JP2539246B2 - 焼結合金軸受材およびその製造法 - Google Patents
焼結合金軸受材およびその製造法Info
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- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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- C22C33/00—Making ferrous alloys
- C22C33/02—Making ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C33/0257—Making ferrous alloys by powder metallurgy characterised by the range of the alloying elements
- C22C33/0278—Making ferrous alloys by powder metallurgy characterised by the range of the alloying elements with at least one alloying element having a minimum content above 5%
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F3/00—Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
- B22F3/10—Sintering only
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/0425—Copper-based alloys
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- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C9/00—Alloys based on copper
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/06—Sliding surface mainly made of metal
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- F16C33/121—Use of special materials
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Description
【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明は焼結合金軸受材およびその製造法に係り、適
切な強度を確保しながら軸受条件下で銅系材と同等に耐
食性に優れ、かつ軸材などの相手部材に対するなじみ性
が良好で摩擦係数が小さく、軸受材として優れた性能を
有する焼結合金材およびその製造法を提供しようとする
ものである。
切な強度を確保しながら軸受条件下で銅系材と同等に耐
食性に優れ、かつ軸材などの相手部材に対するなじみ性
が良好で摩擦係数が小さく、軸受材として優れた性能を
有する焼結合金材およびその製造法を提供しようとする
ものである。
(産業上の利用分野) 焼結含油軸受その他の焼結合金軸受材およびその製造
技術。
技術。
(従来の技術) 焼結含油軸受については日本工業規格としてJIS B 15
81−1976に規定されている如く、家庭用電気機器、音響
用機器、事務用機械、農業用機械、自動車その他の運搬
荷役機器などに用いる円筒形、フランジ付円筒形および
球形などの軸受材に関して種々に規定され、又その主た
る成分組成としては純鉄系、鉄−銅系、鉄−炭素系、鉄
−銅−炭素系、鉄−銅−鉛系、青銅系、銅系、鉛−青銅
系など材質、種類は比較的多岐に亘る。
81−1976に規定されている如く、家庭用電気機器、音響
用機器、事務用機械、農業用機械、自動車その他の運搬
荷役機器などに用いる円筒形、フランジ付円筒形および
球形などの軸受材に関して種々に規定され、又その主た
る成分組成としては純鉄系、鉄−銅系、鉄−炭素系、鉄
−銅−炭素系、鉄−銅−鉛系、青銅系、銅系、鉛−青銅
系など材質、種類は比較的多岐に亘る。
なお例えば特開昭56−51554号公報においては鉄粉と
黄銅粉を用いた圧粉体を焼結することが発表されてお
り、更に本発明者等よっても特開昭60−200927号公報に
おいて鉄粉、黄銅粉および洋白粉を用い、それらの混合
粉による圧粉成形体を還元性雰囲気で焼結処理すること
を提案している。
黄銅粉を用いた圧粉体を焼結することが発表されてお
り、更に本発明者等よっても特開昭60−200927号公報に
おいて鉄粉、黄銅粉および洋白粉を用い、それらの混合
粉による圧粉成形体を還元性雰囲気で焼結処理すること
を提案している。
(発明が解決しようとする課題) 上記した鉄を主体とした含油軸受においては骨格的強
度に優れ、高荷重用として好ましいが、相手部材に対す
るなじみ性や耐食性に劣っているので利用上制限を受け
る。
度に優れ、高荷重用として好ましいが、相手部材に対す
るなじみ性や耐食性に劣っているので利用上制限を受け
る。
これに対し銅または青銅を主体としたものにおいては
なじみ性や耐食性は良好であるが、強度上不充分である
から高負荷用に適しない。
なじみ性や耐食性は良好であるが、強度上不充分である
から高負荷用に適しない。
鉄−銅系(鉄−銅−鉛、鉄−銅−炭素などを含む)の
ものはこれらの中間的特性となるが、なお強度や耐食性
において不充分である。
ものはこれらの中間的特性となるが、なお強度や耐食性
において不充分である。
前記した特開昭56−51554号公報による鉄粉と黄銅粉
を用いたものにおいては耐食性においては好ましいとし
ても強度や相手部材に対するなじみ性などにおいて充分
でない。
を用いたものにおいては耐食性においては好ましいとし
ても強度や相手部材に対するなじみ性などにおいて充分
でない。
前記特開昭60−200927号公報のものは洋白をも用いる
ことにより強度性を確保しながら充分な耐食性と摩擦係
数低減を図ったものであるが、それらの特性において必
ずしも満足するものとなし得ず、又軸材などの相手部材
に対するなじみ性などにおいて不充分である。
ことにより強度性を確保しながら充分な耐食性と摩擦係
数低減を図ったものであるが、それらの特性において必
ずしも満足するものとなし得ず、又軸材などの相手部材
に対するなじみ性などにおいて不充分である。
更に前記したような従来のものにおいては適当な強度
を得ると共に比較的低コストに製品を得るためには相当
量の鉄粉を用いることが不可欠であるところ、このよう
にして混合された鉄粉が成程銅粉や黄銅粉中に埋れると
しても完全被覆されるわけでなく、例えば銅粉30%を配
合した例について第5図に示すように鉄粉1と銅粉2と
が略それらの配合比に準じて露出することとならざるを
得ず、このようにして露出した鉄粉粒子1は相手部材と
接摺してこれを損耗し、又腐食発生の基点となる。
を得ると共に比較的低コストに製品を得るためには相当
量の鉄粉を用いることが不可欠であるところ、このよう
にして混合された鉄粉が成程銅粉や黄銅粉中に埋れると
しても完全被覆されるわけでなく、例えば銅粉30%を配
合した例について第5図に示すように鉄粉1と銅粉2と
が略それらの配合比に準じて露出することとならざるを
得ず、このようにして露出した鉄粉粒子1は相手部材と
接摺してこれを損耗し、又腐食発生の基点となる。
「発明の構成」 (課題を解決するための手段) 1. Fe:20〜64wt%、Cu:32.8〜77wt%、Sn:1〜9wt% を含有すると共に、 P:0.02〜0.9wt% を含有し、しかも前記Feが粉粒状をなし、該粉粒状Feの
周面がその20〜50wt%に相当したCuにより実質的完全状
態にメッキ被覆され、気孔率15〜28vol%とされたこと
を特徴とする焼結合金軸受材。
周面がその20〜50wt%に相当したCuにより実質的完全状
態にメッキ被覆され、気孔率15〜28vol%とされたこと
を特徴とする焼結合金軸受材。
2. Fe:20〜64wt%、Cu:28.6〜76.5wt%、Sn:0.75〜8.9
wt% を含有すると共に、 P:0.015〜0.9wt% と黒鉛、二硫化モリブデン、鉛のような固体潤滑材の1
種または2種以上を0.5〜5wt%含有し、しかも前記Feが
粉粒状をなし、該粉粒状Feの周面がその20〜50wt%に相
当したCuにより実質的完全状態にメッキ被覆され、気孔
率15〜28vol%されたことを特徴とする焼結合金軸受
材。
wt% を含有すると共に、 P:0.015〜0.9wt% と黒鉛、二硫化モリブデン、鉛のような固体潤滑材の1
種または2種以上を0.5〜5wt%含有し、しかも前記Feが
粉粒状をなし、該粉粒状Feの周面がその20〜50wt%に相
当したCuにより実質的完全状態にメッキ被覆され、気孔
率15〜28vol%されたことを特徴とする焼結合金軸受
材。
3. 20〜50wt%の銅をメッキ被覆した鉄粉100重量部に
対し、Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し残部がCu
および不可避的不純物よりなる燐青銅粉を25〜150重量
部添加混合した原料粉を圧粉成形してから焼結し、次い
で気孔率15〜28vol%にサイジングすることを特徴とす
る焼結合金軸受材の製造法。
対し、Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し残部がCu
および不可避的不純物よりなる燐青銅粉を25〜150重量
部添加混合した原料粉を圧粉成形してから焼結し、次い
で気孔率15〜28vol%にサイジングすることを特徴とす
る焼結合金軸受材の製造法。
4. 20〜50wt%の銅をメッキ被覆した鉄粉100重量部に
対し、Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し残部がCu
および不可避的不純物よりなる燐青銅粉を18〜147重量
部と黒鉛、二硫化モリブデンまたは鉛のような固形潤滑
材の1種または2種以上を0.5〜5.3重量部を添加混合し
た原料粉を圧粉成形してから焼結し、次いで気孔率15〜
28vol%にサイジングすることを特徴とする焼結合金軸
受材の製造法。
対し、Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し残部がCu
および不可避的不純物よりなる燐青銅粉を18〜147重量
部と黒鉛、二硫化モリブデンまたは鉛のような固形潤滑
材の1種または2種以上を0.5〜5.3重量部を添加混合し
た原料粉を圧粉成形してから焼結し、次いで気孔率15〜
28vol%にサイジングすることを特徴とする焼結合金軸
受材の製造法。
5. 原料粉を圧粉成形して得られた圧粉成形体を耐熱性
容器に収容すると共に施蓋し、750〜950℃の還元性雰囲
気で焼結する前記3項または4項の何れか1つに記載の
焼結合金軸受材の製造法。
容器に収容すると共に施蓋し、750〜950℃の還元性雰囲
気で焼結する前記3項または4項の何れか1つに記載の
焼結合金軸受材の製造法。
(作用) Fe:20〜64wt%、Cu:32.8〜77wt%、Sn:1〜9wt%を含有
すると共に、P:0.02〜0.9wt%を含有することにより強
度を確保しながら相手部材に対するなじみ性を維持し、
しかも耐食性において優れた特性を発揮する。即ち上記
のようなPの適量添加で酸化物の還元清浄作用が得ら
れ、強度および耐食性が適切に向上し、しかも相手部材
に対するなじみ性などが著しく良好となる。
すると共に、P:0.02〜0.9wt%を含有することにより強
度を確保しながら相手部材に対するなじみ性を維持し、
しかも耐食性において優れた特性を発揮する。即ち上記
のようなPの適量添加で酸化物の還元清浄作用が得ら
れ、強度および耐食性が適切に向上し、しかも相手部材
に対するなじみ性などが著しく良好となる。
焼結合金における前記Feの粉末粒子が20〜50wt%のCu
により実質的完全状態に被覆されていることにより、該
Fe粉末粒子が製品表面において露出することがなくな
り、即ちCuで製品面が有効且つ緻密に被覆されたものと
なって耐食性を大幅に向上し、また相手部材に対するな
じみ性や熱伝導性なども向上せしめられる。粉末粒子間
の焼結についてもFe粒子の介入がないので安定した焼結
関係が形成される。
により実質的完全状態に被覆されていることにより、該
Fe粉末粒子が製品表面において露出することがなくな
り、即ちCuで製品面が有効且つ緻密に被覆されたものと
なって耐食性を大幅に向上し、また相手部材に対するな
じみ性や熱伝導性なども向上せしめられる。粉末粒子間
の焼結についてもFe粒子の介入がないので安定した焼結
関係が形成される。
Feが20wt%以下では強度が充分に得られず、又他の成
分を多量に必要とし高価となる。一方60wt%を超えてFe
を含有したものは摩擦係数を高め、相手部材に対するな
じみ性が確保されないと共に耐食性が急激に劣化する。
分を多量に必要とし高価となる。一方60wt%を超えてFe
を含有したものは摩擦係数を高め、相手部材に対するな
じみ性が確保されないと共に耐食性が急激に劣化する。
Cuが32.8wt%以上となることによりなじみ性を確保
し、又77wt%を上限とすることで低コスト性を得しめる
と共にFeの含有量を少なくとも20wt%以上として強度を
得しめる。
し、又77wt%を上限とすることで低コスト性を得しめる
と共にFeの含有量を少なくとも20wt%以上として強度を
得しめる。
Snを1wt%以上とすることでCuやPと相俟って強度と
耐食性を確保し、又9wt%を上限とすることによりなじ
み性を適切に維持する。
耐食性を確保し、又9wt%を上限とすることによりなじ
み性を適切に維持する。
Pが0.02wt%以上とされることにより酸化物に対する
還元清浄作用を適切に得しめ強度および耐食性を有効に
高める。一方0.9wt%を上限とすることによって強度と
なじみ性を維持し、摩擦係数の上昇を抑制する。
還元清浄作用を適切に得しめ強度および耐食性を有効に
高める。一方0.9wt%を上限とすることによって強度と
なじみ性を維持し、摩擦係数の上昇を抑制する。
圧粉成形し焼結後、サイジングして気孔率15vol%以
上とすることにより軸受材などとする場合の含油量を適
切に得しめ、潤滑性能を高める。一方この気孔率が28vo
l%を超えないことにより強度性を確保し、含浸油の流
出、飛散を防止する。
上とすることにより軸受材などとする場合の含油量を適
切に得しめ、潤滑性能を高める。一方この気孔率が28vo
l%を超えないことにより強度性を確保し、含浸油の流
出、飛散を防止する。
黒鉛、二硫化モリブデンまたは鉛のような固体潤滑材
の1種または2種以上を0.5wt%以上含有させることに
より潤滑性を高め、摩擦係数を小とする。又5.0wt%を
超えないことにより製品の強度性を維持する。
の1種または2種以上を0.5wt%以上含有させることに
より潤滑性を高め、摩擦係数を小とする。又5.0wt%を
超えないことにより製品の強度性を維持する。
Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し残部がCuおよび
不可避的不純物よりなる燐青銅粉を用いることによりC
u、SnおよびPが合金体として同時に添加され、それら
の成分を各別に準備し順次混合する煩雑さを回避する。
又配合された各成分の偏析を適切に防止し、均等な焼結
組織を容易に形成する。又このような燐青銅粉は銅系合
金であるから前記のように鉄粒子に被覆された銅層に対
するなじみが良好で、焼結機構も安定したものとして形
成される。
不可避的不純物よりなる燐青銅粉を用いることによりC
u、SnおよびPが合金体として同時に添加され、それら
の成分を各別に準備し順次混合する煩雑さを回避する。
又配合された各成分の偏析を適切に防止し、均等な焼結
組織を容易に形成する。又このような燐青銅粉は銅系合
金であるから前記のように鉄粒子に被覆された銅層に対
するなじみが良好で、焼結機構も安定したものとして形
成される。
(実施例) 上記したような本発明によるものの具体的な実施態様
について説明すると、本発明は基本的にFe、Cu、Snと共
にPを含有した焼結合金であるが、又そのFeがCuで被覆
されたものであって、これらは各別に準備されてよい
が、FeはCuで被覆される。又他の成分も合金として材料
を準備してよいことは前記の通りで、燐−錫、燐銅の各
粉末と鉄粉および銅粉、その他Fe、Cu、Sn、Pの合金体
である各種の合金粉末などを採用することができる。然
し好ましい材料としては純鉄粉末にCuを被覆したものと
燐青銅の粉末を用いることであり、場合によってはNiを
適量含有せしめてよい。
について説明すると、本発明は基本的にFe、Cu、Snと共
にPを含有した焼結合金であるが、又そのFeがCuで被覆
されたものであって、これらは各別に準備されてよい
が、FeはCuで被覆される。又他の成分も合金として材料
を準備してよいことは前記の通りで、燐−錫、燐銅の各
粉末と鉄粉および銅粉、その他Fe、Cu、Sn、Pの合金体
である各種の合金粉末などを採用することができる。然
し好ましい材料としては純鉄粉末にCuを被覆したものと
燐青銅の粉末を用いることであり、場合によってはNiを
適量含有せしめてよい。
Feは一般的に20〜64wt%であるが、好ましくは30〜60
wt%であり、より好ましくは40〜55wt%である。又Cuは
一般的には上記のように32.8〜77wt%であるが、好まし
くは35〜60wt%、より好ましくは38〜55wt%とすべきで
ある。Snの一般的範囲1〜9wt%であるが、好ましくは
3〜9wt%、より好ましくは4.5〜9wt%である。Pにつ
いての好ましい範囲は前記した一般的範囲の中で0.02〜
0.9wt%であり、より好ましくは0.06〜0.72wt%であ
る。
wt%であり、より好ましくは40〜55wt%である。又Cuは
一般的には上記のように32.8〜77wt%であるが、好まし
くは35〜60wt%、より好ましくは38〜55wt%とすべきで
ある。Snの一般的範囲1〜9wt%であるが、好ましくは
3〜9wt%、より好ましくは4.5〜9wt%である。Pにつ
いての好ましい範囲は前記した一般的範囲の中で0.02〜
0.9wt%であり、より好ましくは0.06〜0.72wt%であ
る。
前記した鉄粉は上述したようなCuの20〜50wt%を用い
て被覆したものとして準備される。このような鉄粉に対
する銅の被覆はメッキ法の如きによって行われ、そのよ
うな被覆量はメッキ時における通電量と時間を適当に選
ぶことにより適宜の程度に行い得る。このような銅の被
覆量は重量比で20〜50wt%であることは前記の通りであ
るが、より好ましい範囲としては25〜45%程度である。
このような銅被覆により鉄粉粒子の周面は第1、2図に
示すように完全状態に銅皮膜で被包されることになり、
又このような第1、2図に示すように鉄粉粒子1の表面
に銅の軟質層2aが凹凸3を形成して被覆されたものとし
て得られるから圧粉成形がなおCuの含有量は32.8〜77%
であって、前記20〜50%を超えたCuは別に銅系粉末とし
て添加される。このように別に銅系粉末を添加すること
によって圧粉成形、焼結後においても鉄粉に有効な被覆
状態を維持して好ましいなじみ性と耐食性を確保する。
て被覆したものとして準備される。このような鉄粉に対
する銅の被覆はメッキ法の如きによって行われ、そのよ
うな被覆量はメッキ時における通電量と時間を適当に選
ぶことにより適宜の程度に行い得る。このような銅の被
覆量は重量比で20〜50wt%であることは前記の通りであ
るが、より好ましい範囲としては25〜45%程度である。
このような銅被覆により鉄粉粒子の周面は第1、2図に
示すように完全状態に銅皮膜で被包されることになり、
又このような第1、2図に示すように鉄粉粒子1の表面
に銅の軟質層2aが凹凸3を形成して被覆されたものとし
て得られるから圧粉成形がなおCuの含有量は32.8〜77%
であって、前記20〜50%を超えたCuは別に銅系粉末とし
て添加される。このように別に銅系粉末を添加すること
によって圧粉成形、焼結後においても鉄粉に有効な被覆
状態を維持して好ましいなじみ性と耐食性を確保する。
なお原材たる鉄粉粒子の大きさについては特に制限さ
れないが、純鉄系焼結体製造のために従来一般的に採用
されている100メッシュ以下程度より更に拡大した粒子
範囲のものを採用することができる。即ち比較的細粒の
ものでも銅被覆によって増径され粒径的に従来一般的範
囲のものと同様に処理することが可能であるし、上記の
ように圧粉成形が容易となることから従来普通の粒径範
囲を超えて大径のものであっても従来法同然の圧粉成形
処理で同等ないしそれより容易に成形することができ
る。
れないが、純鉄系焼結体製造のために従来一般的に採用
されている100メッシュ以下程度より更に拡大した粒子
範囲のものを採用することができる。即ち比較的細粒の
ものでも銅被覆によって増径され粒径的に従来一般的範
囲のものと同様に処理することが可能であるし、上記の
ように圧粉成形が容易となることから従来普通の粒径範
囲を超えて大径のものであっても従来法同然の圧粉成形
処理で同等ないしそれより容易に成形することができ
る。
固体潤滑材としての黒鉛、二硫化モリブデンなどは粉
末として添加されることは当然であるが、黒鉛のような
固体潤滑材は銅被覆鉄粉、燐青銅粉の何れに対しても比
重が小であって、このような黒鉛の如きを単に混合して
も他の原料粉に対し均一状態に分散させることが困難で
あり、しかも搬送荷役中およびプレスホッパーへの入替
え、圧粉成形時などにおいて黒鉛粉の浮上、片寄りなど
による偏析が発生する。そこでこのような黒鉛の如き固
体潤滑材に関し比較的粗粉のものを採用し、しかもその
微粉分を分級して除去したものを用いると有効であるこ
とが実験により確認された。即ち上記黒鉛粉末として一
般的に市販されているものが1〜30μm、あるいは1〜
50μmの如きであるのに対し本発明者等が好ましい固体
潤滑材としての黒鉛は10〜150μm、特に20〜100μmと
され、粗粉であると共に10μmまたは20μm以下の微粉
分をカットしたものであり、それによって均一分散を容
易化し、また荷役その他の取扱時における偏析発生を可
及的に防止し得る。前記のような10μm未満、あるいは
20μm未満のような微粉分は液中での分級処理で粉塵の
発生がなく、しかも適切に分級し得る。
末として添加されることは当然であるが、黒鉛のような
固体潤滑材は銅被覆鉄粉、燐青銅粉の何れに対しても比
重が小であって、このような黒鉛の如きを単に混合して
も他の原料粉に対し均一状態に分散させることが困難で
あり、しかも搬送荷役中およびプレスホッパーへの入替
え、圧粉成形時などにおいて黒鉛粉の浮上、片寄りなど
による偏析が発生する。そこでこのような黒鉛の如き固
体潤滑材に関し比較的粗粉のものを採用し、しかもその
微粉分を分級して除去したものを用いると有効であるこ
とが実験により確認された。即ち上記黒鉛粉末として一
般的に市販されているものが1〜30μm、あるいは1〜
50μmの如きであるのに対し本発明者等が好ましい固体
潤滑材としての黒鉛は10〜150μm、特に20〜100μmと
され、粗粉であると共に10μmまたは20μm以下の微粉
分をカットしたものであり、それによって均一分散を容
易化し、また荷役その他の取扱時における偏析発生を可
及的に防止し得る。前記のような10μm未満、あるいは
20μm未満のような微粉分は液中での分級処理で粉塵の
発生がなく、しかも適切に分級し得る。
なお本発明によるものは必要に応じ上記以外の金属ま
たは合金粉などを適宜に添附してよい。
たは合金粉などを適宜に添附してよい。
圧粉成形は一般的に2〜3TON/cm2程度の圧力下で行わ
れ、その気孔率は22〜35vol%である。22vol%未満では
有効なサイジングを行い且つ含油などに適した気孔率を
もつ製品を得ることが困難となる。一方35vol%を超え
た気孔率を有する圧粉成形体は焼結取扱中などにおいて
損壊、欠損する可能性が高い。焼結は750〜950℃、特に
750〜850℃の還元性雰囲気で行うが、この焼結温度は鉄
粉を用いた場合の焼結温度より相当に低いものであり、
焼結工程を簡易化する。
れ、その気孔率は22〜35vol%である。22vol%未満では
有効なサイジングを行い且つ含油などに適した気孔率を
もつ製品を得ることが困難となる。一方35vol%を超え
た気孔率を有する圧粉成形体は焼結取扱中などにおいて
損壊、欠損する可能性が高い。焼結は750〜950℃、特に
750〜850℃の還元性雰囲気で行うが、この焼結温度は鉄
粉を用いた場合の焼結温度より相当に低いものであり、
焼結工程を簡易化する。
焼結によってそれなりに変形し、即ち燐青銅を主要原
料として用いる本発明の場合においてもこのような歪み
や変形を避け得ないからサイジングして所要寸法の製品
とする。
料として用いる本発明の場合においてもこのような歪み
や変形を避け得ないからサイジングして所要寸法の製品
とする。
本発明によるものの具体的な製造例について説明する
と以下の通りである。
と以下の通りである。
製造例1. Fe粒子表面にその40wt%に相当したCuを被覆させた銅
被覆鉄粉を準備すると共に、Sn:10.4%、P:0.32%の組
成をもった燐青銅粉を準備し、この銅被覆鉄粉30部、
60部および90部に対して燐青銅粉を70部、40部
および10部の割合で添加混合した原料粉を用いた。こ
れら〜の原料粉における理論成分wt%は次の第1表
の如くである。
被覆鉄粉を準備すると共に、Sn:10.4%、P:0.32%の組
成をもった燐青銅粉を準備し、この銅被覆鉄粉30部、
60部および90部に対して燐青銅粉を70部、40部
および10部の割合で添加混合した原料粉を用いた。こ
れら〜の原料粉における理論成分wt%は次の第1表
の如くである。
又これら〜の原料粉により圧粉成形、焼結した成
形条件、焼結条件、得られた製品の特性値を要約して示
したのが第2〜第4表であって、第2表は原料粉によ
るもの、第3表は原料粉によるもの、第4表は原料粉
によるものである。
形条件、焼結条件、得られた製品の特性値を要約して示
したのが第2〜第4表であって、第2表は原料粉によ
るもの、第3表は原料粉によるもの、第4表は原料粉
によるものである。
即ち成形密度比を65〜75%、焼結温度を800℃〜850℃
として実施したものであるが、端面硬さや圧環強度は焼
結温度が850℃とされることにより大幅に上昇されるこ
とが確認された。即ちこのものの有効多孔率と圧環強度
の関係を要約して示したのが第3図であり、又端面硬さ
と有効多孔率の関係を要約して示したのが第4図であっ
て、有効多孔率が30%を超えるような条件下でも好まし
い強度を確保し得ることが確認された。
として実施したものであるが、端面硬さや圧環強度は焼
結温度が850℃とされることにより大幅に上昇されるこ
とが確認された。即ちこのものの有効多孔率と圧環強度
の関係を要約して示したのが第3図であり、又端面硬さ
と有効多孔率の関係を要約して示したのが第4図であっ
て、有効多孔率が30%を超えるような条件下でも好まし
い強度を確保し得ることが確認された。
製造例2. 粒度が100メッシュ以下の鉄粉に30wt%のCuを被覆し
たものと、Snが10wt%、Pを0.35wt%含有した燐青銅を
準備し、これらの粉末を次の第5表に示すような配合割
合で混合した原料粉とした。
たものと、Snが10wt%、Pを0.35wt%含有した燐青銅を
準備し、これらの粉末を次の第5表に示すような配合割
合で混合した原料粉とした。
上記した第1表による〜の各原料粉は何れも充分
に混合されてから圧粉成形され、即ち2.0TON/cm2程度の
加圧力で外径が10mm、内径4mmの環状軸受体として成形
した。
に混合されてから圧粉成形され、即ち2.0TON/cm2程度の
加圧力で外径が10mm、内径4mmの環状軸受体として成形
した。
これらの圧粉成形体は次いで焼結工程に移され、即ち
最高温度が1050℃を採るようにされた焼結炉に装入し、
820℃のAXガスによる還元性雰囲気で45分間の焼結処理
を行った。
最高温度が1050℃を採るようにされた焼結炉に装入し、
820℃のAXガスによる還元性雰囲気で45分間の焼結処理
を行った。
このようにして得られた各焼結体は次いでサイジング
をなし、気孔率20vol%の製品とした。このような製品
について拡大鏡により検討したが鉄粉粒子は何れも略完
全状態に銅層によって被覆されており、露出部分を実質
的に観し得ないものであった。
をなし、気孔率20vol%の製品とした。このような製品
について拡大鏡により検討したが鉄粉粒子は何れも略完
全状態に銅層によって被覆されており、露出部分を実質
的に観し得ないものであった。
又このようにして得られた各焼結体についてその成分
組成を検討した結果は次の第6表の如くであった。
組成を検討した結果は次の第6表の如くであった。
上記のようにして得た各製品に対し、次いで浸油処理
をなし、即ち−30mmHg程度の真空条件で気孔中の空気を
除去し且つタービン油を含浸させて含油軸受を得た。
をなし、即ち−30mmHg程度の真空条件で気孔中の空気を
除去し且つタービン油を含浸させて含油軸受を得た。
これらの製品に対し、その特性試験を行った。即ち上
記したような各製品と、別に比較材として前記した従来
技術による鉄系焼結軸受および純鉄粉と黄銅粉とを5
0:50の割合で混合し、圧粉成形、焼結してから前記した
各製品の同じ気孔率である20vol%にサンジングしたも
のを準備し、これらの製品〜および比較材に
ついて圧環強度、摩擦係数およびPV値1000kg/cm2・m・
minで40分(この条件で30分程度までは次第に昇温する
が、以後は殆んど昇温せず)連続回転したときの温度上
昇値を測定した結果は次の第7表の如くである。
記したような各製品と、別に比較材として前記した従来
技術による鉄系焼結軸受および純鉄粉と黄銅粉とを5
0:50の割合で混合し、圧粉成形、焼結してから前記した
各製品の同じ気孔率である20vol%にサンジングしたも
のを準備し、これらの製品〜および比較材に
ついて圧環強度、摩擦係数およびPV値1000kg/cm2・m・
minで40分(この条件で30分程度までは次第に昇温する
が、以後は殆んど昇温せず)連続回転したときの温度上
昇値を測定した結果は次の第7表の如くである。
又上記したような本発明による各製品〜および比
較材について湿度80%、温度60℃の耐食性試験を行
い、錆発生の認められるまでの時間を測定した結果は次
の第8表の如くであった。
較材について湿度80%、温度60℃の耐食性試験を行
い、錆発生の認められるまでの時間を測定した結果は次
の第8表の如くであった。
即ちこの製造例のものは銅被覆率が30wt%と製造例1
より少い被覆量のものであるが、それにしても非常に優
れた耐食性を有していることが確認された。
より少い被覆量のものであるが、それにしても非常に優
れた耐食性を有していることが確認された。
製造例3. 前記した製造例2における第5表のによる割合のも
のに対し、外掛けで黒鉛粉末を2wt%含有せしめた以外
はすべて製造例1におけると同じに実施して製品とし
た。
のに対し、外掛けで黒鉛粉末を2wt%含有せしめた以外
はすべて製造例1におけると同じに実施して製品とし
た。
このものについて摩擦係数は0.062であって製造例2
のものより優れた潤滑特性を有していることが確認さ
れ、しかもその圧環強度は26.5kg/cm2であって、強度的
にもこのような軸受材などにおいて要求される要件を充
分に満足しており、好ましい製品があることが確認され
た。
のものより優れた潤滑特性を有していることが確認さ
れ、しかもその圧環強度は26.5kg/cm2であって、強度的
にもこのような軸受材などにおいて要求される要件を充
分に満足しており、好ましい製品があることが確認され
た。
製造例4. 製造例2におけるの鉄粉に対する銅被覆量を20wt%
と40wt%に変更した以外は総べて製造例2におけると同
じに実施した。
と40wt%に変更した以外は総べて製造例2におけると同
じに実施した。
即ち銅被覆量20wt%のものをとし、又この銅被覆量
40wt%のものをとして得られた製品の成分組成は次の
第9表の如くである。
40wt%のものをとして得られた製品の成分組成は次の
第9表の如くである。
即ちCu被覆量の変動に伴い、それぞれの数値はそれな
りに異るとしても、殊更に揮散成分の如きを含有しない
この製造例の場合において実質的な成分組成は製造例1
のものと同様と言える。
りに異るとしても、殊更に揮散成分の如きを含有しない
この製造例の場合において実質的な成分組成は製造例1
のものと同様と言える。
又このものについて圧環強度、摩擦係数、連続回転時
の温度上昇値および製造例1におけると同じ試験条件下
での発錆の認められた時間を求めた結果は次の第10表の
如くである。
の温度上昇値および製造例1におけると同じ試験条件下
での発錆の認められた時間を求めた結果は次の第10表の
如くである。
即ち上記のように鉄粉に対する銅被覆量が変化しても
上記したような特性値は何れも満足すべきものであるこ
とが確認された。
上記したような特性値は何れも満足すべきものであるこ
とが確認された。
「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときは鉄系焼結材に
おけると同等な強度を具備しながら軸材などに対するな
じみ性が銅焼結材におけると同じに良好で、又耐食性な
どにおいて著しく優れた軸受材およびその好ましい製造
法を提供するものであって工業的にその効果の大きい発
明である。
おけると同等な強度を具備しながら軸材などに対するな
じみ性が銅焼結材におけると同じに良好で、又耐食性な
どにおいて著しく優れた軸受材およびその好ましい製造
法を提供するものであって工業的にその効果の大きい発
明である。
図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第1図
と第2図は本発明で用いる銅被覆鉄粉の1例を顕微鏡的
に拡大して示した断面図、第3図は製造例1によるもの
の圧環強度と有効多孔率の関係を要約して示した図表、
第4図は同じく製造例1によるものの表面硬さと有効多
孔率との関係を要約して示した図表、第5図は従来技術
による鉄粉70wt%、銅粉30wt%の割合による製品の表面
性状を顕微鏡的に拡大して示した説明図である。 然してこれらの図面において、1は鉄粉粒子、2は銅粉
粒子、2aは銅被覆ないし銅被覆された鉄粉粒子を示すも
のである。
と第2図は本発明で用いる銅被覆鉄粉の1例を顕微鏡的
に拡大して示した断面図、第3図は製造例1によるもの
の圧環強度と有効多孔率の関係を要約して示した図表、
第4図は同じく製造例1によるものの表面硬さと有効多
孔率との関係を要約して示した図表、第5図は従来技術
による鉄粉70wt%、銅粉30wt%の割合による製品の表面
性状を顕微鏡的に拡大して示した説明図である。 然してこれらの図面において、1は鉄粉粒子、2は銅粉
粒子、2aは銅被覆ないし銅被覆された鉄粉粒子を示すも
のである。
Claims (5)
- 【請求項1】Fe:20〜64wt%、Cu:32.8〜77wt%、Sn:1〜
9wt% を含有すると共に、 P:0.02〜0.9wt% を含有し、しかも前記Feが粉粒状をなし、該粉粒状Feの
周面がその20〜50wt%に相当したCuにより実質的完全状
態にメッキ被覆され、気孔率15〜28vol%とされたこと
を特徴とする焼結合金軸受材。 - 【請求項2】Fe:20〜64wt%、Cu:28.6〜76.5wt%、Sn:
0.75〜8.9wt% を含有すると共に、 P:0.015〜0.9wt% と黒鉛、二硫化モリブデン、鉛のような固体潤滑材の1
種または2種以上を0.5〜5wt%含有し、しかも前記Feが
粉粒状をなし、該粉粒状Feの周面がその20〜50wt%に相
当したCuにより実質的完全状態にメッキ被覆され、気孔
率15〜28vol%とされたことを特徴とする焼結合金軸受
材。 - 【請求項3】20〜50wt%の銅をメッキ被覆した鉄粉100
重量部に対し、Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し
残部がCuおよび不可避的不純物よりなる燐青銅粉を25〜
150重量部添加混合した原料粉を圧粉成形してから焼結
し、次いで気孔率15〜28vol%にサイジングすることを
特徴とする焼結合金軸受材の製造法。 - 【請求項4】20〜50wt%の銅をメッキ被覆した鉄粉100
重量部に対し、Sn:5〜15wt%、P:0.1〜1.5wt%を含有し
残部がCuおよび不可避的不純物よりなる燐青銅粉を18〜
147重量部と黒鉛、二硫化モリブデンまたは鉛のような
固形潤滑材の1種または2種以上を0.5〜5.3重量部を添
加混合した原料粉を圧粉成形してから焼結し、次いで気
孔率15〜28vol%にサイジングすることを特徴とする焼
結合金軸受材の製造法。 - 【請求項5】原料粉を圧粉成形して得られた圧粉成形体
を耐熱性容器に収容すると共に施蓋し、750〜950℃の還
元性雰囲気で焼結する請求項3または4の何れか1つに
記載の焼結合金軸受材の製造法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63083080A JP2539246B2 (ja) | 1988-04-06 | 1988-04-06 | 焼結合金軸受材およびその製造法 |
GB8907752A GB2220420B (en) | 1988-04-06 | 1989-04-06 | Sintered alloy and method for manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63083080A JP2539246B2 (ja) | 1988-04-06 | 1988-04-06 | 焼結合金軸受材およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01255631A JPH01255631A (ja) | 1989-10-12 |
JP2539246B2 true JP2539246B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=13792205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63083080A Expired - Fee Related JP2539246B2 (ja) | 1988-04-06 | 1988-04-06 | 焼結合金軸受材およびその製造法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539246B2 (ja) |
GB (1) | GB2220420B (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19738919C1 (de) | 1997-09-05 | 1999-04-29 | Maxon Motor Gmbh | Verfahren zur Herstellung eines Gleitlagers und Gleitlager |
ES2164526B1 (es) * | 1999-04-23 | 2003-10-16 | Applic Metales Sinter | Material compuesto para cojinetes autolubricantes de altas prestaciones y cojinete obtenido con el mismo. |
US6338907B1 (en) | 1998-08-03 | 2002-01-15 | Tyrolit Schleifmittelwerke Swarovski K.G. | Abrasive tool |
US6245718B1 (en) * | 2000-05-01 | 2001-06-12 | Bearing Sliding Inc. | Composite material for antifriction workpieces |
JPWO2005124171A1 (ja) * | 2004-06-15 | 2008-04-10 | 日本電産サンキョー株式会社 | 焼結軸受及びその製造方法、並びに焼結軸受を備えたモータ |
WO2006080554A1 (ja) | 2005-01-31 | 2006-08-03 | Komatsu Ltd. | 焼結材料、Fe系の焼結摺動材料及びその製造方法、摺動部材及びその製造方法、連結装置 |
JP5772498B2 (ja) * | 2011-10-24 | 2015-09-02 | 日立化成株式会社 | 焼結含油軸受およびその製造方法 |
CN107502808A (zh) * | 2017-07-28 | 2017-12-22 | 义乌市台荣超硬制品有限公司 | 一种全预合金化的金刚石工具胎体粉 |
JP2019167569A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | Ntn株式会社 | 機械部品およびその製造方法 |
JP2021060077A (ja) * | 2019-10-07 | 2021-04-15 | Ntn株式会社 | 焼結含油軸受 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2067221B (en) * | 1979-12-22 | 1984-01-11 | Tokyo Oilless Metal Ind | Sintered alloys |
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1988
- 1988-04-06 JP JP63083080A patent/JP2539246B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1989
- 1989-04-06 GB GB8907752A patent/GB2220420B/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01255631A (ja) | 1989-10-12 |
GB2220420B (en) | 1991-05-29 |
GB2220420A (en) | 1990-01-10 |
GB8907752D0 (en) | 1989-05-17 |
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