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JP2521377Y2 - 変速機操作装置 - Google Patents

変速機操作装置

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Publication number
JP2521377Y2
JP2521377Y2 JP1990092499U JP9249990U JP2521377Y2 JP 2521377 Y2 JP2521377 Y2 JP 2521377Y2 JP 1990092499 U JP1990092499 U JP 1990092499U JP 9249990 U JP9249990 U JP 9249990U JP 2521377 Y2 JP2521377 Y2 JP 2521377Y2
Authority
JP
Japan
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piston
oil
damper
piston rod
force
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1990092499U
Other languages
English (en)
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JPH0449262U (ja
Inventor
和男 金居
Original Assignee
自動車機器株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 自動車機器株式会社 filed Critical 自動車機器株式会社
Priority to JP1990092499U priority Critical patent/JP2521377Y2/ja
Publication of JPH0449262U publication Critical patent/JPH0449262U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2521377Y2 publication Critical patent/JP2521377Y2/ja
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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Actuator (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本考案は主として自動車等に用いられるシフト用の変
速機操作装置に係り、特に変速機のシフト時(ギヤ投入
時)における同期機構の同期負荷の急減にともない、変
速機操作装置のピストンロッドが急加速するのを防止す
るため、ピストンロッドのシフト力を減衰させるオイル
ダンパ機構を備えた変速機操作装置に関する。
b.従来の技術 変速機の操作は、一般的にセレクト操作に比べてシフ
ト操作に大きな力を要する。このため、特に大型の変速
機を有するバスやトラックなどでは、変速機操作装置が
取付けられ、軽い力でスムーズなシフト操作ができるよ
うになっている。なお、上述の変速機としては、変速ギ
ヤを同期させた後に噛合させるいわゆる同期式のものが
広く用いられている。
この種の同期式の変速機の操作装置にあっては、エア
ー等の圧縮性流体を作動圧として使用しているため、変
速機の同期動作の時、同期機構が直ちに同期状態となっ
た場合には低出力で変速機が作動するが、同時に時間が
かかる場合(同期しにくい時)には、シリンダ内に最大
圧が溜め込まれるため、変速機操作装置のシフトレバー
(ストライカ)や変速機のギヤシフトフォーク等に過大
な力が作用してベンディングを生じる。このような過大
な力が作用している時に同期状態になると、負荷が急減
するため、この力が急に開放される。このため、操作装
置のピストンロッドが同期完了後に急加速し、その結
果、変速ギヤのドッグ歯やギヤシフトフォーク等に衝撃
が作用して機械的損傷を生じ、耐久性の大幅な低下を招
来するといった大きな問題点があった。さらに、変速ギ
ヤのドッグ歯等に衝撃力が作用して、不快な騒音を生じ
るといった問題点もあった。なお、ギヤシフト開始から
同期完了後は作動力を小さく切換えるようなコントロー
ルを行なえば、上述の如く不都合は生じないが、作動力
を付与する手段が既述の如く圧縮性流体であるため、そ
のようなコントロールを行なうのは実際上極めて困難で
ある。
また、同期動作時においても、同期機構のシンクロリ
ングにシフトスリーブが急速に当り、その後もエアーシ
リンダにて強く押し付けられるため、これらの間に早期
摩耗を生じる不都合があった。
そこで、ニュートラル位置から同期完了後のギヤ投入
前まではピストンロッドが急作動され、同期完了後のギ
ヤ投入時にはオイルダンパ機構の作用によりピストンロ
ッドが急加速されることなく緩慢に作動させるように構
成した変速機操作装置が従来より提案されている。
c.考案が解決しようとする課題 上述のオイルダンパ機構にあっては、オイルの粘性
と、このオイルが流通するオリフィス又は隙間の大きさ
によってダンパ特性が変化するので、従来では、安定し
たダンパ力を得るために次のような対策を採るようにし
ていた。すなわち、オイルの粘性は温度に応じて変化
し、低温時にはオイルの粘性が大きくなってダンパのき
き過ぎを生じるので、粘度変化の少ない比較的高価なシ
リコンオイルを使用すると共に、オリフィス又は隙間の
寸法を所定の範囲内に設定すべく高い精度で加工を行な
うようにしているのが実状である。このため、装置の製
造コストが高くなってしまうという問題点があった。
本考案は、このような問題点を解消するためになされ
たものであって、その目的は、温度変化に対して粘度変
化の大きなオイルをダンパ液(作動液)として使用して
も何ら支障を生じることがない上に、装置の大型化を招
来することがなく、しかも、高精度の加工を必要とせ
ず、従って低コストで済むような変速機操作装置を提供
することにある。
d.課題を解決するための手段 上述の目的を達成するために、ピストンの両側に形成
された一対の圧力室に圧力流体を給排してシリンダ内の
ピストンロッドをストロークさせることにより、ギヤシ
フトフォークをギヤ投入方向またはニュートラル方向へ
駆動する際に前記ピストンロッドにオイルダンパ力を付
与するように構成した変速機操作装置において、 (a)前記シリンダの一部分の内部にオイルを充填した
室であって、前記ピストンロッドの一部が摺動自在の状
態で収容配置される密閉室と、 (b)前記密閉室の外壁を構成するシリンダ部分に設け
られ、かつ、前記シリンダ部分の内周面から内径側に突
出する環状突出部と、 (c)前記オイルが流通する通路が形成され、前記ピス
トンロッドに一体的に固定されてニュートラル時には前
記環状突出部の内側箇所に遊嵌状態で配設されるオイル
ダンパ力付与用の固定ピストンと、 (d)前記シリンダ部分の内部に遊嵌され、第1のばね
の附勢力にて前記環状突出部の両側面にそれぞれ圧着す
る方向に常時附勢されたフリーピストンと、 (e)前記固定ピストンの両側箇所において前記ピスト
ンロッドの外周上に摺動自在に嵌着されると共に前記フ
リーピストンの内部に配置され、かつ、第2のばねの附
勢力にて前記固定ピストンから遠ざかる方向に常時附勢
されてニュートラル時には前記フリーピストンから離間
した位置に配置されるリリーフ弁と、 から成るオイルダンパ機構を設け、 前記ピストンロッドがニュートラル位置から作動され
た場合、前記リリーフ弁が前記フリーピストンに当接す
るまでのストローク初期には前記リリーフ弁とフリーピ
ストンとの間の隙間,前記固定ピストンの通路,及び前
記固定ピストンと環状突出部との間の第1のダンパ通路
を介して前記オイルが流動することによりオイルダンパ
力が発生しないように構成すると共に、 前記ピストンロッドがさらにストロークするのに伴っ
て前記固定ピストンが前記フリーピストンの一端に当接
してこれを前記第1のばねの附勢力に抗して押圧移動し
た状態の下では、前記リリーフ弁が前記第2のばねの附
勢力に抗して前記固定ピストンの側に移動されると共に
前記リリーフ弁が前記フリーピストンの他端に圧着さ
れ、これに応じて前記固定ピストンの通路を介しての前
記オイルの流動が阻止された状態となされる一方、前記
フリーピストンとシリンダ内周面との間の第2のダンパ
通路及び前記第1のダンパ通路を順次通って前記オイル
が流動し得る状態となされ、これにより、前記ピストン
ロッドがストロークするのに従って比例して増大するオ
イルダンパ力が前記ピストンロッドに作用するように構
成し、 前記オイルの圧力が所定値以上になった場合には、前
記リリーフ弁が前記第2のばねの附勢力に抗して前記フ
リーピストンの他端から離間し、これらの間に形成され
た隙間及び前記固定ピストンの通路から成る経路、並び
に、前記第1及び第2のダンパ通路から成る経路をそれ
ぞれ介してオイル圧力を逃がすことによって前記オイル
ダンパ力の上昇を抑制して前記オイルダンパ力を常に一
定範囲内に維持せしめるように構成している。
以下、本考案の実施例に付き図面を参照して説明す
る。
第1図は本考案に係る変速機操作装置1を示すもので
あって、この操作装置1は通常大型自動車などの変速機
2の上部に取付けられ、操作装置1のシフトレバー3を
変速機ハウジングの開口部4から下方に向けて変速機2
内に突出させ、このシフトレバー3で変速機2内のギヤ
シフトフォーク5を操作して所望のギヤシフトを行なう
ようになっている。なお、第1図において6はシフター
ロッド、7は係合部材、8はドライブシャフト、9は2
速ギヤ、10は3速ギヤ、11はシフトスリーブであって、
シフトスリーブ11には図示しない同期機構(シンクロメ
ッシュ機構)が組込まれている。
変速機操作装置1のシリンダ15内には、中空ロッド部
材16a,16b及びロッド部材16cを連結して成るシフト操作
用ピストンロッド16が軸線方向に沿って摺動自在に挿入
配置されている。このピストンロッド16の中空ロッド部
材16aには、前記シフトレバー3が回動自在に取付けら
れ、このシフトレバー3の先端部はヨーク17を介して図
示しないセレクト操作用ピストンロッドと連結されてい
る。さらに、上述の中空ロッド部材16aの外周には固定
ピストン18が一体的に取付けられている。この固定ピス
トン18の外周面とシリンダ15の内周面との間には左右一
対をなす円筒状のフリーピストン19,20が配設されてい
る。これら一対のフリーピストン19,20は、固定ピスト
ン18およびシリンダ15に対してそれぞれ摺動自在に配設
されており、固定ピストン18の左右両側の一対の圧力室
21,22に導入される圧縮エアーの圧力によって、固定ピ
ストン18および一対のフリーピストン19,20が第1図で
矢印A,A′方向(左右方向)に作動されるようになって
いる。なお、第1図で14はエアタンクであって、一対の
圧力室21,22に対する圧縮エアーの給排は図外のコント
ローラからの制御信号に基づいて制御される一対の電磁
弁23,24を介して行われるようになっている。
一対のフリーピストン19,20の後部には、固定ピスト
ン18の端部を押圧する押圧段部25,26がそれぞれ形成さ
れている。また、シリンダ15の内周面のほぼ中央部には
内向きに突出するストッパ部27が形成され、第1図に示
す如く一対のフリーピストン19,20の前端部がこのスト
ッパ部27にそれぞれ当接した状態で固定ピストン18がニ
ュートラル位置(第1図に示す位置)に位置決めされる
ようになっている。この位置決め状態においては、フリ
ーピストン19,20の後部とシリンダ15の端部との間に所
定の間隔L1がそれぞれ形成され、ピストンロッド16が第
1図で矢印A又はA′方向にL1だけストロークすると、
変速機2のギヤ投入が完了するように構成されている。
さらに、中空ロッド部材16aの外周には、前記フリーピ
ストン19,20に係合するフランジ部28aを有する円筒状の
一対の係合部材28がそれぞれ固着されており、ピストン
ロッド16のニュートラル位置への復動時にこれらの係合
部材28にてフリーピストン19,20が固定ピストン18に追
随すべく蹴られるようになっている。
また、本装置1には、ピストンロッド16のストローク
を検出するために、磁電変換素子(ホール素子)29a,29
b,29cを具備するストロークセンサ29が中空ロッド部材1
6bに対応する箇所に設けられている。一方、前記中空ロ
ッド部16bの外周に固着されたスリーブ30内に永久磁石3
1が埋設されている。しかして、前記永久磁石31の磁束
を前記磁電変換素子29a〜29cにて選択的に検出すること
によって、ピストンロッド16のストローク位置が検出さ
れるようになっており、この検出結果が図外のコントロ
ーラに位置情報信号として供給され、これに基いて前記
一対の電磁弁23,24が開閉制御されるように構成されて
いる。
さらに、第1図に示す如く、シリンダ15の右端部はプ
ラグ33にて閉塞されており、このプラグ33とシリンダ15
の内周側のフランジ部34との間に、Oリング43a,43bに
て密閉された密閉室(ダンパ室)35が形成されている。
そして、この密閉室35内には、パワーステアリングオイ
ル用リザーバRから供給されるオイル32が充填されると
共に、ピストンロッド16のロッド部材16cが摺動自在に
配設されている。このロッド部材16cの先端箇所には、
第2図に明示するように、通路36を有する固定ピストン
37が同軸状に固着され、この固定ピストン37の両側にリ
リーフ弁38,39がストッパ40,41間においてロッド部材16
cに沿って摺動自在に配設されている。そして、これら
のリリーフ弁38,39と固定ピストン37との間に圧縮コイ
ルばね44,45が介在され、これらの圧縮コイルばね44,45
の附勢力によってリリーフ弁38,39は固定ピストン37か
ら遠ざかる方向へ常時附勢され、通常時(ニュートラル
時)にはリリーフ弁38,39がストッパ40にそれぞれ圧着
係合されている。かくして、固定ピストン37、一対のリ
リーフ弁38,39等から成るリリーフ弁機構が構成されて
おり、固定ピストン37を1つの構成要素とするリリーフ
弁機構が、ダンパ構造部すなわちシリンダ15の密閉室35
の内部に配設(内蔵)されている。
一方、密閉室35を有するシリンダ15の内周面には、前
記密閉室35の略中央箇所であって、前記固定ピストン37
に対応する箇所に、固定ピストン37よりも幅広でかつ固
定ピストン37の直径より大きな内径を有する円環状突出
部46が形成されている。そして、上述の円環状突出部46
の両側には、リング状のフリーピストン48,49が前記ロ
ッド部材16cに対して摺動自在に配設されており、これ
ら一対のフリーピストン48,49は密閉室35内に配された
圧縮コイルばね50,51にて前記円環状突出部46に圧着係
合されるように常時附勢されている。なお、フリーピス
トン48,49の外周面と密閉室35の内周面との間には、フ
リーピストン48,49が密閉室35内をスムーズに移動でき
る程度の僅かな隙間がダンパ通路52として設けられてい
る(第3図及び第4図参照)。
ピストンロッド16が第1図および第2図に示す如くニ
ュートラル位置にある場合には、一対のフリーピストン
48,49が圧縮コイルばね50,51の附勢力によって円環状突
出部46に当接されると共に、固定ピストン37とこれらの
フリーピストン48,49との間に間隙L2(第2図参照)が
それぞれ形成されるようになっている。なお、この間隙
L2は、ニュートラル位置からクラッチギヤ噛合開示位置
までのピストンロッド16のストロークよりも僅かに短く
設定されている。また、ピストンロッド16がニュートラ
ル位置にある場合には、リリーフ弁38,39とフリーピス
トン48,49との間隔(閉弁時にリリーフ弁38,39とフリー
ピストン48,49とが互いに当接する部分の距離)はL
3(第2図参照)であり、この間隔L3と前記間隔L2との
関係はL2>L3となるように構成されている。
しかして、密閉室35内のオイル32、固定ピストン37、
円環状突出部46、フリーピストン48,49、圧縮コイル50,
51およびダンパ通路52とによって、ピストンロッド16の
作動を緩衝するオイルダンパ機構53が構成されている。
次に、上述の如く構成された変速機操作装置1の動作
に付き説明する。
まず、この操作装置1によって変速機2を例えば第1
図に示すニュートラルからセカンドにシフト操作する時
には、図外のコントローラからの制御信号に基づいて一
方の電磁弁23がOFF状態になされ、他方の電磁弁24がON
状態に切換えられる。これに伴ってエアータンク14から
の圧縮エアーが電磁弁24を介してシリンダ15内の圧力室
22内に導入され、他方の圧力室21内に大気が導入され
る。
圧力室21内に圧縮エアーが供給されると、固定ピスト
ン18及びピストンロッド16が第1図および第3図で矢印
A方向に移動され、これに伴って、シフターロッド6及
びギヤシフトフォーク5が矢印A方向に移動される。そ
して、ピストンロッド16がニュートラル位置から距離L3
(但し、L3<L2)だけストロークすると(第3図参
照)、リリーフ弁38がフリーピストン48に当接する。こ
の際、リリーフ弁附勢用のばね44の附勢力はフリーピス
トン附勢用のばね50の附勢力よりも小さいので、前記ば
ね44は押し縮められ、リリーフ弁38は第3図に示すよう
にフリーピストン48に当接した位置に係止される。この
状態の下で、ピストンロッド16がニュートラル位置から
距離L4(但し、第5図に示す如くL3<L4<L2)だけスト
ロークすると、同期機構の同期が完了する。なお、この
際には、ピストンロッド16にダンパ力は作用しない。従
って、ピストンロッド16のストローク初期、例えばニュ
ートラル位置から同期完了位置の付近までの区間ではピ
ストンロッド16はオイルダンパ力による制動がかけられ
ることなく迅速に作動されることとなり、ギヤチェンジ
時間の短縮を図り得ると共に操作フィーリングも良好と
なる。
しかる後、ピストンロッド16がニュートラル位置から
距離L2だけストロークすると、固定ピストン37がフリー
ピストン48に当接してこれを矢印A方向に押圧するた
め、フリーピストン48が圧縮コイルばね50の附勢力に抗
して左行される。これに伴い、フリーピストン48の左側
のオイル32は第4図において矢印Bで示すようにシリン
ダ15の内面とフリーピストン48の外周面との間に形成さ
れたダンパ通路52を流動する。その結果、ピストンロッ
ド16には所定のダンパ力が付与され、ピストンロッド16
は出力が急減された状態の下で矢印A方向に移動される
こととなる。そして、所定のストローク位置でクラッチ
ギヤの噛合が開始される。
この後、ピストンロッド16がさらに矢印A方向に移動
されてニュートラル位置から距離L1(但し、L1>L2)に
達すると、ギヤ投入が完了される。
このように、本例の操作装置1によれば、ピストンロ
ッド16は同期機構の同期完了までは従来の操作装置と同
程度の出力でスムーズにストロークするため、迅速に同
期完了がなされる。一方、同期完了後にはオイルダンパ
機構53の働きによりピストンロッド16の出力が急減する
ので、クラッチギヤが急加速されることなく静かに噛合
する。
この際、フリーピストン48の左側のオイル32が高圧に
なり過ぎた場合には、リリーフ弁38に作用する圧力によ
ってこのリリーフ38が圧縮コイルばね44の附勢力に抗し
て矢印A′方向(リリーフ弁38がフリーピストン48から
離れる方向)に移動されて開弁状態となるため、オイル
は前記ダンパ通路52のみならずリリーフ弁38とフリーピ
ストン48との間の隙間Cを通って第4図で矢印D方向に
流れるため、ダンパ圧力は適度に逃がされることとな
る。そのため、ピストンロッド16に作用するダンパ圧力
の上限が一定値に維持され、過大なダンパ圧力が作用す
るおそれはない。
次に、セカンドからニュートラル(サードからニュー
トラルの場合も同様)に戻す時は、電磁弁23,24が共にO
N状態に切換えられる。これに伴い、一対の圧力室21,22
にそれぞれ圧縮エアーが導入されると、フリーピストン
19による受圧面積の差によって固定ピストン18及びピス
トンロッド16が第1図においてシリンダ15の左端位置か
らニュートラル方向へ移動し、両方のフリーピストン1
9,20の前端部がシリンダ15のストッパ部27に当接した状
態でニュートラルの位置決めがなされる(第1図に示す
状態)。
なお、ニュートラルから例えばサードにシフト操作す
る場合には、ピストンロッド16が第1図において矢印
A′方向に移動するが、この場合にも上記と同様の作動
がなされる。
かくして、以上をまとめると、本例の構成は次の如く
となる。すなわち、ピストンロッド16がニュートラル位
置から作動された場合、リリーフ弁38、39がフリーピス
トン48、49に当接するまでのストローク初期にはリリー
フ弁38、39とフリーピストン48、49との間の隙間、固定
ピストン37の通路36、及び固定ピストン37と環状突出部
46との間の第1のダンパ通路を介して前記オイル32が流
動することによりオイルダンパ力が発生しないように構
成されている。
そして、前記ピストンロッド16がさらにストロークす
るのに伴って固定ピストン37がフリーピストン48、49の
一端に当接してこれを第1のばね50、51の付勢力に抗し
て押圧移動した状態の下では、リリーフ弁38、39が第2
のばね44、45の付勢力に抗して固定ピストン37の側に移
動されると共にリリーフ弁38、39がフリーピストンの他
端に圧着され、これに応じて固定ピストン37の通路36を
介してのオイル32の流動が阻止された状態となされる一
方、フリーピストン48、49とシリンダ内周面との間の第
2のダンパ通路及び第1のダンパ通路を順次通って前記
オイルが32流動し得る状態となされ、これにより、ピス
トンロッド16がストロークするのに従って比例して増大
するオイルダンパ力が前記ピストンロッド16に作用する
ように構成されている。
また、オイル32の圧力が所定値以上になった場合に
は、リリーフ弁38、39が第2のばね44、45の付勢力に抗
して前記フリーピストン48、49の他端から離間し、これ
らの間に形成された隙間C及び固定ピストン37の通路36
から成る経路、並びに、第1及び第2のダンパ通路から
成る経路をそれぞれ介してオイル圧力を逃がすことによ
ってオイルダンパ力の上昇を抑制してこのオイルダンパ
力を常に一定範囲内に維持せしめるように構成されてい
る。
以上、本考案の一実施例に付き説明したが本考案は既
述の実施例に限定されるものではなく、本考案の技術的
思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
e.考案の効果 以上の如く、本考案は、オイルダンパ力(ダンパ圧
力)が所定値以上になったときにこのオイルダンパ力を
逃がす構成のオイルダンパ機構を設けるようにしたもの
であるから、過大なオイルダンパ力がピストンロッドに
抵抗力として作用するような状態すなわちダンパがきき
過ぎるような事態を招くのを未然に防止することができ
る。従って、温度変化に応じて粘度が大きく変化するよ
うな安価なオイルをダンパ作動液として使用したとして
も、オイルダンパ力を常に一定範囲内に維持することが
でき、オイルダンパ力を常に一定範囲内に維持すること
ができ、低温時(オイルの粘性が大きくなる時)のダン
パのきき過ぎを防止できる。さらに、このような作用効
果を奏し得るものでありながら、リリーフ弁機構をダン
パ構造部に内蔵してダンパ作動流体であるオイルを外部
へ排出しない構成としたため、装置の大型化を回避でき
ると共にダンパ用オイルの長期的な有効利用が可能であ
る。
また、例えばパワーステアリング用オイル等をダンパ
作動流体として併用することも可能となり、この場合に
はオイルの種類が少なくなり、管理上有利である。
また、以上述べたように本考案では、ピストンロッド
のストローク初期にオイルダンパ力が発生しない構成と
なされているので、例えばニュートラル位置から同期完
了位置の付近までの区間ではオイルダンパ力による制動
がかけられることなく迅速にピストンロッドを作動させ
ることができてギヤチェンジ時間の短縮を図り得ると共
に、操作フィーリングも良好にすることができる。な
お、それ以後のストローク中には適度のオイルダンパ力
を付与させつつギヤ投入動作を適宜に行うことができ
る。
さらに、本考案によれば、固定ピストンやシリンダ内
面等に高精度の加工を施す必要がないため、製造コスト
を低く抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第5図は本考案の一実施例を説明するためのも
のであって、第1図は変速機操作装置の断面図、第2図
はニュートラル時において変速機操作装置のオイルダン
パ機構を示す拡大断面図、第3図及び第4図はピストン
ロッドの作動時におけるオイルダンパ機構の要部拡大断
面図、第5図はピストンロッドの出力とストロークとの
関係を示すグラフ、 1…変速機操作装置、2…変速機、5…ギヤシフトフォ
ーク、15…シリンダ、16…ピストンロッド、32…オイ
ル、35…密閉室、36…通路、37…固定ピストン、38、3
9、56、57、61、62、64、65…リリーフ弁、46…円環状
突出部、48、49…フリーピストン、52…ダンパ通路。53
…オイルダンパ機構。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンの両側に形成された一対の圧力室
    に圧力流体を給排してシリンダ内のピストンロッドをス
    トロークさせることにより、ギヤシフトフォークをギヤ
    投入方向またはニュートラル方向へ駆動する際に前記ピ
    ストンロッドにオイルダンパ力を付与するように構成し
    た変速機操作装置において、 (a)前記シリンダの一部分の内部にオイルを充填した
    室であって、前記ピストンロッドの一部が摺動自在の状
    態で収容配置される密閉室と、 (b)前記密閉室の外壁を構成するシリンダ部分に設け
    られ、かつ、前記シリンダ部分の内周面から内径側に突
    出する環状突出部と、 (c)前記オイルが流通する通路が形成され、前記ピス
    トンロッドに一体的に固定されてニュートラル時には前
    記環状突出部の内側箇所に遊嵌状態で配設されるオイル
    ダンパ力付与用の固定ピストンと、 (d)前記シリンダ部分の内部に遊嵌され、第1のばね
    の附勢力にて前記環状突出部の両側面にそれぞれ圧着す
    る方向に常時附勢されたフリーピストンと、 (e)前記固定ピストンの両側箇所において前記ピスト
    ンロッドの外周上に摺動自在に嵌着されると共に前記フ
    リーピストンの内部に配置され、かつ、第2のばねの附
    勢力にて前記固定ピストンから遠ざかる方向に常時附勢
    されてニュートラル時には前記フリーピストンから離間
    した位置に配置されるリリーフ弁と、 から成るオイルダンパ機構を設け、 前記ピストンロッドがニュートラル位置から作動された
    場合、前記リリーフ弁が前記フリーピストンに当接する
    までのストローク初期には前記リリーフ弁とフリーピス
    トンとの間の隙間,前記固定ピストンの通路,及び前記
    固定ピストンと環状突出部との間の第1のダンパ通路を
    介して前記オイルが流動することによりオイルダンパ力
    が発生しないように構成すると共に、 前記ピストンロッドがさらにストロークするのに伴って
    前記固定ピストンが前記フリーピストンの一端に当接し
    てこれを前記第1のばねの附勢力に抗して押圧移動した
    状態の下では、前記リリーフ弁が前記第2のばねの附勢
    力に抗して前記固定ピストンの側に移動されると共に前
    記リリーフ弁が前記フリーピストンの他端に圧着され、
    これに応じて前記固定ピストンの通路を介しての前記オ
    イルの流動が阻止された状態となされる一方、前記フリ
    ーピストンとシリンダ内周面との間の第2のダンパ通路
    及び前記第1のダンパ通路を順次通って前記オイルが流
    動し得る状態となされ、これにより、前記ピストンロッ
    ドがストロークするのに従って比例して増大するオイル
    ダンパ力が前記ピストンロッドに作用するように構成
    し、 前記オイルの圧力が所定値以上になった場合には、前記
    リリーフ弁が前記第2のばねの附勢力に抗して前記フリ
    ーピストンの他端から離間し、これらの間に形成された
    隙間及び前記固定ピストンの通路から成る経路、並び
    に、前記第1及び第2のダンパ通路から成る経路をそれ
    ぞれ介してオイル圧力を逃がすことによって前記オイル
    ダンパ力の上昇を抑制して前記オイルダンパ力を常に一
    定範囲内に維持せしめるように構成したことを特徴とす
    る変速機操作装置。
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