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JP2025507889A - エクソンスキッピングのためのオリゴヌクレオチド組成物及びその方法 - Google Patents

エクソンスキッピングのためのオリゴヌクレオチド組成物及びその方法 Download PDF

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JP2025507889A
JP2025507889A JP2024552135A JP2024552135A JP2025507889A JP 2025507889 A JP2025507889 A JP 2025507889A JP 2024552135 A JP2024552135 A JP 2024552135A JP 2024552135 A JP2024552135 A JP 2024552135A JP 2025507889 A JP2025507889 A JP 2025507889A
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シェリー フー,シャオ
リスター レイク,スティーブン
アンジェロ パンザラ,マイケル
ダイアン ラモア,サラ
ハリソン ハート,アンドリュー
スー,ダンリン
アンドリュー ボーマン,キース
護 清水
アドゥダ,ヴィンセント
ロウション アラム,ムハンマッド
ロス,フィリップ
ガオ,ジャンシン
チャン,イーリン
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Abstract

とりわけ、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を含む様々な技術並びにそのようなオリゴヌクレオチド組成物を製造及び使用するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、様々な状態、障害又は疾患、例えばデュシェンヌ筋ジストロフィーを予防又は治療するのに有用な技術を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、各々が全体として参照により本明細書に組み込まれる、2022年3月2日に出願された米国仮特許出願第63/315,952号、2022年8月11日に出願された米国仮特許出願第63/397,221号、2022年11月10日に出願された米国仮特許出願第63/424,418号及び2022年12月19日に出願された米国仮特許出願第63/433,733号に対する優先権を主張する。
背景
筋ジストロフィー(MD)は、経時的な(増加性の)骨格筋の弱体化及び崩壊を引き起こすことが報告されている筋肉の状態、疾患又は障害の群である。状態、疾患又は障害は、主にいずれの筋肉が影響を受けるか、脱力の程度、症状が始まる時期及び症状の悪化の速さが異なる。多くのMD対象は、最終的に歩行できなくなる。多くの場合、筋ジストロフィーは、致死的である。一部の型は、中枢神経系を含む他の器官における問題とも関連する。いくつかの実施形態では、筋ジストロフィーは、デュシェンヌ(デュシェンヌ型)筋ジストロフィー(DMD)である。いくつかの実施形態では、筋ジストロフィーは、ベッカー(ベッカー型)筋ジストロフィー(BMD)である。
概要
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、オリゴヌクレオチドゴロジルセン及びビルトラルセンを含む、DMDのための治療を承認し、DMDを含む筋ジストロフィーを治療するためのさらなる技術がアンメットニーズのままである。とりわけ、本発明の時点では、承認されたオリゴヌクレオチド薬物の臨床的有用性は、確立されていない。
WVE-N531は、インビトロ及びマウスモデルにおけるエクソンスキッピング活性及びDMD機能回復を実証したオリゴヌクレオチド化合物である。構造的に、WVE-N531は、ゴロジルセン及びビルトラルセンと異なる型のオリゴヌクレオチドに属する。例えば、ゴロジルセン及びビルトラルセンの両方がホスホロジアミダートモルホリノオリゴマー(PMO)である一方、WVE-N531は、2’-F及び2’-OMe修飾オリゴヌクレオチドであり、ヌクレオチド間結合は、独立して、ホスホロチオエート、n001及び天然のリン酸結合である。さらに、キラル結合リン中心は、立体的に規制されておらず、ゴロジルセン及びビルトラルセンの両方が、それらのキラル結合リン中心が可能な立体配置(Rp又はSp)の2つにランダムに存在する立体的に不規則な組成物として提供され、投与される。組成物は、それぞれゴロジルセン及びビルトラルセンに関して、3300万(225)及び100万(220)を超える種のジアステレオマーのランダムな混合物である。対照的に、WVE-N531におけるキラル結合リンは、それぞれ独立して、立体的に規制されている。それぞれのホスホロチオエート結合の結合リンは、Spであり、それぞれのn001結合の結合リンは、Rpである。本明細書で実証されるとおり、WVE-N531組成物は、WVE-N531又はその塩が他のジアステレオマー又はその塩より高度に濃縮されている、キラル制御された組成物である。さらに、本開示前の本出願人の知識では、n001などのホスホリルグアニジン結合を含むオリゴヌクレオチドは、体系的に投与されておらず、治療的な使用のためにヒト対象で評価されていない。オリゴヌクレオチド、スボディルセンは、ゴロジルセン及びビルトラルセンよりWVE-N531に類似しており、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物としても製造され、投与された2’-F、2’-OMe、ホスホロチオエート結合などの特定の化学部分を含むが、それは、ヒト臨床試験において、約4.5mg/kgを含む評価用量で失敗した。
とりわけ、本開示は、DMDなどの筋ジストロフィーを治療するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象への臨床投与のために十分に安全であり、及びDMDエクソン53スキッピングをもたらすのに有効な用量及び投与レジメン、WVE-N531の欠如と比較して野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能のレベルの改善を果たすことができる、トランケートされたDMDポリペプチドの生成、DMD機能の回復若しくは改善及び/又は臨床的有用性を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で実証されるとおり、WVE-N531は、ヒトを含む霊長類対象におけるスボディルセンと比較して、特性及び/又は活性、例えばAUC、Cmax、組織分布及び/又は血漿半減期の改善を提供することができる。本明細書で示される様々な結果は、WVE-N531が、ヒト対象におけるものを含む、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD変異と関連する状態、障害又は疾患を治療するために安全で効果的に利用され得ることを支持する。
いくつかの実施形態では、本開示は、筋ジストロフィー、例えばDMDを治療する方法であって、それに罹患している対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kg(体重の1kg当たりのmg)のWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含み、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、薬学的に許容される塩形態として投与される。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩形態として投与される。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、1つ以上の薬学的に許容される塩形態を含む1つ以上の形態として投与され、全てのWVE-N531形態の総量は、遊離酸形態の約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgに等しい。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、医薬組成物で投与される。
いくつかの実施形態では、本開示は、筋ジストロフィー、例えばDMDを治療する方法であって、それに罹患している対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含み、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体は、緩衝溶液であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、それは、リン酸緩衝溶液である。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、溶液中に溶解され、1つ以上の形態で存在し、全てのWVE-N531形態の総量は、遊離酸形態の約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgに等しい。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531又はWVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてDMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531又はWVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてトランケートされたDMDポリペプチドを提供する方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531又はWVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、トランケートされた(野生型DMDタンパク質と比較して)DMDポリペプチドは、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされる。いくつかの実施形態では、そのようなmRNAは、エクソン53に加えて、1つ以上の追加のエクソンを欠く場合がある。いくつかの実施形態では、そのようなトランケートされたDMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を部分的に又は完全に提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531又はWVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有する。いくつかの実施形態では、対象は、筋ジストロフィー、例えばDMDに罹患しているか又はそれになりやすい。
いくつかの実施形態では、2つ以上の用量が投与され、それぞれ独立して、本明細書に記載されるとおりの量、例えば約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい量である。いくつかの実施形態では、約2~10用量が投与される。いくつかの実施形態では、10用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、それぞれの用量は、ほぼ同じである。
いくつかの実施形態では、2用量以上(例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9又は10用量以上)が約1週毎に投与される。いくつかの実施形態では、2用量以上(例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9又は10用量以上)が約2週毎に投与される。いくつかの実施形態では、2用量以上(例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9又は10用量以上)が約3、4、5、6、7、8、9又は10週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約1週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約2週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約3週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約4週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約1ヶ月毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約5、6、7、8、9又は10週毎に投与される。いくつかの実施形態では、3用量以上が約2週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、短い間隔(例えば、約2週毎)で最初に投与され、続いて長い間隔(例えば、約3、4、5、6、7、8、9又は10週毎)に投与される。いくつかの実施形態では、2用量以上、例えば約2、3、4、5、6、7、8又は10用量が約2週毎に投与された後、1用量以上は、それぞれ独立して、その以前の用量から約3、4、5、6、7、8、9又は10週で投与される。いくつか実施形態では、約2、3、4、5、6、7、8、9又は10用量が約2週毎に投与され、1用量以上が約3、4、5、6、7、8、9若しくは10週毎又は約1ヶ月毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、最初の用量から約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16週間以上にわたって約2週毎に投与され、続いて、用量は、約3、4、5、6、7、8、9又は10週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、最初の用量から約4、8、12又は16週間以上にわたって2週毎に投与され、続いて、用量は、約4週毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、最初の用量から約4、8、12又は16週間以上にわたって2週毎に投与され、続いて、用量は、約1ヶ月毎に投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約2週毎に最初に投与され、続いて最初の用量から約4週、8週、12週又は16週後、用量は、約4週毎又は約1ヶ月毎に投与される。いくつかの実施形態では、各用量は、独立して、ほぼ同じ、例えば約10mg/kgである。
いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその組成物は、静脈内投与される。いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその組成物は、筋肉内投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約20~60、例えば約20、25、30、35、40、45、50、55又は60分の静脈内注入として投与される。いくつかの実施形態では、注入は、約1、2、3又は4時間で投与される。いくつかの実施形態では、用量が欠落した場合、それは、予定された用量後に可能な限り早く投与され得る。
いくつかの実施形態では、対象は、小児対象である。いくつかの実施形態では、対象は、男児対象である。いくつかの実施形態では、対象は、5歳以上である。いくつかの実施形態では、対象は、18歳以下である。いくつかの実施形態では、対象は、実施例に記載される組み入れ基準の1つ以上又は全てを満たす。いくつかの実施形態では、対象は、実施例に記載される組み入れ基準及び除外基準の1つ以上又は全てに基づいて選択される。
いくつかの実施形態では、WVE-N531は、臨床的に意義のある最大血漿濃度を達成することができる用量で投与される。
いくつかの実施形態では、対象は、WVE-N531又はその組成物の最初の用量の少なくとも約6ヶ月(又は24週)前にステロイドを投与される。いくつかの実施形態では、対象は、WVE-N531又はその組成物の最初の用量の少なくとも約6ヶ月(又は24週)前にコルチコステロイドを投与される。いくつかの実施形態では、対象は、安定したコルチコステロイド療法レジメン中である。いくつかの実施形態では、コルチコステロイドは、デフラザコートである。いくつかの実施形態では、対象は、WVE-N531又はその組成物の第1の用量の少なくとも約1ヶ月前にステロイドを投与される。
いくつかの実施形態では、提供される技術(オリゴヌクレオチド、組成物、方法、用量、投与レジメンなど)は、1つ以上の所望の生物学的効果を提供する。いくつかの実施形態では、提供される技術は、エクソン53スキッピングを提供する。いくつかの実施形態では、提供される技術は、臨床的に意義のあるレベルでエクソン53スキッピングを提供する。いくつかの実施形態では、提供される技術は、例えば、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされる、内部的にトランケートされているが、機能的なDMDポリペプチドのレベルを上昇させる。いくつかの実施形態では、提供される技術は、例えば、トランケートされているが機能的なDMDポリペプチドを介して、1つ以上の回復したDMD機能を提供する。いくつかの実施形態では、提供される技術は、臨床的有用性を提供する。いくつかの実施形態では、疾患進行は、遅延されるか、遅くなるか又は妨げられる。いくつかの実施形態では、疾患進行は、10メートル歩行試験によって評価されるとおり、遅延されるか、遅くなるか又は妨げられる。いくつかの実施形態では、提供される技術は、ベースラインと比較して肺機能の低下を低減する。いくつかの実施形態では、対象における筋力低下は、遅延されるか、遅くなるか又は妨げられる。いくつかの実施形態では、対象における筋肉量減少は、遅延されるか、遅くなるか又は妨げられる。いくつかの実施形態では、対象は、筋肉のジストロフィン評価において改善する。いくつかの実施形態では、対象は、DMD評価において改善する。いくつかの実施形態では、改善は、ノース・スター歩行能力評価(NSAA)2.0、上肢のパフォーマンス(PUL)2.0、4段昇段、手持ち式筋力測定及び肺機能検査を含む1つ以上の機能評価において達成される。いくつかの実施形態では、そのような評価は、そのような順序で実施される。いくつかの実施形態では、評価は、タイムドテスト(10メートル歩行/走行時間、4段昇段時間及び床からの立ち上がり時間を含む)による下肢運動機能であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、評価は、手持ち式筋力計によって評価される上肢近位筋力であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、評価は、肺機能検査(最大流速[PFR]、最大呼気流速[CPF]及びFVC)であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、改善は、1つ以上又は全てのこれらの評価において独立して達成される。いくつかの実施形態では、評価は、実施例で開示されるものである。いくつかの実施形態では、改善は、ベースラインと比較される。いくつかの実施形態では、改善は、WVE-N531投与前に比較される。いくつかの実施形態では、改善は、WVE-N531投与による予測されるレベル、重症度及び/又は機能と比較される。いくつかの実施形態では、改善は、WVE-N531投与の欠如と比較される。いくつかの実施形態では、改善は、参照組成物の投与と比較される。いくつかの実施形態では、参照組成物は、投与されるWVE-N531組成物と同等であるが、WVE-N531を含有しないか又は少ない量のWVE-N531を含有する。
いくつかの実施形態では、提供される技術は、ベースラインと比較して歩行の喪失を低減する。
いくつかの実施形態では、提供される技術は、特定の期間にわたる投与後又は特定の数の用量後、正常レベルの約1%以上の、ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇をもたらす。いくつかの実施形態では、それは、約1%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約2%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約3%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約4%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約5%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約6%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約7%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約8%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約9%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約10%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約11%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約12%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約13%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約14%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約15%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約16%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約17%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約18%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約19%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約20%以上である。いくつかの実施形態では、期間は、約10~60週である。いくつかの実施形態では、それは、約4週である。いくつかの実施形態では、それは、約8週である。いくつかの実施形態では、それは、約10週である。いくつかの実施形態では、それは、約12週である。いくつかの実施形態では、それは、約13週である。いくつかの実施形態では、それは、約14週である。いくつかの実施形態では、それは、約15週である。いくつかの実施形態では、それは、約16週である。いくつかの実施形態では、それは、約20週である。いくつかの実施形態では、それは、約24週である。いくつかの実施形態では、それは、約25週である。いくつかの実施形態では、それは、約28週である。いくつかの実施形態では、それは、約30週である。いくつかの実施形態では、それは、約32週である。いくつかの実施形態では、それは、約35週である。いくつかの実施形態では、それは、約36週である。いくつかの実施形態では、それは、約37週である。いくつかの実施形態では、それは、約38週である。いくつかの実施形態では、それは、約40週である。いくつかの実施形態では、それは、約45週である。いくつかの実施形態では、それは、約48週である。いくつかの実施形態では、それは、約49週である。いくつかの実施形態では、それは、約50週である。いくつかの実施形態では、それは、約72週である。いくつかの実施形態では、それは、約73週である。いくつかの実施形態では、それは、約74週である。いくつかの実施形態では、それは、約96週である。いくつかの実施形態では、それは、約97週である。いくつかの実施形態では、それは、約98週以上である。いくつかの実施形態では、それは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20ヶ月である。いくつかの実施形態では、用量の特定の数は、約5用量である。いくつかの実施形態では、それは、約6用量である。いくつかの実施形態では、それは、約7用量である。いくつかの実施形態では、それは、約8用量である。いくつかの実施形態では、それは、約9用量である。いくつかの実施形態では、それは、約10用量である。いくつかの実施形態では、それは、約11用量である。いくつかの実施形態では、それは、約12用量である。いくつかの実施形態では、それは、約13用量である。いくつかの実施形態では、それは、約14用量である。いくつかの実施形態では、それは、約15用量である。いくつかの実施形態では、それは、約16用量である。いくつかの実施形態では、それは、約17用量である。いくつかの実施形態では、それは、約18用量である。いくつかの実施形態では、それは、約19用量である。いくつかの実施形態では、それは、約20用量である。いくつかの実施形態では、それは、約21用量である。いくつかの実施形態では、それは、約22用量である。いくつかの実施形態では、それは、約23用量である。いくつかの実施形態では、それは、約24用量である。いくつかの実施形態では、それは、約25用量である。いくつかの実施形態では、それは、約30用量である。いくつかの実施形態では、それは、約35用量である。いくつかの実施形態では、それは、約40用量である。いくつかの実施形態では、それは、約45用量である。いくつかの実施形態では、それは、約48用量である。いくつかの実施形態では、それは、約49用量である。いくつかの実施形態では、それは、約50用量以上である。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、2週毎に投与される。
いくつかの実施形態では、提供される技術は、有害事象を引き起こさないか若しくは有害事象のレベルが低いか、又は重度及び/又は重篤な有害事象がないか若しくはレベルが低い。いくつかの実施形態では、提供される技術と関連する有害事象は、許容できるか又は管理しやすい。
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531原薬を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531製剤を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531原薬及び/又は製剤を特徴付けするための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531原薬及び/又は製剤を特徴付けするための出荷規格を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、提供されるプロセスによって製造されるWVE-N531、その組成物、その原薬及び/又は製剤を提供する。
図面の簡単な説明
WVE-N531製剤製造プロセスのための例示的な流れ図。 WVE-N531は、非ヒト霊長類で強力なエクソン53スキッピングを提供する。例のレジメン。サル動物は、PBS又は3、7若しくは25mg/kg WVE-N531(1用量当たりn=2)の6x週毎のIV注入を受けた。W:週。38日目に剖検された。 WVE-N531は、非ヒト霊長類で強力なエクソン53スキッピングを提供する。RT-PCRによって評価されるエクソン53スキッピング。健康な動物は、正常なレベルのジストロフィンを有するが、エクソンスキッピングは、スキップされた転写物の検出によって評価され得る。 試験デザインの例の概略図。略語:DSMB=データ安全性モニタリング委員会、N=患者の数。 WVE-N531は、スボディルセンと比較してヒト対象で血漿濃度の上昇を実証する。ヒト対象は、1、3若しくは6mg/kg WVE-N531又は5mg/kgのスボディルセンのIV注入を受けた。注入後、WVE-N531又はスボディルセンの血漿濃度(μg/ml)は、少なくとも42日間にわたって経時的に測定された。 WVE-N531は、ヒト対象で血漿濃度の上昇を実証する。ヒト対象は、1、3、6又は10mg/kgのWVE-N531のIV注入を受けた。注入後、WVE-N531の血漿濃度(μg/ml)は、少なくとも105日間にわたって経時的に測定された。 WVE-N531は、スボディルセンと比較してヒト対象で血漿濃度の上昇を実証する。ヒト対象は、1、3、6若しくは10mg/kgのWVE-N531又は5mg/kgのスボディルセンのIV注入を受けた。注入後、WVE-N531又はスボディルセンの血漿濃度(μg/ml)は、少なくとも21日間にわたって経時的に測定された。 例の試験デザインの概略図。
定義
本明細書で使用する場合、別段の指示がない限り、下記の定義が適用されるものとする。本開示のために、化学元素は、Handbook of Chemistry and Physics, 75th Edの元素周期表、CAS方式に従って特定される。さらに、有機化学の一般的な原理は、“Organic Chemistry”, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999及び“March’s Advanced Organic Chemistry”, 5th Ed., Ed.: Smith, M. B. and March, J., John Wiley & Sons, New York: 2001に記載されている。
本開示において本明細書で使用する場合、文脈から明らかでない限り、(i)用語「1つ(a)」又は「1つ(an)」は、「少なくとも1つ」を意味すると理解され得、(ii)用語「又は」は、「及び/又は」を意味すると理解され得、(iii)用語「含んでいる」、「含む」、「包含している」(「限定されない」とともに使用されるかどうかにかかわらず)及び「包含する」(「限定されない」とともに使用されるかどうかにかかわらず)は、それら自体によって提示されるか又は1つ以上の追加の構成要素若しくは工程とともに提示されるかにかかわらず、項目分けされた構成要素又は工程を包含すると理解され得、(iv)用語「別の」は、少なくとも追加の/第2の1つ以上を意味すると理解され得、(v)範囲が与えられる場合、端点が含まれる。
別段の指定がない限り、オリゴヌクレオチド及びその要素(例えば、塩基配列、糖修飾、ヌクレオチド間結合、結合リンの立体化学など)の説明は、5’から3’の順である。別段の指定がない限り、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、塩形態、特に、薬学的に許容される塩形態を含む様々な形態で提供され及び/又は利用され得る。当業者が本開示を読んだ後に理解するとおり、いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、ナトリウム又はカリウム塩などの塩として提供され得る。当業者が理解するとおり、いくつかの実施形態では、組成物内の個々のオリゴヌクレオチドは、そのような組成物(例えば、液体組成物)内であっても同じ構成及び/又は構造のものであるとみなされ得、特定のそのようなオリゴヌクレオチドは、特定の瞬間に塩形態を含む異なる形態(溶解され得、及びオリゴヌクレオチド鎖は、例えば、液体組成物中にあるときにアニオン形態として存在し得る)である可能性がある。例えば、当業者は、所与のpHにおいて、オリゴヌクレオチド鎖に沿った個々のヌクレオチド間結合が酸(H)形態又は複数の可能な塩形態の1つ(例えば、ナトリウム塩又は調製物若しくは組成物中に存在し得るイオンに応じて異なるカチオンの塩)であり得ることを理解し、それらの酸形態(例えば、存在する場合には全てのカチオンをHで置き換える)が同じ構成及び/又は構造である限り、そのような個々のオリゴヌクレオチドは、適宜同じ構成及び/又は構造であるとみなされ得ることを理解するであろう。
およそ:本明細書で使用する場合、用語「約」及び「およそ」は、当業者によって理解されるとおり、標準的な変分を許容することが理解され得る。いくつかの実施形態では、数に関連して用語「およそ」又は「約」は、概して、特に指定されない限り又は文脈上特に明らかでない限り、その数のいずれの方向にも(その数より大きい又はより小さい)5%、10%、15%、20%、25%又は30%の範囲内に入る数値を含むものと解釈される。いくつかの実施形態では、範囲は、±5%である。いくつかの実施形態では、範囲は、±10%である。
投与レジメン:本明細書で使用する場合、「投与レジメン」又は「治療レジメン」は、対象に個別に、典型的には時間を空けて投与される一組の単位用量(典型的には2用量以上)を指す。いくつかの実施形態では、所与の治療用薬剤には推奨投与レジメンがあり、これは1用量以上を含み得る。いくつかの実施形態では、投与レジメンは複数の用量を含み、そのそれぞれは、互いに同じ長さの期間だけ隔てられ、いくつかの実施形態では、投与レジメンは、複数の用量及び個々の用量を隔てる少なくとも2つの異なる期間を含む。いくつかの実施形態では、投与レジメン内にある全ての用量は、同じ単位用量の量である。いくつかの実施形態では、投与レジメン内の異なる用量は、異なる量である。いくつかの実施形態では、投与レジメンは第1の用量値の第1の用量を含み、続いて第1の用量値と異なる第2の用量値の1つ以上のさらなる用量を含む。いくつかの実施形態では、投与レジメンは第1の用量値の第1の用量を含み、続いて第1の用量値と同じ第2の用量値の1つ以上のさらなる用量を含む。
医薬組成物:本明細書で使用する場合、用語「医薬組成物」は、1つ以上の薬学的に許容される担体とともに製剤化された活性薬剤を指す。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、関連性のある集団に投与したとき、制御された治療効果を実現する確率が統計的に有意であることを示す治療レジメンにおける投与に適切な単位用量の分量で存在する。
薬学的に許容される:本明細書で使用する場合、語句「薬学的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内において、ヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応又は他の問題若しくは合併症を起こさず、合理的なベネフィット/リスク比に対応した化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
薬学的に許容される担体:本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」は、ある器官又は身体の部分から別の器官又は身体の部分に対象化合物を運ぶか又は輸送することに関与する液体若しくは固体の充填剤、希釈剤、賦形剤又は材料を被包する溶媒などの薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクルを意味する。各担体は、製剤の他の成分と相溶性があり、及び対象に有害でないという意味で「許容され」なければならない。
薬学的に許容される塩:用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書で使用する場合、医薬に関連する使用に適切なそのような化合物の塩、すなわち、適切な医学的判断の範囲内において、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応などを起こさず、合理的なベネフィット/リスク比に対応した、ヒト及び下等動物の組織と接触して使用するのに適した塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野でよく知られている。例えば、S. M. Bergeらは、薬学的に許容される塩について、J. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)で詳細に説明している。いくつかの実施形態では、提供される化合物は2つ以上の酸性基を含み、例えば、提供されるオリゴヌクレオチドは、2つ以上の酸性基を(例えば、天然リン酸結合及び/又は修飾ヌクレオチド間結合に)含み得る。いくつかの実施形態では、そのような化合物の薬学的に許容される塩又は一般に塩は、同じであるか又は異なり得る2つ以上のカチオンを含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩(又は一般に塩)において、十分な酸性度を有するそれぞれの酸性基は、独立して、その塩形態として存在する(例えば、天然のリン酸結合及びホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含むオリゴヌクレオチドにおいて、天然のリン酸結合及びホスホロチオエートヌクレオチド間結合の各々は、独立して、その塩形態で存在する)。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの薬学的に許容される塩は、提供されるオリゴヌクレオチドのナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの薬学的に許容される塩は、提供されるオリゴヌクレオチドのナトリウム塩であり、それぞれの酸性結合、例えばそれぞれの天然のリン酸結合及びホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、ナトリウム塩形態(全てのナトリウム塩)として存在する。
対象:本明細書で使用する場合、用語「対象」又は「試験対象」は、本開示に従い、例えば実験、診断、予防及び/又は治療を目的として、提供される化合物又は組成物が投与される任意の生物を指す。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害及び/又は状態に罹患していてもよく、及び/又はそれになりやすくてもよい。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト対象である。
実質的に:本明細書で使用する場合、用語「実質的に」は、目的の特性又は特徴の全体的な又はほぼ全体的な範囲又は程度を示す定性的条件を指す。生物学分野の当業者は、生物学的及び化学的事象が完了に到り、及び/又は完全になるまで進行するか、又は絶対的な結果を達成若しくは回避することが、たとえあったとしても極めて稀であることを理解するであろう。したがって、本明細書で使用される用語「実質的に」は、多くの生物学的及び/又は化学的現象に固有の完全性の潜在的欠如をとらえるために使用される。
罹患している:疾患、障害及び/又は状態に「罹患している」個体は、疾患、障害及び/又は状態の1つ以上の症状を有すると診断されており、及び/又はそのような症状を呈する。
なりやすい:疾患、障害及び/又は状態に「なりやすい」個体は、一般の個体のメンバーよりも疾患、障害及び/又は状態を発症するリスクが高い個体である。いくつかの実施形態では、疾患、障害及び/又は状態になりやすい個体は、疾患、障害及び/又は状態と診断されていない場合がある。いくつかの実施形態では、疾患、障害及び/又は状態になりやすい個体は、疾患、障害及び/又は状態の症状を示す場合がある。いくつかの実施形態では、疾患、障害及び/又は状態になりやすい個体は、疾患、障害及び/又は状態の症状を示さない場合がある。いくつかの実施形態では、疾患、障害及び/又は状態になりやすい個体は、疾患、障害及び/又は状態を発症することになる。いくつかの実施形態では、疾患、障害及び/又は状態になりやすい個体は、疾患、障害及び/又は状態を発症しないことになる。
全身:語句「全身投与」、「全身投与される」、「末梢投与」及び「末梢投与される」は、本明細書で使用する場合、それが被投与者の系に入り込むような化合物又は組成物の投与を指して、その当技術分野で理解される意味を有する。
治療剤:本明細書で使用する場合、語句「治療剤」は、対象への投与時に治療効果を有し、及び/又は所望の生物学的及び/又は薬理学的効果を誘発する任意の薬剤を指す。いくつかの実施形態では、治療剤は、疾患、障害及び/又は状態の1つ以上の症状又は特徴を緩和し、改善し、軽減し、阻害し、予防し、その発生を遅延させ、その重症度を低減し、及び/又はその発生率を低減するために使用することができる任意の物質である。
治療有効量:いくつかの実施形態では、用語「治療有効量」は、治療レジメンの一部として投与された場合に所望の生物学的応答を誘発する物質(例えば、治療剤、組成物及び/又は製剤)の量を意味する。いくつかの実施形態では、物質の治療有効量は、疾患、障害及び/又は状態に罹患しているか又はそれになりやすい対象に投与されるとき、疾患、障害及び/又は状態を治療し、診断し、予防し、及び/又はその発症を遅らせるのに十分な量である。当業者によって理解されるとおり、物質の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、送達されることになる物質、標的細胞又は組織などのような要因に応じて変動し得る。例えば、疾患、障害及び/又は状態を治療するための製剤中の化合物の有効量は、疾患、障害及び/又は状態の1つ以上の症状又は特徴を軽減し、改善し、緩和し、阻害し、予防し、その発症を遅らせ、その重症度を低減し、及び/又はその発生率を低減する量である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、単一用量で投与され、いくつかの実施形態では、複数回の単位用量が治療有効量を送達するために必要となる。いくつかの実施形態では、単一用量は注入であり、これは最大1時間以上かかる場合がある。
治療する:本明細書で使用する場合、「治療する」、「治療」又は「治療すること」という用語は、疾患、障害及び/又は状態の1つ以上の症状又は特徴を部分的に又は完全に軽減し、改善し、緩和し、阻害し、予防し、その発症を遅らせ、その重症度を低減し、及び/又はその発生率を低減するために使用される任意の方法を指す。治療は、疾患、障害及び/又は状態の徴候を示さない対象に対して施され得る。いくつかの実施形態では、治療は、例えば、疾患、障害及び/又は状態と関連する病変を発症するリスクを減少させるために、疾患、障害及び/又は状態の初期の徴候のみを示すの対象に施され得る。
キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物:用語「キラル制御された(立体制御された又は立体規制された)オリゴヌクレオチド組成物」、「キラル制御された(立体制御された又は立体規制された)核酸組成物」などは、本明細書で使用されるとき、1)共通の塩基配列、2)共通の骨格結合のパターン、3)共通の骨格キラル中心のパターン、及び4)共通の骨格リン修飾のパターン(特定の型のオリゴヌクレオチド)を共有する複数のオリゴヌクレオチド(又は核酸、キラル制御されたオリゴヌクレオチド又はキラル制御された核酸)を含む組成物を指し、ここで、複数のオリゴヌクレオチド(又は核酸)は、1つ以上のキラルなヌクレオチド間結合に同じ立体化学を共有する(キラル制御されたヌクレオチド間結合、そのキラル結合リンがRp又はSpであり、キラル制御されていないヌクレオチド間結合のようにランダムなRp及びSp混合物でない)。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の複数のオリゴヌクレオチド(又は核酸)のレベルは、ランダムではない(予め規定される、制御される)。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、通常、キラル制御されたオリゴヌクレオチド調製による1つ以上のキラルヌクレオチド間結合の立体選択的な形成を通じて(例えば、本開示に例示されるとおりの不斉補助剤を使用する、不斉補助剤又はキラル触媒を使用して立体選択性を意図的に制御しようとしない従来のホスホラミダイトに基づくオリゴヌクレオチド合成など、キラル制御されない(立体的に不規則な、非立体選択的な、ラセミ体の)オリゴヌクレオチド合成と比較して)調製される。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格リン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミの調製物と比べて、複数のオリゴヌクレオチドに関して濃縮されている。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1)塩基配列、2)骨格結合のパターン、3)骨格キラル中心のパターン、及び4)骨格リン修飾のパターンによって定義される特定のオリゴヌクレオチド型の複数のオリゴヌクレオチドを含み、それは、同じ塩基配列、骨格結合のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミの調製物と比べて、特定のオリゴヌクレオチド型のオリゴヌクレオチドに関して濃縮されている。当業者は容易に理解するとおり、そのような濃縮は、実質的にラセミの調製物と比較して、それぞれのキラル制御されたヌクレオチド間結合で、より高いレベルの結合リンが所望の立体配置を有するという点で特徴付けられ得る。いくつかの実施形態では、それぞれのキラル制御されたヌクレオチド間結合は、独立して、キラル結合リンに関して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%のジアステレオ純度を有する。いくつかの実施形態では、各々は、独立して、少なくとも90%のジアステレオ純度を有する。いくつかの実施形態では、各々は、独立して、少なくとも95%のジアステレオ純度を有する。いくつかの実施形態では、各々は、独立して、少なくとも97%のジアステレオ純度を有する。いくつかの実施形態では、各々は、独立して、少なくとも98%のジアステレオ純度を有する。いくつかの実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、同じ構成を有する。いくつかの実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、同じ構成及び立体化学を有し、構造的に同一である。
いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列、存在する場合には同じ核酸塩基、糖及びヌクレオチド間結合修飾並びに同じ立体化学(Rp又はSp)を1つ以上のキラル制御されたヌクレオチド間結合の結合リンキラル中心で独立に共有するが、特定の結合リンのキラル中心の立体化学は、異なり得る。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の全てのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%、(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)は、複数のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、共通の塩基配列を共有するキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の全てのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%、(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)は、複数のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、共通の塩基配列、共通の骨格結合パターン及び共通の骨格リン修飾パターンを共有するキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の全てのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%、(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)は、複数のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の全てのオリゴヌクレオチド又は共通の塩基配列を共有する組成物中の全てのオリゴヌクレオチド(例えば、複数のオリゴヌクレオチド型又は1つのオリゴヌクレオチド型の)又は共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格リン修飾のパターンを共有する組成物中の全てのオリゴヌクレオチド(例えば、複数のオリゴヌクレオチド型又は1つのオリゴヌクレオチド型)又は共通の塩基配列、共通の塩基修飾のパターン、共通の糖修飾のパターン、共通のヌクレオチド間結合型のパターン及び/又は共通のヌクレオチド間結合修飾のパターンを共有する組成物中の全てのオリゴヌクレオチド(例えば、複数のオリゴヌクレオチド型又は1つのオリゴヌクレオチド型)又は同じ構成を共有する組成物中の全てのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%、(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)は、複数のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、パーセンテージは、少なくとも(DP)NCIであり、DPは、85%~100%から選択されるパーセンテージであり、NCIは、キラル制御されたヌクレオチド間結合の数である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、DPは、少なくとも99%である。いくつかの実施形態では、DPは、結合リンのキラル中心のキラル制御されたヌクレオチド間結合のジアステレオ純度を反映する。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド間結合の結合リンのキラル中心のジアステレオ純度は、通常、そのようなヌクレオチド間結合及びヌクレオチド間結合によって連結されている2つのヌクレオシド単位を含む適切な二量体を使用して評価され得る。いくつかの実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、約1~50個(例えば、約1~10、1~20、5~10、5~20、10~15、10~20、10~25、10~30又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20個)のキラルヌクレオチド間結合で同じ立体化学を共有する。いくつかの実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、約0.1%~100%(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは100%又は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは99%)のキラルヌクレオチド間結合で同じ立体化学を共有する。いくつかの実施形態では、各キラルヌクレオチド間結合は、キラル制御されたヌクレオチド間結合であり、組成物は、完全にキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。いくつかの実施形態では、全てのキラルヌクレオチド間結合がキラル制御されたヌクレオチド間結合であるというわけではなく、組成物は、部分的にキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、所定のレベルの個別のオリゴヌクレオチド又は核酸型を含む。例えば、いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1つのオリゴヌクレオチド型を所定のレベルで含む(例えば、上記のとおり)。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、2つ以上のオリゴヌクレオチド型をそれぞれ独立して所定のレベルで含む。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、複数のオリゴヌクレオチド型をそれぞれ独立して所定のレベルで含む。いくつかの実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、あるオリゴヌクレオチド型のオリゴヌクレオチドの組成物であり、この組成物は、所定のレベルのそのオリゴヌクレオチド型の複数のオリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態の詳細な説明
とりわけ、本開示は、筋ジストロフィーを治療するための、例えばエクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する対象のある量の本明細書に記載されるWVE-N531を対象に投与することによる治療の方法を提供する。ジストロフィンは、筋肉機能で重要な役割を果たし、様々な筋肉関連疾患がこの遺伝子の変異形態によって特徴付けられる。特定の実施形態では、本明細書に記載される方法は、転写物、例えば筋肉のジストロフィン、例えばDMD及びBMDで見出される変異したジストロフィン遺伝子形態などのヒトジストロフィン遺伝子の変異形態のmRNAでエクソンスキッピングを誘導するために使用され得る。いくつかの実施形態では、提供される技術は、エクソン53がスキップされたDMD mRNAを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、そのようなDMD mRNAによってコードされるDMDポリペプチドを提供する。いくつかの実施形態では、そのようなDMDポリペプチドの生成は、いくつかの実施形態では、部分的に、いくつかの実施形態では、完全に、1つ以上のDMD機能を回復させる。
WVE-N531は、エクソン53スキッピング及びジストロフィンタンパク質の回復を誘導することができる。エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異は、DMDを有する対象のおよそ8%で生じることが報告されている。当業者が理解するとおり、エクソン53スキッピングに影響を受けやすい様々なDMD変異が報告されており、変異がエクソン53スキッピングに影響を受けやすいかどうかを決定するために様々な技術が利用可能である。いくつかの実施形態では、Δ3~52、Δ4~52、Δ5~52、Δ6~52、Δ9~52、Δ10~52、Δ11~52、Δ13~52、Δ14~52、Δ15~52、Δ16~52、Δ17~52、Δ19~52、Δ21~52、Δ23~52、Δ24~52、Δ25~52、Δ26~52、Δ27~52、Δ28~52、Δ29~52、Δ30~52、Δ31~52、Δ32~52、Δ33~52、Δ34~52、Δ35~52、Δ36~52、Δ37~52、Δ38~52、Δ39~52、Δ40~52、Δ41~52、Δ42~52、Δ43~52、Δ45~52、Δ47~52、Δ48~52、Δ49~52、Δ50~52、Δ51~52、Δ52、Δ54~58、Δ54~61、Δ54~63、Δ54~64、Δ54~66、Δ54~76、Δ54~77などのDMD変異は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすい。いくつかの実施形態では、変異は、Δ45~52である。いくつかの実施形態では、変異は、Δ47~52である。いくつかの実施形態では、変異は、Δ48~52である。いくつかの実施形態では、変異は、Δ49~52である。いくつかの実施形態では、変異は、Δ50~52である。いくつかの実施形態では、変異は、Δ51~52である。いくつかの実施形態では、変異は、Δ52を含む。いくつかの実施形態では、変異は、Δ52である。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、リーディングフレームを回復させるためにDMDの効果的なエクソン53スキッピングを媒介し、その結果、短いが少なくとも部分的に機能的なジストロフィンが生成され得る(得られるジストロフィンタンパク質は、必ずしもジストロフィンの「野生型」形態ではないが、トランケートされているにもかかわらず、ジストロフィンの機能的な形態であり、WVE-N531/エクソン53スキッピングの欠如と比較して1つ以上のジストロフィン機能のレベルの上昇をもたらす)。
いくつかの実施形態では、WVE-N531は、高い筋肉濃度、例えば様々な筋肉で例えば約又は少なくとも約5μg/g、8μg/g、10μg/g、15μg/g、20μg/g、25μg/g、30μg/g、33μg/g、35μg/g、40μg/g、45μg/g、50μg/g、55μg/g、60μg/g、65μg/g、70μg/g、75μg/g、80μg/g、85μg/g、90μg/gなどをもたらす。いくつかの実施形態では、そのような筋肉濃度は、初回投与の約6週間後及び/又は約3回の投与後の時点でもたらされ、各用量は、約10mg/kgのWVE-N531である。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、例えば、約又は少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%などのレベルでエクソン53スキッピングをもたらす。いくつかの実施形態では、エクソンスキッピングは、初回投与の約6週間後及び/又は約3回の投与後の時点でもたらされ、各用量は、約10mg/kgのWVE-N531である(用量は、ゴロジルセン及び/又はビルトラルセンより著しく少ない)。
いくつかの実施形態では、本開示は、筋肉細胞中のDMDでエクソン53スキッピングを誘導するためにWVE-N531を使用することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、筋肉細胞中の機能的なジストロフィンタンパク質のレベルを上昇させるためにWVE-N531を使用することを含む方法を提供する。それは、筋ジストロフィー、特に、エクソン53スキッピングに影響を受けやすい筋ジストロフィーのそれらの形態の予防及び治療に有用である。とりわけ、本明細書に記載される方法は、筋ジストロフィーを有する対象のために改善された治療選択肢を提供し、他の方法、例えば他のオリゴヌクレオチド治療薬を使用する方法より著しく及び実用的な利点を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてエクソンスキッピングを誘導することによって筋ジストロフィーを治療するための改善された方法に関する。いくつかの実施形態では、対象におけるDMD中のエクソン53スキッピングは、本明細書に記載されるとおりの有効量のWVE-N531を投与することによって誘導される。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてジストロフィンポリペプチド及び/又はその活性のレベルを回復させること/上昇させることによって(例えば、機能的なジストロフィンタンパク質のレベルを回復させること/上昇させることによって)筋ジストロフィーを治療するための改善された方法に関する。
いくつかの実施形態では、本開示は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有する対象においてDMDを治療する方法であって、例えば約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい有効用量においてWVE-N531(任意選択により組成物、例えば医薬製剤又は剤形の一部として)を好適な頻度(例えば、1週毎、2週毎、3週毎、4週毎、5週毎、6週毎、7週毎、8週毎、9週毎又は10週毎)で投与することを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、罹患している対象においてDMDを治療する方法であって、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有し、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてDMDエクソンスキッピングをもたらす方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてエクソン53がスキップされたDMD転写物のレベルを上昇させる方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてDMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてトランケートされたDMDポリペプチドのレベルを上昇させる方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法を提供する。いくつかの実施形態では、トランケートされたDMDポリペプチドは、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされる。いくつかの実施形態では、そのようなmRNAは、エクソン53に加えて1つ以上の追加のエクソンを欠く場合がある。いくつかの実施形態では、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有する。いくつかの実施形態では、対象は、筋ジストロフィー、例えばDMDに罹患しているか又はそれになりやすい。いくつかの実施形態では、WVE-N531の各用量は、独立して、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を独立して含む医薬組成物で投与され、各用量中のWVE-N531は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい。
WVE-N531は、様々な形態で投与され得る。例えば、多くの実施形態では、WVE-N531は、塩形態で投与される。いくつかの実施形態では、組成物中に単一の形態が存在する。いくつかの実施形態では、ある用量中に単一の形態が存在する。いくつかの実施形態では、形態は、薬学的に許容される塩形態である。いくつかの実施形態では、形態は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、組成物中に2つ以上の形態が存在する。いくつかの実施形態では、ある用量中に2つ以上の形態が存在する。いくつかの実施形態では、2つ以上の形態の各々は、独立して、薬学的に許容される塩形態である。いくつかの実施形態では、それらの1つは、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、組成物は、例えば、リン酸緩衝食塩水中に溶解されたWVE-N531を含む液体組成物である。いくつかの実施形態では、溶液中に1つ以上の型のカチオンが存在する。いくつかの実施形態では、各々は、独立して、H又は金属カチオンである。いくつかの実施形態では、金属カチオンは、Naである。いくつかの実施形態では、金属カチオンは、Kである。いくつかの実施形態では、それぞれの金属カチオンは、独立して、Na又はKである。
いくつかの実施形態では、用量は、約1~20mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約1~5mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約5~20mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約5~10mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約10~20mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約10~15mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約15~20mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約1mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約1mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約2mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約3mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約4mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約5mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約6mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約7mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約8mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約9mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約10mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約11mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約12mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約13mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約14mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約15mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約16mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約17mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約18mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約19mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量は、約20mg/kgである。
いくつかの実施形態では、用量は、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物として投与される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、例えば、緩衝液中の本明細書に記載されるとおりのWVE-N531溶液である。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体は、等張性である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるとおりのリン酸緩衝食塩水中のWVE-N531溶液である。
いくつかの実施形態では、2つ以上(例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50以上)の用量が投与される。いくつかの実施形態では、約10用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約20用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約30用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約40用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約50用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約60用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約70用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約80用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約90用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約100用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約200用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、約500用量以上が投与される。いくつかの実施形態では、各用量は、独立して、本明細書に記載されるとおりの約1~20mg/kgである。いくつかの実施形態では、各用量は、独立して、本明細書に記載されるとおりのWVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物として投与される。いくつかの実施形態では、2つ以上の用量は、ほぼ同じmg/kgである。いくつかの実施形態では、各用量は、ほぼ同じmg/kgである。いくつかの実施形態では、2つ以上の用量に関して投与される医薬組成物は、構成成分及びそれらの相対的な量に関してほぼ同じである。いくつかの実施形態では、全ての用量に関して投与される医薬組成物は、構成成分及びそれらの相対的な量に関してほぼ同じである。いくつかの実施形態では、1つ以上の先の用量は、独立して、1つ以上の後の用量より少ない。いくつかの実施形態では、1つ以上の先の用量は、独立して、1つ以上の後の用量より多い。
いくつかの実施形態では、用量は、約1週毎、又は約2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10毎、又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10ヶ月毎に投与される。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、約2週毎に投与され、各用量は、独立して、本明細書に記載されるとおりである。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、約4週毎に投与され、各用量は、独立して、本明細書に記載されるとおりである。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、約4週以上毎に投与され、各用量は、独立して、本明細書に記載されるとおりである。いくつかの実施形態では、各用量の間隔(ある用量とその前又は後の用量との間の時間)は、ほぼ同じである。いくつかの実施形態では、1つ以上の先の用量の間隔は、独立して、1つ以上の後のものより長い。いくつかの実施形態では、1つ以上の先の用量の間隔は、独立して、1つ以上の後のものより短い。
いくつかの実施形態では、「約」は、+/-1%(値の99%~101%)である。いくつかの実施形態では、それは、+/-2%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-3%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-4%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-5%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-6%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-7%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-8%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-9%である。いくつかの実施形態では、それは、+/-10%である。
別段の指定がない限り、WVE-N531の量、濃度、用量などは、遊離酸形態のものである。
量、濃度、用量などは、通常、純度補正される。いくつかの実施形態では、純度は、%面積に基づいて本明細書に記載されるとおりのIP-RP-UPLCによって測定される。
Vyondys 53(商標)(ゴロジルセン)は、エクソンスキッピングを介してジストロフィン生成を増加させることが意図されるホスホロジアミダートモルホリノオリゴマー(PMO)サブクラスのオリゴヌクレオチドである。ゴロジルセンは、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の確認された変異を有する患者の治療のために米国で2019年に承認された。承認は、30mg/kg/週での治療の48週後の正常レベルの0.92%(標準偏差[SD]1.01)のジストロフィンレベルのベースラインからの平均変化に基づいた。別のPMOサブクラスエクソンスキッピングASOであるViltepso(商標)(ビルトラルセン)は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD患者の治療のために2020年に米国で承認された。承認は、80mg/kg/週の治療の25週後に測定される標準レベルの5.3%(SD4.5)の平均増加を伴ってジストロフィン生成の観察された増加にも基づいた。ゴロジルセン及びビルトラルセンの両方は、ジストロフィン生成の代替エンドポイントにおける変化に基づいて米国の迅速承認の仕組みを介して承認され、いずれの薬物の臨床的有用も、承認時にDMDを有する患者で依然として実証されていない。米国における継続承認は、検証的試験における検証時の臨床的有用性を条件とする。本発明の時点では、いずれの薬物も英国又は欧州連合(EU)で承認されていない。
とりわけ、提供される技術は、ゴロジルセン及び/又はビルトラルセンと比較して、例えば単回用量が少ない、総用量が少ない、投与頻度が少ない、DMDにおけるエクソン53スキッピングの改善、機能的なDMDポリペプチドのレベルが高い、臨床結果の改善などの様々な利点を提供する。
ジストロフィン
いくつかの実施形態では、ジストロフィン(DMD)遺伝子若しくはその産物又はそのバリアント若しくは部分は、DMD、BMD、CMD3B、DXS142、DXS164、DXS206、DXS230、DXS239、DXS268、DXS269、DXS270、DXS272、MRX85又はジストロフィン;外部ID:OMIM:300377 MGI:94909;HomoloGene:20856;GeneCards:DMD;ヒトにおいて:Entrez:1756;Ensembl:ENSG00000198947;UniProt:P11532;RefSeq(mRNA):NM_000109;NM_004006;NM_004007;NM_004009;NM_004010;RefSeq(タンパク質):NP_000100;NP_003997;NP_004000;NP_004001;NP_004002;位置(UCSC):Chr X:31.1-33.34Mb;マウスにおいて:Entrez:13405;Ensembl:ENSMUSG00000045103;UniProt:P11531;RefSeq(mRNA):NM_007868;NM_001314034;NM_001314035;NM_001314036;NM_001314037;RefSeq(タンパク質):NP_001300963;NP_001300964;NP_001300965;NP_001300966;NP_001300967;位置(UCSC):Chr X:82.95-85.21Mbと称され得る。
ジストロフィンは、筋肉細胞に見出されることが報告されており、筋繊維を強化し、保護するのに非常に重要である。正常なジストロフィンタンパク質は、ジストロフィン-糖タンパク質複合体と呼ばれるタンパク質複合体の一部であると報告され、様々な報告によれば、これは骨格筋に構造的安定性を提供し、収縮及び弛緩中に損傷から筋肉を保護する。加えて、ジストロフィンは、膜貫通シグナル伝達機能及び身体活動に対する血管運動反応の調節を介して細胞生存に必須であると報告されている。
DMD遺伝子は、報告によれば、X染色体上の遺伝的スペースの230万bpにわたって分布する79個のエクソンを含有するが、およそ14,000bp(<1%)のみがタンパク質(コード配列)への翻訳のために使用されることが報告されている。遺伝子配列の約99.5%であるイントロン配列は、230万bpの最初の異核RNA転写物からスプライシングされて、ジストロフィンタンパク質生成のための全ての重要な情報を含む成熟した14,000bpのmRNAをもたらすことが報告されている。いくつかの実施形態では、DMDを有する対象は、野生型DMD mRNAの適切な構築及び/又は野生型ジストロフィンタンパク質の生成を妨げるDMD遺伝子中の変異を有し、DMDを有する対象は、その筋肉で顕著なジストロフィン欠損を示す場合が多い。
いくつかの実施形態では、ジストロフィン転写物、例えばmRNA又はタンパク質は、選択的スプライシングに関連するか又はそれから生成されるものを包含する。例えば、ジストロフィン遺伝子の少なくとも16個の選択的転写物は、骨格筋、脳及び心臓組織におけるDMD遺伝子のスプライシングパターンの分析に従って報告された。
ジストロフィンは、いくつかのアイソフォームを有することが報告されている。いくつかの実施形態では、ジストロフィンは、特定のアイソフォームを指す。少なくとも3つの全長ジストロフィンアイソフォームが報告されており、各々は、組織特異的プロモーターによって制御される。筋肉アイソフォームは、主に骨格筋に発現するが、平滑筋及び心筋にも発現すると報告されており、脳ジストロフィンは、皮質ニューロンに特異的であるが、心臓及び小脳ニューロンにも検出され得ると報告されており、プルキンエ細胞型は、小脳ジストロフィンのほぼ全てを占めると報告されている。選択的スプライシングは、報告によれば、ジストロフィン多様化のための手段を提供する:遺伝子の3’領域は、報告によれば、脳神経細胞、心臓プルキンエ線維及び平滑筋細胞で組織特異的な転写物をもたらす選択的スプライシングを受ける一方、選択的スプライシングの12個のパターンは、骨格筋における遺伝子の5’領域で報告されている。
いくつかの実施形態では、ジストロフィンmRNA、遺伝子又はタンパク質は、復帰変異体のバージョンである。
DMD遺伝子における様々な変異は、筋ジストロフィーを引き起こすことができ、及び/又は引き起こすことが報告された。大規模の欠失(1つ以上のエクソン)の形態における変異は、全てのDMD遺伝子変異のおよそ3分の2を占めると報告され、残存する変異は、重複及び小規模な欠失、挿入、点変異又はスプライシング変異に起因すると報告されている。特定の報告によれば、欠失は、通常、エクソン45及び55間のホットスポット領域中にクラスター化され、ジストロフィンの翻訳を妨げる。DMD遺伝子変異から生じるジストロフィンタンパク質の不在又は欠損は、ジストロフィン-糖タンパク質複合体を破壊することが報告され、筋膜の脆弱性の増大、慢性的な筋肉損傷、炎症、脂肪及び線維性組織による筋繊維の置き換え並びにその後の筋肉機能の消失を引き起こす。
筋ジストロフィー
筋ジストロフィー(MD)は、経時的な(増加性の)骨格筋の弱体化及び崩壊を引き起こす筋肉の状態、疾患又は障害の群のいずれかである。状態、疾患又は障害は、主にいずれの筋肉が影響を受けるか、脱力の程度、症状が始まる時期、症状の悪化の速さが異なる。多くのMD対象が最終的に歩行できなくなる。多くの場合、筋ジストロフィーは、致死的である。一部の型は、中枢神経系を含む他の器官における問題とも関連する。いくつかの実施形態では、筋ジストロフィーは、デュシェンヌ(デュシェンヌ型)筋ジストロフィー(DMD)である。いくつかの実施形態では、筋ジストロフィーは、ベッカー(ベッカー型)筋ジストロフィー(BMD)である。
いくつかの実施形態では、デュシェンヌ筋ジストロフィーの症状は、筋消耗と関連する筋力低下であり、随意筋、特に、臀部、骨盤領域、大腿、肩部及びふくらはぎのものが最初に冒される。筋力低下は、腕部、頸部及び他の領域でも後に起こる可能性がある。ふくらはぎは、肥大する場合が多い。症状は、通常、6歳前に現れ、乳児期早期に現れる場合がある。他の身体的な症状は、歩き方、足踏み又は走り方のぎこちなさ(いくつかの症例では、対象は、ふくらはぎの筋緊張の高まりに起因して前足で歩く傾向がある)、頻繁な転倒、疲労、運動技能の困難(例えば、走ること、片足跳び、跳ぶこと)、腰椎過前弯(場合により股関節屈筋の短縮につながる)、全体的な姿勢及び/又は歩き方、足踏み又は走り方の異常、アキレス腱の筋拘縮及びハムストリングの機能障害、進行性の歩行困難、筋繊維の変形、舌及びふくらはぎの筋肉の偽肥大(肥大)、神経行動障害(例えば、ADHD)、学習障害(例えば、失読症)及び特定の認知能力(例えば、短期言語記憶)における非進行性の欠点のより高いリスク(これは脳内のジストロフィンの欠如又は機能不全の結果であると考えられている)、歩行能力の最終的な消失(通常、12歳まで)、骨格変形(一部の症例では脊柱側弯症を含む)並びに横になった状態又は座位からの起き上がりの困難である。いくつかの実施形態では、提供される技術は、1つ以上の症状の発症を遅延させ、その進行を遅くし、その重症度を低減し、及び/又はそれを予防する。
いくつかの実施形態では、ベッカー筋ジストロフィー(BMD)は、短縮されているがインフレームの転写物をもたらして、トランケートされているが部分的に機能的なタンパク質の生成をもたらす変異によって引き起こされる。そのような部分的に機能的なタンパク質は、重要なアミノ末端ドメイン、システインリッチドメイン及びC末端ドメインを保持するが、通常、機能的意義が低いものであると報告された中央のロッドドメインの要素を欠くことが報告された。England et al.1990 Nature, 343, 180-182。
いくつかの実施形態では、BMD表現型は、正確な変異及び生成されるジストロフィンのレベルに応じて、軽度のDMDから実質的に無症状の範囲にある。Yin et al.2008 Hum. Mol. Genet. 17: 3909-3918。
いくつかの実施形態では、アウト・オブ・フレーム変異を有するジストロフィー対象は、一般に、より重度のデュシェンヌ筋ジストロフィーと診断され、インフレーム変異を有するジストロフィー対象は、一般に、より重度ではないベッカー筋ジストロフィーと診断される。
筋ジストロフィーのための治療としてのエクソンスキッピング
エクソンスキッピングは、1つ以上の標的化されたエクソンをスキップし、リーディングフレームを回復させる細胞機構を誘導して、内部的にトランケートされているが機能的なジストロフィンポリペプチドの生成をもたらすことができる。様々なエクソンスキッピング手法では、オリゴヌクレオチドは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)で相補的配列を標的化するために結合することができ、最終転写物からエクソンを排除するスプライシング機構と関わる。DMDを有する対象では、この手法は、重度のDMD症状を、ベッカー筋ジストロフィー(BMD)を有する患者に見られるものなどのより軽度の症状に変換することによって疾患進行を遅くする場合があり、患者は、歩行時間が長くなり、より長い平均余命を有する。
様々なDMD遺伝子型は、エクソン53スキッピングを含むエクソンスキッピングに影響を受けやすい。エクソンスキッピングは、DMD mRNAリーディングフレームを回復させて、より短いが機能的なジストロフィンタンパク質の生成をもたらすことができる。エクソン53スキッピングは、限定されないが、エクソン43~52、45~52、47~52、48~52、49~52、50~52、51~52又はエクソン52単独のDMD遺伝子における欠失を有する患者に適用可能である。いくつかの報告によれば、DMDを有する患者のおよそ8%~10%は、エクソン53スキッピングによって治療され得る。エクソン44、45、51又は53のスキッピングに影響を受けやすい欠失を有する患者のコホートにおける36ヶ月の長期の自然経過データは、エクソン53スキッピングに影響を受けやすい患者が特に、他の亜群と比較して、減退の発生が早く現れ、劇的な機能低下(例えば、歩行の喪失)のより高いリスクを有することを示した。
いくつかの実施形態では、エクソンスキッピングは、適切なリーディングフレームを回復させるか若しくは維持し、及び/又は少なくとも部分的に改善されたか又は完全に回復した生物活性をもたらす人工的に内部的にトランケートされたDMDタンパク質を作り出す。いくつかの実施形態では、スキップされたエクソンを有するジストロフィン転写物から生成される内部的にトランケートされたDMDタンパク質は、例えば、アウト・オブ・フレーム欠失を有するジストロフィン転写物から生成される末端がトランケートされたDMDタンパク質より機能的である。
いくつかの実施形態では、スキップされたエクソンを有するジストロフィン転写物から生成される内部的にトランケートされたDMDタンパク質は、例えば、アウト・オブ・フレーム欠失を有するジストロフィン転写物から生成される末端がトランケートされたDMDタンパク質を分解することができるナンセンス媒介性の崩壊に対してより抵抗性である。
いくつかの実施形態では、DMD対象は、WVE-N531の投与前にDMD遺伝子型について分析され、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有することが確認される。いくつかの実施形態では、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異は、1つ以上の核酸塩基の変化(例えば、異なる核酸塩基によって置き換えられる)、挿入及び/又は欠失などであるか又はそれを含み、エクソン53スキッピングは、エクソン53スキッピングを有しないものと比較して改善された機能をもたらすことができるDMDポリペプチドを生成することができる。
本開示前に、Emflaza(登録商標)(デフラザコート)は、DMDの治療のために米国で承認されたコルチコステロイドである。Emflazaは、0.9mg/kg/日の用量で12週の治療期間後に筋力を改善することが示された(Medical Research Councilセールによって測定されるとおりの平均変化0.15ポイント)。6~12歳のDMDを有する小児における長期のプラセボ対照試験では、2年目の平均筋力スコアに対してデフラザコートの著しい効果はなかった。Emflazaは、欧州連合(EU)でDMDの治療のために承認されていない一方、デフラザコートなどのコルチコステロイドは、一般に、筋力の低下を遅くし、歩行運動及び呼吸機能を延長するために、EUでは、DMDを有する患者において適応外で使用されている。しかしながら、コルチコステロイドの長期的な使用は、免疫抑制並びに感染症のリスクの上昇、内分泌機能の変化、高血圧、白内障、骨の脱ミネラル化、消化管穿孔及び小児における発達遅滞などの重度の副作用と関連付けられている。さらに、コルチコステロイドは、DMDで根底にある遺伝的欠陥を補正しない。
Vyondys 53(商標)(ゴロジルセン)は、エクソン53スキッピングを介してジストロフィン生成を増加させることが意図されるホスホロジアミダートモルホリノオリゴマー(PMO)サブクラスのオリゴヌクレオチドである。ゴロジルセンは、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の確認された変異を有する患者の治療のために米国で2019年に承認された。承認は、30mg/kg/週での治療の48週後の正常レベルの0.92%(標準偏差[SD]1.01)のジストロフィンレベルのベースラインからの平均変化に基づいた。別のPMOサブクラスエクソンスキッピングオリゴヌクレオチドであるViltepso(商標)(ビルトラルセン)は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすい変異を有するDMD患者の治療のために2020年に米国及び日本で承認された。承認は、80mg/kg/週の治療の25週後に測定される標準レベルの5.3%(SD4.5)の平均増加を伴ってジストロフィン生成の観察された増加にも基づいた。ゴロジルセン及びビルトラルセンの両方は、ジストロフィン生成の代替エンドポイントにおける増加に基づいて米国の迅速承認の仕組みを介して承認され、いずれの薬物も、DMDを有する患者で臨床的有用性をもたらすことが示されていない。米国における継続承認は、検証的試験における検証時の臨床的有用性を条件とする。いずれの薬物も本開示前に英国(UK)又はEUで承認されていない。
同様に、一部の患者は、エクソン53スキッピングオリゴヌクレオチド及びTranslarna(商標)(アタルレン)又はExondys 51(登録商標)(エテプリルセン)の両方による治療に適格になる変異を有し得る。アタルレンは、米国(US)における使用のために承認されていないナンセンス変異のリボソームリードスルーを増強することが意図される小分子である。それは、5歳以上の歩行可能な患者でジストロフィン遺伝子におけるナンセンス変異から生じるDMDの治療のためにEUで条件付販売承認を受けた。アタルレンの臨床的有効性は、歩行不能な患者で確立されておらず、追加の証拠がEUにおけるその継続承認を支持するために要求される。アタルレンの使用は、ナンセンス変異の低い有病率及び歩行可能な患者へのその限定的な効能を考慮すると、DMD集団の小さいパーセンテージに限定されることになると予測される。エテプリルセンは、エクソンスキッピングを介してジストロフィン生成を増加させることが意図されるPMOサブクラスのオリゴヌクレオチドである。エテプリルセンは、エクソン51スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の確認された変異を有する患者の治療のために米国で承認された。承認は、エテプリルセン治療に応答するジストロフィン発現の推定が可能であった唯一の試験では、ジストロフィンタンパク質レベルの平均が正常な筋肉のジストロフィンレベルの0.93%及びトランケートされたジストロフィン発現の中央値の0.1%の増加の検出に基づいた。この薬物は、本開示前にEUで承認されていない。
ゴロジルセンの血漿Cmax及び血漿濃度-時間曲線下面積(AUC)は、用量に比例して増加し、半減期は、およそ3時間であり、血漿蓄積は観察されない。ビルトラルセンの第1相試験に基づいて、尿中排泄率は、24時間以内に投与された総薬物の70%~80%の除去を示し、短い半減期(<24時間)を示した。全ての患者の腎臓機能は、正常範囲内にあった。エテプリルセンは、血漿から迅速に排除され、薬物排出の大部分は、24時間以内に生じる。注入の終了の24時間後、エテプリルセンの平均濃度は、血漿中の薬物の最大(ピーク)濃度(Cmax)の0.07%であった。エテプリルセンの腎クリアランスは、投与された用量の60%超を占め、3~4時間の終末半減期(t1/2)を有する。週に1回の投与中のエテプリルセンの蓄積は観察されていない。
とりわけ、本開示は、DMDを治療し、DMDエクソン53スキッピングを誘導し、エクソン53がスキップされたDMD転写物のレベルを上昇させ、エクソン53スキッピングからトランケートされたDMDポリペプチドを生成するか若しくはそのレベルを上昇させ、1つ以上DMD機能などのレベルを上昇させ、及び/又は1つ以上DMD機能などを回復させるための技術であって、対象に本開示によるWVE-N531又はその組成物を投与することを含み、対象がエクソン53スキッピングに影響を受けやすい変異したDMDを有する技術を提供する。いくつかの実施形態では、提供される技術は、1つ以上の既存の承認された薬物を超える様々な利点、例えば改善された安全性、忍容性、クリアランス、蓄積、エクソンスキッピング、臨床効果及び/又は1つ以上の他の薬物動態若しくは薬力学的態様を提供する。
WVE-N531
WVE-N531は、本明細書に記載され得る(当業者が理解するとおり、別段の指定がない限り、5’~3’):
fC*SfU*SfCn001RfC*SfG*SfGn001RfU*SfU*SmCfU*SmG*SfA*SmAfG*SfG*SfU*SfGn001RfU*SfU*SfC
m:2’-OMe修飾ヌクレオシド、
f:2’-F修飾ヌクレオシド、
*S:Spホスホロチオエート結合、及び
n001R:Rp N-(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)ホスホロアミダート結合。
WVE-N531は、認められるオリゴヌクレオチド命名法によって命名され得る:(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-シチジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-(Rp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-((1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)アミノ)-シチジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-シチジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-グアニリル-(O3’→O5’)-(Rp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-((1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)アミノ-グアニリル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-2’-O-メチルシチジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-O-メチル-P-チオ-グアニリル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-アデニリル-(O3’→O5’)-2’-O-メチルアデニリル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-グアニリル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-グアニリル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-(Rp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-((1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)アミノ)-グアニリル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-(Sp)-2’-フルオロ-2’-デオキシ-P-チオ-ウリジルイル-(O3’→O5’)-2’-フルオロ-2’-デオキシシチジン。
いくつかの実施形態では、WVE-N531は、組成物、例えば医薬組成物中で提供され、及び/又は1つ以上の薬学的に許容される塩として投与される。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531の薬学的に許容される塩を提供する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩を提供する。いくつかの実施形態では、WVE-N531原薬は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である。
WVE-N531及びそのヘキサデカナトリウム塩の分子式及び分子量は、以下に記載される:
分子式(遊離酸形態):C20625017781091914
分子量(遊離酸形態):6923.02g/モル
分子式(ヘキサデカナトリウム塩形態):C20623417781091914Na16
分子量(ヘキサデカナトリウム塩形態):7274.73g/モル。
WVE-N531は、17個の立体的に規制されたヌクレオチド間結合を有し、そのうちの14個は、Spホスホロチオエート結合として同定され、3個は、Rp N-(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)ホスホロアミダート結合として同定される。そのヌクレオチド間結合は、5’-SSRSSRSSOSSSOSSSRSS-3’(式中、「S」、「R」及び「O」は、それぞれSpのホスホロチオエート結合、Rp N-(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)ホスホロアミダート結合及びリン酸結合を表す)として示され得る。N-(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)ホスホロアミダート結合は、n001結合と称され得る。
WVE-N531の構造は、式I:
Figure 2025507889000001
として示され得る。
WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩は、式I-a:
Figure 2025507889000002
として記載され得る。
式I及びI-aでは、構造のサイズに起因して、構造は、4行で示され、その各々に5つのヌクレオチド単位が存在する。これらの式に示されるとおり、WVE-N531における各結合は、独立して、Spホスホロチオエート結合、Rp n001結合又は天然のリン酸結合であり、WVE-N531塩では、ホスホロチオエート結合及びリン酸結合の酸性水素原子は、独立して、カチオンと置き換えられ得、例えば、ヘキサデカナトリウム塩では、各々は、ナトリウムと置き換えられる。
WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩の水溶液は、通常、無色透明から淡黄色溶液であり、UVによって決定されるとおり約150mg/mL以上の濃度を有し得る。いくつかの実施形態では、精製水中のWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩のpHは、6.0~8.0の範囲である。
WVE-N531の吸光係数は、260nmで186,486M-1cm-1(水中で決定される)である。別段の記述がない限り、UVがWVE-N531の濃度/量を測定するために利用されるとき、260nmが利用され、この数が計算で利用される。6918.72g/モル(遊離酸形態)の分子量を使用して、これは、27.0OD/mgの吸光係数に等しい。
いくつかの実施形態では、WVE-N531は、IV注入のための希釈のために等張溶液として供給される。いくつかの実施形態では、注入の総体積は、対象の体重に基づいて100~500mLである。いくつかの実施形態では、注入は、およそ1時間かけて施される。いくつかの実施形態では、注入は、例えば、忍容性を高めるために、約3時間まで延長される。いくつかの実施形態では、WVE-N531の希釈された注入溶液は、保存剤を含有せず、遅延を伴わないか又は希釈の4時間以内に投与される。いくつかの実施形態では、0.45%の塩化ナトリウム注射液が希釈のために利用される。いくつかの実施形態では、0.9%の塩化ナトリウム注射液が希釈のために利用される。
いくつかの実施形態では、WVE-N531は、WVE-N531が他のジアステレオマーより濃縮されるキラル制御された組成物として提供され、投与される。
とりわけ、本開示は、高純度のWVE-N531を提供する。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、約70%~90%、例えば約70%~85%、約70%~80%、約75%~85%又は約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%若しくは90%の純度のレベルを有する。いくつかの実施形態では、純度のレベルは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定される。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約70%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約71%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約72%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約73%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約74%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約75%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約76%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約77%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約78%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約79%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約80%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約81%以上である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約82%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約83%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約84%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約85%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約86%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約87%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約88%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約89%である。いくつかの実施形態では、それは、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり約90%以上である。いくつかの実施形態では、IP-RP-UPLCは、セットAパラメーターを利用する。いくつかの実施形態では、純度は、所与の波長、例えば260nm付近の%面積である。
いくつかの実施形態では、不純物のレベルは、約10%~30%以下である。いくつかの実施形態では、それは、10%~30%である。いくつかの実施形態では、それは、15%~30%である。いくつかの実施形態では、それは、20%~30%である。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、それは、約30%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約29%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約28%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約27%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約26%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約25%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約24%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約23%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約22%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約21%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約20%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約19%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約18%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約17%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約16%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約15%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約14%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約13%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約12%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約11%以下である。いくつかの実施形態では、それは、約10%以下である。いくつかの実施形態では、不純物のレベルは、IP-RP-UPLCを使用して評価される。いくつかの実施形態では、IP-RP-UPLCは、セットAパラメーターを利用する。いくつかの実施形態では、純度は、所与の波長、例えば260nm付近の%面積である。
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531調製物を特徴付けるための様々な技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531又はその組成物の純度を評価するための技術を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531又はその組成物を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531調製物を放出するための技術を提供する。
製造
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531又はその塩、例えばWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531原薬を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531又はその薬学的に許容される塩形態及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を製造するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531製剤を提供する。
いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその塩、例えばWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩は、優良医薬品製造基準(cGMP)規制に従って化学的に製造される。
いくつかの実施形態では、提供される技術は、固相オリゴヌクレオチド合成、固体支持体からの粗製の保護されたオリゴヌクレオチドの切断、保護基の除去(脱保護)、分取アニオン交換(AEX)クロマトグラフィー精製、濃縮及び/又は脱塩を含む複数工程のプロセスを含む。
いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその塩の立体化学は、合成のための出発材料及び合成プロセスの制御を通して確立される。例えば、いくつかの実施形態では、提供される技術は、それぞれ確実に意図される立体的に規制されたSpホスホロチオエート及びRp n001結合が得られるようにカップリング工程中に不斉補助剤(L)-DPSE及び(L)-PSMから調製されるホスホラミダイトの使用を含む。
原薬としてのWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩のための有用な製造プロセス及び特定の結果が例として以下に記載される。
有用な製造プロセス
いくつかの実施形態では、製造プロセスは、以下の合成サイクルに示されるとおりにホスホラミダイト化学反応を使用して、固体支持体上で3種類のヌクレオチド間結合(ホスホジエステル、立体的に規制されたホスホロチオエート及び立体的に規制されたn001)の組み合わせを含有するオリゴヌクレオチドを合成することからなる。立体的に規制されたホスホロチオエート又は立体的に規制されたn001を導入するための各サイクルは、5’-脱トリチル化、カップリング、それぞれ暴露された不斉補助剤二級アミンのキャップ付加(キャップ付加-1)、チオール化又はイミド化及び未反応の5’-ヒドロキシル基のキャップ付加(キャップ付加-2)からなる。ホスホジエステルを導入するための各サイクルは、脱トリチル化、カップリング、酸化及びキャップ付加-2からなる。それぞれのカップリング反応は、適切なホスホラミダイトの活性化及び支持体に固定化された保護されたヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドの遊離5’-ヒドロキシル基との反応によって実行される。適切な数のサイクル及び最終的な脱トリチル化後、(L)-PSM不斉補助剤及びシアノエチルリン酸保護基は、アセトニトリル(ACN)中のジエチルアミン(DEA)によるカラム上での処理によって粗製のオリゴヌクレオチドから除去される。次に、(L)-DPSE不斉補助剤は、NEt・HF(トリエチルアミンフッ化水素)溶液による処理によって除去される。次に、粗製のオリゴヌクレオチドは、固体支持体から切断され、アンモニア処理によってカラムから除去される。塩基保護基は、適切にサイズが調整された反応容器中での継続的なアンモニア処理によって除去される。得られた粗製のオリゴヌクレオチドは、分取アニオン交換(AEX)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して精製された後、濃縮及び脱塩により、いくつかの実施形態では、原薬としてWVE-N531又はその塩、例えばWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩を得る。
ホスホロチオエート構築のための有用なサイクル
Figure 2025507889000003
n001構築のための有用なサイクル
Figure 2025507889000004
リン酸構築のための有用なサイクル
Figure 2025507889000005
Figure 2025507889000006
WVE-N531原薬を製造する工程は、以下でさらに詳細に記載される。
段階1:合成
オリゴヌクレオチドの合成は、自動オリゴヌクレオチド合成機において5’-ODMTr-2’-F-dC(N4-Ac)で官能化されたコントロールドポアガラス(CPG)固体支持体上で実行される。全ての反応は、カラムに充填された固体支持体上で行われる。
1.脱トリチル化
Figure 2025507889000007
合成を開始するために、CPG-5’-ODMTr-2’-F-dC(N4-Ac)固体支持体は、トルエン中の3%ジクロロ酢酸(DCA)による処理によって5’-ヒドロキシルからDMTr保護基の酸に触媒された除去にかけられる。完全なDMTr除去は、合成プログラムにおけるwatchコマンドに基づく直列のUVモニタリングによって確実にされる。DMTr除去は、それぞれの合成サイクルの開始時及び最終サイクル後に同じ方法で実施される。全ての場合において、脱トリチル化後、支持体に結合した材料を、合成の次の工程のために調製物中においてアセトニトリルで洗浄する。
2.カップリング
Figure 2025507889000008
発達中のオリゴヌクレオチド鎖の伸長は、アセトニトリル中で溶解された活性化剤、5-(エチルチオ)-1H-テトラゾール(ETT)又は1-シアノメチルイミダゾリウムトリフレート塩(CMIMT)のいずれかの存在下での支持体に結合したオリゴヌクレオチドの5’-ヒドロキシル基と過剰量の保護されたホスホラミダイトの溶液との反応によって達成される。ホスホラミダイトは、アセトニトリル又は80:20v/vアセトニトリル:イソブチロニトリル混合物中で溶解される。それぞれのカップリング工程で必要となるホスホラミダイトは、オリゴヌクレオチド配列によって決定される。リン酸結合の導入のために、ホスホラミダイト及びETTが使用される。立体的に規制されたホスホロチオエート又はn001結合の導入のために、(L)-DPSE又は(L)-PSMに由来するホスホラミダイト及びCMIMTが使用される。いずれの場合にも、ホスホラミダイト/活性化剤溶液を直列で混合し、合成カラム上に押し入れ、続いて適切な時間でカラムを介して循環される。その後、過剰な試薬は、アセトニトリルで合成カラムをフラッシングすることによって除去される。
3.キャップ付加-1
Figure 2025507889000009
キャップ付加1は、カップリング工程中に補助基で開環するオキサザホスホリジン環から生じる二級アミンを保護し、合成の残りで非反応性にすることができる。二級アミンは、キャップ付加試薬B([キャップB]:無水酢酸/2,6-ルチジン/アセトニトリル(20:30:50、v:v:v)を合成カラムに流すことによってキャップ付加される。過剰な試薬は、アセトニトリルにより合成カラムからフラッシングされる。
4.酸化、チオール化又はイミド化
新たに生成されたP(III)亜リン酸トリエステル結合は、3つの方法の1つで処理される:
1.ピリジン:水(90:10、v:v)中のヨウ素による処理での酸化により、P(V)ホスホジエステル結合の生成をもたらす。
Figure 2025507889000010
2.ピリジン:アセトニトリル(1:1、v:v)中のキサンタンヒドリド(XH)による処理でのチオール化により、立体的に規制されたP(V)ホスホロチオエートトリエステル結合の生成をもたらす。
Figure 2025507889000011
3.アセトニトリル中の2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート(ADIH)による処理でのイミド化により、立体的に規制されたP(V)ホスホロイミダートトリエステル結合の生成をもたらす。
Figure 2025507889000012
それぞれの場合において、その工程後、過剰な試薬は、アセトニトリルにより合成カラムからフラッシングされる。
5.キャップ付加-2
通常、カップリング反応は、非常に高い収率で進行するが、それは、定量的ではない。任意の所与のサイクルで利用可能な5’-ヒドロキシ基のごく一部は、活性化されたホスホラミダイトとカップリングできない可能性がある。その後のサイクル中に反応を妨げるために、これらの部位は、試薬の混合物(1:1、v:v)(キャップ付加試薬A[キャップA]:N-メチルイミダゾール/アセトニトリル(20:80、v:v)及びキャップB)によるキャップ付加によって遮断される。結果として、5’-O-アセチル化(「キャップ付加」)支持体結合オリゴヌクレオチド配列が形成される。過剰なキャップ付加試薬は、アセトニトリルによりカラムから洗浄される。
Figure 2025507889000013
オリゴヌクレオチド構築及び最終工程
適切な保護されたホスホラミダイトを使用する上で示される3つのサイクルの独立した反復により、5’末端位に存在するDMTr保護基により全体的に保護された配列を構築する。配列中の最後のヌクレオチドの付加後、5’末端DMTr基は、最終的な脱トリチル化工程中に除去される。
段階2:切断及び脱保護
立体的に規制されたホスホロイミダートトリエステル及びホスホロチオエートトリエステルからのリン酸保護基並びに(L)-PSM及び(L)-DPSE不斉補助剤の除去、固体支持体からの粗製のオリゴヌクレオチドの切断及び環外核酸塩基保護基の除去は、3工程のプロセスで実施される。
工程1:ジエチルアミン処理による(L)-PSM不斉補助剤及びシアノエチルの除去
Figure 2025507889000014
固体支持体上の粗製のオリゴヌクレオチドを、ACN中のジエチルアミンの溶液で処理し、これによりリン酸トリエステル結合からシアノエチル保護基及びホスホロイミダートトリエステルから(L)-PSM不斉補助剤を同時に除去して、それぞれホスホジエステル結合及びホスホロアミダートジエステル結合を生成することができる。
工程2:フッ化物処理による(L)-DPSE不斉補助剤の除去
Figure 2025507889000015
固体支持体上の粗製のオリゴヌクレオチドを、ジメチルスルホキシド(DMSO)、NEt及びHOの混合物中のNEt・3HFの温度制御された溶液で処理して、不斉補助剤の除去をもたらす。このプロセスは、立体的に規制されたホスホロチオエートトリエステルを上で示されるとおりの立体的に規制されたホスホロチオエートジエステルに変換する。
工程3:切断及び全体的な核酸塩基の脱保護
Figure 2025507889000016
Figure 2025507889000017
次に、粗製のオリゴヌクレオチドを、適切にサイズが調整された圧力定格容器中での水酸化アンモニウムによる処理によって固体支持体から切断する。この反応は、シアノエチルリン酸基(早期の工程で脱保護され得る)及び環外アミノ基の全体的な脱保護(例えば、アセチル、ベンゾイル、イソブチリルなどの保護基の除去)をもたらすことができる。式Pでは、各Mは、独立して、カチオンである。いくつかの実施形態では、各Mは、Hである(「式P酸」のような化合物)。いくつかの実施形態では、各Mは、独立して、カチオンである。いくつかの実施形態では、粗製のオリゴヌクレオチドは、式P酸の塩である。いくつかの実施形態では、粗製のオリゴヌクレオチド組成物は、式P酸の塩を含む。いくつかの実施形態では、粗製のオリゴヌクレオチド組成物は、式P酸の2つ以上の塩を含む。
通常、脱保護後、1つ以上のWVE-N531塩が提供される。いくつかの実施形態では、塩は、アンモニウム塩である。いくつかの実施形態では、脱保護産物の組成物は、1つ以上のWVE-N531塩を含む。いくつかの実施形態では、脱保護産物の組成物は、WVE-N531アンモニウム塩を含む。
段階3:アニオン交換クロマトグラフィーによる精製
粗製のオリゴヌクレオチド溶液の精製は、AEX-HPLCによって達成される。粗製のオリゴヌクレオチドの溶液を、TSK-GEL Super Q-5PW媒体で充填された精製カラム上にロードする。精製ランは、水酸化ナトリウムで緩衝化された溶離液を使用して実施される。塩化ナトリウム勾配を使用して、カラムからオリゴヌクレオチドを溶出する。精製は、周囲温度で実行される。溶出プロファイルは、紫外線(UV)分光光度法によってモニターされる。画分を回収し、偽プールをIP-RP-UPLCによって評価する。標的純度レベル以上のオリゴヌクレオチドを含有するプールを、プロセスにおける次の工程にかける。
段階4:濃縮及び脱塩(最終UF/DF)
次に、選択された画分プールを濃縮し、精製水に対してダイアフィルターにかけて、再生セルロース膜カセットを使用するタンジェンシャルフロー濾過(TFF)によって精製緩衝液を除去する。プールを濃縮し、pHを、塩酸又は水酸化ナトリウムで6.5~7.5に調整する。濃縮されたオリゴヌクレオチドを、精製水に対してダイアフィルターにかけ、1200~1400OD/mLの標的まで濃縮した後、脱塩されたオリゴヌクレオチドを回収する。系を、精製水でフラッシングして、脱塩濃縮されたオリゴヌクレオチドをすすぎ水と組み合わせて収率を最大化して、878±68OD/mL(32.5±2.5mg/mL)の標的最終脱塩濃度にする。
段階5:濾過及び包装
オリゴヌクレオチド溶液を、0.2ミクロンフィルターに通して濾過した後、原薬貯蔵容器に充填する。原薬を、無菌高密度ポリエチレン(HDPE)ボトル中に包装し、その各々にラベルを貼り、Mylarホイルパウチ中に密封し、-20℃で保管する。
出発材料
特定の有用な出発材料が以下に列記される。
Figure 2025507889000018
Figure 2025507889000019
Figure 2025507889000020
Figure 2025507889000021
Figure 2025507889000022
出発材料は、9種のホスホラミダイト、コントロールドポアガラス(CPG)固体支持体及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェートを含む。核酸塩基上の反応性の環外基は、オリゴヌクレオチド合成中にそれらを非反応性にするように適切に保護され、5’-ヒドロキシ官能性は、4,4’-ジメトキシトリチルエーテル(DMTr)として保護される。ホスホラミダイトは、約90%、約95%又はいくつかの場合、約98%以上(約260nm(面積%)でのRP-HPLC及び/又は積分による31P NMR)、約97%以上のP(III)純度(31P NMR積分による)の純度レベル及び0.2%(w/w)未満の水含量を有する。コントロールドポアガラス-5’-ODMTr-2’-F-dC(N4-Ac)コハク酸固体支持体は、約120~200メッシュの粒径(分析的篩分け)、約540~660Åの孔径(水銀圧入)、約0.20~0.24g/ccの密度(タップ密度)、≧約0.8cc/gの孔体積(水銀圧入)、≧約75m/gの表面積Hg圧入(水銀圧入)及びDMTリガンドアッセイによって評価される70~80μmol/g(498nmでの分光光度法)である。2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェートは、約98.0%以上の純度(HPLC)及び約23.70~24.80%(元素分析)の窒素含量を有する。
立体化学は、合成のための出発材料の制御及び合成プロセスを通して確立され得る。立体的に規制されたホスホラミダイトは、適切に保護されたヌクレオシド及び不斉補助剤、例えば(L)-DPSE又は(L)-PSMから調製される。立体的に規制されたホスホラミダイトの化学的純度は、31P NMRによって決定され得る。立体配置は、31P NMR、H NMR及び13C NMRの組み合わせによって決定され得る。保護されたヌクレオシド及び不斉補助剤の立体化学的立体配置は固定されているため、カップリング反応から生じる可能性のある2種の可能なジアステレオマー(トランス及びシス)が存在し、その中ではトランス型が支配的であり、シス型は、微量な不純物として存在する。
製造プロセス中、様々なプロセス内制御が適用される。合成及び切断及び脱保護段階の完了時、得られた粗製のオリゴヌクレオチドにおけるWVE-N531原薬の存在は、LC/MSによって同定され、その純度はIP-RP-UPLCによって定量化される。精製中、個々の画分及び選択された偽プールがIP-RP-UPLCによる純度及び不純物に関して評価される。選択された画分がプールされ、濃縮されてから、得られた溶液の脱塩が伝導率、pH及び濃度のプロセス内測定を介して制御される。いくつかの実施形態では、原薬又は製剤は、以下の基準の1つ以上又は全てを満たして製造される。いくつかの実施形態では、原薬、例えばWVE-N531又はその塩形態は、本明細書に記載されるとおりの特定のレベルの純度を有する。いくつかの実施形態では、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩は、本明細書に記載されるとおりの特定のレベルの純度を有する。いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその塩は、組成物、例えば医薬組成物中で特定のレベルの純度を有する。いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその塩は、製剤中で特定のレベルの純度を有する。いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその塩は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、本明細書に記載されるIP-RP-UPLCによって決定されるとおり、約70%~90%、約70%~85%、約70%~80%、約75%~85%又は約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%若しくは90%以上の純度のレベルを有する。
特徴付け
とりわけ、本開示は、WVE-N531又はその組成物を評価するための技術を提供する。
生成物は、様々な技術によって特徴付けられ得る。例えば、WVE-N531調製物は、質量分析によって特徴付けられ得る。ある調製物に関して、エレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)分析が実施され、6722Daの実験的に決定された値は、WVE-N531原薬の理論平均質量(遊離酸形態)(6723Da)と一貫している。いくつかの実施形態では、WVE-N531又はその塩の配列は、ESI-MS/MS配列決定によって確認された。例えば、ある評価では、配列における19個の核酸塩基に関して、少なくとも1つの配列に関連するフラグメントイオンは、それぞれの計算された(予測された)質量の5ppm誤差内で観察された。全長オリゴヌクレオチドのモノアイソトピック質量もESI-MS/MS分析で検証されたため、20個全ての核酸塩基の同一性及び位置が実証され、配列が確認された。
立体化学的同一性は、オリゴヌクレオチド中のそれぞれのキラル結合リン(Rp又はSp)(WVE-N531又はその塩に関して、ホスホロチオエート又はホスホロアミダート基におけるそれぞれの結合リン)の絶対立体化学的立体配置の組み合わせを含む。この組み合わせが2個のジアステレオマー(n=キラル結合リンの数)のうちの固有の単一のジアステレオマーを生じ得る。WVE-N531又はその塩の場合、この組み合わせは、5’-SSRSSRSSOSSSOSSSRSS-3’(式中、S、P及びOは、それぞれSpホスホロチオエート、Rp N-(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)ホスホロアミダート結合及びリン酸結合を表す)により示され得る。WVE-N531又はその塩は、2’-フルオロ(F)及び2’-O-メチル(OMe)修飾も含む。
立体化学的同一性の確立は、合成のための出発材料の制御を含む。(L)-DPSE又は(L)-PSMから調製されるホスホラミダイトの合成的カップリングがそれぞれSpキラリティーのホスホロチオエート結合及びRpキラリティーのホスホロアミダート結合を生じ、(D)-DPSE又は(D)-PSMから調製されるものは、Rpキラリティーのホスホロチオエート結合及びSpキラリティーのホスホロアミダート結合を生じる。各カップリング反応のための立体的に規制されたホスホラミダイトの一貫した使用は、各ホスホロチオエート又はホスホロアミダート結合の立体化学的同一性の制御を可能にする。
立体化学的同一性は、本開示に従う様々な技術を使用して確認され得る。例えば、それは、いくつかの異なる技術を使用する測定によって確認することができ、これらを組み合わせ、適切な標準物質との比較により、この属性についての正確な情報及び確証を提供する。有用な分析技術は、NMR(H、19F、31P、多次元など)及び酵素的消化を含む。いくつかの例では、NMRは、リン酸緩衝液(例えば、pH7.0)中で実施される。様々な調製物のH、19F及び31P NMR並びに酵素的消化を含む結果は、生成物の構造と一致する。いくつかの実施形態では、NMRは、DSS標準に基づいて水に対して参照される。特定の実験から観察されるデータが以下に記載される。
WVE-N531原薬(ヘキサデカナトリウム塩)の調製物に関する31P NMRデータ。161.98MHzで取得され、記録される。
Figure 2025507889000023
WVE-N531原薬(ヘキサデカナトリウム塩)の調製物に関する19F NMRデータ。348Kで取得され、記録される。
Figure 2025507889000024
いくつかの実施形態では、標準品、例えばNMR、酵素的消化などによって特徴付けられるものを使用して、バッチ出荷の一部としてUPLCによる立体化学的同一性を決定する。いくつかの実施形態では、提供される技術は、標準品を提供する。
原薬としての固体WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩のFTIRスペクトルが記録された。1643cm-1及び1682cm-1での主要な吸光度バンドは、アミドのC=O、C=N及びC=C伸縮振動と一貫している。3200~3300cm-1領域におけるブロードピークもオリゴヌクレオチド官能基と一貫している。
対イオンは、本開示に従って分析され得る。例えば、5.1%のナトリウム含量値は、5.1%の理論的ナトリウム含量値(w/w)(ヘキサデカナトリウム塩)と一致して、WVE-N531原薬ロットの調製のためにICP-OESによって決定されている。
WVE-N531原薬の調製された溶液は、透明な(目に見える材料がなく、及び粒子状物質を本質的に含まない)無色の溶液である。精製水中のWVE-N531原薬のpHは、約7.3であることが見出された。
WVE-N531原薬のモル吸光係数は、あるロットを使用して186486M-1cm-1であると水中で実験的に決定された。6918.72g/モル(遊離酸形態)の分子量を使用して、これは、27.0OD/mgの吸光係数に等しい。
様々な実施形態では、不純物は、本明細書に記載されるとおりに低レベルで制御される。例えば、いくつかの実施形態では、不純物レベルは、本明細書に記載されるとおり約30%未満である。
WVE-N531原薬調製物(関連する不純物を含む)は、インビトロでの遺伝毒性試験及びインビボでの微小核試験においてGLPで評価された。遺伝毒性は、観察されなかった。
WVE-N531原薬の様々な調製物は、アセトニトリル、トルエン及びピリジン(ICHクラス2)を含む残留溶媒並びにICHクラス1、2A、3などにおける様々な元素を含む元素状の不純物に関して指定された制約を満たした。
オリゴヌクレオチド合成中のWVE-N531又はその塩中のそれぞれの立体的に規制されたホスホラミダイトからその立体的に規制されたSpホスホロチオエート又はRp N-(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イリデニル)ホスホロアミダート(PN)結合へのキラル情報(ジアステレオ選択性)の移行の忠実度は、非常に高い。オリゴヌクレオチドの全体的な立体化学的純度は、17個の立体的に規制されたヌクレオチド間結合の各々の組み込みのジアステレオ選択性の積によって表され得る。
いくつかの実施形態では、立体純度は、二量体モデリングを使用して評価される。WVE-N531原薬内の立体的に規制されたホスホロチオエート又はPNヌクレオチド間結合の組成を表す14個の二量体単位(fGn001RfU、fG*SfG及びfU*SfC二量体はそれぞれ2回表される)は、独立して合成され、立体化学的純度に関して評価された。WVE-N531又はその塩の立体化学的純度は、17個の個々の二量体の測定されたジアステレオ選択性の積として推定され得る。それぞれの二量体を生成するために使用される合成条件は、WVE-N531原薬に適用されるものと同一であった。全長WVE-N531原薬と比較して、これらのモデル二量体単位は、IP-RP-UPLCなどの標準的な分析方法によってさらに容易に分析され、Rp及びSpジアステレオ異性体の両方は、容易に分離され、この技術によって定量化される。モデル二量体に関するIP-RP-UPLCデータは、以下に示される。
Figure 2025507889000025
このモデル調査は、それぞれの位置で優れた立体化学的忠実度を実証し、配列中のそれぞれの位置で≧98%の立体化学的純度値を有する。それぞれの個々の構成物二量体の立体化学的純度の積に基づく全体的な立体化学的純度は、85%である(84.9%=上の17個のジアステレオ選択性忠実度値の積)。
いくつかの実施形態では、本開示は、例えば、本明細書に記載される二量体モデリングを使用して評価されるとおり、高い立体純度を有するWVE-N531を提供する。いくつかの実施形態では、立体純度は、約80%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約81%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約82%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約83%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約84%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約85%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約86%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約87%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約88%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約89%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約90%以上である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約80%~90%である。いくつかの実施形態では、立体純度は、約83%~87%である。
WVE-N531原薬の出荷規格は、本明細書に記載される1つ以上の規格、例えば外観(例えば、目視での)、配列同一性(例えば、MS/MSによる)、分子量、純度(例えば、IP-RP-UPLCによる面積%)、不純物(例えば、IP-RP-UPLCによる面積%)、ナトリウム含量(例えば、ICP-OESなどによる)、濃度(遊離酸形態)(例えば、UV分光光度法による)、pH(例えば、精製水中の溶液の)、残留溶媒(例えば、ガスクロマトグラフィーによる)、元素状の不純物(例えば、ICP-MSによる)、立体化学的同一性(例えば、UPLCによる)、菌体内毒素(例えば、USP<85>、Ph.Eur 2.6.14による)、生物汚染度(USP<61)による総好気性微生物数、総酵母及び糸状菌数など)及び/又はPh.Eur 2.6.12)などを含み得る。
LC MSによる同一性(分子量)に関する有用なパラメーターは、以下に記載される。
Figure 2025507889000026
いくつかの実施形態では、システムの適合性は、分析用参照材料の最初の3回の注入のための全長生成物(FLP)に関する分子量(デコンボリューション質量)がWVE-N531に関して6923±3Daであるべき時に確認され、加えて、空白のクロマトグラムは、ソルベントフロント及び勾配シフト以外に干渉ピークを有しない。
WVE-N531又はその塩の同一性は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって決定され得る。試料は水中で調製され、Waters Acquity BEH C18カラム上に注入される。分析は、移動相A(水中のヘキサフルオロイソプロパノール[HFIP]及びトリエチルアミン[TEA])及び移動相B(アセトニトリル)の勾配を利用する。方法のパラメーターの概要は、例として以下に提供される。
Figure 2025507889000027
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531純度及び/又は不純物を評価するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、WVE-N531の純度及び不純物は、例えば、Waters BEH C18カラムを使用してイオン対逆相UPLC(IP-RP-UPLC)によって決定され得る。有用な手順は、例として以下に記載される(プロトコルA)。分離は、移動相A(水中のヘキサフルオロイソプロパノール[HFIP]及びジイソプロピルエチルアミン[DIPEA])及び移動相B(水中の30%アセトニトリル)の勾配を使用して達成される。パラメーターの有用なセットが以下に提供され(セットA)、本明細書に記載される様々な調製物に関して純度/不純物のレベルを決定するために利用されている。ジアステレオマー不純物を含む様々な不純物がこの方法を使用して分離され得る(各々が単一の結合リンでのみWVE-N531と異なる17個のWVE-N531ジアステレオマー(DS1~DS17)のうち、6つのジアステレオマーは、完全に分割され、9つは、部分的に分割される)。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531若しくはその塩又はWVE-N531若しくはその塩を含む組成物を特徴付ける方法であって、パラメーターの1つ以上又は全てを含むHPLC又はUPLC分析(例えば、カラム、移動相A中の1つ以上の溶媒、移動相B中の1つ以上の溶媒、移動相A中の1つ以上又は全ての溶媒を含む移動相、移動相B中の1つ以上又は全ての溶媒を含む移動相、移動相A、移動相B、流速、実行時間、勾配など)を含む方法を提供する。
Figure 2025507889000028
Figure 2025507889000029
いくつかの実施形態では、メインピークに対する相対保持時間の関数としての全ての個々の不純物≧0.10面積%及び全ての不純物の合計≧0.10面積%が分析に含まれる。いくつかの実施形態では、WVE-N531同一性は、相対保持時間をシステム適合性の標準と比較することによって確認される。
いくつかの実施形態では、本開示は、1つ以上の結合リンに関してWVE-N531又はそのジアステレオマーの立体化学的同一性を確認するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、WVE-N531の立体化学的同一性は、Waters BEH C18カラムを使用してIP-RP-UPLCによって決定される。有用な手順は、例として以下に記載される(プロトコルB)。分離は、移動相A(水中のヘキサフルオロイソプロパノール[HFIP]及びDIPEA)及び移動相B(水中の30%アセトニトリル)の勾配を使用して達成される方法パラメーター(セットB)の概要は、以下に提供される。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531若しくはその塩又はWVE-N531若しくはその塩を含む組成物を特徴付ける方法であって、パラメーターの1つ以上又は全てを含むHPLC又はUPLC分析(例えば、カラム、移動相A中の1つ以上の溶媒、移動相B中の1つ以上の溶媒、移動相A中の1つ以上又は全ての溶媒を含む移動相、移動相B中の1つ以上又は全ての溶媒を含む移動相、移動相A、移動相B、流速、実行時間、勾配など)を含む方法を提供する。
Figure 2025507889000030
とりわけ、本開示は、本明細書に記載されるとおりの高純度のWVE-N531を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、例えば、セットA及び/又はセットBのパラメーターとともにIP-RP-UPLCを利用して決定されるとおり、高い立体化学的純度のWVE-N531を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531及びDS1~DS17の1つ以上(「第1の群」)を含み、WVE-N531及びDS1~DS17の1つ以上(「第2の群」)のいずれも含まず、及び任意選択により低下したレベルのWVE-N531及びDS1~DS17の1つ以上(「第3の群」)を含む組成物を提供し、それぞれの低下したレベルは、独立して、第1の群のメンバーのレベルの1つ以上又は各々より低い(例えば、その約90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%又は10%以下、いくつかの実施形態ではその約50%又は約50%以下)。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531及びDS1~DS17の1つを含む組成物を提供し、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17)を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの1つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの2つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの3つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの4つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの5つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの6つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの7つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの8つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの9つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの10個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの11個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの12個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの13個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの14個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの15個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの16個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの17個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、WVE-N531を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS2を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS3を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS4を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS5を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS6を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS7を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS8を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS9を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS10を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS11を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS12を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS13を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS14を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS15を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS16を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、DS17を含む。いくつかの実施形態では、少なくともWVE-N531は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS1は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS2は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS3は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS4は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS5は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS6は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS7は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS8は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS9は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS10は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS11は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS12は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS13は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS14は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS15は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS16は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS17は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、本開示は、そのような組成物を調製するための技術、例えば本明細書に記載されるIP-RP-UPLC技術(例えば、ジアステレオマーを完全に又は部分的に分割することができるもの)を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、WVE-N531及びDS1~DS17の1つに関するピークがWVE-N531及びDS1~DS17の1つ以上の1つ以上のピークから完全に分割されるとき、そのピークは、WVE-N531及びDS1~DS17の1つ以上を含まないWVE-N531及びDS1~DS17の1つを含む組成物を表す。いくつかの実施形態では、存在、非存在及び/又はレベルは、提供される技術、例えば本明細書に記載されるとおりのIP-RP-UPLCを使用して評価される。
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531を含む組成物を提供し、組成物は、DS1~DS17の1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17)を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の1つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の2つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の3つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の4つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の5つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の6つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の7つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の8つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の9つを含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の10個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の11個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の12個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の13個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の14個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の15個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の16個を含まない。いくつかの実施形態では、組成物は、DS1~DS17の17個を含まない。いくつかの実施形態では、少なくともDS1は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS2は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS3は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS4は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS5は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS6は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS7は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS8は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS9は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS10は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS11は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS12は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS13は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS14は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS15は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS16は、組成物中に存在しない。いくつかの実施形態では、少なくともDS17は、組成物中に存在しない。
WVE-N531と同様に、DS1~DS17の各々は、独立して、様々な形態で存在し得る。いくつかの実施形態では、組成物において、それは、1つの形態で存在し、いくつかの実施形態では、それは、2つ以上の形態で存在する。いくつかの実施形態では、形態は、塩形態である。いくつかの実施形態では、形態は、薬学的に許容される塩形態である。いくつかの実施形態では、それぞれの形態は、独立して、塩形態である。いくつかの実施形態では、それぞれの形態は、独立して、薬学的に許容される塩形態である。いくつかの実施形態では、形態は、ヘキサデカナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、液体組成物、例えば任意選択により緩衝溶液にWVE-N531及び/又はD1~DS17が溶解され、カチオン及びアニオンをもたらすように解離し得る。
液体WVE-N531原薬は、ラベルが貼られ、高レベルの摩耗及び穿刺耐性を有する気体/水分障壁を提供するMylarホイルパウチ中で密封されたポリプロピレンスクリュー蓋を有する無菌高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルに包装される。
WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩の様々なバッチは、いくつかの例では、約20mmolスケール(例えば、一例では、2×23mmolスケール)で原薬として製造されている。特定の調製物は、GLP毒性試験を含む非臨床試験で利用された。特定の調製物が臨床試験のために製造された。製造された製品は、安定である:-20℃±5℃の長期間の保管条件での保管の24ヶ月後及び5℃±3℃の促進された条件での保管の14日後に複数のロットのGMP原薬に関して、属性を示す安定性に著しい変化は観察されなかった。
製剤
いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531又はその薬学的に許容される塩形態及び薬学的に許容される担体を含むか又は送達する医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、WVE-N531製剤を提供する。いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤は、WVE-N531原薬、例えば上記のプロセスを使用して製造されるWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩を含む。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体は、緩衝溶液であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体は、リン酸緩衝溶液であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体は、等張性リン酸緩衝溶液であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤は、等張性リン酸緩衝溶液中のWVE-N531原薬であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、pH及び浸透圧に関して血液中の生理学的条件と密接に適合する医薬組成物又は製剤である。いくつかの実施形態では、それは、静脈内(IV)投与のためである。
特定のWVE-N531製剤及び有用な製造技術が例として以下に記載される。
いくつかの実施形態では、WVE-N531医薬組成物、例えば製剤は、FluroTec(登録商標)でコーティングされたクロロブチルゴム栓及び白色フリップオフキャップを伴うアルミニウムオーバーシールで蓋をされた10mLのUSP1型の透明なガラスバイアル中に包装される。いくつかの実施形態では、それぞれの製剤バイアルは、36mgのWVE-N531遊離酸形態に相当するWVE-N531原薬を含有する(6mg/mL、名目上の含量36mg、抽出可能な合計体積6mL)。いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤の構成成分は、注射用水(WFI)中のWVE-N531原薬、第一リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム及び塩化ナトリウムを含むか又はそれである。水酸化ナトリウム及び/又は塩酸も、製剤化された溶液のpHを要求される範囲に調整するために使用され得る。
WVE-N531製剤の例の組成が以下に示される。
Figure 2025507889000031
いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤は、目に見える材料がなく、及び微粒子を本質的に含まない無色の溶液である。いくつかの実施形態では、リン酸緩衝食塩水溶液中の6mg/mL溶液のpHは、7.0~7.8であり、280~320mOsm/kgの範囲の重量オスモル濃度を有する。いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤の密度は、1.0g/mLである。
WVE-N531製剤ロットは、36mg/バイアル(遊離酸形態)の濃度で製造された。36mgの強度は、6mLの名目上の体積を0.35mL超えて含んだ6.35mLの6mg/mLの製剤を充填することによって達成される。全ての材料接触構成成分は、使用前に無菌化された。WVE-N531製剤のための容器の閉鎖方式は、FluroTec(登録商標)でコーティングされたゴム栓及び白色フリップオフキャップを伴うアルミニウムオーバーシールで密封された10mLのUSP1型の透明なガラスバイアルを含むか又はそれらからなる。この容器の閉鎖は、微生物混入から無菌化された製品を保護することができる。
WVE-N531製剤は、通常、無菌溶液である。いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤は、いくつかの実施形態では、静脈内(IV)投与前に無菌保存剤不含溶液としての0.9%塩化ナトリウム又は0.45%塩化ナトリウムで希釈され得る。製剤ロットは、複数の原薬ロットをプールすることによって作製され得る。
いくつかの実施形態では、製剤は、本明細書に記載されるとおりの純度、例えばWVE-N531又はその塩(例えば、ヘキサデカナトリウム塩)、WVE-N531原薬などに関して記載されるものを有する。いくつかの実施形態では、純度は、純度に関して本明細書に記載されるIP-RP-UPLC法を使用して決定され、評価される。
WVE-N531製剤製造プロセスのための流れ図は、例として図1に提供される。
WVE-N531原薬容器は、2~8℃でおよそ48時間解凍され得る。原薬の解凍が行われている間、1×及び2×の強度のリン酸緩衝食塩水(PBS)溶液が調製され、1×溶液は、pH7.4±0.2及び285~315mOsm/kgの重量オスモル濃度で10mMのリン酸ナトリウム/リン酸カリウム及び142mMの塩化ナトリウムを含有する。それぞれの容器からの解凍された原薬の内容物が製剤容器中にプールされ、十分に混合される。
原薬の単一のロットが製剤のために使用されるとき、出荷純度の結果が純度補正係数として使用される。原薬の複数のロットがプールされることになる場合、それぞれの原薬ロットからの有効成分の量に基づく純度補正係数が決定される。
いくつかの実施形態では、注射用水(WFI)がそれぞれの原薬容器をすすぐために使用され、すすぎ水が次の原薬容器に加えられる。最終的な原薬容器からのすすぎ水が製剤容器に加えられる。原薬の総量を秤量し、等量の2×PBS溶液が製剤容器に加えられる。プロセス内試料を採取して、紫外線(UV)分光光度法による濃度及び密度を測定する。
WVE-N531原薬濃度及び溶液質量の結果に基づいて、6.0mg/mL(WVE-N531遊離酸形態)のWVE-N531原薬濃度を達成するための1×PBSの要求される体積が計算される。次に、要求される量の1×PBSが製剤容器に直接的に加えられ、容器の内容物が溶液均一性を確実にするために混合される。
いくつかの実施形態では、最終的なプロセス内試料がUV分光光度法による濃度、密度、重量オスモル濃度及びpHのために製剤容器から回収される。いくつかの実施形態では、製剤中のWVE-N531濃度は、約6mg/mLである。いくつかの実施形態では、それは、約5.5~6.5mg/mL(遊離酸形態、補正された純度)である。最終的な製剤が清澄化濾過を受ける。
いくつかの実施形態では、プロセス内の前濾過の生物汚染度試料が無菌濾過前に回収される。いくつかの実施形態では、最終的な製剤は、充填前に連続して2つの0.2μmフィルターに通して無菌濾過される。いくつかの実施形態では、無菌フィルターは、濾過の前後に泡立ち点法によってフィルターの完全性に関して確認される。
密度の最終的な測定値に基づいて、目標充填重量が警告限界及び処置基準値とともに決定される(6.35mL/バイアルの目標充填体積に達する)。充填は、定期的な充填重量確認とともに行われる。バイアルが充填され、栓をされ、グレードA環境で無菌的に密封される。終了したバイアルは、出荷試験、バルク包装及び/又は安定性試験前に視覚的に検査される。
いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤の製造中に適用されるプロセス制御及びプロセス内制御試験並びに合格限度値は、WVE-N531濃度、pH、重量オスモル濃度、生物汚染度、フィルターの完全性、充填重量、外観などを含む。
いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤の製造は、紫外線(UV)分光光度法を介するプロセス内濃度測定を含む。いくつかの実施形態では、プロセス内濃度測定は、等量の2×リン酸緩衝食塩水(PBS)によるWVE-N531原薬の最初の希釈時になされる。この結果は、無菌濾過及び充填前に測定される最終的な濃度のために加えられる1×PBSの量を決定するために使用される。
WVE-N531製剤の出荷規格は、本明細書に記載される1つ以上の規格、例えば外観(例えば、目視での)、同一性(例えば、IP-RP-UPLCの保持時間による)、純度(例えば、IP-RP-UPLCによる面積%)、不純物(例えば、IP-RP-UPLCによる面積%)、%ラベル表示(例えば、UVによる、例えば+/-10%)、pH(例えば、USP<791>及び/又はPh.Eur.2.2.3)、重量オスモル濃度(例えば、USP<785>及び/又はPh.Eur.2.2.35)、細菌内毒素(例えば、USP<85>及び/又はPh.Eur.2.6.14)、無菌性(例えば、USP<71>及び/又はPh.Eur.2.6.1)、用量の均一性(例えば、USP<905>及び/又はPh.Eur.2.9.40)、粒子状物質(例えば、USP<788>及び/又はPh.Eur.2.9.19)、容器含量(例えば、USP<697>)、容器閉鎖の完全性試験(例えば、USP<1207>)などを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上又は全てのセットAパラメーターを利用するIP-RP-UPLC技術は、同一性(保持時間)、純度及び/又は不純物を評価するために利用される。いくつかの実施形態では、純度レベルは、本明細書に記載されるとおり約70%~85%である。いくつかの実施形態では、それは、約70%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約71%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約72%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約73%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約74%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約75%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約76%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約77%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約78%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約79%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約80%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約81%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約82%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約83%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約84%以上である。いくつかの実施形態では、それは、約85%以上である。いくつかの実施形態では、それは、セットAパラメーターを使用する260nmでのIP-RP-UPLC面積%によって測定される。
WVE-N531製剤は、本明細書に記載されるとおりのレベルでWVE-N531原薬と同様の不純物を含み得る。
いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤のための容器閉鎖方式は、アルミニウムオーバーシールを伴うFluroTec(登録商標)でコーティングされたエラストマー配合4432/50灰色から成形された栓及び白色フリップオフキャップを伴うUSP1型ガラスバイアル(10mL容量、20mm開口部)を含むか又はそれらからなる。
いくつかの実施形態では、WVE-N531製剤のための保管条件は、-20±5℃である。いくつかの実施形態では、例えば相対的に短い期間の保管のための5℃±3℃の条件。
とりわけ、本開示は、以下の例示的実施形態を提供する。
1.筋ジストロフィーを治療する方法であって、それに罹患している対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含み、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する、方法。
2.筋ジストロフィーを、それに罹患している対象において治療する方法であって、対象にWVE-N531の1つ以上の用量を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しく、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有する、方法。
3.対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法。
4.対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法。
5.対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法。
6.対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法。
7.対象においてDMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法。
8.対象においてDMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法。
9.対象においてDMDポリペプチドを提供する方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含み、DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較してトランケートされる、方法。
10.対象においてDMDポリペプチドを提供する方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しく、DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較してトランケートされる、方法。
11.DMDポリペプチドは、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされる、実施形態9~10のいずれか1つの方法。
12.DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を提供する、実施形態9~11のいずれか1つの方法。
13.対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法。
14.対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法。
15.対象は、筋ジストロフィーに罹患している、実施形態3~14のいずれか1つの方法。
16.対象は、DMDに罹患している、実施形態3~15のいずれか1つの方法。
17.対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有する、実施形態3~16のいずれか1つの方法。
18.WVE-N531は、1つ以上の形態で投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
19.WVE-N531は、1つ以上の薬学的に許容される塩形態で投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
20.1つの形態は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である、実施形態18~19のいずれか1つの方法。
21.WVE-N531の各用量は、独立して、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物で投与される、実施形態18~20のいずれか1つの方法。
22.筋ジストロフィーを治療する方法であって、それに罹患している対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含み、対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する、方法。
23.対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
24.対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
25.DMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
26.対象においてDMDポリペプチドを提供する方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含み、DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較してトランケートされる、方法。
27.DMDポリペプチドは、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされる、実施形態26の方法。
28.DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を提供する、実施形態26~27のいずれか1つの方法。
29.対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
30.対象は、筋ジストロフィーに罹患している、実施形態23~29のいずれか1つの方法。
31.対象は、DMDに罹患している、実施形態23~30のいずれか1つの方法。
32.対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有する、実施形態23~31のいずれか1つの方法。
33.用量中のWVE-N531は、約1mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
34.用量中のWVE-N531は、約1mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
35.用量中のWVE-N531は、約2mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
36.用量中のWVE-N531は、約3mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
37.用量中のWVE-N531は、約4mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
38.用量中のWVE-N531は、約5mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
39.用量中のWVE-N531は、約6mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
40.用量中のWVE-N531は、約7mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
41.用量中のWVE-N531は、約8mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
42.用量中のWVE-N531は、約9mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
43.用量中のWVE-N531は、約10mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
44.用量中のWVE-N531は、約11mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
45.用量中のWVE-N531は、約12mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
46.用量中のWVE-N531は、約13mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
47.用量中のWVE-N531は、約14mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
48.用量中のWVE-N531は、約15mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
49.用量中のWVE-N531は、約16mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
50.用量中のWVE-N531は、約17mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
51.用量中のWVE-N531は、約18mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
52.用量中のWVE-N531は、約19mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
53.用量中のWVE-N531は、約20mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
54.約は、±1%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
55.約は、±2%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
56.約は、±3%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
57.約は、±4%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
58.約は、±5%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
59.約は、±6%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
60.約は、±7%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
61.約は、±8%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
62.約は、±9%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
63.約は、±10%である、実施形態33~53のいずれか1つの方法。
64.2つ以上(例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30)の用量が投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
65.約10用量以上は、投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
66.各用量は、独立して、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物で投与される、実施形態64~65のいずれか1つの方法。
67.各用量は、ほぼ同じ量のWVE-N531を有する、実施形態64~66のいずれか1つの方法。
68.各用量中のWVE-N531は、約1mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
69.各用量中のWVE-N531は、約1mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
70.各用量中のWVE-N531は、約2mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
71.各用量中のWVE-N531は、約3mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
72.各用量中のWVE-N531は、約4mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
73.各用量中のWVE-N531は、約5mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
74.各用量中のWVE-N531は、約6mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
75.各用量中のWVE-N531は、約7mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
76.各用量中のWVE-N531は、約8mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
77.各用量中のWVE-N531は、約9mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
78.各用量中のWVE-N531は、約10mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
79.各用量中のWVE-N531は、約11mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
80.各用量中のWVE-N531は、約12mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
81.各用量中のWVE-N531は、約13mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
82.各用量中のWVE-N531は、約14mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
83.各用量中のWVE-N531は、約15mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
84.各用量中のWVE-N531は、約16mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
85.各用量中のWVE-N531は、約17mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
86.各用量中のWVE-N531は、約18mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
87.各用量中のWVE-N531は、約19mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
88.各用量中のWVE-N531は、約20mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態64~67のいずれか1つの方法。
89.約は、±1%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
90.約は、±2%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
91.約は、±3%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
92.約は、±4%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
93.約は、±5%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
94.約は、±6%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
95.約は、±7%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
96.約は、±8%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
97.約は、±9%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
98.約は、±10%である、実施形態67~88のいずれか1つの方法。
99.WVE-N531は、1つ以上の薬学的に許容される塩形態として医薬組成物中に存在する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
100.薬学的に許容される塩形態は、ヘキサデカナトリウム塩である、実施形態99の方法。
101.医薬組成物は、溶解されたWVE-N531を含む液体組成物である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
102.薬学的に許容される担体は、リン酸緩衝溶液であるか又はそれを含む、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
103.医薬組成物中の構成成分は、WVE-N531、第一リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び水並びにpH調整のための塩酸及び/又は水酸化ナトリウムである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
104.医薬組成物は、等張性である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
105.医薬組成物は、約7~8のpHを有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
106.医薬組成物は、約7.3のpHを有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
107.医薬組成物は、約7.4のpHを有する、実施形態105の方法。
108.2つ以上の連続した用量は、約1週毎又は約2、3、4、5、6、7、8、9、10週毎又は約1、2、3、4、5、6ヶ月以上毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
109.10以上の連続した用量は、約1週毎又は約2、3、4、5、6、7、8、9、10週毎又は約1、2、3、4、5、6ヶ月以上毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
110.全ての用量は、約1週毎又は約2、3、4、5、6、7、8、9、10週毎又は約1、2、3、4、5、6ヶ月以上毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
111.2つ以上の連続した用量は、約2週毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
112.3つの連続した用量は、約2週毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
113.3つ以上の連続した用量は、約2週毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
114.10以上の連続した用量は、約2週毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
115.全ての用量は、約2週毎に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
116.2つ以上の連続した用量は、約4週毎に投与される、実施形態1~114のいずれか1つの方法。
117.10以上の連続した用量は、約4週毎に投与される、実施形態1~114のいずれか1つの方法。
118.連続した用量の各々は、独立して、約10mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態108~117のいずれか1つの方法。
119.全ての用量は、約4週毎に投与される、実施形態1~110のいずれか1つの方法。
120.1つ以上の用量は、最初の用量から約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16週間約2週毎に投与され、続いて、用量は、約3、4、5、6、7、8、9又は10週毎に投与される、実施形態1~110のいずれか1つの方法。
121.用量は、約2週毎に最初に投与され、続いて最初の用量から約4週、8週、12週又は16週後、用量は、約4週毎に投与される、実施形態1~110のいずれか1つの方法。
122.用量は、約2週毎に最初に投与され、続いて最初の用量から約4週、8週、12週又は16週後、用量は、約1ヶ月毎に投与される、実施形態1~110のいずれか1つの方法。
123.2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上)の用量は、約2週毎に投与され、2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上)の用量は、約4週毎に投与される、実施形態1~110のいずれか1つの方法。
124.2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上)の用量は、約2週毎に投与され、2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上)の用量は、約1ヶ月毎に投与される、実施形態1~110のいずれか1つの方法。
125.約2週毎に投与される2つ以上の用量は、約4週毎又は1ヶ月毎に投与される2つ以上の用量の前に投与される、実施形態123~124のいずれか1つの方法。
126.組成物は、約70%~85%の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
127.組成物は、約70%~90%の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
128.組成物は、約70%~80%の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
129.組成物は、約70%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
130.組成物は、約71%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
131.組成物は、約72%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
132.組成物は、約73%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
133.組成物は、約74%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
134.組成物は、約75%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
135.組成物は、約76%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
136.組成物は、約77%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
137.組成物は、約78%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
138.組成物は、約79%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
139.組成物は、約80%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
140.組成物は、約81%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
141.組成物は、約82%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
142.組成物は、約83%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
143.組成物は、約84%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
144.組成物は、約85%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
145.組成物は、約86%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
146.組成物は、約87%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
147.組成物は、約88%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
148.組成物は、約89%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
149.組成物は、約90%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
150.純度は、260nmでの面積%を使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態126~149のいずれか1つの方法。
151.純度は、260nmでの面積%及びセットAパラメーターを使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態126~150のいずれか1つの方法。
152.純度は、本明細書に記載されるとおりの純度に関するIP-RP-UPLC法によって測定される、実施形態126~150のいずれか1つの方法。
153.組成物中の不純物は、約10%~30%以下である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
154.組成物中の不純物は、約15%~30%以下である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
155.組成物中の不純物は、約20%~30%以下である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
156.組成物中の不純物は、約30%以下又は約30%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
157.組成物中の不純物は、約29%以下又は約29%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
158.組成物中の不純物は、約28%以下又は約28%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
159.組成物中の不純物は、約27%以下又は約27%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
160.組成物中の不純物は、約26%以下又は約26%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
161.組成物中の不純物は、約25%以下又は約25%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
162.組成物中の不純物は、約24%以下又は約24%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
163.組成物中の不純物は、約23%以下又は約23%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
164.組成物中の不純物は、約22%以下又は約22%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
165.組成物中の不純物は、約21%以下又は約21%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
166.組成物中の不純物は、約20%以下又は約20%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
167.組成物中の不純物は、約19%以下又は約19%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
168.組成物中の不純物は、約18%以下又は約18%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
169.組成物中の不純物は、約17%以下又は約17%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
170.組成物中の不純物は、約16%以下又は約16%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
171.組成物中の不純物は、約15%以下又は約15%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
172.組成物中の不純物は、約14%以下又は約14%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
173.組成物中の不純物は、約13%以下又は約13%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
174.組成物中の不純物は、約12%以下又は約12%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
175.組成物中の不純物は、約11%以下又は約11%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
176.組成物中の不純物は、約10%以下又は約10%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
177.不純物は、260nmでの面積%を使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態153~176のいずれか1つの方法。
178.不純物は、260nmでの面積%及びセットAパラメーターを使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態153~177のいずれか1つの方法。
179.不純物は、本明細書に記載されるとおりの純度に関するIP-RP-UPLC法によって測定される、実施形態153~178のいずれか1つの方法。
180.WVE-N531の立体化学的純度は、約80%以上である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
181.WVE-N531の立体化学的純度は、約85%以上である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
182.WVE-N531の立体化学的純度は、約80%~90%である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
183.立体化学的純度は、二量体モデリングによって評価される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
184.WVE-N531の量は、260nmのUV及び27OD/mgによって測定される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
185.WVE-N531原薬は、本明細書に記載されるプロセスによって製造される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
186.WVE-N531原薬は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
187.WVE-N531の立体化学的同一性は、IP-RP-UPLCによって確認される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
188.WVE-N531の立体化学的同一性は、セットBパラメーターに従ってIP-RP-UPLCによって確認される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
189.WVE-N531の立体化学的同一性は、本明細書に記載されるとおりの立体化学的同一性に関するIP-RP-UPLC法によって確認される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
190.WVE-N531原薬は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
191.WVE-N531原薬は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
192.WVE-N531原薬は、ヘキサデカナトリウム塩である、実施形態185~191のいずれか1つの方法。
193.WVE-N531製剤は、本明細書に記載されるプロセスによって製造される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
194.WVE-N531製剤は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
195.WVE-N531製剤は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
196.WVE-N531製剤は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
197.医薬組成物は、本明細書に記載されるプロセスによって製造される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
198.医薬組成物は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
199.医薬組成物は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
200.医薬組成物は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
201.WVE-N531は、静脈内投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
202.DMD変異は、Δ3-52、Δ4-52、Δ5-52、Δ6-52、Δ9-52、Δ10-52、Δ11-52、Δ13-52、Δ14-52、Δ15-52、Δ16-52、Δ17-52、Δ19-52、Δ21-52、Δ23-52、Δ24-52、Δ25-52、Δ26-52、Δ27-52、Δ28-52、Δ29-52、Δ30-52、Δ31-52、Δ32-52、Δ33-52、Δ34-52、Δ35-52、Δ36-52、Δ37-52、Δ38-52、Δ39-52、Δ40-52、Δ41-52、Δ42-52、Δ43-52、Δ45-52、Δ47-52、Δ48-52、Δ49-52、Δ50-52、Δ51-52、Δ52、Δ54-58、Δ54-61、Δ54-63、Δ54-64、Δ54-66、Δ54-76又はΔ54-77である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
203.変異は、Δ52を含む、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
204.変異は、Δ52である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
205.変異は、Δ45-52である、実施形態203の方法。
206.変異は、Δ47-52である、実施形態203の方法。
207.変異は、Δ48-52である、実施形態203の方法。
208.変異は、Δ49-52である、実施形態203の方法。
209.変異は、Δ50-52である、実施形態203の方法。
210.変異は、Δ51-52である、実施形態203の方法。
211.筋肉のジストロフィンは、DMDである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
212.エクソン53は、DMD mRNAでスキップされる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
213.エクソン53がスキップされたDMD mRNAのレベルは、上昇する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
214.DMD mRNAの約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%以上は、特定の期間にわたる投与後又は特定の数の用量後、エクソン53がスキップされたDMD mRNAである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
215.トランケートされたDMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較して生成される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
216.トランケートされたDMDポリペプチドのレベルは、上昇する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
217.トランケートされたDMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を果たす、実施形態215~216のいずれか1つの方法。
218.特定の期間にわたる投与後又は特定の数の用量後、正常レベルの約1%以上の、ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇をもたらす、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
219.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約2%以上である、実施形態218の方法。
220.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約5%以上である、実施形態218の方法。
221.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約5.3%以上である、実施形態218の方法。
222.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約6%以上である、実施形態218の方法。
223.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約7%以上である、実施形態218の方法。
224.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約8%以上である、実施形態218の方法。
225.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約9%以上である、実施形態218の方法。
226.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約10%以上である、実施形態218の方法。
227.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約11%以上である、実施形態218の方法。
228.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約12%以上である、実施形態218の方法。
229.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約13%以上である、実施形態218の方法。
230.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約14%以上である、実施形態218の方法。
231.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約15%以上である、実施形態218の方法。
232.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約16%以上である、実施形態218の方法。
233.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約17%以上である、実施形態218の方法。
234.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約18%以上である、実施形態218の方法。
235.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約19%以上である、実施形態218の方法。
236.ジストロフィンレベルにおけるベースラインからの上昇は、正常レベルの約20%以上である、実施形態218の方法。
237.上昇は、最初の用量から約12週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
238.上昇は、最初の用量から約13週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
239.上昇は、最初の用量から約14週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
240.上昇は、最初の用量から約24週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
241.上昇は、最初の用量から約25週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
242.上昇は、最初の用量から約26週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
243.上昇は、最初の用量から約36週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
244.上昇は、最初の用量から約37週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
245.上昇は、最初の用量から約38週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
246.上昇は、最初の用量から約48週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
247.上昇は、最初の用量から約49週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
248.上昇は、最初の用量から約50週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
249.上昇は、最初の用量から約72週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
250.上昇は、最初の用量から約73週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
251.上昇は、最初の用量から約74週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
252.上昇は、最初の用量から約96週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
253.上昇は、最初の用量から約97週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
254.上昇は、最初の用量から約98週間の投与後に測定される、実施形態218~236のいずれか1つの方法。
255.上昇は、6用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
256.上昇は、7用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
257.上昇は、8用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
258.上昇は、12用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
259.上昇は、13用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
260.上昇は、14用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
261.上昇は、24用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
262.上昇は、25用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
263.上昇は、30用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
264.上昇は、35用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
265.上昇は、40用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
266.上昇は、45用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
267.上昇は、48用量後に測定される、実施形態218~254のいずれか1つの方法。
268.DMD機能は、上昇する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
269.DMD機能は、回復される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
270.対象における歩行の喪失は、低減される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
271.対象における疾患進行は、遅延されるか又は遅くなる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
272.対象における筋力低下は、遅延されるか又は遅くなる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
273.対象における筋肉量の減少は、遅延されるか又は遅くなる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
274.対象における肺機能の低下は、遅延されるか又は遅くなる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
275.対象は、筋ジストロフィー評価において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
276.対象は、10メートル歩行試験において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
277.対象は、1つ以上の機能評価において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
278.対象は、ノース・スター歩行能力評価(NSAA)2.0において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
279.対象は、上肢のパフォーマンス(PUL)2.0において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
280.対象は、タイムドテストによる1つ以上の下肢運動機能において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
281.対象は、4段昇段において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
282.対象は、床からの立ち上がり時間において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
283.対象は、上肢近位筋力において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
284.対象は、手持ち式筋力測定において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
285.対象は、1つ以上の肺機能検査において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
286.対象は、最大流速[PFR]、最大呼気流速[CPF]及びFVCの1つ以上において改善する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
287.改善は、ベースラインと比較される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
288.改善は、WVE-N531投与の欠如と比較される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
289.改善は、参照組成物の投与と比較される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
290.参照組成物は、投与されるWVE-N531組成物と同等であるが、WVE-N531を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
291.対象は、小児対象である、先行する実施形態のいずれかの方法。
292.対象は、WVE-N531の最初の用量の少なくとも約1ヶ月前にステロイドを投与される、先行する実施形態のいずれかの方法。
293.対象は、WVE-N531の最初の用量の少なくとも約6ヶ月前にステロイドを投与される、先行する実施形態のいずれかの方法。
294.対象は、WVE-N531の最初の用量の少なくとも約1ヶ月前にコルチコステロイドを投与される、先行する実施形態のいずれかの方法。
295.対象は、WVE-N531の最初の用量の少なくとも約6ヶ月前にコルチコステロイドを投与される、先行する実施形態のいずれかの方法。
296.コルチコステロイドは、デフラザコートである、実施形態294~295のいずれか1つの方法。
297.WVE-N531を含む組成物。
298.組成物中のWVE-N531の形態は、薬学的に許容される塩形態である、実施形態297の組成物。
299.組成物中のWVE-N531の各形態は、独立して、塩形態である、実施形態297~298のいずれか1つの組成物。
300.組成物中のWVE-N531の各形態は、独立して、薬学的に許容される塩形態である、実施形態297~299のいずれか1つの組成物。
301.組成物中のWVE-N531の形態は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である、実施形態297~300のいずれか1つの組成物。
302.原薬である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
303.製剤である、実施形態297~301のいずれか1つの組成物。
304.液体組成物であり、WVE-N531は、溶解されている、先行する実施形態のいずれか1つの化合物。
305.薬学的に許容される担体をさらに含む医薬組成物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
306.薬学的に許容される担体は、リン酸緩衝溶液であるか又はそれを含む、実施形態305の組成物。
307.組成物中の構成成分は、WVE-N531、第一リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び水並びにpH調整のための塩酸及び/又は水酸化ナトリウムである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
308.等張性である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
309.約7~8のpHを有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
310.約7.3のpHを有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
311.医薬組成物は、約7.4のpHを有する、実施形態309の組成物。
312.WVE-N531の濃度は、約5~45mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しい、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
313.WVE-N531の濃度は、約25~40mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態312の組成物。
314.WVE-N531の濃度は、約5~7mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態312の組成物。
315.WVE-N531の濃度は、約6mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しい、実施形態312の組成物。
316.バイアル中に包装され、バイアル中の組成物の体積は、少なくとも6mLである、実施形態315の組成物。
317.バイアル中に包装され、バイアル中の組成物の体積は、少なくとも6~7mLである、実施形態315~316のいずれか1つの組成物。
318.バイアル中に包装され、バイアル中の組成物の体積は、少なくとも6~6.5mLである、実施形態315~316のいずれか1つの組成物。
319.約70%~90%の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
320.約70%~85%の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
321.約70%~80%の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
322.約70%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
323.約71%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
324.約72%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
325.約73%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
326.約74%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
327.約75%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
328.約76%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
329.約77%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
330.約78%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
331.約79%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
332.約80%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
333.約81%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
334.約82%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
335.約83%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
336.約84%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
337.約85%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
338.約86%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
339.約87%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
340.約88%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
341.約89%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
342.約90%以上の純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
343.純度は、260nmでの面積%を使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態319~342のいずれか1つの組成物。
344.純度は、260nmでの面積%及びセットAパラメーターを使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態319~342のいずれか1つの組成物。
345.純度は、本明細書に記載されるとおりの純度に関するIP-RP-UPLC法によって測定される、実施形態319~342のいずれか1つの組成物。
346.組成物中の不純物は、約10%~30%以下である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
347.組成物中の不純物は、約15%~30%以下である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
348.組成物中の不純物は、約20%~30%以下である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
349.組成物中の不純物は、約30%以下又は約30%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
350.組成物中の不純物は、約29%以下又は約29%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
351.組成物中の不純物は、約28%以下又は約28%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
352.組成物中の不純物は、約27%以下又は約27%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
353.組成物中の不純物は、約26%以下又は約26%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
354.組成物中の不純物は、約25%以下又は約25%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
355.組成物中の不純物は、約24%以下又は約24%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
356.組成物中の不純物は、約23%以下又は約23%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
357.組成物中の不純物は、約22%以下又は約22%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
358.組成物中の不純物は、約21%以下又は約21%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
359.組成物中の不純物は、約20%以下又は約20%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
360.組成物中の不純物は、約19%以下又は約19%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
361.組成物中の不純物は、約18%以下又は約18%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
362.組成物中の不純物は、約17%以下又は約17%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
363.組成物中の不純物は、約16%以下又は約16%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
364.組成物中の不純物は、約15%以下又は約15%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
365.組成物中の不純物は、約14%以下又は約14%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
366.組成物中の不純物は、約13%以下又は約13%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
367.組成物中の不純物は、約12%以下又は約12%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
368.組成物中の不純物は、約11%以下又は約11%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
369.組成物中の不純物は、約10%以下又は約10%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
370.不純物は、260nmでの面積%を使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態346~369のいずれか1つの組成物。
371.不純物は、260nmでの面積%及びセットAパラメーターを使用してIP-RP-UPLCによって測定される、実施形態346~370のいずれか1つの組成物。
372.不純物は、本明細書に記載されるとおりの純度に関するIP-RP-UPLC法によって測定される、実施形態346~371のいずれか1つの組成物。
373.WVE-N531の立体化学的純度は、約80%以上である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
374.WVE-N531の立体化学的純度は、約85%以上である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
375.WVE-N531の立体化学的純度は、約80%~90%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
376.立体化学的純度は、二量体モデリングによって評価される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
377.WVE-N531の量は、260nmのUVによって測定される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
378.WVE-N531の量は、260nmのUV及び27OD/mgによって測定される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
379.組成物中のWVE-N531原薬は、本明細書に記載されるプロセスによって製造される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
380.組成物中のWVE-N531原薬は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられる、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
381.組成物中のWVE-N531原薬は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
382.WVE-N531原薬は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
383.WVE-N531原薬は、ヘキサデカナトリウム塩である、実施形態379~382のいずれか1つの組成物。
384.WVE-N531製剤である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
385.WVE-N531製剤は、本明細書に記載されるプロセスによって製造される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
386.WVE-N531製剤は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられる、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
387.WVE-N531製剤は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
388.WVE-N531製剤は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
389.本明細書に記載されるプロセスによって製造される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
390.医薬組成物は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられる、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
391.医薬組成物は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
392.医薬組成物は、本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
393.DS1を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
394.DS2を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
395.DS3を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
396.DS4を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
397.DS5を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
398.DS6を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
399.DS7を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
400.DS8を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
401.DS9を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
402.DS10を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
403.DS11を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
404.DS12を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
405.DS13を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
406.DS14を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
407.DS15を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
408.DS16を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
409.DS17を含有しない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
410.WVE-N531及びDS1~DS17の1つを含む組成物であって、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17)を含まない組成物。
411.WVE-N531を含む、実施形態410の組成物。
412.DS1を含む、実施形態410の組成物。
413.DS2を含む、実施形態410の組成物。
414.DS3を含む、実施形態410の組成物。
415.DS4を含む、実施形態410の組成物。
416.DS5を含む、実施形態410の組成物。
417.DS6を含む、実施形態410の組成物。
418.DS7を含む、実施形態410の組成物。
419.DS8を含む、実施形態410の組成物。
420.DS9を含む、実施形態410の組成物。
421.DS10を含む、実施形態410の組成物。
422.DS11を含む、実施形態410の組成物。
423.DS12を含む、実施形態410の組成物。
424.DS13を含む、実施形態410の組成物。
425.DS14を含む、実施形態410の組成物。
426.DS15を含む、実施形態410の組成物。
427.DS16を含む、実施形態410の組成物。
428.DS17を含む、実施形態410の組成物。
429.約は、±1%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
430.約は、±2%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
431.約は、±3%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
432.約は、±4%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
433.約は、±5%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
434.約は、±6%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
435.約は、±7%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
436.約は、±8%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
437.約は、±9%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
438.約は、±10%である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
439.本明細書に記載される方法に従ってWVE-N531組成物を製造する方法。
440.IP-RP-UPLCを利用して、製造されたWVE-N531組成物中の純度及び/又は不純物を評価し、及び純度及び/又は不純物が特定の基準を満たす場合に調製物を出荷することを含む、実施形態439の方法。
441.組成物は、原薬である、実施形態439~440のいずれか1つの方法。
442.組成物は、製剤である、実施形態439~440のいずれか1つの方法。
443.WVE-N531調製物を出荷する方法であって、IP-RP-UPLCを利用して、WVE-N531調製物中の純度及び/又は不純物を評価し、及び純度及び/又は不純物が特定の基準を満たす場合に調製物を出荷することを含む方法。
444.IP-RP-UPLCを利用するWVE-N531の純度を評価する方法。
445.IP-RP-UPLCは、本明細書に記載される1つ以上のパラメーターを利用した、実施形態440~444のいずれか1つの方法。
446.IP-RP-UPLCは、セットAの1つ以上のパラメーターを利用した、実施形態440~444のいずれか1つの方法。
447.IP-RP-UPLCは、セットAパラメーターを利用した、実施形態440~444のいずれか1つの方法。
448.WVE-N531の立体化学的同一性は、IP-RP-UPLCによって確認される、実施形態439~447のいずれか1つの方法。
449.IP-RP-UPLCを利用してWVE-N531の立体化学的同一性を確認する方法。
450.WVE-N531の立体化学的同一性は、セットBパラメーターに従ってIP-RP-UPLCによって確認される、実施形態439~449のいずれか1つの方法。
451.WVE-N531の立体化学的同一性は、本明細書に記載されるとおりの立体化学的同一性に関するIP-RP-UPLC法によって確認される、実施形態439~449のいずれか1つの方法。
452.組成物は、先行する実施形態のいずれか1つである、実施形態439~451のいずれか1つの方法。
453.本明細書に記載される化合物、オリゴヌクレオチド、組成物、方法、プロセス、使用、用量又は投与レジメン。
前述は、本開示の特定の非限定的な実施形態の説明であった。したがって、本明細書に記載される本開示の実施形態は、本開示の原理の適用の単なる例示であることを理解されたい。例示される実施形態の詳細に対する本明細書における参照は、いずれかの特許請求の範囲を限定することを意図されない。
本開示の特定の実施形態の機能及び利点は、下記の実施例からより詳細に理解され得る。以下の実施例は、そのような実施形態の特定の利点を例示することを意図される。
実施例1.WVE-N531はインビトロ及び動物での試験に基づいてヒト投与のために十分に安全である
とりわけ、本開示は、WVE-N531が本明細書に記載されるとおりの様々な用量及び投与レジメンに従ってヒト対象に投与され得ることを実証する霊長類におけるものを含むデータを提供する。
WVE-N531は、ヒトデュシェンヌ筋ジストロフィー(DMD)メッセンジャーリボ核酸(mRNA)を標的化して、DMDを有する患者における機能的なジストロフィンタンパク質のエクソン53スキッピング及び回復を誘導することができるオリゴヌクレオチドである。
とりわけ、WVE-N531は、患者に由来する細胞株でエクソンスキッピング及びタンパク質回復を誘導した。インビボにおいて、エクソンスキッピング、ジストロフィンタンパク質回復及び生存の改善は、代替分子を使用してmdx23及び/又は二重ノックアウト(dKO)マウスモデルで達成された。これらのモデルは、エクソン23における点変異を有し、したがって、WVE-N531の化学反応を模倣するホスホロアミダート(PN)骨格を有するマウスエクソン23を特異的に標的化することを意図される配列を有するマウス代替オリゴヌクレオチドがこれらの実験で使用された。インビボでの標的関与も、WVE-N531を使用して薬理学的に関連する種である健康なカニクイザルで実証された。ジストロフィンが欠損した筋肉では、体内分布及びエクソンスキッピングは、他のオリゴヌクレオチドで観察された健康な正常な筋肉におけるものより多い場合がある。
WVE-N531は、非臨床毒性試験で評価され、ヒトにおけるWVE-N531の投与を妨げることになるリスクは同定されていない。45mg/kgでのサルにおける14週の反復投与後、所見の軽度の重症度、希発の発生率及び/又は動物の健康及び幸福に対する影響の欠如から、有害な作用はないとみなされた。最大無毒性量(NOAEL)は、評価された最高用量である少なくとも45mg/kg/用量であるとみなされた。
マウス及びサルの両方で観察される他の所見は、オリゴヌクレオチドで一般的に観察されるものと一致しており、有害ではなく可逆的から部分的に可逆的な腎臓及び肝臓所見、炎症促進作用及び凝固因子[プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)及びフィブリノーゲン]に対する一過的な作用を含んだ。これらのリスクは、診療所で容易にモニターされ得る。
WVE-N531は、インビトロ若しくはインビボでの遺伝毒性又はヒトゲノムに対するハイブリダイゼーションを介するオフターゲット効果を伴わないことが観察された。インビトロにおいて、WVE-N531は、ヒトレポーター細胞でトール様受容体9(TLR9)を活性化しなかったか、又はエクスビボでヒト末梢血単核球(PBMC)における炎症性サイトカインを増加させなかった。
WVE-N531は、評価された最高用量(45mg/kg)までサルにおける心血管又は呼吸器機能に影響を及ぼさなかった。マウスで評価された最高用量(180mg/kg)まで、CNS機能に対する有害作用は観察されなかった。
様々な非臨床試験で観察される様々な所見は、他のオリゴヌクレオチドで観察されるクラス効果と一致する。
WVE-N531は、DMD患者由来筋芽細胞株(例えば、DMD Δ45-52及びDMD Δ52)でDMDエクソンスキッピングをもたらし、ジストロフィンタンパク質を回復させることが実証されている。さらに、WVE-N531、WV-21218と同等の化学を有するマウスエクソン23特異的オリゴヌクレオチドは、DMDのmdx23マウスモデルでエクソン23スキッピング及びジストロフィン回復に対する用量反応を実証した。このオリゴヌクレオチドは、ユートロフィン及びジストロフィンの両方を欠き、DMDを有する患者で観察されるものと同等の重度の筋ジストロフィー表現型を発症するDMDに関するdKOマウスモデルにおいて、エクソンスキッピング、ジストロフィンタンパク質回復及び寿命の延長を含む他の生物学的作用も実証した。例えば、国際公開第2021/237223号を参照されたい。
バイオインフォマティクスツールを使用して、WVE-N531に対する配列相同性に基づいて潜在的なオフターゲット効果を決定した。分析は、配列依存的なオフターゲット効果が最小限であることを示唆した。
WVE-N531は、細胞に基づくレポーターアッセイにおいて、自然免疫タンパク質TLR9を活性化する能力に関して分析された。試験される細胞(ヒトTLR9を過剰発現するヒト胚性腎臓細胞)に対するWVE-N531暴露は、水で処理した細胞(陰性対照)と比較して最大30μMの濃度でTLR9レポーター活性を増大させなかった。ヒトTLR9を活性化するWVE-N531の潜在力は、これらの試験データに基づいて無視できる。
WVE-N531の免疫活性化の潜在力も、健康なヒトドナー由来のPBMCとWVE-N531をインキュベートした後のサイトカイン放出の評価によって評価された。WVE-N531に対するサイトカイン応答は、7つの分析物のいずれに関しても水に対するサイトカイン応答と統計的有意に異ならなかった:IFNα2、IL12p40、IL-1β、IL-6、MIP-1α、MIP-1β、TNFα。MCP-1レベルにおける統計的に有意な低下は、陰性(H2O)及び陽性対照(TLR7/TLR8アゴニストR848)の両方と比較して観察された。これらのデータは、WVE-N531が、このエクスビボのPBMCアッセイで測定されるとおり、無視できる免疫刺激潜在力を有することを示した。
IV投与後のカニクイザルにおける心血管及び呼吸器機能並びにCD-1マウスにおけるCNS機能に対するWVE-N531の効果は、GLP試験で評価された。試験デザインの概要は、以下の表に示される(IV=静脈内)。
Figure 2025507889000032
マウスにおける試験では、CNS機能に対するWVE-N531の効果は、1、15、29、43、57、71、85及び99日目の隔週でのWVE-N531のIV(ボーラス)注射による溶媒(カルシウム又はマグネシウムを伴わないdPBS)又は15、60若しくは180mg/kg/用量後に雄及び雌CD-1マウスで評価された。機能観察総合評価(FOB)データによれば、最大180mg/kg/用量の用量で有害なCNS効果は観察されなかった。
サルにおける1つの試験では、心血管及び呼吸器機能に対するWVE-N531の効果は、WVE-N531の単回投与後に意識下でラジオテレメトリーを装着した雄カニクイザルで評価された。動物は、60分のIV注入を介してWVE-N531(3、15又は45mg/kg)又はdPBS(カルシウム又はマグネシウムを伴わない)を受容した。心血管又は呼吸器機能に対するWVE-N531関連効果は、WVE-N531の最大45mg/kgの投与後に観察されなかった。補体因子Bb及びC3a血漿濃度における用量依存的な増大が15及び45mg/kgのWVE-N531でのEOI後の2分目に観察された。対照と比較して、EOI後の2分目で、因子Bbにおける増大は、それぞれ15及び45mg/kgの用量レベルで3.7倍及び34.6倍であり、C3aにおける増大は、それぞれ15及び45mg/kgの用量レベルで2.0倍及び32.4倍であり、24時間までにベースラインに戻った。
サルにおける別の試験では、心血管機能に対するWVE-N531の効果は、WVE-N531の反復投与後に麻酔された雄及び雌カニクイザルで評価された。動物は、隔週の1時間のIV注入を介して溶媒(カルシウム又はマグネシウムを伴わないdPBS)又は3、15若しくは45mg/kgの用量のWVE-N531を受容した。心電図(ECG)は、投与前期に1回並びに投与期の15及び71日目の投与後0.5時間(±0.25時間)に収集された。最大45mg/kg/用量の雄又は雌カニクイザルへのWVE-N531の1時間のIV注入投与後、効果は観察されなかった。
WVE-N531は、マウス及びサルを含む動物で実行される薬物動態試験におけるヒト対象への投与のための、血漿タンパク質結合、組織分布、代謝などを含む好適な薬物動態プロファイルを実証した。
CD-1マウス(最大14週)及びカニクイザル(最大14週)でIV投与経路を使用することを含む非GLP及びGLP反復投与毒性試験が実行されている。WVE-N531は、2つのインビトロ試験及びマウスにおけるインビボ試験で潜在的な毒性についても評価されている。全てのGLP試験は、経済協力開発機構(OECD)のデータ相互受け入れ基準[OECD Decision Reference C(89) 87 (Final)]を満たした。
WVE-N531を評価する1つの非臨床プログラムは、マウス及びサルの両方における非GLP反復投与毒性試験、両方の種における13週の回復を伴う14週の反復投与GLP毒性試験、インビトロ及びインビボ遺伝毒性学並びにインビボ安全性薬理学を含む。
マウス:雄マウスでは、1週毎のIVボーラス注射(0、30、90又は180mg/kg/用量)を介するWVE-N531投与の6週後、いくつかの炎症作用が観察された。全体的に、WVE-N531は、最大180mg/kgの用量でマウスにおいて忍容性が良好であるとみなされた。雄及び雌CD-1マウスでIVボーラス注射(合計で8用量)を介して隔週で14週間投与されたWVE-N531(0、15、60又は180mg/kg/用量)の反復投与が評価された。この試験に関するNOAELは、60mg/kg/用量であるとみなされた。この用量レベルは、投与期の99日目にそれぞれ1002±135μg/mL及び1330±109μg・h/mLの性別を組み合わせた平均Cmax及びAUClast値に対応した。
サル:雄サルでは、WVE-N531は、1週間に1回投与された25mg/kg及び隔週で投与された45mg/kgの用量レベルまで忍容性は良好であるとみなされた。45mg/kg/用量が投与された動物の重症度が軽度の所見、発生頻度が低いこと及び/又は健康及び幸福に対する影響の欠如を鑑みて、この用量に関する効果は、有害ではないとみなされた。この試験に関するNOAELは、45mg/kg/用量であるとみなされた。45mg/kg/用量の用量レベル(隔週で投与される)は、投与期の29日目のそれぞれ529μg/mL及び4380μg・hr/mLのCmax及びAUClast値に対応した。
様々な非臨床試験の結果は、マウス及びサルにおけるWVE-N531と関連する主要所見が、全身性の炎症及び凝固作用に関するいくらかの可能性、胸腺の細胞充実性の低下(マウスのみ)並びに肝臓及び腎臓における効果を含むオリゴヌクレオチドのクラス効果と一致することを示す。最大45mg/kg/用量で雄カニクイザルに投与されたWVE-N531の60分のIV注入後、心血管又は呼吸器機能に対して効果は観察されなかった。WVE-N531は、標準的なインビトロ及びインビボアッセイで評価された遺伝毒性と関連付けられなかった。
これらの所見は、とりわけ、WVE-N531が、本明細書に記載される様々な用量及び投与レジメンを含む様々な方法に従うヒト対象への投与に関して十分に安全であることを確立する。
実施例2.WVE-N531は、霊長類で安全及び効果的なエクソンスキッピングをもたらす
とりわけ、本開示は、WVE-N531が様々な投与量において非ヒト霊長類で効果的なエクソンスキッピングをもたらすことができることを実証する。サルは、6回の1週毎の投与の最後から2日後に剖検された。DMD転写物におけるエクソン53スキッピングを検出するために、cDNAがRNA試料から調製された。非定量的RT-PCRアッセイを使用して、エクソン53スキッピングは、WVE-N531を受容するサルで評価された。図2に示されるとおり、「スキップされていない」転写物は、全ての試料で検出された一方(パネルA、バンドを示す矢印)、「スキップされた」転写物は、WVE-N531で治療された動物(動物#3~#8、パネルB)由来の試料のみで検出され、エクソンスキッピングが3mg/kg以上の全ての用量で達成されたことを実証している。
スボディルセン(25mg/kgで週に2回)と比較して、WVE-N531(45mg/kgで隔週)は、非ヒト霊長類動物でより高い血漿Cmax(いくつかの例では、約2~3倍)、AUC(いくつかの例では、約8~13倍)及びCtroughをもたらした。心臓及び横隔膜を含む筋肉におけるWVE-N531濃度は、非ヒト霊長類動物でスボディルセンより実質的に高く、様々な例で複数倍高かった。
実施例3.WVE-N531の臨床試験。
WVE-N531の安全性及び有効性は、臨床試験で評価される。
WVE-N531による臨床試験は、エクソン53スキッピング介入に影響を受けやすい変異を有するDMDを有する患者でIV WVE-N531の安全性、忍容性、PK、PD及び臨床効果を評価するための第1b/2a相非盲検試験である。
1mg/kg(別段の指定がない限り、用量は、WVE-N531遊離酸形態に等しい)は、ヒト対象で安全であることが示された。
より高い様々な用量、例えば約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20mg/kgの1つ以上が用量漸増試験を介して投与され、様々な用量及び投与レジメンの安全性プロファイル及び効果(例えば、DMDエクソン53スキッピング、DMDタンパク質回復、生物学的機能の回復など)が評価される。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約3mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約4mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約5mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約6mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約7mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約8mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約9mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約10mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約11mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約12mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約13mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約14mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約15mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約16mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約17mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約18mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約19mg/kgである。いくつかの実施形態では、用量又は各用量は、独立して、約20mg/kgである。いくつかの実施形態では、約1mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約3mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約5mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約8mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約10mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約15mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約20mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約3~5mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約5~10mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約10~15mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、約15~20mg/kgが投与される。いくつかの実施形態では、投与レジメンは、1つ以上の用量、それぞれ独立して、約3~20mg/kg、例えば約3~5、5~10、10~15、15~20又は約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20mg/kgを含むか又はそれからなり、それぞれ独立して、その直前の用量の約1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10週又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11若しくは12ヶ月後に投与される(2つ以上の用量が投与される場合)。いくつかの実施形態では、投与レジメン中の各用量は、ほぼ同じである。いくつかの実施形態では、2つの連続した用量間の2つ以上又は全ての間隔は、同じである。いくつかの実施形態では、1つ以上の後の用量は、最初又は初期の用量と比較してより長い間隔で投与され得る。
いくつかの実施形態では、臨床試験は、NCT04906460の1つ以上の条件、治験実施計画書、方法、基準、尺度外、デザインなどであるか又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、臨床試験は、NCT04906460である。
有用な臨床試験の治験実施計画書は、例として以下に示される。いくつかの実施形態では、臨床試験は、下記の試験の1つ以上の条件、治験実施計画書、方法、基準、尺度外、デザインなどであるか又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、臨床試験は、下記の試験に従って実行される。当業者は、試験が調整され得ることを理解している。
デュシェンヌ筋ジストロフィーを有する患者におけるWVE-N531の非盲検第1b/2a相試験
とりわけ、試験は、例えば、三角筋組織におけるジストロフィンレベルの変化、WVE-N531の薬物動態(PK)及びWVE-N531の臨床効果を評価することにより、例えば筋肉機能、筋力及び肺機能の変化を評価することによってエクソン53スキッピング介入に影響を受けやすいデュシェンヌ筋ジストロフィー(DMD)を有する患者におけるWVE-N531の安全性及び忍容性、筋肉組織におけるWVE-N531の濃度、WVE-N531の薬力学的(PD)効果の1つ以上を評価する。
試験に参加するために、患者は、エクソン53スキッピング介入に影響を受けやすいDMD遺伝子の実証された変異を有しなければならない。
この試験は、2つのパートを有する。パートAにおける患者(最大5名の患者)は、WVE-N531の漸増投与を受けた後、各投与間で最も低い用量レベルで始まる≧28日の安全性モニタリング期間を受けることになる。治験依頼者は、PD反応に最適化された用量レベルに用量設定する試みでは、漸増用量による急性の忍容性を慎重に評価するため、4つの用量レベルを評価するように計画する。用量レベルの数は、この試験のパートBにおける複数回投与の治療のための用量レベルと同様に、安全性及びPKデータの進行中の審査に基づいて決定されることになる。パートBのおよそ12名の患者は、選択された用量レベルにおいて隔週で投与される7回の投与を受けることになる。パートAの患者は、この試験へのさらなる参加を妨げることになるいずれの安全性事象も経験しなかったことを条件として、固定用量レベルで隔週において最大でさらなる3用量のWVE-N531の投与を受け得る。パートAの患者は、最大で合計7用量の投与を受けることになる。全ての推奨用量は、現場の治験責任医師からの入力とともに、独立したデータ安全性モニタリング委員会(DSMB)によって審査され、支持されることになる。
パートAの患者は、7用量を受容した後の追跡調査期間に生検(三角筋から)を受けることになる。パートBの患者は、ベースライン生検及び投与の完了後の追跡調査期間に生検を受けることになる。
パートAにおける用量選択に関する基準及びパートBを開始する判断は、以下で詳述される。
パートA。
患者は、パートAの開始の6週前までにスクリーニングを開始することになる。パートAは、患者内用量漸増部分及び複数回投与部分を有することになる。最小で3名の患者が登録されることになり、最大で7用量のWVE-N531を受容することになる。最大5名の患者が登録され得る。
・WVE-N531の4つの漸増用量は、各用量間で≧28日の安全性モニタリング期間で投与されることになる。
・固定用量レベルで隔週において最大でさらなる3用量。
評価される第1の用量レベルは、1mg/kgである。全ての用量レベルでのパートAの投与は、時間差様式で実施されることになる。48時間当たり2名以上の患者がパートA中に投与されることはない。全ての患者は、安全性追跡調査のために24時間の投与後モニタリング期間を通して診療所に滞在することになり、3日目(投与のおよそ48時間後)に戻ることになる。同じ用量レベルで次の患者の投与に進む判断は、投与された以前の患者の48時間の観察期間の安全性データの審査に基づくことになり、次の患者に進む判断は、治験責任医師の評価を考慮に入れることになる。少なくとも3名の患者は、ある用量レベルでの2週間の投与後追跡調査来院を完了した後、全ての利用可能な安全性及びPKデータが審査されることになる。後の用量投与のための推奨用量レベルは、現場の治験責任医師からの入力により、DSMBによって審査され、支持されることになる。患者は、次の用量レベルを受容する前に、評価される各用量レベルに関して投与後最低で28日間、安全性、PK及び機能評価に関して評価が継続されることになる。DSMB審査後に登録された任意の追加の患者は、評価のために選択される後の用量レベルを受容することになる。DSMB審査に関する詳細は、以下で提供される。
最大耐用量(MTD)が達成されてから、パートAの患者は、この試験へのさらなる参加を妨げることになるいずれの安全性事象も経験しなかったことを条件として、固定用量レベル(例えば、10mg/kg)で隔週において最大でさらなる3用量のWVE-N531を受容することになる。患者は、この試験のパートAにおいて最大で7用量を受容することになる。患者は、治療期間全体にわたって安全性及びPK評価を受けることになる。患者は、複数回投与の治療の完了の2週間後に切開筋肉生検を受けることになる。患者は、最終用量後の10週にわたって安全性に関してモニタリングが継続されることになる。いくつかの実施形態では、漸増する患者内単一用量は、約1mg/kg、約3mg/kg、約6mg/kg及び約10mg/kgを含むか又はそれらである。いくつかの実施形態では、隔週の約10mg/kgの3つのさらなる用量が投与される。
WVE-N531の安全性、PK及び筋肉組織濃度の審査に基づいて、パートBの開始についての判断がなされることになる。
パートB。
パートBでは、およそ12名の新規の患者が登録されることになる。患者は、投与の6週前までにスクリーニングを開始することになる。患者の適格性が判断されてから、患者はベースライン切開筋肉生検を受けることになる。ベースライン生検は、その後の最初の用量の少なくとも2週前に行われるべきである。パートBの患者は、隔週で7用量のWVE-N531を受容することになる。全ての患者は、パートBでWVE-N531の安全性、PK、PD及び臨床効果に関して評価されることになる。加えて、患者は、ノース・スター歩行能力評価(NSAA)2.0、上肢のパフォーマンス(PUL)2.0、4段昇段、手持ち式筋力測定及び肺機能検査を含む通常の機能評価を受けることになる。これらの評価は、以下で指定される順序で実施されるべきである。機能評価は、投与の24時間前まで実施され得、その日のいずれかの他の評価、特に採血前に実施されるべきである。患者は、最終用量の投与の2週後に2回目の切開筋肉生検を受けることになる。患者は、最終用量後の10週にわたって安全性に関してモニタリングが継続されることになる。
用量選択は、臨床安全性、忍容性及びPKデータによって主に導かれることになる。加えて、試験されることになる最高用量での計画される暴露は、マウスの14週の優良試験所基準(GLP)毒性試験(60mg/kg/用量)の無毒性量(NOAEL)で観察される1330μg・h/mLのゼロ時から最後まで数量化できる濃度(AUClast)値の血漿濃度-時間曲線下の最小面積又はサルの14週のGLP毒性試験(45mg/kg/用量)のNOAELで観察される852μg/mLの最も低い最大観察濃度(Cmax)値を超えないことが提案される。
各用量レベルに関する用量の増加は、前の用量レベルから3倍以下である。
パートAの複数回投与部分と同じ用量レベルがパートBで評価されることになるが、異なる用量レベルがパートAからの所見に基づいて選択され得る。パートBで使用される用量は、パートAで決定されるMTDを超えない。
患者の数:およそ15名の患者。
試験集団:患者は、以下の組み入れ及び除外基準の全てに従って認定する場合、登録されることになる。
組み入れ基準:
1.患者及び/又は親若しくは法的保護者は、いずれかの試験関連手順前に書面によるインフォームドコンセントを提供する能力を有し、その意思を有しなければならない。
2.血清クレアチンキナーゼの増加を有する臨床表現型に基づくDMDの診断。
3.エクソン53介入に影響を受けやすいDMDと関連するDMD遺伝子中の実証された変異。
4.PULの肩部の構成要素の項目1又は2における≧1のスコア。
5.歩行可能な又は歩行不能な男性。
6.スクリーニング時に≧5歳及び≦18歳。
7.予定される来院、薬物投与計画、臨床検査、試験の制約及び筋肉生検手順を受けることを含む全ての試験手順を遵守する意思があり、その能力を有すること。
8.以下によって測定されるとおりの安定した肺機能及び心機能:
a.≧50%の再現性のある予測される努力肺活量(FVC)のパーセント。
b.心エコー像(ECHO)又は心臓核磁気共鳴画像法(MRI)によって測定されるとおり(及び実証されるとおり)の<10歳の患者における>55%及び≧10歳の患者における<45%の左室駆出率(LVEF)。
9.切開筋肉生検を実施するためのスクリーニング時の十分な三角筋。
10.スクリーニングの≧6ヵ月前に行われた全身性コルチコステロイド療法を開始し、スクリーニング来院の≦3ヵ月前に用量に変更がないものとして規定された、安定したコルチコステロイド療法レジメンを現在受けている。
11.性的に成熟した男性は、患者が性的に活発である場合、試験期間中及び試験薬物の最終用量後10週間(すなわち、5半減期)避妊する意思がなければならない。
12.患者及び介護者は、ソーシャルメディア上にいずれの試験関連情報も投稿しないことに同意しなければならない。
除外基準:
1.治験責任医師の判断による、患者が試験手順への参加及び/又は試験手順の完了に適さなくなる、DMD以外の身体検査における臨床的に意義のある医学的所見。
2.以下を含む他の以前の又は進行中の医学的状態:
a.最初のスクリーニング来院の4週以内の急性疾病、
b.DMDに起因する筋骨格所見と関連するもの以外の異常な身体所見。
3.患者の安全性に有害な影響を及ぼし、治療又は追跡調査の期間が完了する見込みがないか、又は試験結果の評価を損なうと治験責任医師が判断した臨床検査値異常。これらには、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
a.スクリーニング来院時に正常範囲上限(ULN)の>1.5×の血清シスタチンCレベルの上昇によって定義されるとおりの異常な腎機能、
b.≧2.5×ULNの肝機能グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GLDH)及び≧2×ULN(又は国際標準比[INR]≧1.5×ULN)のビリルビンの肝機能の障害、
c.≧1.5×ULNの活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)値、
d.正常範囲下限(LLN)未満の血小板数。
4.実証された陽性のB型肝炎表面抗原又はC型肝炎抗体検査。
5.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に関して陽性であることが知られている。
6.治験責任医師の判断による、この試験への参加を禁止する可能性のある重度の認知能力障害及び/又は行動上の問題。
7.心不全:
a.治験責任医師の判断によりこの試験への参加を禁止する重度の心筋症、しかしながら、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤又はベータ遮断薬によって管理される心筋症は、患者がLVEF組み入れ基準を満たすという条件で許容される。
b.臨床的に意義のある構造的又は機能的心臓異常の任意の他の証拠。
8.治験責任医師の判断では、日中に機械的換気若しくは非侵襲的換気が必要であるか、又は今後1年以内に日中に機械的換気若しくは非侵襲的換気が必要と予測される。夜間の非侵襲的換気は許容される。
9.スクリーニング来院前1ヵ月以内に栄養補助食品若しくはハーブ系栄養補助食品又は併用薬を変更するか又は試験中に改変する(用量又はレジメン)予定がある。
10.現在、抗凝固薬又は慢性の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)及びヘパリンなどの出血のリスクを著しく高めることが知られている薬物を使用している。
11.治験のペプチドにコンジュゲートされたホスホロジアミダートモルホリノオリゴマー(PPMO)又はドリサペルセンにより以前に治療を受けた。
12.DMDのための遺伝子療法により以前に治療を受けた。
13.スクリーニング前の14週以内にアタルレン、ビルトラルセン、エテプリルセン又はゴロジルセンによる治療を受けた。
14.スクリーニング前の3ヶ月以内又は5半減期のいずれか長い期間内に任意の治験薬を受容した。
15.脈拍、血圧、呼吸機能の変化などの全身性のアレルギー反応によって実証されるとおりの任意のオリゴヌクレオチドに対する既知の過感受性。
16.親又は法的保護者が治験責任医師、治験分担医師、治験コーディネーター又は他の治験スタッフとして直接的又は間接的にこの試験の実施及び管理に関与しているか、又は患者が、この試験に直接的又は間接的に関与している上記の人物の一親等の家族、重要な他者又は同居親族である。
治験薬、用量、経路、レジメン:WVE-N531は、注入用の希釈のための等張性溶液として提供されることになる。WVE-N531の4つの用量レベルが計画される。投与経路は、IVである。注入は、最低60分にわたって投与されるべきである。しかしながら、注入時間は、忍容性を高めるために必要である場合、最大3時間まで延長され得る。
試験期間:パートAは、各用量間で≧28日の安全性モニタリング期間を伴って用量の漸増を含有する。複数回投与レベルの選択後、パートAの患者は、最大3つの追加用量を隔週で受容し、その後、最終用量後10週間の追跡調査を受けることになる。患者は、合計で7用量を受容することになる。パートBは、隔週の7用量及び最終用量後の10週の追跡調査からなる。
評価項目:
安全性
・AE:生命徴侯、安全性臨床検査(血液学、化学、凝固、検尿)及び心電図(ECG)を含む身体検査所見は、WVE-N531の安全性及び忍容性を評価するためにモニター/収集されることになる。
薬物動態及び薬物動力学
・WVE-N531の複数回投与後の筋肉組織のウエスタンブロットによって評価されるとおりのジストロフィンレベル(%正常ジストロフィン)。
・筋肉組織におけるWVE-N531の濃度。
・WVE-N531のPK。
臨床効果
・NSAA(バージョン2.0)
・PUL(バージョン2.0)
・タイムドテスト(10メートル歩行/走行時間、4段昇段時間及び床からの立ち上がり時間を含む)による下肢運動機能
・手持ち式筋力計によって評価される上肢近位筋力
・肺機能検査(最大流速[PFR]、最大呼気流速[CPF]及びFVC)
統計方法:
パートAに関する正式な標本サイズの決定は実施されなかった。最大で5名の患者は、WVE-N531の漸増用量の安全性、忍容性及びPKの予備的な評価に十分であるとみなされた。
パートBは、ベースラインと比較してジストロフィン(%正常)に対するWVE-N531の効果を実証するために設計された。標本サイズの決定は、以下の前提に基づいた:
・ジストロフィンにおけるベースラインからの変化が0より大きいことを試験する1標本t検定。
・5(正常の%)以上のジストロフィンにおけるベースラインからの変化の平均増加。
・2.5%の片側有意水準。
・4.5%のジストロフィンレベルにおけるベースラインからの変化の標準偏差(SD)。
・10%の脱落率又は非評価率。
分析集団
安全性集団は、全ての治療される患者を含むことになる。
ジストロフィン分析集団は、安全性集団のサブセットであり、ベースライン後ジストロフィン値を有する患者を含むことになる。
PK集団は、安全性集団のサブセットであり、評価可能なPKデータを有する対象を含むことになる。
安全性の分析
WVE-N531の安全性の評価は、TEAE、治療中断を引き起こすTEAE、重症度によるTEAE、関連性によるTEAE及び重篤なTEAEの概要を含むことになる。臨床評価の変更も要約されることになる。
ジストロフィンレベル(正常の%)における変化の分析
ベースラインからのジストロフィンレベル(正常の%)の変化は、1標本t検定を使用して分析されることになる。
特定の試験デザイン
これは、DMDを有する患者における静脈内(IV)WVE-N531の安全性、忍容性、PK、PD及び臨床効果を評価するための非盲検試験である。試験に参加するために、患者は、エクソン53スキッピング介入に影響を受けやすいDMD遺伝子の実証された変異を有しなければならない。
スクリーニング
スクリーニング期間は、試験に関する患者の適格性の判断を可能にする。それは、試験のインフォームドコンセントが患者及び/又は親若しくは法的保護者(適宜)によって署名されたときに開始することになる。加えて、患者は、同意の提供が要求される場合がある(該当する場合)。患者は、投与の6週前までにスクリーニングを開始することになる。スクリーニング評価は、それらがスクリーニング期間内であれば、複数の日に行うことができる。治験責任医師は、患者が適格性基準を満たすかどうかを判断し、患者の十分な特徴付けを可能にする人口統計及び医学的データを収集することになる。
患者は、この試験に参加するために、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の実証された変異を有しなければならない。この評価は、変異分析のための一般に認められている検査法を使用して実施されなければならなかった。
治療
パートA
パートAは、患者内用量漸増部分及び複数回投与部分からなる。3名の患者が登録されることになり、最大で7用量のWVE-N531を受容することになる。
用量漸増部分
患者内用量漸増部分では、患者は、WVE-N531の漸増投与を受け、各投与間で最も低い用量レベルで始まる≧28日の安全性モニタリング期間を受けることになる。評価される第1の用量レベルは、1mg/kgとする。全ての用量レベルでのパートAの投与は、時間差様式で実施されることになる。48時間当たり2名以上の患者がパートA中に投与されることはない。全ての患者は、安全性追跡調査のために24時間の投与後モニタリング期間を通して診療所に滞在することになり、3日目/4回目来院(投与のおよそ48時間後)に戻ることになる。同じ用量レベルで次の患者の投与に進む判断は、投与された以前の患者の48時間の観察期間の安全性データの審査に基づくことになり、次の患者に進む判断は、治験責任医師の評価を考慮に入れることになる。患者は、22日目/7回目来院まで週毎の来院のために診療所に戻ることになる。その後の週毎の安全性モニタリングは、患者が次の用量の投与のために戻るまで、電話/遠隔医療来院を介して治験責任医師によって完了されることになる。用量間は、最低で28日空けなければならない。
最小で3名の患者がある用量レベルでの2週間の投与後追跡調査来院を完了した後、全ての利用可能な安全性及びPKデータが審査されることになる。後の用量投与のための推奨用量レベルは、治験責任医師からの入力により、DSMBによって審査され、支持されることになる。患者は、次の用量レベルを受容する前に、評価される各用量レベルに関して投与後最低で28日間、安全性、PK及び機能評価に関して評価が継続されることになる。DSMB審査後に登録された任意の追加の患者は、評価のために選択される後の用量レベルを受容することになる。
複数投与部分
最大耐用量(MTD)が達成されてから、パートAの患者は、この試験へのさらなる参加を妨げることになるいずれの安全性事象も経験しなかったことを条件として、固定用量レベルで隔週において最大でさらなる3用量のWVE-N531を受容することになる。全ての患者は、合計で最大7用量を受容することになる。患者は、治療期間全体にわたって安全性及びPK評価を受けることになる。患者は、複数回投与の治療の完了の2週間後に三角筋から切開筋肉生検を受けることになる。患者は、最終用量後の最大10週にわたって安全性に関してモニタリングが継続されることになる。WVE-N531の安全性、PK及び筋肉組織濃度の審査に基づいて、パートBの開始についての判断がなされることになる。
パートB
パートBでは、およそ12名の新規の患者が登録されることになる。パートBの患者は、固定用量レベルにおいて隔週で7用量のWVE-N531を受容することになり、安全性、PK、PD及び臨床効果に関して評価されることになる。パートBの患者は、ベースラインの切開筋肉生検を受けることになる。この切開筋肉生検は、三角筋から採取されることになり、ベースライン機能評価を得る前の外科手術からの回復を可能にするために、その後の1回目の用量(パートB1日目/2回目来院)の少なくとも2週前に採取されることになる。患者は、最終用量の完了の2週後に2回目の切開筋肉生検を受けることになる。全ての患者は、パートB全体にわたってWVE-N531の安全性、PK及びPDの通常の評価を受けることになる。加えて、患者は、NSAA 2.0、PUL 2.0、4段昇段、手持ち式筋力測定及び肺機能検査を含む通常の機能評価を受けることになる。機能評価は、投与の24時間前まで実施され得、その日のいずれかの他の評価、特に採血前に実施されるべきである。
パートBの14週目/10回目の来院(最終用量の最低で2週後)で、全ての患者は、筋肉組織に対するWVE-N531のPD効果を評価するための2回目の筋肉生検を受けることになる。加えて、筋肉組織中のWVE-N531の濃度が評価されることになる。パートBの全ての患者は、安全性のために22週目/13回目の来院(最終用量の10週後)まで追跡されることになる。
患者が早期に試験から離れる場合、患者は、早期中止(ET)来院を完了しなければならない。試験評価項目
安全性
・有害事象(AE)並びに生命徴侯、安全性臨床検査(血液学、化学、凝固、検尿)及び心電図(ECG)を含む身体検査所見は、WVE-N531の安全性及び忍容性を評価するためにモニター/収集されることになる。
薬物動態及び薬物動力学
・WVE-N531の複数回投与後の筋肉組織のウエスタンブロットによって評価されるとおりのジストロフィンレベル(%正常ジストロフィン)
・筋肉組織におけるWVE-N531の濃度
・WVE-N531のPK
臨床効果
・NSAA(バージョン2.0)
・PUL(バージョン2.0)
・タイムドテスト(10メートル歩行/走行時間、4段昇段時間及び床からの立ち上がり時間を含む)による下肢運動機能
・手持ち式筋力計によって評価される上肢近位筋力
・肺機能検査(最大流速[PFR]、最大呼気流速[CPF]及びFVC)
WVE-N531は、IV注入用の希釈のための等張性溶液として提供されることになる。WVE-N531は、単回使用バイアルで溶液として供給される。試験薬物は、指示書に従って注入前に0.45%塩化ナトリウム注射液又は0.9%塩化ナトリウム注射液で希釈されるべきである。試験薬物は、訓練を受けた担当者によって試験現場で投与されることになる。投与経路は、IVとなり、注入の総体積は、患者重量に基づいて100mL~500mLとなる。注入は、最低60分間にわたって投与されるべきである。しかしながら、注入時間は、忍容性を潜在的に高めるために、必要な場合、最大で3時間まで延長され得る。調製された注入溶液は、保存剤を含有せず、4時間以内に投与されるべきである。WVE-N531は、生理食塩水注入バッグ/容器中で再構成/希釈される。患者は、注入中に定位置のままであるべきである。
治療遵守:これは、診療所で投与されることになるIV投与される薬物であるため、治療の非遵守は問題にならないと予想される。
評価の方法及び評価項目
安全性評価。安全性評価は、以下を含むことになる。
・AE
・病歴及び人口統計
・以前及び同時の薬物療法
・身体検査(神経学的及び精神医学的なものを含む)
・生命徴侯
・身長及び体重
・12-リードECG
・ECHO又は心臓MRI
・臨床検査値の評価(臨床化学、血液学及び検尿を含む)
治験責任医師の医学的及び科学的判断で臨床的に意義のあるいずれかの異常な臨床検査結果(血液学、臨床化学若しくは尿)又は他の安全性評価(例えば、生命徴候測定)は、AE又はSAEとして記録されることになる。
薬物動態評価
血漿薬物動態:全ての患者に関する試料採取は、上の予定に従って収集されることになる。血液試料は、治験依頼者に承認されたCROによってなされる分析のために収集されることになる。試料は、DMDのための治療の開発に関連する調査のためにのみ治験依頼者及び/又は契約したベンダーによって使用されることになり、最大で15年間保管されることになる。全ての生物材料は、権限のないアクセスが禁止され、試料が偶発的に又は不法に失われないか、劣化しないか又は破壊されないことを確実にするように保管され、保証されることになる。試料収集、保管、加工及び出荷のための詳細な指示書は、試験に特異的なマニュアルで提供されることになる。
WVE-N531の筋肉濃度:筋肉組織におけるWVE-N531濃度は、ハイブリダイゼーション-ライゲーション酵素結合免疫吸着測定(HL-ELISA、十分な組織試料が利用可能である場合)によって評価され得る。試料は、DMDのための治療の開発に関連する調査のためにのみ治験依頼者及び/又は契約したベンダーによって使用されることになり、最大で15年間保管されることになる。全ての生物材料は、権限のないアクセスが禁止され、試料が偶発的に又は不法に失われないか、劣化しないか又は破壊されないことを確実にするように保管され、保証されることになる。試料収集、保管、加工及び出荷のための詳細な指示書は、試験に特異的なマニュアルで提供されることになる。
免疫原性:免疫原性試料は、評価の予定に従い、血清中の抗薬物及び抗ジストロフィン抗体を評価するために収集されることになる。試料は、DMDのための治療の開発に関連する調査のためにのみ治験依頼者及び/又は契約したベンダーによって使用されることになり、最大で15年間保管されることになる。全ての生物材料は、権限のないアクセスが禁止され、試料が偶発的に又は不法に失われないか、劣化しないか又は破壊されないことを確実にするように保管され、保証されることになる。試料収集、保管、加工及び出荷のための詳細な指示書は、試験に特異的なマニュアルで提供されることになる。
薬力学的評価:筋肉生検から採取される組織試料は、ジストロフィンタンパク質レベルにおける変化に関して評価されることになる。加えて、薬物又はバイオマーカーの存在に関する探索的免疫組織化学評価が実施され得る。潜在的に出現するバイオマーカーのための血清試料も、評価の計画に記述される時点で収集されることになる。試料は、DMDのための治療の開発に関連する調査のためにのみ治験依頼者及び/又は契約したベンダーによって使用されることになり、最大で15年間保管されることになる。全ての生物材料は、権限のないアクセスが禁止され、試料が偶発的に又は不法に失われないか、劣化しないか又は破壊されないことを確実にするように保管され、保証されることになる。
ウエスタンブロットによるジストロフィン定量化:ジストロフィンのレベルは、ベースライン(パートB)及び治療の最後(パートA及びB)で収集される筋肉組織においてウエスタンブロットによって定量化され得る。筋肉組織由来の回復したジストロフィンタンパク質の量は、検証ウエスタンブロット法を使用して評価されることになる。
臨床効果:全ての機能評価は、投与前(投与日又はそれぞれの投与の最大24時間前)に実施されなければならない。NSAA及びタイムドテストの両方に含まれる機能評価は、NSAAの一部として1時点毎に1回のみ施されることになり、両方の評価に従ってスコア化されることになる。機能評価は、以下で指定される順序で実施されるべきである。
・NSAA 2.0
・PUL 2.0
・4段昇段
・手持ち式筋力測定
・肺機能検査(PFR、CPF及びFVC)
運動機能の測定は、評価の計画に従って実施されることになる。患者は、可能な場合にのみ運動機能及び強度検査を実施するべきである。患者が試験を完了することができない場合、これは、症例報告フォームで文書化されるべきである。
ノース・スター歩行能力評価-機能評価:NSAAは、DMDを有する歩行可能な小児で運動機能を測定するために特異的に設計された検証された一次元スケールである。このスケールは、多施設の世界的な研究に好適であり、DMDを有する患者のための適切な機能評価として国際的に広く使用される。NSAAは、起立(項目1)から走行(項目17)までの機能的に歩行を維持するのに必要な17の項目を含む。このスケールは、頭を上げる及びかかとで立つなどの疾患の初期段階に存在し得る能力並びに一般に未治療のDMDを有する小児では完全に達成されることのない片足跳び又は走行などの他の活動を評価する項目を含む。それぞれの項目は、以下の単純な基準を使用する3点スケール上でスコア化される。2 - 正常、いずれの補助も伴わずに目標を達成する、1 - 修正された方法、別の人からの身体的な補助に依存せずに目標を達成する、及び0 - 独立して達成することができない。合計スコアは、個々の項目スコアの和である。スコアは、独立して活動ができない0から、全ての活動をいずれの補助も伴わずに達成することができる34までの範囲であり得る。スケールは、一般に、最大15分で完了される。NSAAは、下肢運動機能の以下の時間評価も含む:仰臥位から起立までの時間及び10メートル歩行する時間。NSAAの一部ではない追加の時間機能試験は、4段の標準サイズの階段を昇る時間である。
上肢のパフォーマンス(PUL 2.0)試験:PUL試験は、歩行可能なDMD患者及び歩行不能なDMD患者の上肢機能を評価する評価ツールであり、DMDを有する男児及びその家族を含む国際共同グループによって開発された。PUL試験は、DMDにおける脱力の進行及び機能低下の自然経過を反映している概念的枠組みで設計された。
4段昇段:4段の標準サイズの階段を昇る時間は、歩行可能な患者で下肢運動機能を測定することになる。
手持ち式筋力測定:上肢近位筋力は、手持ち式筋力計によって評価されることになる。
肺機能検査:肺機能検査(PFR、CPF及びFVC)は、Microlab肺活量計を使用して実施されることになる。PFR及びCPF:神経筋障害によって引き起こされる筋力低下は、PFRの値の低下をもたらす。この試験は、労力に依存する。CPFの使用は、労力に関連する変動を最小化し得る。したがって、神経筋脱力を有する患者に関して、最大流量計によって測定されるCPFは、呼気性筋力の信頼できる測定値である。FVC:FVC評価中、患者は、最大限の呼吸を行い、肺を全肺気量(TLC)まで満たし、続いて最大限まで呼息する。最大の吸息後の強制的な呼息中に排出される気体の総体積がFVCである。値は、神経筋疾患を有する患者で低減される。FVCの測定値は、患者が座位にある間に収集されることになる。患者が胸腰椎デバイスを装着している場合、測定値は、デバイスを装着し、座位にある患者で取得されることになる。
統計方法
試験薬物暴露及び遵守:試験薬物暴露及び遵守の程度は、安全性集団に関して要約されることになる。
安全性データの分析
分析は、パートA及びパートB分析を含むことになる。全ての安全性分析は、以下の共通の規則を使用して安全性集団に対して実施されることになる。
・ベースライン値は、試験薬物の最初の用量前の最後の利用可能な値として一般に定義される。
・有害事象の観察期間は、以下のとおりに定義される:
○治療前AEは、試験薬物の最初の用量前に発症したか又は悪化したAEである。
○治療中AEは、試験薬物の最初の用量から試験完了/中断までに発症したか又は悪化したAEである。TEAEの概要は、全ての治療中AEを含むことになる。
・中央検査機関/測定値の記述統計学の読み取りに基づく定量的安全性パラメーターは、ベースライン値から来院までの結果及び変化を要約するために使用されることになる。
血漿及び筋肉中に存在するWVE-N531の量が評価される。薬物動態パラメーターは、Cmax(最大観察濃度)、AUClast(ゼロ時から最後の数量化できる濃度までの血漿濃度-時間曲線下面積)、AUCinf(ゼロ時から無限大までの血漿濃度-時間曲線下面積)、t1/2(終末半減期)、CL(全身クリアランス)及びVdss(定常状態での分布容積)を含む。いくつかの実施形態では、提供される技術は、既存のオリゴヌクレオチド治療薬と比較して薬物動態特性の改善を提供する。
WVE-N531及び/又はジストロフィンに対する抗体を含むWVE-N531の免疫原性が評価される。いくつかの実施形態では、提供される技術は、血清中のWVE-N531及び/又はジストロフィンに対する抗体を誘導しないか、又はそのような抗体のレベルは、WVE-N531が対象に投与され得るように許容される。
いくつかの実施形態では、ベースラインからのジストロフィンレベル(正常の%)の変化が評価される。いくつかの実施形態では、それは、1標本t検定を使用して分析される。
いくつかの実施形態では、中間解析が実施される。いくつかの実施形態では、中間解析が実施されない。
いくつかの実施形態では、試験は、臨床試験で医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)のための医薬品規制調和国際会議(ICH)によって提供されるガイドライン及び任意の他の適用可能な現地の規制要件を満たす治験実施計画書及びSOPに従って実行されることになる。
第1b/2a相非盲検臨床試験では、患者は、両方ともに1mg/kgでWVE-N531及びスボディルセンの単一用量を受容した。WVE-N531に関する血漿AUCは、スボディルセンのものの約4倍であり、WVE-N531に関するCmaxは、スボディルセンのものの約2.5倍であった。WVE-N531は、スボディルセンよりはるかに長い血漿半減期を実証した:スボディルセンに関する血漿半減期は24時間未満であったが、WVE-N531の半減期は、1週間を超えると推定された。
追加のデータは、WVE-N531が、本明細書に記載されるその治療的使用を支持する様々な利点を提供することができることを確証した。第1b/2b相、非盲検臨床試験では、患者は、1mg/kg、3mg/kg又は6mg/kgのWVE-N531の単回投与又は1mg/kg、5mg/kg、7mg/kg若しくは10mg/kgのスボディルセンの単回投与を受けた。図4及び図6並びに以下の表1に示されるとおり、6mg/kgのWVE-N531に関する血漿AUClastは、5mg/kgのスボディルセンのものの約4.6倍であり、6mg/kgのWVE-N531に関する血漿Cmaxは、5mg/kgのスボディルセンのものの約2.1倍であった。6mg/kgのWVE-N531に関する血漿濃度は、7日目に5mg/kgのスボディルセンのものの約43倍であった。図5に示されるとおり、6mg/kgのWVE-N531の単回投与は、注入後の少なくとも105日目に数量化できる血漿濃度(例えば、>0.002μg/mL)をもたらすことができる。さらに、図6及び以下の表1に見られるとおり、10mg/kgのWVE-N531に関する血漿AUClastは、5mg/kgのスボディルセンのものの約11倍であり、10mg/kgのWVE-N531に関する血漿濃縮は、7日目に5mg/kgのスボディルセンのものの約58倍であった。いくつかの実施形態では、10mg/kgのWVE-N531の単回投与に関する血漿濃度及び他の薬物動態パラメーターは、およそ25日の半減期を実証し、月毎の投与を支持し得る。より低い用量でさえ、WVE-N531は、スボディルセンと比較して高い血漿濃度をもたらすことができる(例えば、5mg/kg又はさらに10mg/kgのスボディルセンに関するものと比較した3mg/kg及び1mg/kgのWVE-N531に関するデータを参照されたい)。
Figure 2025507889000033
第1b/2a相非盲検臨床試験では、患者は、1、3、6及び10mg/kgのWVE-N531の単回の漸増用量を受容し、続いて約1~2ヶ月後、隔週(0週目、2週目、4週目)の10mg/kgのWVE-N531の3回の投与を受けた。最終用量(6週目)後の2週目に、筋肉生検が実施された。筋肉生検は、WVE-N531濃度、WVE-N531局在化、%エクソン53スキッピング及びジストロフィン発現について分析された。個々の患者に関する特定のデータは、表2で以下に示される。平均WVE-N531筋肉濃度は、およそ42μg/g(およそ6.1μM)であった。高レベルのエクソン53スキッピングが観察された:RT-PCRによる平均エクソン53スキッピングは、およそ53%であった。本出願人の知る限り、それは、2022年12月19日時点で、エクソンスキッピングがDMDを有する男児の臨床試験で報告された最も早い時点であった。ウエスタンブロットによる平均ジストロフィン発現は、正常のおよそ0.27%であった(1%の定量限界未満である)。理論によって制限される意図はないが、本出願人は、タンパク質生成がRNA転写物のスプライシングに遅れる場合があることを認めている。いくつかの実施形態では、WVE-N531は、RNAインサイチュハイブリダイゼーションを使用して筋線維核で可視化されたが、これは、WVE-N531が筋肉細胞で核に到達できることを確証している。とりわけ、これらのデータは、WVE-N531が、ゴロジルセン及び/又はビルトラルセンより著しく低い2週毎の10mg/kgでさえ、非常に高いレベルのエクソン53スキッピングをもたらすことができることを確証している。
Figure 2025507889000034
WVE-N531は、安全であり、忍容性が良好であるように見える。治療により発現した有害事象(TEAE)は、中等度の強度の単回のCOVID-19感染を除いて、軽度であった。WVE-N531に関連する全ての有害事象(AE)(頭痛、そう痒性皮疹)は、軽度で一過的であり、後遺症を伴わずに消散した。重篤な有害事象(SAE)、中止基準を満たす事象、TEAEの増加に関する傾向及びオリゴヌクレオチドクラス関連安全性事象(例えば、血小板減少症、凝固、補体活性化、サイトカイン活性化)の証拠はなかった。
追加の臨床試験も設計され、WVE-N531の安全性及び有効性を評価するために本開示に従って当業者によって実行され得る。例えば、より長い期間が、ジストロフィンの生成を評価し、確認するために利用され得る。

Claims (76)

  1. 筋ジストロフィーを治療する方法であって、それに罹患している対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含み、前記対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する、方法。
  2. 対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法、又は
    対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法、又は
    対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、前記対象に1つ以上の用量のWVE-N531を投与することを含み、各用量は、独立して、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、方法、又は
    対象においてDMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法、又は
    対象においてDMDポリペプチドを提供する方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含み、前記DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較してトランケートされる、方法、又は
    対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量でWVE-N531を投与することを含む方法。
  3. 前記DMDポリペプチドは、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされ、及び/又は前記DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を提供する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有し、及び/又は前記対象は、筋ジストロフィーに罹患しており、任意選択により、前記対象は、DMDに罹患している、請求項2に記載の方法。
  5. WVE-N531は、1つ以上の形態、任意選択により1つ以上の薬学的に許容される塩形態で投与され、任意選択により、1つの形態は、WVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 筋ジストロフィーを治療する方法であって、それに罹患している対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含み、前記対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子の変異を有する、方法。
  7. 対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法、又は
    対象においてDMDエクソン53スキッピングをもたらす方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法、又は
    DMD RNAリーディングフレームを回復させる方法であって、対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法、又は
    対象においてDMDポリペプチドを提供する方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含み、前記DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較してトランケートされる、方法、又は
    対象においてDMD機能のレベルの上昇をもたらす方法であって、前記対象に、約1~20(例えば、約1~5、約5~10、約10~15、約15~20又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい用量において、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
  8. 前記DMDポリペプチドは、エクソン53がスキップされたDMD mRNAによってコードされ、及び/又は前記DMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を提供する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記対象は、エクソン53スキッピングに影響を受けやすいDMD遺伝子中の変異を有し、及び/又は前記対象は、筋ジストロフィーに罹患しており、任意選択により、前記対象は、DMDに罹患している、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 用量中のWVE-N531は、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg又は約20mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 2用量以上(例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50用量以上)が投与される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 各用量は、独立して、WVE-N531及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物で投与される、請求項11に記載の方法。
  13. 各用量は、ほぼ同じ量のWVE-N531を有し、任意選択により、各用量中のWVE-N531は、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg又は約20mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 約は、±1%、±2%、±3%、±4%、±5%、±6%、±7%、±8%、±9%又は±10%である、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. WVE-N531は、1つ以上の薬学的に許容される塩形態として前記医薬組成物中に存在し、任意選択により、薬学的に許容される塩形態は、ヘキサデカナトリウム塩である、請求項6~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記医薬組成物は、溶解されたWVE-N531を含む液体組成物である、請求項6~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記薬学的に許容される担体は、リン酸緩衝溶液であるか又はそれを含む、請求項6~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 医薬組成物中の構成成分は、WVE-N531、第一リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び水並びにpH調整のための塩酸及び/又は水酸化ナトリウムである、請求項6~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記医薬組成物は、等張性である、請求項6~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記医薬組成物は、約7~8のpHを有し、任意選択により、前記医薬組成物は、約7.3又は7.4のpHを有する、請求項6~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の連続した用量は、約1週毎若しくは約2、3、4、5、6、7、8、9、10週毎又は約1、2、3、4、5、6ヶ月以上毎に投与される、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 全ての用量は、約1週毎若しくは約2、3、4、5、6、7、8、9、10週毎又は約1、2、3、4、5、6ヶ月以上毎に投与される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記連続した用量の各々は、独立して、約10mg/kgのWVE-N531遊離酸形態に等しい、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 前記組成物は、約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%以上の純度を有する、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記純度及び/又は不純物は、260nmでの面積%を使用して、任意選択により260nmでの面積%及びセットAパラメーターを使用して、IP-RP-UPLCによって測定される、請求項24に記載の方法。
  26. 立体化学的純度は、二量体モデリングによって評価され、及び/又はWVE-N531の立体化学的純度は、約80%、85%、90%以上である、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. WVE-N531の量は、260nmのUV及び27OD/mgによって測定される、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. WVE-N531の立体化学的同一性は、任意選択によりセットBパラメーターに従ってIP-RP-UPLCによって確認される、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. WVE-N531原薬は、本明細書に記載されるプロセスによって製造され、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられ、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷され、及び/又は本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記WVE-N531原薬は、ヘキサデカナトリウム塩である、請求項29に記載の方法。
  31. WVE-N531製剤は、本明細書に記載されるプロセスによって製造され、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられ、記載される1つ以上の方法によって出荷され、及び/又は本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 医薬組成物は、本明細書に記載されるプロセスによって製造され、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられ、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷され、及び/又は本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. WVE-N531は、静脈内投与される、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. DMD変異は、Δ3-52、Δ4-52、Δ5-52、Δ6-52、Δ9-52、Δ10-52、Δ11-52、Δ13-52、Δ14-52、Δ15-52、Δ16-52、Δ17-52、Δ19-52、Δ21-52、Δ23-52、Δ24-52、Δ25-52、Δ26-52、Δ27-52、Δ28-52、Δ29-52、Δ30-52、Δ31-52、Δ32-52、Δ33-52、Δ34-52、Δ35-52、Δ36-52、Δ37-52、Δ38-52、Δ39-52、Δ40-52、Δ41-52、Δ42-52、Δ43-52、Δ45-52、Δ47-52、Δ48-52、Δ49-52、Δ50-52、Δ51-52、Δ52、Δ54-58、Δ54-61、Δ54-63、Δ54-64、Δ54-66、Δ54-76又はΔ54-77であり、任意選択により、前記DMD変異は、Δ52を含むか又はΔ52である、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. エクソン53がスキップされたDMD mRNAのレベルが上昇するか、又はDMD mRNAの約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%以上は、特定の期間にわたる投与後又は特定の数の用量後、エクソン53がスキップされたDMD mRNAである、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. トランケートされたDMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質と比較して生成され、任意選択により、前記トランケートされたDMDポリペプチドは、野生型DMDタンパク質の1つ以上の機能を果たす、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. トランケートされたDMDポリペプチドのレベルが上昇するか、又は前記方法は、特定の期間にわたる投与後又は特定の数の用量後、正常レベルの約1%、2%、3%、4%、5%、5.3%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%以上の、ジストロフィンレベルのベースラインからの上昇をもたらす、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記上昇は、最初の用量から、約12週、約13週、約14週、約24週、約25週、約26週、約36週、約37週、約38週、約48週、約49週、約50週、約72週、約73週、約74週、約96週、約97週又は約98週にわたる投与後に測定され、及び/又は前記上昇は、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、48、49又は50用量後に測定される、請求項37に記載の方法。
  39. DMD機能は、上昇及び/又は回復される、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記対象における歩行の喪失は、低減され、前記対象における疾患進行は、遅延されるか又は遅くなり、前記対象における筋力低下は、遅延されるか又は遅くなり、前記対象における筋肉量の減少は、遅延されるか又は遅くなり、及び/又は前記対象における肺機能の低下は、遅延されるか又は遅くなり、及び/又は前記対象は、筋ジストロフィー評価及び/又は1つ以上の機能評価において改善し、及び/又は前記対象は、10メートル歩行試験、ノース・スター歩行能力評価(NSAA)2.0、上肢のパフォーマンス(PUL)2.0、4段昇段、上肢近位筋力、手持ち式筋力測定、床からの立ち上がり時間及び/又はタイムドテストによる1つ以上の下肢運動機能において改善し、及び/又は前記対象は、1つ以上の肺機能検査において改善し、任意選択により、1つ以上の肺機能検査は、最大流速(PFR)、最大呼気流速(CPF)及び/又はFVCである、請求項1~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 改善は、ベースライン、WVE-N531投与の欠如又は参照組成物の投与と比較され、任意選択により、前記参照組成物は、投与されるWVE-N531組成物と同等であるが、WVE-N531を含有しない、請求項39又は40に記載の方法。
  42. 前記対象は、小児対象である、請求項1~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記対象は、WVE-N531の最初の用量の少なくとも約1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月又は6ヶ月前にステロイドを投与され、任意選択により、前記ステロイドは、コルチコステロイドであり、任意選択により、前記コルチコステロイドは、デフラザコートである、請求項1~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. WVE-N531を含む組成物。
  45. 前記組成物中のWVE-N531の形態は、薬学的に許容される塩形態及び/又はWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である、請求項44に記載の組成物。
  46. 前記組成物中のWVE-N531の各形態は、独立して、塩形態、任意選択により薬学的に許容される塩形態及び/又はWVE-N531ヘキサデカナトリウム塩である、請求項44又は45に記載の組成物。
  47. 原薬及び/又は製剤である、請求項44~46のいずれか一項に記載の組成物。
  48. 液体組成物であり、WVE-N531は、溶解されている、請求項44~47のいずれか一項に記載の化合物。
  49. 薬学的に許容される担体をさらに含む医薬組成物であり、任意選択により、前記薬学的に許容される担体は、リン酸緩衝溶液であるか又はそれを含む、請求項44~48のいずれか一項に記載の組成物。
  50. 前記組成物中の構成成分は、WVE-N531、第一リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び水並びにpH調整のための塩酸及び/又は水酸化ナトリウムであり、及び/又は前記組成物は、等張性であり、及び/又は前記組成物は、約7~8のpHを有し、任意選択により、前記組成物は、約7.3又は7.4のpHを有する、請求項44~49のいずれか一項に記載の組成物。
  51. WVE-N531の濃度は、約5~45mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しく、任意選択により、WVE-N531の濃度は、約25~40mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しい、請求項44~50のいずれか一項に記載の組成物。
  52. WVE-N531の濃度は、約5~7mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しく、任意選択により、WVE-N531の濃度は、約6mg/mLのWVE-N531遊離酸形態に等しい、請求項51に記載の組成物。
  53. バイアル中に包装され、前記バイアル中の前記組成物の体積は、少なくとも6~7mL、少なくとも6~6.5mL又は少なくとも6mLである、請求項52に記載の組成物。
  54. 約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%以上の純度を有する、請求項44~53のいずれか一項に記載の組成物。
  55. 前記純度及び/又は不純物は、本明細書に記載されるとおりの純度に関するIP-RP-UPLC法及び/又は260nmでの面積%を使用する、任意選択により260nmでの面積%及びセットAパラメーターを使用するIP-RP-UPLCによって測定される、請求項54に記載の組成物。
  56. 立体化学的純度は、二量体モデリングによって評価され、及び/又はWVE-N531の立体化学的純度は、約80%、85%、90%以上である、請求項44~55のいずれか一項に記載の組成物。
  57. WVE-N531の量は、260nmのUV、任意選択により260nm及び27OD/mgによって測定される、請求項44~56のいずれか一項に記載の組成物。
  58. 前記組成物中のWVE-N531原薬は、本明細書に記載されるプロセスによって製造され、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられ、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷され、及び/又は本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、請求項44~57のいずれか一項に記載の組成物。
  59. 前記WVE-N531原薬は、ヘキサデカナトリウム塩である、請求項58に記載の組成物。
  60. WVE-N531製剤である、請求項44~59のいずれか一項に記載の組成物。
  61. WVE-N531製剤は、本明細書に記載されるプロセスによって製造され、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられ、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷され、及び/又は本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、請求項44~60のいずれか一項に記載の組成物。
  62. 医薬組成物は、本明細書に記載されるプロセスによって製造され、本明細書に記載される1つ以上の方法によって特徴付けられ、本明細書に記載される1つ以上の方法によって出荷され、及び/又は本明細書に記載される1つ以上の方法によって保管される、請求項49~61のいずれか一項に記載の組成物。
  63. DS1、DS2、DS3、DS4、DS5、DS6、DS7、DS8、DS9、DS10、DS11、DS12、DS13、DS14、DS15、DS16及び/又はDS17を含有しない、請求項44~62のいずれか一項に記載の組成物。
  64. WVE-N531及びDS1~DS17の1つを含む組成物であって、WVE-N531及びDS1~DS17の残りの1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17)を含まない組成物。
  65. WVE-N531を含む、請求項64に記載の組成物。
  66. DS1、DS2、DS3、DS4、DS5、DS6、DS7、DS8、DS9、DS10、DS11、DS12、DS13、DS14、DS15、DS16又はDS17を含む、請求項64に記載の組成物。
  67. 本明細書に記載される方法に従ってWVE-N531組成物を製造する方法。
  68. IP-RP-UPLCを利用して、前記製造されたWVE-N531組成物中の純度及び/又は不純物を評価し、及び前記純度及び/又は不純物が特定の基準を満たす場合に前記調製物を出荷することを含む、請求項67に記載の方法。
  69. 前記組成物は、原薬又は製剤である、請求項67~67のいずれか一項に記載の方法。
  70. WVE-N531調製物を出荷する方法であって、IP-RP-UPLCを利用して、前記WVE-N531調製物中の純度及び/又は不純物を評価し、及び前記純度及び/又は不純物が特定の基準を満たす場合に前記調製物を出荷することを含む方法、又は
    IP-RP-UPLCを利用してWVE-N531の純度を評価する方法。
  71. 前記IP-RP-UPLCは、本明細書に記載される1つ以上のパラメーター及び/又はセットAの1つ以上のパラメーターを利用する、請求項70に記載の方法。
  72. WVE-N531の立体化学的同一性は、IP-RP-UPLCによって確認される、請求項67~71のいずれか一項に記載の方法。
  73. IP-RP-UPLCを利用してWVE-N531の立体化学的同一性を確認する方法。
  74. WVE-N531の立体化学的同一性は、セットBパラメーターに従ってIP-RP-UPLCによって確認されるか、又は本明細書に記載されるとおりの立体化学的同一性に関するIP-RP-UPLC法によって確認される、請求項67~73のいずれか一項に記載の方法。
  75. 前記組成物は、請求項44~66のいずれか一項に記載のものである、請求項1~43又は67~74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 本明細書に記載されるか、又は実施例実施形態1~453のいずれか1つの化合物、オリゴヌクレオチド、組成物、方法,プロセス、使用、用量又は投与レジメン。
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