JP2586057Y2 - 内燃機関の無接点点火装置 - Google Patents
内燃機関の無接点点火装置Info
- Publication number
- JP2586057Y2 JP2586057Y2 JP403593U JP403593U JP2586057Y2 JP 2586057 Y2 JP2586057 Y2 JP 2586057Y2 JP 403593 U JP403593 U JP 403593U JP 403593 U JP403593 U JP 403593U JP 2586057 Y2 JP2586057 Y2 JP 2586057Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ignition
- switching element
- coil
- internal combustion
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 title claims description 31
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 claims description 48
- 230000001960 triggered effect Effects 0.000 claims description 9
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 208000027418 Wounds and injury Diseases 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000006378 damage Effects 0.000 description 1
- 238000004512 die casting Methods 0.000 description 1
- 208000014674 injury Diseases 0.000 description 1
- 230000007257 malfunction Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、いわゆるコンデンサ
充放電式の内燃機関の接点点火装置に関し、特に、内燃
機関の逆転を防止することができる内燃機関の無接点点
火装置に関するものである。
充放電式の内燃機関の接点点火装置に関し、特に、内燃
機関の逆転を防止することができる内燃機関の無接点点
火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の始動する際、または、正転し
ていた際に重負荷が加わって停止しようとしている場合
などに、物理的に逆転させようとする力が発生し、内燃
機関が逆転に至ることがある。
ていた際に重負荷が加わって停止しようとしている場合
などに、物理的に逆転させようとする力が発生し、内燃
機関が逆転に至ることがある。
【0003】すなわち、従来より提供されている内燃機
関の無接点点火装置は、内燃機関が上記のような原因で
逆転すると、正転時と略同じ点火動作を行うため、その
逆転が継続されてしまうことがある。
関の無接点点火装置は、内燃機関が上記のような原因で
逆転すると、正転時と略同じ点火動作を行うため、その
逆転が継続されてしまうことがある。
【0004】従って、従来の内燃機関の無点火点火装置
を装備した小形作業機等では、例えばチェンソーなどに
おいては、人身事故等を惹き起こすのを防止する必要か
ら、内燃機関の上記逆転を防止する技術の提案が望まれ
ている。
を装備した小形作業機等では、例えばチェンソーなどに
おいては、人身事故等を惹き起こすのを防止する必要か
ら、内燃機関の上記逆転を防止する技術の提案が望まれ
ている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】一方、点火時期を進角
制御して物理的逆転を緩和させたり、逆転時に点火用主
サイリスタをトリガするトリガ電流を側路させて、その
点火用主サイリスタの導通を禁止することで逆転を防止
する点火装置などが提供されるに及んでいるが、内燃機
関のアイドリング回転よりやや上回る回転域になると、
再び点火動作を行ってしまうという問題点があった。
制御して物理的逆転を緩和させたり、逆転時に点火用主
サイリスタをトリガするトリガ電流を側路させて、その
点火用主サイリスタの導通を禁止することで逆転を防止
する点火装置などが提供されるに及んでいるが、内燃機
関のアイドリング回転よりやや上回る回転域になると、
再び点火動作を行ってしまうという問題点があった。
【0006】また、別途逆転防止回路を付加するように
したものも提案されているが、正回転時にても逆転防止
回路の動作の影響を受け、中・高速回転域で失火してし
まうという問題があった。また、これをなくそうと、機
関のクランクシャフトに同期して回転する磁石およびロ
ータの磁極などの形状を改良したりして、正転時におい
ても失火しないようにしたものが提供されるに及んでい
るが、通常のロータに比べコストが上昇するなどの問題
点があった。
したものも提案されているが、正回転時にても逆転防止
回路の動作の影響を受け、中・高速回転域で失火してし
まうという問題があった。また、これをなくそうと、機
関のクランクシャフトに同期して回転する磁石およびロ
ータの磁極などの形状を改良したりして、正転時におい
ても失火しないようにしたものが提供されるに及んでい
るが、通常のロータに比べコストが上昇するなどの問題
点があった。
【0007】この考案は上記のような従来の問題点に着
目してなされたものであり、ロータ磁極の形状を改良せ
ずに、機関の逆転を防止でき、また、正回転時において
も点火性能に影響を与えることがない、簡素かつ低コス
トの内燃機関の無接点点火装置を提供することを目的と
する。
目してなされたものであり、ロータ磁極の形状を改良せ
ずに、機関の逆転を防止でき、また、正回転時において
も点火性能に影響を与えることがない、簡素かつ低コス
トの内燃機関の無接点点火装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案にかかる内燃機
関の無接点点火装置は、点火用充放電コンデンサの充電
を制御する第2のスイッチング素子と、エキサイタコイ
ルの負の誘起電圧を充電する点火制御用コンデンサと、
該点火制御用コンデンサの充電電圧を所定レベルに抑制
するツェナーダイオードとを設けて、上記点火制御用コ
ンデンサ,該点火制御用コンデンサと上記第2のスイッ
チング素子のゲートとの間に接続された抵抗および上記
ツェナーダイオードにより形成した時定数回路により、
上記第2のスイッチング素子の導通時間を設定するよう
にしたものである。
関の無接点点火装置は、点火用充放電コンデンサの充電
を制御する第2のスイッチング素子と、エキサイタコイ
ルの負の誘起電圧を充電する点火制御用コンデンサと、
該点火制御用コンデンサの充電電圧を所定レベルに抑制
するツェナーダイオードとを設けて、上記点火制御用コ
ンデンサ,該点火制御用コンデンサと上記第2のスイッ
チング素子のゲートとの間に接続された抵抗および上記
ツェナーダイオードにより形成した時定数回路により、
上記第2のスイッチング素子の導通時間を設定するよう
にしたものである。
【0009】
【作用】この考案における内燃機関の無接点点火装置
は、まず正転時において、エキサイタコイルの正の誘起
電圧を充電する点火用充放電コンデンサの充電制御を第
2のスイッチング素子により行い、この第2のスイッチ
ング素子を正の誘起電圧発生直前の第1の負の誘起電圧
をツェナーダイオードで抑制される電圧レベルまで充電
される点火制御用コンデンサの放電電荷により行い、こ
の放電を点火制御用コンデンサと抵抗とで決まる時定数
で行わせ、次に誘起する正の誘起電圧が発生したときで
も、第2のスイッチング素子の導通状態を維持させて、
上記点火用充放電コンデンサが上記エキサイタコイルの
正の誘起電圧を充電させる。
は、まず正転時において、エキサイタコイルの正の誘起
電圧を充電する点火用充放電コンデンサの充電制御を第
2のスイッチング素子により行い、この第2のスイッチ
ング素子を正の誘起電圧発生直前の第1の負の誘起電圧
をツェナーダイオードで抑制される電圧レベルまで充電
される点火制御用コンデンサの放電電荷により行い、こ
の放電を点火制御用コンデンサと抵抗とで決まる時定数
で行わせ、次に誘起する正の誘起電圧が発生したときで
も、第2のスイッチング素子の導通状態を維持させて、
上記点火用充放電コンデンサが上記エキサイタコイルの
正の誘起電圧を充電させる。
【0010】そして、トリガコイルの正の誘起電圧で第
1のスイッチング素子をトリガして導通させ、上記点火
用充放電コンデンサの電荷をイグニッションコイルに供
給して、点火動作を可能とし、正回転を継続可能にす
る。
1のスイッチング素子をトリガして導通させ、上記点火
用充放電コンデンサの電荷をイグニッションコイルに供
給して、点火動作を可能とし、正回転を継続可能にす
る。
【0011】また、逆転時においては、上記エキサイタ
コイルおよびトリガコイルに誘起する電圧が反転し、正
転時とは逆となるため、上記エキサイタコイルで誘起さ
れる第1の正の誘起電圧が発生しても、第2のスイッチ
ング素子は導通状態でないため点火用充放電コンデンサ
には電荷は充電されない。
コイルおよびトリガコイルに誘起する電圧が反転し、正
転時とは逆となるため、上記エキサイタコイルで誘起さ
れる第1の正の誘起電圧が発生しても、第2のスイッチ
ング素子は導通状態でないため点火用充放電コンデンサ
には電荷は充電されない。
【0012】このため、トリガコイルの第1の正の誘起
電圧が発生したときは、第1のスイッチング素子がトリ
ガされ導通状態になるものの、点火動作はしない。次
に、エキサイタコイルの負の誘起電圧が発生すると、正
転時同様点火制御用コンデンサに電荷が充電され、第2
のスイッチング素子がトリガされ、次に誘起するエキサ
イタコイルの第2の正の誘起電圧が発生している間、導
通状態が維持される。
電圧が発生したときは、第1のスイッチング素子がトリ
ガされ導通状態になるものの、点火動作はしない。次
に、エキサイタコイルの負の誘起電圧が発生すると、正
転時同様点火制御用コンデンサに電荷が充電され、第2
のスイッチング素子がトリガされ、次に誘起するエキサ
イタコイルの第2の正の誘起電圧が発生している間、導
通状態が維持される。
【0013】従って、上記点火用充放電コンデンサがエ
キサイタコイルの第2の正の誘起電圧を充電する。そし
て、トリガコイルの次に発生する第2の正の誘起電圧が
誘起すると、第1のスイッチング素子がトリガされて導
通し、上記点火用充放電コンデンサの電荷がイグニッシ
ョンコイルに供給され、点火動作が行われる。
キサイタコイルの第2の正の誘起電圧を充電する。そし
て、トリガコイルの次に発生する第2の正の誘起電圧が
誘起すると、第1のスイッチング素子がトリガされて導
通し、上記点火用充放電コンデンサの電荷がイグニッシ
ョンコイルに供給され、点火動作が行われる。
【0014】しかし、この時の点火タイミングは上死点
後約45〜50°であるため、点火プラグでは火花放電
されるが、排気ポートが開きかける状態となるため、シ
リンダー内では燃焼が起らない。従って、点火動作は行
われるが、機関は回転動作を継続することがない。つま
り逆回転はしないのである。
後約45〜50°であるため、点火プラグでは火花放電
されるが、排気ポートが開きかける状態となるため、シ
リンダー内では燃焼が起らない。従って、点火動作は行
われるが、機関は回転動作を継続することがない。つま
り逆回転はしないのである。
【0015】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図について説明
する。図2はこの考案の内燃機関の無接点点火装置を示
す一部切欠正面図、図1はこの考案における無接点点火
装置の回路図、図3は内燃機関の正転時における図2の
回路各部の電圧波形図、図4は内燃機関の逆転時におけ
る図2の回路各部の電圧波形図である。 図2におい
て、まず、1は内燃機関のクランクシャフトに同期して
回転する磁石3および磁極2をアルミダイキャストによ
り埋設したロータ、5はロータ1に対して図示のように
対向配置され、エキサイタコイル6とトリガコイル7と
をそれぞれ巻装配置したコアである。
する。図2はこの考案の内燃機関の無接点点火装置を示
す一部切欠正面図、図1はこの考案における無接点点火
装置の回路図、図3は内燃機関の正転時における図2の
回路各部の電圧波形図、図4は内燃機関の逆転時におけ
る図2の回路各部の電圧波形図である。 図2におい
て、まず、1は内燃機関のクランクシャフトに同期して
回転する磁石3および磁極2をアルミダイキャストによ
り埋設したロータ、5はロータ1に対して図示のように
対向配置され、エキサイタコイル6とトリガコイル7と
をそれぞれ巻装配置したコアである。
【0016】また、図1において、8は後述する点火用
充放電コンデンサの充電を制御する第2のスイッチング
素子で、この実施例ではサイリスタが用いられている。
10はエキサイタコイル6の正の誘起電圧を充電する点
火用充放電コンデンサ、11は一次コイル11aおよび
二次コイル11bからなるイグニッションコイルであ
る。
充放電コンデンサの充電を制御する第2のスイッチング
素子で、この実施例ではサイリスタが用いられている。
10はエキサイタコイル6の正の誘起電圧を充電する点
火用充放電コンデンサ、11は一次コイル11aおよび
二次コイル11bからなるイグニッションコイルであ
る。
【0017】また、12は点火用充放電コンデンサ10
が充電した電荷を、イグニッションコイル11の一次コ
イル11aに供給する第1のスイッチング素子で、この
実施例ではサイリスタが用いられている。13は点火プ
ラグである。
が充電した電荷を、イグニッションコイル11の一次コ
イル11aに供給する第1のスイッチング素子で、この
実施例ではサイリスタが用いられている。13は点火プ
ラグである。
【0018】さらに、16は後述するツェナーダイオー
ドや抵抗とともに上記第2のスイッチング素子8の導通
を制御する点火制御用コンデンサ、17は点火制御コン
デンサ16が充電する電荷の充電電圧を抑制するツェナ
ーダイオードである。
ドや抵抗とともに上記第2のスイッチング素子8の導通
を制御する点火制御用コンデンサ、17は点火制御コン
デンサ16が充電する電荷の充電電圧を抑制するツェナ
ーダイオードである。
【0019】また、22は第1のスイッチング素子12
が温度によって誤動作をしないようにする温度補償用の
負性抵抗特性のサーミスタ、9,15,18,23,2
5,26は整流用ダイオード、14,19,20,2
1,24は抵抗で、図示のようにそれぞれ配線接続され
ている。
が温度によって誤動作をしないようにする温度補償用の
負性抵抗特性のサーミスタ、9,15,18,23,2
5,26は整流用ダイオード、14,19,20,2
1,24は抵抗で、図示のようにそれぞれ配線接続され
ている。
【0020】なお、点火制御用コンデンサ16、抵抗1
9、第2のスイッチング素子8であるサイリスタのゲー
ト・カソードおよびツェナーダイオード17にて時定数
回路が構成されている。
9、第2のスイッチング素子8であるサイリスタのゲー
ト・カソードおよびツェナーダイオード17にて時定数
回路が構成されている。
【0021】次に、この実施例の無接点点火装置の動作
を、図3および図4に示す回路各部の電圧波形図を用い
て説明する。まず、内燃機関の正転時においては、エキ
サイタコイル6およびトリガコイル7はそれぞれ図3
(a),(b)に示した電圧Ve ,Vt を誘起す
る。
を、図3および図4に示す回路各部の電圧波形図を用い
て説明する。まず、内燃機関の正転時においては、エキ
サイタコイル6およびトリガコイル7はそれぞれ図3
(a),(b)に示した電圧Ve ,Vt を誘起す
る。
【0022】そして、エキサイタコイル6が第1の負の
誘起電圧V1 を発生すると、抵抗14→ダイオード1
5→点火制御用コンデンサ16およびツェナーダイオー
ド17→ダイオード18の経路で電流が流れ、点火制御
用コンデンサ16がツェナーダイオードで抑制された電
圧レベルVz まで充電される。
誘起電圧V1 を発生すると、抵抗14→ダイオード1
5→点火制御用コンデンサ16およびツェナーダイオー
ド17→ダイオード18の経路で電流が流れ、点火制御
用コンデンサ16がツェナーダイオードで抑制された電
圧レベルVz まで充電される。
【0023】この点火制御用コンデンサ16と抵抗19
で決定される時定数C16R19(図3(d)に示す点
火制御用コンデンサ16の充放電電圧V16)で、抵抗
19→第2のスイッチング素子8であるサイリスタのゲ
ート・カソードおよび抵抗20の経路で放電し、上記第
2のスイッチング素子8であるサイリスタがトリガされ
て、図3(e)に示すトリガ電圧Vgtのt1 の期間
トリガしつづける。
で決定される時定数C16R19(図3(d)に示す点
火制御用コンデンサ16の充放電電圧V16)で、抵抗
19→第2のスイッチング素子8であるサイリスタのゲ
ート・カソードおよび抵抗20の経路で放電し、上記第
2のスイッチング素子8であるサイリスタがトリガされ
て、図3(e)に示すトリガ電圧Vgtのt1 の期間
トリガしつづける。
【0024】従って、エキサイタコイル6の正の誘起電
圧V2 が発生すると、第2のスイッチング素子8であ
るサイリスタが導通状態にあるので、第2のスイッチン
グ素子8であるサイリスタのアノード・カソード→ダイ
オード9→点火用充放電コンデンサ10→イグニッショ
ンコイル11の一次コイル11aの経路で電流が流れ、
点火用充放電コンデンサ10が充電される。
圧V2 が発生すると、第2のスイッチング素子8であ
るサイリスタが導通状態にあるので、第2のスイッチン
グ素子8であるサイリスタのアノード・カソード→ダイ
オード9→点火用充放電コンデンサ10→イグニッショ
ンコイル11の一次コイル11aの経路で電流が流れ、
点火用充放電コンデンサ10が充電される。
【0025】そして、トリガコイル7が正の誘起電圧V
2´ を発生すると、抵抗24→ダイオド23→第1の
スイッチング素子12であるサイリスタのゲート・カソ
ード、抵抗抵21およびサーミスタ22の経路で電流が
流れ、第1のスイッチング素子12であるサイリスタが
トリガされる。
2´ を発生すると、抵抗24→ダイオド23→第1の
スイッチング素子12であるサイリスタのゲート・カソ
ード、抵抗抵21およびサーミスタ22の経路で電流が
流れ、第1のスイッチング素子12であるサイリスタが
トリガされる。
【0026】このため、点火用充放電コンデンサ10が
充電していた電荷が、スイッチング素子12であるサイ
リスタのアノード・カソード→イグニッションコイル1
1の一次コイル11aの経路で放電(図3(c)に示す
点火用充放電コンデンサ11の充放電電圧V10)する
こととなる。
充電していた電荷が、スイッチング素子12であるサイ
リスタのアノード・カソード→イグニッションコイル1
1の一次コイル11aの経路で放電(図3(c)に示す
点火用充放電コンデンサ11の充放電電圧V10)する
こととなる。
【0027】これによって、二次コイル11bに高電圧
が発生し、点火プラグ13で火花放電し、点火動作を行
う。なお、この時の点火タイミング(トリガタイミン
グ)は、定常の点火タイミング(上死点前約30°)で
あるため、正回転が継続されるものである。
が発生し、点火プラグ13で火花放電し、点火動作を行
う。なお、この時の点火タイミング(トリガタイミン
グ)は、定常の点火タイミング(上死点前約30°)で
あるため、正回転が継続されるものである。
【0028】次に、内燃機関の逆転時においては、エキ
サイタコイル6およびトリガコイル7はそれぞれ図4
(a),(b)に示した電圧Ve ,Vt の反転し
た、正転時とは逆の電圧を誘起する。
サイタコイル6およびトリガコイル7はそれぞれ図4
(a),(b)に示した電圧Ve ,Vt の反転し
た、正転時とは逆の電圧を誘起する。
【0029】そして、エキサイタコイル6に第1の正の
誘起電圧V4 が発生しても、第2のスイッチング素子
8であるサイリスタが導通状態になっていないため、点
火用充放電コンデンサ10には電荷が充電されず、トリ
ガコイル7の第1の正の誘起電圧V4´ が発生する
と、第1のスイッチング素子12であるサイリスタがト
リガし導通状態となるが、上記点火用充放電コンデンサ
10に電荷が充電されていないため、点火動作に至らな
い。なお、この時の点火タイミング(トリガタイミン
グ)は定常の点火タイミング(上死点前約30°)であ
るが、上記したように点火動作をしないため逆回転はし
ないのである。
誘起電圧V4 が発生しても、第2のスイッチング素子
8であるサイリスタが導通状態になっていないため、点
火用充放電コンデンサ10には電荷が充電されず、トリ
ガコイル7の第1の正の誘起電圧V4´ が発生する
と、第1のスイッチング素子12であるサイリスタがト
リガし導通状態となるが、上記点火用充放電コンデンサ
10に電荷が充電されていないため、点火動作に至らな
い。なお、この時の点火タイミング(トリガタイミン
グ)は定常の点火タイミング(上死点前約30°)であ
るが、上記したように点火動作をしないため逆回転はし
ないのである。
【0030】次に上記エキサイタコイル6の負の誘起電
圧V5´が発生すると、正転時同様に点火制御用コンデ
ンサ16に電荷が充電され、この電荷の放電で第2のス
イッチング素子8を図4(e)のトリガ電圧Vgtのt
2 期間トリガしつづけ、導通状態を維持する。
圧V5´が発生すると、正転時同様に点火制御用コンデ
ンサ16に電荷が充電され、この電荷の放電で第2のス
イッチング素子8を図4(e)のトリガ電圧Vgtのt
2 期間トリガしつづけ、導通状態を維持する。
【0031】そして、エキサイタコイル6の第2の正の
誘起電圧V6 が発生すると、第2のスイッチング素子
8が導通状態であるため、点火用充放電コンデンサ10
が充電される。
誘起電圧V6 が発生すると、第2のスイッチング素子
8が導通状態であるため、点火用充放電コンデンサ10
が充電される。
【0032】また、トリガコイル7の第2の正の電圧V
6´ が発生すると、第1のスイッチング素子12であ
るサイリスタがトリガされるので、点火用充放電コンデ
ンサ10の電荷が、正転時同様、イグニッションコイル
11の一次コイル11aに供給され、二次コイル11b
に高電圧が発生して、点火プラグ13で火花放電し、点
火動作が行われる。
6´ が発生すると、第1のスイッチング素子12であ
るサイリスタがトリガされるので、点火用充放電コンデ
ンサ10の電荷が、正転時同様、イグニッションコイル
11の一次コイル11aに供給され、二次コイル11b
に高電圧が発生して、点火プラグ13で火花放電し、点
火動作が行われる。
【0033】なお、ここで、この時の点火タイミング
(トリガタイミング)は定常の点火タイミングより遥か
に遅れた上死点後約45〜50°であるため、点火プラ
グでは火花放電による点火動作をするが、排気ポートが
開きかける状態となるため、シリンダー内では燃焼が起
らない。従って、点火動作は行われるが、機関は回転動
作をすることができないので、逆回転はしないのであ
る。
(トリガタイミング)は定常の点火タイミングより遥か
に遅れた上死点後約45〜50°であるため、点火プラ
グでは火花放電による点火動作をするが、排気ポートが
開きかける状態となるため、シリンダー内では燃焼が起
らない。従って、点火動作は行われるが、機関は回転動
作をすることができないので、逆回転はしないのであ
る。
【0034】また、点火制御用コンデンサ16の充電電
圧レベルを抑制するツェナーダイオード17は、エキサ
イタコイル6に誘起する正・負両誘起電圧が、内燃機関
の回転の上昇とともに上昇する。
圧レベルを抑制するツェナーダイオード17は、エキサ
イタコイル6に誘起する正・負両誘起電圧が、内燃機関
の回転の上昇とともに上昇する。
【0035】そこで、内燃機関が中・高速回転、つまり
1周期の時間が短くなって、上記時定数C16R19に
よって放電する点火制御用コンデンサ16の充放電電圧
V16´が、エキサイタコイル6の次の周期の第1の正の
誘起電圧V4 の発生までオーバーラップしないよう
に、点火制御用コンデンサ16の充電電圧レベルを抑制
する。
1周期の時間が短くなって、上記時定数C16R19に
よって放電する点火制御用コンデンサ16の充放電電圧
V16´が、エキサイタコイル6の次の周期の第1の正の
誘起電圧V4 の発生までオーバーラップしないよう
に、点火制御用コンデンサ16の充電電圧レベルを抑制
する。
【0036】つまり、ツェナーダイオード17がない場
合、特に、逆転時においてエキサイタコイル6に誘起す
る負の誘起電圧が内燃機関の回転の上昇とともに上昇す
るので、点火制御コンデンサ16の充放電電圧V16´
がエキサイタコイル6の次の周期の第1の正の誘起電圧
V4 発生までオーバーラップしてしまう。
合、特に、逆転時においてエキサイタコイル6に誘起す
る負の誘起電圧が内燃機関の回転の上昇とともに上昇す
るので、点火制御コンデンサ16の充放電電圧V16´
がエキサイタコイル6の次の周期の第1の正の誘起電圧
V4 発生までオーバーラップしてしまう。
【0037】これにより、第2のスイッチング素子8を
導通させてしまい、点火用充放電コンデンサ10が第1
の正の誘起電圧で電荷を充電し、上記定常の点火タイミ
ングで点火動作を行い、逆転を継続することになってし
まう。この考案では、かかる従来の問題をツェナーダイ
オード17により解消している。
導通させてしまい、点火用充放電コンデンサ10が第1
の正の誘起電圧で電荷を充電し、上記定常の点火タイミ
ングで点火動作を行い、逆転を継続することになってし
まう。この考案では、かかる従来の問題をツェナーダイ
オード17により解消している。
【0038】なお、正転時においては上記オーバーラッ
プは何等点火動作には支障を来さないものである。
プは何等点火動作には支障を来さないものである。
【0039】
【考案の効果】以上のように、この考案によれば、点火
用充放電コンデンサの充電を制御する第2のスイッチン
グ素子と、エキサイタコイルの負の誘起電圧を充電する
点火制御用コンデンサと、該点火制御用コンデンサの充
電電圧を所定レベルに抑制するツェナーダイオードとを
設けて、上記点火制御用コンデンサ,該点火制御用コン
デンサと上記第2のスイッチング素子のゲートとの間に
接続された抵抗および上記ツェナーダイオードにより形
成された時定数回路により、上記第2のスイッチング素
子の導通時間を設定するように構成したので、ロータ磁
極の形状の改良をすることなく、確実に内燃機関の逆転
を防止できるとともに、正転時の点火動作および点火性
能に悪影響を与えるのを防止でき、かかる利点を簡素か
つ低コストにて得られる効果がある。
用充放電コンデンサの充電を制御する第2のスイッチン
グ素子と、エキサイタコイルの負の誘起電圧を充電する
点火制御用コンデンサと、該点火制御用コンデンサの充
電電圧を所定レベルに抑制するツェナーダイオードとを
設けて、上記点火制御用コンデンサ,該点火制御用コン
デンサと上記第2のスイッチング素子のゲートとの間に
接続された抵抗および上記ツェナーダイオードにより形
成された時定数回路により、上記第2のスイッチング素
子の導通時間を設定するように構成したので、ロータ磁
極の形状の改良をすることなく、確実に内燃機関の逆転
を防止できるとともに、正転時の点火動作および点火性
能に悪影響を与えるのを防止でき、かかる利点を簡素か
つ低コストにて得られる効果がある。
【図1】この考案の一実施例による内燃機関の無接点点
火装置の一部を示す回路図である。
火装置の一部を示す回路図である。
【図2】この考案の内燃機関の無接点点火装置を一部破
断して示す正面図である。
断して示す正面図である。
【図3】内燃機関の正転時における図1の回路各部の電
圧波形を示すタイミングチャートである。
圧波形を示すタイミングチャートである。
【図4】内燃機関の逆転時における図1の回路各部の電
圧波形を示すタイミングチャートである。
圧波形を示すタイミングチャートである。
1 ロータ 6 エキサイタコイル 7 トリガコイル 8 第2のスイッチング素子 10 点火用充放電コンデンサ 11 イグニッションコイル 12 第1のスイッチング素子 16 点火制御用コンデンサ 17 ツェナーダイオード 19 抵抗
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトの回転に同
期して回転する磁石および磁極を有するロータと、該ロ
ータに対向配置され、かつエキサイタコイルとトリガコ
イルとをそれぞれ巻装配置したコアと、上記エキサイタ
コイルの正の誘起電圧を充電する点火用充放電コンデン
サと、上記トリガコイルの正の誘起電圧が所定のトリガ
レベルに達したときにトリガされて導通し、上記点火用
充放電コンデンサの電荷をイグニッションコイルに供給
する第1のスイッチング素子とを備えた内燃機関の無接
点点火装置において、上記点火用充放電コンデンサの充
電を制御する第2のスイッチング素子と、上記エキサイ
タコイルの負の誘起電圧を充電する点火制御用コンデン
サと、該点火制御用コンデンサの充電電圧を所定レベル
に抑制するツェナーダイオードと、上記点火制御用コン
デンサ,該点火制御用コンデンサと上記第2のスイッチ
ング素子のゲートとの間に接続された抵抗および上記ツ
ェナーダイオードから形成されて、上記第2のスイッチ
ング素子の導通時間を設定する時定数回路とを設けたこ
とを特徴とする内燃機関の無接点点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP403593U JP2586057Y2 (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | 内燃機関の無接点点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP403593U JP2586057Y2 (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | 内燃機関の無接点点火装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0658168U JPH0658168U (ja) | 1994-08-12 |
JP2586057Y2 true JP2586057Y2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=11573715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP403593U Expired - Lifetime JP2586057Y2 (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | 内燃機関の無接点点火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586057Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4666628B2 (ja) * | 2005-12-19 | 2011-04-06 | 追浜工業株式会社 | 内燃機関の無接点点火装置 |
-
1993
- 1993-01-18 JP JP403593U patent/JP2586057Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0658168U (ja) | 1994-08-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20060107935A1 (en) | Kickback preventing circuit for engine | |
JPS6252147B2 (ja) | ||
JP2586057Y2 (ja) | 内燃機関の無接点点火装置 | |
JP4337470B2 (ja) | コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 | |
JP3329165B2 (ja) | 内燃機関用点火装置 | |
JP3149755B2 (ja) | コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 | |
JP3986006B2 (ja) | 内燃機関の無接点点火装置 | |
JPS5913342Y2 (ja) | 内燃機関点火装置 | |
JPS638864Y2 (ja) | ||
JPH0710062Y2 (ja) | オートスタータ付携帯用作業機 | |
JPH0119071B2 (ja) | ||
JPS59229055A (ja) | コンデンサ放電式内燃機関点火装置 | |
JPH0712692Y2 (ja) | 内燃機関の無接点点火装置 | |
JPH037578Y2 (ja) | ||
JPS5941669A (ja) | コンデンサ放電式内燃機関点火装置 | |
JPS6038063Y2 (ja) | 内燃機関点火装置 | |
JPS6235903Y2 (ja) | ||
JPH048315Y2 (ja) | ||
JP2003028035A (ja) | 内燃機関の無接点点火装置 | |
JPS5941338Y2 (ja) | 内燃機関点火装置 | |
JP3123294B2 (ja) | 内燃機関用無接点点火装置 | |
JPH045735Y2 (ja) | ||
JPS5941339Y2 (ja) | 扉装置 | |
JPS6226619Y2 (ja) | ||
JPH045736Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080925 Year of fee payment: 10 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080925 Year of fee payment: 10 |