JP2562872B2 - シアノ−イミダゾ−ル化合物の合成法 - Google Patents
シアノ−イミダゾ−ル化合物の合成法Info
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- JP2562872B2 JP2562872B2 JP61014287A JP1428786A JP2562872B2 JP 2562872 B2 JP2562872 B2 JP 2562872B2 JP 61014287 A JP61014287 A JP 61014287A JP 1428786 A JP1428786 A JP 1428786A JP 2562872 B2 JP2562872 B2 JP 2562872B2
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- cyano
- imidazole compound
- water
- compound
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、シアノ−イミダゾール化合物の合成方法に
関するものである。
関するものである。
産業上の利用分野 本発明の方法によって得られるシアノ−イミダゾール
化合物は、生化学あるいは医薬分野において重要な各種
のイミダゾール化合物の出発原料として使用出来る有用
な化合物である。
化合物は、生化学あるいは医薬分野において重要な各種
のイミダゾール化合物の出発原料として使用出来る有用
な化合物である。
発明が解決しようとする課題 生化学あるいは医薬分野において、有用なイミダゾー
ル化合物の出発原料として注目されているシアノ−イミ
ダゾール化合物は、従来の方法では合成の手間のかかる
ものであり、それらの簡単な合成方法の出現が望まれて
来た。
ル化合物の出発原料として注目されているシアノ−イミ
ダゾール化合物は、従来の方法では合成の手間のかかる
ものであり、それらの簡単な合成方法の出現が望まれて
来た。
課題を解決するための手段 本発明者等は、イミダゾール化合物と二硫化炭素を反
応させて得られるイミダゾール−ジチオカルボン酸化合
物(特公昭60−29707号公報参照)が、酢酸ナトリウム
と酢酸の存在下において、塩酸ヒドロキシルアミンの作
用でイミダゾール−アルドキシム化合物を与えることを
知見し、さらに当該イミダゾール−アルドキシム化合物
を無水酢酸で脱水することにより、シアノ−イミダゾー
ル化合物が得られることを見い出し、本発明を完遂する
に至った。
応させて得られるイミダゾール−ジチオカルボン酸化合
物(特公昭60−29707号公報参照)が、酢酸ナトリウム
と酢酸の存在下において、塩酸ヒドロキシルアミンの作
用でイミダゾール−アルドキシム化合物を与えることを
知見し、さらに当該イミダゾール−アルドキシム化合物
を無水酢酸で脱水することにより、シアノ−イミダゾー
ル化合物が得られることを見い出し、本発明を完遂する
に至った。
すなわち、本発明は、 一般式 で示されるイミダゾール−アルドキシム化合物を無水酢
酸と加熱することを特徴とする 一般式 〔但し、式中R2及びR4は前記と同じである〕 で示されるシアノ−イミダゾール化合物の合成方法であ
る。
酸と加熱することを特徴とする 一般式 〔但し、式中R2及びR4は前記と同じである〕 で示されるシアノ−イミダゾール化合物の合成方法であ
る。
本発明の実施に当たっては、イミダゾール−アルドキ
シム化合物を適当量の無水酢酸と加熱還流したのち、未
反応の無水酢酸を分解させるため反応系に水を加えて加
熱し、反応混合物を減圧乾固し、乾固物を水に溶かし、
ついで該水溶液をアルカリで中和し、析出結晶を濾取す
る。
シム化合物を適当量の無水酢酸と加熱還流したのち、未
反応の無水酢酸を分解させるため反応系に水を加えて加
熱し、反応混合物を減圧乾固し、乾固物を水に溶かし、
ついで該水溶液をアルカリで中和し、析出結晶を濾取す
る。
このようにして得られた粗目的物であるシアノ−イミ
ダゾール化合物は、必要に応じて常法の再結晶または減
圧蒸留によって精製される。
ダゾール化合物は、必要に応じて常法の再結晶または減
圧蒸留によって精製される。
本発明の方法によって得られる代表的なシアノ−イミ
ダゾール化合物の物性は、次のとおりである。
ダゾール化合物の物性は、次のとおりである。
2−メチル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.236〜238℃(水);メタノールに易
溶、熱水および熱アセトンに可溶;TLC(シリカG、エタ
ノール、I2発色):Rf 0.62〜0.68 (カッコ内は透過率%を示す、以下同様) NMR(CD3OD):δ7.68,S,1H(5位);2.36,S,3H(メチ
ル) Mass:m/e 107(M+),80(M+−HCN),79,66,54,53 2−エチル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.156〜158℃(水);水およびアルコ
ールに可溶;TLC(シリカG、アセトン、I2発色):Rf 0.
82〜0.85 2−ウンデシル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.123〜126℃(MeOH);DMSOに易溶、
メタノールおよびアセトンに可溶;TLC(シリカG、アセ
トン、I2発色):Rf 0.81〜0.89 2−ヘプタデシル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.117〜122℃(MeOH);メタノール、
DMSOおよび酢酸に熱可溶;TLC(シリカG、エタノール、
I2発色):Rf 0.80〜0.88 4−メチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.144〜146℃(水);メタノールおよ
びエタノールに易溶、熱水に可溶;TLC(シリカG、エタ
ノール、I2発色):Rf 0.68〜0.73 2−エチル−4−メチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.154〜156℃(水);アルコール、ア
セトンおよび熱水に易溶;TLC(シリカG、エタノール、
I2発色):Rf 0.85〜0.90 2,4−ジメチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.164〜165℃(水);アルコール、ア
セトンおよび熱水に易溶;TLC(シリカG、エタノール、
I2発色):Rf 0.67〜0.72 2−フェニル−4−メチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.222〜224℃(CH3CN);メタノール
およびアセトンに可溶;TLC(シリカG、アセトン、I2発
色):Rf 0.84〜0.89 参考例 2−メチルイミダゾール−4−ジチオカルボン酸0.1
モル(16g),塩酸ヒドロキシルアミン0.1モル(7.0
g),酢酸ナトリウム0.1モル(7.0g),酢酸40mlおよび
水20mlの5者から成る系を45分間加熱還流したのち、塩
酸ヒドロキシルアミン0.05モル(3.5g)と酢酸ナトリウ
ム0.05モル(4.2g)を追加して、さらに30分間加熱還流
を続けた。
溶、熱水および熱アセトンに可溶;TLC(シリカG、エタ
ノール、I2発色):Rf 0.62〜0.68 (カッコ内は透過率%を示す、以下同様) NMR(CD3OD):δ7.68,S,1H(5位);2.36,S,3H(メチ
ル) Mass:m/e 107(M+),80(M+−HCN),79,66,54,53 2−エチル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.156〜158℃(水);水およびアルコ
ールに可溶;TLC(シリカG、アセトン、I2発色):Rf 0.
82〜0.85 2−ウンデシル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.123〜126℃(MeOH);DMSOに易溶、
メタノールおよびアセトンに可溶;TLC(シリカG、アセ
トン、I2発色):Rf 0.81〜0.89 2−ヘプタデシル−4−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.117〜122℃(MeOH);メタノール、
DMSOおよび酢酸に熱可溶;TLC(シリカG、エタノール、
I2発色):Rf 0.80〜0.88 4−メチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.144〜146℃(水);メタノールおよ
びエタノールに易溶、熱水に可溶;TLC(シリカG、エタ
ノール、I2発色):Rf 0.68〜0.73 2−エチル−4−メチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.154〜156℃(水);アルコール、ア
セトンおよび熱水に易溶;TLC(シリカG、エタノール、
I2発色):Rf 0.85〜0.90 2,4−ジメチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.164〜165℃(水);アルコール、ア
セトンおよび熱水に易溶;TLC(シリカG、エタノール、
I2発色):Rf 0.67〜0.72 2−フェニル−4−メチル−5−シアノイミダゾール 中性無色結晶。m.P.222〜224℃(CH3CN);メタノール
およびアセトンに可溶;TLC(シリカG、アセトン、I2発
色):Rf 0.84〜0.89 参考例 2−メチルイミダゾール−4−ジチオカルボン酸0.1
モル(16g),塩酸ヒドロキシルアミン0.1モル(7.0
g),酢酸ナトリウム0.1モル(7.0g),酢酸40mlおよび
水20mlの5者から成る系を45分間加熱還流したのち、塩
酸ヒドロキシルアミン0.05モル(3.5g)と酢酸ナトリウ
ム0.05モル(4.2g)を追加して、さらに30分間加熱還流
を続けた。
ついで反応系を冷却し、析出硫黄を濾別し、濾液を減
圧乾固し、乾固物を再び熱水に溶かして活性炭層に通
し、このようにして得られた濾液のpHを8.0として、再
び減圧乾固し、乾固物をエタノール抽出し、抽出液の減
圧乾固物を少量の熱水に溶かして食塩で該水溶液を飽和
し、冷時析出する結晶を濾取し、さらに水で再結晶して
2−メチルイミダゾール−4−アルドキシム(m.p.88〜
115℃)を0.024モル(3.0g、収率24モル%)を得た。
圧乾固し、乾固物を再び熱水に溶かして活性炭層に通
し、このようにして得られた濾液のpHを8.0として、再
び減圧乾固し、乾固物をエタノール抽出し、抽出液の減
圧乾固物を少量の熱水に溶かして食塩で該水溶液を飽和
し、冷時析出する結晶を濾取し、さらに水で再結晶して
2−メチルイミダゾール−4−アルドキシム(m.p.88〜
115℃)を0.024モル(3.0g、収率24モル%)を得た。
実施例 前記参考例と同様にして合成された2−メチルイミダ
ゾール−4−アルドキシム5.0gと無水酢酸20mlを30分間
加熱還流したのち、反応混合物を30mlの水と混合して数
分間煮沸し、ついでこの溶液を減圧乾固し、乾固物を再
び熱水に溶かして活性炭処理を行ない、濾液のpHを炭酸
ナトリウムで8.0としたのち、減圧濃縮し、析出結晶を
濾取することにより2−メチル−4−シアノイミダゾー
ル(m.P.228〜230℃)を2.7g(収率63モル%)を得た。
ゾール−4−アルドキシム5.0gと無水酢酸20mlを30分間
加熱還流したのち、反応混合物を30mlの水と混合して数
分間煮沸し、ついでこの溶液を減圧乾固し、乾固物を再
び熱水に溶かして活性炭処理を行ない、濾液のpHを炭酸
ナトリウムで8.0としたのち、減圧濃縮し、析出結晶を
濾取することにより2−メチル−4−シアノイミダゾー
ル(m.P.228〜230℃)を2.7g(収率63モル%)を得た。
発明の効果 本発明の方法によれば、生化学あるいは医薬分野にお
いて、出発原料として有用なシアノ−イミダゾール化合
物を容易に合成することができる。
いて、出発原料として有用なシアノ−イミダゾール化合
物を容易に合成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 柿崎 良男 審判官 宮本 和子 審判官 田中 穣治 (56)参考文献 特開 昭49−127972(JP,A) 特公 昭41−15168(JP,B1) 米国特許4025504(US,A) Chem.Ab.第70巻第3号 (1969)要約番号11663q Chem.Ab.第69巻第9号 (1968)要約番号36034c
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 で示されるイミダゾール−アルドキシム化合物を無水酢
酸と加熱することを特徴とする 一般式 〔但し、式中R2及びR4は前記と同じである〕 で示されるシアノ−イミダゾール化合物の合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61014287A JP2562872B2 (ja) | 1986-01-25 | 1986-01-25 | シアノ−イミダゾ−ル化合物の合成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61014287A JP2562872B2 (ja) | 1986-01-25 | 1986-01-25 | シアノ−イミダゾ−ル化合物の合成法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62175471A JPS62175471A (ja) | 1987-08-01 |
JP2562872B2 true JP2562872B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=11856880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61014287A Expired - Lifetime JP2562872B2 (ja) | 1986-01-25 | 1986-01-25 | シアノ−イミダゾ−ル化合物の合成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562872B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3811621A1 (de) * | 1988-04-07 | 1989-10-26 | Merck Patent Gmbh | Verfahren zur herstellung von 1h-imidazol-5-carbon-saeureestern oder -nitrilen und von pyrrol-3,4-carbonsaeureestern oder -nitrilen sowie verwendung der hergestellten verbindungen zur synthese von pilocarpin |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4025504A (en) | 1973-12-14 | 1977-05-24 | Pfizer Inc. | Broad Spectrum antibiotics |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IL44350A0 (en) * | 1973-04-05 | 1974-06-30 | Sparamedica Ag | New imidazole derivatives,their manufacture and pharmaceutical compositions containing them |
-
1986
- 1986-01-25 JP JP61014287A patent/JP2562872B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4025504A (en) | 1973-12-14 | 1977-05-24 | Pfizer Inc. | Broad Spectrum antibiotics |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
Chem.Ab.第69巻第9号(1968)要約番号36034c |
Chem.Ab.第70巻第3号(1969)要約番号11663q |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62175471A (ja) | 1987-08-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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