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JP2548742B2 - 3次元シーン表示装置 - Google Patents

3次元シーン表示装置

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JP2548742B2
JP2548742B2 JP22336087A JP22336087A JP2548742B2 JP 2548742 B2 JP2548742 B2 JP 2548742B2 JP 22336087 A JP22336087 A JP 22336087A JP 22336087 A JP22336087 A JP 22336087A JP 2548742 B2 JP2548742 B2 JP 2548742B2
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JP22336087A
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健一 安生
芳明 宇佐美
▲吉▼美 太田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、3次元物体を含む3次元シーンをグラフイ
ツクデイスプレイ上に再現する装置に係り、特に自然物
や動物などの従来のコンピユータグラフイツクス技術で
は表現することが非常に困難な対象を表示する3次元表
示シーン装置に関する。
〔従来の技術〕
コンピユータグラフイツクスの分野において3次元物
体を表示する技術はいろいろ開発されているが、従来は
機械製品等の顧客へのプレゼンテーシヨンなどを中心と
して、人工物の表示手法の開発が主流であつた。自然物
の表示技術としては、例えば、フルニエ,フツセル,カ
ーペンターによる論文,コミユニケーシヨンズ オブ
エー・シー・エム 25,6(1982年)第371頁〜第384頁
(A.Fournier,D.Fussell and L.Carpenter,Comm.ACM25,
6(1982)pp371−384)に、山岳の形状モデルの作成方
法および表示方法が論じられている。あるいは、リーブ
スの論文,プロシーデイングズ オブ エー・シー・エ
ム シググラフ 83(1983年)第359頁〜第376頁(Reev
es,W.T.,Proc.ACM SIGGRAPH‘83(1983)pp359−376)
に、炎や草木の形状モデルの作成方法や表示方法が論じ
られている。これらの手法の主な特徴としては、次の2
つがある。
(1)比較的少ないデータ入力の下で、自然物や自然現
象の細部を表現しうるような大量のデータを計算機処理
により作成している。
(2)上記(1)の計算機処理は、いわゆる確率論的手
法を用いて形状の詳細部分をモデル化するものである。
具体的には、乱数発生ルーチンを用いて形状細部の数値
データを求める。
自然物や自然現象などをコンピユータグラフイツクス
で表現するためには、計算機への入力データ、計算機の
記憶容量はなるべく少なく済ませ、高速処理で現実感あ
る最終出力を得ることが望まれる。現状では、(1)や
(2)にあるように、処理速度は犠牲にしながらも、
「比較的」少ないデータ入力と記憶容量で、山や草木を
描く技術がある。ここで「比較的」という意味は、例え
ば最終的に得られる形状モデルが多面体である場合、上
述の2つの手法のいずれかを用いると、多面体のすべて
の頂点を入力したり、あるいは記憶したりするより簡単
で簡潔なモデル表現が得られることを指す。
さて、人工物や自然物を問わず、一般にある3次元物
体あるいは3次元シーンをコンピユータグラフイツクス
として表現する過程は、通常の場合(i)データ入力、
(ii)形状モデル作成と配置、(iii)形状モデルの輝
度計算、および(iv)出力画像データ作成に分けられ
る。ここで、(ii)は主に形状モデルに関する座標値な
どの数値データ作成を意味し、(iii)では(ii)を基
にシエーデイング(陰影づけ)やレンダリング(精密描
画)を行い、表示対象となる(ii)の形状モデルの色情
報を求め、(iv)で最終出力媒体の画素上に色を割り当
てる。ここで、(iii)から(iv)の作業は、必要に応
じて同時進行で進められる場合もある。
従来の表示技術によれば、(ii)の形状モデルは最終
的に画面に表示される物体そのものであり、それらは幾
何学的に単純な図形(以下で、これを要素図形と呼ぶ)
の集合体として表わされる。例えば、先のフルニエらの
論文では、生成される山岳のモデルは、四辺形を要素図
形とした多面体モデルであるし、またリーグスの論文で
は、炎や花火が粒子(球や楕円)を要素図形とする集合
体として表わされている。CADにおける人工物の幾何モ
デリングの場合も含めて、従来は常に上記要素図形から
なる最終出力用の形状モデルについて輝度計算を行い、
上記(iii)および(iv)の処理を実行する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、自然物の中で特に動作などを表現しよ
うとすれば、一般的にいつて、必要な要素図形の個数は
さらに増大する。例えば、熊や猫などは、体中柔毛で覆
われているが、この1本1本を要素図形として表わす場
合、数百万個以上の要素図形が必要となる。したがつ
て、この要素図形1つ1つについて、前述(iii)の陰
影づけ計算を行つていると、計算時間は膨大となるし、
表示面から見てかくれる部分かどうかの陰面処理計算も
ほとんど不可能に近い。リーブスとブラウの論文、プロ
シーデイングス オブ エー・シー・エム シググラフ
85(1985年)第313頁〜第322頁(W.T.Reeves and r.Bla
u.Proc.ACM SIGGRAPH‘85(1985)pp313−322)では、
先述のリーブスの粒子システムを用いて草木や森のリア
ル表現法が示されている。そこでは、数百万個の粒子が
用いられ、これらの位置と光源に対する向きによつて、
その粒子がどの程度の明るさをもつかを確率論的に制御
することで、1個1個の粒子の色情報を決定し、計算の
簡略化を図つている。また、陰面処理計算も、表示面か
ら見て遠い順に草木を表わす粒子または線分や円弧を描
く等の工夫で簡便にしている。ところが、この方法を柔
毛をもつ動物の表現に用いようとすると、次のような問
題がある。第1に、柔毛をもつ動物の場合は、毛1本を
1つの細長い粒子(あるいは線分や円弧)で表わして
も、その位置と光源に対する向きだけでその毛の色を決
定すると、不自然な画像を生成するおそれがある。なぜ
なら、柔毛がある程度長いと毛なみが生じて、その向き
によつても毛の1本がどの位の明るさをもつかが左右さ
れうるからである。第2に、陰面処理計算も同様な理由
で、先述の論文にある方法では、リアルな表現が得られ
ない。すなわち、現状の技術では、要素図形の数が数百
万のオーダーの大量なものとなると、従来からの先述し
た(i)〜(iv)の手続きを踏むだけでは、リアルな画
像が得られないのである。
本発明の目的は、要素図形の数が数百万にのぼるよう
な複雑な3次元物体を表示する場合にも、計算時間や記
憶容量を大幅に要することなく、リアルな3次元物体や
これを含む3次元シーンの画像を得ることができる3次
元シーン表示装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、3次元シーン
の数値化データを入力するデータ入力手段と、データ入
力手段の入力による数値化データより図形の構成要素と
なる要素図形を作成し該要素図形の集合体として3次元
形状モデルを作成する形状モデル形成手段と、データ入
力手段の入力による数値化データを基に形状モデル形成
手段の作成による3次元形状モデルの内部と外部との境
界点の部分集合であって3次元形状モデルの表面を規定
する3次元近似モデルを複数の2次元要素に分けて形成
する近似モデル形成手段と、近似モデル形成手段の形成
による3次元近似モデルの各2次元要素の輝度を前記数
値化データに従って算出する近似モデル輝度算出手段
と、近似モデル輝度算出手段の算出による輝度と前記数
値化データを基に3次元近似モデルの各2次元要素に属
し3次元形状モデルの最小構成単位となる1次元要素の
輝度をそれぞれ各1次元要素の属する2次元要素の輝度
に対応付けて設定する近似モデル輝度設定手段と、近似
モデル輝度算出手段の算出による輝度と近似モデル輝度
設定手段の設定による輝度及び前記数値化データに基づ
いて3次元形状モデルの輝度を演算する形状モデル輝度
演算手段と、該3次元形状モデルの輝度に基づき出力画
像を作成する出力画像作成手段と、該出力画像を表示す
る出力表示手段とを備えている3次元シーン表示装置を
構成したものである。
〔作用〕
3次元シーンの数値化データが入力されると、数値化
データを基に、要素図形の集合体として3次元形状モデ
ルが作成されると共に、3次元近似モデルが作成され
る。この3次元近似モデルは、3次元形状モデルの内部
と外部との境界点の部分集合であって3次元形状モデル
の表面を規定する3次元近似モデルとして形成されると
ともに、3次元近似モデル全体が複数の2次元要素に分
けて形成される。そして、3次元形状モデルの輝度を求
めるに先立つて、3次元近似モデルの各2次元要素の輝
度が数値化データに従って算出される。さらに、3次元
近似モデルの各2次元要素の輝度と数値化データを基
に、3次元近似モデルの各2次元要素に属し3次元形状
モデルの最小構成単位となる1次元要素の輝度がそれぞ
れ各1次元要素の属する2次元要素の輝度に対応付けて
設定される。
3次元近似モデルに関する輝度が得られた後は、3次
元近似モデルに関する輝度と数値化データに基づいて3
次元形状モデルの輝度を演算され、この算出値に従って
出力画像が作成され、作成された画像が表示画面上に表
示される。
〔実施例〕
本発明の実施例の説明に先立つて、本発明に係る3次
元形状モデルと3次元近似モデルについて説明する。
大量な要素図形を用いて3次元物体を表わす場合、従
来の方法で考慮されにくかつたのは、ある要素図形のご
く周辺の状況である。先の論文の例でも、この点に関す
る配慮が不十分であつた。そこで、本発明では、要素図
形という形状モデルの最小構成単位で、先の(iii)輝
度計算を行う前に、後述する3次元近似モデルを構成し
て、これによつていわば近似的な輝度計算を行い、その
結果を用いて要素図形の輝度計算を効率よく実行するこ
とにより、十分にリアルな表現力をもつた画像の作成が
可能となる。ここで、3次元近似モデルを定義するが、
そのために、上述(ii)の3次元形状モデルの定義から
はじめる。
3次元ユークリツド空間を以下 で表わすが、まず 内の点pを中心とし、半径rの球をBr(P)と表わすこ
とにする。すなわち、適当な座標系の下で、 と表わすとき、Br(P)を下式のように右辺で定義する
と、 である。
内の集合Aに対し、点p がどんな正数εに対しても、球Bε(P)の中にAに属
する点とAに属さない点とがともに存在するという条件
を満すとき、点pをAの境界点という。Aの境界点の集
合をAfと以下記し、AfをAの表面と呼ぶことにする。
3次元形状モデルとは、表示対象となる3次元物体の
数学的表現(計算機処理を施すための数値データの集ま
り)を意味する。さて、3次元ユークリツド空間 にて3次元形状モデルVは次のように定義する。
〔A〕Vは 内の有界集合である(すなわち、正数rを十分大きくと
ると、Vは原点を中心とし半径rの球Br(0)に含まれ
る)。
〔B〕Vの表面Vfは、次の条件(α),(β)を満た
す。
(α)Vf⊂Vである。
(β)線分や曲線の0または有限個の和集合Lと多角形
や曲面の0または有限個の和集合Sとの和集合で表わさ
れる。
Vf=L∪S なお、便宜上φ(空集合)も3次元形状モデルと称す
ることにする。また、上記の〔B〕の(β)に述べたL
をVの1次元部分、SをVの2次元部分と呼ぶことにす
る。従来の幾何モデリングから得られる人工物の多面体
モデル等は、明らかに〔A〕,〔B〕を満たすので、3
次元形状モデルである。
なお、3次元形状モデルVは、「中味」がつまつてい
るか否かは問わない点に注意されたい。例えば、Vとし
てBε(P)をとれば、これは中味のつまつた対象だ
が、一方Vとして球面Sε(P)を下式のように右辺で
定義すると、 であり、これは中味のない中空な物体で、Sε(P)=
V=Vfである。以下では、V=Vfとなる3次元形状モデ
ルVのことを、中空とよぶ。さらに、先の3次元形状モ
デルの定義によれば、Vが中空で、しかも「穴」があつ
ても差しつかえない。例えば、Cを中空の6面体である
とする。Cを構成する6つの面のうちの1つを取り除い
たものをVとしても、これは先の〔A〕,〔B〕を満た
すのは明らかである。
さて、次に3次元近似モデルを定義する。まず、3次
元形状モデルVが与えられたとする。Vに対し、次の条
件〔I〕〜〔III〕を満たすV0のことを、3次元近似モ
デルという。
〔I〕V0はそれ自身3次元形状モデルで、中空である。
〔II〕V0はVに一致しないが、V0を規定するデータは、
Vの表面を規定するデータの一部からなる。
〔III〕V0は閉じている。すなわち、V0の2次元部分をS
0とする(先述の〔B〕の(β)を参照)と、空間 は3つの部分S0,T0,U0に分けられ、S0,T0,U0は互いに共
通部分をもたない。しかも、T0の任意の点とU0の任意の
点とを連続曲線で結べば、必ずS0と交点をもつ。
なお、3次元近似モデルの定義のために、〔III〕の
中で述べたT0とU0のうち有界集合(先述の〔A〕を参
照)であるものをV0の「内部」と呼び、そうでない方を
V0の「外部」と呼ぶ。
一般には、3次元形状モデルV自身も、上記〔III〕
を満たす、すなわち閉じていることが多い。V自身が閉
じているときは、Vの内部・外部といつた言い方を許す
ことにする。Vの内部がVに含まれるようなモデルV
が、先述の「中味」のつまつた形状モデルということに
なる。
さて、3次元近似モデルの例だが、Vを3次元形状モ
デルでその1次元部分Lが空でないものとし、かつVか
らVの内部とLを取り去つたモデルが閉じていれば、そ
れはVの3次元近似モデルである。しかし、後述するよ
うに、Vの2次元部分Sの1部を取り除いてV0を構成し
ても有用である。
先述のごとく、最近では、表示対象の多様化により形
状モデルを規定するに要するデータ量および計算時間は
莫大である。その主要因の1つは、先の3次元形状モデ
ルの概念を用いていえば、その1次元部分が要素図形
(形状モデルの最小構成単位)の集まりとして構成さ
れ、これらに関するデータ量・計算時間が膨大であるこ
とである。従来の方法では、柔らかな毛をもつような動
物を表現するのは、大容量メモリと長大な計算時間を要
し、実用の域に達していない。本発明の3次元近似モデ
ルの導入により、これを解消できる。
次に、3次元形状モデルと3次元近似モデルの用い方
について述べると、3次元形状モデルVに関する輝度計
算処理をする段階に、いわばその前処理として、3次元
近似モデルV0を用いた輝度計算を行う。例えば、Vが動
物の形状モデルを表わすとき、光源からの項によつてど
う陰影がつき、どこに陰がつくかの概算を3次元近似モ
デルV0を用いて求める。実際に、3次元形状モデルVの
データを用いて画面上に出力する場合は、この概算結果
を用いて計算を簡略化でき、詳細部分の輝度計算(例え
ば、Vの1次元部分Lに相当する箇所の輝度計算)を効
率よく行える。V0からの計算であるVの詳細部分の周囲
の状況(例えば、その周辺はどの程度明るいのか、ある
いは影の部分かどうか)をほぼ正確に算出されるので、
本発明によつて、リアルな画像が効率よく生成できる。
次に、本発明の実施例を、第1図〜第9図により説明
する。
第1図は、本発明を実現するための機器構成の一例を
示している。本構成例では、計算機処理部1に、入力操
作部2、3次元シーン表示用データフアイル3、および
デイスプレイコントローラ4を介してデイスプレイ5が
接続されている。3次元シーン表示用データフアイル3
は、表示対象となる3次元物体の形状データ、例えば多
面体モデルの場合は、各多角形の頂点の位置や多角形の
定義に要する情報、光源の位置等の表示シーンに設定さ
れる物理的拘束条件等を数値化したものである。このフ
アイル3の内容は、入力操作部2からの指令に基づき計
算機処理部1が読み込むが、3次元表示用データは、必
ずしもフアイル3に蓄えられている必要はなく、入力操
作部2を用いて、操作者が直接数値入力しても構わな
い。
入力操作部からの指令により、3次元シーン表示用デ
ータが計算機処理部1に読み込まれると、まず表示対象
となる3次元物体(一般には、複数個ある)の1つ1つ
に対し、形状データ加工部6にて、先述の3次元形状モ
デルまたは3次元近似モデルが構成される。これら2つ
のモデルのうちどちらを構成するかについての情報は、
入力操作部2から3次元物体1つ1つについて指示した
り、あるいは予め3次元シーン表示用データフアイル3
に書き込んでおく等の処置が必要である。
次に、3次元シーンの物理的拘束条件を数値化したデ
ータと上述のモデルとを用いてレンダリング部7にて、
3次元シーンについての陰影計算(シエーデイング)や
影づけ(シヤドウイング)がなされる。本発明の特徴で
ある3次元近似モデルを用いての(本来表示すべき3次
元形状モデルについての計算ではないという意味)で
「擬似的」なレンダリング計算も、このレンダリング部
7でなされる。そして、この3次元近似モデルに基づく
擬似的なレンダリング計算の結果と、3次元シーン表示
用データの内容を基に、改めて本来表示すべき3次元形
状モデルについてレンダリング計算を行う機能をもつの
も、このレンダリング部7である。レンダリング部7の
結果は、画像データ生成部8を経て表示用デイスプレイ
5の各画素に色を割り当てる画像データに変換される。
制御部9は、入力操作部2や3次元シーン表示用データ
フアイル3から計算機処理部1に与えられる情報を、形
状データ加工部6、レンダリング7、画像データ生成部
8に割り当てたり、これら3つの処理系6〜8間のデー
タのやりとりの制御を担う。なお、これら3つの処理系
6〜8は、互いに独立している場合、例えば各処理結果
を一時的にメモリ上に貯えて、次の処理に進む等や、一
括して行われる場合、例えば多面体モデルを構成する各
多面体ごとに処理系6〜8を経て最終画像データを作成
することなどがある。
第2図は、本発明に基づく第1実施例の3次元シーン
のデータ入力から表示までの処理の流れを示したもので
ある。まず、ステツプ11でデータが入力されるが、ここ
では、3次元物体の形状データ、例えば多面体モデルな
ら、頂点の位置や多角形定義に要する情報など、および
光源の位置や表示シーンに設定される物理的拘束条件な
どを想定している。また、先述の3次元近似モデルの定
義に必要なパラメータも、入力データに含まれる。従来
手法との大きな違いは、3次元近似モデルの構成および
3次元近似モデルに対する輝度計算(第2図のステツプ
12,13)という処理が入つている点である。3次元形状
モデルに対する処理(第2図のステツプ14〜15)は、先
述したように、ほぼ同時進行で進められる。ただ、第2
図のステツプ12,13の処理があることで、効率よく達成
できる。この点を、より具体的に説明するために、第3
図のごとく、陽光の下に遊ぶコアラを表示する場合を考
える。第2図ステツプ11の入力データとしては、被表示
シーンの中心となるコアラ(第3図204)の形状データ
の他に、光源ベクトル201,観察者の視点位置202や周囲
の環境、例えば樹木206などの物理的拘束条件および材
質感等の属性データがある。コアラの体の表面は毛で覆
われているので、その1本1本を曲線で表わすことにす
る。例えば、コアラについてのデータ構造は、第4図の
ごとく、体の骨組みは多面体モデルで表わされ、多面体
レベル207の下に毛のモデルを表わす曲線レベル208があ
るとする。ここで、多面体は、十分に原モデルを近似で
きるように、微小な多角形からなるものとする。毛の曲
線モデルは、多面体1枚につき数百から数千本程度あ
り、多角形は数万枚あるとすれば、曲線は数百から数千
万本にも及ぶことになる。この1本1本につき陰影計算
203や影つけの計算205をしていては、計算時間は膨大と
なつてしまう。そこで、第2図ステツプ12の3次元近似
モデル(以下、V0と記す)として、第4図の曲線(毛)
レベル208という最下層レベルより上位のレベル(多角
形レベル208)からなるデータにより、多面体モデル
(第5図)を構成する。このとき、3次元近似モデルV0
は微小な多角形の集まり(第5図209)だが、各多角形2
10に光源等の周囲の環境を考慮して、一定の色(影の部
分なら影の濃さ)を付与できる。そこで、第2図のステ
ツプ13〜15の処理としては、以下のようにする(第6
図,第7図参照)。まず、3次元近似モデルV0が構成さ
れると、V0を構成する各多角形Slの外向き法線ベクトル
nl(第6図216)と視点(第2図202)を始点とし、sl
重心(第6図217)を終点とする視線ベクトルel218との
なす角度θを求め(第7図ステツプ219)、この値が−9
0゜〜90゜となるslについては、その多角形要素が見え
る(表示画面に映る)と判断し、先のベクトルelの大き
さ|el|を求める。次に、これをもとに、表示画面に映る
と判断された多角形を視点から遠い順に並べかえる。す
なわち、 (S={sl;−90゜≦θ≦90゜}) とし、Sの要素数をmとするとき、ある有限数列{lp
={l1,l2,…,lm}がとれて、slp∈S,かつs≦tなら、
|els|≦|elt|とできる(第7図ステツプ220)。次に、
pを1からmまで順次以下の操作を繰り返す。(I)多
角形slpとこれに隣接する多角形の輝度を計算する、(I
I)slpとこれに隣接する多角形のうち、(I)で求めた
輝度の一番低い多角形から手モデル曲線を描いてゆく
(なお、毛モデル曲線の描き方は、後述する)、(II
I),(II)の結果を順次表示画面に表示していく(第
7図ステツプ221)。pを順次大きくすることで、p−
1回目の表示部分がp回目の表示部分と重なる箇所は、
強制ぬりつぶしにより、新しいものが残つていく。以上
の操作は、視点から遠い順で、かつ暗部から明部へと処
理が進むので、隠面(隠線)処理も自然に行われ、効率
よく画像が得られる。なお、ここで上記(III)の毛モ
デル曲線の描き方を、第5図により述べる。まず、多角
形slには毛なみを表わすベクトルvl212が与えられてい
るとする。このvlを基に、正規乱数を用いてsl上の数百
から数千箇所の位置に根元をもつ毛なみベクトルを生成
する。例えば、slのある点p1215上に、vlが少しゆらい
でできるベクトルvl*(p1)213が与えられ、次にこのp
1を根元とする毛モデル曲線214が、vl*(p1)に接する
ように与えられる。以上の処理は、vlが決まれば、全て
計算機処理で自動的に行える。また、各slにvlを与える
操作も、より小数の動物の毛なみの大局的な状況を記述
するパラメータを用意し、先と同様に各slには確率論的
にゆらぎを与えて、割り振ることができる。
以上の第1実施例により、動物のモデルのように数百
万以上の曲線からなる表面をもつような複雑な3次元物
体を含むシーンが、本発明により非常に効率よく、かつ
十分に現実を近似した形で表示されることがわかる。
次に、第8図,第9図を用いて、第2実施例を説明す
る。第1実施例では、表示物体の3次元形状モデルVに
対し、その3次元近似モデルV0は、Vの1次元部分Lを
取り去つたものであつたが、Vの2次元部分Sの1部を
取り去つて、V0を構成しても有効であることを、以下に
示す。
第8図は、立方体301の2つに角柱302がつかささつた
物体の中空で閉じた3次元形状モデルVを表わしてい
る。これを表示画面上で占める割合を「小さく」描く場
合には、角柱部分だけを表示しても実用上問題がないの
が普通である。そこで、上記Vに対してV0を角柱部分と
定める(第9図)。もともとの角柱データは、立方体と
接しているわけであるから、本来、立方体と接していた
面はふたがない、つまり第9図でハツチングを施した部
分303は、面が張られていない。そこで、この部分の面3
03にふたをつけることで、3次元近似モデルV0が得られ
る。先述したように、V0は「閉じた」近似モデルである
から、幾何学的操作も容易であり、また隠面処理等も簡
便に済ませられるという特長がある。この例の始めに述
べたように、Vを小さく表示する場合には、このV0で代
行しても、十分効果的な出力が高速に得られることにな
る。第2実施例を一般的にいえば、3次元形状モデルV
が有限個の凸多面体W1,W2,…,Wmの和集合とみなしうる
とき(V=W1 UW2 UUWm)、そのうちk個(kはmより
小さい自然数)の多面体Wi1,Wi2,…,Wikの和集合として
V0を定義する(V0=Wi1 U,Wi2 UUWik)ことにより、表
示対象の簡略図形が高速に表示される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、3次元シーンの数値化データを基に
3次元形状モデルを作成するとともに3次元形状モデル
の表面を規定する3次元近似モデルを作成し、3次元近
似モデルの輝度を求めたあと、3次元近似モデルの輝度
を基に3次元形状モデルの輝度を求めるようにしたた
め、複雑な3次元物体を3次元シーンで表示するにも、
輝度の計算に多くの時間を要することなく、リアルな3
次元画像を表示することができる
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のブロツク図、第2図は第1
実施例の基本処理のフロー図、第3図は表示対象物を示
す図、第4図は表示対象物の階層構造を有する形状デー
タの一例を示す図、第5図は表示対象の多面体モデルと
毛モデル曲線の説明図、第6図は多面体モデルの構成要
素多角形と光源、視点との位置関係を示す図、第7図は
多面体データから全ての毛モデル曲線を描く手順を示す
図、第8図は第2実施例を示す図、第9図は第2実施例
の3次元近似モデルを示す図である。
フロントページの続き (56)参考文献 電子情報通信学会技術研究報告、87 [38](1987−5−21)P.15−20(P RU87−3)1987

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元シーンの数値化データを入力するデ
    ータ入力手段と、データ入力手段の入力による数値化デ
    ータより図形の構成要素となる要素図形を作成し該要素
    図形の重合体として3次元形状モデルを作成する形状モ
    デル形成手段と、データ入力手段の入力による数値化デ
    ータを基に形状モデル形成手段の作成による3次元形状
    モデルの内部と外部との境界点の部分集合であって3次
    元形状モデルの表面を規定する3次元近似モデルを複数
    の2次元要素に分けて形成する近似モデル形成手段と、
    近似モデル形成手段の形成による3次元近似モデルの各
    2次元要素の輝度を前記数値化データに従って算出する
    近似モデル輝度算出手段と、近似モデル輝度算出手段の
    算出による輝度と前記数値化データを基に3次元近似モ
    デルの各2次元要素に属し3次元形状モデルの最小構成
    単位となる1次元要素の輝度をそれぞれ各1次元要素の
    属する2次元要素の輝度に対応付けて設定する近似モデ
    ル輝度設定手段と、近似モデル輝度算出手段の算出によ
    る輝度と近似モデル輝度設定手段の設定による輝度及び
    前記数値化データに基づいて3次元形状モデルの輝度を
    演算する形状モデル輝度演算手段と、該3次元形状モデ
    ルの輝度に基づき出力画像を作成する出力画像作成手段
    と、該出力画像を表示する出力表示手段とを備えている
    3次元シーン表示装置。
  2. 【請求項2】前記数値化データは少なくとも2つの階層
    より構成されており、前記近似モデル形成手段は、前記
    数値化データのうち上位階層に属するデータを基に3次
    元近似モデルを形成してなることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の3次元シーン表示装置。
  3. 【請求項3】前記近似モデル形成手段は、前記3次元近
    似モデルとして多面体モデルを用いてなることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項のいずれかに記
    載の3次元シーン表示装置。
  4. 【請求項4】前記数値化データは前記上位階層より下の
    下位階層に属性データを備えており、前記形状モデル輝
    度演算手段は、前記属性データに基づいて前記3次元形
    状モデルの輝度を補正してなることを特徴とする特許請
    求の範囲第2項記載の3次元シーン表示装置。
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