JP2644369B2 - 発熱性コード糸 - Google Patents
発熱性コード糸Info
- Publication number
- JP2644369B2 JP2644369B2 JP31794790A JP31794790A JP2644369B2 JP 2644369 B2 JP2644369 B2 JP 2644369B2 JP 31794790 A JP31794790 A JP 31794790A JP 31794790 A JP31794790 A JP 31794790A JP 2644369 B2 JP2644369 B2 JP 2644369B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- twist
- coefficient
- fiber
- stainless steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Inorganic Fibers (AREA)
- Resistance Heating (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
は、ステンレススチール不連続繊維が糸軸に対してより
平行に配置されて形態安定性に優れ、かつ糸表面のステ
ンレススチール不連続繊維の毛羽本数を減少させた発熱
性コード糸に関する。
ニクロム線のような抵抗体に電流を流して発熱させるも
のが知られている。しかしながら、これらの抵抗体に使
用される金属は延性に欠けるので細い繊維状にすること
が出来ない欠点がある。このため可撓性のある線状発熱
体としては限界があり、用途も限られていた。
金属粒子を合成樹脂中に分散させたカーボン粒子及び金
属粒子の導電層により被覆した糸状発熱体が提案されて
いる(特開昭62−100971号公報)。かかる糸状発熱体
は、導電層を利用して発熱させるものであるため、その
抵抗値が大きく、流れる電流が少ないため発熱体として
十分な高温度が得られないという問題点のほかに、導電
層による被覆のために糸を急角度で折り曲げることが困
難であるという問題点を有している。従って、かかる発
熱体を使用した布帛は可撓性が十分でないという問題点
があり、無理に布帛を折り曲げると該導電層が剥離し、
電気抵抗値が変化するという問題を有していた。
6号公報に記載されているように導電性を有する不連続
繊維を用いて非導電性繊維と混紡して発熱体を形成する
ものが提案されている。ここに提案されている発熱体
は、優れた導電性不連続繊維を使用する発熱体では可撓
性を有している反面、発熱体の可撓性を利用したような
使用状態によっては、形態安定性が損われ発熱体を構成
する繊維相互の相対位置が一定とならず、接触抵抗を使
用して発熱体を得るものであるため一定の発熱温度を得
ることができないという問題点を有している。
安定性に優れ、かつ糸表面のステレンススチール不連続
繊維の毛羽本数を減少させ、該形態安定により安定した
発熱状態が得られる発熱性コード糸を提案するものであ
る。
にあるステンレススチールからなる不連続繊維を糸全重
量に対して20〜60重量%と、非導電性繊維からなる不連
続繊維を糸全重量に対して80〜40重量%とを用いて形成
した混紡糸であって、該混紡糸の断面における該ステン
レススチールからなる不連続繊維の本数が20本以上であ
り、かつ該混紡糸の下撚係数K1が6,500〜13,500の範囲
にあるもの複数本を用いて合糸し、これに上撚を付与し
てコード糸を形成し、該上撚が該下撚の撚方向と反対方
向の撚を有し、該上撚係数K2と下撚係数K1が下記式; 0.570K1+5,800≧K2≧0.0285K1+6,300 …(1) を満足し、該コード糸の電気抵抗値が0.05〜10Ω/cmの
範囲にあり、該抵抗値変動係数CV%がCV≦10を満足する
ことを特徴とする発熱性コード糸にある。
繊維は、電気抵抗値が10-5〜10-6Ω−cmオーダーの連続
しているステンレススチールを牽切して得られるもので
あり、その直径は4〜30μmの範囲のものが好ましく使
用される。30μmを越えるものは可撓性が不良となり好
ましくない。また、該不連続繊維の長さとしては平均繊
維長が100mm〜800mmの範囲のものが好ましく使用され
る。該平均繊維長が100mm未満では混紡糸の中のステン
レススチールからなる不連続繊維同士の接触回数が減少
し、不安定となるので均一な電気抵抗値が得られないと
いう問題が生じやすくなり、一方、800mmを越えるとダ
イレクトに流れる電流が増加し好ましくない。
非導電性繊維からなる不連続繊維はその体積固有抵抗値
が10+12Ω−cm以上あるものが使用され、具体的には通
常の合成繊維,再生繊維,天然繊維が使用されるが、な
かでも全芳香族ポリアミドを用いればその耐熱性が高い
のでステンレススチールの不連続繊維が発熱して温度が
上がっても劣化したり発火したりすることがないので好
ましい。この外耐熱性の繊維としてはポリベンズイミダ
ゾール,ポリイミド,ポリエーテルエーテルケトンなど
の耐熱性高分子からなるものが使用可能である。これら
の非導電性繊維からなる不連続繊維と該ステンレススチ
ールの不連続繊維とを混紡するは、その混紡率として該
ステンレススチールの不連続繊維が糸全重量の20〜60重
量%含まれるものが使用され、且つ、ステンレススチー
ルの不連続繊維の本数が20本以上であることが必要であ
る。該ステンレススチールの不連続繊維の本数が20本未
満では、ステンレススチールの不連続繊維同士の接触回
数を一定以上とすることが困難であって均一な電気抵抗
値にすることが困難となるからである。
ることができる。第1図は、本発明の発熱性コードに使
用する混紡糸を製造する工程を説明する図である。第1
図において、連続しているステンレススチール1と非導
電性の連続繊維5とを重ね合わせるようにしてローラー
2に供給し、ローラー3との間で牽切して不連続な繊維
とする。このとき連続しているステンレススチール1と
非導電性の連続繊維5とはある幅に広げられて重ね合わ
されることが好ましい。該ローラー2とローラー3との
間隔が不連続繊維と平均の繊維長を決定し、平均繊維長
が800mmのステンレススチール繊維では該ローラー間隔
を1,000mmとすることにより得られる。また、該混紡糸
の番手は該ローラー2とローラー3との速度比を調節し
て決定することができる。該不連続繊維は第1図の4に
示す圧空ノズルにより集束性を付与するものが好まし
い。該圧空ノズルとしては、旋回流を発生させるもの
や、繊維同士を相互に交絡させるものが例示される。
にある撚が付与されていることが重要である(前記のよ
うに空圧ノズルを使用したものでは、撚を別途加えるこ
とになる)。該撚係数K1が6,500未満では発熱体コード
の電気抵抗値の変動率が大となり、一方、該撚係数K1が
13,500を越えると撚によりトルクが増大し取扱い性が低
下するので好ましくない。本発明において、撚係数K
は、 で求められるものである。
向の上撚が付与されていることが重要である。しかも該
上撚係数K2は、前記式(1)を満足して付与されている
ことが必要である。本発明の発熱体では下撚と上撚の撚
のバランスは特に重要である。すなわち、通常合成繊維
等の熱可塑性繊維では撚のトルク発生を防止するために
撚止めセットを行うが、本発明の発熱コードのようにス
テンレススチールを使用するものでは熱セットをするこ
とができず、撚のバランスが重要である。かくして得ら
れる発熱コードは、電気抵抗値が線抵抗値で示して0.5
〜10Ω/cmの範囲にあるものが実用的に使用可能であ
り、該線抵抗値が10Ω/cmを越えるものは発熱密度の十
分なものが得られず、また、0.5Ω/cm未満では発熱量が
大で危険である。さらに該発熱コードでは前記のような
撚バランスとすることにより、抵抗値の変動係数CV%を
低くすることができ、CV≦10(%)のものが得られる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
クロンの太さを有するステンレススチールの連続長繊維
を900本束ねたものにポリパラフェニレンイソフタール
アミド長繊維(単位デニール1.5de)を約700本束ねたも
のを重ね合わせて第1図に示す装置に供給して、ローラ
ー2とローラー3とからなる牽切域で該ローラー間の距
離を1,000mmに設定して、さらに両ローラー間で20倍に
引千切り、平均繊維長が約310mm、ポリパラフェニレン
イソフタルアミド繊維(アラミド繊維)の混率が50%、
ステンレススチールの不連続繊維の本数が約75本で、糸
トータルデニール500deの繊維束とし第1図の4に示す
圧空ノズルにより集束性を付与して混紡糸を得た。該混
紡糸に第1表に示す種々の撚係数の撚を付与した。
0では電気抵抗値の変動率CV(%)が大となり実用性が
なく、また、K1>13,500では単糸の撚トルクが大となり
糸の操作上問題が発生し好ましくい。従って、実用性の
ある単糸撚の範囲は、撚係数K1で示して6,500〜13,500
の範囲である。
の単糸(500de)のうちK1=6,500,K1=10,000,K1=13,5
00の3種について、これを2本合糸して電気抵抗値と撚
の状態について試験をし、その結果を第2表に示す。
(1)式を満足する時、コードの撚の状態及び残留トル
クの値が工業的に使用できる範囲となるものである。残
留撚トルクは−10〜30T/Mの範囲にあるものが好適に使
用され、この範囲を外れると取扱性が低下する。
するため合成繊維からなる混紡糸において行われる撚セ
ットを行うことが困難であるためこの様な上撚と下撚の
バランスを取ることは重要である。
より求めることができる。
/deの初荷重を掛けて試験糸両端を接近させて合わせ
る。この時発生する撚数(T/M)を荷重1/30g/deの条件
にて検撚機で測定する。
ように実用性のある撚係数の範囲の単糸(500de)のう
ちK=6.500,K=10,000,K=13,500の3種について、こ
れを4本合糸して電気抵抗値と撚の状態について試験を
し、その結果を第3表に示す。
(1)式を満足する時、コードの撚の状態及び残留トル
クの値が工業的に使用できる範囲となるものである。
造する工程を説明する図である。
Claims (1)
- 【請求項1】直径が4〜30μm、繊維長100〜800mmの範
囲にあるステンレススチールからなる不連続繊維を糸全
重量に対して20〜60重量%と、非導電性繊維からなる不
連続繊維を糸全重量に対して80〜40重量%とを用いて形
成した混紡糸であって、該混紡糸の断面における該ステ
ンレススチールからなる不連続繊維の本数が20本以上で
あり、かつ該混紡糸の下撚係数K1が6,500〜13,500の範
囲にあるもの複数本を用いて合糸し、これに上撚を付与
してコード糸を形成し、該上撚が該下撚の撚方向とは反
対方向の撚を有し、該上撚係数K2と下撚係数K1が下記
式; 0.570K1+5,800≧K2≧0.0285K1+6,300 を満足し、該コード糸の電気抵抗値が0.05〜10Ω/cmの
範囲にあり、該抵抗値変動係数CV%がCV≦10を満足する
ことを特徴とする発熱性コード糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31794790A JP2644369B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 発熱性コード糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31794790A JP2644369B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 発熱性コード糸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04194040A JPH04194040A (ja) | 1992-07-14 |
JP2644369B2 true JP2644369B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=18093795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31794790A Expired - Lifetime JP2644369B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 発熱性コード糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2644369B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7214425B2 (en) * | 2005-02-10 | 2007-05-08 | Supreme Elastic Corporation | High performance fiber blend and products made therefrom |
US8850784B2 (en) | 2005-11-16 | 2014-10-07 | Lorica International Corporation | Fire retardant compositions and methods and apparatuses for making the same |
US7937924B2 (en) * | 2005-11-16 | 2011-05-10 | Lorica International, Inc. | Fire retardant compositions and methods and apparatuses for making the same |
JP2012193484A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-11 | Teijin Fibers Ltd | 発熱性ミシン糸の製造方法 |
CN103388205A (zh) * | 2013-07-29 | 2013-11-13 | 中原工学院 | 一种多组分纤维半精纺功能混纺纱线及其制备方法和应用 |
CN104674417A (zh) * | 2015-03-10 | 2015-06-03 | 中原工学院 | 莲花纤维半精纺混纺护肤保健纱线及其制备方法和应用 |
JP7223683B2 (ja) * | 2016-07-15 | 2023-02-16 | エンベー ベカルト ソシエテ アノニム | 導電糸 |
-
1990
- 1990-11-26 JP JP31794790A patent/JP2644369B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04194040A (ja) | 1992-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0505936B1 (en) | Tyre warm-up wrap | |
CA1081416A (en) | Antistatic biconstituent polymeric filament with partially encapsulated constituent containing carbon black | |
US6720539B2 (en) | Woven thermal textile | |
CN100427659C (zh) | 导电纱线 | |
EP2300648B1 (en) | Multibundle yarn with reduced torsions | |
JP2644369B2 (ja) | 発熱性コード糸 | |
EP1537264A1 (de) | Elektrisch leitfähiges garn | |
JPH0261794B2 (ja) | ||
JP2615109B2 (ja) | 扁平状紡績糸の製造方法 | |
JP2960843B2 (ja) | 発熱シート | |
JP4774174B2 (ja) | コード状抵抗体及びそれを用いたシートヒータ | |
JP2891476B2 (ja) | 導電性糸 | |
JPH076104B2 (ja) | 発熱体の製造方法 | |
JPS6142012B2 (ja) | ||
JPS59179833A (ja) | 集束性ポリアミド捲縮糸の製造法 | |
CN101026909A (zh) | 挠性电热组件 | |
JP2541215B2 (ja) | 糸状発熱体およびその製造法 | |
JPH0578157B2 (ja) | ||
US3366912A (en) | Electrical heating element | |
JPH02200827A (ja) | 導電性混繊糸とその製造法 | |
JPH04352802A (ja) | 手袋 | |
JPH04190583A (ja) | 筒状発熱体及びその筒状発熱体を用いた加熱方法 | |
RU2143791C1 (ru) | Гибкий нагревательный элемент | |
JP3389953B2 (ja) | ソフトでバルキーな風合いを有する多層複合糸 | |
JPS62100971A (ja) | 糸状発熱体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 14 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502 |