JP2623852B2 - 能動型サスペンション - Google Patents
能動型サスペンションInfo
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- JP2623852B2 JP2623852B2 JP22557289A JP22557289A JP2623852B2 JP 2623852 B2 JP2623852 B2 JP 2623852B2 JP 22557289 A JP22557289 A JP 22557289A JP 22557289 A JP22557289 A JP 22557289A JP 2623852 B2 JP2623852 B2 JP 2623852B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車体及び車輪間に介挿した流体シリンダ
の作動を姿勢変化に応じて制御する制御弁を備えた能動
型サスペンションに係り、とくに、制御弁のソレノイド
に指令電流を供給する駆動回路の故障を検出するように
した能動型サスペンションに関する。
の作動を姿勢変化に応じて制御する制御弁を備えた能動
型サスペンションに係り、とくに、制御弁のソレノイド
に指令電流を供給する駆動回路の故障を検出するように
した能動型サスペンションに関する。
この種の能動型サスペンションとしては、例えば本出
願人が先に出願した特願平1−100825号(未公開)に記
載のものがある。
願人が先に出願した特願平1−100825号(未公開)に記
載のものがある。
この能動型サスペンションは、各輪に配した油圧シリ
ンダなどの流体シリンダと、この流体シリンダの作動を
制御する圧力制御弁などの制御弁と、車体の姿勢変化を
検出する加速度検出器などの姿勢変化検出手段と、この
検出手段の検出値に基づき車体の姿勢変化を抑制する指
令値を算出し、これを制御弁のソレノイドに指令電流の
形で供給する姿勢変化制御手段とを備えている。ここ
で、ヒステリシスの低減や流体固着現象の回避などを意
図して、指令電流には高周波数のディザ波が重畳される
ようになっている。
ンダなどの流体シリンダと、この流体シリンダの作動を
制御する圧力制御弁などの制御弁と、車体の姿勢変化を
検出する加速度検出器などの姿勢変化検出手段と、この
検出手段の検出値に基づき車体の姿勢変化を抑制する指
令値を算出し、これを制御弁のソレノイドに指令電流の
形で供給する姿勢変化制御手段とを備えている。ここ
で、ヒステリシスの低減や流体固着現象の回避などを意
図して、指令電流には高周波数のディザ波が重畳される
ようになっている。
また、特願平1−100825号(未公開)にて出願した能
動型サスペンションは、圧力指令値が一定である(例え
ば停車時)状態を一定電流検出手段により検出するとと
もに、ソレノイドに流れている指令電流の実際値を電流
検出手段により検出するように成っており、一定電流検
出手段が指令電流の一定値を検出したときには、ディザ
波の重畳を中止した状態で、電流検出手段の検出値と指
令値とを比較し、両者の差が設定値以上であれば異常状
態であるとする異常検出手段を備えている。このように
ディザ波を断ち切った状態で故障検出を行うことによ
り、その検出精度が良好になっている。
動型サスペンションは、圧力指令値が一定である(例え
ば停車時)状態を一定電流検出手段により検出するとと
もに、ソレノイドに流れている指令電流の実際値を電流
検出手段により検出するように成っており、一定電流検
出手段が指令電流の一定値を検出したときには、ディザ
波の重畳を中止した状態で、電流検出手段の検出値と指
令値とを比較し、両者の差が設定値以上であれば異常状
態であるとする異常検出手段を備えている。このように
ディザ波を断ち切った状態で故障検出を行うことによ
り、その検出精度が良好になっている。
しかしながら、上述した先願記載の能動型サスペンシ
ョンでは、故障判断時期として姿勢制御の必要がない例
えば停車時を選択し、この停車時が検出される毎に、指
令値と実際の励磁電流値との比較によって故障判断する
ものであったため、停車時に指令されている指令値に対
しては姿勢変動を伴うことなく故障判断できるものの、
この故障判断はソレノイド駆動回路の出力領域の一点に
過ぎないことから、指令電流の供給面において重要な機
能を担うソレノイド駆動回路の故障判断としては不十分
であった。そこで、指令値を増減させながら、全出力領
域についてトータルな故障(異常)判断を行いたいので
あるが、そのようにすると、前述の先願記載の構成のま
までは停車時に車両姿勢が変動してしまい、乗員に違和
感や不安感を与える恐れがあった。
ョンでは、故障判断時期として姿勢制御の必要がない例
えば停車時を選択し、この停車時が検出される毎に、指
令値と実際の励磁電流値との比較によって故障判断する
ものであったため、停車時に指令されている指令値に対
しては姿勢変動を伴うことなく故障判断できるものの、
この故障判断はソレノイド駆動回路の出力領域の一点に
過ぎないことから、指令電流の供給面において重要な機
能を担うソレノイド駆動回路の故障判断としては不十分
であった。そこで、指令値を増減させながら、全出力領
域についてトータルな故障(異常)判断を行いたいので
あるが、そのようにすると、前述の先願記載の構成のま
までは停車時に車両姿勢が変動してしまい、乗員に違和
感や不安感を与える恐れがあった。
この出願の各発明は、上記未解決の問題に鑑みてなさ
れたもので、ソレノイド駆動回路の全出力領域について
車両変動を伴うことなく故障判断できるようにすること
を、その解決しようとする一つの課題とする。また、こ
の課題に加えて、故障判断そのものの精度を向上させる
ことを、もう一つの課題とする。
れたもので、ソレノイド駆動回路の全出力領域について
車両変動を伴うことなく故障判断できるようにすること
を、その解決しようとする一つの課題とする。また、こ
の課題に加えて、故障判断そのものの精度を向上させる
ことを、もう一つの課題とする。
上記課題を解決するため、この出願の請求項(1)〜
(6)記載の各発明は、第1図(a)に示すように、車
体と車輪との間に介挿した流体シリンダと、この流体シ
リンダに流体圧供給装置から供給される作動流体を、ソ
レノイドに供給される指令電流に応じて制御する制御弁
と、この制御弁のソレノイドに指令値に応じた指令電流
を供給する駆動回路と、この駆動回路に姿勢変化を抑制
する指令値を与える姿勢変化制御手段とを備えた能動型
サスペンションにおいて、前記流体圧供給装置と制御弁
との間に介挿され且つ当該制御弁への供給圧が設定値ま
で低下したときに前記流体シリンダの内圧を該設定値に
保持する内圧保持機構と、この内圧保持機構の内圧保持
状態を検出又は推定する保持状態検出・推定手段と、前
記ソレノイドに実際に流れている指令電流値を検出する
電流検出手段と、前記保持状態検出・推定手段が内圧保
持状態を検出又は推定したときに、前記指令値を変化さ
せながら該指令値と前記電流検出手段の検出値とを比較
して前記駆動回路の故障を診断する故障診断手段とを具
備したことを要部としている。
(6)記載の各発明は、第1図(a)に示すように、車
体と車輪との間に介挿した流体シリンダと、この流体シ
リンダに流体圧供給装置から供給される作動流体を、ソ
レノイドに供給される指令電流に応じて制御する制御弁
と、この制御弁のソレノイドに指令値に応じた指令電流
を供給する駆動回路と、この駆動回路に姿勢変化を抑制
する指令値を与える姿勢変化制御手段とを備えた能動型
サスペンションにおいて、前記流体圧供給装置と制御弁
との間に介挿され且つ当該制御弁への供給圧が設定値ま
で低下したときに前記流体シリンダの内圧を該設定値に
保持する内圧保持機構と、この内圧保持機構の内圧保持
状態を検出又は推定する保持状態検出・推定手段と、前
記ソレノイドに実際に流れている指令電流値を検出する
電流検出手段と、前記保持状態検出・推定手段が内圧保
持状態を検出又は推定したときに、前記指令値を変化さ
せながら該指令値と前記電流検出手段の検出値とを比較
して前記駆動回路の故障を診断する故障診断手段とを具
備したことを要部としている。
また、請求項(7)〜(9)記載の各発明は、(b)
記載の発明は、車体と車輪との間に介挿した流体シリン
ダと、この流体シリンダに流体圧供給装置から供給され
る作動流体を、ソレノイドに供給される指令電流に応じ
て制御する制御弁と、この制御弁のソレノイドに指令値
に応じた指令電流を供給する駆動回路と、この駆動回路
に姿勢変化を抑制する指令値を与える姿勢変化制御手段
とを備えた能動型サスペンションにおいて、前記流体シ
リンダと制御弁間に介挿され且つ当該流体シリンダの内
圧を保持可能な内圧保持機構と、この内圧保持機構によ
る内圧保持状態を指令する保持状態指令手段と、前記駆
動回路の出力電流を検出する電流検出手段と、前記保持
状態指令手段が内圧保持状態を指令したときに、前記指
令値を変化させながら該指令値と前記電流検出手段の検
出値とを比較して前記駆動回路の故障を診断する故障診
断手段とを具備したことを要部としている。
記載の発明は、車体と車輪との間に介挿した流体シリン
ダと、この流体シリンダに流体圧供給装置から供給され
る作動流体を、ソレノイドに供給される指令電流に応じ
て制御する制御弁と、この制御弁のソレノイドに指令値
に応じた指令電流を供給する駆動回路と、この駆動回路
に姿勢変化を抑制する指令値を与える姿勢変化制御手段
とを備えた能動型サスペンションにおいて、前記流体シ
リンダと制御弁間に介挿され且つ当該流体シリンダの内
圧を保持可能な内圧保持機構と、この内圧保持機構によ
る内圧保持状態を指令する保持状態指令手段と、前記駆
動回路の出力電流を検出する電流検出手段と、前記保持
状態指令手段が内圧保持状態を指令したときに、前記指
令値を変化させながら該指令値と前記電流検出手段の検
出値とを比較して前記駆動回路の故障を診断する故障診
断手段とを具備したことを要部としている。
とくに、前記姿勢変化制御手段は指令値にディザ波を
重畳する手段を含むとともに、前記故障診断手段は指令
値に対するディザ波の重畳を中止した状態で故障診断を
行うようにしてもよい。
重畳する手段を含むとともに、前記故障診断手段は指令
値に対するディザ波の重畳を中止した状態で故障診断を
行うようにしてもよい。
本出願の請求項(1)〜(6)記載の各発明における
作用の要部は以下のようである。例えばエンジンを回転
駆動源とする流体圧供給装置の駆動が停止し、制御弁へ
の供給圧が設定値まで低下すると、内圧保持機構が作動
して流体シリンダの内圧を該設定値に保持する。この内
圧保持機構の内圧保持状態は保持状態検出・推定手段に
より検出又は推定され、これにより、故障診断手段が作
動する。即ち、故障診断手段は指令値を変化させなが
ら、該指令値と、電流検出手段が検出した、制御弁のソ
レノイドに実際に流れている指令電流値とを比較して駆
動回路の故障を診断する。したがって、シリンダ内圧が
保持されているので、故障診断のために指令値を変化さ
せても車両の姿勢変動が生じない。
作用の要部は以下のようである。例えばエンジンを回転
駆動源とする流体圧供給装置の駆動が停止し、制御弁へ
の供給圧が設定値まで低下すると、内圧保持機構が作動
して流体シリンダの内圧を該設定値に保持する。この内
圧保持機構の内圧保持状態は保持状態検出・推定手段に
より検出又は推定され、これにより、故障診断手段が作
動する。即ち、故障診断手段は指令値を変化させなが
ら、該指令値と、電流検出手段が検出した、制御弁のソ
レノイドに実際に流れている指令電流値とを比較して駆
動回路の故障を診断する。したがって、シリンダ内圧が
保持されているので、故障診断のために指令値を変化さ
せても車両の姿勢変動が生じない。
また、請求項(7)〜(9)記載の各発明における作
用の要部は以下のようである。保持状態指令手段が内圧
保持機構に指令を出すと、内圧保持機構が作動して流体
シリンダと制御弁間とを例えば遮断し、当該流体シリン
ダの内圧を保持する。この内圧保持がなされると、故障
診断手段が前述と同様にして駆動回路の故障を、車両姿
勢変動が生じない状態で診断する。
用の要部は以下のようである。保持状態指令手段が内圧
保持機構に指令を出すと、内圧保持機構が作動して流体
シリンダと制御弁間とを例えば遮断し、当該流体シリン
ダの内圧を保持する。この内圧保持がなされると、故障
診断手段が前述と同様にして駆動回路の故障を、車両姿
勢変動が生じない状態で診断する。
ここで、故障診断手段は指令値に対するディザ波の重
畳を中止した状態で故障診断を行うようにすると、故障
診断の精度が向上する。
畳を中止した状態で故障診断を行うようにすると、故障
診断の精度が向上する。
(第1実施例) 以下、この発明の第1実施例を第2図乃至第7図に基
づいて説明する。この第1実施例は、請求項(1),
(2)及び(4)記載の発明に対応する。
づいて説明する。この第1実施例は、請求項(1),
(2)及び(4)記載の発明に対応する。
第2図において、10FL〜10RRは前左〜後右車輪を、12
は各車輪10FL〜10RRに連設した車輪側部材を、14は車体
側部材を夫々示す。各車輪側部材12と車体側部材14との
間には、油圧式の能動型サスペンション16が装備されて
いる。
は各車輪10FL〜10RRに連設した車輪側部材を、14は車体
側部材を夫々示す。各車輪側部材12と車体側部材14との
間には、油圧式の能動型サスペンション16が装備されて
いる。
能動型サスペンション16は、流体圧供給装置としての
油圧供給装置18と、この油圧供給装置18の負荷側に介装
された作動圧保持部20及びフェイルセーフ弁22と、この
フェイルセーフ弁22の負荷側に前,後輪側に対応して装
備されたアキュムレータ24,24と、車輪10FL〜10RRに対
応して装備された圧力制御弁(制御弁)26FL〜26RR及び
油圧シリンダ(流体シリンダ)28FL〜28RRとを備えてい
る。また、能動型サスペンション16は、圧力センサとし
ての圧力スイッチ29と、加速度検出器30と、両検出器2
9,30の検出信号に基づき圧力制御弁26FL〜26RRに指令電
流i,…,iを与えるとともに、前記フェイルセーフ弁22を
制御するコントローラ33と、このコントローラ33に接続
された警告灯34とを有している。なお図中、39は車体の
静荷重を支持するコイルスプリングである。
油圧供給装置18と、この油圧供給装置18の負荷側に介装
された作動圧保持部20及びフェイルセーフ弁22と、この
フェイルセーフ弁22の負荷側に前,後輪側に対応して装
備されたアキュムレータ24,24と、車輪10FL〜10RRに対
応して装備された圧力制御弁(制御弁)26FL〜26RR及び
油圧シリンダ(流体シリンダ)28FL〜28RRとを備えてい
る。また、能動型サスペンション16は、圧力センサとし
ての圧力スイッチ29と、加速度検出器30と、両検出器2
9,30の検出信号に基づき圧力制御弁26FL〜26RRに指令電
流i,…,iを与えるとともに、前記フェイルセーフ弁22を
制御するコントローラ33と、このコントローラ33に接続
された警告灯34とを有している。なお図中、39は車体の
静荷重を支持するコイルスプリングである。
前記油圧供給装置18は、作動油を貯蔵するリザーバタ
ンク40と、エンジンを回転駆動源とする油圧ポンプ42
と、所定のライン圧を設定するリリーフ弁44とを含む。
つまり、タンク40には供給側管路48s及び戻り側管路48r
とが接続され、供給側管路48sが油圧ポンプ42を介して
次段の作動圧保持部20に至る。
ンク40と、エンジンを回転駆動源とする油圧ポンプ42
と、所定のライン圧を設定するリリーフ弁44とを含む。
つまり、タンク40には供給側管路48s及び戻り側管路48r
とが接続され、供給側管路48sが油圧ポンプ42を介して
次段の作動圧保持部20に至る。
作動圧保持部20は、供給側管路48sに挿入されたチェ
ック弁50と、戻り側管路48rに挿入され且つ前記フェイ
ルセーフ弁22の負荷側圧力をパイロット圧PPとする内圧
保持機構としてのオペレートチェック弁52とを有する。
オペレートチェック弁52は、パイロット圧PPが設定値
(ここでは、作動中立圧PN:第3図参照)を越える場合
に弁を開放してチェックを解除し、設定値以下の場合に
弁を閉じてチェックを行うパイロット操作形逆止弁の構
造になっている。
ック弁50と、戻り側管路48rに挿入され且つ前記フェイ
ルセーフ弁22の負荷側圧力をパイロット圧PPとする内圧
保持機構としてのオペレートチェック弁52とを有する。
オペレートチェック弁52は、パイロット圧PPが設定値
(ここでは、作動中立圧PN:第3図参照)を越える場合
に弁を開放してチェックを解除し、設定値以下の場合に
弁を閉じてチェックを行うパイロット操作形逆止弁の構
造になっている。
前記フェイルセーフ弁22は、図示の如く、チェック弁
50の下流側の位置で、そのポンプポートP及びポートA
が供給側管路48sに接続されると共に、タンクポートT
及びポートBがバイパス管路48Bを介して絞り54の上,
下流側の戻り側管路48rに至る4ポート2位置電磁切換
弁で成る。そして、電磁ソレノイド22に与えられる切換
信号CSがオフ(異常発生時)の場合には、ポンプポート
P〜ポートA間及びポートB〜タンクポートT間を遮断
し、且つ、ポートA〜B間を接続する。このため、走行
中にシステムに異常が生じた場合、図示しない異常検出
機構からの切換信号CSがオフとなり、負荷側の作動油を
封入できるようになっている。一方、切換信号CSがオン
(正常作動時)の場合には、ポンプポートP〜ポートA
間及びポートB〜タンクポートT間を夫々相互に接続す
るようになっている。
50の下流側の位置で、そのポンプポートP及びポートA
が供給側管路48sに接続されると共に、タンクポートT
及びポートBがバイパス管路48Bを介して絞り54の上,
下流側の戻り側管路48rに至る4ポート2位置電磁切換
弁で成る。そして、電磁ソレノイド22に与えられる切換
信号CSがオフ(異常発生時)の場合には、ポンプポート
P〜ポートA間及びポートB〜タンクポートT間を遮断
し、且つ、ポートA〜B間を接続する。このため、走行
中にシステムに異常が生じた場合、図示しない異常検出
機構からの切換信号CSがオフとなり、負荷側の作動油を
封入できるようになっている。一方、切換信号CSがオン
(正常作動時)の場合には、ポンプポートP〜ポートA
間及びポートB〜タンクポートT間を夫々相互に接続す
るようになっている。
したがって、エンジンが回転していない状態では、油
圧ポンプ42の吐出圧も零であり、オペレートチェック弁
52が閉となるから、オペレートチェック弁52及びチェッ
ク弁50によって負荷側油圧経路が中立圧PNに封入され
る。また、サスペンションが正常制御状態にあって、フ
ェイルセーフ弁22が後述するように供給側管路48s及び
戻り側管路48fを個々に連通させているとすると、エン
ジンの回転に伴って上昇する吐出圧が作動中立圧PNを越
えた時点でオペレートチェック弁52が開となり、リリー
フ弁44により決定されるライン圧が負荷側に供給され
る。
圧ポンプ42の吐出圧も零であり、オペレートチェック弁
52が閉となるから、オペレートチェック弁52及びチェッ
ク弁50によって負荷側油圧経路が中立圧PNに封入され
る。また、サスペンションが正常制御状態にあって、フ
ェイルセーフ弁22が後述するように供給側管路48s及び
戻り側管路48fを個々に連通させているとすると、エン
ジンの回転に伴って上昇する吐出圧が作動中立圧PNを越
えた時点でオペレートチェック弁52が開となり、リリー
フ弁44により決定されるライン圧が負荷側に供給され
る。
前記フェイルセーフ弁22の下流側の供給側管路48s
は、前輪10FL,10FR、後輪10RL,10RRに対応して分岐して
いる。そして、夫々の管路48sが比較的大容量のアキュ
ムレータ24に接続された後、さらに左右輪に対応して分
岐し、圧力制御弁26FL〜26RRの供給ポートに至る。ま
た、圧力制御弁26FL〜26RRの各戻りポートは、戻り側管
路48rを通って、図示の如く左右輪,前後輪で夫々合流
し、オペレートチェック弁52を介してタンク40に至る。
は、前輪10FL,10FR、後輪10RL,10RRに対応して分岐して
いる。そして、夫々の管路48sが比較的大容量のアキュ
ムレータ24に接続された後、さらに左右輪に対応して分
岐し、圧力制御弁26FL〜26RRの供給ポートに至る。ま
た、圧力制御弁26FL〜26RRの各戻りポートは、戻り側管
路48rを通って、図示の如く左右輪,前後輪で夫々合流
し、オペレートチェック弁52を介してタンク40に至る。
一方、圧力制御弁26FL〜26RRの夫々は、挿通孔内で摺
動可能なスプールを有した弁ハウジングと、スプールの
一端側に作用させたフィードバック圧に対応して他端側
に作用させるパイロット圧を調整可能な比例ソレノイド
とを有した、従来周知の3ポート比例電磁減圧弁(例え
ば特開平1−122717号参照)で形成されている。そし
て、3ポートの内、供給ポート及び戻りポートは油圧配
管48s,48rに接続され、出力ポートは油圧配管60を介し
て油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力室Lに接続されてい
る。このため、比例ソレノイドに供給する指令電流iを
調整することにより、スプールの位置を制御でき、出力
ポートから出力される制御圧Pを制御できる。
動可能なスプールを有した弁ハウジングと、スプールの
一端側に作用させたフィードバック圧に対応して他端側
に作用させるパイロット圧を調整可能な比例ソレノイド
とを有した、従来周知の3ポート比例電磁減圧弁(例え
ば特開平1−122717号参照)で形成されている。そし
て、3ポートの内、供給ポート及び戻りポートは油圧配
管48s,48rに接続され、出力ポートは油圧配管60を介し
て油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力室Lに接続されてい
る。このため、比例ソレノイドに供給する指令電流iを
調整することにより、スプールの位置を制御でき、出力
ポートから出力される制御圧Pを制御できる。
ここで、指令電流iと制御圧Pとの関係は第3図の通
りである。指令電流iが零のときは制御圧Pも零とな
り、この状態から指令電流iが増加すると、これに比例
して制御圧Pも増加し、最大指令電流iMAXのときに、設
定ライン圧に相当する最大制御圧PLとなる。iN,PNは中
立作動時の指令電流,制御圧である。
りである。指令電流iが零のときは制御圧Pも零とな
り、この状態から指令電流iが増加すると、これに比例
して制御圧Pも増加し、最大指令電流iMAXのときに、設
定ライン圧に相当する最大制御圧PLとなる。iN,PNは中
立作動時の指令電流,制御圧である。
さらに、油圧シリンダ28FL〜28RRの各々は第2図に示
すように、シリンダチューブ28aを有し、このシリンダ
チューブ28aにはピストン28cにより隔設された下側圧力
室Lが形成されている。そして、シリンダチューブ28a
の下端が車輪側部材12に取り付けられ、ピストンロッド
28bの上端が車体側部材14に取り付けられている。各圧
力室Lは、絞り弁62を介してバネ下共振域の油圧振動を
吸収するための、小容量のアキュムレータ63に接続され
ている。
すように、シリンダチューブ28aを有し、このシリンダ
チューブ28aにはピストン28cにより隔設された下側圧力
室Lが形成されている。そして、シリンダチューブ28a
の下端が車輪側部材12に取り付けられ、ピストンロッド
28bの上端が車体側部材14に取り付けられている。各圧
力室Lは、絞り弁62を介してバネ下共振域の油圧振動を
吸収するための、小容量のアキュムレータ63に接続され
ている。
一方、前記圧力スイッチ29は、圧力制御弁26FL〜26RR
及びオペレートチェック弁52間の戻り圧PRを検知し、こ
の戻り圧PRが本実施例では設定圧PN(作動中立圧)に達
したときにオンとなるスイッチ信号SSをコントローラ33
に出力する。加速度検出器30は、車体の所定位置に装備
され、車体の横,前後,上下方向の加速度を検知し、こ
れらの加速度に対応した正負のアナログ電圧量の加速度
信号G(加速度が零のときは検出信号Gも零)をコント
ローラ33に出力するようになっている。
及びオペレートチェック弁52間の戻り圧PRを検知し、こ
の戻り圧PRが本実施例では設定圧PN(作動中立圧)に達
したときにオンとなるスイッチ信号SSをコントローラ33
に出力する。加速度検出器30は、車体の所定位置に装備
され、車体の横,前後,上下方向の加速度を検知し、こ
れらの加速度に対応した正負のアナログ電圧量の加速度
信号G(加速度が零のときは検出信号Gも零)をコント
ローラ33に出力するようになっている。
コントローラ33は、演算処理用のマイクロコンピュー
タ66と、加速度検出信号GをA/D変換してマイクロコン
ピュータ66に供給するA/D変換器68とを備える一方、マ
イクロコンピュータ66からの圧力指令値SA,…,SA(電圧
値)をD/A変換するD/A変換器72A〜72Dと、このD/A変換
器72A〜72Dの変換出力を目標値として、該目標値に応じ
た指令(励磁)電流i,…,iを圧力制御弁26FL〜26RRのソ
レノイド26Aに各々供給する駆動回路74A〜74Dと、この
駆動回路74A〜74Dが供給する指令電流i,…,iに応じた電
圧信号vRをA/D変換してマイクロコンピュータ66に供給
するA/D変換器76A〜76Dと、マイクロコンピュータ66か
らの切換信号CSによってオン・オフし、フェイルセーフ
弁22のソレノイド22Aを駆動する駆動回路78とを備えて
いる。
タ66と、加速度検出信号GをA/D変換してマイクロコン
ピュータ66に供給するA/D変換器68とを備える一方、マ
イクロコンピュータ66からの圧力指令値SA,…,SA(電圧
値)をD/A変換するD/A変換器72A〜72Dと、このD/A変換
器72A〜72Dの変換出力を目標値として、該目標値に応じ
た指令(励磁)電流i,…,iを圧力制御弁26FL〜26RRのソ
レノイド26Aに各々供給する駆動回路74A〜74Dと、この
駆動回路74A〜74Dが供給する指令電流i,…,iに応じた電
圧信号vRをA/D変換してマイクロコンピュータ66に供給
するA/D変換器76A〜76Dと、マイクロコンピュータ66か
らの切換信号CSによってオン・オフし、フェイルセーフ
弁22のソレノイド22Aを駆動する駆動回路78とを備えて
いる。
マイクロコンピュータ66は、インターフェイス回路8
0,演算処理装置81,記憶装置82を含んで構成され、その
起動時には、演算処理装置81が記憶装置82に予め格納さ
れているプログラムを読み込んで後述する演算,制御
(第6図参照)を個別に行う。
0,演算処理装置81,記憶装置82を含んで構成され、その
起動時には、演算処理装置81が記憶装置82に予め格納さ
れているプログラムを読み込んで後述する演算,制御
(第6図参照)を個別に行う。
駆動回路74A〜74Dの夫々は、第5図に示すように、D/
A変換器72A(〜72D)の出力電圧を非反転端子で受ける
演算増幅器84と、この演算増幅器84の出力側にベースが
接続されたNPN形トランジスタ85と、トランジスタ85の
エミッタ及びアース間に接続した電圧検出用の抵抗Rと
を有し、トランジスタ85のコレクタが圧力制御弁26FL
(〜26RR)の比例ソレノイド26Aを介して正の電源VBに
接続されている。また、トランジスタ85のエミッタと抵
抗Rの接続点が演算増幅器84の反転端子に接続されると
伴に、A/D変換器76A(〜76D)を介してマイクロコンピ
ュータ66に接続される。このため、比例ソレノイド26A
を流れる励磁電流(指令電流)iに対応した電圧vRが抵
抗Rの電源側で得られ、この電圧vRがマイクロコンピュ
ータ66にフィードバックされるとともに、演算増幅器84
は圧力指令値SA(アナログ電圧値)と検出電圧vRとが等
しくなるように制御する。
A変換器72A(〜72D)の出力電圧を非反転端子で受ける
演算増幅器84と、この演算増幅器84の出力側にベースが
接続されたNPN形トランジスタ85と、トランジスタ85の
エミッタ及びアース間に接続した電圧検出用の抵抗Rと
を有し、トランジスタ85のコレクタが圧力制御弁26FL
(〜26RR)の比例ソレノイド26Aを介して正の電源VBに
接続されている。また、トランジスタ85のエミッタと抵
抗Rの接続点が演算増幅器84の反転端子に接続されると
伴に、A/D変換器76A(〜76D)を介してマイクロコンピ
ュータ66に接続される。このため、比例ソレノイド26A
を流れる励磁電流(指令電流)iに対応した電圧vRが抵
抗Rの電源側で得られ、この電圧vRがマイクロコンピュ
ータ66にフィードバックされるとともに、演算増幅器84
は圧力指令値SA(アナログ電圧値)と検出電圧vRとが等
しくなるように制御する。
次に、本実施例の動作を説明する。
まず、キースイッチがオフ位置からアクセサリ位置に
なると、コントローラ33が起動し、これにより演算処理
装置81は第6図に示す処理を実行する。
なると、コントローラ33が起動し、これにより演算処理
装置81は第6図に示す処理を実行する。
第6図の処理を説明する。演算処理装置81は、同図ス
テップにおいて、後述する切換信号CS=オンに、診断
終了フラグFS及び故障フラグFEを共に「0」に、圧力指
令値S=SN(中立制御圧PNに応じた値)に夫々初期設定
する。
テップにおいて、後述する切換信号CS=オンに、診断
終了フラグFS及び故障フラグFEを共に「0」に、圧力指
令値S=SN(中立制御圧PNに応じた値)に夫々初期設定
する。
次いでステップに移行し、故障フラグFE=0,即ち故
障発生しているか否かをチェックし、正常作動状態であ
ればステップに移行する。このステップで、演算処
理装置81はインターフェイス回路80を介してスイッチ信
号SSを読み込み、ステップに移行する。ステップで
はスイッチ信号SSがオンか否かに依って、戻り圧PRがPR
≧PNになったか否かを判断する。この判断で「NO」の場
合は、エンジン駆動状態にあり、未だシリンダ圧保持は
行われていないとして、ステップ〜に移行する。
障発生しているか否かをチェックし、正常作動状態であ
ればステップに移行する。このステップで、演算処
理装置81はインターフェイス回路80を介してスイッチ信
号SSを読み込み、ステップに移行する。ステップで
はスイッチ信号SSがオンか否かに依って、戻り圧PRがPR
≧PNになったか否かを判断する。この判断で「NO」の場
合は、エンジン駆動状態にあり、未だシリンダ圧保持は
行われていないとして、ステップ〜に移行する。
つまり、演算処理装置81は、ステップにてA/D変換
器68,インターフェイス回路80を介して加速度検出信号
Gを読み込み、ステップにて各輪毎の圧力指令値S,
…,Sを電圧値で演算する。この演算は、横加速度,前後
加速度に対しては所定の制御ゲインを夫々乗算し、上下
加速度に対しては積分して車体速度を求め、その車体速
度に制御ゲインを乗算し、これらの各方向の指令値を車
高調整指令値と伴に各輪毎に加算して求める。このと
き、姿勢制御に関しては、シリンダ作動力が姿勢変化に
抗する方向となるように各指令値が加算される。
器68,インターフェイス回路80を介して加速度検出信号
Gを読み込み、ステップにて各輪毎の圧力指令値S,
…,Sを電圧値で演算する。この演算は、横加速度,前後
加速度に対しては所定の制御ゲインを夫々乗算し、上下
加速度に対しては積分して車体速度を求め、その車体速
度に制御ゲインを乗算し、これらの各方向の指令値を車
高調整指令値と伴に各輪毎に加算して求める。このと
き、姿勢制御に関しては、シリンダ作動力が姿勢変化に
抗する方向となるように各指令値が加算される。
さらに、演算処理装置81はステップにおいて、同装
置81内で起動時より独立作動しており且つディザ信号D
のキャリア周波数(例えば100Hz〜400Hz)に対応した論
理値「1」,「0」をとる矩形波信号CRを読み込んで、
ステップで演算した各圧力指令値Sにディザ信号Dを
重畳する。即ち、矩形波信号CRが論理値「1」をとると
きには、圧力指令値Sに所定振幅値dmを加算し、論理値
「0」をとるときには、圧力指令値Sから振幅値dmを減
算して、ディザ波を重畳した合計圧力指令値SA,…,SAを
各輪毎に求める。
置81内で起動時より独立作動しており且つディザ信号D
のキャリア周波数(例えば100Hz〜400Hz)に対応した論
理値「1」,「0」をとる矩形波信号CRを読み込んで、
ステップで演算した各圧力指令値Sにディザ信号Dを
重畳する。即ち、矩形波信号CRが論理値「1」をとると
きには、圧力指令値Sに所定振幅値dmを加算し、論理値
「0」をとるときには、圧力指令値Sから振幅値dmを減
算して、ディザ波を重畳した合計圧力指令値SA,…,SAを
各輪毎に求める。
さらにステップに移行し、求めた合計圧力指令値S
A,…,SAをD/A変換器72A〜72Dに夫々出力した後、ステッ
プで故障診断終了フラグFSをクリアして判断未終了を
示した上で、ステップに戻る。
A,…,SAをD/A変換器72A〜72Dに夫々出力した後、ステッ
プで故障診断終了フラグFSをクリアして判断未終了を
示した上で、ステップに戻る。
一方、前記ステップにおいて戻り圧PR≧PNであると
判断された場合は、エンジンが停止し(装置への電源供
給はオン)、シリンダ内圧保状態であるとして、ステッ
プにて診断終了フラグFS=1か否かを判断する。これ
により、FS=0の場合は、未だ故障診断を行っていない
から、以下の故障診断処理をディザ信号Dを重畳しない
状態で行う。
判断された場合は、エンジンが停止し(装置への電源供
給はオン)、シリンダ内圧保状態であるとして、ステッ
プにて診断終了フラグFS=1か否かを判断する。これ
により、FS=0の場合は、未だ故障診断を行っていない
から、以下の故障診断処理をディザ信号Dを重畳しない
状態で行う。
つまり、ステップにおいて電圧値でなる指令値Sに
初期値「0」をセットし、ステップにおいて指令値S
をA/D変換器72A〜72Dに出力する。次いでステップ
で、出力した指令値Sに対応する正常作動時の指令電流
値Iをテーブル参照等によって演算した後、ステップ
に移行する。ステップでは、演算処理装置81は、実際
に供給されている指令(励磁)電流i,…,iに対応した電
圧検出信号vR,…,vRをA/D変換器76A〜76D,インターフェ
イス回路80を介して夫々読み込み、その値を一時記憶す
る。次いでステップでは、ステップの読込み値vRに
基づき実際の指令電流iを算出する。
初期値「0」をセットし、ステップにおいて指令値S
をA/D変換器72A〜72Dに出力する。次いでステップ
で、出力した指令値Sに対応する正常作動時の指令電流
値Iをテーブル参照等によって演算した後、ステップ
に移行する。ステップでは、演算処理装置81は、実際
に供給されている指令(励磁)電流i,…,iに対応した電
圧検出信号vR,…,vRをA/D変換器76A〜76D,インターフェ
イス回路80を介して夫々読み込み、その値を一時記憶す
る。次いでステップでは、ステップの読込み値vRに
基づき実際の指令電流iを算出する。
この後、ステップにおいて、実際の電流iが基準値
Iに対して「1±α」の範囲内か否かをみることによ
り、出力ハーネスの断線を含めた駆動回路74A〜74Dが故
障しているか否かを判断する。ここで、αは故障診断の
ための誤差の閾値であり、駆動回路74A〜74Dの故障,各
ソレノイド26A及びハーネスの断線などによって、圧力
指令が指令値Sで指令されたようになされていない異常
(故障)状態を弁別できる微小値に設定してある。な
お、このステップの異常判断は電圧値で行うようにし
てもよい。
Iに対して「1±α」の範囲内か否かをみることによ
り、出力ハーネスの断線を含めた駆動回路74A〜74Dが故
障しているか否かを判断する。ここで、αは故障診断の
ための誤差の閾値であり、駆動回路74A〜74Dの故障,各
ソレノイド26A及びハーネスの断線などによって、圧力
指令が指令値Sで指令されたようになされていない異常
(故障)状態を弁別できる微小値に設定してある。な
お、このステップの異常判断は電圧値で行うようにし
てもよい。
そこで、ステップにおいて「YES」の判断のとき
は、正常作動状態であるとして、ステップにてフェイ
ルセーフ弁22に対する切換信号CSのオンを維持し、且
つ、警告灯34の非点灯を維持し、ステップに移行す
る。このステップでは、指令電流iを駆動回路74A〜7
4Dの全出力範囲にわたって振るために、指令電圧値Sを
所定微小幅ΔSだけ増加させる。次いでステップに移
行し、指令値S≧SMAXになったか否かを判断する。SMAX
は指令電流iMAXに対応する電圧値である。このため、ス
テップにて「NO」の場合は、未だ最大指令電流iMAXに
達していないとしてステップ〜の処理を繰り返し、
指令電圧値Sを階段状に上昇させることにより、指令電
流iも階段状にΔi毎に増加させて(第7図参照)、故
障診断をその都度行う。
は、正常作動状態であるとして、ステップにてフェイ
ルセーフ弁22に対する切換信号CSのオンを維持し、且
つ、警告灯34の非点灯を維持し、ステップに移行す
る。このステップでは、指令電流iを駆動回路74A〜7
4Dの全出力範囲にわたって振るために、指令電圧値Sを
所定微小幅ΔSだけ増加させる。次いでステップに移
行し、指令値S≧SMAXになったか否かを判断する。SMAX
は指令電流iMAXに対応する電圧値である。このため、ス
テップにて「NO」の場合は、未だ最大指令電流iMAXに
達していないとしてステップ〜の処理を繰り返し、
指令電圧値Sを階段状に上昇させることにより、指令電
流iも階段状にΔi毎に増加させて(第7図参照)、故
障診断をその都度行う。
このように故障診断を繰り返す中で、実際の指令電流
iがその許容範囲「I−α≦i≦I+α」に収まってい
ないときは、駆動回路74A(〜74D)の故障であるとし
て、ステップからステップに抜け出し、故障フラグ
FE=1とした後ステップに移行する。このステップ
では、切換信号CSをオフにし且つ警告灯34を点灯させた
後、ステップに戻る。そして、ステップで「YES」
の判断のときは、ステップの処理状態が維持される。
iがその許容範囲「I−α≦i≦I+α」に収まってい
ないときは、駆動回路74A(〜74D)の故障であるとし
て、ステップからステップに抜け出し、故障フラグ
FE=1とした後ステップに移行する。このステップ
では、切換信号CSをオフにし且つ警告灯34を点灯させた
後、ステップに戻る。そして、ステップで「YES」
の判断のときは、ステップの処理状態が維持される。
一方、前記ステップにて「YES」と判断された場合
は、全出力範囲で異常無しの状態であるから、ステップ
にて診断終了フラグFS=1且つ故障フラグFE=0とす
るとともに、ステップにて指令値Sを再び初期値SNに
戻し、ステップに戻る。また、前記ステップにて
「YES」の判断のときは、停車状態かつ内圧保持状態で
あるが(制御の電源はオンを継続中)、既に故障診断を
終了しているとしてステップからの処理を繰り返し、
エンジン駆動に伴う姿勢制御時まで待機する。
は、全出力範囲で異常無しの状態であるから、ステップ
にて診断終了フラグFS=1且つ故障フラグFE=0とす
るとともに、ステップにて指令値Sを再び初期値SNに
戻し、ステップに戻る。また、前記ステップにて
「YES」の判断のときは、停車状態かつ内圧保持状態で
あるが(制御の電源はオンを継続中)、既に故障診断を
終了しているとしてステップからの処理を繰り返し、
エンジン駆動に伴う姿勢制御時まで待機する。
なお、この第6図の処理は電源オフとなるまで繰り返
される。
される。
本第1実施例では、加速度検出器30,A/D変換器68,第
6図ステップ〜の処理,及びD/A変換器72A〜72Dが
姿勢変化制御手段を構成し、圧力スイッチ29及び第6図
ステップ,の処理が保持状態検出手段を構成し、D/
A変換器76A〜76D及び第6図ステップ,の処理が電
流検出手段を構成し、第6図ステップ〜,,,
及びD/A変換器72A〜72Dが故障診断手段を構成してい
る。
6図ステップ〜の処理,及びD/A変換器72A〜72Dが
姿勢変化制御手段を構成し、圧力スイッチ29及び第6図
ステップ,の処理が保持状態検出手段を構成し、D/
A変換器76A〜76D及び第6図ステップ,の処理が電
流検出手段を構成し、第6図ステップ〜,,,
及びD/A変換器72A〜72Dが故障診断手段を構成してい
る。
次に全体動作を説明する。
いま、指令電流iを供給する駆動回路74A〜74D及びそ
の出力ハーネスに断線,短絡などの異常が生じておら
ず、良路を定速直進しているとする。この走行時では、
前述した第6図の初期設定によって切換信号CSがオンに
保持され、圧力指令値Sが車高を維持するSNに設定され
る。つまり、フェイルセーフ弁22のポートP−A間及び
ポートB−T間が夫々接続され、各圧力制御弁26FL〜26
RRの供給ポート側には、所定ライン圧が供給されてい
る。
の出力ハーネスに断線,短絡などの異常が生じておら
ず、良路を定速直進しているとする。この走行時では、
前述した第6図の初期設定によって切換信号CSがオンに
保持され、圧力指令値Sが車高を維持するSNに設定され
る。つまり、フェイルセーフ弁22のポートP−A間及び
ポートB−T間が夫々接続され、各圧力制御弁26FL〜26
RRの供給ポート側には、所定ライン圧が供給されてい
る。
そこで、この走行状態では、オペレートチェック弁52
が開となっているから、戻り圧PR<PNであり、これによ
って、演算処理装置81は第6図のステップ〜を介す
る処理を行う。つまり、良路の定速直進時には、車高指
令値SNのみを含む指令値S,…,Sが設定され、この各指令
値Sに所定振幅,周波数のディザ波Dが重畳されてトー
タルの圧力指令値SA,…,SAとなって、電圧値の形でD/A
変換器72A〜72Dに処理毎に出力される。
が開となっているから、戻り圧PR<PNであり、これによ
って、演算処理装置81は第6図のステップ〜を介す
る処理を行う。つまり、良路の定速直進時には、車高指
令値SNのみを含む指令値S,…,Sが設定され、この各指令
値Sに所定振幅,周波数のディザ波Dが重畳されてトー
タルの圧力指令値SA,…,SAとなって、電圧値の形でD/A
変換器72A〜72Dに処理毎に出力される。
この合計圧力指令値SAの夫々は、D/A変換器72A〜72D
で個別にアナログ量に変換され、目標値として駆動回路
74A〜74Dに出力される。駆動回路74A〜74Dは、圧力制御
弁26FL〜26RRの比例ソレノイド26Aに供給する指令電流
iを、目標値に対応する値に追随させる。このため、い
まの定速直進状態では、指令電流iが車高制御指令値SN
に応じた値となり、係る指令電流iに対応した制御圧P
が各油圧シリンダ28FL〜28RRに供給されるから、その制
御圧Pに依ってフラットな車体姿勢が保持される。
で個別にアナログ量に変換され、目標値として駆動回路
74A〜74Dに出力される。駆動回路74A〜74Dは、圧力制御
弁26FL〜26RRの比例ソレノイド26Aに供給する指令電流
iを、目標値に対応する値に追随させる。このため、い
まの定速直進状態では、指令電流iが車高制御指令値SN
に応じた値となり、係る指令電流iに対応した制御圧P
が各油圧シリンダ28FL〜28RRに供給されるから、その制
御圧Pに依ってフラットな車体姿勢が保持される。
また、旋回走行や加減速走行を行って、加速度信号G
が検出されると、圧力指令値Sには姿勢変化に抗する向
きの姿勢制御指令値も加えられ、シリンダ圧が制御され
る。これによって、ロール,ピッチ,バウンスが制御さ
れ、フラットな車高値が保持される。
が検出されると、圧力指令値Sには姿勢変化に抗する向
きの姿勢制御指令値も加えられ、シリンダ圧が制御され
る。これによって、ロール,ピッチ,バウンスが制御さ
れ、フラットな車高値が保持される。
さらに、上記走行状態から停車し、エンジンを止めた
とする(キースイッチは未だアクセサリ位置を維持)。
この停車状態では、フェイルセーフ弁22はポートP−A
間及びB−T間を連通させており、またエンジンオフに
伴って油圧ポンプ42の吐出圧が低下し、供給圧Psが中立
値PNまで低下した時点で、供給圧Psをパイロット圧PPと
するオペレートチェック弁52が閉じる。これにより、チ
ェック弁50及びオペレートチェック弁52によって油圧シ
リンダ28FL〜28RRの内圧がほぼ中立値PNに保持される。
とする(キースイッチは未だアクセサリ位置を維持)。
この停車状態では、フェイルセーフ弁22はポートP−A
間及びB−T間を連通させており、またエンジンオフに
伴って油圧ポンプ42の吐出圧が低下し、供給圧Psが中立
値PNまで低下した時点で、供給圧Psをパイロット圧PPと
するオペレートチェック弁52が閉じる。これにより、チ
ェック弁50及びオペレートチェック弁52によって油圧シ
リンダ28FL〜28RRの内圧がほぼ中立値PNに保持される。
この内圧保持に依って戻り圧PRも中立圧PNまで達する
から、内圧保持状態への移行時期と殆ど同時に圧力スイ
ッチ29がオンとなり、スイッチ信号SSが所定レベルまで
立ち上がる。そこで、演算処理装置81は、今度は第6図
の処理をステップからステップに抜け出て行う。即
ち、停車後初めてのステップを通る場合は、フラグFS
=0になっているので、前述したようにステップ〜
の故障診断処理をディザ波Dを消した状態で行う。この
判断は、実際に流れる指令電流iを第7図に示す如く零
からその最大値iMAXまで所定幅Δi毎に自動的に振って
行われるので、例えば、トランジスタ85の特性変化によ
って指令値Sの一点で正常な指令電流iを供給できる場
合でも、これを外れた高域又は低域で異常電流iとなる
等の事態を確実に検出でき、故障診断の信頼性を格段に
向上させる。
から、内圧保持状態への移行時期と殆ど同時に圧力スイ
ッチ29がオンとなり、スイッチ信号SSが所定レベルまで
立ち上がる。そこで、演算処理装置81は、今度は第6図
の処理をステップからステップに抜け出て行う。即
ち、停車後初めてのステップを通る場合は、フラグFS
=0になっているので、前述したようにステップ〜
の故障診断処理をディザ波Dを消した状態で行う。この
判断は、実際に流れる指令電流iを第7図に示す如く零
からその最大値iMAXまで所定幅Δi毎に自動的に振って
行われるので、例えば、トランジスタ85の特性変化によ
って指令値Sの一点で正常な指令電流iを供給できる場
合でも、これを外れた高域又は低域で異常電流iとなる
等の事態を確実に検出でき、故障診断の信頼性を格段に
向上させる。
また、この故障診断はオペレートチェック弁52が閉じ
た内圧保持状態で実行されるから、指令値SA,即ち指令
電流iを増減させても制御圧Pが変化することが無く、
したがって車両姿勢も変化しない。このため、内圧保持
状態を経由する停車毎に自動的になされる自己診断によ
って、無用な不安感や不快感を乗員に与えることがな
い。
た内圧保持状態で実行されるから、指令値SA,即ち指令
電流iを増減させても制御圧Pが変化することが無く、
したがって車両姿勢も変化しない。このため、内圧保持
状態を経由する停車毎に自動的になされる自己診断によ
って、無用な不安感や不快感を乗員に与えることがな
い。
しかも、故障診断の際、ディザ波Dの重畳を行わない
ようにしているため、先願記載と同様に、ソレノイドの
インダクタンス,各構成部品の高周波応答性のバラツキ
等の影響を受けないことから、判断閾値αを小さく設定
でき、これに依って高精度な診断を行うことができる。
また、本実施例において、一度、故障診断の処理に入る
と、故障診断が完了するまで姿勢制御には移行せず、自
己診断を優先している。これによって、非常に重要な駆
動回路74A〜74Dのチェックが確実に実行され、診断に対
する高い信頼性が得られる。
ようにしているため、先願記載と同様に、ソレノイドの
インダクタンス,各構成部品の高周波応答性のバラツキ
等の影響を受けないことから、判断閾値αを小さく設定
でき、これに依って高精度な診断を行うことができる。
また、本実施例において、一度、故障診断の処理に入る
と、故障診断が完了するまで姿勢制御には移行せず、自
己診断を優先している。これによって、非常に重要な駆
動回路74A〜74Dのチェックが確実に実行され、診断に対
する高い信頼性が得られる。
一方、故障が診断されたときは、警告灯34の点灯によ
って係る事態を乗員に告知できるとともに、フェイルセ
ーフ弁22のポートA−B間の接続によって、シリンダ圧
がほぼ中立圧PNに封じ込められ、その状態が、今の停車
状態(制御の電源はオン)から再びエンジンを駆動させ
た場合でも維持される。これにより、姿勢制御が効かな
い状態で設定され、従来の受動型サスペンションと同等
機能のサスペンションが最低限確保される。また、この
ような異常が検出された場合は、電源オフ後、再び装置
を起動させたときにも、異常状態発生での処理(第6図
ステップ)のみが行われる。
って係る事態を乗員に告知できるとともに、フェイルセ
ーフ弁22のポートA−B間の接続によって、シリンダ圧
がほぼ中立圧PNに封じ込められ、その状態が、今の停車
状態(制御の電源はオン)から再びエンジンを駆動させ
た場合でも維持される。これにより、姿勢制御が効かな
い状態で設定され、従来の受動型サスペンションと同等
機能のサスペンションが最低限確保される。また、この
ような異常が検出された場合は、電源オフ後、再び装置
を起動させたときにも、異常状態発生での処理(第6図
ステップ)のみが行われる。
一方、前記停車状態において、一度、故障診断がなさ
れ、その結果が異常無しの場合は、戻り圧をチェックし
ながら待機する。そして、かかる停車状態からエンジン
を再始動させると、その吐出圧が中立圧PNを越えた時点
でオペレートチェック弁52が開となり、戻り圧PPが封入
圧PNから低下する。これによって、再び姿勢制御が可能
になる。
れ、その結果が異常無しの場合は、戻り圧をチェックし
ながら待機する。そして、かかる停車状態からエンジン
を再始動させると、その吐出圧が中立圧PNを越えた時点
でオペレートチェック弁52が開となり、戻り圧PPが封入
圧PNから低下する。これによって、再び姿勢制御が可能
になる。
ところで、電源オフの駐車状態において、キースイッ
チがそのオフ位置からアクセサリ位置になると、装置に
電源が供給され、第6図の処理が実行される。このと
き、イグニッションスイッチがオン(エンジン駆動)と
なるまでの間は、それまでのシリンダ圧保持によって戻
り圧PR≧PNになっているから、この間でも、第6図の診
断処理が前述と同様に実行される。その後、キースイッ
チがそのイグニッション位置に切り換えられ、エンジン
が始動すると、供給圧Psの上昇に伴って第6図の姿勢制
御に切り換えられる。
チがそのオフ位置からアクセサリ位置になると、装置に
電源が供給され、第6図の処理が実行される。このと
き、イグニッションスイッチがオン(エンジン駆動)と
なるまでの間は、それまでのシリンダ圧保持によって戻
り圧PR≧PNになっているから、この間でも、第6図の診
断処理が前述と同様に実行される。その後、キースイッ
チがそのイグニッション位置に切り換えられ、エンジン
が始動すると、供給圧Psの上昇に伴って第6図の姿勢制
御に切り換えられる。
なお、本第1実施例では、圧力センサとしての圧力ス
イッチ29により戻り圧PRをチェックする構成としたが、
この他にも例えば、圧力センサ29により供給側管路48s
の圧力,即ち供給圧Psを検出するようにし、第6図のス
テップ,において、Ps≦PNとなった時点でオペレー
トチェック弁52の閉状態(即ち内圧保持状態)であると
判断するようにしてもよく、これによって請求項(3)
記載の発明に対応する実施例が得られる。また、第1実
施例における故障診断時のディザ波Dの重畳中止は必要
ある場合のに行い、ディザ波Dを重畳したままで粗い診
断を行うこともでき、この実施例は請求項(1)記載の
発明に含まれる。
イッチ29により戻り圧PRをチェックする構成としたが、
この他にも例えば、圧力センサ29により供給側管路48s
の圧力,即ち供給圧Psを検出するようにし、第6図のス
テップ,において、Ps≦PNとなった時点でオペレー
トチェック弁52の閉状態(即ち内圧保持状態)であると
判断するようにしてもよく、これによって請求項(3)
記載の発明に対応する実施例が得られる。また、第1実
施例における故障診断時のディザ波Dの重畳中止は必要
ある場合のに行い、ディザ波Dを重畳したままで粗い診
断を行うこともでき、この実施例は請求項(1)記載の
発明に含まれる。
(第2実施例) 次に、第2実施例を第8,9図に基づき説明する。この
第2実施例は請求項(5)記載の発明に対応するもの
で、第1実施例と同一の構成要素には同一符号を用い
る。
第2実施例は請求項(5)記載の発明に対応するもの
で、第1実施例と同一の構成要素には同一符号を用い
る。
この第2実施例におけるコントローラ33は、第1実施
例の圧力スイッチ29の代わりに、エンジン回転数検出器
84,イグニッションスイッチ85の検出信号N,IGを第8図
に示す如く入力する構造になっている。同図中、86は、
パルス列で成る回転数信号Nに対する波形整形回路であ
る。その他の構成は第1実施例と同一である。
例の圧力スイッチ29の代わりに、エンジン回転数検出器
84,イグニッションスイッチ85の検出信号N,IGを第8図
に示す如く入力する構造になっている。同図中、86は、
パルス列で成る回転数信号Nに対する波形整形回路であ
る。その他の構成は第1実施例と同一である。
また、第9図には、マイクロコンピュータ66の演算処
理装置81が行う処理を示している。同図の処理は、ステ
ップ,を除いて前述した第6図の同一番号の処理と
同じである。つまり、第9図ステップでは、演算処理
装置81はエンジン回転数信号N及びイグニッションスイ
ッチ信号IGを読み込み、ステップに移行する。ステッ
プでは、ステップの読み込み情報に基づき、イグニ
ッションスイッチ信号IG=オン,且つ、エンジン回転数
信号N>0の状態、即ちイグニッションスイッチがオン
状態であってエンジンが未だ回転していない状態を判断
する。この状態は、内圧保持機構52としてのオペレート
チェック弁52が未だ閉状態を維持しており、シリンダ圧
が確実に保持されている状態を推定するものである。そ
こで、このステップで「YES」の判断時にのみ、内圧
保持状態であると推定して前述と同様に故障診断装置
(第9図ステップ〜)を行う。その他の動作は第1
実施例と同一である。
理装置81が行う処理を示している。同図の処理は、ステ
ップ,を除いて前述した第6図の同一番号の処理と
同じである。つまり、第9図ステップでは、演算処理
装置81はエンジン回転数信号N及びイグニッションスイ
ッチ信号IGを読み込み、ステップに移行する。ステッ
プでは、ステップの読み込み情報に基づき、イグニ
ッションスイッチ信号IG=オン,且つ、エンジン回転数
信号N>0の状態、即ちイグニッションスイッチがオン
状態であってエンジンが未だ回転していない状態を判断
する。この状態は、内圧保持機構52としてのオペレート
チェック弁52が未だ閉状態を維持しており、シリンダ圧
が確実に保持されている状態を推定するものである。そ
こで、このステップで「YES」の判断時にのみ、内圧
保持状態であると推定して前述と同様に故障診断装置
(第9図ステップ〜)を行う。その他の動作は第1
実施例と同一である。
ここで、エンジン回転数検出器84,イグニッションス
イッチ85,波形整形回路86,及び第9図ステップ,の
処理が保持状態推定手段を構成している。
イッチ85,波形整形回路86,及び第9図ステップ,の
処理が保持状態推定手段を構成している。
このため、本第2実施例によれば、既存のエンジン回
転数センサ及びイグニッションスイッチを利用して容易
に内圧保持状態を推定することができ、この推定が成さ
れたときに、故障診断を行って第1実施例と同等の作用
効果を得ることができ、設計の自由度が高くなる。
転数センサ及びイグニッションスイッチを利用して容易
に内圧保持状態を推定することができ、この推定が成さ
れたときに、故障診断を行って第1実施例と同等の作用
効果を得ることができ、設計の自由度が高くなる。
なお、第2実施例における故障診断時のディザ波の重
畳中止は必要に応じて行うとしてもよい。また第2実施
例において、エンジン回転数検出器84の検出信号Nに基
づき、エンジンの回転停止(N=0)から一定時間経過
をもって、オペレートチェック弁52による内圧保持状態
であると推定するとしてもよく、これは請求項(6)記
載の発明に対応する。
畳中止は必要に応じて行うとしてもよい。また第2実施
例において、エンジン回転数検出器84の検出信号Nに基
づき、エンジンの回転停止(N=0)から一定時間経過
をもって、オペレートチェック弁52による内圧保持状態
であると推定するとしてもよく、これは請求項(6)記
載の発明に対応する。
(第3実施例) 次に、第3実施例を第10〜12図に基づき説明する。こ
の第3実施例は請求項(7),(8)記載の発明に対応
するもので、第1実施例と同一の構成要素には同一符号
を用いる。
の第3実施例は請求項(7),(8)記載の発明に対応
するもので、第1実施例と同一の構成要素には同一符号
を用いる。
本第3実施例は、第10図に示すように、圧力制御弁26
FL〜26RRと油圧シリンダ28FL〜28RRとを接続する管路6
0,…,60の中間に、ノーマルクローズド形のシャットオ
フ弁87FL〜87RRを内圧保持機構として夫々介挿させ、シ
ャットオフ弁87FL〜87RRは、コントローラ33からソレノ
イド87Aに個別に供給される保持指令信号SHによって管
路60を断続するようになっている。また、コントローラ
33には車速検出器88の検出信号Vを入力するとともに、
前述した第2図におけるフェイルセーフ弁22を取り外し
た構成にしている。第11図は本第3実施例におけるコン
トローラ33のブロック図であり、同図中、駆動回路89A
〜89Dはマイクロコンピュータ66からの保持指令信号SH
が所定レベルのオン状態のときに、シャットオフ弁87FL
〜87RRの各ソレノイド87Aに励磁電流を流し、シャット
オフ弁87FL〜87RRを導通させる。また、同図中、90は車
速信号Vに対する波形整形回路である。その他は第1実
施例と同一の構成を有する。
FL〜26RRと油圧シリンダ28FL〜28RRとを接続する管路6
0,…,60の中間に、ノーマルクローズド形のシャットオ
フ弁87FL〜87RRを内圧保持機構として夫々介挿させ、シ
ャットオフ弁87FL〜87RRは、コントローラ33からソレノ
イド87Aに個別に供給される保持指令信号SHによって管
路60を断続するようになっている。また、コントローラ
33には車速検出器88の検出信号Vを入力するとともに、
前述した第2図におけるフェイルセーフ弁22を取り外し
た構成にしている。第11図は本第3実施例におけるコン
トローラ33のブロック図であり、同図中、駆動回路89A
〜89Dはマイクロコンピュータ66からの保持指令信号SH
が所定レベルのオン状態のときに、シャットオフ弁87FL
〜87RRの各ソレノイド87Aに励磁電流を流し、シャット
オフ弁87FL〜87RRを導通させる。また、同図中、90は車
速信号Vに対する波形整形回路である。その他は第1実
施例と同一の構成を有する。
次に、コントローラ33による処理を第12図に示す。こ
の処理を前述した第6図の処理と対比すると、ステップ
,,,,の処理が異なると共に、ステップ
a,aの処理が新たに挿入されている。この内、ステッ
プの初期設定では、フラグFS,FEのクリア,指令値S
=SNの設定と共に、保持指令信号SH=「オン」を設定す
るようになっている。また、ステップでは車速信号V
を読み込み、ステップでは車速V=0,即ち停車か否か
を判断し、停車の場合にはステップ,aに移行し、
走行中の場合にはステップに移行する。さらに、故障
診断を行う前に実行されるステップaでは、保持指令
信号SH=オフを指令するから、これによって、シャット
オフ弁87FL〜87RRが閉状態になって、油圧シリンダ28FL
〜28RRの内圧が閉直前の値に保持される。さらにまた、
ステップ,で警告灯34の消灯,点灯のみを指令し、
故障診断の結果が正常である場合に実行されるステップ
aでは、保持指令信号SH=オンを指令し、シャットオ
フ弁87FL〜87RRを連通状態にさせて、シリンダ圧の制御
を可能にする。
の処理を前述した第6図の処理と対比すると、ステップ
,,,,の処理が異なると共に、ステップ
a,aの処理が新たに挿入されている。この内、ステッ
プの初期設定では、フラグFS,FEのクリア,指令値S
=SNの設定と共に、保持指令信号SH=「オン」を設定す
るようになっている。また、ステップでは車速信号V
を読み込み、ステップでは車速V=0,即ち停車か否か
を判断し、停車の場合にはステップ,aに移行し、
走行中の場合にはステップに移行する。さらに、故障
診断を行う前に実行されるステップaでは、保持指令
信号SH=オフを指令するから、これによって、シャット
オフ弁87FL〜87RRが閉状態になって、油圧シリンダ28FL
〜28RRの内圧が閉直前の値に保持される。さらにまた、
ステップ,で警告灯34の消灯,点灯のみを指令し、
故障診断の結果が正常である場合に実行されるステップ
aでは、保持指令信号SH=オンを指令し、シャットオ
フ弁87FL〜87RRを連通状態にさせて、シリンダ圧の制御
を可能にする。
ここで、第12図ステップaの処理及び駆動回路89A
〜89Dが保持状態指令手段を構成している。
〜89Dが保持状態指令手段を構成している。
このため、姿勢制御の必要がない停車状態が検出され
ると、積極的に内圧保持状態を指令し(第12図ステップ
a)、第1,2実施例と同様にソレノイド駆動回路74A〜
74Dの故障診断が行われる。そして、故障が検出される
と、警告灯34を点灯させ、それ以降、内圧保持状態を維
持して、フェイル時の次善の姿勢を確保する。また、診
断結果が正常である場合、直ちに姿勢制御可能な状態が
得られる。この故障診断は、走行状態から停車状態に移
行した場合のみならず、駐車状態から走行状態に移行す
る際にも実施される。
ると、積極的に内圧保持状態を指令し(第12図ステップ
a)、第1,2実施例と同様にソレノイド駆動回路74A〜
74Dの故障診断が行われる。そして、故障が検出される
と、警告灯34を点灯させ、それ以降、内圧保持状態を維
持して、フェイル時の次善の姿勢を確保する。また、診
断結果が正常である場合、直ちに姿勢制御可能な状態が
得られる。この故障診断は、走行状態から停車状態に移
行した場合のみならず、駐車状態から走行状態に移行す
る際にも実施される。
したがって、本第3実施例によっても、前述した第1,
2実施例と同等な作用効果が得られる。その上、内圧保
持の指令タイミングを、上述した停車状態のほか、良路
の定速直進時などに設定することができるので、その
分、診断期間も比較的長く確保できると共に、フェイル
セーフ設計に関する自由度が高くなるという利点があ
る。
2実施例と同等な作用効果が得られる。その上、内圧保
持の指令タイミングを、上述した停車状態のほか、良路
の定速直進時などに設定することができるので、その
分、診断期間も比較的長く確保できると共に、フェイル
セーフ設計に関する自由度が高くなるという利点があ
る。
なお、故障診断時のディザ波の重畳中止は必要ある場
合のみ行うようにしてもよい。
合のみ行うようにしてもよい。
(第4実施例) 次に、第4実施例を第13図に基づき説明する。この第
4実施例は請求項(9)記載の発明に対応する。
4実施例は請求項(9)記載の発明に対応する。
この第4実施例は、故障診断中は擬似指令信号i′を
各ソレノイド26Aに与えて車両変動を防止するものであ
り、シャットオフ弁の除外及び以下に述べる構成を除い
て第3実施例と同一である。
各ソレノイド26Aに与えて車両変動を防止するものであ
り、シャットオフ弁の除外及び以下に述べる構成を除い
て第3実施例と同一である。
第13図は故障診断の一系統を示すもので、同図におい
て、66は前述した各実施例と同一のマイクロコンピュー
タである。このマイクロコンピュータ66の出力側は、D/
A変換器72A(〜72D)を介して駆動回路74A(〜74D)に
至る。この駆動回路74A(〜74D)は、第1のアナログス
イッチ92の接点a,cを介して圧力制御弁26FL〜26RRのソ
レノイド26Aに接続されている。この第1のアナログス
イッチ92に対しては、第2のアナログスイッチ93が併設
され、その接点bが第1のアナログスイッチ92の接点a
に接続されている。また、第2のアナログスイッチ93の
接点aが空き接点とされ、接点cが擬似コイル94を介し
て電源VBに接続されている。
て、66は前述した各実施例と同一のマイクロコンピュー
タである。このマイクロコンピュータ66の出力側は、D/
A変換器72A(〜72D)を介して駆動回路74A(〜74D)に
至る。この駆動回路74A(〜74D)は、第1のアナログス
イッチ92の接点a,cを介して圧力制御弁26FL〜26RRのソ
レノイド26Aに接続されている。この第1のアナログス
イッチ92に対しては、第2のアナログスイッチ93が併設
され、その接点bが第1のアナログスイッチ92の接点a
に接続されている。また、第2のアナログスイッチ93の
接点aが空き接点とされ、接点cが擬似コイル94を介し
て電源VBに接続されている。
さらに、第1のアナログスイッチの接点bが定電流源
95に至る。ここで、第1,第2のアナログスイッチ92,93
は、マイクロコンピュータ66からの保持指令信号SDがオ
フのときは接点a−c間が連通し、保持指令信号SDがオ
ンのときは接点b−c間が連通し、その切換が信号SDの
オン・オフによってなされる。擬似コイル94はソレノイ
ド26Aと同一特性を有している。
95に至る。ここで、第1,第2のアナログスイッチ92,93
は、マイクロコンピュータ66からの保持指令信号SDがオ
フのときは接点a−c間が連通し、保持指令信号SDがオ
ンのときは接点b−c間が連通し、その切換が信号SDの
オン・オフによってなされる。擬似コイル94はソレノイ
ド26Aと同一特性を有している。
一方、定電流源95は、基準電圧発生器95A及び該発生
器95Aからの基準電圧V0に相当する電流i′を供給可能
な駆動回路95Bを有している。ここで、基準電圧V0を、
車両停車時に標準荷重の元で指令する指令値S(本実施
例ではSNに等しい)と同一に設定している。このため、
定電流源95が供給する電流i′は、中立圧PNに対応した
電流値iNに等しい。
器95Aからの基準電圧V0に相当する電流i′を供給可能
な駆動回路95Bを有している。ここで、基準電圧V0を、
車両停車時に標準荷重の元で指令する指令値S(本実施
例ではSNに等しい)と同一に設定している。このため、
定電流源95が供給する電流i′は、中立圧PNに対応した
電流値iNに等しい。
そこで、マイクロコンピュータ66は、前述した第3実
施例を表す第12図と同様にして、同図のステップaに
相当する処理で保持指令信号SD=オンを指令し、ステッ
プaに相当する処理で保持指令信号SD=オフを指令す
る(ステップにおける保持指令信号SDはオフに設定さ
れる)。
施例を表す第12図と同様にして、同図のステップaに
相当する処理で保持指令信号SD=オンを指令し、ステッ
プaに相当する処理で保持指令信号SD=オフを指令す
る(ステップにおける保持指令信号SDはオフに設定さ
れる)。
ここで、第1,第2のアナログスイッチ92,93、擬似コ
イル94及び定電流源95が内圧保持機構を構成し、第12図
のステップaに相当する処理が保持状態指令手段に対
応している。
イル94及び定電流源95が内圧保持機構を構成し、第12図
のステップaに相当する処理が保持状態指令手段に対
応している。
このため、走行状態では保持指令信号SD=オフである
から、第1,第2のアナログスイッチ92,93の接点が夫々
「a」側にあり、擬似コイル94,定電流源95はソレノイ
ド26Aは関与しない。このときは、駆動回路74A(〜74
D)がソレノイド26Aに接続され、通常の指令制御ができ
る。しかし、停車状態になると、保持指令信号SDがオン
になり、第1,第2のアナログスイッチ92,93の接点が夫
々「b」側に切換られるから、擬似コイル94が駆動回路
74A(〜74D)に接続され、ソレノイド26Aが定電流源95
に接続される。これによって、ソレノイド26Aには、そ
れまで供給されていた値とほぼ同一値の擬似指令電流
i′が引き続いて供給されるから、シリンダ圧が急変す
ることなく、その作動圧が一定値に保持される。この間
に、駆動回路74A(〜74D)には零から階段状に増大する
指令値SAが供給され、故障診断がなされる。このとき、
擬似コイル94がソレノイド26Aとほぼ同一インピーダン
スであるので、正確な故障診断となる。したがって、第
3実施例と同等の作用効果が得られる。
から、第1,第2のアナログスイッチ92,93の接点が夫々
「a」側にあり、擬似コイル94,定電流源95はソレノイ
ド26Aは関与しない。このときは、駆動回路74A(〜74
D)がソレノイド26Aに接続され、通常の指令制御ができ
る。しかし、停車状態になると、保持指令信号SDがオン
になり、第1,第2のアナログスイッチ92,93の接点が夫
々「b」側に切換られるから、擬似コイル94が駆動回路
74A(〜74D)に接続され、ソレノイド26Aが定電流源95
に接続される。これによって、ソレノイド26Aには、そ
れまで供給されていた値とほぼ同一値の擬似指令電流
i′が引き続いて供給されるから、シリンダ圧が急変す
ることなく、その作動圧が一定値に保持される。この間
に、駆動回路74A(〜74D)には零から階段状に増大する
指令値SAが供給され、故障診断がなされる。このとき、
擬似コイル94がソレノイド26Aとほぼ同一インピーダン
スであるので、正確な故障診断となる。したがって、第
3実施例と同等の作用効果が得られる。
なお、この第4実施例のその他の例としては、第14図
のものがある。同図の構成は、第13図における駆動回路
74A(〜74D)への入力信号を入力するサンプル・ホール
ド回路96と、このサンプル・ホールド回路96の出力を目
標値とする駆動回路97とを備え、マイクロコンピュータ
66は、前述の如く保持指令信号SDをオンとする際、サン
プル・ホールド回路96に与えるホールド信号HDを所定時
間所定レベルのオン状態にするようになっている。つま
り、内圧保持状態を指令する際、その時点で駆動回路74
A(〜74D)に指令されている指令値SAに対応した電圧値
を、サンプル・ホールド回路96がホールドし、このホー
ルド値が、切り換えられたソレノイド26Aに擬似指令電
流i′を与えるための目標値となる。これによって、ソ
レノイド26Aに対する擬似指令電流i′の値が診断直前
の値を保持し、前述した第13図の構成に比べて診断時の
姿勢変動がより少なくなるという利点がある。この第14
図の構成では、第1,第2のアナログスイッチ92,93、擬
似コイル94、サンプル・ホールド回路96、駆動回路97、
及びホールド信号HDを与える処理が内圧保持機構を構成
している。
のものがある。同図の構成は、第13図における駆動回路
74A(〜74D)への入力信号を入力するサンプル・ホール
ド回路96と、このサンプル・ホールド回路96の出力を目
標値とする駆動回路97とを備え、マイクロコンピュータ
66は、前述の如く保持指令信号SDをオンとする際、サン
プル・ホールド回路96に与えるホールド信号HDを所定時
間所定レベルのオン状態にするようになっている。つま
り、内圧保持状態を指令する際、その時点で駆動回路74
A(〜74D)に指令されている指令値SAに対応した電圧値
を、サンプル・ホールド回路96がホールドし、このホー
ルド値が、切り換えられたソレノイド26Aに擬似指令電
流i′を与えるための目標値となる。これによって、ソ
レノイド26Aに対する擬似指令電流i′の値が診断直前
の値を保持し、前述した第13図の構成に比べて診断時の
姿勢変動がより少なくなるという利点がある。この第14
図の構成では、第1,第2のアナログスイッチ92,93、擬
似コイル94、サンプル・ホールド回路96、駆動回路97、
及びホールド信号HDを与える処理が内圧保持機構を構成
している。
なお、前記各実施例における故障診断処理は、指令電
流iを零からその最大値iMAXまで階段状に上げる場合を
説明したが、最大値iMAXから零まで階段状に下げながら
診断してもよい。
流iを零からその最大値iMAXまで階段状に上げる場合を
説明したが、最大値iMAXから零まで階段状に下げながら
診断してもよい。
また、この各発明におけるディザ波重畳手段は、前記
各実施例のようにコンピュータのソフトウエアによって
実現するもののほか、ディザ信号発生器,加算回路など
のアナログ電子回路によって構成してもよい。
各実施例のようにコンピュータのソフトウエアによって
実現するもののほか、ディザ信号発生器,加算回路など
のアナログ電子回路によって構成してもよい。
さらに、この出願の各発明は、作動流体として作動油
を使用したものに限定されることなく、例えば圧縮率の
小さい空気を使用したものでもよく、また、制御弁に
は、流体シリンダに供給される作動流体の流量を制御す
る電磁流量制御弁を適用することもできる。
を使用したものに限定されることなく、例えば圧縮率の
小さい空気を使用したものでもよく、また、制御弁に
は、流体シリンダに供給される作動流体の流量を制御す
る電磁流量制御弁を適用することもできる。
以上説明したように、本出願に係る各発明によれば、
ソレノイドに指令電流を供給する駆動回路の自己診断
を、内圧保持機構による内圧保持状態を直接検出したと
き又は内圧保持状態が推定できたときに、及び、内圧保
持機構に内圧保持状態を指令したときの何れかの場合
に、指令値を変化させながら行うとしたため、駆動回路
の全出力範囲に指令を振った場合でも、シリンダ圧が変
化しないことから、車両変動を生じさせない状態で駆動
回路の全出力範囲の故障を判断でき、これによって、乗
員に無用な不快感及び不安感を与えることなく、故障診
断の信頼性を一層高めることができる。また、通常の姿
勢制御において指令値にディザを重畳している場合、故
障診断時にディザ波の重畳を中止することによって、故
障診断の閾値を小さくすることができ、これによって高
精度な自己診断を行える。
ソレノイドに指令電流を供給する駆動回路の自己診断
を、内圧保持機構による内圧保持状態を直接検出したと
き又は内圧保持状態が推定できたときに、及び、内圧保
持機構に内圧保持状態を指令したときの何れかの場合
に、指令値を変化させながら行うとしたため、駆動回路
の全出力範囲に指令を振った場合でも、シリンダ圧が変
化しないことから、車両変動を生じさせない状態で駆動
回路の全出力範囲の故障を判断でき、これによって、乗
員に無用な不快感及び不安感を与えることなく、故障診
断の信頼性を一層高めることができる。また、通常の姿
勢制御において指令値にディザを重畳している場合、故
障診断時にディザ波の重畳を中止することによって、故
障診断の閾値を小さくすることができ、これによって高
精度な自己診断を行える。
第1図(a)(b)は本出願の各発明の要部を示すクレ
ーム対応図、第2図は発明の第1実施例を示す概略構成
図、第3図は圧力制御弁の出力特性を示すグラフ、第4
図は第1実施例におけるコントローラのブロック図、第
5図は駆動回路をその一系統について示す回路図、第6
図は第1実施例における処理を示す概略フローチャー
ト、第7図は第1実施例の故障診断時の指令電流の振り
方を示すグラフ、第8図は第2実施例におけるコントロ
ーラのブロック図、第9図は第2実施例における処理を
示す概略フローチャート、第10図は第3実施例を示す概
略構成図、第11図は第3実施例におけるコントローラの
ブロック図、第12図は第3実施例における処理を示す概
略フローチャート、第13図は第4実施例の内圧保持機構
を示すブロック図、第14図は第4実施例のその他の例の
内圧保持機構を示すブロック図である。 図中、12は車輪側部材、14は車体側部材、16は能動型サ
スペンション、26FL〜26RRは圧力制御弁(制御弁)、26
はソレノイド、28FL〜28RRは油圧シリンダ(流体シリン
ダ)、29は圧力スイッチ、30は加速度検出器、33はコン
トローラ、66はマイクロコンピュータ、68,76A〜76DはA
/D変換器、72A〜72DはD/A変換器、74A〜74Dは駆動回
路、81は演算処理装置、84はエンジン回転数検出器、85
はイグニッションスイッチ、86,90は波形整形回路、87F
L〜87RRはシャットオフ弁、88は車速検出器、89A〜89D
は駆動回路、92,93は第1,第2のアナログスイッチ、94
は擬似コイル、95は定電流源、96はサンプル・ホールド
回路、97は駆動回路である。
ーム対応図、第2図は発明の第1実施例を示す概略構成
図、第3図は圧力制御弁の出力特性を示すグラフ、第4
図は第1実施例におけるコントローラのブロック図、第
5図は駆動回路をその一系統について示す回路図、第6
図は第1実施例における処理を示す概略フローチャー
ト、第7図は第1実施例の故障診断時の指令電流の振り
方を示すグラフ、第8図は第2実施例におけるコントロ
ーラのブロック図、第9図は第2実施例における処理を
示す概略フローチャート、第10図は第3実施例を示す概
略構成図、第11図は第3実施例におけるコントローラの
ブロック図、第12図は第3実施例における処理を示す概
略フローチャート、第13図は第4実施例の内圧保持機構
を示すブロック図、第14図は第4実施例のその他の例の
内圧保持機構を示すブロック図である。 図中、12は車輪側部材、14は車体側部材、16は能動型サ
スペンション、26FL〜26RRは圧力制御弁(制御弁)、26
はソレノイド、28FL〜28RRは油圧シリンダ(流体シリン
ダ)、29は圧力スイッチ、30は加速度検出器、33はコン
トローラ、66はマイクロコンピュータ、68,76A〜76DはA
/D変換器、72A〜72DはD/A変換器、74A〜74Dは駆動回
路、81は演算処理装置、84はエンジン回転数検出器、85
はイグニッションスイッチ、86,90は波形整形回路、87F
L〜87RRはシャットオフ弁、88は車速検出器、89A〜89D
は駆動回路、92,93は第1,第2のアナログスイッチ、94
は擬似コイル、95は定電流源、96はサンプル・ホールド
回路、97は駆動回路である。
Claims (9)
- 【請求項1】車体と各車輪との間に介挿された流体シリ
ンダと、流体圧供給装置から前記流体シリンダに供給さ
れる作動流体を、ソレノイドに供給される指令電流に応
じて制御する制御弁と、この制御弁のソレノイドに指令
値に応じた指令電流を供給する駆動回路と、この駆動回
路に姿勢変化を抑制する指令値を与える姿勢変化制御手
段とを備えた能動型サスペンションにおいて、前記流体
圧供給装置と制御弁との間に介挿され且つ当該制御弁へ
の供給圧が設定値まで低下したときに前記流体シリンダ
の内圧を該設定値に保持する内圧保持機構と、この内圧
保持機構の内圧保持状態を検出又は推定する保持状態検
出・推定手段と、前記ソレノイドに実際に流れている指
令電流値を検出する電流検出手段と、前記保持状態検出
・推定手段が内圧保持状態を検出又は推定したときに、
前記指令値を変化させながら該指令値と前記電流検出手
段の検出値とを比較して前記駆動回路の故障を診断する
故障診断手段とを具備したことを特徴とする能動型サス
ペンション。 - 【請求項2】前記姿勢変化制御手段は指令値にディザ波
を重畳する手段を含むとともに、前記故障診断手段は指
令値に対するディザ波の重畳を中止した状態で故障診断
を行うようにしたことを特徴とする請求項(1)記載の
能動型サスペンション。 - 【請求項3】前記保持状態検出手段は、前記制御弁に供
給される供給圧を検知する圧力センサを有し、この圧力
センサが設定値以下の供給圧を検知したときに内圧保持
状態であると判断するようにした請求項(1)又は
(2)記載の能動型サスペンション。 - 【請求項4】前記保持状態検出手段は、前記制御弁から
の戻り圧を検知する圧力センサを有し、この圧力センサ
が設定値以上の戻り圧を検知したときに内圧保持状態で
あると判断するようにした請求項(1)又は(2)記載
の能動型サスペンション。 - 【請求項5】前記保持状態推定手段は、イグニッション
スイッチがオン状態であってエンジンが非回転の状態を
検出し、この状態を内圧保持状態と推定する手段である
請求項(1)又は(2)記載の能動型サスペンション。 - 【請求項6】前記保持状態推定手段は、エンジンの回転
停止後、一定時間が経過した状態を検出し、この状態を
内圧保持状態と推定する手段である請求項(1)又は
(2)記載の能動型サスペンション。 - 【請求項7】車体と各車輪との間に介挿された流体シリ
ンダと、この流体シリンダに流体圧供給装置から供給さ
れる作動流体を、ソレノイドに供給される指令電流に応
じて制御する制御弁と、この制御弁のソレノイドに指令
値に応じた指令電流を供給する駆動回路と、この駆動回
路に姿勢変化を抑制する指令値を与える姿勢変化制御手
段とを備えた能動型サスペンションにおいて、前記流体
圧供給装置と制御弁間に介挿され且つ当該流体シリンダ
の内圧を保持可能な内圧保持機構と、この内圧保持機構
による内圧保持状態を指令する保持状態指令手段と、前
記駆動回路の出力電流を検出する電流検出手段と、前記
保持状態指令手段が内圧保持状態を指令したときに、前
記指令値を変化させながら該指令値と前記電流検出手段
の検出値とを比較して前記駆動回路の故障を診断する故
障診断手段とを具備したことを特徴とする能動型サスペ
ンション。 - 【請求項8】前記姿勢変化制御手段は指令値にディザ波
を重畳する手段を含むとともに、前記故障診断手段は指
令値に対するディザ波の重畳を中止した状態で故障診断
を行うようにしたことを特徴とする請求項(7)記載の
能動型サスペンション。 - 【請求項9】前記内圧保持機構は、前記保持状態指令手
段の指令に付勢されて、前記流体シリンダの内圧を保持
可能な疑似指令電流を発生し、当該疑似指令電流を前記
ソレノイドに与えるようにした請求項(7)又は(8)
記載の能動型サスペンション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22557289A JP2623852B2 (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 能動型サスペンション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22557289A JP2623852B2 (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 能動型サスペンション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0390414A JPH0390414A (ja) | 1991-04-16 |
JP2623852B2 true JP2623852B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=16831409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22557289A Expired - Fee Related JP2623852B2 (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 能動型サスペンション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2623852B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006043608A1 (de) * | 2006-09-16 | 2008-03-27 | Continental Aktiengesellschaft | Verfahren zur Steuerung und/oder Regelung des Niveaus eines Fahrzeugaufbaus eines Kraftfahrzeuges |
US8676445B2 (en) | 2010-04-27 | 2014-03-18 | Ford Global Technologies, Llc | Hydraulic steering diagnostic system and method |
-
1989
- 1989-08-31 JP JP22557289A patent/JP2623852B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0390414A (ja) | 1991-04-16 |
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