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JP2615403B2 - フラップボードによる波高減衰装置 - Google Patents

フラップボードによる波高減衰装置

Info

Publication number
JP2615403B2
JP2615403B2 JP30749792A JP30749792A JP2615403B2 JP 2615403 B2 JP2615403 B2 JP 2615403B2 JP 30749792 A JP30749792 A JP 30749792A JP 30749792 A JP30749792 A JP 30749792A JP 2615403 B2 JP2615403 B2 JP 2615403B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wave height
flapboard
wave
flap board
attenuation device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30749792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08128024A (ja
Inventor
博也 寺川
勇 中村
Original Assignee
運輸省第三港湾建設局長
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 運輸省第三港湾建設局長 filed Critical 運輸省第三港湾建設局長
Priority to JP30749792A priority Critical patent/JP2615403B2/ja
Publication of JPH08128024A publication Critical patent/JPH08128024A/ja
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Publication of JP2615403B2 publication Critical patent/JP2615403B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、港湾における外郭施設
又は海岸における海岸保全施設としての利用に供するフ
ラップボードによる波高減衰装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、港湾および海岸、海浜地域は市民
のための快適で潤いのある憩いの場としての役割が再認
識されている。現在そのための施策としてマリーナ、人
工ビーチ等が注目されてきている。マリーナにおいては
プレジャーボートの保管、保留のスペースとしての静穏
な海域の確保のため、防波堤等で海域を囲む方法が用い
られており、人工ビーチにおいては砂浜の安定のため、
沖合に離岸堤を設置して波浪の減殺が計られていた。又
堤体上で砕波を発生させ波のエネルギーを消散する異形
ブロック等を使用した透過物等が使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では海に面する陸上からの視野を遮り、港湾や海浜
における景観を害するとともに、船の操舵も制限を受け
ることになる。又湾内は閉鎖性の海域となるため、海水
交換性能の低下に伴う水質の悪化や湾内水位の上昇、お
よびこれによって引き起こされる底層流の増大による砂
浜の浸食といった環境問題が生じていた。
【0004】本発明は上記の点に鑑み考察されたもので
あって、波浪の減衰作用を得るために弾性又は浮力によ
る復元力をもった素材を用いた波浪制御海域構造物を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨とするところは、フラップボード自体の
動きによって発生する波動と入射波との干渉作用、フラ
ップボード群の内部での渦又は乱れの起生による波のエ
ネルギーの消費、フラップボードが撓む為に消費される
波のエネルギー消費を特徴とするものである。
【0006】
【作用】以上のごとく構成された本発明のフラップボー
ド装置は弾性板を多数直立させている構成のため透水性
が高く、海水交換機能が著しく良くなる。又水産的な面
からも魚類にとって生息しやすい環境を提供する。更に
天端が水面下にある没水構造のため陸上からの景観を損
なわない。尚、本発明では上記構造のフラップボードを
海底に固定する方法として、基台に取り付ける方法や杭
のような根入れによる支持の方法が考えられるが、ここ
ではフラップボードの設置方法、および構成される素材
について限定されるものではない。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は発明の一実施例を示す斜視図で、図2は平
面図である。図3〜図6は水理模型実験の結果を示す図
である。
【0008】フラップボードの波浪減衰性能を決定する
要因としては、フラップボードの形状、設置位置、波浪
条件が挙げられる。以下にフラップボードの水理特性を
水理模型実験において説明する。
【0009】フラップボードの形状は、断面形状、長
さ、天端水深、設置密度、設置延長で決定されるもので
ある。今回の実験においてはフラップボードの模型は硬
質ゴムを使用し、長さは現地において3m、厚み6c
m、幅60cmの内部にピアノ線を入れ剛性を強くして
いる。天端水深は水面に近くする程波高減衰効果が発揮
され、実験では水面下2mのものと比較すると、40c
mのものが効果が大きくなった。設置密度は高くするほ
ど効果があるものの、一定の密度以上は変わらなくな
る。実験においては、0、64本/m(現地換算)と
した。
【0010】設置延長は、長くするほど効果は上がる
が、図6に示すように入射波高はフラップボードの設置
上で延長方向にほぼ指数的に減少し、使用にあたっては
必要とする波高減衰効果によって設置延長の選定が可能
である。実験においては、現地30mの設置延長で透過
率(透過波高と入射波高の波高比)が、0.4以下が得
られている。フラップボードの設置位置は、設置方法に
よっては水深の深いところでも可能である。減衰条件に
関しては、波の周期に対する効果の違いはあまりなく、
今回の実験では周期4.5〜6.7secにおいてほぼ
一定した波高減衰特性を持つことが確認された。波高に
関しては、波高が大きくなるほど、天端水深と水面との
距離が相対的に小さくなり波高減衰効果が増大する。
【0011】港内の水位の上昇に関しては、閉鎖性の防
波堤や潜堤では、水位上昇が問題となる事例が多いのに
対し、実験によるとフラップボード装置は図4及び図5
に示すように、フラップボード無しの状態における水位
上昇とほぼ同じ結果が得られ、フラップボード上では水
位上昇が起きないことが確認された。
【0012】
【発明の効果】以上説明してきた如く本発明の使用によ
り、美観・景観に対して水没型のため構造物の存在を感
じさせず、周辺景観をそのまま保つことができる。又構
造物は水面下に没しており、材料が弾性のあるゴム等で
作られているため、特にヨットのセンターボードに当た
っても自在に変形するため船に損傷を与えない。人工海
浜の前面に設置する場合、本発明は水面上昇が生じるこ
と無く、又フラップボード内では水は自由に通過するた
め、人工ビーチ内に水流が発生しにくく、海洋レジャー
の安全が保たれる。又海水の透過性に優れているため、
海水交換性能が高く、港内の水質を保全できる。同時に
漁礁的な機能を持ち、水産的な効果が期待できる等、多
大な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図3】実験の水路諸元を示す図である。
【図4】波高分布、フラップボード有り、無しの比較を
しめす図である。
【図5】波高分布、フラップボード有り、無しの比較を
しめす図である。
【図6】フラップボードの設置延長に対する透過率を示
す図である。
【符号の説明】
1 フラップボード 2 基台

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体表面下に該流体中でその下端を固定
    する装置を有する帯状の弾性体を流体の移動方向と直角
    に複数個直立させたことを特徴とするフラップボードに
    よる波高減衰装置
JP30749792A 1992-10-05 1992-10-05 フラップボードによる波高減衰装置 Expired - Lifetime JP2615403B2 (ja)

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JPH08128024A JPH08128024A (ja) 1996-05-21
JP2615403B2 true JP2615403B2 (ja) 1997-05-28

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JPH08128024A (ja) 1996-05-21

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