JP2026021379A - 新規抗lilrb4抗体および派生産物 - Google Patents
新規抗lilrb4抗体および派生産物Info
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Abstract
【課題】新規抗LILRB4抗体を提供する。
【解決手段】a)特定のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(HC-CDR)1、特定のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および特定のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびにb)アミノ酸残基NSで突然変異を含む特定のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(LC-CDR)1、特定のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および特定のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域を含む、単離抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片が提供される。さらに、抗LILRB4キメラ抗原受容体タンパク質、これらをコードする単離ポリヌクレオチド、これらを含む薬学的組成物、およびその使用が提供される。
【選択図】図1
【解決手段】a)特定のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(HC-CDR)1、特定のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および特定のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびにb)アミノ酸残基NSで突然変異を含む特定のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(LC-CDR)1、特定のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および特定のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域を含む、単離抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片が提供される。さらに、抗LILRB4キメラ抗原受容体タンパク質、これらをコードする単離ポリヌクレオチド、これらを含む薬学的組成物、およびその使用が提供される。
【選択図】図1
Description
関連出願に対するクロスリファレンス
[001]本出願は、2020年3月12日に提出された米国仮特許出願第62/988,892号に優先権を主張し、該文献の開示は本明細書に援用される。
配列表
[002]151KB(Microsoft Windowsによって測定されるとおり)であり、そして2021年3月12日に作成された、「066564-8013WO01_ST25」と称されるファイルに含まれる配列表は、電子投稿によって本明細書と共に提出され、そして本明細書に援用される。
発明の分野
[003]本開示は、一般的に、医学、腫瘍学、および免疫学の分野に関する。より具体的には、本開示は、LILRB4に結合する抗体に関する。
[001]本出願は、2020年3月12日に提出された米国仮特許出願第62/988,892号に優先権を主張し、該文献の開示は本明細書に援用される。
配列表
[002]151KB(Microsoft Windowsによって測定されるとおり)であり、そして2021年3月12日に作成された、「066564-8013WO01_ST25」と称されるファイルに含まれる配列表は、電子投稿によって本明細書と共に提出され、そして本明細書に援用される。
発明の分野
[003]本開示は、一般的に、医学、腫瘍学、および免疫学の分野に関する。より具体的には、本開示は、LILRB4に結合する抗体に関する。
[004]ヒト白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーBメンバー4(LILRB4)はまた、免疫グロブリン様転写物3(ILT3またはILT-3)、白血球免疫グロブリン様受容体5(LIR5またはLIR-5)、およびCD85kまたはCD85Kとしても知られ、細胞質免疫受容体チロシン阻害モチーフ(ITIM)を含有し、そして免疫細胞活性化の負の制御に関与する、1型膜タンパク質である。LILRB4は、単球、マクロファージおよび樹状細胞上で発現され、そして細胞自律方式で自然免疫を阻害可能であるとともに、間接的機構を通じてT細胞活性化を抑制可能である。LILRB4は、難治性および再発性疾患を含む、単球性急性骨髄性白血病(AML)に関する特異的マーカーである。LILRB4が、組織内への腫瘍細胞浸潤を補助し、そしてAML細胞において、APOE、LILRB4、SHP-2、uPARおよびARG1を伴うシグナル伝達経路を通じて、T細胞活性を抑制することが示されてきている(Deng M.ら,
Nature (2018) 562:605-09)。新規抗LILRB4抗体に関する重大な必要性がある。
Nature (2018) 562:605-09)。新規抗LILRB4抗体に関する重大な必要性がある。
[005]本開示は、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片、そのアミノ酸およびヌクレオチド配列、抗LILRB4キメラ抗原受容体、ならびにその使用を提供する。
[006]1つの側面において、本開示は、単離抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片を提供する。いくつかの態様において、抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片は:(a)配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(HC-CDR)1、配列番号6のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびに(b)アミノ酸残基NSで突然変異を含む配列番号8のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(LC-CDR)1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域を含む。
[006]1つの側面において、本開示は、単離抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片を提供する。いくつかの態様において、抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片は:(a)配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(HC-CDR)1、配列番号6のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびに(b)アミノ酸残基NSで突然変異を含む配列番号8のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(LC-CDR)1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域を含む。
[007]特定の態様において、LC-CDR1は、配列番号28のアミノ酸配列を有する。
[008]特定の態様において、重鎖可変領域は、配列番号1に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有し;そして軽鎖可変領域は、配列番号27に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有する。
[008]特定の態様において、重鎖可変領域は、配列番号1に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有し;そして軽鎖可変領域は、配列番号27に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有する。
[009]特定の態様において、重鎖可変領域は、配列番号1のアミノ酸配列を有し、
そして軽鎖可変領域は、配列番号27のアミノ酸配列を有する。
[0010]特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、免疫グロブリン定常領域、任意選択でIgGの定常領域、または任意選択でヒトIgGの定常領域をさらに含む。
そして軽鎖可変領域は、配列番号27のアミノ酸配列を有する。
[0010]特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、免疫グロブリン定常領域、任意選択でIgGの定常領域、または任意選択でヒトIgGの定常領域をさらに含む。
[0011]特定の態様において、本明細書記載の抗体は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプのものである。
[0012]特定の態様において、抗体または抗原結合断片はヒト化されている。
[0012]特定の態様において、抗体または抗原結合断片はヒト化されている。
[0013]特定の態様において、抗原結合断片は、ラクダ化(camelized)単一ドメイン抗体、ディアボディ、ds(ジスルフィド安定化)ディアボディまたはdsディアボディ、scFv、scFv二量体、BsFv、dsFv、(dsFv)2、ds
Fv-dsFv’、Fv断片、Fab、Fab’、F(ab’)2、二重特異性抗体、ナ
ノボディ、ドメイン抗体、または二価抗体である。
Fv-dsFv’、Fv断片、Fab、Fab’、F(ab’)2、二重特異性抗体、ナ
ノボディ、ドメイン抗体、または二価抗体である。
[0014]特定の態様において、本明細書記載の抗LILRB4抗体は、二重特異性抗体である。いくつかの態様において、抗LILRB4二重特異性抗体は、T細胞受容体、例えばCD3に対するものである。いくつかの態様において、抗LILRB4二重特異性抗体は、NK細胞受容体、例えばCD16Aに対するものである。
[0015]したがって、本開示は、別の側面において、LILRB4およびCD3に結合可能な二重特異性抗体または抗原結合断片を提供する。
[0016]特定の態様において、本明細書に提供される二重特異性抗体または抗原結合断片は:(a)第一の軽鎖可変(VL)ドメインおよび第一の重鎖可変(VH)ドメインを含む、第一の抗原結合領域;ならびに(b)第二のVLドメインおよび第二のVHドメインを含む、第二の抗原結合領域を含み、第一の抗原結合領域がLILRB4に結合可能であり、そして第二の抗原結合領域がCD3に結合可能であるか、またはその反対のものである。
[0016]特定の態様において、本明細書に提供される二重特異性抗体または抗原結合断片は:(a)第一の軽鎖可変(VL)ドメインおよび第一の重鎖可変(VH)ドメインを含む、第一の抗原結合領域;ならびに(b)第二のVLドメインおよび第二のVHドメインを含む、第二の抗原結合領域を含み、第一の抗原結合領域がLILRB4に結合可能であり、そして第二の抗原結合領域がCD3に結合可能であるか、またはその反対のものである。
[0017]特定の態様において、第一のVLドメインおよび第一の重鎖可変ドメイン
は、それぞれ、定常ドメインの第一の対に連結され、そして第二のVLドメインおよび第
二のVHドメインは、それぞれ、定常ドメインの第二の対に連結される。
は、それぞれ、定常ドメインの第一の対に連結され、そして第二のVLドメインおよび第
二のVHドメインは、それぞれ、定常ドメインの第二の対に連結される。
[0018]特定の態様において、第一のVLドメインは第一の軽鎖定常(CL)ドメインに連結され、そして第一のVHドメインは第一の重鎖定常ドメイン1(CH1)に連結される。特定の態様において、第一のVLドメインは第一のCH1ドメインに連結され、そしてVHドメインは第二のCLドメインに連結される。
[0019]特定の態様において、第二のVLドメインは第二のCLドメインに連結され、そして第二のVHドメインは第二のCH1ドメインに連結される。特定の態様において、第二のVLドメインは第二のCH1ドメインに連結され、そして第二のVHドメインは第二
のCLドメインに連結される。特定の態様において、第二のVLドメインは、T細胞受容体(TCR)α鎖定常ドメインに連結され、そして第二のVHドメインは、TCRβ鎖定常
ドメインに連結される。特定の態様において、第二のVLドメインは、TCRβ鎖定常ド
メインに連結され、そして第二のVHドメインは、TCRα鎖定常ドメインに連結される
。
のCLドメインに連結される。特定の態様において、第二のVLドメインは、T細胞受容体(TCR)α鎖定常ドメインに連結され、そして第二のVHドメインは、TCRβ鎖定常
ドメインに連結される。特定の態様において、第二のVLドメインは、TCRβ鎖定常ド
メインに連結され、そして第二のVHドメインは、TCRα鎖定常ドメインに連結される
。
[0020]特定の態様において、第一の抗原結合領域および/または第二の抗原結合領域は、一本鎖可変断片(scFv)である。
[0021]特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、
第三のVLドメインおよび第三のVHドメインを含む第三の抗原結合領域をさらに含み、第三の抗原結合領域はLILRB4またはCD3に結合可能である。
[0021]特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、
第三のVLドメインおよび第三のVHドメインを含む第三の抗原結合領域をさらに含み、第三の抗原結合領域はLILRB4またはCD3に結合可能である。
[0022]特定の態様において、第三のVLドメインおよび第三の重鎖可変ドメイン
は、それぞれ、定常ドメインの第一の対に連結される。特定の態様において、第三のVL
ドメインは第三のCLドメインに連結され、そして第三のVHドメインは第三のCH1ドメ
インに連結される。特定の態様において、第三のVLドメインは第三のCH1ドメインに連結され、そして第三のVHドメインは第三のCLドメインに連結される。特定の態様において、第三のVLドメインは、第二のTCRα鎖定常ドメインに連結され、そして第三のVHドメインは、第二のTCRβ鎖定常ドメインに連結される。特定の態様において、第三のVLドメインは、第二のTCRβ鎖定常ドメインに連結され、そして第三のVHドメインは、第二のTCRα鎖定常ドメインに連結される。
は、それぞれ、定常ドメインの第一の対に連結される。特定の態様において、第三のVL
ドメインは第三のCLドメインに連結され、そして第三のVHドメインは第三のCH1ドメ
インに連結される。特定の態様において、第三のVLドメインは第三のCH1ドメインに連結され、そして第三のVHドメインは第三のCLドメインに連結される。特定の態様において、第三のVLドメインは、第二のTCRα鎖定常ドメインに連結され、そして第三のVHドメインは、第二のTCRβ鎖定常ドメインに連結される。特定の態様において、第三のVLドメインは、第二のTCRβ鎖定常ドメインに連結され、そして第三のVHドメインは、第二のTCRα鎖定常ドメインに連結される。
[0023]特定の態様において、TCRα鎖定常ドメインは、配列番号89のアミノ酸配列を有する。特定の態様において、TCRα鎖定常ドメインは、配列番号89のS91A突然変異を有する。
[0024]特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、1つまたはそれより多いコンジュゲート部分に連結される。特定の態様において、コンジュゲート部分は、クリアランス修飾剤、毒素、検出可能標識、化学療法剤、または精製部分を含む。
[0025]別の側面において、本開示は、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片、および薬学的に許容されうるキャリアーを含む、薬学的組成物を提供する。
[0026]別の側面において、本開示は、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片をコードする、単離ポリヌクレオチドを提供する。
[0026]別の側面において、本開示は、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片をコードする、単離ポリヌクレオチドを提供する。
[0027]別の側面において、本開示は、本明細書記載の単離ポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
[0028]別の側面において、本開示は、本明細書記載のベクターを含む宿主細胞を提供する。特定の態様において、宿主細胞は、哺乳動物細胞、例えばCHO細胞である。
[0028]別の側面において、本開示は、本明細書記載のベクターを含む宿主細胞を提供する。特定の態様において、宿主細胞は、哺乳動物細胞、例えばCHO細胞である。
[0029]別の側面において、本開示は、本明細書に提供するような抗LILRB4抗体をコードするかまたは産生するハイブリドーマを提供する。
[0030]別の側面において、本開示は、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片を発現する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、本明細書記載のベクターが発現される条件下で、本明細書記載の宿主細胞を培養する工程を含む。
[0030]別の側面において、本開示は、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片を発現する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、本明細書記載のベクターが発現される条件下で、本明細書記載の宿主細胞を培養する工程を含む。
[0031]別の側面において、本開示は、被験体において、癌を治療するかまたはその影響を改善する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、被験体に、療法的有効量の本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片あるいは本明細書記載の薬学的組成物を投与する工程を含む。
[0032]方法は、被験体における腫瘍負荷を減少させるかまたは根絶させてもよく、腫瘍細胞数を減少させてもよく、腫瘍サイズを減少させてもよく、腫瘍浸潤を減少させてもよく、腫瘍転移を減少させてもよく、被験体において腫瘍を根絶させてもよい。癌は、固形腫瘍または血液学的悪性腫瘍でもよい。
[0033]特定の態様において、癌は、副腎癌、胆管癌、骨癌、脳癌、乳癌、子宮頸癌、絨毛癌、結腸癌、結腸直腸癌、食道癌、目の癌、胃癌、胃食道癌、神経膠芽腫、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺胞細胞肺癌、中皮腫、扁平上皮
癌、黒色腫、メルケル細胞癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、前立腺癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、肉腫、皮膚癌、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、子宮癌、および膣癌である。
癌、黒色腫、メルケル細胞癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、前立腺癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、肉腫、皮膚癌、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、子宮癌、および膣癌である。
[0034]いくつかの態様において、癌は、転移性、再発性または薬剤耐性癌である。
[0035]いくつかの態様において、前記癌は、急性リンパ球性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞白血病、芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物(BPDCN)、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性骨髄細胞性白血病(CML)、びまん性巨細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、節外性NK/T細胞リンパ腫、毛様細胞白血病、HHV8関連原発性浸出リンパ腫、形質芽球性リンパ腫、プレB急性リンパ球性白血病(プレB ALL)、原発性CNSリンパ腫、原発性縦隔巨細胞型B細胞リンパ腫、T細胞/組織球リッチB細胞リンパ腫、重鎖病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物、および真性多血症を含む血液学的悪性腫瘍である。
[0035]いくつかの態様において、前記癌は、急性リンパ球性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞白血病、芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物(BPDCN)、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性骨髄細胞性白血病(CML)、びまん性巨細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、節外性NK/T細胞リンパ腫、毛様細胞白血病、HHV8関連原発性浸出リンパ腫、形質芽球性リンパ腫、プレB急性リンパ球性白血病(プレB ALL)、原発性CNSリンパ腫、原発性縦隔巨細胞型B細胞リンパ腫、T細胞/組織球リッチB細胞リンパ腫、重鎖病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物、および真性多血症を含む血液学的悪性腫瘍である。
[0036]特定の態様において、前記血液学的悪性腫瘍には、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)またはM3 AML、急性骨髄単球性白血病またはM4 AML、急性単球性/単芽球性白血病またはM5 AML、および急性骨髄芽球性白血病のサブセットまたはサブタイプが含まれる。
[0037]特定の態様において、前記血液学的悪性腫瘍には、ベネトクラックス、またはアザシチジン(azacytidine/azacitidine)と組み合わされたベネトクラックスに耐性であるか、アザシチジンおよび/またはベネトクラックスでの治療後に再発したか、デシタビンと組み合わせたベネトクラックスに耐性であるか、またはアザシチジンおよびデシタビンでの治療後に再発した、急性骨髄性白血病(AML)が含まれる。
[0038]特定の態様において、抗体またはその抗原結合断片は、静脈内、動脈内、腫瘍内、または皮下投与される。
[0039]特定の態様において、方法は、被験体に、トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン・トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ダウノルビシン、ヌクレオシド代謝阻害剤、シタラビン、低メチル化剤、低用量シタラビン(LDAC)、ダウノルビシンおよびシタラビンの組み合わせ、注射用ダウノルビシンおよびシタラビン・リポソーム、Vyxeos(登録商標)、アザシチジン、Vidaza(登録商標)、デシタビン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ヒ素、亜ヒ酸、ヒスタミン二塩酸塩、Ceplene(登録商標)、インターロイキン-2、アルデスロイキン、Proleukin(登録商標)、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、Mylotarg(登録商標)、FLT-3阻害剤、ミドスタウリン、Rydapt(登録商標)、クロファラビン、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビン、IDH1阻害剤、イボシデニブ、Tibsovo(登録商標)、IDH2阻害剤、エナシデニブ、Idhifa(登録商標)、スムーズンド(SMO)阻害剤、グラスデギブ、アルギナーゼ阻害剤、IDO阻害剤、エパカドスタット、BCL-2阻害剤、ベネトクラックス、Venclexta(登録商標)、白金複合体誘導体、オキサリプラチン、キナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、BTK阻害剤、イブルチニブ、IMBRUVICA(登録商標)、アカラブルチニブ、CALQUENCE(登録商標)、ザヌブルチニブ、PD-1抗体、PD-L1抗体、CTLA-4抗体、LAG3抗体、ICOS抗体、TIGIT抗体、TIM3抗体、CD40抗体、4-1BB抗体、CD47抗体、SIRP1α抗体または融合タンパク質、CD70抗体、CLL1抗体、CD123抗体、E-セレクチンのア
ンタゴニスト、腫瘍抗原に結合する抗体、T細胞表面マーカーに結合する抗体、骨髄細胞またはNK細胞表面マーカーに結合する抗体、アルキル化剤、ニトロソウレア剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、植物由来のアルカロイド、ホルモン療法薬剤、ホルモンアンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、およびP-糖タンパク質阻害剤からなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤を投与する工程をさらに含む。
[0039]特定の態様において、方法は、被験体に、トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン・トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ダウノルビシン、ヌクレオシド代謝阻害剤、シタラビン、低メチル化剤、低用量シタラビン(LDAC)、ダウノルビシンおよびシタラビンの組み合わせ、注射用ダウノルビシンおよびシタラビン・リポソーム、Vyxeos(登録商標)、アザシチジン、Vidaza(登録商標)、デシタビン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ヒ素、亜ヒ酸、ヒスタミン二塩酸塩、Ceplene(登録商標)、インターロイキン-2、アルデスロイキン、Proleukin(登録商標)、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、Mylotarg(登録商標)、FLT-3阻害剤、ミドスタウリン、Rydapt(登録商標)、クロファラビン、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビン、IDH1阻害剤、イボシデニブ、Tibsovo(登録商標)、IDH2阻害剤、エナシデニブ、Idhifa(登録商標)、スムーズンド(SMO)阻害剤、グラスデギブ、アルギナーゼ阻害剤、IDO阻害剤、エパカドスタット、BCL-2阻害剤、ベネトクラックス、Venclexta(登録商標)、白金複合体誘導体、オキサリプラチン、キナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、BTK阻害剤、イブルチニブ、IMBRUVICA(登録商標)、アカラブルチニブ、CALQUENCE(登録商標)、ザヌブルチニブ、PD-1抗体、PD-L1抗体、CTLA-4抗体、LAG3抗体、ICOS抗体、TIGIT抗体、TIM3抗体、CD40抗体、4-1BB抗体、CD47抗体、SIRP1α抗体または融合タンパク質、CD70抗体、CLL1抗体、CD123抗体、E-セレクチンのア
ンタゴニスト、腫瘍抗原に結合する抗体、T細胞表面マーカーに結合する抗体、骨髄細胞またはNK細胞表面マーカーに結合する抗体、アルキル化剤、ニトロソウレア剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、植物由来のアルカロイド、ホルモン療法薬剤、ホルモンアンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、およびP-糖タンパク質阻害剤からなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤を投与する工程をさらに含む。
[0040]特定の態様において、方法は、被験体に、まず一定期間、抗LILRB4抗体の単独療法を投与し、その後、アザシチジン、Vidaza(登録商標)、BCL-2阻害剤、ベネトクラックス、およびVenclexta(登録商標)からなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤を添加する工程をさらに含む。
[0041]さらに別の側面において、本開示は、試料または被験体において、癌細胞または癌幹細胞を検出するための方法を提供する。特定の態様において、方法は:(a)被験体または被験体由来の試料を、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片と接触させ;そして(b)前記被験体または試料における癌細胞または癌幹細胞への前記抗体の結合を検出する工程を含む。
[0042]いくつかの態様において、試料は体液または生検である。いくつかの態様において、試料は、血液、痰、涙、唾液、粘液、血清、尿または糞便である。
[0043]いくつかの態様において、検出は、免疫組織化学、フローサイトメトリー、イムノアッセイ(ELISA、RIA等を含む)またはウェスタンブロットを含む。
[0043]いくつかの態様において、検出は、免疫組織化学、フローサイトメトリー、イムノアッセイ(ELISA、RIA等を含む)またはウェスタンブロットを含む。
[0044]いくつかの態様において、方法は、工程(a)および(b)を二回目にまたはさらに行って、そして一回目に比較した際の検出レベルの変化を決定する工程をさらに含む。
[0045]抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片は、標識、例えばペプチドタグ、酵素、磁気粒子、発色団、蛍光分子、化学発光分子、または色素をさらに含んでもよい。単離モノクローナル抗体またはその抗原結合断片を、リポソームまたはナノ粒子にコンジュゲート化してもよい。
[0046]別の側面において、本開示は、被験体において癌を治療するための薬剤製造における、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片の使用を提供する。
[0047]別の側面において、本開示は、LILRB4を検出する際に有用な、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片を含むキットを提供する。
[0047]別の側面において、本開示は、LILRB4を検出する際に有用な、本明細書記載の抗体またはその抗原結合断片を含むキットを提供する。
[0048]別の側面において、本開示は、抗LILRB4キメラ抗原受容体(CAR)タンパク質を提供する。いくつかの態様において、CARタンパク質は:(a)配列番号5のアミノ酸配列を有するHC-CDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびに(b)アミノ酸残基NSで突然変異を含む配列番号8のアミノ酸配列を有するLC-CDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域を含む。いくつかの態様において、LC-CDR1は、配列番号28のアミノ酸配列を有する。
[0049]いくつかの態様において、LILRB4 CARタンパク質の重鎖可変領域は、配列番号1に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有し;そしてCARタンパク質の軽鎖可変領域は、配列番号27に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、重鎖可変領域は、配列番号1のアミノ酸配列を有し;そして軽鎖可変領域は、配列番号27のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、CA
Rタンパク質は、配列番号66または配列番号68に、少なくとも85%、90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を有する一本鎖可変断片(scFv)を含む。いくつかの態様において、CARタンパク質は、配列番号66または配列番号68に同一であるアミノ酸配列を有するscFvを有する。
Rタンパク質は、配列番号66または配列番号68に、少なくとも85%、90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を有する一本鎖可変断片(scFv)を含む。いくつかの態様において、CARタンパク質は、配列番号66または配列番号68に同一であるアミノ酸配列を有するscFvを有する。
[0050]別の側面において、本開示は、本明細書記載のCARタンパク質をコードするポリヌクレオチド分子を提供する。いくつかの態様において、ポリヌクレオチド分子は、真核細胞において活性であるプロモーターをさらに含む。いくつかの態様において、ポリヌクレオチド分子は発現ベクターである。
[0051]別の側面において、本開示は、本明細書記載のCARタンパク質をコードするポリヌクレオチド分子を含む、操作細胞を提供する。いくつかの態様において、細胞は、T細胞、NK細胞またはマクロファージである。
[0052]別の側面において、本開示は、治療の必要がある被験体において、癌を治療するかまたは改善する方法であって、被験体に、本明細書記載のCARタンパク質をコードするポリヌクレオチド分子を含む1つまたはそれより多い細胞を含む細胞療法の有効量を投与する工程を含む、前記方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、前記ヒト被験体に第二の癌療法を投与する工程をさらに含む。いくつかの態様において、第二の癌療法は、化学療法、免疫療法、放射線療法、ホルモン療法または手術である。いくつかの態様において、第二の癌療法は、細胞療法と同時に投与される。いくつかの態様において、前記の第二の癌療法は、細胞療法の前または後に投与される。いくつかの態様において、方法は、前記ヒト被験体に、本明細書記載のCARタンパク質をコードするポリヌクレオチド分子を含む1つまたはそれより多い細胞の有効量の第二の投与を投与する工程をさらに含む。
[0053]いくつかの態様において、前記細胞療法は、癌部位に局在性に(local)、癌部位に局所に(regional)、または全身性に投与される。
[0054]いくつかの態様において、前記癌は、急性リンパ球性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞白血病、芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物(BPDCN)、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性骨髄細胞性白血病(CML)、びまん性巨細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、節外性NK/T細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、毛様細胞白血病、HHV8関連原発性浸出リンパ腫、形質芽球性リンパ腫、プレB急性リンパ球性白血病(プレB ALL)、原発性CNSリンパ腫、原発性縦隔巨細胞型B細胞リンパ腫、T細胞/組織球リッチB細胞リンパ腫、重鎖病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物、および真性多血症を含む血液学的悪性腫瘍である。
[0054]いくつかの態様において、前記癌は、急性リンパ球性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞白血病、芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物(BPDCN)、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性骨髄細胞性白血病(CML)、びまん性巨細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、節外性NK/T細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、毛様細胞白血病、HHV8関連原発性浸出リンパ腫、形質芽球性リンパ腫、プレB急性リンパ球性白血病(プレB ALL)、原発性CNSリンパ腫、原発性縦隔巨細胞型B細胞リンパ腫、T細胞/組織球リッチB細胞リンパ腫、重鎖病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物、および真性多血症を含む血液学的悪性腫瘍である。
[0055]特定の態様において、前記血液学的悪性腫瘍には、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)またはM3 AML、急性骨髄単球性白血病またはM4 AML、急性単球性/単芽球性白血病またはM5 AML、および急性骨髄芽球性白血病のサブセットまたはサブタイプが含まれる。
[0056]さらにさらなる側面において、被験体において、自己免疫疾患を治療するかまたはその影響を改善する方法であって、被験体に、本明細書に定義するような抗体またはその抗原結合断片の療法的有効量を投与する工程を含む、前記方法を提供する。抗体またはその抗原結合断片は、静脈内、動脈内、腹腔内、または皮下投与されてもよい。方法は、被験体に、ステロイドまたはNSAIDからなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤を投与する工程をさらに含んでもよい。自己免疫疾患は、ギランバレー症候
群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、腸炎性関節炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、若年性脊椎関節症、ベーチェット病、腱付着部炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性大腸症候群、炎症性腸疾患、線維筋痛症、慢性疲労症候群、全身性炎症性疾患に関連する疼痛状態、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、早発性糖尿病(I型糖尿病としても知られる)、ウェゲナー肉芽腫症、多発性筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎、多発性内分泌不全、シュミット症候群、自己免疫ブドウ膜炎、アジソン病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、自己免疫甲状腺病、悪性貧血、胃委縮症、慢性肝炎、ルポイド肝炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、筋委縮性側索硬化症、副甲状腺機能低下症、ドレッサー症候群、重症筋無力症、イートン・ランバート症候群、自己免疫血小板減少症、特発性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、尋常性天疱瘡、天疱瘡、疱疹状皮膚炎、脱毛症、強皮症、進行性全身性硬化症、CREST症候群(石灰沈着、レイノー現象、食道蠕動低下、強指症、および毛細血管拡張症(telangtasia))、成人発症糖尿病(II型糖尿病としても知られる)、混合結合組織病、結節性多発動脈炎、全身性壊死性血管炎、糸球体腎炎、アトピー性皮膚炎、アトピー性鼻炎、グッドパスチャー症候群、シャーガス病、サルコイドーシス、リウマチ熱、喘息、抗リン脂質症候群、多形性紅斑、クッシング症候群、自己免疫慢性活性肝炎、アレルギー疾患、アレルギー性脳脊髄炎、輸血反応、ハンセン病、マラリア、リーシュマニア症、トリパノソーマ症、高安動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、側頭動脈炎、住血吸虫症、巨細胞動脈炎、湿疹、リンパ腫様肉芽腫症、川崎病、眼内炎、乾癬、胎児赤芽球症、好酸球性筋膜炎、シュルマン症候群、フェルティ症候群、フック毛様体炎、IgA腎症、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、移植片対宿主病、移植拒絶、野兎病、周期熱症候群、化膿性関節炎、家族性地中海熱、TNF受容体関連周期症候群(TRAPS)、マックル・ウェルス症候群、または高IgD症候群であってもよい。
群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、腸炎性関節炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、若年性脊椎関節症、ベーチェット病、腱付着部炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性大腸症候群、炎症性腸疾患、線維筋痛症、慢性疲労症候群、全身性炎症性疾患に関連する疼痛状態、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、早発性糖尿病(I型糖尿病としても知られる)、ウェゲナー肉芽腫症、多発性筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎、多発性内分泌不全、シュミット症候群、自己免疫ブドウ膜炎、アジソン病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、自己免疫甲状腺病、悪性貧血、胃委縮症、慢性肝炎、ルポイド肝炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、筋委縮性側索硬化症、副甲状腺機能低下症、ドレッサー症候群、重症筋無力症、イートン・ランバート症候群、自己免疫血小板減少症、特発性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、尋常性天疱瘡、天疱瘡、疱疹状皮膚炎、脱毛症、強皮症、進行性全身性硬化症、CREST症候群(石灰沈着、レイノー現象、食道蠕動低下、強指症、および毛細血管拡張症(telangtasia))、成人発症糖尿病(II型糖尿病としても知られる)、混合結合組織病、結節性多発動脈炎、全身性壊死性血管炎、糸球体腎炎、アトピー性皮膚炎、アトピー性鼻炎、グッドパスチャー症候群、シャーガス病、サルコイドーシス、リウマチ熱、喘息、抗リン脂質症候群、多形性紅斑、クッシング症候群、自己免疫慢性活性肝炎、アレルギー疾患、アレルギー性脳脊髄炎、輸血反応、ハンセン病、マラリア、リーシュマニア症、トリパノソーマ症、高安動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、側頭動脈炎、住血吸虫症、巨細胞動脈炎、湿疹、リンパ腫様肉芽腫症、川崎病、眼内炎、乾癬、胎児赤芽球症、好酸球性筋膜炎、シュルマン症候群、フェルティ症候群、フック毛様体炎、IgA腎症、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、移植片対宿主病、移植拒絶、野兎病、周期熱症候群、化膿性関節炎、家族性地中海熱、TNF受容体関連周期症候群(TRAPS)、マックル・ウェルス症候群、または高IgD症候群であってもよい。
[0096]本開示の以下の説明は、単に、開示の多様な態様を例示するよう意図される。こうしたものとして、論じられる特定の修飾は、本開示の範囲に対する限定とは見なされないものとする。当業者には、本開示の範囲から逸脱することなく、多様な同等物、変化、および修飾が作製されうることが明らかであろうし、そしてこうした同等の態様が、本明細書に含まれるものであることが理解される。刊行物、特許および特許出願を含む、本明細書に引用されるすべての参考文献は、その全体が本明細書に援用される。
[0097]I. 定義
[0098]前述の一般的な説明および以下の詳細な説明のどちらも、例示でありそして説明のためのみであり、そして請求されるような発明を制限しないことが理解されるものとする。本出願において、別に明らかに記載されない限り、単数形の使用には複数形が含まれる。本開示において、用語「または」は、代替物のみを明確に指すよう示されるか、または代替物が互いに排除性である場合を除き、「および/または」を意味するよう用いられる。本明細書において、「別の(another)」は、少なくとも第二のまたはそれより多くを意味しうる。さらに、用語「含む(including)」ならびに他の形、例えば「含む(includes)」および「含んだ(included)」の使用は限定性ではない。また、用語、例えば「要素(element)」または「構成要素(component)」は、別に記載されない限り、1つの単位(unit)または要素を含む要素または構成要素、および1つより多いサブユニットを含む要素または構成要素の両方を含む。また、用語「一部(portion)」の使用には、部分(moiety)の一部(part)または部分全体が含まれうる。
[0098]前述の一般的な説明および以下の詳細な説明のどちらも、例示でありそして説明のためのみであり、そして請求されるような発明を制限しないことが理解されるものとする。本出願において、別に明らかに記載されない限り、単数形の使用には複数形が含まれる。本開示において、用語「または」は、代替物のみを明確に指すよう示されるか、または代替物が互いに排除性である場合を除き、「および/または」を意味するよう用いられる。本明細書において、「別の(another)」は、少なくとも第二のまたはそれより多くを意味しうる。さらに、用語「含む(including)」ならびに他の形、例えば「含む(includes)」および「含んだ(included)」の使用は限定性ではない。また、用語、例えば「要素(element)」または「構成要素(component)」は、別に記載されない限り、1つの単位(unit)または要素を含む要素または構成要素、および1つより多いサブユニットを含む要素または構成要素の両方を含む。また、用語「一部(portion)」の使用には、部分(moiety)の一部(part)または部分全体が含まれうる。
[0099]本明細書において、単数形「a」、「an」および「the」には、背景が明らかに別に示さない限り、複数の参照物が含まれる。
[00100]用語「抗体」には、本明細書において、特定の抗原に結合する、任意の免疫グロブリン、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多価抗体、二価抗体、一価抗体、多重特異性抗体、または二重特異性抗体が含まれる。天然の損なわれていない(intact)抗体は、2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖を含む。哺乳動物重鎖は、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、およびミューと分類され、各重鎖は可変ドメイン(VH)、ならびに第一、第二、および第三の定常ドメイン(それぞれ、CH1、CH2
、CH3)を含む定常領域からなり;哺乳動物軽鎖は、λまたはκと分類される一方、各軽鎖は可変ドメイン(VL)および定常ドメイン(CL)からなる。典型的なIgG抗体は、「Y」の形状を有し、Yのステムは、典型的には、ジスルフィド結合を通じて共に結合されている2つの重鎖の第二および第三の定常ドメインからなる。Yの各アームには、単一の軽鎖の可変および定常ドメインに結合された、単一の重鎖の可変ドメインおよび第一の定常ドメインが含まれる。軽鎖および重鎖の可変ドメインは、抗原結合に関与する。両鎖
中の可変ドメインは、一般的に、相補性決定領域(CDR)と称される3つの非常に可変性のループを含有する(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む軽鎖CDR、HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む重鎖CDR)。本明細書に開示される抗体および抗原結合断片のCDR境界は、Kabat、IMGT、Chothia、またはAl-Lazikaniの慣習によって定義されるかまたは同定されうる(Al-Lazikani, B., Chothia, C., Lesk, A. M., J. Mol. Biol., 273(4), 927 (1997); Chothia, C.ら, J Mol Biol. (1985) 186(3):651-63; Chothia, C.およびLesk, A.M., J.Mol.Biol. (1987) 196:901; Chothia, C.ら, Nature (1989) 342(6252):877-83; Marie-Paule Lefrancら, Developmental and Comparative Immunology
(2003) 27: 55-77; Marie-Paule Lefrancら,
Immunome Research (2005) 1(3); Marie-Paule Lefranc, Molecular Biology of B cells (第2版), chapter 26, 481-514, (2015))。3つのCDRは、フレームワーク領域(FR)として知られる隣接ストレッチ間に介在し、FRは、CDRよりもより高く保存され、そして超可変ループを支持する足場を形成する。重鎖および軽鎖の定常ドメインは、抗原結合には関与しないが、多様なエフェクター機能を示す。抗体は、その重鎖の定常領域のアミノ酸配列に基づいて、クラスに割り当てられる。抗体の5つの主要なクラスまたはアイソタイプは、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMであり、それぞれ、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、およびミュー重鎖の存在によって特徴付けられる。主要な抗体クラスのいくつかは、サブクラス、例えばIgG1(ガンマ1重鎖)、IgG2(ガンマ2重鎖)、IgG3(ガンマ3重鎖)、IgG4(ガンマ4重鎖)、IgA1(アルファ1重鎖)、またはIgA2(アルファ2重鎖)に分けられる。
[00100]用語「抗体」には、本明細書において、特定の抗原に結合する、任意の免疫グロブリン、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多価抗体、二価抗体、一価抗体、多重特異性抗体、または二重特異性抗体が含まれる。天然の損なわれていない(intact)抗体は、2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖を含む。哺乳動物重鎖は、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、およびミューと分類され、各重鎖は可変ドメイン(VH)、ならびに第一、第二、および第三の定常ドメイン(それぞれ、CH1、CH2
、CH3)を含む定常領域からなり;哺乳動物軽鎖は、λまたはκと分類される一方、各軽鎖は可変ドメイン(VL)および定常ドメイン(CL)からなる。典型的なIgG抗体は、「Y」の形状を有し、Yのステムは、典型的には、ジスルフィド結合を通じて共に結合されている2つの重鎖の第二および第三の定常ドメインからなる。Yの各アームには、単一の軽鎖の可変および定常ドメインに結合された、単一の重鎖の可変ドメインおよび第一の定常ドメインが含まれる。軽鎖および重鎖の可変ドメインは、抗原結合に関与する。両鎖
中の可変ドメインは、一般的に、相補性決定領域(CDR)と称される3つの非常に可変性のループを含有する(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む軽鎖CDR、HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む重鎖CDR)。本明細書に開示される抗体および抗原結合断片のCDR境界は、Kabat、IMGT、Chothia、またはAl-Lazikaniの慣習によって定義されるかまたは同定されうる(Al-Lazikani, B., Chothia, C., Lesk, A. M., J. Mol. Biol., 273(4), 927 (1997); Chothia, C.ら, J Mol Biol. (1985) 186(3):651-63; Chothia, C.およびLesk, A.M., J.Mol.Biol. (1987) 196:901; Chothia, C.ら, Nature (1989) 342(6252):877-83; Marie-Paule Lefrancら, Developmental and Comparative Immunology
(2003) 27: 55-77; Marie-Paule Lefrancら,
Immunome Research (2005) 1(3); Marie-Paule Lefranc, Molecular Biology of B cells (第2版), chapter 26, 481-514, (2015))。3つのCDRは、フレームワーク領域(FR)として知られる隣接ストレッチ間に介在し、FRは、CDRよりもより高く保存され、そして超可変ループを支持する足場を形成する。重鎖および軽鎖の定常ドメインは、抗原結合には関与しないが、多様なエフェクター機能を示す。抗体は、その重鎖の定常領域のアミノ酸配列に基づいて、クラスに割り当てられる。抗体の5つの主要なクラスまたはアイソタイプは、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMであり、それぞれ、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、およびミュー重鎖の存在によって特徴付けられる。主要な抗体クラスのいくつかは、サブクラス、例えばIgG1(ガンマ1重鎖)、IgG2(ガンマ2重鎖)、IgG3(ガンマ3重鎖)、IgG4(ガンマ4重鎖)、IgA1(アルファ1重鎖)、またはIgA2(アルファ2重鎖)に分けられる。
[00101]用語「抗原」は、適応免疫反応を誘導可能な物質を指す。特に、抗原は、抗体またはTリンパ球抗原受容体によって特異的に結合される物質である。抗原は、通常、タンパク質および多糖であり、より頻繁でないが脂質でもある。適切な抗原には、限定なしに、細菌(コート、莢膜、細胞壁、鞭毛、線毛(fimbrai)、および毒素)、ウイルス、および他の微生物の部分が含まれる。抗原にはまた、腫瘍抗原、例えば腫瘍における突然変異によって生成される抗原も含まれる。本明細書において、抗原にはまた、免疫原およびハプテンも含まれる。
[00102]用語「抗原結合断片」は、本明細書において、1つまたはそれより多くのCDRを含む抗体の部分から形成される抗体断片、または抗原に結合するが、損なわれていない天然抗体構造を含まない任意の他の抗体断片を指す。抗原結合断片の例には、限定なしに、ディアボディ、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv断片、ジスルフィド
安定化Fv断片(dsFv)、(dsFv)2、二重特異性dsFv(dsFv-dsF
v’)、ジスルフィド安定化ディアボディ(dsディアボディ)、一本鎖抗体分子(scFv)、scFv二量体(二価ディアボディ)、二重特異性抗体、多重特異性抗体、ラクダ化単一ドメイン抗体、ナノボディ、ドメイン抗体、および二価ドメイン抗体が含まれる。抗原結合断片は、親抗体が結合するものと同じ抗原に結合可能である。
安定化Fv断片(dsFv)、(dsFv)2、二重特異性dsFv(dsFv-dsF
v’)、ジスルフィド安定化ディアボディ(dsディアボディ)、一本鎖抗体分子(scFv)、scFv二量体(二価ディアボディ)、二重特異性抗体、多重特異性抗体、ラクダ化単一ドメイン抗体、ナノボディ、ドメイン抗体、および二価ドメイン抗体が含まれる。抗原結合断片は、親抗体が結合するものと同じ抗原に結合可能である。
[00103]「Fab断片」は、1つの軽鎖ならびに1つの重鎖のCH1および可変
ドメインを含む。Fab分子の重鎖は、別の重鎖分子とジスルフィド結合を形成不能である。
ドメインを含む。Fab分子の重鎖は、別の重鎖分子とジスルフィド結合を形成不能である。
[00104]「Fab’断片」は、1つの軽鎖、ならびにVHドメインおよびCH1ド
メインを含有する1つの重鎖の部分、ならびにまたCH1およびCH2ドメインの間の領域を含み、鎖間ジスルフィド結合が、2つのFab’断片の2つの重鎖の間で形成されて、F(ab’)2分子を形成可能であるようなものである。
メインを含有する1つの重鎖の部分、ならびにまたCH1およびCH2ドメインの間の領域を含み、鎖間ジスルフィド結合が、2つのFab’断片の2つの重鎖の間で形成されて、F(ab’)2分子を形成可能であるようなものである。
[00105]「F(ab’)2断片」は、2つの軽鎖、ならびにCH1およびCH2ド
メインの間の定常領域の部分を含有する2つの重鎖を含有し、2つの重鎖間で鎖間ジスルフィド結合が形成されるようなものである。F(ab’)2断片は、したがって、2つの
重鎖間のジスルフィド結合によって共に保持される2つのFab’断片で構成される。
メインの間の定常領域の部分を含有する2つの重鎖を含有し、2つの重鎖間で鎖間ジスルフィド結合が形成されるようなものである。F(ab’)2断片は、したがって、2つの
重鎖間のジスルフィド結合によって共に保持される2つのFab’断片で構成される。
[00106]抗体に関する「Fv」は、完全な抗原結合部位を所持する抗体の最小の断片を指す。Fv断片は、単一重鎖の可変ドメインに結合された単一軽鎖の可変ドメインからなる。
[00107]「一本鎖Fv抗体」または「scFv」は、互いに直接、またはペプチドリンカー配列を通じて連結された、軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメインからなる、操作抗体を指す(Huston JSら, Proc Natl Acad Sci USA (1988) 85:5879)。
[00108]「Fc」領域は、抗体のCH2およびCH3ドメインを含む2つの重鎖断片を含む。2つの重鎖断片は、2つまたはそれより多いジスルフィド結合によって、そしてCH3ドメインの疎水性相互作用によって、共に保持される。抗体のFc領域は、多様
なエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞仲介性細胞傷害(ADCC)、および補体依存性細胞傷害(CDC)に関与するが、抗原結合においては機能しない。
なエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞仲介性細胞傷害(ADCC)、および補体依存性細胞傷害(CDC)に関与するが、抗原結合においては機能しない。
[00109]「一本鎖Fv-Fc抗体」または「scFv-Fc」は、抗体のFc領域に連結されたscFvからなる操作抗体を指す。
[00110]「dsFv」は、単一軽鎖の可変ドメインおよび単一重鎖の可変ドメイン間の連結がジスルフィド結合である、ジスルフィド安定化Fv断片を指す。いくつかの態様において、「(dsFv)2」または「(dsFv-dsFv’)」は3つのペプチ
ド鎖:ペプチドリンカー(例えば長く柔軟なリンカー)によって連結され、そしてそれぞれジスルフィド架橋によって2つのVLドメインに結合された2つのVHドメインを含む。いくつかの態様において、dsFv-dsFv’は二重特異性であり、各ジスルフィド対形成重鎖および軽鎖は、異なる抗原特異性を有する。
[00110]「dsFv」は、単一軽鎖の可変ドメインおよび単一重鎖の可変ドメイン間の連結がジスルフィド結合である、ジスルフィド安定化Fv断片を指す。いくつかの態様において、「(dsFv)2」または「(dsFv-dsFv’)」は3つのペプチ
ド鎖:ペプチドリンカー(例えば長く柔軟なリンカー)によって連結され、そしてそれぞれジスルフィド架橋によって2つのVLドメインに結合された2つのVHドメインを含む。いくつかの態様において、dsFv-dsFv’は二重特異性であり、各ジスルフィド対形成重鎖および軽鎖は、異なる抗原特異性を有する。
[00111]「ラクダ化単一ドメイン抗体」、「重鎖抗体」、または「HCAb」は、2つのVHドメインを含有し、そして軽鎖を含有しない抗体を指す(Riechman
n L.およびMuyldermans S., J Immunol Methods. Dec 10;231(1-2):25-38 (1999); Muyldermans S., J Biotechnol. Jun;74(4):277-302 (2001); WO94/04678; WO94/25591;米国特許第6,005,079号)。重鎖抗体は、元来、ラクダ科(Camelidae)(ラクダ(camel)、ヒトコブラクダ(dromedarie)、およびラマ(llama))に由来した。軽鎖を持たないが、ラクダ化抗体は真正の抗原結合レパートリーを有する(Hamers-Casterman C.ら, Nature (1993) 363:446-8; Nguyen VK.ら, Immunogenetics (2002) 54:39-47; Nguyen VK.ら, Immunology (2003) 109:93-101)。重鎖抗体の可変ドメイン(VHHドメイン)は、適応免疫反応によって生成される、最小の既知の抗原結合ユニットを示す(Koch-Nolte F.ら, FASEB J. (2007) 21:3490-8)。
n L.およびMuyldermans S., J Immunol Methods. Dec 10;231(1-2):25-38 (1999); Muyldermans S., J Biotechnol. Jun;74(4):277-302 (2001); WO94/04678; WO94/25591;米国特許第6,005,079号)。重鎖抗体は、元来、ラクダ科(Camelidae)(ラクダ(camel)、ヒトコブラクダ(dromedarie)、およびラマ(llama))に由来した。軽鎖を持たないが、ラクダ化抗体は真正の抗原結合レパートリーを有する(Hamers-Casterman C.ら, Nature (1993) 363:446-8; Nguyen VK.ら, Immunogenetics (2002) 54:39-47; Nguyen VK.ら, Immunology (2003) 109:93-101)。重鎖抗体の可変ドメイン(VHHドメイン)は、適応免疫反応によって生成される、最小の既知の抗原結合ユニットを示す(Koch-Nolte F.ら, FASEB J. (2007) 21:3490-8)。
[00112]「ナノボディ」は、重鎖抗体由来のVHHドメイン、ならびに2つの定常ドメイン、CH2およびCH3からなる抗体断片を指す。
[00113]「ディアボディ」または「dAb」には、断片が同じポリペプチド鎖中でVLドメインに連結されたVHドメインを含む(VH-VLまたはVL-VH)、2つの抗原結合部位を持つ小分子抗体断片が含まれる(例えばHolliger P.ら, Proc Natl Acad Sci U S A. Jul 15;90(14):6444-8 (1993); EP404097; WO93/11161を参照されたい)。同じ鎖上の2つのドメイン間での対形成を可能にするためには短すぎるリンカーを用いることによって、ドメインは、別の鎖の相補ドメインと対形成するよう強いられ、それによって、2つの抗原結合部位が生成される。抗原結合部位は、同じまたは異なる抗原(またはエピトープ)をターゲティングしうる。特定の態様において、「二重特異性dsディアボディ」は、2つの異なる抗原(またはエピトープ)をターゲティングするディアボディである。
[00113]「ディアボディ」または「dAb」には、断片が同じポリペプチド鎖中でVLドメインに連結されたVHドメインを含む(VH-VLまたはVL-VH)、2つの抗原結合部位を持つ小分子抗体断片が含まれる(例えばHolliger P.ら, Proc Natl Acad Sci U S A. Jul 15;90(14):6444-8 (1993); EP404097; WO93/11161を参照されたい)。同じ鎖上の2つのドメイン間での対形成を可能にするためには短すぎるリンカーを用いることによって、ドメインは、別の鎖の相補ドメインと対形成するよう強いられ、それによって、2つの抗原結合部位が生成される。抗原結合部位は、同じまたは異なる抗原(またはエピトープ)をターゲティングしうる。特定の態様において、「二重特異性dsディアボディ」は、2つの異なる抗原(またはエピトープ)をターゲティングするディアボディである。
[00114]特定の態様において、「scFv二量体」は、2つのscFvを連結することによって操作されうる、二価(divalentまたはbivalent)一本鎖可変断片(di-scFv、bi-scFv)である。別のVH-VL部分と二量体化したVH-VL(ペプチドリンカーによって連結)を含む、二価ディアボディまたは二価scFv(BsFv、di-scFv、bi-scFv)は、一方の部分のVHが他方の部分の
VLと協調して、そして同じ抗原(またはエピトープ)または異なる抗原(またはエピト
ープ)をターゲティング可能な2つの結合部位を形成するようになっている。他の態様において、「scFv二量体」は、VH1とVL1が協調し、そしてVH2とVL2が協調して、そして協調した各対が異なる抗原特性を有するように、VH1-VL2(ペプチドリンカーによって連結)とVL1-VH2(やはりペプチドリンカーによって連結)が会合したものを含む二重特異性ディアボディである。
VLと協調して、そして同じ抗原(またはエピトープ)または異なる抗原(またはエピト
ープ)をターゲティング可能な2つの結合部位を形成するようになっている。他の態様において、「scFv二量体」は、VH1とVL1が協調し、そしてVH2とVL2が協調して、そして協調した各対が異なる抗原特性を有するように、VH1-VL2(ペプチドリンカーによって連結)とVL1-VH2(やはりペプチドリンカーによって連結)が会合したものを含む二重特異性ディアボディである。
[00115]「ドメイン抗体」は、重鎖の可変ドメインまたは軽鎖の可変ドメインのみを含有する抗体断片を指す。特定の例では、2つまたはそれより多いVHドメインがペ
プチドリンカーで連結されて、二価または多価ドメイン抗体を生成する。二価ドメイン抗体の2つのVHドメインは、同じまたは異なる抗原をターゲティングしてもよい。
プチドリンカーで連結されて、二価または多価ドメイン抗体を生成する。二価ドメイン抗体の2つのVHドメインは、同じまたは異なる抗原をターゲティングしてもよい。
[00116]「二重特異性」抗体は、2つの異なるモノクローナル抗体に由来する断片を有し、そして2つの異なるエピトープに結合可能である、人工抗体を指す。2つのエピトープは同じ抗原上に存在してもよいし、またはこれらは2つの異なる抗原上に存在してもよい。
[00117]「癌」は、本明細書において、悪性細胞増殖または新生物、異常な増殖、浸潤または転移によって特徴付けられる任意の医学的状態を指し、そして固形腫瘍および非固形腫瘍(血液学的悪性腫瘍)、例えば白血病の両方を含む。本明細書において、「固形腫瘍」は、新生物および/または悪性細胞の固形塊を指す。癌または腫瘍の例には、血液学的悪性腫瘍、口腔癌(例えば唇、舌または咽頭の癌)、消化器官(例えば食道、胃、小腸、結腸、大腸、または直腸)、腹膜、肝臓および胆汁道、膵臓、呼吸系、例えば喉頭または肺(小細胞および非小細胞)、骨、結合組織、皮膚(例えば黒色腫)、乳房、生殖器(輸卵管、子宮、子宮頸部、精巣、卵巣、または前立腺)、尿管(例えば膀胱または腎臓)、脳および内分泌腺、例えば甲状腺の癌が含まれる。特定の態様において、癌は、卵巣癌、乳癌、頭頸部癌、腎癌、膀胱癌、肝細胞癌、および結腸直腸癌より選択される。特定の態様において、癌は、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫およびB細胞リンパ腫より選択される。
[00118]用語「キメラ」は、本明細書において、1つの種由来の重鎖および/ま
たは軽鎖の部分、ならびに異なる種由来の重鎖および/または軽鎖の残りの部分を有する、抗体または抗原結合断片を意味する。例示的な例において、キメラ抗体は、ヒト由来の定常領域、および非ヒト動物、例えばマウスまたはウサギ由来の可変領域を含んでもよい。いくつかの態様において、非ヒト動物は、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、モルモット、またはハムスターである。
たは軽鎖の部分、ならびに異なる種由来の重鎖および/または軽鎖の残りの部分を有する、抗体または抗原結合断片を意味する。例示的な例において、キメラ抗体は、ヒト由来の定常領域、および非ヒト動物、例えばマウスまたはウサギ由来の可変領域を含んでもよい。いくつかの態様において、非ヒト動物は、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、モルモット、またはハムスターである。
[00119]用語「特異的結合」または「特異的に結合する」は、本明細書において、2つの分子間、例えば抗体および抗原間の非ランダム結合反応を指す。特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、≦10-6M(例えば≦5x10-7M、≦2x10-7M、≦10-7M、≦5x10-8M、≦2x10-8M、≦10-8M、≦5x10-9M、≦4x10-9M、≦3x10-9M、≦2x10-9M、または≦10-9M)の結合アフィニティ(KD)で、ヒトLILRB4に特異的に結合する。本明細書におい
て、KDは、解離速度対会合速度の比(koff/kon)を指し、これは、限定されるわけではないが、表面プラズモン共鳴法、マイクロスケール熱泳動(thermophoresis)法、HPLC-MS法およびフローサイトメトリー(例えばFACS)法を含む、当該技術分野に知られる任意の慣用法を用いることによって決定されうる。特定の態様において、KD値は、フローサイトメトリーを用いることによって、適切に決定されうる。
て、KDは、解離速度対会合速度の比(koff/kon)を指し、これは、限定されるわけではないが、表面プラズモン共鳴法、マイクロスケール熱泳動(thermophoresis)法、HPLC-MS法およびフローサイトメトリー(例えばFACS)法を含む、当該技術分野に知られる任意の慣用法を用いることによって決定されうる。特定の態様において、KD値は、フローサイトメトリーを用いることによって、適切に決定されうる。
[00120]「結合をブロッキングする」または「同じエピトープに関して競合する」能力は、本明細書において、抗体または抗原結合断片が、2つの分子(例えばヒトLILRB4および抗LILRB4抗体)の間の結合相互作用を任意の検出可能な度合いまで阻害する能力を指す。特定の態様において、2つの分子間の結合をブロッキングする抗体または抗原結合断片は、少なくとも85%、または少なくとも90%、2つの分子間の結合相互作用を阻害する。特定の態様において、この阻害は85%より大きいか、または90%より大きくてもよい。
[00121]当業者は、過度の実験を伴わずに、所定の抗体が本開示の抗体と同じエピトープに結合するかどうかを、前者が、LILRB4抗原ポリペプチドへの後者の結合を防止するかどうかを確認することによって、決定可能であることを認識するであろう。本開示の抗体によるLILRB4抗原ポリペプチドへの結合の減少によって示されるように、所定の抗体が、本開示の抗体と競合するならば、2つの抗体は、同じ、または緊密に関連するエピトープに結合する。または、所定の抗体のLILRB4抗原ポリペプチドへの結合が、本開示の抗体によって阻害されるならば、2つの抗体は、同じ、または緊密に関連するエピトープに結合する。
[00122]用語「キメラ抗原受容体」または「CAR」は、本明細書において、免疫エフェクター細胞、例えばT細胞、NK細胞およびマクロファージ内に、抗原に対する所望の特異性を移植可能な操作受容体を指す。典型的には、CARタンパク質は、所望の特異性を導入する細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、および免疫エフェクター細胞が抗原に結合した際に、免疫エフェクター細胞にシグナルを伝達する細胞内ドメインを含む。特定の態様において、細胞外ドメインは、リーダーペプチド、抗原認識領域およびスペーサー領域を含む。特定の態様において、抗原認識領域は、抗原に特異的に結合する抗体に由来する。特定の態様において、抗原認識領域は、抗体由来の一本鎖可変断片(scFv)である。特定の態様において、一本鎖可変断片(scFv)はヒト化抗体に由来する。特定の態様において、一本鎖可変断片は、柔軟なリンカーを通じて、軽鎖可変領域に融合された重鎖可変領域を含む。
[00123]アミノ酸配列に関する「保存的置換」は、アミノ酸残基を、類似の物理化学特性を持つ側鎖を有する異なるアミノ酸残基で置換することを指す。例えば、保存的置換は、疎水性側鎖を持つアミノ酸残基(例えばMet、Ala、Val、Leu、およ
びIle)間で、中性親水性側鎖を持つ残基(例えばCys、Ser、Thr、AsnおよびGln)間で、酸性側鎖を持つ残基(例えばAsp、Glu)間で、塩基性側鎖を持つアミノ酸(例えばHis、Lys、およびArg)間で、または芳香族側鎖を持つ残基(例えばTrp、Tyr、およびPhe)間で行われてもよい。当該技術分野に知られるように、保存的置換は、通常、タンパク質コンホメーション構造に重大な変化は引き起こさず、そしてしたがって、タンパク質の生物学的活性を保持しうる。
びIle)間で、中性親水性側鎖を持つ残基(例えばCys、Ser、Thr、AsnおよびGln)間で、酸性側鎖を持つ残基(例えばAsp、Glu)間で、塩基性側鎖を持つアミノ酸(例えばHis、Lys、およびArg)間で、または芳香族側鎖を持つ残基(例えばTrp、Tyr、およびPhe)間で行われてもよい。当該技術分野に知られるように、保存的置換は、通常、タンパク質コンホメーション構造に重大な変化は引き起こさず、そしてしたがって、タンパク質の生物学的活性を保持しうる。
[00124]「エフェクター機能」は、本明細書において、C1複合体およびFc受容体などのエフェクターに、抗体のFc領域を結合させることに寄与しうる生物学的活性を指す。例示的なエフェクター機能には:抗体およびC1複合体上のC1qの相互作用によって誘導される補体依存性細胞傷害(CDC);抗体のFc領域の、エフェクター細胞上のFc受容体への結合によって誘導される抗体依存性細胞仲介性細胞傷害(ADCC);および食作用が含まれる。
[00125]用語「エピトープ」は、本明細書において、抗体が結合する抗原上の原子またはアミノ酸の特定のグループを指す。2つの抗体が抗原に関して競合的結合を示すならば、これらは抗原内の同じまたは緊密に関連するエピトープに結合しうる。例えば、抗体または抗原結合断片が、参照抗体の抗原への結合を、少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%ブロッキングするならば、抗体または抗原結合断片は、参照抗体と同じ/緊密に関連したエピトープに結合すると見なされうる。
[00126]用語「相同体」および「相同」は、本明細書において、交換可能であり、そして最適に整列させた際に、別の配列に対して少なくとも80%(例えば少なくとも85%、88%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%)の配列同一性を有する核酸配列(またはその相補鎖)またはアミノ酸配列を指す。
[00127]句「宿主細胞」は、本明細書において、外因性ポリヌクレオチドおよび/またはベクターが導入されている細胞を指す。
[00128]用語「ヒト化」は、本明細書において、抗体または抗原結合断片が、非ヒト動物由来のCDR、ヒト由来のFR領域、および適用可能な場合、ヒト由来の定常領域を含むことを意味する。
[00128]用語「ヒト化」は、本明細書において、抗体または抗原結合断片が、非ヒト動物由来のCDR、ヒト由来のFR領域、および適用可能な場合、ヒト由来の定常領域を含むことを意味する。
[00129]「単離」物質は、天然状態から人の手によって改変されている。「単離」組成物または物質が天然に存在する場合、該物質は、改変されているか、または元来の環境から取り除かれているか、またはその両方である。例えば、生存動物に天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離」されていないが、実質的に純粋な状態で存在するように、天然状態で共に存在する物質から十分に分離されている場合、同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離」されている。「単離核酸配列」は、単離核酸分子の配列を指す。特定の態様において、「単離抗体またはその抗原結合断片」は、電気泳動法(例えばSDS-PAGE、等電点電気泳動、キャピラリー電気泳動)またはクロマトグラフィ法(例えばイオン交換クロマトグラフィまたは逆相HPLC)によって決定されるように、少なくとも60%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の純度を有する抗体または抗原結合断片を指す。
[00130]「リーダーペプチド」は、分泌経路の一部を形成する新規合成されたタンパク質のN末端に存在する約5~30アミノ酸の長さを有するペプチドを指す。分泌経路のタンパク質には、限定されるわけではないが、特定の細胞内小器官(小胞体、ゴルジ
またはエンドソーム)内に存在するか、細胞から分泌されるか、または細胞膜内に挿入されるかいずれのタンパク質も含まれる。いくつかの態様において、リーダーペプチドは、タンパク質の膜貫通ドメインの一部を形成する。
またはエンドソーム)内に存在するか、細胞から分泌されるか、または細胞膜内に挿入されるかいずれのタンパク質も含まれる。いくつかの態様において、リーダーペプチドは、タンパク質の膜貫通ドメインの一部を形成する。
[00131]「LILRB4」は、本明細書において、霊長類(例えばヒト、サル)および齧歯類(例えばマウスおよびラット)等の哺乳動物を含む、任意の脊椎動物供給源由来のLILRB4を指す。ヒトLILRB4の例示的な配列には、GenBank配列参照番号第NP_001265355号、第AAH26309号、第ABM83015号、第ABM86208号、第AIC55892号が含まれる。用語「LILRB4」は、本明細書において、ヒトLILRB4の任意の型、例えば1)天然非プロセシングLILRB4分子、「全長」LILRB4鎖、あるいはスプライス変異体またはアレル変異体を含む、LILRB4の天然存在変異体;2)細胞中のプロセシングから生じる任意の型のLILRB4;あるいは3)組換え法を通じて生成される、LILRB4サブユニットの全長、断片(例えば一部切除(truncated)型、細胞外/膜貫通ドメイン)または修飾型(例えば突然変異型、グリコシル化/PEG化、His-タグ/免疫蛍光融合型)を含むよう意図される。
[00132]用語「抗LILRB4抗体」は、LILRB4(例えばヒトまたはサルLILRB4)に特異的に結合可能な抗体を指す。
[00133]「LILRB4関連」疾患または状態は、本明細書において、LILRB4の増加したまたは減少した発現または活性によって引き起こされるか、悪化するか、または別の方式でこれと関連する、任意の疾患または状態を指す。いくつかの態様において、LILRB4関連状態は、免疫関連障害、例えば癌、自己免疫疾患、炎症性疾患または感染性疾患である。
[00133]「LILRB4関連」疾患または状態は、本明細書において、LILRB4の増加したまたは減少した発現または活性によって引き起こされるか、悪化するか、または別の方式でこれと関連する、任意の疾患または状態を指す。いくつかの態様において、LILRB4関連状態は、免疫関連障害、例えば癌、自己免疫疾患、炎症性疾患または感染性疾患である。
[00134]用語「連結」は、本明細書において、分子内相互作用、例えば共有結合、金属結合、および/またはイオン性結合、あるいは分子間相互作用、例えば水素結合または非共有結合を通じた会合を指す。
[00135]用語「機能可能であるように連結された」は、通常の機能を行うように、記載された構成要素が立体配置されている、要素の配置を指す。したがって、ポリペプチドに機能可能であるように連結されている所定のシグナルペプチドは、細胞からのポリペプチドの分泌を導く。プロモーターの場合、コード配列に機能可能であるように連結されているプロモーターは、コード配列の発現を導くであろう。プロモーターまたは他の制御要素は、これらがその発現を導くように機能する限り、コード配列と連続している必要はない。例えば、介在する翻訳されないがなお転写される配列が、プロモーター配列およびコード配列の間に存在していてもよいし、そしてプロモーター配列はなお、コード配列に「機能可能に連結された」と見なされうる。
[00136]「パーセント(%)配列同一性」は、アミノ酸配列(または核酸配列)に関して、配列を整列させ、そして必要な場合、同一アミノ酸(または核酸)の最大数を達成するためにギャップを導入した後、参照配列中のアミノ酸(または核酸)残基に同一である、候補配列中のアミノ酸(または核酸)残基の割合と定義される。アミノ酸残基の保存的置換は、同一残基と見なされてもまたは見なされなくてもよい。パーセントアミノ酸(または核酸)配列同一性を決定する目的のための整列は、例えば公的に入手可能なツール、例えばBLASTN、BLASTp(U.S. National Center
for Biotechnology Information(NCBI)のウェブサイト上で入手可能、また、Altschul S.F.ら, J. Mol. Biol. (1990) 215:403-410; Stephen F.ら, Nucleic Acids Res. (1997) 25:3389-3402も参照された
い)、ClustalW2(European Bioinformatics Instituteのウェブサイト上で入手可能、また、Higgins D.G.ら, Methods in Enzymology (1996) 266:383-402; Larkin M.A.ら, Bioinformatics (2007) 23:2947-8も参照されたい)、およびALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアを用いて、達成可能である。当業者は、ツールによって提供されるデフォルトパラメータを用いてもよいし、または例えば適切なアルゴリズムを選択することによって、整列に適しているようにパラメータをカスタマイズしてもよい。
for Biotechnology Information(NCBI)のウェブサイト上で入手可能、また、Altschul S.F.ら, J. Mol. Biol. (1990) 215:403-410; Stephen F.ら, Nucleic Acids Res. (1997) 25:3389-3402も参照された
い)、ClustalW2(European Bioinformatics Instituteのウェブサイト上で入手可能、また、Higgins D.G.ら, Methods in Enzymology (1996) 266:383-402; Larkin M.A.ら, Bioinformatics (2007) 23:2947-8も参照されたい)、およびALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアを用いて、達成可能である。当業者は、ツールによって提供されるデフォルトパラメータを用いてもよいし、または例えば適切なアルゴリズムを選択することによって、整列に適しているようにパラメータをカスタマイズしてもよい。
[00137]用語「ポリヌクレオチド」または「核酸」には、一本鎖および二本鎖ヌクレオチドポリマーの両方が含まれる。ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドまたはいずれかのタイプのヌクレオチドの修飾型であってもよい。前記修飾には、塩基修飾、例えばブロモウリジンおよびイノシン誘導体、リボース修飾、例えば2’,3’-ジデオキシリボース、ならびにヌクレオチド間連結修飾、例えばホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオネート、ホスホラニラデートおよびホスホロアミデートが含まれる。
[00138]用語「ポリペプチド」または「タンパク質」は、ペプチド結合によって互いに連結された、少なくとも2つのアミノ酸のストリングを意味する。ポリペプチドおよびタンパク質には、アミノ酸に加えた部分が含まれてもよく(例えばグリコシル化されていてもよく)、そして/または別の方式でプロセシングされるかまたは修飾されてもよい。一般の当業者は、「ポリペプチド」または「タンパク質」が、細胞によって産生されるような(シグナル配列を含むまたは含まない)完全ポリペプチド鎖であってもよいし、またはその機能性部分であってもよいことを認識するであろう。一般の当業者は、ポリペプチドまたはタンパク質が、ときに、1つより多いポリペプチド鎖を含んでもよく、例えば1つまたはそれより多いジスルフィド結合によって連結されるか、あるいは他の手段によって会合していてもよいことをさらに認識するであろう。該用語にはまた、1つまたはそれより多いアミノ酸が、対応する天然存在アミノ酸およびポリマーの化学的類似体であるアミノ酸ポリマーも含まれる。
[00139]用語「薬学的に許容されうる」は、指定されるキャリアー、ビヒクル、希釈剤、賦形剤(単数または複数)、および/または塩が、一般的に化学的および/または物理的に、配合物が含む他の成分と適合し、そして生理的にそのレシピエントと適合することを示す。
[00140]本明細書において、用語「被験体」は、ヒトまたは任意の非ヒト動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマまたは霊長類)を指す。ヒトには、出生前および出生後が含まれる。多くの態様において、被験体はヒトである。被験体は患者であってもよく、患者は、疾患の診断または治療のため、医療提供者を受診するヒトを指す。用語「被験体」は、本明細書において、「個体」または「患者」と交換可能に用いられる。被験体は、疾患または傷害に罹患しうるかまたは感受性であるが、疾患または障害の症状を示していてもまたはいなくてもよい。
[00141]用語「療法的有効量」または「有効投薬量」は、本明細書において、疾患または状態を治療するために有効である薬剤の投薬量または濃度を指す。例えば、本明細書に開示されるモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の使用に関して、療法的有効量は、腫瘍体積を減少させるか、腫瘍のすべてまたは一部を根絶させるか、腫瘍増殖または他の臓器への癌細胞浸潤を阻害するかまたは遅延させるか、癌性状態を仲介する細胞の成長または増殖を阻害するか、腫瘍細胞転移を阻害するかまたは遅延させるか、腫瘍ま
たは癌性状態と関連する任意の症状またはマーカーを改善するか、腫瘍または癌性状態の発展を防止するかまたは遅延させるか、あるいはこれらのいくつかの組み合わせを行うことが可能な、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片の投薬量または濃度である。
たは癌性状態と関連する任意の症状またはマーカーを改善するか、腫瘍または癌性状態の発展を防止するかまたは遅延させるか、あるいはこれらのいくつかの組み合わせを行うことが可能な、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片の投薬量または濃度である。
[00142]状態を「治療すること」またはその「治療」には、本明細書において、状態を防止するかまたは軽減するか、状態の開始または状態を発展させる速度を遅延させるか、状態を発展させるリスクを減少させるか、状態と関連する症状の発展を防止するかまたは遅延させるか、状態と関連する症状を減少させるかまたは終わらせるか、状態の完全なまたは部分的な退行を生じるか、状態を治癒させるか、あるいはそのいくつかの組み合わせを行うことが含まれる。
[00143]用語「ベクター」は、本明細書において、タンパク質をコードするポリヌクレオチドが、そのタンパク質の発現をもたらすように、機能可能であるように挿入されうるビヒクルを指す。ベクターは、宿主細胞内で該ベクターが所持する遺伝要素の発現をもたらすように、宿主細胞に形質転換、形質導入、またはトランスフェクションするために用いられうる。ベクターの例には、プラスミド、ファージミド、コスミド、人工染色体、例えば酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、またはP1由来人工染色体(PAC)、バクテリオファージ、例えばラムダファージまたはM13ファージ、および動物ウイルスが含まれる。ベクターとして用いられる動物ウイルスのカテゴリーには、レトロウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、およびパポバウイルス(例えばSV40)が含まれる。ベクターは、発現を制御するための多様な要素を含有してもよく、これには、プロモーター配列、転写開始配列、エンハンサー配列、選択可能要素、およびレポーター遺伝子が含まれる。さらに、ベクターは、複製起点を含有してもよい。ベクターにはまた、細胞への進入を補助する物質が含まれてもよく、これには限定されるわけではないが、ウイルス粒子、リポソーム、またはタンパク質コーティングが含まれる。ベクターは、発現ベクターまたはクローニングベクターであってもよい。本開示は、抗体またはその抗原結合断片をコードする、本明細書に提供される核酸配列、該核酸配列に機能可能であるように連結された少なくとも1つのプロモーター(例えばSV40、CMV、EF-1α)、および少なくとも1つの選択マーカーを含有するベクター(例えば発現ベクター)を提供する。ベクターの例には、限定されるわけではないが、レトロウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、パポバウイルス(例えばSV40)、ラムダファージ、およびM13ファージ、プラスミドpcDNA3.3、pMD18-T、pOptivec、pCMV、pEGFP、pIRES、pQD-Hyg-GSeu、pALTER、pBAD、pcDNA、pCal、pL、pET、pGEMEX、pGEX、pCI、pEGFT、pSV2、pFUSE、pVITRO、pVIVO、pMAL、pMONO、pSELECT、pUNO、pDUO、Psg5L、pBABE、pWPXL、pBI、p15TV-L、pPro18、pTD、pRS10、pLexA、pACT2.2、pCMV-SCRIPT.RTM.、pCDM8、pCDNA1.1/amp、pcDNA3.1、pRc/RSV、PCR 2.1、pEF-1、pFB、pSG5、pXT1、pCDEF3、pSVSPORT、pEF-Bos等が含まれる。
[00144]II. 抗LILRB4抗体および抗原結合断片
[00145]本開示は、1つの側面において、LILRB4への高い結合アフィニティを有する抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片を提供する。いくつかの態様において、LILRB4に結合した際、こうした抗体は、LILRB4の活性化を調節する。特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、LILRB4に結合した際、LILR
B4の活性化を抑制する。特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、LILRB4に結合した際、ApoEおよびLILRB4の間の相互作用に特異的に干渉するか、これをブロッキングするかまたは減少させることも可能である。特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、LILRB4のApoE仲介活性を阻害可能である。特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、ヒトLILRB4に特異的にまたは選択的に結合する。
[00145]本開示は、1つの側面において、LILRB4への高い結合アフィニティを有する抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片を提供する。いくつかの態様において、LILRB4に結合した際、こうした抗体は、LILRB4の活性化を調節する。特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、LILRB4に結合した際、LILR
B4の活性化を抑制する。特定の態様において、抗体または抗原結合断片は、LILRB4に結合した際、ApoEおよびLILRB4の間の相互作用に特異的に干渉するか、これをブロッキングするかまたは減少させることも可能である。特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、LILRB4のApoE仲介活性を阻害可能である。特定の態様において、本明細書に提供される抗体または抗原結合断片は、ヒトLILRB4に特異的にまたは選択的に結合する。
[00146]本明細書に提供される抗体または抗原結合断片の結合アフィニティは、KD値によって示されてもよく、該値は、抗原および抗原結合分子の間の結合が平衡に達
した際の解離速度対会合速度の比(koff/kon)を示す。抗原結合アフィニティ(例え
ばKD)は、例えばバイオレイヤー・インターフェロメトリーを含む、当該技術分野に知
られる適切な方法を用いて、適切に決定されうる。
した際の解離速度対会合速度の比(koff/kon)を示す。抗原結合アフィニティ(例え
ばKD)は、例えばバイオレイヤー・インターフェロメトリーを含む、当該技術分野に知
られる適切な方法を用いて、適切に決定されうる。
[00147]ヒトLILRB4への抗体の結合はまた、「最大半量有効濃度」(EC50)値によって示されてもよく、この値は、その最大効果(例えば結合または阻害等)の50%が観察される、抗体濃度を指す。EC50値は、当該技術分野に知られる方法、例えばサンドイッチアッセイ、例えばELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリーアッセイ、および他の結合アッセイによって測定可能である。
[00148]特異的抗LILRB4抗体
[00149]本開示は、1つの側面において、本明細書に開示される抗LILRB4抗体の1つまたはそれより多い(例えば1、2、3、4、5、または6つの)CDR配列を含む、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片を提供する。CDRは、抗原結合に関与することが知られているが、6つのCDRすべてが不可欠であるかまたは変更不能であるわけではないことが見出されてきている。言い換えると、本明細書開示の抗LILRB4抗体中の1つまたはそれより多いCDRを置換させるかまたは変化させるかまたは修飾して、なお、実質的にLILRB4への特異的結合アフィニティを保持することが可能である。
[00149]本開示は、1つの側面において、本明細書に開示される抗LILRB4抗体の1つまたはそれより多い(例えば1、2、3、4、5、または6つの)CDR配列を含む、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片を提供する。CDRは、抗原結合に関与することが知られているが、6つのCDRすべてが不可欠であるかまたは変更不能であるわけではないことが見出されてきている。言い換えると、本明細書開示の抗LILRB4抗体中の1つまたはそれより多いCDRを置換させるかまたは変化させるかまたは修飾して、なお、実質的にLILRB4への特異的結合アフィニティを保持することが可能である。
[00150]特定の態様において、LILRB4抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号3の軽鎖可変領域配列を有する抗体H7K3に由来する。特定の態様において、抗LILRB4抗体は、H7K3に比較して増進した安定性を有するが、なお、実質的にLILRB4への特異的結合アフィニティを保持することが可能である。
[00151]特定の態様において、LILRB4抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(HC-CDR)1、配列番号6のアミノ酸配列を有するHC CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するHC CDR3を含む、重鎖可変領域を有する。特定の態様において、HC-CDR3は、アミノ酸残基Wでの突然変異を含む、配列番号7のアミノ酸配列を有する。
[00152]特定の態様において、LILRB4抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(LC-CDR)1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域を有する。特定の態様において、軽鎖可変領域は、アミノ酸残基NSで突然変異を含む、配列番号8のアミノ酸配列を有するLC-CDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む。特定の態様において、LC-CDR1は、配列番号20、22、24、26、28、30、32、34より選択されるアミノ酸配列を有する。
[00153]特定の態様において、LILRB4抗体は、以下の表1に列挙するよう
なCDR配列を有する。
[00154]表1. 抗LILRB4抗体のCDR配列
なCDR配列を有する。
[00154]表1. 抗LILRB4抗体のCDR配列
[00155]上記抗LILRB4抗体の重鎖および軽鎖可変領域アミノ酸配列を以下に提供する。
[00156]特定の態様において、本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片は、抗体およびその抗原結合断片がLILRB4に特異的に結合可能である限り、適切なフレームワーク領域(FR)配列を含む。表1に提供されるCDR配列は、組換え技術などの当該技術分野に知られる適切な方法を用いて、とりわけマウス、ヒト、ラット、ウサギなどの任意の適切な種の任意の適切なFR配列に移植されうる。
[00157]特定の態様において、本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片はヒト化される。ヒト化抗体または抗原結合断片は、ヒトにおいて免疫原性が減少している点で望ましい。ヒト化抗体は、非ヒトCDR配列がヒトに移植されるか、または実質的にヒトFR配列であるように、可変領域においてキメラである。抗体または抗原結合断片のヒト化は、ヒト免疫グロブリン遺伝子中の対応するヒトCDR遺伝子に関して、非ヒト(例えばネズミ)CDR遺伝子を置換することによって、本質的に実行されうる(例えば、Jonesら, Nature (1986) 321:522-525; Riechmannら, Nature (1988) 332:323-327; Verhoeyenら, Science (1988) 239:1534-1536を参照されたい)。
[00158]適切なヒト重鎖および軽鎖可変ドメインは、当該技術分野に知られる方法を用いて、この目的を達成するために選択されうる。例示的な例において、「ベストフィット」アプローチを用いてもよく、この場合、非ヒト(例えば齧歯類)抗体可変ドメイン配列を既知のヒト可変ドメイン配列のデータベースに対してスクリーニングするか、またはBLAST処理し、そして非ヒト・クエリー配列に最も近いヒト配列を同定し、そして非ヒトCDR配列を移植するためのヒト足場として用いる(例えばSimsら, J.
Immunol. (1993) 151:2296; Chothiaら, J. Mot. Biol. (1987) 196:901を参照されたい)。あるいは、すべてのヒト抗体のコンセンサス配列に由来するフレームワークを、非ヒトCDRの移植のために用いてもよい(例えば、Carterら Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89:4285; Prestaら, J. Immunol. (1993) 151:2623を参照されたい)。
Immunol. (1993) 151:2296; Chothiaら, J. Mot. Biol. (1987) 196:901を参照されたい)。あるいは、すべてのヒト抗体のコンセンサス配列に由来するフレームワークを、非ヒトCDRの移植のために用いてもよい(例えば、Carterら Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89:4285; Prestaら, J. Immunol. (1993) 151:2623を参照されたい)。
[00159]特定の態様において、本明細書に提供されるようなヒト化抗体または抗原結合断片は、非ヒトであるCDR配列を除いて、実質的にすべてヒト配列で構成される。いくつかの態様において、可変領域FR、および存在するならば定常領域は、全体にまたは実質的に、ヒト免疫グロブリン配列由来である。ヒトFR配列およびヒト定常領域配列は、異なるヒト免疫グロブリン遺伝子に由来してもよく、例えばFR配列は1つのヒト抗体に由来し、そして定常領域は別のヒト抗体に由来してもよい。
[00160]特定の態様において、本明細書に提供されるヒト化抗体およびその抗原結合断片は、H7の重鎖FR配列および/またはK3の軽鎖FR配列を含む。いくつかの態様において、ヒト由来のFR領域は、それが由来するヒト免疫グロブリンと同じアミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの態様において、ヒトFRの1つまたはそれより多いアミノ酸残基は、親非ヒト抗体由来の対応する残基で置換される。これは、特定の態様において、ヒト化抗体またはその断片を、非ヒト親抗体構造に緊密に近づけるために望ましい可能性もある。特定の態様において、本明細書に提供されるヒト化抗体または抗原結合断片は、ヒトFR配列各々において、10、9、8、7、6、5,4、3、2、または1を超えないアミノ酸残基置換、あるいは重鎖または軽鎖可変ドメインのFRすべてにおいて、10、9、8、7、6、5,4、3、2、または1を超えないアミノ酸残基置換を含む。いくつかの態様において、アミノ酸残基のこうした変化は、重鎖FR領域にのみ、軽鎖FR領域にのみ、または両方の鎖に存在してもよい。
[00161]特定の態様において、本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片は、配列番号1、11、13、15、および17からなる群より選択される重鎖可変ドメイン配列を含む。特定の態様において、本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片は、配列番号3、19、21、23、25、27、29、31、および33からなる群より選択される軽鎖可変ドメインを含む。
[00162]いくつかの態様において、本明細書に提供される抗LILRB4抗体および抗原結合断片は、重鎖可変ドメインのすべてまたは一部および/または軽鎖可変ドメインのすべてまたは一部を含む。1つの態様において、本明細書に提供される抗LILRB4抗体および抗原結合断片は、本明細書に提供される重鎖可変ドメインのすべてまたは一部からなる単一ドメイン抗体である。こうした単一ドメイン抗体のさらなる情報は、当該技術分野で入手可能である(例えば米国特許第6,248,516号を参照されたい)。
[00163]特定の態様において、本明細書に提供される抗LILRB4抗体およびその断片は、免疫グロブリン定常領域をさらに含む。いくつかの態様において、免疫グロブリン定常領域は、重鎖および/または軽鎖定常領域を含む。重鎖定常領域は、CH1、ヒンジ、および/またはCH2-CH3領域を含む。特定の態様において、重鎖定常領域はFc領域を含む。特定の態様において、軽鎖定常領域はCκまたはCλを含む。
[00164]本明細書に提供される抗体またはその抗原結合断片は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、組換え抗体、二重特異性抗体、標識抗体、二価抗体、また抗イディオタイプ抗体であってもよい。組換え抗体は、動物にお
いてではなく、組換え法を用いて、in vitroで調製された抗体である。
いてではなく、組換え法を用いて、in vitroで調製された抗体である。
[00165]抗体変異体
[00166]本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片はまた、その多様な変異体も含む。特定の態様において、抗体およびその抗原結合断片は、本明細書に提供される例示的な抗体の変異体の多様なタイプを含む。
[00166]本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片はまた、その多様な変異体も含む。特定の態様において、抗体およびその抗原結合断片は、本明細書に提供される例示的な抗体の変異体の多様なタイプを含む。
[00167]特定の態様において、抗体変異体は、表1に提供されるような1つまたはそれより多いCDR配列、本明細書に提供されるような1つまたはそれより多い可変領域配列(しかし、CDR配列いずれかではない)、および/または定常領域(例えばFc領域)中に1つまたはそれより多い修飾または置換を含む。こうした変異体は、親抗体のLILRB4への特異的結合アフィニティを保持するが、修飾(単数または複数)または置換(単数または複数)によって与えられる1つまたはそれより多い望ましい特性を有する。例えば、抗体変異体は、抗原結合アフィニティの改善、グリコシル化パターンの改善、グリコシル化リスクの減少、脱アミド化または脱アミノ化の減少、エフェクター機能(単数または複数)の改善または増加、エフェクター機能(単数または複数)の減少または枯渇、FcRn受容体結合の改善、薬物動態学的半減期の増加、pH感受性、および/またはコンジュゲート化に対する適合性(例えば1つまたはそれより多い導入されたシステイン残基)を有してもよい。
[00168]親抗体配列をスクリーニングして、当該技術分野に知られる方法、例えば「アラニンスキャンニング突然変異誘発」(例えば、CunninghamおよびWells (1989) Science, 244:1081-1085を参照されたい)を用いて、修飾または置換すべき、適切なまたは好ましい残基を同定してもよい。簡潔には、ターゲット残基(例えば、荷電残基、例えばArg、Asp、His、Lys、およびGlu)を同定し、そして中性または負荷電アミノ酸(例えばアラニンまたはポリアラニン)によって置換してもよく、そして修飾抗体を産生し、そして関心対象の特性に関してスクリーニングする。特定のアミノ酸位置での置換が関心対象の機能的変化を示す場合、その位は、修飾または置換のための潜在的な残基として同定されうる。異なるタイプの残基(例えばシステイン残基、正荷電残基等)で置換することによって、潜在的な残基をさらに評価してもよい。
[00169]アフィニティ変異体
[00170]アフィニティ変異体は、本明細書に提供される1つまたはそれより多いCDR配列、1つまたはそれより多いFR配列、あるいは重鎖または軽鎖可変領域における修飾または置換を含有してもよい。アフィニティ変異体は、親抗体のLILRB4に対する特異的結合アフィニティを保持するか、またはさらに親抗体を超える、改善されたLILRB4特異的結合アフィニティを有する。
[00170]アフィニティ変異体は、本明細書に提供される1つまたはそれより多いCDR配列、1つまたはそれより多いFR配列、あるいは重鎖または軽鎖可変領域における修飾または置換を含有してもよい。アフィニティ変異体は、親抗体のLILRB4に対する特異的結合アフィニティを保持するか、またはさらに親抗体を超える、改善されたLILRB4特異的結合アフィニティを有する。
[00171]当該技術分野に知られる多様な方法を用いて、この目的を達成してもよい。例えば、抗体変異体(例えばFabまたはscFv変異体)のライブラリーを生成して、そしてファージディスプレイ技術を用いて発現させ、そして次いで、ヒトLILRB4に対する結合アフィニティに関してスクリーニングしてもよい。別の例に関して、コンピュータソフトウェアを用いて、ヒトLILRB4に対する抗体の結合をバーチャルにシミュレーションし、そして結合界面を形成する抗体上のアミノ酸残基を同定してもよい。こうした残基は、結合アフィニティの減少を防ぐために置換において回避されても、またはより強い結合を提供するため、置換のためにターゲティングされても、いずれでもよい。
[00172]特定の態様において、本明細書に提供されるヒト化抗体または抗原結合
断片は、1つまたはそれより多いCDR配列、および/または1つまたはそれより多いFR配列中に1つまたはそれより多いアミノ酸残基置換を含む。特定の態様において、アフィニティ変異体は、CDR配列および/またはFR配列中、全部で、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1つを超える置換を含まない。
断片は、1つまたはそれより多いCDR配列、および/または1つまたはそれより多いFR配列中に1つまたはそれより多いアミノ酸残基置換を含む。特定の態様において、アフィニティ変異体は、CDR配列および/またはFR配列中、全部で、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1つを超える置換を含まない。
[00173]特定の態様において、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片は、表1に列挙されるもの(単数または複数)に対して少なくとも80%(例えば少なくとも85%、88%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%)の配列同一性を有する1つ、2つまたは3つのCDR配列を含み、そしてその一方、その親抗体と類似の、またはさらにそれより高いレベルのLILRB4への結合アフィニティを保持する。
[00174]特定の態様において、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片は、本明細書に提供されるもの(単数または複数)に対して少なくとも80%(例えば少なくとも85%、88%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%)の配列同一性を有する1つまたはそれより多い可変領域を含み、そしてその一方、その親抗体と類似の、またはさらにそれより高いレベルのLILRB4への結合アフィニティを保持する。いくつかの態様において、置換、挿入、または欠失は、CDRの外の領域で(例えばFR中で)起こる。
[00175]グリコシル化変異体
[00176]さらに別の態様において、抗体は、特定のグリコシル化パターンを含む。例えば、無グリコシル化(aglycosylated)抗体を作製してもよい(すなわち抗体はグリコシル化を欠く)。抗体のグリコシル化パターンを改変して、例えば抗原に対する抗体のアフィニティまたはアビディティを増加させてもよい。こうした修飾は、例えば、抗体配列内のグリコシル化部位の1つまたはそれより多くを改変することによって達成されうる。例えば、可変領域フレームワークグリコシル化部位の1つまたはそれより多くの除去を生じ、それによってその部位でのグリコシル化を排除する、1つまたはそれより多いアミノ酸置換を行ってもよい。こうした無グリコシル化は、抗原に対する抗体のアフィニティまたはアビディティを増加させうる。例えば米国特許第5,714,350号および第6,350,861号を参照されたい。
[00176]さらに別の態様において、抗体は、特定のグリコシル化パターンを含む。例えば、無グリコシル化(aglycosylated)抗体を作製してもよい(すなわち抗体はグリコシル化を欠く)。抗体のグリコシル化パターンを改変して、例えば抗原に対する抗体のアフィニティまたはアビディティを増加させてもよい。こうした修飾は、例えば、抗体配列内のグリコシル化部位の1つまたはそれより多くを改変することによって達成されうる。例えば、可変領域フレームワークグリコシル化部位の1つまたはそれより多くの除去を生じ、それによってその部位でのグリコシル化を排除する、1つまたはそれより多いアミノ酸置換を行ってもよい。こうした無グリコシル化は、抗原に対する抗体のアフィニティまたはアビディティを増加させうる。例えば米国特許第5,714,350号および第6,350,861号を参照されたい。
[00177]グリコシル化パターンが、低フコシル化または無フコシル化グリカンを含む抗体もまた作製してもよく、例えば低フコシル化抗体または無フコシル化抗体は、グリカン上の減少した量のフコシル残基を有する。抗体はまた、増加した量の二分岐GlcNac構造を有するグリカンも含んでもよい。こうしたグリコシル化パターン改変は、抗体のADCC能を増加させることが立証されてきている。こうした修飾は、例えば、グリコシル化経路が遺伝子操作されていて、特定のグリコシル化パターンを持つ糖タンパク質を産生する宿主細胞において、抗体を発現することによって達成されうる。これらの細胞は当該技術分野に記載されてきており、そして本発明の組換え抗体を発現する宿主細胞として用いて、それによって改変されたグリコシル化を持つ抗体を産生してもよい。例えば、細胞株Ms704、Ms705、およびMs709は、フコシルトランスフェラーゼ遺伝子、FUT8(α(1,6)-フコシルトランスフェラーゼ)を欠き、このため、Ms704、Ms705、およびMs709細胞株中で発現された抗体は、その炭水化物上にフコースを欠く。Ms704、Ms705、およびMs709 FUT8-/-細胞株は、2つの置換ベクターを用い、CHO/DG44細胞中のFUT8遺伝子のターゲティング破壊によって生成された(米国特許公報第20040110704号を参照されたい)。別の例として、EP 1 176 195は、フコシルトランスフェラーゼをコードする、機能的に破壊されたFUT8遺伝子を持つ細胞株を記載し、このため、こうした細胞株で発現された抗体は、α-1,6結合関連酵素を減少させるかまたは排除することによ
って、低フコシル化を示す。EP 1 176 195はまた、抗体のFc領域に結合するN-アセチルグルコサミンにフコースを添加するための酵素活性が低いか、またはこうした酵素活性を持たない細胞株、例えばラット骨髄腫細胞株YB2/0(ATCC CRL 1662)も記載する。PCT公報WO2003/035835は、フコースをAsn(297)連結炭水化物に付着させる能力が減少し、やはりその宿主細胞において発現される抗体の低フコシル化を生じる、変異体CHO細胞株、Lec13細胞を記載する。修飾グリコシル化プロファイルを持つ抗体はまた、PCT公報WO 06/089231に記載されるように、鶏卵でも産生されうる。あるいは、修飾グリコシル化プロファイルを持つ抗体は、植物細胞、例えばアオウキクサ属(Lemna)(米国特許第7,632,983号)で産生されてもよい。植物系において抗体を産生するための方法は、米国特許第6,998,267号および第7,388,081号に開示される。PCT公報WO1999/054342は、糖タンパク質修飾グリコシルトランスフェラーゼ(例えば、β(1,4)-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnTIII))を発現するよう操作された細胞株を記載し、操作された細胞株で発現される抗体は二分岐GlcNac構造の増加を示し、抗体のADCC活性増加を生じる。低フコシル化はまた、フコシル化が抗体上で最小限である場合、無フコシル化とも称される。
って、低フコシル化を示す。EP 1 176 195はまた、抗体のFc領域に結合するN-アセチルグルコサミンにフコースを添加するための酵素活性が低いか、またはこうした酵素活性を持たない細胞株、例えばラット骨髄腫細胞株YB2/0(ATCC CRL 1662)も記載する。PCT公報WO2003/035835は、フコースをAsn(297)連結炭水化物に付着させる能力が減少し、やはりその宿主細胞において発現される抗体の低フコシル化を生じる、変異体CHO細胞株、Lec13細胞を記載する。修飾グリコシル化プロファイルを持つ抗体はまた、PCT公報WO 06/089231に記載されるように、鶏卵でも産生されうる。あるいは、修飾グリコシル化プロファイルを持つ抗体は、植物細胞、例えばアオウキクサ属(Lemna)(米国特許第7,632,983号)で産生されてもよい。植物系において抗体を産生するための方法は、米国特許第6,998,267号および第7,388,081号に開示される。PCT公報WO1999/054342は、糖タンパク質修飾グリコシルトランスフェラーゼ(例えば、β(1,4)-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnTIII))を発現するよう操作された細胞株を記載し、操作された細胞株で発現される抗体は二分岐GlcNac構造の増加を示し、抗体のADCC活性増加を生じる。低フコシル化はまた、フコシル化が抗体上で最小限である場合、無フコシル化とも称される。
[00178]あるいは、抗体のフコース残基は、フコシダーゼ酵素を用いて切断されてもよく;例えばフコシダーゼ、α-L-フコシダーゼは、抗体からフコシル残基を除去する。本明細書に開示される抗体には、より低次の真核宿主細胞で産生されるものがさらに含まれ、特に真菌宿主細胞、例えば酵母および糸状菌は、哺乳動物またはヒト様グリコシル化パターンを有する糖タンパク質を産生するために、遺伝子操作されてきている。現在使用されている哺乳動物細胞株に勝る、これらの遺伝子修飾された宿主細胞の特定の利点は、特定のN-グリカン構造が優位を占める糖タンパク組成を産生可能であるように、細胞中で産生される糖タンパク質のグリコシル化プロファイルを調節する能力である(例えば米国特許第7,029,872号および第7,449,308号を参照されたい)。これらの遺伝子修飾された宿主細胞は、主に特定のN-グリカン構造を有する抗体を産生するために用いられてきている。
[00179]さらに、真菌、例えば酵母または糸状菌は、フコシル化糖タンパク質を産生する能力を欠くため、こうした細胞中で産生される抗体は、細胞がフコシル化糖タンパク質を産生するための酵素経路を含むようにさらに修飾されていない限り、フコースを欠くであろう(例えば、PCT公報WO2008112092を参照されたい)。特定の態様において、本明細書に開示される抗体には、より低次の真核宿主細胞で産生され、そして二分岐および多数アンテナ(multiantennary)種を含む、限定されるわけではないが、GlcNAc(1-4)Man3GlcNAc2;Gal(1-4)GlcNAc(1-4)Man3GlcNAc2;NANA(1-4)Gal(1-4)GlcNAc(1-4)Man3GlcNAc2などのN-グリカンを含む、フコシル化および非フコシル化ハイブリッドおよび複合体N-グリカンを含むものがさらに含まれる。特定の態様において、本明細書に提供される抗体組成物は、GlcNAcMan5GlcNAc2;GalGlcNAcMan5GlcNAc2;およびNANAGalGlcNAcMan5GlcNAc2からなる群より選択される少なくとも1つのハイブリッドN-グリカンを有する抗体を含んでもよい。特定の側面において、ハイブリッドN-グリカンは、組成物中の主なN-グリカン種である。さらなる側面において、ハイブリッドN-グリカンは、組成物中のハイブリッドN-グリカンの約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%を構成する、特定のN-グリカン種である。
[00180]特定の態様において、本明細書に提供される抗体組成物は、GlcNAcMan3GlcNAc2; GalGlcNAcMan3GlcNAc2; NANA
GalGlcNAcMan3GlcNAc2; GlcNAc2Man3GlcNAc2; GalGlcNAc2Man3GlcNAc2; Gal2GlcNAc2Man3GlcNAc2; NANAGal2GlcNAc2Man3GlcNAc2;およびNANA2Gal2GlcNAc2Man3GlcNAc2からなる群より選択される少なくとも1つの複合体N-グリカンを有する抗体を含む。特定の側面において、複合体N-グリカンは、組成物中の主なN-グリカン種である。さらなる側面において、複合体N-グリカンは、組成物中の複合体N-グリカンの約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%を構成する、特定のN-グリカン種である。特定の態様において、N-グリカンはフコシル化されている。一般的に、フコースは、N-グリカンの還元端のGlcNacとα1,3-連結にあるか、N-グリカンの還元端のGlcNacとα1,6-連結にあるか、N-グリカンの非還元端のGalとα1,2-連結にあるか、N-グリカンの非還元端のGlcNacとα1,3-連結にあるか、またはN-グリカンの非還元端のGlcNAcとα1,4-連結にある。
GalGlcNAcMan3GlcNAc2; GlcNAc2Man3GlcNAc2; GalGlcNAc2Man3GlcNAc2; Gal2GlcNAc2Man3GlcNAc2; NANAGal2GlcNAc2Man3GlcNAc2;およびNANA2Gal2GlcNAc2Man3GlcNAc2からなる群より選択される少なくとも1つの複合体N-グリカンを有する抗体を含む。特定の側面において、複合体N-グリカンは、組成物中の主なN-グリカン種である。さらなる側面において、複合体N-グリカンは、組成物中の複合体N-グリカンの約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%を構成する、特定のN-グリカン種である。特定の態様において、N-グリカンはフコシル化されている。一般的に、フコースは、N-グリカンの還元端のGlcNacとα1,3-連結にあるか、N-グリカンの還元端のGlcNacとα1,6-連結にあるか、N-グリカンの非還元端のGalとα1,2-連結にあるか、N-グリカンの非還元端のGlcNacとα1,3-連結にあるか、またはN-グリカンの非還元端のGlcNAcとα1,4-連結にある。
[00181]したがって、上記糖タンパク質組成物の特定の側面において、グリコフォームは、Man5GlcNAc2(Fuc)、GlcNAcMan5GlcNAc2(Fuc)、Man3GlcNAc2(Fuc)、GlcNAcMan3GlcNAc2(Fuc)、GlcNAc2Man3GlcNAc2(Fuc)、GalGlcNAc2Man3GlcNAc2(Fuc)、Gal2GlcNAc2Man3GlcNAc2(Fuc)、NANAGal2GlcNAc2Man3GlcNAc2(Fuc)、およびNANA2Gal2GlcNAc2Man3GlcNAc2(Fuc)からなる群より選択されるグリコフォームを産生するα1,3-連結またはα1,6-連結フコースにあるか;GlcNAc(Fuc)Man5GlcNAc2、GlcNAc(Fuc)Man3GlcNAc2、GlcNAc2(Fuc1-2)Man3GlcNAc2、GalGlcNAc2(Fuc1-2)Man3GlcNAc2、Gal2GlcNAc2(Fuc1-2)Man3GlcNAc2、NANAGal2GlcNAc2(Fuc1-2)Man3GlcNAc2、およびNANA2Gal2GlcNAc2(Fuc1-2)Man3GlcNAc2からなる群より選択されるグリコフォームを産生するα1,3-連結またはα1,4-連結フコースにあるか;あるいはGal(Fuc)GlcNAc2Man3GlcNAc2、Gal2(Fuc1-2)GlcNAc2Man3GlcNAc2、NANAGal2(Fuc1-2)GlcNAc2Man3GlcNAc2、およびNANA2Gal2(Fuc1-2)GlcNAc2Man3GlcNAc2からなる群より選択されるグリコフォームを産生するα1,2-連結フコースにある。
[00182]さらなる側面において、抗体は、限定されるわけではないが、Man8GlcNAc2、Man7GlcNAc2、Man6GlcNAc2、Man5GlcNAc2、Man4GlcNAc2、またはMan3GlcNAc2 N-グリカン構造からなるN-グリカンを含む、高マンノースN-グリカンを含む。上記のさらなる側面において、複合体N-グリカンには、フコシル化および非フコシル化(または無フコシル化)二分岐および多数アンテナ種がさらに含まれる。本明細書において、用語「N-グリカン」および「グリコフォーム」は、交換可能に用いられ、そしてN-連結オリゴ糖、例えば、ポリペプチドのアスパラギン残基へのアスパラギン-N-アセチルグルコサミン連結によって付着されるものを指す。N-連結糖タンパク質は、タンパク質中のアスパラギン残基のアミド窒素に連結されたN-アセチルグルコサミン残基を含有する。
[00183]本明細書に提供される抗LILRB4抗体および抗原結合断片はまた、抗体または抗原結合断片のグリコシル化の度合いを増加させるかまたは減少させるかいずれかのために得られうる、グリコシル化変異体も含む。
[00184]抗体またはその抗原結合断片は、炭水化物部分(例えばオリゴ糖構造)が付着されうる側鎖を持つ1つまたはそれより多いアミノ酸残基を含んでもよい。抗体のグリコシル化は、典型的には、N-連結またはO-連結のいずれかである。N-連結は、アスパラギン残基、例えばアスパラギン-X-セリンおよびアスパラギン-X-スレオニンなどの3ペプチド配列であって、Xがプロリンを除く任意のアミノ酸である、前記3ペプチド配列中のアスパラギン残基の側鎖に対する炭水化物部分の付着を指す。O-連結グリコシル化は、糖、N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース、またはキシロースの1つのヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはスレオニンに対する付着を指す。天然グリコシル化部位の除去は、好適には、例えば、配列中に存在する上記の3ペプチド配列(N-連結グリコシル化部位に関して)あるいはセリンまたはスレオニン残基(O-連結グリコシル化部位に関して)の1つが置換されるように、アミノ酸配列を改変することによって達成されうる。新規グリコシル化部位は、こうした3ペプチド配列あるいはセリンまたはスレオニン残基を導入することによって、同様の方式で生成されうる。
[00185]1つのタイプのグリコシル化修飾は、フコシル化を含む部位特異的グリコシル化に関与する特定の酵素経路が不全である抗体産生細胞を用いて行われる。例えば、フコシル化を欠く抗体(無フコシル化抗体と称される)は、一般的に増進されたADCC活性を有する。無フコシル化H7K3m5を用いると、ADCCを通じた正常単球の殺細胞は、試験されたPBMCドナーの25~50%で観察された(図14A~14D、および図15C~15D)。さらに、図15A~15Bに示されるように、無フコシル化および野生型H7K3m5はどちらも、自己ADCCを通じたpDCの殺細胞を生じた。その一方で、単球は、ドナーに応じて、無フコシル化H7K3m5でのみ殺され、そして野生型H7K3m5では殺されない可能性もある(図15C~15D)。
[00186]システイン操作変異体
[00187]本明細書に提供される抗LILRB4抗体および抗原結合断片はまた、1つまたはそれより多い導入された未結合(free)システインアミノ酸残基を含む、システイン操作変異体も含む。
[00187]本明細書に提供される抗LILRB4抗体および抗原結合断片はまた、1つまたはそれより多い導入された未結合(free)システインアミノ酸残基を含む、システイン操作変異体も含む。
[00188]未結合システイン残基は、ジスルフィド架橋の一部ではないものである。システイン操作変異体は、例えば、とりわけ、細胞傷害性および/または画像化化合物、標識、または放射性同位体の、例えばマレイミドまたはハロアセチルを通じた、操作システイン部位でのコンジュゲート化に有用である。未結合システイン残基を導入するために抗体または抗原結合断片を操作するための方法は当該技術分野に知られ、例えばWO2006/034488を参照されたい。
[00189]Fc変異体
[00190]本明細書に開示される抗体はまた、典型的には抗体の1つまたはそれより多い機能特性、例えば血清半減期、補体結合、Fc受容体結合、および/またはエフェクター機能(例えば抗原依存性細胞性細胞傷害)を改変するため、Fc領域内に修飾を含むように操作されてもよい。さらに、本明細書に開示される抗体は、やはり抗体の1つまたはそれより多い機能特性を改変するために化学的に修飾されてもよい(例えば、1つまたはそれより多い化学部分を抗体に付着させてもよい)し、またはそのグリコシル化を改変するために修飾されてもよい。これらの態様は各々、さらに詳細に以下に記載される。Fc領域中の残基の番号付けは、KabatのEUインデックスのものである。本明細書に開示される抗体にはまた、改変されたエフェクター機能を提供するため、修飾(またはブロッキング)されたFc領域を含む抗体も含まれる。例えば、米国特許第5,624,821号; WO2003/086310; US2004/0002587; US2005/0152894; US2005/0249723; WO2006/019447を参照されたい。こうした修飾を用いて、診断および療法において、ありうる有益な
効果を伴い、免疫系の多様な反応を増進させるかまたは抑制してもよい。Fc領域の改変には、アミノ酸変化(置換、欠失および挿入)、グリコシル化または脱グリコシル化、および多数のFcの付加が含まれる。Fcへの変化はまた、療法抗体中の抗体の半減期を改変して、より頻繁でない投薬を可能にし、そしてこうして利便性を増加させ、そして物質の使用を減少させることも可能である。この突然変異は、ヒンジ領域中の重鎖間ジスルフィド架橋の不均一性を消失させると報告されてきている。
[00190]本明細書に開示される抗体はまた、典型的には抗体の1つまたはそれより多い機能特性、例えば血清半減期、補体結合、Fc受容体結合、および/またはエフェクター機能(例えば抗原依存性細胞性細胞傷害)を改変するため、Fc領域内に修飾を含むように操作されてもよい。さらに、本明細書に開示される抗体は、やはり抗体の1つまたはそれより多い機能特性を改変するために化学的に修飾されてもよい(例えば、1つまたはそれより多い化学部分を抗体に付着させてもよい)し、またはそのグリコシル化を改変するために修飾されてもよい。これらの態様は各々、さらに詳細に以下に記載される。Fc領域中の残基の番号付けは、KabatのEUインデックスのものである。本明細書に開示される抗体にはまた、改変されたエフェクター機能を提供するため、修飾(またはブロッキング)されたFc領域を含む抗体も含まれる。例えば、米国特許第5,624,821号; WO2003/086310; US2004/0002587; US2005/0152894; US2005/0249723; WO2006/019447を参照されたい。こうした修飾を用いて、診断および療法において、ありうる有益な
効果を伴い、免疫系の多様な反応を増進させるかまたは抑制してもよい。Fc領域の改変には、アミノ酸変化(置換、欠失および挿入)、グリコシル化または脱グリコシル化、および多数のFcの付加が含まれる。Fcへの変化はまた、療法抗体中の抗体の半減期を改変して、より頻繁でない投薬を可能にし、そしてこうして利便性を増加させ、そして物質の使用を減少させることも可能である。この突然変異は、ヒンジ領域中の重鎖間ジスルフィド架橋の不均一性を消失させると報告されてきている。
[00191]1つの態様において、CH1のヒンジ領域は、ヒンジ領域中のシステイン残基の数が増加するかまたは減少するように修飾される。このアプローチは、米国特許第5,677,425号にさらに記載される。CH1のヒンジ領域中のシステイン残基の数は、例えば、軽鎖および重鎖の集合を促進するため、あるいは抗体の安定性を増加させるかまたは減少させるために改変される。別の態様において、抗体は、生物学的半減期を増加させるために修飾される。多様なアプローチが可能である。例えば、米国特許第6,277,375号に記載されるように、1つまたはそれより多い、以下の突然変異:T252L、T254S、T256Fを導入してもよい。あるいは、生物学的半減期を増加させるため、米国特許第5,869,046号および第6,121,022号に記載されるように、IgGのFc領域のCH2ドメインの2つのループから採用されたサルベージ受容体結合エピトープを含有するように、抗体をCH1またはCL領域内で改変してもよい。さらに他の態様において、抗体のエフェクター機能(単数または複数)を改変するため、少なくとも1つのアミノ酸残基を異なるアミノ酸残基で置換することによって、Fc領域を改変する。抗体が、エフェクターリガンドに対して改変されたアフィニティを有するが、親抗体の抗原結合能を保持するように、例えば、アミノ酸残基234、235、236、237、297、318、320および322より選択される1つまたはそれより多いアミノ酸を、異なるアミノ酸残基で置換してもよい。それに対するアフィニティが改変されるエフェクターリガンドは、例えばFc受容体または補体のC1成分であってもよい。このアプローチは、米国特許第5,624,821号および第5,648,260号にさらに詳細に記載される。
[00192]別の例において、アミノ酸231位および239位内の1つまたはそれより多いアミノ酸残基を改変して、それによって抗体が補体に結合する能力を改変する。このアプローチは、PCT公報WO1994/029351にさらに記載される。さらに別の例において、以下の位:238、239、243、248、249、252、254、255、256、258、264、265、267、268、269、270、272、276、278、280、283、285、286、289、290、292、293、294、295、296、298、301、303、305、307、309、312、315、320、322、324、326、327、329、330、331、333、334、335、337、338、340、360、373、376、378、382、388、389、398、414、416、419、430、434、435、437、438または439の1つまたはそれより多いアミノ酸を修飾することによって、Fc領域を修飾して、抗体が抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)を仲介する能力を増加させるかまたは減少させ、および/またはFcγ受容体に対する抗体のアフィニティを増加させるかまたは減少させる。このアプローチは、PCT公報WO2000/042072にさらに記載される。さらに、FcγRI、FcγRII、FcγRIIIおよびFcRnに関するヒトIgG1上の結合部位がマッピングされ、そして結合が改善された変異体が記載されてきている。256、290、298、333、334および339位での特定の突然変異は、FcγRIIIへの結合を改善することが示された。さらに、以下の組み合わせの突然変異が、FcγRIII結合を改善することが示された:T256A/S298A、S298A/E333A、S298A/K224AおよびS298A/E333A/K334A。
[00193]1つの態様において、残基243および264を修飾することによって、抗体がエフェクター機能を仲介する能力を減少させ、そして/または抗炎症特性を増加させるように、Fc領域を修飾する。1つの態様において、抗体のFc領域は、243位および264位の残基をアラニンに変化させることによって、抗体のFc領域を修飾する。1つの態様において、残基243、264、267および328を修飾することによって、抗体がエフェクター機能を仲介する能力を減少させ、そして/または抗炎症特性を増加させるためにFc領域を修飾する。
[00194]1つの態様において、残基234、235および329をアラニンまたはグリシンに修飾する(L234A-L235A-P329G)ことによって、抗体がエフェクター機能を仲介する能力を消失させるためにFc領域を修飾する。
[00195]本明細書に提供される抗LILRB4抗体および抗原結合断片はまた、Fc領域および/またはヒンジ領域で1つまたはそれより多いアミノ酸残基修飾または置換を含む、Fc変異体も含む。
[00196]特定の態様において、抗LILRB4抗体および抗原結合断片は、新生Fc受容体(FcRn)へのpH依存性結合を改善する、1つまたはそれより多いアミノ酸置換(単数または複数)を含む。こうした変異体は、酸性pHでFcRnに結合し、これによりリソソーム中の分解を逃れることが可能になり、そして次いで、転位置されて、そして細胞の外に放出されることが可能になるため、延長された薬物動態学的半減期を有しうる。FcRnとの結合アフィニティを改善するため、抗体およびその抗原結合断片を操作する方法は、当該技術分野に周知であり、例えば、Vaughn, D.ら, Structure, 6(1): 63-73, 1998; Kontermann, R.ら, Antibody Engineering, Volume 1, Chapter 27: Engineering of the Fc region for improved PK, published by Springer, 2010; Yeung, Y.ら, Cancer Research (2010) 70: 3269-3277;およびHinton, P.ら, J. Immunology (2006) 176:346-356を参照されたい。
[00197]特定の態様において、抗LILRB4抗体または抗原結合断片は、抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)を改変する1つまたはそれより多いアミノ酸置換を含む。Fc領域のCH2ドメインの特定のアミノ酸残基を置換して、増進されたADCC活性を提供してもよい。あるいは、またはさらに、抗体上の炭水化物構造を変化させて、ADCC活性を増進させてもよい。抗体操作によってADCC活性を改変する方法は、当該技術分野に記載されてきており、例えば、Shields RL.ら, J Biol Chem. (2001) 276(9): 6591-604; Idusogie EE.ら, J Immunol. (2000) 164(8):4178-84; Steurer W.ら, J Immunol. (1995) 155(3): 1165- 74; Idusogie EE.ら, J Immunol. (2001) 166(4): 2571-5; Lazar GA.ら, PNAS (2006) 103(11): 4005-4010; Ryan MC.ら, Mol. Cancer Ther. (2007) 6: 3009-3018; Richards
JO.ら, Mol Cancer Ther. (2008) 7(8): 2517-27; Shields R. L.ら, J. Biol. Chem, 2002, 277: 26733-26740; Shinkawa T.ら, J. Biol. Chem (2003) 278: 3466-3473を参照されたい。
JO.ら, Mol Cancer Ther. (2008) 7(8): 2517-27; Shields R. L.ら, J. Biol. Chem, 2002, 277: 26733-26740; Shinkawa T.ら, J. Biol. Chem (2003) 278: 3466-3473を参照されたい。
[00198]特定の態様において、抗LILRB4抗体または抗原結合断片は、例え
ばC1q結合および/またはCDCを改善するかまたは減少させることによって、補体依存性細胞傷害(CDC)を改変する1つまたはそれより多いアミノ酸置換を含む(例えば、WO99/51642; Duncan & Winter Nature 322:738-40 (1988);米国特許第5,648,260号;米国特許第5,624,821号;およびFc領域変異体の他の例に関しては、WO1994/029351を
参照されたい)。
ばC1q結合および/またはCDCを改善するかまたは減少させることによって、補体依存性細胞傷害(CDC)を改変する1つまたはそれより多いアミノ酸置換を含む(例えば、WO99/51642; Duncan & Winter Nature 322:738-40 (1988);米国特許第5,648,260号;米国特許第5,624,821号;およびFc領域変異体の他の例に関しては、WO1994/029351を
参照されたい)。
[00199]特定の態様において、抗LILRB4抗体または抗原結合断片は、ヘテロ二量体化を容易にするおよび/または促進するため、Fc領域の界面に1つまたはそれより多いアミノ酸置換を含む。これらの修飾は、第一のFcポリペプチド内への結節および第二のポリペプチド内への空洞の導入を含み、ここで、第一および第二のFcポリペプチドの相互作用を促進して、ヘテロ二量体または複合体を形成するように、結節が空洞内に配置されうる。これらの修飾を含む抗体を生成する方法は、例えば、米国特許第5,731,168号に記載されるように、当該技術分野に知られる。
[00200]抗原結合断片
[00201]抗LILRB4抗原結合断片もまた、本明細書に提供される。多様なタイプの抗原結合断片が当該技術分野に知られ、そして例えば、そのCDRおよび可変配列が本明細書に提供される例示的な抗体、およびその異なる変異体(例えばアフィニティ変異体、グリコシル化変異体、Fc変異体、システイン操作変異体など)を含む、本明細書に提供される抗LILRB4抗体に基づいて、開発されてもよい。
[00201]抗LILRB4抗原結合断片もまた、本明細書に提供される。多様なタイプの抗原結合断片が当該技術分野に知られ、そして例えば、そのCDRおよび可変配列が本明細書に提供される例示的な抗体、およびその異なる変異体(例えばアフィニティ変異体、グリコシル化変異体、Fc変異体、システイン操作変異体など)を含む、本明細書に提供される抗LILRB4抗体に基づいて、開発されてもよい。
[00202]特定の態様において、本明細書に提供される抗LILRB4抗原結合断片は、ラクダ化単一ドメイン抗体、ディアボディ、一本鎖Fv断片(scFv)、scFv二量体、BsFv、dsFv、(dsFv)2、dsFv-dsFv’、Fv断片、F
ab、Fab’、F(ab’)2、二重特異性抗体、dsディアボディ、ナノボディ、ド
メイン抗体、単一ドメイン抗体、または二価ドメイン抗体である。
ab、Fab’、F(ab’)2、二重特異性抗体、dsディアボディ、ナノボディ、ド
メイン抗体、単一ドメイン抗体、または二価ドメイン抗体である。
[00203]一本鎖可変断片(scFv)は、短い(通常、セリン、グリシン)リンカーで共に連結された、免疫グロブリンの重鎖および軽鎖の可変領域の融合体である。このキメラ分子は、定常領域の除去およびリンカーペプチドの導入にも関わらず、元来の免疫グロブリンの特異性を保持する。この修飾は、通常、特異性が改変されないままにする。これらの分子は、歴史的には、単一ペプチドとして抗原結合ドメインを発現するために非常に好適であるファージディスプレイを容易にするために生成された。あるいは、ハイブリドーマ由来のサブクローニングされた重鎖および軽鎖からscFvを直接生成してもよい。一本鎖可変断片は、完全抗体分子に見られる定常Fc領域を欠き、そしてしたがって、抗体を精製するために用いられる、共通の結合部位(例えばプロテインA/G)を欠く。プロテインLがカッパ軽鎖の可変領域と相互作用するため、これらの断片はしばしば、プロテインLを用いて精製/固定されうる。
[00204]柔軟なリンカーは、一般的に、アラニン、セリンおよびグリシンなどのらせんおよび回転促進アミノ酸残基で構成される。しかし、他の残基もまた機能しうる。Tangら(1996)は、タンパク質リンカーライブラリーから一本鎖抗体(scFv)のための仕立てられた(tailored)リンカーを迅速に選択する手段として、ファージディスプレイを用いた。重鎖および軽鎖可変ドメインの遺伝子が、可変組成物の18アミノ酸ポリペプチドをコードするセグメントによって連結されるランダムリンカーライブラリーを構築した。scFvレパートリー(およそ5x106の異なるメンバー)が
繊維状ファージ上にディスプレイされ、そしてハプテンとのアフィニティ選択に供された。選択された変異体集団は、結合活性の有意な増加を示したが、かなりの配列多様性を保持した。続いて、1054の個々の変異体をスクリーニングして、可溶性型で効率的に産
生される、触媒的に活性であるscFvを得た。配列分析によって、選択されるテザーの共通の特徴として、VH C末端の2残基後のリンカー中のプロリンが保存され、そして他の位でアルギニンおよびプロリンが豊富であることのみが明らかになった。
繊維状ファージ上にディスプレイされ、そしてハプテンとのアフィニティ選択に供された。選択された変異体集団は、結合活性の有意な増加を示したが、かなりの配列多様性を保持した。続いて、1054の個々の変異体をスクリーニングして、可溶性型で効率的に産
生される、触媒的に活性であるscFvを得た。配列分析によって、選択されるテザーの共通の特徴として、VH C末端の2残基後のリンカー中のプロリンが保存され、そして他の位でアルギニンおよびプロリンが豊富であることのみが明らかになった。
[00205]本開示の組換え抗体はまた、受容体の二量体化または多量体化を可能にする配列または部分を含んでもよい。こうした配列には、J鎖と併せて多量体の形成を可能にする、IgA由来のものが含まれる。別の多量体化ドメインは、Gal4二量体化ドメインである。他の態様において、2つの抗体の組み合わせを可能にする剤、例えばビオチン/アビジンで鎖を修飾してもよい。
[00206]別個の態様において、非ペプチドリンカーまたは化学ユニットを用いて、受容体軽鎖および重鎖を連結することによって、一本鎖抗体を生成してもよい。一般的に、軽鎖および重鎖は、別個の細胞において産生され、精製され、そして続いて適切な様式で共に連結される(すなわち重鎖のN末端が、適切な化学架橋を通じて、軽鎖のC末端に付着される)であろう。
[00207]架橋試薬を用いて、2つの異なる分子、例えば安定化剤および凝血剤の官能基を結ぶ分子架橋を形成する。しかし、同じ類似体の二量体または多量体、あるいは異なる類似体で構成されるヘテロマー複合体が生成されてもよいことが意図される。2つの異なる化合物を段階的な方式で連結するため、望ましくないホモポリマー形成を排除する、ヘテロ二官能性架橋剤を用いてもよい。
[00208]例示的なヘテロ二官能性架橋剤は、2つの反応基:一級アミン基(例えばNヒドロキシスクシンイミド)と反応する一方の反応基、およびチオール基(例えばピリジルジスルフィド、マレイミド、ハロゲン等)と反応するもう一方の反応基を含有する。一級アミン反応基を通じて、架橋剤は、一方のタンパク質(例えば選択される抗体または断片)と反応し、そしてチオール反応基を通じ、すでに第一のタンパク質に結び付けられた架橋剤は、もう一方のタンパク質(例えば選択剤)のシステイン残基(未結合スルフィドリル基)と反応する。
[00209]血液中で妥当な安定性を有する架橋剤が使用されることが好ましい。ターゲティング剤および療法剤/予防剤をコンジュゲート化するために成功裡に使用されうるジスルフィド結合含有リンカーの多くのタイプが知られる。立体障害型ジスルフィド結合を含有するリンカーは、in vivoでより大きい安定性を生じ、ターゲティングペプチドが作用部位に到達する前に放出されることを防止することが証明されうる。これらのリンカーは、したがって、連結剤の1つの群である。
[00210]別の架橋試薬はSMPTであり、これは、隣接するベンゼン環およびメチル基によって「立体障害型」ジスルフィド結合を含有する二官能性架橋剤である。ジスルフィド結合の立体障害は、組織および血液中に存在しうるグルタチオンなどのチオーラートアニオンによる攻撃から結合を保護する機能を提供し、そしてそれによって、付着した剤がターゲット部位に送達される前のコンジュゲートの脱共役の防止を補助する。
[00211]SMPT架橋試薬は、多くの他の既知の架橋試薬同様、システインのSHまたは一級アミン(例えばリジンのイプシロンアミノ基)などの官能基を架橋する能力を与える。別のありうるタイプの架橋剤には、切断可能なジスルフィド結合を含有するヘテロ二官能性光反応性フェニルアジド、例えばスルホスクシンイミジル-2-(p-アジドサリチルアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオネートが含まれる。N-ヒドロキシ-スクシンイミジル基は、一級アミノ基と反応し、そしてフェニルアジドは(光分解に際して)非選択的に任意のアミノ酸残基と反応する。
[00212]障害型架橋剤に加えて、非障害型リンカーもまた、本明細書にしたがって使用されてもよい。保護ジスルフィドを含有するかまたは生成するとは見なされない他の有用な架橋剤には、SATA、SPDPおよび2-イミノチオレーンが含まれる(Wawrzynczak & Thorpe、1987)。こうした架橋剤の使用は、当該技術分野によく理解される。別の態様は、柔軟なリンカーの使用を伴う。
[00213]米国特許第4,680,338号は、特に、キレート剤、薬剤、酵素、検出可能標識等を含む抗体コンジュゲートを形成するため、アミン含有ポリマーおよび/またはタンパク質とリガンドのコンジュゲートを産生するために有用な二官能性リンカーを記載する。米国特許第5,141,648号および第5,563,250号は、多様な穏やかな条件下で切断可能である、不安定性結合を含有する、切断可能コンジュゲートを開示する。このリンカーは、関心対象の剤を、リンカーに直接結合させることが可能であり、切断すると活性剤の放出を生じる場合に特に有用である。特定の使用には、タンパク質、例えば抗体または薬剤への、未結合アミノまたは未結合スルフィドリル基の付加が含まれる。
[00214]米国特許第5,856,456号は、融合タンパク質、例えば一本鎖抗体を作製するため、ポリペプチド構成要素を連結する際に使用するためのペプチドリンカーを提供する。リンカーは、長さ最大約50アミノ酸であり、荷電アミノ酸(好ましくはアルギニンまたはリジン)の少なくとも1つの存在、その後、プロリンを含み、そしてより大きい安定性および減少した凝集によって特徴付けられる。米国特許第5,880,270号は、多様な免疫診断および分離技術において有用な、アミノオキシ含有リンカーを開示する。
[00215]こうした抗原結合断片の産生には、多様な技術を用いてもよい。例示的な方法には、損なわれていない抗体の酵素消化(例えばMorimotoら, Journal of Biochemical and Biophysical Methods (1992) 24:107-117;およびBrennanら, Science (1985) 229:81を参照されたい)、大腸菌(E. coli)等の宿主細胞による組換え発現(例えばFab、FvおよびScFv抗体断片)、上に論じられるようなファージディスプレイライブラリーからのスクリーニング(例えばScFvに関する)、およびF(ab’)2断片を形成する、2つのFab’-SH断片の化学カップリ
ング(Carterら, Bio/Technology (1992) 10:163-167)が含まれる。抗体断片を産生するための他の技術は、当業者には明らかであろう。
ング(Carterら, Bio/Technology (1992) 10:163-167)が含まれる。抗体断片を産生するための他の技術は、当業者には明らかであろう。
[00216]特定の態様において、抗原結合断片は、scFvである。scFvの生成は、例えば、WO 93/16185;米国特許第5,571,894号;および第5,587,458号に記載される。scFvを、アミノまたはカルボキシル末端のいずれかでエフェクタータンパク質に融合させて、融合タンパク質を提供してもよい(例えば、Antibody Engineering、Borrebaeck監修を参照されたい)。
[00217]二重特異性抗体
[00218]特定の態様において、本明細書開示のLILRB4抗体は、二重特異性抗体である。特定の態様において、LILRB4二重特異性抗体は、T細胞またはNK細胞上の抗原および癌細胞上のLILRB4の両方と結合することによって、細胞傷害性T細胞またはNK細胞を癌細胞に向けなおすことを通じて、血液学的および固形悪性腫瘍を治療するために用いられうる。いくつかの態様において、抗LILRB4二重特異性抗体
は、T細胞受容体、例えばCD3に対する。いくつかの態様において、抗LILRB4二重特異性抗体は、NK細胞受容体、例えばCD16Aに対する。
[00218]特定の態様において、本明細書開示のLILRB4抗体は、二重特異性抗体である。特定の態様において、LILRB4二重特異性抗体は、T細胞またはNK細胞上の抗原および癌細胞上のLILRB4の両方と結合することによって、細胞傷害性T細胞またはNK細胞を癌細胞に向けなおすことを通じて、血液学的および固形悪性腫瘍を治療するために用いられうる。いくつかの態様において、抗LILRB4二重特異性抗体
は、T細胞受容体、例えばCD3に対する。いくつかの態様において、抗LILRB4二重特異性抗体は、NK細胞受容体、例えばCD16Aに対する。
[00219]本開示の抗LILRB4二重特異性抗体は、多様な型および構造を有してもよく、これは、図28Aおよび28Bに例示されるようなLILRB4およびCD3に特異的に結合する二重特異性抗体(LILRB4/CD3二重特異性)の例示的態様によって理解されうる。
[00220]図28Aに例示されるように、本発明の例示的な態様において、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、Yの形状であり、そして2つのアームを含む。第一の重鎖ポリペプチドおよび第一の軽鎖ポリペプチドの部分によって形成される抗体の一方のアームは、重鎖可変ドメイン(VH1)および軽鎖可変ドメイン(VL1)の対を含み、これがLILRB4に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。第二の重鎖ポリペプチドおよび第二の軽鎖ポリペプチドの部分によって形成される抗体のもう一方のアームは、第二の対の重鎖可変ドメイン(VH2)および軽鎖可変ドメイン(VL2)を含む。VH2
およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な第二の抗原結合部位を形成する。この立体
配置において、各二重特異性抗体は、LILRB4に対する抗原結合部位の単一コピーおよびCD3に対する抗原結合部位の単一コピーを含み、これは1+1と称される。
およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な第二の抗原結合部位を形成する。この立体
配置において、各二重特異性抗体は、LILRB4に対する抗原結合部位の単一コピーおよびCD3に対する抗原結合部位の単一コピーを含み、これは1+1と称される。
[00221]図28A中の態様4-3abを参照すると、第一の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH1-CH1-CH2-CH3を含み、式中、CH1、CH2、およびCH3は、重鎖定常ドメイン1、2および3を指し;第一の軽鎖ポリペプチドは、N末
端からC末端に、VL1-CLを含み、式中、CLは軽鎖定常ドメインを指し;第二の重鎖
ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH2-TCRβ-CH2-CH3を含み;そして
第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-TCRαを含む。二重特異性
抗体中で、TCRαおよびTCRβ定常ドメインを使用すると、軽鎖およびその同族重鎖の正しい会合が可能になり、LILRB4およびCD3に対する望ましい二重特異性抗体がより高収量で生じる(例えば、WO2019057122A1を参照されたい)。特定の態様において、TCRαドメインは配列番号89のアミノ酸配列を有し、TCRβドメインは配列番号90のアミノ酸配列を有する。
端からC末端に、VL1-CLを含み、式中、CLは軽鎖定常ドメインを指し;第二の重鎖
ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH2-TCRβ-CH2-CH3を含み;そして
第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-TCRαを含む。二重特異性
抗体中で、TCRαおよびTCRβ定常ドメインを使用すると、軽鎖およびその同族重鎖の正しい会合が可能になり、LILRB4およびCD3に対する望ましい二重特異性抗体がより高収量で生じる(例えば、WO2019057122A1を参照されたい)。特定の態様において、TCRαドメインは配列番号89のアミノ酸配列を有し、TCRβドメインは配列番号90のアミノ酸配列を有する。
[00222]あるいは、図28A中の4ab-3態様に例示されるように、第一の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH1-TCRβ-CH2-CH3を含み;第一
の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-TCRαを含み;第二の重鎖ポリ
ペプチドは、N末端からC末端に、VH2-CH1-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-CLを含む。
の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-TCRαを含み;第二の重鎖ポリ
ペプチドは、N末端からC末端に、VH2-CH1-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-CLを含む。
[00223]図28Aに例示されるように、Y形状抗体のステムは、ジスルフィド結合を通じて共に結合した、第一および第二の重鎖ポリペプチドの第二および第三の定常ドメイン(CH2およびCH3)からなるFc領域を含む。特定の態様において、Fc領域は、ノブズ・イン・ホールズ(knobs in holes)(KiH)技術で操作され(Ridgway JBら, Protein Eng (1996) 9:617-21; Atwell Sら, J Mol Biol (1997) 270:26-35; Merchantら, Nature Biotech (1998) 16, 677-681)、これは、重鎖ポリペプチドのホモ二量体化を防止する。簡単にいうと、2つの重鎖ポリペプチドの定常領域は各々、ノブかホールのいずれかを生成するように突然変異され、これが対形成してヘテロ二量体化を促進する。KiH技術を用いたLILRB4/CD3二重特異性抗体の設計は、重鎖のヘテロ二量体化、ならびに軽鎖およびその同族重鎖の正しい会合を可能にし、LILRB4およびCD3に対する望ましい二重特異性抗体のより高い収量を生じる。
[00224]特定の態様において、二重特異性抗体の立体配置は、LILRB4に対する抗原結合部位の2つのコピー、およびCD3に対する抗原結合部位の1つのコピーを含む。この立体配置は2+1と称され、そして図28Aに例示される。こうした立体配置において、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、2つの対の重鎖/軽鎖ポリペプチドを含み、これがそれぞれ、LILRB4およびCD3に結合する、第一の抗原結合領域および第二の抗原結合領域を形成する。1+1立体配置とは異なり、2+1立体配置では、1つの重鎖ポリペプチドが、第三の軽鎖ポリペプチド中の第三の軽鎖可変ドメインに対する第三の重鎖可変ドメイン(VH3)同族体を含み、LILRB4に結合する第三の抗原
結合領域を形成する。
結合領域を形成する。
[00225]図28A中の態様44-3abを参照すると、本発明の例示的な態様において、Yの形状で、そして2つのアームを含む、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、第一の重鎖ポリペプチド、第一の軽鎖ポリペプチド、第二の重鎖ポリペプチド、第二の軽鎖ポリペプチドおよび第三の軽鎖ポリペプチドを含む。第一の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH3-CH1-L-VH1-CH1-CH2-CH3を含み、式中、Lはリンカー(例えば(G4S)2)であり;第一の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-CLを含み;第二の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH2-TC
Rβ-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-TCRαを含み;第三の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-CLを
含む。抗体の一方のアーム上で、VH1およびVL1は、LILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する一方、VH3およびVL3は、LILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方のアーム上で、VH2およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3
-CLは、第一の軽鎖ポリペプチドVL1-CLと同一であってもよい。
Rβ-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-TCRαを含み;第三の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-CLを
含む。抗体の一方のアーム上で、VH1およびVL1は、LILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する一方、VH3およびVL3は、LILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方のアーム上で、VH2およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3
-CLは、第一の軽鎖ポリペプチドVL1-CLと同一であってもよい。
[00226]図28A中の態様4ab4ab-3を参照すると、本発明の例示的な態様において、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、第一の重鎖ポリペプチド、第一の軽鎖ポリペプチド、第二の重鎖ポリペプチド、第二の軽鎖ポリペプチドおよび第三の軽鎖ポリペプチドを含む。第一の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH3-TCR
β-L-VH1-TCRβ-CH2-CH3を含み、式中、Lはリンカー(例えば(G4S)2)であり;第一の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-TCRαを含み;第二の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH2-CH1-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-CLを含み;第三の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-TCRαを含む。抗体の一方のアーム上
で、VH1およびVL1はLILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する一方、VH
3およびVL3はLILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方
のアーム上で、VH2およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3-TCRαは、第一の軽鎖ポリ
ペプチドVL1-TCRαと同一であってもよい。
β-L-VH1-TCRβ-CH2-CH3を含み、式中、Lはリンカー(例えば(G4S)2)であり;第一の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-TCRαを含み;第二の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH2-CH1-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-CLを含み;第三の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-TCRαを含む。抗体の一方のアーム上
で、VH1およびVL1はLILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する一方、VH
3およびVL3はLILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方
のアーム上で、VH2およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3-TCRαは、第一の軽鎖ポリ
ペプチドVL1-TCRαと同一であってもよい。
[00227]図28中の態様43ab-4を参照すると、本発明の例示的な態様において、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、第一の重鎖ポリペプチド、第一の軽鎖ポリペプチド、第二の重鎖ポリペプチド、第二の軽鎖ポリペプチドおよび第三の軽鎖ポリペプチドを含む。第一の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH3-CH1-L-VH2-TCRβ-CH2-CH3を含み、式中、Lはリンカー(例えば(G4S)2)であり
;第一の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-TCRαを含み;第二の重
鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH1-CH1-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-CLを含み;第三の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-CLを含む。抗体の一方のアーム上で、VH1およ
びVL1は、LILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方のア
ーム上で、VH3およびVL3は、LILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する一方、VH2およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3-CLは、第一の軽鎖ポリペプチドVL1-
CLと同一であってもよい。
;第一の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL2-TCRαを含み;第二の重
鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH1-CH1-CH2-CH3を含み;そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-CLを含み;第三の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-CLを含む。抗体の一方のアーム上で、VH1およ
びVL1は、LILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方のア
ーム上で、VH3およびVL3は、LILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する一方、VH2およびVL2は、CD3に特異的に結合可能な抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3-CLは、第一の軽鎖ポリペプチドVL1-
CLと同一であってもよい。
[00228]図28A中の態様4ab3-4abを参照すると、本発明の例示的な態様において、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、第一の重鎖ポリペプチド、第一の軽鎖ポリペプチド、第二の重鎖ポリペプチド、第二の軽鎖ポリペプチドおよび第三の軽鎖ポリペプチドを含む。第一の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH3-TCR
β-L-VH2-CH1-CH2-CH3を含み、式中、Lはリンカー(例えば、(G4S)2)であり;第一の軽鎖ポリペプチド鎖は、N末端からC末端に、VL2-CLを含み;第二の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH1-TCRβ-CH2-CH3を含み;
そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-TCRαを含み;第三
の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-TCRαを含む。抗体の一方のア
ーム上で、VH1およびVL1は、LILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方のアーム上で、VH3およびVL3はLILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する一方、VH2およびVL2は、CD3に対する抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3-TCRαは、第一の軽鎖ポリペプチ
ドVL1-TCRαと同一であってもよい。
β-L-VH2-CH1-CH2-CH3を含み、式中、Lはリンカー(例えば、(G4S)2)であり;第一の軽鎖ポリペプチド鎖は、N末端からC末端に、VL2-CLを含み;第二の重鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VH1-TCRβ-CH2-CH3を含み;
そして第二の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL1-TCRαを含み;第三
の軽鎖ポリペプチドは、N末端からC末端に、VL3-TCRαを含む。抗体の一方のア
ーム上で、VH1およびVL1は、LILRB4に対する第一の抗原結合部位を形成する。抗体のもう一方のアーム上で、VH3およびVL3はLILRB4に対する第二の抗原結合部位を形成する一方、VH2およびVL2は、CD3に対する抗原結合部位を形成する。特定の態様において、第三の軽鎖ポリペプチドVL3-TCRαは、第一の軽鎖ポリペプチ
ドVL1-TCRαと同一であってもよい。
[00229]特定の態様において、CD3に対して向けられる抗原結合部位は、当該技術分野に知られる抗CD3抗体、例えばWO2019057099に記載される抗CD3抗体、SP34(Pessanoら EMBO J (1985) 4, 337-334)、OKT3(Ortho, Raritan, NJ; Van Wauweら,
J Immunol (1984) 133, 129-32)、M291(Protein Design Laboratories、カリフォルニア州フレモント)、BC3(Fred Hutchinson Cancer Research Center、ワシントン州シアトル)、TR66(Novus Biologicals、コロラド州センテニアル)およびBMA030(Walker C ら, Eur J Immunol. (1907) 17:1611-8)に基づいて生成される。
J Immunol (1984) 133, 129-32)、M291(Protein Design Laboratories、カリフォルニア州フレモント)、BC3(Fred Hutchinson Cancer Research Center、ワシントン州シアトル)、TR66(Novus Biologicals、コロラド州センテニアル)およびBMA030(Walker C ら, Eur J Immunol. (1907) 17:1611-8)に基づいて生成される。
[00230]特定の態様において、LILRB4/CD3二重特異性抗体は、均一性および製造可能性を改善するように操作されてもよい。いくつかの態様において、図28Bに例示されるように、TCRαを、配列番号89のS91Aで突然変異して、O-グリカン修飾部位を除去してもよい。いくつかの態様において、重鎖または軽鎖ポリペプチドのN末端で、Q1E突然変異を作製して、N末端ピロ-Q形成を防止してもよい。
[00231]特定の態様において、抗LILRB4二重特異性抗体は、Kontermanら 2017, 9 182-212に概説されるように、多くの他の方式で構築されてもよい。特に、抗LILRB4二重特異性抗体は、共有結合抗体コンジュゲート、非対称F(ab’)2、CovX体、マウス/ラットキメラIgG、共通の重鎖を含むκλ体、タンデム一本鎖可変ドメイン(scFv)、BiTE、トリプルボディ、ディアボディ、タンデムドメイン抗体、CH1/CLドメインとのscFv融合体、Fab-scFvバイボディまたはトリボディ、Fab-Fv融合体、Fab-単一ドメイン抗体(sdAb)/VHH融合体、直交性Fab-Fab、scFv2-アルブミン/毒素融合体、一本鎖ディアボディ-アルブミン/毒素融合体、タンデムscFvアルブミン/毒素融合体、ドック・アンド・ロック(DNL)Fab3、DNL-Fab2-scFv、DNL-Fab-IgG融合体、ImmTAC TCR-scFv融合体、異なる重鎖および異なるまたは共通の軽鎖を含むIgG、重鎖または軽鎖NまたはC末端へのIgG-scF
v融合体、重鎖または軽鎖NまたはC末端へのIgG一本鎖Fab(scFab)融合体、scFv融合体を含む一本鎖IgG(scIgG)、二重可変ドメイン(DVD)二重特異性抗体、非対称scFv-Fc、タンデム-scFv-Fc融合体、Fc融合体を含むまたは含まない二重アフィニティ再ターゲティング(re-tarting)抗体(DART)、非対称Fab-scFv-Fc融合体、scFv-CH3融合体、TriFab、IgGタンデムscFv融合体、IgG-クロスFab融合体、直交性Fabを含むタンデムFab-IgG融合体、ディディアボディ(didiabody)-Fc融合体、一本鎖ディアボディFc-融合体、Fab-scFv-Fc融合体、scFv4-Fc
融合体、scFv2-Fcab、ディ-ディアボディ、一本鎖ディアボディCH3融合体、IgE/M CH2融合体、F(ab’)2融合体、CH1/CK融合体、2イン1デ
ュアル作用Fab(DAF)、またはDutaMab、DNL-Fab2-IgG融合体
として構築されてもよい。
v融合体、重鎖または軽鎖NまたはC末端へのIgG一本鎖Fab(scFab)融合体、scFv融合体を含む一本鎖IgG(scIgG)、二重可変ドメイン(DVD)二重特異性抗体、非対称scFv-Fc、タンデム-scFv-Fc融合体、Fc融合体を含むまたは含まない二重アフィニティ再ターゲティング(re-tarting)抗体(DART)、非対称Fab-scFv-Fc融合体、scFv-CH3融合体、TriFab、IgGタンデムscFv融合体、IgG-クロスFab融合体、直交性Fabを含むタンデムFab-IgG融合体、ディディアボディ(didiabody)-Fc融合体、一本鎖ディアボディFc-融合体、Fab-scFv-Fc融合体、scFv4-Fc
融合体、scFv2-Fcab、ディ-ディアボディ、一本鎖ディアボディCH3融合体、IgE/M CH2融合体、F(ab’)2融合体、CH1/CK融合体、2イン1デ
ュアル作用Fab(DAF)、またはDutaMab、DNL-Fab2-IgG融合体
として構築されてもよい。
[00232]限定されるわけではないが、ノブズ-イン-ホールズ(Ridgwayら PEDS 1996; Atwellら J Mol Biol 1997; Merchantら Nat Biotechnol 1998)、HA-TF突然変異(Mooreら Mabs 2011)、ZW1(Von Kreudensteinら MAbs 2013)、CH3電荷対(Gunasekaranら J Biol Chem 2010)、IgG1ヒンジ/CH3電荷対(Stropら J Mol Biol
2012)、IgG2ヒンジ/CH3電荷対(Stropら J Mol Biol 2012)、操作されたジスルフィドを含むまたは含まないEW-RVT突然変異(Choiら Mol Cancer Ther 2013; Choiら Mol Immunol 2015)、biclonic(Geuijenら J Clinical Onc 2014)、DuoBody(Labrijnら Proc Natl Acad
Sci USA 2013)、SEEDbody IgG/Aキメラ(Davidら Protein Eng Des Sel 2010)、BEAT(Morettiら BMC Proceedings 2013)、7.8.60または29.8.34(Leaver-Feyら Structure 2016)を含むいくつかの手段によって、Fcドメインを含有する二重特異性抗体のための重鎖のヘテロ二量体化を達成してもよい。異なる軽鎖の正しい対形成は、限定されるわけではないが、CrossMab(Schaeferら Cancer Cell 2011)、直交性Fab(Lewisら Nat Biotechnol 2014)、T細胞受容体融合体(Wuら MAbs 2015)、CR3(Golayら J Immunol 2016)、MUT4(Golayら J Immunol 2016)、DuetMab(Mazorら MAbs
2015, 7, 377-89; Mazorら MAbs 2015, 7, 461-669)を含む多様な方法によって達成されてもよい。
2012)、IgG2ヒンジ/CH3電荷対(Stropら J Mol Biol 2012)、操作されたジスルフィドを含むまたは含まないEW-RVT突然変異(Choiら Mol Cancer Ther 2013; Choiら Mol Immunol 2015)、biclonic(Geuijenら J Clinical Onc 2014)、DuoBody(Labrijnら Proc Natl Acad
Sci USA 2013)、SEEDbody IgG/Aキメラ(Davidら Protein Eng Des Sel 2010)、BEAT(Morettiら BMC Proceedings 2013)、7.8.60または29.8.34(Leaver-Feyら Structure 2016)を含むいくつかの手段によって、Fcドメインを含有する二重特異性抗体のための重鎖のヘテロ二量体化を達成してもよい。異なる軽鎖の正しい対形成は、限定されるわけではないが、CrossMab(Schaeferら Cancer Cell 2011)、直交性Fab(Lewisら Nat Biotechnol 2014)、T細胞受容体融合体(Wuら MAbs 2015)、CR3(Golayら J Immunol 2016)、MUT4(Golayら J Immunol 2016)、DuetMab(Mazorら MAbs
2015, 7, 377-89; Mazorら MAbs 2015, 7, 461-669)を含む多様な方法によって達成されてもよい。
[00233]特定の態様において、二重特異性抗体は、LILRB4、および限定されるわけではないが、CD3、CD2、CD16a、NKp46、CD137、OX40、PD-1、PD-L1、CD40、CTLA4、LAG3、TIM3、CD47を含む別のターゲットをターゲティングしてもよい。
[00234]コンジュゲート
[00235]いくつかの態様において、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片は、コンジュゲート部分をさらに含む。コンジュゲート部分を抗体およびその抗原結合断片に連結させてもよい。コンジュゲート部分は、抗体またはその抗原結合断片に付着させうるタンパク質性または非タンパク質性部分である。多様なコンジュゲート部分を本明細書に提供される抗体または抗原結合断片に連結させてもよい(例えば、“Conjugate Vaccines”, Contributions to Microbiology and Immunology, J. M. CruseおよびR. E.
Lewis, Jr.(監修), Carger Press, New York, (1989)を参照されたい)。これらのコンジュゲート部分を、他の方法の中でも、共有結合、アフィニティ結合、挿入(intercalation)、配位結合、複合体形成、会合、ブレンド、または添加によって、抗体または抗原結合断片に連結してもよい。
[00235]いくつかの態様において、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片は、コンジュゲート部分をさらに含む。コンジュゲート部分を抗体およびその抗原結合断片に連結させてもよい。コンジュゲート部分は、抗体またはその抗原結合断片に付着させうるタンパク質性または非タンパク質性部分である。多様なコンジュゲート部分を本明細書に提供される抗体または抗原結合断片に連結させてもよい(例えば、“Conjugate Vaccines”, Contributions to Microbiology and Immunology, J. M. CruseおよびR. E.
Lewis, Jr.(監修), Carger Press, New York, (1989)を参照されたい)。これらのコンジュゲート部分を、他の方法の中でも、共有結合、アフィニティ結合、挿入(intercalation)、配位結合、複合体形成、会合、ブレンド、または添加によって、抗体または抗原結合断片に連結してもよい。
[00236]特定の態様において、本明細書に開示される抗体および抗原結合断片を操作して、1つまたはそれより多いコンジュゲート部分への結合に利用されうる、エピトープ結合部分の外側に特定の部位を含有させてもよい。例えば、こうした部位には、コンジュゲート部分への共有連結を促進する、1つまたはそれより多い反応性アミノ酸残基、例えばシステインまたはヒスチジン残基が含まれてもよい。
[00237]特定の態様において、抗体を、間接的に、または別のコンジュゲート部分を通じて、コンジュゲート部分に連結してもよい。例えば、抗体または抗原結合断片をビオチンにコンジュゲート化して、次いで、アビジンにコンジュゲート化されている第二のコンジュゲートに間接的にコンジュゲート化してもよい。コンジュゲートは、クリアランス修飾剤、毒素(例えば化学療法剤)、検出可能標識(例えば放射性同位体、ランタニド、発光標識、蛍光標識、または酵素-基質標識)、または精製部分であってもよい。
[00238]「毒素」は、細胞に対して有害であるか、あるいは細胞を損傷するかまたは殺すことが可能な任意の剤であってもよい。毒素の例には、限定なしに、タキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、エチジウムブロミド、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)、メルタンシン、エムタンシン、DM1、メイタンシノイドDM1、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミスラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、ピューロマイシンおよびその類似体、代謝拮抗剤(例えばメトトレキセート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化剤(例えばメクロレタミン、チオテパ・クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド(cyclothosphamide)、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、およびシス―ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラサイクリン(例えばダウノルビシン(以前のダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えばダクチノマイシン(以前のアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミスラマイシン、およびアントラマイシン(AMC))、抗有糸分裂剤(例えばビンクリスチンおよびビンブラスチン)、トポイソメラーゼ阻害剤、およびチューブリン結合剤が含まれる。
[00239]検出可能標識の例には、蛍光標識(例えばフルオレセイン、ローダミン、ダンシル、フィコエリトリン、またはTexas Red)、酵素-基質標識(例えばセイヨウワサビ(horseradish)ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ルセリフェラーゼ(luceriferase)、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖類オキシダーゼまたはβ-D-ガラクトシダーゼ)、放射性同位体(例えば、123I、124I、125I、131I、35S、3H、111In、112In、14C、64Cu、67Cu、86Y、88Y
、90Y、177Lu、211At、186Re、188Re、153Sm、212Bi、および32P、他のランタニド)、発光標識、発色団部分、ジゴキシゲニン、ビオチン/アビジン、DNA分子または検出用の金が含まれてもよい。
、90Y、177Lu、211At、186Re、188Re、153Sm、212Bi、および32P、他のランタニド)、発光標識、発色団部分、ジゴキシゲニン、ビオチン/アビジン、DNA分子または検出用の金が含まれてもよい。
[00240]特定の態様において、コンジュゲート部分は、抗体の半減期の増加を補助する、クリアランス修飾剤であってもよい。例示的な例には、水溶性ポリマー、例えば
PEG、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー等が含まれる。ポリマーは、任意の分子量であってもよく、そして分岐していてもまたは未分岐であってもよい。抗体に付着したポリマーの数は多様であってもよく、そして1より多いポリマーが付着する場合、これらは同じであってもまたは異なる分子であってもよい。
PEG、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー等が含まれる。ポリマーは、任意の分子量であってもよく、そして分岐していてもまたは未分岐であってもよい。抗体に付着したポリマーの数は多様であってもよく、そして1より多いポリマーが付着する場合、これらは同じであってもまたは異なる分子であってもよい。
[00241]特定の態様において、コンジュゲート部分は、磁気ビーズなどの精製部分であってもよい。
[00242]特定の態様において、本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片は、コンジュゲートの基部のために用いられる。
[00242]特定の態様において、本明細書に提供される抗体およびその抗原結合断片は、コンジュゲートの基部のために用いられる。
[00243]ポリヌクレオチドおよび組換え法
[00244]本開示は、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片をコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。特定の態様において、単離ポリヌクレオチドは、本明細書に提供される例示的抗体の可変領域をコードする、配列番号2、4、および35に示されるような、1つまたはそれより多いヌクレオチド配列を含む。モノクローナル抗体をコードするDNAは、慣用法を用いて(例えば抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを用いることによって)、容易に単離され、そして配列決定される。コードDNAはまた、合成法によっても得られうる。
[00244]本開示は、抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片をコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。特定の態様において、単離ポリヌクレオチドは、本明細書に提供される例示的抗体の可変領域をコードする、配列番号2、4、および35に示されるような、1つまたはそれより多いヌクレオチド配列を含む。モノクローナル抗体をコードするDNAは、慣用法を用いて(例えば抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを用いることによって)、容易に単離され、そして配列決定される。コードDNAはまた、合成法によっても得られうる。
[00245]抗LILRB4抗体および抗原結合断片をコードする単離ポリヌクレオチドを、当該技術分野に知られる組換え技術を用いて、さらなるクローニング(DNAの増幅)または発現のため、ベクター内に挿入してもよい。多くのベクターが利用可能である。ベクター構成要素には、一般的に、限定されるわけではないが、以下:シグナル配列、複製起点、1つまたはそれより多いマーカー遺伝子、エンハンサー要素、プロモーター(例えばSV40、CMV、EF-1α)、および転写終結配列の1つまたはそれより多くが含まれる。
[00246]本開示は、抗体または抗原結合断片をコードする、本明細書に提供される核酸配列、該核酸配列に機能可能であるように連結された少なくとも1つのプロモーター(例えばSV40、CMV、EF-1α)、および少なくとも1つの選択マーカーを含有する、ベクター(例えば発現ベクター)を提供する。ベクターの例には、限定されるわけではないが、レトロウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、パポバウイルス(例えばSV40)、ラムダファージ、およびM13ファージ、プラスミドpcDNA3.3、pMD18-T、pOptivec、pCMV、pEGFP、pIRES、pQD-Hyg-GSeu、pALTER、pBAD、pcDNA、pCal、pL、pET、pGEMEX、pGEX、pCI、pEGFT、pSV2、pFUSE、pVITRO、pVIVO、pMAL、pMONO、pSELECT、pUNO、pDUO、Psg5L、pBABE、pWPXL、pBI、p15TV-L、pPro18、pTD、pRS10、pLexA、pACT2.2、pCMV-SCRIPT.RTM.、pCDM8、pCDNA1.1/amp、pcDNA3.1、pRc/RSV、PCR 2.1、pEF-1、pFB、pSG5、pXT1、pCDEF3、pSVSPORT、pEF-Bos等が含まれる。
[00247]抗体または抗原結合断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターを、クローニングまたは遺伝子発現のために、宿主細胞に導入してもよい。本明細書のベクター中のDNAのクローニングまたは発現のために適した宿主細胞は、原核生物、酵母、または上述のより高次の真核細胞である。この目的に適した原核生物には、真正細菌、例えばグラム陰性またはグラム陽性生物、例えばエンテロバクテリア科(Enter
obacteriaceae)、例えばエシェリキア属(Escherichia)、例えば大腸菌(E. coli)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エルウィニア属(Erwinia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)、例えばネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、セラチア属(Serratia)、例えばセラチア・マルセセンス(Serratia marcescans)、およびシゲラ属(Shigella)、ならびにバチルス属(Bacilli)、例えば枯草菌(B. subtilis)およびB.リケニフォルミス(B. licheniformis)、シュードモナス属(Pseudomonas)、例えば緑膿菌(P. aeruginosa)、およびストレプトマイセス属(Streptomyces)が含まれる。
obacteriaceae)、例えばエシェリキア属(Escherichia)、例えば大腸菌(E. coli)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エルウィニア属(Erwinia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)、例えばネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、セラチア属(Serratia)、例えばセラチア・マルセセンス(Serratia marcescans)、およびシゲラ属(Shigella)、ならびにバチルス属(Bacilli)、例えば枯草菌(B. subtilis)およびB.リケニフォルミス(B. licheniformis)、シュードモナス属(Pseudomonas)、例えば緑膿菌(P. aeruginosa)、およびストレプトマイセス属(Streptomyces)が含まれる。
[00248]原核生物に加えて、真核微生物、例えば糸状菌または酵母が、抗LILRB4抗体コードベクターの適切なクローニングまたは発現宿主である。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、または一般的なパン酵母は、より低次の真核宿主微生物の中で、最も一般的に用いられる。しかし、いくつかの他の属、種、および株が一般的に入手可能であり、そして本明細書において有用であり、例えばシゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe);クロイベロミセス属(Kluyveromyces)宿主、例えばK.ラクティス(K. lactis)、K.フラジリス(K. fragilis)(ATCC 12,424)、K.ブルガリクス(K. bulgaricus)(ATCC 16,045)、K.ウィケラミー(K. wickeramii)(ATCC 24,178)、K.ワルティー(K. waltii)(ATCC 56,500)、K.ドロソフィラルム(K. drosophilarum)(ATCC 36,906)、K.サーモトレランス(K. thermotolerans)、およびK.マルキシアヌス(K. marxianus);ヤロウィア属(yarrowia)(EP 402,226);ピキア・パストリス(Pichia pastoris)(EP 183,070);カンジダ属(Candida);トリコデルマ・リーシア(Trichoderma reesia)(EP 244,234);ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa);シュワニオマイセス属(Schwanniomyces)、例えばシュワニオマイセス・オクシデンタリス(Schwanniomyces occidentali);ならびに糸状菌、例えばニューロスポラ属(Neurospora)、ペニシリウム属(Penicillium)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)、およびアスペルギルス属(Aspergillus)宿主、例えばA.ニジュランス(A. nidulans)およびA.ニガー(A. niger)がある。
[00249]本明細書に提供されるグリコシル化抗体または抗原結合断片(antigen-fragment)の発現に適した宿主細胞は、多細胞生物に由来する。無脊椎動物細胞の例には、植物および昆虫細胞が含まれる。多くのバキュロウイルス株および変異体、ならびにスポドプテラ・フルジペルダ(Spodoptera frugiperda)(毛虫)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)(蚊)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)(蚊)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)(ショウジョウバエ)、およびカイコガ(Bombyx mori)などの宿主由来の対応する許容性昆虫宿主細胞が同定されてきている。例えば、オートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)NPVのL-1変異体およびカイコガNPVのBm-5株などのトランスフェクションのための多様なウイルス株が公的に入手可能であり、そしてこうしたウイルスを、特にスポドプテラ・フルジペルダ細胞のトランスフェクションのため、本発明にしたがって、本明細書のウイルスとして用いてもよい。ワタ(cotton)、トウモロコシ(
corn)、ジャガイモ(potato)、ダイズ(soybean)、ペチュニア(petunia)、トマト(tomato)、およびタバコ(tobacco)の植物細胞培養もまた、宿主として利用されうる。
corn)、ジャガイモ(potato)、ダイズ(soybean)、ペチュニア(petunia)、トマト(tomato)、およびタバコ(tobacco)の植物細胞培養もまた、宿主として利用されうる。
[00250]しかし、関心が最も高いのは脊椎動物細胞であり、そして培養(組織培養)中の脊椎動物細胞の増殖は、ルーチンの方法になってきている。有用な哺乳動物宿主細胞株の例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株(COS-7、ATCC CRL 1651);ヒト胚性腎細胞(懸濁培養中で増殖のためにサブクローニングされた293または293細胞、Grahamら, J. Gen Virol. (1977) 36:59);ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL 10);チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)活性不全CHO細胞、CHO-DHFR(Urlaubら, Proc. Natl.
Acad. Sci. USA (1980) 77:4216);マウスセルトリ細胞(TM4、Mather, Biol. Reprod. (1980) 23:243-251);サル腎臓細胞(CV1 ATCC CCL 70);アフリカミドリザル(African green monkey)腎臓細胞(VERO-76、ATCC CRL-1587);ヒト子宮頸癌細胞(HELA、ATCC CCL 2);イヌ腎臓細胞(MDCK、ATCC CCL 34);バッファローラット肝臓細胞(BRL 3A、ATCC CRL 1442);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL 75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、HB 8065);マウス乳腺腫瘍(MMT 060562、ATCC CCL51);TRI細胞(Matherら, Annals N.Y. Acad. Sci. (1982) 383:44-68);MRC 5細胞;FS4細胞;およびヒト肝腫瘍細胞(Hep G2)である。いくつかの好ましい態様において、宿主細胞は293F細胞である。
Acad. Sci. USA (1980) 77:4216);マウスセルトリ細胞(TM4、Mather, Biol. Reprod. (1980) 23:243-251);サル腎臓細胞(CV1 ATCC CCL 70);アフリカミドリザル(African green monkey)腎臓細胞(VERO-76、ATCC CRL-1587);ヒト子宮頸癌細胞(HELA、ATCC CCL 2);イヌ腎臓細胞(MDCK、ATCC CCL 34);バッファローラット肝臓細胞(BRL 3A、ATCC CRL 1442);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL 75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、HB 8065);マウス乳腺腫瘍(MMT 060562、ATCC CCL51);TRI細胞(Matherら, Annals N.Y. Acad. Sci. (1982) 383:44-68);MRC 5細胞;FS4細胞;およびヒト肝腫瘍細胞(Hep G2)である。いくつかの好ましい態様において、宿主細胞は293F細胞である。
[00251]宿主細胞を、抗LILRB4抗体産生のため、上述の発現またはクローニングベクターで形質転換し、そしてプロモーターを誘導するため、形質転換体を選択するため、または望ましい配列をコードする遺伝子を増幅するため、適切であるように修飾された慣用的栄養培地中で培養する。別の態様において、抗体は、当該技術分野に知られる相同組換えによって産生されうる。
[00252]本明細書に提供される抗体または抗原結合断片を産生するために用いられる宿主細胞は、多様な培地中で培養されてもよい。商業的に入手可能な培地、例えばHamのF10(Sigma)、最小必須培地(MEM)(Sigma)、RPMI-1640(Sigma)、およびダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)(Sigma)は、宿主細胞を培養するために適切である。さらに、Hamら, Meth. Enz.
58:44 (1979)、Barnesら, Anal. Biochem. (1980) 102:255、米国特許第4,767,704号;第4,657,866号;第4,927,762号;第4,560,655号;または第5,122,469号;
WO 90/03430; WO 87/00195;または米国特許第Re. 30,985号に記載される培地いずれかを、宿主細胞のための培地として用いてもよい。これらの培地のいずれにも、必要に応じて、ホルモンおよび/または他の増殖因子(例えばインスリン、トランスフェリン、または上皮増殖因子)、塩(例えば塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、およびリン酸塩)、緩衝剤(例えばHEPES)、ヌクレオチド(例えばアデノシンおよびチミジン)、抗生物質(例えばGENTAMYCINTM薬剤)、微量元素(通常、マイクロモル範囲の最終濃度で存在する無機化合物と定義される)、およびグルコースまたは同等のエネルギー供給源を補充してもよい。任意の他の必要な補充剤もまた、当業者に知られる適切な濃度で含まれてもよい。培養条件、例えば温度、pH等は、発現のために選択された宿主細胞で以前、用いられてきており、そして一般の当業者に明らかであろう。
58:44 (1979)、Barnesら, Anal. Biochem. (1980) 102:255、米国特許第4,767,704号;第4,657,866号;第4,927,762号;第4,560,655号;または第5,122,469号;
WO 90/03430; WO 87/00195;または米国特許第Re. 30,985号に記載される培地いずれかを、宿主細胞のための培地として用いてもよい。これらの培地のいずれにも、必要に応じて、ホルモンおよび/または他の増殖因子(例えばインスリン、トランスフェリン、または上皮増殖因子)、塩(例えば塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、およびリン酸塩)、緩衝剤(例えばHEPES)、ヌクレオチド(例えばアデノシンおよびチミジン)、抗生物質(例えばGENTAMYCINTM薬剤)、微量元素(通常、マイクロモル範囲の最終濃度で存在する無機化合物と定義される)、およびグルコースまたは同等のエネルギー供給源を補充してもよい。任意の他の必要な補充剤もまた、当業者に知られる適切な濃度で含まれてもよい。培養条件、例えば温度、pH等は、発現のために選択された宿主細胞で以前、用いられてきており、そして一般の当業者に明らかであろう。
[00253]組換え技術を用いる際、抗体を細胞内で、細胞膜周辺腔で産生させるか、または培地内に直接分泌させてもよい。抗体を細胞内で産生する場合、第一の工程として、粒子破片、宿主細胞または溶解した断片のいずれも、例えば遠心分離または限外ろ過によって除去する。Carterら, Bio/Technology (1992) 10:163-167は、大腸菌の細胞膜周辺腔に分泌される抗体を単離するための方法を記載する。簡潔には、細胞ペーストを酢酸ナトリウム(pH3.5)、EDTA、およびフェニルメチルスルホニルフロリド(PMSF)の存在下で約30分間に渡って融解する。細胞破片を遠心分離によって除去してもよい。抗体が培地内に分泌される場合、こうした発現系からの上清は、一般的に、まず、商業的に入手可能なタンパク質ろ過フィルター、例えばAmiconまたはMillipore Pellicon限外ろ過装置を用いて濃縮される。プロテアーゼ阻害剤、例えばPMSFを、前述の工程のいずれかに含んで、タンパク質分解を阻害してもよく、そして抗生物質を含んで、外来性の混入物質の増殖を防止してもよい。
[00254]細胞から調製された抗LILRB4抗体およびその抗原結合断片を、例えばヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィ、ゲル電気泳動、透析、DEAE-セルロースイオン交換クロマトグラフィ、硫酸アンモニウム沈殿、塩析、およびアフィニティクロマトグラフィを用いて精製してもよく、アフィニティクロマトグラフィが好ましい精製技術である。
[00255]特定の態様において、固相上に固定されたプロテインAを、抗体およびその抗原結合断片の免疫アフィニティ精製のために用いる。アフィニティリガンドとしてのプロテインAの適切さは、抗体中に存在する任意の免疫グロブリンFcドメインの種およびアイソタイプに依存する。ヒトガンマ1、ガンマ2、またはガンマ4重鎖に基づく抗体を精製するためには、プロテインAを用いてもよい(Lindmarkら, J. Immunol. Meth. (1983) 62:1-13)。マウスの全てのアイソタイプおよびヒトガンマ3には、プロテインGが推奨される(Gussら, EMBO J. (1986)5:1567-75)。アフィニティリガンドを付着させるマトリックスは、最も頻繁にはアガロースであるが、他のマトリックスが利用可能である。機械的に安定なマトリックス、例えば制御孔ガラスまたはポリ(スチレンジビニル)ベンゼンは、アガロースで達成されうるよりも、より迅速な流速およびより短いプロセシング時間を可能にする。抗体がCH3ドメインを含む場合、Bakerbond ABXTM樹脂(J. T. Baker、ニュージャージー州フィリップスバーグ)が精製に有用である。タンパク質精製のための他の技術、例えばイオン交換カラム上での分画、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカ上のクロマトグラフィ、陰イオンまたは陽イオン交換樹脂(例えばポリアスパラギン酸カラム)上でのヘパリンSEPHAROSETMクロマトグラフィ上のクロマトグラフィ、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE、および硫酸アンモニウム沈殿もまた、回収しようとする抗体に応じて、利用可能である。
[00256]任意の予備精製工程(単数または複数)後、関心対象の抗体および混入物質を含む混合物を、約2.5~4.5の間のpHの溶出緩衝液を用いて、好ましくは低塩濃度(例えば約0~0.25M塩)で行われる、低pH疎水性相互作用クロマトグラフィに供してもよい。
[00257]精製
[00258]特定の態様において、本開示の抗体を精製してもよい。用語「精製」は、本明細書において、タンパク質が、その天然に得られうる状態に比較して、任意の度合いまで精製されている、他の構成要素から単離可能な組成物を指すよう意図される。したがって、精製タンパク質はまた、該タンパク質が天然に存在しうる環境から遊離したタン
パク質を指す。用語「実質的に精製された」を用いた際、この指定は、タンパク質またはペプチドが、組成物の主要構成要素を形成する、例えば組成物中のタンパク質の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%またはそれより多くを構成する、組成物を指すであろう。
[00258]特定の態様において、本開示の抗体を精製してもよい。用語「精製」は、本明細書において、タンパク質が、その天然に得られうる状態に比較して、任意の度合いまで精製されている、他の構成要素から単離可能な組成物を指すよう意図される。したがって、精製タンパク質はまた、該タンパク質が天然に存在しうる環境から遊離したタン
パク質を指す。用語「実質的に精製された」を用いた際、この指定は、タンパク質またはペプチドが、組成物の主要構成要素を形成する、例えば組成物中のタンパク質の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%またはそれより多くを構成する、組成物を指すであろう。
[00259]タンパク質精製技術は、当業者に周知である。これらの技術は、1つのレベルで、ポリペプチドおよび非ポリペプチド分画への、細胞環境の粗分画(crude
fractionation)を伴う。ポリペプチドを他のタンパク質から分離したら、クロマトグラフィおよび電気泳動技術を用いて、関心対象のポリペプチドをさらに精製して、部分的または完全精製(または均質になるまでの精製)を達成してもよい。純粋なペプチドの調製に特に適した分析法は、イオン交換クロマトグラフィ、排除クロマトグラフィ;ポリアクリルアミドゲル電気泳動;等電点電気泳動である。タンパク質精製のための他の方法には、硫酸アンモニウムでの沈殿、PEG、抗体等または熱変性、その後、遠心分離によるもの;ゲル濾過、逆相、ヒドロキシルアパタイトおよびアフィニティクロマトグラフィ;ならびにこうしたものおよび他の技術の組み合わせである。
fractionation)を伴う。ポリペプチドを他のタンパク質から分離したら、クロマトグラフィおよび電気泳動技術を用いて、関心対象のポリペプチドをさらに精製して、部分的または完全精製(または均質になるまでの精製)を達成してもよい。純粋なペプチドの調製に特に適した分析法は、イオン交換クロマトグラフィ、排除クロマトグラフィ;ポリアクリルアミドゲル電気泳動;等電点電気泳動である。タンパク質精製のための他の方法には、硫酸アンモニウムでの沈殿、PEG、抗体等または熱変性、その後、遠心分離によるもの;ゲル濾過、逆相、ヒドロキシルアパタイトおよびアフィニティクロマトグラフィ;ならびにこうしたものおよび他の技術の組み合わせである。
[00260]本開示の抗体を精製する際、ポリペプチドを原核または真核発現系で発現させ、そして変性条件を用いてタンパク質を抽出することが望ましい可能性もある。ポリペプチドは、ポリペプチドのタグ付け部分に結合するアフィニティカラムを用いて、他の細胞構成要素から精製されてもよい。当該技術分野に一般的に知られるように、多様な精製工程を行う順序を変化させてもよく、または特定の工程を省いてもよく、そしてなお、実質的に精製されたタンパク質またはペプチドの調製のための適切な方法を生じうると考えられる。
[00261]一般的に、完全抗体は、抗体のFc部分に結合する剤(すなわちプロテインA)を利用して分画される。あるいは、抗原を用いて、適切な抗体を精製すると同時に選択してもよい。こうした方法はしばしば、支持体、例えばカラム、フィルターまたはビーズに結合した選択剤を利用する。抗体を支持体に結合させ、混入物質を除去し(例えば洗い流し)、そして条件(塩、熱等)を適用することによって抗体を放出させる。
[00262]本開示を考慮して、タンパク質またはペプチドの精製の度合いを定量化するための多様な方法が、当業者には知られるであろう。これらには、例えば、活性分画の比活性の決定、またはSDS/PAGE分析による分画内のポリペプチド数の評価が含まれる。分画の純度を評価するための別の方法は、分画の比活性を計算し、それを最初の抽出物の比活性と比較し、そしてこうして純度を計算することである。活性の量を示すために用いられる実際の単位は、もちろん、精製を追跡するために選択された特定のアッセイ技術、および発現されたタンパク質またはペプチドが検出可能な活性を示すかどうかに応じるであろう。
[00263]ポリペプチドの移動は、SDS/PAGEの異なる条件で、時に有意に変化しうることが知られる(Capaldiら、1977)。したがって、異なる電気泳動条件下で、精製されたまたは部分的に精製された発現産物の見かけの分子量は多様でありうることが認識されるであろう。
[00264]III.薬学的組成物
[00265]本開示は、抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片および1つまたはそれより多い薬学的に許容されうるキャリアーを含む薬学的組成物をさらに提供する。
[00265]本開示は、抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片および1つまたはそれより多い薬学的に許容されうるキャリアーを含む薬学的組成物をさらに提供する。
[00266]本明細書に開示される薬学的組成物中で使用されるための薬学的に許容されうるキャリアーには、例えば、薬学的に許容されうる液体、ゲル、または固形キャリ
アー、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗微生物剤、等張剤、緩衝剤、酸化防止剤、麻酔剤、懸濁剤/分散剤、隔離剤またはキレート剤、希釈剤、アジュバント、賦形剤、または非毒性補助物質、当該技術分野に知られる他の構成要素、またはその多様な組み合わせが含まれてもよい。
アー、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗微生物剤、等張剤、緩衝剤、酸化防止剤、麻酔剤、懸濁剤/分散剤、隔離剤またはキレート剤、希釈剤、アジュバント、賦形剤、または非毒性補助物質、当該技術分野に知られる他の構成要素、またはその多様な組み合わせが含まれてもよい。
[00267]適切な構成要素には、例えば、酸化防止剤、充填剤、結合剤、崩壊剤、緩衝剤、保存剤、潤滑剤、フレーバー剤、増粘剤、着色剤、乳化剤、または安定化剤、例えば糖およびシクロデキストリンが含まれてもよい。適切な酸化防止剤には、例えば、メチオニン、アスコルビン酸、EDTA、チオ硫酸ナトリウム、白金、カタラーゼ、クエン酸、システイン、チオグリセロール、チオグリコール酸、チオソルビトール、ブチル化ヒドロキシアニソール(hydroxanisol)、ブチル化ヒドロキシトルエン、および/または没食子酸プロピルが含まれてもよい。本明細書に開示されるように、抗体または抗原結合断片および本明細書に提供されるようなコンジュゲートを含む組成物中に、メチオニンなどの1つまたはそれより多い酸化防止剤を含めると、抗体または抗原結合断片の酸化が減少する。酸化のこの減少は、結合アフィニティの損失を防止するかまたは減少させ、それによって、抗体安定性を改善し、そして有効期間を最大化する。したがって、特定の態様において、本明細書に開示されるような1つまたはそれより多い抗体または抗原結合断片および1つまたはそれより多い酸化防止剤、例えばメチオニンを含む、組成物を提供する。さらに提供されるのは、抗体または抗原結合断片を、1つまたはそれより多い酸化防止剤、例えばメチオニンと混合することによって、本明細書に提供されるような抗体または抗原結合断片の酸化を防止し、その有効期間を延長し、そして/またはその有効性を改善するための方法である。
[00268]さらに例示するため、薬学的に許容されうるキャリアーには、例えば、水性ビヒクル、例えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張性デキストロース注射液、無菌水注射液、またはデキストロースおよび乳酸化リンゲル注射液、非水性ビヒクル、例えば植物起源の固定油、綿実油、コーン油、ゴマ油、またはピーナツ油、殺細菌性または殺真菌性濃度の抗微生物剤、等張剤、例えば塩化ナトリウムまたはデキストロース、緩衝剤、例えばリン酸またはクエン酸緩衝剤、酸化防止剤、例えば重硫酸ナトリウム、局所麻酔剤、例えばプロカイン塩酸塩、懸濁剤および分散剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはポリビニルピロリドン、乳化剤、例えばポリソルベート80(TWEEN-80)、隔離剤またはキレート剤、例えばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)またはEGTA(エチレングリコール四酢酸)、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、または乳酸が含まれてもよい。キャリアーとして利用される抗微生物剤を、多用量容器中の薬学的組成物に添加してもよく、これには、フェノールまたはクレゾール、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp-ヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウムおよび塩化ベンゼトニウムが含まれる。適切な賦形剤には、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、またはエタノールが含まれてもよい。適切な非毒性補助物質には、例えば湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、安定化剤、可溶性増進剤、あるいは酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、またはシクロデキストリンなどの剤が含まれてもよい。
[00269]薬学的組成物は、液体溶液、懸濁物、エマルジョン、丸剤、カプセル、錠剤、持続放出配合物、または粉末であってもよい。経口配合物には、標準的キャリアー、例えば薬学等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等が含まれてもよい。
[00270]特定の態様において、薬学的組成物を注射可能組成物内に配合する。注射可能薬学的組成物を、任意の慣用的な型で、例えば液体溶液、懸濁物、エマルジョン、あるいは液体溶液、懸濁物、またはエマルジョンを生成するために適した固体型で調製してもよい。注射のための調製物には、注射の準備ができている無菌および/または非発熱性溶液、使用直前に溶媒と組み合わせる準備ができている無菌乾燥可溶性産物、例えば凍結乾燥粉末が含まれてもよく、皮下錠剤、注射の準備ができている無菌懸濁物、使用直前にビヒクルと組み合わされる準備ができている無菌乾燥不溶性産物、および無菌および/または非発熱性エマルジョンが含まれる。溶液は、水性または非水性のいずれであってもよい。
[00271]特定の態様において、単位用量非経口調製物を、アンプル、バイアルまたは針を含むシリンジ中にパッケージングする。非経口投与のためのすべての調製物は、当該技術分野に知られ、そして実施されるように、無菌でなければならず、そして発熱性であってはならない。
[00272]特定の態様において、無菌凍結乾燥粉末は、本明細書に開示されるような抗体または抗原結合断片を、適切な溶媒中に溶解することによって調製される。溶媒は、安定性を改善させる賦形剤、あるいは粉末または粉末から調製される再構成溶液の他の薬理学的構成要素を含有してもよい。使用可能な賦形剤には、限定されるわけではないが、水、デキストロース、ソルビタール、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロースまたは他の適切な剤が含まれる。溶媒は、1つの態様において、ほぼ中性pHの、緩衝剤、例えばクエン酸、リン酸ナトリウムまたはカリウム、あるいは当業者に知られる他のこうした緩衝剤を含有してもよい。溶液の続く無菌ろ過、その後、当業者に知られる標準条件下での凍結乾燥は、望ましい配合物を提供する。1つの態様において、生じる溶液を、凍結乾燥のため、バイアル内に分配する。各バイアルは、抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片またはその組成物の単一投薬量または多数投薬量を含有してもよい。正確な試料除去および正確な投薬を容易にするため、用量または用量セットに必要なものを少量超える量(例えば約10%)を含む過剰充填バイアルは許容されうる。凍結乾燥粉末を、適切な条件下、例えば約4℃~室温で保存してもよい。
[00273]凍結乾燥粉末の注射用水での再構成は、非経口投与で使用するための配合物を提供する。1つの態様において、再構成のため、無菌および/または非発熱性水または他のキャリアーに適した液体を凍結乾燥粉末に添加する。正確な量は、与えられる選択された療法に依存し、そして実験的に決定されうる。
[00274]IV. 抗LILRB4抗体の使用法
[00275]本開示はまた、本明細書に提供されるような抗体または抗原結合断片の療法的有効量を、治療の必要がある被験体に投与し、それによって、LILRB4関連状態または障害を治療するかまたは防止する工程を含む療法も提供する。いくつかの態様において、LILRB4関連状態または障害は、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、または感染性疾患である。
[00275]本開示はまた、本明細書に提供されるような抗体または抗原結合断片の療法的有効量を、治療の必要がある被験体に投与し、それによって、LILRB4関連状態または障害を治療するかまたは防止する工程を含む療法も提供する。いくつかの態様において、LILRB4関連状態または障害は、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、または感染性疾患である。
[00276]癌の例は、一般的に、固形腫瘍および血液学的悪性腫瘍に分類されうる。固形腫瘍には、限定されるわけではないが、非小細胞肺癌(扁平/非扁平)、小細胞肺癌、腎細胞癌、結腸直腸癌、結腸癌、卵巣癌、乳癌(基底乳癌、腺管癌および小葉乳癌を含む)、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、食道癌、中皮腫、黒色腫、頭頸部癌、甲状腺癌、肉腫、前立腺癌、神経膠芽腫、子宮頸癌、胸腺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、菌状息肉症(mycoses fungoides)、メルケル細胞癌、肝細胞癌(HCC)、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、および他の肉腫、滑膜種/滑膜肉腫、中皮腫、ユ
ーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、髄様甲状腺癌、乳頭状甲状腺癌、褐色細胞腫、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、髄様癌、気管支原性癌、肝細胞腫、胆管癌、絨毛癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、セミノーマ、マスト細胞由来腫瘍、EBV陽性および陰性PTLD、鼻咽頭癌、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫(craniopharyogioma)、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫および網膜芽腫が含まれる。
ーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、髄様甲状腺癌、乳頭状甲状腺癌、褐色細胞腫、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、髄様癌、気管支原性癌、肝細胞腫、胆管癌、絨毛癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、セミノーマ、マスト細胞由来腫瘍、EBV陽性および陰性PTLD、鼻咽頭癌、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫(craniopharyogioma)、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫および網膜芽腫が含まれる。
[00277]固形腫瘍は、増殖性シグナル伝達の維持、増殖抑制因子の回避、細胞死への抵抗、複製性不死の実現、血管新生誘導、浸潤および転移の活性化、腫瘍促進性炎症、免疫破壊の回避、ゲノム不安定性および突然変異、ならびに細胞エネルギー論制御不全を含む、多数の生物学的特徴によって特徴付けられる。迅速に分裂する細胞をターゲティングする細胞傷害性化学療法から、選択されたシグナル伝達経路を阻害する小分子、表面タンパク質をターゲティングするモノクローナル抗体まで、治療努力が開発されてきている。より最近、内因性免疫を再活性化する癌免疫療法または合成免疫を利用する細胞療法の概念が有望であることが示されてきている。これらの進歩にもかかわらず、進行した固形腫瘍を有する患者の大部分はなお、長期に生存しない。免疫チェックポイント阻害剤、例えば抗CTLA-4または抗PD-1/PD-L1の使用は、少数の患者において、長期無増悪および全生存を導いてきている。
[00278]転帰を改善するには、免疫生物学の異なる側面および異なる腫瘍浸潤細胞をターゲティングする、より新しい免疫療法アプローチ、例えば骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)を含む、骨髄細胞サブセット上で発現される阻害性受容体としてのLILRB4をターゲティングするものが必要である。これらの骨髄細胞は、その免疫抑制性/抗炎症表現型が、腫瘍抗原特異的T細胞の活性化、増殖および細胞傷害活性を阻害しうるため、機能的に骨髄由来抑制性細胞と記載される。
[00279]いくつかの態様において、MDSCの枯渇は、固形腫瘍治療のため、腫瘍抗原特異的T細胞に対する抑制性の影響を逆転させうる。
[00280]いくつかの態様において、骨髄細胞上のLILRB4のブロッキングはまた、LILRB4を発現する樹状細胞または骨髄性白血病細胞を含む、抗原提示細胞(APC)に対するその阻害性効果を解除しうる。特定のサイトカイン産生APCによる抗原提示活性の増加が観察される可能性があり、そしてこれはT細胞活性化、細胞傷害性およびT細胞サイトカイン産生を導きうる。
[00280]いくつかの態様において、骨髄細胞上のLILRB4のブロッキングはまた、LILRB4を発現する樹状細胞または骨髄性白血病細胞を含む、抗原提示細胞(APC)に対するその阻害性効果を解除しうる。特定のサイトカイン産生APCによる抗原提示活性の増加が観察される可能性があり、そしてこれはT細胞活性化、細胞傷害性およびT細胞サイトカイン産生を導きうる。
[00281]血液学的悪性腫瘍には、限定されるわけではないが、急性リンパ球性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞白血病、芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物(BPDCN)、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、古典的ホジキンリンパ腫(CHL)、びまん性巨細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、節外性NK/T細胞リンパ腫、毛様細胞白血病、重鎖病、HHV8関連原発性浸出リンパ腫、リンパ性悪性腫瘍、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成、骨髄異形成症候群(MDS),非ホジキンリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、プレB急性リンパ球性白血病(プレB ALL)、原発性CNSリンパ腫、原発性縦隔巨細胞型B細胞リンパ腫、T細胞/組織球リッチB細胞リンパ腫、骨髄増殖性新生物、およびワルデンストレームマクログロブリン血症が含まれる。
[00282]自己免疫または炎症性疾患には、限定されるわけではないが、後天性免疫不全症候群(AIDS、自己免疫構成要素を伴うウイルス性疾患)、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎
、自己免疫内耳病(AIED)、自己免疫リンパ増殖性症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、心筋症、セリアック病-疱疹状皮膚炎、慢性疲労免疫機能不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素病、CREST症候群、クローン病、デゴス病、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症-線維筋炎、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性慢性関節炎(スティル病)、若年性関節リウマチ、メニエール病、混合結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、全身性強皮症、進行性全身性硬化症(PSS)、全身性硬化症(SS)、シェーグレン症候群、全身硬直症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸粘膜炎症、大腸炎関連消耗性疾患、ブドウ膜炎、白斑およびウェゲナー肉芽腫症、アルツハイマー病、喘息、アトピー性アレルギー、アレルギー、アテローム性動脈硬化症、気管支喘息、湿疹、糸球体腎炎、移植片対宿主病、溶血性貧血、変形性関節症、敗血症、脳卒中、組織および臓器移植、血管炎、糖尿病性網膜症、人工呼吸器誘発肺傷害、ウイルス感染、自己免疫糖尿病等が含まれる。炎症性障害には、例えば慢性および急性炎症性障害が含まれる。
、自己免疫内耳病(AIED)、自己免疫リンパ増殖性症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、心筋症、セリアック病-疱疹状皮膚炎、慢性疲労免疫機能不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素病、CREST症候群、クローン病、デゴス病、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症-線維筋炎、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性慢性関節炎(スティル病)、若年性関節リウマチ、メニエール病、混合結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、全身性強皮症、進行性全身性硬化症(PSS)、全身性硬化症(SS)、シェーグレン症候群、全身硬直症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸粘膜炎症、大腸炎関連消耗性疾患、ブドウ膜炎、白斑およびウェゲナー肉芽腫症、アルツハイマー病、喘息、アトピー性アレルギー、アレルギー、アテローム性動脈硬化症、気管支喘息、湿疹、糸球体腎炎、移植片対宿主病、溶血性貧血、変形性関節症、敗血症、脳卒中、組織および臓器移植、血管炎、糖尿病性網膜症、人工呼吸器誘発肺傷害、ウイルス感染、自己免疫糖尿病等が含まれる。炎症性障害には、例えば慢性および急性炎症性障害が含まれる。
[00283]感染性疾患には、限定されるわけではないが、真菌感染、寄生虫/原生動物感染または慢性ウイルス感染、例えばマラリア、コクシジオイディス・イミティス症(coccidioiodmycosis immitis)、ヒストプラズマ症、爪真菌症、アスペルギルス症、ブラストミセス症、カンジダ・アルビカンス症(candidiasis albicans)、パラコクシジオイデス症(paracoccidiodomycosis)、微胞子虫症(microsporidiosis)、アカントアメーバ角膜症、アメーバ症、回虫症、バベシア症、バランチジウム症、バイリサスカリス症(Baylisascariasis)、シャーガス病、肝吸虫症、コクリオミイヤ症(Cochliomyia)、クリプトスポリジウム症、裂頭条虫症、メジナ虫症、エキノコックス症、象皮症、腸蟯虫症、肝蛭症、肥大吸虫症、フィラリア症、ジアルジア症、顎口虫症、膜様条虫症、イソスポーラ症、片山熱、リーシュマニア症、ライム病、横川吸虫症、ハエ幼虫症、オンコセルカ症、シラミ寄生症、疥癬、住血吸虫症、眠り病、糞線虫症、条虫症、トキソカラ症、トキソプラズマ症、旋毛虫症、鞭虫症、トリパノソーマ症、蠕虫感染、B型肝炎(HBV)、C型肝炎(HCV)、ヘルペスウイルス、エプスタインバーウイルス、HIV、サイトメガロウイルス、I型単純ヘルペスウイルス、II型単純ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、アデノウイルス、ヒト免疫不全ウイルスI、ヒト免疫不全ウイルスII、カポジ西肉腫関連ヘルペスウイルス伝染病、シンリングウイルス(トルケテノウイルス)、ヒトTリンパ球増殖性ウイルスI、ヒトTリンパ球増殖性ウイルスII、水痘帯状疱疹、JCウイルスまたはBKウイルスの感染が含まれる。
[00284]本明細書に提供されるような抗体または抗原結合断片の療法的有効量は、当該技術分野に知られる多様な要因、例えば体重、年齢、過去の病歴、現在の投薬、被験体の健康状態および交差反応の潜在的可能性、アレルギー、感受性および有害副作用、ならびに投与経路および疾患進行の度合いに応じるであろう。投薬量は、これらのおよび他の状況または要件によって示されるように、一般の当業者(例えば医師または獣医師)によって比例して減少させるかまたは増加させることも可能である。
[00285]特定の態様において、本明細書に提供されるような抗体または抗原結合断片は、約0.0001mg/kg~約100mg/kgの療法的有効投薬量で投与され
てもよい。これらの態様の特定のものにおいて、抗体または抗原結合断片は、約50mg/kgまたはそれ未満の投薬量で投与され、そしてこれらの態様の特定のものにおいて、投薬量は、10mg/kgまたはそれ未満、5mg/kgまたはそれ未満、3mg/kgまたはそれ未満、1mg/kgまたはそれ未満、0.5mg/kgまたはそれ未満あるいは0.1mg/kgまたはそれ未満である。特定の態様において、投与投薬量は、治療経過に渡って変化してもよい。例えば、特定の態様において、最初の投与投薬量は、続く投与投薬量より高くてもよい。特定の態様において、投与投薬量は、被験体の反応に応じて、治療経過に渡って変化してもよい。
てもよい。これらの態様の特定のものにおいて、抗体または抗原結合断片は、約50mg/kgまたはそれ未満の投薬量で投与され、そしてこれらの態様の特定のものにおいて、投薬量は、10mg/kgまたはそれ未満、5mg/kgまたはそれ未満、3mg/kgまたはそれ未満、1mg/kgまたはそれ未満、0.5mg/kgまたはそれ未満あるいは0.1mg/kgまたはそれ未満である。特定の態様において、投与投薬量は、治療経過に渡って変化してもよい。例えば、特定の態様において、最初の投与投薬量は、続く投与投薬量より高くてもよい。特定の態様において、投与投薬量は、被験体の反応に応じて、治療経過に渡って変化してもよい。
[00286]投薬措置を調節して、最適の望ましい反応(例えば療法反応)を提供してもよい。例えば、単回用量を投与してもよいし、またはいくつかの分割された用量を長期に渡って投与してもよい。
[00287]本明細書に開示される抗体および抗原結合断片を、当該技術分野に知られる任意の経路によって、例えば非経口(例えば皮下、腹腔内、静脈内注入を含む静脈内、筋内、または皮内注射)または非・非経口(例えば経口、鼻内、眼内、舌下、直腸、または局所)経路によって投与してもよい。
[00288]いくつかの態様において、本明細書に開示される抗体または抗原結合断片を、単独で、あるいは1つまたはそれより多いさらなる療法手段または剤と組み合わせて投与してもよい。例えば、本明細書に開示される抗体または抗原結合断片は、別の療法剤、例えば化学療法剤または抗癌薬剤と組み合わせて投与されてもよい。
[00289]これらの態様の特定のものにおいて、1つまたはそれより多いさらなる療法剤と組み合わせて投与される、本明細書に開示されるような抗体または抗原結合断片は、1つまたはそれより多いさらなる療法剤と同時に投与されてもよく、そしてこれらの態様の特定のものにおいて、抗体または抗原結合断片、およびさらなる療法剤(単数または複数)は、同じ薬学的組成物の部分として投与されてもよい。しかし、別の療法剤と「組み合わせて」投与される抗体または抗原結合断片は、こうした剤と同時にまたは同じ組成中で投与される必要はない。別の剤の前にまたは後に投与される抗体または抗原結合断片は、「組み合わせて」という句を本明細書に用いる際、抗体または抗原結合断片および第二の剤が異なる経路を通じて投与されている場合であっても、こうした剤と「組み合わせて」投与されていると見なされる。可能な場合、本明細書に開示される抗体または抗原結合断片と組み合わせて投与されるさらなる療法剤は、さらなる療法剤の製品情報シートに列挙されるスケジュールにしたがって、あるいはPrescriber’s Digital Reference(pdr.netでのみオンラインで利用可能)または当該技術分野に周知のプロトコルにしたがって、投与される。
[00290]本開示の抗体との組み合わせ療法のために意図される特定の剤には、化学療法が含まれる。化学療法には、シタラビン(ara-C)およびアントラサイクリン(最も頻繁にはダウノルビシン)、高用量シタラビン単独、導入化学療法、通常はアントラサイクリンに添加されるオールトランスレチノイン酸(ATRA)、地固め療法完了後のヒスタミン二塩酸塩(Ceplene)およびインターロイキン2(Proleukin)、高用量化学療法の候補ではない再発性AMLの60歳を超える患者のためのゲムツズマブ・オゾガマイシン(Mylotarg)、クロファラビン、ならびにターゲティング療法、例えばキナーゼ阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビン、およびMDR1(多剤耐性タンパク質)の阻害剤、あるいは亜ヒ酸または再発性急性前骨髄球性白血病(APL)が含まれてもよい。
[00291]特定の態様において、組み合わせ療法のための剤は、トポイソメラーゼ
阻害剤、アントラサイクリン・トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ダウノルビシン、ヌクレオシド代謝阻害剤、シタラビン、低メチル化剤、低用量シタラビン(LDAC)、ダウノルビシンおよびシタラビンの組み合わせ、注射用のダウノルビシンおよびシタラビン・リポソーム、Vyxeos(登録商標)、アザシチジン、Vedaza(登録商標)、デシタビン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ヒ素、亜ヒ酸、ヒスタミン二塩酸塩、Ceplene(登録商標)、インターロイキン-2、アルデスロイキン、Proleukin(登録商標)、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、Mylotarg(登録商標)、FLT-3阻害剤、ミドスタウリン、Rydapt(登録商標)、クロファラビン、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビン、IDH1阻害剤、イボシデニブ、Tibsovo(登録商標)、IDH2阻害剤、エナシデニブ、Idhifa(登録商標)、スムーズンド(SMO)阻害剤、グラスデギブ、アルギナーゼ阻害剤、IDO阻害剤、エパカドスタット、BCL-2阻害剤、ベネトクラックス、Venclexta(登録商標)、白金複合体誘導体、オキサリプラチン、キナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、BTK阻害剤、イブルチニブ、IMBRUVICA(登録商標)、アカラブルチニブ、CALQUENCE(登録商標)、ザヌブルチニブ、PD-1抗体、PD-L1抗体、CTLA-4抗体、LAG3抗体、ICOS抗体、TIGIT抗体、TIM3抗体、CD40抗体、4-1BB抗体、CD47抗体、SIRP1α抗体または融合体タンパク質、E-セレクチンのアンタゴニスト、腫瘍抗原に結合する抗体、T細胞表面マーカーに結合する抗体、骨髄細胞またはNK細胞表面マーカーに結合する抗体、アルキル化剤、ニトロソウレア剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来アルカロイド、ホルモン療法薬剤、ホルモンアンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、およびP-糖タンパク質阻害剤からなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤である。
阻害剤、アントラサイクリン・トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ダウノルビシン、ヌクレオシド代謝阻害剤、シタラビン、低メチル化剤、低用量シタラビン(LDAC)、ダウノルビシンおよびシタラビンの組み合わせ、注射用のダウノルビシンおよびシタラビン・リポソーム、Vyxeos(登録商標)、アザシチジン、Vedaza(登録商標)、デシタビン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ヒ素、亜ヒ酸、ヒスタミン二塩酸塩、Ceplene(登録商標)、インターロイキン-2、アルデスロイキン、Proleukin(登録商標)、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、Mylotarg(登録商標)、FLT-3阻害剤、ミドスタウリン、Rydapt(登録商標)、クロファラビン、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビン、IDH1阻害剤、イボシデニブ、Tibsovo(登録商標)、IDH2阻害剤、エナシデニブ、Idhifa(登録商標)、スムーズンド(SMO)阻害剤、グラスデギブ、アルギナーゼ阻害剤、IDO阻害剤、エパカドスタット、BCL-2阻害剤、ベネトクラックス、Venclexta(登録商標)、白金複合体誘導体、オキサリプラチン、キナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、BTK阻害剤、イブルチニブ、IMBRUVICA(登録商標)、アカラブルチニブ、CALQUENCE(登録商標)、ザヌブルチニブ、PD-1抗体、PD-L1抗体、CTLA-4抗体、LAG3抗体、ICOS抗体、TIGIT抗体、TIM3抗体、CD40抗体、4-1BB抗体、CD47抗体、SIRP1α抗体または融合体タンパク質、E-セレクチンのアンタゴニスト、腫瘍抗原に結合する抗体、T細胞表面マーカーに結合する抗体、骨髄細胞またはNK細胞表面マーカーに結合する抗体、アルキル化剤、ニトロソウレア剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来アルカロイド、ホルモン療法薬剤、ホルモンアンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、およびP-糖タンパク質阻害剤からなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤である。
[00292]特定の態様において、LILRB4関連状態または障害は、急性骨髄性白血病(AML)、急性骨髄単球性白血病(FAB M4)サブタイプおよび急性単芽球性/単球性白血病(FAB M5)サブタイプである。
[00293]特定の態様において、標準治療、例えばベネトクラックスおよびアザシチジンに耐性であるかまたは難治性であるAML。
[00294]AMLは、予後が劣った侵襲性悪性腫瘍である。世界保健機構(WHO分類では、急性骨髄単球性白血病(フランス・アメリカ・イギリス[FAB]分類ではM4)および急性単芽球/単球性白血病(FAB分類ではM5)は、AML、特定不能(Not Otherwise Specified)(AML、NOS)のサブタイプである。
[00294]AMLは、予後が劣った侵襲性悪性腫瘍である。世界保健機構(WHO分類では、急性骨髄単球性白血病(フランス・アメリカ・イギリス[FAB]分類ではM4)および急性単芽球/単球性白血病(FAB分類ではM5)は、AML、特定不能(Not Otherwise Specified)(AML、NOS)のサブタイプである。
[00295]WHO系の急性骨髄単球性白血病(FAB M4)は、骨髄芽球、単芽球、および前単球からなる芽球(全部で≧20%)、ならびに≧20%~79%の単球細胞系譜を有する。急性単芽球性/単球性白血病(FAB M5)は、単芽球/前単球≧20%、および単球性特徴を持つ骨髄細胞の≧80%を有する。急性骨髄単球性白血病(M4)および急性単球性白血病(M5)は、AMLの全症例の、それぞれおよそ20%および10%を占める(Ganzelら、2016)。有意な単球性構成要素を有するAML患者は、髄外疾患(Ganzelら、2016)および超白血球増多(hyperleukocytosis)(末梢血中≧100x103/μL白血球と定義される)(Rol
ligおよびEhninger、2015)の証拠を有する。
ligおよびEhninger、2015)の証拠を有する。
[00296]LILRB4は、単球性分化を伴うAML細胞(Dengら、2018; Dobrowolskaら、2013)およびCMML(Chienら、2019)上に発現される。LILRB4の発現レベルは、単球性分化を伴うAML芽球上では、正常単球と同等であるか、または最大10倍、より高い可能性もある(Dengら、201
8)。さらに、機能的および免疫表現型的研究はどちらも、LILRB4が、単球性AML由来の白血病幹細胞によって発現されることを示唆する(Dengら、2018)。
8)。さらに、機能的および免疫表現型的研究はどちらも、LILRB4が、単球性AML由来の白血病幹細胞によって発現されることを示唆する(Dengら、2018)。
[00297]2008年、AZAは、20%~30%骨髄(BM)芽球を有し、64歳より高齢で、そして造血幹細胞移植(HSCT)に不適格であるAML患者の治療のため、欧州医薬品庁(EMA)によって認可された。専門センターの血液学者は、2007年には早くも>30% BM芽球を有するAML患者をAZAで治療し始めており、医師らが患者に最適なことを行っていると確信を持っていたことを示す。この仮定は、AZA-MDS-001試験、ならびに癌および白血病B群プロトコルで得られた全生存(OS)の有意な改善に基づいており、この際、試験集団のそれぞれ32%および38%が、20%~30%BM芽球を伴うAMLを有した。
[00298]2010年、新規に診断されたAMLを有し、>30%BM芽球および≦15x109/L白血球(WBC)数である65歳より高齢のAML患者において、慣
用治療措置(CCR)(治療する医師によってあらかじめ選択された、集中化学療法、低用量シタラビンまたは最適支持療法)に対してAZAを試験する、国際第3相ランダム化AZA-AML-001臨床試験が開始された。この試験において、AZA対CCRに関して、OSの臨床的に意味のある改善(10.4対6.5ヶ月;p=0.1009)が報告された。さらに、全反応(完全寛解[CR]+不完全血球回復を伴う完全寛解[CRi])率は、AZA(27.8%)およびCCR(25.1%)アームで匹敵し(P=0.5384)、そしてAZAのEMA認可は、2015年10月30日、>30%BM芽球のAML患者も含めるように拡大された。
用治療措置(CCR)(治療する医師によってあらかじめ選択された、集中化学療法、低用量シタラビンまたは最適支持療法)に対してAZAを試験する、国際第3相ランダム化AZA-AML-001臨床試験が開始された。この試験において、AZA対CCRに関して、OSの臨床的に意味のある改善(10.4対6.5ヶ月;p=0.1009)が報告された。さらに、全反応(完全寛解[CR]+不完全血球回復を伴う完全寛解[CRi])率は、AZA(27.8%)およびCCR(25.1%)アームで匹敵し(P=0.5384)、そしてAZAのEMA認可は、2015年10月30日、>30%BM芽球のAML患者も含めるように拡大された。
[00299]特定の態様において、LILRB4関連状態または障害は、慢性骨髄単球性白血病(CMML)である。
[00300]CMML診断分類は、臨床検査、形態学、細胞遺伝学、および可能な場合はいつでも、フローサイトメトリーに基づき、そして分子生物学を組み込んで、WHO
2016カテゴリーにしたがって患者を分類すべきである。WHO分類(Arberら、2016)には、末梢血中の<2%芽球およびBM中の<5%芽球を伴う症例に関するCMML-0;末梢血中の2%~4%芽球およびBM中の5%~9%芽球を伴う症例に関するCMML-1;ならびに末梢血中の5%~19%芽球、BM中の10%~19%芽球を伴う、および/またはアウエル小体が存在する場合の症例に関するCMML-2が含まれる。
[00300]CMML診断分類は、臨床検査、形態学、細胞遺伝学、および可能な場合はいつでも、フローサイトメトリーに基づき、そして分子生物学を組み込んで、WHO
2016カテゴリーにしたがって患者を分類すべきである。WHO分類(Arberら、2016)には、末梢血中の<2%芽球およびBM中の<5%芽球を伴う症例に関するCMML-0;末梢血中の2%~4%芽球およびBM中の5%~9%芽球を伴う症例に関するCMML-1;ならびに末梢血中の5%~19%芽球、BM中の10%~19%芽球を伴う、および/またはアウエル小体が存在する場合の症例に関するCMML-2が含まれる。
[00301]13x109/LのWBCカットオフに基づき、FAB分類によって最
初に提唱された、「異形成」CMMLおよび「増殖性」CMMLの間の区別は、その臨床的特徴が異なり(血球減少対臓器肥大、高WBC、および体質性症状)、そしてその結果、臨床管理が異なるため、依然、有用である。
初に提唱された、「異形成」CMMLおよび「増殖性」CMMLの間の区別は、その臨床的特徴が異なり(血球減少対臓器肥大、高WBC、および体質性症状)、そしてその結果、臨床管理が異なるため、依然、有用である。
[00302]髄外白血病には、脾腫および肝腫とは別に、主に特異的漿液浸出(胸水およびより頻繁でなく心膜液または腹水)および特異的皮膚浸潤が含まれ、これらはすべてより劣った予後と関連する。
[00303]VIDAZA(登録商標)(アザシチジン)は、以下のFAB骨髄異形成症候群(MDS)サブタイプ:難治性貧血または環状鉄芽球を伴う難治性貧血(好中球減少症または血小板減少症を伴うか、または輸血を必要とする場合)、過剰な芽球を伴う難治性貧血、形質転換した過剰な芽球を伴う難治性貧血、および慢性骨髄単球性白血病(CMML)の患者の治療に示されるヌクレオシド代謝阻害剤である。
[00304]本開示は、試料中のLILRB4の存在または量を検出するために、抗
LILRB4抗体またはその抗原結合断片を用いる方法であって、試料を抗体またはその抗原結合断片と接触させ、そして試料中のLILRB4の存在または量を決定する工程を含む、前記方法をさらに提供する。抗LILRB4抗体を用いてLILRB4を検出する方法には、限定なしに、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリーおよびFACSが含まれる。
LILRB4抗体またはその抗原結合断片を用いる方法であって、試料を抗体またはその抗原結合断片と接触させ、そして試料中のLILRB4の存在または量を決定する工程を含む、前記方法をさらに提供する。抗LILRB4抗体を用いてLILRB4を検出する方法には、限定なしに、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリーおよびFACSが含まれる。
[00305]いくつかの態様において、本開示は、被験体において、LILRB4関連疾患または状態を診断する方法であって:a)被験体から得られた試料を、本明細書に提供される抗体またはその抗原結合断片と接触させ;b)試料中のLILRB4の存在または量を決定し;そしてc)LILRB4の存在を、被験体におけるLILRB4関連疾患または状態と相関させる工程を含む、前記方法を提供する。
[00306]いくつかの態様において、本開示は、任意選択で検出可能部分とコンジュゲート化された、本明細書に提供される抗体またはその抗原結合断片を含むキットを提供する。キットは、LILRB4の検出またはLILRB4関連疾患の診断に有用でありうる。
[00307]いくつかの態様において、本開示はまた、被験体におけるLILRB4関連疾患または状態を治療するための薬剤の製造における、LILRB4関連疾患または状態を診断するための診断試薬の製造における、本明細書に提供される抗体またはその抗原結合断片の使用も提供する。
[00308]V.キメラ抗原受容体
[00309]本開示は、別の側面において、LILRB4に結合するキメラ抗原受容体(CAR)タンパク質(LILRB4 CARタンパク質)を提供する。特定の態様において、CARタンパク質は、抗原認識領域、すなわち本明細書に記載されるようなLILRB4を認識する抗体または抗原結合断片、ならびに他の膜および細胞内構成要素を含む。いくつかの態様において、LILRB4 CARタンパク質は、LILRB4抗原認識領域、膜貫通ドメインおよび細胞内共刺激性シグナルドメインを含む。特定の態様において、一本鎖LILRB4 CARタンパク質はまた、リーダーペプチド、スペーサー領域および細胞内T細胞シグナル伝達ドメインも含む。
[00309]本開示は、別の側面において、LILRB4に結合するキメラ抗原受容体(CAR)タンパク質(LILRB4 CARタンパク質)を提供する。特定の態様において、CARタンパク質は、抗原認識領域、すなわち本明細書に記載されるようなLILRB4を認識する抗体または抗原結合断片、ならびに他の膜および細胞内構成要素を含む。いくつかの態様において、LILRB4 CARタンパク質は、LILRB4抗原認識領域、膜貫通ドメインおよび細胞内共刺激性シグナルドメインを含む。特定の態様において、一本鎖LILRB4 CARタンパク質はまた、リーダーペプチド、スペーサー領域および細胞内T細胞シグナル伝達ドメインも含む。
[00310]特定の態様において、抗原認識領域は多数のポリペプチド鎖を含む。
[00311]いくつかの態様において、CARタンパク質は、抗体重鎖可変ドメインを含む第一のポリペプチド、および抗体軽鎖可変ドメインを含むポリペプチドを含み、ここで第一または第二のポリペプチドには膜貫通ドメインがさらに含まれ、そして抗体重鎖可変ドメインおよび抗体軽鎖可変ドメインが共に、抗原認識領域を形成する。
[00311]いくつかの態様において、CARタンパク質は、抗体重鎖可変ドメインを含む第一のポリペプチド、および抗体軽鎖可変ドメインを含むポリペプチドを含み、ここで第一または第二のポリペプチドには膜貫通ドメインがさらに含まれ、そして抗体重鎖可変ドメインおよび抗体軽鎖可変ドメインが共に、抗原認識領域を形成する。
[00312]いくつかの態様において、CARタンパク質は、抗体重鎖可変ドメインを含む第一のポリペプチド、ならびに抗体軽鎖可変ドメインおよび抗体軽鎖定常ドメインを含む第二のポリペプチドを含み、ここで第一のポリペプチドには膜貫通ドメインがさらに含まれ、そして抗体重鎖可変ドメイン、抗体軽鎖可変ドメインおよび抗体軽鎖定常ドメインが共に、抗原認識領域を形成する。いくつかの態様において、第一の部分には、細胞内共刺激シグナル伝達ドメインおよびCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインがさらに含まれる。
[00313]いくつかの態様において、CARタンパク質は、抗体重鎖可変ドメインおよび抗体重鎖定常ドメインを含む第一のポリペプチド、ならびに抗体軽鎖可変ドメインを含む第二のポリペプチドを含み、ここで第一のポリペプチドには膜貫通ドメインがさらに含まれ、そして抗体重鎖可変ドメイン、抗体重鎖定常ドメイン、および抗体軽鎖可変ド
メインが共に、抗原認識領域を形成する。いくつかの態様において、第一の部分には、細胞内共刺激シグナル伝達ドメインおよびCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインがさらに含まれる。
メインが共に、抗原認識領域を形成する。いくつかの態様において、第一の部分には、細胞内共刺激シグナル伝達ドメインおよびCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインがさらに含まれる。
[00314]いくつかの態様において、CARタンパク質は、抗体重鎖可変ドメインを含む第一のポリペプチド、および抗体軽鎖可変ドメインを含む第二のポリペプチドを含み、ここで第二のポリペプチドには膜貫通ドメインがさらに含まれ、そして抗体重鎖可変ドメイン、抗体軽鎖可変ドメインおよび抗体軽鎖定常ドメインが共に、抗原認識領域を形成する。いくつかの態様において、第二の部分には、細胞内共刺激シグナル伝達ドメインおよびCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインがさらに含まれる。
[00315]いくつかの態様において、CARタンパク質は、抗体重鎖可変ドメインおよび抗体重鎖定常ドメインを含む第一のポリペプチド、ならびに抗体軽鎖可変ドメインを含む第二のポリペプチドを含み、ここで第二のポリペプチドには膜貫通ドメインがさらに含まれ、そして抗体重鎖可変ドメイン、抗体重鎖定常ドメインおよび抗体軽鎖可変ドメインが共に、抗原認識領域を形成する。いくつかの態様において、第二の部分には、細胞内共刺激シグナル伝達ドメインおよびCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインがさらに含まれる。
[00316]特定の態様において、CARタンパク質は、本明細書に記載されるような抗LILRB4 scFv、すなわち、リンカードメインによって連結されている抗LILRB4重鎖可変ドメインおよび抗LILRB4軽鎖可変ドメインを含む一本鎖ポリペプチドである。1つの態様において、CARタンパク質には、N末端からC末端に:リーダーペプチド、抗LILRB4重鎖可変ドメイン、リンカードメイン、抗LILRB4軽鎖可変ドメイン、ヒンジ領域、膜貫通ドメイン、細胞内共刺激シグナルドメインが含まれる。1つの態様において、CARタンパク質には、N末端からC末端に:リーダーペプチド、抗LILRB4軽鎖可変ドメイン、リンカードメイン、抗LILRB4重鎖可変ドメイン、ヒンジ領域、膜貫通ドメイン、細胞内共刺激シグナルドメインが含まれる。いくつかの態様において、CARタンパク質には、CD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインがさらに含まれる。
[00317]特定の態様において、リンカードメインは、一般的に、らせんおよび回転促進アミノ酸残基、例えばアラニン、セリンおよびグリシンで構成される。しかし、他の残基もまた機能しうる。いくつかの態様において、リンカードメインがscFvのVHおよびVLの間に挿入される。いくつかの態様において、リンカードメインは、膜貫通ドメインおよび細胞内共刺激シグナル伝達ドメインの間にある。いくつかの態様において、リンカードメインは、細胞内T細胞シグナル伝達ドメインおよび細胞内共刺激シグナル伝達ドメインの間にある。いくつかの態様において、リンカードメインは、配列GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号70)を含む。
[00318]いくつかの態様において、膜貫通ドメインは、天然存在CD8α膜貫通ドメインポリペプチド(配列番号71)に比較して、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%のアミノ酸配列同一性を有する、CD8α膜貫通ドメインである。いくつかの態様において、CD8α膜貫通ドメインは、配列番号72の核酸配列によってコードされる。
[00319]いくつかの態様において、膜貫通ドメインは、天然存在CD28膜貫通ドメインポリペプチド(配列番号73)に比較して、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%のアミノ酸配列同一性を有する、CD28膜貫通ドメインである。いくつかの態様において、CD28膜貫通ドメインは、配列番号74
の核酸配列によってコードされる。
の核酸配列によってコードされる。
[00320]細胞内共刺激シグナル伝達ドメインには、CARへの抗原の結合に反応して、共刺激シグナル伝達を提供可能なアミノ酸配列が含まれる。いくつかの態様において、共刺激シグナル伝達ドメインのシグナル伝達は、サイトカインの産生、およびこうしたサイトカインを発現するT細胞またはNK細胞の増殖を生じる。いくつかの態様において、細胞内共刺激シグナル伝達ドメインは、CD28細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン、ICOS細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン、OX-40細胞内共刺激シグナル伝達ドメインまたはその任意の組み合わせである。いくつかの態様において、CD28共刺激ドメインは、配列番号75のポリペプチド配列を有する。いくつかの態様において、CD28細胞内共刺激シグナル伝達ドメインは、配列番号76の核酸配列によってコードされる。いくつかの態様において、4-1BB細胞内共刺激シグナル伝達ドメインは、配列番号77のポリペプチド配列を有する。いくつかの態様において、4-1BB細胞内共刺激シグナル伝達ドメインは、配列番号78の核酸配列によってコードされる。
[00321]「ヒンジ領域」は、本明細書に提供された際、抗原結合領域と膜貫通ドメインを連結するポリペプチドである。いくつかの態様において、ヒンジ領域は、重鎖可変領域と膜貫通ドメインを連結する。いくつかの態様において、ヒンジ領域は、重鎖定常領域と膜貫通ドメインを連結する。いくつかの態様において、ヒンジ領域は、軽鎖可変領域と膜貫通ドメインを連結する。いくつかの態様において、ヒンジ領域は、軽鎖定常領域と膜貫通ドメインを連結する。いくつかの態様において、抗原への抗原結合領域の結合アフィニティは、ヒンジ領域の非存在下と比較して、増加する。いくつかの態様において、抗原結合領域および抗原の間の立体障害は、ヒンジ領域の存在下で減少する。いくつかの態様において、ヒンジ領域はCD8αヒンジ領域である。いくつかの態様において、ヒンジ領域はCD28ヒンジ領域である。
[00322]いくつかの態様において、細胞内T細胞シグナル伝達ドメインには、ヒトCD3複合体のゼータ(ζ)鎖のシグナル伝達ドメイン、すなわちCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインが含まれる。いくつかの態様において、細胞内T細胞シグナル伝達ドメインは、配列番号79のアミノ酸配列を含むタンパク質CD3zIso1である。いくつかの態様において、細胞内T細胞シグナル伝達ドメインは、配列番号81の核酸配列によってコードされる配列番号80のアミノ酸配列を含むタンパク質CD3zIso3である。
[00323]1つの例において、CARタンパク質は、N末端からC末端に:CD8αリーダーペプチド、抗LILRB4 scFv、CD8αヒンジ領域、CD8α膜貫通ドメイン(またはCD28膜貫通ドメイン)、4-1BB細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン(またはCD28細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン、またはCD28細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン、その後、4-1BB細胞内共刺激シグナル伝達ドメイン)および2つのアイソフォーム(CD3zIso1またはCD3zIso3)の1つのCD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインを含む、一本鎖ポリペプチドである。
[00324]特定の態様において、本明細書に提供されるLILRB4 CARタンパク質は、LILRB4に対する高いアフィニティを示す。特定の態様において、本明細書に提供されるCARタンパク質は、1nM、0.9nM、0.8nM、0.7nM、0.6nM、0.5nM、0.4nM、0.3nM、0.2nM、0.1nM、0.09nM、0.08nM、0.07nM、0.06nMまたは0.05nM未満のLILRB4に対する結合アフィニティ(ELISAによって測定されるようなEC50)を有する。本出願の目的のため、ELISA EC50値は、以下のように決定されうる。LILRB-
4細胞外ドメインタンパク質(C末端に6HISタグを含む)を、HEK293細胞において組換え的に産生し、そして1μg/ml濃度(100μl/ウェル)で、高結合96ウェル透明プレート(Corning-Costar、Fisher Scientific)上に4℃で14~16時間コーティングした。コーティングされたプレートを、PBS、pH7.4で簡単に洗浄し、そしてPBS中の5%無脂肪ミルク200μl/ウェルで、37℃で2時間ブロッキングした。10μg/mlから始まり、そして12段階で下方向に3倍滴定する、試験モノクローナル抗体(IgGまたはscFv断片)の連続希釈を、アッセイプレート上に蓋をして37℃で45分間インキュベーションすることによって、結合のため、96ウェルプレートに添加した。次いで、プレートを、Tween20(0.05%濃度)を含有するPBSで3回、そしてPBSで1回洗浄した。HRPコンジュゲートを含む抗ヒトまたは抗ウサギ、または他の種のIgG特異的抗体の二次抗体(Jackson ImmunoResearch)を、製造者が示唆する希釈にしたがって、インキュベーションのため、室温で1時間添加した。HRP基質、TMB(ThermoFisher)を10分間添加することによって、検出を行い、そして50μl/ウェルの2N H2SO4を添加することによって停止した。プレート読み取り装置(SpectraMax M4、Molecular Devices)を用いて、450nmの吸光度に関してプレートを読み取った。データを収集し、そしてEC50計算のため、GrapPad Prism 7ソフトウェアで4パラメータ適合曲線を用いてグラフを作成した。
4細胞外ドメインタンパク質(C末端に6HISタグを含む)を、HEK293細胞において組換え的に産生し、そして1μg/ml濃度(100μl/ウェル)で、高結合96ウェル透明プレート(Corning-Costar、Fisher Scientific)上に4℃で14~16時間コーティングした。コーティングされたプレートを、PBS、pH7.4で簡単に洗浄し、そしてPBS中の5%無脂肪ミルク200μl/ウェルで、37℃で2時間ブロッキングした。10μg/mlから始まり、そして12段階で下方向に3倍滴定する、試験モノクローナル抗体(IgGまたはscFv断片)の連続希釈を、アッセイプレート上に蓋をして37℃で45分間インキュベーションすることによって、結合のため、96ウェルプレートに添加した。次いで、プレートを、Tween20(0.05%濃度)を含有するPBSで3回、そしてPBSで1回洗浄した。HRPコンジュゲートを含む抗ヒトまたは抗ウサギ、または他の種のIgG特異的抗体の二次抗体(Jackson ImmunoResearch)を、製造者が示唆する希釈にしたがって、インキュベーションのため、室温で1時間添加した。HRP基質、TMB(ThermoFisher)を10分間添加することによって、検出を行い、そして50μl/ウェルの2N H2SO4を添加することによって停止した。プレート読み取り装置(SpectraMax M4、Molecular Devices)を用いて、450nmの吸光度に関してプレートを読み取った。データを収集し、そしてEC50計算のため、GrapPad Prism 7ソフトウェアで4パラメータ適合曲線を用いてグラフを作成した。
[00325]別の側面において、本開示は、本明細書記載のCARタンパク質をコードするポリヌクレオチド分子を提供する。いくつかの態様において、ポリヌクレオチド分子は、真核細胞において活性であるプロモーターをさらに含む。いくつかの態様において、プロモーターはJeTプロモーターである。JeTプロモーターは、多くの強力な哺乳動物プロモーターに匹敵する転写活性を持つ組換えプロモーターである。JeTプロモーターは、5つの主要要素:(1)TATAボックス;(2)転写開始部位(Inr);(4)CArG要素と組み合わせられる(3)CATコンセンサス配列;そして最後に(5)2つのタンデムに配置された4つのSpl転写結合部位(GGGCGG)からなる(US2002/0098547 A1)。いくつかの態様において、ポリヌクレオチド分子は発現ベクターである。いくつかの態様において、ベクターは、ClontechのpLVX-EF1アルファ-IRES-ZsGreen、あるいはpSIN-EF1アルファ-IRES-ピューロマイシンまたはpSIN-EF1アルファに基づく。1つの例において、本開示のポリヌクレオチド分子は、以下の要素を連続して含む:(1)JeTプロモーター;(2)CD8-アルファリーダーをコードする配列;(3)重鎖可変領域をコードする配列;(4)リンカーをコードする配列;(5)軽鎖可変領域をコードする配列;(6)CD8ヒンジおよびTMドメインをコードする配列;(7)4-1BB共刺激ドメインをコードする配列;(8)CD3-ゼータ活性化ドメインをコードする配列。1つの例において、上述の要素には、ポリヌクレオチド分子の、ターゲット遺伝子座、例えばT細胞受容体アルファ定常(TRAC)遺伝子座への挿入を促進する5’および3’相同アームが隣接する。
[00326]VI.抗LILRB4 CARタンパク質を発現する操作細胞
[00327]別の側面において、本開示は、本明細書記載のCARタンパク質を発現する操作免疫細胞を提供する。免疫細胞は、T細胞(例えば制御性T細胞、CD4+ T細胞、CD8+ T細胞、またはガンマ-デルタT細胞)、ナチュラルキラー(NK)細胞、インバリアントNK細胞、NKT細胞、またはマクロファージであってもよい。本明細書にやはり提供するのは、免疫細胞を産生しそして操作する方法、ならびに養子細胞療法のために細胞を使用しそして投与する方法であり、この場合、細胞は自己または同種であってもよい。したがって、操作免疫細胞は、免疫療法として、例えば癌細胞をターゲティングするために用いられてもよい。
[00327]別の側面において、本開示は、本明細書記載のCARタンパク質を発現する操作免疫細胞を提供する。免疫細胞は、T細胞(例えば制御性T細胞、CD4+ T細胞、CD8+ T細胞、またはガンマ-デルタT細胞)、ナチュラルキラー(NK)細胞、インバリアントNK細胞、NKT細胞、またはマクロファージであってもよい。本明細書にやはり提供するのは、免疫細胞を産生しそして操作する方法、ならびに養子細胞療法のために細胞を使用しそして投与する方法であり、この場合、細胞は自己または同種であってもよい。したがって、操作免疫細胞は、免疫療法として、例えば癌細胞をターゲティングするために用いられてもよい。
[00328]CARタンパク質の発現は、ターゲット細胞上に存在する抗原を認識することによって、ターゲット細胞、例えば癌細胞に操作免疫細胞が結合することを可能にする。ターゲット細胞への結合に際して、操作免疫細胞は活性化され、次いで増殖に進み、そして細胞傷害性となり、最終的にターゲット細胞を破壊する。CAR-T細胞免疫療法は、臨床試験において成功が示されてきており、そして米国FDAによって、難治性B細胞急性リンパ芽球性白血病およびB細胞非ホジキンリンパ腫を治療するために認可されている(Hartmann Jら, EMBO Mol Med (2017) 9:1183-97)。CAR-T細胞に加えて、免疫療法オプションとして、近年、CAR NK細胞およびCARマクロファージが開発されてきている(Kloess Sら, Transfusion Medicine and Hemotherapy (2019) 46:4-13; Klichinsky Mら, AACR Annual Meeting 2017, Abstract 4575)。したがって、本開示の特定の態様において、本明細書記載のCARタンパク質を発現する免疫細胞は、T細胞、NK細胞またはマクロファージである。
[00329]免疫細胞は、被験体、特にヒト被験体から単離されてもよい。免疫細胞は、関心対象の被験体、例えば特定の疾患または状態を有すると推測される被験体、特定の疾患または状態に対する素因を有すると推測される被験体、特定の疾患または状態のために療法を経ている被験体、健康なボランティアまたは健康なドナーである被験体、あるいは血液バンクから得られてもよい。免疫細胞は、被験体中に存在するいかなる位置から収集されてもよく、こうした位置には、限定されるわけではないが、血液、臍帯血、脾臓、胸腺、リンパ節、および骨髄が含まれる。単離免疫細胞を直接用いてもよいし、またはある期間、例えば凍結によって保存してもよい。
[00330]限定されるわけではないが、血液(血液バンクまたは臍帯血バンクによって収集された血液を含む)、脾臓、骨髄、手術処置中に取り除かれたおよび/または曝露された組織、および生検法によって得られた組織を含む、免疫細胞が存在する任意の組織から、免疫細胞を濃縮/精製してもよい。免疫細胞を濃縮、単離、および/または精製する組織/臓器は、生存および非生存被験体のどちらから単離されてもよく、非生存被験体は臓器ドナーである。特定の態様において、免疫細胞は血液、例えば末梢血または臍帯血から単離される。いくつかの側面において、臍帯血から単離された免疫細胞は、例えばCD4またはCD8陽性T細胞抑制によって測定されるように、増進された免疫調節能を有する。特定の側面において、免疫細胞は、免疫調節能増進のため、プールされた血液、特に、プールされた臍帯血から単離される。プールされた血液は、2つまたはそれより多い供給源、例えば3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10またはそれより多い供給源(例えばドナー被験体)に由来してもよい。
[00331]免疫細胞集団は、療法を必要とするか、または免疫細胞活性減少に関連する疾患を患う被験体から得られてもよい。したがって、細胞は、療法が必要な被験体に対して自己であろう。あるいは免疫細胞集団は、ドナー、好ましくは組織適合性がマッチしたドナーから得られてもよい。免疫細胞集団は、末梢血、臍帯血、骨髄、脾臓、あるいは前記被験体またはドナーにおいて免疫細胞が存在する任意の他の臓器/組織から採取されてもよい。免疫細胞は、被験体および/またはドナーのプール、例えばプールされた臍帯血から単離されてもよい。
[00332]得られた細胞が被験体に導入可能である点で被験体適合性であることを条件に、免疫細胞集団が、被験体とは異なるドナーから得られる場合、ドナーは好ましくは同種である。同種ドナー細胞は、ヒト白血球抗原(HLA)適合性であってもまたはなくてもよい。被験体適合性となるため、同種細胞を処理して、免疫原性を減少させてもよ
い。
い。
[00333]当該技術分野に知られる適切な修飾法を用いて、免疫細胞を遺伝子操作して、CARを発現させてもよい。例えば、Sambrook and Ausubel, CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, Greene Publishing Associates and John Wiley & Sons, NY, 1994を参照されたい。いくつかの態様において、免疫細胞は、遺伝子操作を通じて導入された、1つまたはそれより多いCARタンパク質がコードされた1つまたはそれより多い核酸を含む。特定の態様において、CARタンパク質をコードする核酸は、遺伝子編集法、例えばCRISPR/Cas技術を用いて、免疫細胞ゲノム中に挿入される。1つの例において、CARタンパク質をコードする核酸は、T細胞受容体アルファ定常(TRAC)遺伝子座で挿入される(例えば、Eyquem Jら, Nature (2017) 543:113-117を参照されたい)。
[00334]やはり提供されるのは、本開示の免疫細胞の有効量を投与する工程を含む免疫療法のための方法である。いくつかの態様において、医学的疾患または障害を、免疫反応を誘発する本明細書記載の免疫細胞集団のトランスファーによって治療する。特定の態様において、医学的疾患または障害は癌である。特定の態様において、医学的疾患または障害は自己免疫または炎症性疾患である。
[00335]以下の実施例は、請求される本発明をよりよく例示するために提供され、そして本発明の範囲を限定すると解釈されてはならない。以下に記載するすべての特定の組成物、材料、および方法は、全体に、または部分的に、本発明の範囲内に属する。これらの特定の組成物、材料、および方法は、本発明を限定するとは意図されず、単に本発明の範囲内に属する特定の態様を例示することを意図される。当業者は、発明的能力の行使を伴わずに、そして本発明の範囲から逸脱することなく、同等の組成物、材料および方法を発展させうる。本明細書に記載される方法において、多くの変形を作製しうる一方で、なお本発明の範囲内に留まることが理解されるであろう。こうした変形が本発明の範囲内に含まれることを本発明者らは意図する。
実施例1
[00336]材料および方法
[00337]SEC:サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の方法は以下の通りである。試料濃度が10.0mg/mLを超える場合、SEC分析前に可動相で試料を10.0mg/mLに希釈する。100μgの試料をカラム内に注入した。用いた装置は、TSKgel G3000SWXLカラム(7.8x300mm、5μm粒子サイズ)およびUV検出装置(検出波長:280nm)を備えたAgilent 1260 HPLC系であった。可動相は、300mM塩化ナトリウムを含む50mMリン酸緩衝液であった(pH6.8±0.1)。1.0mL/分の流速で20分間、均一濃度勾配を適用した。
[00336]材料および方法
[00337]SEC:サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の方法は以下の通りである。試料濃度が10.0mg/mLを超える場合、SEC分析前に可動相で試料を10.0mg/mLに希釈する。100μgの試料をカラム内に注入した。用いた装置は、TSKgel G3000SWXLカラム(7.8x300mm、5μm粒子サイズ)およびUV検出装置(検出波長:280nm)を備えたAgilent 1260 HPLC系であった。可動相は、300mM塩化ナトリウムを含む50mMリン酸緩衝液であった(pH6.8±0.1)。1.0mL/分の流速で20分間、均一濃度勾配を適用した。
[00338]画像化キャピラリー等電点電気泳動(icIEF):20μLの参照標準または試料(1.0mg/mLに希釈)を個々に、0.5μLのpI7.40マーカー、0.5μLのpI9.77マーカー、1.0μLのPharmalyte 3-10、3.0μLのPharmalyte 8-10.5、35μLの1%メチルセルロース(MC)、37.5μLの8M尿素溶液、0.07μLの酢酸および2.5μLの超純水で構成されるマスター混合物、~80μLと混合した。次いで、装填混合物を、FC-COATED全カラム検出キャピラリーを装備したiCE3キャピラリー等電点電気泳動分析
装置で分析した。電気泳動を2つの工程:(1)1.5kV、1分間;(2)3kV、8分間で行い、そしてオートサンプラートレイを15℃で維持した。吸光度検出を280nmで行った。分析後、生データをEmpower 3でプロセシングした。
装置で分析した。電気泳動を2つの工程:(1)1.5kV、1分間;(2)3kV、8分間で行い、そしてオートサンプラートレイを15℃で維持した。吸光度検出を280nmで行った。分析後、生データをEmpower 3でプロセシングした。
[00339]EC50 FACS:ヒトLILRB4またはflagタグ付けカニクイザル(cynomolgus monkey)LILRB4のいずれかを発現する安定CHO-K1細胞を用いて、H7K3抗体の安定性試料の結合能を決定した。CHO-K1細胞(1x105)を連続滴定安定性試料で染色した後、蛍光コンジュゲート化抗ヒト
IgG(Biolegend)で二次染色した。幾何平均蛍光(MFI)を測定し、そしてPrismによってEC50を計算した。
IgG(Biolegend)で二次染色した。幾何平均蛍光(MFI)を測定し、そしてPrismによってEC50を計算した。
[00340]EC50 ELISA:ヒトLILRB4 ECD-his組換えタンパク質(Sino Biological)またはカニクイザルLILRB4 ECD-his組換えタンパク質(ACRObiosystems)をEIA/RIAプレート(Corning)上に4℃で一晩コーティングした。5%無脂肪ミルクで、37℃で2時間ブロッキングした後、100μLの連続希釈抗LILRB4抗体をウェル内に添加し、そして37℃で45分間インキュベーションした。続いて、プレートをPBS-Tween20(0.05%)で3回洗浄し、そしてPBSで1回洗浄した後、HRPコンジュゲート化抗hFc抗体(Jackson ImmunoResearch Laboratories)と室温で35分間インキュベーションした。TMB基質(Sigma)でシグナルを発色させ、2M硫酸の添加によって停止した後、プレート読み取り装置(Molecular Devices)で、450nmで読み取った。Prism(GraphPad)を用い、OD450測定値に基づいて、EC50を計算した。
[00341]ApoE阻害(IC50):活性化T細胞の核因子(NFAT)-GFPレポーター系と細胞外で連結された、LILRB4を発現するマウスTハイブリドーマ細胞株を用いて、H7K3変異体のリガンドブロッキング能をスクリーニングした。LILRB4レポーター細胞(ウェルあたり2x104)を、固定組換えAPOE3タンパク
質(Novoproteinカタログ番号C102)10μg/mLと共培養し、APOEの受容体LILRB4への結合によってGFP発現を誘導し、そしてフローサイトメトリーを用いて、GFPシグナルを定量化した。連続滴定LILRB4ブロッキング抗体H7K3の存在下では、GFP発現は用量依存方式で減少し、そしてフローサイトメトリーシグナルによって、IC50を計算した。
質(Novoproteinカタログ番号C102)10μg/mLと共培養し、APOEの受容体LILRB4への結合によってGFP発現を誘導し、そしてフローサイトメトリーを用いて、GFPシグナルを定量化した。連続滴定LILRB4ブロッキング抗体H7K3の存在下では、GFP発現は用量依存方式で減少し、そしてフローサイトメトリーシグナルによって、IC50を計算した。
[00342]自己ADCC:PBMCを健康なドナーから新鮮に単離し、そして50ng/mLのrhIL-2および連続滴定抗体の存在下で一晩培養した。蛍光コンジュゲート化抗CD14、抗CD19、抗CD303、および抗CD123抗体で細胞を染色し、そしてFACS Celestaによって獲得して、生存単球、pDCおよびB細胞を計数した。7-AADを添加することによって、死細胞を排除した。殺細胞パーセントを、100-[(抗体処理した細胞数)/(抗体処理していない細胞数)]として計算した。
[00343]THP-1-GFP細胞のADCC:THP-1-GFP細胞および新鮮に単離したPBMCを、50ng/mLのrhIL-2および連続滴定抗体の存在下で一晩、共培養した(E:T比=50:1)。GFP+および7-AAD-細胞に対してゲート処理することによって、生存THP-1-GFP細胞数を得た。自己ADCCと同じ式を用いて、殺細胞パーセントを計算した。
[00344]MDSCのADCC:2人の異なる健康なドナー由来のMDSCおよびNK細胞を調製した。PBMCを、40ng/mLのGM-CSFの存在下で、SKME
L5細胞と8日間共培養することによってMDSCを生成し、そしてCD33+マイクロビーズを用いて精製した。IL-2(100ng/mL)をNK細胞活性化のために添加した。50,000のMDSCおよび125,000のNK細胞を含むMDSC:NK=1:2.5(2つ組)を、21時間共培養した。21時間インキュベーションした後、細胞をCD14-FITCで染色した。THP-1-luc-GFP細胞を、同じセッティングで陽性対照として用いた。自己ADCCと同じ式を用いて、殺細胞パーセントを計算した。
L5細胞と8日間共培養することによってMDSCを生成し、そしてCD33+マイクロビーズを用いて精製した。IL-2(100ng/mL)をNK細胞活性化のために添加した。50,000のMDSCおよび125,000のNK細胞を含むMDSC:NK=1:2.5(2つ組)を、21時間共培養した。21時間インキュベーションした後、細胞をCD14-FITCで染色した。THP-1-luc-GFP細胞を、同じセッティングで陽性対照として用いた。自己ADCCと同じ式を用いて、殺細胞パーセントを計算した。
[00345]ADCP:負の選択(Miltenyi Biotec)を用いて、健康なドナー由来のPBMCからヒト単球を単離し、そして50ng/mLのM-CSF(R&D system)の存在下で、X-vivo 10+10%FBS培地中で7日間培養した。最後の24時間、50ng/mLのインターフェロン・ガンマを添加して、マクロファージをプライミングした。THP-1-GFP細胞(2.5x104)を、連続
滴定抗LILRB4抗体の存在下で、24時間、マクロファージと共培養し(E:T=5:1)、RPEコンジュゲート化抗CD163および抗CD206で染色した。GFP+
細胞に対してゲート処理することによって、フローサイトメトリーによって生存THP-1細胞を得た。THP-1細胞の絶対数およびGFP+%の両方に基づいて、殺細胞パー
セントを計算した。
滴定抗LILRB4抗体の存在下で、24時間、マクロファージと共培養し(E:T=5:1)、RPEコンジュゲート化抗CD163および抗CD206で染色した。GFP+
細胞に対してゲート処理することによって、フローサイトメトリーによって生存THP-1細胞を得た。THP-1細胞の絶対数およびGFP+%の両方に基づいて、殺細胞パー
セントを計算した。
[00346]T細胞仲介性細胞傷害:FACSに基づくアプローチを用いて、抗LILRB4が、ナイーブT細胞による腫瘍細胞殺細胞を仲介する能力を決定した。ヒト・バフィーコートを健康なドナーから得て、そしてFicoll Paque Plus(GE Healthcareカタログ番号17-1440-03)密度勾配細胞分離によって、バフィーコートから末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。ヒト汎T細胞単離キット(Miltenyi Biotecカタログ番号130-096-535)を用いて、汎T細胞をPBMCからさらに単離した。4:1の比で、4x105新鮮単離ヒト汎T細
胞をエフェクター細胞として用い、そして1x105 THP-1-GFPをターゲット
細胞として用いた。ヒト汎T細胞、THP-1-GFP細胞、および増加する濃度の抗LILRB4抗体またはアイソタイプ対照ヒトIgG1(BioXcellカタログ番号BE0297)を、総量200μL中、RPMI 1640(Gibcoカタログ番号61870-036)+10%熱不活化FBS(Gibcoカタログ番号10082-147)中、U型96ウェルプレート中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。インキュベーション終了時、40μLの上清をサイトカインLuminexアッセイのために収集した。7-AAD(BD Pharmingenカタログ番号559925)を細胞に添加し、そしてFACS Celestaによって100μLの細胞を獲得し、そしてGFP陽性細胞の割合を測定した。Flowjoソフトウェア(Flowjo
LLC)を用いて、フローサイトメトリーデータを分析し、そして細胞傷害性を:細胞傷害性パーセント=100-([T/NT]x100)、式中、TおよびNTはそれぞれ、試験抗体を含みまたは含まずに処理したGFP+細胞の割合である、として計算した。
胞をエフェクター細胞として用い、そして1x105 THP-1-GFPをターゲット
細胞として用いた。ヒト汎T細胞、THP-1-GFP細胞、および増加する濃度の抗LILRB4抗体またはアイソタイプ対照ヒトIgG1(BioXcellカタログ番号BE0297)を、総量200μL中、RPMI 1640(Gibcoカタログ番号61870-036)+10%熱不活化FBS(Gibcoカタログ番号10082-147)中、U型96ウェルプレート中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。インキュベーション終了時、40μLの上清をサイトカインLuminexアッセイのために収集した。7-AAD(BD Pharmingenカタログ番号559925)を細胞に添加し、そしてFACS Celestaによって100μLの細胞を獲得し、そしてGFP陽性細胞の割合を測定した。Flowjoソフトウェア(Flowjo
LLC)を用いて、フローサイトメトリーデータを分析し、そして細胞傷害性を:細胞傷害性パーセント=100-([T/NT]x100)、式中、TおよびNTはそれぞれ、試験抗体を含みまたは含まずに処理したGFP+細胞の割合である、として計算した。
[00347]Luminexによるサイトカインアッセイ:カスタム15重パネルキット(R&D Systems)を用いて、細胞上清を試験した。無壁プレートおよび15重キットの試薬を用いたDA Beadアッセイを実行するため、R&D Systemsキットのプロトコルをわずかに修飾した。まず、DA Bead無壁プレートを、10μLのPBS中の1%ウシ血清アルブミン(BSA)で、室温で30分間ブロッキングした。続いて、自動洗浄ステーションLT MX(Curiox Biosystems)を用い、DA BeadプレートをPBS中の0.1% BSA 0.05% Tween20(洗浄緩衝液)で1回洗浄した。各ウェルに、7.5μLのプレミックス磁気ビーズを添加した。次いで、適切なウェルに7.5μLの希釈試料、標準またはブランクを添加した。次いで、DA Beadプレートを、4の強度レベルで、アナログマイクロプ
レートGenie Shaker(Scientific Industries Inc.、ニューヨーク州ボヘミア)上で、およそ10秒間ボルテックスした。DA Beadプレートを3mmスパンの軌道振盪装置(Orbit 300、Labnet、ニュージャージー州エジソン)上に置き、そして1分あたり350回転(rpm)(0.2xg)で120分間、室温で振盪した。次いで、DA BeadプレートをLT MX洗浄ステーションで3回洗浄した。用いたウェル各々に、10μLの検出抗体希釈液を添加した。続いて、DA Beadを、上述のように、アナログマイクロプレートgenie振盪装置上におよそ10秒間置き、そして軌道振盪装置上、室温、350rpmで60分間インキュベーションした。次いで、LT MXステーションを用いて、DA Beadプレートを3回洗浄した。各ウェルに10μLのストレプトアビジン・フィコエリトリン希釈液を添加した。DA Beadプレートを、上述のように、Genie振盪装置上におよそ10秒間置き、そして軌道振盪装置上、室温、350rpmで30分間インキュベーションした。LT MXステーション中で、DA Beadプレートを3回洗浄した。ビーズを総体積65μLの洗浄緩衝液に再懸濁し、そしてスカート型PCRプレートに移し、そしてデータ獲得のため、Luminex読み取り装置中で読み取った(MAGPIX、二重レーザーフローに基づく検出装置、Luminex)。
レートGenie Shaker(Scientific Industries Inc.、ニューヨーク州ボヘミア)上で、およそ10秒間ボルテックスした。DA Beadプレートを3mmスパンの軌道振盪装置(Orbit 300、Labnet、ニュージャージー州エジソン)上に置き、そして1分あたり350回転(rpm)(0.2xg)で120分間、室温で振盪した。次いで、DA BeadプレートをLT MX洗浄ステーションで3回洗浄した。用いたウェル各々に、10μLの検出抗体希釈液を添加した。続いて、DA Beadを、上述のように、アナログマイクロプレートgenie振盪装置上におよそ10秒間置き、そして軌道振盪装置上、室温、350rpmで60分間インキュベーションした。次いで、LT MXステーションを用いて、DA Beadプレートを3回洗浄した。各ウェルに10μLのストレプトアビジン・フィコエリトリン希釈液を添加した。DA Beadプレートを、上述のように、Genie振盪装置上におよそ10秒間置き、そして軌道振盪装置上、室温、350rpmで30分間インキュベーションした。LT MXステーション中で、DA Beadプレートを3回洗浄した。ビーズを総体積65μLの洗浄緩衝液に再懸濁し、そしてスカート型PCRプレートに移し、そしてデータ獲得のため、Luminex読み取り装置中で読み取った(MAGPIX、二重レーザーフローに基づく検出装置、Luminex)。
[00348]共培養T細胞およびTHP-1細胞のFACS分析:ヒト・バフィーコートを健康なドナーから得て、そしてFicoll Paque Plus(GE Healthcareカタログ番号17-1440-03)密度勾配細胞分離によって、バフィーコートから末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。ヒト汎T細胞単離キット(Miltenyi Biotecカタログ番号130-096-535)を用いた負の枯渇によって、汎T細胞を凍結PBMCからさらに単離した。8:1の比で、8x105精製ヒ
ト汎T細胞をエフェクター細胞として用い、そして1x105 THP-1-GFPをタ
ーゲット細胞として用いた。ヒト汎T細胞、THP-1-GFP細胞、および抗LILRB4抗体またはアイソタイプ対照ヒトIgG1(BioXcellカタログ番号BE0297)を、総量200μL中、X-vivo 10(Lonzaカタログ番号04-380Q)+10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS;Gibcoカタログ番号10082-147)中、U型96ウェルプレート中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。抗LILRB4抗体またはヒトIgG1の最終濃度は3μg/mL(20nM)であった。細胞内TNFαおよびIFNγ産生を測定するため、タンパク質輸送阻害剤(BD Biosciencesカタログ番号555029)を、インキュベーションの最後の11時間に添加した。インキュベーション終了時、タンパク質輸送阻害剤を含有する培地から細胞を回転して落とし、そしてヒトIgG(Sigma Aldrichカタログ番号I4506)と室温で10分間インキュベーションして、Fc受容体をブロッキングした。次いで、細胞を、直接コンジュゲート化された抗CD4(カタログ番号564975)および抗CD8(カタログ番号563256)で表面抗原に関して染色し、固定/透過処理キット(カタログ番号555028)を用いて、固定し、そして透過処理し、そして抗IFNγ(カタログ番号554552)および抗TNFα(カタログ番号554514)またはアイソタイプ対照抗体(カタログ番号554681、555749)で染色した。表面および細胞内抗原に対する抗体は、Becton, Dickinson and Companyのものである。
ト汎T細胞をエフェクター細胞として用い、そして1x105 THP-1-GFPをタ
ーゲット細胞として用いた。ヒト汎T細胞、THP-1-GFP細胞、および抗LILRB4抗体またはアイソタイプ対照ヒトIgG1(BioXcellカタログ番号BE0297)を、総量200μL中、X-vivo 10(Lonzaカタログ番号04-380Q)+10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS;Gibcoカタログ番号10082-147)中、U型96ウェルプレート中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。抗LILRB4抗体またはヒトIgG1の最終濃度は3μg/mL(20nM)であった。細胞内TNFαおよびIFNγ産生を測定するため、タンパク質輸送阻害剤(BD Biosciencesカタログ番号555029)を、インキュベーションの最後の11時間に添加した。インキュベーション終了時、タンパク質輸送阻害剤を含有する培地から細胞を回転して落とし、そしてヒトIgG(Sigma Aldrichカタログ番号I4506)と室温で10分間インキュベーションして、Fc受容体をブロッキングした。次いで、細胞を、直接コンジュゲート化された抗CD4(カタログ番号564975)および抗CD8(カタログ番号563256)で表面抗原に関して染色し、固定/透過処理キット(カタログ番号555028)を用いて、固定し、そして透過処理し、そして抗IFNγ(カタログ番号554552)および抗TNFα(カタログ番号554514)またはアイソタイプ対照抗体(カタログ番号554681、555749)で染色した。表面および細胞内抗原に対する抗体は、Becton, Dickinson and Companyのものである。
[00349]T細胞およびTHP-1細胞活性化のFACS分析:T細胞活性化マーカーの表面発現を、BD Biosciencesの直接コンジュゲート化された抗CD4(カタログ番号564975)、抗CD8(カタログ番号563256)、抗CD69(カタログ番号555533)、および抗CD25(カタログ番号555432)抗体で評価した。THP-1細胞マーカーの表面発現を、BD Biosciencesの直接コンジュゲート化された抗HLA-DR(カタログ番号559866)、抗CD80(カタログ番号563084)、抗CD83(カタログ番号565336)、抗CD86(カ
タログ番号562432)、抗CD205(カタログ番号558156)、抗CD87(カタログ番号743096)、およびBiolegendの抗CD40(カタログ番号334310)、抗HLA-A、B、C(カタログ番号311406)、抗LILRB4(カタログ番号333008)で評価した。7-アミノアクチノマイシンD(7AAD;BD Pharmingenカタログ番号559925)を細胞に添加した後、FACS Celestaによって細胞を獲得した。Flowjoソフトウェア(Flowjo LLC)を用いてフローサイトメトリーデータを分析し、そしてPrism GraphPadソフトウェアによってグラフ化した。
タログ番号562432)、抗CD205(カタログ番号558156)、抗CD87(カタログ番号743096)、およびBiolegendの抗CD40(カタログ番号334310)、抗HLA-A、B、C(カタログ番号311406)、抗LILRB4(カタログ番号333008)で評価した。7-アミノアクチノマイシンD(7AAD;BD Pharmingenカタログ番号559925)を細胞に添加した後、FACS Celestaによって細胞を獲得した。Flowjoソフトウェア(Flowjo LLC)を用いてフローサイトメトリーデータを分析し、そしてPrism GraphPadソフトウェアによってグラフ化した。
[00350]CARコード断片のためのPCR断片:Ventiサーモサイクラーを用い、以下の条件:98℃で30秒、(98℃で10秒、64℃で5秒、72℃で30秒)x35周期、72℃で7分を用いて、PRIMESTAR DNAポリメラーゼ(Takara Bio R010B)でPCRを行った。PCRクリーンナップキット(Macherey-Nagel 740609.250)を用いて、PCR産物をさらに精製し、そして溶出されたDNAを、エタノール沈殿によって、さらに洗浄/濃縮した。
[00351]遺伝子ターゲティング:本発明者らはTransActを用いて、まずT細胞を活性化し、次いで、エレクトロポレーション前に、TransActを洗い流した。PBMCをTransAct活性化した72時間後、CD3/CD28ビーズを磁気的に取り除き、そしてネオントランスフェクション系(thermo fisher、10μlチップ)を用いて、5μgおよび100pmоl/l RNA二重鎖でT細胞をトランスフェクションした。4×105細胞を、RNP複合体、およびCARをコードする
2.5μg PCR断片と混合した。エレクトロポレーション後、細胞を培地内に希釈し、そして37℃、7%CO2でインキュベーションした。続いて、編集された細胞を、標準条件(37℃、および1mlあたり~1×106細胞の密度を維持するために必要であ
るように2~3日ごとに培地を補充しながら、T細胞増殖培地中で増殖)を用いて培養した。
2.5μg PCR断片と混合した。エレクトロポレーション後、細胞を培地内に希釈し、そして37℃、7%CO2でインキュベーションした。続いて、編集された細胞を、標準条件(37℃、および1mlあたり~1×106細胞の密度を維持するために必要であ
るように2~3日ごとに培地を補充しながら、T細胞増殖培地中で増殖)を用いて培養した。
[00352]TCRアルファKO T細胞:ヒト初代T細胞を、TRACの第一エクソンの5’端をターゲティングするガイドRNAを含み、そして相同組換えに基づくノックインのためのDNAテンプレートを供給されたCRISPR-Cas9 RNP複合体でトランスフェクションした。TCRアルファをノックアウトした後、IL-2 300IU/mlを含み、そして抗CD3/28が添加されていない完全Optimizer培地中で細胞を増殖させた。トランスフェクション後、細胞を培養中で2週間増殖させた。
[00353]CAR-T形質導入のフローサイトメトリーアッセイ:LILRB4-Fc融合タンパク質(ACRObiosystems CDK-H5259)および抗Fc抗体(Biolegend B278652)に結合することによって、LILRB4
CAR-Tを同定した。内因性TCRアルファ(TRAC)遺伝子座のノックアウトの成功(KO)を、抗CD3染色(抗CD3 PE、BD 555333)によって測定した。
CAR-Tを同定した。内因性TCRアルファ(TRAC)遺伝子座のノックアウトの成功(KO)を、抗CD3染色(抗CD3 PE、BD 555333)によって測定した。
[00354]抗原刺激アッセイ:PBS緩衝液中、1μg/ml組換え対照抗原またはLILRB4抗原を96ウェルプレート上に一晩コーティングした。プレートをPBS緩衝液で2回洗浄した。培地(いかなるサイトカインも添加されていない)中、1X105 CAR-T細胞を各ウェルに添加し、そして72時間インキュベーションした。Lu
minexアッセイ(R&D Systems FCSTM-18)によるサイトカイン放出測定のため、細胞培養上清を収集した。
minexアッセイ(R&D Systems FCSTM-18)によるサイトカイン放出測定のため、細胞培養上清を収集した。
[00355]CAR-T細胞仲介性細胞傷害アッセイ:CHO K1 RB4細胞を
異なる密度で(6X104、2X104または7X103)12時間植え付けた。1X105
CAR-T細胞を添加し、そして上清CAR-T細胞を除去し、そしてプレートをPBSで2回洗浄することによって、細胞傷害性を測定した。Promega CTG2.0発光キットによって、総生存接着CHO K1 RB4細胞を測定し、そして各条件の発光シグナルを、同じE:T比で活性化されたT細胞対照で割ることによって、%細胞傷害性を計算した。
異なる密度で(6X104、2X104または7X103)12時間植え付けた。1X105
CAR-T細胞を添加し、そして上清CAR-T細胞を除去し、そしてプレートをPBSで2回洗浄することによって、細胞傷害性を測定した。Promega CTG2.0発光キットによって、総生存接着CHO K1 RB4細胞を測定し、そして各条件の発光シグナルを、同じE:T比で活性化されたT細胞対照で割ることによって、%細胞傷害性を計算した。
[00356]第1相設計:パート1A単独療法増大期(第1日に単一用量)中、患者を抗LILRB4単独療法の増加する用量の連続コホートに登録する。パート1Aの目的は、抗LILRB4単独療法(MTD1)の最大許容用量(MTD)を決定することである。処置の最初の14日間(アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4の最初の用量の前)、すなわち抗LILRB4の最初の用量間隔に、MTD1のDLTを評価する。最初の用量増大は、加速滴定設定で始まり、その後、3+3設計を用いる標準増大期が続く。パート1には、上述のような、再発性および/または難治性骨髄単球性(M4)および単球性/単芽球性(M5)AML患者ならびに慢性骨髄単球性白血病(CMML)患者の両方が含まれるであろう。抗LILRB4のこの2週間の単独療法導入(lead-in)(「ウィンドウ」)は、単独療法として、LILRB4を特異的にターゲティングするモノクローナル抗体の影響の研究を可能にする。パート1B中(第15日に開始)、パート1A中でDLTを伴わない患者には、標準用量のアザシチジン(75mg/m2皮下、2
8日ごとに7日間)と組み合わせた、パート1A中で投与されたものと同じ用量の抗LILRB4が投与される。アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4のMTD(MTD2)は、28日間のDLTウィンドウで決定され、このウィンドウは14日間の単独療法および14日間の組み合わせ治療からなる。パート1の全体のDLT期間(パート1Aおよびパート1Bを合わせたもの)は、28日間である。続くサイクルは、アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4であろう。
8日ごとに7日間)と組み合わせた、パート1A中で投与されたものと同じ用量の抗LILRB4が投与される。アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4のMTD(MTD2)は、28日間のDLTウィンドウで決定され、このウィンドウは14日間の単独療法および14日間の組み合わせ治療からなる。パート1の全体のDLT期間(パート1Aおよびパート1Bを合わせたもの)は、28日間である。続くサイクルは、アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4であろう。
実施例2
[00357]本発明者らは以前、ヒトLILRB4に対する高い結合アフィニティを有し、そして異種移植AMLマウスモデルにおいて癌の発展を阻害可能である、B4-193と称されるウサギ抗LILRB4抗体を同定した(米国仮出願第62/730,715号を参照されたい。該文献の開示はその全体が本明細書に援用される)。
[00357]本発明者らは以前、ヒトLILRB4に対する高い結合アフィニティを有し、そして異種移植AMLマウスモデルにおいて癌の発展を阻害可能である、B4-193と称されるウサギ抗LILRB4抗体を同定した(米国仮出願第62/730,715号を参照されたい。該文献の開示はその全体が本明細書に援用される)。
[00358]本発明者らは、B4-193と同じCDRを含有するヒト化抗LILRB4抗体を生成した。H7K3と称されるヒト化抗LILRB4抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号3の軽鎖可変領域配列を有する。
[00359]H7K3のコンピュータ分析によって、該抗体が重鎖CDR3中のアミノ酸残基Wで潜在的な酸化部位を、そして軽鎖CDR1中のアミノ酸残基NSで潜在的な脱アミド化部位を有し、これは潜在的に抗体の安定性を減少させうることが示された。
[00360]本発明者らは次いで、PBSまたは配合緩衝液中、40℃で、抗H7K3の安定性を評価したが、この結果を表2および3に要約する。結果によって、抗H7K3は不安定であることが示される。
[00361]表2. PBS中のH7K3安定性
[00362]表3. 配合緩衝液中のH7K3の安定性
実施例3
[00363]H7K3を再操作して、脱アミノ化および酸化傾向を修正するため、本発明者らは、潜在的な酸化部位および脱アミノ化部位で突然変異を有する一連の変異体を生成した。H7K3変異体の配列を表4に要約する。
[00363]H7K3を再操作して、脱アミノ化および酸化傾向を修正するため、本発明者らは、潜在的な酸化部位および脱アミノ化部位で突然変異を有する一連の変異体を生成した。H7K3変異体の配列を表4に要約する。
[00364]表4. H7K3変異体
[00365]本発明者らは、ヒトおよびカニクイザル(cyno)LILRB4を発現するCHO安定細胞を用いて、FACSを通じて、H7K3変異体の結合アフィニティを試験した。結果を以下の表5に要約する。
[00366]表5. H7K3変異体の結合アフィニティ
[00367]本発明者らは、H7K3変異体の安定性をさらに試験した。以下の表6に要約するように、40℃でのインキュベーションを伴わない対照試料に比較して、40℃で4週間インキュベーションした後、H7K3において酸化種が観察された(マッピング結果によって確認)。H7K3m5では、40℃で4週間インキュベーションした後、明らかな酸化は観察されなかった。H7K3m5はH7K3よりもより安定であると結論付けることが可能である。
[00368]表6. H7K3およびH7K3m5の脱グリコシル化還元質量(DRM)結果の比較
[00369]本発明者らは、H7K3変異体の安定性をさらに試験した。40℃でインキュベーションしなかった対照試料に比較して、40℃で4週間インキュベーションした後、H7K3の主ピークで約~50%の減少が観察された。対照に比較して、40℃で4週間インキュベーションした後、H7K3m5では、主ピークで約16%の減少が観察された。H7K3m5はH7K3よりもより安定であると結論付けることが可能である。
[00370]表7. H7K3およびH7K3m5のicIEF結果の比較
[00371]光曝露下でH7K3m5の有意な酸化は検出されなかった。光曝露したH7K3m5に関して、DRMおよびペプチドマッピング結果の間の一貫性が得られた。結果は、H7K3m5が、酸化環境(光)下で、許容されうる安定性を示すことを示した。
[00372]40℃で4週間インキュベーションした後のH7K3m5に関しては、DRM結果は、有意な酸化がないことを示した。H7K3m5は、DRMおよびicIEF結果に関して、H7K3より、より安定であるようである。icIEFは、低い比であっても、酸化および脱アミド化を監視可能である。
実施例4
[00373]本実施例は、H7K3m5の生物学的機能を例示する。
[00374]本発明者らはまず、H7K3m5が、細胞表面上に発現されたLILRB4に結合するかどうかを評価した。図3に示すように、H7K3m5は、THP-1-GFP細胞上に発現されたLILRB4を認識した。H7K3m5は、図4に示すように、in vitroでPBMCの存在下、THP-1細胞に対するADCC活性を誘導可能である。特に、無フコシル化H7K3m5は、野生型H7K3m5に比較して、増進された殺細胞を示し、EC50は100倍以上増進された。図5に示すように、H7K3m5はまた、ヒト単球および形質細胞様樹状細胞(pDC)上に発現されたLILRB4にも結合する。
[00373]本実施例は、H7K3m5の生物学的機能を例示する。
[00374]本発明者らはまず、H7K3m5が、細胞表面上に発現されたLILRB4に結合するかどうかを評価した。図3に示すように、H7K3m5は、THP-1-GFP細胞上に発現されたLILRB4を認識した。H7K3m5は、図4に示すように、in vitroでPBMCの存在下、THP-1細胞に対するADCC活性を誘導可能である。特に、無フコシル化H7K3m5は、野生型H7K3m5に比較して、増進された殺細胞を示し、EC50は100倍以上増進された。図5に示すように、H7K3m5はまた、ヒト単球および形質細胞様樹状細胞(pDC)上に発現されたLILRB4にも結合する。
[00375]図6に示すように、ヒト単球におけるLILRB4発現は、IL-10およびIFNα処理によって上方制御されうる。負の選択によって、ヒト単球をヒトPBMCから単離し、そして10%FBSおよび1xL-グルタミンを含むRPMI培地中、50ng/ml IL-10に加えて1500U IFNαによって24時間刺激した。CD14-PEおよび2μg/mlの抗LILRB4-APCによって細胞を染色した。
[00376]一方で、LPSによって処理されたヒト単球は、LILRB4発現を下方制御し、そしてuPAR発現レベルを増加させた(図7)。
[00377]図8Aおよび8Bに示すように、LILRB4は、in vitro分化ヒトマクロファージ上で発現される。in vitro単球由来ヒトマクロファージ上のLILRB4のコピー数は非常に高く、150,000コピー/細胞に近い。
[00377]図8Aおよび8Bに示すように、LILRB4は、in vitro分化ヒトマクロファージ上で発現される。in vitro単球由来ヒトマクロファージ上のLILRB4のコピー数は非常に高く、150,000コピー/細胞に近い。
[00378]図9に示すように、LILRB4発現は、骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)において非常に増加する。in vitro分化MDSC上のLILRB4のコピー数は、200,000コピー/細胞もの高さになりうる。
[00379]図10A~10Bに示すように、LILRB4はまた、ヒト単球由来樹状細胞(DC)上でも高発現される。LILRB4レベルは、高い方から低い方に、以下の順で見られる:免疫寛容原性DC>活性化DC>未成熟DC。
[00380]表8. ヒト初代細胞およびAML細胞株の異なるタイプ上でのLILRB4のコピー数の比較
[00381]本発明者らは次いで、マクロファージ浸潤に関して高いシグナルおよび低いシグナルを持つ固形腫瘍試料間で、LILRB4 mRNA発現レベルを比較した。コンピュータ生物学および統計学アプローチを用いて、TCGAデータベース由来のRNA配列決定を分析して、各腫瘍タイプ内で、腫瘍関連マクロファージによって主に発現される多数の転写物の協調上方制御発現(集合的に、マクロファージ遺伝子発現「シグネチャー」を定義する)を示す試料を同定した。マクロファージ遺伝子発現「シグネチャー」に関して高シグナルを示す試料を、腫瘍関連マクロファージによって非常に浸潤されていると分類した。次いで、LILRB4転写物の発現レベルを、これらの腫瘍試料、およびマクロファージ遺伝子発現「シグネチャー」が見られない残りの試料(低マクロファージ浸潤試料とグループ分けされる)の間で比較した。図11に示すように、より高いLILRB4 mRNA発現レベルは、マクロファージ浸潤と相関する。
[00382]本発明者らは次いで、固形腫瘍において、LILRB4抗体(H7K3m5)によって結合される細胞タイプを決定した。機械的方法およびPBS-10mM EDTAを用いて、固形腫瘍由来の組織試料を単細胞に分離した。いくつかの場合、末梢血試料もまた腫瘍組織試料と同じドナーから得て、そして標準法を用いて、フローサイトメトリー分析のためにプロセシングした。標準法を用いて、生じた細胞をH7K3m5および骨髄細胞マーカーの抗体カクテルと4℃でインキュベーションし、そして染色された試料をフローサイトメトリーによって分析した。腫瘍試料におけるゲート処理は以下の通
りであった。骨髄樹状細胞(DC、CD11b+CD15-CD14-HLA-DR+CD11c+)、HLA-DR高腫瘍関連マクロファージ(TAM)/単球(CD11b+CD15-CD14+HLA-DR+)、HLA-DR低 TAM/単球性骨髄由来サプレッサー
細胞(M-MDSC、CD11b+CD15-CD14+HLA-DR-)、PMN-MDSC(CD11b+CD15+CD14-)。末梢血におけるゲート処理は以下の通りであっ
た:骨髄DC(CD11b+CD14-CD11c+)、単球(CD11b+CD14+HL
A-DR高)、M-MDSC(CD11b+CD14+HLA-DR低)、PMN-MDSC(CD11b+CD15+CD14-HLA-DR-Lox-1+)。図12A~12Bに
示すように、これらの実験の結果は、H7K3m5が、腫瘍微小環境および末梢において、単球性骨髄細胞に結合する(が顆粒球性骨髄細胞には結合しない)ことを示す。この知見は、単球細胞系譜の骨髄細胞に制限される、LILRB4の発現パターンと一致する。
りであった。骨髄樹状細胞(DC、CD11b+CD15-CD14-HLA-DR+CD11c+)、HLA-DR高腫瘍関連マクロファージ(TAM)/単球(CD11b+CD15-CD14+HLA-DR+)、HLA-DR低 TAM/単球性骨髄由来サプレッサー
細胞(M-MDSC、CD11b+CD15-CD14+HLA-DR-)、PMN-MDSC(CD11b+CD15+CD14-)。末梢血におけるゲート処理は以下の通りであっ
た:骨髄DC(CD11b+CD14-CD11c+)、単球(CD11b+CD14+HL
A-DR高)、M-MDSC(CD11b+CD14+HLA-DR低)、PMN-MDSC(CD11b+CD15+CD14-HLA-DR-Lox-1+)。図12A~12Bに
示すように、これらの実験の結果は、H7K3m5が、腫瘍微小環境および末梢において、単球性骨髄細胞に結合する(が顆粒球性骨髄細胞には結合しない)ことを示す。この知見は、単球細胞系譜の骨髄細胞に制限される、LILRB4の発現パターンと一致する。
[00383]LILRB4は、初代正常単球細胞上に発現されるが、H7K3m5の結合は、ADCCを通じた単球殺細胞は生じなかった(図13A~13D)。無フコシル化H7K3m5では、ADCCによる正常単球殺細胞は、試験したPBMCドナーの25~50%で観察された(図14A~14D、および図15C~15D)。さらに、図15A~15Bに示すように、無フコシル化および野生型両方のH7K3m5は、自己ADCCを通じてpDCの殺細胞を生じた。一方で、単球は、ドナーに応じて、無フコシル化H7K3m5でのみ殺されることが可能である(図15C~15D)。
[00384]図16Aおよび16Bに示すように、抗LILRB4抗体、例えばH7K3m5は、ADCCを通じて、in vitro由来(腫瘍細胞条件化)骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)を枯渇させた。これは、固形腫瘍の治療において、抗LILRB4が作用する潜在的な機構である。
[00385]ADCCに加えて、野生型H7K3m5はまた、THP-1細胞に対するADCPを通じても殺細胞を示した(図17A~17B)。
[00386]抗LILRB4抗体はまた、腫瘍細胞に対するT細胞仲介性細胞傷害もまた増進させる。図18に示すように、抗LILRB4は、AML細胞株THP-1-GFPに対するT細胞細胞傷害性を誘導しうる一方、アイソタイプ対照抗体では、いかなるT細胞細胞傷害性も観察されなかった。H7K3m5処理は、用量依存方式で、ナイーブT細胞がTHP-1 AML細胞を殺すよう誘導した。平均EC50は、0.208±0.125nM(31.2±18.8ng/mL)(n=3)であった。
[00386]抗LILRB4抗体はまた、腫瘍細胞に対するT細胞仲介性細胞傷害もまた増進させる。図18に示すように、抗LILRB4は、AML細胞株THP-1-GFPに対するT細胞細胞傷害性を誘導しうる一方、アイソタイプ対照抗体では、いかなるT細胞細胞傷害性も観察されなかった。H7K3m5処理は、用量依存方式で、ナイーブT細胞がTHP-1 AML細胞を殺すよう誘導した。平均EC50は、0.208±0.125nM(31.2±18.8ng/mL)(n=3)であった。
[00387]細胞傷害アッセイ試料の上清からの、多重Luminexアッセイによるサイトカイン測定は、対照試料に比較して、H7K3m5処理試料において、IFNγおよびTNFαの用量依存性増加を示した(図19)。サイトカインプロファイル変化は、THP-1細胞定量化によって測定される殺細胞活性増加と一致した(図18)。活性化細胞傷害性T細胞によって産生される可能性が高いTNFαおよびIFNγレベルの増加に加えて、単球およびマクロファージによって産生されることが知られるMCP-1およびIL-1Rαの用量依存性増加もまた観察され、これは活性化されたTHP-1細胞からである可能性が高い。IL-6、IL-8、IL-10レベルもまた、対照に比較して、H7K3m5処理に反応して増加した。これらのサイトカインは活性化T細胞およびTHP-1細胞の両方に由来する可能性が高い。
[00388]フローサイトメトリーによってT細胞活性化マーカーを評価した(図20を参照されたい)。CD69発現T細胞の2倍より高い割合が、H7K3m5処理で観察された(図20A)。ここでは、H7K3m5で処理されたCD4+ T細胞の4.7%およびCD8+ T細胞の23.6%がCD69を発現する一方、アイソタイプ対照で処理されたCD4+T細胞の2.6%およびCD8+ T細胞の12.2%のみが、CD
69を発現した。T細胞を単独で培養した場合、H7K3m5処理によるCD69+ T細胞の増加はなかった。H7K3m5は、CD25+ T細胞増加には、穏やかな影響しか持たなかった(図20B)。
69を発現した。T細胞を単独で培養した場合、H7K3m5処理によるCD69+ T細胞の増加はなかった。H7K3m5は、CD25+ T細胞増加には、穏やかな影響しか持たなかった(図20B)。
[00389]共培養T細胞およびTHP-1 AML細胞におけるサイトカイン産生もまた、フローサイトメトリー用の細胞内染色によって評価した。アイソタイプ対照に比較して、H7K3m5処理は、IFNγおよびTNFα産生CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞を、それぞれ、2.7倍および34倍増加させた(図20C)。IFNγ産生CD4+およびCD8+ T細胞は、H7K3m5処理で2倍および4倍増加し、そしてIFNγはTHP-1細胞によっては産生されなかった(図20D)。対照的に、TNFα産生THP-1細胞は、T細胞と共培養された場合、H7K3m5処理で3倍増加した(図18E)。T細胞を伴わないと、THP-1細胞のみに対するH7K3m5処理は、TNFα産生THP-1細胞の増加を生じなかった。これらのデータは、IFNγが活性化T細胞によってのみ産生され、そしてTNFαは活性化T細胞およびTHP-1 AML細胞の両方によって産生されることを示した。
[00390]総合すると、H7K3m5は、THP-1細胞および活性化T細胞の抗原提示を増進し、IFNγおよびTNFαを産生した。
[00391]T細胞仲介性細胞傷害増進の提唱される機構は、抗LILRB4ブロッキング抗体でのLILRB4阻害性受容体シグナル伝達の遮断、THP-1細胞によるアルギナーゼ産生の減少、THP-1細胞によるサイトカインの産生(図19および20)、およびTHP-1の抗原提示能の増進(図21)からなる。図21に示すように、THP-1 AML細胞およびナイーブT細胞を、1.5μg/mL(10nM)のH7K3m5またはヒトIgG1の存在下で、4:1のE:T比で、37℃で48時間共培養した。フローサイトメトリーによって、T細胞およびTHP-1細胞活性化マーカーを評価した(図21)。THP-1 AML細胞上で、すべての実験において、共刺激分子CD83の穏やかな上方制御が検出された。各実験は、異なるドナー(n=4)由来の汎T細胞を用いた。MHCクラスII分子HLADR(n=3)、MHCクラスI分子(n=1)、および別の共刺激分子CD86(n=2)の穏やかな上方制御もまた、THP-1細胞上で検出された。これらのデータは、H7K3m5処理が、THP-1の抗原提示活性を増進させることを示す。T細胞活性化マーカーCD69は、H7K3m5処理によって中程度に誘導され(n=1)、これは細胞傷害活性の増加と一致する。総合すると、THP-1の抗原提示の増進は、T細胞活性化を誘発し、そして細胞傷害活性の増進を導きうる。
[00391]T細胞仲介性細胞傷害増進の提唱される機構は、抗LILRB4ブロッキング抗体でのLILRB4阻害性受容体シグナル伝達の遮断、THP-1細胞によるアルギナーゼ産生の減少、THP-1細胞によるサイトカインの産生(図19および20)、およびTHP-1の抗原提示能の増進(図21)からなる。図21に示すように、THP-1 AML細胞およびナイーブT細胞を、1.5μg/mL(10nM)のH7K3m5またはヒトIgG1の存在下で、4:1のE:T比で、37℃で48時間共培養した。フローサイトメトリーによって、T細胞およびTHP-1細胞活性化マーカーを評価した(図21)。THP-1 AML細胞上で、すべての実験において、共刺激分子CD83の穏やかな上方制御が検出された。各実験は、異なるドナー(n=4)由来の汎T細胞を用いた。MHCクラスII分子HLADR(n=3)、MHCクラスI分子(n=1)、および別の共刺激分子CD86(n=2)の穏やかな上方制御もまた、THP-1細胞上で検出された。これらのデータは、H7K3m5処理が、THP-1の抗原提示活性を増進させることを示す。T細胞活性化マーカーCD69は、H7K3m5処理によって中程度に誘導され(n=1)、これは細胞傷害活性の増加と一致する。総合すると、THP-1の抗原提示の増進は、T細胞活性化を誘発し、そして細胞傷害活性の増進を導きうる。
[00392]THP-1細胞を、H7K3m5の存在下でナイーブT細胞と同時培養すると、H7K3m5は、THP-1に対するT細胞傷害性を活性化する(図20)。この活性における両細胞タイプに対する変化をさらに理解するため、ナイーブT細胞およびTHP-1 AML細胞を、3μg/ml(20nM)のH7K3m5またはヒトIgG1の存在下、8:1のE:T比で、37℃で48時間共培養した。THP-1活性化をフローサイトメトリーによって評価した(図22)。HLAクラスI(A、B、C)およびクラスII(HLA-DR)、共刺激分子CD40、CD86、CD80、およびCD83の発現は、H7K3m5処理によって誘導され、H7K3m5がTHP-1細胞の抗原提示機能を増進することが示された。対照的に、阻害性分子CD205およびLILRB4の発現は、H7K3m5によって減少しなかった。興味深く、そして予期せぬことに、H7K3m5処理はまた、LILRB4の下流のNF-κBターゲットであり、単球性AML細胞で高発現され、そして癌浸潤、転移、生存および血管形成を促進することが周知である(Dengら、2018)uPARの発現も増加させた。
[00393]THP-1 AML細胞をナイーブT細胞と共培養した際、T細胞活性
化および細胞傷害性は観察されなかった。これはおそらく、LILRB4高発現を有するTHP-1 AML細胞の抗原提示機能が損なわれたためである。H7K3m5を共培養THP-1およびナイーブT細胞に添加すると、THP-1細胞の増進された抗原提示機能は、HLA-DRおよびCD38発現増加によって実験的に観察された。ナイーブT細胞の活性化が対応して観察され、特にTHP-1細胞に対する細胞傷害性活性化が見られた。これは、組織培地中のサイトカイン(すなわちTNFαおよびIFNγ)の分泌増加によって実証される。これらのデータは、H7K3m5がTHP-1 AML細胞に対するT細胞細胞傷害を活性化させうることを示す。
化および細胞傷害性は観察されなかった。これはおそらく、LILRB4高発現を有するTHP-1 AML細胞の抗原提示機能が損なわれたためである。H7K3m5を共培養THP-1およびナイーブT細胞に添加すると、THP-1細胞の増進された抗原提示機能は、HLA-DRおよびCD38発現増加によって実験的に観察された。ナイーブT細胞の活性化が対応して観察され、特にTHP-1細胞に対する細胞傷害性活性化が見られた。これは、組織培地中のサイトカイン(すなわちTNFαおよびIFNγ)の分泌増加によって実証される。これらのデータは、H7K3m5がTHP-1 AML細胞に対するT細胞細胞傷害を活性化させうることを示す。
[00394]H7K3m5によって仲介されるナイーブT細胞による正常単球の細胞傷害性をまた、このin vitro系でも評価したが、正常単球の殺細胞は観察されなかった(データ未提示)。正常単球上のLILRB4密度は、THP-1 AML細胞上のものより10倍低く、より重要なことに、正常単球の抗原提示能は、腫瘍関連抗原を欠くため、腫瘍AML細胞のものより有意により低いと予期される。本発明者らは患者AML細胞が正常単球上のものと類似かまたは高レベルのLILRB4を発現可能であることを見出したが、AML芽球が表現型的によりTHP-1細胞様であり、そしてH7K3m5で処理された際、活性化T細胞によって殺されうることは妥当と考えられる。
[00395]次いで、本発明者らは、単球から分化した樹状細胞(Mo-DC)に対するH7K3m5の影響を試験した。古典的単球を健康なドナーPBMCから単離し、そしてDC培地(StemXVivo、50μg/mLゲンタマイシン、50ng/mL GM-CSFおよび35ng/mL IL-4)で6日間、未成熟樹状細胞に分化させた。次いで、未成熟単球由来樹状細胞(Mo-DC)を、100ng/mL LPS(TLR4アゴニスト)の存在下で、抗体(100nM)とインキュベーションして、樹状細胞成熟および活性化を誘導した。2日後、細胞表面マーカーの発現に関して、フローサイトメトリーによって細胞を分析した。図24に示すように、HLA-DRおよび共刺激分子CD86の発現増加、ならびに免疫寛容原性マーカーCD209の発現減少は、H7K3m5が、TLRシグナル伝達に反応して、Mo-DCの抗原提示および炎症促進能を増進することを示す。
[00396]健康なドナーのPBMCから単離した単球(Mo-DC)から、未成熟樹状細胞をDC培地(StemXVivo、50μg/mLゲンタマイシン、100ng/mL GM-CSFおよび35ng/mL IL-4)で5日間分化させた。第5日、Mo-DCに新鮮なDC培地を補充し、そして5μg/mL CD40リガンドの非存在下または存在下、30μg/mL H7K3m5またはそのアイソタイプ対照でさらに2日間処理した。第7日、健康な関連しないドナーのPBMCからT細胞を単離し、そしてサイトカインカクテルおよび30μg/mL H7K3m5を含有する新鮮培地中に懸濁した。T細胞のみおよびMo-DCのみの培養を対照として含めた。4日間の終了時、培地上清中のIFN-γおよびIL-12レベルをELISAによって測定する一方、Mo-DCの細胞表面表現型をフローサイトメトリーによって分析した。図24~27に例示する実験結果は、Mo-DCがCD40リガンドで成熟されていたならば、Mo-DCに対するH7K3m5の炎症促進効果がより顕著であることを示す。
実施例5
[00397]本実施例は、H7K3m5の重鎖および軽鎖可変ドメイン配列に基づくLILRB4/CD3二重特異性抗体、ならびにWO2019057099に開示される抗体の生成を例示する。重鎖ヘテロ二量体化を、操作ジスルフィド結合(Carter J Immunol Methods 2001, 248, 7-15)によって安定化されるノブおよびホール突然変異(Merchantら Nature Biotech 1998, 16, 677-681)によって制御した。軽鎖Cカッパまたは重鎖
CH1を、以前記載されるような(WO2019057122A1)ヒトT細胞レポーターアルファ(TRAC)およびベータ(TRBC)定常ドメインで置換することによって、正しい軽鎖対形成を制御した。また、ヒトIgG1定常ドメイン内に突然変異を導入して、エフェクター機能を減少させ、安定性を改善し、そしてCHOにおける生産性を増加させた(Alegreら Transplantation 1994, 57 1537-43およびHuら Biotechnol Prog 2017, 33, 786-794)。
[00397]本実施例は、H7K3m5の重鎖および軽鎖可変ドメイン配列に基づくLILRB4/CD3二重特異性抗体、ならびにWO2019057099に開示される抗体の生成を例示する。重鎖ヘテロ二量体化を、操作ジスルフィド結合(Carter J Immunol Methods 2001, 248, 7-15)によって安定化されるノブおよびホール突然変異(Merchantら Nature Biotech 1998, 16, 677-681)によって制御した。軽鎖Cカッパまたは重鎖
CH1を、以前記載されるような(WO2019057122A1)ヒトT細胞レポーターアルファ(TRAC)およびベータ(TRBC)定常ドメインで置換することによって、正しい軽鎖対形成を制御した。また、ヒトIgG1定常ドメイン内に突然変異を導入して、エフェクター機能を減少させ、安定性を改善し、そしてCHOにおける生産性を増加させた(Alegreら Transplantation 1994, 57 1537-43およびHuら Biotechnol Prog 2017, 33, 786-794)。
[00398]LILRB4/CD3二重特異性抗体の発現および精製
[00399]図28Aは、1+1または2+1立体配置の6つの第一世代のLILRB4/CD3二重特異性抗体の模式図を示す。1+1立体配置の二重特異性抗体(4-3abおよび4ab-3)は、CD3イプシロンおよびLILRB4の単一コピーに結合するよう操作された。2+1の二重特異性抗体(44-4ab、4ab4ab-3、43ab-4、および4ab3-4ab)立体配置は、CD3イプシロンの単一コピーおよびLILRB4の2コピーに結合するよう操作された。44-3abおよび4ab4ab-3立体配置は、二重特異性の1つのアーム上にタンデムに、両方のLILRB4結合部分を有する。43ab-4および4ab3-4ab立体配置は、二重特異性の両方のアーム上にLILRB4結合部分を有する。各第一世代二重特異性抗体のポリペプチド鎖およびそのアミノ酸配列を表9に列挙する。
[00399]図28Aは、1+1または2+1立体配置の6つの第一世代のLILRB4/CD3二重特異性抗体の模式図を示す。1+1立体配置の二重特異性抗体(4-3abおよび4ab-3)は、CD3イプシロンおよびLILRB4の単一コピーに結合するよう操作された。2+1の二重特異性抗体(44-4ab、4ab4ab-3、43ab-4、および4ab3-4ab)立体配置は、CD3イプシロンの単一コピーおよびLILRB4の2コピーに結合するよう操作された。44-3abおよび4ab4ab-3立体配置は、二重特異性の1つのアーム上にタンデムに、両方のLILRB4結合部分を有する。43ab-4および4ab3-4ab立体配置は、二重特異性の両方のアーム上にLILRB4結合部分を有する。各第一世代二重特異性抗体のポリペプチド鎖およびそのアミノ酸配列を表9に列挙する。
[00400]表9. 第一世代LILRB4/CD3二重特異性抗体の配列
[00401]第一世代二重特異性抗体を生成するため、第一世代二重特異性抗体をコードするDNAを、遺伝子合成後に哺乳動物発現ベクター内にクローニングした。次いで、Expi293細胞内にベクターの適切な混合物を一過性にトランスフェクションし、そして100mLスケールで発現することによって、二重特異性抗体を発現させた。すべての試料をまず、プロテインAアフィニティクロマトグラフィによって、上清から精製した。二重特異性抗体1~3をサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)によってさらに精製する一方、二重特異性抗体4~6を陰イオン交換クロマトグラフィ(AEX)によって精製した。SDS-PAGEおよび分析SECによってすべての試料を純度に関して分析した。結果を表10に示す。アリコットをPNGアーゼF(MEDNA Bio M3103)で脱グリコシル化し、そしてAcquity UPLCタンパク質BEH SECカラムを用い、Xevo G2-XS QTOFにカップリングさせたWater Acq
uity UPLCを用いた質量分析によって特徴付けた。結果を表11に示す。
uity UPLCを用いた質量分析によって特徴付けた。結果を表11に示す。
[00402]表10. 第一世代二重特異性抗体の収量および純度
[00403]表11. 第一世代二重特異性抗体の質量分析データ
[00404]均一性および製造可能性を改善するため、第二世代二重特異性抗体を設計した。特に、これは、TCRaドメイン中のS91Aを突然変異させて、O-グリカン修飾を除去するか、またはQ1E突然変異を作製して、N末端ピロQ形成を防止することによって行われた。各第一世代二重特異性抗体のポリペプチド鎖およびそのアミノ酸配列を表12に列挙する。第二世代二重特異性抗体および対照をコードするDNAを、遺伝子合成または第一世代二重特異性抗体から出発する標準的分子生物学プロトコル後に哺乳動物発現ベクター内にクローニングした。次いで、CHO-K1細胞内に一過性にトランスフェクションされる適切なベクターを用いて、二重特異性抗体を発現させ、そして流加培養プロトコルを用いて、14日間、1Lスケールで発現させた。プロテインAカラムを用いてすべての試料由来の上清から二重特異性抗体を精製し、そしてSECによってポリッシュした。SDS-PAGEおよび分析SECによってすべての試料を純度に関して分析した。結果を表13に示す。試料のアリコットを脱グリコシル化し、そして質量分析によって特徴付け、これは試料が第一世代二重特異性抗体の不純物を欠くことを示した(表14を参照されたい)。
[00405]表12. 第二世代LILRB4/CD3二重特異性抗体の配列
[00406]表13. 第二世代二重特異性抗体の収量および純度
[00407]表14. 第二世代二重特異性抗体の質量分析データ
[00408]in vitro細胞傷害性アッセイ
[00409]FACSに基づくアプローチを用いて、LILRB4/CD3二重特異性抗体がT細胞によるターゲット細胞殺細胞を仲介する能力を決定した。THP-1およ
びMV4-11細胞のin vitro細胞傷害性:ヒトAMP細胞株THP-1およびMV-4-11細胞を操作して緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現させた。Stanford Blood Centerによって収集された健康なドナーからヒト・バフィーコートを得た。Ficoll Paque Plus(GE Healthcareカタログ番号17-1440-03)密度勾配細胞分離によって、バフィーコートからヒト末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。ヒト汎T細胞単離キット(Miltenyi Biotecカタログ番号130-096-535)を用いて、汎T細胞をPBMCからさらに単離した。5:1の比で、5x105新鮮単離ヒト汎T細胞をエフェクター細胞とし
て用い、そして1x105 THP-1-GFPをターゲット細胞として用いた。MV4
-11細胞殺細胞アッセイでは、9:1の比で、9x105新鮮単離ヒト汎T細胞をエフ
ェクター細胞として用い、そして1x105 MV4-11-GFPをターゲット細胞と
して用いた。ヒト汎T細胞、THP-1-GFPまたはMV4-11-GFP細胞、および増加する濃度のIO-202またはアイソタイプ対照ヒトIgG1(BioXcellカタログ番号BE0297)を、総量200μL中、RPMI 1640(Gibcoカタログ番号61870-036)+10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS;Gibcoカタログ番号10082-147)中、U型96ウェルプレート中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。インキュベーション終了時、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD;BD Pharmingenカタログ番号559925)を細胞に添加し、そしてFACS Celestaによって100μLの細胞を獲得し、そしてGFP陽性細胞の割合を測定した。Flowjoソフトウェア(Flowjo LLC)を用いて、フローサイトメトリーデータを分析し、そして細胞傷害性を:細胞傷害性パーセント=100-([T/NT]x100)、式中、TおよびNTはそれぞれ、試験抗体を含みまたは含まずに処理したGFP+細胞の割合である、として計算した。
[00409]FACSに基づくアプローチを用いて、LILRB4/CD3二重特異性抗体がT細胞によるターゲット細胞殺細胞を仲介する能力を決定した。THP-1およ
びMV4-11細胞のin vitro細胞傷害性:ヒトAMP細胞株THP-1およびMV-4-11細胞を操作して緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現させた。Stanford Blood Centerによって収集された健康なドナーからヒト・バフィーコートを得た。Ficoll Paque Plus(GE Healthcareカタログ番号17-1440-03)密度勾配細胞分離によって、バフィーコートからヒト末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。ヒト汎T細胞単離キット(Miltenyi Biotecカタログ番号130-096-535)を用いて、汎T細胞をPBMCからさらに単離した。5:1の比で、5x105新鮮単離ヒト汎T細胞をエフェクター細胞とし
て用い、そして1x105 THP-1-GFPをターゲット細胞として用いた。MV4
-11細胞殺細胞アッセイでは、9:1の比で、9x105新鮮単離ヒト汎T細胞をエフ
ェクター細胞として用い、そして1x105 MV4-11-GFPをターゲット細胞と
して用いた。ヒト汎T細胞、THP-1-GFPまたはMV4-11-GFP細胞、および増加する濃度のIO-202またはアイソタイプ対照ヒトIgG1(BioXcellカタログ番号BE0297)を、総量200μL中、RPMI 1640(Gibcoカタログ番号61870-036)+10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS;Gibcoカタログ番号10082-147)中、U型96ウェルプレート中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。インキュベーション終了時、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD;BD Pharmingenカタログ番号559925)を細胞に添加し、そしてFACS Celestaによって100μLの細胞を獲得し、そしてGFP陽性細胞の割合を測定した。Flowjoソフトウェア(Flowjo LLC)を用いて、フローサイトメトリーデータを分析し、そして細胞傷害性を:細胞傷害性パーセント=100-([T/NT]x100)、式中、TおよびNTはそれぞれ、試験抗体を含みまたは含まずに処理したGFP+細胞の割合である、として計算した。
[00410]ヒト正常単球の自己殺細胞:1x106のPBMCおよび増加する濃度
のLILRB4/CD3二重特異性抗体または対照を、U型96ウェルプレート中、200μL総量で、RPMI+10%熱不活化FBSおよび50ng/mlのIL-2(R&D systemsカタログ番号202-IL/CF)中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。増加する濃度のリツキシマブ(Biogen/Genentech)とインキュベーションしたPBMCをアッセイ対照として用いた。インキュベーション終了後、細胞を洗浄し、そして5μLのFc受容体ブロッカー(10mg/mLのヒト免疫グロブリンG[IgG]、Sigma Aldrichカタログ番号I4506)と室温で10分間インキュベーションした後、100μLのBD Biosciencesの蛍光コンジュゲート化CD14(クローンM5E2、カタログ番号555397)およびCD19(クローンHIB19、カタログ番号555415)と氷上で30分間インキュベーションした。単球はCD14陽性細胞として同定される一方、B細胞はCD19陽性細胞として同定された。
のLILRB4/CD3二重特異性抗体または対照を、U型96ウェルプレート中、200μL総量で、RPMI+10%熱不活化FBSおよび50ng/mlのIL-2(R&D systemsカタログ番号202-IL/CF)中で混合し、そして37℃で48時間インキュベーションした。増加する濃度のリツキシマブ(Biogen/Genentech)とインキュベーションしたPBMCをアッセイ対照として用いた。インキュベーション終了後、細胞を洗浄し、そして5μLのFc受容体ブロッカー(10mg/mLのヒト免疫グロブリンG[IgG]、Sigma Aldrichカタログ番号I4506)と室温で10分間インキュベーションした後、100μLのBD Biosciencesの蛍光コンジュゲート化CD14(クローンM5E2、カタログ番号555397)およびCD19(クローンHIB19、カタログ番号555415)と氷上で30分間インキュベーションした。単球はCD14陽性細胞として同定される一方、B細胞はCD19陽性細胞として同定された。
[00411]図29A~29Bに示すように、異なる抗LILRB4単一特異性および二重特異性抗体に渡って、単球およびTHP-1間で、同様の結合アフィニティ傾向が観察された。図30A~30Bに示すように、単球およびTHP-1-luc-GFP細胞に対する二重特異性LILRB4/CD3抗体のT細胞仲介性細胞傷害性が観察される。図31A~31Bに示すように、LILRB4/CD3二重特異性抗体による単球の自己殺細胞(図31A)および対照としてのリツキサンによるB細胞の自己殺細胞(図31B)を観察した。
[00412]非線形シグモイド用量反応曲線適合を用い、Prism GraphPadソフトウェアによって、殺細胞曲線作成およびEC50計算を行った。平均±SDをExcelによって計算した。結果を表15および16に報告する。
[00413]表15. 第一世代二重特異性抗体のT細胞細胞傷害性
*概算EC50
**EC50は正確には測定不能である;4-3ab、4ab-3、および44-3abは、4ab4ab-3、43ab-4、および4ab3-4abよりもより弱い強度を有する。
**EC50は正確には測定不能である;4-3ab、4ab-3、および44-3abは、4ab4ab-3、43ab-4、および4ab3-4abよりもより弱い強度を有する。
[00414]表16. 第二世代二重特異性抗体のT細胞細胞傷害性
[00415]表面プラズモン共鳴(Biacore)
[00416]組換えCD3e-CD3dヘテロ二量体タンパク質(Acro Biosystems)またはLILRB4組換えタンパク質(Sino Biological)に対する第一世代二重特異性抗体の結合アフィニティを、Biacore 8K装置を用いた表面プラズモン共鳴によって測定した。簡潔には、標準プロトコルにしたがって、EDCおよびNHSで、CD3e-CD3dまたはLILRB4タンパク質をCM5チップ上に固定した。次いで、二重特異性抗体分析物を、それぞれ、LILRB4およびCD3e-CD3dに関して、1xHBX-EP+(10mM HEPES、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05%Tween20、pH7.4)中、6つの濃度(1.25、2.5、5、10、20、および40nM)または7つの濃度(20、2.
5、5、10、20、40、および80nM)で注入した。再生緩衝液として、10mMグリシンpH1.5を用いてチップを再生した。参照チャネルFc1および緩衝液チャネルのセンソグラムを試験センソグラムから減じ、そして1:1結合モデルによって実験データを適合させた。アフィニティに関しては、表17を参照されたい。
[00416]組換えCD3e-CD3dヘテロ二量体タンパク質(Acro Biosystems)またはLILRB4組換えタンパク質(Sino Biological)に対する第一世代二重特異性抗体の結合アフィニティを、Biacore 8K装置を用いた表面プラズモン共鳴によって測定した。簡潔には、標準プロトコルにしたがって、EDCおよびNHSで、CD3e-CD3dまたはLILRB4タンパク質をCM5チップ上に固定した。次いで、二重特異性抗体分析物を、それぞれ、LILRB4およびCD3e-CD3dに関して、1xHBX-EP+(10mM HEPES、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05%Tween20、pH7.4)中、6つの濃度(1.25、2.5、5、10、20、および40nM)または7つの濃度(20、2.
5、5、10、20、40、および80nM)で注入した。再生緩衝液として、10mMグリシンpH1.5を用いてチップを再生した。参照チャネルFc1および緩衝液チャネルのセンソグラムを試験センソグラムから減じ、そして1:1結合モデルによって実験データを適合させた。アフィニティに関しては、表17を参照されたい。
[00417]表17. 組換えタンパク質および細胞に対する第一世代二重特異性抗体のアフィニティ
[00418]Bio-Layerインターフェロメトリー(Gator Bio)
[00419]Gator Bioの機器を用いて、Bio-Layerインターフェロメトリー(BLI)によって、組換えヒトCD3e(Acro、カタログ番号CDE-H5223)、cyno CD3e(Acro、カタログ番号CDE-C5226)、ヒトLILRB4(Sino Biological、カタログ番号16742-H08H)、およびcyno LILRB4(Acro、カタログ番号CDK-C5227)に対して、第二世代二重特異性抗体の結合アフィニティを測定した。5μg/mL装填の固定抗ヒトFc抗体(HFC)プローブ(Gator Bio、カタログ番号PL168-160003)を用いて、二重特異性抗体を捕捉した。それぞれ、ヒトCD3e、cyno
CD3e、ヒトLILRB4、およびcyno LILRB4に関して、6つの濃度(0.6~159nM、0.7~164nM、0.8~200nM、および2.5~595nM)を用いて、結合アフィニティを測定した。Gatorのデータ分析ソフトウェア1.6.1.1203で、1:1適合モデル(Global Fit)を用いて結合アフィニティ定数を決定し、そして比、Kdis/Konを用いて、KDを計算した。アフィニティに関しては表18を参照されたい。
[00419]Gator Bioの機器を用いて、Bio-Layerインターフェロメトリー(BLI)によって、組換えヒトCD3e(Acro、カタログ番号CDE-H5223)、cyno CD3e(Acro、カタログ番号CDE-C5226)、ヒトLILRB4(Sino Biological、カタログ番号16742-H08H)、およびcyno LILRB4(Acro、カタログ番号CDK-C5227)に対して、第二世代二重特異性抗体の結合アフィニティを測定した。5μg/mL装填の固定抗ヒトFc抗体(HFC)プローブ(Gator Bio、カタログ番号PL168-160003)を用いて、二重特異性抗体を捕捉した。それぞれ、ヒトCD3e、cyno
CD3e、ヒトLILRB4、およびcyno LILRB4に関して、6つの濃度(0.6~159nM、0.7~164nM、0.8~200nM、および2.5~595nM)を用いて、結合アフィニティを測定した。Gatorのデータ分析ソフトウェア1.6.1.1203で、1:1適合モデル(Global Fit)を用いて結合アフィニティ定数を決定し、そして比、Kdis/Konを用いて、KDを計算した。アフィニティに関しては表18を参照されたい。
[00420]表18. 組換えタンパク質および細胞に対する第二世代二重特異性抗体のアフィニティ
[00421]フローサイトメトリー
[00422]CD3またはLILRB4に対する第一世代および第二世代二重特異性抗体の結合を、Jurkat細胞またはTHP-1細胞上で、FACSによって測定した。THP-1細胞への二重特異性抗体の結合を測定するため、THP-1細胞をまず、100万細胞あたり10μgのヒトFcブロッカー(BD Pharmingenカタログ番号564220)と室温で10分間インキュベーションし、その後、連続希釈二重特異性抗体と氷上で30分間インキュベーションした。BSA染色緩衝液(BD Pharmingenカタログ番号554657)で細胞を2回洗浄し、そして5μg/mLの二次Alexa647コンジュゲート化抗ヒトIgG Fcモノクローナル抗体(Biolegendカタログ番号409306)と氷上で30分間インキュベーションした。最後の洗浄後、7-AADを適用して死んだ細胞を排除した。Jurkat細胞に対する第一世代二重特異性抗体の結合を測定するため、各二重特異性抗体を、1%BSAを含む緩衝液中で希釈し(5倍希釈シリーズ、400nMが最高濃度)、そして細胞と4℃で30分間インキュベーションした。次いで、二重特異性抗体を、5μg/mLのAlexa647抗ヒトIgG Fcで、4℃で0.5時間染色した後、分析した。CD3に関する結合は、アイソタイプ対照に比較して該細胞上で明らかに観察されたが、結合曲線がプラトーに到達しなかったため、EC50は計算できないか、または概算のみ可能であった。EC50値に関しては、表17および18を参照されたい。
[00422]CD3またはLILRB4に対する第一世代および第二世代二重特異性抗体の結合を、Jurkat細胞またはTHP-1細胞上で、FACSによって測定した。THP-1細胞への二重特異性抗体の結合を測定するため、THP-1細胞をまず、100万細胞あたり10μgのヒトFcブロッカー(BD Pharmingenカタログ番号564220)と室温で10分間インキュベーションし、その後、連続希釈二重特異性抗体と氷上で30分間インキュベーションした。BSA染色緩衝液(BD Pharmingenカタログ番号554657)で細胞を2回洗浄し、そして5μg/mLの二次Alexa647コンジュゲート化抗ヒトIgG Fcモノクローナル抗体(Biolegendカタログ番号409306)と氷上で30分間インキュベーションした。最後の洗浄後、7-AADを適用して死んだ細胞を排除した。Jurkat細胞に対する第一世代二重特異性抗体の結合を測定するため、各二重特異性抗体を、1%BSAを含む緩衝液中で希釈し(5倍希釈シリーズ、400nMが最高濃度)、そして細胞と4℃で30分間インキュベーションした。次いで、二重特異性抗体を、5μg/mLのAlexa647抗ヒトIgG Fcで、4℃で0.5時間染色した後、分析した。CD3に関する結合は、アイソタイプ対照に比較して該細胞上で明らかに観察されたが、結合曲線がプラトーに到達しなかったため、EC50は計算できないか、または概算のみ可能であった。EC50値に関しては、表17および18を参照されたい。
実施例6
[00423]本実施例は、H7K3m5の重鎖および軽鎖可変領域配列に基づくCARタンパク質を発現する、CAR-T細胞の生成を例示する。
[00423]本実施例は、H7K3m5の重鎖および軽鎖可変領域配列に基づくCARタンパク質を発現する、CAR-T細胞の生成を例示する。
[00424]フローサイトメトリーを用いて、ヒト初代単球およびヒト白血病細胞THP-1に対する結合に関して、抗LILRB4モノクローナル抗体H7K3m5由来の一本鎖Fv(scFv)の2つの異なる立体配置を試験した。図32に示すように、VlVh立体配置はH7K3m5としての結合アフィニティを維持する一方、VhVl立体配置は、ある程度の結合アフィニティを失った。したがって、VlVhをCAR構築物のために選択する。
[00425]図33に例示するように、抗LILRB4 CARタンパク質を発現するためのDNA構築物は、CD3ゼータ活性化ドメインを含む、CD28または4-1BB共刺激ドメインを含有する第二世代CAR構築物である。scFvは、抗LILRB4モノクローナル抗体H7K3m5由来である。5’および3’相同アームは、TRAC遺伝子(gRNA設計に基づく)中のCas9 DNA切断部位の上流および下流の相同配
列である。プロモーターおよびリーダーペプチドは、遺伝子発現および細胞外転位置に必要な要素である。ここで、本発明者らは、scFvの発現を制御するためにJeTプロモーターを用いた(Eyquem Jら Nature (2017) 543:113-117)。転写物安定性および翻訳を改善するために、SV40ポリAテールを含めた。
列である。プロモーターおよびリーダーペプチドは、遺伝子発現および細胞外転位置に必要な要素である。ここで、本発明者らは、scFvの発現を制御するためにJeTプロモーターを用いた(Eyquem Jら Nature (2017) 543:113-117)。転写物安定性および翻訳を改善するために、SV40ポリAテールを含めた。
[00426]TRACの第一エクソンの5’端をターゲティングするガイドRNAを含み、そして相同組換えに基づくノックインのためのDNA構築物と共に供給される、CRISPR-Cas9 RNP複合体で、ヒト初代T細胞をトランスフェクションした。TCRアルファをノックアウトした後、IL-2 300IU/mlを含み、そして抗CD3/28が添加されていない完全Optimizer培地中で細胞を増殖させた。トランスフェクション後、細胞を培養中で2週間増殖させた。LILRB4-Fc融合タンパク質(ACRObiosystems CDK-H5259)および抗Fc抗体(Biolegend B278652)に結合することによって、抗LILRB4 CAR-T細胞を同定した。内因性TCRアルファ(TRAC)遺伝子座のノックアウトの成功(KO)を、抗CD3染色(抗CD3 PE、BD 555333)によって測定した。図34に示すように、抗LILRB4 CAR-T細胞の効率的な生成が確認された。
[00427]図35に示すように、TCRアルファ(TRAC)不活性化T細胞(KO)および抗LILRB4 CAR(または対照CAR)ノックインT細胞は、in vitroで、細胞増殖および拡大を経る。抗LILRB4 CAR-T細胞は、対照CAR-T細胞に比較して、有意により高い倍増殖を有した。
[00428]CAR-T培養の抗原依存性活性化を試験するため、1μg/ml組換え対照抗原またはLILRB4抗原を、PBS緩衝液中、96ウェルプレート上に一晩コーティングした。プレートをPBS緩衝液で2回洗浄した。培地(いかなるサイトカインの添加も含まない)中の1X105 CAR-T細胞を各ウェルに添加し、そして72時
間インキュベーションした。Luminexアッセイによるサイトカイン放出測定のため、細胞培養上清を収集した。図36A~36Hに示すように、抗LILRB4 CAR-T細胞によるサイトカインIL-8、IFNγ、IL-10、IL-1ra、IL-2、IL-6、TNFαおよびIL1アルファの放出は、LILRB4の存在に依存する。
間インキュベーションした。Luminexアッセイによるサイトカイン放出測定のため、細胞培養上清を収集した。図36A~36Hに示すように、抗LILRB4 CAR-T細胞によるサイトカインIL-8、IFNγ、IL-10、IL-1ra、IL-2、IL-6、TNFαおよびIL1アルファの放出は、LILRB4の存在に依存する。
[00429]図37A~37Cは、2週間の増殖後のCAR-T細胞の特徴付けを示す。液体窒素保存中の凍結CAR-T細胞を融解し、そしてフローサイトメトリー分析前に2~3日間培養中に維持した。用いた抗体は、抗CD8 APC Cy7(BD561945)、抗PD1 PE(BD560908)、抗TIM3 BV421(BD565562)であった。LILRB4-Fc融合タンパク質(ACRObiosystems
CDK-H5259)および抗Fc抗体(Biolegend B278652)への結合によって、LILRB4 CAR-T細胞を同定した。図37Aに示すように、抗LILRB4_CD28の発現は、CD8+ T細胞の割合をわずかに減少させ(61.8%から41.8%)、そして細胞上のPD-1およびTIM3の発現を実質的に変化させなかった。図37Bに示すように、抗LILRB4_4-1BBの発現は、CD8+ T細胞の割合を48.7%から3.61%に減少させ、そしてPD-1の発現を増加させた。図37Cに示すように、CAR構築物が挿入されるTRAC遺伝子座でのノックアウト(KO)TCRアルファ発現は、CD8+ T細胞の割合、あるいはPD-1またはTIM3の発現を実質的に変化させなかった。
CDK-H5259)および抗Fc抗体(Biolegend B278652)への結合によって、LILRB4 CAR-T細胞を同定した。図37Aに示すように、抗LILRB4_CD28の発現は、CD8+ T細胞の割合をわずかに減少させ(61.8%から41.8%)、そして細胞上のPD-1およびTIM3の発現を実質的に変化させなかった。図37Bに示すように、抗LILRB4_4-1BBの発現は、CD8+ T細胞の割合を48.7%から3.61%に減少させ、そしてPD-1の発現を増加させた。図37Cに示すように、CAR構築物が挿入されるTRAC遺伝子座でのノックアウト(KO)TCRアルファ発現は、CD8+ T細胞の割合、あるいはPD-1またはTIM3の発現を実質的に変化させなかった。
[00430]抗LILRB4 CAR-T細胞の細胞傷害性を試験するため、CHO
K1 RB4細胞を異なる密度で(6X104、2X104または7X103)12時間
植え付け、1X105 CAR-T細胞を添加し、そして上清CAR-T細胞を除去し、
そしてプレートをPBSで2回洗浄することによって、細胞傷害性を測定した。Prom
ega CTG2.0発光キットによって、総生存接着CHO K1 RB4細胞を測定し、そして各条件の発光シグナルを、同じE:T比で活性化されたT細胞対照で割ることによって、%細胞傷害性を計算した。図38に示すように、抗LILRB4 CAR-T細胞(44)はCHO K1 RB4細胞を殺したが、抗CD19 CAR-T細胞(94)は殺さなかった。
K1 RB4細胞を異なる密度で(6X104、2X104または7X103)12時間
植え付け、1X105 CAR-T細胞を添加し、そして上清CAR-T細胞を除去し、
そしてプレートをPBSで2回洗浄することによって、細胞傷害性を測定した。Prom
ega CTG2.0発光キットによって、総生存接着CHO K1 RB4細胞を測定し、そして各条件の発光シグナルを、同じE:T比で活性化されたT細胞対照で割ることによって、%細胞傷害性を計算した。図38に示すように、抗LILRB4 CAR-T細胞(44)はCHO K1 RB4細胞を殺したが、抗CD19 CAR-T細胞(94)は殺さなかった。
実施例7
[00431]本実施例は、第1相、ヒトでの最初の臨床試験の設計を示す。
[00432]図39Aに示すように、抗LILRB4の2週間の単独療法導入(「ウィンドウ」)を含む「ウィンドウ」設計は、単独療法として、LILRB4を特異的にターゲティングするモノクローナル抗体の影響の研究を可能にする。
[00431]本実施例は、第1相、ヒトでの最初の臨床試験の設計を示す。
[00432]図39Aに示すように、抗LILRB4の2週間の単独療法導入(「ウィンドウ」)を含む「ウィンドウ」設計は、単独療法として、LILRB4を特異的にターゲティングするモノクローナル抗体の影響の研究を可能にする。
[00433]パート1A単独療法増大期(第1日に単一用量)中、患者を抗LILRB4単独療法の増加する用量の連続コホートに登録する。パート1Aの目的は、抗LILRB4単独療法(MTD1)のMTDを決定することである。処置の最初の14日間(アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4の最初の用量の前)、すなわち抗LILRB4の最初の用量間隔に、MTD1のDLTを評価する。最初の用量増大は、加速滴定設定で始まり、その後、3+3設計を用いる標準増大期が続く。パート1には、再発性および/または難治性骨髄単球性(M4)および単球性/単芽球性(M5)AML患者および慢性骨髄単球性白血病(CMML)患者の両方が含まれるであろう。
[00434]パート1B中(第15日に開始)、パート1A中でDLTを伴わない患者には、標準用量のアザシチジン(75mg/m2皮下、28日ごとに7日間)と組み合
わせた、パート1Aで投与されたものと同じ用量の抗LILRB4が投与される。アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4のMTD(MTD2)は、28日間のDLTウィンドウで決定され、このウィンドウは14日間の単独療法および14日間の組み合わせ治療からなる。
わせた、パート1Aで投与されたものと同じ用量の抗LILRB4が投与される。アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4のMTD(MTD2)は、28日間のDLTウィンドウで決定され、このウィンドウは14日間の単独療法および14日間の組み合わせ治療からなる。
[00435]パート1の全体のDLT期間(パート1Aおよびパート1Bを合わせたもの)は、28日間である。これは、単独療法DLTに関する最初の14日間、および組み合わせ療法DLTに関する最後の28日間(アザシチジンの添加を伴う)を含む、42日間に容易に変化可能であった。
[00436]続くサイクルは、アザシチジンと組み合わせた抗LILRB4であろう。
[00437]図39Bおよび図39Cに示すように、抗LILRB4+アザシチジンの組み合わせに関するMTDおよび/またはRP2Dが同定され、そして安全審査委員会(SRC)によって認可が与えられたならば、2つの拡大アーム(図39Bおよび図39C)の一方への登録が、再発性および/または難治性単芽球性/単球性白血病患者において開始されるであろう。
[00437]図39Bおよび図39Cに示すように、抗LILRB4+アザシチジンの組み合わせに関するMTDおよび/またはRP2Dが同定され、そして安全審査委員会(SRC)によって認可が与えられたならば、2つの拡大アーム(図39Bおよび図39C)の一方への登録が、再発性および/または難治性単芽球性/単球性白血病患者において開始されるであろう。
[00438]図39Bに示すように、この研究は、単球性分化を伴う再発性/難治性AML患者における単独療法コホート抗LILRB4を登録するであろう。図39Bはまた、設計された「ウィンドウ」が認可されなかった場合のヒトでの最初の第1相臨床試験の設計でもありうる。
[00439]図39Cに示すように、この研究は、単球性分化を伴う再発性/難治性AML患者における抗LILRB4+アザシチジンの組み合わせコホートを登録するであろう。
[00440]図39Dに示すように、この研究は、単球性分化を伴う再発性/難治性AML患者における、および単球性分化を伴う新規診断AML患者における、抗LILRB4+アザシチジン+ベネトクラックスの組み合わせコホートを登録するであろう。
[00441]本明細書に開示し、そして請求する組成物および方法はすべて、本開示を踏まえて、過度の実験を伴わずに作製し、そして実行することが可能である。本発明の組成物および方法は、好ましい態様に関して記載されてきているが、本発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書記載の方法および方法の工程または工程の順序に、変動を適用してもよいことが当業者には明らかであろう。より具体的には、化学的および生理学的の両方で関連する特定の剤は、本明細書記載の剤に関して置換可能である一方、同じまたは類似の結果が達成されることが明らかであろう。当業者に明らかであるこうした類似の置換および修飾は、付随する請求項によって定義されるような本発明の精神、範囲および概念内にあると見なされる。
関連出願に対するクロスリファレンス
[001]本出願は、2020年3月12日に提出された米国仮特許出願第62/988,892号に優先権を主張し、該文献の開示は本明細書に援用される。
配列表
[002]150,794バイト(Microsoft Windowsによって測定されるとおり)であり、そして2021年3月12日に作成された、「066564-8013WO01_ST25」と称されるファイルに含まれる配列表は、電子投稿によって本明細書と共に提出され、そして本明細書に援用される。
発明の分野
[003]本開示は、一般的に、医学、腫瘍学、および免疫学の分野に関する。より具体的には、本開示は、LILRB4に結合する抗体に関する。
[001]本出願は、2020年3月12日に提出された米国仮特許出願第62/988,892号に優先権を主張し、該文献の開示は本明細書に援用される。
配列表
[002]150,794バイト(Microsoft Windowsによって測定されるとおり)であり、そして2021年3月12日に作成された、「066564-8013WO01_ST25」と称されるファイルに含まれる配列表は、電子投稿によって本明細書と共に提出され、そして本明細書に援用される。
発明の分野
[003]本開示は、一般的に、医学、腫瘍学、および免疫学の分野に関する。より具体的には、本開示は、LILRB4に結合する抗体に関する。
Claims (79)
- a)配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(HC-CDR)1、配列番号6のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびに
b)アミノ酸残基NSで突然変異を含む配列番号8のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(LC-CDR)1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域
を含む、単離抗LILRB4抗体またはその抗原結合断片。 - LC-CDR1が配列番号28のアミノ酸配列を有する、請求項1の抗体またはその抗原結合断片。
- 重鎖可変領域が、配列番号1に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有し;そして軽鎖可変領域が、配列番号27に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有する、請求項1の抗体またはその抗原結合断片。
- 重鎖可変領域が、配列番号1のアミノ酸配列を有し、そして軽鎖可変領域が、配列番号27のアミノ酸配列を有する、請求項1の抗体またはその抗原結合断片。
- 免疫グロブリン定常領域、任意選択でIgGの定常領域、または任意選択でヒトIgGの定常領域をさらに含む、先行する請求項いずれかの抗体またはその抗原結合断片。
- ヒト化されている、先行する請求項いずれかの抗体またはその抗原結合断片。
- ラクダ化(camelized)単一ドメイン抗体、ディアボディ、scFv、scFv二量体、BsFv、dsFv、(dsFv)2、dsFv-dsFv’、Fv断片、F
ab、Fab’、F(ab’)2、二重特異性抗体、dsディアボディ、ナノボディ、ド
メイン抗体、または二価抗体である、先行する請求項いずれかの抗体またはその抗原結合断片。 - LILRB4およびCD3に対する二重特異性抗体である、請求項7の抗体またはその抗原結合断片。
- 1つまたはそれより多いコンジュゲート部分に連結されている、先行する請求項いずれかの抗体またはその抗原結合断片。
- コンジュゲート部分が、クリアランス修飾剤、毒素、検出可能標識、化学療法剤、サイトカイン、または精製部分を含む、請求項9の抗体またはその抗原結合断片。
- 先行する請求項いずれかの抗体またはその抗原結合断片、および薬学的に許容されうるキャリアーを含む、薬学的組成物。
- 請求項1~10の抗体またはその抗原結合断片をコードする、単離ポリヌクレオチド。
- 請求項12の単離ポリヌクレオチドを含む、ベクター。
- 請求項13のベクターを含む、宿主細胞。
- 請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片を発現させる方法であって、
請求項14の宿主細胞を、請求項13のベクターが発現される条件下で培養する工程を含む、前記方法。 - 被験体において、癌を治療するかまたはその影響を改善する方法であって、被験体に、療法的有効量の請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片あるいは請求項11の薬学的組成物を投与する工程を含む、前記方法。
- 癌が、副腎癌、骨癌、脳癌、乳癌、結腸直腸癌、食道癌、目の癌、胃癌、頭頸部癌、腎癌、肝臓癌、肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺胞細胞肺癌、中皮腫、頭頸部癌、扁平上皮癌、黒色腫、口腔癌、卵巣癌、子宮頸癌、陰茎癌、前立腺癌、膵臓癌、皮膚癌、肉腫、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、膣癌からなる群より選択される、請求項16の方法。
- 癌が免疫抑制微小環境を有し、そして抗体またはその抗原結合断片が少なくとも1つの骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)を殺す、請求項16の方法。
- 癌が、リンパ腫、リンパ球性白血病、ホジキン病、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ球性/リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物、および慢性骨髄単球性白血病(CMML)からなる群より選択される、請求項16の方法。
- 被験体がヒトである、請求項16~19のいずれかの方法。
- 抗体またはその抗原結合断片が、静脈内、動脈内、腫瘍内、または皮下投与される、請求項16~20のいずれかの方法。
- トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン・トポイソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ダウノルビシン、ヌクレオシド代謝阻害剤、シタラビン、低メチル化剤、低用量シタラビン(LDAC)、ダウノルビシンおよびシタラビンの組み合わせ、注射用ダウノルビシンおよびシタラビン・リポソーム、Vyxeos(登録商標)、アザシチジン、Vidaza(登録商標)、デシタビン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ヒ素、亜ヒ酸、ヒスタミン二塩酸塩、Ceplene(登録商標)、インターロイキン-2、アルデスロイキン、Proleukin(登録商標)、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、Mylotarg(登録商標)、FLT-3阻害剤、ミドスタウリン、Rydapt(登録商標)、クロファラビン、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、デシタビン、IDH1阻害剤、イボシデニブ、Tibsovo(登録商標)、IDH2阻害剤、エナシデニブ、Idhifa(登録商標)、スムーズンド(SMO)阻害剤、グラスデギブ、アルギナーゼ阻害剤、IDO阻害剤、エパカドスタット、BCL-2阻害剤、ベネトクラックス、Venclexta(登録商標)、白金複合体誘導体、オキサリプラチン、キナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、BTK阻害剤、イブルチニブ、IMBRUVICA(登録商標)、アカラブルチニブ、CALQUENCE(登録商標)、ザヌブルチニブ、PD-1抗体、PD-L1抗体、CTLA-4抗体、LAG3抗体、ICOS抗体、TIGIT抗体、TIM3抗体、CD40抗体、4-1BB抗体、CD47抗体、SIRP1α抗体または融合タンパク質、E-セレクチンのアンタゴニスト、腫瘍抗原に結合する抗体、T細胞表面マーカーに結合する抗体、骨髄細胞またはNK細胞表面マーカーに結合する抗体、アルキル化剤、ニトロソウレア剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、植物由来のアルカロイド、ホルモン療法薬剤、ホルモンアンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、およびP-糖タンパク質阻害剤からなる群より選択される1つまたはそれより多い薬剤を投与する工程をさらに含む、請求項16~21のいずれかの方法。
- 被験体における自己免疫または炎症性疾患を治療するかまたは改善するための方法であ
って、被験体に、療法的有効量の請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片、あるいは請求項11の薬学的組成物を投与する工程を含む、前記方法。 - 自己免疫または炎症性疾患が、後天性免疫不全症候群(AIDS)、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、自己免疫内耳病(AIED)、自己免疫リンパ増殖性症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、心筋症、セリアック病-疱疹状皮膚炎、慢性疲労免疫機能不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素病、CREST症候群、クローン病、デゴス病、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症-線維筋炎、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性慢性関節炎(スティル病)、若年性関節リウマチ、メニエール病、混合結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、全身性強皮症、進行性全身性硬化症(PSS)、全身性硬化症(SS)、シェーグレン症候群、全身硬直症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸粘膜炎症、大腸炎関連消耗性疾患、ブドウ膜炎、白斑およびウェゲナー肉芽腫症、アルツハイマー病、喘息、アトピー性アレルギー、アレルギー、アテローム性動脈硬化症、気管支喘息、湿疹、糸球体腎炎、移植片対宿主病、溶血性貧血、変形性関節症、敗血症、脳卒中、組織および臓器移植、血管炎、糖尿病性網膜症、人工呼吸器誘発肺傷害、ウイルス感染および自己免疫糖尿病からなる群より選択される、請求項23の方法。
- 被験体において細胞を殺す方法であって、請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片を被験体に投与する工程を含む、前記方法。
- 細胞が、単球、形質細胞様樹状細胞(pDC)、マクロファージ、骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)、単球由来マクロファージ、単球由来樹状細胞、または癌性細胞である、請求項25の方法。
- 細胞が抗原提示機能を有する、請求項25の方法。
- 細胞が、細胞表面上に発現されたLILRB4タンパク質を少なくとも2,000、少なくとも50,000、少なくとも100,000または少なくとも150,000コピー有する、請求項25の方法。
- 細胞が、抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)または抗体依存性細胞性食作用(ADCP)を通じて殺される、請求項25の方法。
- 細胞がT細胞細胞傷害性を通じて殺される、請求項25の方法。
- T細胞を、請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片と接触させる工程を含む、T細胞を活性化する方法。
- T細胞を、癌性細胞の存在下で、請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片と接触させる工程を含む、T細胞を活性化する方法。
- 癌性細胞が抗原提示活性を増加させる、請求項32の方法。
- T細胞がin vitroで培養される、請求項31~32の方法。
- 試料または被験体において、癌細胞または癌幹細胞を検出する方法であって:
(a)被験体または被験体由来の試料を、請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片と接触させ;そして
(b)前記被験体または試料における癌細胞または癌幹細胞への前記抗体の結合を検出する
工程を含む、前記方法。 - 試料が体液または生検である、請求項35の方法。
- 試料が、血液、痰、涙、唾液、粘液、血清、尿または糞便である、請求項35の方法。
- 検出が、免疫組織化学、フローサイトメトリーまたはFACS、イムノアッセイ(ELISA、RIA等を含む)またはウェスタンブロットを含む、請求項35の方法。
- 工程(a)および(b)を二回目にまたはさらに行って、そして一回目に比較した際の検出レベルの変化を決定する工程をさらに含む、請求項35の方法。
- 被験体において癌を治療するための薬剤の製造における、請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片の使用。
- LILRB4を検出する際に有用な、請求項1~10のいずれかの抗体またはその抗原結合断片を含む、キット。
- キメラ抗原受容体(CAR)タンパク質であって:
a)配列番号5のアミノ酸配列を有するHC-CDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するHC-CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するHC-CDR3を含む、重鎖可変領域;ならびに
b)アミノ酸残基NSで突然変異を含む配列番号8のアミノ酸配列を有するLC-CDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有するLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有するLC-CDR3を含む、軽鎖可変領域
を含む、前記CARタンパク質。 - LC-CDR1が配列番号28のアミノ酸配列を有する、請求項42のCARタンパク質。
- 重鎖可変領域が、配列番号1に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有し;そして軽鎖可変領域が、配列番号27に少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を有する、請求項42のCARタンパク質。
- 重鎖可変領域が、配列番号1のアミノ酸配列を有し;そして軽鎖可変領域が、配列番号27のアミノ酸配列を有する、請求項42のCARタンパク質。
- 配列番号66または68に、少なくとも85%、90%、95%または99%同一であるアミノ酸配列を有する一本鎖可変断片(scFv)を含む、請求項42のCARタンパク質。
- 配列番号66または68に同一であるアミノ酸配列を有するscFvを含む、請求項4
2のCARタンパク質。 - CD8α膜貫通ドメインまたはCD28膜貫通ドメインをさらに含む、請求項42のCARタンパク質。
- 4-1BB細胞内共刺激シグナル伝達ドメインまたはCD28細胞内共刺激シグナル伝達ドメインをさらに含む、請求項42のCARタンパク質。
- CD3ζ細胞内T細胞シグナル伝達ドメインをさらに含む、請求項42のCARタンパク質。
- 請求項42~50のいずれか一項記載のCARタンパク質をコードする、ポリヌクレオチド分子。
- 真核細胞において活性であるプロモーターをさらに含む、請求項51のポリヌクレオチド分子。
- 発現ベクターとしてさらに定義される、請求項51のポリヌクレオチド分子。
- 請求項51のポリヌクレオチド分子を含む、操作細胞。
- 細胞がT細胞、NK細胞またはマクロファージである、請求項54の細胞。
- 治療の必要がある被験体において、癌を治療するかまたは改善する方法であって、被験体に、請求項54または55にしたがった細胞の療法的有効量を含む細胞療法を投与する工程を含む、前記方法。
- 前記細胞療法が、癌部位に局在性に(local)、癌部位に局所に(regional)、または全身性に投与される、請求項56の方法。
- 前記ヒト被験体に、第二の癌療法を投与する工程をさらに含む、請求項57の方法。
- 前記の第二の癌療法が、化学療法、免疫療法、放射線療法、ホルモン療法または手術である、請求項58の方法。
- 前記の第二の癌療法が、細胞療法と同時に投与される、請求項58の方法。
- 前記の第二の癌療法が、細胞療法の前または後に投与される、請求項58の方法。
- 前記ヒト被験体に、請求項54または55に記載の1つまたはそれより多い細胞の有効量の第二の投与を投与する工程をさらに含む、請求項57の方法。
- 前記癌が転移性、再発性または薬剤耐性癌である、請求項56の方法。
- 前記癌がAMLである、請求項56の方法。
- 前記癌が、プレB急性リンパ球性白血病(プレB ALL)、B細胞白血病、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物、および芽細胞性形質細胞様樹状細胞新生物(BPDCN)からなる群より選択される、請求項56の方法。
- 前記癌が乳癌、肺癌、膵臓癌、または前立腺癌である、請求項56の方法。
- 被験体において自己免疫または炎症性疾患を治療するかまたは改善するための方法であって、請求項54または55記載の細胞の療法的有効量を含む細胞療法を被験体に投与する工程を含む、前記方法。
- 自己免疫または炎症性疾患が、後天性免疫不全症候群(AIDS)、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、自己免疫内耳病(AIED)、自己免疫リンパ増殖性症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、心筋症、セリアック病-疱疹状皮膚炎、慢性疲労免疫機能不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素病、CREST症候群、クローン病、デゴス病、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症-線維筋炎、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性慢性関節炎(スティル病)、若年性関節リウマチ、メニエール病、混合結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、全身性強皮症、進行性全身性硬化症(PSS)、全身性硬化症(SS)、シェーグレン症候群、全身硬直症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸粘膜炎症、大腸炎関連消耗性疾患、ブドウ膜炎、白斑およびウェゲナー肉芽腫症、アルツハイマー病、喘息、アトピー性アレルギー、アレルギー、アテローム性動脈硬化症、気管支喘息、湿疹、糸球体腎炎、移植片対宿主病、溶血性貧血、変形性関節症、敗血症、脳卒中、組織および臓器移植、血管炎、糖尿病性網膜症、人工呼吸器誘発肺傷害、ウイルス感染および自己免疫糖尿病からなる群より選択される、請求項67の方法。
- LILRB4およびCD3に結合可能な、二重特異性抗体または抗原結合断片。
- (a)第一の軽鎖可変(VL)ドメインおよび第一の重鎖可変(VH)ドメインを含む、第一の抗原結合領域;ならびに
(b)第二のVLドメインおよび第二のVHドメインを含む、第二の抗原結合領域を含み、第一の抗原結合領域がLILRB4に結合可能であり、そして第二の抗原結合領域がCD3に結合可能であるか、またはその反対のものである
請求項69の二重特異性抗体または抗原結合断片。 - 第一のVLドメインおよび第一の重鎖可変ドメインが、それぞれ、定常ドメインの第一
の対に連結され、そして第二のVLドメインおよび第二のVHドメインが、それぞれ、定常ドメインの第二の対に連結される、請求項70の二重特異性抗体または抗原結合断片。 - (a)第一のVLドメインが第一の軽鎖定常(CL)ドメインに連結され、そして第一のVHドメインが第一の重鎖定常ドメイン1(CH1)に連結される、または
(b)第一のVLドメインが第一のCH1ドメインに連結され、そしてVHドメインが第
二のCLドメインに連結される
請求項71の二重特異性抗体またはその抗原結合断片。 - (a)第二のVLドメインが第二のCLドメインに連結され、そして第二のVHドメイン
が第二のCH1ドメインに連結される、または
(b)第二のVLドメインが第二のCH1ドメインに連結され、そして第二のVHドメイ
ンが第二のCLドメインに連結される、または
(c)第二のVLドメインがT細胞受容体(TCR)α鎖定常ドメインに連結され、そ
して第二のVHドメインがTCRβ鎖定常ドメインに連結される、または
(d)第二のVLドメインがTCRβ鎖定常ドメインに連結され、そして第二のVHドメインがTCRα鎖定常ドメインに連結される
請求項72の二重特異性抗体または抗原結合断片。 - TCRα鎖定常ドメインがS91A突然変異を有する、請求項73の二重特異性抗体または抗原結合断片。
- 第一の抗原結合領域および/または第二の抗原結合領域が、一本鎖可変断片(scFv)である、請求項70の二重特異性抗体または抗原結合断片。
- 第三のVLドメインおよび第三のVHドメインを含む第三の抗原結合領域をさらに含み、第三の抗原結合領域がLILRB4またはCD3に結合可能である、請求項70の二重特異性抗体または抗原結合断片。
- 第三のVLドメインおよび第三の重鎖可変ドメインが、それぞれ、定常ドメインの第一
の対に連結される、請求項76の二重特異性抗体または抗原結合断片。 - (a)第三のVLドメインが第三のCLドメインに連結され、そして第三のVHドメイン
が第三のCH1ドメインに連結される、または
(b)第三のVLドメインが第三のCH1ドメインに連結され、そして第三のVHドメイ
ンが第三のCLドメインに連結される、または
(c)第三のVLドメインが第二のTCRα鎖定常ドメインに連結され、そして第三の
VHドメインが第二のTCRβ鎖定常ドメインに連結される、または
(d)第三のVLドメインが第二のTCRβ鎖定常ドメインに連結され、そして第三の
VHドメインが第二のTCRα鎖定常ドメインに連結される
請求項77の二重特異性抗体または抗原結合断片。 - (a)配列番号5のアミノ酸配列を有する第一のHC-CDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有する第一のHC-CDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有する第一のHC-CDR3を含む、第一のVHドメイン;ならびに
(b)アミノ酸残基NSで突然変異を含む配列番号8のアミノ酸配列を有する第一のLC-CDR1、配列番号9のアミノ酸配列を有する第一のLC-CDR2、および配列番号10のアミノ酸配列を有する第一のLC-CDR3を含む、第一のVLドメイン
を含む、請求項70の二重特異性抗体または抗原結合断片。
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