JP2570945B2 - 楽音発生装置 - Google Patents
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- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、演奏操作に対応する
タッチ(演奏入力を加える速度・圧力)に基づいて楽音
の音色を可変するとともに、発生する楽音にうねりや深
みを与えるためにデチューン効果を付与して、より自然
楽器に似せた楽音を発生するようにした楽音発生装置の
改良に関する。
タッチ(演奏入力を加える速度・圧力)に基づいて楽音
の音色を可変するとともに、発生する楽音にうねりや深
みを与えるためにデチューン効果を付与して、より自然
楽器に似せた楽音を発生するようにした楽音発生装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする問題点】従来、
電子楽器等の楽音発生装置は、自然楽器の発する楽音を
電子的に発生しようとするものであり、種々の技術的改
良がなされている。そのひとつとして、ピアノなどの自
然楽器が鍵盤の押鍵速度(タッチ)によって、発生する
楽音の音色が微妙に変化することに着目し、予め複数種
の音色を表す楽音波形を用意しておき、検出された押鍵
速度の値に対応してこの複数種の楽音波形から所望の楽
音波形を読み出して、対応する音色の楽音を発生する方
式が提案されている。 しかしながらこの方式によれば、
押鍵速度がある値を超えたときに、楽音波形が切り替わ
るために音色が急激に変化し、自然楽器のように押鍵速
度に応じて楽音の音色の変化がスムーズにいかない欠点
がある。
電子楽器等の楽音発生装置は、自然楽器の発する楽音を
電子的に発生しようとするものであり、種々の技術的改
良がなされている。そのひとつとして、ピアノなどの自
然楽器が鍵盤の押鍵速度(タッチ)によって、発生する
楽音の音色が微妙に変化することに着目し、予め複数種
の音色を表す楽音波形を用意しておき、検出された押鍵
速度の値に対応してこの複数種の楽音波形から所望の楽
音波形を読み出して、対応する音色の楽音を発生する方
式が提案されている。 しかしながらこの方式によれば、
押鍵速度がある値を超えたときに、楽音波形が切り替わ
るために音色が急激に変化し、自然楽器のように押鍵速
度に応じて楽音の音色の変化がスムーズにいかない欠点
がある。
【0003】このような不自然さをなくすために、いわ
ゆるベロシティクロスフェード機能を付加することが要
求されている。これは、2つの音源ラインを有し、それ
ぞれのラインに強波形と弱波形とを割当て、図5に示す
ように、ベロシティ(タッチ)データが小さいとき、す
なわち押鍵などの演奏入力の速度が遅いときは、一方の
電源ラインからβタッチタカーブに示されるようなベロ
シティカーブに基づく弱波形が発音され、ベロシティデ
ータが大きくなると、他方の音源ラインからαタッチカ
ーブに示されるようなベロシティカーブに基づく強波形
が発音する。そしてベロシティクロスフェード区間で
は、弱波形に基づく音色の楽音と、強波形に基づく音色
の楽音とがクロスフェードの状態でミックスされて発音
し、このミックス比を可変することによって波形合成に
より楽音を形成している。この方式を用いれば、楽音の
切り替りは顕著に表われず、不自然さはなくなる。 しか
しながら、自然楽器から発する楽音は、単に演奏入力の
速度に応じて音色が変化するだけの単純なものでなく、
電子的な楽音にはないうねりや深みを有している。通常
このような効果を与えるのに、両音源ラインの楽音波形
の周波数をずらす、いわゆるデチューン効果をかけてい
るが、上述のような構成にした場合には、両方の音源ラ
インから、周波数の互いに異なる楽音波形が同時に発生
しているのはクロスフェード区間の部分だけなので、こ
うしたデチューン効果ががあまり明確に得られない、と
いう問題点がある。
ゆるベロシティクロスフェード機能を付加することが要
求されている。これは、2つの音源ラインを有し、それ
ぞれのラインに強波形と弱波形とを割当て、図5に示す
ように、ベロシティ(タッチ)データが小さいとき、す
なわち押鍵などの演奏入力の速度が遅いときは、一方の
電源ラインからβタッチタカーブに示されるようなベロ
シティカーブに基づく弱波形が発音され、ベロシティデ
ータが大きくなると、他方の音源ラインからαタッチカ
ーブに示されるようなベロシティカーブに基づく強波形
が発音する。そしてベロシティクロスフェード区間で
は、弱波形に基づく音色の楽音と、強波形に基づく音色
の楽音とがクロスフェードの状態でミックスされて発音
し、このミックス比を可変することによって波形合成に
より楽音を形成している。この方式を用いれば、楽音の
切り替りは顕著に表われず、不自然さはなくなる。 しか
しながら、自然楽器から発する楽音は、単に演奏入力の
速度に応じて音色が変化するだけの単純なものでなく、
電子的な楽音にはないうねりや深みを有している。通常
このような効果を与えるのに、両音源ラインの楽音波形
の周波数をずらす、いわゆるデチューン効果をかけてい
るが、上述のような構成にした場合には、両方の音源ラ
インから、周波数の互いに異なる楽音波形が同時に発生
しているのはクロスフェード区間の部分だけなので、こ
うしたデチューン効果ががあまり明確に得られない、と
いう問題点がある。
【0004】
【発明の目的】このような課題を解決するためこの発明
は、自然楽器から発生する楽音のように、タッチに応じ
てある音色の楽音から異なる音色の楽音への移り目がス
ムーズであるとともに、楽音に効果的にデチューン効果
をかけることもできる楽音発生装置を提供することを目
的とする。
は、自然楽器から発生する楽音のように、タッチに応じ
てある音色の楽音から異なる音色の楽音への移り目がス
ムーズであるとともに、楽音に効果的にデチューン効果
をかけることもできる楽音発生装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【発明の要点】この発明は上述した目的を達成するため
に、音高指定操作に対応した音高周波数及び演奏速度に
対応するタッチデータを発生する演奏データ発生手段
と、割当てられた楽音波形及び音高周波数に基づいて楽
音信号を生成するとともに、この楽音信号を割当てられ
た制御データに基づいてレベル制御して出力する音源ラ
インを複数個有する楽音生成手段と、上記各音源ライン
毎に複数種の楽音波形を記憶した波形記憶手段と、上記
各音源ライン毎に夫々所定のタッチデータの値をタッチ
センススプリットポイントとして設定するスプリット位
置設定手段と、上記各音源ライン毎に上記波形記憶手段
に記憶された楽音波形を割当てる手段であって、上記演
奏データ発生手段からのタッチデータの値が上記スプリ
ット位置設定手段にて設定されたタッチセンススプリッ
トポイントを超えているか否かに基づいて、そのタッチ
センススプリットポイントに対応する音源ラインに割当
てられた楽音波形を切換え選択する波形割当手段と、上
記各音源ライン毎に変換テーブルを有し、上記演奏デー
タ発生手段からのタッチデータを上記各音源ライン毎に
変換テーブルにて制御データに変換して、対応する上記
各音源ラインに割当てる制御データ割当て手段と、上記
演奏データ発生手段からの音高周波数を基準として互い
に異ならせた周波数を、対応する上記各音源ライン毎に
割当てる周波数割当て手段と、を備えたことを要点とす
る。
に、音高指定操作に対応した音高周波数及び演奏速度に
対応するタッチデータを発生する演奏データ発生手段
と、割当てられた楽音波形及び音高周波数に基づいて楽
音信号を生成するとともに、この楽音信号を割当てられ
た制御データに基づいてレベル制御して出力する音源ラ
インを複数個有する楽音生成手段と、上記各音源ライン
毎に複数種の楽音波形を記憶した波形記憶手段と、上記
各音源ライン毎に夫々所定のタッチデータの値をタッチ
センススプリットポイントとして設定するスプリット位
置設定手段と、上記各音源ライン毎に上記波形記憶手段
に記憶された楽音波形を割当てる手段であって、上記演
奏データ発生手段からのタッチデータの値が上記スプリ
ット位置設定手段にて設定されたタッチセンススプリッ
トポイントを超えているか否かに基づいて、そのタッチ
センススプリットポイントに対応する音源ラインに割当
てられた楽音波形を切換え選択する波形割当手段と、上
記各音源ライン毎に変換テーブルを有し、上記演奏デー
タ発生手段からのタッチデータを上記各音源ライン毎に
変換テーブルにて制御データに変換して、対応する上記
各音源ラインに割当てる制御データ割当て手段と、上記
演奏データ発生手段からの音高周波数を基準として互い
に異ならせた周波数を、対応する上記各音源ライン毎に
割当てる周波数割当て手段と、を備えたことを要点とす
る。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明を電子
鍵盤楽器に適用した場合の実施例について説明する。図
1はこの電子楽器の全体回路構成図であり、演奏者によ
る演奏入力としての押鍵入力は鍵盤部1にて検出され、
さらにその演奏入力より押鍵速度つまりイニシャルタッ
チのベロシティがベロシティ検出回路2にて検出され
る。検出されたこのベロシティデータはマイクロプロセ
ッサの中央処理装置であるCPU3に加えられ、CPU
3は演奏入力およびベロシティデータに基づく音高その
他の特性に基づいて、楽音波形データをメモリした楽音
データメモリ4から2ラインの音源ラインのためにそれ
ぞれ別個の楽音波形データを読出す。その2種類の楽音
波形データに基づき、複数の楽音信号形成手段を構成す
る楽音信号形成回路5からは、2つの音源ラインのため
にそれぞれの異なる波形の楽音波形データが発生され
る。また、楽音信号形成回路5では、それぞれ発音させ
る楽音の周波数は、別個に設定できるのであり、デチュ
ーン設定部6にてデチューンデータをCPU3に加える
ことにより、互いに異なる周波数を設定できる。また、
ベロシティスプリットポイントやベロシティカーブのデ
ータがベロシティパラメータ設定部7よりCPU3に加
えられる。CPU3にて制御される楽音信号形成回路5
から発生した2ラインの楽音波形データはD/A変換器
8にて2ラインのアナログ信号α、βに変換され、ミッ
クス回路9にて2ラインが1ラインにミックスされて増
幅され、スピーカ10よりデチューン効果のかけられた
楽音が放音される。
鍵盤楽器に適用した場合の実施例について説明する。図
1はこの電子楽器の全体回路構成図であり、演奏者によ
る演奏入力としての押鍵入力は鍵盤部1にて検出され、
さらにその演奏入力より押鍵速度つまりイニシャルタッ
チのベロシティがベロシティ検出回路2にて検出され
る。検出されたこのベロシティデータはマイクロプロセ
ッサの中央処理装置であるCPU3に加えられ、CPU
3は演奏入力およびベロシティデータに基づく音高その
他の特性に基づいて、楽音波形データをメモリした楽音
データメモリ4から2ラインの音源ラインのためにそれ
ぞれ別個の楽音波形データを読出す。その2種類の楽音
波形データに基づき、複数の楽音信号形成手段を構成す
る楽音信号形成回路5からは、2つの音源ラインのため
にそれぞれの異なる波形の楽音波形データが発生され
る。また、楽音信号形成回路5では、それぞれ発音させ
る楽音の周波数は、別個に設定できるのであり、デチュ
ーン設定部6にてデチューンデータをCPU3に加える
ことにより、互いに異なる周波数を設定できる。また、
ベロシティスプリットポイントやベロシティカーブのデ
ータがベロシティパラメータ設定部7よりCPU3に加
えられる。CPU3にて制御される楽音信号形成回路5
から発生した2ラインの楽音波形データはD/A変換器
8にて2ラインのアナログ信号α、βに変換され、ミッ
クス回路9にて2ラインが1ラインにミックスされて増
幅され、スピーカ10よりデチューン効果のかけられた
楽音が放音される。
【0007】図2は楽音データメモリ4にメモリされて
いる楽音データを示す楽音データメモリ説明図であり、
楽音信号形成回路5における一方の音源ラインであるα
ラインに関するデータと、他方の音源ラインであるβラ
インに関するデータとが各音名に対応してアドレスごと
に区別してメモリされている。例えば鍵盤部1の鍵C4
の押鍵に対応するメモリ領域内のデータとして、アドレ
ス1000にはαベロシティスプリットポイントのデー
タがメモリされており、以下アドレス1001〜アドレ
ス1006には、各アドレスに対して順にα強波形に関
するデータ(波形ROMのスタートアドレス、エンドア
ドレス、ループスタートアドレス、ベロシティカーブデ
ータ)、α弱波形に関するデータ、βベロシティスプリ
ットポイントのデータ、β強波形に関するデータ、β弱
波形に関するデータがそれぞれメモリされている。そし
て、アドレス1006〜アドレス1011に対応するメ
モリ領域には、次の鍵C4 ♯に対応するαライン、βラ
インのデータがそれぞれメモリされていることになる。
いる楽音データを示す楽音データメモリ説明図であり、
楽音信号形成回路5における一方の音源ラインであるα
ラインに関するデータと、他方の音源ラインであるβラ
インに関するデータとが各音名に対応してアドレスごと
に区別してメモリされている。例えば鍵盤部1の鍵C4
の押鍵に対応するメモリ領域内のデータとして、アドレ
ス1000にはαベロシティスプリットポイントのデー
タがメモリされており、以下アドレス1001〜アドレ
ス1006には、各アドレスに対して順にα強波形に関
するデータ(波形ROMのスタートアドレス、エンドア
ドレス、ループスタートアドレス、ベロシティカーブデ
ータ)、α弱波形に関するデータ、βベロシティスプリ
ットポイントのデータ、β強波形に関するデータ、β弱
波形に関するデータがそれぞれメモリされている。そし
て、アドレス1006〜アドレス1011に対応するメ
モリ領域には、次の鍵C4 ♯に対応するαライン、βラ
インのデータがそれぞれメモリされていることになる。
【0008】図3は、この実施例の動作を説明するため
のベロシティスプリット楽音波形グラフ図であり、横軸
は鍵盤部1に対する押鍵の強さであるベロシティを示
し、縦軸は楽音信号形成回路5においてαライン、βラ
インの2ラインに分かれて別個に異なる波形として形成
されたα楽音波形、β楽音波形の出力のレベルを示す。
いま、例えば鍵C4が押鍵された場合、図3に示すよう
に、音源ラインのうちαラインからは、ベロシティが小
さい時はαの音色の弱音用の楽音信号が予めベロシティ
パラメータ設定部7にて設定されたベロシティカーブで
あるαタッチカーブに従ったレベルにて発生する。また
ベロシティが予めベロシティパラメータ設定部7にて設
定したαベロシティスプリットポイントを越えると、今
度は発生中のαの音色の弱音用の波形とは異なる強音用
の波形がαタッチカーブに従ったレベルにて発生する。
のベロシティスプリット楽音波形グラフ図であり、横軸
は鍵盤部1に対する押鍵の強さであるベロシティを示
し、縦軸は楽音信号形成回路5においてαライン、βラ
インの2ラインに分かれて別個に異なる波形として形成
されたα楽音波形、β楽音波形の出力のレベルを示す。
いま、例えば鍵C4が押鍵された場合、図3に示すよう
に、音源ラインのうちαラインからは、ベロシティが小
さい時はαの音色の弱音用の楽音信号が予めベロシティ
パラメータ設定部7にて設定されたベロシティカーブで
あるαタッチカーブに従ったレベルにて発生する。また
ベロシティが予めベロシティパラメータ設定部7にて設
定したαベロシティスプリットポイントを越えると、今
度は発生中のαの音色の弱音用の波形とは異なる強音用
の波形がαタッチカーブに従ったレベルにて発生する。
【0009】また他方の音源ラインであるβラインから
は、ベロシティが予めベロシティパラメータ設定部7に
て設定されたβのベロシティポイントより小さい時は、
βの音色の弱音用の波形の楽音信号がβタッチカーブに
従ったレベルにて発生する。そしてベロシティが上記β
ベロシティスプリットポイントを越えると、βの音色の
強音用の波形がβタッチカーブに従ってレベルにて発生
する。したがってこの実施例においては、全く独立した
2系統のαラインおよびβラインの音源ラインより、そ
れぞれ別個に設定されたベロシティパラメータに基づい
て2つの異なる波形の楽音信号が発生し、両楽音信号が
互いのタッチカーブに従ってミックスされて発音する。
また、双方の音源ラインから発生する楽音信号の周波数
も押鍵によって得た音高データを基準にして、デチュー
ン設定部6よりのデチューンデータにより互いに独立し
て変更することができるものである。
は、ベロシティが予めベロシティパラメータ設定部7に
て設定されたβのベロシティポイントより小さい時は、
βの音色の弱音用の波形の楽音信号がβタッチカーブに
従ったレベルにて発生する。そしてベロシティが上記β
ベロシティスプリットポイントを越えると、βの音色の
強音用の波形がβタッチカーブに従ってレベルにて発生
する。したがってこの実施例においては、全く独立した
2系統のαラインおよびβラインの音源ラインより、そ
れぞれ別個に設定されたベロシティパラメータに基づい
て2つの異なる波形の楽音信号が発生し、両楽音信号が
互いのタッチカーブに従ってミックスされて発音する。
また、双方の音源ラインから発生する楽音信号の周波数
も押鍵によって得た音高データを基準にして、デチュー
ン設定部6よりのデチューンデータにより互いに独立し
て変更することができるものである。
【0010】次に、鍵C4が押鍵された場合のこの実施
例の動作について、図2、図3の他に図4に示すベロシ
ティスプリット処理フローチャート図に基づいてさらに
説明する。このフローはCPU3の動作におけるメイン
フロー(図示しない)に対して鍵盤部1に対する押鍵が
なされた際にインタラプトしてスタートするものであ
る。まず押鍵された音名に対応する音階番号(キーナン
バ)を読込み、そのキーナンバに対応する楽音データメ
モリ4におけるメモリ領域の先頭アドレスを計算する
(ステップA1)。そしてその計算された先頭アドレス
においてメモリされているデータ、図2に示したアドレ
ス1000のαベロシティスプリットポイントのデータ
を読出し、その後アドレスを1だけインクリメントする
(ステップA2)。次に実際の押鍵入力によるベロシテ
ィの方が今読出したαベロシティスプリットポイントよ
り大きいか否かをチェックし(ステップA3)、YES
のときはアドレス1001のα強波形に関するデータを
読出して、さらにβラインに対するデータを読出すため
にアドレスを2だけインクリメントする(ステップA
4)。ステップA3にてNOのときは、ベロシティデー
タがαベロシティスプリットポイントより小さく、α弱
波形に関するデータを読出すべき場合であるので、アド
レスを1だけインクリメントして(ステップA5)、ス
テップA4に進み、アドレス1002のα弱波形に関す
るデータを読出した後、βラインに対するデータを読出
すためにアドレスを1だけインクリメントする(ステッ
プA4)。
例の動作について、図2、図3の他に図4に示すベロシ
ティスプリット処理フローチャート図に基づいてさらに
説明する。このフローはCPU3の動作におけるメイン
フロー(図示しない)に対して鍵盤部1に対する押鍵が
なされた際にインタラプトしてスタートするものであ
る。まず押鍵された音名に対応する音階番号(キーナン
バ)を読込み、そのキーナンバに対応する楽音データメ
モリ4におけるメモリ領域の先頭アドレスを計算する
(ステップA1)。そしてその計算された先頭アドレス
においてメモリされているデータ、図2に示したアドレ
ス1000のαベロシティスプリットポイントのデータ
を読出し、その後アドレスを1だけインクリメントする
(ステップA2)。次に実際の押鍵入力によるベロシテ
ィの方が今読出したαベロシティスプリットポイントよ
り大きいか否かをチェックし(ステップA3)、YES
のときはアドレス1001のα強波形に関するデータを
読出して、さらにβラインに対するデータを読出すため
にアドレスを2だけインクリメントする(ステップA
4)。ステップA3にてNOのときは、ベロシティデー
タがαベロシティスプリットポイントより小さく、α弱
波形に関するデータを読出すべき場合であるので、アド
レスを1だけインクリメントして(ステップA5)、ス
テップA4に進み、アドレス1002のα弱波形に関す
るデータを読出した後、βラインに対するデータを読出
すためにアドレスを1だけインクリメントする(ステッ
プA4)。
【0011】続いて、ステップA4にて読出したデータ
の処理を行い、一方の音源ラインであるαラインの楽音
信号をベロシティパラメータ設定部7にて予め設置した
パラメータに基づいて発生させるための制御信号を楽音
信号形成回路5に対して送出する(ステップA6)。そ
して、αライン、βライン両音源ラインの押鍵に対応す
るベロシティスプリット処理が終了したか否かをチェッ
クし(ステップA7)、YESのときはこのフローを終
了するが、NOのときは、未だβラインに関するベロシ
ティスプリット処理が終っていない場合であり、ステッ
プA2に戻り、以下同様のステップA7まで処理を行っ
てβラインについての楽音波形の発生処理を実行する。
の処理を行い、一方の音源ラインであるαラインの楽音
信号をベロシティパラメータ設定部7にて予め設置した
パラメータに基づいて発生させるための制御信号を楽音
信号形成回路5に対して送出する(ステップA6)。そ
して、αライン、βライン両音源ラインの押鍵に対応す
るベロシティスプリット処理が終了したか否かをチェッ
クし(ステップA7)、YESのときはこのフローを終
了するが、NOのときは、未だβラインに関するベロシ
ティスプリット処理が終っていない場合であり、ステッ
プA2に戻り、以下同様のステップA7まで処理を行っ
てβラインについての楽音波形の発生処理を実行する。
【0012】なお、ステップA6においては、デチュー
ン効果を得るために、デチューン設定部6にて予め設定
したデチューンデータに基づき、αライン、βライン両
音源ラインの楽音波形の鍵C4に対応する周波数を基準
として互いにずらしてデチューンする処理を行い、楽音
信号形成回路5に対して周波数制御の指令を送出するも
のである。
ン効果を得るために、デチューン設定部6にて予め設定
したデチューンデータに基づき、αライン、βライン両
音源ラインの楽音波形の鍵C4に対応する周波数を基準
として互いにずらしてデチューンする処理を行い、楽音
信号形成回路5に対して周波数制御の指令を送出するも
のである。
【0013】なお、上記実施例は、演奏入力手段として
鍵盤部1を有する電子鍵盤楽器にこの発明を適用した場
合のものであるが、電子楽器としては、これに限定され
ず、演奏入力よりベロシティデータを検出し得る楽器例
えば、電子弦楽器、電子打楽器などにもこの発明は適用
可能である。
鍵盤部1を有する電子鍵盤楽器にこの発明を適用した場
合のものであるが、電子楽器としては、これに限定され
ず、演奏入力よりベロシティデータを検出し得る楽器例
えば、電子弦楽器、電子打楽器などにもこの発明は適用
可能である。
【0014】また、上記実施例ではベロシティカーブ
(タッチカーブ)とベロシティスプリットポイントに基
づいてタッチ制御したが、これに限定されず、アフター
タッチによるアフタータッチカーブ及びアフタータッチ
スプリットポイントに基づいてタッチ制御しても差しつ
かえない。
(タッチカーブ)とベロシティスプリットポイントに基
づいてタッチ制御したが、これに限定されず、アフター
タッチによるアフタータッチカーブ及びアフタータッチ
スプリットポイントに基づいてタッチ制御しても差しつ
かえない。
【0015】また、ミックス回路9およびスピーカ10
は電子楽器本体の外部に設けて本体とMIDIケーブル
などによってコントロールするようにしてもよく、楽音
データメモリ4も本体の外部からROMパックのような
形式にて供給するようにしてもよい。
は電子楽器本体の外部に設けて本体とMIDIケーブル
などによってコントロールするようにしてもよく、楽音
データメモリ4も本体の外部からROMパックのような
形式にて供給するようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
複数の音源ライン夫々に対して楽音波形を割当て、しか
もこの割当てられる楽音波形はタッチデータの値に対応
して夫々切り替わるように構成され、この楽音波形が切
り替わるタッチデータの値は、夫々設定可能なように構
成し、しかも各音源ラインから発生する楽音の周波数を
互いに異ならせるようにしたので、一方の音源ラインか
らの楽音の音色の切り替わりが、他方の音源ラインから
の異なる音色の楽音によってマスキングされるので目立
つことがなくスムーズで、不自然さがなく、かつ、効果
的なデチューン効果がかけられ楽音に深みを与えること
ができ、この結果、より自然楽器に似せた楽音の発生が
可能になる、という利点がある。
複数の音源ライン夫々に対して楽音波形を割当て、しか
もこの割当てられる楽音波形はタッチデータの値に対応
して夫々切り替わるように構成され、この楽音波形が切
り替わるタッチデータの値は、夫々設定可能なように構
成し、しかも各音源ラインから発生する楽音の周波数を
互いに異ならせるようにしたので、一方の音源ラインか
らの楽音の音色の切り替わりが、他方の音源ラインから
の異なる音色の楽音によってマスキングされるので目立
つことがなくスムーズで、不自然さがなく、かつ、効果
的なデチューン効果がかけられ楽音に深みを与えること
ができ、この結果、より自然楽器に似せた楽音の発生が
可能になる、という利点がある。
【図1】この発明の一実施例に係る電子楽器を説明する
ための全体回路構成図。
ための全体回路構成図。
【図2】楽音データメモリにメモリされる楽音データメ
モリ説明図。
モリ説明図。
【図3】ベロシティスプリット機能を表わすベロシティ
スプリット楽音波形グラフ図。
スプリット楽音波形グラフ図。
【図4】ベロシティスプリット機能の動作を説明するた
めのベロシティスプリット処理フローチャート図。
めのベロシティスプリット処理フローチャート図。
【図5】従来の電子楽器におけるベロシティスプリット
楽音波形グラフ図。
楽音波形グラフ図。
1 鍵盤部 2 ベロシティ検出回路 3 CPU 4 楽音データメモリ 5 楽音信号形成回路 6 デチューン設定部 7 ベロシティパラメータ設定部
Claims (3)
- 【請求項1】音高指定操作に対応した音高周波数及び演
奏速度に対応するタッチデータを発生する演奏データ発
生手段と、 割当てられた楽音波形及び音高周波数に基づいて楽音信
号を生成するとともに、この楽音信号を割当てられた制
御データに基づいてレベル制御して出力する音源ライン
を複数個有する楽音生成手段と、 上記各音源ライン毎に複数種の楽音波形を記憶した波形
記憶手段と、 上記各音源ライン毎に夫々所定のタッチデータの値をタ
ッチセンススプリットポイントとして設定するスプリッ
ト位置設定手段と、 上記各音源ライン毎に上記波形記憶手段に記憶された楽
音波形を割当てる手段であって、上記演奏データ発生手
段からのタッチデータの値が上記スプリット位置設定手
段にて設定されたタッチセンススプリットポイントを超
えているか否かに基づいて、そのタッチセンススプリッ
トポイントに対応する音源ラインに割当てられた楽音波
形を切換え選択する波形割当手段と、 上記各音源ライン毎に変換テーブルを有し、上記演奏デ
ータ発生手段からのタッチデータを上記各音源ライン毎
に変換テーブルにて制御データに変換して、対応する上
記各音源ラインに割当てる制御データ割当て手段と、 上記演奏データ発生手段からの音高周波数を基準として
互いに異ならせた周波数を、対応する上記各音源ライン
毎に割当てる周波数割当て手段と、 を備えたことを特徴とする楽音発生装置。 - 【請求項2】上記波形記憶手段は、上記各音源ライン毎
にタッチデータが大きい値の場合の楽音波形及びタッチ
データが小さい値の場合の楽音波形を記憶したことを特
徴とする請求項1記載の楽音発生装置。 - 【請求項3】上記周波数割当て手段は、上記各音源ライ
ン毎に割当てられる周波数を設定するデチューン設定手
段を含むことを特徴とする請求項1記載の楽音発生装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4180594A JP2570945B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 楽音発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4180594A JP2570945B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 楽音発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05232951A JPH05232951A (ja) | 1993-09-10 |
JP2570945B2 true JP2570945B2 (ja) | 1997-01-16 |
Family
ID=16085997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4180594A Expired - Fee Related JP2570945B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 楽音発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2570945B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59105694A (ja) * | 1982-12-09 | 1984-06-19 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
JPS6114518A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-22 | エナジ− イノベ−シヨンズ インコ−ポレイテツド | 非接触軸角度検出器 |
-
1992
- 1992-06-16 JP JP4180594A patent/JP2570945B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59105694A (ja) * | 1982-12-09 | 1984-06-19 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
JPS6114518A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-22 | エナジ− イノベ−シヨンズ インコ−ポレイテツド | 非接触軸角度検出器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05232951A (ja) | 1993-09-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |