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JP2600187B2 - ファン装置 - Google Patents

ファン装置

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Publication number
JP2600187B2
JP2600187B2 JP62199644A JP19964487A JP2600187B2 JP 2600187 B2 JP2600187 B2 JP 2600187B2 JP 62199644 A JP62199644 A JP 62199644A JP 19964487 A JP19964487 A JP 19964487A JP 2600187 B2 JP2600187 B2 JP 2600187B2
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JP
Japan
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rotor
stator
permanent magnet
fan
axial
Prior art date
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JP62199644A
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譲次 越智
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP62199644A priority Critical patent/JP2600187B2/ja
Publication of JPS6443052A publication Critical patent/JPS6443052A/ja
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Publication of JP2600187B2 publication Critical patent/JP2600187B2/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば空気調和機の室内機において用い
られるクロスフローファン等のファン装置に関するもの
である。
(従来の技術) 従来、空気調和機の室内機等に用いられるクロスフロ
ーファンの回転駆動には、例えば交流誘導電動機等の別
体の電動機をファンロータに隣接させて装置内に配置
し、その駆動軸とファンロータの回転軸とをカップリン
グで連結する構成となされている。このため上記駆動用
電動機を収納するためのスペースを装置内に必要とし、
装置が大型化する等の欠点があった。そこで近年におい
ては、直流ブラシレスモータの回転子をファンロータの
側板に直結する構成とすることによって、装置の小型化
を図る試みがなされている。そのような装置の具体例が
例えば実開昭61−178095号公報に記載されている。第6
図にその装置を模式的に示しているが、同図において、
80はクロスフローファンのファンロータであり、このフ
ァンロータ80の一方の側板81の外方端面に、直流ブラシ
レスモータの回転子82のケーシング83が固着されてお
り、このケーシング83の円筒部内周面には、リング状の
永久磁石84が接着等により固着されている。こうして回
転子82の直結されたファンロータ80は、その両端部から
外方に延びた回転軸で支持フレームに回転可能に支持さ
れている。一方、上記回転子82側の回転軸85を支持して
いる支持フレーム86には、上記回転軸85が内部を挿通す
ると共に上記永久磁石84の中心貫通穴位置まで延びる円
筒体87がが固着されており、その先端部に、コイル88の
巻装された固定子89が配設されている。上記コイル88へ
の通電を制御して回転磁界を形成することにより、回転
子に対する回転力が誘起され、これによりファンロータ
80が回転駆動される。
(発明が解決しようとする問題点) ところで上記従来装置においては、ファンロータ80に
回転子82を直結して構成した回転体と、固定子89とを個
別に支持フレームに取付ける作業が必要であり、そして
それらの取付作業においては、永久磁石84と固定子89と
の間に、両者の軸方向中心位置が略一致する所定の軸方
向相対位置関係が与えられるように、上記回転体と固定
子89とを軸方向にもそれぞれ位置調整して組付けていく
必要があるために、組立作業が繁雑になるという問題が
ある。
この発明は上記に鑑みなされたものであって、その目
的は、ファンロータに回転子を連結して構成した回転体
と、固定子との組立を容易になし得るファン装置を提供
することにある。
(問題点を解決するための手段) そこでこの発明のファン装置は、回転磁界を形成する
ためのコイル40を有する固定子5と、この固定子5の周
側面に対面する位置に配設される永久磁石20を有する回
転子4とを設けて成るファン駆動モータの上記回転子4
を、ファンロータ1の一方の側板2に連結して回転体を
構成し、上記コイル40への通電を制御して上記回転体を
回転駆動すべく構成したファン装置であって、上記永久
磁石20の軸方向長さを上記固定子5の軸方向長さよりも
大きく構成すると共に、上記回転体の両側を軸方向摺動
自在に軸支している。
(作用) 上記のファン装置においては、固定子5と永久磁石20
とが同軸上に位置している場合に、磁性体材料より構成
されている上記固定子5に作用する永久磁石20からの磁
気吸引力が、上記固定子5の軸方向端面に作用するとき
には、上記磁気吸引力は、この固定子5を永久磁石20側
へと引付ける力、すなわち軸方向移動力としても作用す
る。そして上記軸方向移動力は、永久磁石20の軸方向両
端面間に固定子5が位置するようになった場合にも、さ
らに両者の軸方向中心位置が一致するような特定の軸方
向相対位置となるまで作用し続けるのである。つまり永
久磁石20の軸方向長さを固定子5よりも大きく構成して
いるために、固定子5が永久磁石20の両端面間に位置す
る場合にも、上記永久磁石20の両端面側には固定子5の
周側面に対面しない領域をそれぞれ生じ、これらの領域
からは固定子5の両端面にそれぞれ磁気吸引力が作用す
る。そしてこれらの磁気吸引力は、上記固定子5に対面
しない領域の軸方向長さに略比例する強さとなるので、
上記各領域の軸方向長さに差がある場合に、固定子5の
両端面に作用する磁気吸引力の差に応じた軸方向移動力
を生じ、そしてそれらの長さが同一のとき、すなわち固
定子5と永久磁石20との軸方向中心位置が一致する状態
で、固定子5の両端面に作用する磁気吸引力がバランス
し、その状態が保持されることになるのである。
このように、永久磁石20の磁気吸引力は、上記軸方向
中心位置が一致するような特定の軸方向相定位置関係で
回転子4と固定子5とを保持しようとする力として作用
する。そして、上記においては回転子4をファンロータ
1に連結した回転体の両側を軸方向摺動自在に軸支して
いるので、この回転体は個別に軸方向に位置決めを行う
ことなく、上記永久磁石20の磁気吸引力によって、固定
子5の取付位置に応じて上記特定の軸方向相対位置に自
動的に移動し、保持されることとなり、軸方向の位置決
め作業が不要となるので、組立が容易となる。
(実施例) 次にこの発明のファン装置の具体的な実施例につい
て、図面を参照しつつ詳細に説明する。
第1図には、空気調和機の室内機において用いられる
クロスフローファンとして構成したこの発明の一実施例
における装置の組立断面図を示している。同図におい
て、1はクロスフローファンのファンロータであり、こ
のファンロータ1の一方の側板2に、合成ゴム等の弾性
材料より成る連結部材3を介して、回転子4が取着さ
れ、またこの回転子4内部に、固定子5の固着された固
定軸6が挿通されている。そしてこの固定軸6の右側端
部にはエンドブラケット7がさらに固着されている。こ
のエンドブラケット7の端面には、適当箇所に固定ねじ
穴が穿設されており、このエンドブラケット7端面を、
空気調和機の室内機内部の取付面であるファンハウジン
グの左右側板の、第1図に二点鎖線で図示した右側板8
にねじ固定するようになされている。室内側熱交換器は
ファンハウジング内のファンロータ1の上流側に配設さ
れており、左右側板間に支持されている。
上記連結部材3は、その中心部に軸方向に貫通する貫
通穴11を有するリング状の部品であり、またその断面は
略U字状に形成されている。つまり上記貫通穴11を囲繞
する円筒部12と、この円筒部12の軸方向両端部位置から
それぞれ半径方向に広がる側板側固着面13及び回転子側
固着面14とから構成されている。上記側板側固着面13
は、側板2の端面に形成している凹部に嵌入されてこの
側板2との同心位置を与えられ、この状態で接着等によ
り固着される。一方、上記回転子側固着面14には、回転
子4を構成するカップ状のケーシング15における底面
(図において垂直面)が固着される。この垂直面には、
ファンロータ1側に突出する中心膨出部16が形成されて
いる。この中心膨出部16を上記貫通穴11に挿通し、両者
の同心位置状態を維持した状態で、上記中心膨出部16よ
り外周側の面において接着等による固着取付けが行われ
る。
次に上記回転子4の構成を、第4図の分解斜視図を参
照して説明する。この回転子4は、上記カップ状のケー
シング15と、このケーシング15の円筒部内周面に沿って
配設される4箇の永久磁石20と、上記ケーシング15の円
筒部における外周と略同径の内周面を有する略円筒状の
蓋体25とから構成されている。上記ケーシング15内に各
永久磁石20を固定するために、上記ケーシング15には、
その垂直面において、円周上4等分の位置で切起こされ
た個の略弓状の係止片26・・26と、これらの係止片26・
・26間の円周上各2箇所の位置でそれぞれ切起こされた
短寸の爪状の突起27・・27とが形成されている。一方、
上記各永久磁石20は、第2図に示すように、ケーシング
15の円筒部内周面の円周を略4等分する円弧長を有する
形状に構成されている。その形状については、後で詳述
するが、周方向両端部には半径方向に対して傾斜する傾
斜面52、52がそれぞれ形成されており、隣合う永久磁石
20の各傾斜面52間には、径方向外方に向かって徐々に狭
小となるテーパ状の隙間が形成される。そしてこのテー
パ状隙間に上記各弓状係止片26が軸心側より嵌入して、
上記永久磁石20の傾斜面52に当接するようになされてい
る。また上記各係止片26の切り起こし点は上記当接位置
より外周面側に形成されており、この結果上記当接状態
においては、各係止片26は半径方向内方へと撓み変形を
生じた状態となり、その弾性反力が上記各永久磁石20を
外周面側へ押圧する力として作用する。そしてこの押圧
力は、上記のように傾斜面52、52に作用する結果、各永
久磁石20を半径方向外方へと押圧してケーシング15の円
筒部内周面に密着させる力として作用すると共に、円周
方向にも押圧する力として作用する。このような押圧力
が各永久磁石20の両端部にそれぞれ与えられる結果、各
永久磁石20の半径方向の位置固定及び周方向の位置固定
が同時に与えられる。
上記係止片26は、第1図に示しているように、ケーシ
ング15の開口端(図において右端)側が軸心方向へと湾
曲するような略弓形形状に形成されており、したがって
上記各永久磁石20は、上記ケーシング15の開口端側から
このケーシング15の内周面に沿わせて軸方向左方へと押
し込んでいくことにより、上記係止片26は徐々に軸心方
向へと湾曲されて上記した組付状態となる。一方この組
付状態における軸方向の固定は、同図において固定軸6
より下側の断面図中に示しているように、各永久磁石20
の左端面が前記した爪状突起27の先端部に当接すること
によってまず左端側での位置決めがなされる。なおこの
状態において上記係止片26は、その軸方向中央部が各永
久磁石20の軸方向中央箇所に当接する。上記爪状突起27
は、第2図に示しているように、各永久磁石20に対し、
両端部側の各2点にそれぞれ当接するようになされてい
る。そしてこのとき、第1図のように、各永久磁石20の
右側端面は、ケーシング15の開口端と略同一位置に位置
する。上記のような各永久磁石20の組付け後、前記蓋体
25がケーシング15に覆せられる。この蓋体25にはその周
側面の適当箇所に嵌合穴35が穿設されており、一方ケー
シング15の周側面には、上記嵌合穴35にそれぞれ応ずる
位置に、半径方向外方へと突出成形された円弧状の係止
片36が形成されている。上記蓋体25を軸方向に押し込
み、上記係止片36を上記嵌合穴35内に嵌入させることに
よって、上記ケーシング15への蓋体25の固定取付けがな
され、回転子4の組立てが完了する。このとき、蓋体25
の右側端面には、径方向内方へと曲げ成形されると共に
各永久磁石20端面の外周側を全周に渡ってわずかに覆う
固定面37が設けられており、この固定面37と上記爪状突
起27との間で各永久磁石20が挟持されることとなって、
軸方向の固定が行われる。このように、従来は接着によ
って行われていた永久磁石の取付けを、極めて簡単な組
立作業でより確実かつ精度良く行うことが可能となって
いる。
上記各永久磁石20は、半径方向に着磁されている。ま
た固定子5に対面する内周面において隣合う面が相互に
異なる極となるように、つまりNSNSの4極の界磁状態と
なるように回転子4は構成されている。そして上記のよ
うな各永久磁石20は、例えばフェライトより成る異方性
磁石で構成されている。このように、各磁極毎に一様に
着磁される分割磁石で構成すると共に、それぞれ異方性
磁石で構成する結果、磁力を従来よりも大幅に強くする
ことができ、そのため、これらの永久磁石20の内周面
と、後述する固定子5の外周面との間の隙間、すなわち
エアーギャップを1.5〜2mmと比較的大きく与えて構成す
ることが可能となっている。
また上記各永久磁石20はそれぞれ同一形状に構成され
ているものであって、またそれぞれ周方向両端部には、
第3図に示すような対称形の端面形状が与えられてい
る。この端面形状について、第3図に基づいて説明す
る。同図には、永久磁石20を左右対称に位置させ、その
ときの対称軸となる中心線l、またこの中心線lを中心
にして中心角90゜で延びる半径方向線m、m、上記中心
線lに垂直で永久磁石20の外周面Soに接する水平面pを
付記している。永久磁石20の両端部には、それぞれ外周
面Soから内周面Siに向かって、上記中心線lに平行な平
行面50、上記半径方向線mよりわずかに中心線l側で上
記半径方向線mに平行な最小隙間付与面51、上記水平面
pに平行に中心線l側に延びる傾斜面52が順次形成さ
れ、そして上記半径方向線mに平行であると共に上記最
小隙間付与面51よりは半径方向線mから離間した嵌入面
53が形成されて上記内周面Siに連なっている。このよう
な端面形状を与えていることにより、ケーシング15内周
面に沿って各永久磁石20が配設された場合に、隣合う各
永久磁石20、20間には、上記最小隙間付与面51、51間で
最小隙間a(1mm)が与えられる。この最小隙間を与え
ることによって、各永久磁石20等の形状加工誤差を許容
し得る組立が可能となる。上記傾斜面52は、内周面Siと
外周面Soとの半径方向中間点(以下、中性点と言う)の
近傍に形成されており、前記したように弓状係止片26が
当接する面となっている。そして上記嵌入面53は、上記
弓状係止片26が径方向内方より上記傾斜面52方向へと嵌
入する隙間を与えると共に、その間隔bは、前記エアー
ギャップを超える隙間(3mm)となされており、このた
め隣合う永久磁石20、20間の内周面側における上記隙間
bを介する漏洩磁束が低減され、固定子5側により有効
に磁力が作用するようになされている。
なお各永久磁石20を内部に収納しているケーシング15
と蓋体25とは、永久磁石20の外周面側の磁路を構成する
ように、鋼板等の軟質磁性材料から成る板材で形成され
ている。そして上記ケーシング15の垂直面からは、爪状
突起27によって永久磁石20を離間した状態で取付けるこ
とにより、上記垂直面を介しての磁束の漏洩を抑える構
成となされている。特に上記爪状突起27の先端部は半円
状に形成されており、したがって各永久磁石20とは点接
触状態で当接する。また上記各永久磁石20の右端側を固
定する蓋体25の固定面37は各永久磁石20の外周面側の狭
小部分のみに接するように構成しており、このように各
永久磁石20の軸方向両端面に接して挟持する部材の接触
面積を極力小さくすることによっても、漏洩磁束が低減
される。さら上記爪状突起27と、前記した弓状係止片26
とは、前記した中性点の近傍で接するようになされてい
ることによっても漏洩磁束の低減が図られ、また隣合う
異極の永久磁石20間の位置における上記ケーシング15の
垂直面には、上記弓状係止片26の切起こし跡のスリット
開口が半径方向に延びており、このためこの垂直面を介
しての漏洩磁束がさらに低減する構成となっている。
上記のように回転子4を組立てた後、これを前記のよ
うに連結部材3に組付け、さらにこの回転子4の内部空
間部に、第2図に示すように、星形に成形された6極の
磁極を有する固定子5を同心状に配設することによっ
て、ファン駆動用電動機が構成される。なお同図中40
は、固定子5の各磁極に巻装されているコイルである。
上記固定子5は、第1図に示すように固定軸6の略中央
部位置に固着されている。この固定軸6は、第1図にお
いて左端側の先端がテーパ状に形成されると共に、その
テーパ部から基端側は小径部となされ、さらに段部を有
して上記固定子5が固着される軸部として形成されてい
る。そして前記した蓋体25の固定面37の中心開口を通し
て軸心上を上記固定軸6を挿入していくことで、前記し
たケーシング15の中心膨出部16内面に取着されている軸
受41の中心穴に、固定軸6の小径部が挿通することとな
る。このとき上記固定軸6先端のテーパ部で案内され
て、小径部が容易に挿通するようになされている。この
組立状態においては、第1図に示すように、固定軸6側
は軸受41を介して回転子4側との同心位置状態が与えら
れると共に、固定子5の軸方向中心が永久磁石20の軸方
向中心と一致した状態での軸方向相対位置(以下、特定
軸方向相対位置と言う)に保持される。つまり上記各永
久磁石20の軸方向の長さは、固定子5の軸方向の長さよ
り大きく、上記実施例においては、2倍の長さを有する
ように構成されており、この場合には、上記各軸方向中
心位置にずれがある相対位置においては、前記したよう
に、永久磁石20から固定子5に作用する磁気吸引力によ
って、上記ずれが小さくなるように一方が軸方向に移動
される。そして上記のように各軸方向中心位置が一致し
た状態において、この中心を挟む左右の磁気吸引力がバ
ランスし、したがってその相対位置関係で保持されるこ
ととなる。
上記固定軸6の右側端部位置には、皿状のエンドブラ
ケット7が同心状に固着されている。このエンドブラケ
ット7の外周には、固定子5側に延びる短寸の円筒部42
が形成されており、この円筒部2に囲繞される空間は、
制御回路部品収納室43となされている。この収納室43内
には円板状のプリント基板44が配設されており、このプ
リント基板44に、このファン駆動用電動機の回転制御に
必要な制御回路部品が取付けられている。つまり上記プ
リント基板44に、抵抗素子、コンデンサ、ダイオード等
の制御回路部品を、上記エンドブラケット7側に位置す
るようにマウントしている。このとき収納室43の軸方向
高さよりも高い寸法を有するコンデンサ等の素子につい
ては、そのリード部を曲げ成形して上記プリント基板44
の面に沿わせて収納している。また図のように、パワー
トランジスタ45や制御IC46等の高発熱素子においては、
それらの冷却フィンを上記エンドブラケット7の内面
に、絶縁シート47を介して密着取付けしている。すなわ
ち上記のような高発熱素子に対しては、エンドブラケッ
ト7全体がそれらの放熱フィンとして作用するようにな
されているのである。以上のようなプリント基板44にお
ける各素子の配置、及び放熱構造とすることによって、
軸方向寸法の小さな空間内に回転制御に必要な制御回路
を構成し、これにより装置のコンパクト化、及び外部引
出配線数の低減を図っている。なお上記プリント基板44
から3箇のホール素子H(図には1箇のみ図示)は、固
定子5側に延びて、回転子4の回転位置に応じた磁場の
変化を検出し得るようになされている。
上記のようにファンロータ1に回転子4と固定子5と
を組立てた後、この組立体は空気調和機の室内機に組付
けられる。第5図には、上記ファンロータ1の、上記側
板2とは反対側の側板(以下、左側板と言う)60の室内
機への取付構造を示している。同図のように、上記左側
板60の軸心位置には回転軸61が固着されており、この回
転軸61を、室内機の本体フレーム62に取着されている軸
受63に挿通させることによって、上記左側板60側の取付
けが行われる。上記軸受63は、本体フレーム62の取付穴
に圧入されている軸受外体64内に装着されているもので
あって、上記軸受外体64は合成ゴム等の弾性材料より構
成されると共に、内部には球面座が形成されており、こ
の球面座に沿って摺動自在に、球状外周面を有する上記
軸受63が装着されている。したがって、後述するよう
に、上記ファンロータ1の回転振れによって上記回転軸
61に水平取付状態から傾斜させるような力が生ずる場合
には、その傾斜方向に応じた回転動作が上記軸受63に生
ずることとなる。このようにファンロータ1の回転振れ
を機械的に拘束せず、回転振れを許容する組立構造とす
ることによって、拘束取付時の反力が本体フレーム62に
生じず、この結果、本体フレーム62への上記ファンロー
タ1の回転振れによる振動の伝播が防止される。さらに
上記においては、軸受63を囲う軸受外体64を弾性材料よ
り構成していることによって、さらに振動の伝播をより
確実に防止することができる。また上記軸受63はすべり
軸受構造であり、上記回転軸61を回転自在に支持すると
共に、この回転軸61が軸方向に移動自在な支持構造とな
されている。つまり、前記した回転子4側の軸受41の固
定軸6に対する取付構造と共に、上記回転軸61の取付構
造においても、軸方向の取付位置を規制しない構成とな
されているのである。
上記のような左側板60側の取付時においても、前記し
たように固定軸6側は、永久磁石20から固定子5に作用
する磁気吸引力によって、前記した特定軸方向相対位置
で保持されている。上記左側板60側の取付後、上記固定
軸6の端部に固着されているエンドブラケット7を本体
フレームの取付面にねじ固定する。この際に、上記のよ
うに、左側板60側の回転軸61は、軸受63に対して軸方向
摺動自在になされているため、上記エンドブラケット7
を軸方向の移動を伴いながら位置決めする場合にも、上
記永久磁石20の磁気吸引力によって前記特定軸方向相対
位置が維持される。つまりファンロータ1側も上記エン
ドブラケット7と一体的に移動するのである。この結
果、上記磁気吸引力に抗する力を必要とせずにエンドブ
ラケット7の組付作業を行うことができ、組立作業を容
易に遂行できる。こうしてエンドブラケット7側も固定
することによって、固定軸6と、この固定軸6に固着さ
れている固定子5との位置固定が与えられると共に、フ
ァンロータ1と回転子4との回転体も、上記固定軸6に
よって回転自在に支持されることとなる。
そして上記の組立状態においても、永久磁石20から固
定子5に対して作用する磁気吸引力によって、固定子5
の軸方向中心位置と永久磁石20の軸方向中心位置とが略
一致する状態で保持される。このように回転子4及びフ
ァンロータ1に対して軸方向の移動自在に構成すること
によって、上記永久磁石20と固定子5との間に軸方向移
動力は残存せず、このため例えば軸受における摩耗が低
減され、また回転を円滑に行うことが可能となる。さら
に軸方向の位置規制手段が不要であるために、構造が簡
単になると共に組立作業性も向上する。
また上記のように固定子5と回転子4側とを固定軸6
によって共に支持する構成であることによっても、構成
が簡素なものとなる。また上記回転体の支持は、側板2
及び連結部材3と同じ軸方向位置の軸心側においてなさ
れ、支持のために別途軸方向スペースを必要とする構成
ではないので、軸方向長を小さくすることが可能であ
る。さらに固定子5の軸心貫通孔を挿通する固定軸6
は、棒鋼等の磁性体材料より構成している。この結果固
停子5の各磁極間の軸心側の磁路は、上記固定軸6によ
っても与えられる。前記した従来例においては、固定子
の軸心位置には回転子側の回転軸が挿通するための中空
穴が存在するために、中心側の円板状の部分の外周径を
大きくして軸心側の磁路構成領域を確保することが必要
であったが、上記においては軸心貫通孔にも磁性体が充
填された構成となされているので、径方向にもより小さ
く構成することが可能となっている。
次に上記構成のファン駆動用電動機の作動状態につい
て説明する。
前記した3つのホール素子H1〜H3は、第2図に示して
いるように、固定子5の隣り合う3つの極の先端部側
に、それぞれ配置されており、これらのホール素子H1〜
H3によって上記回転子4の回転位置に応じた各永久磁石
20による磁場の変化が検出される。そしてその検出信号
を受けて、所定のタイミングで前記制御IC46によって駆
動信号が発生され、これにより各コイル40への通電が周
期的に制御されて固定子5側に回転磁界が発生される。
こうして回転子4が上記固定子5側の回転磁界によって
回転駆動され、この回転子4の回転が前記ファンロータ
1に伝達されてファンロータ1が回転駆動される。
以上の説明のように上記実施例においては、永久磁石
20から固定子5に作用する磁気吸引力が、回転子4と固
定子5とが特定の軸方向相対位置で保持されるように作
用する構成となされており、またファンロータ1に回転
子4を連結した回転体の両側を軸方向摺動自在に軸支し
ているので、組立時において、さらに組立終了後におい
ても、上記回転体は固定子5と上記特定軸方向相対位置
を維持して移動保持されるので、上記回転体に対する位
置決め操作は不要となり、また上記磁気吸引力の影響を
受けずに組立作業を行うことができ、さらにファンロー
タ1に対して軸方向の移動力が残らない組立状態となる
ので、組立作業性が向上すると共に、円滑な回転動作を
得ることができる。また上記実施例においては、固定子
5の固着された固定軸6の先端側で、回転子4をファン
ロータ1に連結して構成した回転体をも回転可能に支持
する構成であり、従来装置のように固定軸と回転軸とを
並設する必要がないので、構成を簡素にすることができ
る。そして上記ファンロータ1と回転子4との連結を軸
心より離れた外周側で行うと共に、その軸心側で上記回
転体を固定軸6によって回転支持する構成とすることに
より、この支持構造で専有する軸方向スペースは不要と
なるので、軸方向長さを短くでき、装置の小形化が可能
となる。さらに上記実施例においては、固定子5を挿通
する固定軸6を磁性体材料より構成することによって、
この固定軸6が固定子5の軸心側磁路としても機能する
結果、径方向の小形化も可能となっている。
また上記実施例の装置ではファンロータ1の回転振れ
に対しても、円滑な回転駆動がなし得るように以下のよ
うな効果も有している。つまり上記ファンロータ1は軸
方向長さが長く、また金属材料に比べて剛性の小さな合
成樹脂材料で構成されている。さらに詳しくは、例えば
実公昭57−30471号公報に記載されているように、円形
の羽根支持板の間に多数の羽根を円筒状に架設して短尺
の羽根ユニットを構成し、そしてこの羽根ユニットを接
着等により接続していくことによって、所定の軸方向長
を有する長尺の組立体を構成し、次いでこの組立体の両
端面に位置する上記羽根支持板に、回転軸を固着し、或
いは連結部材3の取付けに必要な端面加工を行ってファ
ンロータ1を構成する。したがって、上記組立体の重心
を回転軸に一致させて構成することは容易ではなく、こ
のため中央部側が外方へと偏心するようなそりを伴う回
転振れを生じ易い。このような回転の振れによって、例
えば第1図において、側板2は、固定軸6に対する直交
面からは傾斜した状態で軸受41による固定点回りに回転
する。そしてこの傾斜回転状態は、回転子4のケーシン
グ15にも連結部材3を介して伝達され、このため上記回
転子4は固定軸6に対して、上記軸受41における内外輪
の組立精度上許容される範囲内の傾きをもって回転する
こととなる。そして例えば、このような回転の振れと共
に、分割した永久磁石の軸心回りの配設状態にずれがあ
って軸心回りの重量的なアンバランスが回転子に存在す
る場合には、両者が相乗的に作用して大きな回転むらを
生じることとなる。しかしながら上記実施例において
は、前記したように各永久磁石20はそれらの端面形状と
弓状係止片26等の位置規制部材とによって、例えば接着
等による取付けに比べて所定の配設状態をより精度良く
与え得る構成であるので、重量的なアンバランス量は小
さく、このため回転むらを小さく抑えることができる。
また上記実施例においては側板2に近接する位置で軸
受41を介して支持している。したがって側板2の位置で
はこの側板2の中心と固定軸6との同心位置状態は略維
持され、固定軸6に対する直交面から傾斜する変動のみ
が、軸受41の内外輪の組立精度の範囲内で回転子4に作
用する。このため、回転子に生ずる振れ量は小さく、よ
り安定した回転駆動が可能となる。
さらに上記実施例においては、側板2と回転子4のケ
ーシング15とを弾性体より成る連結部材3で連結してお
り、上記ファンロータ1に生ずる回転の振れは、上記連
結部材3で吸収され、ファン駆動用電動機側への伝達量
は大きく低減される。この結果回転子4における偏心が
低減されてより安定な回転駆動がなし得ると共に、固定
軸6を介して装置へと伝達する振動も低減される。
また永久磁石を各磁極毎に分割すると共に異方性磁石
で構成し、この結果、強力な磁気力を有する永久磁石構
成とし得ることによって、永久磁石20の内周面と固定子
5の外周面との間のエアーギャップを大きくした構成と
なされており、このため回転振れによって永久磁石20の
内周面と固定子5の外周面との同心位置関係が損なわれ
る場合にも、上記エアーギャップの範囲内であれば、永
久磁石20が例えば固定子5に接する等の異常を生ずるこ
となく回転駆動を継続することができる。
なお上記実施例においては、ファンロータ1と回転子
4との間に弾性体より成る連結部材3を介設している
が、ファンロータ1の側板2に回転子4を直結する構成
とすることも可能である。
また上記実施例においては永久磁石20を固定子5の外
周に配設する構成としているが、例えば固定子と永久磁
石の位置関係を内外逆にする構成成とすることも可能で
ある。もっとも永久磁石から固定子に作用する磁場の強
さは、固定子に対面する永久磁石の対面面積に略比例す
るものであり、このため上記永久磁石を固定子の内部に
配置する構成では上記対面面積が小さくなるため、磁場
の強さが低下し、或いは上記実施例と同程度の磁場の強
さを得ようとする場合には、形状が大形化する。したが
って上記実施例の構成によって、形状の小形化が可能で
ある。
また上記実施例においては各永久磁石を弓状係止片等
により回転子のケーシングに取付ける構成として説明し
たが、接着等のその他の取付法による装置においてもこ
の発明の適用は可能であり、また上記実施例においては
4個の円弧状永久磁石を周上に配設した例を示したが、
さらに多くの数に分割した永久磁石を設ける構成とする
こと、或いはリング状の永久磁石で構成することも可能
である。
また上記は回転子4と固定子5とを共通の固定軸6で
支持し得るように構成した装置についての説明である
が、従来装置のように、個別に支持軸を設けた構成の装
置において、また上記直流ブラシレスモータ形式以外の
電動機で構成したファン装置、或いはクロスフローファ
ン以外のファン装置においても、この発明の適用は可能
である。
(発明の効果) 上記のようにこの発明のファン装置においては、ファ
ンロータに回転子を連結した回転体と固定子とは、永久
磁石から固定子に作用する磁気吸引力によって、この永
久磁石と固定子との各軸方向中心位置が一致するような
特定の軸方向相対位置で保持されると共に、上記回転体
を軸方向移動自在に構成しており、この結果、固定子側
の固定取付けのみで上記回転体が所定の軸方向位置に自
動的に位置することとなり、この回転体の軸方向の位置
決め及び取付作業が不要となるので、組立を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の一実施例におけるファン装置の要部
断面図、第2図は第1図のII−II線における断面図、第
3図は上記ファン装置において用いた永久磁石の正面
図、第4図は上記ファン装置の分解斜視図、第5図は上
記ファン装置におけるファンロータの左側板の取付構造
を示す断面図、第6図は従来装置の断面図である。 1……ファンロータ、2……側板、4……回転子、5…
…固定子、20……永久磁石、40……コイル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転磁界を形成するためのコイル(40)を
    有する固定子(5)と、この固定子(5)の周側面に対
    面する位置に配設される永久磁石(20)を有する回転子
    (4)とを設けて成るファン駆動モータの上記回転子
    (4)を、ファンロータ(1)の一方の側板(2)に連
    結して回転体を構成し、上記コイル(40)への通電を制
    御して上記回転体を回転駆動すべく構成したファン装置
    であって、上記永久磁石(20)の軸方向長さを上記固定
    子(5)の軸方向長さよりも大きく構成すると共に、上
    記回転体の両側を軸方向摺動自在に軸支していることを
    特徴とするファン装置。
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