JP2630182B2 - ショ糖脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents
ショ糖脂肪酸エステルの製造方法Info
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- condenser
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Saccharide Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ショ糖脂肪酸エステル
(以下、SEと略記する)の製造法に関する。詳しくは
本発明は、効率的な反応器(反応システム)を用いて、
ショ糖と脂肪酸アルキルエステルとのエステル交換反応
を行うことによりSEを製造する方法に関する。
(以下、SEと略記する)の製造法に関する。詳しくは
本発明は、効率的な反応器(反応システム)を用いて、
ショ糖と脂肪酸アルキルエステルとのエステル交換反応
を行うことによりSEを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SEは優れた界面性能、良好な生分解性
及び高い安全性を兼備しているので、従来、食品、化粧
品、医薬品、台所用洗剤、飼料、樹脂等の添加剤とし
て、また化学工業においては、例えば重合反応、酸化反
応等の、反応系の助剤として用いられており、極めて有
用な化合物である。
及び高い安全性を兼備しているので、従来、食品、化粧
品、医薬品、台所用洗剤、飼料、樹脂等の添加剤とし
て、また化学工業においては、例えば重合反応、酸化反
応等の、反応系の助剤として用いられており、極めて有
用な化合物である。
【0003】従来SEの製造方法として、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド(以下DMSOと略記
する)等の有機溶媒中で、アルカリ触媒の存在下、ショ
糖と脂肪酸アルキルエステルとを反応させる方法、有機
溶媒を用いずに水を使用してショ糖を脂肪酸石鹸と共に
溶融混合物とした後、アルカリ触媒の存在下、脂肪酸ア
ルキルエステルを反応させる方法、更にはショ糖と脂肪
酸とを特定酵素の存在下に直接反応させるいわゆるバイ
オ法等が知られている。
ムアミド、ジメチルスルホキシド(以下DMSOと略記
する)等の有機溶媒中で、アルカリ触媒の存在下、ショ
糖と脂肪酸アルキルエステルとを反応させる方法、有機
溶媒を用いずに水を使用してショ糖を脂肪酸石鹸と共に
溶融混合物とした後、アルカリ触媒の存在下、脂肪酸ア
ルキルエステルを反応させる方法、更にはショ糖と脂肪
酸とを特定酵素の存在下に直接反応させるいわゆるバイ
オ法等が知られている。
【0004】これらの方法はいずれも一長一短はある
が、DMSOを用いる溶媒法は比較的低温で反応がで
き、副生するアルコールを反応系外に除去することによ
り反応を進行させることができ工業的実績も大きい。副
生アルコールを容易に反応系外に除去するDMSO溶媒
法として、DMSO溶媒中に低級アルキルベンゼン類を
存在させて温和な条件下で行う方法(特公昭58−21
637)が提案されているが、人体に有毒な低級アルキ
ルベンゼン類を使用する問題点がある。
が、DMSOを用いる溶媒法は比較的低温で反応がで
き、副生するアルコールを反応系外に除去することによ
り反応を進行させることができ工業的実績も大きい。副
生アルコールを容易に反応系外に除去するDMSO溶媒
法として、DMSO溶媒中に低級アルキルベンゼン類を
存在させて温和な条件下で行う方法(特公昭58−21
637)が提案されているが、人体に有毒な低級アルキ
ルベンゼン類を使用する問題点がある。
【0005】有害な溶媒を併用しないDMSO溶媒法で
は、副生アルコールを効率よく除去することは同時にD
MSO溶媒の反応留出にもつながり、結果としてDMS
O溶媒濃度を一定に保つことが困難となり、所望の品質
が得られなくなる。一方DMSO溶媒濃度を一定に保つ
とアルコールの円滑な除去が妨げられ反応速度が遅延す
るなど、より効率的な反応方法が求められている。
は、副生アルコールを効率よく除去することは同時にD
MSO溶媒の反応留出にもつながり、結果としてDMS
O溶媒濃度を一定に保つことが困難となり、所望の品質
が得られなくなる。一方DMSO溶媒濃度を一定に保つ
とアルコールの円滑な除去が妨げられ反応速度が遅延す
るなど、より効率的な反応方法が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、DMSO溶
媒の存在下、エステル交換反応によりSEを製造する方
法において、反応速度を遅延させることなくDMSO濃
度を一定に保持する効率的な反応システムを提供するも
のである。
媒の存在下、エステル交換反応によりSEを製造する方
法において、反応速度を遅延させることなくDMSO濃
度を一定に保持する効率的な反応システムを提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、アルカ
リ触媒の存在下、DMSOを溶媒としてショ糖と脂肪酸
アルキルエステルとのエステル交換反応によりショ糖脂
肪酸エステルを製造する方法において、充填塔と複数個
の凝縮器とを直列に配置した反応器を使用し、且つ第1
段凝縮器の凝縮液を充填塔の塔頂に還流することを特徴
とするショ糖脂肪酸エステルの製造法にある。
リ触媒の存在下、DMSOを溶媒としてショ糖と脂肪酸
アルキルエステルとのエステル交換反応によりショ糖脂
肪酸エステルを製造する方法において、充填塔と複数個
の凝縮器とを直列に配置した反応器を使用し、且つ第1
段凝縮器の凝縮液を充填塔の塔頂に還流することを特徴
とするショ糖脂肪酸エステルの製造法にある。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける脂肪酸アルキルエステルとしては、炭素数6〜3
0、好ましくは12〜22の飽和または不飽和脂肪酸
(例えばカプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸など
の飽和脂肪酸;リノール酸、オレイン酸、リノレイン
酸、エルカ酸、リシノール酸などの不飽和脂肪酸など)
と炭素数1〜6の低級アルコール(例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノールなど)とのエス
テルが挙げられる。かかる脂肪酸アルキルエステルは、
2種以上の混合物として用いてもよい。脂肪酸アルキル
エステルは、ショ糖1モルに対して通常0.1〜20モ
ル、好ましくは0.2〜8モル使用する。
おける脂肪酸アルキルエステルとしては、炭素数6〜3
0、好ましくは12〜22の飽和または不飽和脂肪酸
(例えばカプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸など
の飽和脂肪酸;リノール酸、オレイン酸、リノレイン
酸、エルカ酸、リシノール酸などの不飽和脂肪酸など)
と炭素数1〜6の低級アルコール(例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノールなど)とのエス
テルが挙げられる。かかる脂肪酸アルキルエステルは、
2種以上の混合物として用いてもよい。脂肪酸アルキル
エステルは、ショ糖1モルに対して通常0.1〜20モ
ル、好ましくは0.2〜8モル使用する。
【0009】反応溶媒としては、熱的安定性、ショ糖に
対する溶解性および安全性の点からして、DMSOが用
いられる。溶媒の使用量は、ショ糖と脂肪酸低級アルコ
ールエステルとの合計仕込量に対して、通常20〜15
0重量%、好ましくは30〜80重量%である。アルカ
リ触媒としては、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属
水酸化物、弱酸のアルカリ金属塩等が有効であり、特に
炭酸アルカリ金属塩(例えば炭酸カリウムなど)が好ま
しい。
対する溶解性および安全性の点からして、DMSOが用
いられる。溶媒の使用量は、ショ糖と脂肪酸低級アルコ
ールエステルとの合計仕込量に対して、通常20〜15
0重量%、好ましくは30〜80重量%である。アルカ
リ触媒としては、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属
水酸化物、弱酸のアルカリ金属塩等が有効であり、特に
炭酸アルカリ金属塩(例えば炭酸カリウムなど)が好ま
しい。
【0010】反応温度は通常40〜150℃の範囲が採
用され、特に60〜130℃の範囲が好ましい。反応圧
力は通常0.01〜200mmHgの範囲が採用され、
特に0.1〜70mmHgの範囲が好ましい。本発明に
おける最も大きな特徴は、充填塔と複数個の凝縮器とを
直列に配置した反応器を使用し且つ第1段凝縮器の凝縮
液を充填塔塔頂に還流させながら反応を行うことにあ
る。かかる組み合わせにより反応溶媒として用いたDM
SOと、反応で副生したアルコールを効率的に分離する
ことができ、良好な精留効果が発揮される。
用され、特に60〜130℃の範囲が好ましい。反応圧
力は通常0.01〜200mmHgの範囲が採用され、
特に0.1〜70mmHgの範囲が好ましい。本発明に
おける最も大きな特徴は、充填塔と複数個の凝縮器とを
直列に配置した反応器を使用し且つ第1段凝縮器の凝縮
液を充填塔塔頂に還流させながら反応を行うことにあ
る。かかる組み合わせにより反応溶媒として用いたDM
SOと、反応で副生したアルコールを効率的に分離する
ことができ、良好な精留効果が発揮される。
【0011】充填塔は構造が簡単で製作が容易であり且
つガスの圧力損失が少ないなどの特徴を有する。これに
対し、棚段塔、泡鐘塔形式等では圧力損失が大きく、良
好な精留効果があがらない。充填塔の充填物としては、
ラッシヒリング、ベルルサドル、マクマホン、キャノ
ン、ステッドマン、スルーザーパッキンおよびディクソ
ン等が有効である。充填塔の理論段数としては、通常1
〜20段の範囲が採用され、特に1〜10段の範囲が好
ましい。
つガスの圧力損失が少ないなどの特徴を有する。これに
対し、棚段塔、泡鐘塔形式等では圧力損失が大きく、良
好な精留効果があがらない。充填塔の充填物としては、
ラッシヒリング、ベルルサドル、マクマホン、キャノ
ン、ステッドマン、スルーザーパッキンおよびディクソ
ン等が有効である。充填塔の理論段数としては、通常1
〜20段の範囲が採用され、特に1〜10段の範囲が好
ましい。
【0012】本発明においては、充填塔の下流に複数個
の凝縮器が接続される。凝縮器は少なくとも2個好まし
くは3個用いられる。4個以上設けてもよいが特別の利
点は得られ難い。第1段凝縮器の目的は、副生メタノー
ルを反応系外へ除去する一方、DMSOを凝縮させ、回
収し、充填塔塔頂に還流することである。この様な目的
のため温度は通常50〜100℃の範囲が採用され、特
に40〜70℃が好ましい。副生メタノールを反応系外
へ除去しないと、反応速度の遅延の原因となる。また凝
縮液の主成分はDMSOであるので、これを還流せずに
系外に除去すると、反応系内のDMSO溶媒濃度が一定
に保たれないため、エステル組成が変化し、所望の品質
が得られなくなる。またDMSO濃度が低くなりすぎ
て、反応が進行しなくなってしまうなどの問題が生じ
る。
の凝縮器が接続される。凝縮器は少なくとも2個好まし
くは3個用いられる。4個以上設けてもよいが特別の利
点は得られ難い。第1段凝縮器の目的は、副生メタノー
ルを反応系外へ除去する一方、DMSOを凝縮させ、回
収し、充填塔塔頂に還流することである。この様な目的
のため温度は通常50〜100℃の範囲が採用され、特
に40〜70℃が好ましい。副生メタノールを反応系外
へ除去しないと、反応速度の遅延の原因となる。また凝
縮液の主成分はDMSOであるので、これを還流せずに
系外に除去すると、反応系内のDMSO溶媒濃度が一定
に保たれないため、エステル組成が変化し、所望の品質
が得られなくなる。またDMSO濃度が低くなりすぎ
て、反応が進行しなくなってしまうなどの問題が生じ
る。
【0013】第2段凝縮器の目的は、主として副生メタ
ノールを凝縮・回収することであり、合わせて第1段凝
縮器で未回収部分のDMSOを凝縮・回収することにあ
る。温度は、通常−20〜50℃の範囲が採用され、特
に−5〜30℃の範囲が好ましい。第3段凝縮器の目的
は、主として第2段凝縮器で未回収部分の副生メタノー
ルを完全に凝縮・回収し、真空系に接続することにあ
る。温度は、通常−10℃以下の範囲が採用され、−4
0〜−20℃の範囲が好ましい。
ノールを凝縮・回収することであり、合わせて第1段凝
縮器で未回収部分のDMSOを凝縮・回収することにあ
る。温度は、通常−20〜50℃の範囲が採用され、特
に−5〜30℃の範囲が好ましい。第3段凝縮器の目的
は、主として第2段凝縮器で未回収部分の副生メタノー
ルを完全に凝縮・回収し、真空系に接続することにあ
る。温度は、通常−10℃以下の範囲が採用され、−4
0〜−20℃の範囲が好ましい。
【0014】本発明における真空系としては、機械式真
空ポンプ、拡散ポンプ等のポンプ、及びガスエジェクタ
ー、スチームエジェクターなどが有効である。
空ポンプ、拡散ポンプ等のポンプ、及びガスエジェクタ
ー、スチームエジェクターなどが有効である。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて詳述するが、本発明は
その要旨を超えない限りこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。 実施例1 図1に示す反応装置を使用した。
その要旨を超えない限りこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。 実施例1 図1に示す反応装置を使用した。
【0016】(DMSO脱水工程)反応器1にショ糖9
4.8部、及び溶媒としてDMSO400部を仕込み、
真空装置6により20mmHgの圧力とし、90℃の加
熱下、溶媒を沸騰させた。溶媒蒸気を直径2cm、高さ
15cmの充填塔2(充填物としては、直径3mmのデ
ィクソン型パッキンを高さ9cmまで充填し、理論段数
を3段とした)を通過させた後、第1凝縮器3(冷媒温
度45℃)にて冷却し、凝縮液の全量を充填塔上部に還
流させた。還流開始20分後から凝縮液の一部を系外に
除去し、反応器内を脱水した。DMSOの留出量が50
部に達した時点で留去を止め、反応器内液の水分を測定
したところ0.06重量%であった。
4.8部、及び溶媒としてDMSO400部を仕込み、
真空装置6により20mmHgの圧力とし、90℃の加
熱下、溶媒を沸騰させた。溶媒蒸気を直径2cm、高さ
15cmの充填塔2(充填物としては、直径3mmのデ
ィクソン型パッキンを高さ9cmまで充填し、理論段数
を3段とした)を通過させた後、第1凝縮器3(冷媒温
度45℃)にて冷却し、凝縮液の全量を充填塔上部に還
流させた。還流開始20分後から凝縮液の一部を系外に
除去し、反応器内を脱水した。DMSOの留出量が50
部に達した時点で留去を止め、反応器内液の水分を測定
したところ0.06重量%であった。
【0017】(エステル交換反応工程)次いで、反応器
1に無水炭酸カリウム0.767部、ステアリン酸メチ
ル55.2部を添加し、第2凝縮器4(冷媒温度2℃)
と第3凝縮器5(冷媒温度−30℃)を作動させ20m
mHgの圧力下、90℃に加熱した。反応器1からの発
生蒸気は充填塔2を通り、第1凝縮器3で大部分が凝縮
した。凝縮液の全量を充填塔上部に還流させた。還流開
始約5分後から第2凝縮器4と第3凝縮器5からも凝縮
液が得られるようになったので、それらを合わせて反応
系外に留去した。
1に無水炭酸カリウム0.767部、ステアリン酸メチ
ル55.2部を添加し、第2凝縮器4(冷媒温度2℃)
と第3凝縮器5(冷媒温度−30℃)を作動させ20m
mHgの圧力下、90℃に加熱した。反応器1からの発
生蒸気は充填塔2を通り、第1凝縮器3で大部分が凝縮
した。凝縮液の全量を充填塔上部に還流させた。還流開
始約5分後から第2凝縮器4と第3凝縮器5からも凝縮
液が得られるようになったので、それらを合わせて反応
系外に留去した。
【0018】留去した凝縮液を分析したところ、メタノ
ール99.3%、DMSO0.7%であった。留去した
メタノールから算出した脂肪酸メチル99%転換率の到
達時間は4.2時間であった。溶媒量は反応開始から終
了までほぼ一定であることが観察された。反応液をゲル
パーミエーションクロマトグラフィーで分析したところ
エステルの組成はモノエステルが82%であった。
ール99.3%、DMSO0.7%であった。留去した
メタノールから算出した脂肪酸メチル99%転換率の到
達時間は4.2時間であった。溶媒量は反応開始から終
了までほぼ一定であることが観察された。反応液をゲル
パーミエーションクロマトグラフィーで分析したところ
エステルの組成はモノエステルが82%であった。
【0019】実施例2 ディクソン型パッキンの充填高さを変え、理論段数を
1.5段とした以外は実施例1と同様に行った。脂肪酸
メチル99%転換率の到達時間は4.4時間であった。
溶媒量は一定に保たれ、エステル組成はモノエステル8
1%であった。
1.5段とした以外は実施例1と同様に行った。脂肪酸
メチル99%転換率の到達時間は4.4時間であった。
溶媒量は一定に保たれ、エステル組成はモノエステル8
1%であった。
【0020】実施例3 ディクソン型パッキンの充填高さを変え、理論段数を
5.0段とした以外は実施例1と同様に行った。脂肪酸
メチル99%転換率の到達時間は4.2時間であった。
5.0段とした以外は実施例1と同様に行った。脂肪酸
メチル99%転換率の到達時間は4.2時間であった。
【0021】比較例1 ディクソン型パッキンを充填しない(理論段数1段)こ
ととした以外は実施例1と同様に行った。脂肪酸メチル
99%転換率の到達時間は8.9時間であった。
ととした以外は実施例1と同様に行った。脂肪酸メチル
99%転換率の到達時間は8.9時間であった。
【0022】比較例2 凝縮器として第1凝縮器3のみを使用(第2凝縮器4と
第3凝縮器5は不使用)した以外は実施例1と同様に行
った。脂肪酸メチル99%転換率の到達時間は4.3時
間であった(反応液を経時的にサンプリングしてガスク
ロマトグラフィーにより未反応脂肪酸メチルを分析した
結果)。しかし、真空ポンプの、真空ポンプオイル中に
メタノールが混入したため、真空度が下がり、反応系内
の温度が上昇し、ショ糖脂肪酸エステルの着色の原因と
なった。
第3凝縮器5は不使用)した以外は実施例1と同様に行
った。脂肪酸メチル99%転換率の到達時間は4.3時
間であった(反応液を経時的にサンプリングしてガスク
ロマトグラフィーにより未反応脂肪酸メチルを分析した
結果)。しかし、真空ポンプの、真空ポンプオイル中に
メタノールが混入したため、真空度が下がり、反応系内
の温度が上昇し、ショ糖脂肪酸エステルの着色の原因と
なった。
【0023】比較例3 充填塔の代わりに直径2cm、高さ15cmの還流冷却
器を用い、また凝縮器として第1凝縮器のみを使用した
以外は実施例1と同様に行った。10時間反応させた
後、ガスクロマトグラフィーで未反応脂肪酸メチルを分
析したところ、転換率は73%であった。また、比較例
2と同様に真空ポンプオイル中にメタノールが混入した
ため、真空度が不十分となった。
器を用い、また凝縮器として第1凝縮器のみを使用した
以外は実施例1と同様に行った。10時間反応させた
後、ガスクロマトグラフィーで未反応脂肪酸メチルを分
析したところ、転換率は73%であった。また、比較例
2と同様に真空ポンプオイル中にメタノールが混入した
ため、真空度が不十分となった。
【0024】実施例4 脂肪酸メチルとしてステアリン酸メチル30%とパルミ
チン酸メチル70%の混合脂肪酸メチルを36.3部、
ショ糖113.0部、炭酸カリ0.73部、及びDMS
Oを400部仕込み、DMSOを50部留出させた後
(反応系内DMSO濃度70重量%)実施例1と同様に
行った。脂肪酸メチル99%の転換率の到達時間は5時
間であり、エステル組成はモノエステルが80%であっ
た。
チン酸メチル70%の混合脂肪酸メチルを36.3部、
ショ糖113.0部、炭酸カリ0.73部、及びDMS
Oを400部仕込み、DMSOを50部留出させた後
(反応系内DMSO濃度70重量%)実施例1と同様に
行った。脂肪酸メチル99%の転換率の到達時間は5時
間であり、エステル組成はモノエステルが80%であっ
た。
【0025】比較例4 第1段凝縮器の凝縮液を充填塔に還流せずに系外に除去
した以外は実施例4と同様に行ったところ、10時間後
反応器内に残ったDMSOは130部であった。この時
点で脂肪酸メチルの転換率は80%にとどまっておりま
たモノエステルの組成は74%であった。
した以外は実施例4と同様に行ったところ、10時間後
反応器内に残ったDMSOは130部であった。この時
点で脂肪酸メチルの転換率は80%にとどまっておりま
たモノエステルの組成は74%であった。
【0026】
【発明の効果】エステル交換反応に伴うアルコールの除
去が円滑で、かつDMSO溶媒濃度を一定に保持するこ
とができる。反応速度が大きく、かつ品質の高いSEを
製造することができる。
去が円滑で、かつDMSO溶媒濃度を一定に保持するこ
とができる。反応速度が大きく、かつ品質の高いSEを
製造することができる。
【図1】本発明の工程の一例を示すフロー図である。
1 反応器 2 充填塔 3 第1凝縮器 4 第2凝縮器 5 第3凝縮器 6 真空系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 壽龍 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化成 株式会社四日市工場内 (72)発明者 加曽利 行雄 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化成 株式会社四日市工場内
Claims (5)
- 【請求項1】 アルカリ触媒の存在下、ジメチルスルホ
キシドを反応溶媒として、ショ糖と脂肪酸アルキルエス
テルとのエステル交換反応によりショ糖脂肪酸エステル
を製造する方法において、充填塔と複数個の凝縮器とを
直列に配置した反応器を使用し、且つ第1段凝縮器の凝
縮液を充填塔の塔頂に還流することを特徴とするショ糖
脂肪酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】 脂肪酸アルキルエステルとして脂肪酸メ
チルを使用し、第1段凝縮器を40〜70℃、第2段凝
縮器を−5〜30℃に制御することを特徴とする請求項
1の製造方法。 - 【請求項3】 −10℃以下に制御された第3段凝縮器
を介して真空系が接続された反応器を使用することを特
徴とする請求項2の製造方法。 - 【請求項4】 第2段凝縮器の凝縮液を反応系外に除去
することを特徴とする請求項1の製造方法。 - 【請求項5】 第2段凝縮器の凝縮液と第3段凝縮器の
凝縮液を合わせて反応系外に除去することを特徴とする
請求項1の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4242306A JP2630182B2 (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | ショ糖脂肪酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4242306A JP2630182B2 (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | ショ糖脂肪酸エステルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06122694A JPH06122694A (ja) | 1994-05-06 |
JP2630182B2 true JP2630182B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=17087266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4242306A Expired - Fee Related JP2630182B2 (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | ショ糖脂肪酸エステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2630182B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0659760B1 (en) * | 1993-12-24 | 2001-10-04 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing sucrose fatty acid ester |
KR100443078B1 (ko) * | 2002-04-16 | 2004-08-02 | (주)코아켐 | 자당 지방산 에스테르 제조방법 |
US11518778B2 (en) | 2018-08-10 | 2022-12-06 | Tohoku University | Method for producing sugar fatty acid ester by transesterification reaction |
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