JP2557895Y2 - 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ - Google Patents
自動二輪車用ヒータ内蔵グリップInfo
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- JP2557895Y2 JP2557895Y2 JP1992035349U JP3534992U JP2557895Y2 JP 2557895 Y2 JP2557895 Y2 JP 2557895Y2 JP 1992035349 U JP1992035349 U JP 1992035349U JP 3534992 U JP3534992 U JP 3534992U JP 2557895 Y2 JP2557895 Y2 JP 2557895Y2
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- Japan
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- grip
- heater
- built
- inner piece
- rubber layer
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、オートバイ等の自動二
輪車用のヒータ内蔵グリップに関する。
輪車用のヒータ内蔵グリップに関する。
【0002】
【従来技術】従来からオートバイにおいては手が風雨に
晒されているため、冬場などにおいては著しく冷え、運
転に支障をきたすものである。そのため、最近ではハン
ドルのグリップ内にヒータを組み込み、必要に応じてグ
リップを加熱するようにしている。
晒されているため、冬場などにおいては著しく冷え、運
転に支障をきたすものである。そのため、最近ではハン
ドルのグリップ内にヒータを組み込み、必要に応じてグ
リップを加熱するようにしている。
【0003】図12は、従来のヒータ内蔵グリップの縦
断面図であり、ヒータ内蔵グリップは次のように構成さ
れている。即ち、符号1は筒状に形成された軟質ゴム製
のグリップ本体で、ハンドル2に嵌着されて左側のグリ
ップを構成している。符号3はグリップ本体1に埋設さ
れたフレキシブルプリント配線板ヒータ回路(以下、単
にFPCヒータという)である。FPCヒータ3は、ポ
リエステルフィルム、ポリイミドフイルム等からなるベ
ースフイルム上に銅、アルミニウム等の導電箔を形成し
てヒータ回路とし、その上にオーバーレイフイルムを被
覆したもので、一側縁にはグリップ本体1の外部に導出
される電源接続用導出部3aが延設されている。そし
て、電源接続用導出部3aを介してFPCヒータ3に電
力を供給すると、FPCヒータ3が発熱するのでグリッ
プ本体1が温められる。しかし、このヒータ内蔵グリッ
プのグリップ本体1は軟質ゴム製で断熱性が低いため、
FPCヒータ3から発せられた熱が、FPCヒータ3と
ハンドル2とのゴム層1aを通ってハンドル2側に逃げ
てしまい、熱効率が悪いという問題があった。
断面図であり、ヒータ内蔵グリップは次のように構成さ
れている。即ち、符号1は筒状に形成された軟質ゴム製
のグリップ本体で、ハンドル2に嵌着されて左側のグリ
ップを構成している。符号3はグリップ本体1に埋設さ
れたフレキシブルプリント配線板ヒータ回路(以下、単
にFPCヒータという)である。FPCヒータ3は、ポ
リエステルフィルム、ポリイミドフイルム等からなるベ
ースフイルム上に銅、アルミニウム等の導電箔を形成し
てヒータ回路とし、その上にオーバーレイフイルムを被
覆したもので、一側縁にはグリップ本体1の外部に導出
される電源接続用導出部3aが延設されている。そし
て、電源接続用導出部3aを介してFPCヒータ3に電
力を供給すると、FPCヒータ3が発熱するのでグリッ
プ本体1が温められる。しかし、このヒータ内蔵グリッ
プのグリップ本体1は軟質ゴム製で断熱性が低いため、
FPCヒータ3から発せられた熱が、FPCヒータ3と
ハンドル2とのゴム層1aを通ってハンドル2側に逃げ
てしまい、熱効率が悪いという問題があった。
【0004】そこで、図13に示されるように、FPC
ヒータ3とハンドル2との間に断熱効果に優れたコルク
入りゴム層4を形成して、FPCヒータ3から発せられ
た熱のハンドル2側への放熱を抑制して、熱効率を高め
るようにしたヒータ内蔵グリップが提案されている。
ヒータ3とハンドル2との間に断熱効果に優れたコルク
入りゴム層4を形成して、FPCヒータ3から発せられ
た熱のハンドル2側への放熱を抑制して、熱効率を高め
るようにしたヒータ内蔵グリップが提案されている。
【0005】
【考案の解決しようとする課題】しかし、図13に示さ
れるヒータ内蔵グリップでは、FPCヒータ3の内側領
域が、グリップ本体1のゴム層と同様に軟質なコルク入
りゴム層4によって形成されているため、ヒータ内蔵グ
リップをハンドル2に組付ける際や、手で握って使用す
る際に、グリップ本体内のFPCヒータ3には引っ張り
や、剪断等の応力が加わることが避けられず、FPCヒ
ータ3に破損、断線が生じやすいという問題があった。
れるヒータ内蔵グリップでは、FPCヒータ3の内側領
域が、グリップ本体1のゴム層と同様に軟質なコルク入
りゴム層4によって形成されているため、ヒータ内蔵グ
リップをハンドル2に組付ける際や、手で握って使用す
る際に、グリップ本体内のFPCヒータ3には引っ張り
や、剪断等の応力が加わることが避けられず、FPCヒ
ータ3に破損、断線が生じやすいという問題があった。
【0006】図14は、前記した問題を解決するために
先に提案されているヒータ内蔵グリップで、FPCヒー
タ3の内側領域が、コルク入りゴム層4と同様に断熱効
果に優れた合成樹脂層5で形成されているため、FPC
ヒータ3から発せられた熱のハンドル2側への放熱が抑
制されるとともに、FPCヒータ3の断線や破損が発生
しにくくされている。しかし、この図14に示されるヒ
ータ内蔵グリップでは、合成樹脂層5はコルク入りゴム
層4と比べて硬くハンドル2に対して滑りやすいため、
グリップ本体のハンドル2への固着一体化に問題があっ
た。
先に提案されているヒータ内蔵グリップで、FPCヒー
タ3の内側領域が、コルク入りゴム層4と同様に断熱効
果に優れた合成樹脂層5で形成されているため、FPC
ヒータ3から発せられた熱のハンドル2側への放熱が抑
制されるとともに、FPCヒータ3の断線や破損が発生
しにくくされている。しかし、この図14に示されるヒ
ータ内蔵グリップでは、合成樹脂層5はコルク入りゴム
層4と比べて硬くハンドル2に対して滑りやすいため、
グリップ本体のハンドル2への固着一体化に問題があっ
た。
【0007】本考案は前記従来技術の問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的は、保温性に優れるとともに、ハ
ンドルへの組付時や使用時にFPCヒータに断線や破損
が発生しにくく、しかも、ハンドルへの確実な一体化が
可能な自動二輪車用ヒータ内蔵グリップを提供すること
にある。
れたもので、その目的は、保温性に優れるとともに、ハ
ンドルへの組付時や使用時にFPCヒータに断線や破損
が発生しにくく、しかも、ハンドルへの確実な一体化が
可能な自動二輪車用ヒータ内蔵グリップを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本考案に係る自動二輪車用ヒータ内蔵グリップにお
いては、自動二輪車のハンドルに取付けられるグリップ
本体内にフレキシブルプリント配線板ヒータ回路が埋設
された自動二輪車用ヒータ内蔵グリップにおいて、前記
グリップ本体のハンドルに臨むヒータ回路配設領域を合
成樹脂製インナーピースによって構成するとともに、こ
のインナーピースの内側には、インナーピース内周面に
形成された軸方向に延びる複数の縦溝に充填されて、イ
ンナーピース内周面上に突出するゴム層直線部と、前記
縦溝を横切って周方向に延びる横溝に充填されて、前記
ゴム層直線部同志を接続するゴム層円弧部を設けるよう
にした。
に、本考案に係る自動二輪車用ヒータ内蔵グリップにお
いては、自動二輪車のハンドルに取付けられるグリップ
本体内にフレキシブルプリント配線板ヒータ回路が埋設
された自動二輪車用ヒータ内蔵グリップにおいて、前記
グリップ本体のハンドルに臨むヒータ回路配設領域を合
成樹脂製インナーピースによって構成するとともに、こ
のインナーピースの内側には、インナーピース内周面に
形成された軸方向に延びる複数の縦溝に充填されて、イ
ンナーピース内周面上に突出するゴム層直線部と、前記
縦溝を横切って周方向に延びる横溝に充填されて、前記
ゴム層直線部同志を接続するゴム層円弧部を設けるよう
にした。
【0009】また、請求項2では、前記ゴム層円弧部
を、インナーピース内周面と面一に形成するようにし
た。
を、インナーピース内周面と面一に形成するようにし
た。
【0010】
【作用】ヒータ回路とハンドル間に介装された、断熱効
果に優れた合成樹脂製インナーピースは、ヒータ回路の
発熱がハンドル側へ逃げるのを抑制する。さらに、イン
ナーピース内周面に突出するゴム層直線部は周方向に離
間して設けられているため、ハンドルまたはスロットル
パイプとインナーピース間に空気層が形成されるが、こ
の空気層は、ヒータ回路の発熱がハンドル側へ逃げるの
を一層抑制する。ゴムと違って変形しにくい合成樹脂製
インナーピースは、外力によってグリップ本体が変形さ
れるのを防止し、ひいてはヒータ回路が変形されるのを
防止する。
果に優れた合成樹脂製インナーピースは、ヒータ回路の
発熱がハンドル側へ逃げるのを抑制する。さらに、イン
ナーピース内周面に突出するゴム層直線部は周方向に離
間して設けられているため、ハンドルまたはスロットル
パイプとインナーピース間に空気層が形成されるが、こ
の空気層は、ヒータ回路の発熱がハンドル側へ逃げるの
を一層抑制する。ゴムと違って変形しにくい合成樹脂製
インナーピースは、外力によってグリップ本体が変形さ
れるのを防止し、ひいてはヒータ回路が変形されるのを
防止する。
【0011】合成樹脂製インナーピースの内側に形成さ
れているゴム層は、インナーピースがハンドルまたはス
ロットルパイプに対して滑ることを防止する。また、周
方向に延びる横溝(ゴム層円弧部)は、縦溝(ゴム層直
線部)に溶解ゴムを供給する通路として作用する。 ま
た、請求項2では、インナーピース内周面上に突出する
ゴム層直線部は軸方向に延び、周方向に延びるゴム層円
弧部はインナーピース内周面と面一であるため、グリッ
プ本体をハンドルパイプまたはスロットルパイプに挿入
する際の摺動摩擦抵抗は小さい。
れているゴム層は、インナーピースがハンドルまたはス
ロットルパイプに対して滑ることを防止する。また、周
方向に延びる横溝(ゴム層円弧部)は、縦溝(ゴム層直
線部)に溶解ゴムを供給する通路として作用する。 ま
た、請求項2では、インナーピース内周面上に突出する
ゴム層直線部は軸方向に延び、周方向に延びるゴム層円
弧部はインナーピース内周面と面一であるため、グリッ
プ本体をハンドルパイプまたはスロットルパイプに挿入
する際の摺動摩擦抵抗は小さい。
【0012】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1〜図5は本考案に係る自動二輪車用ヒ
ータ内蔵グリップを理解するために示す第1の参考例
で、図1は第1の参考例であるヒータ内蔵グリップ斜視
図、図2は同グリップの分解斜視図、図3は同グリップ
の要部であるグリップ本体の縦断面図、図4は同グリッ
プの横断面図(図3に示す線IV−IVに沿う断面図)、図
5は組付前のフレキシブルプリント配線板ヒータ回路と
その電気回路を示す図である。
に説明する。図1〜図5は本考案に係る自動二輪車用ヒ
ータ内蔵グリップを理解するために示す第1の参考例
で、図1は第1の参考例であるヒータ内蔵グリップ斜視
図、図2は同グリップの分解斜視図、図3は同グリップ
の要部であるグリップ本体の縦断面図、図4は同グリッ
プの横断面図(図3に示す線IV−IVに沿う断面図)、図
5は組付前のフレキシブルプリント配線板ヒータ回路と
その電気回路を示す図である。
【0013】これらの図において、符号11は半円筒状
とされた合成樹脂製インナーピースである内筒体、符号
12はゴム製外筒体を示しており、11,12間にはフ
レキシブルプリント配線板ヒータ回路(以下、FPCヒ
ータという)20が介在されている。符号15はインナ
ーピース11より一回り小さい半円筒状とされたゴム層
を示しており、ゴム層15は、インナーピース11の内
側に略半分埋め込まれインナーピース11表面より突出
した状態に一体化されている。そして、これら11,1
2,15および20で筒形状のグリップ本体10が構成
され、グリップ本体10はハンドル2に嵌着されると左
手用グリップを構成し、ハンドル2にはゴム層15が当
接してインナーピース11がハンドル2に直接当接する
ことはない。従ってハンドル2の外周面には外筒体12
のゴム層とインナーピース11のゴム層15が密着し
て、グリップ本体10がハンドル2に確実に一体化され
ている。符号16は、インナーピース11とハンドル2
間に形成される空気層である。このグリップ本体10、
即ちヒータ内蔵グリップの製造方法については、実願昭
62−150228号に詳しく説明されており、その詳
細な説明は省略する。
とされた合成樹脂製インナーピースである内筒体、符号
12はゴム製外筒体を示しており、11,12間にはフ
レキシブルプリント配線板ヒータ回路(以下、FPCヒ
ータという)20が介在されている。符号15はインナ
ーピース11より一回り小さい半円筒状とされたゴム層
を示しており、ゴム層15は、インナーピース11の内
側に略半分埋め込まれインナーピース11表面より突出
した状態に一体化されている。そして、これら11,1
2,15および20で筒形状のグリップ本体10が構成
され、グリップ本体10はハンドル2に嵌着されると左
手用グリップを構成し、ハンドル2にはゴム層15が当
接してインナーピース11がハンドル2に直接当接する
ことはない。従ってハンドル2の外周面には外筒体12
のゴム層とインナーピース11のゴム層15が密着し
て、グリップ本体10がハンドル2に確実に一体化され
ている。符号16は、インナーピース11とハンドル2
間に形成される空気層である。このグリップ本体10、
即ちヒータ内蔵グリップの製造方法については、実願昭
62−150228号に詳しく説明されており、その詳
細な説明は省略する。
【0014】FPCヒータ20は、銅箔をベースフイル
ムとオーバーレイフイルムで挟み込んだ従来公知の積層
構造を基本構造とし、図5に示されるように、それぞれ
銅箔スットリップが蛇行状に形成されて直列接続された
第1および第2のヒータ回路20A,20Bとからな
る。FPCヒータ20の一側縁部にはグリップ外に導出
される電源接続用導出部21が形成されている。この導
出部21には、銅箔が露出する3個のランドR1、R2、
R3が形成されており、ここに電源であるバッテリ24
から延びる通電用のコード40が接続される。またラン
ドR1〜R3には締結ネジ挿通孔21aがあけられてい
る。そしてこれら両ヒータ回路20A,20Bを切替ス
イッチ22によって選択的に切替えてバッテリ24に接
続することにより、加熱温度を二段階に切替えることが
できる。例えばスイッチ22を接点Hに接続すると、第
1および第2のヒータ回路20A,20Bがバッテリ2
4に対して直列接続され、一方、接点Lに切替接続する
と第1のヒータ回路20Aのみがバッテリ24に接続さ
れ、さらに接点Oに切替接続すると、ヒータ回路がOF
Fとなる。
ムとオーバーレイフイルムで挟み込んだ従来公知の積層
構造を基本構造とし、図5に示されるように、それぞれ
銅箔スットリップが蛇行状に形成されて直列接続された
第1および第2のヒータ回路20A,20Bとからな
る。FPCヒータ20の一側縁部にはグリップ外に導出
される電源接続用導出部21が形成されている。この導
出部21には、銅箔が露出する3個のランドR1、R2、
R3が形成されており、ここに電源であるバッテリ24
から延びる通電用のコード40が接続される。またラン
ドR1〜R3には締結ネジ挿通孔21aがあけられてい
る。そしてこれら両ヒータ回路20A,20Bを切替ス
イッチ22によって選択的に切替えてバッテリ24に接
続することにより、加熱温度を二段階に切替えることが
できる。例えばスイッチ22を接点Hに接続すると、第
1および第2のヒータ回路20A,20Bがバッテリ2
4に対して直列接続され、一方、接点Lに切替接続する
と第1のヒータ回路20Aのみがバッテリ24に接続さ
れ、さらに接点Oに切替接続すると、ヒータ回路がOF
Fとなる。
【0015】FPCヒータ20を構成する各ヒータ回路
20A,20Bの各銅箔ストリップは、グリップ軸方向
(図5左右方向)に延在するような回路パターンに形成
されている。そのためグリップ円周方向(図5上下方
向)にFPCヒータ20を曲げ易く、ヒータ内蔵グリッ
プの製造において、前記したインナーピース11の外周
にFPCヒータ20を巻装する作業が容易となってい
る。
20A,20Bの各銅箔ストリップは、グリップ軸方向
(図5左右方向)に延在するような回路パターンに形成
されている。そのためグリップ円周方向(図5上下方
向)にFPCヒータ20を曲げ易く、ヒータ内蔵グリッ
プの製造において、前記したインナーピース11の外周
にFPCヒータ20を巻装する作業が容易となってい
る。
【0016】また、FPCヒータ20には、図5に示さ
れるように、周方向端縁部には丸孔26が形成され、ま
た軸線方向端部には周方向に適宜間隔をおいて複数個の
長孔28が形成されており、これらの孔26,28を介
して前記インナーピース11とゴム製外筒体12とが溶
着されている。また、長孔28は周方向に長く形成され
ており、FPCヒータ20をグリップ内に埋設する際
に、即ち、FPCヒータ20をインナーピース11の外
周に巻装する場合に、FPCヒータ20の変形や浮き上
がりなく、巻装作業がスムーズとなる。
れるように、周方向端縁部には丸孔26が形成され、ま
た軸線方向端部には周方向に適宜間隔をおいて複数個の
長孔28が形成されており、これらの孔26,28を介
して前記インナーピース11とゴム製外筒体12とが溶
着されている。また、長孔28は周方向に長く形成され
ており、FPCヒータ20をグリップ内に埋設する際
に、即ち、FPCヒータ20をインナーピース11の外
周に巻装する場合に、FPCヒータ20の変形や浮き上
がりなく、巻装作業がスムーズとなる。
【0017】グリップ本体10の車体側端部には、図
1,図2に示されるように、硬質プラスチック製のジャ
ンクションボックス30が組み付けられてグリップとし
て一体化されている。ジャンクションボックス30が組
付けられるグリップ本体端部13は、図2に示されるよ
うに、蒲鉾形とされ、その外周にはフランジ14が形成
されている。そして蒲鉾底面領域には浅い凹部13aが
形成され、この凹部13aとフランジ14の交わる部分
からFPCヒータ20の電源接続用導出部21がグリッ
プ外に導出されている。
1,図2に示されるように、硬質プラスチック製のジャ
ンクションボックス30が組み付けられてグリップとし
て一体化されている。ジャンクションボックス30が組
付けられるグリップ本体端部13は、図2に示されるよ
うに、蒲鉾形とされ、その外周にはフランジ14が形成
されている。そして蒲鉾底面領域には浅い凹部13aが
形成され、この凹部13aとフランジ14の交わる部分
からFPCヒータ20の電源接続用導出部21がグリッ
プ外に導出されている。
【0018】ジャンクションボックス30は、図1およ
び図2に示されるように、半円形状の上枠32、カバー
34および下枠36とから構成されている。上枠32は
断面U字形状とされてコード挿通孔33に連通する導出
部収納用凹部32aが形成されている。この凹部32a
の底面にはグリップ端部13の蒲鉾底面側に係合する切
欠部32bが形成されている。この凹部32aの底面に
は、電源接続用導出部21のランドR1〜R3のネジ挿通
孔21aに対応させて金属製雌ネジ部32cが埋め込ま
れている。そしてランドR1〜R3は、締結ネジ38によ
って、外部から導かれた通電用コード40の接続端子4
1と共締めされて凹部32a底面に固着されている。コ
ード挿通孔33の外周壁には、切欠33aが形成され、
ここにコードクランプ部材であるインシュロック33b
が巻装されている。そのためコード40はインシュロッ
ク33bによってコード挿通孔33にクランプされ、コ
ード挿通孔33でのコード40の摺動をなくして接続端
子41側への負荷の伝達を抑制している。なお符号32
fは後述する締結ネジ50が螺合するネジ孔である。
び図2に示されるように、半円形状の上枠32、カバー
34および下枠36とから構成されている。上枠32は
断面U字形状とされてコード挿通孔33に連通する導出
部収納用凹部32aが形成されている。この凹部32a
の底面にはグリップ端部13の蒲鉾底面側に係合する切
欠部32bが形成されている。この凹部32aの底面に
は、電源接続用導出部21のランドR1〜R3のネジ挿通
孔21aに対応させて金属製雌ネジ部32cが埋め込ま
れている。そしてランドR1〜R3は、締結ネジ38によ
って、外部から導かれた通電用コード40の接続端子4
1と共締めされて凹部32a底面に固着されている。コ
ード挿通孔33の外周壁には、切欠33aが形成され、
ここにコードクランプ部材であるインシュロック33b
が巻装されている。そのためコード40はインシュロッ
ク33bによってコード挿通孔33にクランプされ、コ
ード挿通孔33でのコード40の摺動をなくして接続端
子41側への負荷の伝達を抑制している。なお符号32
fは後述する締結ネジ50が螺合するネジ孔である。
【0019】カバー34は上枠32と同一平面形状とさ
れ、グリップ端部13に組み付けられると同時に、上枠
32の導出部収納用凹部32aを塞ぐようになってい
る。なお符号34dは、カバー下端部裏面(図2紙面裏
側)に突設され、上枠下端部(グリップへの組み付け側
の端部)32dが丁度係合するフランジ部で、ここには
締結ネジ50を通すネジ挿通孔34eが形成されてい
る。符号34bは切欠部で、上枠32の切欠部32bと
同一形状である。符号34c1、34c2はカバー表裏面
に突出形成されている補強用のリブで、リブ34c2は
上枠凹部32a形成側壁面32eと面接触するととも
に、凹部32aの底面に丁度当接する。
れ、グリップ端部13に組み付けられると同時に、上枠
32の導出部収納用凹部32aを塞ぐようになってい
る。なお符号34dは、カバー下端部裏面(図2紙面裏
側)に突設され、上枠下端部(グリップへの組み付け側
の端部)32dが丁度係合するフランジ部で、ここには
締結ネジ50を通すネジ挿通孔34eが形成されてい
る。符号34bは切欠部で、上枠32の切欠部32bと
同一形状である。符号34c1、34c2はカバー表裏面
に突出形成されている補強用のリブで、リブ34c2は
上枠凹部32a形成側壁面32eと面接触するととも
に、凹部32aの底面に丁度当接する。
【0020】下枠36も前記上枠32と同様、断面U字
形状とされ、凹部36aが形成されている。凹部36a
の底面にはグリップ端部13の蒲鉾球面側と係合する切
欠部36bが形成され、この切欠部36b周縁部中央位
置には尖頭突起37が突出形成されている。この突起3
7は、ジャンクションボックス30の一部である下枠3
6のグリップ端部13への組み付け時に、端部13外周
面に圧入し、グリップ本体10とジャンクションボック
ス30との一体化を確保するものである。即ち、グリッ
プ本体10とジャンクションボックス30とは、一対の
蒲鉾コーナ部13bと突起係合部13cとの三点におい
てグリップ周方向に支持されており、突起37がない場
合に比べてグリップ本体10側に作用する荷重は均一に
分散され、従ってFPCヒータ20に偏った応力が作用
するという不具合がない。なお符号36dは上枠下端部
32dに対向する下枠上端部で、締結ネジ50のネジ孔
36eが形成されている。
形状とされ、凹部36aが形成されている。凹部36a
の底面にはグリップ端部13の蒲鉾球面側と係合する切
欠部36bが形成され、この切欠部36b周縁部中央位
置には尖頭突起37が突出形成されている。この突起3
7は、ジャンクションボックス30の一部である下枠3
6のグリップ端部13への組み付け時に、端部13外周
面に圧入し、グリップ本体10とジャンクションボック
ス30との一体化を確保するものである。即ち、グリッ
プ本体10とジャンクションボックス30とは、一対の
蒲鉾コーナ部13bと突起係合部13cとの三点におい
てグリップ周方向に支持されており、突起37がない場
合に比べてグリップ本体10側に作用する荷重は均一に
分散され、従ってFPCヒータ20に偏った応力が作用
するという不具合がない。なお符号36dは上枠下端部
32dに対向する下枠上端部で、締結ネジ50のネジ孔
36eが形成されている。
【0021】次にジャンクションボックス30のグリッ
プ端部13への組み付け手順、および通電用コード40
とFPCヒータ20との接続手順を説明する。まず電源
接続用導出部21の裏側に上枠32の凹部32aの底面
がくるように、上枠32をグリップ端部13に組み付け
る。次にコード40の接続端子41およびランドのネジ
挿通孔21aを締結ネジ38によって上枠凹部底面にネ
ジ締結する。ついでカバー34を上枠32に係合させる
とともに、これをグリップ端部外周に組み付け、グリッ
プ端部13下方より下枠36を組み付ける。そして締結
ネジ50によって上枠32、カバー34、下枠36を上
下方向に締結し、グリップ端部13を上下方向に挟み付
けるようにして、ジャンクションボックス30をグリッ
プ端部13に取り付け固定する。
プ端部13への組み付け手順、および通電用コード40
とFPCヒータ20との接続手順を説明する。まず電源
接続用導出部21の裏側に上枠32の凹部32aの底面
がくるように、上枠32をグリップ端部13に組み付け
る。次にコード40の接続端子41およびランドのネジ
挿通孔21aを締結ネジ38によって上枠凹部底面にネ
ジ締結する。ついでカバー34を上枠32に係合させる
とともに、これをグリップ端部外周に組み付け、グリッ
プ端部13下方より下枠36を組み付ける。そして締結
ネジ50によって上枠32、カバー34、下枠36を上
下方向に締結し、グリップ端部13を上下方向に挟み付
けるようにして、ジャンクションボックス30をグリッ
プ端部13に取り付け固定する。
【0022】このように、この第1の参考例では、コー
ド40と電源接続用導出部21とがジャンクションボッ
クス30内において接続されているので、FPC20が
風雨に晒されることも、引っぱられて破損することもな
い。またジャンクションボックス30は上下枠32,3
6、カバー34をネジ締結してグリップ端部13に組み
付けた非常にコンパクトなものであり、グリップ操作上
邪魔になることはない。また通電用コード40を交換す
る際には、ネジ締結を外して簡単に分解できるので、コ
ード40の交換も容易である。
ド40と電源接続用導出部21とがジャンクションボッ
クス30内において接続されているので、FPC20が
風雨に晒されることも、引っぱられて破損することもな
い。またジャンクションボックス30は上下枠32,3
6、カバー34をネジ締結してグリップ端部13に組み
付けた非常にコンパクトなものであり、グリップ操作上
邪魔になることはない。また通電用コード40を交換す
る際には、ネジ締結を外して簡単に分解できるので、コ
ード40の交換も容易である。
【0023】さらにグリップ回転操作時にはコード40
が外方に引張られるが、この外力はまずコード挿通孔3
3部で受け止められ、さらに締結ネジ38で受け止めら
れて分散されるので、FPCヒータ20に外力が伝達さ
れず、FPCヒータ20が断線することはない。
が外方に引張られるが、この外力はまずコード挿通孔3
3部で受け止められ、さらに締結ネジ38で受け止めら
れて分散されるので、FPCヒータ20に外力が伝達さ
れず、FPCヒータ20が断線することはない。
【0024】図6は、本考案の自動二輪車用ヒータ内蔵
グリップを理解するために示す第2の参考例であるヒー
タ内蔵グリップの横断面図で、図4に対応する図であ
る。前記第1の参考例では、インナーピース11の内側
に形成されてハンドル2に密着するゴム層15は、イン
ナーピース11より一回り小さい形状とされていたが、
この第2の参考例では、ゴム層17はハンドルグリップ
軸方向に延びる角柱形状とされ、ハンドルグリップ周方
向に等ピッチで互いに離間して複数並設されている。即
ち、この実施例では、インナーピース11とハンドル2
間に形成される空気層18が、FPCヒータ20配設領
域に均一にしかも広く分布しているので、前記に比べて
断熱効果に優れている。その他の構成については、前記
第1の 参考例と同一であるため、その説明は省略する。
グリップを理解するために示す第2の参考例であるヒー
タ内蔵グリップの横断面図で、図4に対応する図であ
る。前記第1の参考例では、インナーピース11の内側
に形成されてハンドル2に密着するゴム層15は、イン
ナーピース11より一回り小さい形状とされていたが、
この第2の参考例では、ゴム層17はハンドルグリップ
軸方向に延びる角柱形状とされ、ハンドルグリップ周方
向に等ピッチで互いに離間して複数並設されている。即
ち、この実施例では、インナーピース11とハンドル2
間に形成される空気層18が、FPCヒータ20配設領
域に均一にしかも広く分布しているので、前記に比べて
断熱効果に優れている。その他の構成については、前記
第1の 参考例と同一であるため、その説明は省略する。
【0025】図7および図8は本考案の第1の実施例で
あるヒータ内蔵グリップを示すもので、図7は同グリッ
プの要部であるインナーピースの斜視図、図8はグリッ
プ本体を成形する様子を説明する説明図である。この実
施例では、インナーピース11の内側に形成されるゴム
層が、縦方向に延びる複数本の直線部17aと、これら
の直線部17aと直交して周方向に延びる円弧部17b
とから構成されている。即ち、インナーピース11の内
側には、直交する縦溝11aと横溝11bが形成され、
縦溝11a内にはゴム層直線部17aが、横溝11b内
にはゴム層円弧部17bがそれぞれ形成一体化されてい
る。
あるヒータ内蔵グリップを示すもので、図7は同グリッ
プの要部であるインナーピースの斜視図、図8はグリッ
プ本体を成形する様子を説明する説明図である。この実
施例では、インナーピース11の内側に形成されるゴム
層が、縦方向に延びる複数本の直線部17aと、これら
の直線部17aと直交して周方向に延びる円弧部17b
とから構成されている。即ち、インナーピース11の内
側には、直交する縦溝11aと横溝11bが形成され、
縦溝11a内にはゴム層直線部17aが、横溝11b内
にはゴム層円弧部17bがそれぞれ形成一体化されてい
る。
【0026】ゴム層17a,17bの成形は、図8に示
されるように、成形型6,7内に中子8,9およびイン
ナーピース11をインサートした状態で行うが、縦溝1
1a内には、横溝11bからも図8矢印に示されるよう
に、ゴム材が流入するためゴム層の成形性がよい。即
ち、前記した第2の参考例では、成形時のゴム材は図7
矢印Aに示す方向にしか流入ができないため、ゴム層成
形時にインナーピース11の内側のゴム層形成用のゴム
材が充填不足となる虞れがある。しかし、本実施例で
は、図7矢印Bに示すように、横溝11bからもゴム材
が流入するため、インナーピース内側の溝11a,11
b内にくまなくゴム材が充填され、ゴム層の成形が確実
である。なおゴム層直線部17aはインナーピース内周
面より僅かに突出しているが、ゴム層円弧部17bはイ
ンナーピース内周面と面一とされて、ヒータ内蔵グリッ
プをハンドルパイプ2に組付ける際の挿入性を損なわな
いようになっている。その他の構成については、前記し
た第1の参考例(図1〜図5参照)と同一であるため、
その説明は省略する。
されるように、成形型6,7内に中子8,9およびイン
ナーピース11をインサートした状態で行うが、縦溝1
1a内には、横溝11bからも図8矢印に示されるよう
に、ゴム材が流入するためゴム層の成形性がよい。即
ち、前記した第2の参考例では、成形時のゴム材は図7
矢印Aに示す方向にしか流入ができないため、ゴム層成
形時にインナーピース11の内側のゴム層形成用のゴム
材が充填不足となる虞れがある。しかし、本実施例で
は、図7矢印Bに示すように、横溝11bからもゴム材
が流入するため、インナーピース内側の溝11a,11
b内にくまなくゴム材が充填され、ゴム層の成形が確実
である。なおゴム層直線部17aはインナーピース内周
面より僅かに突出しているが、ゴム層円弧部17bはイ
ンナーピース内周面と面一とされて、ヒータ内蔵グリッ
プをハンドルパイプ2に組付ける際の挿入性を損なわな
いようになっている。その他の構成については、前記し
た第1の参考例(図1〜図5参照)と同一であるため、
その説明は省略する。
【0027】図9は、本考案を理解するために示す第3
の参考例であるヒータ内蔵グリップの横断面図である。
FPCヒータ20は、ハンドルパイプ2の略全周を周回
する大きさで、このFPCヒータ20の巻装されたイン
ナーピース11もFPCヒータ20と略同一の大きさの
円弧型とされている。そしてインナーピース11の内側
に形成一体化されたゴム層は、インナーピース11の内
周面に周方向等間隔に設けられた縦溝11cに充填され
るとともに、一部を内側に突出させてハンドルパイプ2
に密着する複数個のゴム層直線部17cからなる。縦溝
11cは開口側が巾狭で、かつ奥程巾広とされた蟻溝構
造で、ヒータ内蔵グリップをハンドルパイプ2に外嵌す
る際に、ゴム層17cが溝11cから脱落しにくい構造
となっている。その他は前記した第2の参考例と同一で
あり、同一の符号を付すことによりその説明は省略す
る。
の参考例であるヒータ内蔵グリップの横断面図である。
FPCヒータ20は、ハンドルパイプ2の略全周を周回
する大きさで、このFPCヒータ20の巻装されたイン
ナーピース11もFPCヒータ20と略同一の大きさの
円弧型とされている。そしてインナーピース11の内側
に形成一体化されたゴム層は、インナーピース11の内
周面に周方向等間隔に設けられた縦溝11cに充填され
るとともに、一部を内側に突出させてハンドルパイプ2
に密着する複数個のゴム層直線部17cからなる。縦溝
11cは開口側が巾狭で、かつ奥程巾広とされた蟻溝構
造で、ヒータ内蔵グリップをハンドルパイプ2に外嵌す
る際に、ゴム層17cが溝11cから脱落しにくい構造
となっている。その他は前記した第2の参考例と同一で
あり、同一の符号を付すことによりその説明は省略す
る。
【0028】図10及び図11は、本考案を理解するた
めに示す第4の参考例であるヒータ内蔵グリップを示す
もので、図10はヒータ内蔵グリップの横断面図、図1
1は同グリップの要部であるインナーピースの斜視図で
ある。この第4の参考例におけるグリップ内に埋設され
ているインナーピース11には、縦方向に延びる長孔1
1dが多数設けられた構造で、ゴム製外筒体12の一部
がこの長孔11dを介してインナーピース11の内側に
突出して、インナーピース内側のゴム層17dを形成し
ている。インナーピース内側のゴム層17dは長孔11
dより拡径しており、ヒータ内蔵グリップをハンドルパ
イプ2に外嵌する際に、剥がれにくい構造となってい
る。
めに示す第4の参考例であるヒータ内蔵グリップを示す
もので、図10はヒータ内蔵グリップの横断面図、図1
1は同グリップの要部であるインナーピースの斜視図で
ある。この第4の参考例におけるグリップ内に埋設され
ているインナーピース11には、縦方向に延びる長孔1
1dが多数設けられた構造で、ゴム製外筒体12の一部
がこの長孔11dを介してインナーピース11の内側に
突出して、インナーピース内側のゴム層17dを形成し
ている。インナーピース内側のゴム層17dは長孔11
dより拡径しており、ヒータ内蔵グリップをハンドルパ
イプ2に外嵌する際に、剥がれにくい構造となってい
る。
【0029】なお、前記した実施例では、ハンドルパイ
プ2に嵌着されるタイプの左手用グリップを例にとって
本考案を説明しているが、ハンドルパイプ2に対して回
転可能なスロットルパイプに組付け一体化されるスロッ
トルグリップ(右手用グリップ)についても同様に適用
できる。また、前記した実施例では、自動二輪車用の左
手用グリップについて説明したが、本考案は自動二輪車
用の左手用グリップに限定されるものではなく、原動機
付自転車や三輪バギーやスノーモービル等のT字やY字
形状等の二股状のハンドルを有する左手用グリップ(右
手用グリップ)に広く適用できる。
プ2に嵌着されるタイプの左手用グリップを例にとって
本考案を説明しているが、ハンドルパイプ2に対して回
転可能なスロットルパイプに組付け一体化されるスロッ
トルグリップ(右手用グリップ)についても同様に適用
できる。また、前記した実施例では、自動二輪車用の左
手用グリップについて説明したが、本考案は自動二輪車
用の左手用グリップに限定されるものではなく、原動機
付自転車や三輪バギーやスノーモービル等のT字やY字
形状等の二股状のハンドルを有する左手用グリップ(右
手用グリップ)に広く適用できる。
【0030】
【考案の効果】以上の説明から明かなように、本考案に
係る自動二輪車用ヒータ内蔵グリップによれば、ヒータ
回路とハンドル間に介装された、断熱効果に優れた合成
樹脂製インナーピースは、ヒータ回路の発熱がハンドル
側へ逃げるのを抑制するので、保温性に優れ、しかも熱
効率のよい自動二輪車用ヒータ内蔵グリップが得られ
る。
係る自動二輪車用ヒータ内蔵グリップによれば、ヒータ
回路とハンドル間に介装された、断熱効果に優れた合成
樹脂製インナーピースは、ヒータ回路の発熱がハンドル
側へ逃げるのを抑制するので、保温性に優れ、しかも熱
効率のよい自動二輪車用ヒータ内蔵グリップが得られ
る。
【0031】ゴムと違って変形しにくい合成樹脂製イン
ナーピースは、外力によってグリップ本体が変形される
のを防止し、ひいてはフレキシブルプリント配線板ヒー
タ回路が変形されるのを防止する。このため、手で握っ
て使用する際に強く握られるようなことがあっても、ヒ
ータ回路が変形して一部分に応力が集中するようなこと
はなく、ヒータ回路に破損や断線が発生しにくい。
ナーピースは、外力によってグリップ本体が変形される
のを防止し、ひいてはフレキシブルプリント配線板ヒー
タ回路が変形されるのを防止する。このため、手で握っ
て使用する際に強く握られるようなことがあっても、ヒ
ータ回路が変形して一部分に応力が集中するようなこと
はなく、ヒータ回路に破損や断線が発生しにくい。
【0032】また、グリップ本体をハンドルに組み付け
る際には、ハンドル端部がグリップ本体内部にぶつかっ
てインナーピースの一部分を押圧するようなことがあっ
ても、ヒータ回路にはインナーピースを介して押圧力が
作用するので、ヒータ回路の一部分に応力が集中するこ
ともなく、ヒータ回路に破損や断線が発生しにくい。ま
た、このときインナーピースはガイドとしも作用するの
で、組み付け作業が行いやすい。
る際には、ハンドル端部がグリップ本体内部にぶつかっ
てインナーピースの一部分を押圧するようなことがあっ
ても、ヒータ回路にはインナーピースを介して押圧力が
作用するので、ヒータ回路の一部分に応力が集中するこ
ともなく、ヒータ回路に破損や断線が発生しにくい。ま
た、このときインナーピースはガイドとしも作用するの
で、組み付け作業が行いやすい。
【0033】合成樹脂製インナーピースの内側に形成さ
れているゴム層は、インナーピースがハンドルまたはス
ロットルパイプに対して滑ることを防止するので、ハン
ドルまたはスロットルパイプへの一体化が確実となる。
ハンドルまたはスロットルパイプとインナーピース間に
形成された空気層は、ヒータ回路の発熱がハンドル側へ
逃げるのを抑制するので、保温性に一層優れ、しかも熱
効率のよい自動二輪車用ヒータ内蔵グリップが得られ
る。また、軸方向に延びるゴム層直線部が周方向に延び
るゴム層円弧部でつながっているため、ゴム層をスムー
ズに充填し成形できることから、成形し易いヒータ 内蔵
グリップが提供される。 また、請求項2によれば、ゴム
層円弧部がグリップ本体のハンドルパイプまたはスロッ
トルパイプへの挿入を妨げるものではないので、ヒータ
内蔵グリップのハンドルパイプまたはスロットルパイプ
の挿着が容易である。
れているゴム層は、インナーピースがハンドルまたはス
ロットルパイプに対して滑ることを防止するので、ハン
ドルまたはスロットルパイプへの一体化が確実となる。
ハンドルまたはスロットルパイプとインナーピース間に
形成された空気層は、ヒータ回路の発熱がハンドル側へ
逃げるのを抑制するので、保温性に一層優れ、しかも熱
効率のよい自動二輪車用ヒータ内蔵グリップが得られ
る。また、軸方向に延びるゴム層直線部が周方向に延び
るゴム層円弧部でつながっているため、ゴム層をスムー
ズに充填し成形できることから、成形し易いヒータ 内蔵
グリップが提供される。 また、請求項2によれば、ゴム
層円弧部がグリップ本体のハンドルパイプまたはスロッ
トルパイプへの挿入を妨げるものではないので、ヒータ
内蔵グリップのハンドルパイプまたはスロットルパイプ
の挿着が容易である。
【図1】本考案に係る自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ
を理解するために示す第1の参考例であるヒータ内蔵グ
リップの斜視図
を理解するために示す第1の参考例であるヒータ内蔵グ
リップの斜視図
【図2】同グリップの分解斜視図
【図3】同グリップの縦断面図
【図4】同グリップの横断面図(図3に示す線IV−IVに
沿う断面図)
沿う断面図)
【図5】FPCヒータとその電気回路を示す図
【図6】本考案を理解するために示す第2の参考例であ
るヒータ内蔵グリップの横断面図
るヒータ内蔵グリップの横断面図
【図7】本考案の第1の実施例であるヒータ内蔵グリッ
プの横断面図
プの横断面図
【図8】同グリップを成形する様子を説明する説明図
【図9】本考案を理解するために示す第3の参考例であ
るヒータ内蔵グリップの横断面図
るヒータ内蔵グリップの横断面図
【図10】本考案を理解するために示す第4の参考例で
あるヒータ内蔵グリップの横断面図
あるヒータ内蔵グリップの横断面図
【図11】同ヒータ内蔵グリップの要部であるインナー
ピースの斜視図
ピースの斜視図
【図12】従来のヒータ内蔵グリップの縦面図
【図13】他の従来のヒータ内蔵グリップの縦面図
【図14】先に提案されているヒータ内蔵グリップの縦
面図
面図
2 ハンドル 10 ヒータ内蔵グリップの要部であるグリップ本体 11 グリップ本体の一部分を構成する合成樹脂製イン
ナーピース11a 縦溝 11b 横溝 12 グリップ本体の大部分を構成するゴム製外筒体17a ゴム層直線部 17b ゴム層円弧部 16,18 空気層 20 フレキシブルプリント配線板ヒータ回路
ナーピース11a 縦溝 11b 横溝 12 グリップ本体の大部分を構成するゴム製外筒体17a ゴム層直線部 17b ゴム層円弧部 16,18 空気層 20 フレキシブルプリント配線板ヒータ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山田 厚 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小 糸製作所 静岡工場内 (72)考案者 尾形 透 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小 糸製作所 静岡工場内 (56)参考文献 実開 平2−143389(JP,U) 実開 昭61−78797(JP,U) 実開 平2−10190(JP,U) 実開 平4−128992(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】 自動二輪車のハンドルに取付けられるグ
リップ本体内にフレキシブルプリント配線板ヒータ回路
が埋設された自動二輪車用ヒータ内蔵グリップにおい
て、 前記グリップ本体のハンドルに臨むヒータ回路配設領域
が合成樹脂製インナーピースによって構成されるととも
に、このインナーピースの内側には、インナーピース内
周面に形成された軸方向に延びる複数の縦溝に充填され
て、インナーピース内周面上に突出するゴム層直線部
と、前記縦溝を横切って周方向に延びる横溝に充填され
て、前記ゴム層直線部同志を接続するゴム層円弧部が設
けられたことを特徴とする自動二輪車用ヒータ内蔵グリ
ップ。 - 【請求項2】 前記ゴム層円弧部は、インナーピース内
周面と面一に形成されたことを特徴とする請求項1記載
の自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992035349U JP2557895Y2 (ja) | 1991-11-28 | 1992-05-27 | 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-98343 | 1991-11-28 | ||
JP9834391 | 1991-11-28 | ||
JP1992035349U JP2557895Y2 (ja) | 1991-11-28 | 1992-05-27 | 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0560996U JPH0560996U (ja) | 1993-08-10 |
JP2557895Y2 true JP2557895Y2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=26374328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992035349U Expired - Lifetime JP2557895Y2 (ja) | 1991-11-28 | 1992-05-27 | 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557895Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3053530B2 (ja) * | 1994-07-15 | 2000-06-19 | 株式会社小糸製作所 | 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ |
JP3111222B2 (ja) * | 1994-07-15 | 2000-11-20 | 株式会社小糸製作所 | 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ |
KR101981120B1 (ko) * | 2017-03-13 | 2019-05-22 | 정민시 | 비전원을 이용한 온열장치 및 이를 구비한 자전거 |
JP7164089B2 (ja) * | 2018-10-18 | 2022-11-01 | 朝日電装株式会社 | グリップ加温装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0313112Y2 (ja) * | 1984-10-30 | 1991-03-26 | ||
JPH0353985Y2 (ja) * | 1988-07-04 | 1991-11-27 | ||
JP2566123Y2 (ja) * | 1989-05-02 | 1998-03-25 | 株式会社 小糸製作所 | 自動二輪車用ヒータ内蔵グリップ |
JPH04128992U (ja) * | 1991-05-17 | 1992-11-25 | 株式会社ホンダアクセス | ヒータ内蔵ハンドルグリツプ |
-
1992
- 1992-05-27 JP JP1992035349U patent/JP2557895Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0560996U (ja) | 1993-08-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070829 Year of fee payment: 10 |