[go: up one dir, main page]

JP2500355B2 - ジョゼフソン論理集積回路装置 - Google Patents

ジョゼフソン論理集積回路装置

Info

Publication number
JP2500355B2
JP2500355B2 JP5131165A JP13116593A JP2500355B2 JP 2500355 B2 JP2500355 B2 JP 2500355B2 JP 5131165 A JP5131165 A JP 5131165A JP 13116593 A JP13116593 A JP 13116593A JP 2500355 B2 JP2500355 B2 JP 2500355B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
josephson logic
josephson
integrated circuit
logic integrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5131165A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06318739A (ja
Inventor
昌宏 青柳
博 仲川
格 黒沢
進 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP5131165A priority Critical patent/JP2500355B2/ja
Publication of JPH06318739A publication Critical patent/JPH06318739A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500355B2 publication Critical patent/JP2500355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジョゼフソン論理集積回
路装置の改良に関し、特に論理ゲート集合群と、これに
対する高周波数電源供給回路とのインピーダンス整合に
おける改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ジョゼフソン論理ゲートの集合群から成
るジョゼフソン集積回路も、実際に装置としてジョゼフ
ソンコンピュータシステム等に組込まれ、稼働するとき
には、他の電子能動回路と同様に、当然のことながら電
源電力の供給を受ける必要がある。ただ、特徴的なこと
に、ジョセフソン論理ゲートは通常ラッチングモードで
動作するため、電源電流波形は一般に単極性の脈流波形
とされ、それもゲートの持つ本質的な高速動作性を損な
うことのないように、相当に高い周波数の脈流波形とさ
れる。さらに、原理的に組合せ回路では単相の脈流電源
でも良いものの、順序回路では電源電流が半導体回路で
のクロック信号に相当するので、クロック間での信号伝
送を行うために、実際の集積回路では互いに位相の異な
った少なくとも二相以上の、いわゆる多相脈流電源が使
用される。
【0003】図2には、このようなジョゼフソン集積回
路装置において高周波電源供給に関与する部分の代表的
な従来構成例が示されている。図示は二相脈流電源を使
用する場合であって、高周波電力源11からの電源電力は
インピーダンス変換トランス12によりインピーダンス変
換され、当該トランス12の二次巻線から一つまたは複数
のジョゼフソン論理ゲート集合の群21,・・・・・;22,・・・・・
に供給される。各ジョゼフソン論理ゲート集合21,22は
また、それ自体が少なくとも一つまたは複数のジョゼフ
ソン論理ゲートの集合体であって、それら全てが集まっ
て一つのジョゼフソン論理集積回路ないし集積回路チッ
プを構成している。図示の場合、上段に横並びに示され
ているジョゼフソン論理ゲート集合21の群21,・・・・・・ は
第一相脈流電源電流P1により駆動され、対して下段に横
並びに示されているジョゼフソン論理ゲート集合22の群
22,・・・・・・ は第二相脈流電源電流P2により駆動される。
【0004】図2には説明のために、各部の電圧波形も
模式的にではあるが示されている。高周波電力源11から
インピーダンス変換トランス12の一次巻線に与えられる
出力電流波形は、図中に示されているように、一般には
接地電位(通常、グランドプレーンにおける零電位)を
中心として正負に触れる交流波形である。
【0005】これに対し、インピーダンス変換トランス
12の二次巻線は、当該二次巻線両端間に挿入された後述
の電圧レギュレータ14,15の接続点が接地されることで
実質的に中点接地され、かつ、当該二次巻線には直流バ
イアス源13から所定の大きさの電流バイアスIBが流され
ているので、その一端側からの第一相電源電流P1の電流
波形と他端側からの第二相電源電流P2の電流波形は互い
に位相が 180°ずれ、かつそれぞれが接地電位に対しバ
イアス電流IBの分だけ、正方向にレベルシフトされた単
極性の交流電流波形(すなわち脈流波形)となる。
【0006】さらに、このレベルシフトされた交流電流
波形は、電圧レギュレータ14,15により定電圧化され
る。すなわち、電圧レギュレータ14,15は複数n個のジ
ョゼフソン接合を直列に接続して構成され、これにより
その両端電圧をジョゼフソン接合一個のギャップ電圧Vg
のn倍の電圧n・Vgに一定化するので、ジョゼフソン論
理ゲート集合群21,・・・・・;22,・・・・・にそれぞれ供給され
る第一相、第二相電源電流P1,P2は、図中に模式的に示
されるように、位相においては互いに 180°ずれた二相
脈流電流となり、かつ、それぞれは電圧レギュレータ1
4,15により正方向最大電圧値がn・Vgに一定化された
電流となる。
【0007】しかるに、上述した各構成要素から成る図
示の高周波電源供給回路10は、トランス12による電流値
変換機能や電圧レギュレータ14,15による電圧値の一定
化機能を有してはいるものの、必要とされる最も基本的
な機能は、高周波電力源11の出力インピーダンスを論理
ゲート集合群21,・・・・・;22,・・・・・の電源入力インピーダ
ンスに対し、第一相、第二相の電源電流P1,P2のそれぞ
れに関して整合させることにある。したがってまた、従
来においても、この目的を果たすためには、インピーダ
ンス変換トランス12を使用するのではなく、フィルタ回
路ないしこれに類似の時定数回路を用いる場合もある。
もちろん、単相脈流電源の使用に留めて良い場合や、三
相以上、さらに多相の脈流電源を使用する場合にも、各
相電源電流の供給に関し、この点は同様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】フィルタ型を用いるに
しろ、図2に示したトランス型を使用するにしろ、従来
においては、高周波電源供給回路10の電源出力インピー
ダンスと、これにより駆動されるジョゼフソン論理ゲー
ト集合群の電源入力インピーダンスとを一対一で整合さ
せるように設計していた。これは確かに、各種電子回路
においても採られる極く一般的な設計手法ではある。し
かし、こうした常套的な手法に従っている限り、高周波
電源供給回路10の融通性は全くなかった。すなわち、ジ
ョゼフソン論理ゲート集合群の電源入力インピーダンス
は、当該論理ゲート集合群中に含まれる実際の論理ゲー
トの数によって左右される。したがって、論理ゲート数
の異なる集積回路間では電源入力インピーダンスも様々
に異なるので、それらの間で同一の高周波電源供給回路
10を共用することはできず、各集積回路ごとに専用の設
計を要していた。
【0009】これは実際上、大きな欠点である。例えば
高周波電源供給回路10中、高周波電力源11は外付けにす
るにしても、実質的にインピーダンス変換回路を構成す
る他の部分を専用の別チップや、あるいはまたジョゼフ
ソン論理集積回路チップを搭載するチップキャリアの中
に設ける場合、こうした融通性のなさは極めて不経済で
ある。用いるジョゼフソン論理集積回路ごとに専用チッ
プやチップキャリアを設計し直すのは、労力のみならず
非常に費用が掛かるからである。
【0010】さらに、上述の二相脈流電源に代表される
ように、多相脈流電源により駆動されるジョゼフソン論
理集積回路の場合、各相ごとに駆動されるべきジョセフ
ソン論理ゲートの数が等しいとは限らず、むしろ異なっ
ていることの方が多い。換言すれば、各相ごとに駆動さ
れるべきジョゼフソン論理ゲート集合群の電源入力イン
ピーダンスが異なっていることの方が多い。そのため、
従来は各相ごとに適当なる出力インピーダンスの電源を
設計することも厄介であったし、回路構成が複雑になり
易くもあり、そうかといってこれを避けるため、各相ご
との論理ゲート数を同じに設計することもまた、極めて
困難だった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は従来のこうした
欠点を解消ないし緩和するため、電源電流の供給を受け
て稼働するジョゼフソン論理ゲート集合群の電源入力イ
ンピーダンスに対し、高周波電源供給回路の電源出力イ
ンピーダンスを意図的に低くする。つまり、実際に駆動
すべきジョゼフソン論理ゲート集合群よりも低い電源入
力インピーダンスの回路に対しても電源電力を供給し得
るように、当該高周波電源供給回路を作製する。そうし
た上で、ジョゼフソン論理ゲート集合群に対し、並列に
電源電流を側路するダミー抵抗を設けて、電源側から見
た当該ジョゼフソン論理ゲート集合群の見掛け上の(な
いし実効的な)電源入力インピーダンスを低下させ、高
周波電源供給回路の電源出力インピーダンスに整合させ
る。
【0012】さらに本発明では、上記の基本構成に加
え、より望ましい構成として、上記のダミー抵抗を複数
の互いに並列な抵抗群で構成し、それら複数の抵抗をジ
ョゼフソン論理集積回路チップ内にて幾何的に分散して
配置することも提案する。
【0013】本発明による上記の構成は、ジョゼフソン
論理ゲート集合群が複数から成る場合、すなわち図2に
即して説明したように、例えば二相脈流電源の適用を受
けるジョゼフソン論理集積回路であって第一相脈流電源
により駆動されるジョゼフソン論理ゲート集合群と第二
相脈流電源により駆動されるジョゼフソン論理ゲート集
合群とがあるような場合、各群に対して所定の位相の高
周波電源電流を供給するに際して適用することができ
る。つまり、第一相脈流電源の電源出力インピーダンス
に対して第一のジョゼフソン論理ゲート集合群の電源入
力インピーダンスを整合させるように当該第一の論理ゲ
ート集合群に一つまたは複数のダミー抵抗を並列に付
し、同様に第二相脈流電源の電源出力インピーダンスに
対して第二のジョゼフソン論理ゲート集合群の電源入力
インピーダンスを整合させるように当該第二の論理ゲー
ト集合群に一つまたは複数のダミー抵抗を並列に付す。
三相以上の多相脈流電源を使用する場合にも、本発明は
各相に関し全く同様に適用できるし、電源の位相関係に
限らず、一つのジョゼフソン論理集積回路内で独立の高
周波電源により駆動されるべきジョゼフソン論理ゲート
集合がある場合、それらの各々に対して適用することが
できる。なお、図2に示したような場合にも、高周波電
源供給回路10は第一相用としても第二相用としても電源
供給回路としては同一の回路ではあるが、原理的には互
いに独立な第一相電源電流生成用の回路部分と第二相用
電源電流生成用の回路部分とがあって、これらが合理的
な回路構成手法により、同一の回路で実現されたものと
見ることができる。本発明の要旨構成上における用語
も、このような基準に従って定義されるものである。
【0014】
【実施例】図1には本発明に従って構成されたジョゼフ
ソン論理集積回路の一実施例が示されている。従来例と
の対比を明確にするため、本発明による改良の対象とな
った元の回路は図2に示された回路と同様としてあり、
同様ないし同一で良い構成要素には図2中と同一の符号
を付してある。したがってまた、それら同一の符号をの
付されている構成要素に関する説明は、すでに従来例に
関し説明した所を援用することができる。
【0015】図1における本発明実施例中でも、高周波
電源供給回路10はインピーダンス変換トランス12を用い
たものを示しており、その二次巻線両端からはそれぞれ
電圧レギュレータ14,15により所定の電圧値に最大電圧
値が定電圧化された第一相、第二相の各脈流電源電流P
1,P2が出力される。本発明に直接の関係はないが、必
要に応じ、電圧レギュレータ14,15を構成しているジョ
ゼフソン接合の直列数がそれぞれ異なり、つまりはそれ
ぞれの定電圧値が異なっていても良い。
【0016】第一相電源電流P1により駆動されるのは複
数個示されているジョゼフソン論理ゲート集合21の群2
1,・・・・・・ であって、各ジョゼフソン論理ゲート集合21
はそれ自体、複数のジョゼフソン論理ゲートを含んでい
て良い。同様に、複数個示されている第二のジョゼフソ
ン論理ゲート集合群22,・・・・・・ は第二相電源電流P2によ
り駆動される。
【0017】しかるに、回路図的には先に述べた図2中
とこれまでの所、同様の説明となっているが、本発明を
適用する場合、高周波電源供給回路10の第一相電源電流
P1に関する電源出力インピーダンスは、当該第一相電源
電流P1により駆動される第一群のジョゼフソン論理ゲー
ト集合群21,・・・・・・ の電源入力インピーダンスよりも意
図的に低くなるよう設計され、同様に高周波電源供給回
路10の第二相電源電流P2に関する電源出力インピーダン
スは、当該第二相電源電流P2により駆動される第二群の
ジョゼフソン論理ゲート集合群22,・・・・・・ の電源入力イ
ンピーダンスよりも意図的に低くなるよう設計される。
したがって、そのままではインピーダンス整合は行われ
ない。
【0018】このように、本発明ではまず、意図的にイ
ンピーダンスのミスマッチ状態が起きるように高周波電
源供給回路10の電源出力インピーダンスの方をあえて低
く設計する。その上で次に、ジョゼフソン論理ゲート集
合群21,・・・・・;22,・・・・・にそれぞれ並列に電源電流を側
路するダミー抵抗RX,RYを少なくとも一つ付し、電源側
から見た各ジョゼフソン論理ゲート集合群21,・・・・・;2
2,・・・・・の見掛け上の、ないし実効的な電源入力インピ
ーダンスを低下させることにより、高周波電源供給回路
10の電源出力インピーダンスに整合させる。
【0019】図示の場合には特に、第一、第二の各群に
それぞれ属する一つ一つのジョゼフソン論理ゲート集合
21,22の各々に並列にダミー抵抗RX,RYを付し、したが
って高周波電源供給回路10に対しそれらダミー抵抗群
RX,・・・・・;RY,・・・・・が電源負荷として各相ごとに全て並
列に入っているが、以下に改めて説明する本発明の原理
上は、こうしたダミー抵抗RX,RYは各相当たり一つでも
良く、複数にするにしても各ジョゼフソン論理ゲート集
合の一つ一つに対して並列に入れるのではなく、幾つか
に対して一つの割で並列に入っていても良い。
【0020】いずれにしても、このような本発明の思想
によると、高周波電源供給回路10の電源出力インピーダ
ンス以上であれば、当該高周波電源供給回路10により駆
動されるジョゼフソン論理ゲート集合群21,・・・・・;22,・
・・・・の電源入力インピーダンスが異なっても、ダミー抵
抗RX,RYの値を変えるだけで、そのどれにも同一の高周
波電源供給回路10を適用することができる。高周波電源
供給回路自体に変更は必要なく、したがって高周波電力
源11は外付けにしても他の部分を専用チップやジョゼフ
ソン論理集積回路チップのキャリアに搭載する場合、ジ
ョゼフソン論理集積回路側の論理ゲート数が変わったか
らと言って、それら専用チップやチップキャリアまで設
計し直す必要はなくなり、流用が可能となって、極めて
経済的、合理的である。
【0021】また、先に述べたように、例えば第一相電
源電流P1により駆動されるべきジョゼフソン論理ゲート
集合群21,・・・・・・ に含まれる論理ゲート数と、第二相電
源電流P2により駆動されるべきジョゼフソン論理ゲート
集合群22,・・・・・・ に含まれる論理ゲート数とが異なって
も、それぞれに並列に付すべきダミー抵抗RX,RYの値を
変えるだけで、それぞれの相ごとの実効的な電源入力イ
ンピーダンスを独立かつ簡単に調整、変更でき、第一
相、第二相のそれぞれに関し実質的に同じ電源出力イン
ピーダンスの高周波電源供給回路10を用いるようなとき
にも、論理ゲートの数を整合させねばならないような複
雑な設計から逃れることができる。
【0022】さらに、図1に示されている通り、ダミー
抵抗RX,RYを互いに並列な複数個から構成すると、また
別な意味で望ましい効果が得られる。すなわち、このよ
うなダミー抵抗RX,・・・・・;RY,・・・・・は実際上、これも一
般には複数のジョゼフソン論理ゲート集合21,・・・・・;2
2,・・・・・が搭載されるジョゼフソン論理集積回路チップ
と同じチップ上に形成されるので、当該チップ上でそれ
ら抵抗RX,RYの一つ一つが互いに離れるように、できる
だけ幾何的に分散して配置すれば、各ダミー抵抗RX,RY
がそれぞれに電源電力を消費するにしても、チップ上で
の発熱の集中は避けることができる。したがってこの意
味からは、ダミー抵抗RX,・・・・・;RY,・・・・・のそれぞれの
並列数は多い程良いことになるが、専有面積やパタン配
置上からの制約は当然に考えられる。
【0023】これに関する好ましい一つの目安として
は、この種の分野におけるスタンダードセル方式の自動
配置配線手法に従う場合、同一チップ内にて複数列のジ
ョゼフソン論理ゲートの集合が幾何的に互いに列状に並
設されるので、その各列を図示されている各ジョゼフソ
ン論理ゲート集合21,・・・・・;22,・・・・・とし、各列ごとに
一つづつ、ダミー抵抗RX,RYを並列に付すようにするの
が良い。
【0024】もちろん、ダミー抵抗を複数個から構成す
る場合、少なくとも各相ごとには同一の抵抗値とした方
が幾何的な面積や配置関係等も含め、設計もし易くて望
ましい。したがって、各ジョゼフソン論理ゲート集合2
1,・・・・・;22,・・・・・内のゲート数は同じにすることが望
ましいが、限定的ではない。逆に、各ジョゼフソン論理
ゲート集合21,・・・・・;22,・・・・・内のゲート数が異なって
いても、本発明に従えば単なるダミー抵抗RX,・・・・・;
RY,・・・・・の値の如何によってのみ、発熱の均質な分散化
を図りながら電源に対するインピーダンス整合が行える
という大きな効果がある。
【0025】また、本発明の思想からすれば、原理的に
は高周波電源供給回路10の電源出力インピーダンスを低
く設計する程、各種各様のゲート数のジョゼフソン論理
集積回路に対し、流用可能な範囲は広がることになる。
しかし、超低出力インピーダンスの高周波電源供給回路
を作製することは、負荷ドライブ能力の極めて高い電源
を作ることであるから、相当程度に留めておかないと、
回路装置としてみた場合の大型化と無駄を生む。
【0026】こうしたことにも鑑みながら具体的な数値
例等を挙げてみると、Nb/AlOX/Nb接合を用いたジョゼ
フソン論理集積回路において、電圧レギュレータ14,15
により規定される電源電圧を当該接合のギャップ電圧
2.8mVの四倍である11.2mVとし(四つのNb/AlOX/N
bジョゼフソン接合を直列に接続して電圧レギュレータ1
4,15を構成し)、論理ゲート一個当たりの最大電流を
200μAとした上で、それらを75%の電流バイアスで使
用するとした場合には、一論理ゲート当たりのインピー
ダンスは74.7Ωとなる。ジョゼフソン論理集積回路全体
のインピーダンスは一論理ゲート当たりのインピーダン
スを全ゲート数で割った値であるから、例えば第一相脈
流電源により駆動されるジョゼフソン論理ゲート集合群
21,・・・・・・のゲート総数が1500個である場合、その第一
相に関するジョゼフソン論理集積回路の電源入力インピ
ーダンスは、74.7Ω/1500ゲート=0.0498Ωとなる。
【0027】このような場合、従来においては、すでに
述べた通り、当該1500ゲートに対応する電源出力インピ
ーダンスの高周波電源供給回路を作製していたが、本発
明では、もっと多くのゲート数に対応できる高周波電源
供給回路10を作製する。例えば倍の余裕を見込み、ゲー
ト数3000のジョゼフソン論理集積回路に対応可能なよう
に、第一相電源出力インピーダンスが74.7Ω/3000ゲー
ト=0.0249Ωのものを作製する。
【0028】この一方で、本発明に従い、ジョゼフソン
論理集積回路に対し並列に付すべきダミー抵抗RXを、当
該ジョゼフソン論理集積回路の上記インピーダンス0.04
98Ωを低下させてその半分の電源出力インピーダンス0.
0249Ωに整合させるため、仮にそれを一つとした場合に
は、その値が0.0498Ωとなるように形成する。
【0029】しかし、実際には、これもすでに述べた通
り、ダミー抵抗は複数の並列抵抗群RX,・・・・・・ から構成
した方が良いので、例えばスタンダードセル方式の自動
配置配線手法により設計された16列のジョゼフソン論理
ゲート集合群21,・・・・・・ を持つジョゼフソン論理集積回
路の場合には、その各列に一つづつ、全部で16個の互い
に並列なダミー抵抗RX,・・・・・・ を付すことにし、それら
各抵抗RXの値を、抵抗一つの場合の値のそれぞれ16倍で
ある、0.7968Ωとする。
【0030】また、抵抗部分のみならず、当該抵抗が幾
何的にも近接してそれぞれ位置する各ジョゼフソン論理
ゲート集合21をも含めた面積部分ごとの発熱も均一化す
るには、それぞれのジョゼフソン論理ゲート集合内のゲ
ート数が異なる場合、各ゲートとそれに並列に付された
ダミー抵抗との並列合成抵抗値が全て同じになるよう
に、各ジョゼフソン論理ゲート集合ごとに並列に付すべ
き抵抗の値を変えても良い。
【0031】以上、本発明の実施例に即し詳述したが、
本発明の要旨構成に基づく改変は自由である。高周波電
源供給回路10についても、図示の場合はインピーダンス
変換トランス12を使用したものを例示したが、先に述べ
たように受動的時定数回路を採用したフィルタ型のもの
であっても本発明は適用可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明によると、高周波電源供給回路の
電源出力インピーダンス以上の電源入力インピーダンス
を持つジョゼフソン論理集積回路であれば、内包する論
理ゲート数が異なっても同一構成の高周波電源供給回路
を共用することができる。換言すれば高周波電源供給回
路の融通性が増し、合理的、経済的である。また、多相
脈流電源により駆動されるジョゼフソン論理集積回路に
おいても、各相ごとの論理ゲート数を同じにするような
設計を行う必要もなくなり、各相ごとに必要な機能にの
み着目しての合理的で容易な回路設計を許容し得るよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたジョゼフソン論理集
積回路装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】従来におけるジョゼフソン論理集積回路装置の
一例の概略構成図である。
【符号の説明】
10 高周波電源供給回路, 11 高周波電力源, 12 インピーダンス変換トランス, 13 直流バイアス源, 14 電圧レギュレータ, 15 電圧レギュレータ, 21 ジョゼフソン論理ゲート集合, 22 ジョゼフソン論理ゲート集合, P1 第一相脈流電流, P2 第二相脈流電流, RX ダミー抵抗, RY ダミー抵抗.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 進 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−304677(JP,A) 特開 平2−268474(JP,A) 特開 昭58−43652(JP,A) 特開 昭61−174815(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源電流の供給を受けて稼働するジョゼ
    フソン論理ゲートの集合群を含むジョゼフソン論理集積
    回路と;上記ジョゼフソン論理ゲート集合群の電源入力
    インピーダンスよりも低い電源出力インピーダンスを持
    ち、該ジョゼフソン論理ゲート集合群に対し上記電源電
    流を供給する高周波電源供給回路と;上記ジョゼフソン
    論理ゲート集合群の上記電源入力インピーダンスを実効
    的に低下させ、上記高周波電源供給回路の上記電源出力
    インピーダンスに整合させるため、上記電源電流を側路
    するべく該ジョゼフソン論理ゲート集合群に対し並列に
    設けられた少なくとも一つのダミー抵抗と;を有して成
    るジョゼフソン論理集積回路装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジョゼフソン論理集積回
    路装置であって;上記ダミー抵抗を互いに並列な複数個
    から構成し;該複数個のダミー抵抗を上記ジョゼフソン
    論理集積回路内において幾何的に分散配置したこと;を
    特徴とするジョゼフソン論理集積回路装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のジョゼフソン論理集積回
    路装置であって;上記ジョゼフソン論理ゲート集合群
    は、複数のジョゼフソン論理ゲートを含む複数のジョゼ
    フソン論理ゲート集合の群であり;該各ジョゼフソン論
    理ゲート集合は上記ジョゼフソン論理集積回路内におい
    てそれぞれ幾何的に列状に、かつ互いには並設の関係で
    配置されていると共に;上記複数のダミー抵抗は、上記
    複数のジョゼフソン論理ゲート集合の各々に一つづつ、
    並列に設けられていること;を特徴とするジョゼフソン
    論理集積回路装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載のジョゼフソ
    ン論理集積回路装置であって;上記高周波電源供給回路
    は外部高周波電力源と上記ジョゼフソン論理集積回路と
    の間に介在するインピーダンス変換回路であり;該高周
    波電源供給回路及び該ジョゼフソン論理集積回路は、上
    記外部高周波電力源を除き、同一のチップキャリアに搭
    載されていること;を特徴とするジョゼフソン論理集積
    回路装置。
JP5131165A 1993-05-07 1993-05-07 ジョゼフソン論理集積回路装置 Expired - Lifetime JP2500355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131165A JP2500355B2 (ja) 1993-05-07 1993-05-07 ジョゼフソン論理集積回路装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131165A JP2500355B2 (ja) 1993-05-07 1993-05-07 ジョゼフソン論理集積回路装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06318739A JPH06318739A (ja) 1994-11-15
JP2500355B2 true JP2500355B2 (ja) 1996-05-29

Family

ID=15051532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5131165A Expired - Lifetime JP2500355B2 (ja) 1993-05-07 1993-05-07 ジョゼフソン論理集積回路装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500355B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050267765A1 (en) * 2004-05-26 2005-12-01 Jun-Jang Jeng Apparatus and method for policy-driven business process exception handling

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06318739A (ja) 1994-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4015706B2 (ja) 集積回路の回路構成要素にクロックを分配する装置および方法
US7518404B2 (en) Semiconductor integrated circuit device
US5668484A (en) High frequency clock signal distribution circuit with reduced clock skew
EP1662646B1 (en) Low voltage logic operation using higher voltage supply levels
JP2004022877A (ja) 複数電源用スタンダードセル、自動配置配線用スタンダードセルライブラリ、電源配線方法及び半導体集積装置
US20100259299A1 (en) Voltage conversion and integrated circuits with stacked voltage domains
US6246277B1 (en) Semiconductor integrated circuit device
JP7113381B2 (ja) スイッチング回路
US4808845A (en) High voltage pulse generating semiconductor circuit with improved driving arrangement
JP2500355B2 (ja) ジョゼフソン論理集積回路装置
US12046601B2 (en) Apparatuses, methods, and systems for an array of devices
JP4343584B2 (ja) 電圧分圧回路、及び傾斜磁場電源装置
US5010470A (en) Current balancing structure for semiconductor switching devices
JP3685514B2 (ja) 電源装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置
JP2942811B2 (ja) 超伝導論理集積回路
US20040022073A1 (en) Resonant converter having a self inductance
JP3277524B2 (ja) 半導体スイッチ回路及びインバータ装置
JPH10189749A (ja) 半導体集積回路装置、半導体集積回路装置の多電源供給方法、半導体集積回路装置の多電源供給プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体
US5880945A (en) Power conversion and load circuit on same integrated circuit
US5315157A (en) Semiconductor integrated circuit device having voltage level converting circuits
JPH0793562B2 (ja) 出力バッファ回路
JP3597414B2 (ja) 半導体集積回路
EP0142980B1 (en) Constant current drive for switching power supply
EP4358394A2 (en) Multidimensional space vector modulation (mdsvm) circuit and method thereof
JPH04229079A (ja) 半導体スイッチの並列接続方法、スイッチ回路及びインバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term