JP2601214Y2 - セパレートローラ - Google Patents
セパレートローラInfo
- Publication number
- JP2601214Y2 JP2601214Y2 JP1993026650U JP2665093U JP2601214Y2 JP 2601214 Y2 JP2601214 Y2 JP 2601214Y2 JP 1993026650 U JP1993026650 U JP 1993026650U JP 2665093 U JP2665093 U JP 2665093U JP 2601214 Y2 JP2601214 Y2 JP 2601214Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- roller
- separate roller
- separate
- yarns
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、糸条、特に合成繊維糸
条の製造装置において、糸条を走行させて処理するため
の供給ローラ、延伸ローラ、冷却ローラ等に併設される
セパレートローラに関するものである。
条の製造装置において、糸条を走行させて処理するため
の供給ローラ、延伸ローラ、冷却ローラ等に併設される
セパレートローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維糸条は、一般に、紡出された未
延伸繊維の特性を向上させるために、延伸及び熱処理工
程を経て製造される。延伸は、通常、低い周速度で回転
する供給ローラと、該供給ローラよりも高い周速度で回
転する延伸ローラとの間に糸条を走行させて行われる。
次いで、熱処理を施して、冷却ローラにて冷却した後、
巻取る。
延伸繊維の特性を向上させるために、延伸及び熱処理工
程を経て製造される。延伸は、通常、低い周速度で回転
する供給ローラと、該供給ローラよりも高い周速度で回
転する延伸ローラとの間に糸条を走行させて行われる。
次いで、熱処理を施して、冷却ローラにて冷却した後、
巻取る。
【0003】各処理ローラの周面上での糸条のスリップ
を防ぐことは、均一な物性を有する糸条を得るうえで極
めて重要である。このため、図2に示す如く、強制駆動
されるローラ11の近傍に、該ローラ11に対し傾斜さ
せたセパレートローラ12を併設し、該ローラ11の周
面上と該傾斜させたセパレートローラ12の周面上とに
糸条Yを複数廻り巻回して、糸条Yの重なりを防ぎなが
ら、スリップを防止しつつ、次の工程へ送ることが行な
われている。これらのセパレートローラ12は、一般
に、表面がフラットな円柱状のものが用いられている
が、セパレートローラ12の表面、特に中央部近傍で糸
揺れ等により、隣接糸条同志が絡合するという問題が生
じる。この傾向は、2糸条以上の複数本の糸条を平行に
配置して、これらの糸条を同時に前記のローラ11上に
複数廻り巻回させて走行させる場合に顕著となる。
を防ぐことは、均一な物性を有する糸条を得るうえで極
めて重要である。このため、図2に示す如く、強制駆動
されるローラ11の近傍に、該ローラ11に対し傾斜さ
せたセパレートローラ12を併設し、該ローラ11の周
面上と該傾斜させたセパレートローラ12の周面上とに
糸条Yを複数廻り巻回して、糸条Yの重なりを防ぎなが
ら、スリップを防止しつつ、次の工程へ送ることが行な
われている。これらのセパレートローラ12は、一般
に、表面がフラットな円柱状のものが用いられている
が、セパレートローラ12の表面、特に中央部近傍で糸
揺れ等により、隣接糸条同志が絡合するという問題が生
じる。この傾向は、2糸条以上の複数本の糸条を平行に
配置して、これらの糸条を同時に前記のローラ11上に
複数廻り巻回させて走行させる場合に顕著となる。
【0004】このような問題を回避するために、実公平
1−36920号公報には、表面全体にわたって案内溝
を設けたセパレートローラ、さらには、糸掛け時の作業
性を改良するため糸条の入口部と出口部に限って糸条の
巻付け方向に複数の案内溝を設けたセパレートローラが
提案されている。
1−36920号公報には、表面全体にわたって案内溝
を設けたセパレートローラ、さらには、糸掛け時の作業
性を改良するため糸条の入口部と出口部に限って糸条の
巻付け方向に複数の案内溝を設けたセパレートローラが
提案されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな糸条処理ローラにおいては、糸条入口部と出口部と
で糸条張力が大きくなり、中央部では小さくなる傾向が
あり、特に糸条入口部と出口部とでは、糸条が案内溝の
山部と接触して擦過され、糸条張力の変動が生じ、延伸
倍率が過大となって、糸条の物性斑、染色斑などが発生
し、更には毛羽、断糸が発生する原因となっていた。
うな糸条処理ローラにおいては、糸条入口部と出口部と
で糸条張力が大きくなり、中央部では小さくなる傾向が
あり、特に糸条入口部と出口部とでは、糸条が案内溝の
山部と接触して擦過され、糸条張力の変動が生じ、延伸
倍率が過大となって、糸条の物性斑、染色斑などが発生
し、更には毛羽、断糸が発生する原因となっていた。
【0006】本考案の目的は、このような従来のセパレ
ートローラの問題点を解消し、糸条張力の変動を低減さ
せ、物性斑、染色斑の発生、更には毛羽、断糸の発生を
防止することができるセパレートローラを提供すること
にある。
ートローラの問題点を解消し、糸条張力の変動を低減さ
せ、物性斑、染色斑の発生、更には毛羽、断糸の発生を
防止することができるセパレートローラを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案者らは、上記目的
を達成すべく種々検討を重ねた結果、セパレートローラ
表面の円周方向に形成する糸条案内溝の位置を、糸条張
力が低くなる位置に設ければよいことを着想し、本考案
を完成するに至った。
を達成すべく種々検討を重ねた結果、セパレートローラ
表面の円周方向に形成する糸条案内溝の位置を、糸条張
力が低くなる位置に設ければよいことを着想し、本考案
を完成するに至った。
【0008】すなわち、本考案によれば、処理ローラに
複数廻り巻回された糸条同士が該ローラ上で互いに重な
り合わないように巻回糸条を該処理ローラ上で離間させ
るた めに、該処理ローラに併設されたセパレートローラ
において、該セパレートローラの糸条入口部周面と糸条
出口部周面とを除いた中央部近傍の周面に、隣接する巻
回糸条同士を離間規制する案内溝を形成したことを特徴
とするセパレートローラが提供される。ここで、該糸条
案内溝は、ガイド筒上に形成され、該ガイド筒はセパレ
ートローラの軸方向に移動可能なように装着固定されて
いることが好ましい。
複数廻り巻回された糸条同士が該ローラ上で互いに重な
り合わないように巻回糸条を該処理ローラ上で離間させ
るた めに、該処理ローラに併設されたセパレートローラ
において、該セパレートローラの糸条入口部周面と糸条
出口部周面とを除いた中央部近傍の周面に、隣接する巻
回糸条同士を離間規制する案内溝を形成したことを特徴
とするセパレートローラが提供される。ここで、該糸条
案内溝は、ガイド筒上に形成され、該ガイド筒はセパレ
ートローラの軸方向に移動可能なように装着固定されて
いることが好ましい。
【0009】
【作用】本考案のセパレートローラによれば、セパレー
トローラ中央近傍部の糸条は、高張力下で案内溝の山部
と接触し擦過されて張力変動が生じるようなことがな
い。従って、延伸倍率が過大となることもなく、糸条に
物性斑、染色斑などが生じたり、毛羽、断糸が発生した
りするのを防止することができる。
トローラ中央近傍部の糸条は、高張力下で案内溝の山部
と接触し擦過されて張力変動が生じるようなことがな
い。従って、延伸倍率が過大となることもなく、糸条に
物性斑、染色斑などが生じたり、毛羽、断糸が発生した
りするのを防止することができる。
【0010】さらには、案内溝はセパレートローラの軸
方向に摺動自在のガイド筒上に刻設しておけば、糸条の
処理条件が変わっても、該案内溝を刻設したガイド筒を
常に最適な位置に移動させることができる。
方向に摺動自在のガイド筒上に刻設しておけば、糸条の
処理条件が変わっても、該案内溝を刻設したガイド筒を
常に最適な位置に移動させることができる。
【0011】また、表面円周方向に案内溝を形成したガ
イド筒をセパレートローラに装着固定するものであるか
ら、通常の表面がフラットな円柱状のセパレートローラ
に装着固定することが可能であり、セパレートローラを
改造する必要はまったくなく、製作コストが安く、取り
扱性、糸掛作業性にも優れている。
イド筒をセパレートローラに装着固定するものであるか
ら、通常の表面がフラットな円柱状のセパレートローラ
に装着固定することが可能であり、セパレートローラを
改造する必要はまったくなく、製作コストが安く、取り
扱性、糸掛作業性にも優れている。
【0012】
【実施例】以下、本考案を図面に基づいて説明する。図
1は本考案のセパレートローラの一例を示す一部断面側
面図である。
1は本考案のセパレートローラの一例を示す一部断面側
面図である。
【0013】該図において、1はセパレートローラ本体
であり、このセパレートローラ本体1には、ガイド筒2
が軸方向に移動可能に装着固定されている。さらに、ガ
イド筒2の表面円周方向には、1個または複数個の案内
溝3が形成されており、糸掛けは図2に準じて行えば良
い。ただ、従来と異なるのは本考案の場合、当然のこと
ながら、糸条はセパレートローラ中央部で糸道が固定さ
れることである。この案内溝は通常、1糸条について1
個設ければ十分である。
であり、このセパレートローラ本体1には、ガイド筒2
が軸方向に移動可能に装着固定されている。さらに、ガ
イド筒2の表面円周方向には、1個または複数個の案内
溝3が形成されており、糸掛けは図2に準じて行えば良
い。ただ、従来と異なるのは本考案の場合、当然のこと
ながら、糸条はセパレートローラ中央部で糸道が固定さ
れることである。この案内溝は通常、1糸条について1
個設ければ十分である。
【0014】したがって、2糸条を同時に走行させる場
合は、図1に示す如く2つの案内溝3を設ければ良い。
しかしながら、案内溝の数は、同時に走行させる糸条数
に限られず、この2倍の数であっても良い。要するに、
糸条の張力変動により、糸条同志が絡合するのを防止す
るための機能、すなわち、隣接する巻回糸条同士を離間
規制する機能があれば良い。ただ、案内溝を多くするこ
とは、かえって糸条と案内溝の山部とが接触する機会が
多くなり、糸条が擦過損傷する確率が大きくなるため好
ましくない。このような理由により、案内溝の数は、処
理する糸条数の1倍か2倍にするのが好ましい。
合は、図1に示す如く2つの案内溝3を設ければ良い。
しかしながら、案内溝の数は、同時に走行させる糸条数
に限られず、この2倍の数であっても良い。要するに、
糸条の張力変動により、糸条同志が絡合するのを防止す
るための機能、すなわち、隣接する巻回糸条同士を離間
規制する機能があれば良い。ただ、案内溝を多くするこ
とは、かえって糸条と案内溝の山部とが接触する機会が
多くなり、糸条が擦過損傷する確率が大きくなるため好
ましくない。このような理由により、案内溝の数は、処
理する糸条数の1倍か2倍にするのが好ましい。
【0015】ガイド筒2は、止めネジ4により、セパレ
ートローラ本体1の軸方向の適当な位置に固定される。
その際、案内溝3は前述のように、走行糸条の張力が低
く、糸ゆれが大きくなる箇所に位置決めするのが糸条の
張力変動、絡合を防ぐうえで効果的である。
ートローラ本体1の軸方向の適当な位置に固定される。
その際、案内溝3は前述のように、走行糸条の張力が低
く、糸ゆれが大きくなる箇所に位置決めするのが糸条の
張力変動、絡合を防ぐうえで効果的である。
【0016】一般に、糸条張力は、ローラの糸条入口部
と出口部とで大きく、中央部で小さくなる傾向があるた
め、この位置に案内溝3を配置するのが望ましい。
と出口部とで大きく、中央部で小さくなる傾向があるた
め、この位置に案内溝3を配置するのが望ましい。
【0017】なお、本考案のセパレートローラは、通
常、回転自在に支持された自由回転方式であるが、強制
駆動方式であってもよいことは言うまでもない。
常、回転自在に支持された自由回転方式であるが、強制
駆動方式であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
【考案の効果】本考案のセパレートローラによれば、中
央部近傍で糸ゆれによる糸条の絡合を阻止することがで
き、しかも、糸条張力が高くなる糸条の入口部及び出口
部のローラ周面はフラットであるため、糸条張力の変動
により延伸倍率が過大となって糸条の物性斑、染色斑な
どが発生したり、毛羽、断糸が発生したりするのを防止
することができる。なお、セパレートローラ本体1にガ
イド筒2を軸方向に移動可能に装着固定しておけば、セ
パレートローラへ糸条を巻回する巻回数等の糸条処理条
件が変わっても、案内溝を常に最適な位置へ移動するこ
とができる。
央部近傍で糸ゆれによる糸条の絡合を阻止することがで
き、しかも、糸条張力が高くなる糸条の入口部及び出口
部のローラ周面はフラットであるため、糸条張力の変動
により延伸倍率が過大となって糸条の物性斑、染色斑な
どが発生したり、毛羽、断糸が発生したりするのを防止
することができる。なお、セパレートローラ本体1にガ
イド筒2を軸方向に移動可能に装着固定しておけば、セ
パレートローラへ糸条を巻回する巻回数等の糸条処理条
件が変わっても、案内溝を常に最適な位置へ移動するこ
とができる。
【0019】また、汎用のセパレートローラに案内溝付
ガイド筒を装着固定するだけでよいから、製作コストが
安く、しかも取り扱性、糸掛作業性にも優れている。
ガイド筒を装着固定するだけでよいから、製作コストが
安く、しかも取り扱性、糸掛作業性にも優れている。
【図1】本考案のセパレートローラの一例を示す一部断
面側面図である。
面側面図である。
【図2】糸条が走行する処理ローラとセパレートローラ
との位置関係を説明するための平面図である。
との位置関係を説明するための平面図である。
1 セパレートローラ本体 2 ガイド筒 3 案内溝
Claims (1)
- 【請求項1】 処理ローラに複数廻り巻回された糸条同
士が該ローラ上で互いに重なり合わないように巻回糸条
を該処理ローラ上で離間させるために、該処理ローラに
併設されたセパレートローラにおいて、 該セパレートローラの糸条入口部周面と糸条出口部周面
とを除いた中央部近傍の周面に、隣接する巻回糸条同士
を離間規制する案内溝を形成したことを特徴とするセパ
レートローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993026650U JP2601214Y2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | セパレートローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993026650U JP2601214Y2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | セパレートローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0685382U JPH0685382U (ja) | 1994-12-06 |
JP2601214Y2 true JP2601214Y2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=12199320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993026650U Expired - Lifetime JP2601214Y2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | セパレートローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2601214Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-05-21 JP JP1993026650U patent/JP2601214Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0685382U (ja) | 1994-12-06 |
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