JP2551261B2 - スペクトル拡散無線伝送における受信回路 - Google Patents
スペクトル拡散無線伝送における受信回路Info
- Publication number
- JP2551261B2 JP2551261B2 JP12540391A JP12540391A JP2551261B2 JP 2551261 B2 JP2551261 B2 JP 2551261B2 JP 12540391 A JP12540391 A JP 12540391A JP 12540391 A JP12540391 A JP 12540391A JP 2551261 B2 JP2551261 B2 JP 2551261B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- frequency
- amplifier
- circuit
- spread spectrum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スペクトル拡散(Sp
read Spectrum:以下“SS”とも記述す
る)無線伝送における受信回路に係り、特に、従来の受
信回路において必須の構成要素であったAGC(自動利
得制御)回路を不要にした、簡易な構成による受信回路
に関する。
read Spectrum:以下“SS”とも記述す
る)無線伝送における受信回路に係り、特に、従来の受
信回路において必須の構成要素であったAGC(自動利
得制御)回路を不要にした、簡易な構成による受信回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】SS(スペクトル拡散)による無線伝送
装置の受信部では、逆拡散復調を行なうに際して、従来
より逆拡散回路に入来するSS変調信号を、AGC回路
で充分な利得制御を行なってから逆拡散復調を行なうよ
う構成されている。これは、受信電界強度により強弱の
差が大きくなっている受信SS変調信号を、安定,確実
に逆拡散できるようにするためであり、特に、1次変調
・復調としてFM(周波数)変調・復調を行ない、且つ
逆拡散の手法として2乗動作を用いる場合には、AGC
回路は必要不可欠である。かかる従来のSSによる無線
伝送装置について、図2及び図3を併せ参照して説明す
る。図2(A)は送信部、図2(B)は受信部(受信回
路)である。
装置の受信部では、逆拡散復調を行なうに際して、従来
より逆拡散回路に入来するSS変調信号を、AGC回路
で充分な利得制御を行なってから逆拡散復調を行なうよ
う構成されている。これは、受信電界強度により強弱の
差が大きくなっている受信SS変調信号を、安定,確実
に逆拡散できるようにするためであり、特に、1次変調
・復調としてFM(周波数)変調・復調を行ない、且つ
逆拡散の手法として2乗動作を用いる場合には、AGC
回路は必要不可欠である。かかる従来のSSによる無線
伝送装置について、図2及び図3を併せ参照して説明す
る。図2(A)は送信部、図2(B)は受信部(受信回
路)である。
【0003】まず送信部側では、入力端子In1からの
情報信号S(t)をFM変調回路7でFM変調し、その
FM変調出力Fm(t){図3(A)参照}を乗算器2
に供給する。一方、入力端子In2よりクロック信号を
PNG(拡散符号発生回路)8に供給して拡散符号P
(t)を得、LPF(低域濾波器)11を介して乗算器
2に供給し、上記FM変調出力Fm(t)との乗算によ
るスペクトル拡散を行ない、スペクトル拡散信号Fm
(t)p(t)を生成し{図3(B)参照}、増幅器9
を介してアンテナA1より出力(送信)している。
情報信号S(t)をFM変調回路7でFM変調し、その
FM変調出力Fm(t){図3(A)参照}を乗算器2
に供給する。一方、入力端子In2よりクロック信号を
PNG(拡散符号発生回路)8に供給して拡散符号P
(t)を得、LPF(低域濾波器)11を介して乗算器
2に供給し、上記FM変調出力Fm(t)との乗算によ
るスペクトル拡散を行ない、スペクトル拡散信号Fm
(t)p(t)を生成し{図3(B)参照}、増幅器9
を介してアンテナA1より出力(送信)している。
【0004】次に受信部側では、アンテナA2により受
信される信号には、SS信号Fm(t)p(t)の他に
雑音n(t)を含んでいる。そこで、BPF12により
雑音n(t)の大部分{SS信号周波数帯域外の成分}
を除去してから、増幅器16を介して周波数変換用の乗
算器(ミキサ)3に供給する。ここで、入力端子In3
からの局部発振信号により、SS変調波の低い周波数
帯,即ち中間周波数への周波数変換が行なわれ、その出
力として中間周波数に変換されたSS変調波fm(t)
p(t)が得られる。このSS変調波fm(t)p
(t)は、BPF13にて不要な周波数成分を除去さ
れ、AGC21で適正なレベルに自動調整された後、逆
拡散用の乗算器4(2乗回路)に供給され、2乗動作に
よる逆拡散が行なわれる。従って、乗算器4の出力信号
はfm2(t)*P2(t)となる。
信される信号には、SS信号Fm(t)p(t)の他に
雑音n(t)を含んでいる。そこで、BPF12により
雑音n(t)の大部分{SS信号周波数帯域外の成分}
を除去してから、増幅器16を介して周波数変換用の乗
算器(ミキサ)3に供給する。ここで、入力端子In3
からの局部発振信号により、SS変調波の低い周波数
帯,即ち中間周波数への周波数変換が行なわれ、その出
力として中間周波数に変換されたSS変調波fm(t)
p(t)が得られる。このSS変調波fm(t)p
(t)は、BPF13にて不要な周波数成分を除去さ
れ、AGC21で適正なレベルに自動調整された後、逆
拡散用の乗算器4(2乗回路)に供給され、2乗動作に
よる逆拡散が行なわれる。従って、乗算器4の出力信号
はfm2(t)*P2(t)となる。
【0005】ところで、周知の如くp(t)は“+1”
と“−1”の値をとる拡散符号なので、P2(t)=1
となる。これにより、BPF14からは、2乗されたF
M信号fm2(t)のみが伝送され、リミッタアンプ1
7にて充分増幅された後、FM復調回路18へ供給され
る。2乗されたFM信号は、搬送波周波数と周波数偏移
が共に2倍となる{図3(C)参照}が、周波数変調の
基本的性質には変化は生じない。FM復調回路18では
信号fm2(t)のFM復調が行なわれて情報信号S
(t)が得られ、出力端子0utより出力される。
と“−1”の値をとる拡散符号なので、P2(t)=1
となる。これにより、BPF14からは、2乗されたF
M信号fm2(t)のみが伝送され、リミッタアンプ1
7にて充分増幅された後、FM復調回路18へ供給され
る。2乗されたFM信号は、搬送波周波数と周波数偏移
が共に2倍となる{図3(C)参照}が、周波数変調の
基本的性質には変化は生じない。FM復調回路18では
信号fm2(t)のFM復調が行なわれて情報信号S
(t)が得られ、出力端子0utより出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2乗による
逆拡散は、入力信号の2乗特性に沿って出力レベルが大
きく変化することと、その変化に伴って、逆拡散にて得
られるFM信号のレベルは、特にアンテナ受信レベルが
小さいときに極度に小さくなって、FMスレシホールド
レベル以下に至り、正しいFM復調が行なえなくなると
いう問題が生じる。かかる問題を防止しようとして逆拡
散入力利得を大きく取ると、強電界下でSS変調信号が
飽和してしまう。そこで、SS変調信号が飽和しないよ
うに、一般のFM変調波の受信に使用するFM復調前の
リミッタ増幅器の手法を導入し、逆拡散前の受信SS変
調信号をリミッタ増幅器等で振幅制限を行なえば良いよ
うに思える。
逆拡散は、入力信号の2乗特性に沿って出力レベルが大
きく変化することと、その変化に伴って、逆拡散にて得
られるFM信号のレベルは、特にアンテナ受信レベルが
小さいときに極度に小さくなって、FMスレシホールド
レベル以下に至り、正しいFM復調が行なえなくなると
いう問題が生じる。かかる問題を防止しようとして逆拡
散入力利得を大きく取ると、強電界下でSS変調信号が
飽和してしまう。そこで、SS変調信号が飽和しないよ
うに、一般のFM変調波の受信に使用するFM復調前の
リミッタ増幅器の手法を導入し、逆拡散前の受信SS変
調信号をリミッタ増幅器等で振幅制限を行なえば良いよ
うに思える。
【0007】しかるにこれは大きな誤りであり、それを
行なうとSS変調信号にスプリアスが多量に発生し、か
かるSS信号を逆拡散するこになって、中間周波数の選
び方によりS/Nの劣化に大小はあるものの、拡散帯域
幅と中間周波数とが近くなるような周波数設定を行なう
と、スプリアスの折り返し成分が、逆拡散出力信号中に
混入し、S/Nの劣った逆拡散動作になってしまう。即
ち、基本的にSS変調信号の増幅は、線形動作が必須と
なる。かかる情況から、従来は強弱の差の大きな受信S
S変調信号を、中間周波数に変換してからAGCをかけ
るようにしている。従って、従来のスペクトル拡散無線
伝送における受信回路では、AGC回路が必要であり、
そのため受信回路の複雑化やコスト上昇等の欠点を抱え
ていた。
行なうとSS変調信号にスプリアスが多量に発生し、か
かるSS信号を逆拡散するこになって、中間周波数の選
び方によりS/Nの劣化に大小はあるものの、拡散帯域
幅と中間周波数とが近くなるような周波数設定を行なう
と、スプリアスの折り返し成分が、逆拡散出力信号中に
混入し、S/Nの劣った逆拡散動作になってしまう。即
ち、基本的にSS変調信号の増幅は、線形動作が必須と
なる。かかる情況から、従来は強弱の差の大きな受信S
S変調信号を、中間周波数に変換してからAGCをかけ
るようにしている。従って、従来のスペクトル拡散無線
伝送における受信回路では、AGC回路が必要であり、
そのため受信回路の複雑化やコスト上昇等の欠点を抱え
ていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のスペクトル拡散
無線伝送における受信回路は、例えば図1に示すよう
に、受信したスペクトル拡散変調波の周波数帯域以外の
周波数成分を除去するフィルタ(12)と、このフィル
タの出力信号を増幅する増幅器(16)と、この増幅器
の出力信号と前記フィルタの出力信号とを乗算すること
により逆拡散を行なう第1の乗算器(4)と、この逆拡
散出力信号を中間周波数に変換する第2の乗算器(3)
と、この周波数変換された逆拡散出力信号を増幅するリ
ミッタ増幅器(17)と、このリミッタ増幅器の出力信
号をFM復調するFM復調回路(18)とを備えて構成
することにより、上記課題を解決したものである。
無線伝送における受信回路は、例えば図1に示すよう
に、受信したスペクトル拡散変調波の周波数帯域以外の
周波数成分を除去するフィルタ(12)と、このフィル
タの出力信号を増幅する増幅器(16)と、この増幅器
の出力信号と前記フィルタの出力信号とを乗算すること
により逆拡散を行なう第1の乗算器(4)と、この逆拡
散出力信号を中間周波数に変換する第2の乗算器(3)
と、この周波数変換された逆拡散出力信号を増幅するリ
ミッタ増幅器(17)と、このリミッタ増幅器の出力信
号をFM復調するFM復調回路(18)とを備えて構成
することにより、上記課題を解決したものである。
【0009】
【実施例】本発明のスペクトル拡散無線伝送における受
信回路(以下単に「受信回路」とも記載する)の具体的
実施例について、図1及び図3以降を参照しながら説明
する。この図において、図2(B)に示した従来の受信
回路と同一構成要素には同一番号を付して、その詳細な
説明を省略する。なお、BPF12の遮断周波数は1/
Tであり、拡散符号のメインローブのみを通過させる働
きをしている。
信回路(以下単に「受信回路」とも記載する)の具体的
実施例について、図1及び図3以降を参照しながら説明
する。この図において、図2(B)に示した従来の受信
回路と同一構成要素には同一番号を付して、その詳細な
説明を省略する。なお、BPF12の遮断周波数は1/
Tであり、拡散符号のメインローブのみを通過させる働
きをしている。
【0010】図1において、アンテナA2にて受信され
る信号には、SS信号Fm(t)P(t)の他に雑音n
(t)を含んでいるので、BPF12により雑音n
(t)のうちのSS信号周波数帯域外の成分を除去して
から、増幅器16及び乗算器4に供給する。増幅器16
には充分大きな利得を持たせてあり、ここで充分に増幅
されたSS信号を乗算器4に供給することにより、乗算
器4では増幅される前のSS信号との乗算による逆拡散
が行なわれる。今ここで、増幅器16の入力段のSS信
号をA1Fm(t)p(t)とし、増幅器16の出力段
のSS信号をA2Fm(t)P(t)とすれば、乗算器
4からの逆拡散出力はA1A2Fm2(t)*P
2(t)/2となる。ところで、周知の如くp(t)は
+1と−1の値をとる拡散符号なのでp2(t)=1と
なる。これにより、乗算器4からは、2乗されたFM変
調信号 A1A2Fm2(t)/2が出力され、BPF
13´を介して周波数変換用の乗算器(ミキサ)3に供
給される。
る信号には、SS信号Fm(t)P(t)の他に雑音n
(t)を含んでいるので、BPF12により雑音n
(t)のうちのSS信号周波数帯域外の成分を除去して
から、増幅器16及び乗算器4に供給する。増幅器16
には充分大きな利得を持たせてあり、ここで充分に増幅
されたSS信号を乗算器4に供給することにより、乗算
器4では増幅される前のSS信号との乗算による逆拡散
が行なわれる。今ここで、増幅器16の入力段のSS信
号をA1Fm(t)p(t)とし、増幅器16の出力段
のSS信号をA2Fm(t)P(t)とすれば、乗算器
4からの逆拡散出力はA1A2Fm2(t)*P
2(t)/2となる。ところで、周知の如くp(t)は
+1と−1の値をとる拡散符号なのでp2(t)=1と
なる。これにより、乗算器4からは、2乗されたFM変
調信号 A1A2Fm2(t)/2が出力され、BPF
13´を介して周波数変換用の乗算器(ミキサ)3に供
給される。
【0011】2乗動作により、図3(A)のFM変調信
号Fm(t)に比べて、Fm2(t)は搬送波周波数f
0と周波数偏移Δfが共に2倍となる{図3(C)参
照}が、FM信号の基本的性質は変化していない。従っ
て、BPF13´はBPF12比べて、バンド幅が約2
倍で通過帯域の中心周波数がf0の2倍となるよう構成
される。上記乗算器(ミキサ)3では入力端子In3か
らのローカル周波数(局部発振信号)f1との間で周波
数変換を行ない、中間周波数に変換されたFM信号Fm
´(t)として得られる。これをBPF14´を介して
リミッタアンプ17にて充分増幅した後、FM復調回路
18に供給すると、ここでFM復調が行なわれて、復調
された情報信号S(t)が得られる。
号Fm(t)に比べて、Fm2(t)は搬送波周波数f
0と周波数偏移Δfが共に2倍となる{図3(C)参
照}が、FM信号の基本的性質は変化していない。従っ
て、BPF13´はBPF12比べて、バンド幅が約2
倍で通過帯域の中心周波数がf0の2倍となるよう構成
される。上記乗算器(ミキサ)3では入力端子In3か
らのローカル周波数(局部発振信号)f1との間で周波
数変換を行ない、中間周波数に変換されたFM信号Fm
´(t)として得られる。これをBPF14´を介して
リミッタアンプ17にて充分増幅した後、FM復調回路
18に供給すると、ここでFM復調が行なわれて、復調
された情報信号S(t)が得られる。
【0012】ここで、本発明回路の要部である逆拡散動
作について、図4及び図5を用いて、従来例と対比して
詳細に説明する。図4(A)は従来回路で用いられてい
る、2乗動作による逆拡散回路であり、従来回路におい
てはAGC回路が必須となることを説明するために、A
GC機能がない増幅器21´で構成した場合の問題点を
説明する図である。図5(A)〜(D)は、図4(A)
に示す従来回路の動作波形であり、図5(E)及び
(H)は入力信号の例である。今、入力信号がei{図
5(E)参照}のとき、増幅器21´の出力はe1{図
5(A)参照}となり、乗算器6の出力はe0{図5
(B)参照}となる。即ち、増幅器21´では、飽和し
ないレベルの信号伝送であれば、乗算出力には問題は生
ぜず、正しい逆拡散動作が行なえる。従来回路におい
て、逆拡散用乗算器の入力段に用いられるAGC21
{図2(B)参照}は、大信号入力時でも飽和しないよ
うにし、且つ一定レベルの出力が得られるように働くも
ので、もしもAGC21が存在しなければ、次のような
問題が起こる。
作について、図4及び図5を用いて、従来例と対比して
詳細に説明する。図4(A)は従来回路で用いられてい
る、2乗動作による逆拡散回路であり、従来回路におい
てはAGC回路が必須となることを説明するために、A
GC機能がない増幅器21´で構成した場合の問題点を
説明する図である。図5(A)〜(D)は、図4(A)
に示す従来回路の動作波形であり、図5(E)及び
(H)は入力信号の例である。今、入力信号がei{図
5(E)参照}のとき、増幅器21´の出力はe1{図
5(A)参照}となり、乗算器6の出力はe0{図5
(B)参照}となる。即ち、増幅器21´では、飽和し
ないレベルの信号伝送であれば、乗算出力には問題は生
ぜず、正しい逆拡散動作が行なえる。従来回路におい
て、逆拡散用乗算器の入力段に用いられるAGC21
{図2(B)参照}は、大信号入力時でも飽和しないよ
うにし、且つ一定レベルの出力が得られるように働くも
ので、もしもAGC21が存在しなければ、次のような
問題が起こる。
【0013】今、入力信号が大きな入力信号ei´{図
5(H)参照}となると、増幅器21´の出力はe1´
{図5(C)参照}となる。このように飽和した場合、
乗算器6の2乗出力は図5(D)に示すような波形e0
´となり、伝送信号がキャリア(搬送波)信号であると
すると、キャリア信号レベルは著しく損失してしまうこ
とが分る。
5(H)参照}となると、増幅器21´の出力はe1´
{図5(C)参照}となる。このように飽和した場合、
乗算器6の2乗出力は図5(D)に示すような波形e0
´となり、伝送信号がキャリア(搬送波)信号であると
すると、キャリア信号レベルは著しく損失してしまうこ
とが分る。
【0014】そこで、本発明回路,即ち図4(B)のよ
うに構成すると、上記不都合が良好に回避されるのであ
り、以下その動作原理について説明する。図5(F),
(G),(I),(J)は、図4(B)に示す本発明回
路の動作波形である。まず、入力信号が図5(E)のよ
うにeiであり、増幅器16の出力がe1{図5(F)
参照}の場合、乗算器6の出力はe0{図5(G)参
照}となる。このように飽和しないレベルの信号伝送の
場合は、乗算出力には上記と同様に問題は生じない。こ
こで、入力信号が図5(H)に示すように大きなei´
の時は、増幅器16の出力はe1´となり、図5(I)
に示すように飽和したものとなる。しかし乍ら、これを
乗算器4にて2乗する代りに上記サイン波の信号ei´
と乗算しているので、その出力は図5(J)に示すよう
に、波形の形に多少の変化は見られるものの、両波整流
したような信号波形のe0´となる。かかる信号を次段
のBPF13´に供給すると、略サイン波に近い信号波
形となって出力され、従来のような飽和の問題が生じる
ことはない。
うに構成すると、上記不都合が良好に回避されるのであ
り、以下その動作原理について説明する。図5(F),
(G),(I),(J)は、図4(B)に示す本発明回
路の動作波形である。まず、入力信号が図5(E)のよ
うにeiであり、増幅器16の出力がe1{図5(F)
参照}の場合、乗算器6の出力はe0{図5(G)参
照}となる。このように飽和しないレベルの信号伝送の
場合は、乗算出力には上記と同様に問題は生じない。こ
こで、入力信号が図5(H)に示すように大きなei´
の時は、増幅器16の出力はe1´となり、図5(I)
に示すように飽和したものとなる。しかし乍ら、これを
乗算器4にて2乗する代りに上記サイン波の信号ei´
と乗算しているので、その出力は図5(J)に示すよう
に、波形の形に多少の変化は見られるものの、両波整流
したような信号波形のe0´となる。かかる信号を次段
のBPF13´に供給すると、略サイン波に近い信号波
形となって出力され、従来のような飽和の問題が生じる
ことはない。
【0015】なお、図4(A)に示す従来回路の構成に
おいて、増幅器21´の利得を小さめにすると飽和の問
題は改善されるようになるが、入力信号のレベルが小さ
いとき(弱入力時)には増幅器21´の出力もそれほど
大きくならず、従って乗算器4の2乗出力レベルは大変
小さくなり、FM信号のレベルはFMスレシホールドレ
ベル以下になってしまい、正しいFM復調を行なうこと
が困難となってしまう。
おいて、増幅器21´の利得を小さめにすると飽和の問
題は改善されるようになるが、入力信号のレベルが小さ
いとき(弱入力時)には増幅器21´の出力もそれほど
大きくならず、従って乗算器4の2乗出力レベルは大変
小さくなり、FM信号のレベルはFMスレシホールドレ
ベル以下になってしまい、正しいFM復調を行なうこと
が困難となってしまう。
【0016】
【発明の効果】本発明の受信回路は以上のように構成し
たので、AGC何路を用いない場合の従来回路で問題と
なっていた、大信号入力時に生じるの飽和の問題や、弱
入力時の逆拡散出力の低下による上記問題(FMスレシ
ホールドレベル以下になる不都合)を回避でき、AGC
回路の不要な受信回路を実現できる。従って、回路構成
が簡素化され、コスト低減にも貢献でき、簡易な2乗動
作による逆拡散手法が一層生かされる等の効果が得られ
る。
たので、AGC何路を用いない場合の従来回路で問題と
なっていた、大信号入力時に生じるの飽和の問題や、弱
入力時の逆拡散出力の低下による上記問題(FMスレシ
ホールドレベル以下になる不都合)を回避でき、AGC
回路の不要な受信回路を実現できる。従って、回路構成
が簡素化され、コスト低減にも貢献でき、簡易な2乗動
作による逆拡散手法が一層生かされる等の効果が得られ
る。
【図1】本発明の受信回路の一実施例のブロック構成図
である。
である。
【図2】従来の代表的なSS無線伝送装置のブロック構
成図である。
成図である。
【図3】従来装置の動作説明用の周波数スペクトル図で
ある。
ある。
【図4】本発明回路及び従来装置の主要部の動作比較用
の回路ブロック図である。
の回路ブロック図である。
【図5】本発明回路及び従来装置の主要部の動作説明用
の信号波形図である。
の信号波形図である。
3,4…乗算器、12,13´,14´…BPF(バン
ドパスフィルタ)、16…増幅器、17…リミッタアン
プ、18…FM復調回路、A2…アンテナ。
ドパスフィルタ)、16…増幅器、17…リミッタアン
プ、18…FM復調回路、A2…アンテナ。
Claims (1)
- 【請求項1】被変調信号を搬送波で周波数変調したFM
変調信号に、拡散符号が乗じられてできたスペクトル拡
散変調信号を入力して、2乗動作により逆拡散した後、
該2乗された周波数変調波を検出してFM復調する、ス
ペクトル拡散無線伝送における受信回路において、 受信したスペクトル拡散変調波の周波数帯域以外の周波
数成分を除去するフィルタと、該フィルタの出力信号を
増幅する増幅器と、該増幅器の出力信号と前記フィルタ
の出力信号とを乗算することにより逆拡散を行なう第1
の乗算器と、該逆拡散出力信号を中間周波数に変換する
第2の乗算器と、該周波数変換された逆拡散出力信号を
増幅するリミッタ増幅器と、該リミッタ増幅器の出力信
号をFM復調するFM復調回路とを備えて構成したこと
を特徴とする、スペクトル拡散無線伝送における受信回
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12540391A JP2551261B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | スペクトル拡散無線伝送における受信回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12540391A JP2551261B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | スペクトル拡散無線伝送における受信回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04328922A JPH04328922A (ja) | 1992-11-17 |
JP2551261B2 true JP2551261B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=14909263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12540391A Expired - Lifetime JP2551261B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | スペクトル拡散無線伝送における受信回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551261B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-26 JP JP12540391A patent/JP2551261B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04328922A (ja) | 1992-11-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5132985A (en) | Spread spectrum receiver | |
US5712869A (en) | Data transmitter and receiver of a spread spectrum communication system using a pilot channel | |
JP4416981B2 (ja) | 零−if又は低−if受信機のための高ダイナミックレンジ低リップルrssi信号 | |
US4852123A (en) | Nearly DC IF phase locked transceiver | |
JPH07336283A (ja) | 線形受信機 | |
US6112071A (en) | Quadrature-free RF receiver for directly receiving angle modulated signal | |
US5339040A (en) | AM demodulation receiver using digital signal processor | |
US7095997B2 (en) | Direct-conversion receiver for a communication system using a modulation with non-constant envelope | |
JP2861631B2 (ja) | Fsk受信機 | |
US5267260A (en) | Spread spectrum receiver using the code division multiple access mode | |
JPH10243033A (ja) | 復調装置 | |
US7664201B2 (en) | Digital automatic gain control | |
CN1198281A (zh) | 接收角度调制或角度键控的载波信号的接收机 | |
JP2551261B2 (ja) | スペクトル拡散無線伝送における受信回路 | |
US5870669A (en) | Radio receiver | |
KR100707876B1 (ko) | 다위상 수신기, 집적 수신기, 및 집적 송수신기 | |
JP3093125B2 (ja) | アップコンバージョン受信機のagc回路 | |
US6914946B1 (en) | Digitally-implemented demodulator | |
US6985541B1 (en) | FM demodulator for a low IF receiver | |
JP3274338B2 (ja) | 直交復調装置 | |
JPS63200652A (ja) | Fsk受信機 | |
JPH0580053U (ja) | スペクトラム拡散通信方式の受信機 | |
JPH0683087B2 (ja) | 雑音除去装置 | |
JP2948386B2 (ja) | 復調装置及びそれを用いた受信機 | |
KR100286007B1 (ko) | 디지탈 복조기 |