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JP2585422B2 - 1―(2―ハロエトキシ)―4―(2―アルコキシエチル)ジアルキルベンゼン類及びその合成中間体並びにそれらの製造法 - Google Patents

1―(2―ハロエトキシ)―4―(2―アルコキシエチル)ジアルキルベンゼン類及びその合成中間体並びにそれらの製造法

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JP2585422B2
JP2585422B2 JP1100175A JP10017589A JP2585422B2 JP 2585422 B2 JP2585422 B2 JP 2585422B2 JP 1100175 A JP1100175 A JP 1100175A JP 10017589 A JP10017589 A JP 10017589A JP 2585422 B2 JP2585422 B2 JP 2585422B2
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JP
Japan
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compound
chloroethoxy
reaction
alkyl group
lower alkyl
Prior art date
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JP1100175A
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Inventor
幹人 加島
登 掛谷
公一 柏木
結実樹 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Ube Corp
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Ube Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd, Ube Industries Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP1100175A priority Critical patent/JP2585422B2/ja
Publication of JPH02282344A publication Critical patent/JPH02282344A/ja
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Publication of JP2585422B2 publication Critical patent/JP2585422B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、新規な1−(2−ハロエトキシ)−4−
(2−アルコキシエチル)ジアルキルベンゼン類(以
下、「化合物(I)」という)及びその合成中間体並び
にそれらの製造法に関する。
化合物(I)は、一般に、医薬、農薬の有用な中間体
であること、特に、殺虫剤として高活性を示す化合物の
中間体の一群に属することが知られているが、従来、文
献未記載の新規な化合物である。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 従来の公知技術を利用して化合物(I)を製造する場
合、工業的に安価なジアルキルフェノール類を出発原料
とし、これにまずクロロエチル基を導入し、1−(2−
クロロエトキシ)ジアルキルベンゼン類を製造し、次い
でアルコキシエチル基を導入し、化合物(I)を製造す
る方法が工程数も少なく有利である。
まず、クロロエチル基の導入については、フェノール
類のハロエチルエーテル化法がよく知られており(例え
ば、Organic Synthesis Coll.,435)、この場合、同
様の方法でジアルキルフェノールに、安価な1,2−ジク
ロロエタンを作用させることにより、容易に1−(2−
クロロエトキシ)ジアルキルベンゼン類を製造すること
ができる。
しかし、次工程のアルコキシエチル基の導入は、従来
の公知の方法で、収率よく行なうことは困難である。例
えば、芳香環へのエトキシエチル基の導入例である、
(2−アルコキシエチル)ベンゼン類の合成法として
は、従来、1−アルコキシ−2−フェニルアセチレンの
還元(T.L.Jacobs,W.R.Scott Jr.,J.Am.Chem.Soc.,75,5
497(1953))、フェニルリチウムと1−クロロ−2−
アルコキシエタンとの反応(L.Summers,M.L.Larson,J.A
m.Chem.Soc.,74,4498(1952))、フェネチルアルコー
ル体のO−エチル化(S.Mamedov,D.N.Khydyrov,Zh.Obs
h.Khim.,32,1431(1962);A.Mers,Angew.Chem.Interna
t.Edit.,12,816(1973))などの方法が知られている。
しかし、これらは工業的に実施するには、原料が高価
で経済性に乏しい、あるいは、工程数が多くなるなどの
欠点があり、工業的製法としては満足できるものではな
かった。
本発明者らは、これらの実情に鑑み、安価な原料から
少ない工程数で化合物(I)を製造できる工業的製法を
開発することを目的として鋭意検討を行なった結果、1
−(2−ハロエトキシ)ジアルキルベンゼン類から少な
い工程数で安価に製造できる各種合成中間体を利用する
ことにより化合物(I)を製造することに成功し、本発
明を完成した。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) 本発明は、 次式(I): (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して、低級アル
キル基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。) で示される化合物及びその合成中間体並びにそれらの製
造法に関するものである。
本発明の化合物(I)は、以下に示す種々のルートに
従って合成することができる。
前記式中、R1、R2、R3及びR5は、それぞれ独立して、
低級アルキル基を表わし;X1、X2及びX4は、それぞれ独
立して、ハロゲン原子を表わす。
前記低級アルキル基とは、炭素数1〜6の直鎖状又は
分枝状のアルキル基をいい、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基が挙げられ、前記ハロゲン原子としては、例
えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本発明の化合物(I)の具体例としては以下のような
化合物が挙げられる。
1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−2,3−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−2,3−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−2,5−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−2,5−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−2,6−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−2,6−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−3,5−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−3,5−ジメチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−3,5−ジ−sec−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−3,5−ジ−sec−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−2,5−ジ−tert−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−2,5−ジ−tert−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエ
チル)−2,6−ジ−tert−ブチルベンゼン、 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエ
チル)−2,6−ジ−tert−ブチルベンゼン。
工程(III)→(II) 前記式(III)で示される化合物と、ホルムアルデヒ
ド又はその重合物と、ハロゲン化水素とを反応させるこ
とにより前記式(II)で示される化合物を製造すること
ができる。
本反応は、通常、化合物(III)を適当な有機溶媒と
ハロゲン化水素酸中に入れておき、そこへホルムアルデ
ヒド又はその重合物とハロゲン化水素ガスを導入するこ
とにより行う。また、本反応は有機溶媒だけ又はハロゲ
ン化水素酸だけでも行うこともできる。
本反応に用いられるホルムアルデヒドは、そのまま、
又は水溶液(ホルマリン)の状態で用いられる。ホルマ
リンを用いる場合、その濃度が50〜10重量%のものが好
ましい。濃度が高すぎると沈殿が生じやすく、濃度が低
すぎると反応速度が遅くなり収率が低下する。ホルムア
ルデヒドの重合物としては、パラホルムアルデヒドやト
リオキサンが用いられる。ホルムアルデヒドは化合物
(III)に対して、通常1〜20倍(モル比)、好ましく
は2〜10倍(モル比)が用いられる(ホルマリンや重合
物の場合にはホルムアルデヒドに換算して用いる)。ホ
ルムアルデヒドが少なすぎると反応液がうまく混ざらな
くなり収率が低下し、多すぎると副生物が増加する。
本反応に用いられる有機溶媒としては、例えば四塩化
炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン、ジオキサン、酢酸、ベンゼン、ト
ルエン、クロルベンゼン、炭素数が4〜10の飽和炭化水
素が挙げられる。この中でも四塩化炭素が最も好適に用
いられる。化合物(III)の濃度は、有機溶媒に対し
て、通常0.1〜15モル/、好ましくは0.5〜10モル/
である。あまり濃度が高すぎると攪拌が困難となり、低
すぎると反応速度が遅くなり収率が低下する。
ハロゲン化水素酸(ハロゲン化水素の10〜60%水溶
液)は化合物(III)1モルに対して、通常0〜50モ
ル、好ましくは0.2〜10モル用いる。ハロゲン化水素酸
が多すぎると反応速度が遅くなり、導入するハロゲン化
水素ガスが多量に必要となる。少なすぎると導入するハ
ロゲン化水素が充分吸収されなくなる。このハロゲン化
水素酸を相当する水に置き換えて導入するハロゲン水素
ガスをその分増加させてもよい。
ハロゲン化水素ガスは、化合物(III)1モルに対し
て、通常1〜200モル、好ましくは5〜50モル用いる。
ハロゲン化水素ガスが少なすぎると反応速度が非常に遅
く収率が低下し、多すぎると過剰のハロゲン化水素ガス
が吸収されずむだになり、かつ副生成物が増加する。
反応温度は、通常−30〜20℃、好ましくは−20〜10℃
である。反応温度が高すぎると副反応が進行してしまい
収率が低下し、低すぎると反応速度が低下して収率が低
下する。
ハロゲン化水素ガスの導入は、通常0.5〜50時間、好
ましくは1〜20時間で行う。短すぎるとハロゲン化水素
ガスが充分には吸収されず、温度制御も困難になる。長
すぎると副生成物が増加して収率が低下する。ホルムア
ルデヒド又はその重合物はハロゲン化水素ガス導入中に
加え終るようにする。
ハロゲン化水素ガス導入終了後に未反応原料が残って
いる場合は、更に0.5〜5時間反応させる。長すぎると
副反応が進行する。
また、前記式(II)で示される化合物は、前記式(II
I)で示される化合物と、 次式(C): R4OCH2X2 (C) (式中、R4は前述の低級アルキル基を表わし;X2は前記
と同義である。) で示される化合物を、酢酸及びX2に対応するハロゲン化
水素水溶液の存在下で反応させることによっても製造す
ることができる。
本反応は、高価な金属触媒を必要とせず、かつ、ハロ
ゲン化水素ガス又は硫酸、発煙硫酸等の取り扱いの難し
い酸を使用することなく、温和な条件下、簡便な設備、
簡便な装置で化合物(II)を製造できることから、工業
的に適した優れた製造法である。
前記式(C)で示される化合物の具体例としては、ク
ロロメチルメチルエーテル、ブロモメチルメチルエーテ
ル、ヨードメチルメチルエーテル、クロロメチルエチル
エーテル、ブロモメチルエチルエーテル、ヨードメチル
エチルエーテル、クロロメチルブチルエーテル、クロロ
メチル−tert−ブチルエーテル、クロロメチルプロピル
エーテル等が挙げられる。
化合物(C)は、化合物(III)に対して、通常0.1〜
20.0倍モル、好ましくは1.0〜5.0倍モル使用する。
酢酸の使用量は化合物(III)に対して、通常0.5倍モ
ル以上であることが好ましい。これ以下でも構わない
が、反応速度が低下する。
ハロゲン化水素水溶液のハロゲン水素濃度は5%以
上、好ましくは15%以上で、特に好ましくは20〜50%で
ある。ハロゲン化水素量は、化合物(III)に対して、
通常0.2モル以上、好ましくは0.5モル以上である。
溶媒は使用しても、しなくてもよいが、使用する場合
は、溶媒として、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチ
レン、ジクロロエタン、ジオキサン、ベンゼン、クロロ
ベンゼン、炭素数5〜10の飽和炭化水素が用いられる。
中でも四塩化炭素が好適である。反応温度は、通常80℃
以下、好ましくは0〜40℃である。これ以下でも構わな
いが反応速度が低下する。
工程(II)→(I) 前記式(II)で示される化合物と、 次式(A): X3CH2OR1 (A) (式中、R1は前記と同義であり;X3は前述のハロゲン原
子を表わす。) で示される化合物を、金属マグネシウムの存在下で反応
させることにより前記式(I)で示される化合物を製造
することができる。
金属マグネシウムは、通常グリニャール反応に使用す
るものであれば、形状その他、特に制限はない。
化合物(A)は、化合物(II)に対して、通常0.1〜2
0.0倍モル、好ましくは1.0〜5.0倍モル使用する。金属
マグネシウムは、化合物(II)に対して、通常0.1〜20.
0倍グラム原子、好ましくは1.0〜5.0倍グラム原子使用
する。
溶媒は、化合物(II)が溶解さえしていれば、使用し
ても、しなくてもよいが、使用する場合は、一般にグリ
ニャール反応に用いられる溶媒、即ち、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルセロソ
ルブ、ジグリム、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン
等のエーテル類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン等の炭化水素類の単一又は混合系溶媒が挙
げられる。
反応温度は、通常80℃以下、好ましくは30℃以下、特
に好ましくは0℃〜−20℃である。
この反応を行うに際し、触媒を共存させてもよい。共
存させる場合、触媒としては、ヨウ素、塩化第二水銀、
臭化メチル、臭化エチル等グリニャール反応で一般に使
用されているものが挙げられる。
この反応は、空気存在下で行っても構わないが、通常
はアルゴン、ヘリウム、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気
下に行う方が好適である。
次に、反応の実施方法について説明する。
溶媒又は触媒の共存下又は非共存下、マグネシウムに
化合物(II)を作用させ、グリニャール反応剤を製造
し、これに化合物(A)を作用させることにより、化合
物(I)を製造することができる。
ただし、マグネシウムに化合物(II)及び(A)を作
用させる順序は、これに限られることはなく、マグネシ
ウムに化合物(A)を作用させた後、化合物(II)を作
用させても、また化合物(II)及び(A)をマグネシウ
ムに同時に作用させてもよい。
本反応に用いる前記式(A)で示される化合物は、好
ましくは、アルカリを含有する、 次式(B): R1OH (B) (式中、R1は前記と同義である。) で示されるアルコールと、パラホルムアルデヒドを反応
させた後、ハロゲン化水素で処理することにより製造す
ることができる。
本反応に用いられるパラホルムアルデヒドは、好まし
くは市販の純度80%以上のものである。
アルコール(B)は、パラホルムアルデヒドに対し
て、通常0.5〜2倍モル、好ましくは0.7〜1.5倍モル、
更に好ましくは0.9〜1.1倍モルが用いられる。アルコー
ル(B)が少なすぎると未反応のパラホルムアルデヒド
が残り、多すぎるとホルムアルデヒドアルキルアセター
ルの副生が増加する。
本反応で用いるアルカリとしては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化リチウム、ナトリウムアルコラート、カ
リウムアルコラート、マグネシウムアルコラート、リチ
ウムアルコラートが挙げられ(アルコラートは反応に用
いるアルコール由来のものが好ましい。)、好ましく
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムア
ルコラート、カリウムアルコラートが用いられる。
これらのアルカリは、そのまま又は水溶液もしくはア
ルコール溶液としてアルコール中に加えられる。用いら
れるアルカリの量は、パラホルムアルデヒドに対して、
通常0.00001〜0.1倍モル、好ましくは0.0001〜0.01倍モ
ルである。アルカリ量が少なすぎるとパラホルムアルデ
ヒドの溶解速度が遅くなり、多すぎるとハロゲン化水素
ガス導入初期の発熱が多くなり温度調節が困難になる。
パラホルムアルデヒドにアルカリ含有アルコールを作
用させる温度は、通常10〜200℃、好ましくは30〜100℃
である。温度が低すぎるとパラホルムアルデヒドの溶解
に時間を要し、高すぎるとハロゲン化水素導入前の冷却
に時間を要する。
塩化水素ガスの量は、通常、パラホルムアルデヒドの
1.2〜3倍モルである。ハロゲン化水素ガスが少なすぎ
るとホルムアルデヒドジアルキルアセタールが増加し
て、多すぎるとハロメチルアルキルエーテルの水層への
溶解量が増加してしまう。
ハロゲン化水素ガス導入次の温度は、通常15〜−25
℃、好ましくは10〜−20℃である。反応温度が高すぎる
とホルムアルデヒドジアルキルアセタールが増加し、低
すぎると反応速度が遅くなる。ハロゲン化水素導入の時
間は、冷却能力により大きく異なる。通常1〜10時間程
度で導入を行うが、短すぎると温度調節が困難となる。
しかし、ハロゲン化水素ガス導入の時間が10時間をはる
かに超えても反応には何らさしつかえない。
工程(VIII)→(V) 前記式(VIII)で示される化合物を、 次式(D): (R5COO)nM (D) (式中、R5は前記と同義であり;Mは1価又は2価の金属
を表わし;nは1又は2を表わす。) で示される化合と反応させることにより前記式(V)で
示される化合物を製造することができる。
前記式(D)において、Mで表わされる金属原子は、
1価又は2価のアルカリ金属又はアルカリ土類金属であ
り、好ましくはナトリウム又はカリウムである。
用いる溶媒は、原料(VIII)を溶解し、カルボン酸金
属塩(D)の全部又は一部を溶解し、反応を阻害しない
ものであれば如何なるものでもよく、例えばメタノー
ル、エタノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチ
ルピロリドン等が挙げられ、特にジメチルホルムアミド
が好ましい。反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは3
0〜60℃である。カルボン酸金属塩(D)の使用量は、
原料(VIII)に対して、通常1〜10倍、好ましくは1.5
〜3倍当量である。
反応の進行は、反応溶液の一部をとり、ガスクロマト
グラフィーにより分析し、追跡することができる。原料
(VIII)が消費されたところで常圧又は減圧下において
反応溶媒を留去し、残渣を水中にあけ、有機溶媒で抽出
後、水洗、乾燥し、抽出溶媒を留去すると化合物(V)
が得られる。必要に応じて、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶、蒸留等の方法を用いて精製することができ
るが、通常は精製なしで十分な純度のものが得られる。
本反応で用いる前記式(VIII)で示される化合物は、
例えば以下のようにして製造することができる。
前記式(IX)で示されるフェノール類と、 次式(E): Z1CH2CH2X1 (E) (式中、Z1はハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ
基又はアリールスルホニルオキシ基を表わし;X1は前記
と同義である。) で示される化合物を塩基の存在下で反応させると、前記
式(III)で示される化合物が得られる。
次いで、この化合物(III)をルイス酸の存在下、 次式(F): X5COCH2X4 (F) (式中、X5はハロゲン原子、水酸基又は式: で示される基を表わし;X4は前記と同義である。) で示される化合物と反応させることにより化合物(VII
I)を製造することができる。
前記式(F)で示される化合物としては、クロロ酢酸
クロリド、ブロモ酢酸ブロミド等の酸ハロゲン化物;無
水クロロ酢酸、無水ブロモ酢酸等の酸無水物;及びクロ
ロ酢酸、ブロモ酢酸等のカルボン酸が挙げられるが、好
ましくはクロロ酢酸クロリドが挙げられる。その使用量
は、化合物(III)に対して、通常1〜3倍当量、好ま
しくは1〜1.5倍当量である。
用いる溶媒としては、ニトロベンゼン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ニトロメタン、塩化メチレン、
四塩化炭素、二硫化炭素等、反応に関与しないものであ
れば如何なるものでもよい。
反応温度は、通常−20〜100℃、好ましくは0〜30℃
である。
用いるルイス酸としては、塩化アルミニウム、臭化ア
ルミニウム、三塩化ホウ素、四塩化チタン、三フッ化ホ
ウ素、塩化第二スズ、塩化亜鉛等が挙げられる。その使
用量は、化合物(III)に対して、通常1〜5倍当量、
好ましくは1〜3倍当量である。
反応の進行は、反応液の一部に水を加えて反応を停止
し、有機層をガスクロマトグラフィーにより分析して追
跡することができる。化合物(III)が消費されたら、
水を加えてルイス酸を分解し、有機溶媒で抽出後、水
洗、乾燥する。溶媒を留去することにより、化合物(VI
II)を得ることができる。必要に応じてカラムクロマト
グラフィー、再結晶、蒸留等により精製することができ
る。
工程(V)→(IV) 前記式(V)で示される化合物を、水素化ホウ素ナト
リウム及び三フッ化ホウ素エーテル錯塩からなる還元剤
で処理することにより前記式(IV)で示される化合物を
製造することができる。
従来、芳香族ケトンをメチレン鎖に還元する方法はい
くつか知られているが、例えば亜鉛アマルガムを用いる
クレメンゼン還元、ヒドラジンと水酸化アルカリを用い
るウォルフ−キッシュナー還元及び金属触媒を用いた水
素添加法等が一般的である。しかし、これらの方法を用
い、化合物(V)を還元する場合、次のような問題点が
ある。
1)ウォルフ−キッシュナー還元では、強塩基を用いる
ため原料のアシルオキシアシル基の分解、重合が起こ
る。
2)クレメンゼン還元では、水銀を用いるため医農薬中
間体合成には適当でなく、またアマルガムの発火の危険
及び反応後の処理の問題がある。
3)金属触媒を用いる水素添加では、例えばR.L.Clark
らがJ.Am.Chem.Soc.,77,661(1955)中で示しているよ
うに、Pd−炭素ではアシルオキシアシル基はアシル基に
還元され、本反応で目的とするヒドロキシエチル基を与
えない。
また、H.Adkinsらは、J.Am.Chem.Soc.53,1091(193
1)及び70,3121(1948)中でCu−CrO触媒を用い、アセ
ト酢酸エチルを還元し、3−ヒドロキシ酪酸及び1,3−
ブタンジオールをそれぞれ選択的に合成しているが、従
来、ケトエステルのケトン部をメチレンにエステル部を
アルコールに選択的に同時に還元する方法は文献記載が
なかった。
水素化ホウ素ナトリウムの使用量は、原料(V)に対
して、通常1〜10倍当量、好ましくは2〜5倍当量であ
る。
三フッ化ホウ素エーテル錯塩の使用量は、原料(V)
に対して、5〜50倍当量、好ましくは10〜30倍当量であ
る。
本反応は無溶媒でも行うことができるが、通常は溶媒
を用いる。溶媒としては、反応を阻害しないものであれ
ば如何なるものでもよいが、好ましくはテトラヒドロフ
ラン、ジグリム、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソ
プロピルエーテル等のエーテル系溶媒を挙げられる。
反応温度は、通常0〜80℃である。
反応の進行は、反応液の一部をとり、水又は希酸によ
り反応試薬を分解した後、適当な有機溶媒で抽出し、有
機層をガスクロマトグラフィー又は薄層クロマトグラフ
ィー等により分析して追跡することができる。原料が消
費されたところで、水又は希鉱酸を加えて反応試薬を分
解し、適当な有機溶媒で抽出後、水洗、乾燥して抽出溶
媒を留去すると化合物(IV)が得られる。必要に応じて
カラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法を用いて精製
することができるが、通常は精製なしで充分な純度のも
のが得られる。
工程(IV)→(I) 前記式(IV)で示される化合物を、アルカリの存在下
でジアルキル硫酸と反応させることにより前記式(I)
で示される化合物を製造することができる。
工程(V)→(VI) 前記式(V)で示される化合物を、ラネーニッケルの
存在下、水素加圧下で処理することにより前記式(VI)
で示される化合物を製造することができる。
従来、アシルオキシアシル基を2−アシルオキシエチ
ル基に選択的に還元する方法は知られていない。
用いる溶媒は、通常の接触水素添加に用いられる溶媒
であれば如何なるものでもよく、例えばメタノール、エ
タノール、ジエチルエーテル、酢酸エチル、ジオキサ
ン、シクロヘキサン、水、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルホルムアミド等が挙げられる。
反応温度は、通常50〜200℃、好ましくは80〜150℃で
ある。
ラネーニッケルの使用量は、原料(V)に対して、通
常1〜100重量%、好ましくは5〜50重量%である。
水素圧は、通常10〜100kg/cm2Gであり、好ましくは20
〜70kg/cm2Gである。反応の進行は、反応中の圧力の減
少、又は反応液の一部をとりガスクロマトグラフィーで
分析して追跡することができる。反応後は、放冷して水
素を解放後、ラネーニッケルを別し、反応溶媒を留去
することにより粗製の化合物(VI)を得ることができ
る。必要に応じてカラムクロマトグラフィー、蒸留、再
結晶等の方法を用いて精製することができる。
工程(V)→(VII) 前記式(V)で示される化合物を、ラネーニッケルの
存在下、常圧で処理することにより前記式(VII)で示
される化合物を製造することができる。
従来、アシルオキシアシル基を1−ヒドロキシ−2−
アシルオキシエチル基に選択的に還元する方法は知られ
ていない。
用いる溶媒は、通常の接触水素添加に用いられるもの
であれば如何なるものでもよく、例えばメタノール、エ
タノール、酢酸エチル、ジオキサン、水、テトラヒドロ
フラン、ジメチルホルムアミド等が挙げられるが、好ま
しくはエタノール及びメタノールである。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜80℃で
ある。
ラネーニッケルの使用量は、原料(V)に対して、通
常1〜150重量%、好ましくは5〜50重量%である。
反応の進行は、反応液の一部をとり、薄層クロマトグ
ラフィーにより分析して追跡することができる。反応後
は、ラネーニッケルを別し、反応溶媒を留去すること
により化合物(VII)を得ることができる。通常は精製
なしで充分な純度のものが得られるが、必要に応じてカ
ラムクロマトグラフィー、再結晶等で精製することがで
きる。
工程(VII)→(VI) 前記式(VII)で示される化合物を、ラネーニッケル
の存在下、常圧水素で還元することにより前記式(VI)
で示される化合物を製造することができる。
工程(VI)→(I) 前記式(VI)で示される化合物を、アルカリの存在下
でジアルキル硫酸と反応させることにより前記式(I)
で示される化合物を製造することができる。
以上詳述したように、本発明の化合物(I)は、 ルート[1]: (IX)→(III)→(II)→(I)、 ルート[2]: (IX)→(III)→(VIII)→(V)→(IV)→
(I)、 ルート[3]: (IX)→(III)→(VIII)→(V)→(VI)→(I
V)→(I)、 ルート[4]: (IX)→(III)→(VIII)→(V)→(VII)→(V
I)→(IV)→(I)、 及び ルート[5]: (IX)→(III)→(VIII)→(V)→(VII)→(V
I)→(I) の5通りの合成ルートで製造することができるが、工程
数が少ないルート[1]が特に好ましい。
(発明の実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
これらの実施例は、本発明の範囲を何ら制限するもので
はない。
実施例1 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼン(II)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼ
ン184.69g(1.00モル)を四塩化炭素400mlに溶解させて
おき、36%濃塩酸300mlを加え−5℃に冷却した。攪拌
しながら塩化水素ガスの導入と35%ホルマリン430.90g
(5.00モル)の滴下を行った。ホルマリンは3時間で滴
下した。塩化水素ガスは4時間で665.0g(18.20モル)
の導入を終了した。この間、温度は−10〜0℃に保っ
た。塩化水素ガス導入終了後に−5℃で45分間攪拌し
た。
有機相を分取して無水塩化カルシウムで乾燥した。窒
素を導入して塩化水素ガスを除き、濃縮して得た293.00
gの残渣は減圧蒸留で精製した。
収量 195.84g(84%) bp 145〜152℃(2.5mmHg) mp 58〜61℃ 元素分析 C H Cl 理論値 56.67% 6.05% 30.41% 実測値 56.43% 6.01% 30.69% MS(m/e):2331 H−NMR(CDCl3)δ:2.20(3H,s),2.33(3H,s),3.82
(2H,t,J=6Hz),4.21(2H,t,J=6Hz),4.61(2H,s),
6.65(1H,d,J=8Hz),7.11(1H,d,J=8Hz) IR(KBr)cm-1:2915,1585,1475,1295,1255,1100,1030,7
95,650 実施例2 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼン(II)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼ
ン60.00g(0.348モル)を四塩化炭素170mlに溶解させて
おき、水68mlを加え室温で20分間塩化水素ガスを導入し
た。−5℃まで冷却して35%ホルマリン149.39g(1.671
モル)を1.5時間で滴下した。ホルマリンの滴下中も塩
化水素ガスは続けて導入して224.0g(6.145モル)を3
時間で加えた。この間温度は−8〜−2℃に保ち激しく
攪拌した。更にその温度で0.5時間攪拌した。後処理と
精製は実施例1と同様に行った。
収量 59.79g(73.7%) 実施例3 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼン(II)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼ
ン89.20g(0.483モル)を四塩化炭素200mlに溶解させて
おき、36%濃塩酸145mlを加え−4℃に冷却した。攪拌
しながら塩化水素ガスの導入と35%ホルマリン85.78g
(1.000モル)の滴下を行った。ホルマリンは2時間で
滴下した。塩化水素ガスは4時間で820g(22.50モル)
の導入を終了した。この間、温度は−5〜0℃に保っ
た。塩化水素ガス導入終了後、更にその温度で2時間攪
拌した。後処理と精製は実施例1と同様に行った。
収量 80.40g(71%) 実施例4 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼン(II)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼ
ン2.98g(15.6mmol)、酢酸5ml、濃塩酸(35%)5ml、
四塩化炭素5mlを採り、これにクロロメチルエチルエー
テル3.10g(32.4mmol)を滴下して加えた。室温下2時
間攪拌後、分液した。有機相を塩化カルシウムで乾燥
後、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、1−
(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−2,3
−ジメチルベンゼンが92%の収率で生成していた。
実施例5 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼン(II)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼ
ン9.35g(48.9mmol)、酢酸45ml、濃塩酸(35%)15m
l、四塩化炭素15mlを採り、これにクロロメチルエチル
エーテル9.56g(100.1mmol)を滴下して加えた。室温下
3時間攪拌後、分液した。有機相を塩化カルシウムで乾
燥後、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、1−
(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−2,3
−ジメチルベンゼンが86%の収率で生成していた。
実施例6 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼン(II)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼ
ン46.0g(240.5mmol)、酢酸50ml、濃塩酸(35%)50m
l、四塩化炭素50mlを採り、これにクロロメチルエチル
エーテル47.56g(497.8mmol)を滴下して加えた。室温
下3時間攪拌後、分液した。有機相を塩化カルシウムで
乾燥後、溶媒を留去して53.77gの残渣を得た。これを減
圧下蒸留して120〜125℃/0.5mmHgの留分として45.60gの
1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチル)−
2,3−ジメチルベンゼンを得た。(収率80%) 比較例1 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン
3.01g(15.7mmol)、酢酸5ml、四塩化炭素5mlを採り、
クロロメチルエチルエーテル3.08g(32.2mmol)を滴下
して加えた。室温下13時間攪拌後、分液し有機相をガス
クロマトグラフィーで分析したところ、1−(2−クロ
ロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼンが79%未反応の
まま残存し、ビス[4−(2−クロロエトキシ)−2,3
−ジメチルフェニル]メタンが19%の収率で生成してい
た。
比較例2 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン
9.32g(48.7mmol)、酢酸15ml、四塩化炭素15mlを採
り、水冷下塩化水素ガスを吹き込みながら、クロロメチ
ルエチルエーテル9.63g(100.8mmol)を滴下して加え
た。5時間反応後、塩化水素ガスの吹き込みを止め分液
した。有機相をガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、ビス[4−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチ
ルフェニル]メタンが92%の収率で生成していた。
比較例3 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン
3.00g(15.7mmol)、四塩化炭素5ml、濃塩酸(35%)5m
lを採り、これにクロロメチルエチルエーテル3.10g(3
2.4mmol)を滴下して加えた。室温下1時間攪拌後、分
液し有機相をガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベン
ゼンが57%未反応のまま残存し、ビス[4−(2−クロ
ロエトキシ)−2,3−ジメチルフェニル]メタンが38%
の収率で生成していた。
比較例4 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン
3.03g(15.8mmol)、酢酸5ml、四塩化炭素5ml、濃塩酸
(35%)5mlを採り、これにホルマリン(37%)2.55g
(31.4mmol)を滴下して加えた。室温下20時間攪拌後、
分液した。有機相をガスクロマトグラフィーで分析した
ところ、1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル
ベンゼンが35%未反応のまま残存し、ビス[4−(2−
クロロエトキシ)−2,3−ジメチルフェニル]メタンが4
4%の収率で生成していた。
実施例7 クロロメチルエチルエーテル(A)の合成 エタノール1018.6g(22.00モル)に水酸化ナトリウム
1.20g(0.0279モル)を加え65℃で攪拌して溶解させ
た。そこへ、パラホルムアルデヒド(市販80%)825.8g
(ホルムアルデヒドに換算して、22.00モル)を加え、
1時間65℃で加熱攪拌してパラホルムアルデヒドを溶解
させた。
パラホルムアルデヒド溶解後に冷却して0〜10℃に保
ちながら、塩化水素ガス1127g(30.92モル)を6.5時間
かけて導入攪拌した。
反応終了後に有機相を分取して無水塩化カルシウム5.
00gを加えて乾燥後に別して、液を80℃で1.5時間加
熱して塩化水素ガスを除き、続いて蒸留した。
収量 1613.4g(78%) bp 80〜84℃ 実施例8 クロロメチルブチルエーテル(A)の合成 ブタノール74.12g(1.000モル)に水酸化ナトリウム
0.05g(0.001モル)を加え65℃で攪拌して溶解させた。
そこへ、パラホルムアルデヒド(市販80%)37.54g(ホ
ルムアルデヒドに換算して1.000モル)を加え、1時間6
5℃で加熱攪拌した。
パラホルムアルデヒド溶解後に冷却して0〜10℃に保
ちながら、塩化水素ガス51.23g(1.406モル)を3時間
かけて導入攪拌した。
反応終了後に有機相を分取して無水塩化カルシウム0.
30gを加えて乾燥後に別して、液を130℃で1.5時間
加熱して塩化水素ガスを除き、続いて蒸留した。
収量 105.43g(86%) bp 130〜134℃ 比較例5 35%ホルマリン128.70g(1.500モル)とエタノール6
9.45g(1.500モル)を混合しておき、塩化水素ガス199.
0g(5.614モル)を5.5時間かけて導入して攪拌した。塩
化水素ガス導入中は3〜8℃に保った。
塩化水素ガス導入終了後に無水塩化カルシウム30.0g
を加えて攪拌して溶解させた(この塩析を行わないと目
的物が水層に溶解する。)。有機物を分取して無水塩化
カルシウムで乾燥した。
乾燥剤を別して窒素を30分間通して塩化水素を除
き、蒸留した。
収量 95.95g bp 77〜83℃ ここで得られたオイルのNMRスペクトルを測定した結
果、クロロメチルエチルエーテル:クロロメチルメチル
エーテル=87:13のモル比であることがわかった。従っ
て、クロロメチルエチルエーテルの収率は61%と低かっ
た。また、蒸留だけでクロロメチルエチルエーテルを単
離しようとすると、その収率は20〜30%程度まで低下し
てしまった。
実施例9 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン(I)の合成 金属マグネシウム27.43g(1.13g atm)、テトラヒド
ロフラン200mlを採り、窒素気流下−5℃に攪拌しなが
ら冷却した。これに、1−(2−クロロエトキシ)−4
−(クロロメチル)−2,3−ジメチルベンゼン188.8g(8
09.8mmol)のテトラヒドロフラン(1140ml)溶液を反応
液温が0℃を越えないように3.5時間かけて滴下して加
えた。次いで、クロロメチルエチルエーテル108.2g(11
32.5mmol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液を2時
間かけて滴下して加えた。−5〜10℃で30分反応した。
水300ml加え30分攪拌後、トルエン500mlを加えた。分液
後、有機層を飽和食塩水200mlで洗浄した。これを濃縮
して213.84gの釜残を得た。これを減圧蒸留して137〜13
8℃/2mmHgの留分として、166.3gの1−(2−クロロエ
トキシ)−4−(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチ
ルベンゼンを得た。収率80% 元素分析 C H Cl 理論値 65.49 8.24 13.87 実測値 65.26 8.01 13.91 MS(m/e):256(M+),197(M+−CH2OC2H5),135(197−
CH2=CHCl)1 H−NMR(CCl4)δ:1.15〜1.23(3H,t),2.15(3H,s),
2.20(3H,s),2.82〜2.90(2H,t),3.45〜3.60(4H,
m),3.75〜3.80(2H,t),4.10〜4.20(2H,t),6.60〜6.
65(1H,d),6.95〜7.00(1H,d) IR(NaCl板)cm-1:2850〜2960,1590,1480,1370,1300,12
60,1100,800,660 実施例10 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン(I)の合成 金属マグネシウム9.75g(401.2mg atm)、テトラヒド
ロフラン50mlを採り、窒素気流下攪拌しながら0℃に冷
却した。これに、1−(2−クロロエトキシ)−4−
(クロロメチル)−2,3−ジメチルベンゼン46.92g(20
1.3mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)溶液を数ml加
えた。グリニャール化反応が開始したことを確認後、上
記溶液をテトラヒドロフラン(150ml)で更に希釈し、
これを反応液温が0℃を越えないように滴下して加え
た。滴下後、−8〜0℃で2時間反応させた。不溶のマ
グネシウムを別後、クロロメチルエチルエーテル21.2
6g(222.5mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を
滴下して加えた。滴下後、同温度で2時間更に反応させ
た。トルエン500ml、水50mlを加えた後、1N塩酸を20ml
加え酸性にした。分液後、水相をトルエン250mlで抽出
し、有機相を合わせて水200mlで2回洗浄した。芒硝で
乾燥後、溶媒を留去して淡黄色液体54.44gを得た。これ
を減圧下蒸留して136〜139℃/2mmHgの留分として、32.8
2gの1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシ
エチル)−2,3−ジメチルベンゼンを得た。収率67% 実施例11 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン(I)の合成 金属マグネシウム1.81g(74.47mg atm)、痕跡量のヨ
ウ素を採り、室温下、窒素気流下1−(2−クロロエト
キシ)−4−(クロロメチル)−2,3−ジメチルベンゼ
ン9.96g(42.72mmol)のテトラヒドロフラン40ml溶液を
数ml加えた。グリニャール化反応が起こったことを確認
後、上記溶液に更にテトラヒドロフラン30mlで希釈後、
冷却し反応液温が0℃を越えないように滴下して加え
た。滴下後、−5〜0℃で3時間反応後、クロロメチル
エチルエーテル7.00g(73.27mmol)のテトラヒドロフラ
ン50ml溶液を同温度で滴下して加えた。滴下後2時間同
温度で反応させた後、10%塩化アンモニウム水溶液300m
lを加え、1時間攪拌後、トルエン500mlを加え抽出し
た。芒硝で乾燥後、溶媒留去して得た残渣にヘキサン50
mlを加え不溶物を別した。液を濃縮し淡黄液体10.4
7gを得た。これをシリカゲルカラム(展開液トルエン)
にかけ、1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エト
キシエチル)−2,3−ジメチルベンゼン9.02gを分離し
た。収率82% 実施例12 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−エトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン(I)の合成 金属マグネシウム12.51g(514.6mg atm)、痕跡量の
ヨウ素、テトラヒドロフラン100mlを窒素気流下採り、
冷却下1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロメチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン100.3g(430.2mmol)、ク
ロロメチルエチルエーテル49.20g(515.0mmol)のテト
ラヒドロフラン600ml溶液を反応液温が0℃を越えない
ように2.5時間かけて滴下して加えた。更に、−5〜−1
0℃で2時間反応させた後、水150mlを加えた。30分攪拌
後、トルエン250mlを加え分液した。有機相を濃縮して
釜残115.72gを得た。これを減圧蒸留し、142〜149℃/3m
mHgの留分として1−(2−クロロエトキシ)−4−
(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルベンゼン69.59
gを得た。収率63% 実施例13 1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン(I)の合成 金属マグネシウム1.94g(79.82mg atm)、痕跡量のヨ
ウ素を採り、室温下、窒素気流下1−(2−クロロエト
キシ)−4−(クロロメチル)−2,3−ジメチルベンゼ
ン12.41g(53.23mmol)のテトラヒドロフラン50ml溶液
を数ml加えた。グリニャール化反応が起こったことを確
認後、上記溶液を更にテトラヒドロフラン30mlで希釈
後、冷却し反応液温が0℃を越えないように滴下して加
えた。滴下後、−5〜0℃で3時間反応後、クロロメチ
ルメチルエーテル6.40g(79.49mmol)のテトラヒドロフ
ラン50ml溶液を同温度で滴下して加えた。滴下後2時間
同温度で反応させた後、10%塩化アンモニウム水溶液30
0mlを加え、1時間攪拌後、トルエン500mlを加え抽出し
た。芒硝で乾燥後、溶媒留去して得た残渣にヘキサン50
mlを加え不溶物を別した。液を濃縮し淡黄液体9.69
gを得た。これをシリカゲルカラム(展開液トルエン)
にかけ、1−(2−クロロエトキシ)−4−(2−メト
キシエチル)−2,3−ジメチルベンゼン8.40gを分離し
た。収率65% 元素分析 C H Cl 理論値 63.93% 8.61% 14.34% 実測値 63.75% 8.53% 14.52% MS(m/e):244(M+),197,135 実施例14 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロアセチル)
−2,3−ジメチルベンゼン(VIII)の合成 ニトロベンゼン360mlに塩化アルミニウム87.25g(0.6
5mol)を溶解し氷冷した。これに、クロロ酢酸クロリド
65.05g(0.66mol)を30分間で滴下し、次いで1−(2
−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン92.35g
(0.5mol)を滴下した。氷冷下で1時間攪拌した後、室
温で1.5時間攪拌した。再び氷冷し、氷水400mlを加え塩
化アルミニウムを分解した。塩化アルミニウムを完全に
分解した後、静置し、ニトロベンゼン層を分液した。水
層を塩化メチレン200mlで抽出し、これを先のニトロベ
ンゼン層と合わせて3%塩酸300mlで2回、次いで飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液300mlで2回、最後に水洗し
乾燥した。溶媒を留去した後、塩化メチレン100mlに溶
解し、これにヘキサン400mlを加え、析出する白色固体
を集した。集物を減圧乾燥し、97.22gの1−(2−
クロロエトキシ)−4−(クロロアセチル)−2,3−ジ
メチルベンゼンを得た。収率75% MS(m/e):M+260,211,149,121 IR(cm-1):1770,1260,1220,1095,7951 H−NMR(CDCl3)δ:2.20(3H,s),2.40(3H,s),3.87
(2H,t),4.27(2H,t),4.56(3H,s),6.70(1H,d),7.
44(1Hd) 実施例15 4−アセトキシアセチル−1−(2−クロロエトキシ)
−2,3−ジメチルベンゼン(V)の合成 1−(2−クロロエトキシ)−4−(クロロアセチ
ル)−2,3−ジメチルベンゼン13.06g(0.05mol)、酢酸
ナトリウム8.20g(0.1mol)をジメチルホルムアミド(D
MF)120mlに加え、50℃で1.5時間攪拌した。その後、減
圧下(5〜8mmHg)でDMFを留去した。放冷後、5%塩酸
100ml、トルエン100mlを加え分液した。水層をトルエン
70mlで抽出し、先のトルエン層と合わせ5%塩酸100ml
で1回、水100mlで2回洗浄し乾燥した。その後、トル
エンを留去し、4−アセトキシアセチル−1−(2−ク
ロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン13.61gを得
た。収率96% MS(m/e):M+284,211,149,121 IR(cm-1):1745,1590,1230,1110,10601 H−NMR(CDCl3)δ:2.15(6H,s),2.38(3H,s),3.82
(2H,t),4.22(2H,t),5.10(2H,s),6.68(1H,d),7.
42(1H,d) 実施例16 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4−
(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン(IV)の合成 窒素気流下、水素化ホウ素ナトリウム1.33gをテトラ
ヒドロフラン(THF)15mlに懸濁し氷冷した。これに、
同温で三フッ素ホウ素エーテル錯塩24.5g(173mmol)を
10分間で滴下し、これに4−アセトキシアセチル−1−
(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチルベンゼン4.72g
(16.6mmol)をTHF5mlに溶解した溶液を5分間で滴下し
た。氷冷下で1時間攪拌した後、2時間還流した。反応
後、再び氷冷し、5%塩酸を滴下し、完全に反応試薬を
分解し、イソプロピルエーテル100mlを加え抽出した。
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで水で有機相を洗
浄した後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。硫酸ナ
トリウムを別後、イソプロピルエーテルを留去し1−
(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4−(2−
ヒドロキシエチル)ベンゼン3.63gを得た。収率96% IR(cm-1):3400,1260,1105,8001 H−NMR(CDCl3)δ:1.69(1H,s),2.19(3H,s),2.22
(3H,s),2.86(2H,t),3.76(2H,t),3.80(2H,t),4.
18(2H,t),6.64(1H,d),6.96(1H,d) MS(m/e):M+228,197,135,105 実施例17 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4−
(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン(IV)の合成 窒素気流下、水素化ホウ素ナトリウム0.27g(7.02mmo
l)をTHF6mlに懸濁し氷冷した。これに、4−アセトキ
シアセチル−1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメ
チルベンゼン1.00gを三フッ化ホウ素エーテル錯塩5.57g
に溶解したものを1時間で滴下した。滴下後、更に1時
間還流した。反応後、氷冷し、5%塩酸で反応試薬を完
全に分解した後、イソプロピルエーテル50mlを加え抽出
した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで水で洗浄
した後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し、イソプロピ
ルエーテルを留去すると1−(2−クロロエトキシ)−
2,3−ジメチル−4−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼ
ン0.73gが得られた。収率91% 実施例18 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4−
(2−アセトキシエチル)ベンゼン(VI)の合成 4−アセトキシアセチル−1−(2−クロロエトキ
シ)−2,3−ジメチルベンゼン0.89g(3.1mmol)、ジオ
キサン10ml、ラネーニッケル(W2)0.5gをオートクレー
ブに仕込み、水素を30kg/cm2Gまで圧入し、120℃で6時
間反応させた。放冷後、水素を解放しニッケルを別
し、溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル/塩化メチレン)により分離し、1−(2
−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4−(2−アセ
トキシエチル)ベンゼン0.80gを得た。収率72% MS(m/e):M+270,210,197,148,135 IR(cm-1):1730,1260,12351 H−NMR(CDCl3)δ:2.04(3H,s),2.19(3H,s),2.24
(3H,s),2.91(2H,t),3.80(2H,t),4.1〜4.25(4H,
m),6.64(1H,d),6.96(1H,d) 実施例19 1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4−
(1−ヒドロキシ−2−アセトキシエチル)ベンゼン
(VII)の合成 4−アセトキシアセチル−1−(2−クロロエトキ
シ)−2,3−ジメチルベンゼン1.29g(4.5mmol)をエタ
ノール10ml溶解し、これにラネーニッケル(W2)0.6gを
加えた後、反応容器内を水素で満たした。常に反応容器
内が水素で常圧に保たれている状態で50℃で8時間攪拌
した。反応後、ラネーニッケルを別し、溶媒を留去
し、1−(2−クロロエトキシ)−2,3−ジメチル−4
−(1−ヒドロキシ−2−アセトキシエチル)ベンゼン
1.22gを得た。収率94% IR(cm-1):3400,1740,1260,1230 MS(m/e):M+286,269,226,197,179,149,1351 H−NMR(CDCl3)δ:2.11(3H,s),2.19(3H,s),2.25
(3H,s),2.50(1H,s),3.82(2H,t),4.0〜4.3(4H,
m),5.17(1H,dd),6.72(1H,dd),7.31(1H,d) [発明の効果] 本発明によれば、医薬、農薬、特に殺虫剤として有用
な化合物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏木 公一 千葉県市原市五井南海岸8―1 宇部興 産株式会社千葉研究所内 (72)発明者 野田 結実樹 千葉県市原市五井南海岸8―1 宇部興 産株式会社千葉研究所内

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I): (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して、低級アル
    キル基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。) で示される化合物。
  2. 【請求項2】次式(II): (式中、R2及びR3は、それぞれ独立して、低級アルキル
    基を表わし;X1及びX2は、それぞれ独立して、ハロゲン
    原子を表わす。) で示される化合物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の化合物と、 次式(A): X3CH2OR1 (A) (式中、R1は低級アルキル基を表わし;X3はハロゲン原
    子を表わす。) で示される化合物を、金属マグネシウムの存在下で反応
    させることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造
    法。
  4. 【請求項4】次式(III): (式中、R2及びR3は、それぞれ独立して、低級アルキル
    基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。) で示される化合物と、ホルムアルデヒド又はその重合物
    と、ハロゲン化水素とを反応させることを特徴とする請
    求項2記載の化合物の製造法。
  5. 【請求項5】請求項4において式(III)で示される化
    合物と、 次式(C): R4OCH2X2 (C) (式中、R4は低級アルキル基を表わし;X2はハロゲン原
    子を表わす。) で示される化合物を、酢酸及びX2に対応するハロゲン化
    水素水溶液の存在下で反応させることを特徴とする請求
    項2記載の化合物の製造法。
  6. 【請求項6】次式(IV): (式中、R2及びR3は、それぞれ独立して、低級アルキル
    基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。) で示される化合物。
  7. 【請求項7】次式(V): (式中、R2、R3及びR5は、それぞれ独立して、低級アル
    キル基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。)
  8. 【請求項8】請求項7記載の化合物を、水素化ホウ素ナ
    トリウム及び三フッ化ホウ素エーエル錯塩からなる還元
    剤で処理することを特徴とする請求項6記載の化合物の
    製造法。
  9. 【請求項9】次式(VI): (式中、R2、R3及びR5は、それぞれ独立して、低級アル
    キル基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。) で示される化合物。
  10. 【請求項10】請求項7記載の化合物を、ラネーニッケ
    ルの存在下、水素加圧下で処理することを特徴とする請
    求項9記載の化合内の製造法。
  11. 【請求項11】次式(VII): (式中、R2、R3及びR5は、それぞれ独立して、低級アル
    キル基を表わし;X1はハロゲン原子を表わす。) で示される化合物。
  12. 【請求項12】請求項7記載の化合物を、ラネーニッケ
    ルの存在下、常圧で処理することを特徴とする請求項11
    記載の化合物の製造法。
  13. 【請求項13】次式(VIII): (式中、R2及びR3は、それぞれ独立して、低級アルキル
    基を表わし;X1及びX4は、それぞれ独立して、ハロゲン
    原子を表わす。) で示される化合物を、 次式(D): (R5COO)nM (D) (式中、R5は低級アルキル基を表わし;Mは1価又は2価
    の金属を表わし;nは1又は2を表わす。) で示される化合物と反応させることを特徴とする請求項
    7記載の化合物の製造法。
  14. 【請求項14】請求項13において式(VIII)で示される
    化合物。
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