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JP2648855B2 - ペプチド、その抗体およびエンドセリンの定量 - Google Patents

ペプチド、その抗体およびエンドセリンの定量

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Publication number
JP2648855B2
JP2648855B2 JP63061125A JP6112588A JP2648855B2 JP 2648855 B2 JP2648855 B2 JP 2648855B2 JP 63061125 A JP63061125 A JP 63061125A JP 6112588 A JP6112588 A JP 6112588A JP 2648855 B2 JP2648855 B2 JP 2648855B2
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endothelin
peptide
antibody
cys
solution
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JP63061125A
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俊平 榊原
知生 眞崎
繁 黒岡
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DAINIPPON SEIYAKU KK
PEPUCHIDO KENKYUSHO KK
Original Assignee
DAINIPPON SEIYAKU KK
PEPUCHIDO KENKYUSHO KK
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/57536Endothelin, vasoactive intestinal contractor [VIC]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規ペプチド、それに対する抗体ならびに
エンドセリン(Endothelin)やその類縁体の免疫学的定
量用キットに関するものであり、特に臨床診断の分野に
おいて有用である。
従来技術と解決課題 本発明の発明者の一人である眞崎らは、ヒト上皮細胞
培養上清中に見い出される血管収縮性ペプチドを単離精
製し、これをエンドセリンと名付けた[血管第11巻1号
BS2頁1988年]。その後、眞崎らは、エンドセリンが次
式で表される構造をとる、との新たな知見を得た。
エンドセリンは循環系調節に関与する内因性因子であ
ると予想され、その体内動態は本態性高血圧症などの病
態生理の一端を担うと考えられる。また、エンドセリン
のこのような生理活性の発現には、そのN末端から中央
部にかけての環状部分、ならびにC末端付近の疎水性部
位の全部が必要と考えられる。
生体体液中のエンドセリンの量が追跡できれば、この
ような病変の診断が可能と考えられる。しかし、エンド
セリンの定量についての報告はない。そこで本発明者ら
は、エンドセリンおよびその類縁体を製造し、これに対
する抗体を創製し、この抗体を利用したエンドセリンま
たはその類縁体の定量法を確立して本発明を完成した。
課題を解決するための手段 本発明は、次式(1−1) Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (1−1) または次式(2−1) Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu (2−1) で表されるペプチドまたはそれらの塩に関する。
これらのペプチドは、エンドセリンまたはその類縁体
を認識する抗体を調整するためのハプテンなどとして有
用である。
なお、本明細書において用いられる記号は、次のアミ
ノ酸残基を意味する。
Cys:システイン Ser:セリン Leu:ロイシン Met:メチオニン Asp:アスパラギン酸 Lys:リシン Glu:グルタミン酸 Val:バリン Tyr:チロシン Phe:フェニルアラニン His:ヒスチジン Ile:イソロイシン Trp:トリプトファン 式(1−1)または(2−1)で表されるペプチドお
よびそれらの塩は、アミノ酸を1個ずつ縮合せしめる方
法、複数のアミノ酸からなる縮合物同士を縮合せしめる
方法、またはこれらを組み合わせた方法により製造でき
る。このような縮合は、例えばアジド法、混合酸無水物
法、ジシクロヘキシルカルボジイミド法、活性エステル
法などの常法により、液相や固相において、好ましくは
固相において行える。固相法は、反応に関与せしめる必
要のない官能基を保護したアミノ酸と、パム(pam)樹
脂の如き不溶性担体とを、アミノ酸のカルボキシル基を
通じて結合させ、保護基を脱離し、これに反応に関与せ
しめる必要のない官能基を保護したアミノ酸をカップル
させ、所望のペプチド鎖になるまでこの操作を繰り返
し、次いでフッ化水素処理などにより不溶性担体との結
合を切断し、保護基が残存するときはこれを脱離して目
的とするペプチドを得る方法である。通常、フッ化水素
処理により大部分の保護基が脱離されるので、大抵は保
護基脱離操作を独立して行う必要がない。
反応に関与せしめる必要のない官能基としては、アミ
ノ基、水酸基、カルボキシル基、SH基、インドールやイ
ミダゾール環におけるNH基などがある。これらの基
は、通常保護基で保護される。アミノ保護基としてはBo
cと略称されるt−ブチルオキシカルボニルや、ClZと略
称される2−クロルベンジルオキシカルボニルなどが、
水酸基保護基としてはBzlと略称されるベンジルや、BrZ
と略称されるP−ブロムベンジルオキシカルボニルなど
が、カルボキシル保護基としてはOcHexと略称されるシ
クロヘキシルエステルが、SH保護基としてはAcmと略称
されるアセタミドメチルや4−MeBzlと略称される4−
メチルベンジルなどが、更にはインドール環やイミダゾ
ール環におけるNH保護基としてはForと略称されるホ
ルミルや、Tosと略称させるp−トルエンスルホニルな
どが、保護基の例として挙げられる。
なお、エンドセリンは後記実施例1の記載に従って製
造することができる。そこには、エンドセリンの特定部
位おける2組の−SS−結合の形成方法についても言及さ
れている。
本発明は、また、前記ペプチド(1−1)または(2
−1)に対する抗体に関する。本発明の抗体は、ペプチ
ド(1−1)または(2−1)のみならず、これらのペ
プチド残基をその分子の構成成分として含むペプチドを
も認識する。このような本発明の抗体が認識するペプチ
ドとしては、エンドセリンや、構成アミノ酸数がエンド
セリンより多いもの若しくは少ないもの、エンドセリン
の構成アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたものなどが
挙げられる。本明細書では、本発明の抗体が認識するこ
れらのペプチドを、前記ペプチド(1−1)および(2
−1)を含めて、「エンドセリンまたはその類縁体」と
総称する。
本発明の抗体は、式(1−1)または(2−1)で表
されるペプチドと免疫原性タンパクとの結合物(ハプテ
ン抗原)を、適当なアジュバントとともにウサギにモル
モット、山羊、羊などの動物に非経口投与(免疫)し、
その血清を採取し、公知の処理をなすことによって容易
に得られる。ここにおける免疫原性タンパクとしてはア
ルブミン、グロブリン、サイログロブリン、貝ヘモシア
ニン、エデスチンなどが挙げられる。これらの免疫原性
タンパクと式(1−1)または(2−1)で表されるペ
プチドとの結合は、結合剤を用いる常法に従って行え
る。結合剤としては、ペプチド(1−1)若しくは(2
−1)のアミノ基と免疫原性タンパクのアミノ基の間を
化学的に結合するグルタルアルデヒド、トルエンジイソ
シアネート、ジハロゲン化ジニトロベンゼン、またはペ
プチド(1−1)若しくは(2−1)のSH基と免疫原性
タンパクのアミノ基とを架橋する例えば特公昭58−8395
号明細書に記載のm−MBSと略称されるマレイミド誘導
体、更に、ペプチドのアミノ基若しくはカルボキシル基
と免疫原性タンパクのカルボキシル基若しくはアミノ基
との間を結合する水溶性カルボジイミドの如きカルボジ
イミド誘導体などが挙げられる。SH基が存在しない免疫
原性タンパクは、特開昭57−142967号明細書に開示され
ている、例えばN−(アセチルメルカプトアセトキシ)
サクシンイミドを用いて、SH基を導入してから結合に供
することができる。かくして得られるペプチド(1−
1)または(2−1)と免疫原性タンパクとの結合物で
動物を十分免疫することにより、所望の抗体が得られ
る。モノクローナル抗体は、このように免疫された動物
の抗体産生細胞を脾臓より採取し、以下常法に従って、
ミエローマ細胞との融合、クローン性細胞のスクリーニ
ングなどの操作を経て創製できる。
本発明は、また、上記の抗体を用いるエンドセリンま
たはその類縁体の免疫学的定量用キットに関する。エン
ドセリンまたはその類縁体の定量は、少なくとも次の試
薬 (a)標識物で標識されたエンドセリンまたはその類縁
体、 (b)式(1−1)または(2−1)で表されるペプチ
ドに対する抗体そのものまたはその不溶化物、 (c)試薬(b)が抗体そのものであるときは、これと
試薬(a)とを反応させたときの反応物と残余とを分離
するための試薬 から構成されるキットを用いることにより容易に実施で
きる。
試薬(a)は、標識物とエンドセリン若しくはその類
縁体との結合物(標識抗原)であり、先に述べた、ペプ
チド(1−1)または(2−1)と免疫原性タンパクと
の結合の場合と同様にして調製できる。標識物としては
酵素、放射性物質、蛍光物質、スピン化合物などが挙げ
られ、特に酵素が好ましい。酵素としては、β−カラク
トシダーゼ、アルカリホスファターゼ、リパーゼ、パー
オキシダーゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒドロ
ゲナーゼなどが用いられる。
試薬(b)は本発明の抗体そのものか、または本発明
の抗体と不溶性担体とを結合させた不溶化抗体である。
不溶性担体と抗体との結合も前記と同様にして行える。
不溶性担体としては本分野で用いられるものであればい
ずれでもよいが、米国特許4,166,767号明細書に開示の
細菌細胞璧片が特に好ましく用いられる。
試薬(c)として普通に用いられるのは、試薬(b)
たる抗体に対する抗体(第2抗体)であって不溶化され
たもの(第2不溶化抗体)である。第2抗体は、例えば
ウサギ血清から得られたIgG分画を抗原として、他の動
物、例えばモルモットを免疫することにより調整でき
る。
このほか、緩衝化剤、標識活性測定用試薬、検量線作
成用標準抗原溶液などの試薬が用いられる。
これらの試薬を用いてエンドセリンまたはその類縁体
の定量は、 検体と試薬(a)および試薬(b)との反応させ、 試薬(b)として不溶化抗体を用いたときは、反応
混液を遠心して、遊離の試薬(a)(上清)とその他の
もの(沈殿)とを分離(B/F分離)し、 試薬(b)として本発明の抗体そのものを用いたと
きは、更に試薬(c)を反応させてからB/F分離を行
い、 またはで分離した上清、または沈殿中の標識物
の活性を測定する、 ことにより容易に実施できる。
具体例 次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 ペプチドの製造 1−A エンドセリンの製造 Boc−Trp(For)−OCH2−パム樹脂(0.50mM)を出発
原料とし、アプライド・バイオシステム社のBoc−アミ
ノ酸誘導体カートリッジ(2.0mM)を用い、トリフルオ
ロ酢酸によるBocの脱離後、対称酸無水物法にて順次C
末端側からペプチド鎖を延長する。但し、Boc−Asp(Oc
Hex)、Boc−Glu(OcHex)、Boc−His(Tos)、Boc−Cy
s(Acm)は(株)ペプチド研究所製の粉末を専用カート
リッジに封入後使用した。このようにして次式で表され
るペプチド−樹脂の結合物を得る。
Boc−Cys(Acm)−Ser(Bzl)−Cys(4−MeBzl) −Ser(Bzl)−Ser(Bzl)−Leu−Met−Asp (OcHex)−Lys(ClZ)−Glu(OcHex)−Cys (4−MeBzl)−Val−Tyr(BrZ)−Phe−Cys(Acm) −His(Tos)−Leu−Asp(OcHex)−Ile−Ile−Trp (For)−OCH2−樹脂 このペプチド結合樹脂1.0gをp−クレゾール3.0mlの
存在下、無水フッ化水素12mlで−2℃、1時間処理しAc
mとFor以外の全保護基を脱離する。フッ化水素を減圧留
去し、残渣にジエチルエーテルを加えて固化させ、これ
を濾取し、エーテル洗浄後、減圧乾燥する。これをトリ
フルオロ酢酸20mlに溶解し、樹脂を濾去し、濃縮する。
残渣にエーテルを加え析出した沈殿を濾取し、エーテル
洗浄後、減圧乾燥し、2個のAcm、2個のSH基、1個のT
rp(For)を有するペプチドを得る。これを0.5mMになる
ように0.1M酢酸アンモニウム(pH7.2)−8M尿素緩衝液
に溶解し、撹拌下、フェリシアン化カリウム水溶液(1.
5当量)を滴下する。40分後、反応混液を200mlのダイア
イオンHP−20のカラムに添加し水で洗浄後、アセトニト
リル/トリフルオロ酢酸/水(75:0.1:1:25)で溶出す
る。パウリ反応陽性分画を減圧濃縮し凍結乾燥してエン
ドセリンの1位と15位のCysのAcmで保護され、その3位
と11位の間でジスルフィド結合をもつペプチドを得る。
これを1N塩酸水(15当量)含有メタノール−水(4:1)
に1.0mMになるように溶解し、0.05Mヨウ素−メタノール
(16当量)を激しく撹拌しながら一度に加える。室温で
1時間反応後、0.05Mアスコルビン酸水溶液(16当量)
を加えて反応を停止する。反応混液を濃縮し、ダイアイ
オンHP−20に吸着させ水で十分洗浄しアセトニトリル/
トリフルオロ酢酸/水(75:0.1:25)で溶出し、エンド
セリンのTrpがForで保護されたものを得る。これを濃縮
し残渣を50mlの水に溶解し、氷冷下、1N水酸化ナトリウ
ム水溶液5mlを加えてForを脱離する。2分後1N塩酸水溶
液5mlで中和し、ウオーターズPrep/LCシステム500およ
びカートリッジカラム(C18、300A)を用いてアセトニ
トリル/トリフルオロ酢酸/水(20:0.1:80)から(45:
0.1:55)の濃度直線勾配法により精製し、エンドセリン
30mgを得る。
本品は、10〜60%アセトニトリル−0.1%トリフルオ
ロ酢酸を溶出液とする高速液体クロマトグラフィ(グラ
ジエント)に付した場合、18.0分に溶出する。また、30
%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸によるイソ
クラチックな溶出では16.8分に溶出し、この溶出位置は
ヒトのエンドセリンと完全に一致するとともにラットの
肺動脈標本を用いる収縮活性もヒトエンドセリンと同等
であった。6N塩酸で100℃22時間加水分解後のアミノ酸
分析値は次のとおりである。(カッコ内は理論値) Trp0.28(1)、Lys0.97(1)、His1.01(1)、Asp2.
00(2)、Ser2.55(3)、Glu1.04(1)、1/2(Cys)
2 1.92(4)、Val0.93(1)、Met0.86(1)、Ile0.98
(2)、Leu1.92(2)、Tyr0.97(1)、Phe1.00
(1) 1−B エンドセリンの異性体の製造 1−Aに準じて、2個のジスルフィドの結合の位置の
みがエンドセリンと異なるペプチドを得る。
このペプチドは、10〜60%アセトニトリル−0.1%ト
リフルオロ酢酸を溶出液とする高速液体クロマトグラフ
ィ(グラジエント)に付した場合エンドセリンと同じ位
置(18分)に溶出されるが、30%アセトニトリル−0.1
%トリフルオロ酢酸のイソクラチック条件による溶出で
は15.4分に溶出され、この溶出位置は1−Aで得たヒト
エンドセリンと一致せず、またその生理活性はヒトエン
ドセリンの10分の1以下であった。
1−C ペプチド(1−1)または(2−1)の製造 1−Aと同様にして次のペプチドを得る。これらのペ
プチドのアミノ酸分析は理論値と一致した。
なお、下記において、Cys(SH)はSH基を有するCysを
意味し、また、Acmを付したCysのSH基は保護されてい
る。
Cys(SH)−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (1−1) Tyr−Phe−Cys(SH)−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp
(1−2) Clu−Cys(SH)−Val−Tyr−Phe−Cys (Acm)−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (1−3) Met−Asp−Lys−Glu−Cys(SH)−Val−Tyr−Phe−Cys (Acm)−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (1−4) Cys(SH)−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys (Acm)−Val−Tyr−Phe−Cys(Acm)−His−Leu −Asp−Ile−Ile−Trp (1−5) Cys(SH)−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu(2−
1) 実施例2 ハプテン抗原の調製 2−A ブタサイログロブリン7.8mgと実施例1で製造したエ
ンドセリン3.0mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH7)1mlに溶解
する。この混液に撹拌しながら1%グルタルアルデヒド
水溶液250μを加え、室温で2時間撹拌する。この反
応混液を0.9%NaClの2に対して4℃48時間透析した
後、透析内液の全量を0.9%NaClで10mlに希釈懸濁し、1
mlずつに小分けし、凍結保存する。
2−B エンドセリン2.0mgとブタサイログロブリン6.7mgとを
1mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7)に溶解し、4℃で冷却し
ながら水溶性カルボジイミド塩酸塩30mgを加える。10℃
で一夜反応させた後に反応混液を4℃で0.9%NaClに対
して透析し、透析内液の全量を0.9%NaClで10mlに希釈
懸濁し、その1mlずつを小分けし、凍結保存する。
2−C BSA(ウシ血清アルブミン)14mgを1mlの0.1Mリン酸緩
衝液(pH7)に溶解し、撹拌下で冷却しながらm−MBSの
テトラヒドロフラン溶液(11.6mg/0.5ml)を加えて、室
温で2時間反応させる。反応混液をエーテルで洗浄し、
過剰のm−MBSを除去する。水溶液層部分を凍結乾燥
し、これを2mlの純水に溶解し、実施例1−Cで得た11.
5mgのペプチド(2−1)を加え、一夜10℃で反応さ
せ、次いで反応混液を純水で十分透析し、凍結乾燥して
ペプチド(2−1)とBSAとの結合物19.0mgを得る 同様にしてペプチド(1−1)とBSAとの結合物を調
製する。
実施例3 抗体の調製 3−A 抗エンドセリン抗体 実施例2−Aで製造したエンドセリン−ブタサイログ
ロブリン結合物を0.9%NaCl溶液に1%濃度になるよう
に溶解し、等量のフロインド完全アジュバントを加えて
W/O型エマルジョンをつくり、ウサギの足蹠2カ所、背
部皮下8カ所に0.1mlずつ注射する。2週間後に背部皮
下5カ所に0.1mlずつ注射する。以後同様な追加免疫を
2週間毎に6回行う。最終免疫後、10日目に頚動脈より
全血を採取する。この血清5mlに等量の0.1Mリン酸緩衝
液(pH7)を加え、氷冷下、飽和硫安溶液10mlを加え、2
0分間撹拌する。これを遠心(12000×g、10分間)し、
沈殿を分離する。この沈殿を同リン酸緩衝液5mlに溶解
し等量の飽和硫安を加え、同様にして沈殿を遠心分離す
る。沈殿を5mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7)に溶解し0.9
%NaCl含有0.02Mリン酸緩衝液(pH7)の2に対して4
℃24時間透析し、抗体含有溶液を得る。
3−B ペプチド(1−1)または(2−1)に対する
抗体 実施例2−Cの結合物を用いるほかは3−Aと同様に
して、それぞれの抗体を得る。
実施例4 不溶化第2抗体の調製 ラクトバチルス プランタルムATCC 8014の細菌細胞
壁片(以下、LP細胞壁片という)40mgを精製水に1mlに
懸濁させ、十分に均一化した後に1mgの抗ウサギIgGモル
モット抗体を加え、撹拌下、15μの1M酢酸ナトリウム
緩衝液(pH4)、5%水溶性カルボジイミド水溶液30μ
および25%グルタルアルデヒド15μを順次加え、室
温で1時間撹拌する。反応混液を遠心(1500×g、10分
間)して上清を捨て、沈殿に5mlの緩衝液A(0.1%BSA
−0.1%NaN3−0.9%NaCl−0.04Mリン酸緩衝液、pH7)を
加えて遠心洗浄する。これを5回くりかえし、LP細胞壁
片0.5%を含有する2000mlの緩衝液Aに懸濁する。
実施例5 酸素標識抗原の調製 (A−1) エンドセリンとm−MBSとの結合 100μgのエンドセリンを含む1mlの0.1Mリン酸緩衝液
(pH7)にm−MBS100μg含有ジメチルホルムアミド溶
液100μを加え、室温で30分間撹拌する(I液)。
(A−2) 結合 一方、500μgのβ−ガラクトシダーゼ(以下、β−G
alと略す。ベーリンガーマンハイム社、大腸菌由来)を
含む400μの0.1Mリン酸緩衝液(pH7)と飽和硫安溶液
400μの混液を調製し、これを上記I液と混合撹拌
し、室温で1時間撹拌する(II液)。
緩衝液Aで十分洗浄したセファローズ6B(ファルマシ
ア社、2.7×40cm)に上記II液を流し、緩衝液Aで溶出
し、4mlずつ分画し、No.13〜15の分画をプールしたもの
を緩衝液Aで希釈して酵素標識抗原とする。
(B) 5mgのβ−Gal含有0.02Mリン酸緩衝液(pH7)の10mlに
マレイミド500μgを含む水1mlを加え、室温で1時間撹
拌した後、同緩衝液5mlで2回透析する。その内液3mlに
m−MBS100μg含有ジメチルスルホキシド溶液250μ
を加え、室温で2時間撹拌する。これに実施例1−Cで
得たペプチド(2−1)の100μgを含む水溶液250μ
を加え、さらに2時間撹拌し、反応混液をセファローズ
6Bカラム(1.6×920cm)にかけて緩衝液Aで溶出し、4m
lずつ分画しβ−Gal−ペプチド(2−1)を含む分画24
mlを得る。
同様にして実施例1−Cで得られたペプチド(1−
1)の酵素標識抗原を作製する。
実施例6 エンドセリンの定量 (1) 試薬 標準抗原溶液 種々濃度のエンドセリン緩衝液A溶液 酵素標識抗原溶液 抗エンドセリン抗体(第1抗体)溶液 不溶化第2抗体懸濁液 0.9%NaCl溶液 緩衝液A 酵素基質溶液 0.3m M4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラク
トシド−1mM MgCl2−40%エチレングリコール−0.1%Na
N3 酵素反応停止液 0.1M K2HPO4−NaOH(pH11) (2) 定量操作 第1抗原抗体反応 検量線作成用および検体用の試験官(1×10cm)に標
準抗原溶液または検体(血清など)100μを入れ、さ
らに第1抗体を加え撹拌後、37℃で60分間温置する。次
に酵素標準抗原溶液100μを加え、37℃30分間温置す
る。
第2抗原抗体反応とB/F分離 反応液に不溶化第2抗体懸濁液200μを加え、37℃
で15分間温置した後、全試験管に0.9%NaCl溶液2mlを加
え、遠心(1500×g、10分間)し上清を除去する。この
洗浄操作をさらにもう1回くりかえす。
酵素反応 沈殿に0.5mlの緩衝液Aを加え、ミキサーで撹拌して
沈殿を完全に分散させた後、37℃で3分間予熱し、これ
に蛍光基質溶液100μを加える。同温度で温置し、20
分後、酵素反応停止液1.5mlを加えて撹拌する。
酵素活性の測定 反応混液の蛍光強度を測定する。
エンドセリン量の算出 標準抗原量と吸光度との関係を片対数グラフにプロッ
トし、得られる検量線より検体中のエンドセリン量を求
める。
実施例7 検量線 下記試薬を用いるほかは実施例6に従って、第1図の
エンドセリンの検量線を作成した。
酵素標識抗原〜エンドセリン−β−Gal結合物標準抗原
〜エンドセリン 抗体〜エンドセリンから調製した抗体 実施例8 検量線 下記試薬を用いるほかは実施例6に従って、第2図の
ペプチドの検量線を作成した。
酵素標識抗原〜ペプチド(2−1)−β−Gal結合物 標準抗原〜ペプチド(2−1) 抗体〜ペプチド(2−1)から調製した抗体 実施例9 検量線 下記試薬を用いるほかは実施例6に従って、第1図の
同様なエンドセリンの検量線を作成した。
酵素標識抗原〜(1−1)−β−Gal結合物 標準抗原〜エンドセリン 抗体〜ペプチド(1−1)から調製した抗体
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はペプチドの検量線を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(1−1) Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (1−1) で表されるペプチドまたはその塩。
  2. 【請求項2】次式(2−1) Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu (2−1) で表されるペプチドまたはその塩。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のペプチドに対す
    る抗体。
  4. 【請求項4】少なくとも下記の試薬から構成されてなる
    エンドセリンまたはその類縁体の免疫学的定量用キッ
    ト; (a)標識物で標識されたエンドセリンまたはその類縁
    体、 (b)請求項3記載の抗体そのものまたはその不溶化
    物、 (c)試薬(b)が抗体そのものであるときは、これと
    試薬(a)とを反応させたときの反応物と残余とを分離
    するための試薬。
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