JP2501594B2 - レ―ザ加工機の焦点位置調整方法 - Google Patents
レ―ザ加工機の焦点位置調整方法Info
- Publication number
- JP2501594B2 JP2501594B2 JP62221956A JP22195687A JP2501594B2 JP 2501594 B2 JP2501594 B2 JP 2501594B2 JP 62221956 A JP62221956 A JP 62221956A JP 22195687 A JP22195687 A JP 22195687A JP 2501594 B2 JP2501594 B2 JP 2501594B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- laser
- laser beam
- focus position
- processing machine
- laser processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laser Beam Processing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、レーザ加工機におけるレーザビームの焦点
位置の修正方法に関する。
位置の修正方法に関する。
<従来の技術> 金属板の溶接、溶断或いは金属円筒体の穿孔加工など
各種加工に、最近では高密度エネルギ源であるレーザビ
ームが広く使用されるようになってきている(例えば特
開昭54−32153、55−94790号公報参照)。
各種加工に、最近では高密度エネルギ源であるレーザビ
ームが広く使用されるようになってきている(例えば特
開昭54−32153、55−94790号公報参照)。
このようなレーザ加工機は、通常レーザ発振器から発
生したレーザビームを集光レンズや集光ミラーによって
被加工物の加工部位に集光させ、その熱エネルギによっ
て溶接、溶断等を行うものである。
生したレーザビームを集光レンズや集光ミラーによって
被加工物の加工部位に集光させ、その熱エネルギによっ
て溶接、溶断等を行うものである。
ところでレーザ発振器の内部には、例えばCO2、He、N
2などの混合ガスが収容されていて、このガスが外部に
流失しないように、レーザビームの出口には光透過性
の、例えばSeZn製のウィンドウが取付けられている。こ
のウィンドウはレーザビームの光路に影響を与えない、
即ち集光性のない形状となっている。
2などの混合ガスが収容されていて、このガスが外部に
流失しないように、レーザビームの出口には光透過性
の、例えばSeZn製のウィンドウが取付けられている。こ
のウィンドウはレーザビームの光路に影響を与えない、
即ち集光性のない形状となっている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、前記ウィンドウをレーザビームが通過
する際に、エネルギの一部がウィンドウに吸収され、こ
のためウィンドウは熱変形し、集光性が出てくる。この
いわゆる熱レンズ効果が生じると、集光レンズの出側の
焦点距離が短くなる問題が起きる。
する際に、エネルギの一部がウィンドウに吸収され、こ
のためウィンドウは熱変形し、集光性が出てくる。この
いわゆる熱レンズ効果が生じると、集光レンズの出側の
焦点距離が短くなる問題が起きる。
第3図はこれを模式的に表したもので、2はレーザ発
振器出口に設けられたウィンドウ、4は集光レンズ、6
はレーザビームであり、5は金属ストリップ等の被加工
物である。最初、レンズ4の位置は焦点Pが被加工物5
の加工位置になるように調整されているが、時間が経過
するに従ってウィンドウ2は熱変形して、2′のように
熱レンズ効果が現れ、レーザビーム6は6′のように集
光され、更にレンズ4により集光されて焦点はPから
P′の位置に移動し、即ち焦点距離はfからf′へと短
くなる。この現象は大出力発振器を用いるほど顕著とな
る。
振器出口に設けられたウィンドウ、4は集光レンズ、6
はレーザビームであり、5は金属ストリップ等の被加工
物である。最初、レンズ4の位置は焦点Pが被加工物5
の加工位置になるように調整されているが、時間が経過
するに従ってウィンドウ2は熱変形して、2′のように
熱レンズ効果が現れ、レーザビーム6は6′のように集
光され、更にレンズ4により集光されて焦点はPから
P′の位置に移動し、即ち焦点距離はfからf′へと短
くなる。この現象は大出力発振器を用いるほど顕著とな
る。
例えば金属ストリップの連続プロセスラインの入側に
おいて、金属ストリップを連続してプロセス部へ供給す
るために、レーザ溶接により金属ストリップを接続する
場合、1回の溶接では溶接開始部から溶接終了部の間
で、即ち金属ストリップの幅方向で、焦点距離は変化し
て溶接強度が安定して得られなくなる。
おいて、金属ストリップを連続してプロセス部へ供給す
るために、レーザ溶接により金属ストリップを接続する
場合、1回の溶接では溶接開始部から溶接終了部の間
で、即ち金属ストリップの幅方向で、焦点距離は変化し
て溶接強度が安定して得られなくなる。
本発明は、レーザ加工機における上述のような、レー
ザ発振器のウィンドウの熱レンズ効果によるレーザビー
ムの焦点位置の変化を防止する方法を提供することを目
的とするものである。
ザ発振器のウィンドウの熱レンズ効果によるレーザビー
ムの焦点位置の変化を防止する方法を提供することを目
的とするものである。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、レーザビームを発振するレーザ発振器と、
前記レーザビームを集光して被加工物に照射する加工ト
ーチとを備え、前記レーザ発振器の出口には光透過性の
ウィンドウを有するレーザ加工機の焦点位置調整方法に
おいて、前記加工トーチの位置をレーザビーム照射時間
の経過に従って連続的に調整することにより、レーザビ
ームの焦点位置を被加工物に対して一定に保持するもの
である。
前記レーザビームを集光して被加工物に照射する加工ト
ーチとを備え、前記レーザ発振器の出口には光透過性の
ウィンドウを有するレーザ加工機の焦点位置調整方法に
おいて、前記加工トーチの位置をレーザビーム照射時間
の経過に従って連続的に調整することにより、レーザビ
ームの焦点位置を被加工物に対して一定に保持するもの
である。
<作 用> 次に作用を第1図とともに説明する。
第1図は、レーザ発振器ウィンドウの熱レンズ効果に
よる、集光レンズの出側におけるレーザビームの焦点位
置変化量を示したものである。第1図において横軸はレ
ーザビームの連続発振時間t(sec)、縦軸はレーザビ
ームの焦点位置変化量ΔZ(mm)であって、第3図に示
すように、 ΔZ=f−f′ …………(1) で算出されるものである。
よる、集光レンズの出側におけるレーザビームの焦点位
置変化量を示したものである。第1図において横軸はレ
ーザビームの連続発振時間t(sec)、縦軸はレーザビ
ームの焦点位置変化量ΔZ(mm)であって、第3図に示
すように、 ΔZ=f−f′ …………(1) で算出されるものである。
第1図より、発振時間tが大きくなるに従って、焦点
位置の変化量ΔZは増加していき、t=t2の時点で飽和
することになる。いま、焦点位置変化量ΔZの許容量を
ΔZalとすると、レーザビームの発振を開始してからt1
で許容範囲を越え、それ以後は良好なレーザ加工を行う
ことができなくなる。ΔZが飽和するまでの領域(I)
においてはレーザ加工を行わず、ΔZが飽和してから、
即ち領域IIにおいて、レーザ加工を行うことも考えられ
るが、この方法は焦点位置が安定するまでの時間とその
間のエネルギが無駄になり実用できない。
位置の変化量ΔZは増加していき、t=t2の時点で飽和
することになる。いま、焦点位置変化量ΔZの許容量を
ΔZalとすると、レーザビームの発振を開始してからt1
で許容範囲を越え、それ以後は良好なレーザ加工を行う
ことができなくなる。ΔZが飽和するまでの領域(I)
においてはレーザ加工を行わず、ΔZが飽和してから、
即ち領域IIにおいて、レーザ加工を行うことも考えられ
るが、この方法は焦点位置が安定するまでの時間とその
間のエネルギが無駄になり実用できない。
そこで、本発明は前述のように焦点位置を、焦点位置
の変化量に応じて調整する。これにより、レーザビーム
の焦点位置を常に被加工物の目的とする加工位置に合わ
せることができ、良好なレーザ加工を行うことができ
る。
の変化量に応じて調整する。これにより、レーザビーム
の焦点位置を常に被加工物の目的とする加工位置に合わ
せることができ、良好なレーザ加工を行うことができ
る。
なお、焦点位置の調整は(2)式に基づいて制御すれ
ばよい。
ばよい。
ΔZ=g(t) …………(2) 即ち(2)式に基づいて、集光レンズ4の位置を被加
工物の方へ移動させればよい。(2)式の具体例として
は、例えば(3)式を使用する。
工物の方へ移動させればよい。(2)式の具体例として
は、例えば(3)式を使用する。
g(t)=ΔZs(1−e−dt) …………(3) ここでΔZs、αはウィンドウによって定まる係数であ
る。
る。
<実施例> 次にレーザ溶接を例にとって本発明による実施例を説
明する。第2図はレーザ溶接機を略図的に示したもので
あり、1はレーザ発振機、2はこの発振機の出側に設け
られたウィンドウ、3は平面ミラーであり、ウィンドウ
2から出てくるレーザビーム6の光軸を変更するための
ものである。また7は溶接トーチであり、内部に集光レ
ンズ4を有している。トーチ7は歯車機構9を介して、
モータ8により昇降するようになっている。モータ8、
歯車機構9により集光レンズ4は最適位置に調整され、
この集光レンズ4により集光されたレーザビーム6は、
金属ストリップ5aと5bの突合わせ部Pに照射されて溶接
を行う。10は制御装置であり、溶接すべき金属ストリッ
プ5a、5bの板厚dの入力値に基づきモータ8を作動させ
て、ウィンドウ2に熱レンズ効果が生じても、溶接トー
チ7即ち集光レンズ7の位置を最適位置に調整して、良
好な溶接を行うことができる。
明する。第2図はレーザ溶接機を略図的に示したもので
あり、1はレーザ発振機、2はこの発振機の出側に設け
られたウィンドウ、3は平面ミラーであり、ウィンドウ
2から出てくるレーザビーム6の光軸を変更するための
ものである。また7は溶接トーチであり、内部に集光レ
ンズ4を有している。トーチ7は歯車機構9を介して、
モータ8により昇降するようになっている。モータ8、
歯車機構9により集光レンズ4は最適位置に調整され、
この集光レンズ4により集光されたレーザビーム6は、
金属ストリップ5aと5bの突合わせ部Pに照射されて溶接
を行う。10は制御装置であり、溶接すべき金属ストリッ
プ5a、5bの板厚dの入力値に基づきモータ8を作動させ
て、ウィンドウ2に熱レンズ効果が生じても、溶接トー
チ7即ち集光レンズ7の位置を最適位置に調整して、良
好な溶接を行うことができる。
ここで、制御装置10は次の関数発生手段を持ってお
り、 Z=Z0−ΔZ …………(4) (3)式を使用する場合には(4)式は、(5)式の
ようになり、レーザビーム発振時刻tの経過とともに
(5)式に基づいて溶接トーチ7の位置を調整すればよ
い。
り、 Z=Z0−ΔZ …………(4) (3)式を使用する場合には(4)式は、(5)式の
ようになり、レーザビーム発振時刻tの経過とともに
(5)式に基づいて溶接トーチ7の位置を調整すればよ
い。
Z=Z0−ΔZs(1−e−dt) …………(5) ここで、Z:金属ストリップ下面から集光レンズまでの
距離(mm) Z0:集光レンズ4の初期設定位置(mm)=h(f,d,ΔZa
l) なお焦点位置変化量の許容量が1mm、α=0.025のウィ
ンドウ、出力10kWのレーザ発振器を有するレーザ溶接機
では、(5)式よりレーザビーム発振後わずか16秒後に
は、許容範囲を外れてしまうことがわかった。
距離(mm) Z0:集光レンズ4の初期設定位置(mm)=h(f,d,ΔZa
l) なお焦点位置変化量の許容量が1mm、α=0.025のウィ
ンドウ、出力10kWのレーザ発振器を有するレーザ溶接機
では、(5)式よりレーザビーム発振後わずか16秒後に
は、許容範囲を外れてしまうことがわかった。
また、上記実施例においては焦点位置変化量を指数関
数で表現したが、これに限る必要はなく、例えば、 0tt2(領域I)では、 ΔZ=βt …………(6) tt2(領域II)では、 ΔZ=ΔZs …………(7) のように表現することができる。
数で表現したが、これに限る必要はなく、例えば、 0tt2(領域I)では、 ΔZ=βt …………(6) tt2(領域II)では、 ΔZ=ΔZs …………(7) のように表現することができる。
<発明の効果> 本発明によれば、レーザ発振器のウィンドウに熱レン
ズ効果が生じても、レーザビームの焦点位置を被加工物
の加工位置に対して適正に調整できるので、溶接不良や
溶断不良、穴形状不良などのレーザ加工不良を無くすこ
とができる。
ズ効果が生じても、レーザビームの焦点位置を被加工物
の加工位置に対して適正に調整できるので、溶接不良や
溶断不良、穴形状不良などのレーザ加工不良を無くすこ
とができる。
第1図はレーザビームの連続発振時間と焦点位置変化量
との関係を示す図、第2図は本発明を適用したレーザ溶
接機を略図的に示した説明図、第3図は本発明の原理説
明図である。 1……レーザ発振器、2……ウィンドウ、 4……集光レンズ、5……被加工物、 6……レーザビーム、7……溶接トーチ、 P、P′……焦点、f、f′……焦点距離。
との関係を示す図、第2図は本発明を適用したレーザ溶
接機を略図的に示した説明図、第3図は本発明の原理説
明図である。 1……レーザ発振器、2……ウィンドウ、 4……集光レンズ、5……被加工物、 6……レーザビーム、7……溶接トーチ、 P、P′……焦点、f、f′……焦点距離。
Claims (1)
- 【請求項1】レーザビームを発振するレーザ発振器と、
前記レーザビームを集光して被加工物に照射する加工ト
ーチとを備え、前記レーザ発振器の出口には光透過性の
ウィンドウを有するレーザ加工機の焦点位置調整方法に
おいて、前記加工トーチの位置をレーザビーム照射時間
の経過に従って連続的に調整することにより、レーザビ
ームの焦点位置を被加工物に対して一定に保持すること
を特徴とするレーザ加工機の焦点位置調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62221956A JP2501594B2 (ja) | 1987-09-07 | 1987-09-07 | レ―ザ加工機の焦点位置調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62221956A JP2501594B2 (ja) | 1987-09-07 | 1987-09-07 | レ―ザ加工機の焦点位置調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6466088A JPS6466088A (en) | 1989-03-13 |
JP2501594B2 true JP2501594B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=16774794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62221956A Expired - Fee Related JP2501594B2 (ja) | 1987-09-07 | 1987-09-07 | レ―ザ加工機の焦点位置調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2501594B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06254691A (ja) * | 1993-03-08 | 1994-09-13 | Mitsubishi Electric Corp | レーザ加工機およびレーザ加工機の焦点設定方法 |
CN111229739A (zh) * | 2020-03-17 | 2020-06-05 | 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 | 一种激光除漆装置 |
-
1987
- 1987-09-07 JP JP62221956A patent/JP2501594B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6466088A (en) | 1989-03-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5361999B2 (ja) | レーザ加工装置およびレーザ加工方法 | |
WO2020008827A1 (ja) | レーザ加工機及びレーザ加工方法 | |
JP2009178720A (ja) | レーザ加工装置 | |
JP2003340582A (ja) | レーザ溶接装置およびレーザ溶接方法 | |
KR19980018231A (ko) | 마스크 프레임 제조방법 | |
JP4915315B2 (ja) | レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 | |
JP2501594B2 (ja) | レ―ザ加工機の焦点位置調整方法 | |
JPS60240395A (ja) | レ−ザ溶接法 | |
JPS60199585A (ja) | レ−ザ溶接機 | |
JP2000210781A (ja) | レ―ザ溶接方法および装置 | |
JP6416801B2 (ja) | 加工ヘッドのアプローチ機能を有するレーザ加工機 | |
CN115351439B (zh) | 一种基于激光角度控制的激光切割装置及快速切割方法 | |
JP2002301583A (ja) | レーザ溶接方法及び装置 | |
JP6832198B2 (ja) | レーザ溶接装置、レーザ溶接方法及びレーザ加工用レンズ | |
JP2501595B2 (ja) | レ―ザ加工機における焦点位置設定方法 | |
JP2880061B2 (ja) | レーザ加工 | |
JP3436861B2 (ja) | 鋼板のレーザ切断方法及び装置 | |
JP3436862B2 (ja) | 厚鋼板のレーザ切断方法及び装置 | |
JPS60244495A (ja) | レ−ザ加工装置 | |
JP6592564B1 (ja) | レーザ加工機及びレーザ加工方法 | |
JPS5949112B2 (ja) | レ−ザ溶接方法 | |
WO2023085156A1 (ja) | レーザ加工方法及びレーザ加工機 | |
JPS6128437B2 (ja) | ||
JPS60216986A (ja) | レ−ザによる薄鋼板の溶接法 | |
JP3290546B2 (ja) | Al系部材のレーザ加工法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |