配置や動力の引回しに関しては種々提
案されているが、小型化や車高の低減化のため変速機側
のディファレンシャル装置にセンターデフ装置を近接配
置する傾向にある。 そこで従来、上記センターデフ付4輪駆動装置でディ
ファレンシャル装置とセンターデフ装置とをまとめた配
置に関しては、例えば特開昭60−143131号公報の先行技
術がある。ここで、ディファレンシャル装置とセンター
デフ装置とを同軸上に近接配置し、センターデフ装置を
ダブルピニオン型プラネタリギヤを用いて構成し、かつ
ロックアップ機構を備えることが示されている。
であり、変速機からの出力をセンターデフ装置により前
後輪にトルク配分して伝達する構成である。ここで、セ
ンターデフ装置の配置や動力の引回しに関しては種々提
案されているが、小型化や車高の低減化のため変速機側
のディファレンシャル装置にセンターデフ装置を近接配
置する傾向にある。 そこで従来、上記センターデフ付4輪駆動装置でディ
ファレンシャル装置とセンターデフ装置とをまとめた配
置に関しては、例えば特開昭60−143131号公報の先行技
術がある。ここで、ディファレンシャル装置とセンター
デフ装置とを同軸上に近接配置し、センターデフ装置を
ダブルピニオン型プラネタリギヤを用いて構成し、かつ
ロックアップ機構を備えることが示されている。
ところで、上記先行技術のものにあっては、ディファ
レンシャル装置自体にも実際はデフロック機構が設けら
れており、このためディファレンシャル装置とセンター
デフ装置とはそれぞれ各別にデフロック機構を有するこ
とになる。そして各デフロック機構は構造が異なってお
り、このためデフロック機構を含む全体的構造が複雑に
なる。また、部品点数の増大により重くなり、スペース
も必要になる等の問題がある。 本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、デ
ィファレンシャル装置,センターデフ装置および両装置
のデフロック機構を含む全体的構造,デフロック機構自
体の構造を簡素化するようにしたセンターデフ付4輪駆
動装置を提供することを目的としている。
レンシャル装置自体にも実際はデフロック機構が設けら
れており、このためディファレンシャル装置とセンター
デフ装置とはそれぞれ各別にデフロック機構を有するこ
とになる。そして各デフロック機構は構造が異なってお
り、このためデフロック機構を含む全体的構造が複雑に
なる。また、部品点数の増大により重くなり、スペース
も必要になる等の問題がある。 本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、デ
ィファレンシャル装置,センターデフ装置および両装置
のデフロック機構を含む全体的構造,デフロック機構自
体の構造を簡素化するようにしたセンターデフ付4輪駆
動装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のセンターデフ付4
輪駆動装置は、変速機出力側にセンターデフ装置を設
け、上記センターデフ装置の一方の出力要素から前後輪
の一方のディファレンシャル装置に、他方の出力要素か
ら前後輪の他方へそれぞれ伝達構成する駆動系におい
て、上記センターデフ装置と上記ディファレンシャル装
置との間に、上記センターデフ装置の一方の出力要素お
よび上記ディファレンシャル装置の入力要素を一体に構
成するハウジングを設けると共に、上記ハウジングに設
けられる複数のアウタープレートと、上記センターデフ
装置の他方の出力要素と上記ディファレンシャル装置の
出力要素のそれぞれに取り付けられ上記アウタープレー
トと交互に配置される複数のインナープレートとを備
え、上記ハウジング内に粘性流体を充填することにより
上記センターデフ装置の一方および他方の出力要素間の
回転差或いは上記ディファレンシャル装置の一方および
他方の出力要素間の回転差の上昇に伴い差動制限力を増
加する単一の粘性カップリングを形成したことを特徴と
する。
輪駆動装置は、変速機出力側にセンターデフ装置を設
け、上記センターデフ装置の一方の出力要素から前後輪
の一方のディファレンシャル装置に、他方の出力要素か
ら前後輪の他方へそれぞれ伝達構成する駆動系におい
て、上記センターデフ装置と上記ディファレンシャル装
置との間に、上記センターデフ装置の一方の出力要素お
よび上記ディファレンシャル装置の入力要素を一体に構
成するハウジングを設けると共に、上記ハウジングに設
けられる複数のアウタープレートと、上記センターデフ
装置の他方の出力要素と上記ディファレンシャル装置の
出力要素のそれぞれに取り付けられ上記アウタープレー
トと交互に配置される複数のインナープレートとを備
え、上記ハウジング内に粘性流体を充填することにより
上記センターデフ装置の一方および他方の出力要素間の
回転差或いは上記ディファレンシャル装置の一方および
他方の出力要素間の回転差の上昇に伴い差動制限力を増
加する単一の粘性カップリングを形成したことを特徴と
する。
上記構成に基づき、変速機からの動力は、センターデ
フ装置により配分されてディファレンシャル装置を介し
直ちに前後輪の一方へ、およびその他方へ伝達してフル
タイム4輪駆動となる。このとき、前後輪と共にセンタ
ーデフ装置の出力要素同志の回転差,または左右輪と共
にディファレンシャル装置の入,出力要素の回転差の増
加に伴い、粘性カップリングの伝達トルクが増加し差動
制限作用する。 こうして本発明では、センターデフ装置とディファレ
ンシャル装置との差動制限作用を単一の粘性カップリン
グにより行って、構造を簡素化することが可能となる。
フ装置により配分されてディファレンシャル装置を介し
直ちに前後輪の一方へ、およびその他方へ伝達してフル
タイム4輪駆動となる。このとき、前後輪と共にセンタ
ーデフ装置の出力要素同志の回転差,または左右輪と共
にディファレンシャル装置の入,出力要素の回転差の増
加に伴い、粘性カップリングの伝達トルクが増加し差動
制限作用する。 こうして本発明では、センターデフ装置とディファレ
ンシャル装置との差動制限作用を単一の粘性カップリン
グにより行って、構造を簡素化することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を具体的に説
明する。 図面において、本発明が適用されるセンターデフ付4
輪駆動装置として、例えば横置きトランスアクスル型の
フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車をベース
とした伝動系について説明すると、車体前部にエンジン
1,クラッチ2および変速機3が左右方向に横置き配置さ
れ、変速機3から車体後方にセンターデフ装置9,フロン
トディファレンシャル装置4,トランスファ装置5が順次
配置される。そして変速機3,センターデフ装置9,フロン
トディファレンシャル装置4およびトランスファ装置5
は、クラッチハウジング6,変速機ケース7,サイドカバー
8のそれぞれの内部に設置されてトランスアクスル型を
成す。 変速機3は常時噛合式のものであり、クラッチ2から
の入力軸10とそれに平行配置された出力軸11に、例えば
第1速ないし第5速(オーバドライブ)の互いに噛合う
5組の変速用ギヤ12ないし16が設けており、ギヤ12と13
の間のシンクロ機構17,ギヤ14と15との間シンクロ機構1
8,またはギヤ16の隣りのシンクロ機構19を選択的に動作
することで、第1速から第5速までの各前進変速段の得
る。また入力軸10に一体的な後退段のギヤ20を、図示し
ないアイドラギヤを介してシンクロ機構17のスリーブ側
のギヤ21に噛合わせることで、後退段を得るように構成
されている。 センターデフ装置9は、シングルピニオン式プラネタ
リギヤから成り、サンギヤ30,リングギヤ31,ピニオン32
およびピニオン32を支持するキャリア33を有する。そし
て変速機出力軸11のドライブギヤ22と噛合う大径のファ
イナルギヤ23に入力要素のキャリア33が一体結合し、一
方の出力要素のリングギヤ31がフロントディファレンシ
ャル装置4側に連結する。他方の出力要素のサンギヤ30
は、サンギヤ軸34,一対のリダクションギヤ35,トランス
ファ装置5のトランスファ軸36,方向変換用ベベルギヤ3
7,リヤドライブ軸38を介して後輪側に伝動構成される。 フロントディファレンシャル装置4は、デフケース40
に0ピニオン軸41が取付けられ、このピニオン軸41のピ
ニオン42に左右のサイドギヤ43が噛合い、サイドギヤ43
から前輪の車軸44が取出されて成る。 そこで、上記センターデフ装置9とフロントディファ
レンシャル装置4とが同軸上に隣接して配置され、両者
に間にデフロック用の粘性カップリング50が介設され
る。この粘性カップリング50は、ハウジング51の内部に
インナプレート52a,52bとアウタプレート53とを交互に
配置し、粘性の高いオイルを封入して成り、インナプレ
ート52a,52bとアウタプレート53との回転差が大きくな
るとオイルにより係合して、インナプレート52a,52bと
アウタプレート53との間の伝達トルクを増大する特性を
有する。 従ってかかる粘性カップリング50により、センターデ
フ装置9とフロントディファレンシャル装置4との差動
制限を行うものであり、センターデフ装置9,フロントデ
ィファレンシャル装置4の配置関係を利用して両者のデ
フロック作用を同時に行う構成になっている。即ち、互
いに連結するセンターデフ装置9のリングギヤ31とフロ
ントディファレンシャル装置4のデフケース40との間に
アウタプレート53を有するハウジング51を結合し、イン
ナプレート52a,52bをサンギヤ軸34と車軸44に取付け
る。そしてセンターデフ9側のサンギヤ30とリングギヤ
31との間,およびフロントディファレンシャル装置4側
のデフケース40と車軸44との間に、共に粘性カップリン
グ50を介在した伝動構成になっている。 次いで、このように構成された4輪駆動装置の作用に
ついて述べる。 先ず、エンジン1の動力は、クラッチ2を介して変速
機3の入力軸10に入力し、変速機3においてシンクロ機
構17ないし19等を動作することで、ギヤ12ないし16,20,
21等により出力軸11に前進5段後進1段の変速動力が出
力する。この変速動力は、ドライブギヤ22,ファイナル
ギヤ23によりセンターデフ装置9のキャリア33に伝達
し、サンギヤ30とリングギヤ31とにトルク配分される。
リングギヤ31の動力は、フロントディファレンシャル装
置4のデフケース40に入力し、更にトルク配分して車軸
44により前輪に伝達する。一方、サンギヤ30の動力は、
サンギヤ軸34からトランスファ装置5等を介して後輪側
に伝達するものであり、こうして常時前後輪に動力伝達
して、フルタイムの4輪駆動で走行することになる。そ
して旋回時は、フロントディファレンシャル装置4の差
動作用で左右輪の回転差を、センターデフ装置9の差動
作用で前後輪の回転差を吸収することで、円滑に旋回走
行する。 そこで、上記動力伝達による走行時に、粘性カップリ
ング50のアウタプレート53にはリングギヤ31の動力が、
インナプレート52aにはサンギヤ30の動力が入力する。
また、アウタプレート53はリングギヤ31と、インナプレ
ート52a,52bはサンギヤ30,車軸40と一緒に回転してお
り、直進や通常旋回時にはリングギヤ31とサンギヤ31,
デフケース40と車軸44との回転差は小さい。従って、粘
性カップリング50のアウタープレート53とインナプレー
ト52a,52bとの回転差も小さくなり、解放して単に連れ
回っているにすぎない。 一方、左右輪の一方が脱輪すると、デフケース40と車
軸44との間の回転差が差動作用により著しく大きくな
り、このため粘性カップリング50のアウタプレート53と
インナプレート52bとの間でこの回転差に基づいて係合
し、デフロック作用する。そして粘性カップリング50の
トルク容量に応じてデフケース40から車軸44にバイパス
して動力伝達し、脱輪状態から脱出することが可能とな
る。 また、前後輪の一方が脱輪すると、サンギヤ30とリン
グギヤ31との間に多大な回転差を生じ、同様に粘性カッ
プリング50のアウタプレート53とインナプレート52aと
が掛合し、デフロック作用する。そしてサンギヤ30とリ
ングギヤ31の一方から他方へバイパスして動力伝達し、
脱輪状態から脱出する。こうして、脱出して元の回転差
に戻ると、粘性カップリング50は再び解放して旋回可能
になる。 以上、本発明の一実施例について述べたが、FFベース
以外、縦置きトランスアクスル型にも適用できる。
明する。 図面において、本発明が適用されるセンターデフ付4
輪駆動装置として、例えば横置きトランスアクスル型の
フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車をベース
とした伝動系について説明すると、車体前部にエンジン
1,クラッチ2および変速機3が左右方向に横置き配置さ
れ、変速機3から車体後方にセンターデフ装置9,フロン
トディファレンシャル装置4,トランスファ装置5が順次
配置される。そして変速機3,センターデフ装置9,フロン
トディファレンシャル装置4およびトランスファ装置5
は、クラッチハウジング6,変速機ケース7,サイドカバー
8のそれぞれの内部に設置されてトランスアクスル型を
成す。 変速機3は常時噛合式のものであり、クラッチ2から
の入力軸10とそれに平行配置された出力軸11に、例えば
第1速ないし第5速(オーバドライブ)の互いに噛合う
5組の変速用ギヤ12ないし16が設けており、ギヤ12と13
の間のシンクロ機構17,ギヤ14と15との間シンクロ機構1
8,またはギヤ16の隣りのシンクロ機構19を選択的に動作
することで、第1速から第5速までの各前進変速段の得
る。また入力軸10に一体的な後退段のギヤ20を、図示し
ないアイドラギヤを介してシンクロ機構17のスリーブ側
のギヤ21に噛合わせることで、後退段を得るように構成
されている。 センターデフ装置9は、シングルピニオン式プラネタ
リギヤから成り、サンギヤ30,リングギヤ31,ピニオン32
およびピニオン32を支持するキャリア33を有する。そし
て変速機出力軸11のドライブギヤ22と噛合う大径のファ
イナルギヤ23に入力要素のキャリア33が一体結合し、一
方の出力要素のリングギヤ31がフロントディファレンシ
ャル装置4側に連結する。他方の出力要素のサンギヤ30
は、サンギヤ軸34,一対のリダクションギヤ35,トランス
ファ装置5のトランスファ軸36,方向変換用ベベルギヤ3
7,リヤドライブ軸38を介して後輪側に伝動構成される。 フロントディファレンシャル装置4は、デフケース40
に0ピニオン軸41が取付けられ、このピニオン軸41のピ
ニオン42に左右のサイドギヤ43が噛合い、サイドギヤ43
から前輪の車軸44が取出されて成る。 そこで、上記センターデフ装置9とフロントディファ
レンシャル装置4とが同軸上に隣接して配置され、両者
に間にデフロック用の粘性カップリング50が介設され
る。この粘性カップリング50は、ハウジング51の内部に
インナプレート52a,52bとアウタプレート53とを交互に
配置し、粘性の高いオイルを封入して成り、インナプレ
ート52a,52bとアウタプレート53との回転差が大きくな
るとオイルにより係合して、インナプレート52a,52bと
アウタプレート53との間の伝達トルクを増大する特性を
有する。 従ってかかる粘性カップリング50により、センターデ
フ装置9とフロントディファレンシャル装置4との差動
制限を行うものであり、センターデフ装置9,フロントデ
ィファレンシャル装置4の配置関係を利用して両者のデ
フロック作用を同時に行う構成になっている。即ち、互
いに連結するセンターデフ装置9のリングギヤ31とフロ
ントディファレンシャル装置4のデフケース40との間に
アウタプレート53を有するハウジング51を結合し、イン
ナプレート52a,52bをサンギヤ軸34と車軸44に取付け
る。そしてセンターデフ9側のサンギヤ30とリングギヤ
31との間,およびフロントディファレンシャル装置4側
のデフケース40と車軸44との間に、共に粘性カップリン
グ50を介在した伝動構成になっている。 次いで、このように構成された4輪駆動装置の作用に
ついて述べる。 先ず、エンジン1の動力は、クラッチ2を介して変速
機3の入力軸10に入力し、変速機3においてシンクロ機
構17ないし19等を動作することで、ギヤ12ないし16,20,
21等により出力軸11に前進5段後進1段の変速動力が出
力する。この変速動力は、ドライブギヤ22,ファイナル
ギヤ23によりセンターデフ装置9のキャリア33に伝達
し、サンギヤ30とリングギヤ31とにトルク配分される。
リングギヤ31の動力は、フロントディファレンシャル装
置4のデフケース40に入力し、更にトルク配分して車軸
44により前輪に伝達する。一方、サンギヤ30の動力は、
サンギヤ軸34からトランスファ装置5等を介して後輪側
に伝達するものであり、こうして常時前後輪に動力伝達
して、フルタイムの4輪駆動で走行することになる。そ
して旋回時は、フロントディファレンシャル装置4の差
動作用で左右輪の回転差を、センターデフ装置9の差動
作用で前後輪の回転差を吸収することで、円滑に旋回走
行する。 そこで、上記動力伝達による走行時に、粘性カップリ
ング50のアウタプレート53にはリングギヤ31の動力が、
インナプレート52aにはサンギヤ30の動力が入力する。
また、アウタプレート53はリングギヤ31と、インナプレ
ート52a,52bはサンギヤ30,車軸40と一緒に回転してお
り、直進や通常旋回時にはリングギヤ31とサンギヤ31,
デフケース40と車軸44との回転差は小さい。従って、粘
性カップリング50のアウタープレート53とインナプレー
ト52a,52bとの回転差も小さくなり、解放して単に連れ
回っているにすぎない。 一方、左右輪の一方が脱輪すると、デフケース40と車
軸44との間の回転差が差動作用により著しく大きくな
り、このため粘性カップリング50のアウタプレート53と
インナプレート52bとの間でこの回転差に基づいて係合
し、デフロック作用する。そして粘性カップリング50の
トルク容量に応じてデフケース40から車軸44にバイパス
して動力伝達し、脱輪状態から脱出することが可能とな
る。 また、前後輪の一方が脱輪すると、サンギヤ30とリン
グギヤ31との間に多大な回転差を生じ、同様に粘性カッ
プリング50のアウタプレート53とインナプレート52aと
が掛合し、デフロック作用する。そしてサンギヤ30とリ
ングギヤ31の一方から他方へバイパスして動力伝達し、
脱輪状態から脱出する。こうして、脱出して元の回転差
に戻ると、粘性カップリング50は再び解放して旋回可能
になる。 以上、本発明の一実施例について述べたが、FFベース
以外、縦置きトランスアクスル型にも適用できる。
以上述べてきたように、本発明によれば、 センターデフ装置とディファレンシャル装置との差動
制限を同じ一つの粘性カップリングで行う構成であるか
ら構造が簡素化し、スペース,コスト的にも非常に有利
になる。 粘性カップリングの特性によりデフロック回転差,伝
達トルク等を任意に定めて最適化することが可能であ
る。
制限を同じ一つの粘性カップリングで行う構成であるか
ら構造が簡素化し、スペース,コスト的にも非常に有利
になる。 粘性カップリングの特性によりデフロック回転差,伝
達トルク等を任意に定めて最適化することが可能であ
る。
図面は本発明のセンターデフ付4輪駆動装置の実施例を
示すスケルトン図である。 3……変速機、4……フロントディファレンシャル装
置、9……センターデフ装置、30……サンギヤ、31……
リングギヤ、40……デフケース、44……車軸、50……粘
性カップリング
示すスケルトン図である。 3……変速機、4……フロントディファレンシャル装
置、9……センターデフ装置、30……サンギヤ、31……
リングギヤ、40……デフケース、44……車軸、50……粘
性カップリング
Claims (1)
- 【請求項1】変速機出力側にセンターデフ装置を設け、
上記センターデフ装置の一方の出力要素から前後輪の一
方のディファレンシャル装置に、他方の出力要素から前
後輪の他方へそれぞれ伝達構成する駆動系において、 上記センターデフ装置と上記ディファレンシャル装置と
の間に、 上記センターデフ装置の一方の出力要素および上記ディ
ファレンシャル装置の入力要素を一体に構成するハウジ
ングを設けると共に、 上記ハウジングに設けられる複数のアウタープレート
と、上記センターデフ装置の他方の出力要素と上記ディ
ファレンシャル装置の出力要素のそれぞれに取り付けら
れ上記アウタープレートと交互に配置される複数のイン
ナープレートとを備え、上記ハウジング内に粘性流体を
充填することにより上記センターデフ装置の一方および
他方の出力要素間の回転差或いは上記ディファレンシャ
ル装置の一方および他方の出力要素間の回転差の上昇に
伴い差動制限力を増加する単一の粘性カップリングを形
成したことを特徴とするセンターデフ付4輪駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62157161A JP2652378B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | センターデフ付4輪駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62157161A JP2652378B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | センターデフ付4輪駆動装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS641626A JPS641626A (en) | 1989-01-06 |
JPH011626A JPH011626A (ja) | 1989-01-06 |
JP2652378B2 true JP2652378B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=15643518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62157161A Expired - Fee Related JP2652378B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | センターデフ付4輪駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652378B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1498061A (en) * | 1975-02-25 | 1978-01-18 | Gkn Transmissions Ltd | Control couplings and gearing combined therewith |
JPH0351544Y2 (ja) * | 1984-12-19 | 1991-11-06 | ||
JPH0135007Y2 (ja) * | 1985-02-26 | 1989-10-25 |
-
1987
- 1987-06-23 JP JP62157161A patent/JP2652378B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS641626A (en) | 1989-01-06 |
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