JP2539142B2 - 溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法 - Google Patents
溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法Info
- Publication number
- JP2539142B2 JP2539142B2 JP22590492A JP22590492A JP2539142B2 JP 2539142 B2 JP2539142 B2 JP 2539142B2 JP 22590492 A JP22590492 A JP 22590492A JP 22590492 A JP22590492 A JP 22590492A JP 2539142 B2 JP2539142 B2 JP 2539142B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- welding
- manufacturing
- welded
- steel plates
- hot dip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送電用鉄塔等において
溶融亜鉛めっきを施して使用する大形アングル材の製作
方法に関するものである。
溶融亜鉛めっきを施して使用する大形アングル材の製作
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、L300×35(両辺の幅30
0mm、厚さ35mm)程度以上の大形アングル材は、従
来、特注品として製鋼所において圧延ロールにて生産し
ていた。
0mm、厚さ35mm)程度以上の大形アングル材は、従
来、特注品として製鋼所において圧延ロールにて生産し
ていた。
【0003】この他、図4に示すように開先を設けた2
枚の鋼板22,23の端部を縦と横で突き合わせて溶接
し、大形アングル材21とする方法が試みられており、
さらに図5に示すように斜めに切断した鋼板32,33
の傾斜切断面を向かい合わせ、略I形狭開先溶接により
大形アングル材31とする方法(特公平2−43600
号公報参照)が開発されている。
枚の鋼板22,23の端部を縦と横で突き合わせて溶接
し、大形アングル材21とする方法が試みられており、
さらに図5に示すように斜めに切断した鋼板32,33
の傾斜切断面を向かい合わせ、略I形狭開先溶接により
大形アングル材31とする方法(特公平2−43600
号公報参照)が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特注品として圧延ロー
ルで生産する場合、生産量が少ないため、非常に高価な
ものとなり、入手に時間がかかる等の問題がある。
ルで生産する場合、生産量が少ないため、非常に高価な
ものとなり、入手に時間がかかる等の問題がある。
【0005】前述した図4の方法は、溶接金属の収縮に
伴う局部的なひずみや非対称完全溶け込み溶接等によ
り、部材変形が生じやすい等の問題があり実用化が難し
い。
伴う局部的なひずみや非対称完全溶け込み溶接等によ
り、部材変形が生じやすい等の問題があり実用化が難し
い。
【0006】また、図4、図5の方法ともいわゆる完全
溶け込み溶接であるが、溶接量が多く、製作における作
業の段取りが複雑となる他、コスト、作業性の面でも問
題が多い。
溶け込み溶接であるが、溶接量が多く、製作における作
業の段取りが複雑となる他、コスト、作業性の面でも問
題が多い。
【0007】本発明は溶融亜鉛めっきが施される大形ア
ングル材の製作方法に関し、製作作業の簡略化、製作コ
ストの低減、溶接欠陥及び変形の防止を目的としたもの
である。
ングル材の製作方法に関し、製作作業の簡略化、製作コ
ストの低減、溶接欠陥及び変形の防止を目的としたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の溶融亜鉛めっき
用大形アングル材の製作方法は、上述したように問題点
の多い完全溶け込み溶接に代え、部分溶け込み溶接を用
いるものであり、接合面を形成する位置の両端に部材長
手方向に連続する所定深さの開先を設け、この部分を部
分溶け込み溶接することで、2枚の鋼板をL形に一体化
する。
用大形アングル材の製作方法は、上述したように問題点
の多い完全溶け込み溶接に代え、部分溶け込み溶接を用
いるものであり、接合面を形成する位置の両端に部材長
手方向に連続する所定深さの開先を設け、この部分を部
分溶け込み溶接することで、2枚の鋼板をL形に一体化
する。
【0009】2枚の鋼板をL形に一体化する際の形態と
しては、一側に略45度の傾斜面を形成した2枚の鋼板
を、傾斜面でL形に突き合わせるものと、2枚の鋼板の
端部を縦と横でL形に突き合わせるものとがあり、いず
れも必要な強度を得る目的で部分溶け込み溶接により接
合するため、溶接量が少なくなる他、作業の段取りも簡
単になり、コストの低減が図れる。
しては、一側に略45度の傾斜面を形成した2枚の鋼板
を、傾斜面でL形に突き合わせるものと、2枚の鋼板の
端部を縦と横でL形に突き合わせるものとがあり、いず
れも必要な強度を得る目的で部分溶け込み溶接により接
合するため、溶接量が少なくなる他、作業の段取りも簡
単になり、コストの低減が図れる。
【0010】さらに、このようにして一体化した部材の
長手方向端部については、部分溶け込み溶接部間をシー
ル溶接し完全に閉塞し、溶融亜鉛めっきに際し、亜鉛が
浸入するのを防止する。
長手方向端部については、部分溶け込み溶接部間をシー
ル溶接し完全に閉塞し、溶融亜鉛めっきに際し、亜鉛が
浸入するのを防止する。
【0011】
【実施例】次に、図示した実施例について説明する。
【0012】図1は本発明の製作方法の一実施例におけ
る溶接方法を示したものである。本実施例では、鋼板の
幅方向中央部を45度傾けて切断してなる2枚の鋼板
2,3を、図1(a) に示すようにL形に突き合わせ、突
き合わせた両端をMAG溶接、MIG溶接、CO2 溶
接、あるいはサブマージアーク溶接等の多層盛り溶接に
より、部分溶け込み溶接して一体化し、大形アングル材
1を製作する。図1(b) は部分溶け込み溶接部4,5の
詳細を示したもので、図中破線で示した部分が溶接のた
めの開先4a,5aである。
る溶接方法を示したものである。本実施例では、鋼板の
幅方向中央部を45度傾けて切断してなる2枚の鋼板
2,3を、図1(a) に示すようにL形に突き合わせ、突
き合わせた両端をMAG溶接、MIG溶接、CO2 溶
接、あるいはサブマージアーク溶接等の多層盛り溶接に
より、部分溶け込み溶接して一体化し、大形アングル材
1を製作する。図1(b) は部分溶け込み溶接部4,5の
詳細を示したもので、図中破線で示した部分が溶接のた
めの開先4a,5aである。
【0013】部分溶け込み溶接部4,5は部材長手方向
に連続し、その深さd1',d2'を、突き合わせ面の幅
T’(=21/2 T:Tは鋼板2,3の板厚)に対し、そ
れぞれ(1/4)T’以上とし、部分溶け込み溶接部
4,5間は溶接されない状態に残す。深さd1',d2'を
(1/4)T’以上とすることで、接合部において大形
アングル材1として必要な強度が確保される。図中、d
3'は非溶接部の幅に相当し、この場合、(1/2)T’
以下となる。
に連続し、その深さd1',d2'を、突き合わせ面の幅
T’(=21/2 T:Tは鋼板2,3の板厚)に対し、そ
れぞれ(1/4)T’以上とし、部分溶け込み溶接部
4,5間は溶接されない状態に残す。深さd1',d2'を
(1/4)T’以上とすることで、接合部において大形
アングル材1として必要な強度が確保される。図中、d
3'は非溶接部の幅に相当し、この場合、(1/2)T’
以下となる。
【0014】また、本発明に係る大形アングル材1は溶
融亜鉛めっきされるものであり、部材長手方向端部につ
いては、部分溶け込み溶接部4,5間をシール溶接して
完全に閉塞し、大形アングル材1の中に亜鉛が侵入して
割れ等が生じないようにする。図2は図1の方法により
製作された大形アングル材1の外観を示したもので、図
中、6は長手方向端部のシール溶接部である。
融亜鉛めっきされるものであり、部材長手方向端部につ
いては、部分溶け込み溶接部4,5間をシール溶接して
完全に閉塞し、大形アングル材1の中に亜鉛が侵入して
割れ等が生じないようにする。図2は図1の方法により
製作された大形アングル材1の外観を示したもので、図
中、6は長手方向端部のシール溶接部である。
【0015】図3は本発明の製作方法の他の実施例にお
ける溶接方法を示したものである。本実施例では、図3
(a) に示すように2枚の鋼板12,13の端部を縦と横
でL形に突き合わせ(横向きの鋼板13の上面端部に、
鋼板12の一側面を縦に突き合わせ)、突き合わせ部分
をMAG溶接、MIG溶接、CO2 溶接、あるいはサブ
マージアーク溶接等の多層盛り溶接により、部分溶け込
み溶接して一体化し、大形アングル材11を製作する。
図3(b) は部分溶け込み溶接部14,15の詳細を示し
たもので、図中破線で示した部分が溶接のための開先1
4a,15aである。
ける溶接方法を示したものである。本実施例では、図3
(a) に示すように2枚の鋼板12,13の端部を縦と横
でL形に突き合わせ(横向きの鋼板13の上面端部に、
鋼板12の一側面を縦に突き合わせ)、突き合わせ部分
をMAG溶接、MIG溶接、CO2 溶接、あるいはサブ
マージアーク溶接等の多層盛り溶接により、部分溶け込
み溶接して一体化し、大形アングル材11を製作する。
図3(b) は部分溶け込み溶接部14,15の詳細を示し
たもので、図中破線で示した部分が溶接のための開先1
4a,15aである。
【0016】部分溶け込み溶接部14,15は部材長手
方向に連続し、その深さd1 ,d2を、突き合わせ面の
幅T(鋼板12の板厚に相当)に対し、それぞれ(1/
4)T以上とし、部分溶け込み溶接部14,15間は溶
接されない状態に残す。深さd1 ,d2 を(1/4)T
以上とすることで、接合部において大形アングル材11
として必要な強度が確保される。図中、d3 は非溶接部
の幅に相当し、この場合、(1/2)T以下となる。
方向に連続し、その深さd1 ,d2を、突き合わせ面の
幅T(鋼板12の板厚に相当)に対し、それぞれ(1/
4)T以上とし、部分溶け込み溶接部14,15間は溶
接されない状態に残す。深さd1 ,d2 を(1/4)T
以上とすることで、接合部において大形アングル材11
として必要な強度が確保される。図中、d3 は非溶接部
の幅に相当し、この場合、(1/2)T以下となる。
【0017】また、大形アングル材11の部材長手方向
端部については、図1の場合と同様、部分溶け込み溶接
部14,15間をシール溶接して完全に閉塞する。
端部については、図1の場合と同様、部分溶け込み溶接
部14,15間をシール溶接して完全に閉塞する。
【0018】
【発明の効果】 アングル材としての強度を確保するのに十分な範囲
で、完全溶け込み溶接に代え、部分溶け込み溶接を行う
ため、溶接量が少なく、作業の段取りも簡単に済み、コ
ストの低減、製作工既期の短縮が図れる。
で、完全溶け込み溶接に代え、部分溶け込み溶接を行う
ため、溶接量が少なく、作業の段取りも簡単に済み、コ
ストの低減、製作工既期の短縮が図れる。
【0019】 鋼板を加工し、溶接によりL形の大形
アングル材を製作するため、圧延ロールで特注品として
製作する場合に比べ、大幅なコスト削減が可能である。
アングル材を製作するため、圧延ロールで特注品として
製作する場合に比べ、大幅なコスト削減が可能である。
【0020】 溶接量が少ないため、溶接ひずみ等の
起因する欠陥、変形等が生じにくい。 部材長手方向端部をシール溶接して閉塞させること
で、溶融亜鉛めっきに際して部材中への亜鉛の浸入が防
止される。
起因する欠陥、変形等が生じにくい。 部材長手方向端部をシール溶接して閉塞させること
で、溶融亜鉛めっきに際して部材中への亜鉛の浸入が防
止される。
【図1】(a) は本発明の一実施例における大形アングル
材製作のための溶接方法を示す断面図、(b) はその要部
拡大図である。
材製作のための溶接方法を示す断面図、(b) はその要部
拡大図である。
【図2】図1の方法によって製作された大形アングル材
の外観を示す斜視図である。
の外観を示す斜視図である。
【図3】(a) は本発明の他の実施例における大形アング
ル材製作のための溶接方法を示す断面図、(b) はその要
部拡大図である。
ル材製作のための溶接方法を示す断面図、(b) はその要
部拡大図である。
【図4】従来の大形アングル材の製作方法の一例を示す
断面図である。
断面図である。
【図5】従来の大形アングル材の製作方法の他の例を示
す断面図である。
す断面図である。
1…大形アングル材、2,3…鋼板、4,5…部分溶け
込み溶接部、4a,5a…開先、6…シール溶接部、1
1…大形アングル材、12,13…鋼板、14,15…
部分溶け込み溶接部、14a,15a…開先
込み溶接部、4a,5a…開先、6…シール溶接部、1
1…大形アングル材、12,13…鋼板、14,15…
部分溶け込み溶接部、14a,15a…開先
Claims (2)
- 【請求項1】 一側に略45度の傾斜面を形成した2枚
の鋼板を、前記傾斜面でL形に突き合わせて一体化して
なる大形アングル材の製作方法であって、前記切断面に
沿った両端に部材長手方向に連続する所定深さの開先を
設け、該開先部を部分溶け込み溶接して前記2枚の鋼板
を一体化するとともに、部材長手方向端部の部分溶け込
み溶接部間をシール溶接により完全に閉塞することを特
徴とする溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法。 - 【請求項2】 2枚の鋼板の端部を縦と横でL形に突き
合わせて一体化してなる大形アングル材の製作方法であ
って、前記2枚の鋼板の突き合わせ面に沿った両端に部
材長手方向に連続する所定深さの開先を設け、該開先部
を部分溶け込み溶接して該2枚の鋼板を一体化するとと
もに、部材長手方向端部の部分溶け込み溶接部間をシー
ル溶接により完全に閉塞することを特徴とする溶融亜鉛
めっき用大形アングル材の製作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22590492A JP2539142B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22590492A JP2539142B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0679454A JPH0679454A (ja) | 1994-03-22 |
JP2539142B2 true JP2539142B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=16836714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22590492A Expired - Fee Related JP2539142B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539142B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009022963A (ja) | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Ihi Corp | 溶接方法及び鋼床版 |
CN116591349A (zh) * | 2023-05-16 | 2023-08-15 | 中铁建设集团有限公司 | 一种抗震幕墙钢结构支座及安装方法 |
-
1992
- 1992-08-25 JP JP22590492A patent/JP2539142B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0679454A (ja) | 1994-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100419368B1 (ko) | 철골구조물의 일측용접방법 | |
JP3205647B2 (ja) | Al系部材の高密度エネルギビーム溶接法 | |
US5393956A (en) | Method for butt welding at least two metal sheets | |
WO1992005907A2 (en) | Method of welding a first to a second metal plate | |
JP2539142B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき用大形アングル材の製作方法 | |
JPH0471634B2 (ja) | ||
JP3648489B2 (ja) | 鉄骨構造物の柱梁接合部の片側溶接方法 | |
JP3420181B2 (ja) | 鉄骨構造物の開先形成片側溶接方法 | |
CA1243456A (en) | Method for producing a clad plate by rolling | |
JPH09308975A (ja) | ボックス型鋼構造材の製造方法 | |
JPH0639581A (ja) | T形継手パネルの溶接歪防止法 | |
JPS59206190A (ja) | 溶接方法 | |
SU835678A1 (ru) | Способ изготовлени сварных конструк-ций | |
JP3052036B2 (ja) | 電縫管製造設備におけるストリップの溶接方法 | |
JPH034305B2 (ja) | ||
JPH04157072A (ja) | 異材接合方法 | |
JP2006334641A (ja) | 薄板の縁継手レーザ溶接方法 | |
JPH01166892A (ja) | 2極式エレクトロスラグ溶接方法 | |
JPH0681395A (ja) | 梁の溶接方法 | |
JPH0342994B2 (ja) | ||
JPH05309492A (ja) | プレートジョイント用裏当金 | |
JP2003136238A (ja) | 溶接方法 | |
JPS6119354B2 (ja) | ||
JPH0471794A (ja) | 溶接方法 | |
JPS58188578A (ja) | 閉鎖断面柱の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |