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JP2650777B2 - ポリアニリンの製造方法 - Google Patents

ポリアニリンの製造方法

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Publication number
JP2650777B2
JP2650777B2 JP2260887A JP26088790A JP2650777B2 JP 2650777 B2 JP2650777 B2 JP 2650777B2 JP 2260887 A JP2260887 A JP 2260887A JP 26088790 A JP26088790 A JP 26088790A JP 2650777 B2 JP2650777 B2 JP 2650777B2
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JP
Japan
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polyaniline
mol
film
concentration
electrolytic
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Application number
JP2260887A
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English (en)
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JPH04139214A (ja
Inventor
克彦 大柿
喜好 中瀬
博司 稲葉
宏明 荒井
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP2260887A priority Critical patent/JP2650777B2/ja
Publication of JPH04139214A publication Critical patent/JPH04139214A/ja
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Publication of JP2650777B2 publication Critical patent/JP2650777B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はエレクトロクロミック表示素子の発色電極な
どとして有用なポリアニリンの製造方法に関する。
[従来の技術] 白金や金などの金属電極上にポリアニリンを電析させ
る場合には均一な膜を得ることが比較的容易であるが、
ITO膜、NESA膜などの透明導電膜上にポリアニリンを電
析させる場合には、アニリンモノマーと酸性水溶液の濃
度がそれぞれ1モル/程度では付着が可能であるが、
充分な膜厚のポリアニリンを合成することが困難であ
り、また、濃度を低くして、長時間重合させるとポリア
ニリンが透明導電膜上に微粉化されて堆積し、均一な膜
を得ることが困難であった。また、濃度をさらに高くす
ると重合されたポリアニリンが電解液に溶解して剥離し
てしまうという問題点があった。
[発明の目的] 本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
均一な製膜が困難とされる透明導電膜上に均一で付着力
の強いポリアニリン膜を製造する方法を提供することを
目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、アニリンモノマーと酸性水溶液を混合した
電解液に、透明導電膜が形成された基板を浸漬し、該基
板を一方の電極として電解酸化重合法により前記透明導
電膜上にボリアニリンを製造する方法において、まず、
アニリンモノマー濃度を0.1〜1.0モル/の範囲、酸性
水溶液の濃度を0.1〜1.0モル/の範囲、電流密度を10
μA/cm2〜1mA/cm2なる条件で100〜700Åのポリアニリン
を電解酸化重合し、その後、酸性水溶液の濃度を0.1〜
1.0モル/の範囲、アニリンモノマーの濃度を0.1〜1.
0モル/の範囲とする電解液により、さらに電解酸化
重合するようにしたことを特徴とする。
[作用] 本発明者らは一回の電解酸化重合では、1,000Å以上
の均一な膜を透明導電膜上に製造することは困難である
が、特定条件のもとで二回電解酸化重合を行うというこ
とに着目して本発明をなすに到ったものである。
すなわち、まず、アニリンモノマー濃度を0.1〜1.0モ
ル/の範囲、酸性水溶液の濃度を0.1〜1.0モル/の
範囲、電流密度を10μA/cm2〜1mA/cm2なる条件で100〜7
00Åのポリアニリンを電解酸化重合するものである。こ
のとき、アニリンモノマー濃度がこの範囲より小さいと
良好なポリアニリン膜を得ることは困難であり、しかも
重合に要する時間がかかり過ぎ、この範囲より大きい場
合にはアニリンモノマーが電解液に溶解しにくくなる難
点がある。酸性水溶液の濃度がこの範囲より小さいと電
解液の電気抵抗が大きくなり、ポリアニリンが製膜され
る陽極の電位が上昇するのでポリアニリンが分解してし
まう恐れがあり、この範囲により大きいとITO膜などの
透明導電膜が溶解する恐れがある。電流密度がこの範囲
より小さい場合には、重合に要する時間がかかり過ぎ、
この範囲より大きい場合には、均一な膜を重合するのが
困難である。
また、膜厚が100Åより小さいと、膜厚制御が困難で
あり、700Åより大きいと、膜厚の不均一性が次第に増
大される。
このような条件で電着時間を10分以内として、電解重
合を行って、洗浄すると表層の付着力の弱いポリニアリ
ンが落とされ、その結果100〜700Åの厚さの比較的均一
なポリアニリン膜が製膜される。
次に、酸性水溶液の濃度を0.1〜1.0モル/の範囲、
アニリンモノマーの濃度を0.1〜1.0モル/の範囲とす
る電解液により電解酸化重合すると、電流密度と電着時
間を適宜選択することにより、1,000〜5,000Åの均一な
ポリアニリン膜を製膜することができるものである。
これは、一回目の電解酸化重合で製膜可能な膜厚を有
するポリアニリンを重合しておくことにより、二回目の
電解酸化重合時にポリアニリン膜が付着しやすい状態に
なっており、しかも一回目に重合されたポリアニリン膜
の表面凹凸による表面抵抗のばらつきは、透明導電膜の
表面凹凸による表面抵抗のばらつきに比較して大幅に小
さくなっているので、5,000Å程度まで厚く製膜しても
均一性が保たれることに起因するものと思われる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を比較例とともに、詳細に説明
する。
実施例1 アニリン0.1モル/と硫酸0.1モル/を混合したも
のを電解液として入れた電解槽に、ITO膜被膜の40mm角
のガラス板、白金板および飽和カロメル電極をそれぞれ
陽極、陰極、参照電極として浸漬し、直流電源に接続し
た。
このような状態で、直流電源により、参照電極で陽極
電位が初期に約0.85V以上であることを確認して、電流
密度100μA/cm2(定電流)で5分間通電してポリアニリ
ン膜をITO膜上に重合した。その後、電解槽からガラス
板を取り出し水洗したところ、表層の付着力の弱いポリ
アニリンが落とされ、ITO膜上には200Å厚さのポリアニ
リン膜が製膜された。
次に、このガラス板をアニリン0.5モル/と硫酸0.5
モル/を混合したものを電解液として入れた電解槽に
飽和カロメル電極、参照電極とともに浸漬し、電流密度
100μA/cm2で10分間通電してポリアニリン膜を重合し
た。
このようにして得られたポリアニリン膜は2,400Åの
良質で均一性に優れたものであった。
実施例1′ 実施例1で得られたポリアニリンをエレクトロクロミ
ック素子に応用した例を示す。
実施例1で得られた3mm厚さのガラス基板と、3mm厚さ
のガラス板に透明導電膜と発色層WO3が形成れた基板を
相対向させ、周辺部をシールした後、電解液として1モ
ル過塩素酸リチウムを含むプロピレンカーボネート溶液
を充填した。
このようにして得られたエレクトロクロミック素子に
ポリアニリンを陽極、WO3を陰極として1.0Vの直流電圧
を印加したところ、ポリアニリンとWO3が共に青色に発
色、可視光透過率が10.5%となり、良好な光遮蔽性を示
し、WO3を陽極、ポリアニリンを陰極として0.5Vの直流
電圧を印加したところ、ポリアニリン、WO3とも消色、
可視光透過率が55%となり、良好な光透過性を示した。
この着消色を約2,000回繰り返しても、ポリアニリン
膜は剥離することなく、しかも、着色時に色むらを生ず
ることもなく、優れたエレクトロクロミズムを示すこと
を確認した。また、この間エレクトロクロミックミック
素子は一定電圧を印加すると、濃度の変動がきわめて小
さく一定の濃度が得られ安定した駆動を行うことができ
た。
これは、ポリアニリンがITO膜上に均一に重合され、
その付着力も強いことを示すものである。
比較例 アニリン0.5モル/と硫酸0.5モル/を混合したも
のを電解液として入れた電解槽に、ITO膜被膜の40mm角
のガラス板、白金板、飽和カロメル電極をそれぞれ陽
極、陰極、参照電極として浸漬し、電流密度100μA/cm2
(定電流)で30分間通電してポリアニリン膜を重合し
て、水洗したところ、ポリアニリン膜が流出して、膜圧
が100Åを下回ってしまい、しかも均一性が損なわれ、
実用に供しうるものではなかった。
実施例2 70mm角のITO膜被覆ガラス板を陽極として、二回めの
硫酸濃度を0.1モル/、通電時間を20分間とした以外
は実施例1と同じ条件でポリアニリンを重合した。
このようにして得られたポリアニリン膜は膜厚3,500
Åの均一な膜であった。
実施例3 70mm角のITO膜被覆ガラス板を陽極として、二回めの
硫酸濃度を0.5モル/、電流密度500μA/cm2、通電時
間を4分間とした以外は実施例1と同じ条件でポリアニ
リンを重合した。
このようにして得られたポリアニリン膜は膜厚4,500
Åの均一な膜であった。
実施例4 70mm角のITO膜被覆ガラス板を陽極として、二回めの
アニリン濃度を0.1モル/、硫酸濃度を0.1モル/、
通電時間を10分間とした以外は実施例1と同じ条件でポ
リアリニンを合成した。
このようにして得られたポリアニリン膜は膜厚2,400
Åの均一な膜であった。
実施例5 一回目のアニリン濃度を0.3モル/、硫酸濃度を0.5
モル/、電流密度500μA/cm2(定電流)、通電時間を
3分間として、二回目のアニリン濃度を0.3モル/、
硫酸濃度を0.5モル/、通電時間を5分間とした以外
は実施例1と同じ条件でポリアニリンを重合した。
このようにして得られたポリアニリン膜は膜厚1,500
Åの均一な膜であった。
なお、一回目の電解重合によって得られたポリアニリ
ンの膜厚は600Åであった。
実施例6 一回目のアニリン濃度を0.5モル/、硫酸濃度を0.5
モル/、電流密度を50μA/cm2(定電流)、通電時間
を10分間とし、二回目のアニリン濃度を0.3モル/、
硫酸濃度を0.5モル/、通電時間を5分間とした以外
は実施例1と同じ条件でポリアニリンを重合した。
このようにして得られたポリアニリン膜は膜厚2,400
Åの均一な膜であった。
なお、一回目の電解重合によって得られたポリアニリ
ンの膜厚は200Åであった。
実施例7 アニリン0.1モル/とHBF40.2モル/を混合したも
のを電解液として入れた電解槽に、ITO膜被覆の40mm角
のガラス板、白金板および飽和カロメル電極をそれぞれ
陽極、陰極、参照電極として浸漬し、電流密度50μA/cm
2(定電流)で5分間通電してポリアニリン膜を重合
し、水洗後、このガラス板をアニリン0.5モル/と、H
BF41.0モル/を混合したものを電解液として入れた電
解槽に飽和カロメル電極、参照電極とともに浸漬し、電
流密度1.0mA/cm2で5分間通電してポリアニリン膜を重
合した。このようにして得られたポリアリニン膜は4500
Åの良質で均一性に優れたものであった。
以上、好適な実施例により説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく種々の応用が可能である。
酸性水溶液として使用する酸は、硫酸、HBF4(四フッ
化ホウ素酸)以外にも、過塩素酸、塩酸等の無機酸の1
種または2種以上を組合せて使用することができる。
また、酸性水溶液として硫酸を使用する場合に一回目
の電解重合時のアニリンモノマー濃度と硫酸の濃度は0.
1〜1.0モル/の範囲内で適宜選択すればよいが、特に
硫酸濃度をxモル/とすれば、アニリンモノマー濃度
は(0.1x+0.05)モル/以上とした方がよいことを確
認した。硫酸は電解液の中でイオン化しており、このイ
オンによって電気を導くものであるから、硫酸濃度が高
いと電解液の抵抗が低くなり、そのために陽極電位が低
くなって電解重合に必要な初期電位(約0.85V)を下回
るとポリアニリンの重合ができない。しかしながら、硫
酸濃度が高くても、アニリンモノマーの濃度が高くなる
と、このアニリンモノマーが電解液中のイオン(水素イ
オン、硫酸イオン)の動きを妨げるので、電解液の抵抗
が高くなり、同時に陽極電位も高くなり、ポリアニリン
の合成が可能になる。
[発明の効果] 本発明によれば、特定条件で二回の電解酸化重合を行
うことにより、従来困難であったITO膜、NESA膜などの
透明導電膜上にポリアニリンを合成・製膜することがで
き、膜厚も均一で、付着力も強いので、エレクトロクロ
ミック材とし特に好適に応用することができるのは勿
論、エレクトロクロミック素子の補助電極などの各種の
電子材料として使用することができるものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−253021(JP,A) 特開 平2−79047(JP,A) 特開 昭57−11810(JP,A) 特開 昭57−145019(JP,A) 特開 昭60−91528(JP,A) 特公 平5−16364(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニリンモノマーと酸性水溶液を混合した
    電解液に、透明導電膜が形成された基板を浸漬し、該基
    板を一方の電極として電解酸化重合法により前記透明導
    電膜上にボリアニリンを製造する方法において、まず、
    アニリンモノマー濃度を0.1〜1.0モル/の範囲、酸性
    水溶液の濃度を0.1〜1.0モル/の範囲、電流密度を10
    μA/cm2〜1mA/cm2なる条件で100〜700Åのポリアニリン
    を電解酸化重合し、その後、酸性水溶液の濃度を0.1〜
    1.0モル/の範囲、アニリンモノマーの濃度を0.1〜1.
    0モル/の範囲とする電解液により、さらに電解酸化
    重合するようにしたことを特徴とするポリアニリンの製
    造方法。
JP2260887A 1990-09-29 1990-09-29 ポリアニリンの製造方法 Expired - Lifetime JP2650777B2 (ja)

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