JP2558873B2 - 収納式便器ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は収納可能な便器ユニットに関するものであ
る。

従来の技術 従来この種の収納式便器ユニットは、例えば特公昭61
−29359号公報に示されているように、第８図のような
構造になっていた。

すなわち便器１は回転軸２を支点に回動する。便器１
の排泄口３側には便座４が開閉可能に取り付けてある。
５は洗浄ノズル、６は操作レバーである。７は排水トラ
ップで汚物は前記排水トラップ、排水管８を介し器外へ
排出される。９は扉である。

上記構成で、大便用、又は、女性用の小用として使用
する場合には、便器１、便座４を水平位置まで回動さ
せ、便座上に座って排泄を行なう。次に、男性の小用の
場合は、便器１を水平位置にし、且つ、便座４を垂直方
向にたて、尿が便座４にかからなうように排尿する。排
泄物の排出や便器１を洗浄する場合は、便器１を倒立状
態に収納し、洗浄ノズル５から洗浄水を流し込み排泄物
の排出、便器１内面の洗浄を行なう。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、男性が小用を行
なう場合に、便座４を垂直方向にたて、前記排泄口３に
向かって排尿を行なうものであるが、前記排泄口３は低
い位置にあり、しかも床とは平行の状態で開口している
ため、尿を排泄口３に放出するのが難しい。その結果、
尿が前記便器１、便座４にかかってしまい尿で汚してし
まう。又、便器の洗浄も大便器１の内面のみで、便座面
や便器外周部の洗浄ができない等の課題を有していた。

本発明はかかる従来の課題を解消するもので、従来の
回転式便器ユニットのように、場所をとらない構成を維
持しながら、便器を常に清潔な状態に保持できる便器ユ
ニットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の収納式便座ユニッ
トは、上下方向に回動可能な便器と、前記便器が倒立状
態にて前記便器を収納する収納部と、前記収納部の前面
に覆う遮蔽手段と、前記便器に設け便器内面を洗浄する
送水部と、前記便器の全体を洗浄する前記収納部に取り
付け、前記便器の全体を洗浄する洗浄ノズルよりなる収
納ユニット形式にしたものである。

作用 本発明は上記した構成によって、用便時には、便器を
水平位置まで回動し排泄を行なう。この後、送水部より
水を流出させ、排泄物を排出し便器内面を洗浄する。次
に、便器内面、便座、便器外周の洗浄は、便器を収納部
に収納し、遮蔽手段により収納部を密封状態にした後、
洗浄ノズルから洗浄水を噴射して行なう。

実施例 本発明の実施例を第１図〜第７図に基づいて説明す
る。

第１図〜第３図において、10、11は便器で、10は排泄
口13を有した座用大便器、大便器10の排泄口13側の上面
は、着座用の便座12となっている。

11は小便器で、小便器11の排泄口14側と大便器10の裏
面とが重なり合うようになっている。15は大便器10、小
便器11を収納する収納部である。16は収納口、18、19、
20は便器に設け便器内面を洗浄する送水部で、18は排泄
中、又は、排泄後の大便器10内の排泄物を洗い流す水を
供給する排水供給管、19は大便器10の裏側に取り付けら
れ小用時の尿を洗い流す水を供給する排水供給管、20は
小便器11の内側に取り付けられ、小用時の尿を洗い流す
水を供給する排水供給管である。22は大便器10、小便器
11が回動する時の支点となる回転軸、大便器10、小便器
11は前記回転軸22を支点に垂直方向から水平方向へと各
々個別に回動する。この回動は、手動以外に、モータ、
油圧等を駆動源として、自動で回動することもできる。
26は収納部15の背面に取り付けられた大便器10の内面を
洗う洗浄ノズル。27は前記収納部16の上面に取り付けら
れた大便器10の外周、便座12を洗う洗浄ノズル、28は前
記収納部15上面の大便器10と小便器11との間に位置し、
大便器10の裏面と小便器11の内外面を洗う洗浄ノズルで
ある。29は便器10、11を洗浄する際に洗浄水が外に飛び
散らないように収納部15の前面を覆う遮蔽手段で、この
遮蔽手段29は巻き上げ式シャッター30とシャッターロー
ル31よりなる収納口16をスライドして開閉する。35は汚
物受け部、36は汚物排出管である。

第４図〜第７図は使用状態を示し、第４図において41
は大便用、女性小用時の使用者。第５図において42Aは
身長の低い男性の小用時の使用者。第６図において42B
身長の高い男性の小用時の使用者を示す。

上記構成において、大便用と女性小用として使用する
場合には、大便器10、小便器11を水平方向に倒し、従来
の洋式便器と同じように便座12に座って排泄口13に排泄
を行なう。即ち、第４図の使用者41の姿勢で行なう。排
泄物は、排泄中叉は排泄後、排水供給管18から水を流す
ことにより、汚物受け部35へ送られ、更に、排水管36を
通り器外へ排出される。

次に、男性の小用であるが、子供のように身長が低い
人の場合は、大便器10を垂直に、小便器11を水平方向に
倒して小便器11の前に立って、排泄口14に向け放尿す
る。即ち、第５図の使用者42Aの状態で行なう。更に、
大人のように身長が高い人の場合は、大便器10を垂直
に、且つ、小便器11を斜め方向に倒して小便器11の前に
立って、排泄口14に向け放尿する。即ち、第６図の使用
者42Bの状態で行なう。この小用の時、排泄口14に加
え、大便器10の裏側も尿受け口として使用できるため、
尿の外部への漏れが防止できる。尿等の汚水は、前記同
様に、排水供給管19、20から水を流すことにより、汚物
受け部35へ送られ、更に、排水管36を取り器外へ排出さ
れる。

次に、大便器10、小便器11の内面、外周部の洗浄を行
なう場合は、大便器10、小便器11を垂直方向に立てて、
収納状態にする。そして、シャッター30を下ろし収納口
16を閉じ、収納部15を密閉状態にする。その後、洗浄水
を洗浄ノズル26、27、28から便器に向け噴射させる。即
ち、洗浄ノズル26は大便器10の内面に向け、洗浄ノズル
27は大便器10の外周、便座12に向け、洗浄ノズル28は大
便器10の裏面と小便器11の内面及び小便器11の外面に向
け洗浄水を噴射し、各々便器の外部を洗う。シャッター
30により外部へ洗浄水の飛散がないため、高圧水を使っ
た洗浄が可能となり、洗浄効果を高められる。

発明の効果 以上のように本発明の収納式便器ユニットによれば次
のような効果が得られる。

（１） 水の噴流による洗浄であるため、労力を使うこ
となく便器の洗浄ができるため、汚れた時点で即刻便器
洗浄ができ、便器、便座を常に清潔な状態に保つことが
できる。

（２） 便器洗浄時に、遮蔽手段により収納部の前面を
覆うため、洗浄水の飛散がなく、収納状態の美観もよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明収納式便器ユニットの一実施例を示し、
大便器使用時の縦線図、第２図は同大便器使用時の外観
図、第３図は同収納時の外観図、第４図は同大便用、女
性小用時の使用状態における縦線図、第５図は同身長の
低い男性の小用時の使用状態における縦線図、第６図は
同身長の高い男性の小用時の使用状態における縦線図、
第７図は収納洗浄時の縦線図、第８図は従来収納式便器
ユニットの縦線図である。 10、11……便器、15……収納部、18、19、20……送水
部、26、27、28……洗浄ノズル、29……遮蔽手段。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上下方向に回動可能な便器と、前記便器が
   倒立状態にて前記便器を収納する収納部と、前記収納部
   の前面に覆う遮蔽手段と、前記便器に設け便器内面を洗
   浄する送水部と、前記便器の全体を洗浄する前記収納部
   に取り付け、前記便器の全体を洗浄する洗浄ノズルより
   なる収納式便器ユニット。