JP2577230Y2 - パワーデバイダのクラッチの油圧制御装置 - Google Patents
パワーデバイダのクラッチの油圧制御装置Info
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- JP2577230Y2 JP2577230Y2 JP1992087201U JP8720192U JP2577230Y2 JP 2577230 Y2 JP2577230 Y2 JP 2577230Y2 JP 1992087201 U JP1992087201 U JP 1992087201U JP 8720192 U JP8720192 U JP 8720192U JP 2577230 Y2 JP2577230 Y2 JP 2577230Y2
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- pressure
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は例えば消防ポンプ車にお
ける放水ポンプ用動力と走行用動力のように、エンジン
の出力を分割し一部または全部を走行用動力として伝達
する滑りクラッチ式のパワーデバイダのクラッチの油圧
制御装置に関する。
ける放水ポンプ用動力と走行用動力のように、エンジン
の出力を分割し一部または全部を走行用動力として伝達
する滑りクラッチ式のパワーデバイダのクラッチの油圧
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパワーデバイダのクラッチの制御
装置は図7に示す如く走行用ペダル71(ペダル)を踏
み込むと、リザーブタンク72内の圧縮されたエアーが
エアーバルブ73によりペダル71の踏み込み量に応じ
た圧力に調整されてエアー配管74を通じてエアーシリ
ンダ75に供給され、エアーシリンダ75のロッド76
が伸長し、リンク77をA方向に回動させバネ78を介
してクラッチコントロールバルブ79がon位置に切換
る方向に押し圧する、押し圧された圧力に応じた油圧が
パワーデバイダのクラッチに供給され、パワーデバイダ
のクラッチを係合させる。 この場合、ペダル71を踏
み込む量が少ないとエアーシリンダ75に供給されるエ
アーの圧力が低く、クラッチコントロールバルブ79を
on位置に切り換わる方向に押し圧する圧力が低いの
で、パワーデバイダのクラッチに供給される油の圧力が
低くパワーデバイダクラッチの滑り率が大きくなる。ま
た、ペダル71を踏み込む量が大きいとエアーシリンダ
75に供給されるエアーの圧力が高くクラッチコントロ
ールバルブ79をon位置に切り換わる方向に押し圧す
る圧力が高いので、パワーデバイダのクラッチに供給さ
れる圧力が高くパワーデバイダのクラッチの滑り率が小
さくなる。つまり、ペダル71の踏み込み量によりエン
ジンの駆動力を任意の割合で車両の走行用として用いる
ことができる。
装置は図7に示す如く走行用ペダル71(ペダル)を踏
み込むと、リザーブタンク72内の圧縮されたエアーが
エアーバルブ73によりペダル71の踏み込み量に応じ
た圧力に調整されてエアー配管74を通じてエアーシリ
ンダ75に供給され、エアーシリンダ75のロッド76
が伸長し、リンク77をA方向に回動させバネ78を介
してクラッチコントロールバルブ79がon位置に切換
る方向に押し圧する、押し圧された圧力に応じた油圧が
パワーデバイダのクラッチに供給され、パワーデバイダ
のクラッチを係合させる。 この場合、ペダル71を踏
み込む量が少ないとエアーシリンダ75に供給されるエ
アーの圧力が低く、クラッチコントロールバルブ79を
on位置に切り換わる方向に押し圧する圧力が低いの
で、パワーデバイダのクラッチに供給される油の圧力が
低くパワーデバイダクラッチの滑り率が大きくなる。ま
た、ペダル71を踏み込む量が大きいとエアーシリンダ
75に供給されるエアーの圧力が高くクラッチコントロ
ールバルブ79をon位置に切り換わる方向に押し圧す
る圧力が高いので、パワーデバイダのクラッチに供給さ
れる圧力が高くパワーデバイダのクラッチの滑り率が小
さくなる。つまり、ペダル71の踏み込み量によりエン
ジンの駆動力を任意の割合で車両の走行用として用いる
ことができる。
【0003】しかし、係る従来技術のパワーデバイダの
クラッチの制御装置はエアーを介して操作するためオペ
レータの操作に対する応答性が悪く、車速のコントロー
ルが困難であり、エアーシリンダおよび機械的なリンク
を用いるためスペースを必要とし設計の自由度が限定さ
れ、更にオペレータの座席の下からエアーシリンダまで
エアー配管が必要なため分解、組立時の整備性が悪い。
クラッチの制御装置はエアーを介して操作するためオペ
レータの操作に対する応答性が悪く、車速のコントロー
ルが困難であり、エアーシリンダおよび機械的なリンク
を用いるためスペースを必要とし設計の自由度が限定さ
れ、更にオペレータの座席の下からエアーシリンダまで
エアー配管が必要なため分解、組立時の整備性が悪い。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】考案が解決しようとす
る課題は、エアーを介して操作するためオペレータの操
作に対する応答性が悪い点と、エアーシリンダおよび機
械的なリンクを用いるためスペースを必要とし設計の自
由度が限定される点と、オペレータの座席の下からエア
ーシリンダまでエアー配管が必要なため分解、組立時の
整備性が悪い点である。
る課題は、エアーを介して操作するためオペレータの操
作に対する応答性が悪い点と、エアーシリンダおよび機
械的なリンクを用いるためスペースを必要とし設計の自
由度が限定される点と、オペレータの座席の下からエア
ーシリンダまでエアー配管が必要なため分解、組立時の
整備性が悪い点である。
【0005】本考案は、前記従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、オペレータの操作に対する応答
性を良くするとともに、エアーシリンダおよび機械的な
リンクを無くし広いスペースを必要とせず設計の自由度
を大きくし、エアー配管を無くし、分解、組立時の整備
性を改善することを目的としている。
ためになされたもので、オペレータの操作に対する応答
性を良くするとともに、エアーシリンダおよび機械的な
リンクを無くし広いスペースを必要とせず設計の自由度
を大きくし、エアー配管を無くし、分解、組立時の整備
性を改善することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案はかかる、パワーデバイダのクラッチ圧制御
装置はクラッチに対する出力ポートにオリフィスが形成
されたスプールを有し、該オリフィス前後の差圧によっ
て開となり、前記スプールの一端に設けたバネの復帰力
によって閉となる第1のバルブと、ペダル踏み込み信号
により発生する電気信号によりポンプからの油を前記第
1バルブへ供給して前記第1バルブを開とするととも
に、フィリング終了後、クラッチ油圧をペダルの踏み込
み量に応じて発生するコントローラの電気信号に応じて
漸増させるようにする動作する第2バルブとを備えた構
成となっている。
に、本考案はかかる、パワーデバイダのクラッチ圧制御
装置はクラッチに対する出力ポートにオリフィスが形成
されたスプールを有し、該オリフィス前後の差圧によっ
て開となり、前記スプールの一端に設けたバネの復帰力
によって閉となる第1のバルブと、ペダル踏み込み信号
により発生する電気信号によりポンプからの油を前記第
1バルブへ供給して前記第1バルブを開とするととも
に、フィリング終了後、クラッチ油圧をペダルの踏み込
み量に応じて発生するコントローラの電気信号に応じて
漸増させるようにする動作する第2バルブとを備えた構
成となっている。
【0007】
【作用】上記の如く構成した本考案は、オペレータの操
作に対する応答性が良くなり車速のコントロールが容易
となり、エアーシリンダおよび機械的なリンクを用いな
くなるので設計の自由度が大きくなり、更にオペレータ
の座席の下からエアーシリンダまでエアー配管が必要で
無くなったため整備性が向上する。
作に対する応答性が良くなり車速のコントロールが容易
となり、エアーシリンダおよび機械的なリンクを用いな
くなるので設計の自由度が大きくなり、更にオペレータ
の座席の下からエアーシリンダまでエアー配管が必要で
無くなったため整備性が向上する。
【0008】
【実施例】本考案に係るパワーデバイダのクラッチ圧制
御装置の好ましい実施例を、添付図面に従って説明す
る。図1は、消防ポンプ車を例にして、エンジンとトル
クコンバータ間にパワーデバイダを挿入したパワーライ
ンの系統図である。エンジン1の動力は、伝動ギヤ5と
クラッチブレーキ3を経由して水ポンプ4を駆動してい
る。一方、走行用動力は、エンジン1からパワーデバイ
ダ2、ロックアップクラッチ6を付設したトルクコンバ
ータ7およびトランスミッション8を経由して車輪9を
駆動しており、パワーデバイダ2のクラッチの係合度合
いを変えることによって、車速を調整している。
御装置の好ましい実施例を、添付図面に従って説明す
る。図1は、消防ポンプ車を例にして、エンジンとトル
クコンバータ間にパワーデバイダを挿入したパワーライ
ンの系統図である。エンジン1の動力は、伝動ギヤ5と
クラッチブレーキ3を経由して水ポンプ4を駆動してい
る。一方、走行用動力は、エンジン1からパワーデバイ
ダ2、ロックアップクラッチ6を付設したトルクコンバ
ータ7およびトランスミッション8を経由して車輪9を
駆動しており、パワーデバイダ2のクラッチの係合度合
いを変えることによって、車速を調整している。
【0009】図2は、パワーデバイダ2のクラッチ23
制御用の油圧回路図である。図2において油圧ポンプ1
1の吐出流路12にはメイーンリリーフ弁13および電
子式クラッチ油圧制御バルブ(ECMV)14を介して
パワーデバイダ2のクラッチ23のピストン室21(以
後ピストン室21と言う)に接続している。一方、吐出
油路12から分岐した吐出油路12aは切換弁15を介
してパワーデバイダ2のピストン室背面22に接続して
いる。切換弁15の右側に受圧部15aが設けてある。
流路12aから分岐した流路12bは電磁弁16を介し
て前記切換弁15の受圧部15aに接続して、パイロッ
ト圧を導いている。コントローラ17にはパワーデバイ
ダ操作用ペダルの開度信号、車速信号、ブレーキ信号が
入力され、これらの信号に基いて電磁弁16とECMV
14を制御するものであり(ECMV14の制御につい
ては後述する)、ECMV14に指令電流が入力される
と電磁弁16にも指令電流が入力され、電磁弁16は左
行し、切換弁15の受圧部15aのパイロット圧を解除
し、切換弁15を右行させピストン室背面22に背圧を
働かせピストン室21に働く遠心油圧をキャンセルす
る。
制御用の油圧回路図である。図2において油圧ポンプ1
1の吐出流路12にはメイーンリリーフ弁13および電
子式クラッチ油圧制御バルブ(ECMV)14を介して
パワーデバイダ2のクラッチ23のピストン室21(以
後ピストン室21と言う)に接続している。一方、吐出
油路12から分岐した吐出油路12aは切換弁15を介
してパワーデバイダ2のピストン室背面22に接続して
いる。切換弁15の右側に受圧部15aが設けてある。
流路12aから分岐した流路12bは電磁弁16を介し
て前記切換弁15の受圧部15aに接続して、パイロッ
ト圧を導いている。コントローラ17にはパワーデバイ
ダ操作用ペダルの開度信号、車速信号、ブレーキ信号が
入力され、これらの信号に基いて電磁弁16とECMV
14を制御するものであり(ECMV14の制御につい
ては後述する)、ECMV14に指令電流が入力される
と電磁弁16にも指令電流が入力され、電磁弁16は左
行し、切換弁15の受圧部15aのパイロット圧を解除
し、切換弁15を右行させピストン室背面22に背圧を
働かせピストン室21に働く遠心油圧をキャンセルす
る。
【0010】図3はECMV14の断面を示すもので図
2にも示すように、パワーデバイダ2のクラッチ23用
ピストン室21の油圧(以後クラッチ圧と言う)を制御
する圧力制御弁31と、流量検出弁32と、フィリング
およびクラッチ圧検出用のセンサ部33とで構成されて
いる。圧力制御弁31はコントローラ17によって制御
され、またセンサ部33の検出信号はコントローラ17
に入力される。ECMV14は入力ポート40を介して
ポンプ11からの油を流入し、出力ポート41を介して
ピストン室21へ油を供給する。ポート42は閉塞さ
れ、またポート43,44はドレンポートである。圧力
制御弁31はスプール45を有し、このスプール45の
右端は比例ソレノイド46のプランジャ47に当接さ
れ、左端にはバネ48が設けられている。スプール45
とピストン49によって画成された油室50にはスプー
ル45内に形成された油路51を介して油路52の油圧
がフィードバックされている。
2にも示すように、パワーデバイダ2のクラッチ23用
ピストン室21の油圧(以後クラッチ圧と言う)を制御
する圧力制御弁31と、流量検出弁32と、フィリング
およびクラッチ圧検出用のセンサ部33とで構成されて
いる。圧力制御弁31はコントローラ17によって制御
され、またセンサ部33の検出信号はコントローラ17
に入力される。ECMV14は入力ポート40を介して
ポンプ11からの油を流入し、出力ポート41を介して
ピストン室21へ油を供給する。ポート42は閉塞さ
れ、またポート43,44はドレンポートである。圧力
制御弁31はスプール45を有し、このスプール45の
右端は比例ソレノイド46のプランジャ47に当接さ
れ、左端にはバネ48が設けられている。スプール45
とピストン49によって画成された油室50にはスプー
ル45内に形成された油路51を介して油路52の油圧
がフィードバックされている。
【0011】流量検出弁32はスプール55を有し、こ
のスプール55によって油室56,57および58を画
成する。このスプール55の油室56,57,58間に
はオリフィス60が形成してある。このスプール55は
3つの異なる受圧面積A1,A2,およびA3を有する
よう構成され、これら面積間にはA 1 >A 2 −A 3 、か
つA2>A3の関係を持たせてある。このスプール55
の左端にはバネ61が、右端にはバネ62が設けてあ
り、このスプール55は油室57,58に圧力がたって
いないときには、バネ61および62の各自由長の位置
で図3に示す中立位置を保持するようになっている。す
なわちこの場合、バネ61はスプール55に戻しバネと
して作用し、またバネ62はクラッチのピストン室21
の油圧検出のための圧設定用バネとして働く。
のスプール55によって油室56,57および58を画
成する。このスプール55の油室56,57,58間に
はオリフィス60が形成してある。このスプール55は
3つの異なる受圧面積A1,A2,およびA3を有する
よう構成され、これら面積間にはA 1 >A 2 −A 3 、か
つA2>A3の関係を持たせてある。このスプール55
の左端にはバネ61が、右端にはバネ62が設けてあ
り、このスプール55は油室57,58に圧力がたって
いないときには、バネ61および62の各自由長の位置
で図3に示す中立位置を保持するようになっている。す
なわちこの場合、バネ61はスプール55に戻しバネと
して作用し、またバネ62はクラッチのピストン室21
の油圧検出のための圧設定用バネとして働く。
【0012】バルブボディ63の上部右側には金属製の
検出ピン64が設けられ、この検出ピン64により、ス
プール55がバネ62のバネ力に抗して図3に示す中立
位置から更に右に移動したことを検出する。この検出ピ
ン64はカバー65によって絶縁シート66を介してボ
ディ63に取付けられており、この検出ピン64からは
リード線67が引き出されている。このリード線67は
直接接続された抵抗R1 およびR2 間のa定点に接続さ
れている。これら抵抗R1,R2 間には所定の直流電圧V
(例えば12V)が印加されており、またボディ63は
アースされている。かかる構成のECMV14の作用を
図4のタイムチャートを参照して説明する。なお、図4
において、(a)はコントローラ17からの指令電流
I、(b)は油室58の油圧(クラッチ圧)、(c)は
センサ3の出力を示すものである。
検出ピン64が設けられ、この検出ピン64により、ス
プール55がバネ62のバネ力に抗して図3に示す中立
位置から更に右に移動したことを検出する。この検出ピ
ン64はカバー65によって絶縁シート66を介してボ
ディ63に取付けられており、この検出ピン64からは
リード線67が引き出されている。このリード線67は
直接接続された抵抗R1 およびR2 間のa定点に接続さ
れている。これら抵抗R1,R2 間には所定の直流電圧V
(例えば12V)が印加されており、またボディ63は
アースされている。かかる構成のECMV14の作用を
図4のタイムチャートを参照して説明する。なお、図4
において、(a)はコントローラ17からの指令電流
I、(b)は油室58の油圧(クラッチ圧)、(c)は
センサ3の出力を示すものである。
【0013】クラッチを係合しようとする場合、コント
ローラ17は圧力制御弁31のソレノイド46にトリガ
指令を入力し、その後指令電流Iをクラッチ圧初期圧に
対応する所定の初期圧指令電流に降下させ、この状態で
フィリング終了時まで待機する(図4(a)参照)。前
記トリガ指令の入力により、圧力制御弁31のスプール
45が左方向に移動し、ポンプからの油は入力ポート4
0、油路52を介して流量検出弁32の油室57に流入
する。油室57に入った油は、オリフィス60を介して
油室58へ流入し、出力ポート41を介してピストン室
21へ流れ込む。このときオリフィス60によって油室
57と58との間に差圧が発生するのでスプール55は
左行する。この結果、流量検出弁32は開となり、油路
59に流入したポンプ11からの油は油室56を介して
油室57に流入し、その後、オリフィス60、油室5
8、出力ポート41を介してピストン室21へ流入す
る。この油の流れはピストン室21が油で充満されるま
で続く。ここで、スプール55が図3に示す中立位置に
あるとき、およびスプール55が該中立位置より左に移
動しているフィリングタイムt1 の期間中には、スプー
ル55は検出ピン64から離間している。このため、こ
の状態においてはa定点の電位は図4(c)に示す如く
電圧Vを抵抗R1,R2 で分圧した電圧値となってい
る。
ローラ17は圧力制御弁31のソレノイド46にトリガ
指令を入力し、その後指令電流Iをクラッチ圧初期圧に
対応する所定の初期圧指令電流に降下させ、この状態で
フィリング終了時まで待機する(図4(a)参照)。前
記トリガ指令の入力により、圧力制御弁31のスプール
45が左方向に移動し、ポンプからの油は入力ポート4
0、油路52を介して流量検出弁32の油室57に流入
する。油室57に入った油は、オリフィス60を介して
油室58へ流入し、出力ポート41を介してピストン室
21へ流れ込む。このときオリフィス60によって油室
57と58との間に差圧が発生するのでスプール55は
左行する。この結果、流量検出弁32は開となり、油路
59に流入したポンプ11からの油は油室56を介して
油室57に流入し、その後、オリフィス60、油室5
8、出力ポート41を介してピストン室21へ流入す
る。この油の流れはピストン室21が油で充満されるま
で続く。ここで、スプール55が図3に示す中立位置に
あるとき、およびスプール55が該中立位置より左に移
動しているフィリングタイムt1 の期間中には、スプー
ル55は検出ピン64から離間している。このため、こ
の状態においてはa定点の電位は図4(c)に示す如く
電圧Vを抵抗R1,R2 で分圧した電圧値となってい
る。
【0014】ピストン室21が油で充満すると、フィリ
ング終了となり、もはや油が流れなくなるのでオリフィ
ス60前後に差圧がなくなる。したがってスプール55
はバネ61の復帰力にスプール55の受圧面積差(A1
+A3 −A2 )による力を加えた力で右方向に移動し
て、その右端面が検出ピン64に接触する。この結果、
検出ピン64はスプール55を介してアースされたボデ
ィ63と導通することになるので、a点電位は図4
(c)に示す如く零まで降下し、a点には電圧は現われ
なくなる。このa点電位はコントローラ17に入力され
ており、コントローラ17は、該a点電位の立下がりを
もってフィリング終了を判定する。このフィリング終了
を判定すると、コントローラ17は直ちにクラッチに対
する指令電流Iを初期圧指令電流から徐々に増大させて
ゆく(図4(a))。この結果、クラッチ圧は図4
(b)に示す如く前記オーバーシュート圧値から初期圧
に降下した後、漸増されてゆく。a点電位は、クラッチ
に設定圧Th以上の圧がたっているとき零となり、クラ
ッチ圧が設定圧Th以下のとき所定の電圧値となるの
で、コントローラ17はこのa点電位をモニタすること
でフィリング終了検知のみならず、クラッチ圧の有無す
なわちクラッチの係合状態を知ることができる。
ング終了となり、もはや油が流れなくなるのでオリフィ
ス60前後に差圧がなくなる。したがってスプール55
はバネ61の復帰力にスプール55の受圧面積差(A1
+A3 −A2 )による力を加えた力で右方向に移動し
て、その右端面が検出ピン64に接触する。この結果、
検出ピン64はスプール55を介してアースされたボデ
ィ63と導通することになるので、a点電位は図4
(c)に示す如く零まで降下し、a点には電圧は現われ
なくなる。このa点電位はコントローラ17に入力され
ており、コントローラ17は、該a点電位の立下がりを
もってフィリング終了を判定する。このフィリング終了
を判定すると、コントローラ17は直ちにクラッチに対
する指令電流Iを初期圧指令電流から徐々に増大させて
ゆく(図4(a))。この結果、クラッチ圧は図4
(b)に示す如く前記オーバーシュート圧値から初期圧
に降下した後、漸増されてゆく。a点電位は、クラッチ
に設定圧Th以上の圧がたっているとき零となり、クラ
ッチ圧が設定圧Th以下のとき所定の電圧値となるの
で、コントローラ17はこのa点電位をモニタすること
でフィリング終了検知のみならず、クラッチ圧の有無す
なわちクラッチの係合状態を知ることができる。
【0015】クラッチ圧が増加すると油室58、油路5
2の圧力が増加し油路51を介して油室50にフィード
バックされる。油室50の圧力が増加するとピストン4
9を左方向に付勢し、その反力でスプール45は右方向
に付勢される。スプール45を右方向に付勢する力とバ
ネ48のバネ力を加えた力が比例ソレノイド46のプラ
ンジャ47がスプール45を左方向に付勢する力に打ち
勝つと、スプール45は右方向に移動し油路52と入口
ポート40は閉じられ圧力制御弁31は閉となる。つま
りクラッチ圧、油室58および油路52の圧力はコント
ローラ17から比例ソレノイド46に入力される指令電
流によって決定することができる。
2の圧力が増加し油路51を介して油室50にフィード
バックされる。油室50の圧力が増加するとピストン4
9を左方向に付勢し、その反力でスプール45は右方向
に付勢される。スプール45を右方向に付勢する力とバ
ネ48のバネ力を加えた力が比例ソレノイド46のプラ
ンジャ47がスプール45を左方向に付勢する力に打ち
勝つと、スプール45は右方向に移動し油路52と入口
ポート40は閉じられ圧力制御弁31は閉となる。つま
りクラッチ圧、油室58および油路52の圧力はコント
ローラ17から比例ソレノイド46に入力される指令電
流によって決定することができる。
【0016】パワーデバイダ操作用ペダルの開度とコン
トローラ17からECMV14に入力される指令電流と
クラッチ圧の関係は図5に示す関係であり、ペダル開度
が小いさい領域は不感領域として、コントローラ17か
らの指令電流は零である。ペダル開度が所定値より大き
くなると、コントローラ17からペダル開度に応じた指
令電流がECMV14に入力され、指令電流に応じたク
ラッチ圧となりクラッチが滑る滑り領域となる。さらに
開度が大きくなると、コントローラ17からペダル開度
に応じた大きな指令電流がECMV14に入力され、大
きな指令電流に応じた高いクラッチ圧となりクラッチが
係合するクラッチ係合領域となる。
トローラ17からECMV14に入力される指令電流と
クラッチ圧の関係は図5に示す関係であり、ペダル開度
が小いさい領域は不感領域として、コントローラ17か
らの指令電流は零である。ペダル開度が所定値より大き
くなると、コントローラ17からペダル開度に応じた指
令電流がECMV14に入力され、指令電流に応じたク
ラッチ圧となりクラッチが滑る滑り領域となる。さらに
開度が大きくなると、コントローラ17からペダル開度
に応じた大きな指令電流がECMV14に入力され、大
きな指令電流に応じた高いクラッチ圧となりクラッチが
係合するクラッチ係合領域となる。
【0017】本考案の他の実施例としてコントローラ1
7とECMVを用いて自動車速機能を追加することが可
能であり、図5に示すフローチャートにより説明する。
S1でパワーデバイダ操作用ペダルの開度を読み込みコ
ントローラ17に入力する、この場合ペダルの開度と車
速との関連を予め求めておき、ペダルの開度を指定速度
(V0 )として入力することとする。S2で車速信号
(V1 )を入力する。S3でV0 =V1 か否か比較しy
esならS1に戻り、noならS4に行く。S4でV1
<V0 か比較しyesなら、指定速度V0 より車速V1
が遅いのでクラッチの滑り率を小さくするため、コント
ローラ17からの指令電流を増大させクラッチ圧を高く
してS1に戻る、noならS6に行く。S6ではV1 −
V0<rか比較し、yesなら指定速度V0 より車速V
1 が所定の値rだけ速いのでコントローラ17からの指
令電流を減少させクラッチ圧を低くして、クラッチを滑
らせ車速を低下させS1に戻る。noなら指定速度V0
より車速V1 が所定の値r以上速いのでブレーキペダル
を踏み減速させる、そしてブレーキ信号が発信すると自
動車速機能は終了する。
7とECMVを用いて自動車速機能を追加することが可
能であり、図5に示すフローチャートにより説明する。
S1でパワーデバイダ操作用ペダルの開度を読み込みコ
ントローラ17に入力する、この場合ペダルの開度と車
速との関連を予め求めておき、ペダルの開度を指定速度
(V0 )として入力することとする。S2で車速信号
(V1 )を入力する。S3でV0 =V1 か否か比較しy
esならS1に戻り、noならS4に行く。S4でV1
<V0 か比較しyesなら、指定速度V0 より車速V1
が遅いのでクラッチの滑り率を小さくするため、コント
ローラ17からの指令電流を増大させクラッチ圧を高く
してS1に戻る、noならS6に行く。S6ではV1 −
V0<rか比較し、yesなら指定速度V0 より車速V
1 が所定の値rだけ速いのでコントローラ17からの指
令電流を減少させクラッチ圧を低くして、クラッチを滑
らせ車速を低下させS1に戻る。noなら指定速度V0
より車速V1 が所定の値r以上速いのでブレーキペダル
を踏み減速させる、そしてブレーキ信号が発信すると自
動車速機能は終了する。
【0018】
【考案の効果】本考案は電気信号によりオペレータが操
作するので、応答性が良くなり車速のコントロールが容
易となり、エアーシリンダおよび機械的なリンクを用い
なくなるので設計の自由度が大きくなり、更にオペレー
タの座席の下からエアーシリンダまでエアー配管が必要
で無くなったため整備性が向上した。
作するので、応答性が良くなり車速のコントロールが容
易となり、エアーシリンダおよび機械的なリンクを用い
なくなるので設計の自由度が大きくなり、更にオペレー
タの座席の下からエアーシリンダまでエアー配管が必要
で無くなったため整備性が向上した。
【図1】消防ポンプ車を例にしエンジンとトルクコンバ
ータ間にパワーデバイダを挿入したパワーラインの系統
図である。
ータ間にパワーデバイダを挿入したパワーラインの系統
図である。
【図2】パワーデバイダ2の制御用の油圧回路図であ
る。
る。
【図3】電子式クラッチ油圧制御バルブ14の断面図で
ある。
ある。
【図4】電子式クラッチ油圧制御バルブ14の動作を説
明するためのタイムチャートである。
明するためのタイムチャートである。
【図5】パワーデバイダ操作用ペダルの開度とコントロ
ーラ17からECMV14に入力される指令電流とクラ
ッチ圧の関係を示す図である。
ーラ17からECMV14に入力される指令電流とクラ
ッチ圧の関係を示す図である。
【図6】自動車速機能を実施するための制御のフローチ
ャートである。
ャートである。
【図7】従来のパワーデバイダのクラッチの制御装置を
示す図である。
示す図である。
1 エンジン 2 パワーデバイダ 11 ポンプ 14 電子式クラッチ油圧制御バルブ 17 コントローラ 23 パワーデバイダクラッチ 31 圧力制御弁 32 流量制御弁 44 出口ポート 55 スプール 60 オリフィス 61 バネ
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンとトルクコンバータの間に挿設
し、エンジンの出力の一部または全部をペダルの踏み込
み量に応じて車両の走行用駆動力として用いるパワーデ
バイダのクラッチ圧制御装置において、クラッチに対す
る出力ポートにオリフィスが形成されたスプールを有
し、該オリフィス前後の差圧によって開となり、前記ス
プールの一端に設けたバネの復帰力によって閉となる第
1のバルブと、 ペダル踏み込み信号により発生する電気信号によりポン
プからの油を前記第1バルブへ供給して前記第1バルブ
を開とするとともに、フィリング終了後、クラッチ油圧
をペダルの踏み込み量に応じて発生するコントローラの
指令電流に応じて漸増させるように動作する第2バルブ
とを備えたパワーデバイダのクラッチの油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992087201U JP2577230Y2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | パワーデバイダのクラッチの油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992087201U JP2577230Y2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | パワーデバイダのクラッチの油圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645126U JPH0645126U (ja) | 1994-06-14 |
JP2577230Y2 true JP2577230Y2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=13908367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992087201U Expired - Fee Related JP2577230Y2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | パワーデバイダのクラッチの油圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577230Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-27 JP JP1992087201U patent/JP2577230Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0645126U (ja) | 1994-06-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |