JP2547732B2 - リミッタ回路 - Google Patents
リミッタ回路Info
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- JP2547732B2 JP2547732B2 JP61075086A JP7508686A JP2547732B2 JP 2547732 B2 JP2547732 B2 JP 2547732B2 JP 61075086 A JP61075086 A JP 61075086A JP 7508686 A JP7508686 A JP 7508686A JP 2547732 B2 JP2547732 B2 JP 2547732B2
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- amplifier
- output
- circuit
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- Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
- Amplifiers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、信号振幅を制限するリミッタ回路に係
り、特に、ダイナミックレンジの低下の防止などに関す
る。
り、特に、ダイナミックレンジの低下の防止などに関す
る。
従来、VTR(ビデオテープレコーダ)の音声の記録・
再生において、高忠実度(Hi−Fi)を実現しようとする
場合、FM記録・再生方式が採用されている。
再生において、高忠実度(Hi−Fi)を実現しようとする
場合、FM記録・再生方式が採用されている。
ところで、Hi−Fi記録・再生用VTRでは、輝度信号
(低搬送波FM信号)と低域変換色信号との間の狭い周波
数帯域内に、ステレオ2チャネルの音声FM信号を挿入す
るので、輝度信号や低域変換色信号と音声FM信号との干
渉防止上、音声FM信号に対する最大周波数偏移(VHS規
格では±150kHz)が決められており、この範囲を越えな
いよう音声信号の段階でリミッタ回路によって振幅制限
を加えるようにしている。
(低搬送波FM信号)と低域変換色信号との間の狭い周波
数帯域内に、ステレオ2チャネルの音声FM信号を挿入す
るので、輝度信号や低域変換色信号と音声FM信号との干
渉防止上、音声FM信号に対する最大周波数偏移(VHS規
格では±150kHz)が決められており、この範囲を越えな
いよう音声信号の段階でリミッタ回路によって振幅制限
を加えるようにしている。
第9図は、一般的なFM記録・再生方式のVTRの音声信
号系統を示す。FM記録・再生方式では、記録時、入力端
子2に加えられた音声信号を、対数圧縮伸長型のノイズ
リダクション回路(PNR)4を通過させて、リミッタ回
路6に加え、リミッタ回路6によって振幅を一定値以下
に制限した後、FM変調回路(FMMOD)8に加えて特定の
搬送波をFM変調し、その変調出力を磁気ヘッド10に加え
て磁気テープに記録する。この場合、リミッタ回路6
は、抵抗12およびダイオード14、16で構成される。
号系統を示す。FM記録・再生方式では、記録時、入力端
子2に加えられた音声信号を、対数圧縮伸長型のノイズ
リダクション回路(PNR)4を通過させて、リミッタ回
路6に加え、リミッタ回路6によって振幅を一定値以下
に制限した後、FM変調回路(FMMOD)8に加えて特定の
搬送波をFM変調し、その変調出力を磁気ヘッド10に加え
て磁気テープに記録する。この場合、リミッタ回路6
は、抵抗12およびダイオード14、16で構成される。
また、再生時、磁気ヘッド10を介して得られたFM信号
は、FM復調回路(FMDEM)18に加えて、そのFM信号から
音声信号を復調し、その復調出力をノイズリダクション
回路20を経て出力端子22から音声再生系に出力する。
は、FM復調回路(FMDEM)18に加えて、そのFM信号から
音声信号を復調し、その復調出力をノイズリダクション
回路20を経て出力端子22から音声再生系に出力する。
ところで、このようなリミッタ回路6を用いたFM記録
・再生系では、音声入力信号が対数圧縮伸長型のノイズ
リダクション回路4でエンコードされる際、レベルの変
動が比較的緩やかな音声入力信号(静的な信号)に対し
ては、ノイズリダクション回路4の対数圧縮効果によ
り、ダイナミックレンジが著しく圧縮(たとえば、100d
Bのダイナミックレンジを持つ信号成分は、50dBに圧
縮)されるため、リミッタ回路6により振幅制限される
ようなレベルとなることは全くない。たとえば、第10図
のAに示すように、レベル変動が緩やかな音声入力信号
がノイズリダクション回路4に加えられた場合、そのノ
イズリダクション回路4のエンコード出力(記録出力信
号)は、第10図のBに示すように、リミッタ回路6に設
定された制限電圧レベルVC1、VC2の範囲に対数圧縮され
るので、このような音声入力信号をリミッタ回路6を通
過させ、FM変調回路8を経て磁気記録した場合、その再
生出力信号は第10図のCに示すように、忠実に原信号を
復元することができる。
・再生系では、音声入力信号が対数圧縮伸長型のノイズ
リダクション回路4でエンコードされる際、レベルの変
動が比較的緩やかな音声入力信号(静的な信号)に対し
ては、ノイズリダクション回路4の対数圧縮効果によ
り、ダイナミックレンジが著しく圧縮(たとえば、100d
Bのダイナミックレンジを持つ信号成分は、50dBに圧
縮)されるため、リミッタ回路6により振幅制限される
ようなレベルとなることは全くない。たとえば、第10図
のAに示すように、レベル変動が緩やかな音声入力信号
がノイズリダクション回路4に加えられた場合、そのノ
イズリダクション回路4のエンコード出力(記録出力信
号)は、第10図のBに示すように、リミッタ回路6に設
定された制限電圧レベルVC1、VC2の範囲に対数圧縮され
るので、このような音声入力信号をリミッタ回路6を通
過させ、FM変調回路8を経て磁気記録した場合、その再
生出力信号は第10図のCに示すように、忠実に原信号を
復元することができる。
しかし、入力信号が高域周波数を多く含み、レベル変
動の激しいパツシブな信号(動的な信号)に対しては、
ノイズリダクション回路4のアタック時定数や、プリエ
ンファシスの効果によりダイナミックレンジが圧縮され
にくく、通常の入力レベルにおいてもリミッタ回路6に
より度々振幅制限のかかる場合がある。すなわち、信号
レベルが急に大きくなるとき、時定数回路の遅れによ
り、瞬時的に対数圧縮が追従できず、また、プリエンフ
ァシスの高域増強効果により、さらにレベルが増強さ
れ、ダイナミックレンジの圧縮効果が少なくなるためで
ある。これらの信号がリミッタ回路6により振幅制限を
受けて記録、再生された場合、再生出力信号は立上りの
波形が緩慢になり、原信号を復元できない。聴感上、パ
ルシブな高域音が削られるため、高域の周波数特性が低
下したような印象を受ける。たとえば、第11図のAに示
すように、レベル変動が激しい音声入力信号がノイズリ
ダクション回路4に加えられた場合、そのノイズリダク
ション回路4のエンコード出力(記録出力信号)は、第
11図のBに示すように、リミッタ回路6に設定されたリ
ミッティングレベルVC1、VC2の範囲を越える急峻な信号
成分を持つので、このような音声入力信号をリミッタ回
路6を通過させると、リミッティングレベルVC1、VC2を
越える信号部分がリミッタ回路6によって削り取られ、
このような信号成分が削除された音声入力信号をFM変調
回路8を経て磁気記録した場合、その再生出力信号は第
11図のCに示すように、忠実に原信号を復元することが
できず、ダイナミックレンジを低下させることになる。
動の激しいパツシブな信号(動的な信号)に対しては、
ノイズリダクション回路4のアタック時定数や、プリエ
ンファシスの効果によりダイナミックレンジが圧縮され
にくく、通常の入力レベルにおいてもリミッタ回路6に
より度々振幅制限のかかる場合がある。すなわち、信号
レベルが急に大きくなるとき、時定数回路の遅れによ
り、瞬時的に対数圧縮が追従できず、また、プリエンフ
ァシスの高域増強効果により、さらにレベルが増強さ
れ、ダイナミックレンジの圧縮効果が少なくなるためで
ある。これらの信号がリミッタ回路6により振幅制限を
受けて記録、再生された場合、再生出力信号は立上りの
波形が緩慢になり、原信号を復元できない。聴感上、パ
ルシブな高域音が削られるため、高域の周波数特性が低
下したような印象を受ける。たとえば、第11図のAに示
すように、レベル変動が激しい音声入力信号がノイズリ
ダクション回路4に加えられた場合、そのノイズリダク
ション回路4のエンコード出力(記録出力信号)は、第
11図のBに示すように、リミッタ回路6に設定されたリ
ミッティングレベルVC1、VC2の範囲を越える急峻な信号
成分を持つので、このような音声入力信号をリミッタ回
路6を通過させると、リミッティングレベルVC1、VC2を
越える信号部分がリミッタ回路6によって削り取られ、
このような信号成分が削除された音声入力信号をFM変調
回路8を経て磁気記録した場合、その再生出力信号は第
11図のCに示すように、忠実に原信号を復元することが
できず、ダイナミックレンジを低下させることになる。
このようなFM記録・再生方式において、リミッタ回路
6は、FM周波数間の干渉を防止する上から不可欠である
が、ノイズリダクション回路4の性質上、過変調防止の
リミッタ回路6の働きにより、静的な入力信号と動的な
入力信号とにおいて、記録、再生のダイナミックレンジ
が大きく変化し、動的な信号ではダイナミックレンジが
狭くなるため、特に、動的な信号成分の多い音源に対
し、リミッタ回路6の動作特性が問題となってくる。
6は、FM周波数間の干渉を防止する上から不可欠である
が、ノイズリダクション回路4の性質上、過変調防止の
リミッタ回路6の働きにより、静的な入力信号と動的な
入力信号とにおいて、記録、再生のダイナミックレンジ
が大きく変化し、動的な信号ではダイナミックレンジが
狭くなるため、特に、動的な信号成分の多い音源に対
し、リミッタ回路6の動作特性が問題となってくる。
そこで、この発明は、レベル変動が急激である場合に
もダイナミックレンジの低下を生じないようにしたリミ
ッタ回路の提供を目的とする。
もダイナミックレンジの低下を生じないようにしたリミ
ッタ回路の提供を目的とする。
この発明のリミッタ回路は、第1図に例示するよう
に、FM記録・再生系統に設置されるリミッタ回路であっ
て、記録すべき音声入力信号と再生されたFM信号とを選
択的に切り換える第1の切換手段(スイッチ26)と、こ
の第1の切換手段から正相入力側に加えられた前記音声
入力信号又は前記FM信号を増幅する増幅器(演算増幅器
32)と、この増幅器の出力部と逆相入力側との間の帰還
回路を構成して前記増幅器の出力信号を前記逆相入力側
に全帰還させる第1の信号経路(34a)と、前記増幅器
の出力部と前記逆相入力側との間に形成されて帰還回路
を構成し、前記増幅器の出力信号を前記逆相入力側に抵
抗(36)を介して帰還させる第2の信号経路(34b)
と、前記第1の信号経路及び前記第2の信号経路と前記
増幅器の前記逆相入力側との間に設置されて、前記増幅
器の前記逆相入力側に対して前記第1の信号経路又は前
記第2の信号経路を選択して接続させる第2の切換手段
(スイッチ40)と、前記抵抗を通して前記増幅器の出力
側に付加され、前記増幅器の出力信号、又は前記第2の
信号経路の帰還信号に対し、そのレベルが所定レベルを
越えたとき、インピーダンスが変化する電圧リミッタ
(38)とを備えて、前記音声入力信号の記録時、前記音
声入力信号を前記増幅器によって増幅し、その出力信号
を第1の信号経路を通して前記逆相入力側に帰還させる
とともに、前記増幅器の出力側に前記抵抗を介して前記
電圧リミッタを接続させ、前記第2の信号経路側から出
力信号をFM変調手段側に出力させ、前記FM信号の再生
時、再生される前記FM信号を前記増幅器に加えて増幅
し、その出力信号を前記第2の信号経路側から前記抵抗
を介して前記逆相入力側に帰還させて前記増幅器で増幅
して出力信号を取り出すことを特徴とする。
に、FM記録・再生系統に設置されるリミッタ回路であっ
て、記録すべき音声入力信号と再生されたFM信号とを選
択的に切り換える第1の切換手段(スイッチ26)と、こ
の第1の切換手段から正相入力側に加えられた前記音声
入力信号又は前記FM信号を増幅する増幅器(演算増幅器
32)と、この増幅器の出力部と逆相入力側との間の帰還
回路を構成して前記増幅器の出力信号を前記逆相入力側
に全帰還させる第1の信号経路(34a)と、前記増幅器
の出力部と前記逆相入力側との間に形成されて帰還回路
を構成し、前記増幅器の出力信号を前記逆相入力側に抵
抗(36)を介して帰還させる第2の信号経路(34b)
と、前記第1の信号経路及び前記第2の信号経路と前記
増幅器の前記逆相入力側との間に設置されて、前記増幅
器の前記逆相入力側に対して前記第1の信号経路又は前
記第2の信号経路を選択して接続させる第2の切換手段
(スイッチ40)と、前記抵抗を通して前記増幅器の出力
側に付加され、前記増幅器の出力信号、又は前記第2の
信号経路の帰還信号に対し、そのレベルが所定レベルを
越えたとき、インピーダンスが変化する電圧リミッタ
(38)とを備えて、前記音声入力信号の記録時、前記音
声入力信号を前記増幅器によって増幅し、その出力信号
を第1の信号経路を通して前記逆相入力側に帰還させる
とともに、前記増幅器の出力側に前記抵抗を介して前記
電圧リミッタを接続させ、前記第2の信号経路側から出
力信号をFM変調手段側に出力させ、前記FM信号の再生
時、再生される前記FM信号を前記増幅器に加えて増幅
し、その出力信号を前記第2の信号経路側から前記抵抗
を介して前記逆相入力側に帰還させて前記増幅器で増幅
して出力信号を取り出すことを特徴とする。
換言すれば、この発明のリミッタ回路は、たとえば、
記録・再生方式について実施した場合、記録時の振幅制
限に対し、再生時に振幅拡張を行い、信号振幅を必要に
応じて伸縮させ、記録、再生モードに無関係に実質的に
ダイナミックレンジを改善することにある。
記録・再生方式について実施した場合、記録時の振幅制
限に対し、再生時に振幅拡張を行い、信号振幅を必要に
応じて伸縮させ、記録、再生モードに無関係に実質的に
ダイナミックレンジを改善することにある。
この発明のリミッタ回路は、複数の入力信号の中から
選択された入力信号に応じて増幅器に対する帰還回路の
信号経路を選択し、その信号経路の選択によってその帰
還回路に対して電圧リミッタを付加する。たとえば、あ
る入力信号では、増幅器と帰還回路とによって全帰還増
幅器を構成してバッファ増幅器とし、そのバッファ増幅
器を通過した信号の振幅を電圧リミッタによって制限
し、また、他の入力信号では電圧リミッタを付加した帰
還回路を通して振幅を伸長し、原信号を再現する。
選択された入力信号に応じて増幅器に対する帰還回路の
信号経路を選択し、その信号経路の選択によってその帰
還回路に対して電圧リミッタを付加する。たとえば、あ
る入力信号では、増幅器と帰還回路とによって全帰還増
幅器を構成してバッファ増幅器とし、そのバッファ増幅
器を通過した信号の振幅を電圧リミッタによって制限
し、また、他の入力信号では電圧リミッタを付加した帰
還回路を通して振幅を伸長し、原信号を再現する。
したがって、振幅制限を必要とする信号が、鋭いアタ
ック成分を含んでいても、そのアタック成分を損なうこ
とがなく、信号のダイナミックレンジの低下を防止し、
たとえば、その信号をFM変調して磁気記録する場合に
も、磁気記録から再生された信号の振幅を再生時、記録
時とは逆特性によって補償でき、原信号を忠実に再現す
ることができる。
ック成分を含んでいても、そのアタック成分を損なうこ
とがなく、信号のダイナミックレンジの低下を防止し、
たとえば、その信号をFM変調して磁気記録する場合に
も、磁気記録から再生された信号の振幅を再生時、記録
時とは逆特性によって補償でき、原信号を忠実に再現す
ることができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、この発明のリミッタ回路の実施例を示す。
第1図に示す実施例は、第9図に示すFM記録・再生系
統に対して、この発明に係るリミッタ回路24を設置した
ものである。このリミッタ回路24において、第1の切換
手段として設置されたスイッチ26は、入力端子28、30に
加えられる複数の入力信号から演算増幅器32の非反転入
力端子(+)に加える入力信号を選択するために設置さ
れており、接点R側にはノイズリダクション回路4から
記録すべき音声入力信号が加えられ、また、接点P側に
は磁気ヘッド10で検出されたFM信号からFM復調回路18で
復調された音声信号が加えられている。
統に対して、この発明に係るリミッタ回路24を設置した
ものである。このリミッタ回路24において、第1の切換
手段として設置されたスイッチ26は、入力端子28、30に
加えられる複数の入力信号から演算増幅器32の非反転入
力端子(+)に加える入力信号を選択するために設置さ
れており、接点R側にはノイズリダクション回路4から
記録すべき音声入力信号が加えられ、また、接点P側に
は磁気ヘッド10で検出されたFM信号からFM復調回路18で
復調された音声信号が加えられている。
演算増幅器32の出力側と反転入力端子(−)との間に
は、演算増幅器32の出力を入力側に帰還する帰還回路34
が付加されている。この帰還回路34は、その出力側と反
転入力端子(−)とを直結する第1の信号経路34aと、
その出力側と反転入力端子(−)との間に抵抗36を含む
とともに、電圧リミッタ38を付加した第2の信号経路34
bとを備え、各信号経路34a、34bは第2の切換手段とし
て設置されたスイッチ40によって選択的に切換え可能に
されている。
は、演算増幅器32の出力を入力側に帰還する帰還回路34
が付加されている。この帰還回路34は、その出力側と反
転入力端子(−)とを直結する第1の信号経路34aと、
その出力側と反転入力端子(−)との間に抵抗36を含む
とともに、電圧リミッタ38を付加した第2の信号経路34
bとを備え、各信号経路34a、34bは第2の切換手段とし
て設置されたスイッチ40によって選択的に切換え可能に
されている。
そして、演算増幅器32の出力側には、二つの出力端子
42、44が設けられており、出力端子42から再生出力とし
ての音声信号、出力端子44から記録すべき音声信号が選
択的に取り出される。そこで、出力端子42から取り出さ
れた音声信号はノイズリダクション回路20に加えられ、
また、出力端子44から取り出された音声信号はFM変調回
路8に加えられる。FM変調回路8に加えられる音声信号
は、磁気記録のため、搬送波をFM変調し、その変調出力
は磁気ヘッド10に加えられて、磁気テープに磁気記録さ
れる。
42、44が設けられており、出力端子42から再生出力とし
ての音声信号、出力端子44から記録すべき音声信号が選
択的に取り出される。そこで、出力端子42から取り出さ
れた音声信号はノイズリダクション回路20に加えられ、
また、出力端子44から取り出された音声信号はFM変調回
路8に加えられる。FM変調回路8に加えられる音声信号
は、磁気記録のため、搬送波をFM変調し、その変調出力
は磁気ヘッド10に加えられて、磁気テープに磁気記録さ
れる。
したがって、記録モードでは、リミッタ回路24は、ス
イッチ26、40が接点R側に切り換えられ、スイッチ26の
接点R側への切換えによって、入力端子2側から音声信
号がノイズリダクション回路4を通過した後、演算増幅
器32の非反転入力端子(+)に加えられる。この場合、
スイッチ40の接点R側への切換えによって、帰還回路34
は演算増幅器32の出力側と反転入力端子(−)とを直結
する形態となり、演算増幅器32は帰還回路34によって、
第2図に示すように、全帰還増幅器32′が構成されると
ともに、抵抗36は全帰還増幅器32′とFM変調回路8との
間に直列に挿入され、電圧リミッタ38は抵抗36が挿入さ
れた信号経路34bのFM変調回路8側に付加される。この
場合、全帰還増幅器32′は、録音すべき音声信号に対し
て単なるバッファ増幅器として機能し、抵抗36を介して
電圧リミッタ38が働き、振幅制限が施された音声信号が
FM変調回路8に対して加えられる。したがって、振幅制
限が施された音声信号が、FM変調を経て磁気ヘッド10か
ら磁気テープに記録される。この場合、記録モードであ
るため、再生系統のノイズリダクション回路20およびFM
復調回路18は動作を停止している。
イッチ26、40が接点R側に切り換えられ、スイッチ26の
接点R側への切換えによって、入力端子2側から音声信
号がノイズリダクション回路4を通過した後、演算増幅
器32の非反転入力端子(+)に加えられる。この場合、
スイッチ40の接点R側への切換えによって、帰還回路34
は演算増幅器32の出力側と反転入力端子(−)とを直結
する形態となり、演算増幅器32は帰還回路34によって、
第2図に示すように、全帰還増幅器32′が構成されると
ともに、抵抗36は全帰還増幅器32′とFM変調回路8との
間に直列に挿入され、電圧リミッタ38は抵抗36が挿入さ
れた信号経路34bのFM変調回路8側に付加される。この
場合、全帰還増幅器32′は、録音すべき音声信号に対し
て単なるバッファ増幅器として機能し、抵抗36を介して
電圧リミッタ38が働き、振幅制限が施された音声信号が
FM変調回路8に対して加えられる。したがって、振幅制
限が施された音声信号が、FM変調を経て磁気ヘッド10か
ら磁気テープに記録される。この場合、記録モードであ
るため、再生系統のノイズリダクション回路20およびFM
復調回路18は動作を停止している。
また、再生モードでは、スイッチ26、40が接点P側に
切り換えられ、スイッチ26の接点P側への切換えによっ
て、磁気ヘッド10側からFM信号がFM復調回路18に加えら
れ、その復調出力である音声信号が演算増幅器32の非反
転入力端子(+)に加えられる。この場合、スイッチ40
の接点P側への切換えによって、第3図に示すように、
帰還回路34は演算増幅器32の出力側と反転入力端子
(−)との間に抵抗36が挿入される形態となるととも
に、演算増幅器32の反転入力端子(−)側の信号経路34
bに電圧リミッタ38が付加される。
切り換えられ、スイッチ26の接点P側への切換えによっ
て、磁気ヘッド10側からFM信号がFM復調回路18に加えら
れ、その復調出力である音声信号が演算増幅器32の非反
転入力端子(+)に加えられる。この場合、スイッチ40
の接点P側への切換えによって、第3図に示すように、
帰還回路34は演算増幅器32の出力側と反転入力端子
(−)との間に抵抗36が挿入される形態となるととも
に、演算増幅器32の反転入力端子(−)側の信号経路34
bに電圧リミッタ38が付加される。
この場合、帰還回路34が抵抗36および電圧リミッタ38
を付加して構成されるため、記録時の電圧リミッタ38に
よる振幅制限に対して逆特性となり、記録時の電圧リミ
ッタ38の振幅制限分を補償して記録時の原信号を再現す
る。したがって、原信号振幅が復元された音声信号は、
ノイズリダクション回路20を経て出力端子22から取り出
される。
を付加して構成されるため、記録時の電圧リミッタ38に
よる振幅制限に対して逆特性となり、記録時の電圧リミ
ッタ38の振幅制限分を補償して記録時の原信号を再現す
る。したがって、原信号振幅が復元された音声信号は、
ノイズリダクション回路20を経て出力端子22から取り出
される。
このリミッタ回路24において、電圧リミッタ38には、
温度特性を持たず、安定した動作が得られるとともに、
特定のリミッティング電圧を越えると、緩やかに振幅の
制限動作が得られるものを用いることが、信号歪みなど
を生じさせない点で、また、原信号に復元する上で理想
的である。また、当然のことながら、記録・再生系にお
いて、このようなリミッタ回路24を用いる場合、記録
時、FM変調回路8の入力部の信号が、FM変調、磁気テー
プに対する記録、その検出およびFM復調された後の信号
と全く同一振幅で生じることが必要である。そして、記
録・再生系において、記録時と再生時の信号振幅を同一
にするには、たとえば、記録時、FM変調回路8に電圧制
御発振器を用いてFM変調を行い、再生時、FM変調回路8
の電圧制御発振器を用いてPLL(位相同期ループ)型のF
M復調回路18を構成することにより、記録、再生時にお
いて、その電圧制御発振器の周波数制御感度を全く等し
く設定すれば、FM変調および磁気記録を経て、その磁気
記録から再生した信号をFM復調した場合に得られる信号
と原信号とを同一振幅にすることができる。
温度特性を持たず、安定した動作が得られるとともに、
特定のリミッティング電圧を越えると、緩やかに振幅の
制限動作が得られるものを用いることが、信号歪みなど
を生じさせない点で、また、原信号に復元する上で理想
的である。また、当然のことながら、記録・再生系にお
いて、このようなリミッタ回路24を用いる場合、記録
時、FM変調回路8の入力部の信号が、FM変調、磁気テー
プに対する記録、その検出およびFM復調された後の信号
と全く同一振幅で生じることが必要である。そして、記
録・再生系において、記録時と再生時の信号振幅を同一
にするには、たとえば、記録時、FM変調回路8に電圧制
御発振器を用いてFM変調を行い、再生時、FM変調回路8
の電圧制御発振器を用いてPLL(位相同期ループ)型のF
M復調回路18を構成することにより、記録、再生時にお
いて、その電圧制御発振器の周波数制御感度を全く等し
く設定すれば、FM変調および磁気記録を経て、その磁気
記録から再生した信号をFM復調した場合に得られる信号
と原信号とを同一振幅にすることができる。
第4図は、第1図に示したリミッタ回路24のIC化され
た具体的な回路構成例を示す。
た具体的な回路構成例を示す。
第4図に示すように、入力端子28には再生時、再生す
べき音声信号、入力端子30には記録時、記録すべき音声
信号が加えられる。この場合、各入力端子28、30はICの
外部端子(ピン)を想定するものではない。
べき音声信号、入力端子30には記録時、記録すべき音声
信号が加えられる。この場合、各入力端子28、30はICの
外部端子(ピン)を想定するものではない。
そして、演算増幅器32は、スイッチ26、40が付加され
て、前段増幅器としての二つの差動増幅器46A、46Bと一
つの出力段増幅器48とで構成され、差動増幅器49Aは再
生用、差動増幅器46Bは記録用に設定されて、記録、再
生モードに応じて動作が切り換えられるようになってい
る。すなわち、差動増幅器46Aは、トランジスタ50、5
2、54、56、58および抵抗60、62、64、66から構成さ
れ、再生時、トランジスタ54のベースに制御電圧として
のバイアス入力VPが加えられて動作状態となる。また、
差動増幅器46Bは、差動増幅器46Aのトランジスタ56、58
および抵抗60、62を共通に含んで、トランジスタ68、7
0、72および抵抗74から構成され、記録時、トランジス
タ72のベースに制御電圧としてのバイアス入力VRが加え
られて動作状態となる。これらの差動増幅器46A、46Bの
入力部を構成するトランジスタ50、68のベースには、バ
イアス入力端子76に印加された一定のバイアス電圧V
Bが、抵抗78、66を介してトランジスタ50のベース側、
抵抗80を介してトランジスタ68のベース側に印加され、
このバイアス電圧VBは、たとえば、電源電圧VCCの1/2の
電圧値に設定されている。
て、前段増幅器としての二つの差動増幅器46A、46Bと一
つの出力段増幅器48とで構成され、差動増幅器49Aは再
生用、差動増幅器46Bは記録用に設定されて、記録、再
生モードに応じて動作が切り換えられるようになってい
る。すなわち、差動増幅器46Aは、トランジスタ50、5
2、54、56、58および抵抗60、62、64、66から構成さ
れ、再生時、トランジスタ54のベースに制御電圧として
のバイアス入力VPが加えられて動作状態となる。また、
差動増幅器46Bは、差動増幅器46Aのトランジスタ56、58
および抵抗60、62を共通に含んで、トランジスタ68、7
0、72および抵抗74から構成され、記録時、トランジス
タ72のベースに制御電圧としてのバイアス入力VRが加え
られて動作状態となる。これらの差動増幅器46A、46Bの
入力部を構成するトランジスタ50、68のベースには、バ
イアス入力端子76に印加された一定のバイアス電圧V
Bが、抵抗78、66を介してトランジスタ50のベース側、
抵抗80を介してトランジスタ68のベース側に印加され、
このバイアス電圧VBは、たとえば、電源電圧VCCの1/2の
電圧値に設定されている。
また、出力段増幅器48は、トランジスタ82、84、86、
88および抵抗90、92、94、96で構成され、トランジスタ
82は差動増幅器46A、49Bの負荷として設置されたトラン
ジスタ56と、トランジスタ84は同様に差動増幅器46A、4
6Bの負荷として設置されたトランジスタ58とカレントミ
ラー回路を構成している。この場合、再生時、再生信号
PBは、トランジスタ84、88のコレクタ側に設けられた出
力端子42から取り出される。抵抗36は、出力段増幅器48
の出力端であるトランジスタ84、88の共通のコレクタ
と、差動増幅器46Aの反転入力端子(−)側のトランジ
スタ52のベースとの間に設置されている。そして、記録
時、記録すべき出力信号RECは、トランジスタ52のベー
ス側に形成された出力端子44から取り出される。
88および抵抗90、92、94、96で構成され、トランジスタ
82は差動増幅器46A、49Bの負荷として設置されたトラン
ジスタ56と、トランジスタ84は同様に差動増幅器46A、4
6Bの負荷として設置されたトランジスタ58とカレントミ
ラー回路を構成している。この場合、再生時、再生信号
PBは、トランジスタ84、88のコレクタ側に設けられた出
力端子42から取り出される。抵抗36は、出力段増幅器48
の出力端であるトランジスタ84、88の共通のコレクタ
と、差動増幅器46Aの反転入力端子(−)側のトランジ
スタ52のベースとの間に設置されている。そして、記録
時、記録すべき出力信号RECは、トランジスタ52のベー
ス側に形成された出力端子44から取り出される。
また、電圧リミッタ38は、音声信号振幅が特定のレベ
ルを越えた場合にインピーダンスが減少して信号振幅を
抑圧する機能を持ち、特定の中点レベルの電圧VBに対し
て、正負側に対称に許容振幅VC1を設定し、その正側お
よび負側の振幅を一様に制限するように正側リミッタ10
0Aと許容振幅をVC2で設定した負側リミッタ100Bとから
構成されている。この場合、正側リミッタ100Aは、トラ
ンジスタ102、104、106、108および抵抗110、112、11
4、116で構成され、また、負側リミッタ100Bは、トラン
ジスタ118、120、122、124および抵抗126、128、130、1
32から構成されている。そして、抵抗134、136、138、1
40からなる直列抵抗回路は電圧分圧回路を構成し、電圧
VBで設定される特定の中点レベルに対して、正負側に対
称にリミッティング電圧VC1およびVC2が設定されてい
る。この場合、抵抗136、138の中点に設定されるバイア
ス電圧VBは演算増幅器32のバイアス電圧と共通化されて
おり、記録時の音声信号の中点レベルと再生時の音声信
号の中点レベルが確実に一致するようになっている。
ルを越えた場合にインピーダンスが減少して信号振幅を
抑圧する機能を持ち、特定の中点レベルの電圧VBに対し
て、正負側に対称に許容振幅VC1を設定し、その正側お
よび負側の振幅を一様に制限するように正側リミッタ10
0Aと許容振幅をVC2で設定した負側リミッタ100Bとから
構成されている。この場合、正側リミッタ100Aは、トラ
ンジスタ102、104、106、108および抵抗110、112、11
4、116で構成され、また、負側リミッタ100Bは、トラン
ジスタ118、120、122、124および抵抗126、128、130、1
32から構成されている。そして、抵抗134、136、138、1
40からなる直列抵抗回路は電圧分圧回路を構成し、電圧
VBで設定される特定の中点レベルに対して、正負側に対
称にリミッティング電圧VC1およびVC2が設定されてい
る。この場合、抵抗136、138の中点に設定されるバイア
ス電圧VBは演算増幅器32のバイアス電圧と共通化されて
おり、記録時の音声信号の中点レベルと再生時の音声信
号の中点レベルが確実に一致するようになっている。
また、トランジスタ142、144、146、148、150および
抵抗152、154、156、158、160は、正側および負側リミ
ッタ100A、100Bに対して動作電流を与える定電流回路を
構成しており、トランジスタ150のベースに設定される
制御電圧VLに応じて、正側および負側リミッタ100A、10
0Bが動作する。
抵抗152、154、156、158、160は、正側および負側リミ
ッタ100A、100Bに対して動作電流を与える定電流回路を
構成しており、トランジスタ150のベースに設定される
制御電圧VLに応じて、正側および負側リミッタ100A、10
0Bが動作する。
ここで、リミッティング動作について、第5図に示す
正側リミッタ100Aに着目すれば、抵抗110、112の抵抗値
をRE、抵抗36の抵抗値をRNF、定電流源を構成するトラ
ンジスタ142から供給される定電流をI0、制限振幅レベ
ルを越える信号電圧の供給によって、トランジスタ104
に流れる電流をI1、トランジスタ102に流れる電流をI2
とすると、制限振幅レベルを越える電圧レベルΔVは、 ΔV=RE(I1−I2)+VT1n(I1/I2) ……(1) となる。ただし、VTは、VT=kT/qで与えられ、ボルツマ
ン定数k、温度T(゜K)及び電荷qから求められる一
定電圧である。そして、VT1n(I1/I2)≪RE(I1−I2)
のとき、電圧レベルΔVは、 ΔV≒RE(I1−I2) ……(2) となる。また、定電流I0および電流I1、I2は、 I0=I1+I2 ……(3) の関係にある。ここで、抵抗114、116の抵抗値をR1と
し、R1・I1≫VT1n(I1/ΔI)とすると、電圧レベルΔ
Vに対応してトランジスタ106に流れる電流ΔIは、 ΔI≒I1−I2 ≒ΔV/RE ……(4) となる。
正側リミッタ100Aに着目すれば、抵抗110、112の抵抗値
をRE、抵抗36の抵抗値をRNF、定電流源を構成するトラ
ンジスタ142から供給される定電流をI0、制限振幅レベ
ルを越える信号電圧の供給によって、トランジスタ104
に流れる電流をI1、トランジスタ102に流れる電流をI2
とすると、制限振幅レベルを越える電圧レベルΔVは、 ΔV=RE(I1−I2)+VT1n(I1/I2) ……(1) となる。ただし、VTは、VT=kT/qで与えられ、ボルツマ
ン定数k、温度T(゜K)及び電荷qから求められる一
定電圧である。そして、VT1n(I1/I2)≪RE(I1−I2)
のとき、電圧レベルΔVは、 ΔV≒RE(I1−I2) ……(2) となる。また、定電流I0および電流I1、I2は、 I0=I1+I2 ……(3) の関係にある。ここで、抵抗114、116の抵抗値をR1と
し、R1・I1≫VT1n(I1/ΔI)とすると、電圧レベルΔ
Vに対応してトランジスタ106に流れる電流ΔIは、 ΔI≒I1−I2 ≒ΔV/RE ……(4) となる。
ゆえに、正側リミッタ100Aの入力インピーダンスRIN
は、 RIN=ΔV/ΔI≒RE ……(5) となる。
は、 RIN=ΔV/ΔI≒RE ……(5) となる。
このため、電圧VC1を越える入力に対し、入力インピ
ーダンス(RIN≒RE)と抵抗36(RNF)で分圧された電圧
が得られる。そこで、完全にリミッティングがかから
ず、レベルが減衰した形で振幅制限され、電源との電圧
分割によりリミッティングレベルを決め、また、減衰量
も抵抗36、110、112などによってほぼ決まるため、温度
などの影響は非常に少ない。このような動作は、負側リ
ミッタ100Bについても同様である。
ーダンス(RIN≒RE)と抵抗36(RNF)で分圧された電圧
が得られる。そこで、完全にリミッティングがかから
ず、レベルが減衰した形で振幅制限され、電源との電圧
分割によりリミッティングレベルを決め、また、減衰量
も抵抗36、110、112などによってほぼ決まるため、温度
などの影響は非常に少ない。このような動作は、負側リ
ミッタ100Bについても同様である。
したがって、電圧リミッタ38の動作とともに、トラン
ジスタ54、72に対する制御電圧VP、VRによって、録音、
再生モードを切り換えて、各モードに応じて差動増幅器
46A、46Bを選択的に動作させるとともに、帰還回路34の
信号経路34a、34bの切換えを行う。
ジスタ54、72に対する制御電圧VP、VRによって、録音、
再生モードを切り換えて、各モードに応じて差動増幅器
46A、46Bを選択的に動作させるとともに、帰還回路34の
信号経路34a、34bの切換えを行う。
そして、記録時、差動増幅器46B、出力段増幅器48お
よび帰還回路34によってバッファ増幅器が構成されるの
で、入力端子28に加えられた記録すべき入力信号は、差
動増幅器46Bを経て出力段増幅器48からバッファ出力と
して取り出される。このバッファ出力信号は抵抗36を介
して電圧リミッタ38に加えられ、電圧リミッタ38は、第
6図に示すような入出力特性を持っているので、第7図
のAに示すように、記録入力信号の振幅が正側制限電圧
VC1および負側制限電圧VC2を越えた場合、正側制限電圧
VC1および負側制限電圧VC2を越えた振幅に応じて緩やか
な振幅制限動作を行い、第7図のBに示すように、一定
振幅以下の記録用の出力信号に変換されて出力端子44か
ら取り出される。
よび帰還回路34によってバッファ増幅器が構成されるの
で、入力端子28に加えられた記録すべき入力信号は、差
動増幅器46Bを経て出力段増幅器48からバッファ出力と
して取り出される。このバッファ出力信号は抵抗36を介
して電圧リミッタ38に加えられ、電圧リミッタ38は、第
6図に示すような入出力特性を持っているので、第7図
のAに示すように、記録入力信号の振幅が正側制限電圧
VC1および負側制限電圧VC2を越えた場合、正側制限電圧
VC1および負側制限電圧VC2を越えた振幅に応じて緩やか
な振幅制限動作を行い、第7図のBに示すように、一定
振幅以下の記録用の出力信号に変換されて出力端子44か
ら取り出される。
また、再生時、入力端子30に加えられる再生すべき入
力信号は、差動増幅器46Aを経て出力段増幅器48から出
力信号PBとして出力される。この場合、抵抗36が帰還回
路34に挿入されるとともに、電圧リミッタ38が付加され
て、第8図に示すように、記録時の振幅制限分を拡張す
るための入出力特性が得られ、この入出力特性によって
再生信号の振幅を補償し、記録時の原信号を忠実に再現
する。たとえば、第7図のCに示すように、振幅制限が
施された再生入力信号が加えられると、第8図に示した
入出力特性によって、信号成分が削り取られた部分に振
幅補償が施され、第7図のDに示すように、第7図のA
に示した記録時の入力信号と同一の出力信号が再生さ
れ、原信号が忠実に再現される。すなわち、記録時、振
幅制限を施されない程度のレベルが小さい入力信号に対
しては、演算増幅器32の出力側と反転入力端子(−)と
の間には抵抗36が付加されるだけで全帰還状態となるの
で、入出力信号は同一振幅状態となるのに対し、レベル
が大きく電圧リミッタ38が働く電圧になったとき、帰還
回路34の信号経路34a、34bにおいて、正負のある部分に
振幅制限が加えることから入力信号の振幅が拡張され
て、記録時の振幅制限が解除、補償されて原信号が復元
される。この場合、電圧リミッタ38の振幅拡張動作につ
いても、その振幅制限動作と同様に、振幅レベルに応じ
た緩やかな振幅の拡張動作が得られる。
力信号は、差動増幅器46Aを経て出力段増幅器48から出
力信号PBとして出力される。この場合、抵抗36が帰還回
路34に挿入されるとともに、電圧リミッタ38が付加され
て、第8図に示すように、記録時の振幅制限分を拡張す
るための入出力特性が得られ、この入出力特性によって
再生信号の振幅を補償し、記録時の原信号を忠実に再現
する。たとえば、第7図のCに示すように、振幅制限が
施された再生入力信号が加えられると、第8図に示した
入出力特性によって、信号成分が削り取られた部分に振
幅補償が施され、第7図のDに示すように、第7図のA
に示した記録時の入力信号と同一の出力信号が再生さ
れ、原信号が忠実に再現される。すなわち、記録時、振
幅制限を施されない程度のレベルが小さい入力信号に対
しては、演算増幅器32の出力側と反転入力端子(−)と
の間には抵抗36が付加されるだけで全帰還状態となるの
で、入出力信号は同一振幅状態となるのに対し、レベル
が大きく電圧リミッタ38が働く電圧になったとき、帰還
回路34の信号経路34a、34bにおいて、正負のある部分に
振幅制限が加えることから入力信号の振幅が拡張され
て、記録時の振幅制限が解除、補償されて原信号が復元
される。この場合、電圧リミッタ38の振幅拡張動作につ
いても、その振幅制限動作と同様に、振幅レベルに応じ
た緩やかな振幅の拡張動作が得られる。
したがって、この実施例のように構成すれば、振幅制
限開始電圧が安定しており、振幅制限が緩やかに行わ
れ、温度に対しても安定したリミッタ回路を用いて、記
録時に振幅制限を加えても、再生時に同じリミッタ回路
を演算増幅器の帰還系とし、リミッティング電圧を越え
る信号をリミッティング電圧レベル以下に振幅制限して
も、その制限部分を忠実に原信号に復元することがで
き、実質上、FM記録・再生系のダイナミックレンジ、す
なわち、最大周波数偏移を拡張することと同じ効果が得
られる。このため、パルシブな信号はもとより、静的な
信号に対しても、ノイズリダクションを含めた記録・再
生系のダイナミックレンジを拡張することができ、記録
・再生系において、原信号を容易にしかも忠実に再現す
ることができる。
限開始電圧が安定しており、振幅制限が緩やかに行わ
れ、温度に対しても安定したリミッタ回路を用いて、記
録時に振幅制限を加えても、再生時に同じリミッタ回路
を演算増幅器の帰還系とし、リミッティング電圧を越え
る信号をリミッティング電圧レベル以下に振幅制限して
も、その制限部分を忠実に原信号に復元することがで
き、実質上、FM記録・再生系のダイナミックレンジ、す
なわち、最大周波数偏移を拡張することと同じ効果が得
られる。このため、パルシブな信号はもとより、静的な
信号に対しても、ノイズリダクションを含めた記録・再
生系のダイナミックレンジを拡張することができ、記録
・再生系において、原信号を容易にしかも忠実に再現す
ることができる。
なお、記録・再生系統を共通化できる自己記録・再生
以外の場合、たとえば、他の記録装置によって記録され
た磁気テープなどの記録を再生する場合には、リミッタ
制御電圧VLのH(ON)/L(OFF){ただし、Hは高電
位、Lは接地(GND)電位}によりリミッティング動作
を停止し、再生時のリミッティング拡張を解除すること
によって、通常のモードで再生する。すなわち、この制
御において、記録、再生制御電圧VP、VRとともに制御回
路により制御し、記録時、VPはL、VRはH、VLはH、拡
張再生時、VPはH、VRはL、VLはH、また、通常再生
時、VPはH、VRはL、VLはLに設定する。
以外の場合、たとえば、他の記録装置によって記録され
た磁気テープなどの記録を再生する場合には、リミッタ
制御電圧VLのH(ON)/L(OFF){ただし、Hは高電
位、Lは接地(GND)電位}によりリミッティング動作
を停止し、再生時のリミッティング拡張を解除すること
によって、通常のモードで再生する。すなわち、この制
御において、記録、再生制御電圧VP、VRとともに制御回
路により制御し、記録時、VPはL、VRはH、VLはH、拡
張再生時、VPはH、VRはL、VLはH、また、通常再生
時、VPはH、VRはL、VLはLに設定する。
実施例では、記録・再生系統における音声信号の振幅
制限について説明したが、この発明は、記録・再生系以
外の複数の信号の振幅を信号に応じて調整する場合にも
適用できる。また、記録手段として磁気テープを例に取
っているが、この発明は、磁気テープ以外の記録媒体に
ついても同様に適用できる。
制限について説明したが、この発明は、記録・再生系以
外の複数の信号の振幅を信号に応じて調整する場合にも
適用できる。また、記録手段として磁気テープを例に取
っているが、この発明は、磁気テープ以外の記録媒体に
ついても同様に適用できる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、この発明によれば、複数の入力
信号の中から選択された入力信号に応じて増幅器に対す
る帰還回路の信号経路を選択し、その信号経路の選択に
よってその帰還回路に対して電圧リミッタを付加し、た
とえば、ある入力信号では、増幅器と帰還回路とによっ
て全帰還増幅器を構成してバッファ増幅器とし、そのバ
ッファ増幅器を通過した信号の振幅を電圧リミッタによ
って制限し、また、他の入力信号では電圧リミッタを付
加した帰還回路を通して、振幅を拡張し、原信号を再現
するので、レベルが緩やかに変化する信号はもとより、
レベルが急激に変化する信号について振幅制限および振
幅拡張を行うことができるとともに、振幅制限による信
号のダイナミックレンジの低下を防止でき、原信号を容
易にしかも忠実に再現することができる。
信号の中から選択された入力信号に応じて増幅器に対す
る帰還回路の信号経路を選択し、その信号経路の選択に
よってその帰還回路に対して電圧リミッタを付加し、た
とえば、ある入力信号では、増幅器と帰還回路とによっ
て全帰還増幅器を構成してバッファ増幅器とし、そのバ
ッファ増幅器を通過した信号の振幅を電圧リミッタによ
って制限し、また、他の入力信号では電圧リミッタを付
加した帰還回路を通して、振幅を拡張し、原信号を再現
するので、レベルが緩やかに変化する信号はもとより、
レベルが急激に変化する信号について振幅制限および振
幅拡張を行うことができるとともに、振幅制限による信
号のダイナミックレンジの低下を防止でき、原信号を容
易にしかも忠実に再現することができる。
第1図はこの発明のリミッタ回路の実施例を示す回路
図、第2図は第1図に示したリミッタ回路の記録モード
における等価回路を示す回路図、第3図は第1図に示し
たリミッタ回路の再生モードにおける等価回路を示す回
路図、第4図は第1図に示したリミッタ回路の具体的な
回路構成例を示す回路図、第5図は第4図に示した電圧
リミッタの正側リミッタを示す回路図、第6図は第4図
に示したリミッタ回路の記録モードにおける入出力特性
を示す図、第7図は第4図に示したリミッタ回路の記
録、再生モードにおける動作波形を示す図、第8図は第
4図に示したリミッタ回路の再生モードにおける入出力
特性を示す図、第9図は従来のFM記録・再生系統を示す
ブロック図、第10図および第11図は第9図に示したFM記
録・再生系統の動作波形を示す図である。 24……リミッタ回路 26……スイッチ(第1の切換手段) 32……演算増幅器(増幅器) 34……帰還回路 34a……第1の信号経路 34b……第2の信号経路 38……電圧リミッタ 40……スイッチ(第2の切換手段)
図、第2図は第1図に示したリミッタ回路の記録モード
における等価回路を示す回路図、第3図は第1図に示し
たリミッタ回路の再生モードにおける等価回路を示す回
路図、第4図は第1図に示したリミッタ回路の具体的な
回路構成例を示す回路図、第5図は第4図に示した電圧
リミッタの正側リミッタを示す回路図、第6図は第4図
に示したリミッタ回路の記録モードにおける入出力特性
を示す図、第7図は第4図に示したリミッタ回路の記
録、再生モードにおける動作波形を示す図、第8図は第
4図に示したリミッタ回路の再生モードにおける入出力
特性を示す図、第9図は従来のFM記録・再生系統を示す
ブロック図、第10図および第11図は第9図に示したFM記
録・再生系統の動作波形を示す図である。 24……リミッタ回路 26……スイッチ(第1の切換手段) 32……演算増幅器(増幅器) 34……帰還回路 34a……第1の信号経路 34b……第2の信号経路 38……電圧リミッタ 40……スイッチ(第2の切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊澤 芳 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−137722(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】FM記録・再生系統に設置されるリミッタ回
路であって、 記録すべき音声入力信号と再生されたFM信号とを選択的
に切り換える第1の切換手段と、 この第1の切換手段から正相入力側に加えられた前記音
声入力信号又は前記FM信号を増幅する増幅器と、 この増幅器の出力部と逆相入力側との間の帰還回路を構
成して前記増幅器の出力信号を前記逆相入力側に全帰還
させる第1の信号経路と、 前記増幅器の出力部と前記逆相入力側との間に形成され
て帰還回路を構成し、前記増幅器の出力信号を前記逆相
入力側に抵抗を介して帰還させる第2の信号経路と、 前記第1の信号経路及び前記第2の信号経路と前記増幅
器の前記逆相入力側との間に設置されて、前記増幅器の
前記逆相入力側に対して前記第1の信号経路又は前記第
2の信号経路を選択して接続させる第2の切換手段と、 前記抵抗を通して前記増幅器の出力側に付加され、前記
増幅器の出力信号、又は前記第2の信号経路の帰還信号
に対し、そのレベルが所定レベルを越えたとき、インピ
ーダンスが変化する電圧リミッタと、 を備えて、前記音声入力信号の記録時、前記音声入力信
号を前記増幅器によって増幅し、その出力信号を第1の
信号経路を通して前記逆相入力側に帰還させるととも
に、前記増幅器の出力側に前記抵抗を介して前記電圧リ
ミッタを接続させ、前記第2の信号経路側から出力信号
をFM変調手段側に出力させ、 前記FM信号の再生時、再生される前記FM信号を前記増幅
器に加えて増幅し、その出力信号を前記第2の信号経路
側から前記抵抗を介して前記逆相入力側に帰還させて前
記増幅器で増幅して出力信号を取り出すことを特徴とす
るリミッタ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61075086A JP2547732B2 (ja) | 1986-04-01 | 1986-04-01 | リミッタ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61075086A JP2547732B2 (ja) | 1986-04-01 | 1986-04-01 | リミッタ回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62232206A JPS62232206A (ja) | 1987-10-12 |
JP2547732B2 true JP2547732B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=13566010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61075086A Expired - Lifetime JP2547732B2 (ja) | 1986-04-01 | 1986-04-01 | リミッタ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2547732B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2722776B2 (ja) * | 1990-05-21 | 1998-03-09 | 松下電器産業株式会社 | 出力電圧制御回路 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56137722A (en) * | 1980-03-29 | 1981-10-27 | Sony Corp | Noise reduction circuit |
-
1986
- 1986-04-01 JP JP61075086A patent/JP2547732B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62232206A (ja) | 1987-10-12 |
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