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JP2025022140A - 電動工具 - Google Patents

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JP2025022140A
JP2025022140A JP2023126428A JP2023126428A JP2025022140A JP 2025022140 A JP2025022140 A JP 2025022140A JP 2023126428 A JP2023126428 A JP 2023126428A JP 2023126428 A JP2023126428 A JP 2023126428A JP 2025022140 A JP2025022140 A JP 2025022140A
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健 易
威 楊
英紀 長坂
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Abstract

【課題】ケーシング内のグリスが外部に漏れることを抑制できる電動工具を提供する。【解決手段】電動工具は、モータと、モータにより駆動される遊星歯車と、遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、遊星歯車及び内歯歯車を収容するケーシングと、ケーシングのうち内歯歯車の中心軸の軸方向に対する側方の一方側及び他方側にそれぞれ設けられる貫通孔と、それぞれの貫通孔に挿入され、内歯歯車を軸方向に移動可能なリンクと、貫通孔とリンクの間の隙間を覆うカバー部材とを有する。【選択図】図8

Description

本明細書で開示する技術は、電動工具に関する。
電動工具に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、遊星歯車の速度モードを高速モードと低速モードとに切り換えることができるドライバドリルが知られている。このようなドライバドリルでは、速度切り替えレバーを移動させることで、速度モードを切り替えることができる。
中国特許出願公開第102049549号明細書
上記のドライバドリルでは、遊星歯車がケーシングに収容される。速度切り替えレバーには、切り替えワイヤが接続される。切り替えワイヤは、ケーシングの外側から内側に挿入されて遊星歯車に接続される。ケーシングには、切り替えワイヤを挿入するための挿入穴が設けられる。切り替えワイヤを移動させるため、挿入穴は切り替えワイヤの移動方向に沿って形成される。このような構成において、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを抑制することが求められる。
本明細書は、電動工具を開示する。電動工具は、モータと、モータにより駆動される遊星歯車と、遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、遊星歯車及び内歯歯車を収容するケーシングと、ケーシングのうち内歯歯車の中心軸の軸方向に対する側方の一方側及び他方側にそれぞれ設けられる貫通孔と、それぞれの貫通孔に挿入され、内歯歯車を軸方向に移動可能なリンクと、貫通孔とリンクの間の隙間を覆うカバー部材とを有する。
本明細書は、電動工具を開示する。電動工具は、モータと、モータの前方に配置され、モータにより駆動される遊星歯車と、遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、遊星歯車及び内歯歯車を収容するケーシングと、遊星歯車の前方に配置され、遊星歯車により駆動される出力部と、ケーシングの右部に設けられ、前後方向に延びる右貫通溝と、ケーシングの左部に設けられ、前後方向に延びる左貫通溝と、右貫通溝に挿入され、内歯歯車を前後方向に移動可能な右リンクと、左貫通溝に挿入され、内歯歯車を前後方向に移動可能な左リンクと、右貫通溝及び右リンクの間の隙間を覆う右カバー部材と、左貫通溝及び左リンクの間の隙間を覆う左カバー部材と、を有する。
本明細書で開示する技術によれば、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを抑制できる電動工具が提供される。
図1は、実施形態に係るドライバドリルを示す前方からの斜視図である。 図2は、実施形態に係るドライバドリルを示す側面図である。 図3は、実施形態に係るドライバドリルを示す断面図である。 図4は、実施形態に係るドライバドリルの上部を示す断面図である。 図5は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す斜視図である。 図6は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す分解斜視図である。 図7は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す側面図である。 図8は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す断面図である。 図9は、実施形態に係る第1ケーシング及びリンクを示す斜視図である。 図10は、実施形態に係る第1ケーシング及びリンクを示す断面図である。 図11は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す斜視図である。 図12は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す分解斜視図である。 図13は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す側面図である。 図14は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す断面図である。 図15は、実施形態に係る第1ケーシング及びリンクを示す断面図である。 図16は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す斜視図である。 図17は、実施形態に係るケーシング及びリンクを示す分解斜視図である。
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動工具は、モータと、モータにより駆動される遊星歯車と、遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、遊星歯車及び内歯歯車を収容するケーシングと、ケーシングのうち内歯歯車の中心軸の軸方向に対する側方の一方側及び他方側にそれぞれ設けられる貫通孔と、それぞれの貫通孔に挿入され、内歯歯車を軸方向に移動可能なリンクと、貫通孔とリンクの間の隙間を覆うカバー部材とを有してもよい。
上記の構成では、ケーシングの貫通孔とリンクと間の隙間がカバー部材で覆われる。これにより、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、リンクの移動に連動して移動可能に設けられてもよい。
上記の構成では、カバー部材がリンクの移動に連動して移動可能であるため、リンクの移動を妨げることなく隙間を覆うことができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、リンクの移動に連動して移動する移動範囲の全体に亘って隙間を覆った状態を維持するように形成される。
上記の構成では、カバー部材が移動範囲の全体に亘って隙間を覆った状態を維持するため、ケーシング内のグリスが外部に漏れることをより適切に抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、移動方向の少なくとも一方の端部が先細りの形状を有する。
上記の構成では、カバー部材の移動方向の少なくとも一方の端部が先細りの形状であるため、移動する際、グリスをかき分けて移動しやすくなる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、軸方向に移動可能であってもよい。
上記の構成では、カバー部材が軸方向に移動可能に設けられる構成において、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、ケーシングの表面に沿って軸方向に交差する方向に移動可能であってもよい。
上記の構成では、カバー部材がケーシングの表面に沿って軸方向に交差する方向に移動可能に設けられる構成において、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、軸方向に対して傾いた方向に延びる溝部を有してもよい。
上記の構成では、カバー部材が軸方向に対して傾いた方向に延びるカバー側貫通孔を有するため、リンクが軸方向に移動する場合に、カバー側貫通孔の傾きに応じてカバー部材を軸方向に交差する方向に適切に移動させることができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、ケーシングは、カバー部材を案内する案内部を有してもよい。
上記の構成では、ケーシングがカバー部材を案内する案内部を有するため、リンクの移動に連動してカバー部材を円滑に移動させることができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、案内部は、カバー部材の移動方向の両側方に配置されてもよい。
上記の構成では、案内部がカバー部材の移動方向の両側方に配置されるため、カバー部材をより適切に案内することができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、ケーシングは、カバー部材が案内部から脱落することを抑制する脱落抑制部を有してもよい。
上記の構成では、脱落抑制部により、カバー部材が案内部から脱落することが抑制されるため、カバー部材を円滑に移動させつつ、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、脱落抑制部は、案内部との間でカバー部材を囲うように設けられてもよい。
上記の構成では、脱落抑制部が案内部との間でカバー部材を囲うように設けられるため、カバー部材の脱落を適切に抑制することができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、ケーシングは、カバー部材の移動方向の端部に配置されるストッパを有してもよい。
上記の構成では、ケーシングのカバー部材の移動方向の端部にストッパが設けられるため、カバー部材を適切に位置決めすることができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、移動方向の側方に突出した形状を有し、ストッパは、カバー部材の突出部分に当たる位置に配置されてもよい。
上記の構成では、カバー部材が移動方向の側方に突出した形状を有し、ストッパがカバー部材の突出部分に当たる位置に配置されるため、カバー部材の突出部分をストッパに当てることでカバー部材を適切に位置決めすることができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、ケーシングの内部に配置されてもよい。
上記の構成では、カバー部材がケーシングの内部に配置されるため、貫通孔の内側から隙間を覆うことができる。これにより、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、ケーシングの外部に配置されてもよい。
上記の構成では、カバー部材がケーシングの外部に配置されるため、貫通孔の外側から隙間を覆うことができる。これにより、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、リンクの移動に応じて変形する弾性体を用いて形成されてもよい。
上記の構成では、カバー部材がリンクの移動に応じて変形する弾性体を用いて形成されるため、リンクの移動を妨げることなく隙間を覆うことができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、軸方向に延びるカバー側貫通孔を有し、カバー側貫通孔は、リンクの径よりも幅が小さくてもよい。
上記の構成では、カバー部材が軸方向に延びるカバー側貫通孔を有し、カバー側貫通孔の幅がリンクの径よりも小さいため、リンクをカバー側貫通穴に差し込むことで、リンクを差し込んだ部分においてカバー側貫通穴が広がるように弾性変形する。カバー側貫通孔のうち挿入部分以外の部分は、上下方向に広がらない状態を維持する。リンクが移動する場合、リンクの移動に伴って弾性変形し、上下方向に広がる位置が変化する。このため、カバー部材は、リンクが挿入された状態において、貫通孔とリンクとの間を適切に覆うことができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー側貫通孔は、線状の切り込み部を含んでもよい。
上記の構成では、カバー側貫通孔が線状の切り込み部を含むため、リンクの挿入部分以外の部分において、貫通孔とリンクとの間を適切に覆うことができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバー部材は、多孔質材料を用いて形成されてもよい。
上記の構成では、カバー部材が多孔質材料を用いて形成されるため、グリスを吸収することができる。
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動工具は、モータと、モータの前方に配置され、モータにより駆動される遊星歯車と、遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、遊星歯車及び内歯歯車を収容するケーシングと、遊星歯車の前方に配置され、遊星歯車により駆動される出力部と、ケーシングの右部に設けられ、前後方向に延びる右貫通溝と、ケーシングの左部に設けられ、前後方向に延びる左貫通溝と、右貫通溝に挿入され、内歯歯車を前後方向に移動可能な右リンクと、左貫通溝に挿入され、内歯歯車を前後方向に移動可能な左リンクと、右貫通溝及び右リンクの間の隙間を覆う右カバー部材と、左貫通溝及び左リンクの間の隙間を覆う左カバー部材と、を有してもよい。
上記の構成では、遊星歯車により駆動される出力部を有する電動工具において、ケーシング内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
実施形態においては、左、右、前、後、上、及び下の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、電動工具の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
電動工具は、モータを有する。実施形態において、モータの回転軸AXと平行な方向を適宜、軸方向、と称し、回転軸AXの周囲を周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称し、回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。
実施形態において、回転軸AXは、前後方向に延伸する。軸方向と前後方向とは一致する。軸方向一方側は、前方であり、軸方向他方側は、後方である。また、径方向において、回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。
実施形態において、電動工具は、ねじ締め工具の一種であるドライバドリルである。電動工具を適宜、ドライバドリル、と称する。
[ドライバドリルの概要]
図1は、実施形態に係るドライバドリル1を示す前方からの斜視図である。図2は、実施形態に係るドライバドリル1を示す側面図である。図3は、実施形態に係るドライバドリル1を示す断面図である。実施形態において、ドライバドリル1は、震動ドライバドリルである。
図1、図2、及び図3に示すように、ドライバドリル1は、ハウジング2と、リヤカバー3と、ケーシング4と、バッテリ装着部5と、モータ6と、動力伝達機構7と、出力部8と、ファン9と、トリガレバー10と、正逆転切換レバー11と、速度切換レバー12と、モード切換リング13と、ライトユニット14と、インタフェースパネル15と、ダイヤル16と、コントローラ18と、を備える。
ハウジング2は、合成樹脂製である。実施形態において、ハウジング2は、ナイロン製である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと、右ハウジング2Rとを含む。左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとは、ねじ2Sにより固定される。左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定されることにより、ハウジング2が形成される。
ハウジング2は、モータ収容部21と、グリップ部22と、バッテリ保持部23と、ライト保持部24とを有する。
モータ収容部21は、モータ6を収容する。モータ収容部21は、筒状である。
グリップ部22は、作業者に握られる。グリップ部22は、モータ収容部21の下方に配置される。グリップ部22は、モータ収容部21から下方に延びる。トリガレバー10は、グリップ部22の前部に配置される。
バッテリ保持部23は、コントローラ18を収容する。バッテリ保持部23は、バッテリ装着部5を介してバッテリ20を保持する。バッテリ保持部23は、グリップ部22の下方に配置される。バッテリ保持部23は、グリップ部22の下端部に接続される。前後方向及び左右方向のそれぞれにおいて、バッテリ保持部23の外形の寸法は、グリップ部22の外形の寸法よりも大きい。
ライト保持部24は、ライトユニット14を保持する。ライト保持部24は、バッテリ保持部23の前部にねじ5Sで固定される。ライト保持部24は、バッテリ保持部23の一部とみなされてもよい。バッテリ保持部23が第1のバッテリ保持部とみなされ、ライト保持部24が第2のバッテリ保持部とみなされてもよい。
リヤカバー3は、合成樹脂製である。リヤカバー3は、モータ収容部21の後方に配置される。リヤカバー3は、ファン9を収容する。リヤカバー3は、モータ収容部21の後部の開口を覆うように配置される。リヤカバー3は、ねじ3Sによりモータ収容部21に固定される。
モータ収容部21は、吸気口19Aを有する。リヤカバー3は、排気口19Bを有する。ハウジング2の外部空間の空気は、吸気口19Aを介して、ハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間の空気は、排気口19Bを介して、ハウジング2の外部空間に流出する。
ケーシング4は、動力伝達機構7を収容する。ケーシング4は、第1ケーシング4Aと、第2ケーシング4Bとを含む。第2ケーシング4Bは、第1ケーシング4Aの前方に配置される。モード切換リング13は、第2ケーシング4Bの前方に配置される。第1ケーシング4A及び第2ケーシング4Bは、合成樹脂製である。ケーシング4は、モータ収容部21の前方に配置される。第1ケーシング4A及び第2ケーシング4Bのそれぞれは、筒状である。
第1ケーシング4Aは、第2ケーシング4Bの後端部に固定される。第1ケーシング4Aの後端部の開口は、ブラケット板4Cで覆われる。第2ケーシング4Bの前端部の開口は、ストップ板4Dで覆われる。ストップ板4Dは、ねじ4Eにより第2ケーシング4Bの前端部に固定される。
ケーシング4は、モータ収容部21の前部の開口を覆うように配置される。第1ケーシング4Aは、モータ収容部21の内側に配置される。第2ケーシング4Bは、ねじ4Sによりモータ収容部21に固定される。
バッテリ装着部5は、バッテリ保持部23の下部に形成される。バッテリ装着部5は、バッテリ20に接続される。バッテリ20は、バッテリ装着部5に装着される。バッテリ20は、バッテリ装着部5に着脱可能である。バッテリ20は、二次電池を含む。実施形態において、バッテリ20は、充電式のリチウムイオン電池を含む。バッテリ装着部5に装着されることにより、バッテリ20は、ドライバドリル1に電力を供給することができる。モータ6は、バッテリ20から供給される電力に基づいて駆動する。インタフェースパネル15及びコントローラ18は、バッテリ20から供給される電力に基づいて作動する。
モータ6は、ドライバドリル1の動力源である。モータ6は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ6は、モータ収容部21に収容される。モータ6は、筒状のステータ61と、ステータ61の内側に配置されるロータ62とを有する。ロータ62は、軸方向に延伸するロータシャフト63を含む。ロータ62は、ステータ61に対して回転可能である。
動力伝達機構7は、モータ6の前方に配置される。動力伝達機構7は、ケーシング4に収容される。動力伝達機構7は、ロータシャフト63と出力部8とを連結する。動力伝達機構7は、モータ6が発生した動力を出力部8に伝達する。動力伝達機構7は、複数のギヤを有する。
動力伝達機構7は、減速機構30と、震動機構40とを有する。
減速機構30は、ロータシャフト63の回転を減速し、ロータシャフト63よりも低い回転速度で出力部8を回転させる。実施形態において、減速機構30は、第1遊星歯車機構31と、第2遊星歯車機構32と、第3遊星歯車機構33とを有する。第2遊星歯車機構32は、第1遊星歯車機構31の前方に配置される。第3遊星歯車機構33は、第2遊星歯車機構32の前方に配置される。第1遊星歯車機構31、第2遊星歯車機構32、及び第3遊星歯車機構33を含む減速機構30は、ロータ62の前方に配置される。第1遊星歯車機構31、第2遊星歯車機構32、及び第3遊星歯車機構33のそれぞれのギヤは、ロータ62により回転される。
震動機構40は、出力部8を軸方向に震動させる。震動機構40は、第1カム41と、第2カム42と、震動切換リング43とを有する。
出力部8(出力軸)は、モータ6よりも前方に配置される。出力部8は、モータ6の回転力により回転する。出力部8は、動力伝達機構7を介してモータ6から伝達された回転力に基づいて、先端工具が取り付けられた状態で回転する。出力部8は、第1遊星歯車機構31、第2遊星歯車機構32、及び第3遊星歯車機構33を含む減速機構30の前方に配置され、減速機構30により回転される。出力部8は、モータ6から伝達された回転力に基づいて回転軸AXを中心に回転するスピンドル81と、先端工具が取り付けられるチャック82とを含む。
ファン9は、モータ6の後方に配置される。ファン9は、モータ6を冷却するための気流を生成する。ファン9は、ロータ62の少なくとも一部に固定される。ファン9は、ロータシャフト63の後部に固定される。ファン9は、ロータシャフト63の回転により回転する。ロータシャフト63が回転することにより、ファン9は、ロータシャフト63と一緒に回転する。ファン9が回転することにより、ハウジング2の外部空間の空気が、吸気口19Aを介してハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間に流入した空気は、ハウジング2の内部空間を流通することにより、モータ6を冷却する。ハウジング2の内部空間を流通した空気は、排気口19Bを介して、ハウジング2の外部空間に流出する。
トリガレバー10は、モータ6を起動するために操作される。トリガレバー10は、グリップ部22の上部に設けられる。トリガレバー10の前端部は、グリップ部22の前部から前方に突出する。トリガレバー10は、前後方向に移動可能である。トリガレバー10は、作業者に操作される。トリガレバー10が後方に移動するように操作されることにより、トリガ信号生成回路17においてトリガ信号が生成され、モータ6が起動する。トリガレバー10の操作が解除されることにより、モータ6が停止する。
正逆転切換レバー11は、モータ6の回転方向を切り換えるために操作される。正逆転切換レバー11は、グリップ部22の上部に設けられる。正逆転切換レバー11の左端部は、グリップ部22の左部から左方に突出する。正逆転切換レバー11の右端部は、グリップ部22の右部から右方に突出する。正逆転切換レバー11は、左右方向に移動可能である。正逆転切換レバー11は、作業者に操作される。正逆転切換レバー11が左方に移動するように操作されることにより、モータ6が正転方向に回転する。正逆転切換レバー11が右方に移動するように操作されることにより、モータ6が逆転方向に回転する。モータ6の回転方向が切り換えられることにより、スピンドル81の回転方向が切り換えられる。
速度切換レバー12は、減速機構30の速度モードを変更するために操作される。速度切換レバー12は、モータ収容部21の上部に設けられる。速度切換レバー12は、前後方向に移動可能である。速度切換レバー12は、作業者に操作される。減速機構30の速度モードは、低速モードと高速モードとを含む。低速モードとは、出力部8を低速度で回転させる速度モードをいう。高速モードとは、出力部8を高速度で回転させる速度モードをいう。速度切換レバー12が前方に移動するように操作されることにより、減速機構30の速度モードが低速モードに設定される。速度切換レバー12が後方に移動するように操作されることにより、減速機構30の速度モードが高速モードに設定される。
モード切換リング13は、震動機構40の作業モードを変更するために操作される。モード切換リング13は、ケーシング4の前方に配置される。モード切換リング13は、回転可能である。モード切換リング13は、作業者に操作される。モード切換リング13と一体で回転するモード検出用リング49が設けられる。モード検出用リング49は、モード切換リング13の内側に配置される。モード検出用リング49に永久磁石49Mが設けられる。震動機構40の作業モードは、震動モードと非震動モードとを含む。震動モードとは、出力部8を軸方向に震動させる作業モードをいう。非震動モードとは、出力部8を軸方向に震動させない作業モードをいう。モード切換リング13が回転方向の震動モード位置に配置されるように操作されることにより、震動機構40の作業モードが震動モードに設定される。モード切換リング13が回転方向の非震動モード位置に配置されるように操作されることにより、震動機構40の作業モードが非震動モードに設定される。
ライトユニット14は、ドライバドリル1の前方を照明する照明光を射出する。ライトユニット14は、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を含む。ライトユニット14及びライトユニット14を保持するライト保持部24は、バッテリ保持部23の前部に設けられる。ライトユニット14は、バッテリ保持部23に配置されるとみなされてもよい。ライトユニット14は、バッテリ保持部23の前部に配置される。
ライト保持部24にライト開口部29が設けられる。ライト開口部29は、ライト保持部24(バッテリ保持部23)の前面にに形成される。ライトユニット14の少なくとも一部は、ライト開口部29に配置される。
インタフェースパネル15は、バッテリ保持部23に設けられる。インタフェースパネル15は、操作装置25Aと、表示装置25Bとを含む。インタフェースパネル15は、板状である。操作装置25Aは、操作ボタンを含む。表示装置25Bとして、複数のセグメント発光器を含むセグメント表示器、液晶ディスプレイのようなフラットパネルディスプレイ、及び複数の発光ダイオードが配置されたインジケータ型表示器が例示される。
バッテリ保持部23にパネル開口27が形成される。パネル開口27は、グリップ部22よりも前方において、バッテリ保持部23の上面に形成される。インタフェースパネル15の少なくとも一部は、パネル開口27に配置される。
操作装置25Aは、モータ6の駆動モードを変更するために操作される。操作装置25Aは、作業者に操作される。モータ6の駆動モードは、ドリルモード及びクラッチモードを含む。ドリルモードとは、モータ6の駆動においてモータ6に作用するトルクに関わらずモータ6を駆動させる駆動モードをいう。クラッチモードとは、モータ6の駆動においてモータ6に作用するトルクがトルク閾値を超えたときにモータ6を停止させる駆動モードをいう。
ダイヤル16は、モータ6の駆動条件を変更するために操作される。ダイヤル16は、バッテリ保持部23の前部の右部に配置される。ダイヤル16は、左右方向に延伸するダイヤル軸を中心に回転可能である。ダイヤル16は、360[°]以上回転可能である。ダイヤル16は、作業者に操作される。モータ6の駆動条件は、トルク閾値を含む。ダイヤル16は、操作装置25Aにより設定されたクラッチモードにおいて、トルク閾値を変更するために操作される。
バッテリ保持部23にダイヤル開口28が形成される。ダイヤル開口28は、バッテリ保持部23の前部に形成される。ダイヤル16の少なくとも一部は、ダイヤル開口28に配置される。
コントローラ18は、コンピュータシステムを含む。コントローラ18は、モータ6を制御する制御指令を出力する。コントローラ18の少なくとも一部は、コントローラケース26に収容される。コントローラ18は、コントローラケース26に保持された状態で、バッテリ保持部23に収容される。コントローラ18は、複数の電子部品が実装されたコントローラ基板18Aを含む。コントローラ基板18Aに実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、コンデンサ、及び抵抗器が例示される。
コントローラ18は、ダイヤル16の操作に基づいて、モータ6の駆動条件を設定する。上述のように、モータ6の駆動条件は、トルク閾値を含む。コントローラ18は、クラッチモードにおいて、ダイヤル16の操作に基づいて、トルク閾値を設定する。
また、コントローラ18は、クラッチモードにおいて、モータ6の駆動においてモータ6に作用するトルクが設定したトルク閾値を超えたときにモータ6を停止する。
また、コントローラ18は、設定したモータ6の駆動条件を表示装置25Bに表示させる。コントローラ18は、設定したトルク閾値を表示装置25Bに表示させる。
[モータ及び動力伝達機構]
図4は、実施形態に係るドライバドリル1の上部を示す断面図である。図4に示すように、モータ6は、筒状のステータ61と、ステータ61の内側に配置されるロータ62とを有する。ロータ62は、軸方向に延伸するロータシャフト63を含む。
ステータ61は、積層された複数の鋼板を含むステータコア61Aと、ステータコア61Aの前部に配置される前インシュレータ61Bと、ステータコア61Aの後部に配置される後インシュレータ61Cと、前インシュレータ61B及び後インシュレータ61Cを介してステータコア61Aに巻かれる複数のコイル61Dと、前インシュレータ61Bに取り付けられるセンサ回路基板61Eと、コイル61Dに接続されるヒュージング端子61Fと、前インシュレータ61Bに支持される短絡部材61Gとを有する。センサ回路基板61Eは、ロータ62の回転を検出する複数の回転検出素子を有する。短絡部材61Gは、ヒュージング端子61Fを介して複数のコイル61Dを接続する。短絡部材61Gは、リード線を介してコントローラ18に接続される。
ロータ62は、回転軸AXを中心に回転する。ロータ62は、ロータシャフト63と、ロータシャフト63の周囲に配置されるロータコア62Aと、ロータコア62Aに保持される複数の永久磁石62Bとを有する。ロータコア62Aは、円筒状である。ロータコア62Aは、積層された複数の鋼板を含む。ロータコア62Aは、軸方向に延伸する貫通孔を有する。貫通孔は、周方向に複数形成される。永久磁石62Bは、ロータコア62Aの複数の貫通孔のそれぞれに配置される。
センサ回路基板61Eの回転検出素子は、永久磁石62Bの磁界を検出することによって、ロータ62の回転を検出する。コントローラ18は、回転検出素子の検出データに基づいて、コイル61Dに駆動電流を供給する。
ロータシャフト63は、回転軸AXを中心に回転する。ロータシャフト63の回転軸AXは、出力部8の回転軸と一致する。ロータシャフト63の前部は、ベアリング64に回転可能に支持される。ロータシャフト63の後部は、ベアリング65に回転可能に支持される。ベアリング64は、ステータ61の前方に配置されるブラケット板4Cに保持される。ベアリング65は、リヤカバー3に保持される。ロータシャフト63の前端部は、ベアリング64よりも前方に配置される。ロータシャフト63の前端部は、ケーシング4の内部空間に配置される。
ロータシャフト63の前端部にピニオンギヤ31Sが設けられる。ロータシャフト63は、ピニオンギヤ31Sを介して、減速機構30の第1遊星歯車機構31に連結される。
第1遊星歯車機構31は、ピニオンギヤ31Sの周囲に配置される複数のプラネタリギヤ31Pと、複数のプラネタリギヤ31Pを支持する第1キャリア31Cと、複数のプラネタリギヤ31Pの周囲に配置されるインターナルギヤ31Rとを有する。第1キャリア31Cの外周部にギヤが設けられる。
第2遊星歯車機構32は、サンギヤ32Sと、サンギヤ32Sの周囲に配置される複数のプラネタリギヤ32Pと、複数のプラネタリギヤ32Pを支持する第2キャリア32Cと、複数のプラネタリギヤ32Pの周囲に配置されるインターナルギヤ32Rとを有する。サンギヤ32Sは、第1キャリア31Cの前方に配置される。サンギヤ32Sの直径は、第1キャリア31Cの直径よりも小さい。第1キャリア31Cとサンギヤ32Sとは一体である。第1キャリア31Cとサンギヤ32Sとは一緒に回転する。インターナルギヤ32Rの中心軸は、前後方向に延伸する。インターナルギヤ32Rの中心軸の軸方向は、前後方向に一致する。
第3遊星歯車機構33は、サンギヤ33Sと、サンギヤ33Sの周囲に配置される複数のプラネタリギヤ33Pと、複数のプラネタリギヤ33Pを支持する第3キャリア33Cと、複数のプラネタリギヤ33Pの周囲に配置されるインターナルギヤ33Rとを有する。サンギヤ33Sは、第2キャリア32Cの前方に配置される。
また、減速機構30は、速度切換レバー12に連結されるリンク34と、リンク34の前方に配置される結合リング35とを有する。結合リング35は、第1ケーシング4Aの内面に固定される。結合リング35の内周部にギヤが設けられる。リンク34は、例えば金属等により形成されるワイヤである。リンク34は、第1ケーシング4Aの外側に配置される。リンク34は、第1ケーシング4Aの外側において前後方向に移動可能である。
図5は、実施形態に係るケーシング4及びリンク34を示す斜視図である。図6は、実施形態に係るケーシング4及びリンク34を示す分解斜視図である。図5及び図6では、ケーシング4の内部の構成を一部省略している。図5及び図6に示すように、リンク34は、速度切換レバー12に連結される基部34aと、基部34aから第1ケーシング4Aの外周に沿って左右方向の両側に延びるアーム部34bとを有する。アーム部34bの先端部34cは、第1ケーシング4Aに設けられる貫通孔4Hに挿入される。
貫通孔4Hは、第1ケーシング4Aのうち回転軸AXの軸方向に対する側方の一方側(例えば、右側)及び他方側(例えば、左側)のそれぞれに設けられる。貫通孔4Hは、それぞれ前後方向に延びている。アーム部34bの先端部34cは、貫通孔4Hを介して第1ケーシング4Aの内側に配置される。
図7は、実施形態に係るケーシング4及びリンク34を示す側面図である。図8は、実施形態に係るケーシング4及びリンク34を示す断面図である。図9は、実施形態に係る第1ケーシング4A及びリンク34を示す斜視図である。図10は、実施形態に係る第1ケーシング4A及びリンク34を示す断面図である。なお、図8は、図7におけるA-A断面に沿った構成を示す。また、図9は、図7におけるB-B断面に沿った構成を示す。図9では、ケーシング4の内部の構成を一部省略している。図10では、インターナルギヤ32Rの内側の構成を一部省略している。図7から図10に示すように、リンク34は、アーム部34bの先端部34cが貫通孔4Hの前端に配置される前方位置P1と、アーム部34bの先端部34cが貫通孔4Hの後端に配置される後方位置P2との間を移動可能である。アーム部34bの先端部34cは、第1ケーシング4Aの内側において、第2遊星歯車機構32のインターナルギヤ32Rに接続される(図8、図10参照)。
また、減速機構30は、カバー部材37を有する。カバー部材37は、貫通孔4Hとリンク34の間の隙間を覆うように配置される。カバー部材37は、第1ケーシング4Aの貫通孔4Hとリンク34と間の隙間を覆うことにより、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを抑制する。カバー部材37は、樹脂材料、金属材料等の各種材料を用いて形成することができる。なお、カバー部材37は、スポンジ、ゴム等の弾性体を用いて形成されてもよい。
カバー部材37は、第1ケーシング4Aの内部に配置される。カバー部材37は、一方向に延びた形状を有する。カバー部材37は、長手方向が前後方向に一致するように配置される。カバー部材37は、長手方向の両端が丸みを帯びた形状等の先細りの形状を有する。この形状により、前後方向に移動する際、グリスを押しのける抵抗が減少するため、グリスをかき分けて移動しやすくなる。なお、カバー部材37は、長手方向の少なくとも一方の端部が先細りの形状を有する構成であってもよい。なお、先細りの形状としては、上記の丸みを帯びた形状に限定されず、グリスを押しのける抵抗が減少する形状であれば、例えば三角形状等の他の形状であってもよい。カバー部材37は、長手方向の中央部にカバー側貫通孔37aを有する。カバー側貫通孔37aは、アーム部34bの先端部34cが挿入される。カバー側貫通孔37aは、リンク34を嵌合する。アーム部34bの先端部34cは、貫通孔4Hからカバー側貫通孔37aを貫通してインターナルギヤ32Rに接続される。
カバー部材37は、リンク34の移動に連動して移動可能に設けられる。実施形態において、カバー部材37は、回転軸AXの軸方向に移動可能である。第1ケーシング4Aの内周面には、カバー部材37の移動を案内する案内部71が設けられる。案内部71は、カバー部材37の移動範囲の上下に配置され、前後方向に延びている。案内部71は、カバー部材37を上下方向に挟むように配置される。
第1ケーシング4Aには、脱落抑制部72が設けられる。脱落抑制部72は、カバー部材37が案内部71から脱落することを抑制する。脱落抑制部72は、例えば上側の案内部71の内側端部から下方に向けて屈曲した部分である。また、脱落抑制部72は、例えば下側の案内部71の内側端部から上方に向けて屈曲した部分である。脱落抑制部72は、カバー部材37の内側の面を支持することができる。脱落抑制部72は、案内部71との間でカバー部材37を囲うように設けられる。したがって、カバー部材37が案内部71から内側に脱落することを抑制することが可能となっている。
第1ケーシング4Aは、案内部71及び脱落抑制部72が設けられる部分の前方端部が他の部分に対して前方に突出した構成である。案内部71及び脱落抑制部72は、この前方に突出した突起部4Iの先端まで形成される。この構成により、第1ケーシング4A側において、案内部71及び脱落抑制部72の前後方向のストロークを確保することができる。第2ケーシング4Bは、突起部4Iに対応する凹部4Jが設けられる。案内部71及び脱落抑制部72は、第1ケーシング4A側から第2ケーシング4B側に跨って配置されてもよい。
カバー部材37は、アーム部34bの先端部34cが前方位置P1に配置される場合の前方位置P3と、アーム部34bの先端部34cが後方位置P2に配置される場合の後方位置P4との間を移動可能である。カバー部材37は、前方位置P3から後方位置P4に亘る前後方向の移動範囲の全体に亘って隙間を覆った状態を維持するように形成される。例えば、カバー部材37は、前方位置P3に配置された状態で、カバー側貫通孔37aから後端部までの部分で貫通孔4Hを覆うことができるように長手方向の寸法等が設定される。同様に、カバー部材37は、後方位置P4に配置された状態で、カバー側貫通孔37aから前端部までの部分で貫通孔4Hを覆うことができるように長手方向の寸法等が設定される。
リンク34は、速度切換レバー12と一体で前後方向に移動可能である。速度切換レバー12は、リンク34を介してインターナルギヤ32Rに連結される。速度切換レバー12とリンク34とインターナルギヤ32Rとは一体で移動可能である。作業者により速度切換レバー12が操作されることにより、リンク34は、第1ケーシング4Aの外側において前後方向に移動する。リンク34は、インターナルギヤ32Rとプラネタリギヤ32Pとが噛み合った状態で前方位置P1と後方位置P2との間を前後方向に移動することにより、図8に示すように、インターナルギヤ32Rを低速モード位置PLと、低速モード位置PLよりも後方の高速モード位置PHとの間で移動させることができる。インターナルギヤ32Rが低速モード位置PLと高速モード位置PHとの間で前後方向に移動することにより、低速モードと高速モードとが切り換えられる。速度切換レバー12が操作されることにより、低速モードと高速モードとが切り換えられる。
インターナルギヤ32Rは、低速モード位置PLに配置されている状態で、結合リング35に接触する。インターナルギヤ32Rが結合リング35に接触することにより、インターナルギヤ32Rの回転が規制される。インターナルギヤ32Rは、高速モード位置PHに配置されている状態で、結合リング35から離れる。インターナルギヤ32Rが結合リング35から離れることにより、インターナルギヤ32Rの回転が許容される。
また、インターナルギヤ32Rは、低速モード位置PLに配置されている状態で、プラネタリギヤ32Pに噛み合う。インターナルギヤ32Rは、高速モード位置PHに配置されている状態で、プラネタリギヤ32P及び第1キャリア31Cの両方に噛み合う。
インターナルギヤ32Rが低速モード位置PLに配置されている状態で、モータ6の駆動によりロータシャフト63が回転すると、ピニオンギヤ31Sが回転し、プラネタリギヤ31Pがピニオンギヤ31Sの周囲を公転する。プラネタリギヤ31Pの公転により、第1キャリア31C及びサンギヤ32Sは、ロータシャフト63の回転速度よりも低い回転速度で回転する。サンギヤ32Sが回転すると、プラネタリギヤ32Pがサンギヤ32Sの周囲を公転する。プラネタリギヤ32Pの公転により、第2キャリア32C及びサンギヤ33Sは、第1キャリア31Cの回転速度よりも低い回転速度で回転する。このように、インターナルギヤ32Rが低速モード位置PLに配置されている状態において、モータ6が駆動すると、第1遊星歯車機構31の減速機能及び第2遊星歯車機構32の減速機能の両方が発揮され、第2キャリア32C及びサンギヤ33Sは、低速モードで回転する。この状態において、カバー部材37は、前方位置P3に配置される。カバー部材37は、カバー側貫通孔37aから後端部までの部分により、貫通孔4Hを覆った状態となる。
インターナルギヤ32Rが高速モード位置PHに配置されている状態で、モータ6の駆動によりロータシャフト63が回転すると、ピニオンギヤ31Sが回転し、プラネタリギヤ31Pがピニオンギヤ31Sの周囲を公転する。プラネタリギヤ31Pの公転により、第1キャリア31C及びサンギヤ32Sは、ロータシャフト63の回転速度よりも低い回転速度で回転する。インターナルギヤ32Rが高速モード位置PHに配置されている状態で、インターナルギヤ32Rはプラネタリギヤ32P及び第1キャリア31Cの両方に噛み合うため、インターナルギヤ32Rと第1キャリア31Cとは一緒に回転する。インターナルギヤ32Rの回転により、プラネタリギヤ32Pは、インターナルギヤ32Rの回転速度と同じ公転速度で公転する。プラネタリギヤ32Pの公転により、第2キャリア32C及びサンギヤ33Sは、第1キャリア31Cの回転速度と同じ回転速度で回転する。このように、インターナルギヤ32Rが高速モード位置PHに配置されている状態において、モータ6が駆動すると、第1遊星歯車機構31の減速機能は発揮されるものの、第2遊星歯車機構32の減速機能は発揮されず、第2キャリア32C及びサンギヤ33Sは、高速モードで回転する。この状態において、カバー部材37は、後方位置P4に配置される。カバー部材37は、カバー側貫通孔37aから前端部までの部分により、貫通孔4Hを覆った状態となる。
第2キャリア32C及びサンギヤ33Sが回転すると、プラネタリギヤ33Pがサンギヤ33Sの周囲を公転する。プラネタリギヤ33Pの公転により、第3キャリア33Cが回転する。
スピンドル81は、ロックカム85を介して第3キャリア33Cに連結される(図4参照)。スピンドル81は、ロックカム85にスプライン結合される。ロックカム85は、ロックリング86に回転可能に支持される。ロックリング86は、第2ケーシング4Bの内側に配置される。ロックリング86は、第2ケーシング4Bに固定される。第3キャリア33Cの回転により、スピンドル81が回転する。
スピンドル81は、ベアリング83及びベアリング84により回転可能に支持される。スピンドル81は、ベアリング83及びベアリング84に支持されている状態で、前後方向に移動可能である。
スピンドル81は、フランジ部81Fを有する。フランジ部81Fとベアリング83との間にコイルばね87が配置される。コイルばね87は、スピンドル81を前方に移動させる弾性力を発生する。
チャック82は、先端工具を保持可能である。チャック82は、スピンドル81の前部に連結される。スピンドル81が回転することにより、チャック82が回転する。チャック82は、先端工具を保持した状態で回転する。
震動機構40の第1カム41及び第2カム42のそれぞれは、第2ケーシング4Bの内側に配置される。前後方向において、第1カム41及び第2カム42のそれぞれは、ベアリング83とベアリング84との間に配置される。
第1カム41は、リング状である。第1カム41は、スピンドル81の周囲に配置される。第1カム41は、スピンドル81に固定される。第1カム41は、スピンドル81と一緒に回転する。第1カム41の後面にカム歯が設けられる。第1カム41は、ストップリング44に支持される。ストップリング44は、スピンドル81の周囲に配置される。前後方向において、ストップリング44は、第1カム41とベアリング83との間に配置される。コイルばね87の弾性力により、ストップリング44は、ベアリング83の後面に接触する。
第2カム42は、リング状である。第2カム42は、第1カム41の後方に配置される。第2カム42は、スピンドル81の周囲に配置される。第2カム42は、スピンドル81と相対回転可能である。第2カム42の前面にカム歯が設けられる。第2カム42の前面のカム歯は、第1カム41の後面のカム歯に噛み合う。第2カム42の後面に爪が設けられる。
前後方向において、第2カム42とベアリング84との間に支持リング45が配置される。支持リング45は、第2ケーシング4Bの内側に配置される。支持リング45は、第2ケーシング4Bに固定される。支持リング45の前面に複数のスチールボール46が配置される。スチールボール46と第2カム42との間にワッシャ47が配置される。第2カム42は、小径部402とワッシャ47とにより規定される空間において、前後移動を規制された状態で回転可能である。
震動切換リング43は、震動モードと非震動モードとを切り換える。モード切換リング13は、カムリング48を介して震動切換リング43に連結される。モード切換リング13とカムリング48とは一体で回転可能である。震動切換リング43は、前後方向に移動可能である。震動切換リング43は、突起部43Tを有する。突起部43Tは、第2ケーシング4Bに設けられたガイド孔に挿入される。震動切換リング43は、第2ケーシング4Bに設けられたガイド孔にガイドされながら前後方向に移動可能である。突起部43Tにより、震動切換リング43の回転は規制される。作業者によりモード切換リング13が操作されることにより、震動切換リング43は、前後方向に移動する。震動切換リング43は、前進位置と前進位置よりも後方の後退位置との間を前後方向に移動することにより、震動モードと非震動モードとを切り換える。モード切換リング13が操作されることにより、震動モードと非震動モードとが切り換えられる。
震動モードは、第2カム42の回転が規制される状態を含む。非震動モードは、第2カム42の回転が許容される状態を含む。震動切換リング43が前進位置に移動すると、第2カム42の回転が規制される。震動切換リング43が後退位置に移動すると、第2カム42の回転が許容される。
震動モードにおいては、前進位置に移動した震動切換リング43の少なくとも一部が第2カム42に接触する。震動切換リング43と第2カム42とが接触することにより、第2カム42の回転が規制される。第2カム42の回転が規制されている状態で、モータ6が駆動すると、スピンドル81に固定されている第1カム41は、第2カム42のカム歯に当たりながら回転する。これにより、スピンドル81は、前後方向に震動しながら回転する。
非震動モードにおいては、後退位置に移動した震動切換リング43が第2カム42から離れる。震動切換リング43と第2カム42とが離れることにより、第2カム42の回転が許容される。第2カム42の回転が許容されている状態で、モータ6が駆動すると、第2カム42は、第1カム41及びスピンドル81と一緒に回転する。これにより、スピンドル81は、前後方向に震動することなく回転する。
震動切換リング43は、第1カム41及び第2カム42の周囲に配置される。また、震動切換リング43は、第2カム42の後面と対向する対向部43Sを有する。対向部43Sは、震動切換リング43の後部から径方向内側に突出する。
モード切換リング13が操作され、震動切換リング43が前進位置に移動すると、第2カム42の後面の爪と震動切換リング43の対向部43Sとが接触する。これにより、第2カム42の回転が規制される。このように、モード切換リング13が操作され、震動切換リング43が前進位置に移動することにより、震動機構40は、震動モードに切り換えられる。
モード切換リング13が操作され、震動切換リング43が後退位置に移動すると、震動切換リング43の対向部43Sが第2カム42から離れる。これにより、第2カム42の回転が許容される。このように、モード切換リング13が操作され、震動切換リング43が後退位置に移動することにより、震動機構40は、非震動モードに切り換えられる。
図11は、実施形態に係る他のケーシング104及びリンク134を示す斜視図である。図12は、実施形態に係るケーシング104及びリンク134を示す分解斜視図である。図11及び図12では、ケーシング104の内部の構成を一部省略している。図11及び図12に示すように、リンク134のアーム部134bは、基部134aから第1ケーシング104Aの外周に沿って左右方向の両側に延びる。アーム部134bの先端部134cは、第1ケーシング104Aに設けられる貫通孔104Hに挿入される。
図13は、実施形態に係るケーシング104及びリンク134を示す側面図である。図14は、実施形態に係るケーシング104及びリンク134を示す断面図である。図15は、実施形態に係る第1ケーシング104A及びリンク134を示す断面図である。なお、図14は、図13におけるC-C断面に沿った構成を示す。また、図15は、図13におけるD-D断面に沿った構成を示す。図15では、インターナルギヤ32Rの内側の構成を一部省略している。
図12から図15に示すように、減速機構130のリンク134は、アーム部134bの先端部134cが貫通孔104Hの前端に配置される前方位置P11と、アーム部134bの先端部134cが貫通孔104Hの後端に配置される後方位置P12との間を移動可能である。アーム部134bの先端部134cは、第1ケーシング104Aの内側において、第2遊星歯車機構32のインターナルギヤ32Rに接続される(図14、15参照)。
また、減速機構130は、カバー部材137を有する。カバー部材137は、貫通孔104Hとリンク134の間の隙間を覆うように配置される。カバー部材137は、第1ケーシング104Aの貫通孔104Hとリンク134と間の隙間を覆うことにより、ケーシング104内のグリスが外部に漏れることを抑制する。カバー部材137は、樹脂材料、金属材料等の各種材料を用いて形成することができる。なお、カバー部材137は、スポンジ、ゴム等の弾性体を用いて形成されてもよい。
カバー部材137は、第1ケーシング104Aの外部に配置される。カバー部材137は、例えば板状に形成され、基部137aと、被覆部137bとを有する。基部137aは、軸方向に沿って帯状に設けられる。被覆部137bは、基部137aから軸方向に直交する方向に延びる。被覆部137bには、リンク134を挿入するカバー側貫通孔137cが設けられる。カバー側貫通孔137cには、アーム部134bの先端部134cが挿入される。アーム部134bの先端部134cは、カバー側貫通孔137cから貫通孔104Hを貫通してインターナルギヤ32Rに接続される。カバー側貫通孔137cは、軸方向に対して傾いた方向に延びている。カバー部材137は、基部137aが被覆部137bに対して前後方向の両側に突出した形状となっている。
カバー部材137は、リンク134の移動に連動して移動可能に設けられる。この構成において、カバー部材137は、第1ケーシング104Aの表面104Fに沿って軸方向に交差する方向に移動可能である。第1ケーシング104A及び第2ケーシング104Bの外周面には、カバー部材137の移動を案内する案内部171が設けられる。案内部171は、カバー部材137の移動範囲の前後に配置され、前後方向に延びている。案内部171は、カバー部材137を前後方向に挟むように配置される。
第1ケーシング104A及び第2ケーシング104Bには、脱落抑制部172が設けられる。脱落抑制部172は、カバー部材137が案内部171から脱落することを抑制する。脱落抑制部172a、例えば後側(第1ケーシング104A側)の案内部171aの外側端部から前方に向けて屈曲した部分である。また、脱落抑制部172bは、例えば前側(第2ケーシング104B側)の案内部171bから後方に向けて突出した部分である。脱落抑制部172は、カバー部材137の外側の面を支持することができる。脱落抑制部172は、案内部171との間でカバー部材137を囲うように設けられる。したがって、カバー部材137が案内部171から外側に脱落することを抑制することが可能となっている。なお、脱落抑制部172は、ケーシング104(第1ケーシング104A、第2ケーシング104B)に設けられた構成に限定されない。脱落抑制部172は、例えばハウジング2(左ハウジング2L、右ハウジング2R)に設けられた構成であってもよい。
第1ケーシング104A及び第2ケーシング104Bには、ストッパ173が設けられる(図13参照)。ストッパ173は、脱落抑制部172の内側に配置される。ストッパ173は、カバー部材137の移動方向の端部に配置される。ストッパ173は、カバー部材137の移動を規制する。ストッパ173は、カバー部材137を位置決めすることができる。ストッパ173は、カバー部材137の基部137aの突出部分に当たるように配置される。この構成では、カバー部材137の基部137aの突出部分をストッパに当てることで、カバー部材137を下方位置P13に適切に位置決めすることができる。
カバー部材137は、下方位置P13と上方位置P14との間を移動可能である。下方位置P13は、アーム部134bの先端部134cが前方位置P11に配置される場合の位置である。上方位置P14は、アーム部134bの先端部134cが後方位置P12に配置される場合の位置である。カバー部材137は、軸方向に対して傾いた方向に延びるカバー側貫通孔137cを有するため、アーム部134bの前後方向への移動により、傾きに応じて上下方向に移動する。具体的には、カバー側貫通孔137cは、前方に向けて上方に延びるように形成される。このため、アーム部134bが前方に移動する場合には、カバー部材137はアーム部134bによって押し下げられて下方に移動する。また、アーム部134bが後方に移動する場合には、カバー部材137はアーム部134bによって押し上げられて上方に移動する。
カバー部材137は、下方位置P13から上方位置P14に亘る前後方向の移動範囲の全体に亘って隙間を覆った状態を維持するように形成される。例えば、カバー部材137は、下方位置P13に配置された状態で、カバー側貫通孔137cから後方の部分で貫通孔104Hを覆うことができる。同様に、カバー部材137は、上方位置P14に配置された状態で、カバー側貫通孔137cから前方の部分で貫通孔104Hを覆うことができる。
図16は、実施形態に係る他のケーシング204及びリンク234を示す斜視図である。図17は、実施形態に係るケーシング204及びリンク234を示す分解斜視図である。図16及び図17では、ケーシング204の内部の構成を一部省略している。図16及び図17に示すように、リンク234のアーム部234bは、基部234aから第1ケーシング204Aの外周に沿って左右方向の両側に延びる。アーム部234bの先端部234cは、第1ケーシング204Aに設けられる貫通孔204Hに挿入される。
減速機構130のリンク234は、アーム部234bの先端部234cが貫通孔204Hの前端に配置される前方位置P21と、アーム部234bの先端部234cが貫通孔204Hの後端に配置される後方位置P22との間を移動可能である。アーム部234bの先端部234cは、第1ケーシング204Aの内側において、第2遊星歯車機構32のインターナルギヤ32Rに接続される。
また、減速機構230は、カバー部材237を有する。カバー部材237は、貫通孔204Hとリンク234の間の隙間を覆うように配置される。カバー部材237は、第1ケーシング204Aの貫通孔204Hとリンク234と間の隙間を覆うことにより、ケーシング204内のグリスが外部に漏れることを抑制する。
カバー部材237は、第1ケーシング204Aの外部に配置される。例えば、カバー部材237は、第1ケーシング204Aの凹部204Gに設けられる。カバー部材237は、例えばスポンジ、ゴム等の弾性変形可能な弾性体により板状に形成される。カバー部材237は、多孔質材料を用いて形成されてもよい。カバー部材237が多孔質材料を用いて形成される場合、グリスを吸収することができる。カバー部材237は、カバー側貫通孔237aを有する。カバー側貫通孔237aは、ケーシング204の貫通孔204Hに沿って前後方向に形成される。カバー側貫通孔237aは、アーム部234bの径よりも上下方向の幅が小さくなるように形成される。実施形態において、カバー側貫通孔237aは、前後方向に沿った線状の切り込み部である。アーム部234bの先端部234cをカバー側貫通孔237aに挿入する場合、挿入部分においてカバー側貫通孔237aが広がるようにカバー部材237が弾性変形する。また、カバー側貫通孔237aのうち挿入部分以外の部分は、上下方向に広がらない状態を維持する。アーム部234bが前後方向に移動する場合、アーム部234bの移動に伴って弾性変形し、上下方向に広がる位置が変化する。このため、アーム部234bが挿入された状態において、貫通孔204Hとリンク234(アーム部234b)との間を適切に覆うことができる。
本実施形態において、ドライバドリル(電動工具)1は、モータ6と、モータ6により駆動されるプラネタリギヤ32Pと、プラネタリギヤ32Pと噛み合うインターナルギヤ32Rと、プラネタリギヤ32P及びインターナルギヤ32Rを収容するケーシング4と、ケーシング4のうち回転軸AXの軸方向に対する側方の一方側及び他方側にそれぞれ設けられる貫通孔4Hと、それぞれの貫通孔4Hに挿入され、インターナルギヤ32Rを軸方向に移動可能なリンク34と、貫通孔4Hとリンク34の間の隙間を覆うカバー部材37とを有してもよい。
上記の構成では、ケーシング4の貫通孔4Hとリンク34と間の隙間がカバー部材37で覆われる。これにより、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを抑制できる。
本実施形態において、カバー部材37は、リンク34の移動に連動して移動可能に設けられてもよい。
上記の構成では、カバー部材37がリンク34の移動に連動して移動可能であるため、リンク34の移動を妨げることなく隙間を覆うことができる。
本実施形態において、カバー部材37は、リンク34に連動して移動する移動範囲の全体に亘って隙間を覆った状態を維持するように形成される。
上記の構成では、カバー部材37が移動範囲の全体に亘って隙間を覆った状態を維持するため、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることをより適切に抑制できる。
本実施形態において、カバー部材37は、移動方向の少なくとも一方の端部が丸みを帯びた形状を有する。
上記の構成では、カバー部材37の移動方向の少なくとも一方の端部が丸みを帯びた形状であるため、移動する際、グリスをかき分けて移動しやすくなる。
本実施形態において、カバー部材37は、軸方向に移動可能である。
上記の構成では、カバー部材37が軸方向に移動可能に設けられる構成において、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを抑制できる。
本実施形態において、カバー部材137は、ケーシング104の表面104Fに沿って軸方向に交差する方向に移動可能である。
上記の構成では、カバー部材137がケーシング104の表面104Fに沿って軸方向に交差する方向に移動可能に設けられる構成において、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを抑制できる。
本実施形態において、カバー部材137は、軸方向に対して傾いた方向に延びるカバー側貫通孔137cを有する。
上記の構成では、カバー部材137が軸方向に対して傾いた方向に延びるカバー側貫通孔137cを有するため、リンク134が軸方向に移動する場合に、カバー側貫通孔137cの傾きに応じてカバー部材137を軸方向に交差する方向に適切に移動させることができる。
本実施形態において、ケーシング4は、カバー部材37を案内する案内部71を有する。
上記の構成では、ケーシング4がカバー部材37を案内する案内部71を有するため、リンク34の移動に連動してカバー部材37を円滑に移動させることができる。
本実施形態において、案内部71は、カバー部材37の移動方向の両側方に配置される。
上記の構成では、案内部71がカバー部材37の移動方向の両側方に配置されるため、カバー部材37をより適切に案内することができる。
本実施形態において、ケーシング4は、カバー部材37が案内部71から脱落することを抑制する脱落抑制部72を有する。
上記の構成では、脱落抑制部72により、カバー部材37が案内部71から脱落することが抑制されるため、カバー部材37を円滑に移動させつつ、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
本実施形態において、脱落抑制部72は、案内部71との間でカバー部材37を囲うように設けられる。
上記の構成では、脱落抑制部72が案内部71との間でカバー部材37を囲うように設けられるため、カバー部材37の脱落を適切に抑制することができる。
本実施形態において、ケーシング104は、カバー部材137の移動方向の端部に配置されるストッパ173を有する。
上記の構成では、ケーシング104のカバー部材137の移動方向の端部にストッパ173が設けられるため、カバー部材137を適切に位置決めすることができる。
本実施形態において、カバー部材137は、移動方向の側方に突出した形状を有し、ストッパ173は、カバー部材173の突出部分に当たる位置に配置される。
上記の構成では、カバー部材137が移動方向の側方に突出した形状を有し、ストッパ173がカバー部材137の突出部分に当たる位置に配置されるため、カバー部材137の突出部分をストッパ173に当てることでカバー部材137を適切に位置決めすることができる。
本実施形態において、カバー部材37は、ケーシング4の内部に配置される。
上記の構成では、カバー部材37がケーシング4の内部に配置されるため、貫通孔4Hの内側から隙間を覆うことができる。これにより、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
本実施形態において、カバー部材37は、ケーシング4の外部に配置される。
上記の構成では、カバー部材37がケーシング4の外部に配置されるため、貫通孔4Hの外側から隙間を覆うことができる。これにより、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
本実施形態において、カバー部材237は、リンク234の移動に応じて変形する弾性体を用いて形成される。
上記の構成では、カバー部材237がリンク234の移動に応じて変形する弾性体を用いて形成されるため、リンク234の移動を妨げることなく隙間を覆うことができる。
本実施形態において、カバー部材237は、軸方向に延びるカバー側貫通孔237aを有し、カバー側貫通孔237aは、リンク234の径よりも幅が小さい。
上記の構成では、カバー部材237が軸方向に延びるカバー側貫通孔237aを有し、カバー側貫通孔237aの幅がリンク234の径よりも小さいため、リンク234をカバー側貫通穴237aに差し込むことで、リンク234を差し込んだ部分においてカバー側貫通穴237aが広がるように弾性変形する。カバー側貫通孔237aのうち挿入部分以外の部分は、上下方向に広がらない状態を維持する。リンク234が移動する場合、リンク234の移動に伴って弾性変形し、上下方向に広がる位置が変化する。このため、カバー部材237は、リンク234が挿入された状態において、貫通孔204Hとリンク234との間を適切に覆うことができる。
本実施形態において、カバー側貫通孔237aは、線状の切り込み部を含む。
上記の構成では、カバー側貫通孔237aが線状の切り込み部を含むため、リンク234の挿入部分以外の部分において、貫通孔204Hとリンク234との間を適切に覆うことができる。
本実施形態において、カバー部材237は、多孔質材料を用いて形成される。
上記の構成では、カバー部材237が多孔質材料を用いて形成されるため、グリスを吸収することができる。
本実施形態において、ドライバドリル(電動工具)1は、モータ6と、モータ6の前方に配置され、モータ6により駆動されるプラネタリギヤ32Pと、プラネタリギヤ32Pと噛み合うインターナルギヤ32Rと、プラネタリギヤ32P及びインターナルギヤ32Rを収容するケーシング4と、プラネタリギヤ32Pの前方に配置され、プラネタリギヤ32Pにより駆動される出力部8と、ケーシング4の右部に設けられ、前後方向に延びる貫通孔(右貫通溝)4Hと、ケーシング4の左部に設けられ、前後方向に延びる貫通孔(左貫通溝)4Hと、ケーシング4の右部の貫通孔4Hに挿入され、インターナルギヤ32Rを前後方向に移動可能なリンク(右リンク)34と、ケーシング4の左部の貫通孔4Hに挿入され、インターナルギヤ32Rを前後方向に移動可能なリンク(左リンク)34と、右部の貫通孔4H及びリンク34の間の隙間を覆うカバー部材(右カバー部材)39と、左部の貫通孔4H及びリンク34の間の隙間を覆うカバー部材(左カバー部材)39と、を有する。
上記の構成では、プラネタリギヤ32Pにより駆動される出力部8を有するドライバドリル1において、ケーシング4内のグリスが外部に漏れることを適切に抑制できる。
上述の実施形態においては、電動工具がドライバドリル1であることとした。電動工具は、ポリッシャでもよいし、ピンカッタでもよいし、ハンマドリルでもよいし、インパクトドライバでもよいし、インパクトレンチでもよい。
1…ドライバドリル、2…ハウジング、2L…左ハウジング、2R…右ハウジング、2S,3S,4E,4S,5S…ねじ、3…リヤカバー、4,104,204…ケーシング、4A,104A,204A…第1ケーシング、4B,104B…第2ケーシング、4C…ブラケット板、4D…ストップ板、4F…表面、4H,104H,204H…貫通孔、4I,43T…突起部、4J…凹部、5…バッテリ装着部、6…モータ、7…動力伝達機構、8…出力部、9…ファン、10…トリガレバー、11…正逆転切換レバー、12…速度切換レバー、13…モード切換リング、14…ライトユニット、15…インタフェースパネル、16…ダイヤル、17…トリガ信号生成回路、18…コントローラ、18A…コントローラ基板、19A…吸気口、19B…排気口、20…バッテリ、21…モータ収容部、22…グリップ部、23…バッテリ保持部、24…ライト保持部、25A…操作装置、25B…表示装置、26…コントローラケース、27…パネル開口、28…ダイヤル開口、29…ライト開口部、30,130,230…減速機構、31…第1遊星歯車機構、31C…第1キャリア、31P,32P,33P…プラネタリギヤ、31R,32R,33R…インターナルギヤ、31S…ピニオンギヤ、32…第2遊星歯車機構、32C…第2キャリア、32S,33S…サンギヤ、33…第3遊星歯車機構、33C…第3キャリア、34,134,234…リンク、34a,134a,137a,234a…基部、34b,134b,234b…アーム部、35…結合リング、37,137,237…カバー部材、37a,137c…カバー側貫通孔、40…震動機構、41…第1カム、42…第2カム、43…震動切換リング、43S…対向部、44…ストップリング、45…支持リング、46…スチールボール、47…ワッシャ、48…カムリング、49…モード検出用リング、49M,62B…永久磁石、61…ステータ、61A…ステータコア、61B…前インシュレータ、61C…後インシュレータ、61D…コイル、61E…センサ回路基板、61F…ヒュージング端子、61G…短絡部材、62…ロータ、62A…ロータコア、63…ロータシャフト、64,65,83,84…ベアリング、71,171,171a,171b…案内部、72,172,172a,172b…脱落抑制部、81…スピンドル、81F…フランジ部、82…チャック、85…ロックカム、86…ロックリング、87…コイルばね、137b…被覆部、173…ストッパ、237a…カバー側貫通孔、402…小径部、P1,P11,P3,P21…前方位置、P2,P12,P4,P22…後方位置、P13…下方位置、P14…上方位置、PH…高速モード位置、AX…回転軸、PL…低速モード位置

Claims (20)

  1. モータと、
    前記モータにより駆動される遊星歯車と、
    前記遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、
    前記遊星歯車及び前記内歯歯車を収容するケーシングと、
    前記ケーシングのうち前記内歯歯車の中心軸の軸方向に対する側方の一方側及び他方側にそれぞれ設けられる貫通孔と、
    それぞれの前記貫通孔に挿入され、前記内歯歯車を前記軸方向に移動可能なリンクと、
    前記貫通孔と前記リンクの間の隙間を覆うカバー部材と
    を有する電動工具。
  2. 前記カバー部材は、前記リンクの移動に連動して移動可能に設けられる
    請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記カバー部材は、前記リンクの移動に連動して移動する移動範囲の全体に亘って前記隙間を覆った状態を維持するように形成される
    請求項2に記載の電動工具。
  4. 前記カバー部材は、移動方向の少なくとも一方の端部が先細りの形状を有する
    請求項2又は請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記カバー部材は、前記軸方向に移動可能である
    請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電動工具。
  6. 前記カバー部材は、前記ケーシングの表面に沿って前記軸方向に交差する方向に移動可能である
    請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電動工具。
  7. 前記カバー部材は、前記軸方向に対して傾いた方向に延びるカバー側貫通孔を有する
    請求項6に記載の電動工具。
  8. 前記ケーシングは、前記カバー部材を案内する案内部を有する
    請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の電動工具。
  9. 前記案内部は、前記カバー部材の移動方向の両側方に配置される
    請求項8に記載の電動工具。
  10. 前記ケーシングは、前記カバー部材が前記案内部から脱落することを抑制する脱落抑制部を有する
    請求項8又は請求項9に記載の電動工具。
  11. 前記脱落抑制部は、前記案内部との間で前記カバー部材を囲うように設けられる
    請求項10に記載の電動工具。
  12. 前記ケーシングは、前記カバー部材の移動方向の端部に配置されるストッパを有する
    請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の電動工具。
  13. 前記カバー部材は、移動方向の側方に突出した形状を有し、
    前記ストッパは、前記カバー部材の突出部分に当たる位置に配置される
    請求項12に記載の電動工具。
  14. 前記カバー部材は、前記ケーシングの内部に配置される
    請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の電動工具。
  15. 前記カバー部材は、前記ケーシングの外部に配置される
    請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の電動工具。
  16. 前記カバー部材は、前記リンクの移動に応じて変形する弾性体を用いて形成される
    請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の電動工具。
  17. 前記カバー部材は、前記軸方向に延びるカバー側貫通孔を有し、
    前記カバー側貫通孔は、前記リンクの径よりも幅が小さい
    請求項16に記載の電動工具。
  18. 前記カバー側貫通孔は、線状の切り込み部を含む
    請求項17に記載の電動工具。
  19. 前記カバー部材は、多孔質材料を用いて形成される
    請求項16から請求項18のいずれか一項に記載の電動工具。
  20. モータと、
    前記モータの前方に配置され、前記モータにより駆動される遊星歯車と、
    前記遊星歯車と噛み合う内歯歯車と、
    前記遊星歯車及び前記内歯歯車を収容するケーシングと、
    前記遊星歯車の前方に配置され、前記遊星歯車により駆動される出力部と、
    前記ケーシングの右部に設けられ、前後方向に延びる右貫通溝と、
    前記ケーシングの左部に設けられ、前後方向に延びる左貫通溝と、
    前記右貫通溝に挿入され、前記内歯歯車を前後方向に移動可能な右リンクと、
    前記左貫通溝に挿入され、前記内歯歯車を前後方向に移動可能な左リンクと、
    前記右貫通溝及び前記右リンクの間の隙間を覆う右カバー部材と、
    前記左貫通溝及び前記左リンクの間の隙間を覆う左カバー部材と、
    を有する電動工具。
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