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JP2580929B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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Publication number
JP2580929B2
JP2580929B2 JP4000290A JP29092A JP2580929B2 JP 2580929 B2 JP2580929 B2 JP 2580929B2 JP 4000290 A JP4000290 A JP 4000290A JP 29092 A JP29092 A JP 29092A JP 2580929 B2 JP2580929 B2 JP 2580929B2
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JP
Japan
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valve
failure
pressure
control valve
purge
Prior art date
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Application number
JP4000290A
Other languages
English (en)
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JPH05180101A (ja
Inventor
孝之 大塚
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP4000290A priority Critical patent/JP2580929B2/ja
Priority to US07/998,191 priority patent/US5295472A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエバポパージシステムの
故障診断装置に係り、特に内燃機関の蒸発燃料(ベー
パ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着された燃
料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系へ放出(パー
ジ)して燃焼させるエバポパージシステムの故障診断装
置の故障を診断する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で蒸発した燃料(ベーパ)
が大気へ放出されるのを防止するため、各部分を密閉す
ると共に、ベーパを一旦キャニスタ内の吸着剤に吸着さ
せ、車両の走行中に吸着した燃料を吸気系に吸引させて
燃焼させるエバポパージシステムを備えた内燃機関にお
いては、何らかの原因でベーパ供給通路が破損したり、
配管がはずれたりした場合にはベーパがキャニスタから
大気に放出されてしまい、また吸気系へのパージ通路が
閉塞した場合には、キャニスタ内のベーパがオーバーフ
ローし、キャニスタ大気導入口より大気にベーパが漏れ
てしまう。従って、このようなエバポパージシステムの
故障発生の有無を診断することが必要とされる。
【0003】そこで、本出願人は先に特願平3−138
002号にて、キャニスタに蓄えられた蒸発燃料を内燃
機関の吸気系へパージするパージ通路を開閉する第1の
制御弁と、キャニスタの大気孔を開閉する第2の制御弁
とを有し、故障診断時には第2の制御弁を閉弁した後、
所定負圧になるのを待って第1の制御弁を閉弁して所定
時間密閉を保持し、そのときの圧力の変化度合いによっ
て故障発生の有無を診断するようにしたエバポパージシ
ステムの故障診断装置を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の本出
願人の提案になる故障診断装置では、前記第1の制御弁
が開故障したときには前記第1の制御弁から燃料タンク
までの系内の負圧が過大となり、燃料タンクの亀裂等の
不具合が発生してしまう。また、前記第2の制御弁が閉
故障したときにはキャニスタがオーバーフローし、その
後に前記第1の制御弁を開弁して通常のエバポパージを
開始する際に系内の蒸発燃料が吸気系へパージされ、空
燃比がオーバーリッチとなり、排気ガスエミッションや
ドライバビリティに悪影響を与えてしまう。
【0005】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
系内の圧力の変化を監視することにより、上記の課題を
解決したエバポパージシステムの故障診断装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
図を示す。同図中、本発明の故障診断装置は、燃料タン
ク10からの蒸発燃料をベーパ通路11を通してキャニ
スタ12内の吸着剤に吸着させ、所定運転時にキャニス
タ12内の吸着燃料をパージ通路13を通して内燃機関
9の吸気通路14へパージする故障診断装置において、
第1の制御弁15,第2の制御弁16,弁制御手段1
7,判定手段18を有し、更に第1の弁故障検出手段1
9及び第2の弁故障検出手段20の少なくとも一方を設
けたものである。
【0007】第1の制御弁15はパージ通路13を導通
又は遮断する。第2の制御弁16はキャニスタ12の大
気孔を開閉する。弁制御手段17は第2の制御弁16を
閉弁すると共に第1の制御弁15を開弁して吸気通路1
4の圧力をパージ通路13から燃料タンク10までの系
内に導入し、系内の圧力が所定値となった時は第1の制
御弁15を閉弁する。
【0008】判定手段18は弁制御手段17により第1
及び第2の制御弁15,16が共に閉弁指令を受けてか
ら設定時間、前記系内の圧力の変化の度合いを測定し、
その測定結果からエバポパージシステムの故障の有無を
判定する。
【0009】また、第1の弁故障検出手段19は弁制御
手段17により第1及び第2の制御弁15及び16が共
に閉弁指令を受けてから、前記系内の圧力が負圧方向に
所定値以上変化したとき、第1の制御弁の故障と検出す
る。第2の弁故障検出手段20は判定手段18による判
定結果が得られてから弁制御手段17により第2の制御
弁16が開弁指令を受けた後に、系内の圧力が大気圧方
向に所定値以上変化しないとき、第2の制御弁16の故
障と検出する。
【0010】
【作用】本発明では第1及び第2の制御弁15及び16
を夫々閉弁状態として判定手段18により前記系内の圧
力の測定を行ない、圧力変化の度合いからエバポパージ
システムの故障の診断の有無を判定する点は、前記した
本出願人の提案になる故障診断装置と同様の構成である
が、本出願人の該提案装置と異なり、第1及び第2の弁
故障検出手段19及び20を有する。
【0011】第1及び第2の制御弁15及び16が夫々
閉弁指令を受けて正常に閉弁動作を行なえば、第1の制
御弁15から燃料タンク10までの系内が閉塞され、そ
の内部の圧力の変化は極めて緩やかであるが、第1の制
御弁15が開状態のままで閉じないときには、引続き吸
気通路14内の圧力(負圧)が系内に導入されるため、
系内の圧力は負圧方向へ上昇することとなる。そこで、
第1の弁故障検出手段19はこのようなときに、第1の
制御弁15の開故障と検出する。
【0012】一方、判定手段18による判定が終了した
後、第2の制御弁16が開弁指令を受けても開弁状態に
ならないときは、前記系内の圧力の変化は判定手段18
による圧力測定時に引続き極めて緩やかである。そこ
で、第2の弁故障検出手段20はこのようなときに、第
2の制御弁16の閉故障と検出する。
【0013】
【実施例】図2は本発明の一実施例のシステム構成図を
示す。同図中、エアクリーナ22により大気中のほこ
り、塵埃等が除去された空気はエアフローメータ23に
よりその吸入空気量が測定された後、吸気管24内のス
ロットルバルブ25により、その流量が制御され、更に
サージタンク26,インテークマニホルド27(前記吸
気管24と共に前記吸気通路14を構成)を通して内燃
機関の吸気弁の開の期間燃焼室(いずれも図示せず)内
に流入する。
【0014】スロットルバルブ25はアクセルペダル
(図示せず)に連動して開度が制御され、その開度はス
ロットルポジションセンサ28により検出される。ま
た、インテークマニホルド27内に一部が突出するよう
各気筒毎に燃料噴射弁29が配設されている。この燃料
噴射弁29はインテークマニホルド27を通る空気流中
に燃料タンク30内の燃料31を、マイクロコンピュー
タ21により指示された時間噴射する。
【0015】燃料タンク30は前記した燃料タンク10
に相当し、燃料31を収容しており、内部で発生した蒸
発燃料(ベーパ)を、ベーパ通路32(前記ベーパ通路
11に相当)を通してキャニスタ33(前記したキャニ
スタ12に相当)へ送出する。キャニスタ33は内部に
活性炭等の吸着剤が充填されており、また一部に大気孔
34が設けられている。
【0016】上記の大気孔34は大気通路35を介して
キャニスタ大気孔バキューム・スイッチング・バルブ
(VSV)36に連通されている。キャニスタ大気孔V
SV36はマイクロコンピュータ21の制御信号に基づ
き、大気導入孔36aと大気通路35との間を連通又は
遮断する制御弁で、前記第2の制御弁16を構成する。
【0017】また、キャニスタ33はパージ通路37を
介してパージ側VSV38に連通されている。パージ側
VSV38は一端が例えばサージタンク26に連通され
ているパージ通路39の他端と上記パージ通路37の他
端とを、マイクロコンピュータ21からの制御信号に基
づき連通又は遮断する制御弁で、前記第1の制御弁15
を構成する。
【0018】圧力センサ40はベーパ通路32の途中に
設けられ、ベーパ通路32の圧力を検出することで、燃
料タンク30の内圧を実質的に検出するために設けられ
ている。ウォーニングランプ41はマイクロコンピュー
タ21が異常を検出したとき、その異常を運転者に通知
するために設けられている。
【0019】かかる構成において、燃料タンク30内に
発生したベーパは、ベーパ通路32を介してキャニスタ
33内の活性炭に吸着されて大気への放出が防止され
る。通常はキャニスタ大気孔VSV36は開弁されてお
り、またエバポパージシステム作動時にはパージ側VS
V38も開弁されている。これにより、運転時にインテ
ークマニホルド27の負圧を利用して大気導入口36a
からキャニスタ大気孔VSV36,大気通路35及び大
気孔34を通して大気をキャニスタ33内に導入する。
【0020】すると、活性炭に吸着されている燃料が脱
離され、その燃料がパージ通路37,パージ側VSV3
8及びパージ通路39を夫々通してサージタンク26内
へ吸い込まれる。また、活性炭は上記の脱離により再生
され、次のベーパの吸着に備える。
【0021】マイクロコンピュータ21は前記した弁制
御手段17,判定手段18,第1の弁故障検出手段19
及び第2の弁故障検出手段20をソフトウェア処理によ
り実現する制御装置で、図3に示す如き公知のハードウ
ェア構成を有している。同図中、図2と同一構成部分に
は同一符号を付し、その説明を省略する。図3におい
て、マイクロコンピュータ21は中央処理装置(CP
U)50,処理プログラムを格納したリード・オンリ・
メモリ(ROM)51,作業領域として使用されるラン
ダム・アクセス・メモリ(RAM)52,エンジン停止
後もデータを保持するバックアップRAM53,入力イ
ンタフェース回路54,マルチプレクサ付きA/Dコン
バータ56及び入出力インタフェース回路55などから
構成されており、それらはバス57を介して接続されて
いる。
【0022】A/Dコンバータ56はエアフローメータ
23からの吸入空気量検出信号、スロットルポジション
センサ28からの検出信号、圧力センサ40からの圧力
検出信号などを入力インタフェース回路54を通して順
次切換えて取り込み、それをアナログ・ディジタル変換
してバス57へ順次送出する。
【0023】入出力インタフェース回路55はスロット
ルポジションセンサ28からの検出信号が入力され、そ
れをバス57を介してCPU50へ入力する一方、バス
57から入力された各信号を燃料噴射弁29,キャニス
タ大気孔VSV36,パージ側VSV38及びウォーニ
ングランプ41へ選択的に送出してそれらを制御する。
【0024】上記の構成のマイクロコンピュータ21の
CPU50はROM51内に格納されたプログラムに従
い、以下説明するフローチャートの処理を実行する。図
4は本発明の要部の一実施例の動作説明用フローチャー
トで、例えば65ms毎に割り込み起動される。同図にお
いて、まず実行フラグがセット(値が“1”)されてい
るか見る(ステップ101 )。機関始動時のイニシャルル
ーチンによって実行フラグはクリア(値は“0”)され
ているため、最初はセットされていないので、次のステ
ップ102 へ進む。
【0025】ステップ102 では、後述の洩れ判定中フラ
グがセットされているか見る。この洩れ判定中フラグも
イニシャルルーチンによってクリアされているため、最
初はセットされておらず、最初は次のステップ103 へ進
む。ステップ103 ではキャニスタ大気孔VSV36を遮
断(閉弁)状態にし、続くステップ104 でパージ側VS
V38を開放(開弁)状態にする。
【0026】上記のキャニスタ大気孔VSV36の閉弁
が図5(B)に示す如く時刻t1 で行なわれ、上記のパ
ージ側VSV38の開弁が図5(A)に示す如く実質上
同一時刻t1 で行なわれたものとすると、機関燃焼室へ
の負圧が図2に示したパージ通路39,パージ側VSV
38,パージ通路37,キャニスタ33,ベーパ通路3
2を通して燃料タンク30に加わる。これにより、燃料
タンク30の内圧(タンク内圧)は、図5(C)に示す
如く、時刻t1 以降負方向へ急激に上昇する(負圧が低
下する)。
【0027】続いて、図4のステップ105 で圧力センサ
40の検出信号に基づき、タンク内圧がX Pa以下で
あるかどうか判定し、X Pa以下のときには負圧設定
中のため、このルーチンを終了する。タンク内圧がX
Paより負圧側に大となるまで65ms毎に上記のステッ
プ101 〜105 が繰り返し実行される。そして、タンク内
圧がX Paより負圧側に大となったとステップ105 で
判定されると、パージ側VSV38を図5(A)に示す
如くt2 で遮断した後(ステップ106 )、タンク内圧が
X Paより大気圧側の圧力Y Pa以上か否か判定す
る(ステップ107 )。
【0028】前記時刻t2 の時点で2つのVSV36及
び38が共に閉弁されるため、パージ側VSV38から
燃料タンク30までの系内の圧力はシステムに故障がな
い場合は保持され、極めて緩やかに大気圧側に低下して
いく。上記のステップ103 〜106 が前記弁制御手段17
を実現する処理である。
【0029】上記のステップ107 におけるY Paは、
後述の第1の弁故障検出用圧力で、正常時の洩れ判定開
始負圧Xよりも更に所定値負圧方向に大なる値に予め設
定されている。ステップ107 で圧力センサ40による検
出圧力(タンク内圧)がYPaにまで上昇していないと
判定されたときは、ステップ108 〜115 により前記判定
手段18の処理が実現される。
【0030】すなわち、タンク内圧がY Pa未満と判
定されると(ステップ107 )、洩れ判定タイマが“0”
か否か判定される(ステップ108 )。前記したイニシャ
ルルーチンによって、この洩れ判定タイマは“0”にク
リアされているので、最初にこのステップ108 の判定が
行なわれたときは、“0”と判定されてステップ109へ
進み、現在の圧力センサ40の検出値を診断開始圧力値
S としてRAM52に記憶する。
【0031】続いて、洩れ判定タイマの値を所定値加算
し(ステップ110 )、洩れ判定中フラグを“1”にセッ
トして(ステップ111 )、このルーチンを終了する。そ
して、次に再びこのルーチンが起動されると、ステップ
102 で洩れ判定中と判定されるため、ステップ103 〜10
5 をジャンプし、更にステップ106 ,107 を経由してス
テップ108 に到る。
【0032】今度はステップ108 で洩れ判定タイマは
“0”ではないと判定されるため、洩れ判定タイマの値
が診断時間(洩れ判定時間)αに相当する値になってい
るかどうか判定し(ステップ112 )、まだ時間αになっ
ていないときはステップ110 ,111 を経由してこのルー
チンを終了する。
【0033】このようにして、ステップ101 ,102 ,10
6 〜108 ,112 ,110 ,111 の処理が65ms毎に繰り返
され、洩れ判定タイマの値が洩れ判定時間αに相当する
値になると、その時点の圧力センサ40の検出値を診断
終了圧力値PE としてRAM52に記憶する(ステップ
113 )。そして、RAM52から読み出した圧力値
S ,PE に基づいて、(PE −PS )/α(秒)なる
式から圧力の変化率を算出する(ステップ114 )。
【0034】続いて、算出した変化率が所定のしきい値
β以上か否か判定し(ステップ115)、β以上のときは
圧力の変化が大なため洩れが大であり異常であると判断
して、ウォーニングランプ41を点灯して(ステップ11
6 )、運転者にエバポパージシステムの故障発生を通知
した後、洩れ故障フェイルコードを例えばバックアップ
RAM53に記憶し(ステップ117 )、ステップ118 へ
進む。洩れ故障フェイルコードはその後の修理の際にバ
ックアップRAM53から読み出されて、エバポパージ
システムの故障原因を知らせる。一方、算出変化率がβ
未満と判定されたときは、洩れが規定値以下であるから
正常と判断してステップ116 ,117 をジャンプしてステ
ップ118 へ進む。
【0035】以上のようにしてエバポパージシステムの
故障の有無が判定されると、続いてステップ118 でキャ
ニスタ大気孔VSV36に対して開放(開弁)状態とす
る指令が図5(B)に示す如く時刻t3 で発せられる。
キャニスタ大気孔VSV36が正常な場合には、この指
令に基づいて、キャニスタ大気孔VSV36が開弁し、
これにより図2の大気導入口36aからキャニスタ大気
孔VSV36を通して系内に大気が導入されるため、タ
ンク内圧は図5(C)に示す如く時刻t3 より短時間で
大気圧を経由してベーパの発生状況によって正圧に変化
する。
【0036】続いて、タイマBが更新加算され(ステッ
プ119 )、その加算後のタイマBがγ秒に相当する値を
示しているか否か判定される(ステップ120 )。γ秒に
相当する値を示していないときはこのルーチンを終了す
る。その後、このルーチンが何回か起動されてタイマB
の値がγ秒に相当する値を示していると判定されたとき
は(ステップ120 )、タンク内圧がZ Paより大気圧
側の値(Z Pa以下)か否か判定される(ステップ12
1 )。
【0037】ここで、前記時刻t3 後γ秒経過した時刻
4 におけるタンク内圧は、2つのVSV36及び38
が正常に作動したときには、図5(C)に示す如く、大
気圧より若干負圧側の値に設定された第2の弁故障検出
用圧力Z(Pa)よりも低い(大気圧側の)値である。
従って、2つのVSV36及び38が正常に作動したと
きには、ステップ121 で(タンク内圧)≦Z(Pa)と
判定されるため、ステップ122 〜124 の後処理を行なっ
てからこのルーチンを終了する。
【0038】すなわち、タイマB及び洩れ判定タイマを
クリアし(ステップ122 )、実行フラグを“1”にセッ
トし(ステップ123 )、更に洩れ判定中フラグを“0”
にクリアして(ステップ124)、故障診断処理を終了す
る。以後は、このルーチンが起動されてもステップ101
で実行フラグが“1”と判定されるので、以後再始動さ
れるまでこのルーチンが実行されることはない。
【0039】次に第1の弁故障検出手段19を実現する
処理動作について、図4及び図6と共に説明する。図4
のステップ106 でパージ側VSV38に対して遮断指令
が図6(A)に示す如く時刻t2 で送出された場合、パ
ージ側VSV38が開故障しているときには上記の遮断
指令に拘らずパージ側VSV38は開弁状態のままであ
る。
【0040】このため、燃料タンク30には負圧が更に
導入されることとなり、タンク内圧は図6(C)に示す
如く時刻t2 後も負圧方向へ上昇し続け、時刻t5 で第
1の弁故障検出用圧力Y(Pa)に達する。すると、図
4のステップ107 で(タンク内圧)≧Y(Pa)と判定
されるため、パージ側VSV38が開故障と判断し、次
のステップ125 へ進んでキャニスタ大気孔VSV36に
対し図6(B)に示す如く開放(開弁)指令を送出した
後、ステップ126 でウォーニングランプ41を点灯して
運転者にパージ側VSV38の開故障を通知し、ステッ
プ127 で修理のためにパージ側VSV38の故障フェイ
ルコードをバックアップRAM53に記憶する。
【0041】ステップ125 のキャニスタ大気孔VSV3
6に対する開放指令を受けてキャニスタ大気孔VSV3
6が開弁されると、大気が大気導入口36aからキャニ
スタ大気孔VSV36を通して系内へ導入されるため、
タンク内圧は図6(C)に示す如く時刻t5 以降、短時
間で大気圧に到り、過大な負圧による燃料タンク30の
亀裂の発生が防止される。
【0042】前記ステップ127 の処理後、空燃比の学習
を停止した後(ステップ128 )、前記したステップ122
〜124 の後処理が行なわれて、このルーチンを終了す
る。上記の空燃比の学習停止は、本実施例の要旨ではな
いので詳細な説明は省略するが、図2には図示していな
いエンジンの排気通路に設けられた酸素濃度検出センサ
の出力信号に基づいて、燃料噴射弁29の基本燃料噴射
時間(これは機関回転数と吸入空気量(又は吸気管圧
力)に基づいて算出される)を補正し、機関シリンダに
供給される混合気を予め定めた空燃比にフィードバック
制御する燃料噴射制御装置において算出される学習値の
更新を禁止することで実現される。これにより、パージ
側VSV38の開故障時のパージ量が正常時と異なるこ
とに起因する空燃比の誤学習を防止できる。
【0043】次に第2の弁故障検出手段20を実現する
処理動作について図4及び図7と共に説明する。図4の
ステップ106 でパージ側VSV38に対して遮断指令が
図7(A)に示す如く時刻t2 で送出され、それに基づ
きパージ側VSV38が閉弁動作を行なうと、パージ側
VSV38から燃料タンク30に到る経路が閉塞される
ため、該経路に洩れがないときはタンク内圧は図7
(C)に示す如くX Paから大気圧方向へ極めて緩や
かに低下していく。
【0044】そして、所定のα秒経過した時刻t3 で圧
力の変化率としきい値βとの大小比較結果に基づく洩れ
判定が終了し、図4のステップ118 でキャニスタ大気孔
VSV36に対して開放指令が図7(B)に示す如く送
出されたものとする。しかし、キャニスタ大気孔VSV
36が閉故障しているときには、上記の開放指令に拘ら
ずキャニスタ大気孔VSV36は閉弁状態のままであ
る。
【0045】このため、燃料タンク30には大気圧が導
入されず、タンク内圧は図7(C)に示す如く、時刻t
3 以降もt3 以前と略同様の変化率で大気圧方向へ極め
て緩やかに低下していく。そこで、本実施例ではステッ
プ120 により時刻t3 後γ秒経過したと判定したとき
は、タンク内圧と第2の弁故障検出用圧力Z(Pa)と
を大小比較し(ステップ121 )、タンク内圧が図7
(C)の時刻t4 で示す如くZ Paより負圧側に大で
あるとの比較結果が得られたときは、キャニスタ大気孔
VSV36の閉故障であると判断してウォーニングラン
プ41を点灯して運転者にその旨を通知し(ステップ12
9 )、更に修理のためにキャニスタ大気孔VSV36の
故障フェイルコードをバックアップRAM53に記憶す
る(ステップ130 )。
【0046】しかる後に、空燃比の学習を停止し(ステ
ップ128 )、更に後処理を行なってから(ステップ122
〜124 )、このルーチンを終了する。これにより、本実
施例によれば、キャニスタ大気孔VSV36の閉故障を
検出することができ、またその閉故障検出時には空燃比
学習を停止することにより、その後のエバポパージシス
テム作動によりパージ側VSV38が開弁されたときに
多量のベーパが吸気通路にパージされてオーバーリッチ
となったときの悪影響を防止することができる。
【0047】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、第1及び第2の弁故障制御手段19及び
20のいずれか一方だけを備えていてもよく、また蒸発
燃料のパージ個所はスロットルバルブ25付近でもよ
い。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、パージ通
路を導通又は遮断する第1の制御弁と、キャニスタの大
気孔を開閉する第2の制御弁とが共に閉弁された状態で
タンク内圧の変化率から故障診断を行なう際に第1の制
御弁の開故障を検出することができるため、燃料タンク
の破損を防止することができ、またエバポパージシステ
ムの故障診断後に第2の制御弁の閉故障を検出すること
ができるため、その後に第1の制御弁が開弁されたとき
の空燃比の大きな変動の影響を防止することができる等
の特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図3】図2中のマイクロコンピュータのハードウェア
の一例の構成図である。
【図4】本発明の要部の一実施例の動作説明用フローチ
ャートである。
【図5】正常時の図4の各部の作動を説明するタイムチ
ャートである。
【図6】パージ側VSV開故障時の図4の各部の作動を
説明するタイムチャートである。
【図7】キャニスタ大気孔VSV閉故障時の図4の各部
の作動を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
10,30 燃料タンク 11,32 ベーパ通路 12,33 キャニスタ 13,37,39 パージ通路 14 吸気通路 15 第1の制御弁 16 第2の制御弁 17 弁制御手段 18 判定手段 19 第1の弁故障検出手段 20 第2の弁故障検出手段 21 マイクロコンピュータ 36 キャニスタ大気孔バキューム・スイッチング・バ
ルブ(VSV) 38 ベーパ側バキューム・スイッチング・バルブ(V
SV) 40 圧力センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクからの蒸発燃料をベーパ通路
    を通してキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、所定運転時
    に該キャニスタ内の吸着燃料をパージ通路を通して内燃
    機関の吸気通路へパージするエバポパージシステムの故
    障を診断する装置において、 前記パージ通路を導通又は遮断とする第1の制御弁と、 前記キャニスタの大気孔を開閉する第2の制御弁と、 前記第2の制御弁を閉弁すると共に前記第1の制御弁を
    開弁して前記吸気通路の圧力を前記パージ通路から前記
    燃料タンクまでの系内に導入し、該系内の圧力が所定値
    となった時に該第1の制御弁を閉弁する弁制御手段と、 前記弁制御手段により前記第1及び第2の制御弁が共に
    閉弁指令を受けてから設定時間、前記系内の圧力の変化
    の度合いを測定し、その測定結果からエバポパージシス
    テムの故障の有無を判定する判定手段と、 前記弁制御手段により前記第1及び第2の制御弁が共に
    閉弁指令を受けてから、前記系内の圧力が負圧方向に所
    定値以上変化したとき前記第1の制御弁の故障と検出す
    る第1の弁故障検出手段とを有することを特徴とするエ
    バポパージシステムの故障診断装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段による判定結果が得られて
    から前記弁制御手段により前記第2の制御弁が開弁指令
    を受けた後に、前記系内の圧力が大気圧方向に所定値以
    上変化しないとき前記第2の制御弁の故障と検出する第
    2の弁故障検出手段を、前記第1の弁故障検出手段と共
    に、又は該第1の弁故障検出手段に代えて具備すること
    を特徴とする請求項1記載のエバポパージシステムの故
    障診断装置。
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