JP2638298B2 - 鋳鉄の炭素当量、炭素量及び珪素量を判定すると共に、その物理的、機械的性質をも予測する方法 - Google Patents
鋳鉄の炭素当量、炭素量及び珪素量を判定すると共に、その物理的、機械的性質をも予測する方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鋳鉄の熱分析による冷却曲線を正確に測定し
これより鋳鉄中の炭素当量、炭素量および珪素量を判定
し、併せて鋳鉄の物理的、機械的諸性質を予測し、鋳造
工場の鋳造前工程の炉前管理を充分にする事及び高炉よ
りの出銑溶湯の測定を目的とする測定方法に関する。
これより鋳鉄中の炭素当量、炭素量および珪素量を判定
し、併せて鋳鉄の物理的、機械的諸性質を予測し、鋳造
工場の鋳造前工程の炉前管理を充分にする事及び高炉よ
りの出銑溶湯の測定を目的とする測定方法に関する。
炭素当量の測定の原理は鋳鉄の溶湯が凝固する際に最
初の熱停止温度(液相線であるところの初晶)、本来
鉄、炭素、珪素の基本的に三元系であるものを擬二元系
として炭素当量とするもので、炭素当量には種々の表し
方があるが、最も一般的に使用されているのはC%+1/
3(Si%+P%)であり更に共晶温度を測定し、これら
と液体、液体+固体、固体の相互関係を検討し珪素量、
炭素量を判定し、更に凝固に至るまでの時間を関数とし
て鋳鉄の物理的、機械的諸性質を予測出来るもので実際
の鋳物の形状、材質等の変化によってこれらの数値を補
正し解析が行われ、注湯前に予め用意された当該技術に
よって製作されたカップによって、他の如何なる分析方
法より迅速であり、かつ現場的であり正確に溶湯の状態
を知り鋳込む前に管理する事が出来ると共に、目的とす
る組成や諸性質と異なる場合には適切な事前処理を実施
出来るものである事が知られている。これ等公知技術と
して従来米国特許3267732号や之に基く特許820206号等
があるが、何れもこの目的を十分に達成し得ない状況に
ある。
初の熱停止温度(液相線であるところの初晶)、本来
鉄、炭素、珪素の基本的に三元系であるものを擬二元系
として炭素当量とするもので、炭素当量には種々の表し
方があるが、最も一般的に使用されているのはC%+1/
3(Si%+P%)であり更に共晶温度を測定し、これら
と液体、液体+固体、固体の相互関係を検討し珪素量、
炭素量を判定し、更に凝固に至るまでの時間を関数とし
て鋳鉄の物理的、機械的諸性質を予測出来るもので実際
の鋳物の形状、材質等の変化によってこれらの数値を補
正し解析が行われ、注湯前に予め用意された当該技術に
よって製作されたカップによって、他の如何なる分析方
法より迅速であり、かつ現場的であり正確に溶湯の状態
を知り鋳込む前に管理する事が出来ると共に、目的とす
る組成や諸性質と異なる場合には適切な事前処理を実施
出来るものである事が知られている。これ等公知技術と
して従来米国特許3267732号や之に基く特許820206号等
があるが、何れもこの目的を十分に達成し得ない状況に
ある。
前述の如き従来技術が提案された時期に比し、鋳造業
界の現状は、鋳造材質の選択の巾が大きく拡がり、コン
パクテッドグラファイト鋳鉄(COMPACTED GRAPHITE IRO
N、いわゆるCV鋳鉄)やオーステンパードダクタイル鋳
鉄(Austemperd Ductile IronいわゆるADI鋳鉄)等の出
現、又、合金鋳鉄の進歩発展等による高度な要望により
尚一層の迅速にして、しかも正確なる現場的炉前溶湯管
理技術が要求されて来たのである。即ち鉄、炭素系は2
元系であり、鉄、炭素、珪素等は三元系であり、二元系
では共晶温度は一定であり、三元系では共晶温度は最高
と最低があり、鋳鉄では珪素の含有量によって影響が大
きく、更に合金鋳鉄の添加元素によってある元素では共
晶温度は上昇し、ある元素では共晶温度は低下する等多
様化して来ており、更に複雑にしているのは基本的な
鉄、炭素、珪素の三元系の凝固には鉄、炭素(グラファ
イト)、珪素系の安定凝固と鉄:炭素(セメンタイト)
・珪素系の準安定凝固の二つ平衡が存在している事であ
る。
界の現状は、鋳造材質の選択の巾が大きく拡がり、コン
パクテッドグラファイト鋳鉄(COMPACTED GRAPHITE IRO
N、いわゆるCV鋳鉄)やオーステンパードダクタイル鋳
鉄(Austemperd Ductile IronいわゆるADI鋳鉄)等の出
現、又、合金鋳鉄の進歩発展等による高度な要望により
尚一層の迅速にして、しかも正確なる現場的炉前溶湯管
理技術が要求されて来たのである。即ち鉄、炭素系は2
元系であり、鉄、炭素、珪素等は三元系であり、二元系
では共晶温度は一定であり、三元系では共晶温度は最高
と最低があり、鋳鉄では珪素の含有量によって影響が大
きく、更に合金鋳鉄の添加元素によってある元素では共
晶温度は上昇し、ある元素では共晶温度は低下する等多
様化して来ており、更に複雑にしているのは基本的な
鉄、炭素、珪素の三元系の凝固には鉄、炭素(グラファ
イト)、珪素系の安定凝固と鉄:炭素(セメンタイト)
・珪素系の準安定凝固の二つ平衡が存在している事であ
る。
しかも冷却速度の変化や添加元素の相違により、しば
しば同一溶湯の中で交互に二つの平衡が起る事がある。
こうした複平衡の問題が、この鋳鉄系の凝固を複雑にし
ているものである。最近の様にキュポラの操業が公害規
制により次第に電気炉溶解に移行しゝつある現状で溶解
後の経過時間による溶湯の変化による特性変化、簡単な
溶湯の組成の変化のみでなく溶湯中の酸素量、酸化物、
或は溶存酸素量の問題は鋼のみでなく鋳鉄にも大きな問
題となりつゝある。このため従来の熱分析方法では満足
し得ない状況が出現しているものである。このため初晶
温度のみでなく共晶温度も正確に測定しなければならな
いのであり安全な白銑化状態(鉄、セメンタイト系)で
冷却曲線を測定しなければならず準安定凝固による測定
が必要となるのは冷却曲線のみでなく他の発光分析法、
X線分析法等の機器分析試料にも必須条件となって来て
いる。本発明はこうした点に着目し、従来技術の準安定
凝固促進剤としてのテルル、ビスマス、ホウ素等の黒鉛
化阻害元素添加方法としての前記特許発明に基く測定用
カップ内にチルウオッシュ等の塗料として、或は金属テ
ルルの粉粒等のカップ内添加等があるが、これらは常に
一定の割合で正確に添加されているかは甚だ疑問であ
り、鋳鉄の溶湯の試料からいつも正しい初晶および共晶
温度が得られているか問題であり、特許820206号に記載
されている特許請求の範囲にある冷却曲線を得る方法に
於て……安定剤としてビスマス、ホウ素、セリウム、
鉛、マグネシウム及びテルルおよびそれ等の化合物およ
び混合物を湯の中に添加する……と記載してあるが、セ
リウム、マグネシウム等は代表的なダクタイル鋳鉄の球
状化反応剤であり且つ球状化安定剤であり、鉄、セメン
タイト系の準安定凝固の平衡状態を乱し、初晶、共晶の
各温度の測定を困難にするものである。初晶、共晶の測
定は当然の事ながら平衡状態を測定して始めて得られる
ものである。セリウム、マグネシウム等は黒鉛の球状化
の前に必ず脱酸、脱硫、脱炭の過程を経ているものであ
り炭素当量、炭素量を測定する際に脱炭作用を得る元素
を使用する事は不都合である事は明白である。
しば同一溶湯の中で交互に二つの平衡が起る事がある。
こうした複平衡の問題が、この鋳鉄系の凝固を複雑にし
ているものである。最近の様にキュポラの操業が公害規
制により次第に電気炉溶解に移行しゝつある現状で溶解
後の経過時間による溶湯の変化による特性変化、簡単な
溶湯の組成の変化のみでなく溶湯中の酸素量、酸化物、
或は溶存酸素量の問題は鋼のみでなく鋳鉄にも大きな問
題となりつゝある。このため従来の熱分析方法では満足
し得ない状況が出現しているものである。このため初晶
温度のみでなく共晶温度も正確に測定しなければならな
いのであり安全な白銑化状態(鉄、セメンタイト系)で
冷却曲線を測定しなければならず準安定凝固による測定
が必要となるのは冷却曲線のみでなく他の発光分析法、
X線分析法等の機器分析試料にも必須条件となって来て
いる。本発明はこうした点に着目し、従来技術の準安定
凝固促進剤としてのテルル、ビスマス、ホウ素等の黒鉛
化阻害元素添加方法としての前記特許発明に基く測定用
カップ内にチルウオッシュ等の塗料として、或は金属テ
ルルの粉粒等のカップ内添加等があるが、これらは常に
一定の割合で正確に添加されているかは甚だ疑問であ
り、鋳鉄の溶湯の試料からいつも正しい初晶および共晶
温度が得られているか問題であり、特許820206号に記載
されている特許請求の範囲にある冷却曲線を得る方法に
於て……安定剤としてビスマス、ホウ素、セリウム、
鉛、マグネシウム及びテルルおよびそれ等の化合物およ
び混合物を湯の中に添加する……と記載してあるが、セ
リウム、マグネシウム等は代表的なダクタイル鋳鉄の球
状化反応剤であり且つ球状化安定剤であり、鉄、セメン
タイト系の準安定凝固の平衡状態を乱し、初晶、共晶の
各温度の測定を困難にするものである。初晶、共晶の測
定は当然の事ながら平衡状態を測定して始めて得られる
ものである。セリウム、マグネシウム等は黒鉛の球状化
の前に必ず脱酸、脱硫、脱炭の過程を経ているものであ
り炭素当量、炭素量を測定する際に脱炭作用を得る元素
を使用する事は不都合である事は明白である。
本発明は前述のような従来技術の諸欠点を改良するた
め種々検討実験の結果本発明の開発に成功したものであ
り、本発明の技術的構成は、鋳鉄の熱分析による冷却曲
線の測定に於て、その冷却曲線測定用カップの内面に、
アルミニウム3〜20重量%、亜鉛3〜20重量%、残部テ
ルルからなる組成の粉粒混合物の圧粉成型体、或は焼結
成型体を固定し、鋳鉄の溶湯を該測定用カップに注湯
し、鋳鉄の冷却曲線上に明確なる鉄、セメンタイト、珪
素の準安定凝固に基く初晶温度、共晶温度を出現させ、
鋳造の炭素当量、炭素量、珪素量を判定すると共にその
物理的、機械的性質をも予測する方法にある。
め種々検討実験の結果本発明の開発に成功したものであ
り、本発明の技術的構成は、鋳鉄の熱分析による冷却曲
線の測定に於て、その冷却曲線測定用カップの内面に、
アルミニウム3〜20重量%、亜鉛3〜20重量%、残部テ
ルルからなる組成の粉粒混合物の圧粉成型体、或は焼結
成型体を固定し、鋳鉄の溶湯を該測定用カップに注湯
し、鋳鉄の冷却曲線上に明確なる鉄、セメンタイト、珪
素の準安定凝固に基く初晶温度、共晶温度を出現させ、
鋳造の炭素当量、炭素量、珪素量を判定すると共にその
物理的、機械的性質をも予測する方法にある。
前述のとおり、本発明者は充分なる脱酸素効果を有し
少量で且つ合金元素として残留しても鋳鉄の初晶温度、
共晶温度に影響せず、こうした観点よりアルミニウムに
着目し、併せてテルル、ビスマス、ホウ素の準安定凝固
促進剤の効果を高める事が出来るように、又同時にアル
ミニウムの脱酸反応による少量の発熱現象を抑制する目
的で少量の亜鉛の添加により、その発熱を蒸発潜熱で相
殺し準安定凝固の効果をより高め、完全に酸化物、或は
溶存酸素量等の影響を除去し、テルル、ビスマス、ホウ
素等の粉粒体と亜鉛、アルミニウムの粉粒体と混合の上
圧粉成型、或は焼結成型型として冷却曲線測定用カップ
の内側に固定させ、注湯する鋳鉄の溶湯とよく反応し迅
速かつ正確に、鋳鉄の炭素当量、炭素量、珪素量を測定
すると共に該鋳鉄の物理的、機械的性質をも判定するも
のである。
少量で且つ合金元素として残留しても鋳鉄の初晶温度、
共晶温度に影響せず、こうした観点よりアルミニウムに
着目し、併せてテルル、ビスマス、ホウ素の準安定凝固
促進剤の効果を高める事が出来るように、又同時にアル
ミニウムの脱酸反応による少量の発熱現象を抑制する目
的で少量の亜鉛の添加により、その発熱を蒸発潜熱で相
殺し準安定凝固の効果をより高め、完全に酸化物、或は
溶存酸素量等の影響を除去し、テルル、ビスマス、ホウ
素等の粉粒体と亜鉛、アルミニウムの粉粒体と混合の上
圧粉成型、或は焼結成型型として冷却曲線測定用カップ
の内側に固定させ、注湯する鋳鉄の溶湯とよく反応し迅
速かつ正確に、鋳鉄の炭素当量、炭素量、珪素量を測定
すると共に該鋳鉄の物理的、機械的性質をも判定するも
のである。
第1図及び第2図に示す冷却曲線測定用カップ(1)
を用いて本発明方法を実施した。該測定用カップ(1)
の内底面には熱電対(3)を包囲してリング状の本発明
成型体(2)を内設してある。前記成型体(2)はテル
ル、ビスマス、ホウ素、亜鉛、アルミニウム等の金属粉
粒体又はその混合物を圧粉成型し又は焼結成型したもの
であり、その好適な組成範囲は前述した諸理由から下記
の範囲である。
を用いて本発明方法を実施した。該測定用カップ(1)
の内底面には熱電対(3)を包囲してリング状の本発明
成型体(2)を内設してある。前記成型体(2)はテル
ル、ビスマス、ホウ素、亜鉛、アルミニウム等の金属粉
粒体又はその混合物を圧粉成型し又は焼結成型したもの
であり、その好適な組成範囲は前述した諸理由から下記
の範囲である。
アルミニウム 3〜20重量% 亜 鉛 3〜20重量% テ ル ル 残 部 また、前記テルル含有量の1部の50重量%までビスマ
ス、ホウ素で置換する事が出来る。
ス、ホウ素で置換する事が出来る。
これら組成成分範囲は前記範囲未満では本発明の所期
目的が達成されず、その上限値を超える添加量では徒ら
に高価な元素を浪費するものにすぎないものである事は
実験の結果確認された。
目的が達成されず、その上限値を超える添加量では徒ら
に高価な元素を浪費するものにすぎないものである事は
実験の結果確認された。
なお前記図面に示す測定用カップ内における成型体
(2)の配置関係は最良の態様を示したものであり、成
型体の測定用カップ内への配設を図示のものに限定する
ものではない。
(2)の配置関係は最良の態様を示したものであり、成
型体の測定用カップ内への配設を図示のものに限定する
ものではない。
実施例1 成型体組成 アルミニウム 7.3重量% 亜 鉛 9.7重量% テ ル ル 残 部 圧粉成型諸条件 前記組成粉粒体を均一に混合し、この混合粉粒を所定
サイズの粉末冶金用ダイスに充填し粉末冶金用プレスに
て約1mm厚さのリング状成型体とした。この際の粉粒体
に粘結剤は一切使用しないが、混合の割合によっては少
量揮発性の粘結剤を使用しても差支えない。このリング
状成型体を図示の如くシエルサンド製の測定用カップ内
の中央底部に圧粉成型体の外径、厚さに適合するポケッ
トを設け前記成型体を圧入しこれを固定するものであ
る。もちろん内径は熱電対保護管の外径より少し大き目
にして成型してあるため熱電対の挿入には差支えない。
このカップ内に溶湯温度1400〜1405℃の被測定鋳鉄を各
種配合組成別に注湯したところ次の結果が得られた。
サイズの粉末冶金用ダイスに充填し粉末冶金用プレスに
て約1mm厚さのリング状成型体とした。この際の粉粒体
に粘結剤は一切使用しないが、混合の割合によっては少
量揮発性の粘結剤を使用しても差支えない。このリング
状成型体を図示の如くシエルサンド製の測定用カップ内
の中央底部に圧粉成型体の外径、厚さに適合するポケッ
トを設け前記成型体を圧入しこれを固定するものであ
る。もちろん内径は熱電対保護管の外径より少し大き目
にして成型してあるため熱電対の挿入には差支えない。
このカップ内に溶湯温度1400〜1405℃の被測定鋳鉄を各
種配合組成別に注湯したところ次の結果が得られた。
実施例2 アルミニウム 6.94重量% 亜 鉛 9.72重量% ビスマス 10.50重量% テ ル ル 残 部 の混合物を実施例1と同様に成型体として用いて同様の
測定操作を行ったところ実施例1とほゞ同様の結果が得
られた。また、テルルの一部をホウ素で置換した場合も
ほゞ同様の結果が得られた。
測定操作を行ったところ実施例1とほゞ同様の結果が得
られた。また、テルルの一部をホウ素で置換した場合も
ほゞ同様の結果が得られた。
本発明による作用、効果を列記すれば以下のとりであ
る: (1)測定範囲が広く亜共晶側より過共晶側へ、更に合
金鋳鉄の測定も可能である。
る: (1)測定範囲が広く亜共晶側より過共晶側へ、更に合
金鋳鉄の測定も可能である。
(2)従来方法のチルウオッシュやテルル等の金属粉粒
の測定カップ内面塗布とは異り常に一定量の組成の添加
剤を正しく添加する事が出来る。チルウオッシュの様に
夫々の測定カップの中のテルル等の量が或は高く或は低
く、しばしば冷却曲線上に冷却、いわゆる再輝現象が現
れたりする事によって測定が困難になったりする様な事
を防止出来るものであり、これら複合した添加剤の開発
により三元晶温度の下限値を適格に捕捉し、鉄、セメン
タイト系の準安定凝固領域で常に安定した初晶、共晶温
度を知る事が出来る。
の測定カップ内面塗布とは異り常に一定量の組成の添加
剤を正しく添加する事が出来る。チルウオッシュの様に
夫々の測定カップの中のテルル等の量が或は高く或は低
く、しばしば冷却曲線上に冷却、いわゆる再輝現象が現
れたりする事によって測定が困難になったりする様な事
を防止出来るものであり、これら複合した添加剤の開発
により三元晶温度の下限値を適格に捕捉し、鉄、セメン
タイト系の準安定凝固領域で常に安定した初晶、共晶温
度を知る事が出来る。
(3)以上の結果本発明によれば前記圧粉成型体或は焼
結成型体の該鋳鉄に対する添加量は重量%で0.2−1.0%
で充分目的を達する事が出来、その測定結果は炭素当量
にて±0.05%、炭素量にて±0.05、珪素量に於ても±0.
15%以内として殆んどが100%近く正確に測定される様
になり、鋳造工場の現場炉前溶湯管理方式として、その
能力を充分に発揮する事が出来、更にこれからの鋳造技
術の進歩発展に対応する溶解作業の管理技術に寄与する
事であろう。
結成型体の該鋳鉄に対する添加量は重量%で0.2−1.0%
で充分目的を達する事が出来、その測定結果は炭素当量
にて±0.05%、炭素量にて±0.05、珪素量に於ても±0.
15%以内として殆んどが100%近く正確に測定される様
になり、鋳造工場の現場炉前溶湯管理方式として、その
能力を充分に発揮する事が出来、更にこれからの鋳造技
術の進歩発展に対応する溶解作業の管理技術に寄与する
事であろう。
図面の簡単な説明 第1図は本発明方法に用いる冷却曲線測定用カップの
平面図、 第2図は、図1のII−II線に沿った縦断面図。
平面図、 第2図は、図1のII−II線に沿った縦断面図。
1…測定用カップ 2…成型体 3…熱電対
Claims (2)
- 【請求項1】鋳鉄の熱分析による冷却曲線の測定に於
て、その冷却曲線測定用カップの内面に、アルミニウム
3〜20重量%、亜鉛3〜20重量%、残部テルルからなる
組成の粉粒混合物の圧粉成型体、或は焼結成型体を固定
し、鋳鉄の溶湯を該測定用カップに注湯し、鋳鉄の冷却
曲線上に明確なる鉄、セメンタイト、珪素の準安定凝固
に基く初晶温度、共晶温度を出現させ、鋳鉄の炭素当
量、炭素量、珪素量を判定すると共にその物理的、機械
的性質をも予測する方法。 - 【請求項2】前記圧粉又は焼結成型体の組成成分である
テルルの一部をビスマス又はホウ素で置換する請求項1
記載の鋳鉄の炭素当量、炭素量、珪素量を判定すると共
にその物理的、機械的性質をも予測する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2507426A JP2638298B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | 鋳鉄の炭素当量、炭素量及び珪素量を判定すると共に、その物理的、機械的性質をも予測する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2507426A JP2638298B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | 鋳鉄の炭素当量、炭素量及び珪素量を判定すると共に、その物理的、機械的性質をも予測する方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2638298B2 true JP2638298B2 (ja) | 1997-08-06 |
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ID=18527361
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2638298B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100507534C (zh) * | 2006-02-07 | 2009-07-01 | 合肥工大双发信息系统技术有限公司 | 金属液综合性能在线检测用传感器 |
CN100507533C (zh) * | 2006-02-07 | 2009-07-01 | 合肥工大双发信息系统技术有限公司 | 金属液综合性能在线智能检测系统 |
CN113933338A (zh) * | 2021-10-15 | 2022-01-14 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种烧结分层解剖试验设备及试验方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5411718A (en) * | 1977-06-28 | 1979-01-29 | Ricoh Co Ltd | Diazo copying material for informediates |
-
1990
- 1990-05-16 JP JP2507426A patent/JP2638298B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5411718A (en) * | 1977-06-28 | 1979-01-29 | Ricoh Co Ltd | Diazo copying material for informediates |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN100507534C (zh) * | 2006-02-07 | 2009-07-01 | 合肥工大双发信息系统技术有限公司 | 金属液综合性能在线检测用传感器 |
CN100507533C (zh) * | 2006-02-07 | 2009-07-01 | 合肥工大双发信息系统技术有限公司 | 金属液综合性能在线智能检测系统 |
CN113933338A (zh) * | 2021-10-15 | 2022-01-14 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种烧结分层解剖试验设备及试验方法 |
CN113933338B (zh) * | 2021-10-15 | 2024-02-09 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种烧结分层解剖试验设备及试验方法 |
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