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JP2025001332A - 搬送システム、及び巻取り巻出し装置 - Google Patents

搬送システム、及び巻取り巻出し装置 Download PDF

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JP2025001332A JP2023100851A JP2023100851A JP2025001332A JP 2025001332 A JP2025001332 A JP 2025001332A JP 2023100851 A JP2023100851 A JP 2023100851A JP 2023100851 A JP2023100851 A JP 2023100851A JP 2025001332 A JP2025001332 A JP 2025001332A
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純雄 菅原
慶和 菅原
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SK Machinery Co Ltd
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Abstract

Figure 2025001332000001
【課題】 線状体の巻取り巻出し機能と線状体の張力維持機能を一体に備える巻取り巻出し装置、及びこれを備える搬送システムを提供する。
【解決手段】 搬送システム用の巻取り巻出し装置であって、線状体を巻取り巻出しするドライブユニットと、前記線状体の張力を維持するためのテンションユニットと、を備え、前記テンションユニットにより、上方のスライドベース上に構成される前記ドライブユニットが、その下方のベースプレートに対して、前記線状体の張力が増加する方向に移動できる、巻取り巻出し装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、搬送システム、及びその巻取り巻出し装置に関する。
産業機械に於いて、ワークを搬送する装置は種々ある。代表的なものは、ベルトやラック・ピニオンを利用するものがあるが、ワイヤを利用する搬送システムもあり工場内で使用されている。
このワイヤを用いる搬送システムは、ワイヤが軽量でありながら強度が高いことから、以下のような長所がある。すなわち、高速搬送が可能であり、従来システムでは0.5~2m/sであるのに対して、3~10m/sの搬送にも適用し得る。また、長距離搬送が可能であり、従来システムでは0.2~10mであるのに対して、3~50mの搬送にも適用し得る。また、高荷重が可能であり、従来システムでは0.5~200kgであるのに対して、2~500kgの搬送にも適用し得る。また、ワイヤが軽いので従来システムに比べて10~30%の省エネになり得る。また、静粛性に優れており、ほとんど騒音を発生しない。
一方で、このワイヤを用いる搬送システムには、ワイヤの伸びによる張力の低下という問題が存在している。これは他の線状体を利用する場合、例えばベルトやチェーン等を用いる場合も発生するが、このために張力を調整する機構ないし装置が必要となる。特許文献1には、このような問題を解決するための定張力装置が提案されている。
特開2021-124198号公報
上記線状体の伸びによる張力の低下の問題、及び上記文献に記載の定張力装置について、以下、図13及び図14を参照して説明する。
図13及び図14に示すように、搬送システム9は、巻取り巻出し装置92と定張力装置99があり、ガイドレール912上の走行体911を、線状体であるワイヤ921で巻いたり、巻き出したりして前後に動作させる。走行体911は、ガイドレール912上を上下、左右方向に小さな隙間で移動するリニアベアリングに組付けられているので、荷重を支えながら精度良く移動する。このため、走行体911に荷重を乗せた状態でも高精度の状態で移動するので産業用搬送機としてある程度の地位が確保されている。
巻取り巻出し装置92は、モータ(一般的にはサーボモータ)925で巻取り巻出し用ロータ922を正確に回転し、ロータ922が左右方向に対し1回転でワイヤ1ピッチ分移動できるので、ワイヤ921を正確に巻取り巻出しする。
ワイヤ921は通常金属の細い素線(鉄、ステンレス)を縒って構成(49~133本)してあるので、製造当初は素線間に若干の隙間があるが、使用中の経時変化により隙間が詰まって素線間の隙間が密になり、このことがワイヤ921の長手方向の伸びにつながる。
このため、組付当初は、ワイヤ921が緊張状態にあっても、徐々に伸びて来て張力の減少が発生し、搬送装置として位置決め精度の低下につながる恐れがある。
上記文献に記載の定張力装置は、このような問題を解決するために開発されたものである。搬送システム9は、巻取り巻出し装置92だけでなく、このような自動的にワイヤ921の張力を維持する定張力装置99も組み付けてあるので、ワイヤ921の張力低下に起因される問題はほぼ解決されている。
しかしながら、上記定張力装置は、やや部品点数が多く、組付け時の調整にやや時間を要することもあって、コストが高いという問題点もある。
これを解決するための手段として、手動で張力を付加する手動式張力付加装置が開発され実用化されており、製造コストも安価である。
図15を参照して、この手動式張力付加装置について説明する。手動式張力付加装置90は、搬送システムの保全担当が、定期的にワイヤ921の張力を確認し、ワイヤ張力の低下を確認した時に、下記手順によりワイヤ張力の再調整を行う。
まず、プーリ901の4箇所のプーリ位置固定ボルト902を緩める。プーリ901は、支持体906の4箇所の長孔907の範囲内において位置調整可能になっている。次に、ワイヤ921の張力を確認しながら、ワイヤ921の張力が増加する方向(右回し)にブラケット905と当接しボルト904と螺合しているナット903を締めてゆき、ワイヤ921の張力を適正値に設定する。次に、プーリ位置固定ボルト902を締めて、張力調整を完了する。
以上のように、定張力装置及び手動式張力付加装置には、一長一短がある他、巻取り巻出し装置から相当離れた場所にあるという共通の問題がある。というのは、ワイヤのような線状体を用いる搬送システムは、一般的に長距離搬送のものが多く、巻取り巻出し装置と、定張力装置ないし手動式張力付加装置が数m~数十m離れている場合が多いからである。
このため、巻取り巻出し装置から近距離でワイヤの張力を調整できる装置ないし機構が望まれている。
本願発明は、上記課題の少なくとも一つを解決するためのものであり、線状体の巻取り巻出し機能と線状体の張力維持機能を一体に備える巻取り巻出し装置、及びこれを備える搬送システムを提供することを目的とする。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。上記課題の少なくとも一部を解決すべく、本発明の一態様に係る巻取り巻出し装置は、搬送システム用の巻取り巻出し装置であって、線状体を巻取り巻出しするドライブユニットと、前記線状体の張力を維持するためのテンションユニットと、を備え、前記テンションユニットにより、上方のスライドベース上に構成される前記ドライブユニットが、その下方のベースプレートに対して、前記線状体の張力が増加する方向に移動できる。
前記テンションユニットは、前記スライドベースと前記ベースプレートを接続するネジ機構を備え、前記ネジ機構のネジの回転により前記スライドベースが移動して前記線状体の張力が増加するよう調整されてもよい。
前記ネジ機構は、雄ネジ部材と、前記雄ネジ部材と螺合する雌ネジ部材を備え、前記雄ネジ部材は、前記ベースプレート側に取り付けられ、前記雌ネジ部材は前記スライドベース側に取り付けられてもよい。
前記テンションユニットは、前記スライドベースの移動を案内する直動案内機構を備え、前記直動案内機構は、移動部材が前記スライドベースの下面に固定され、レール部材が前記ベースプレートの上面に固定されてもよい。
前記テンションユニットは、前記ネジ機構を回転させるための駆動機構を備え、前記駆動機構は、前記線状体の張力の低下に応じるように前記ネジ機構を回転させてもよい。
前記テンションユニットは、前記駆動機構を作動させるためのカム部材を備え、前記カム部材は、前記ドライブユニットの駆動軸と同期して回転してもよい。
前記テンションユニットは、前記駆動軸と前記カム部材を連係させるための伝動部を備えてもよい。
前記伝動部は、マグネットギヤを含んで構成されてもよい。
前記ネジ機構は、雄ネジ部材と、前記雄ネジ部材と螺合する雌ネジ部材を備え、前記雌ネジ部材は、前記ベースプレートに固定される、前記雄ネジ部材を支える雄ネジ支持部材に一端面が当接してもよい。
上記課題の少なくとも一部を解決すべく、本発明の一態様に係る搬送システムは、上記巻取り巻出し装置を備える。
本発明によれば、線状体の巻取り巻出し機能と線状体の張力維持機能を一体に備える巻取り巻出し装置、及びこれを備える搬送システムを提供することができる。
本発明によれば、巻取り巻出し装置が線状体の巻取り巻出し機能と線状体の張力維持機能を一体的に備えて、構成部品の共通化を計ることが可能になり、部品コストの削減につながる。
本発明によれば、巻取り巻出し装置から離れた位置にあるシステムの他端は、調整要素がほぼ存在しないプーリのみとなり、保全作業者は巻取り巻出し装置のみの調整で済むので、調整のために長距離移動する労力が軽減される。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施形態1に係る搬送システムの一例を示す図で、(a)平面図、(b)正面図である。 実施形態1に係る巻取り巻出し装置の一例を示す立体外観図である。 図2の一部拡大図である。 実施形態1に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図である。 実施形態1に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図である。 テンションユニットの駆動機構の動作を説明するための図である。 実施形態1の変形例3に係る巻取り巻出し装置を説明するための図である。 実施形態2に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図である。 実施形態2に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図である。 実施形態2の変形例2に係る巻取り巻出し装置を説明するための図である。 実施形態3に係る巻取り巻出し装置の一例を示す外観図である。 実施形態3に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図である。 従来の搬送システムを説明するための図である。 従来の搬送システムを説明するための図である。 従来の手動式張力付加装置を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態の例について、図面を参照して説明する。なお、下記実施形態(変形例)において共通する構成要素については、前出の符号と同様な符号を付し説明を省略することがある。また、構成要素等の形状、位置関係等に言及する場合は、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る搬送システムの一例を示す図で、(a)平面図、(b)正面図である。なお、以下の各実施形態及びその変形例では、線状体の一例としてワイヤを用いる例を説明するが、本願発明は、これ以外の線状体、例えばベルトやチェーン等を用いる搬送システム及びその巻取り巻出し装置に適用されてもよい。
本実施形態の搬送システム1は、巻取り巻出し装置7と、プーリ8を含み、ワイヤ21が両者の間に張力をもって掛け回される。ワイヤ21は、巻取り巻出しをする部分以外では、ロータ(ドラム)22の外周面に巻き付けられる。ワーク(不図示)は、ワイヤ21に固定され牽引される走行体11に載せられて、走行体11がガイドレール12上を走行することで搬送される。
搬送システム1は、図示のように、システムの一端側に巻取り巻出し装置7が、他端側にプーリ8が相対して配置される。なお、本発明の趣旨に反しない限り、配置や方向等は異なってもよい。図示では、プーリ8が前端側に、巻取り巻出し装置7が後端側に配置されているが、巻取り巻出し装置7が前端側に、プーリ8が後端側に配置されてもよい。図示では、巻取り巻出し装置7において、モータ25が右端側に設けられているが、左端側に設けられ、巻取り巻出し装置7の装置全体が図示と左右対称に構成されてもよい。
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、水平に配置される平板状のベースプレート70上に構成される。ベースプレート70は、図示の本体プレート13の一部が兼ねてもよいし、後述の図2のように別途構成されるものが本体プレート13に固定されてもよい。
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、図示のように、ワイヤ21を巻取り巻出しするドライブユニット2と、ワイヤ21の張力を維持するためのテンションユニット3を備える。ドライブユニット2は、スライドベース20上に構成され、テンションユニット3により、スライドベース20とともに、下方のベースプレート70に対して、ワイヤ21の張力が増加する方向(図示では矢印F方向)に移動できる。言い換えれば、巻取り巻出し装置7は、上下2層構造を有し、上部のドライブユニット2が、ワイヤ張力が増加する方向に相対的に移動できる。
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、このように、ワイヤ21を巻取り巻出しする(駆動する)ドライブユニット2と、ワイヤ21の張力を維持するためのテンションユニット3を一体的に備えるため、構成部品の共通化が図れるようになり、部品コストの削減につながる。また、これにより、プーリ8を、図示のように、取付ブラケットを用いてガイドレール12のフレーム14に取り付けるだけの簡素な構成とすることができる。
本実施形態によれば、巻取り巻出し装置7から離れたシステムの他端は調整要素がほぼ存在しないプーリ8のみとなり、保全作業者は巻取り巻出し装置のみの調整で済むので、調整のために長距離移動する労力が軽減される。
図2は、実施形態1に係る巻取り巻出し装置の一例を示す立体外観図で、図1の後方左側から観察するものである。図中のXは前後方向(-Xが前方、+Xが後方)、Yは上下方向(鉛直方向)(+Yが上方、-Yが下方)、Zは左右方向(横方向)(-Zが左方、+Zが右方)を示す(以下、各図において同じ)。
巻取り巻出し装置7におけるドライブユニット2は、ロータ22がその軸方向中心部にナット(例えば、スプラインナット)が設けられ、対応する駆動軸(例えば、スプライン軸)23と一体に回転し且つ駆動軸23に対し相対的に平行移動するようになっている。駆動軸23は、カップリング24を介してモータ(例えば、サーボモータ)25に接続される。ドライブユニット2は、詳細な説明を省略するが、ロータ22が一回転すると駆動軸23に沿ってワイヤ21の一巻付けピッチ分平行移動するように送りネジ機構を備える。ドライブユニット2の構成は、特に限定されず、公知技術が適宜用いられる。
ドライブユニット2は、上記構成を支持する支持体として、全体を支持する平板状のスライドベース20と、スライドベース20に垂直に固定されるメインプレート261、中間プレート262、モータプレート263を有する。駆動軸23は、一端がベアリングを介してメインプレート261に取り付けられ、他端がベアリングを介して中間プレート262に取り付けられる。モータ25は、モータプレート263に取り付けられる。このように、ドライブユニット2は、スライドベース20上に構成(構築)される。以下、スライドベース20以上の空間を「上部空間」ともいう。
巻取り巻出し装置7におけるテンションユニット3は、スライドベース20と共にドライブユニット2を移動させるための駆動部4と、移動を案内するための案内部5と、駆動軸23と駆動部4を連係させるための伝動部6と、を備える。
テンションユニット3の駆動部4及び案内部5は、スライドベース20とベースプレート70の間に配置される。以下、スライドベース20とベースプレート70の間の空間を「下部空間」ともいう。
駆動部4は、スライドベース20とベースプレート70を接続するネジ機構41を備える。ネジ機構41は、ベースプレート70側に設置される外周面にネジ山を有する雄ネジ部材411と、これと螺合する、スライドベース20側に設置される内周面にネジ山を有する雌ネジ部材412を有する。
雄ネジ部材411は、ベースプレート70の上面に、長手方向が前後方向に沿うように上面と所定間隔を置いて固定される。雌ネジ部材412は、ベアリングを介して移動ブラケット416に取り付けられる。移動ブラケット416は、スライドベース20の後端近辺(後端を含む)に固定される。言い換えれば、雄ネジ部材411はベースプレート70側に取り付けられ、雌ネジ部材412はスライドベース20側に取り付けられる。
巻取り巻出し装置7は、このように、下部空間に配置される、スライドベース20とベースプレート70を接続するネジ機構41のネジの回転により、スライドベース20がベースプレート70に対して移動し、ワイヤ張力が増加するよう調整される。駆動部4のその他の構成は、後述する。
案内部5は、直動案内機構により構成され、ベースプレート70の上面に固定されるレール部材51と、スライドベース20の下面に固定され、レール部材51に沿って摺動する移動部材52を有する。レール部材51は、前後方向に延びる(ワイヤ21の延伸方向に一致する)ように固定される。レール部材51と移動部材52は、、図示のように、ネジ機構41の両側方にこれを挟んで並列に2対設けられる。レール部材51と移動部材52は、1対設けられてもよい。
巻取り巻出し装置7は、このように、案内部5を備えることで、スライドベース20とベースプレート70の接続をより安定化し、ドライブユニット2の滑らかな直線移動を可能にする。レール部材51及び移動部材52は、下部空間が、駆動部4を収容可能な空間となるように構成される。
伝動部6は、駆動軸23と駆動部4、図示例では後述のカム部材43を連係させる部分である。伝動部6は、非接触式ギヤであるマグネットギヤを含んで構成される。マグネットギヤは、磁石の吸引・反発を利用して非接触で動力を伝達するため、ギヤ同士の接触、摩耗による粉塵がなく、クリーンルーム等における使用にも好適できる。伝動部6は、回転体の外周の歯の噛み合いによって動力を伝達する接触式ギヤや伝動ベルト等が用いられてもよい。
伝動部6は、一例として、マグネットギヤA、マグネットギヤB及びマグネットギヤCと、これらを連係する伝動軸61、62及び63を含んで構成される。
図3は、図2の一部拡大図である。以下、伝動部6の配置の一例を詳細に説明する。
第1伝動軸61は、縦にやや後方に傾斜するように、中間部が軸受部材611を用いてメインプレート261に回転可能に取り付けられる。第2伝動軸62は、第1伝動軸61の下端部と対応する位置において、左右に水平に、中間部が軸受部材621を用いてスライドベース20の後端近辺に回転可能に取り付けられる。第3伝動軸63は、第2伝動軸62の右端部と対応する位置に、前後に水平に、前端部が軸受部材631を用いてスライドベース20の下面に回転可能に取り付けられる(後述の図5(a)を参照)。
マグネットギヤAは、所定のエアギャップとなるように、吸引・反発する1対のギヤのうちの一方のギヤA1が駆動軸23のメインプレート261に支持されている一端部またはこれに連なる軸部に嵌着され、他方のギヤA2が第1伝動軸61の上端部に嵌着される。マグネットギヤBは、所定のエアギャップとなるように、吸引・反発する1対のギヤのうちの一方のギヤB1が第1伝動軸61の下端部に嵌着され、他方のギヤB2が第2伝動軸62の左端部に嵌着される。マグネットギヤCは、所定のエアギャップとなるように、吸引・反発する1対のギヤのうちの一方のギヤC1が第2伝動軸62の右端部に嵌着され、他方のギヤC2が第3伝動軸63のやや後端部寄りに嵌着される(後述の図5(a)を参照)。上記マグネットギヤは、それぞれが嵌着される軸部と一体に回転する。
巻取り巻出し装置7は、このようにして、伝動部6を介して、上部空間の駆動軸23のトルクが下部空間のカム部材43が嵌着される第3伝動軸63に伝達される。言い換えれば、モータ25、駆動軸23、マグネットギヤA、マグネットギヤB、マグネットギヤC、カム部材43の順に動力が伝達される伝達経路が形成され、これによりカム部材43が駆動軸23と同期して回転するようになる。
図4及び図5は、実施形態1に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図で、図4は後方(背面側)から観察する一部を切り欠いて内部構成を示す概要図、図5は正面側から観察する(a)正面の一部を切り欠いて図4のPP断面と共に示す概要図、(b)正面の一部を切り欠いて図4のQQ断面と共に示す概要図である。以下、テンションユニット3の自動的にワイヤ張力を調整する構成について、駆動部4の構成を中心に一例を詳細に説明する。
駆動部4は、上記ネジ機構41と、ネジ機構41を回転させるための駆動機構42と、駆動機構42を作動させるためのカム部材43とを備える。駆動部4は、下部空間Eに配置され、左右方向では、案内部5の一対の直動案内機構の間に配置される。なお、ドライブユニット2は、図示のように上部空間Dに配置されている。
図4及び5(a)に示すように、カム部材43は、第3伝動軸63に取り付けられ、駆動軸23と同期して回転する。カム部材43は、外周面がカムになっており、偏心量eを有する。なお、カム部材43は、一例であり、本発明の趣旨に反しない限り、他の構成でもよい。
図4及び図5(b)に示すように、駆動機構42は、揺動アーム421と、一方向クラッチ422と、カムフォロア423と、バネ424とを有する。なお、図示は一例であり、本発明の趣旨に反しない限り、他の構成でもよい。
揺動アーム421は、円環形状の円環部と、円環部の両側方で直線状に延びる一対の棒状部とを有する。揺動アーム421は、円環部が一方向クラッチ422を介してネジ機構41の雌ネジ部材412の外周に嵌められる。
カム部材43と対応するカムフォロア423は、揺動アーム421の一方の棒状部の端部に取り付けられる。カムフォロア423は、ここでは、カム部材43の上方において外周面がカム部材43の外周面と当接するようになっている。
バネ424は、下端部が揺動アーム421の他方の棒状部の端部に取付部材を用いて掛けられ、上端部がスライドベース20の後端に取付部材を用いて掛けられる。バネ424は、両者の間に引張状態で掛け渡され、これにより、揺動アーム421における反対側のカムフォロア423は、上方からカム部材43に当接するように押し付けられる(下方向に付勢される)。
図5(b)に示すように、雄ネジ部材411は、両端部が雄ネジ支持部材414、415を用いてベースプレート70の上面から所定の高さまで水平に持ち上げられ、支えられる。雄ネジ部材411は、両端部が雄ネジ支持部材414、415にボルト等で固定される。
雌ネジ部材412は、略円筒状に形成され、一端部の内周面に雄ネジ部材411と対応する雌ネジ山を有し、この雌ネジ部と対応する外周面に揺動アーム421の円環部が一方向クラッチ422を介して外嵌される。雌ネジ部材412の内周面にネジ山を有しない他端部は、ベアリング413を介してスライドベース20から下方に延びる移動ブラケット416の前後方向に貫通する孔部に取り付けられる。
駆動部4は、このように構成することで、ワイヤ21の張力が所定値を下回ったときに、駆動機構42がネジ機構41を回転させ、ワイヤ21の張力を増加する動作(張力増加動作)が行われる。以下、詳細に説明する。
図6は、テンションユニットの駆動機構の動作を説明するための図で、後方(背面側)から観察するものである。
ネジ機構41は、ここでは右ネジに構成され、一方向クラッチ422は、ここでは左回転時にトルクを伝え、右回転時にはトルクを遮断するようになっている。また、前述のように、カム部材43は偏心量eを有し、カムフォロア423はカム部材43の上方でこれと当接している。
図6(a)に示すように、駆動軸23と同期して第3伝動軸63が回転すると、カム部材43がともに回転し、中心からの距離が長い外周面部分によって、カムフォロア423が押し上げられる。すると、揺動アーム421は円環部を支点として、バネ424がかかっている他端部がその引張力に抗して下がる。カム部材43の回転が進み、中心からの距離が短い外周面部分になると、カムフォロア423を押し上げる力がなくなり、揺動アーム421の他端部はバネ424によって上方に引っ張られる。このように、カム部材43の回転により、揺動アーム421が揺動し、バネ424が伸縮する。
すなわち、バネ424は、適正なワイヤ張力を維持するのに十分な引張力を有する。このため、ワイヤ21が緩んでいる場合、揺動アーム421では、カム部材43の中心からの距離が短い外周面部分になると、バネ424の引張力がワイヤ張力に勝って、バネ424がかかっている他端部が引き上げられる。これによって、揺動アーム421が環状部を中心に左方向に偏心量e分(回転角θ)回転する。なお、「ワイヤ張力に勝って」とは、直接的にはワイヤ張力によるネジ機構41の回転トルクより大きいことを指すが、ここではエネルギー損失を含めて「ワイヤ張力に勝って」というものとする。
揺動アーム421の回転のトルクは、一方向クラッチ422を介して内部のネジ機構41に伝えられる。ここでは、一方向クラッチ422が、左回転時にのみトルクを伝えるため、揺動アーム421の左方向の回転のトルクのみが内部のネジ機構41に伝わる。
図5(b)に示すように、揺動アーム421の左回転のトルクが内部のネジ機構41に伝わると、雌ネジ部材412が、雄ネジ部材411の外周で回転し後方に進む(F方向に移動する)。そうすると、ベアリング413を介して篏合している移動ブラケット416が回転しないものの共に後方に進み、移動ブラケット416が固定されているスライドベース20と共にドライブユニット2全体が後方に進む。これにより、プーリ8との間の距離が長くなり、ワイヤ21の張力が増加する。
図6(b)に示すように、ワイヤ21の張力がネジ機構41の回転に伴って少しずつ増加し適切なものになると、張力を増す動作が停止する。より具体的には、上記張力増加動作が繰り返されると、ワイヤ21の張力が少しずつ増加して、ネジ機構41の軸方向の応力が高くなり、ついにはバネ424の引張力で揺動アーム421の他端部を引き上げられなくなる。この状態では、図示のように、バネ424が伸び、カムフォロア423がカム部材43から一番遠い所で停止し、揺動アーム421の揺動が停止する。
しかし、ワイヤ21が使用によって伸びると、ワイヤ張力が低下し、それに伴ってネジ機構41の軸方向の応力が低下し、この結果、再びバネ424の引張力によって揺動アーム421の端部を引き上げられるようになり、上記張力増加動作が行われるようになる。
このように、本実施形態によれば、ワイヤ張力が低下すると、自動的にワイヤ張力増加動作が行われる。言い換えれば、駆動機構42は、ワイヤ張力の低下に応じるようにネジ機構41を回転させる。なお、バネ424は、引張力がワイヤ21の好ましい張力になるように適切なバネ定数のものが選定される。
なお、ドライブユニット2の移動に伴って、モータ25に接続されている電源ケーブルも移動しその分固定部から離れるが、想定される移動量は概ね100mm程度以下で、移動速度も非常に遅いので、長さに少しだけ余裕を持たせておけばよく、特別に耐久性の高い電源ケーブルを使用する必要もない。
カム部材43は、図示では、モータ25の両方向回転に伴い、左右両方向に回転する構成である。カム部材43は、左方向にのみ回転するように構成されてもよい。例えば、カム部材43は、不図示の一方向クラッチを介して第3伝動軸63に嵌められ、左方向にのみ回転するようになっている。このように構成することで、右回転するカム部材43による、カムフォロア423及び揺動アーム421の一方の棒状部に対する押し付け方向の負荷を回避することができる。
なお、上記は一例に過ぎず、本発明は、これに限定されない。以下の変形例、さらに同様な効果を奏する他の構成でもよい。
<実施形態1の変形例1>
本例の巻取り巻出し装置7は、図示しないが、上記実施形態1と異なり、ネジ機構41が左ネジに構成される。
本例の巻取り巻出し装置7は、このように構成されることで、上記実施形態1と反対方向の前方にドライブユニット2が直線移動してワイヤ張力の増加調整が行われる。これにより、搬送システムにおいて巻取り巻出し装置7が前方、プーリ8が後方に配置される場合も対応できる。
<実施形態1の変形例2>
本例の巻取り巻出し装置7は、図示しないが、上記実施形態1と同様に、ネジ機構41が右ネジに構成される。
一方、本例の駆動機構42は、一方向クラッチ422が、右回転時にトルクを伝え、左回転時にはトルクを遮断するように設定される。
また、本例の駆動機構42は、揺動アーム421が、一方の棒状部の端部に取り付けられるカムフォロア423が、カム部材43の下方に配置される。バネ424は、上端部が揺動アーム421の他方の棒状部の端部に掛けられ、下端部がスライドベース20から下方に延びる取付部材に掛けられる。バネ424は引張状態で掛け渡され、揺動アーム421のカムフォロア423は、本例では、下方からカム部材43に当接するように押し付けられる(上方向に付勢される)。
本例の巻取り巻出し装置7は、このように構成することで、全体の構造を大きく変更することなく、上記実施形態1と反対方向の前方にドライブユニット2を直線移動させてワイヤ張力の増加調整を行うことができる。これにより、搬送システムにおいて巻取り巻出し装置7が前方、プーリ8が後方に配置される場合も対応できる。
<実施形態1の変形例3>
図7は実施形態1の変形例3に係る巻取り巻出し装置を説明するための図で、正面の一部を切り欠いて図4のQQ断面に相当する部分と共に示す概要図である。
本例の巻取り巻出し装置7は、主にネジ機構41の配置位置が上記実施形態1と異なる。
すなわち、本例のネジ機構41の移動ブラケット416は、スライドベース20の下面の前後方向の中央部付近に(中央部を含む)固定される。これにより、移動ブラケット416に取り付けられる雌ネジ部材412、及び雌ネジ部材412の外周に一方向クラッチ422を介して嵌められる揺動アーム421等の配置位置も対応して中央部付近に変更される。また、雄ネジ部材411は、上記より長く形成される。
本例の巻取り巻出し装置7は、このように構成されることで、ドライブユニット2の直線移動の向き、本例では前方向き・後方向きを簡単に切り替えられる。これにより、さらに、多様な搬送システムに対応しやすくなる。
言い換えれば、ドライブユニット2を後方に移動させてワイヤ張力を増加させる場合は、駆動部4は、上記実施形態1と同様にして、張力増加動作を行うことができる。一方、ドライブユニット2を前方に移動させてワイヤ張力を増加させる場合は、上記実施形態1の変形例2と同様に、駆動機構42、より具体的には、一方向クラッチ422、カムフォロア423、バネ424を設置(設定)すればよい。
<実施形態1のその他の変形例>
図示及び詳細な説明を省略するが、上記実施形態1及びその変形例1、2、3は、上記と前後線対称に構成されてもよい。
<実施形態2>
図8及び図9は、実施形態2に係る巻取り巻出し装置の内部構成を説明するための図で、図8は後方(背面側)から観察する一部を切り欠いて内部構成を示す概要図、図9は、(a)正面図、(b)正面の一部を切り欠いて図8のQQ断面と共に示す概要図である。本実施形態は、ワイヤの張力維持が手動で行われる点が、上記実施形態及びその変形例と異なる。以下、上記実施形態及び変形例と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の巻取り巻出し装置7におけるドライブユニット2は、上記実施形態1と同様な構成を有し、上記実施形態1と同様にスライドベース20上に構成される。言い換えれば、ドライブユニット2は、上記実施形態1と同様に、上部空間Dに配置される。
本実施形態の巻取り巻出し装置7におけるテンションユニット3は、スライドベース20と共にドライブユニット2を移動させるための駆動部4と、移動を案内するための案内部5と、を備える。駆動部4及び案内部5は、スライドベース20とベースプレート70の間の下部空間Eに配置される。
駆動部4は、スライドベース20とベースプレート70を接続するネジ機構44を備える。ネジ機構44は、ベースプレート70側に設置される外周面にネジ山を有する雄ネジ部材441と、これと螺合する、内周面にネジ山を有する調整雌ネジ部材442とを有する。
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、ネジ機構44のネジの回転により、スライドベース20がベースプレート70に対して移動し、ワイヤ21の張力が増加するよう調整される。
案内部5は、上記実施形態1と同様に構成される。案内部5の直動案内機構のレール部材51及び移動部材52は、図示のように、ネジ機構44の両側方にこれを挟んで並列に2対設けられる。レール部材51及び移動部材52は、1対設けられてもよい。
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、案内部5を備えることで、スライドベース20とベースプレート70の接続をより安定化し、ドライブユニット2の滑らかな直線移動を可能にする。レール部材51及び移動部材52は、下部空間が、駆動部4を配置可能な空間となるように構成される。
以下、図9(b)を参照して、本実施形態のネジ機構44について、詳細に説明する。
ネジ機構44は、雄ネジ部材441が、ネジ部の一端部に頭部を有する。雄ネジ部材441は、例えば、ボルトで構成される。雄ネジ部材441と螺合する調整雌ネジ部材442は、例えば、ナットで構成される。
雄ネジ部材441は、長手方向が前後方向に沿うようにベースプレート70の上面から所定の高さまで水平に持ち上げられ、支えられる。雄ネジ部材441は、移動ブラケット443及び雄ネジ支持部材444により支持される。
移動ブラケット443は、スライドベース20の後端近辺に固定される。移動ブラケット443は、雄ネジ部材441を取付けるための、前後方向に貫通し内周面にネジ山を有する取付孔を有する。
雄ネジ支持部材444は、ベースプレート70の上面に固定される。雄ネジ支持部材444は、雄ネジ部材441を挿通させるための、前後方向に貫通する貫通孔を有する。雄ネジ支持部材444の貫通孔は、雄ネジ部材441の外周よりやや大きく、内周面にネジ山を有しない。
調整雌ネジ部材442は、雄ネジ支持部材444に一端面が当接するように配置される。
ネジ機構44は、さらに移動ブラケット443と一端面が当接して雄ネジ部材441を固定するための固定雌ネジ部材445を有する。固定雌ネジ部材445は、例えば、ナットで構成される。
雄ネジ部材441は、先端部側が順に調整雌ネジ部材442、雄ネジ支持部材444、固定雌ネジ部材445及び移動ブラケット443を挿通し、取付孔及び雌ネジ部材とは螺合するようになっている。ネジ機構44は、組付当初の初期状態では、ワイヤ21の張力が所定値となるように締め付けられる。
本実施形態では、搬送システムの保全担当が、定期的にワイヤ21の張力を確認し、ワイヤ21の張力の低下を確認したときに、手動で、下記手順によりワイヤ21の張力増加作業を行う。すなわち、ワイヤ21の張力を確認しながら、調整雌ネジ部材442を右回転で締めてゆき、張力を適正値に設定する。
言い換えれば、本実施形態では、移動ブラケット443が固定されているドライブユニット2を雄ネジ支持部材444に寄せ付けるようにして、ドライブユニット2を後方(F方向)に移動させ、ワイヤ21の張力を増加させる。
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、このように、ワイヤ21を巻取り巻出しするドライブユニット2と、ワイヤ21の張力を維持するためのテンションユニット3を一体的に備えるため、構成部品の共通化が図れるようになり、部品コストの削減につながる。また、これにより、プーリ8を、取付ブラケットを用いてガイドレール12のフレーム14に取り付けるだけの簡素な構成とすることができる。
本実施形態によれば、巻取り巻出し装置7から離れたシステムの他端は調整要素がほぼ存在しないプーリ8のみとなり、保全作業者は巻取り巻出し装置のみの調整で済むので、調整のために長距離移動する労力が軽減される。
本実施形態によれば、調整作業が従来の手動式張力調整装置よりも簡素化し、調整の労力がさらに軽減される。
なお、上記は一例に過ぎず、本発明は、これに限定されない。以下の変形例、さらに同様な効果を奏する他の構成でもよい。
<実施形態2の変形例1>
本例の巻取り巻出し装置7は、図示しないが、上記実施形態2と異なり、ネジ機構44が左ネジに構成される。
本例の巻取り巻出し装置7は、このように構成されることで、上記実施形態2と反対方向の前方にドライブユニット2を直線移動させてワイヤ張力の増加調整を行うことができる。これにより、搬送システムにおいて巻取り巻出し装置7が前方、プーリ8が後方に配置される場合も対応できる。
<実施形態2の変形例2>
図10は実施形態2の変形例2に係る巻取り巻出し装置を説明するための図で、正面の一部を切り欠いて図8のQQ断面に相当する部分と共に示す概要図である。
本例の巻取り巻出し装置7は、主にネジ機構44の配置位置が上記実施形態2と異なる。すなわち、移動ブラケット443は、ここでは、スライドベース20の下面の前後方向の中央部付近に(中央部を含む)固定される。
本例の巻取り巻出し装置7は、このように構成されることで、ドライブユニット2の直線移動の向き、本例では前方向き・後方向きを簡単に切り替えられる。これにより、さらに、多様な搬送システムに対応しやすくなる。
言い換えれば、ドライブユニット2を後方に移動させてワイヤ張力を増加させる場合は、駆動部4は、上記実施形態2と同様にして、張力増加を行うことができる。
一方、ドライブユニット2を前方に移動させてワイヤ張力を増加させる場合は、以下のように調整することができる。すなわち、ワイヤ21の張力を確認しながら、調整雌ネジ部材442を左回転で緩めてゆき、張力を適正値に設定する。
<実施形態2のその他の変形例>
図示及び詳細な説明を省略するが、上記実施形態2及びその変形例1、2は、上記と前後線対称に構成されてもよい。
<実施形態3>
図11及び図12は、実施形態3に係る巻取り巻出し装置を説明するための図で、図11は一例を示す正面図、図12は図11のSS断面を示す図である。
本実施形態の搬送システム1は、巻取り巻出し装置7と、プーリ8を含み、ワイヤ21が両者の間に張力をもって掛け回される点は、上記実施形態1、2及びその変形例と同様であるが、搬送システムにおける巻取り巻出し装置7の設置角度がこれらと異なる。すなわち、上記実施形態1、2及びその変形例では、巻取り巻出し装置7が、ワイヤ21の延伸方向と直交するように、駆動軸23が左右方向(Z方向)に延びるように設置されるが、本実施形態では、図示のように駆動軸23が前後方向(X方向)に延びている。
言い換えれば、上記実施形態1、2及びその変形例では、駆動軸23に対して直角方向にワイヤ21を巻き取り、巻き出しているに対して、本実施形態の巻取り巻出し装置7は、シーブ27を用いてワイヤ21の巻取り巻き出しする方向を、駆動軸23に対して平行になるよう変換している。以下、上記実施形態1、2及びその変形例と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の巻取り巻出し装置7におけるドライブユニット2は、1対のシーブ27を用いて、ワイヤ21を巻取り巻出しする方向を、駆動軸27に平行に変換している。1対のシーブ27は、ドライブユニット2の他の構成と同様にスライドベース20上に構成され、上部空間Dに配置される。シーブ27は、図示のようにロータ22の下方に設置されてもよいし、図示しないがロータ22の上方に設置されてもよい。一例として、図示のように、1対のシーブ27は、スライドベース20の上面に支持部材や取付部材を用いて回転可能に取り付けられる。
本実施形態の巻取り巻出し装置7におけるテンションユニット3は、スライドベース20と共にドライブユニット2を移動させるための駆動部4と、移動を案内するための案内部5と、駆動軸23と駆動部4を連係させるための伝動部6と、を備える。駆動部4及び案内部5は、スライドベース20とベースプレート70の間の下部空間Eに配置される。伝動部6は、上記実施形態1及びその変形例を参照するものとし、ここでは、図示及び詳細な説明を省略する。
駆動部4は、スライドベース20とベースプレート70を接続するネジ機構41を備える。ネジ機構41は、上記実施形態1及びその変形例と同様に、ベースプレート70側に設置される外周面にネジ山を有する雄ネジ部材411と、これと螺合する、スライドベース20側に設置される内周面にネジ山を有する雌ネジ部材412を有する。ネジ機構41は、ここでは詳細な図示及び説明を省略するが、雄ネジ部材411がベースプレート70の上面に、長手方向が前後方向に沿うように上面と所定間隔を置いて固定され、雌ネジ部材412がベアリングを介して移動ブラケット416に取り付けられる。移動ブラケット416は、スライドベース20に固定される。
巻取り巻出し装置7は、このように、下部空間に配置される、スライドベース20とベースプレート70を接続するネジ機構41のネジの回転により、スライドベース20がベースプレート70に対して移動し、ワイヤ張力が増加するよう調整される。
駆動部4は、上記実施形態1及びその変形例と同様に、さらに、ワイヤ21の張力が所定値を下回ったときに、ネジ機構41を回転させる駆動機構42と、駆動機構42を作動させるためのカム部材43とを備える。これにより、上記実施形態1及びその変形例と同様に、ワイヤ21の張力増加動作が自動的に行われる。詳細は上記実施形態1及びその変形例を参照するものとし、ここでは、図示及び詳細な説明を省略する。
巻取り巻出し装置7は、搬送システムの後方に配置される場合は、図示例のように、ドライブユニット2が後方に相対的に移動して、ワイヤ張力が増加するよう調整される。巻取り巻出し装置7は、上記実施形態1及びその変形例と同様に、前方に配置される場合は、ドライブユニット2が前方に移動してワイヤ張力が増加するよう構成されてもよい。
案内部5は、直動案内機構により構成され、ベースプレート70の上面に固定されるレール部材51と、スライドベース20の下面に固定され、レール部材51に沿って摺動する移動部材52を有する。レール部材51は、前後方向に延びる(ワイヤ21の延伸方向に一致する)ように固定される。レール部材51と移動部材52は、図示のように、ネジ機構41の両側方にこれを挟んで並列に2対設けられる。レール部材51と移動部材52は、1対設けられてもよい。1対の直動案内機構うちの、移動部材52は、上記実施形態1のように1つ備えられてもよいし、2つ以上(図示では2つ)備えられてもよい。言い換えれば、本願では、移動部材52の数は適宜設定し得る。
巻取り巻出し装置7は、このように、案内部5を備えることで、スライドベース20とベースプレート70の接続をより安定化し、ドライブユニット2の滑らかな直線移動を可能にする。レール部材51及び移動部材52は、下部空間が、駆動部4を収容可能な空間となるように構成される。
本実施形態によっても、上記実施形態1及びその変形例と同様な効果が得られる。
<実施形態4>
本実施形態の巻取り巻出し装置7は、図示しないが、ワイヤ21の張力維持が手動で行われる点が、上記実施形態3と異なる。以下、上記実施形態3と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の巻取り巻出し装置7におけるドライブユニット2は、上記実施形態3と同様な構成を有する。すなわち、上記実施形態3と同様に、1対のシーブ27を用いてワイヤ21の巻取り巻き出しする方向を、駆動軸23に対して平行となるよう変換し、同様にシーブ27を含む各構成部がスライドベース20上に構成(構築)される。
本実施形態の巻取り巻出し装置7におけるテンションユニット3は、スライドベース20と共にドライブユニット2を移動させるための駆動部4と、移動を案内するための案内部5と、を備える。駆動部4及び案内部5は、スライドベース20とベースプレート70の間の下部空間Eに配置される。
案内部5は、上記実施形態3と同様に構成される。案内部5は、下部空間が、駆動部4を配置可能な空間となるように構成される。案内部5により、スライドベース20とベースプレート70の接続がより安定化し、ドライブユニット2の滑らかな直線移動を可能にする。
駆動部4は、ここでは、上記実施形態2及びその変形例と同様に構成される。すなわち、スライドベース20とベースプレート70を接続するネジ機構44を備え、ネジ機構44のネジの回転により、スライドベース20がベースプレート70に対して移動し、ワイヤ21の張力が増加するよう調整される。
より具体的には、ネジ機構44は、ベースプレート70側に設置される外周面にネジ山を有する雄ネジ部材441と、これと螺合する内周面にネジ山を有する調整雌ネジ部材442とを有する。雄ネジ部材441は、スライドベース20に固定される移動ブラケット443及びベースプレート70の上面に固定される雄ネジ支持部材444により、長手方向が前後方向に沿うようにベースプレート70の上面から所定の高さまで水平に持ち上げられ、支えられる。
調整雌ネジ部材442は、雄ネジ支持部材444に一端面が当接するように配置される。
ネジ機構44は、さらに移動ブラケット443と一端面が当接して雄ネジ部材441を固定するための固定雌ネジ部材445を有する。
ネジ機構44は、上記実施形態2及びその変形例と同様に組付けられ、組付当初の初期状態では、ワイヤ21の張力が所定値となるように締め付けられる。
本実施形態では、搬送システムの保全担当が、定期的にワイヤ21の張力を確認し、ワイヤ21の張力の低下を確認したときに、ワイヤ21の張力増加作業を行う。ここでは、巻取り巻出し装置7は、搬送システムの後方に配置される場合は、ベースプレート70に対してドライブユニット2が後方に相対的に移動するようにしてワイヤ張力が調整される(図11を参照)。具体的な張力調整作業は、上記実施形態2及びその変形例と同様であり、ここでは、詳細な説明を省略する。
巻取り巻出し装置7は、前方に配置される場合は、上記実施形態2及びその変形例と同様に、ドライブユニット2を前方に移動させてワイヤ張力が増加するよう構成されてもよい。
本実施形態によっても、上記実施形態2及びその変形例と同様な効果が得られる。
以上、線状体としてワイヤ21を用いる搬送システム1に本願発明を適用する実施形態及び変形例を説明したが、本願発明は、他の搬送システムに適用されてもよいことは言うまでもない。
例えば、前述のように、本願発明に係る巻取り巻出し装置の原理は、ワイヤを用いる場合に限らず、輪状のベルト、タイミングベルトやチェーンなど他の線状の動力伝達手段を利用する装置やシステムにも適用することができる。その際に、ドライブユニット2やプーリ8は、用いる線状体に合わせて、適宜な構成とすることができる。例えば、ベルト又はチェーンの場合は、上記各実施形態及びその変形例で図示し説明したロータ22の代わりに、駆動軸23にベルト用プーリ又はチェーン用スプロケットを組み付けて、これにより線状体を巻き取り、巻き出しすればよい。プーリ8も同様に適宜変更されてもよいことは言うまでもない。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、これらは本発明の一例に過ぎず、本発明はこれらに限定されない。本発明には、以上の各実施形態やその変形例を組み合わせた形態や、さらに様々な変形例が含まれる。請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1…搬送システム、2…ドライブユニット、20…スライドベース、21…ワイヤ、22…ロータ、23…駆動軸、24…カップリング、25…モータ、3…テンションユニット、4…駆動部、41…ネジ機構、411…雄ネジ部材、412…雌ネジ部材、413…ベアリング、416…移動ブラケット、42…駆動機構、421…揺動アーム、422…一方向クラッチ、423…カムフォロア、424…バネ、43…カム部材、44…ネジ機構、441…雄ネジ部材、442…調整雌ネジ部材、443…移動ブラケット、444…雄ネジ支持部材、5…案内部、51…レール部材、52…移動部材、6…伝動部、A,B,C…マグネットギヤ、7…巻取り巻出し装置、70…ベースプレート、8…プーリ。

Claims (10)

  1. 搬送システム用の巻取り巻出し装置であって、
    線状体を巻取り巻出しするドライブユニットと、
    前記線状体の張力を維持するためのテンションユニットと、を備え、
    前記テンションユニットにより、上方のスライドベース上に構成される前記ドライブユニットが、その下方のベースプレートに対して、前記線状体の張力が増加する方向に移動できる
    ことを特徴とする、巻取り巻出し装置。
  2. 前記テンションユニットは、前記スライドベースと前記ベースプレートを接続するネジ機構を備え、
    前記ネジ機構のネジの回転により前記スライドベースが移動して前記線状体の張力が増加するよう調整される
    ことを特徴とする、請求項1に記載の巻取り巻出し装置。
  3. 前記ネジ機構は、雄ネジ部材と、前記雄ネジ部材と螺合する雌ネジ部材を備え、
    前記雄ネジ部材は、前記ベースプレート側に取り付けられ、前記雌ネジ部材は前記スライドベース側に取り付けられる
    ことを特徴とする、請求項2に記載の巻取り巻出し装置。
  4. 前記テンションユニットは、前記スライドベースの移動を案内する直動案内機構を備え、
    前記直動案内機構は、移動部材が前記スライドベースの下面に固定され、レール部材が前記ベースプレートの上面に固定される
    ことを特徴とする、請求項1また2に記載の巻取り巻出し装置。
  5. 前記テンションユニットは、前記ネジ機構を回転させるための駆動機構を備え、
    前記駆動機構は、前記線状体の張力の低下に応じるように前記ネジ機構を回転させる
    ことを特徴とする、請求項2に記載の巻取り巻出し装置。
  6. 前記テンションユニットは、前記駆動機構を作動させるためのカム部材を備え、
    前記カム部材は、前記ドライブユニットの駆動軸と同期して回転する
    ことを特徴とする、請求項5に記載の巻取り巻出し装置。
  7. 前記テンションユニットは、前記駆動軸と前記カム部材を連係させるための伝動部を備える
    ことを特徴とする、請求項6に記載の巻取り巻出し装置。
  8. 前記伝動部は、マグネットギヤを含んで構成される
    ことを特徴とする、請求項7に記載の巻取り巻出し装置。
  9. 前記ネジ機構は、雄ネジ部材と、前記雄ネジ部材と螺合する雌ネジ部材を備え、
    前記雌ネジ部材は、前記ベースプレートに固定される、前記雄ネジ部材を支える雄ネジ支持部材に一端面が当接する
    ことを特徴とする、請求項2に記載の巻取り巻出し装置。
  10. 請求項1または2に記載の巻取り巻出し装置を備える
    ことを特徴とする、搬送システム。
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