JP2594433Y2 - ミシンの下糸保持装置 - Google Patents
ミシンの下糸保持装置Info
- Publication number
- JP2594433Y2 JP2594433Y2 JP1992055390U JP5539092U JP2594433Y2 JP 2594433 Y2 JP2594433 Y2 JP 2594433Y2 JP 1992055390 U JP1992055390 U JP 1992055390U JP 5539092 U JP5539092 U JP 5539092U JP 2594433 Y2 JP2594433 Y2 JP 2594433Y2
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- JP
- Japan
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- lower thread
- sewing
- fixed knife
- thread
- holding plate
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はボタン穴かがりミシン
の下糸保持装置に関し、詳しくは切断した下糸を縫製開
始時においては強く挟持し、縫製開始後にあっては下糸
を弱く挟持して布地の進行とともに下糸を送り出し、縫
い始めの上糸抜け或は目飛びを防止するとともに下糸の
先端部を縫い目内に巻き込まれるようにするミシンの下
糸保持装置に関するものである。
の下糸保持装置に関し、詳しくは切断した下糸を縫製開
始時においては強く挟持し、縫製開始後にあっては下糸
を弱く挟持して布地の進行とともに下糸を送り出し、縫
い始めの上糸抜け或は目飛びを防止するとともに下糸の
先端部を縫い目内に巻き込まれるようにするミシンの下
糸保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ミシンには縫製終了時に縫い糸を切断す
るとともに切断した縫い糸の下糸を保持するミシンの下
糸保持装置が設置されている。図4はボタン穴かがりミ
シンの下糸保持装置を示す図であり、図において6は針
板土台Cに設けられた針板であり、針板6および針板土
台Cに互いに連通するように形成された針落ち孔6aお
よびメス挿通孔6bを備えている。
るとともに切断した縫い糸の下糸を保持するミシンの下
糸保持装置が設置されている。図4はボタン穴かがりミ
シンの下糸保持装置を示す図であり、図において6は針
板土台Cに設けられた針板であり、針板6および針板土
台Cに互いに連通するように形成された針落ち孔6aお
よびメス挿通孔6bを備えている。
【0003】1はこの針落ち孔6a近傍に、針落ち方向
に刃先を向けるように設置される刃部1aを持つ固定メ
スである。また3は保持板であり、この保持板3は固定
メス1との間で下糸を挟持するよう、固定メス1の図中
上方に重なり合うように設置されている。
に刃先を向けるように設置される刃部1aを持つ固定メ
スである。また3は保持板であり、この保持板3は固定
メス1との間で下糸を挟持するよう、固定メス1の図中
上方に重なり合うように設置されている。
【0004】4は移動台であり、この移動台4は段ねじ
P1を支点にして矢符に示すように往復回動をするよう
になっていて、リンク機構Aを介して不図示の駆動手段
(布押え上げペダルの踏込みにより操作する糸切りレバ
ー)と連結されている。
P1を支点にして矢符に示すように往復回動をするよう
になっていて、リンク機構Aを介して不図示の駆動手段
(布押え上げペダルの踏込みにより操作する糸切りレバ
ー)と連結されている。
【0005】リンク機構Aは、駆動手段により図におい
て上下方向に移動をなすリンク棒13と、段ねじ12a
により回動可能に支持されリンク棒13の先端を連結す
る回動リンク12と、一端を移動台4および下糸たぐり
腕5に他端を回動リンク12にそれぞれ連結する連結リ
ンク11と、からなっていて、リンク棒13を進出移動
させることにより回動リンク12を反時計方向に駆動さ
せ、連結リンク11を図において右方向に移動し移動台
4を時計方向に移動させることが出来るようになってい
る。
て上下方向に移動をなすリンク棒13と、段ねじ12a
により回動可能に支持されリンク棒13の先端を連結す
る回動リンク12と、一端を移動台4および下糸たぐり
腕5に他端を回動リンク12にそれぞれ連結する連結リ
ンク11と、からなっていて、リンク棒13を進出移動
させることにより回動リンク12を反時計方向に駆動さ
せ、連結リンク11を図において右方向に移動し移動台
4を時計方向に移動させることが出来るようになってい
る。
【0006】一方5は移動台4にねじP2により固定さ
れ移動台4とともに往復移動する下糸たぐり腕であり、
この下糸たぐり腕5は布地とミシンの回転釜(いずれも
不図示)の間に位置する下糸を捕捉し、この下糸を固定
メス1と保持板3との間に挿入して、これらに下糸を挟
持させることが出来るようになっている。また2は移動
台4にねじP3により固定された刃部2aを持つ移動メ
スであり、この移動メス2は図に示すように固定メス1
と対向するよう、移動体4とともに往復回動をなすよう
になっている。
れ移動台4とともに往復移動する下糸たぐり腕であり、
この下糸たぐり腕5は布地とミシンの回転釜(いずれも
不図示)の間に位置する下糸を捕捉し、この下糸を固定
メス1と保持板3との間に挿入して、これらに下糸を挟
持させることが出来るようになっている。また2は移動
台4にねじP3により固定された刃部2aを持つ移動メ
スであり、この移動メス2は図に示すように固定メス1
と対向するよう、移動体4とともに往復回動をなすよう
になっている。
【0007】そしてGはガイド体であり、このガイド体
Gは移動メス2の刃部2aと同一の高さ位置に設置され
移動体4の移動時に下糸を固定メス1に導くようにガイ
ドすることが出来るようになっている。
Gは移動メス2の刃部2aと同一の高さ位置に設置され
移動体4の移動時に下糸を固定メス1に導くようにガイ
ドすることが出来るようになっている。
【0008】以上のように構成されたミシンの下糸保持
装置はミシンの縫製終了時に糸切信号により移動台4を
駆動させ、まず図5に示すように下糸たぐり腕5により
下糸Iを捕捉して、これを固定メス1と保持板3との間
に挟持(保持)させる。次いでさらに図6に示すように
移動台4を進出させて挟持した下糸を固定メス1と移動
メス2との協働により切断する。
装置はミシンの縫製終了時に糸切信号により移動台4を
駆動させ、まず図5に示すように下糸たぐり腕5により
下糸Iを捕捉して、これを固定メス1と保持板3との間
に挟持(保持)させる。次いでさらに図6に示すように
移動台4を進出させて挟持した下糸を固定メス1と移動
メス2との協働により切断する。
【0009】そして以上のように下糸の保持、切断がな
された後、移動体4(下糸たぐり腕5、移動メス2)は
定位置(図4に示す状態)に復帰するが、切断された下
糸はこの下糸保持装置に保持された状態になっている。
これにより次の縫製の開始時においてこの下糸の位置状
態を安定したものとし上糸とによる縫い目形成を確実な
ものとすることが出来る。
された後、移動体4(下糸たぐり腕5、移動メス2)は
定位置(図4に示す状態)に復帰するが、切断された下
糸はこの下糸保持装置に保持された状態になっている。
これにより次の縫製の開始時においてこの下糸の位置状
態を安定したものとし上糸とによる縫い目形成を確実な
ものとすることが出来る。
【0010】そして縫製の進行による布地の移動により
保持された下糸はミシンの下糸保持装置から引き出され
るように離反する。しかしながら上記従来のミシンの下
糸保持装置は次のような問題がある。図4に示したミシ
ンの下糸保持装置において、使用した下糸が太い糸であ
った場合、あるいは摩擦抵抗の大きい糸であった場合、
ミシンの下糸保持装置による下糸の保持力が強いものと
なってしまう。
保持された下糸はミシンの下糸保持装置から引き出され
るように離反する。しかしながら上記従来のミシンの下
糸保持装置は次のような問題がある。図4に示したミシ
ンの下糸保持装置において、使用した下糸が太い糸であ
った場合、あるいは摩擦抵抗の大きい糸であった場合、
ミシンの下糸保持装置による下糸の保持力が強いものと
なってしまう。
【0011】これにより縫製時に下糸が下糸保持装置か
ら適正に引き出されず、移動しようとする布地にしわが
発生したり、縫い目に位置ずれが生じたり、あるいは布
地が破れてしまうという問題が生じた。また、使用する
下糸が細い糸であった場合には下糸の保持力が弱くな
り、縫い始めに上糸抜けが発生し易く或は縫い始めに目
飛びが発生することがあった。こうした不都合を解決す
るため、縫製開始時に下糸を保持し、縫製開始後におい
てこの下糸を解放する下糸保持装置として実開平3−7
6576号に開示されたものがある。
ら適正に引き出されず、移動しようとする布地にしわが
発生したり、縫い目に位置ずれが生じたり、あるいは布
地が破れてしまうという問題が生じた。また、使用する
下糸が細い糸であった場合には下糸の保持力が弱くな
り、縫い始めに上糸抜けが発生し易く或は縫い始めに目
飛びが発生することがあった。こうした不都合を解決す
るため、縫製開始時に下糸を保持し、縫製開始後におい
てこの下糸を解放する下糸保持装置として実開平3−7
6576号に開示されたものがある。
【0012】この下糸保持装置は往復移動をなす移動メ
スと、移動メスの進出経路に設置されたクランプ部材と
により下糸を保持し、縫製が開始された後にクランプ部
材を移動メスから離すことにより下糸を解放するように
なっている。この下糸保持装置によれば縫製開始時にお
いては下糸を適正に保持し、上糸との縫い目形成の交差
を確実なものとすることが出来る上、縫い目形成後にあ
っては下糸を解放し、布地の移動を適正なものとするこ
とが出来る。
スと、移動メスの進出経路に設置されたクランプ部材と
により下糸を保持し、縫製が開始された後にクランプ部
材を移動メスから離すことにより下糸を解放するように
なっている。この下糸保持装置によれば縫製開始時にお
いては下糸を適正に保持し、上糸との縫い目形成の交差
を確実なものとすることが出来る上、縫い目形成後にあ
っては下糸を解放し、布地の移動を適正なものとするこ
とが出来る。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら上述のミ
シンの下糸保持装置においても次のような問題がある。
上述のミシンの下糸保持装置は、縫製開始後において下
糸を解放するので解放された下糸(下糸の先端部)の位
置が安定せず、この下糸の先端部が縫い目に巻き込まれ
ずらくなり、縫い目からはみ出して見苦しいものとなり
縫製品質を低下させるという不都合が生じた。
シンの下糸保持装置においても次のような問題がある。
上述のミシンの下糸保持装置は、縫製開始後において下
糸を解放するので解放された下糸(下糸の先端部)の位
置が安定せず、この下糸の先端部が縫い目に巻き込まれ
ずらくなり、縫い目からはみ出して見苦しいものとなり
縫製品質を低下させるという不都合が生じた。
【0014】
【課題を解決するための手段】この考案に係るミシンの
下糸保持装置は、上記従来の課題を解決するためになさ
れたもので、ミシンの下糸保持装置を、固定メスに重な
り合い下糸を挟持するように保持する保持板に係合し、
保持板の固定メスへの付勢力を減少させる解除腕を設
け、この解除腕を次の縫製が開始された後に駆動させる
ようにして上記従来の課題を解決しようとするものであ
る。
下糸保持装置は、上記従来の課題を解決するためになさ
れたもので、ミシンの下糸保持装置を、固定メスに重な
り合い下糸を挟持するように保持する保持板に係合し、
保持板の固定メスへの付勢力を減少させる解除腕を設
け、この解除腕を次の縫製が開始された後に駆動させる
ようにして上記従来の課題を解決しようとするものであ
る。
【0015】
【作用】この考案に係るミシンの下糸保持装置は、縫い
糸の切断時に移動台を移動させ下糸たぐり腕により下糸
を固定メスと保持板との間に挿入させるよう下糸を保持
するとともに、移動メスと固定メスとにより保持した下
糸を切断し、次いで移動台を復帰させる。
糸の切断時に移動台を移動させ下糸たぐり腕により下糸
を固定メスと保持板との間に挿入させるよう下糸を保持
するとともに、移動メスと固定メスとにより保持した下
糸を切断し、次いで移動台を復帰させる。
【0016】そして縫製開始後において解除腕を駆動さ
せ、解除腕により保持板の固定メスに対する付勢力を減
少させる。これにより下糸は布地の送り移動を妨げるこ
となく下糸保持装置から適正に引き抜かれ、縫い始めの
上糸が抜け或は目飛びを防止するとともに下糸の先端部
を形成される縫い目よりに突出することがないよう適正
に巻き込ませることが出来る。
せ、解除腕により保持板の固定メスに対する付勢力を減
少させる。これにより下糸は布地の送り移動を妨げるこ
となく下糸保持装置から適正に引き抜かれ、縫い始めの
上糸が抜け或は目飛びを防止するとともに下糸の先端部
を形成される縫い目よりに突出することがないよう適正
に巻き込ませることが出来る。
【0017】
【実施例】図面にもとづいてこの考案の実施例を説明す
る。なお従来例と同一箇所には同一符号を付して重複説
明は省略する。図1はミシンの下糸保持装置を示す図
で、図において3は一端部に固定メス1に重なり合い下
糸を挟持する下糸挟持部3aを他端部に後述する解除腕
7を図中上方から下方に弾性的に押圧する押圧部3bを
有する保持板であり、この保持板3の下糸挟持部3aの
近傍には水平方向に突出するピンまたは打ち出し等の突
出部3cが形成されている。
る。なお従来例と同一箇所には同一符号を付して重複説
明は省略する。図1はミシンの下糸保持装置を示す図
で、図において3は一端部に固定メス1に重なり合い下
糸を挟持する下糸挟持部3aを他端部に後述する解除腕
7を図中上方から下方に弾性的に押圧する押圧部3bを
有する保持板であり、この保持板3の下糸挟持部3aの
近傍には水平方向に突出するピンまたは打ち出し等の突
出部3cが形成されている。
【0018】一方7は解除腕であり、この解除腕7は保
持板3方向に向けて延出するとともに上記突出部3cに
近接して図中上方に突出する突出部(係合部)7aを備
えていて、解除腕7の先端部を滑動可能に支持する溝部
8aを有したガイド部8により矢符に示すように移動可
能で、かつ常時は解除腕7を溝部8a方向にバネ7bに
より付勢されている。
持板3方向に向けて延出するとともに上記突出部3cに
近接して図中上方に突出する突出部(係合部)7aを備
えていて、解除腕7の先端部を滑動可能に支持する溝部
8aを有したガイド部8により矢符に示すように移動可
能で、かつ常時は解除腕7を溝部8a方向にバネ7bに
より付勢されている。
【0019】そして図2に示すよう常時においては上記
押圧部3bのみにより弾性的に押圧されその他の保持板
3と接することなく、かつ突出部7aは保持板3の突出
部3cと非係合状態にある。そして解除腕7が矢印方向
に移動すると突出部7aは移動経路上で突出部3cと係
合するようになっている。なお、上述した保持板3の他
端部はガイド部8とともにねじにより針板土台Cに固定
される。
押圧部3bのみにより弾性的に押圧されその他の保持板
3と接することなく、かつ突出部7aは保持板3の突出
部3cと非係合状態にある。そして解除腕7が矢印方向
に移動すると突出部7aは移動経路上で突出部3cと係
合するようになっている。なお、上述した保持板3の他
端部はガイド部8とともにねじにより針板土台Cに固定
される。
【0020】そしてリンク手段Bは不図示の送り機構に
より図において左方向に移動する作動カム10と、段ね
じ9aにより回動可能にフレームに取り付けられた土台
11に支持されるとともに解除腕7の後端部と一端が回
動可能に連結され、他端を作動カム10に当接する回動
リンク9と、からなっていて、送り機構により作動カム
10を図において左方向への移動させ、回動リンク9を
時計方向に回動させることで解除腕7を右方向へ移動さ
せることが出来るようになっている。
より図において左方向に移動する作動カム10と、段ね
じ9aにより回動可能にフレームに取り付けられた土台
11に支持されるとともに解除腕7の後端部と一端が回
動可能に連結され、他端を作動カム10に当接する回動
リンク9と、からなっていて、送り機構により作動カム
10を図において左方向への移動させ、回動リンク9を
時計方向に回動させることで解除腕7を右方向へ移動さ
せることが出来るようになっている。
【0021】なお、上記作動カム10は図示しないが公
知の送り機構と連動して作用する。すなわち、ミシン主
軸に歯車等を経て連動する主カムに固定した1サイクル
中に1回転するカム手段(ハートカム)の面上の回転運
動により回動する布送り腕(下)の運動を、布送り腕
(上)を介して布送りロッドを経て送り機構の布送り台
に連動する。
知の送り機構と連動して作用する。すなわち、ミシン主
軸に歯車等を経て連動する主カムに固定した1サイクル
中に1回転するカム手段(ハートカム)の面上の回転運
動により回動する布送り腕(下)の運動を、布送り腕
(上)を介して布送りロッドを経て送り機構の布送り台
に連動する。
【0022】そして、この布送り台には図1に示す作動
カム10が位置調節可能な長孔10bにねじ10aで固
定される。従って、ミシンのペダルを踏込み、縫製が開
始されると、作動カム10は布送り台による布送り量が
所定の設定値(例えば2mm)に移動した時に作動する
ようになるから縫製開始後にリンク手段Bを介して解除
腕7を移動させるようになっている。
カム10が位置調節可能な長孔10bにねじ10aで固
定される。従って、ミシンのペダルを踏込み、縫製が開
始されると、作動カム10は布送り台による布送り量が
所定の設定値(例えば2mm)に移動した時に作動する
ようになるから縫製開始後にリンク手段Bを介して解除
腕7を移動させるようになっている。
【0023】そして解除腕7が矢符に示すように駆動し
た際、図3に示すように解除腕7の突出部7aは保持板
3の突出部3cに係合し、保持板3を固定メス1から離
反する方向に移動させることで、固定メス1への付勢
力、すなわち下糸の保持力を減少させることが出来る。
た際、図3に示すように解除腕7の突出部7aは保持板
3の突出部3cに係合し、保持板3を固定メス1から離
反する方向に移動させることで、固定メス1への付勢
力、すなわち下糸の保持力を減少させることが出来る。
【0024】以上説明したように構成されたミシンの下
糸保持装置は、縫製終了時に糸切信号にもとづいて移動
台4を時計方向に移動させ、下糸たぐり腕5により下糸
を固定メス1と保持板3との間に挟持させるように保持
させるとともに、移動メス2と固定メス1との協働によ
り保持された下糸を切断して、移動台4を定位置に復帰
させる。この際、下糸たぐり腕5が固定メス1と保持板
3との間から抜脱した後も下糸は固定メス1と保持板3
との間に保持され続ける。
糸保持装置は、縫製終了時に糸切信号にもとづいて移動
台4を時計方向に移動させ、下糸たぐり腕5により下糸
を固定メス1と保持板3との間に挟持させるように保持
させるとともに、移動メス2と固定メス1との協働によ
り保持された下糸を切断して、移動台4を定位置に復帰
させる。この際、下糸たぐり腕5が固定メス1と保持板
3との間から抜脱した後も下糸は固定メス1と保持板3
との間に保持され続ける。
【0025】そして次の縫製開始時においては下糸を強
く保持するととに、縫製開始後、すなわち布送り量が所
定の設定値に移動した時に解除腕7を駆動させて保持板
3の固定メス1への付勢力(下糸保持力)を減少させ
る。これにより縫製の進行とともに送られる布地の移動
を妨げることなく下糸をミシンの下糸保持装置から引き
出すようにすることが出来、この下糸の先端部を形成さ
れる縫い目の中に適正に巻き込ませるようにすることが
可能となる。
く保持するととに、縫製開始後、すなわち布送り量が所
定の設定値に移動した時に解除腕7を駆動させて保持板
3の固定メス1への付勢力(下糸保持力)を減少させ
る。これにより縫製の進行とともに送られる布地の移動
を妨げることなく下糸をミシンの下糸保持装置から引き
出すようにすることが出来、この下糸の先端部を形成さ
れる縫い目の中に適正に巻き込ませるようにすることが
可能となる。
【0026】なお、上記実施例では解除腕7を送り機構
に連動するリンク手段Bにより作動させるようにした
が、送り機構等の代わりにソレノイドやエアシリンダ等
を用いミシンの主軸の特定の回転角度を検出する縫い針
の位置検出手段を設け、例えば1針目の下検知信号の立
上がり信号によりソレノイドやエアシリンダ等の駆動手
段を作動させて直接解除腕7を移動させるようにしても
良い。
に連動するリンク手段Bにより作動させるようにした
が、送り機構等の代わりにソレノイドやエアシリンダ等
を用いミシンの主軸の特定の回転角度を検出する縫い針
の位置検出手段を設け、例えば1針目の下検知信号の立
上がり信号によりソレノイドやエアシリンダ等の駆動手
段を作動させて直接解除腕7を移動させるようにしても
良い。
【0027】
【考案の効果】この考案に係るミシンの下糸保持装置は
以上説明したように、固定メスに重なり合い下糸を強く
挟持するよう保持する保持板に係合し保持板の固定メス
への付勢力を減少させる解除腕を設け、この解除腕を次
の縫製が開始された後に駆動させるようにしたので、縫
製開始時に下糸を強く保持し上糸との縫いを適正なもの
とすることが出来るから縫い始めの上糸の抜け或は縫い
始めの目飛びを防止出来る。
以上説明したように、固定メスに重なり合い下糸を強く
挟持するよう保持する保持板に係合し保持板の固定メス
への付勢力を減少させる解除腕を設け、この解除腕を次
の縫製が開始された後に駆動させるようにしたので、縫
製開始時に下糸を強く保持し上糸との縫いを適正なもの
とすることが出来るから縫い始めの上糸の抜け或は縫い
始めの目飛びを防止出来る。
【0028】そして縫製開始後に下糸の保持力を減少さ
せ、縫製の進行による布地の移動を妨げることなく保持
した下糸を引き出し、この下糸を形成される縫い目内に
巻き込むことが出来、縫製品質を安定したものとするこ
とが可能となり、生産性も著しく向上する。
せ、縫製の進行による布地の移動を妨げることなく保持
した下糸を引き出し、この下糸を形成される縫い目内に
巻き込むことが出来、縫製品質を安定したものとするこ
とが可能となり、生産性も著しく向上する。
【図1】この考案に係るミシンの下糸保持装置を示す底
面図である。
面図である。
【図2】図1に示したミシンの下糸保持装置の解除腕と
保持板との関係を示す説明図である。
保持板との関係を示す説明図である。
【図3】図1に示した下糸保持装置の解除腕が駆動し、
下糸を保持する保持板の下糸保持力を減少させる状態を
示す作用説明図である。
下糸を保持する保持板の下糸保持力を減少させる状態を
示す作用説明図である。
【図4】従来のミシンの下糸保持装置の構成状態を示す
底面図である。
底面図である。
【図5】図4に示したミシンの下糸保持装置の下糸たぐ
り腕が、捕捉した下糸を固定メスと保持板との間に挿入
させ、これらの間に保持させる状態を示す作用説明図で
ある。
り腕が、捕捉した下糸を固定メスと保持板との間に挿入
させ、これらの間に保持させる状態を示す作用説明図で
ある。
【図6】図4に示したミシンの下糸保持装置の移動メス
が固定メスとの協働により保持された下糸を切断する状
態を示す作用説明図である。
が固定メスとの協働により保持された下糸を切断する状
態を示す作用説明図である。
1 固定メス 2 移動メス 3 保持板 4 移動台 5 下糸たぐり腕 7 解除腕
Claims (1)
- 【請求項1】 針板に形成された縫い針の針落ち点近傍
に、針落ち方向に刃先を向けるよう針板土台に固定され
た固定メスと、 この固定メスとで下糸を挟持するよう固定メスに重なり
合う保持板と、 所定の糸切信号により往復回動をなす移動台と、 移動台に固定され、布地と回転釜との間の下糸を捕捉し
て固定メスと保持板との間に下糸を挿入させる下糸たぐ
り腕と、 下糸たぐり腕を介して固定メスと対向するよう移動台に
固定され、固定メスとにより下糸の切断をなす移動メス
と、を備えたボタン穴かがりミシンにおけるミシンの下
糸保持装置において、 ミシンの主軸に連動するカム手段の回転運動により布送
り機構の布送り量が所定の設定値に移動した時に連動す
る駆動手段、または縫い針の位置検出手段から出力され
る検出信号に応じて作動する駆動手段により、前記保持
板に係合し、保持板の固定メスへの付勢力を減少させる
解除腕を設け、この解除腕を次の縫製が開始された後に
駆動させることにより、切断後固定メスと保持板との間
で挟持された下糸を縫製開始時においては強く挟持し、
前記解除腕が駆動した後にあっては下糸を弱く挟持さ
せ、縫製の進行に伴う布送りにより縫い目に連なる下糸
を保持板から引き出すようにすることで下糸の先端をボ
タン穴かがりの縫い目の中に巻き込ませるようにしたこ
とを特徴とするミシンの下糸保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992055390U JP2594433Y2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | ミシンの下糸保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992055390U JP2594433Y2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | ミシンの下糸保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0617682U JPH0617682U (ja) | 1994-03-08 |
JP2594433Y2 true JP2594433Y2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=12997192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992055390U Expired - Lifetime JP2594433Y2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | ミシンの下糸保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2594433Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6530197B2 (ja) * | 2015-02-06 | 2019-06-12 | Juki株式会社 | ミシン |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5627901U (ja) * | 1979-08-10 | 1981-03-16 | ||
JPH0674Y2 (ja) * | 1986-06-30 | 1994-01-05 | ジュ−キ株式会社 | ミシンの下糸クランプ装置 |
-
1992
- 1992-08-06 JP JP1992055390U patent/JP2594433Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0617682U (ja) | 1994-03-08 |
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