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JP2025018646A - 内面防食鋳鉄管 - Google Patents

内面防食鋳鉄管 Download PDF

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JP2025018646A
JP2025018646A JP2023122539A JP2023122539A JP2025018646A JP 2025018646 A JP2025018646 A JP 2025018646A JP 2023122539 A JP2023122539 A JP 2023122539A JP 2023122539 A JP2023122539 A JP 2023122539A JP 2025018646 A JP2025018646 A JP 2025018646A
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cast iron
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pipe
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直岐 冨田
健吾 明渡
仁志 柳谷
尚紀 安東
祐樹 東
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Kurimoto Ltd
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Kurimoto Ltd
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Abstract

【課題】下水道に用いる鋳鉄管について、粉体塗装よりも施工しやすくかつ粉体塗膜と同程度の耐久性、耐酸性を確保する。【解決手段】鋳鉄管1の内面側に、管内面表面から順に、モルタルライニング層21と、ビニルエステル樹脂により形成されたプライマ層22と、ビニルエステル樹脂塗料により形成された塗膜層23とを備える内面防食鋳鉄管とする。【選択図】図1

Description

この発明は、鋳鉄管の防食に関する。
ダクタイル鉄管は樹脂管よりも高い強度を有し、幹線水道管を含めた上下水道管に広く使われているが、鋳鉄製である以上鋳造したそのままの状態では腐食するので、外面及び内面ともに、継手部分も含めて十分に防食処理を行った上で使用する。
このような需要からモルタルライニングなどを鋳鉄管の内面に施すことが行われている。しかし下水道は自然流下方式が多く採用されており、管内は満水にならずに液相、気相が存在することが多い。液相中は嫌気性環境であり嫌気性バクテリアにより硫化水素が生成され、気相中に拡散する。気相中は好気性環境であり好気性バクテリアにより硫化水素から硫酸が生成されるため、下水管内は酸性環境となる。ここで、モルタルライニングは耐酸性が十分ではないため、下水環境ではそのままでは適用しにくいという問題がある。
これに対して、特許文献1には、管内面のセメントモルタル層の表面に、無溶剤型エポキシ樹脂塗料による塗膜を形成させた内面防食鋳鉄管が提案されている。これにより、モルタルが管内の酸性環境と直接接触しなくなり、モルタル自体が酸に溶けて溶出することを防止できる。
また、特許文献2には、内面モルタルライニングダクタイル鋳鉄管について、長期通水における耐久性に優れるだけでなく、モルタルの硬化乾燥収縮によって生じるクラックを抑制するシールコート剤を塗布することが提案されている。
特開2016-109215号公報 特許第4663681号公報
しかしながら、無溶剤型エポキシ樹脂塗料は粘度が高いため塗装時に加温・加圧しながら塗装しなければならず、施工が煩雑という問題があった。
また、特許文献1に記載のモルタルライニング上に塗膜を形成させた内面防食鋳鉄管では、硫酸腐食環境下においては無溶剤型エポキシ樹脂塗料による塗膜を酸性物質が透過してしまい、モルタルライニングが劣化してしまうおそれがあった。さらに、一般的に鋳鉄管内面に用いられているエポキシ樹脂粉体塗装は、塗料硬化のために管全体を加熱する必要があるため、特に呼び径1800以上大口径の管には施工しにくいという問題があった。
さらに、特許文献2に記載のシールコート剤による保護層は、塗工量が100g/mほどであって、算出される実際の膜厚は10μm程度しかなく、染み込み防止の効果はあるが、酸性環境での耐久性を期待できるほどのものではなかった。
そこでこの発明は、粉体塗装よりも施工しやすくかつ粉体塗膜と同程度の耐久性を確保できる、耐酸性に優れた下水対応の管を提供することを目的とする。
この発明は、第一の解決手段として、鋳鉄管の内面側に、管内面表面から順に、ビニルエステル樹脂により形成されたプライマ層と、鱗片状ガラスを含有しないビニルエステル樹脂塗料により形成された塗膜層とを備える内面防食鋳鉄管により、上記の課題を解決したのである。
またこの発明は別の第二の解決手段として、鋳鉄管の内面側に、管内面表面から順に、モルタルライニング層と、ビニルエステル樹脂により形成されたプライマ層と、鱗片状ガラスを含有しないビニルエステル樹脂塗料により形成された塗膜層とを備える内面防食鋳鉄管によっても、上記の課題を解決したのである。すなわち、第二の解決手段は、第一の解決手段の構成に加えて、鋳鉄管の内面側にモルタルライニング層を形成させた構成である。
すなわち、ビニルエステル樹脂塗料による塗膜層は、酸性液に対しても高い耐薬品性を発揮し、その下にある層への酸性液の侵入を強固に防ぐ。その下にモルタルライニング層がある場合はモルタルライニングへの到達を防いで、酸に弱いモルタルライニングの劣化を抑制できる。また、モルタルライニング層がない場合でも、モルタルライニングよりさらに脆弱な鋳鉄管へ酸性液が侵入することを強固に防ぐことができる。このような構成の耐薬品性は、塗膜層の耐久力を向上させる鱗片状ガラスや、鱗片状ガラスと同様に塗膜層内で溶液の浸透に対して障害となる構造を形成するその他の顔料を含まなくても、ビニルエステル樹脂そのもののみで実現することができる。これにより、塗膜層を形成する樹脂塗料は鱗片状ガラスやその他の顔料を含まなくてよいため、塗工する装置が鱗片状ガラス等によって詰まったり傷ついたりすることがなく、防食状態に仕上げるコストを抑えて実現できる。
さらに、この発明にかかる内面防食鋳鉄管は、第一又は第二の解決手段に加えて、前記塗膜層の厚みが100μm以上800μm以下である第三の解決手段を採用できる。鱗片状ガラス等を含まなくてもよい分、塗膜層の表面を平滑にしやすくなっており、鱗片状ガラス等ありでの塗膜層よりも薄くしても十分に平滑性と耐久性とを両立することができる。
この発明にかかる内面防食鋳鉄管では、従来の粉体塗装のように粉体を溶融させるために管全体を高温に加熱する必要がなく、常温で塗工して塗膜層を形成できるビニルエステル樹脂塗料によって、耐酸性及び耐久性が高い防護層を形成でき、酸性を示す下水のような過酷な環境でも、モルタルライニング層や鋳鉄管まで酸性物質が浸透してモルタルライニング層が劣化することを防止できる。従来の粉体塗装では管全体を加熱しなければならず、製造できる環境や管の大きさが限られてしまっており、仮に製造できても加熱の負担が大きかった。この発明にかかる内面防食鋳鉄管では、製造にあたって加熱炉の大きさによる制限や加熱の無駄がなく、管の大きさによらずに安定して防食が実現できる。
(a)この発明にかかる内面防食鋳鉄管の実施形態の概要を示す断面図、(b)この発明にかかる内面防食鋳鉄管の第一の実施形態を示す直管部分の断面拡大図、(c)この発明にかかる内面防食鋳鉄管の第二の実施形態を示す直管部分の断面拡大図 (a)この発明にかかる内面防食鋳鉄管の製造にあたり、モルタルライニング層を形成させる段階の断面図、(b)モルタルライニング層が硬化して分層した段階の断面図、(c)レイタンス層を除去した段階の断面図、(d)ペースト層の上にプライマ層を形成させた段階の断面図、(e)プライマ層の上に塗膜層を形成させた段階の断面図 (a)実施例1の硫黄浸透度試験の結果を示すデータ、(b)比較例1の硫黄浸透度試験の結果を示すデータ
以下、この発明の実施形態について具体的に説明する。
この発明は、図1(a)に示すような直管型の鋳鉄管1における、挿し口11と受口12との間に形成された直部13の内面に、防食層20を設けた内面防食鋳鉄管である。この発明にかかる第一の実施形態における防食層20は、図1(b)の拡大断面図に示すように、鋳鉄管1の内面から順にモルタルライニング層21とプライマ層22と塗膜層23とを有する。また、この発明にかかる第二の実施形態における防食層20aは、図1(c)の拡大断面図に示すように、鋳鉄管1の内面にモルタルライニング層21を設けずに直接にプライマ層22と塗膜層23とを設けたものである。以降は第一の実施形態を主な例として説明する。
この発明で用いる鋳鉄管1としては、遠心鋳造による鋳鉄管を好適に用いることができる。鋳鉄管の種類としては特に限定されるものではなく、一般的なダクタイル鉄管などを用いることができる。第一の実施形態のようにモルタルライニングしたものの表面を防食するものであってもよいし、第二の実施形態のようにモルタルライニングせず鋳鉄管の表面を直接に防食するものであってもよい。
モルタルライニング層21は、鋳鉄管1の内面に遠心力を掛けながらセメントモルタルを供給し、硬化させたものである。セメントモルタルは砂などの骨材とセメントとを混合した一般的なものである。セメントモルタルを硬化させて生じるモルタルライニング層21には、表面にセメントモルタルに含まれていた不純物が集まったレイタンス層が含まれるので、プライマ層22を塗工する前にこのレイタンス層を除去しておくと好ましい。レイタンス層を除去する方式としては、例えばフラップホイールなどを用いることができる。また、レイタンス層を除去した後のモルタルライニング層21の厚みは4~15mmであることが好ましい。4mm未満であると鋳造後の直部13の内面に形成された凹凸によりモルタルライニング層21の表面が平滑にならず、15mmよりも厚いと管内面における通水断面積が必要以上に減少するためである。
プライマ層22は、ビニルエステル樹脂プライマをモルタルライニング層21の表層、又は鋳鉄管1の内面に塗工して形成した樹脂による層である。ビニルエステル樹脂をプライマとして介在させることで、粉体塗装のように高熱環境で用いなくても接着性を発揮できる。塗工は一回塗りである必要はなく、複数回の塗工を重ねて形成させてもよい。プライマ層22の厚みは、50μm以上100μm以下であることが好ましい。50μm未満であると塗膜層23との接着安定効果が不十分になり、100μmよりも厚くても接着安定効果が増加しないためである。また、図示しないがモルタルライニング層21を形成させずに鋳鉄管1の内面に直接、プライマ層22を塗工することもできる。ただしこの場合はモルタルライニング層21による平滑性の確保などができないため、研磨やブラスト等による処理が必要となる。
塗膜層23は、ビニルエステル樹脂塗料を、プライマ層22の上に塗工して形成させたものである。ビニルエステル樹脂が高い耐酸性を発揮するので、この発明にかかる内面防食鋳鉄管は酸性となる下水環境であっても、モルタルライニング層にまで酸性物質が浸透することを防ぎ、モルタルライニングの劣化を抑えた高い耐久性を発揮できる。塗膜層23の厚みは、100μm以上800μm以下であることが好ましい。100μm未満であるとモルタルライニング層21や鋳鉄管1への保護効果がビニルエステル樹脂塗料であっても不十分となりやすい。ただし、この発明における塗膜層23を形成するビニルエステル樹脂塗料は、鱗片状ガラスやそれと同様に樹脂内で溶液の浸透に対して障害となる構造を形成するその他の顔料を含まないため、鱗片状ガラス等による凹凸が平滑性に影響しやすい鱗片状ガラスを含有する塗膜よりも薄くても、管内を流れる液体の流速への影響がほとんどない。このため、鱗片状ガラス等を含んだ塗膜層よりも薄くすることができる。具体的には、鱗片状ガラス等を含有する場合に問題を生じやすい厚さ300μm以下にまで塗膜層23を薄くしても好適に利用できる。なお、鱗片状ガラス等がなくても、この発明における塗膜層23が上記の範囲の厚みであれば、実用的な耐酸性を実現することができる。一方、800μmより厚いと管内面における通水断面積の減少が無視できなくなってしまう。
上記のビニルエステル樹脂としては、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールAとの組み合わせからなるエピビス系ビニルエステルを用いることができる。
上記のプライマ層22及び塗膜層23を形成する塗工の方法としては、例えばローラ塗装や刷毛もしくはスプレー塗装等の方法により形成することができる。
モルタルライニング層21を施さない受口12内面部や挿し口11外面部は酸性環境に曝されるため、これらの部位にプライマ層22、塗膜層23を備える実施形態とすることで、これらの部位を保護することもできる。また、そのようなモルタルライニング層21の無い部位に重ねられた塗膜層23の表面にも、上塗り層を備える実施形態とすることもできる。
この発明にかかる内面防食鋳鉄管の製造手順の概略を、図2(a)~(e)を用いて説明する。まず、鋳鉄管1の内面に、セメントモルタルによってライニングしたモルタルライニング層21を塗工する(図2(a))。塗工時及び塗工後にかかる遠心力によって、モルタルライニング層21は含有する骨材(砂)の分布が偏り、鋳鉄管1側(外周側)ほど骨材の含有量が多くなる。この骨材が多い外周側(図中下側)の領域をモルタル層21a、骨材が少ない内周側(図中上側)の領域をペースト層21bと呼ぶ。さらにペースト層21bの上には、セメントモルタルに含まれていた軽量の不純物が集まり、レイタンス層21cを形成する。このようなモルタルライニング層21が分層した状況を図2(b)に示す。こうして分かれたモルタルライニング層21のうち、表面側のレイタンス層21cを削ってペースト層21bを露出させる(図2(c))。このペースト層21bが露出したモルタルライニング層21の表層に、ビニルエステル樹脂プライマを塗工してプライマ層22を形成する(図2(d))。このプライマ層22の表面に、鱗片状ガラスを含有しないビニルエステル樹脂塗料を塗工して塗膜層23を形成することで(図2(e))、防食層20を形成した内面防食鋳鉄管が得られる。
また、鋳鉄管1にモルタルライニング層21のない防食層20aを形成させる場合は、上記の工程のうち、図2(a)~(c)の工程を省略し、鋳鉄管1の内面に対してプライマ層22を塗工する工程を行い、次いで塗膜層23を塗工する工程を行う。
以下、この発明にかかる内面防食鋳鉄管を実際に製造した実施例をあげてこの発明を具体的に示す。
(実施例1)
鋳鉄管として(株)栗本鐵工所製、呼び径150のダクタイル鉄管を回転させながら内面にモルタルライニングを施してモルタルライニング層21を形成させた。硬化後に表面のレイタンス層となる部分を研磨除去した。
レイタンス層を除去したモルタルライニング層21の内面に、ビニルエステル樹脂プライマであるタフバリア#200プライマRC(日本特殊塗料(株)製)を、80μmの膜厚となるようにローラにて塗装して、プライマ層を形成させた。
プライマ層となるビニルエステル樹脂プライマが硬化した後、エピビス系ビニルエステル樹脂であるタフバリア#200(日本特殊塗料(株)製)を、300μmの厚みとなるようにローラにて塗装して塗膜層を形成した。これにより、モルタルライニング層、プライマ層、塗膜層の三層で保護された内面防食鋳鉄管を得た。
(実施例2:モルタルライニング層無し)
実施例1に用いたものと同じ鋳鉄管を用い、鋳鉄管内面に下地処理を行い清浄な面とした管を作製した。この研磨した鋳鉄管を、粉体塗装用に素地研磨した内面に、ビニルエステル樹脂プライマであるタフバリア#200プライマM(日本特殊塗料(株)製)を、80μmの膜厚となるようにローラにて塗工して、プライマ層を形成させた。
プライマ層となるビニルエステル樹脂プライマが硬化した後、エピビス系ビニルエステル樹脂であるタフバリア#200(日本特殊塗料(株)製)を、300μmの厚みとなるようにローラにて塗装して塗膜層を形成した。これにより、プライマ層、塗膜層の二層で保護された内面防食鋳鉄管を得た。
(参考例:従来の粉体塗装)
実施例2に用いたものと同様に研磨した鋳鉄管を、270℃に加熱した後、エポキシ樹脂粉体塗料であるV-PET#1600クリモトグレーFH(大日本塗料(株)製)を300μmの膜厚となるように塗工し、その後放冷し、硬化させて、エポキシ樹脂粉体塗料による粉体塗膜層で保護した内面防食鋳鉄管を得た。
(比較例1:液状エポキシ樹脂)
実施例2に用いたものと同様に研磨した鋳鉄管の内面に、液状エポキシ樹脂塗料であるエポニックスWP-STグレー夏型(大日本塗料(株)製)を300μmの膜厚となるように塗工し、硬化させた後、再度同様に塗工して、2回塗りの塗膜層で保護した内面防食鋳鉄管を得た。
<各試験共通手順>
実施例1、2、参考例及び比較例1の、塗装を終えた内面防食鋳鉄管を、150mm×90mmの大きさに切断し、切断面は保護するための塗装を行った。これらの試験片について、以下の試験を行った。なお、各試験方法は、「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術マニュアル」(地方共同法人日本下水道事業団編:以下「マニュアル」と略記する)に記載された方法に準拠した。
<耐硫酸浸漬試験>
作製した試験片について、10質量%硫酸水溶液に60日間浸漬させた後、塗膜の外観を観察した。評価は以下の通り行った。マニュアル中、防食被覆工法は塗布型ライニング工法であり、腐食環境はI類(年間平均硫化水素ガス濃度が50ppm以上で、コンクリート腐食が極度に見られる環境)で、要求性能はD種に相当する。
〇:60日後に、塗膜に割れ、軟化、溶出のいずれも観測されず。
×:60日後に、塗膜に割れ、軟化、溶出のいずれか異常あり。
<硫黄浸透度試験>
作製した試験片について、10質量%硫酸水溶液に120日間浸漬させた後、塗膜の断面についてEPMA((株)島津製作所製、EPMA1720)にて硫黄の元素分析を行い、塗膜表面からの硫黄の侵入深さを調査した。評価は以下の通り行った。同じく、マニュアル中、防食被覆工法は塗布型ライニング工法であり、腐食環境はI類(年間平均硫化水素ガス濃度が50ppm以上で、コンクリート腐食が極度に見られる環境)で、要求性能はD種に相当する。
〇:120日後に、表面からの硫黄侵入深さが膜厚に対して5%以下、かつ100μm 以下。
×:120日後に、表面からの硫黄侵入深さが膜厚に対して5%より大きく、もしくは100μmより大きい。
<耐有機酸浸漬試験>
作製した試験片について、5質量%酢酸水溶液に60日間浸漬させた後、塗膜の外観を観察した。評価は以下の通り行った。
〇:60日後に、塗膜に割れ、軟化、溶出のいずれも観測されず。
×:60日後に、塗膜に割れ、軟化、溶出のいずれか異常あり。
これらの試験結果を表1に示す。いずれの実施例も、従来の高温加熱が必要な粉体塗装による参考例と同等の良好な試験結果を示した。一方で、比較例1(液状エポキシ樹脂塗料)では2回塗りにもかかわらずいずれの試験でも防護が不十分な結果となってしまった。実施例1と比較例1の硫黄浸透度試験の結果を図3(a)(b)に示す。実施例1ではほぼ皆無であった硫黄を示す点が、比較例1では大量に視認することができ、比較例1では防食できない環境でも実施例1では十分に防食できることが確かめられた。
Figure 2025018646000002
1 鋳鉄管
11 挿し口
12 受口
13 直部
20、20a 防食層
21 モルタルライニング層
22 プライマ層
23 塗膜層

Claims (3)

  1. 鋳鉄管の内面側に、管内面表面から順に、ビニルエステル樹脂により形成されたプライマ層と、鱗片状ガラスを含有しないビニルエステル樹脂塗料により形成された塗膜層とを備える内面防食鋳鉄管。
  2. 鋳鉄管の内面側に、管内面表面から順に、モルタルライニング層と、ビニルエステル樹脂により形成されたプライマ層と、鱗片状ガラスを含有しないビニルエステル樹脂塗料により形成された塗膜層とを備える内面防食鋳鉄管。
  3. 前記塗膜層の厚みが100μm以上800μm以下である、請求項1又は2に記載の内面防食鋳鉄管。
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