[go: up one dir, main page]

JP2582863Y2 - ベーンポンプ - Google Patents

ベーンポンプ

Info

Publication number
JP2582863Y2
JP2582863Y2 JP5672092U JP5672092U JP2582863Y2 JP 2582863 Y2 JP2582863 Y2 JP 2582863Y2 JP 5672092 U JP5672092 U JP 5672092U JP 5672092 U JP5672092 U JP 5672092U JP 2582863 Y2 JP2582863 Y2 JP 2582863Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
vane
pump
ring
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5672092U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0618681U (ja
Inventor
敏彦 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Original Assignee
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Advanced Technologies Co Ltd filed Critical Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Priority to JP5672092U priority Critical patent/JP2582863Y2/ja
Publication of JPH0618681U publication Critical patent/JPH0618681U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2582863Y2 publication Critical patent/JP2582863Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、オイル供給用ポンプ等
として用いられるベーンポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のようなベーンポンプとしては、例
えば特開平3−271579号公報に示すものが知られ
ている。
【0003】このポンプは、図3,4に示すように、ケ
ース80a及びカバー80bからなるハウジング本体8
0を備え、このハウジング本体80に流体吸入路81及
び流体吐出路82が形成されるとともに、ハウジング本
体80内にカムリング83が設けられ、このカムリング
83内にポンプ室90が形成されている。このカムリン
グ83の内側にはロータ84が設けられている。
【0004】このロータ84の外周部84aにはその半
径方向に進退可能に複数枚のベーン85が装着され、こ
れらのベーン85の内側にベーン突出しリング88が設
けられている。上記カムリング83は、その外周部であ
って上記流体吐出路82に近い部分87を中心に揺動可
能とされ、この揺動によってカムリング83の中心O2
と上記ロータ84の回転中心O1との偏心量が増減し、
吐出流量が変化するようになっている。
【0005】このようなポンプにおいて、ロータ84が
上記ケース80a及びカバー80bの内側面に摺接しな
がら回転することにより、各ベーン85が各ベーン85
自身の遠心力及びベーン突出しリング88によって半径
方向外側に突き出され、その径方向外側端面がカムリン
グ83内周面86に摺接しながらベーン85もロータ8
4と一体に回転する。このような回転により、オイル等
の流体は流体吸入路81からカムリング83内周面86
とロータ84外周面との間の部分に吸入され、かつ流体
吐出路82から吐出される。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記ポンプにおいて、
ロータ84はケース80a及びカバー80bの内側面と
摺接しながら回転するが、両者の間にはどうしても微小
の隙間ができるため、この隙間を通じてロータ84外側
の流体がロータ84内すなわちロータ84の外周部84
aの径方向内側の領域に侵入する。一方、この領域では
ロータ84に対して偏心状態でベーン突出しリング88
が存在しているため、このベーン突出しリング88の外
周面とロータ外周部84aの内周面との間の空間89に
侵入した流体は、この空間89が次第に狭くなる領域に
おいて上記ベーン85の回転とともに圧縮される。この
ような流体の圧縮には相当のトルクを要するため、その
分ロータ84の必要動力が増大し、エネルギの浪費を招
く不都合がある。
【0007】本考案は、このような事情に鑑み、ロータ
の回転駆動に必要な動力を削減し、これによって省エネ
ルギ化を図ることができるベーンポンプを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、ポンプ室及び
これに通ずる流体吸入路及び流体吐出路をもつポンプハ
ウジングと、外側リング状部を有し、上記ポンプ室内に
設けられ、このポンプ室の中心に対して偏心した位置を
中心にして回転駆動されるロータと、このロータの外側
リング状部にその半径方向に進退可能に設けられ、半径
方向外側端部が上記ポンプ室を囲むポンプハウジング内
周面に摺接しながらロータとともに回転する複数のベー
ンと、上記外側リング状部の内側に設けられ、各ベーン
の内側端部に接触するベーン突出しリングとを備え、上
記ロータの回転により、上記ベーン突出しリングが各ベ
ーンを径方向外側に押し出すように構成されたベーンポ
ンプにおいて、上記ポンプハウジングに、上記ロータの
外側リング状部と上記ベーン突出しリングとの間の空間
を上記流体吸入路に連通する連通路を設けたものである
(請求項1)。
【0009】さらに、上記ポンプハウジングに、上記ロ
ータ回転方向に延び、上記ロータの外側リング状部と上
記ベーン突出しリングとの間の空間に開口するロータ連
通溝を形成し、このロータ連通溝に上記連通路をつなげ
ば、より効果的である(請求項2)。
【0010】上記連通路が上記ロータの外側リング状部
と上記ベーン突出しリングとの間の空間につながる位置
は、この空間が上記ロータ回転方向に向かうに従って小
さくなる領域の終端近傍の位置が特に好ましく(請求項
3)、また連通路の方向は、上記ロータの回転半径方向
に対してロータ回転方向に沿う向きに傾斜していること
がより好ましい(請求項4)。
【0011】
【作用】上記ベーンポンプによれば、ロータの外側リン
グ状部とベーン突出しリングとの間の空間に侵入した流
体は、ロータ及びベーンの回転に伴い、上記空間から連
通路を通じて適宜流体吸入路に逃がされるので、上記空
間内で流体が高圧状態まで圧縮されることが防がれ、こ
れに起因するロータ回転駆動必要動力の増大が抑えられ
る。
【0012】より具体的に、請求項2記載のベーンポン
プでは、上記ポンプハウジングに、上記ロータ回転方向
に延び、上記ロータの外側リング状部と上記ベーン突出
しリングとの間の空間に開口するロータ連通溝を形成
し、このロータ連通溝に上記連通路を通じさせているの
で、上記空間内の流体をより広い領域にわたって回収
し、流体吸入路へ逃がすことができる。
【0013】また、請求項3記載のベーンポンプでは、
上記連通路が上記ロータの外側リング状部と上記ベーン
突出しリングとの間の空間につながる位置を、この空間
が上記ロータ回転方向に向かうに従って小さくなる領
域、すなわち空間内の流体がベーンの回転に伴って次第
に圧縮される領域の終端近傍の位置に設定しているの
で、流体が最も高圧となる直前の部分から流体吸入路へ
流体を逃がすことになる。
【0014】また、請求項4記載のベーンポンプでは、
上記連通路が上記ロータの回転半径方向に対してロータ
回転方向に沿う向きに傾斜しているため、ベーンの回転
により上記空間内で掻き回された流体はその流線方向に
沿ってそのまま円滑に連通路へ導入されることになる。
【0015】
【実施例】本考案の一実施例を図1,2に基づいて説明
する。
【0016】図示の可変容量型ベーンポンプは、サイド
ハウジング10を備え、その前後に図2に示すようなフ
ロントプレート12及びリアプレート14が装着されて
いる。上記リアプレート14の中心部分にはポンプシャ
フト16が挿通されてサイドハウジング10内に臨んで
おり、このポンプシャフト16は図外の駆動源に連結さ
れるとともに軸受18を介してリアプレート14側に回
転可能に支持されている。
【0017】上記フロントプレート12及びリアプレー
ト14には流体吸入溝(流体吸入路を構成)20及び流
体吐出溝(流体吐出路を構成)22が形成されている。
両溝20,22はサイドハウジング10内に開口し、流
体吸入溝20は流体吸入口19(図2)に通じている。
【0018】このサイドハウジング10内において、両
通路20,22に臨む位置にはカムリング(揺動リン
グ)26が設けられ、その前後両側面が上記フロントプ
レート12及びリアプレート14の内側面にそれぞれ接
触しており、このカムリング26、上記サイドハウジン
グ10、及び前後両プレート12,14によってポンプ
ハウジングが構成されている。このカムリング26の外
周部であって、上記ポンプシャフト16の回転中心O1
を挾んで上記流体吐出溝22の反対側となる部分(図例
では下端部分)には、径方向外側に突出する略円形のピ
ポット部28が形成され、このピポット部28がサイド
ハウジング10の下端部に形成された略同形の凹部30
内に嵌入されている。これにより、カムリング26が上
記ピポット部28の中心点を揺動中心Cとして揺動可能
とされ、この揺動によって上記ポンプシャフト16の回
転中心O1に対するカムリング26の中心O2の偏心量が
増減し、ポンプの押しのけ容積が変化するようになって
いる。また、サイドハウジング10の内周面とカムリン
グ26の外周面との間にはスプリング32が圧入され、
その弾発力により上記偏心量が増大する方向(図1では
揺動中心Cを中心として反時計回り方向)にカムリング
26が付勢されている。
【0019】このカムリング26の内側にはポンプ室2
9が形成され、このポンプ室29内にロータ34が設け
られている。このロータ34は、図2に示すように、サ
イドハウジング10よりも小幅の内側リング状部35
と、サイドハウジング10と略同幅の外側リング状部
(ロータの外周部)37とを有し、両者が上記内側リン
グ状部35よりも小幅の連結部36を介して連結されて
いる。そして、上記内側リング状部35が異形断面をも
つポンプシャフト16に外嵌されることにより、このポ
ンプシャフト16と一体にロータ34全体が回転するよ
うになっている。
【0020】上記外側リング状部37には、これを半径
方向に貫通する状態で複数枚(図例では7枚)のベーン
40が等間隔で配され、各ベーン40は上記半径方向に
個別に進退可能となっている。これらのベーン40の内
側であって、上記連結部36の左右両側の位置にはベー
ン突出しリング42が設けられ、上記ロータ34の回転
に伴い、各ベーン40がこれらベーン40自身の遠心力
及び上記ベーン突出しリング42の遠心力により径方向
外側に突き出され、その外側端面が上記カムリング26
の内周面27に摺接するようになっている。
【0021】上記カムリング26の外周部であって、上
記ロータ回転中心O1を挾んでピポット部28と反対側
の位置には、径方向外側に突出部46が突設されてい
る。これに対し、サイドハウジング10において上記突
出部46に対応する位置には凹部44が形成され、この
凹部44の内周面と突出部46の外周面とが接触してい
る。この接触部分と上記ピポット部28とを境界とし
て、カムリング26外周面とサイドハウジング10内周
面との間の空間が、一次圧力室47と二次圧力室48と
に区画されている。
【0022】ここで、上記スプリング32は二次圧力室
48側に設けられている。また、サイドプレート10の
内周面において上記一次圧力室47側から上記突出部4
6に臨む部分には段部25が形成されており、通常は上
記スプリング32の弾発力によりカムリング26が上記
段部25に押し当てられている。
【0023】上記流体吐出溝22において、ロータ回転
方向(図1矢印A方向)下流端からは、その回転方向に
長溝23が延設され、この長溝23が二次圧力室48内
に開口する位置まで至っている。そして、この二次圧力
室48内に、ポンプハウジング外部と通ずる流体吐出口
24が形成されており、一次圧力室47内は上記流体突
出溝22から以下のように隔離された状態となってい
る。
【0024】上記突出部46の外周部には、その周方向
に延びる第1カムリング側通路50が形成され、この第
1カムリング側通路50からカムリング26内周面に至
る領域に細長の第2カムリング側通路52が形成されて
いる。ここで、上記第2カムリング側通路52がカムリ
ング26内に開口する位置は、上記流体吐出溝22のロ
ータ回転方向下流端に近い位置に設定されている。一
方、サイドハウジング10において上記凹部44を囲む
部分には、上記突出部44の内周面から一次圧力室47
に至るハウジング側通路54が形成されている。
【0025】さらに、このポンプの特徴として、前後両
プレート12,14において、上記ロータ34の内側リ
ング状部35と外側リング状部37との間に面する部分
の下半部には、上記部分に向かって開口する円弧状のロ
ータ連通溝62が形成され、このロータ連通溝62が、
サイドハウジング10内とは隔離された連通路64を介
して流体吸入溝20に連通されている。この連通路64
は、上記両リング状部35,37間においてベーン突出
しリング42外周面と外側リング状部37内周面との間
の空間38がロータ回転方向に向かうに従って次第に狭
くなる領域の最終端近傍に開口し、しかも上記ロータ回
転方向に沿って傾斜している。
【0026】なお、図2は図1のA−A線断面図である
が、便宜上、上記連通路64を適当な位置に図示してい
る。
【0027】次に、この可変容量型ベーンポンプの作用
を説明する。
【0028】図1に示すような初期状態からカムリング
26内でポンプシャフト16と一体にロータ34が回転
駆動されると、このカムリング26内に流体吸入口19
及び流体吸入溝20を通じて流体が吸入され、この流体
は加圧された後に流体吐出溝22、長溝23、二次圧力
室48、及び流体吐出口24を順次通ってポンプハウジ
ング外に吐出される。
【0029】ここで、ロータ34の単位時間当たりの回
転数(以下、単に回転数と呼ぶ)が低い領域では、この
回転数の増大に伴って吐出流量が増大するが、この吐出
流量の増大に伴って流体吐出溝22から長溝23を通っ
て二次圧力室48に導入されるまでの流体の流れ抵抗が
増大し、これにより、カムリング26内において上記長
溝23の直上流側領域での圧力が、二次圧力室48内の
圧力と比べて次第に高くなる。従って、上記領域に通じ
ている一次圧力室47内の圧力も同様に上昇し、この一
次圧力室47内の圧力と二次圧力室48内の圧力との差
圧に起因してカムリング26に作用する力がスプリング
32の弾発力に打ち勝った時点でその力の差に相当する
だけカムリング26をカムリング中心O2とロータ回転
中心O1との偏心量が減少する方向に揺動し、これによ
りポンプの押しのけ容積が減少し、ロータ回転数の増大
に伴って吐出流量が増大することが規制される。また、
このカムリング26の揺動に伴い、ハウジング側通路5
4に対する第1カムリング側通路50の開口面積が次第
に減少するので、これにより一次圧力室47内の過度の
圧力上昇が抑制される。
【0030】このような運転時において、ロータ34の
外側リング状部37は、フロントプレート12及びリア
プレート14の内周面と摺接しながら回転するが、両者
の間にはどうしても微小な隙間が生じるため、この流体
が上記隙間を通じて外側リング状部37外側のポンプ室
から外側リング状部37の内側に侵入する。一方、この
外側リング状部37内側の領域では、ベーン突出しリン
グ42が各ベーン40の径方向内側端部に接触しながら
ロータ34に対して偏心した状態で収容されている。
【0031】ここで従来は、上記流体がベーン40の回
転によって掻き回されることにより、ベーン突出しリン
グ42の外周面と外側リング状部37内周面との間の空
間38が次第に狭くなる領域(図1では下方の領域)で
次第に圧縮され、この圧縮のためにポンプシャフト16
の駆動トルクが増大して動力が浪費される不都合が生じ
るが、この実施例に示すポンプでは、フロントプレート
12及びリアプレート14にロータ34の外側リング状
部37内と流体吸入溝20とを連通するロータ連通溝6
2及び連通路64が形成されているので、これらロータ
連通溝62及び連通路64を通じて流体がロータ34内
から流体吸入路20側に逃がされることにより、この流
体の昇圧が回避され、上記駆動トルクの上昇が効果的に
抑制される。
【0032】なお、本考案はこのような実施例に限定さ
れるものでなく、例として次のような態様をとることも
可能である。
【0033】(1) 上記実施例におけるロータ連通溝62
を省略し、連通路64を直接外側リング状部37の内側
領域に開口させても流体の逃がしは可能である。ただ
し、上記のようなロータ回転方向に延びるロータ連通溝
62を設けることにより、外側リング状部37内の流体
をより広い領域にわたって効率よく回収し、逃がすこと
ができる利点がある。
【0034】(2) 上記連通路64の形成位置は、適宜す
ればよい。ただし、上記実施例のように、ロータ34内
においてロータ突出しリング42と外側リング状部37
との間の空間38がロータ回転方向に向かって次第に狭
くなっていく領域、すなわちベーン40の回転に伴って
流体が次第に圧縮されていく領域の終端に連通路64を
開口させれば、流体が最も高圧まで圧縮される直前の個
所から流体を逃がすことになり、より効果的に外側リン
グ状部37内の昇圧を抑えることができる利点がある。
【0035】(3) 上記連通路64の方向についても適宜
設定すればよい。ただし、上記のように連通路64を上
記ロータ回転方向に沿う向きに傾斜させれば、ベーン4
0の回転により掻き回される流体がその流線方向に沿っ
てそのまま連通路64に導入されるので、この流体をよ
り円滑に流体吸入溝20へ逃がすことができる利点があ
る。
【0036】(4) 本考案において、ベーンの具体的な枚
数は問わない。また、本考案は上記カムリング26が揺
動するような可変容量型ベーンポンプに限らず、一般に
用いられている定容量型ベーンポンプに適用しても上記
と同様の効果を得ることができる。
【0037】
【考案の効果】以上のように本考案は、ポンプハウジン
グ内で回転するロータの外側リング状部の内側にベーン
突出しリングが設けられたベーンポンプにおいて、上記
ポンプハウジングに、上記ロータの外側リング状部と上
記ベーン突出しリングとの間の空間を上記流体吸入路に
連通する連通路を設けたものであるので、上記空間に侵
入した流体を上記連通路を通じて適宜流体吸入路に逃が
すことにより、この空間内で流体が高圧状態まで圧縮さ
れることを防ぐことができる。従って、この流体圧縮に
起因するロータ回転駆動必要動力の増大を抑え、これに
より省エネルギ化を図ることができる効果がある。
【0038】請求項2記載のベーンポンプでは、上記ポ
ンプハウジングに、上記ロータ回転方向に延び、上記ロ
ータの外側リング状部と上記ベーン突出しリングとの間
の空間に開口するロータ連通溝を形成し、このロータ連
通溝に上記連通路を通じさせているので、上記空間内の
流体をより広い領域にわたって効率よく回収し、流体吸
入路へ逃がすことができる効果がある。
【0039】請求項3記載のベーンポンプでは、上記連
通路が上記ロータの外側リング状部と上記ベーン突出し
リングとの間の空間につながる位置を、この空間が上記
ロータ回転方向に向かうに従って小さくなる領域、すな
わち空間内の流体がベーンの回転に伴って次第に圧縮さ
れる領域の終端近傍の位置に設定しているので、流体が
最も高圧となる直前の部分から流体吸入路へ流体を逃が
すことにより、上記空間内の昇圧をより効果的に抑制す
ることができる。
【0040】また、請求項4記載のベーンポンプでは、
上記連通路が上記ロータの回転半径方向に対してロータ
回転方向に沿う向きに傾斜しているため、ベーンの回転
により上記空間内で掻き回された流体をその流線方向に
沿ってそのまま連通路へ導入することができ、上記流体
をより円滑に流体吸入路へ逃がすことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における可変容量型ベーンポ
ンプにおいてフロントプレートを取り除いた状態を示す
正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】従来のベーンポンプの一例を示す正面図であ
る。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 サイドハウジング(ポンプハウジングを構成) 12 フロントプレート(ポンプハウジングを構成) 14 リアプレート(ポンプハウジングを構成) 20 流体吸入溝(流体吸入路) 22 流体吐出溝(流体吐出路) 26 カムリング(ポンプハウジングを構成) 27 カムリング内周面(ポンプ室を囲むポンプハウジ
ング内周面) 29 ポンプ室 34 ロータ 37 外側リング状部(ロータの外周部) 38 外側リング状部内周面とベーン突出しリング外周
面との間の空間 40 ベーン 42 ベーン突出しリング 62 ロータ連通溝 64 連通路

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ室及びこれに通ずる流体吸入路及
    び流体吐出路をもつポンプハウジングと、外側リング状
    部を有し、上記ポンプ室内に設けられ、このポンプ室の
    中心に対して偏心した位置を中心にして回転駆動される
    ロータと、このロータの外側リング状部にその半径方向
    に進退可能に設けられ、半径方向外側端部が上記ポンプ
    室を囲むポンプハウジング内周面に摺接しながらロータ
    とともに回転する複数のベーンと、上記外側リング状部
    内側に設けられ、各ベーンの内側端部に接触するベー
    ン突出しリングとを備え、上記ロータの回転により、上
    記ベーン突出しリングが各ベーンを径方向外側に押し出
    すように構成されたベーンポンプにおいて、上記ポンプ
    ハウジングに、上記ロータの外側リング状部と上記ベー
    ン突出しリングとの間の空間を上記流体吸入路に連通す
    る連通路を設けたことを特徴とするベーンポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のベーンポンプにおいて、
    上記ポンプハウジングに、上記ロータ回転方向に延び、
    上記ロータの外側リング状部と上記ベーン突出しリング
    との間の空間に開口するロータ連通溝を形成し、このロ
    ータ連通溝に上記連通路をつないだことを特徴とするベ
    ーンポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のベーンポンプに
    おいて、上記連通路が上記ロータの外側リング状部と上
    記ベーン突出しリングとの間の空間につながる位置を、
    この空間が上記ロータ回転方向に向かうに従って小さく
    なる領域の終端近傍の位置に設定したことを特徴とする
    ベーンポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のベーン
    ポンプにおいて、上記連通路を上記ロータの回転半径方
    向に対してロータ回転方向に沿う向きに傾斜させたこと
    を特徴とするベーンポンプ。
JP5672092U 1992-08-12 1992-08-12 ベーンポンプ Expired - Lifetime JP2582863Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5672092U JP2582863Y2 (ja) 1992-08-12 1992-08-12 ベーンポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5672092U JP2582863Y2 (ja) 1992-08-12 1992-08-12 ベーンポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0618681U JPH0618681U (ja) 1994-03-11
JP2582863Y2 true JP2582863Y2 (ja) 1998-10-15

Family

ID=13035331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5672092U Expired - Lifetime JP2582863Y2 (ja) 1992-08-12 1992-08-12 ベーンポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2582863Y2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITBO20040088U1 (it) * 2004-11-19 2005-02-19 H P E High Performance Engineering Pompa olio a palette a portata variabile
JP5897945B2 (ja) * 2012-03-22 2016-04-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 ベーンポンプ
JP5897943B2 (ja) * 2012-03-22 2016-04-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 ベーンポンプ
JP6445543B2 (ja) * 2013-06-13 2018-12-26 ピアーブルグ パンプ テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングPierburg Pump Technology GmbH 可変型潤滑油ベーンポンプ
DE102022111278A1 (de) * 2022-05-06 2023-11-09 Valeo Powertrain Gmbh Drehschieberpumpe

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0618681U (ja) 1994-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3610797B2 (ja) ベーンポンプ
JP2004308605A (ja) ベーンポンプ
JP2582863Y2 (ja) ベーンポンプ
JP2008151113A (ja) ベーンポンプ
JP3724924B2 (ja) ベーンポンプ
JPH0346236Y2 (ja)
JP4151996B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP4082472B2 (ja) 内接ロータ型流体装置
JP2000130373A (ja) 真空ポンプ
JPH09242679A (ja) ベーンポンプ
JP4370037B2 (ja) 気体圧縮機
JP2003343463A (ja) ベーン式バキュームポンプ
JP4250958B2 (ja) ベーンポンプ
JPS61252886A (ja) ベ−ンポンプ
KR200181267Y1 (ko) 회전식 베인형 진공펌프
JPH1137073A (ja) 気体圧縮機
JPH03275994A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JPS59213982A (ja) 回転圧縮機の回転スリ−ブの流体支持装置
JP2676174B2 (ja) 流体ポンプ
JPH06185475A (ja) 可変容量オイルポンプ
JPH10184563A (ja) ベーンポンプ
JP3850507B2 (ja) 気体圧縮機
JPS6329183Y2 (ja)
JPH0320556Y2 (ja)
JPS61152988A (ja) 回転スリ−ブを有する回転圧縮機