JP2627507B2 - シス―3―クロロ―4―シリルオキシ―2―シクロペンテン―1―オール類ならびにその製造法 - Google Patents
シス―3―クロロ―4―シリルオキシ―2―シクロペンテン―1―オール類ならびにその製造法Info
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- JP2627507B2 JP2627507B2 JP62183041A JP18304187A JP2627507B2 JP 2627507 B2 JP2627507 B2 JP 2627507B2 JP 62183041 A JP62183041 A JP 62183041A JP 18304187 A JP18304187 A JP 18304187A JP 2627507 B2 JP2627507 B2 JP 2627507B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は式、 (式中、R1は水酸基の保護基であるシリル基をあらわ
す。*は不斉中心を表し、これに由来する立体異性体が
存在するが、本発明においては(1S,4R)、(1R,4S)、
または両者の任意の割合の混合物である。)で表わされ
る新規なシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オール類ならびにその製造法に関す
る。
す。*は不斉中心を表し、これに由来する立体異性体が
存在するが、本発明においては(1S,4R)、(1R,4S)、
または両者の任意の割合の混合物である。)で表わされ
る新規なシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オール類ならびにその製造法に関す
る。
更に詳しくは優れた制癌作用、抗ウィルス作用を有す
るプナグラグランジン類を製造するにあたり、有用な化
合物となり得る式[I]で表わされる新規なシス−3−
クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−
オール類とその製造法に関する。
るプナグラグランジン類を製造するにあたり、有用な化
合物となり得る式[I]で表わされる新規なシス−3−
クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−
オール類とその製造法に関する。
近年、オアフ島で採集された舟底に着生するテレスト
・リィーセイ(Telesto riisei)からプロスタグラン
ジン類緑物質であるプナグランジンが単離された。
・リィーセイ(Telesto riisei)からプロスタグラン
ジン類緑物質であるプナグランジンが単離された。
[月刊薬事、24巻、41頁(1986);ショイヤーら、ザ
ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサィエテ
ィ、107巻、2976頁(1985)参照] その立体構造は最近、下記式で表わされることが判明
した。
ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサィエテ
ィ、107巻、2976頁(1985)参照] その立体構造は最近、下記式で表わされることが判明
した。
[野依ら、ザ・ジャーナル・オブ・アメリカンケミカル
・ソサイエティ 108巻、5021頁(1986);山田ら、ザ
・ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエ
ティ、108巻 5019頁 (1986)参照] プナグランジン類は生理作用として制癌作用を有する
ことが知られている。[福島雅典ら、第43回日本癌学会
要旨集、905頁 (1984); アドバンスズ イン プ
ロスタグランジン トロンボキサン アンド ロイトコ
リエン リサーチ、15巻、415頁(1985)レーバン プ
レス(ニューヨーク)発行、参照] プナグランジン類の合成に関しては、代表的的なもの
として<スキーム1>に示すルートが知られている。
[野依ら、ザ ジャーナル オブ アメリカン ケミカ
ル ソサイエティ、108巻、5021頁(1986)] それによれば、プナグランジン(5)は光学活性な
(4R)−3−クロロ−4−tert−ブチルメチルシリルオ
キシ−2−シクロペンテン−1−オン(1)に、ω側
鎖、α側鎖を順次結合することにより得られている。
・ソサイエティ 108巻、5021頁(1986);山田ら、ザ
・ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエ
ティ、108巻 5019頁 (1986)参照] プナグランジン類は生理作用として制癌作用を有する
ことが知られている。[福島雅典ら、第43回日本癌学会
要旨集、905頁 (1984); アドバンスズ イン プ
ロスタグランジン トロンボキサン アンド ロイトコ
リエン リサーチ、15巻、415頁(1985)レーバン プ
レス(ニューヨーク)発行、参照] プナグランジン類の合成に関しては、代表的的なもの
として<スキーム1>に示すルートが知られている。
[野依ら、ザ ジャーナル オブ アメリカン ケミカ
ル ソサイエティ、108巻、5021頁(1986)] それによれば、プナグランジン(5)は光学活性な
(4R)−3−クロロ−4−tert−ブチルメチルシリルオ
キシ−2−シクロペンテン−1−オン(1)に、ω側
鎖、α側鎖を順次結合することにより得られている。
また、プナグランジン(5)の12位の不斉は化合物
(1)の4位の不斉より誘導されている。故にプナグラ
ンジン(5)の合成において光学活性な3−クロロ−4
−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペン
テン−1−オンは、プナグランジン類の極めて重要な合
成中間体と言える。
(1)の4位の不斉より誘導されている。故にプナグラ
ンジン(5)の合成において光学活性な3−クロロ−4
−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペン
テン−1−オンは、プナグランジン類の極めて重要な合
成中間体と言える。
本発明者らはかかる点に着目し、光学活性なな3−ク
ロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オ
ン類や、4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−
オンの合成に関し鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達
したものである。
ロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オ
ン類や、4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−
オンの合成に関し鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達
したものである。
従来、光学活性な3−クロロ−4−シリルオキシ−2
−シクロペンテン−1−オンの合成法としては、テトラ
ヘドロン レタース、17巻1539〜1542頁 (1979)に記
載の方法が知られている。<スキーム2> すなわち、トリクロロフェノール(6)より得られる
3,5,5−トリクロロ−1,4−ジヒドロキシシクロペント−
1−カルボン酸(7)を(−)−ブルシンとの塩とし、
この塩の分別再結晶によって(1S,4S)−トリクロロ−
1,4−ジヒドロキシ−シクロペント−1−カルボン酸を
得る。これより3工程にて(4R)−3−クロロ−4−シ
リルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類としてい
る。
−シクロペンテン−1−オンの合成法としては、テトラ
ヘドロン レタース、17巻1539〜1542頁 (1979)に記
載の方法が知られている。<スキーム2> すなわち、トリクロロフェノール(6)より得られる
3,5,5−トリクロロ−1,4−ジヒドロキシシクロペント−
1−カルボン酸(7)を(−)−ブルシンとの塩とし、
この塩の分別再結晶によって(1S,4S)−トリクロロ−
1,4−ジヒドロキシ−シクロペント−1−カルボン酸を
得る。これより3工程にて(4R)−3−クロロ−4−シ
リルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類としてい
る。
しかしながら、この方法は化合物(6)から化合物
(7)への収率が低く、ブルシンという高価な試薬を使
っての分別再結晶という繁雑な操作を必要とする。
(7)への収率が低く、ブルシンという高価な試薬を使
っての分別再結晶という繁雑な操作を必要とする。
又、化合物(10),(11)は極めて不安定である。以
上のことにより、プナグランジン類の重要合成中間体で
ある光学活性な3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オンを大量に得ることは従来非常に
困難であった。
上のことにより、プナグランジン類の重要合成中間体で
ある光学活性な3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オンを大量に得ることは従来非常に
困難であった。
本発明者らは、プナグランジン類の有用な合成中間体
である光学活性な3−クロロ−4−シリルオキシ−2−
シクロペンテン−1−オンを安価に工業的に製造し得る
方法について鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
た。
である光学活性な3−クロロ−4−シリルオキシ−2−
シクロペンテン−1−オンを安価に工業的に製造し得る
方法について鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
た。
すなわち、式、 (式中、R1は水酸基の保護基であるシリル基を表わ
す。) で表わされる3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−
クロロシクロペンテン類を、酵素を用いて不斉加水分解
し、式、 (式中、R1は水酸基の保護基であるシリル基を表す。*
は不斉中心を表わしこれに由来する立体異性体が存在す
るが、本発明においては、(1S,4R)であるか、(1R,4
S)又は両者の任意の割合の混合物である。) で表わされる、新規な化合物であるシス−3−クロロ−
4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類
とすることが出来る。
す。) で表わされる3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−
クロロシクロペンテン類を、酵素を用いて不斉加水分解
し、式、 (式中、R1は水酸基の保護基であるシリル基を表す。*
は不斉中心を表わしこれに由来する立体異性体が存在す
るが、本発明においては、(1S,4R)であるか、(1R,4
S)又は両者の任意の割合の混合物である。) で表わされる、新規な化合物であるシス−3−クロロ−
4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類
とすることが出来る。
次いでこれを、酸化剤、たとえば、ピリジニウムクロ
ロクロメート、あるいはピリジニウムジクロメートを用
い、アルコール部分をケトンに酸化することによって
式、 (式中、R1水酸基の保護基であるシリル基をを表す。*
は不斉中心を表わしこれに由来する立体異性体が存在す
るが、本発明においては、4Rであるか、4S、又は両者の
任意の割合の混合物である。) で表わされる3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シク
ロペンテン−1−オンを製造する方法である。
ロクロメート、あるいはピリジニウムジクロメートを用
い、アルコール部分をケトンに酸化することによって
式、 (式中、R1水酸基の保護基であるシリル基をを表す。*
は不斉中心を表わしこれに由来する立体異性体が存在す
るが、本発明においては、4Rであるか、4S、又は両者の
任意の割合の混合物である。) で表わされる3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シク
ロペンテン−1−オンを製造する方法である。
本発明において、式、[II]で表わされる3−アセト
キシ−5−シリルオキシ−1−クロロ−シクロペンテン
類は、<スキーム3>で表わされる方法で合成できる。
キシ−5−シリルオキシ−1−クロロ−シクロペンテン
類は、<スキーム3>で表わされる方法で合成できる。
すなわち、既知の方法[公開特許公報 昭57−6223
6]により得られる4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オン(12)を、アセチル化後、塩素の付加とHC
lの脱離を行い、4−アセトキシ−2−クロロ−2−シ
クロペンテン−1−オン(14)とする。ついで、3塩化
セリウム存在下、メタノール中水素化ホウ素ナトリウム
で還元し、2−クロロ4−アセトキシ−2−シクロペン
テン−1−オールを得る。
6]により得られる4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オン(12)を、アセチル化後、塩素の付加とHC
lの脱離を行い、4−アセトキシ−2−クロロ−2−シ
クロペンテン−1−オン(14)とする。ついで、3塩化
セリウム存在下、メタノール中水素化ホウ素ナトリウム
で還元し、2−クロロ4−アセトキシ−2−シクロペン
テン−1−オールを得る。
このものを適当な塩基の存在下、トリアルキルクロロ
シランによってアルコール部分をシリルエーテルにする
ことにより得ることができる。化合物(13),(14),
(15)および式、[II]で表わされる3−アセトキシ−
5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテン類はいず
れも安定な化合物であり、収率よく得ることができるも
のである。
シランによってアルコール部分をシリルエーテルにする
ことにより得ることができる。化合物(13),(14),
(15)および式、[II]で表わされる3−アセトキシ−
5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテン類はいず
れも安定な化合物であり、収率よく得ることができるも
のである。
式、[II]で表わされる3−アセトキシ−5−シリル
オキシ−1−クロロシクロペンテン類において、R1は水
酸基の保護基であるシリル基を表す。
オキシ−1−クロロシクロペンテン類において、R1は水
酸基の保護基であるシリル基を表す。
R1の具体例としてはトリメチルシリル,トリエチルシ
リル、イソプロピルジメチルシリル、tert−ブチルジメ
チルシリル、(フェニルジメチルメチル)ジメチルシリ
ル、(トリフェニルメチル)ジメチルシリル、tert−ブ
チルジフェニルシリル、メチルジイソプロピルシリル、
メチルジtert−ブチルシリル、トリベンジルシリル、ト
リ−p−キシリルシリル、トリイソプロピルシリル、ト
リフェニルシリル等がある。これらのうち、tert−ブチ
ルジメチルシリルが特に好ましい。
リル、イソプロピルジメチルシリル、tert−ブチルジメ
チルシリル、(フェニルジメチルメチル)ジメチルシリ
ル、(トリフェニルメチル)ジメチルシリル、tert−ブ
チルジフェニルシリル、メチルジイソプロピルシリル、
メチルジtert−ブチルシリル、トリベンジルシリル、ト
リ−p−キシリルシリル、トリイソプロピルシリル、ト
リフェニルシリル等がある。これらのうち、tert−ブチ
ルジメチルシリルが特に好ましい。
式、[II]で表わされる3−アセトキシ−5−シリル
オキシ−1−クロロシクロペンテン類にはその3位と5
位に2つの不斉炭素が存在し、(3S,5R)と(3R,5S)の
シス体、および(3S,5S)と(3R,5R)のトランス体があ
る。<スキーム3>の方法によって得られる式、[II]
で表わされる3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−
クロロシクロペンテン類は、それらの4つの立体異性体
の混合物である。
オキシ−1−クロロシクロペンテン類にはその3位と5
位に2つの不斉炭素が存在し、(3S,5R)と(3R,5S)の
シス体、および(3S,5S)と(3R,5R)のトランス体があ
る。<スキーム3>の方法によって得られる式、[II]
で表わされる3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−
クロロシクロペンテン類は、それらの4つの立体異性体
の混合物である。
式[II]で表わされる3−アセトキシ−5−シリルオ
キシ−1−クロロシクロペンテン類を、後記の加水分解
酵素を用いて不斉加水分解を行うとシス体体のどちらか
一方の光学活性体として、あるいは、シス体の両者の任
意の割合の混合物として、シス−3−クロロ−4−シリ
ルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類を得るこ
とができる。
キシ−1−クロロシクロペンテン類を、後記の加水分解
酵素を用いて不斉加水分解を行うとシス体体のどちらか
一方の光学活性体として、あるいは、シス体の両者の任
意の割合の混合物として、シス−3−クロロ−4−シリ
ルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類を得るこ
とができる。
トランス−3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−
クロロ−シクロペンテン類は加水分解されずに残る。
クロロ−シクロペンテン類は加水分解されずに残る。
加水分解酵素としては、例えば、肝臓エステラーゼ、
すい臓エステラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ等の
動物エステラーゼ、あるいは、植物エステラーゼ、が挙
げられ、さらには以下に示す各属に属する微生物や地衣
類、藻類などの微生物よりえられる加水分解酵素が挙げ
られる。
すい臓エステラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ等の
動物エステラーゼ、あるいは、植物エステラーゼ、が挙
げられ、さらには以下に示す各属に属する微生物や地衣
類、藻類などの微生物よりえられる加水分解酵素が挙げ
られる。
Rhodotorula、 Trichoderma、Candida、 Hansenula、Pseudomonas、 Bacillus、Nocardia、 Achromobacter、 Chromobacterium、 Flavobacterium、 Rhizopus、Mucor、 Aspergillus、 Alkaligenes、 Torulopsis、 Corynebacterium、 Endomyces、 Saccharomyces、 Arthrobacter、 Helminthosporium、 Brevibacterium、 Escherichia、 Citrobacter、Absidia Micrococcus、 Pediococcus、 Klebsiella、Geotrichum、 Lactobacillus、 Cryptococcus、Pichia Aureobasidium、 Actinomucor、 Enterobacter、 Microbacterium、 Penicillium、 Schizophyllum。
本発明において、用いられる加水分解酵素の使用形態
としては精製酵素、粗酵素、酵素含有物、微生物培養
液、培養物、菌体、培養ロ液、またはそれらを処理した
物などで、必要に応じ種々の形態で用いる事ができる。
としては精製酵素、粗酵素、酵素含有物、微生物培養
液、培養物、菌体、培養ロ液、またはそれらを処理した
物などで、必要に応じ種々の形態で用いる事ができる。
また、樹脂等に固定化して、固定化酵素として用いる
ことができる。
ことができる。
不斉加水分解反応は、式[II]で表わされる3−アセ
トキシ−5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテン
類と、上記の加水分解酵素、好ましくは豚肝臓エステラ
ーゼ、豚すい臓リパーゼ、Pseudomonas由来の精製又
は、粗酵素、Aspergillus由来の精製又は、粗酵素を、
通常、緩衝液中、又は有機溶媒と緩衝液の混合液中、必
要ならば界面活性剤を加えて激しく攪拌する事により行
なうことができる。
トキシ−5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテン
類と、上記の加水分解酵素、好ましくは豚肝臓エステラ
ーゼ、豚すい臓リパーゼ、Pseudomonas由来の精製又
は、粗酵素、Aspergillus由来の精製又は、粗酵素を、
通常、緩衝液中、又は有機溶媒と緩衝液の混合液中、必
要ならば界面活性剤を加えて激しく攪拌する事により行
なうことができる。
また、光学活性な(1S,4R)−シス−3−クロロ−4
−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類を
得る場合は、豚すい臓エステラーゼを用いるのが特に好
ましく、(1R,4S)−シス−3−クロロ−4−シリルオ
キシ−2−シクロペンテン−1−オール類を得る場合
は、豚肝臓エステラーゼを用いるのが特に好ましい。
−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類を
得る場合は、豚すい臓エステラーゼを用いるのが特に好
ましく、(1R,4S)−シス−3−クロロ−4−シリルオ
キシ−2−シクロペンテン−1−オール類を得る場合
は、豚肝臓エステラーゼを用いるのが特に好ましい。
有機溶媒と緩衝液の混合液を用いる場合に使用される
有機溶媒は、通常水溶性の溶媒、例えばメタノール、エ
タノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル
等のニトリル類などが使用できる。
有機溶媒は、通常水溶性の溶媒、例えばメタノール、エ
タノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル
等のニトリル類などが使用できる。
緩衝液はリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン
酸ナトリウム等の通常用いられる緩衝液が使用できる。
反応温度は−10℃〜+30℃、反応時間は2〜50時間が好
ましいが、これに限定されるものではない。
酸ナトリウム等の通常用いられる緩衝液が使用できる。
反応温度は−10℃〜+30℃、反応時間は2〜50時間が好
ましいが、これに限定されるものではない。
反応終了後、加水分解反応液を必要に応じてろ過し、
メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、ジエチルエーテ
ル、ジクロロメタン等の有機溶媒により、抽出し、有機
層を濃縮カラムクロマト精製を行うことにより、目的と
するシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オール類を得ることができる。
メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、ジエチルエーテ
ル、ジクロロメタン等の有機溶媒により、抽出し、有機
層を濃縮カラムクロマト精製を行うことにより、目的と
するシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オール類を得ることができる。
実施例記載のシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−
2−シクロペンテン−1−オール類の光学純度は、対応
するα−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェニル酢
酸(MTPA)エステルの、400MHzNMRスペクトルから決定
した。
2−シクロペンテン−1−オール類の光学純度は、対応
するα−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェニル酢
酸(MTPA)エステルの、400MHzNMRスペクトルから決定
した。
また、トランス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2
−シクロペンテン−1−オールが不斉加水分解中に混入
していないことは、やはりMTPAエステルとして、高速液
体クロマトグラフィーにより確認した。
−シクロペンテン−1−オールが不斉加水分解中に混入
していないことは、やはりMTPAエステルとして、高速液
体クロマトグラフィーにより確認した。
式、[I]で表わされる新規なシス−3−クロロ−4
−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オールは酸
化反応に供され、プナグランジン類の合成上、極めて重
要な中間体である、式、[III]で表わされる3−クロ
ロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン
類が得られる。
−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オールは酸
化反応に供され、プナグランジン類の合成上、極めて重
要な中間体である、式、[III]で表わされる3−クロ
ロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン
類が得られる。
光学活性な(1S,4R)−シス−3−クロロ−4−シリ
ルオキシ−2−シクロペンテン−1−オールからは光学
活性な(4R)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オン類が得られる。
ルオキシ−2−シクロペンテン−1−オールからは光学
活性な(4R)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オン類が得られる。
また、(1R,4S)−シス−3−クロロ−4−シリルオ
キシ−2−シクロペンテン−1−オールからは、光学活
性な(4S)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シク
ロペンテン−1−オン類が得られる。
キシ−2−シクロペンテン−1−オールからは、光学活
性な(4S)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シク
ロペンテン−1−オン類が得られる。
天然型プナグランジン類は(4R)−3−クロロ−4−
シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類から<
スキーム1>に示した方法により合成できるが、類縁体
合成上、(4S)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−
シクロペンテン−1−オン類も重要な化合物である。
シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類から<
スキーム1>に示した方法により合成できるが、類縁体
合成上、(4S)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−
シクロペンテン−1−オン類も重要な化合物である。
化合物[I]より[III]への酸化反応は、ピリジニ
ウムクロロクロメート(PCC)あるいは、ピリジニウム
ジクロメート(PDC)を用いて、塩化メチレンあるい
は、ジメチルホルムアミド中、必要ならモレキュラーシ
ーブスを加えて行うことができる。
ウムクロロクロメート(PCC)あるいは、ピリジニウム
ジクロメート(PDC)を用いて、塩化メチレンあるい
は、ジメチルホルムアミド中、必要ならモレキュラーシ
ーブスを加えて行うことができる。
PCCあるいはPDCの使用量は、式[I]で表わされる新
規なシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オールに対して等モル〜7倍モル、好ま
しくは2〜4倍モルである。
規なシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オールに対して等モル〜7倍モル、好ま
しくは2〜4倍モルである。
PCCを用いるか、PDCを用いるかは、シリル保護基の安
定性により、適宜、選択する。
定性により、適宜、選択する。
溶媒の使用量は、DMFを用いる場合には、PDCの3倍〜
10倍容が好ましい。
10倍容が好ましい。
溶媒として、塩化メチレンを用いる場合には、PCCの1
0〜15倍容が好ましい。
0〜15倍容が好ましい。
また、溶媒に塩化メチレンを用いる場合には、モレキ
ュラーシーブス4Aを加えるのが好ましく、その使用量は
PCCの等量〜2倍量が好ましい。
ュラーシーブス4Aを加えるのが好ましく、その使用量は
PCCの等量〜2倍量が好ましい。
反応温度は、PCCを用いる場合も、PDCを用いる場合
も、0〜10゜Cが好ましい。反応時間は、上記式[I]
のシリルエーテルでの種類によって異なるが、通常1時
間〜20時間の範囲で行なわれ、好ましくは、1〜5時間
である。反応終了後、抽出用有機溶媒、たとえば、ジエ
チルエーテルで反応液を希釈し、水洗、乾燥、濃縮乾固
する。
も、0〜10゜Cが好ましい。反応時間は、上記式[I]
のシリルエーテルでの種類によって異なるが、通常1時
間〜20時間の範囲で行なわれ、好ましくは、1〜5時間
である。反応終了後、抽出用有機溶媒、たとえば、ジエ
チルエーテルで反応液を希釈し、水洗、乾燥、濃縮乾固
する。
乾固して得られたものはカラムクロマトグラフィ等で
精製、分離される。
精製、分離される。
かくして、上記式、[III]で表わされる、プナグラ
ンジン類の合成において有用な化合物となる3−クロロ
−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類
が効率よく得られる。
ンジン類の合成において有用な化合物となる3−クロロ
−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類
が効率よく得られる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
参考例1 4−アセトキシ−2−クロロ−2−シクロペンテン−1
−オン 4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン30.2
g(0.308モル)をTHF1500mlに溶解し、無水酢酸47.2g
(0.462モル)と、酢酸ソーダ50.5g(0.616モル)を加
え、35℃で15時間攪拌した。反応液に冷水300mlを加
え、酢酸エチル200mlで3回抽出した。
−オン 4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン30.2
g(0.308モル)をTHF1500mlに溶解し、無水酢酸47.2g
(0.462モル)と、酢酸ソーダ50.5g(0.616モル)を加
え、35℃で15時間攪拌した。反応液に冷水300mlを加
え、酢酸エチル200mlで3回抽出した。
抽出液を10%−食塩水100mlで洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮して4−アセト
キシ−2−シクロペンテン−1−オンを37.9g得た。
ネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮して4−アセト
キシ−2−シクロペンテン−1−オンを37.9g得た。
これをエーテル540mlに溶解し、室温で塩素を吹き込
んだ。反応が完結するまで90分間を要した。チッ素を吹
き込んで、過剰の塩素を除いた後、トリエチルアミン10
0mlを5〜15℃でゆっくりと滴下した。反応液に10%−
塩化アンモニウム水溶液500mlを加え、分液した。水層
はエーテル300mlで2回抽出した。抽出液を10%−食塩
水300ml、2N−塩酸500ml、10%−食塩水300mlで洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃
縮して目的物の粗結晶47.0gを得た。エーテル−ヘキサ
ンより再結晶して27.0gの無色の結晶を得た。
んだ。反応が完結するまで90分間を要した。チッ素を吹
き込んで、過剰の塩素を除いた後、トリエチルアミン10
0mlを5〜15℃でゆっくりと滴下した。反応液に10%−
塩化アンモニウム水溶液500mlを加え、分液した。水層
はエーテル300mlで2回抽出した。抽出液を10%−食塩
水300ml、2N−塩酸500ml、10%−食塩水300mlで洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃
縮して目的物の粗結晶47.0gを得た。エーテル−ヘキサ
ンより再結晶して27.0gの無色の結晶を得た。
収率 50%、融点 55℃。
NMR(CDCl3)δH=(60MHz):2.08(3H,s),2.36(1H,
dd,J=2.0and18.0Hz),2.93(1H,dd,J=6.4and18.0H
z),5.75(1H,m),7.50(1H,d,J=3.0Hz)。
dd,J=2.0and18.0Hz),2.93(1H,dd,J=6.4and18.0H
z),5.75(1H,m),7.50(1H,d,J=3.0Hz)。
IR(film)ν(neat):1740(s),1610(m),1400
(m),1378(m),1346(m),1290(m),1240
(s),1170(m),1036(m),976(m),957(m)cm
-1。
(m),1378(m),1346(m),1290(m),1240
(s),1170(m),1036(m),976(m),957(m)cm
-1。
参考例2 3−アセトキシ−5−tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ−1−クロロシクロペンテン 4−アセトキシ−2−クロロ−2−シクロペテン−1
−オン27.0g(0.155モル)をメタノール750mlに溶解し
た。塩化第一セリウム63.7g(0.171モル)を加え、水素
化ホウ素ナトリウム6.4g(0.169モル)を数回に分け
て、22〜25℃で加えた。20〜23℃で20分間攪拌した後、
飽和塩化アンモニウム水溶液150mlを加え、減圧濃縮し
た。濃縮残分に0.5N−塩酸400mlを加え、エーテル300ml
で3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。ロ過後、減圧濃縮して4−アセ
トキシ−2−クロロ−2−シクロペンテン−1−オール
を22.4g得た。これをDMF220mlに溶解し、tert−ブチル
ジメチルクロロシラン24.0g(0.159モル)イミダゾール
13.0g(0.191モル)を加え、室温で5時間攪拌した。水
1100mlを加え、エーテル200mlで4回抽出した。
シ−1−クロロシクロペンテン 4−アセトキシ−2−クロロ−2−シクロペテン−1
−オン27.0g(0.155モル)をメタノール750mlに溶解し
た。塩化第一セリウム63.7g(0.171モル)を加え、水素
化ホウ素ナトリウム6.4g(0.169モル)を数回に分け
て、22〜25℃で加えた。20〜23℃で20分間攪拌した後、
飽和塩化アンモニウム水溶液150mlを加え、減圧濃縮し
た。濃縮残分に0.5N−塩酸400mlを加え、エーテル300ml
で3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。ロ過後、減圧濃縮して4−アセ
トキシ−2−クロロ−2−シクロペンテン−1−オール
を22.4g得た。これをDMF220mlに溶解し、tert−ブチル
ジメチルクロロシラン24.0g(0.159モル)イミダゾール
13.0g(0.191モル)を加え、室温で5時間攪拌した。水
1100mlを加え、エーテル200mlで4回抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥した。ロ過した後、減圧濃縮して淡黄色オイルを47g
得た。シリカゲルカラムクロマトで精製して目的とする
化合物32.3gを無色のオイルで得た。(収率71%) n24 D=1.4604。NMR(CDCl3)δH(60MHz):0.11(6H,
s),0.91(9H,s),2.01and2.03(3H,s),4.50and4.82
(1H,m),5.17〜5.77(1H,m),5.87(1H,m)。
燥した。ロ過した後、減圧濃縮して淡黄色オイルを47g
得た。シリカゲルカラムクロマトで精製して目的とする
化合物32.3gを無色のオイルで得た。(収率71%) n24 D=1.4604。NMR(CDCl3)δH(60MHz):0.11(6H,
s),0.91(9H,s),2.01and2.03(3H,s),4.50and4.82
(1H,m),5.17〜5.77(1H,m),5.87(1H,m)。
IR(film)ν(neat):1750(s),1634(m),1480
(m),1470(m),1450(ω),1370(m),1242
(s),1135(m),1082(m),1030(m),950(m),
861(m),839(m),779(m)cm-1。
(m),1470(m),1450(ω),1370(m),1242
(s),1135(m),1082(m),1030(m),950(m),
861(m),839(m),779(m)cm-1。
実施例1 4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−クロロ−
−2−シクロペンテン−1−オール 3−アセトキシ−5−tert−ブチルジメチルシリルオ
キシ−1−クロロシクロペンテン30.0g(0.103モル)
を、メタノール600mlに溶解した。PH=7のリン酸緩衝
液1800ml、豚膵臓リパーゼ15.0gを加え15℃で12時間攪
拌した。
−2−シクロペンテン−1−オール 3−アセトキシ−5−tert−ブチルジメチルシリルオ
キシ−1−クロロシクロペンテン30.0g(0.103モル)
を、メタノール600mlに溶解した。PH=7のリン酸緩衝
液1800ml、豚膵臓リパーゼ15.0gを加え15℃で12時間攪
拌した。
加水分解液をエーテル1000mlで3回抽出し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。ろ過した後、減圧濃縮して無色の
オイル29.0gを得た。シリカゲルカラムクロマトで精製
分離し、トランスの原料アセテートとシスー(3R,4S)
の原料アセテートをの混合物21.2g回収した。目的とす
るシス−(1S,4R)の化合物の無色のオイルで6.4g得
た。
ネシウムで乾燥した。ろ過した後、減圧濃縮して無色の
オイル29.0gを得た。シリカゲルカラムクロマトで精製
分離し、トランスの原料アセテートとシスー(3R,4S)
の原料アセテートをの混合物21.2g回収した。目的とす
るシス−(1S,4R)の化合物の無色のオイルで6.4g得
た。
収率25.0%。[α]25 D=−31.7゜(C=0.75,MeOH) 光学純度=95%ee以上。n25 D=1.4711。
NMR(CDCl3)δH(100MHz);0.13(3H,s),0.15(3H,
s),0.93(9H,s),1.61(1H,t,J=4.3Hz),1.74(1H,t,
J=4.3Hz),2.80(1H,dt,J=7.0and14.2Hz),4.48(1H,
dd,J=4.3and7.0Hz),5.94(1H,d,J=2.6Hz)。
s),0.93(9H,s),1.61(1H,t,J=4.3Hz),1.74(1H,t,
J=4.3Hz),2.80(1H,dt,J=7.0and14.2Hz),4.48(1H,
dd,J=4.3and7.0Hz),5.94(1H,d,J=2.6Hz)。
IR(film)ν(neat);3370(s),1630(m),1478
(m),1467(m),1365(m),1259(s),1172
(m),1132(s),1086(s),1030(s),1004
(m),941(m),861(s),840(s),800(m),780
(m)cm-1。
(m),1467(m),1365(m),1259(s),1172
(m),1132(s),1086(s),1030(s),1004
(m),941(m),861(s),840(s),800(m),780
(m)cm-1。
製造例2 4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−クロロ−
2−シクロペンテン−1−オン 実施例1で得た(1S,4R)−シス−3−クロロ−4−t
ert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オール5.10g(20.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した。5℃に冷却し、ピリジニウムジクロメート27.0
g(71.8ミリモル)を加えた。5℃で3時間攪拌した。
反応液に水600mlを加え、ヘキサン100mlで3回抽出し
た。抽出液を10%食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。ろ過した後、減圧濃縮して淡黄色オイルを得
た。シリカゲルカラムクロマトで精製して目的とする化
合物を、無色オイルで4.61g得た。(収率91%) [α]25 D=+16.2゜(C=1.1,n−ヘキサン)。n24 D=
1.4734。
2−シクロペンテン−1−オン 実施例1で得た(1S,4R)−シス−3−クロロ−4−t
ert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オール5.10g(20.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した。5℃に冷却し、ピリジニウムジクロメート27.0
g(71.8ミリモル)を加えた。5℃で3時間攪拌した。
反応液に水600mlを加え、ヘキサン100mlで3回抽出し
た。抽出液を10%食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。ろ過した後、減圧濃縮して淡黄色オイルを得
た。シリカゲルカラムクロマトで精製して目的とする化
合物を、無色オイルで4.61g得た。(収率91%) [α]25 D=+16.2゜(C=1.1,n−ヘキサン)。n24 D=
1.4734。
[θ]24 333=−6940。
NMR(CDCl3)δH(60MHz);0.16(3H,s),0.18(3H,
s),0.93(9H,s),2.37(1H,dd,J=2.2and17.6Hz),2.8
3(1H,dd,J=5.8and17.6Hz),4.78(1H,deformed,dd,J
=2.2and5.8Hz),6.19(1H,d,J=1.4Hz)。
s),0.93(9H,s),2.37(1H,dd,J=2.2and17.6Hz),2.8
3(1H,dd,J=5.8and17.6Hz),4.78(1H,deformed,dd,J
=2.2and5.8Hz),6.19(1H,d,J=1.4Hz)。
IR(film)ν(neat);1730(s),1597(m),1474
(ω),1360(ω),1260(s),1230(ω),1180
(ω),1160(ω),1110(s),1060(ω),993(ω),
940(m),868(m),839(s),780(m)cm-1。
(ω),1360(ω),1260(s),1230(ω),1180
(ω),1160(ω),1110(s),1060(ω),993(ω),
940(m),868(m),839(s),780(m)cm-1。
Claims (2)
- 【請求項1】式、 で表わされるシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2
−シクロペンテン−1−オール類(式中、R1は水酸基の
保護基であるシリル基を表わす。*は不斉中心を表わ
し、これに由来する立体異性体が存在するが、本発明に
おいては(1S,4R)であるか、(1R,4S)、または両者の
任意の割合の混合物である。)。 - 【請求項2】式、 (式中、R1は水酸基の保護基であるシリル基を表わ
す。)で表わされるエステルを酵素の存在下、加水分解
せしめることを特徴とする、式、 (式中、R1は水酸基の保護基であるシリル基を表わす。
*は不斉中心を表わし、これに由来する立体異性体が存
在するが、本発明においては(1S,4R)であるか、(1R,
4S)、または両者の任意の割合の混合物である。)で表
わされるシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オール類の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62183041A JP2627507B2 (ja) | 1987-07-22 | 1987-07-22 | シス―3―クロロ―4―シリルオキシ―2―シクロペンテン―1―オール類ならびにその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62183041A JP2627507B2 (ja) | 1987-07-22 | 1987-07-22 | シス―3―クロロ―4―シリルオキシ―2―シクロペンテン―1―オール類ならびにその製造法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8327444A Division JP2709807B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6426585A JPS6426585A (en) | 1989-01-27 |
JP2627507B2 true JP2627507B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=16128703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62183041A Expired - Lifetime JP2627507B2 (ja) | 1987-07-22 | 1987-07-22 | シス―3―クロロ―4―シリルオキシ―2―シクロペンテン―1―オール類ならびにその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2627507B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0481442B1 (en) * | 1990-10-16 | 1995-08-23 | Sharp Kabushiki Kaisha | Tumbler type washing/drying machine |
-
1987
- 1987-07-22 JP JP62183041A patent/JP2627507B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6426585A (en) | 1989-01-27 |
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