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JP2522802Y2 - 2段ターボ過給エンジンの過給圧制御装置 - Google Patents

2段ターボ過給エンジンの過給圧制御装置

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Publication number
JP2522802Y2
JP2522802Y2 JP1989058614U JP5861489U JP2522802Y2 JP 2522802 Y2 JP2522802 Y2 JP 2522802Y2 JP 1989058614 U JP1989058614 U JP 1989058614U JP 5861489 U JP5861489 U JP 5861489U JP 2522802 Y2 JP2522802 Y2 JP 2522802Y2
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JP
Japan
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pressure
exhaust
stage
supercharging
engine
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Application number
JP1989058614U
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JPH02149831U (ja
Inventor
利之 前原
照男 熊井
忍 石山
一義 石坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH02149831U publication Critical patent/JPH02149831U/ja
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、2基の排気ターボチャージャを直列接続し
た2段ターボ過給エンジンにおける、効率を重視した過
給圧の制御装置に関する。
〔従来の技術〕
たとえば特開昭59−82526号公報や実開昭61−57135号
公報に記載されているように、従来の2段ターボ過給エ
ンジンの制御装置の多くは第5図に概要を示すような構
成を有しており、第6図に示すような作動特性を有して
いる。
すなわち、第5図において、1はエンジン、2は排気
通路、3は高圧段タービン、4はその排気通路、5は低
圧段タービン、6は低圧段コンプレッサ、7は1段圧縮
後の給気通路、8は高圧段コンプレッサ、9は給気通
路、91は給気冷却器、12はその下流側の給気通路を示
す。21は高圧段タービン3のバイパス通路、22はその通
路を開閉するバイパス弁、24は弁22のアクチュエータで
圧縮発条を収容する第1室24aと、それに対してダイヤ
フラムで区切られている第2室24bとを有する。41は低
圧段タービン5のバイパス通路、42はその通路を開閉す
るウェイストゲート弁、43は弁42のアクチュエータで、
圧縮発条を収容する第1室43aと、それに対してダイヤ
フラムで区切られている第2室43bとを有する。また、7
1は高圧段コンプレッサ8のバイパス通路、72はその通
路を開閉する給気バイパス弁、73は弁72のアクチュエー
タで、第1室73aと、それに対してダイヤフラムで区切
られ且つ圧縮発条を収容する第2室73bとを有する。ア
クチュエータ24の第2室24bには高圧段コンプレッサ8
の出口圧P9が供給され、アクチュエータ43の第2室43b
及びアクチュエータ73の第1室73aには低圧段コンプレ
ッサ6の出口圧P7が供給され、各弁22,42,72を制御して
いる。
第6図は従来技術について全負荷時における作動特性
を示したもので、PAは過給圧の目標値、P2,P4は排気通
路2及び4における排気圧、P7,P9はそれぞれ給気通路
7及び9における給気圧(過給圧)を示し、横軸にエン
ジン1の回転数(rpm)をとり、縦軸に圧力をとってい
る。A,B,C,D,Eの各点は後述の第4図における同じ点に
対応するもので、たとえば、Aは回転数0の点、Bは2,
000rpm、Cは2,800rpm、Dは3,200rpm、Eは最高回転数
で4,400rpmの点をそれぞれ示している。
エンジン1の低回転域から中間の回転域にかけては、
排気流量が少ないので主として小容量の高圧段タービン
3が排気のエネルギを回収して高圧段コンプレサ8を駆
動し、給気を圧縮する。それによって過給圧P9は目標値
PAに達するまで急速に立ち上がり、目標値に達したとこ
ろで圧力P9が加えられているアクチュエータ24の作動に
より排気バイパス弁22が開きはじめ、高圧段タービンへ
流入する排気の一部をバイパスして高圧段タービン3の
回転数を減少させる。それによって過給圧P9は目標値PA
において略一定に保持される。エンジン1の回転数が増
加するに従がい、低圧段タービン5も仕事をはじめ、低
圧段コンプレッサ6を駆動するので、その出口圧P7は第
6図に示すように徐々に高くなり、やがて目標値PAに達
する。この間に高圧段タービンのバイパス弁22の排気バ
イパス量が増大し、さらに、給気バイパス弁72もアクチ
ュエータ73に供給される圧力P7の増大とともに開度を増
して、エンジンの回転数がDrpmとなったとき、圧力P7
目標値PAに達するので、ここで、高圧段タービン3と同
コンプレッサ8の各バイパス弁22及び72の開度を最大と
して、実質的に低圧段タービン5と同コンプレッサ6に
よる効率の高い1段過給の状態とする。エンジン1の回
転数が更に上昇すると、低圧段コンプレッサ6の出口圧
P7が更に上昇するので、そのときはP7を受入れているア
クチュエータ43によりウェイストゲート弁42が開いて、
過給圧P7が目標値PAに保持されるように低圧段タービン
5の回転数を制御する。
〔考案が解決しようとする課題〕
従来技術においては、エンジン1の回転数Dにおいて
低圧段コンプレッサ6の出口圧P7が目標値に達するま
で、小容量の高圧段コンプレッサが高速回転してその出
口圧P9を目標値PAに保持している。高圧段タービン3も
エンジン1の低回転のときから過給効果が生じるように
小容量となっているし、D点付近になると高圧段タービ
ン3及び同コンプレッサ8の効率のよい回転数域を超え
ているために、ポンピングロスが増大し排気通路2にお
ける排気圧P2は第6図に示すように非常に高くなる。し
たがって、エンジン1も排気抵抗の増大のために、燃焼
室におけるガス交換が完全に行なわれなくなり、体積効
率が低下して、過給圧は保持されても、エンジン全体の
綜合的な効率が低下し、燃費率が悪化する。
高圧段のタービン3や同コンプレッサ8の容量を大き
くすると、このような効率低下を緩和することができる
けれども、こんどはエンジン1の低回転時において過給
圧を高めることができなくなるので、低速トルクの小さ
いエンジンとなる。したがって、一般的には、低速トル
クの向上のために高圧段タービンのスクロール面積を小
さくすると共に、高速性能の向上のために低圧段タービ
ンのスクロール面積を大きくするというように、高圧段
タービン3と低圧段タービン5のサイズの比を大きくと
る傾向があるから、2段過給から1段過給に切り換わる
インターセプト点前の第6図におけるB点からD点付近
にかけての中速域では、燃費率の悪化は避けられず、ト
ルクも効率と共に低下する場合がある。
本考案は、従来技術におけるこの問題点を解決するた
めになされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、2段過給状態から1段過給状態に移るとき
に、従来のように単に過給圧が目標値に合致するように
高圧段タービンのバイパス通路の排気バイパス弁を開弁
させただけでは、エンジンの背圧が実際に十分に低下せ
ず、燃費率や運転性能を高めることができないという事
実を実験によって確認した結果なされたものであって、
本考案の2段ターボ過給エンジンの過給圧制御装置は、
給気を加圧する低圧段ターボチャージャと、該低圧段タ
ーボチャージャにおいて加圧された給気をさらに加圧し
てエンジンに送る高圧段ターボチャージャと、該高圧段
ターボチャージャの排気タービンをバイパスする排気バ
イパス通路と、該バイパス通路中に設けられた排気バイ
パス弁と、2段過給状態から1段過給状態に移るところ
で、検出された過給圧とエンジンの回転数に対応して設
定された適正な過給圧との差に応じて前記排気バイパス
弁を開弁させることにより、過給圧を目標過給圧よりも
適正量だけ減圧せしめるように作動する排気バイパス弁
駆動装置とから構成されている。
〔作用〕 本考案による2段ターボ過給エンジンは前記のような
構成を有するから、エンジンが低速回転しているときは
高圧段と低圧段のターボチャージャによる2段過給を、
また高速回転しているときは低圧段ターボチャージャの
みによる1段過給を行なう。そして、2段過給と1段過
給の切換えは高圧段タービンの排気バイパス通路に設け
られた排気バイパス弁を駆動する排気バイパス弁駆動装
置によって、その排気バイパス弁の開度を増加させるこ
とにより、過給圧を目標値よりも下降させ、それによっ
て排気圧を平坦化させる。
〔実施例〕
本考案の1実施例を示す第1図において、1は過給を
受けるエンジン、2はその排気通路、3は高圧段の小容
量排気タービン、4はその排気通路、5は低圧段の大容
量排気タービン、6は低圧段の大容量コンプレッサで、
前記排気タービン5と回転軸によって連結されて低圧段
ターボチャージャLを構成する。7は低圧段コンプレッ
サ6によって加圧された空気のための給気通路、8は高
圧段の小容量コンプレッサで、前記排気タービン3と回
転軸によって連結された高圧段ターボチャージャHを構
成する。9は高圧段コンプレッサによって加圧された空
気のための給気通路、10は大要以上の構成を有する2段
ターボ過給エンジンの過給圧制御を司どる電子式制御装
置(ECU)であって、いずれも詳細は後述する。
エンジン1の排気が流れる排気通路2には、高圧段タ
ービン3に対する排気バイパス通路21が分岐して設けら
れ、それを開閉制御する排気バイパス弁22が配置され
る。第2図において拡大して示すように該弁を作動させ
るために前段側に設けられる第1のアクチュエータ23
は、その前壁を貫通するロッド23cと該ロッド右端に取
付けられるダイヤフラム(又はベローズ)23dを有し、
該ダイヤフラムはアクチュエータ23内を第1室23aと第
2室23bに区画していて、第1室23a内には比較的弱い圧
縮発条23eが挿入されており、バイパス弁22を閉弁方向
に付勢している。第1のアクチュエータ23の後段側には
第2のアクチュエータ25が直列的に付設されており、そ
の前壁を貫通するロッド25cの左端は、第1のアクチュ
エータ23のロッド23cの右端に当接している。ロッド25c
右端にはアクチュエータ25内を第1室25aと第2室25bに
区画するダイヤフラム(又はベローズ)25dが取付けら
れており、第1室25a内には第1のアクチュエータの圧
縮発条23eよりも強い圧縮発条25eが挿入されている。な
お、第2図において、23d′,23d″,25d′及び25d″は、
いずれもダイヤフラムの変形量を規制し、それを保護す
るスペーサであり、23g及び25gはロッドのためのガイ
ド、23fは三方弁93への接続管を示す。
排気通路4には低圧段タービン5に対する排気バイパ
ス通路41が分岐して設けられ、それを開閉制御するウェ
イストゲート弁42が配置される。該弁を作動させるため
に設けられるアクチュエータ43は、その前壁を貫通する
ロッド43cと該ロッドの右端に取付けられるダイヤフラ
ム(又はベローズ)43dを有し、該ダイヤフラムはアク
チュエータ43内を第1室43aと第2室43bに区画してい
て、第1室43a内には圧縮発条43eが挿入されている。51
は低圧段タービン5から出る排気を放出する排気管、61
は図示されないエアクリーナ等を経て新鮮な空気を低圧
段コンプレッサ6へ供給する給気管を示す。
低圧段コンプレッサ6が加圧した空気を吐出する給気
通路7には、高圧段コンプレッサ8に対する給気バイパ
ス通路71が分岐して設けられ、それを開閉制御する給気
バイパス弁72が配置される。該弁を作動させるために設
けられるアクチュエータ73は、その下端壁を貫通するロ
ッド73cと、該ロッドの上端に取付けられるダイヤフラ
ム(又はベローズ)73dを有し、該ダイヤフラムはアク
チュエータ73内を第1室73aと第2室73bに区画してい
て、第2室73b内には圧縮発条73eが挿入されている。
給気通路9には管96が接続され、その圧力P9を前述の
アクチュエータ25の第2室25bへ供給していると共に、
給気通路9には管93′が接続され、その圧力P9を前述の
電磁式三方弁93へ供給する。電磁式三方弁93はECU 10に
よって切換弁として作動し、高圧である給気通路9の圧
力P9と低圧である大気圧とを択一的にアクチュエータ23
の第2室23bへ供給することができるほかECU 10によっ
てデューティ制御を受け、この高圧P9と低圧である大気
圧の間の任意の圧力を前述のアクチュエータ23の第2室
23bへ供給することができる。
また、給気通路7の圧力P7が管74によって取り出され
て電磁式三方弁75に供給され、該三方弁は圧力P7又は大
気圧(又は真空ポンプなどによる負圧)のいずれかをア
クチュエータ73の第1室73aに供給するようになってい
ると共に、給気通路9の圧力P9が管96′によって取り出
されて電磁式三方弁97に供給され、該三方弁は圧力P9
は大気圧のいずれかをアクチュエータ73の第2室73bに
供給するようになっている。
この実施例においては、ウェイストゲート弁42のアク
チュエータ43の第2室43bは管98によって、給気通路7
の圧力P7を受け入れるようになっている。
ECU 10の制御出力信号は、出力ポート102から駆動回
路Dを介して電磁式三方弁93,97,75等へ伝達される。い
うまでもなく、制御系統の切換え手段であるこれらの電
磁式三方弁は、同様な作動をする空気圧式などの三方弁
等に置きかえることができる。
11はエンジン1の回転数センサ、13はスロットル開度
センサのような負荷センサ、14は、給気冷却器91の下流
の給気マニホルドのような給気通路12の圧力P9′を検出
する圧力センサであって、これらは必要な場合はA/D変
換器を介して、ECU 10の入力ポート101へ検出値を入力
する。
次に第1図及び第2図に示された実施例の作動を、EC
U 10の制御プログラムを示した第3図のフローチャート
に沿って説明する。
ECU 10における制御プログラムは、一定の短い時間毎
か、或いはクランクシャフトの1回転のような時間毎に
繰返し実行される。第3図において、プログラムがスタ
ートすると、まずステップ201において回転数センサ11
やスロットル開度センサ13の検出値が読み込まれ、ステ
ップ202においてエンジンの回転数の検出値Neが回転数
の設定値NeB及びNeCと比較される。回転数NeBは従来技
術について説明した第6図のB点に相当するもので、排
気通路2の排気圧P2が急上昇を始める点のエンジン回転
数であり、同じくNeCはP2がピークに達するC点の回転
数である。
ステップ202において、Neが問題となるNeBとNeCの間
にあると判定されたときは、ステップ203に進み、こん
どはスロットル開度の検出値Tiが全開あるいはそれに近
い設定値TiFと比較される。いまだスロットル弁が全開
でないときは繰返しチェックされるが、全開であると判
定されるとステップ204に進み、圧力センサ14によって
検出されるエンジン1の給気マニホルド12における給気
圧(過給圧)P9′が読み込まれ、次にステップ205にお
いてROMに記憶させてあるマップから適正な過給圧P9
を読み込み、ステップ206においてP9′とP9″の差を計
算して、その絶対値を許容範囲の設定値αと比較する。
差がαより小であれば問題はないが、差がαよりも大で
あると判定されるとステップ207において電磁式三方弁9
3を駆動するデューティ比が計算され、ステップ208にお
いて出力ポート102から駆動回路Dを経て三方弁93へ制
御パルスが送出される。
その結果、アクチュエータ23の第2室23bには、給気
通路9の圧力P9が、大気を所定の割合(デューティ比)
で混合することによって減圧された状態で供給され、圧
縮発条23eに抗してロッド23cを第1図及び第2図におい
て左方へ制御された量だけ押進させて、排気バイパス弁
22を元の開度から更に部分的に開く。元の開度はアクチ
ュエータ25の第2室25bに作用している給気圧P9によっ
て定まる。それによって高圧段タービン3は減速し、コ
ンプレッサ8の出口圧P9あるいは給気通路12の圧力P9
は所定量だけ減少して第4図のB−C間のように落ち込
みを呈し、このP9′の値は圧力センサ14で監視されてい
る。このフィードバック制御はステップ201に戻って繰
り返され、第4図に示すような所定の圧力値に近付けら
れる。
高圧段ターボチャージャHが部分的にバイパスされる
ことから排気通路2における排気圧P2の値も低減し、第
6図のB−C間のようなピークは消失して第4図のB−
C間のように平坦となる。このことによってエンジン1
の燃費率が改善され、また効率が上昇することにより、
トルクの低下は問題にならない程度にとどまる。
なお第3図のフローチャートのステップ202におい
て、エンジン回転数Neが問題となるB−C間にないと判
定されたときはステップ211に進み、回転数NeがC点よ
りも大であれば、ステップ212においてECU 10により電
磁式三方弁93を制御して、アクチュエータ23の第2室23
bに給気圧P9のみを導通させ、大気の混入を遮断する。
これによって、排気バイパス弁22は第4図のC点におい
て一挙に全開位置をとり、高圧段排気タービン3を無力
化する。このとき、ほぼ同時にECU 10によって三方弁97
を切換えてアクチュエータ73の第2室73bを大気に開放
すると共に、三方弁75を切換えてアクチュエータ73の第
1室73aに高まった給気圧P7を導入するので、給気バイ
パス弁72も全開して高圧段ターボチャージャHは完全に
バイパスされ、低圧段ターボチャージャLのみによる効
率の高い1段過給の状態に移行する。このときの給気圧
P9あるいは過給圧P9′の変化は第4図C−D間のように
給気圧P7の線に沿って上昇し、目標値PAに達したあとは
一定に保持される。
第3図のステップ211においてエンジン回転数Neが第
6図や第4図におけるC点の回転数NeCよりも小さいと
判定された場合は、ステップ202における条件と併せ
て、NeがB点の回転数よりも小さい(Ne<NeB)という
ことになるから、ステップ213に進んでECU 10は三方弁9
3を制御し、アクチュエータ23の第2室23bを大気に開放
する。それによって、発条23cはロッドcを右方へ推進
させ、排気バイパス弁22を全閉として、排気通路2の排
気の全量を高圧段タービンに供給し、低流量の排気でも
比較的高い給気圧(過給圧)P9を発生させる。
以上述べた実施例においては、アクチュエータ23の第
2室23bに高い制御用流体圧としての給気圧P9、低い制
御用流体圧としての大気圧、又は、それらの適正な割合
の混合による中間の圧力を供給する場合について述べた
が、このように正圧のみによる制御のほかに、何らかの
負圧源を利用できる場合は、たとえばアクチュエータ23
の第1室23aに、電磁式三方弁によって、負圧(低
圧)、大気圧(高圧)、又は、三方弁のデューティ制御
によって得られるそれらの中間の弱い負圧のいずれかを
作用させて、前記と同様な作動を行なわせることもでき
る。
いずれにしても、本考案の実施例は、排気圧P2が異常
に高くなる領域、すなわちエンジン1の回転数B−Cの
範囲において、排気バイパス弁22のアクチュエータにか
かる制御流体の圧力を調節することにより、排気バイパ
ス弁22を部分的に開き(アクチュエータ25によって部分
的に開いているときいは追加開度を与え)、給気圧P9
目標値PAよりも減圧して、第4図のB−C間のように制
御する点に特徴があり、その結果得られる過給圧P9′は
圧力センサ14により検出され(或いは排気通路の排気圧
P4を別の圧力センサで検出してもよい)、ECU 10にフィ
ードバックして適正な過給圧や排気圧になるように制御
するので、排気圧P2のピークは解消し、エンジン1の排
気抵抗が減少して効率が良くなり、燃費率も改善され
る。
要するに、排気圧P2の高さとポンピングロスの大き
さ、従って燃費との関係は一義的であって、排気圧P2
高くなると排気ガスが排出され難くなるためにポンピン
グロスが増加して燃費が急激に悪化するので、第4図に
示すように排気圧P2は所定値よりも高くならないように
したいという要求があり、本考案はその要求に応えるた
めに、検出された過給圧とエンジンの回転数に対応して
設定された適正な過給圧との差に応じてバイパス弁22を
開弁させる。より具体的に言えば、第6図に示すよう
に、エンジン回転数が高い時ほど排気圧P2が高くなると
いう現象が認められることから、エンジン回転数が高い
時ほど適正な過給圧を低く設定することによって、ポン
ピングロスによる燃費の悪化を効果的に防止することが
できる。
〔考案の効果〕
本考案によって、2段過給から1段過給に切換わる前
の回転領域において生じがちな排気圧の高まりを抑制す
ることができるため、高圧段タービンにはスクロール面
積のより小さいものを使用して、エンジンの低回転域か
ら過給効果が現われるようにしてトルクを高めると共
に、低圧段タービンにはスクロール面積のより大きいも
のを使用して、エンジンの高回転域において1段過給と
なったときの過給率を高め、高速回転における高いトル
クを得るなど、高低両域の性能を改善することを可能と
する。
中速域では問題点を解消するために過給圧を多少減ず
ることになるが、排気圧の上昇を抑えると共に低圧段及
び高圧段の各コンプレッサの綜合的な効率を上げること
が可能となるので、燃費率や運転性が向上し、トルクも
大きな落ち込みをみせることがなく、むしろ増大する場
合もある。
また、中速域である程度過給圧を低減させる結果、エ
ンジンの最大筒内圧を低下させることとなり、強度や振
動の面等で有利となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の全体構成図、第2図はその
要部の拡大断面図、第3図は制御プログラムを示すフロ
ーチャート、第4図は本考案の作動特性を示す線図、第
5図は従来例を示す全体構成図、第6図は従来例の作動
特性を示す線図である。 1…エンジン、2…排気通路、3…高圧段排気タービ
ン、5…低圧段排気タービン、6…低圧段コンプレッ
サ、7…給気通路、8…高圧段コンプレッサ、9…給気
通路、10…電子式制御装置(ECU)、11…回転数セン
サ、12…給気通路(給気マニホルド)、13…負荷センサ
(スロットル開度センサ)、14…圧力センサ、21…排気
バイパス通路、22…排気バイパス弁、23,24,25…アクチ
ュエータ、42…ウェイストゲート弁、43…アクチュエー
タ、72…排気バイパス弁、73…アクチュエータ、75…電
磁式三方弁、91…給気冷却器、93,97…電磁式三方弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 石坂 一義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−113829(JP,A) 特開 昭60−40728(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】給気を加圧する低圧段ターボチャージャ
    と、該低圧段ターボチャージャにおいて加圧された給気
    をさらに加圧してエンジンに送る高圧段ターボチャージ
    ャと、該高圧段ターボチャージャの排気タービンをバイ
    パスする排気バイパス通路と、該バイパス通路中に設け
    られた排気バイパス弁と、2段過給状態から1段過給状
    態に移るところで、検出された過給圧とエンジンの回転
    数に対応して設定された適正な過給圧との差に応じて前
    記排気バイパス弁を開弁させることにより、過給圧を目
    標過給圧よりも適正量だけ減圧せしめるように作動する
    排気バイパス弁駆動装置とから構成された2段ターボ過
    給エンジンの過給圧制御装置。
JP1989058614U 1989-05-23 1989-05-23 2段ターボ過給エンジンの過給圧制御装置 Expired - Lifetime JP2522802Y2 (ja)

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JP1989058614U JP2522802Y2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 2段ターボ過給エンジンの過給圧制御装置

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