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JP2025505918A - ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両用の潤滑エンジン油 - Google Patents

ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両用の潤滑エンジン油 Download PDF

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JP2025505918A
JP2025505918A JP2024536431A JP2024536431A JP2025505918A JP 2025505918 A JP2025505918 A JP 2025505918A JP 2024536431 A JP2024536431 A JP 2024536431A JP 2024536431 A JP2024536431 A JP 2024536431A JP 2025505918 A JP2025505918 A JP 2025505918A
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Abstract

本出願は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両用の潤滑油組成物に関する。組成物は、基油、及びC3アルコールとC8アルコールの混合物に由来するZnDTPを含み得る。
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2022年2月7日に出願した米国仮出願第63/307,376号の利益を主張するものであり、これは参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両用の潤滑油組成物に関する。
現代の潤滑油は、多くの場合、相手先商標製品の製造業者によって設定された厳密な仕様に従って配合される。厳密な仕様を満たすために、慎重に選択した潤滑添加剤が潤滑粘度の基油と一緒にブレンドされる。典型的な潤滑油組成物には、例えば、分散剤、清浄剤、酸化防止剤、摩耗防止剤、防錆剤、腐食防止剤、発泡防止剤、及び/または摩擦調整剤が含まれ得る。特定の用途または使用(例えば、ハイブリッド車両)は、潤滑油組成物に入る添加剤のセットを決定する。
ハイブリッド及び/またはプラグインハイブリッド車両は、典型的には、内燃焼エンジンと電気モータという2つの明らかに異なるタイプの動力技術に依存している。内燃焼エンジンは、主に高速で車両を駆動する。電気モータは、車両を低速で駆動し、また、追加の動力が必要なときに内燃焼エンジンを支援することもできる。ハイブリッド車両にとって重要であるのは、車両速度が増加するにつれて、エンジン及びモータからバランスのとれた方法で動力を分配することである。
ハイブリッド/プラグインハイブリッド電気車両の特徴的な態様の1つは、そのエンジンが通常、従来の内燃焼エンジンと比較して非常に低い温度で動作することである。このことは特に、ハイブリッド/プラグインハイブリッド車両が短距離のみを運転する場合に当てはまる。
一般に、ハイブリッド/プラグインハイブリッド電気車両と従来の自動車両との違いは非常に大きいため、ハイブリッド/プラグインハイブリッド電気エンジン専用に設計された新しいエンジンオイルが必要とされる。
一態様では、本発明は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両のための潤滑油組成物を含み、この潤滑油組成物は、基油、及び C3アルコールとC8アルコールの混合物に由来するZnDTPを含む。
別の態様では、本発明は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両の性能を改善するための方法を含み、この方法は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両を、潤滑油組成物で潤滑することを含み、この潤滑油組成物は、基油、及びC3アルコールとC8アルコールの混合物に由来するZnDTPを含む。
定義
以下の用語は、本明細書全体を通じて使用され、別段の指示がない限り、以下の意味を有する。
潤滑粘度の油の「主要量」という用語は、基油の量が潤滑油組成物の少なくとも40重量%であることを指す。いくつかの実施形態では、「主要量」は、潤滑油組成物の50重量%超、60重量%超、70重量%超、80重量%超、または90重量%超の基油の量を指す。
「内燃焼エンジン」という用語は、作動流体流動回路の構成要素である燃焼室内で酸化剤を用いて燃料の燃焼が起こる任意のエンジンを指す。内燃焼エンジンは、ハイブリッド車両で使用され、従来の車両の内燃焼エンジンよりも低い温度で動作することが多い。
本開示は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両で使用するように設計された潤滑油組成物を提供する。一態様では、本発明の潤滑油は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気エンジンの燃料効率を改善することができる。別の態様では、潤滑油組成物は、ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両で典型的に見られるより低いエンジン動作温度における境界摩擦制御を改善することができる。
さらに別の態様では、本開示は、リン/硫黄含有添加剤を含む潤滑油組成物を提供し、この潤滑油組成物は、良好な酸化性能を維持しながら高い燃料経済性を提供する。潤滑油を配合する際には、燃料経済性及び酸化性能は多くの場合トレードオフとして考慮される。
潤滑粘度の油
本明細書に開示される潤滑油組成物は、一般に、少なくとも1種の潤滑粘度の油を含む。当業者に知られている任意の基油を、本明細書に開示される潤滑粘度の油として使用することができる。潤滑油組成物を調製するのに適したいくつかの基油は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition,London,Springer,Chapters 1 and 2(1996)、A.Sequeria,Jr.,「Lubricant Base Oil and Wax Processing」,New York,Marcel Decker,Chapter 6,(1994)、及びD.V.Brock,Lubrication Engineering,Vol.43,pages 184-5,(1987)に記載されており、これらはすべて参照により本明細書に組み込まれる。
一般に、潤滑油組成物中の基油の量は、上記に定義される潤滑粘度の油の「主要量」である。
特定の実施形態では、基油は、任意の天然もしくは合成潤滑基油留分であるか、またはそれを含む。合成油のいくつかの非限定的な例としては、エチレンなどの少なくとも1つのアルファ-オレフィンの重合から、またはフィッシャー・トロプシュ法などの一酸化炭素及び水素ガスを使用する炭化水素合成手順から調製されるポリアルファオレフィンまたはPAOなどの油が挙げられる。
いくつかの実施形態では、基油は、100℃で約2.5センチストークス(cSt)~約20cSt、約4センチストークス(cSt)~約20cSt、または約5cSt~約16cStの動粘度を有する。本明細書に開示される基油または潤滑油組成物の動粘度は、参照により組み込まれるASTM D445に従って測定することができる。
他の実施形態では、基油は、ベースストックもしくはベースストックのブレンドであるか、またはそれを含む。さらなる実施形態では、ベースストックは、抽出、溶媒精製、水素処理、オリゴマー化、エステル化、及び再精製を含むがこれらに限定されない様々な異なるプロセスを使用して製造される。いくつかの実施形態では、ベースストックは再精製ストックを含む。さらなる実施形態では、再精製ストックは、製造、汚染、または以前の使用によって導入された物質を実質的に含まないものとする。
いくつかの実施形態では、基油は、American Petroleum Institute(API) Publication 1509,Fourteen Edition,December 1996(すなわち、API Base Oil Interchangeability Guidelines for Passenger Car Motor Oils and Diesel Engine Oils)(参照により本明細書に組み込まれる)に指定されている1つ以上のグループI~V中の1つ以上のベースストックを含む。APIガイドラインでは、ベースストックを、様々な異なるプロセスを使用して製造され得る潤滑剤成分として定義している。グループI、II及びIIIのベースストックは、鉱油であり、それぞれが特定の範囲の飽和物量、硫黄含有量及び粘度指数を有する。グループIVのベースストックは、ポリアルファオレフィン(PAO)である。グループVのベースストックは、グループI、II、III、またはIVに含まれない他のすべてのベースストックを含む。
いくつかの実施形態では、基油は、グループI、II、III、IV、V、またはそれらの組み合わせ中の1つ以上のベースストックを含む。他の実施形態では、基油は、グループII、III、IVまたはそれらの組み合わせ中の1つ以上のベースストックを含む。
基油は、潤滑粘度の天然油、潤滑粘度の合成油、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態では、基油には、合成ワックス及びスラックワックスの異性化によって得られるベースストック、並びに原油の芳香族成分及び極性成分を(溶媒抽出ではなく)水素化分解することによって生成される水素化分解ベースストックが含まれる。他の実施形態では、潤滑粘度の基油には、天然油、例えば、動物油、植物油、鉱油(例えば、液体石油及びパラフィン系、ナフテン系または混合パラフィン-ナフテン系の溶媒処理または酸処理鉱油)、石炭または頁岩由来の油、及びそれらの組み合わせが含まれる。動物油のいくつかの非限定的な例としては、骨油、ラノリン、魚油、ラード油、イルカ油、アザラシ油、サメ油、獣脂油、及び鯨油が挙げられる。植物油のいくつかの非限定的な例としては、ヒマシ油、オリーブ油、ピーナッツ油、菜種油、コーン油、ごま油、綿実油、大豆油、ひまわり油、ベニバナ油、大麻油、亜麻仁油、桐油、オイチシカ油、ホホバ油、及びメドウフォーム油が挙げられる。このような油は、部分的にまたは完全に水素化されていてもよい。
いくつかの実施形態では、潤滑粘度の合成油には、炭化水素油及びハロ置換炭化水素油、例えば、重合及び共重合オレフィン、アルキルベンゼン、ポリフェニル、アルキル化ジフェニルエーテル、アルキル化ジフェニルスルフィド、並びにそれらの誘導体、類似体及び同族体などが含まれる。他の実施形態では、合成油には、アルキレンオキシドポリマー、インターポリマー、コポリマー及びそれらの誘導体が含まれ、ここで末端ヒドロキシル基は、エステル化、エーテル化などによって修飾することができる。さらなる実施形態では、合成油には、ジカルボン酸と様々なアルコールとのエステルが含まれる。特定の実施形態では、合成油には、C~C12モノカルボン酸並びにポリオール及びポリオールエーテルから製造されたエステルが含まれる。さらなる実施形態では、合成油には、リン酸トリ-n-ブチル及びリン酸トリ-イソ-ブチルなどのリン酸トリアルキルエステル油が含まれる。
いくつかの実施形態では、潤滑粘度の合成油には、シリコンベースの油(ポリアルキル-、ポリアリール-、ポリアルコキシ-、ポリアリールオキシ-シロキサン油及びケイ酸塩油など)が含まれる。他の実施形態では、合成油には、リン含有酸の液体エステル、高分子テトラヒドロフラン、ポリアルファオレフィンなどが含まれる。
ワックスの水素化異性化から誘導される基油も、単独で、または前述の天然及び/または合成基油と組み合わせて使用することができる。このようなワックス異性化油は、天然もしくは合成ワックスまたはそれらの混合物を水素異性化触媒上で水素異性化することにより生成される。
さらなる実施形態では、基油は、ポリ-アルファ-オレフィン(PAO)を含む。一般に、ポリ-アルファ-オレフィンは、約2~約30個、約4~約20個、または約6~約16個の炭素原子を有するアルファ-オレフィンから誘導することができる。好適なポリ-アルファ-オレフィンの非限定的な例としては、オクテン、デセン、それらの混合物などから誘導されるものが挙げられる。これらのポリ-アルファ-オレフィンは、100℃で約2~約15、約3~約12、または約4~約8センチストークスの粘度を有し得る。場合によっては、ポリ-アルファ-オレフィンは、鉱油などの他の基油と共に使用することができる。
さらなる実施形態では、基油は、ポリアルキレングリコールまたはポリアルキレングリコール誘導体を含み、ここでポリアルキレングリコールの末端ヒドロキシル基は、エステル化、エーテル化、アセチル化などによって修飾されてもよい。好適なポリアルキレングリコールの非限定的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリイソプロピレングリコール、及びそれらの組み合わせが挙げられる。好適なポリアルキレングリコール誘導体の非限定的な例としては、ポリアルキレングリコールのエーテル(例えば、ポリイソプロピレングリコールのメチルエーテル、ポリエチレングリコールのジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールのジエチルエーテルなど)、ポリアルキレングリコールのモノカルボン酸エステル及びポリカルボン酸エステル、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。場合によっては、ポリアルキレングリコールまたはポリアルキレングリコール誘導体は、ポリ-アルファ-オレフィン及び鉱油などの他の基油と共に使用することができる。
さらなる実施形態では、基油は、ジカルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、リノール酸二量体、マロン酸、アルキルマロン酸、アルケニルマロン酸など)と様々なアルコール(例えば、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコールなど)とのエステルのいずれかを含む。これらのエステルの非限定的な例としては、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル)、フマル酸ジ-n-ヘキシル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジイソデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、セバシン酸ジエイコシル、リノール酸二量体の2-エチルヘキシルジエステルなどが挙げられる。
さらなる実施形態では、基油は、フィッシャー・トロプシュ法によって調製された炭化水素を含む。フィッシャー・トロプシュ法では、フィッシャー・トロプシュ触媒を使用して水素及び一酸化炭素を含有するガスから炭化水素を調製する。これらの炭化水素を基油として使用するには、さらなる処理が必要な場合がある。例えば、当業者に公知の方法を使用して、炭化水素を脱蝋、水素異性化、及び/または水素化分解することができる。
さらなる実施形態では、基油は、未精製油、精製油、再精製油、またはそれらの混合物を含む。未精製油は、さらなる精製処理なしに天然源または合成源から直接得られる油である。未精製油の非限定的な例としては、レトルト操作から直接得られるシェール油、一次蒸留から直接得られる石油、及びエステル化プロセスから直接得られ、さらなる処理なしで使用されるエステル油が挙げられる。精製油は、未精製油と類似しており、ただし、前者は1つ以上の特性を改善するために1つ以上の精製プロセスによってさらに処理されている。溶媒抽出、二次蒸留、酸または塩基抽出、濾過、浸出などの多くのそのような精製プロセスは当業者に知られている。再精製油は、精製油を得るために使用されるプロセスと類似するプロセスを精製油に適用することによって得られる。そのような再精製油は、再生油または再処理油としても知られ、多くの場合、使用済み添加剤及び油分解生成物の除去を目的としたプロセスによってさらに処理される。
リン/硫黄含有添加剤
本発明の潤滑油組成物は、1つ以上のリン/硫黄含有添加剤を含む。一実施形態では、1つ以上のリン/硫黄含有添加剤はジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛(ZDDP)とも呼ばれるジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)を含む。これらのリン/硫黄含有化合物は、C3アルコールとC8アルコールの混合物に由来する。理論に限定されるものではないが、本明細書に記載のアルコールの特定の組み合わせが、実施例で示される望ましい性能特性をもたらすと考えられる。
一般に、リン/硫黄含有添加剤は、望ましい性能の利点を提供するのに必要な量で潤滑油組成物中に存在する。本発明の潤滑油組成物は、リン/硫黄含有添加剤を、潤滑油組成物に約100~約2000ppm、例えば、約200~約1900ppm、約300~1800ppm、約400~約1700ppm、約500~約1600ppm、約600~約1500ppm、約100~約1900ppm、約100~約1800ppm、約100~約1700ppm、約100~約1600ppm、約100~約1500ppm、約200~約2000ppm、約200~約1800ppm、約200~約1700ppm、約200~約1600ppm、約200~約1500ppm、約300~約2000ppm、約300~約1900ppm、約300~約1700ppm、約300~約1600ppm、約300~約1500ppm、約400~約2000ppm、約400~約1900ppm、約400~約1800ppm、約400~約1600ppm、約400~約1500ppm、約500~約2000ppm、約500~約1900ppm、約500~約1800ppm、約500~約1700ppm、及び約500~約1500ppmのリンを提供する量で存在することができる。
好適なジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)は、以下の式を有することができ、
Figure 2025505918000001

式中、R及びRは、3個または8個の炭素原子を有するアルキル基であり、RまたはRの少なくとも一方は、3個の炭素原子を有し、RまたはRの少なくとも一方は、8個の炭素原子を有する。アルキル基の具体例としては、n-プロピル基、イソプロピル基、n-オクチル基、イソオクチル基、2-オクチル基、3-オクチル基、4-オクチル基、メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、ジメチルヘキシル基、シクロヘキシルエチル基、エチルシクロヘキシル基、及びビニルヘキシル基が挙げられる。
ジチオリン酸亜鉛は、金属塩を調製することができるホスホロジチオ酸から合成することができる配位化合物である。ジヒドロカルビルホスホロジチオ酸及び亜鉛塩の例、並びにかかる酸及び塩を調製するためのプロセスは、例えば、米国特許第4,101,428号、同第4,215,067号、同第4,263,150号、及び同第4,495,075同に開示されている。これらの特許は、そのような開示のために参照することにより本明細書に組み込まれる。
ホスホロジチオ酸またはジチオリン酸は、典型的には、五硫化リンと、アルコールもしくはフェノール、またはアルコール及び/またはフェノールの混合物との反応によって調製される。この反応は、五硫化リン1モル当たり少なくとも4モルのアルコールまたはフェノールを必要とし、約50℃~約200℃の温度範囲内で行われ得る。したがって、O,O-ジ-(イソプロピル/2-エチルヘキシル)ホスホロジチオ酸の調製は、五硫化リンと、少なくとも4モルのイソプロパノールと2-エチルヘキサノールの混合物と、約100℃で最大5時間反応させることを伴う。硫化水素が遊離し、残渣が規定の酸である。この酸の亜鉛塩の調製は、促進剤(例えば、酢酸)の存在下、上昇した反応温度及び延長された反応期間で酸化亜鉛と反応させることによって行うことができる。
アルキルアルコールに由来する場合、ジチオリン酸亜鉛は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛とも呼ぶことができる。アルコールの性質に応じて、ジアルキルジチオリン酸亜鉛は、一級もしくは二級ジアルキルジチオリン酸亜鉛、またはそれらの混合物であり得る。
R基(すなわち、R、Rなど)は、3個または8個のいずれかの炭素原子を有するアルコールの混合物に由来する。混合物は、特定の比率のC3アルコール対C8アルコールを含む。適切な比率は、約95/5モル比のC3アルコール対C8アルコールから、約5/95のC3アルコール対C8アルコールまでの範囲、例えば、90/10比のC3アルコール対C8アルコール、85/15比のC3アルコール対C8アルコール、80/20比のC3アルコール対C8アルコール、75/25比のC3アルコール対C8アルコール、70/30比のC3アルコール対C8アルコール、60/40比のC3アルコール対C8アルコール、50/50比のC3アルコール対C8アルコール、40/60比のC3アルコール対C8アルコール、30/70比のC3アルコール対C8アルコール、25/75比のC3アルコール対C8アルコール、20/80比のC3アルコール対C8アルコール、10/90比のC3アルコール対C8アルコールであり得る。
潤滑油組成物の他の特性
当業者が容易に認識するように、基油の粘度は、用途に依存する。したがって、本明細書で使用するための基油の粘度は、通常、セ氏100度(℃)で約2~約2000センチストーク(cSt)の範囲であろう。概して、個別にエンジン油として使用された基油は、100℃で約2cSt~約30cSt、好ましくは約3cSt~約16cSt、及び最も好ましくは約4cSt~約12cStの動粘度範囲を有し、所望される最終用途及び完成した油中の添加剤に依存して、選択されるかまたはブレンドされて、所望されるグレードのエンジン油、例えば、0W、0W-8、0W-12、0W-16、0W-20、0W-30、0W-40、0W-50、0W-60、5W、5W-20、5W-30、5W-40、5W-50、5W-60、10W、10W-20、10W-30、10W-40、10W-50、15W、15W-20、15W-30、15W-40、30、40などのSAE粘度グレード、及び同種のものを有する潤滑油組成物を与えるだろう。
他の添加剤
上述の潤滑組成物の成分及び特性と一致する程度で、潤滑油組成物は、潤滑油組成物の任意の望ましい特性を付与または改善することができる添加剤をさらに含むことができる。当業者に知られている任意の添加剤を、本明細書に開示される潤滑油組成物に使用することができる。いくつかの好適な添加剤は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition. London,Springer,(1996)及びLeslie R.Rudnick,「Lubricant Additives: Chemistry and Applications」,New York,Marcel Dekker(2003)に記載されており、これらは両方とも参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、添加剤は、酸化防止剤、耐摩耗剤、清浄剤、防錆剤、抗乳化剤、摩擦調整剤、多機能性添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、発泡防止剤、金属不活性化剤、分散剤、腐食防止剤、潤滑性向上剤、熱安定性向上剤、曇り止め添加剤、着氷防止剤、染料、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤及びそれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
分散剤
任意に、本明細書に開示される潤滑油組成物は、分散剤をさらに含むことができる。分散剤は、エンジン運転中の酸化によって生じる油に不溶な物質を懸濁液中に保持し、したがってスラッジの凝集及び金属部品への沈殿または堆積を防止する。本明細書で有用な分散剤としては、ガソリン及びディーゼルエンジンでの使用時に堆積物の形成を低減するのに効果的であることが知られている窒素含有無灰(金属を含まない)分散剤が挙げられる。好適な分散剤としては、ヒドロカルビルスクシンイミド、ヒドロカルビルスクシンイミド、ヒドロカルビル置換コハク酸の混合エステル/アミド、ヒドロカルビル置換コハク酸のヒドロキシエステル、及びヒドロカルビル置換フェノールのMannich縮合生成物、ホルムアルデヒド、並びにポリアミンが挙げられる。ポリアミンとヒドロカルビル置換フェニル酸の縮合生成物も好適である。これらの分散剤の混合物も使用することができる。
塩基性窒素含有無灰分散剤は周知の潤滑油添加剤であり、それらの調製のための方法は特許文献中で広汎に記載されている。好ましい分散剤は、アルケニル置換基が好ましくは40炭素原子超の長鎖である、アルケニルスクシンイミド及びスクシンイミドである。これらの材料は、ヒドロカルビル置換ジカルボン酸材料をアミン官能基を含有する分子と反応させることによって容易に製造される。好適なアミンの例は、ポリアルキレンポリアミン、ヒドロキシ置換ポリアミン及びポリオキシアルキレンポリアミンなどのポリアミンである。当該技術分野で知られているように、分散剤は、(例えば、ホウ素化剤、エチレンカーボネート、または環状カーボネートを使用して)後処理することができる。窒素含有無灰(金属を含まない)分散剤は塩基性であり、追加の硫酸灰分を導入することなく、当該分散剤が添加される潤滑油組成物のTBNに寄与する。分散剤は、活性物質レベルに基づいて、潤滑油組成物の0.1~10重量%(例えば、0.5~8、0.7~7、0.7~6、0.7~6、0.7~5、0.7~4重量%)で存在し得る。分散剤からの窒素は、完成油中の分散剤の重量に基づいて、0.0050~0.30重量%超(例えば、0.0050~0.10重量%、0.0050~0.080重量%、0.0050~0.060重量%、0.0050~0.050重量%、0.0050~0.040重量%、0.0050~0.030重量%超)で存在する。
酸化防止剤
任意に、本明細書に開示される潤滑油組成物は、基油の酸化を低減または防止することができる追加の酸化防止剤をさらに含むことができる。当業者に知られている任意の酸化防止剤を潤滑油組成物に使用することができる。好適な酸化防止剤の非限定的な例としては、アミン系酸化防止剤(例えば、アルキルジフェニルアミン、フェニル-アルファ-ナフチルアミン、アルキルまたはアラルキル置換フェニル-アルファ-ナフチルアミン、アルキル化p-フェニレンジアミン、テトラメチル-ジアミノジフェニルアミンなど)、フェノール系酸化防止剤(例えば、2-tert-ブチルフェノール、4-メチル-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、4,4’-メチレンビス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-ジ-tert-ブチル-o-クレゾール)など)、硫黄系酸化防止剤(例えば、ジラウリル-3,3’-チオジプロピオネート、硫化フェノール系酸化防止剤など)、リン系酸化防止剤(例えば、亜リン酸塩など)、ジチオリン酸亜鉛、油溶性銅化合物、及びそれらの組み合わせが挙げられる。酸化防止剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10重量%、例えば約0.05重量%~約5重量%、または約0.1重量%~約3重量%で変化し得る。いくつかの好適な酸化防止剤は、Leslie R.Rudnick,「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」,New York. Marcel Dekker,Chapter 1,pages 1-28(2003)に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
摩擦調整剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、可動部品間の摩擦を低下させることができる摩擦調整剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の摩擦調整剤を潤滑油組成物に使用することができる。適切な摩擦調整剤の非限定的な例は、脂肪質カルボン酸;脂肪質カルボン酸の誘導体(例えば、アルコール、エステル、ホウ酸エステル、アミド、及び金属塩など);モノアルキル置換リン酸、ジアルキル置換リン酸またはトリアルキル置換リン酸またはホスホン酸;モノアルキル置換リン酸、ジアルキル置換リン酸またはトリアルキル置換リン酸またはホスホン酸の誘導体(例えば、エステル、アミド、及び金属塩など);モノアルキル置換アミン、ジアルキル置換アミン、またはトリアルキル置換アミン;モノアルキル置換アミドまたはジアルキル置換アミド及びそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、摩擦調整剤は、脂肪族アミン、エトキシル化脂肪族アミン、脂肪族カルボン酸アミド、エトキシル化脂肪族エーテルアミン、脂肪族カルボン酸、グリセロールエステル、脂肪族カルボン酸エステルアミド、脂肪族イミダゾリン、または脂肪族第三級アミンであり得、脂肪族または脂肪族基は、化合物を適切に油溶性にするために約8個を超える炭素原子を含む。
摩擦調整剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10重量%、約0.05重量%~約5重量%、または約0.1重量%~約3重量%で変化し得る。いくつかの好適な摩擦調整剤は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition,London,Springer,Chapter 6,pages 183-187(1996)及びLeslie R.Rudnick,「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」,New York,Marcel Dekker,Chapters 6 and 7,pages 171-222(2003)に記載されている。
本発明の潤滑油組成物は、好ましくは、潤滑油組成物に約10~2500ppmのモリブデンを提供する量でモリブデン化合物をさらに含有する。これらの化合物は、硫酸灰を与え、硫黄含有量を有し得るため、これらの化合物の量は、様々な成分含有量及び所望の特性を考慮して制御される。
モリブデン化合物は、本発明の潤滑油組成物中で摩擦調整剤、酸化防止剤、及び摩耗防止剤として機能することができ、さらに潤滑油組成物に増加した高温滑沢性を付与する。本発明の潤滑油組成物中のモリブデン化合物の含有量は、モリブデン元素含有量として10~2,500ppmの量であることが好ましい。モリブデン化合物の例としては、硫黄含有オキシモリブデンコハク酸イミド錯体化合物、硫化オキシモリブデンジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジチオリン酸、アミンーモリブデン錯体化合物、オキシモリブデンジエチレートアミド、及びモリブデンモノグリセリドが挙げられる。
流動点降下剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、潤滑油組成物の流動点を低下させることができる流動点降下剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の流動点降下剤を潤滑油組成物に使用することができる。好適な流動点降下剤の非限定的な例としては、ポリメタクリル酸、アクリル酸アルキルポリマー、メタクリル酸アルキルポリマー、フタル酸ジ(テトラ-パラフィンフェノール)、テトラ-パラフィンフェノールの縮合物、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、流動点降下剤は、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、塩素化パラフィンとフェノールとの縮合物、ポリアルキルスチレンなどを含む。流動点降下剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10重量%、約0.05重量%~約5重量%、または約0.1重量%~約3重量%で変化し得る。いくつかの好適な流動点降下剤は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition,London,Springer,Chapter 6,pages 187-189(1996)及びLeslie R.Rudnick,「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」,New York,Marcel Dekker,Chapter 11,pages 329-354(2003)に記載されており、これらは両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
抗乳化剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、水または蒸気にさらされる潤滑油組成物中の油-水分離を促進することができる抗乳化剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の抗乳化剤を潤滑油組成物に使用することができる。好適な抗乳化剤の非限定的な例としては、陰イオン界面活性剤(例えば、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩など)、非イオン性アルコキシル化アルキルフェノール樹脂、アルキレンオキシドのポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーなど)、油溶性酸のエステル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
抗乳化剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10重量%、約0.05重量%~約5重量%、または約0.1重量%~約3重量%で変化し得る。いくつかの好適な抗乳化剤は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition.London,Springer,Chapter 6,pages 190-193(1996)に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
発泡防止剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、油中の泡を破壊することができる発泡防止剤または消泡剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の発泡防止剤または消泡剤を潤滑油組成物に使用することができる。好適な消泡剤の非限定的な例としては、シリコーン油またはポリジメチルシロキサン、フルオロシリコーン、アルコキシル化脂肪酸、ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール)、分岐ポリビニルエーテル、アクリル酸アルキルポリマー、メタクリル酸アルキルポリマー、ポリアルコキシアミン及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、消泡剤は、モノステアリン酸グリセロール、パルミチン酸ポリグリコール、モノチオリン酸トリアルキル、スルホン化リシノール酸のエステル、ベンゾイルアセトン、サリチル酸メチル、モノオレイン酸グリセロール、またはジオレイン酸グリセロールを含む。消泡剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5重量%、約0.05重量%~約3重量%、または約0.1重量%~約1重量%で変化し得る。いくつかの好適な消泡剤は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition,London,Springer,Chapter 6,pages 190-193(1996)に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
腐食防止剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、腐食を低減することができる腐食防止剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の腐食防止剤を潤滑油組成物に使用することができる。好適な腐食防止剤の非限定的な例としては、ドデシルコハク酸の半エステルまたはアミド、リン酸エステル、チオリン酸、アルキルイミダゾリン、サルコシン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。腐食防止剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5重量%、約0.05重量%~約3重量%、または約0.1重量%~約1重量%で変化し得る。いくつかの好適な腐食防止剤は、Mortier et al.,「Chemistry and Technology of Lubricants」,2nd Edition,London,Springer,Chapter 6,pages 193-196(1996)に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
極圧剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、極圧条件下で摺動する金属表面の焼き付きを防止することができる極圧(EP)剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の極圧剤を潤滑油組成物に使用することができる。一般に、極圧剤は、金属と化学的に結合して、高荷重下で対向する金属表面の凹凸の溶着を防止する表面膜を形成することができる化合物である。好適な極圧剤の非限定的な例としては、硫化動物性または植物性脂肪または油、硫化動物性または植物性脂肪酸エステル、リンの三価または五価の酸の完全にまたは部分的にエステル化されたエステル、硫化オレフィン、ジヒドロカルビルポリスルフィド、硫化ディールス・アルダー付加物、硫化ジシクロペンタジエン、脂肪酸エステルとモノ不飽和オレフィンの硫化または共硫化混合物、脂肪酸、脂肪酸エステル及びアルファ-オレフィンの共硫化ブレンド、官能置換ジヒドロカルビルポリスルフィド、チアアルデヒド、チアケトン、エピチオ化合物、硫黄含有アセタール誘導体、テルペンと非環式オレフィンの共硫化ブレンド、ポリスルフィドオレフィン製品、リン酸エステルまたはチオリン酸エステルのアミン塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。極圧剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5重量%、約0.05重量%~約3重量%、または約0.1重量%~約1重量%で変化し得る。いくつかの好適な極圧剤は、Leslie R.Rudnick,「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」,New York,Marcel Dekker,Chapter 8,pages 223-258(2003)に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
防錆剤
本明細書に開示される潤滑油組成物は、鉄金属表面の腐食を抑制することができる防錆剤を任意に含むことができる。当業者に知られている任意の防錆剤を潤滑油組成物に使用することができる。好適な防錆剤の非限定的な例としては、油溶性モノカルボン酸(例えば、2-エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、セロチン酸など)、油溶性ポリカルボン酸(例えば、トール油脂肪酸、オレイン酸、リノール酸などから製造されるもの)、アルケニル基が10個以上の炭素原子を含有するアルケニルコハク酸(例えば、テトラプロペニルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、ヘキサデセニルコハク酸など)、600~3000ダルトンの範囲の分子量を有する長鎖アルファ,オメガ-ジカルボン酸、及びそれらの組み合わせが挙げられる。防錆剤の量は、潤滑油組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10重量%、約0.05重量%~約5重量%、または約0.1重量%~約3重量%で変化し得る。
好適な防錆剤の他の非限定的な例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビトール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、及びモノオレイン酸ポリエチレングリコールなどの非イオン性ポリオキシエチレン界面活性剤が挙げられる。好適な防錆剤のさらなる非限定的な例としては、ステアリン酸及び他の脂肪酸、ジカルボン酸、金属石鹸、脂肪酸アミン塩、重スルホン酸の金属塩、多価アルコールの部分カルボン酸エステル、及びリン酸エステルが挙げられる。
多機能性添加剤
いくつかの実施形態では、潤滑油組成物は、少なくとも1種の多機能性添加剤を含む。好適な多機能性添加剤のいくつかの非限定的な例としては、硫化オキシモリブデン有機リンジチオエート、オキシモリブデンモノグリセリド、オキシモリブデンジエチレートアミド、アミン-モリブデン錯体化合物、及び硫黄含有モリブデン錯体化合物が挙げられる。
粘度調整剤
特定の実施形態では、潤滑油組成物は、少なくとも1種の粘度調整剤を含む。好適な粘度調整剤のいくつかの非限定的な例としては、ポリメタクリル酸系ポリマー、エチレン-プロピレンコポリマー、スチレン-イソプレンコポリマー、水和スチレン-イソプレンコポリマー、ポリイソブチレン、及び分散剤型粘度調整剤が挙げられる。
金属不活性化剤
いくつかの実施形態では、潤滑油組成物は少なくとも1種の金属不活性化剤を含む。好適な金属不活性化剤のいくつかの非限定的な例としては、ジサリチリデンプロピレンジアミン、トリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、及びメルカプトベンズイミダゾールが挙げられる。
添加剤濃縮製剤
本明細書に開示される添加剤は、2種以上の添加剤を有する添加剤濃縮物の形態であり得る。添加剤濃縮物は、好適な希釈剤、例えば、適切な粘度の炭化水素油を含んでもよい。そのような希釈剤は、天然油(例えば、鉱油)、合成油及びそれらの組み合わせからなる群から選択することができる。鉱油のいくつかの非限定的な例としては、パラフィン系油、ナフテン系油、アスファルト系油、及びそれらの組み合わせが挙げられる。合成基油のいくつかの非限定的な例としては、ポリオレフィン油(特に水素化-アルファ-オレフィンオリゴマー)、アルキル化芳香族、ポリアルキレンオキシド、芳香族エーテル、カルボン酸エステル(特にジエステル油)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、希釈剤は、天然または合成の軽質炭化水素油である。一般に、希釈油は、40℃で約13センチストークス~約35センチストークスの粘度を有し得る。
一般に、希釈剤は潤滑油可溶性添加剤を容易に可溶化し、潤滑油基油ストックまたは燃料に容易に可溶な油添加剤濃縮物を提供することが望ましい。さらに、希釈剤は、例えば、高揮発性及び高粘度を含む任意の望ましくない特性、並びにヘテロ原子などの不純物を潤滑基油ストックに、ひいては、最終的に完成した潤滑油または燃料に導入しないことが望ましい。
本出願はさらに、不活性希釈剤、及び全濃縮物に基づいて2.0重量%~90重量%、好ましくは10重量%~50重量%の本出願による油溶性添加剤組成物を含む油溶性添加剤濃縮組成物を提供する。
以下の実施例は、実施形態を例示するために提示されるが、本出願を記載された特定の実施形態に限定することを意図するものではない。別段の指示がない限り、すべての部及びパーセンテージは重量基準である。すべての数値は近似値である。数値範囲が与えられる場合、記載された範囲外の実施形態も依然として本出願の範囲内に含まれ得ることを理解すべきである。各実施例で記載されている特定の詳細は、必要な特徴として解釈されるべきではない。
以下の実施例は、例示のみを目的としており、決して範囲を限定するものではない。
例示的な実施例として、C3/C8アルコール(50/50モル%比)に由来するZnDTPの調製が本明細書に記載されている。
67グラムのイソプロパノール及び145グラムの2-エチルヘキサノールを用いて、C3/C8アルコールの50/50モル比混合物を調製した。102グラムの基油及び110グラムの五硫化リンを、25%の水酸化ナトリウム溶液を満たしたスクラバーに接続した500mlのジャケット付きガラス反応器に加えた。反応器は、撹拌システム及び換気システムを備えていた。212グラムのC3/C8アルコール(上記から)を撹拌反応器に1.5時間投入した。
五硫化リンとアルコールとの間の反応は発熱性であるため、反応器を70℃に維持することが重要である(Julaboポンプを使用した)。反応器を窒素で包んだ。遊離した硫化水素は、スクラバー内の水酸化ナトリウム溶液によって吸収された。アルコールを加えた後、反応器を70℃で3時間保持して、五硫化リンを完全に消費させた。得られたO,O-ジ-(イソプロピル/2-エチルヘキシル)ジチオリン酸(DTPA)は、暗緑色がかった液体であった。
240グラムのDTPA(上記から)を500mlのジャケット付きガラス反応器に投入し、続いてプロモーター(0.4グラムの酢酸)を加えた。この撹拌反応器に、反応器温度を70℃未満に保ちながら、41グラムの酸化亜鉛を投入した。
次いで、さらに120グラムのDTPAを1時間後に反応器に投入した。DTPAの添加が完了したら、反応器を70℃で3時間保持して、酸化亜鉛によるDTPAの中和を完了させた。3時間後、反応混合物をおよそ98℃まで加熱し、真空を30分間適用して、水及び未反応のアルコールを取り除いた。
得られた粗亜鉛ジ-(イソプロピル/2-エチルヘキシル)ジチオリン酸(C3/C8 ZnDTP)は、少量の未反応の酸化亜鉛及び他の沈降物を含有し、これらを濾過により除去した。ICP分析は、このC3/C8 ZnDTPが7.0重量%のP、7.7重量%のZn及び14.1重量%のSを含有することを示した。
潤滑油試料は、以下に説明するように、アルキルアルコールの混合物に由来するZnDTPを使用して配合した。
ベースライン配合物(0W-16)は以下を含む:
(1)エチレンカーボネート後処理ビス-スクシンイミド、
(2)米国特許第8,993,499号と実質的に同じ方法で調製したHOBカルボン酸カルシウム。Ca量は0.16重量%に調整する。
(3)ヒンダードフェノール抗酸化剤、
(4)PMAコームポリマー、Viscoplex(登録商標)3-162(Evonik Industries AGから入手可能)、
(5)0.07重量%のモリブデン中のMoDTC化合物、Sakura-lube 525(ADEKA CORPORATIONから入手可能)、
(6)抑泡剤、
(7)様々なアルコールに由来するZnDTP、及び
(8)残部III群基油。
表1は、ZnDTP添加剤を合成するために使用したアルコールを含む比較例及び性能結果を要約する。表2は、ZnDTP添加剤を合成するために使用したアルコールを含む本発明の実施例及び性能結果を要約する。MTM及びISOT TAN試験では、値が低いほど性能が優れていることを示す。
Figure 2025505918000002

Figure 2025505918000003
高温での熱安定性の評価
高温における熱安定性は、JIS(Japanese Industrial Standard)K2514 ISOT(Indiana Stirred Oxidation Test)を用いて評価した。この試験を、銅及び鋼の存在下での潤滑油組成物の酸化安定性を決定するために使用した。
ISOT試験を、以下の条件下で実施した:
油の量:250mL、
試験油の温度:165.5℃、
試験期間:96時間の連続動作。
試験結果は、以下のように決定され、表される:
TANの変化(ATSM D664):TANの増加を、試験後のTANから初期のTANを差し引くことによって決定する。
MTM摩擦試験
ミニトラクションマシン(MTM)を使用して、摩擦性能を評価した。MTMは、ボールオンディスク型のトリボマシンであり、摺動速度と転がり速度を別々に制御することにより、広範囲の摺動転がり条件下での滑沢剤の摩擦特性を測定することができる。試験片は、硬度720~780VPNを有する52100鋼で作製された直径19.05mmのボール及び直径46mmのディスクである。
摩擦測定は以下の条件で実施した:
・試験油の温度:60℃
・37Nの印加負荷
・20%、50%、及び150%でのSRR(摺動-転がり比)
・3000mm/秒から始まり2mm/秒まで減少するStribeck測定値のエントレインメント速度は、36個のデータ点からなる。測定は、20%のSRRから開始し、続いて50%、150%である。実際のエンジンの状態をシミュレートし、金属表面を適切に前処理するために、上記のシーケンスを12回繰り返し、合計で36本のストリップ曲線を作成した。
最終的な境界摩擦の結果は、次の式を使用して、SRR150%(36番目)での最後のストリベック曲線において、エントレインメント速度2~10mm/秒の間で計算された累積面積に従って提供された。
境界摩擦=
Σ(((CoFi+CoFi+1)/2)×abs(Log(エントレインメント速度i+1)-Log(エントレインメント速度i)))
式中、
エントレインメント速度i=i番目のエントレインメント速度
エントレインメント速度i+1=(i+1)番目のエントレインメント速度
CoFi=i番目のエントレインメント速度での摩擦係数
CoFi+1=(i+1)番目のエントレインメント速度での摩擦係数
ISOT及びMTM試験の結果は、より低い作動温度での境界摩擦の改善を証明ており、これは、良好な酸化安定性を維持しながら、高い燃料経済性を示している。
本明細書に開示された実施形態に対して様々な修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、上記説明は、限定するとして解釈されるべきではないが、好ましい実施形態の例示としてのみ解釈されるべきである。例えば、上記で説明され、動作のために実装された機能は、例示のみを目的としている。当業者であれば、本出願の範囲及び精神から逸脱することなく、他の構成及び方法を実施することができる。さらに、当業者は、本明細書に添付の特許請求の範囲及び精神の範囲内で他の修正を想到するであろう。

Claims (18)

  1. ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両用の潤滑油組成物であって、
    基油、及び
    C3アルコールとC8アルコールの混合物に由来するZnDTPを含む、前記潤滑油組成物。
  2. 前記混合物が、30%以上のC3モル百分率を有する、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. モリブデン摩擦調整剤をさらに含む、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  4. 前記モリブデン摩擦調整剤が、モリブデンジチオカーバメートである、請求項3に記載の潤滑油組成物。
  5. 前記モリブデン摩擦調整剤が、約10~約2500ppmのモリブデンを前記潤滑油組成物に提供する量で存在する、請求項3に記載の潤滑油組成物。
  6. 前記ZnDTPが、約100~約2000ppmのリンを前記潤滑油組成物に提供する量で存在する、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  7. 分散剤、洗浄剤、摩耗防止剤、または粘度調整剤をさらに含む、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  8. 前記ZnDTPが、以下の構造:
    Zn[S-P(=S)(OR)(OR)]
    (式中、R及びRは、3個または8個の炭素原子を有する同じかまたは異なるヒドロカルビルラジカルであり得る)を有する、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  9. C3アルコールとC8アルコールの前記混合物が、約95/5~約5/95の範囲のC3アルコール対C8アルコールの比を有する、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  10. ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両の性能を改善するための方法であって、
    ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両を潤滑油組成物で潤滑することを含み、前記潤滑油組成物は、
    基油、及び
    C3アルコールとC8アルコールの混合物に由来するZnDTPを含む、前記方法。
  11. 前記混合物が、30%以上のC3モル百分率を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記潤滑油組成物が、モリブデン摩擦調整剤をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記モリブデン摩擦調整剤が、モリブデンジチオカーバメートである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記モリブデン摩擦調整剤が、約10~約2500ppmのモリブデンを前記潤滑油組成物に提供する量で存在する、請求項12に記載の方法。
  15. 前記ZnDTPが、約100~約2000ppmのリンを前記潤滑油組成物に提供する量で存在する、請求項10に記載の方法。
  16. 前記潤滑油組成物が、分散剤、洗浄剤、摩耗防止剤、または粘度調整剤をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  17. 前記ZnDTPが、以下の構造:
    Zn[S-P(=S)(OR)(OR)]
    (式中、R及びRは、3個または8個の炭素原子を有する同じかまたは異なるヒドロカルビルラジカルであり得る)を有する、請求項10に記載の方法。
  18. C3アルコールとC8アルコールの前記混合物が、約95/5~約5/95の範囲のC3アルコール対C8アルコールの比を有する、請求項10に記載の方法。
JP2024536431A 2022-02-07 2023-02-06 ハイブリッドまたはプラグインハイブリッド電気車両用の潤滑エンジン油 Pending JP2025505918A (ja)

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