JP2024542908A - 対向櫛型非線形結晶グレーティングを用いる周波数変換 - Google Patents
対向櫛型非線形結晶グレーティングを用いる周波数変換 Download PDFInfo
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Abstract
非線形結晶グレーティングアセンブリであって、反転した結晶軸を有し、所定のメサの幅の平行な離間したメサを有する2つの一体的非線形結晶グレーティング構造体を含み、対向櫛型構成で組み付けられると、2つのグレーティング構造体のメサが入力光の伝搬方向と整列された交互のグレーティングパターンを形成するように配列され、それにより擬似位相整合(QPM)の周期的構造を作り出す。非線形結晶グレーティング構造体は、四ホウ酸ストロンチウム、三ホウ酸リチウム、または別の非線形結晶材料を用いて形成される。非線形結晶グレーティングアセンブリは、レーザアセンブリで利用され、基本波波長は、中間周波数変換段を用いて二逓倍化および/または加算された後、最終周波数変換段が非線形結晶グレーティングアセンブリを利用して1つ以上の中間光ビーム周波数を二逓倍化または加算し、高いパワーおよび光子エネルギーのレベルでレーザ出力光を生成する。方法および検査システムも説明される。
Description
関連出願の相互参照
本願は、2021年11月24日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる「Frequency Conversion Using Interdigitated Nonlinear Crystal Gratings」という名称の米国仮特許出願第63/282,706号の優先権を主張する。
本願は、2021年11月24日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる「Frequency Conversion Using Interdigitated Nonlinear Crystal Gratings」という名称の米国仮特許出願第63/282,706号の優先権を主張する。
本開示は、2020年6月12日に出願された「177nm and 133nm CW Lasers Using Stacked Strontium Tetraborate Plates」という名称の米国仮特許出願第63/038,134号、2020年9月10日に出願された「152nm and 177nm CW Lasers Using Stacked Strontium Tetraborate Plates」という名称の米国仮特許出願第63/076,391号、および2021年4月23日に出願された「Frequency Conversion Using Stacked Strontium Tetraborate Plates」という名称の米国特許出願第17/239,561号に関連する。これらの出願のすべてが、参照により本明細書に組み込まれる。
また、本願は、Vaez-Iravaniらの米国特許第6,201,601号、Marxerらの米国特許第6,271,916号、Leongらの米国特許第7,525,649号、Chuangらの米国特許第7,817,260号、Armstrongの米国特許第8,298,335および同第8,824,514号、Genisの米国特許第8,976,343号、Dribinskiの米国特許第9,023,152号、Dribinskiらの米国特許第9,461,435および同第9,059,560号、Chuangの米国特許第9,293,882号および同第9,660,409号、Chuangらの米国特許第9,250,178号、同第9,459,215号、同第9,509,112号、同第10,044,166、同第10,283,366号、および同第11,180866号の米国特許文献に関連し、これらのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、深UV(DUV)または真空UV(VUV)の波長を有する光を生成することができるレーザ、より詳細にはおよそ125nm~300nmの範囲の光を生成することができるレーザ、ならびにそのようなレーザを用いて例えばフォトマスク、レチクル、および半導体ウェハを検査する検査システムに関する。
半導体デバイスの大きさが小さくなるにしたがって、デバイスを故障させる可能性がある最も小さい粒子やパターン欠陥の大きさも小さくなる。したがって、パターン形成済みおよびパターン未形成の半導体ウェハおよびレチクル上のより小さい粒子および欠陥を検出する必要性が生じる。一般に、光の波長より小さい粒子により散乱する当該光の強度は、当該粒子の大きさの高い乗数として上昇する(例えば、分離された小さい球形粒子からの光の総散乱強度は、球体の直径の6乗に比例し、波長の4乗に反比例して増減する)。散乱光の強度が上昇するため、一般に、より短い波長がより長い波長よりも小さい粒子や欠陥を検出するより高い感度を提供することになる。
一般に、小さい粒子や欠陥から散乱する光の強度が非常に低いため、非常に短い時間で検出可能な信号を生成するために高い照明強度が必要とされる。0.3W以上の平均光源パワーレベルが必要とされる場合がある。これらの高い平均パワーレベルでは、高いパルス繰り返しレートが望ましい。というのも、繰り返しレートが高いほど、パルス当たりのエネルギーが低くなり、したがってシステムの光学系または検査される物品に対する損傷のリスクが低くなるからである。一般に、検査および計測における照明の必要性は、連続波(CW)光源により最も良く満たされる。CW光源は、一定のパワーレベルを有し、これによりピークパワーによる損傷の問題を回避し、画像またはデータを継続的に得ることも可能にする。しかし、多くの場合、約50MHz以上の繰り返しレートを有するモードロックレーザ(場合によっては準CWレーザと呼ばれる)が有用な場合がある。というのも、高い繰り返しレートは、パルス当たりのエネルギーが特定の計測・検査用途で損傷を回避するのに十分低くなりうることを意味するからである。
したがって、VUV範囲の放射線を生成し、フォトマスク、レチクル、および/またはウェハの検査に用いるのに適しているモードロックレーザまたはCWレーザの必要性が生じる。より高いパワーレベルで133nm付近のモードロック出力またはCW出力を可能にするレーザを実用的に製造することができれば、より正確でより速い検査および計測を可能にし、最先端の半導体製造に貢献できるであろう。
さらに、高いパワーレベルおよび長い点検間隔(例えば、数か月または数年)でDUV波長(例えば、190nm~300nmの波長)の放射線を生成するレーザは、周波数変換のための非線形結晶として典型的にはホウ酸セシウムリチウム(CLBO)を用いる。しかし、CLBOは吸湿性であり、取り扱い、保管、および操作の間、湿気から保護しなければならず、製造、出荷、および操作の工程でかなりの複雑さとコストを生じさせる。高い損傷閾値を有する他の非吸湿性の非線形結晶は、DUV波長範囲の重要な波長で位相整合しないので、当該波長での臨界位相整合または非臨界位相整合で用いることができない。したがって、吸湿性の非線形結晶を用いることなくDUV範囲の放射線を生成するモードロックレーザまたはCWレーザの必要性も生じる。
また、およそ125nm~およそ300nm等の範囲のDUV波長またはVUV波長の出力を有するモードロックレーザまたはCWレーザ光を生成することができ、上記の問題および欠点のうちのいくつかまたはすべてを回避する検査システムおよび関連するレーザシステムの必要性も生じる。
本発明は、一般に、対応する出力波長がおよそ125nm~およそ300nmの範囲の出力周波数を有するレーザ出力光ビームを生成するように構成されるレーザアセンブリ(レーザ)で用いる非線形結晶グレーティングアセンブリに関する。それぞれの非線形結晶グレーティングアセンブリ(グレーティングアセンブリ)は、平行で離間されたメサタイプの構造体(メサ)の列を含むようにそれぞれ加工された2つの一体的非線形結晶グレーティング構造体を含む。メサは、対向櫛型構成で組み付けることを容易にするように形成および構成される(例えば、それにより1つのグレーティング構造体のメサは、別のグレーティング構造体の隣接する2つのメサの間に形成された溝に嵌合し、その逆も当てはまる)。また、両方のグレーティング構造体は、それぞれのメサのそれぞれの幅が、所望のレーザ出力光ビームの出力周波数と入射光ビームの擬似位相整合(QPM)を達成するために必要とされる、光ビームの伝搬方向で測定される臨界長の奇数倍に実質的に等しくなるように形成される(例えば、エッチングされ、または切り込まれる)。また、グレーティング構造体は、反転した結晶軸を有して形成され(例えば、第1の光軸は伝搬方向と平行に整列され、第2および第3の光軸は互いに対して実質的に180°回転する)、それにより第1のグレーティング構造体は、第2のグレーティング構造体の「反転した」(第2の)結晶軸に対して「直立した」(第1の)結晶軸を有する。グレーティング構造体が対向櫛型構成で組み付けられ、グレーティングアセンブリが1つ以上の入射光ビームを受け取るように動作可能に配置されると、入射(中間)光ビームは第1および第2の結晶軸の第2の光軸と実質的に平行になり、2つのグレーティング構造体のメサはグレーティングパターンを集合的に形成し、光ビームは、直立メサおよび反転メサを交互に通る(すなわち、1つのグレーティング構造体の直立メサを通り、次に別のグレーティング構造体の反転メサを通り、次に第1のグレーティング構造体の第2の直立メサを通る、等)。このようにグレーティング構造体を形成して組み付けることにより、グレーティングアセンブリは、印加光の周波数変換に適したQPMを達成することができる周期的構造を提供し、それにより高いパワーおよび光子エネルギーのレベルでDUVレーザ光およびVUVレーザ光の生成を容易にする一方、先行技術の手法に関連する上述の問題および欠点を回避する。さらに、2つのグレーティング構造体が対向櫛型構成に配置されると、直立メサおよび反転メサが所望の交互のグレーティングパターンを形成するように2つのグレーティング構造体を形成することにより、本発明は、関連する製造・組み付け工程を大幅に簡略化し、したがって本発明の結晶グレーティングアセンブリを用いれば、レーザアセンブリを製造するコストを低減する。
一実施形態では、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを形成するために用いられるグレーティング構造体のそれぞれは、単一の(一体的)四ホウ酸ストロンチウムSrB4O7(SBO)結晶を含む。SBO結晶は魅力的な特徴を示し(例えば、広い透過範囲、高い損傷耐性および化学的安定性、高い微小硬度、ならびにバンドギャップ値と比較して高い斜方向d33非線形光学成分値)、これにより先行技術の手法に関連する上述の問題および欠点の多くを回避する。代替的な実施形態では、非線形結晶は、入力・出力周波数に対して透過性であり、かなり高い少なくとも1つの非線形係数を有する(およそ1pm/V以上)三ホウ酸リチウムLiB3O5(LBO)、ホウ酸ベータバリウムβ-BaB2O4(BBO)、または別の非線形結晶材料である。SBO結晶は、低い複屈折性を示し、これにより臨界位相整合または非臨界位相整合による周波数変換が不可能になる。LBOは、赤外線波長(例えば1064nm)の周波数を二逓倍化して可視スペクトルの緑色部分の第二高調波を生成するために広く用いられている。LBOは、高い損傷閾値を有し、約160nmの短い波長の光を透過する。しかし、LBOのUV屈折率では、例えば532nm付近の波長の緑色光の周波数を二逓倍化する臨界位相整合および非臨界位相整合が可能でない。本発明は、本明細書に説明する対向櫛型構成を用いてグレーティングパターン(すなわち、第1の/直立結晶軸および第2の/反転結晶軸をそれぞれ有する一連の整列された周期的に連続する直立メサおよび反転メサ)を形成することにより、SBO、LBO、および他の非線形結晶の位相整合の限界を回避し、これにより、グレーティングアセンブリの出力面を出射する光が所望のDUV出力周波数またはVUV出力周波数を有するレーザ出力光を含むように、ほぼブリュースター角でグレーティングアセンブリの入力面に案内される中間光ビームの1つ以上の入力光周波数のQPMを達成する。
実際の実施形態では、グレーティング構造体は、標準的な製造技術によって周期的に離間した矩形の溝またはキャビティを単一の非線形結晶にエッチングし、または切り込む(刻線する)ことにより形成される。それぞれの溝の間に残存する非線形結晶材料は、本明細書でメサまたはプレートと呼ばれ、それぞれのグレーティング構造体は、平行に離間したメサの水平な列からなる。平行に離間したメサは、水平な基部から垂直に伸び、介在する溝により分離される。上述のように、両方のグレーティング構造体のそれぞれのメサの幅は、所望の出力周波数と入力光周波数のQPMを可能にするために臨界長の奇数倍に実質的に等しい。それぞれの溝の幅は、それぞれのメサの幅よりも大きく、それによりグレーティング構造体が対向櫛型構成で組み付けられると、第1のグレーティング構造体のメサの垂直面は、第2のグレーティング構造体のメサの対向する垂直面から小さいギャップ距離だけ分離される。一実施形態では、矩形の溝の深さ(すなわち、それぞれのメサの高さ)は、少なくとも10ミクロン、好ましくは少なくとも50μm、または少なくとも100μmである。このようにグレーティング構造体を形成することにより、2つのグレーティング構造体のメサは対向櫛型の交互のグレーティングパターンを形成し、これにより本発明により製造されるグレーティングアセンブリを用いて高いパワーレベル(すなわち、数百ミリワット(mW)から数ワット(W)以上)および高い光子エネルギーレベル(例えば、266nmで4.66eV、177nmで7.00eV、152nmで8.16eV、133nmで9.32eV)でDUV波長およびVUV波長を生成するために必要とされる周波数変換(例えば、1つの入力光周波数の周波数二逓倍化、または2つの入力光周波数の周波数加算)を行うのを容易にする一方、先行技術の手法に関連する上述の問題および欠点を回避する。
下記に具体的に説明する実施形態では、本発明は半導体製造業で利用される検査システム、具体的にはそのような検査システムのための、0.3W以上の光源パワーレベルを有し、およそ125nm~およそ300nmの範囲の出力波長を有するモードロックレーザ光または連続波(CW)レーザ光を生成することができるレーザアセンブリの改良を対象とする。実際の実施形態では、それぞれの非線形結晶グレーティングアセンブリは、少なくとも1つの基本波レーザおよび1つ以上の中間周波数変換段も含む関連するレーザアセンブリの周波数変換段で利用され、それぞれの基本波レーザは、対応する基本波周波数を有する(例えば、約1μm~1.1μmの波長を有する)基本波光ビームをそれぞれ生成し、中間周波数変換段は、基本波光ビームを、関連する中間周波数を有する少なくとも1つの中間光ビームに変換するように集合的に構成される。少なくとも1つの実施形態では、最終周波数変換段は、中間光ビームをグレーティングアセンブリに案内するように構成され、それによりそれぞれの結晶メサ(プレート)を通る光の偏光方向(電界方向)は、結晶材料の1つの軸(例えば軸A2)と実質的に平行になり、光の伝搬方向は、結晶の別の軸(例えば軸A1)と実質的に平行になり、対向櫛型メサにより形成される交互の直立/反転した周期的構成が出力波長と中間光ビームのQPMを達成する。具体的な実施形態では、最終周波数変換段は、中間光ビームのうちの少なくとも1つを(例えば1つ以上の整合レンズにより)受け取って循環させるように(例えばボウタイリングキャビティ形成の形で)動作可能に構成される複数のミラーを含み、それにより循環光のビームウエストがグレーティングアセンブリに(すなわち、その内部または直近に)現れる。一実施形態では、最終周波数変換段は、ビームスプリッタ(例えば、SBO結晶、SBOガラス、またはCaF2結晶)を利用する。ビームスプリッタは、出射光(すなわち、グレーティングアセンブリを去る/出射する光)を分割するように構成され、それにより出射光の反射する(第1の)部分は、およそ125nm~およそ300nmの範囲の出力波長を有する所望のレーザ出力光ビームを形成し、未消費の入力光を含む出射光の非反射(第2の)部分は、ビームスプリッタにより送られてキャビティミラーにより循環する。
開示するさまざまな実施形態では、本発明は、半導体製造業で利用される検査システムのための改良されたレーザアセンブリ、具体的にはそのような検査システムのための、0.3W以上の光源パワーレベルを有し、およそ125nm~およそ300nmの範囲の出力波長を有するレーザ光を生成することができるレーザアセンブリを対象とする。いくつかの実施形態では、非線形結晶グレーティングアセンブリは、532nm付近の可視波長、355nm付近のUV波長、または266nm付近のDUV波長を有する単一の中間光ビームを周波数二逓倍化して266nm付近のDUV波長、177nm付近のVUV波長、または133nm付近のVUV波長を有するレーザ光をそれぞれ生成するように構成される。他の実施形態では、非線形結晶グレーティングアセンブリは、355nm付近のUV波長を有する第1の中間光ビームを、266nm付近のDUV波長を有する第2の中間光ビームに周波数加算して152nm付近のVUV出力波長を有するレーザ光を生成するように構成される。本明細書に開示する他の実施形態では、非線形結晶グレーティングアセンブリは、532nm付近の可視波長を有する第1の中間光ビームを、213nm付近のDUV波長を有する第2の中間光ビームに周波数加算して152nm付近のVUV波長を有するレーザ光を生成するように構成される。なおも別の代替的な実施形態では、非線形結晶グレーティングアセンブリは、532nm付近の可視波長を有する第1の中間光ビームを、266nm付近のDUV波長を有する第2の中間光ビームに周波数加算して177nm付近のVUV出力波長を有するCWレーザ光を生成するように構成される。上述のすべての実施形態では、非線形結晶グレーティングアセンブリを形成する一体的非線形結晶グレーティング構造体は、入力光周波数と出力光周波数の関連するQPM臨界長の奇数倍に実質的に等しいメサ幅を有するメサを含むように製造される。
別の実施形態によれば、レーザアセンブリは、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて最終周波数変換段が基本波周波数の第四高調波を二逓倍化するように構成することにより基本波周波数の第八高調波を生成することでおよそ133nmの出力波長を有するレーザ出力光を生成するように構成される。
別の実施形態によれば、レーザアセンブリは、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて最終周波数変換段が基本波周波数の第三高調波を二逓倍化するように構成することにより基本波周波数の第六高調波を生成することでおよそ177nmの出力波長を有するレーザ出力光を生成するように構成される。
別の実施形態によれば、レーザアセンブリは、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて最終周波数変換段が基本波周波数の2つの第二高調波を加算する(または単一の第二高調波を二逓倍化する)ように構成することにより基本波周波数の第四高調波を生成することでおよそ266nmの出力波長を有するレーザ出力光を生成するように構成される。
別の実施形態によれば、レーザアセンブリは、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて最終周波数変換段が基本波周波数の第三高調波および第四高調波を加算するように構成することにより基本波周波数の第七高調波を生成することでおよそ152nmの出力波長を有するレーザ出力光を生成するように構成される。
別の実施形態によれば、レーザアセンブリは、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて最終周波数変換段が基本波周波数の第二高調波および第五高調波を加算するように構成することによりおよそ152nmの出力波長を有するレーザ出力光を生成するように構成される。
別の実施形態によれば、レーザアセンブリは、本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて最終周波数変換段が基本波周波数の第二高調波および第四高調波を加算するように構成することによりおよそ177nmの出力波長を有するレーザ出力光を生成するように構成される。
他の実施形態では、検査システムは、例えば、およそ266nm、177nm、152nm、またはおよそ133nmの出力波長を生成する、本明細書に説明するレーザのうちの1つを用いて試料、例えばウェハ、レチクル、またはフォトマスクを検査するように構成される。
本発明は、半導体検査システム用のレーザの改良に関する。以下の説明は、当業者が特定の用途およびその要件の観点から本発明を実行し用いることを可能にするために提示される。本明細書で用いる方向の用語、例えば「上部」、「左」、「右」、「水平」、「垂直」、および「下方」は、説明を目的として相対的位置を提供することを意図しており、絶対的な参照枠を指定することを意図していない。説明する実施形態のさまざまな変形例が当業者には明らかであり、本明細書で定義する一般的原理は、他の実施形態に適用されてもよい。したがって、本発明は示して説明する特定の実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示する原理および新規な特徴に合致する最も広い範囲で認められるものである。
アセントリックな結晶の二次感受率変化により、周波数変換に有利な場合がある擬似位相整合(QPM)条件の変更をもたらす。約150nm未満のVUVスペクトル領域については、非ゼロ二次非線形性を十分な複屈折性と組み合わせる既知の透明な光学結晶はまだ存在しない。例えばmm2の対称性を有する強誘電体BaMgF4の電界ポーリングにより(E.G.Villora,K.Shimamura,K.Sumiya,and H.Ishibashi,“Birefringent-and quasi phase-matching with BaMgF4 for vacuum-UV/UV and mid-IR all solid-state lasers,”Opt. Express 17,12362 (2009))、または三方晶で32の対称性を有する結晶性石英(SiO2)の機械的双晶形成により(S.Kurimura,M. Harada,K.Muramatsu,M.Ueda,M.Adachi,T.Yamada,and T.Ueno,“Quartz revisits nonlinear optics :twinned crystal for quasi-phase matching[Invited],”Opt.Mat.Express 1,1367(2011))QPM構造体を製造するいくつかの試みが報告されている。しかし、両方の材料は低い非線形係数を示し、これまでに実証された最も短い波長は194nmである。
四ホウ酸ストロンチウムSrB4O7(SBO)は、点群がmm2、空間群がPnm21、単位胞の大きさがa=4.4255Å、b=10.709Å、c=4.2341Åの斜方晶系で結晶化する(Y.S.Oseledchik,A.L.Prosvirnin,A.I.Pisarevskiy,V.V.Starshenko,V.V.Osadchuk,S.P.Belokrys,N.V.Svitanko,A.S.Korol,S.A.Krikunov,and A.F.Selevich,“New nonlinear optical crystals: strontium and lead tetraborates,”Opt.Mater.4,669(1995))。すべてのホウ素原子は、4面体で配位され、酸素原子は3つの4面体に共通である。4面体の三次元ネットワークであるにもかかわらず、ホウ素ネットワークは層様の構造体に見える。というのも、単位胞のc方向のリンクが比較的少ないからである。
SBOは非常に小さい複屈折性を示し(<0.005)、強誘電性でない。非位相整合第二高調波生成(SHG)は、診断にSBOを用いて実装されているが、1つのコヒーレンス長のみを利用する場合、効率性が極めて低く、実用的検出限度は、267nmの120fsパルスで2μJと推定された(V.Petrov,F.Noack,D.Shen,F.Pan,G.Shen,X.Wang,R.Komatsu,and V.Alex,“Application of the nonlinear crystal SrB4O7 for ultrafast diagnostics converting to wavelengths as short as 125 nm,”Opt.Lett.29,373(2004))。
SBOは固有の光学的・機械的特性を示す。SBOの透過範囲は、130~3200nmの波長である(Y.S.Oseledchikら、前掲書中)。また、SBOは斜方向d33成分の高い(1.5~3.5pm/V)値も示す(バンドギャップ値との比較)。光損傷閾値は他の材料、例えばMgF2と比較して非常に高い(およそ15GW/cm2)。SBOの微小硬度も高い(x方向で1750kg/mm2、y方向で1460kg/mm2、z方向で1350kg/mm2)。高い光損傷閾値および微小硬度により、DUVおよびVUVの放射線に曝露されたときにSBO結晶は極端な状況に耐えることが可能である。DUVレーザおよびVUVレーザは、数ミリワット(mW)~数ワット(W)以上の高いパワーレベルと、高い光子エネルギー(例えば、133nmで9.32eV、152nmで8.16eV)とを有する場合がある。広い透過範囲、高い損傷耐性および化学的安定性、ならびに斜方向d33成分の高い値が、DUV波長およびVUV波長を生成するための周波数変換にとってSBOを非常に魅力的なものにする特徴である。しかし、低い複屈折性は、臨界位相整合または非臨界位相整合による周波数二逓倍化が可能でないことを意味する。
Trabsら(P.Trabs,F.Noack,A.S.Aleksandrovsky,A.I.Zaitsev,N.V.Radionov,and V.Petrov,“Spectral fringes in non-phase-matched SHG and refinement of dispersion relations in the VUV”,Opt.Express 23,10091(2015))は、ランダム擬似位相整合により超短波レーザパルスからVUVの第二高調波を生成するためにSBO結晶を用いることを報告した。Trabsらが説明する第二高調波の生成方法は、光源半導体計測および検査システムには適していない。というのも、周波数変換処理が低い効率性を有し、この方法を用いてワットの第二高調波レーザパワーを生成することが実行不可能になってしまい、また、超短波レーザパルスを必要とするからである。
三ホウ酸リチウムLiB3O5(LBO)は、点群がmm2、空間群がPna21、単位胞の大きさがa=8.4473Å、b=7.3788Å、c=5.1395Åの斜方晶系で結晶化する(C.Chen,Y.Wu,A.Jiang,B.Wu,G.You,R.Li,and S.Lin,“New nonlinear optical crystal:LiB3O5,”J.Opt.Soc.Am.B6, 616-621(1989))。光損傷閾値は高く(1064nmの1.1nsパルスで45GW/cm2)、160nm~2.6μmの範囲の広範な波長にわたって透過性である。最大の非線形光学係数はd31(およそ-1.1pm/V)およびd32(およそ1.2pm/V)である。斜方向の非線形光学係数d33は、はるかに小さく、非線形周波数変換にあまり有用でない。LBOは、二軸複屈折性であり、例えば、臨界位相整合または非臨界位相整合された第二高調波および和周波数生成により1.064μm付近の波長の第二および第三高調波を生成することができる。しかし、LBOは、臨界位相整合または非臨界位相整合のいずれかによりDUV波長およびVUV波長、例えば266nmまたは177nmを生成するのに適していない。
図1に対応する波長がおよそ125nm~およそ300nmの範囲の出力周波数ωOUTを有するレーザ出力光ビーム139を生成するためのレーザアセンブリ100を示す。一般に、レーザアセンブリ100は、1つ以上の基本波レーザ110、1つ以上の中間周波数変換段120、および最終周波数変換段130を備える。
図1の上方左部分を参照すると、基本波レーザ110は、対応する基本波角周波数ω1~ωnを有する基本波光ビーム119-1、119-2...119-n(集合的に119として示す)を生成するようにそれぞれ構成される。それぞれの周波数は、約1μm~1.1μmの対応する基本波波長を有する。いくつかの実施形態では、すべての基本波光ビーム119が実質的に同じ波長を有する(例えば、基本波周波数ω1は基本波周波数ω2に実質的に等しい)。特定の基本波レーザの種類は、下記に提供する具体的な実施形態で言及する。なお、以下の説明で波長に限定なしに言及する場合、当該波長は、真空中の波長として仮定されてもよい。
中間周波数変換段120は、基本波光ビーム119のうちの1つ以上(または関連する中間周波数変換段からの光)を受け取るように光学的に結合され、1つ以上の中間光ビーム129を生成するように集合的に構成される。いくつかの特定の実施形態では、中間光ビーム129は、関連する中間周波数ωxを有する単一の(第1の)中間光ビーム129-1を含む。他の特定の実施形態では、中間光ビーム129は、中間光ビーム129-1と、関連する中間周波数ωyを有する第2の中間光ビーム129-2の両方を含む。図1は、すべての中間周波数変換段120が基本波光ビーム119を受け取ることを要求されるように添付の特許請求の範囲を限定することを意図していない。例えば、下記に記載する下記の具体的な例では、所定の「下流の」中間周波数変換段が、基本波レーザ110と所定の下流段との間に光学的に結合された1つ以上の「上流の」中間周波数変換段により生成される第二高調波、第三高調波、または第四高調波の光を受け取ってもよい。
図1の下方半分を参照すると、レーザアセンブリ100は、例えば図8~図10を参照して下記に説明する検査システムのうちの1つ以上で用いるために中間光ビーム129(ωxまたはωxおよびωy)を非線形結晶グレーティングアセンブリ150に通し、レーザアセンブリ100の外にレーザ出力光ビーム139を案内するように構成される最終周波数変換段130も備える。一実施形態では、中間光ビーム129-1は、下記に記載する特定の実施形態で説明するように周波数ωxを有し、入力カプラミラー132-1、フラットミラー132-2、2つの湾曲ミラー132-3および132-4、グレーティングアセンブリ150、ならびにビームスプリッタ137により形成されたボウタイリングキャビティに入射する。説明目的のため、ボウタイリングキャビティにより入力/カプラミラー132-1からグレーティングアセンブリ150に透過される光の一部を循環光部分133として示す。循環光部分133は、中間光ビーム129-1および未消費の循環光部分138-1(下記に説明するように生成される)の両方から構成される。両方の光部分133および138-1は周波数ωxを有する。ミラー132-1~132-4により構成されるボウタイリングキャビティは、光部分133がグレーティングアセンブリ150を通る光経路に沿って案内されるように構成される。一実施形態では、モード整合レンズ131を利用し、入力カプラ/ミラー132-1を通して中間光ビーム129-1を集束し、ミラー132-1~132-4により形成されるボウタイリングキャビティは、光部分133がグレーティングアセンブリ150で(すなわち、その内部または直近で)生じる光部分133(すなわち、中間光ビーム129-1を含む)のビームウエストになるように他の方法で構成される。周波数ωyを有する中間光ビーム129-2が下記に記載する関連する特定の実施形態で説明するように用いられる場合、中間光ビーム129-2はボウタイリングキャビティに入射し、湾曲ミラー132-3の近く(必ずしも通り抜けるわけではない)を通り、それにより実質的に選択された角度θで入力面153-INに案内され、グレーティングアセンブリ150を通る。この例示的な配列で示すように、最終周波数変換段130は、結晶内光134(すなわち、光部分133のみ、または光部分133および中間光ビーム129-2の両方)をグレーティングアセンブリ150に通すように構成され、出射光136(すなわち、グレーティングアセンブリ150から出射するすべての光)は、ビームスプリッタ137の入力面137-INに案内される。ビームスプリッタ137は、出射光136を分割するように構成され、それにより周波数ωxを有する未消費の入力光138-1はミラー132-4に送られてボウタイキャビティ内で循環し、出力周波数ωOUTを有するレーザ出力光139はレーザアセンブリ100の外に案内される。示しているように、いくつかの実施形態では、ビームスプリッタ137は周波数ωyを有する未消費の入力光138-2をボウタイキャビティから外に反射するようにも構成される。ビームスプリッタ137は、単一のSBO結晶、SBOガラス、またはCaF2結晶のうちの1つを用いて実装されてもよい。なお、最終周波数二逓倍化段130がパルスレーザで用いられる場合、キャビティは不要であり(すなわち、ミラー132-1、132-2、132-3、および132-4は省かれてもよい)、中間光ビーム129-1は、レンズおよび/またはミラーの任意の適した組み合わせによりグレーティングアセンブリ150の入力面153-INに案内され、入力面153-INの内部また直近に集束されてもよい。
非線形結晶グレーティングアセンブリ150は、対向櫛型構成で(例えば不図示の外部フレームにより)互いに固定接続されている一体的非線形結晶グレーティング構造体160および一体的非線形結晶グレーティング構造体170を含む。下記にさらに詳細に説明するように、それぞれの一体的非線形結晶グレーティング構造体(グレーティング構造体)160および170は、複数の平行に離間したメサ(プレート)を含むが、明確にし、下記の説明を簡略化するために、1つのメサのみを用いてグレーティング構造体160および170のそれぞれを図1に図示する。具体的には、グレーティング構造体160は、基部161に一体的に接続され、基部161から突出する(延びる)メサ162を含み、グレーティング構造体170は、基部171に一体的に接続され、基部171から突出するメサ172を含む。本明細書で用いる「一体的」という用語および「一体的に接続される」という文言は、単一の非線形結晶から材料を除去することまたは他の方法で加工することにより形成されるグレーティング構造体を説明するために用いる(例えば、基部161およびメサ162の両方が単一のSBO結晶の一部である)。実際の実施形態では、図4Cおよび図6Cを参照して下記に説明するように、グレーティング構造体160および170のそれぞれが、それぞれ基部161および171に一体的に接続されてそれらから延びる複数の対向櫛型メサを含む。本明細書で用いる「対向櫛型構成」という文言は、グレーティング構造体160がグレーティング構造体170に対して配置され、それによりグレーティング構造体160のメサがグレーティング構造体170のメサの間に配置された空間に延び、それにより光がグレーティング構造体160および170の対向櫛型メサの整列された部分により形成される対向櫛型の交互のグレーティングパターンを交互に通ることを意味する(さらに明確にするために図5を参照して下記に説明する実施形態を参照)。
下記にさらに詳細に説明するように、メサ162および172は、対向する平面状の入力面および出力面を有する矩形の構造体である。操作中、光ビーム133は入力面および出力面を通る。図1の脚部の吹き出し区間を参照すると、光ビーム133は平面状の入力面163-1に案内され、第1の結晶内光部分134-1はメサ162を通り、出力面163-2から出射した第2の結晶内光部分134-2は介在空間152を通って平面状の入力面173-1に入射し、第3の結晶内光部分134-3はメサ172を通り、出射光136は出力面173-2によりグレーティングアセンブリ150の外に透過される。一実施形態では、最も外側のメサの入力/出力面がグレーティングアセンブリ150の入力/出力面を形成する。図1に示した簡略化した例は2つのメサのみを含むので、メサ162の入力面163-1はグレーティングアセンブリ150の入力面153-INとして機能し、メサ172の出力面173-2はグレーティングアセンブリ150の出力面153-OUTとして機能する(実際の実施形態では、グレーティングアセンブリの出力面および入力面は隣接するメサには現れないであろう)。したがって、グレーティング構造体160および170が必須の対向櫛型構成で配置され、グレーティングアセンブリ150が他の方法で最終変換段130内に動作可能に配列される場合、光は入力面153-INにぶつかることによってグレーティングアセンブリ150を通り、メサ162および172、ならびに介在ギャップ152を通った後、出力面153-OUTを通ってグレーティングアセンブリ150から出射する。
非線形結晶グレーティングアセンブリ150は、グレーティング構造体160および170が光伝搬方向PDに適切な幅を有するメサを用いて形成され、かつグレーティング構造体160および170が入射光の光伝搬方向PDおよび偏光方向329に対して下記に説明するように整列される反転結晶軸を有して形成される場合、入射光(例えば、ビーム133および/またはビーム129)のQPMを達成する。図1の吹き出し区間を参照すると、グレーティング構造体160およびグレーティング構造体170の両方は、それぞれのメサ162および172が中間光ビーム129/133の伝搬方向PDに測定される臨界長Λ1の奇数倍に実質的に等しい幅T1(例えば、入力面163-1/173-1と出力面163-2/173-2との間の距離)を有するように製造される。臨界長Λ1を、図4A~4Cを参照して下記にさらに詳細に説明する。また、吹き出し区間に示すように、グレーティング構造体160を形成するために用いられる結晶材料は、関連する第1の結晶軸(光軸A11、A12、およびA13により示される)を含み、グレーティング構造体170を形成するために用いられる結晶材料は、関連する第2の結晶軸(光軸A21、A22、およびA23により示される)を含む。QPMを達成するために、両方のグレーティング構造体160および170の第1の光軸A11およびA21は、光伝搬方向PDと平行に整列され、両方の第2の光軸A12およびA22は、光偏光方向329と平行に整列される。さらに、上述のように、グレーティング構造体160および170の第1および第2の結晶軸は反転している(互いに対して180°回転)。説明目的のため、「直立」という用語は、図1に示す、光軸配向要件を満たす任意に選択された第1の結晶軸A11/A12/A13を示すために割り当てられている(すなわち、光軸A11は光伝搬方向PDと平行に整列され、光軸A12は光偏光方向329と平行である)。対照的に、「反転」という用語は、第1の結晶軸A11/A12/A13に対して180°回転し、光軸配向要件を満たす第2の結晶軸A21/A22/A23の3つの考えられる配向に割り当てられる(すなわち、3つの配向のそれぞれにおいて、光軸A21は光伝搬方向PDと平行に整列され、光軸A22は光偏光方向329と平行である)。なお、グレーティング構造体160は、図1に示す3つの結晶軸配向A21/A22/A23のいずれかを用いて形成されてもよく、したがって「直立」および「反転」という用語は任意に割り当てられ、第1の結晶軸A11/A12/A13と第2の結晶軸A21/A22/A23との間の180°の回転を示すためにのみ用いられる。グレーティング構造体160および170が上記で説明したように形成され、対向櫛型構成で配置される場合、メサ162および172は(介在ギャップ152とともに)、中間光ビーム129とレーザ出力139との(すなわち、下記に記載する特定の例で説明するωOUTと周波数ωxとの間、または下記に記載する特定の例のうちのいくつかで説明するωxおよびωyの両方)擬似位相整合(QPM)を達成する周期的構造を集合的に形成し、それにより非線形結晶グレーティングアセンブリ150の出力面153-OUTから出射する光部分136は、所望の出力周波数ωOUTを有するレーザ出力光ビーム139を含む。
図2Aは、本発明の第1の特定の例示的な実施形態によるおよそ128nm~およそ134nm(例えばおよそ133nm)の範囲の波長を生成するように構成される例示的なレーザアセンブリ100Aを示す簡略ブロック図である。レーザアセンブリ100Aは、第1の基本波レーザ110Aと3つの周波数二逓倍化(変換)段(すなわち、2つの中間周波数二逓倍化段120A-1および120A-2、ならびに最終周波数二逓倍化段130A)を備え、これらはおよそ128nm~およそ134nmの範囲の波長を有するレーザ出力光を生成するように協働的に構成される。第1の基本波レーザ110Aは、およそ1000nm~およそ1100nm(すなわち、約1μm~1.1μm)の範囲の第1の基本波波長、および対応する第1の基本波周波数ω1を有する基本波光119Aを生成するように構成される。第1の中間周波数二逓倍化段120A-1は、第1の基本波光119Aを受け取り、第1の基本波周波数ω1の2倍に等しい第二高調波周波数2ω1を有する第二高調波光121Aを生成する。第2の中間周波数二逓倍化段120A-2は、第二高調波光121Aを受け取り、第1の基本波周波数ω1の4倍に等しい第四高調波周波数4ω1を有する第四高調波光として中間光ビーム129Aを生成する。最後の(第3の)周波数二逓倍化段130Aは、第四高調波光(中間光ビーム)129Aを受け取り、第1の基本波周波数ω1の8倍に等しい出力周波数ωOUTAを有するレーザ出力光139Aを生成する。
図2Aを参照すると、第1の基本波レーザ110Aは、既知の技術を用いて第1の基本波周波数ω1で第1の基本波光119A(産業界では単に「基本波」と呼ばれる)を生成するように構成される。一実施形態では、第1の基本波レーザ110Aは、第1の基本波光119Aがおよそ1064nmの赤外線波長に対応する第1の基本波周波数ω1で生成されるように構成される。例示的な実施形態では、第1の基本波レーザ110Aは、Nd:YAG(ネオジムをドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ媒質、Ndをドープしたオルトバナジウム酸イットリウム(Nd:YVO4)レーザ媒質、またはイッテルビウムをドープしたファイバレーザ媒質のうちの1つを用いて実装される。適した基本波レーザは、コヒーレント・インク、IPGフォトニクス・コーポレーション、トルンプ有限責任会社、および他の製造者から市販されている。そのような製造者は、532nm付近の波長を有する光を生成するレーザも販売する。すなわち、レーザは第1の基本波レーザ110Aおよび第1の周波数二逓倍化段120A-1を含む。半導体ウェハまたはレチクルを検査するためにおよそ133nmの波長の十分な光を生成するべく、第1の基本波レーザ110Aは数十または数百ワット以上の基本波光119Aを生成するべきである。
図2Aの例示的な実施形態によれば、周波数二逓倍化段120A-1および120A-2のそれぞれは、内部に配置された少なくとも3つの光学ミラーおよび非線形結晶をそれぞれ含む外部共振キャビティを含む。キャビティは、標準的なPDH(ポンド・ドレバー・ホール)、HC(ヘンシュ・クイヨー)、または他のロック技術で安定化できる。キャビティの長さは、制御信号によりミラーまたはプリズムの位置を調整することにより共振を維持するように調整される。第1の周波数二逓倍化段120A-1は、第1の基本波周波数ω1の第1の基本波光119Aを受け取って変換し、第1の基本波周波数の2倍(2ω1)の第二高調波光121Aを生成する。第2の周波数二逓倍化段120A-2は、第二高調波光121Aを受け取って変換し、第1の基本波周波数の4倍(4ω1)の第四高調波光129Aを生成する。
いくつかの他の実施形態(不図示)では、第1の周波数二逓倍化モジュールが第1の基本波レーザと組み合わされ、NLO結晶が基本波ソリッドステートレーザキャビティ内に配置されたキャビティ内周波数二逓倍化を用いて第二高調波光121Aを生成してもよい。
少なくとも1つの実施形態では、第二高調波光121Aを生成する図2Aの第1の周波数二逓倍化段120A-1は、三ホウ酸リチウム(LBO)結晶を含んでもよい。LBO結晶は、室温~約200℃の温度で(結晶平面を適切に選択するために)実質的に非臨界位相整合し、約515nm~約535nmの波長範囲の第二高調波を生成することができる。代替的な実施形態では、第1の周波数二逓倍化段120A-1は、ホウ酸セシウムリチウム(CLBO)結晶またはホウ酸ベータバリウム(BBO)結晶を含んでもよい。これらのどちらも臨界位相整合して約515nm~約535nmの波長範囲で第二高調波を生成することができる。他の代替的な実施形態では、第1の周波数二逓倍化段120A-1は、周波数変換のためにKTiOPO4(KTP)、周期的にポーリングされたニオブ酸リチウム(PPLN)、周期的にポーリングされた化学量論タンタル酸リチウム(PPSLT)、または他の非線形結晶を含んでもよい。
第四高調波を生成する第2の周波数二逓倍化段120A-2は、CLBO、BBO、または他の非線形結晶での臨界位相整合を用いてもよい。好ましい実施形態では、第2の周波数二逓倍化段120A-2は、水素処理または重水素処理したCLBO結晶を含む。
代替的な実施形態では、第四高調波を生成する第2の周波数二逓倍化段120A-2は、QPMを実装するために本明細書で説明する種類の非線形結晶グレーティングアセンブリを含んでもよい。一実施形態では、グレーティングアセンブリはSBO結晶を用いて形成される。高いd33非線形光学係数を活用するために入力光および出力光の両方の偏光がSBO結晶のc軸に平行になるように非線形結晶が構成される場合、SBOにおいて532nmの波長を有する光から266nmの波長を有する光を生成するためのQPMの臨界長は、およそ2.59μmである(すなわち2.5μm~2.7μmの範囲)。この臨界長は、より短い波長を生成するための臨界長よりも長いので、光伝搬方向のSBOメサの厚さは、臨界長に等しいか、または臨界長の小さい奇数倍(例えば3~19倍)に等しくてもよい。別の実施形態では、グレーティングアセンブリはLBO結晶からなる。532nmの波長を有する入力光の偏光がb軸に平行であり、266nmの波長を有する出力光の偏光がLBO結晶のc軸に平行である場合、LBOにおいて532nmから266nmを生成するためのQPMの臨界長はおよそ3.81μmである(すなわち3.78μm~3.84μmの範囲)。
高いパワー、低いノイズ、および高い安定性でCW基本波IRレーザの第四高調波をどのように生成することができるかのさらなる詳細は、Chuangの米国特許第9,293,882号および同第9,660,409号、ならびにChuangらの米国特許第9,509,112号および同第10,044,166号に見出すことができる。これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
図2Aを参照すると、最終周波数二逓倍化段130Aは第四高調波光129Aを受け取り、第1の基本波周波数ω1の8倍に等しい第八高調波周波数8ω1を有する第八高調波光139Aを生成する。少なくとも1つの実施形態では、第八高調波光139Aを生成する図2Aの最終周波数二逓倍化段130Aは、QPMを達成するために対向櫛型グレーティング構成を含む、本明細書に説明する種類の非線形結晶グレーティングアセンブリを備えてもよい。周波数変換段のいずれかが1つ以上のより保護的な環境、例えばArmstrongによる「Enclosure for controlling the environment of optical crystals」という名称の米国特許第8,298,335号に説明のものに格納されてもよい。この特許は参照により本明細書に組み込まれる。具体的には、最終周波数二逓倍化段130AはVUV波長を生成するので、この段は、酸素および水の濃度が非常に低い環境にある必要がある(好ましくは数ppm以下の濃度)。好ましくは、最終周波数二逓倍化段は、純粋な窒素またはアルゴンでパージした環境に保持される。なお、単一の保護的環境に複数の段または単一の段を格納してもよい。
周波数変換段のいずれかは、Dribinskiらの両方とも「Alleviation of laser-induced damage in optical materials by suppression of transient color centers formation and control of phonon population」という名称の米国特許第9,461,435号および同第9,059,560号に説明される方法またはシステムのいずれか、Armstrongの「Measuring crystal site lifetime in a non-linear optical crystal」という名称の米国特許第8,824,514号に説明される装置または方法のいずれか、ならびにGenisの「Laser crystal degradation compensation」という名称の米国特許第8,976,343に説明される装置及び方法のいずれかを組み込んでもよい。これらの特許のすべてが参照により本明細書に組み込まれる。
なお、さらには本明細書で言及する中間周波数変換段のいずれかが、有利には重水素、水素、および/もしくはフッ素でドープまたは処理した非線形結晶を用いてもよい。そのような結晶は、Dribinskiの米国特許第9,023,152号、Chuangらの米国特許第9,250,178号、同第9,459,215号、および同第10,283,366号、ならびにDribinskiらの2014年4月8日に出願された「Passivation of Nonlinear Optical Crystals」という名称の米国特許出願公開第2014/0305367号に説明される処理または方法のいずれかにより作製、加工、または処理してもよい。これらの特許および出願は、参照により本明細書に組み込まれる。ドープまたは処理された結晶は、図2Aの第2の周波数二逓倍化段120A-2を含む、深UV波長を伴う段で特に有用な場合がある。
図2Bは、本発明の第2の特定の実施形態による、およそ170nm~およそ180nm(例えばおよそ177nm)の範囲の波長を生成するように構成される例示的なレーザアセンブリ100Bを示す簡略ブロック図である。レーザアセンブリ100Bは、第1の基本波レーザ110B-1、第2の基本波レーザ110B-2、周波数二逓倍化(変換)段120B-1、周波数加算(変換)段120B-2、および最終周波数二逓倍化段130Bを備え、これらは、波長がおよそ170nm~およそ180nmの範囲の出力周波数ωOUTBを有するレーザ出力光139Bを生成するように集合的に構成される。第1の基本波レーザ110B-1は、およそ1000nm~およそ1100nmの範囲の第1の基本波波長(すなわち約1μm~1.1μm)、および対応する第1の基本波周波数ω1を有する基本波光119B-1を生成するように構成される。第2の基本波レーザ110B-2は、およそ1000nm~およそ1100nm(すなわち約1μm~1.1μm)の範囲の第2の基本波波長、および対応する第2の基本波周波数ω2を有する基本波光119B-2を生成するように構成される。周波数二逓倍化段120B-1は、第1の基本波光119B-1を受け取って第1の基本波周波数ω1の2倍に等しい第二高調波周波数2ω1を有する第二高調波光121Bを生成する。周波数加算段120B-2は、第二高調波光121Bを第2の基本波光119B-2に加算し、和周波数2ω1+ω2を有する中間光ビーム129Bを生成する。第1の基本波レーザ110B-1および第2の基本波レーザ110B-2の周波数が同じである場合(ω1=ω2)、中間光ビーム129Bが基本波光の第三高調波である(3ω1または3ω2)。最終周波数二逓倍化段130Bは、中間光ビーム129Bを受け取って和周波数2ω1+ω2の2倍に等しい、すなわち4ω1+2ω2に等しい出力周波数ωOUTBを有する最終出力光139Bを生成する。第1の基本波レーザ110B-1および第2の基本波レーザ110B-2の周波数が同じ場合(ω1=ω2)、最終レーザ出力光139Bの出力周波数ωOUTBは、基本波光の第六高調波である(6ω1または6ω2)。
図2Bを参照すると、第1および第2の基本波レーザ110B-1および110B-2は、図2Aの基本波レーザ110Aを参照して上記で説明したように構成される。代替的な実施形態では、第2の基本波レーザ110B-2を省いてもよく、第1の基本波レーザ110B-1の出力を2つの部分、すなわち第1の周波数二逓倍化段120B-1に案内される第1の部分と、第二高調波光121Bとともに周波数加算段120B-2に案内される第2の部分に分割してもよい。この代替的な実施形態では、必然的にω2=ω1になる。
図2Bの例示的な実施形態によれば、第1の周波数二逓倍化段120B-1は、図2Aの段120A-1および120A-2を参照して上記で説明したように構成される。
一実施形態では、周波数加算段120B-2は、三ホウ酸リチウム(LBO)結晶、ホウ酸セシウムリチウム(CLBO)結晶、またはホウ酸ベータバリウム(BBO)結晶を用いて第二高調波光121Bを第2の基本波光119B-2に加算する。
少なくとも1つの実施形態では、最終周波数二逓倍化段130Bは、対向櫛型グレーティング構成を含む非線形結晶グレーティングアセンブリを備える。これは、図2Aの最終周波数二逓倍化段130Aを参照して上記で説明したものと類似する方法で擬似位相整合(QPM)するように構成される。最終周波数二逓倍化段130Aと最終周波数二逓倍化段130Bとの間の差について、図3Aおよび図3Bを参照して下記に記載する。
図3Aは、本発明の例示的な実施形態による図2Aの133nmレーザアセンブリ100Aおよび図2Bの177nmレーザアセンブリ100Bで利用される例示的な最終周波数二逓倍化段130Cを示す簡略図である。周波数ωxを有する入力光129C(例えば、段130Cが133nmレーザ100Aで用いられる場合はωx=4ω1であり、または段130Bが177nmレーザ100Bで用いられる場合はωx=2ω1+ω2である)は、入力カプラ132C-1と、フラットミラー132C-2と、湾曲ミラー132C-3、132C-4とを含むボウタイリングキャビティに入射する。これらは、非線形結晶グレーティングアセンブリ150Cを通る光経路に沿って入力光ビーム129Cを案内するように(すなわち、入力光ビーム129Cを選択された伝搬方向の入力面153C-INに案内するように)構成される光学素子を集合的に形成する。出射光136Cは、非線形結晶グレーティングアセンブリ150Cから出力面153C-OUTを通って出力され、未消費の入力光138Cと、入力光129Cの周波数の2倍に等しい出力周波数ωOUTC(すなわち、周波数ωOUTCは図2Aの第八高調波出力光139Aまたは図2Bの第六高調波出力光139Bのいずれかに等しくなりうる)を有する生成レーザ出力光139Cとを含む。未消費の入力光138Cは、ビームスプリッタ(BS)137Cを通り、再循環してパワーを増強する。レーザ出力光139Cは、ビームスプリッタ(BS)137Cの表面から反射され、キャビティの外に案内にされる。
好ましくは、非線形結晶グレーティングアセンブリ150Cは、入力面153C-INおよび出力面153C-OUTが循環する入力光133Cに対してほぼブリュースター角に向けられるように構成される。循環する入力光133Cの偏光方向を矢印329Cにより示す。さらに、BS137Cは、グレーティングアセンブリ150Cにより生じる入力光の横方向の変位を相殺する量だけキャビティ内で循環する入力光133Cを横方向に変位させ、実質的に対称的なボウタイキャビティを維持し、キャビティの光学的整列を簡略化するように構成され得る。
一実施形態では、BS137Cは、SBO結晶、SBOガラス、またはCaF2結晶を含んでもよい。SBOは高い深UV透過率を有し、高い損傷閾値を有するので、キャビティ内で循環する未消費の入力光133Cのパワーレベルが高いにもかかわらず、SBOを有利にはBS137Cの基板材料として用いて長い耐用期間を確保することができる。BS137CがSBO結晶を含む場合、その厚さおよび/またはその結晶軸の配向は、それを通る未消費の入力光133Cの任意の周波数二逓倍化を最小限にするように構成されてもよい。BS137Cは、二色性ビームスプリッタ、プリズム、または波長を分離する他の部品を含んでもよい。一実施形態では、グレーティングアセンブリ150Cは、出力光139Cが、循環する入力光133Cに直交する偏光を有するように構成される。この実施形態では、BS137Cは、未消費の入力光138Cを透過し、出力光139Cを反射するように構成される偏光ビームスプリッタを含んでもよい。一実施形態では、BS137Cは、未消費の入力光138Cがそれらの表面に対して実質的にp偏光し、それらの表面が当該未消費の入力光に対してほぼブリュースター角になるように表面が向けられている。
図3Aによれば、入力光(ωx)129Cは、1つ以上のレンズ131Cにより集束されてから、キャビティに入射して共振キャビティの固有モードと整合する。これは、非線形結晶グレーティングアセンブリ150Cの内部または直近にビームウエストを有する。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上のレンズ131Cは、SBOガラスまたはSBO結晶を含み、入射光129Cに対してほぼブリュースター角で動作し、反射防止コーティングを用いることなく反射損失を最小限にするように構成される1つ以上の円柱レンズを含む。SBOはそのようなレンズには適した材料である。というのも、SBOはUV波長およびDUV波長で高い損傷閾値を有するからである。BS137Cを通る未消費の入力光138C(ωx)は、ミラー132C-4により反射されてキャビティ内で循環し、強度を増大させる。増強した入力光(ωx)のパワー密度が十分強くなると、入力光(ωx)から出力光139C(2ωx)への変換効率が非常に高くなり、最大で50%、またはこれより高くなる場合すらある。177nm付近または133nm付近の波長を有する出力光139C(2ωx)は、BS137Cから反射された後、キャビティから出射する。
代替的な実施形態では、入力面153C-INおよび出力面153C-OUTをブリュースター角に向けることに代えて、グレーティングアセンブリ150Cの入力面153C-INを適切な反射防止コーティングでコーティングしてもよい。
図3Aに、2つのフラットミラーおよび2つの湾曲ミラーを含むキャビティを含むものとして最終周波数二逓倍化段130Cを図示しているが、ミラーおよび/またはレンズの他の組み合わせを用いてキャビティ内で循環する光を再集束してもよい。例えば代替的な実施形態では、ボウタイキャビティに代えて、最終周波数二逓倍化段130Cはデルタキャビティ、定在波キャビティ、または他の形状のキャビティを含んでもよい。定在波キャビティが用いられる場合、出力光は入力光と同じ方向に生成されてもよい。これらのキャビティのいずれかを標準的なPDHまたはHCロック技術を用いて安定化することができる。キャビティの長さは、圧電トランスデューサ(PZT)、ボイスコイル、または別のアクチュエータに接続された制御信号(不図示)によりミラーのうちの1つ(例えば図3Aのミラー132C-2)の位置またはプリズムの位置を調整することにより、共振を維持するように調整される。なお、最終周波数二逓倍化段130Cがパルスレーザで用いられる場合、キャビティは不要であり、入力光129Cは、レンズおよび/またはミラーの任意の適した組み合わせによりグレーティングアセンブリ150Cに案内され、グレーティングアセンブリ150Cの内部また直近に集束されてもよい。
図3Bは、本発明の例示的な実施形態による、図7Aの152nmレーザアセンブリ100H、図7Bの152nmレーザアセンブリ100I、および図7Cの177nmレーザアセンブリ100Jで利用される例示的な最終周波数加算段130Dの簡略図を示す。入力光129D-1(周波数ωxを有する。例えば、段130Dが図7Aの152nmレーザ100Hで用いられる場合、ωx=2ω1+ω2であり、段130Dが図7Bの152nmレーザ100Iで用いられる場合、ωx=2ω1であり、または段130Dが図7Cの177nmレーザ100Jで用いられる場合、ωx=2ω2である)は、入力カプラ132D-1と、フラットミラー132D-2と、湾曲ミラー132D-3、132D-4と、非線形結晶グレーティングアセンブリ150D(入力面153D-INおよび出力面153D-OUTを含む)とを含むボウタイリングキャビティに入射して入力カプラ132D-1を通り、再循環してパワーを増強する。グレーティングアセンブリ150Dは、本明細書に説明する対向櫛型構成を用いて構成される。入力光(第2の中間光ビーム)129D-2は周波数ωyを有し(例えば、段130Dが図7Aの152nmレーザ100Hで用いられる場合、ωy=4ω1であり、または段130Dが図7Bの152nmレーザ100Iで用いられる場合、ωy=4ω1+ω2であり、または段130Dが図7Cの177nmレーザ100Jで用いられる場合、ωy=4ω1である)、ボウタイリングキャビティに入射し、ミラー132D-2の近く(必ずしも通り抜けるわけではない)を通り、グレーティングアセンブリ150Dを通る。出射光136Dは、非線形結晶グレーティングアセンブリ150Dから出力面153D-OUTを通って出力され、周波数ωxを有する未消費の入力光138D-1、周波数ωyを有する未消費の入力光138D-2、ならびに中間(入力)光ビーム129D-1および129D-2の周波数ωxおよびωyの和に等しい出力周波数ωOUTDを有する生成レーザ出力光139Dを含む(すなわち、周波数ωOUTDは、図7Aまたは図7Bの第七高調波出力光139Hおよび139I、または図7Cの第六高調波出力光139Jのいずれかに実質的に等しくなりうる)。レーザ出力光139Dは、ビームスプリッタ137Dの入力面から反射され、キャビティの外に案内される。周波数ωxを有する未消費の入力光138D-1は、ビームスプリッタ137Dおよび任意のビームスプリッタ325(存在する場合)を通り、ミラー132D-4および132D-1により反射され、循環光133Dの強度を増強する。周波数ωyの未消費の入力光138D-2は、ビームスプリッタ137Dまたは任意の(第2の)ビームスプリッタ325のいずれかから反射された後、キャビティから出射する。循環する入力光133Dの偏光方向を矢印329Dにより示す。
周波数加算段130Dは、図3Aの周波数二逓倍化段130Cを参照して上記で説明した特徴および代替形態のいずれかを用いて変形されてもよい。例えば、段130Dは、1つ以上のレンズ131Dを利用して上記で説明したように周波数ωxを有する入力光129D-1を集束し、1つ以上のレンズ308も利用し、ミラー132D-3付近でキャビティに入射する際の入力光129D-2を集束する。この場合、1つ以上のレンズ131Dおよび1つ以上のレンズ308は、両方とも、レンズ131C(図3A)を参照して上記で説明したように構成される。さらに、ビームスプリッタ137Dは、図3Aのビームスプリッタ137Cを参照して上記で説明したように構成されてもよい。なお、最終周波数加算段130Dがパルスレーザで用いられる場合、キャビティは不要であり、入力光129D-1および129D-2は、レンズおよび/またはミラーの任意の適した組み合わせにより共線的(またはほぼ共線的、例えば互いに5°以内)になってもよく、グレーティングアセンブリ150Dに案内され、グレーティングアセンブリ150Dの内部または直近に集束されてもよい。
図4A~図4Cは、第1の非線形結晶グレーティング構造体160E、第2の非線形結晶グレーティング構造体170E、ならびにグレーティング構造体160Eおよび170Eを対向櫛型構成で組み付けることにより製造される非線形結晶グレーティングアセンブリ150Eをそれぞれ図示する。グレーティングアセンブリ150Eは、図2Aの第2の周波数二逓倍化段120A-2および/もしくは最終周波数二逓倍化段130A、図2Bの最終周波数二逓倍化段130B、図7Aの第2の周波数二逓倍化段120H-3および/もしくは最終周波数二逓倍化段130H(下記に説明)、図7Bの第1の周波数二逓倍化段120I-1および/もしくは第2の周波数二逓倍化段120I-2および/もしくは最終周波数加算段130I(下記に説明)、ならびに/または図7Cの第3の周波数二逓倍化段120J-3および/もしくは最終周波数加算段130J(下記に説明)に用いるように構成されてもよい例示的な実施形態を表す。明確かつ簡潔にするために5つのメサおよび3つの溝を参照してグレーティングアセンブリ150Eを図示および説明し、実際の実施形態(図6A~図6Cを参照、下記に説明)を表すことを意図していない。
図4Aを参照すると、グレーティング構造体160Eは、平行なメサ162E-1および162E-2を含む。平行なメサ162E-1および162E-2は、基部161Eから延びて溝165Eにより分離される。実際の実施形態では、グレーティング構造体160Eは、標準的な製造技術を用いて単一の非線形結晶材料で矩形の溝165E(すなわち開口したチャネルまたはキャビティ)をエッチングすることまたは切り込む(刻線する)ことにより形成される。例えば、ドライエッチング処理、例えば反応性イオンエッチング(RIE)、電子サイクロトロン共鳴プラズマエッチング(ECR)、または誘導結合プラズマエッチング(ICP)を用いて矩形の溝165を形成することができる。あるいは、刻線機(例えば回折グレーティングを切るために用いられるもの)またはダイアモンド旋盤を用いて溝切りしてもよい。グレーティング構造体160Eは、メサ162E-1および162E-2が矩形の断面および平行な対向平面を有するように形成される。すなわち、メサ162E-1は、対向平面163E-11および163E-12を含み、メサ162E-2は、対向平面163E-21および163E-22を含む。それぞれの平面163E-11、163E-12、163E-21、および163E-22は、図4Aに示す基準X-Y-Z軸により規定されるY-Z平面に平行な関連する垂直平面を画定する。また、それぞれのメサ162E-1および162E-2は、図5を参照して下記に記載するように決定される幅T1(X軸の関連する対抗平面間で測定される)を有して形成される。溝165Eの深さD1(すなわち、メサ162E-1および162E-2の高さ)は、少なくとも10ミクロン、好ましくは少なくとも50μm、または少なくとも100μmであり、溝165Eの幅T2(すなわち、メサ162E-1の面163E-12とメサ162E-2の面163E-21との間のX軸の距離)は、約100nm~1μmだけメサ幅T1より大きい。
図4Bを参照すると、グレーティング構造体170Eは、平行なメサ172E-1、172E-2、および172E-3を含む。平行なメサ172E-1、172E-2、および172E-3は、基部171E(171E-1および171E-2を含む)から延びて溝175E-1および173E-2により分離される。また、グレーティング構造体170Eは、標準的な製造技術を用いて第2の単一の非線形結晶材料に矩形の溝175E-1および175E-2をエッチングすることまたは切り込むことにより形成され、それによりメサ172E-1~172E-3が対応するプレート様の矩形断面および平行な対向平面を有して形成される(すなわち、メサ172E-1は対向平面173E-11および173E-12を含み、メサ172E-2は平面状の端面173E-21および173E-22を含み、メサ172E-3は平面状の端面173E-31および173E-32を含む)。また、それぞれのメサ172E-1~172E-3は、メサ162E-1および162E-2の同じ幅T1を有して形成され、溝175E-1および175E-2は、溝165Eのものと同じ深さD1を有する。
図4Cは、グレーティング構造体160Eおよび170Eが対向櫛型構成で組み付けられた後のグレーティングアセンブリ150Eを示す。メサ162E-1は溝175E-1に配置され、メサ162E-2は溝175E-2に配置され、メサ172E-2は溝165Eに配置される。グレーティング構造体160Eおよび170Eの製造は、対向櫛型構成で組み付けられる際に図4Cの左側に示すように整列される関連する直立結晶軸A11/A12/A13を有してグレーティング構造体160Eが形成されるように調整され、グレーティング構造体170Eは、図4Cの右側に示す3つの関連する反転結晶軸A21/A22/A23のいずれかを有して形成される。なお、溝165E、175E-1、および175E-2のより大きな幅T2(すなわち、メサの幅T1と比較して)は、グレーティング構造体160Eおよび170Eが対向櫛型構成で組み付けられる際に対応するメサの対向平面の間にギャップ(空間)152E-1~152E-4を生成する。すなわち、ギャップ152E-1は、メサ162E-1の平面163E-11(図4Aを参照)とメサ172E-1の平面173E-12(図4Bを参照)との間に形成される。同様に、ギャップ152E-2は、メサ162E-1および172E-2の対向平面の間に形成され、ギャップ152E-3は、メサ162E-2および172E-2の対向平面の間に形成され、ギャップ152E-4は、メサ162E-2および172E-3の対向平面の間に形成される。いくつかの実施形態では、グレーティングアセンブリ150Eは、部分真空または不活性ガス(例えばアルゴン)を格納する筐体またはチャンバ内に配置され、ギャップ152E-1~152E-4と境を接する対向面に有害な汚染物質が集まるのを防止する。
なお、グレーティングアセンブリ150Eは、直立したグレーティング構造体160Eおよび反転したグレーティング構造体170Eが等しいメサ幅T1および等しい溝幅T2を有するものとして図示しているが、これは専ら製造の便宜上のためである。本開示から容易に理解できるように、それぞれのメサは、QPMのために臨界長の奇数倍に等しい幅を有する必要があるが、幅はそれぞれのメサで同じ奇数倍にする必要はなく、それぞれの溝は、どの側にも小さな隙間(ギャップ)を設けて別のグレーティングの対応するメサを受け入れるのに十分な幅である必要がある。本発明の非線形結晶グレーティングアセンブリは、図5の上方および下方左の挿入図に示し、下記の関連する記載で説明するように、反転したグレーティング構造体170Eの結晶軸が直立したグレーティング構造体160Eの結晶軸に対して反転する(すなわち、実質的に180°回転する)ように所定の光学システムへの使用のために構成される。結晶プレートのこの物理的配列によりQPMを可能にする。これは、ニオブ酸リチウムが強誘電体結晶であり、周期的にポーリングすることができることを除き、QPMにPPLN(周期的にポーリングしたニオブ酸リチウム)を用いることに類似すると考えられるかもしれない。その一方、SBOおよびLBOは非強誘電体であるので、我々は結晶メサを物理的に配列してQPMのために周期的構造を作り出す必要がある。
図5に光学素子(不図示)を備える最終周波数変換段130Eを図示する。光学素子は、本明細書に説明するように入力光ビーム133Eおよび任意の第2の入力光ビーム133E-2をグレーティングアセンブリ150Eに案内するように構成される。図4A~4Cを参照して上記でより詳細に説明している。説明目的のために、グレーティング構造体160Eおよび170Eの基部部分を破線(隠れた)形態で図示し、それにより対向櫛型の交互のグレーティングパターン155Eが、連続的に整列されたメサ172E-1、162E-1、172E-2、162E-2、および172E-3により形成され、これらを入力光133Eが通ることを強調する。代替的な実施形態では、対向櫛型の交互のグレーティングパターン155Eは、入力光133Eの周波数ωxを二逓倍化するように構成され、または周波数ωxの入力光133Eと周波数ωyの入力光133E-2を加算するように構成される。入力光133Eは、例えば177nmレーザ100Bの場合、第1の基本波光の第二高調波および第2の基本波光の加算生成物として生成され(図2Bを参照して上記で説明)、または133nmレーザ100Aの場合、基本波光の第四高調波として生成されてもよい(図2Aを参照して上記で説明)。他の例では、入力光133Eおよび133E-2は、152nmレーザ100Hの場合、第1の基本波光の第二高調波および第2の基本波光の加算生成物として、ならびに第1の基本波光の第四高調波として生成され(図7Aを参照して上記で説明)、152nmレーザ100Iの場合、第1の基本波光の第二高調波として、ならびに第1の基本波光の第四高調波および第2の基本波光の加算生成物として生成され(図7Bを参照して上記で説明)、または177nmレーザ100Jの場合、第2の基本波光の第二高調波および第1の基本波光の第四高調波として生成されてもよい(図7Cを参照して上記で説明)。図5にはグレーティングアセンブリ150Eが5つのメサ(すなわち、メサ172E-1、162E-1、172E-2、162E-2、および172E-3)を含む対向櫛型グレーティングを含む周期的構造を有するものとして示しているが、メサの総数は10個を超えてもよく、ギャップの総数はメサの数より小さいものになるであろう。
図5にメサ162E-1とメサ172E-1との間に形成されるギャップ152E-1がギャップ幅T21を有し、メサ162E-1とメサ172E-2との間のギャップ152E-2がギャップ幅T22を有することを示す。溝175E-1が溝幅T2を有し、メサ162E-1がメサ幅T1を有するので、溝幅T2はメサ幅T1と、ギャップ幅T21およびT22の和に等しいことになる。上記で説明したように、好ましくは、ギャップ幅T21およびT22は、それぞれ約100nm~1μmになる必要がある。ギャップ幅T21およびT22は等しくなる必要はないが、一般にはそれぞれのグレーティング構造体のメサが別のグレーティング構造体の溝のほぼ中心になると(すなわち、T21およびT22がほぼ等しくなると)、グレーティング構造体160Eと170Eを組み付けるのがより容易になるであろう。好ましくは、溝幅T2は、組み付け工程中にスティッキングせずに2つのグレーティング構造体をいっしょに配置するために十分な隙間を提供する量だけメサ幅T1よりも広くする。例えば、それぞれの溝の幅はあるメサの幅よりおよそ200nm~2μm広くなってもよく、それによりグレーティング構造体は、それぞれのメサのどの側のギャップも約100nm~1μmのギャップ幅T21およびT22を有する状態で組み付けることができる。溝幅T2が小さすぎると(例えば、それによりギャップ幅T21およびT22が約10nm未満になる)、2つの対向するメサ表面の間のファンデルワールス力相互作用により、積み付け工程が完了する前に2つのグレーティング構造体がいっしょになってスティッキングしてしまう。逆に、溝幅T2が大きすぎると(例えば1μmより大きい)、周波数ωxおよび(存在する場合)ωyの光は、それぞれのメサの出力面で屈折するために、ギャップにおいて周波数ωOUTEの光とちょうど平行に進まない。多くのメサを含むアセンブリ内のそのような多くのギャップにわたって異なる周波数の光の間の変位(ウォークオフ)が累積し、これにより変換効率を制限してしまうことになるであろう。
図5の脚部の吹き出し区間を参照すると、メサ162E-1および162E-2の直立結晶軸A11/A12/A13、ならびにメサ172E-1、172E-2、および172E-3の反転結晶軸A21/A22/A22は、示したように構成される。グレーティング構造体160Eおよび170Eの両方が最終周波数変換段130E内に形成および構成され、それにより中間光ビーム133Eおよび133E-2の1つまたは両方が第1の光軸A11およびA21と平行な方向に伝搬し、偏光方向329Eは第2の光軸A12およびA22に平行である。第2の光軸は、非線形結晶材料の他の光軸よりも高い非線形係数を有し、メサ162E-1、162E-2、172E-1、172E-2、および172E-3は、光ビーム133E(ωx)の伝搬方向PDで測定される臨界長Λ1の奇数倍に実質的に等しい厚さT1を有して形成される。これは、所望のレーザ出力光ビーム139Eと、入射光ビーム133Eおよび133E-2(ωx,ωy)の擬似位相整合(QPM)を達成するために必要とされる。臨界長Λ1は、それぞれのメサを通る光ビーム133Eが進む距離であり、次式で決定される。
Λ1=m1Lc (方程式1)
式中、m1は奇数(例えば1、3、5、7...)であり、Lcは擬似位相整合の臨界長である。
式中、Δkは次式により規定される。
Δk=k(ωOUT)-2k(ωx)または (方程式3a)
Δk=k(ωOUT)-k(ωx)-k(ωy) (方程式3b)
式中、k(ω)は非線形結晶における周波数ωの光の波数ベクトルである。
式中、n(ω)は周波数ωにおける適切な偏光のための非線形結晶材料の屈折率であり、cは真空での光の速度である。なお、方程式3aは、最終周波数変換段130Eが周波数二逓倍化するように構成される場合に適用可能であり、方程式3bは、最終周波数段130Eが周波数加算するように構成される場合に適用可能である。出力周波数ωOUTEの光の偏光は、光軸A12/A22および光軸A13/A23と平行な偏光方向が異なる屈折率を有するようにグレーティングアセンブリ150Eが向けられる場合、Lcおよび結晶配向の適切な選択により選定できる。出力周波数ωOUTEの光を軸A12/A22または軸A13/23と平行に偏光するかどうかの選択は例えば、どの偏光の組み合わせがグレーティング構造体160Eおよび170Eを形成するために用いられる結晶材料の非線形係数および反射率に基づくメサ当たりのより高い変換効率を有するかに基づいて行うことができる。なお、臨界長Λ1は物理的なメサ幅T1に実質的に等しくてもよい。図示したように2つのメサの厚さを互いに等しくすることは便利であるが、上記の方程式1に示したように、それぞれのメサの厚さが位相整合のために臨界長の奇数倍に等しくなっている限り、2つのメサの厚さを等しくすることは必要ない。なお、光軸の識別A11/A12/A13およびA21/A22/A23と、グレーティング構造体160Eおよび170Eの結晶軸との間の対応は、用いられる非線形結晶材料(例えばSBOまたはLBO)と、入力光および出力光に対して選択される偏光状態に依存する。図5の下方右の吹き出しに、光軸のそれぞれを中心とする回転に対応する、直立結晶軸A11/A12/A13に対する反転結晶軸A21/A22/A23の3つの異なる回転を示す。任意の所定の非線形結晶および選択される周波数変換スキームで、これらの回転のうちの1つまたは2つのみが機能することになる。回転により、非線形係数の符号を反転させてQPMを達成しなければならず、結晶軸に対して入力光および出力光の偏光の相対的整列を持続しなければならない(下記を参照)。
Λ1=m1Lc (方程式1)
式中、m1は奇数(例えば1、3、5、7...)であり、Lcは擬似位相整合の臨界長である。
Δk=k(ωOUT)-2k(ωx)または (方程式3a)
Δk=k(ωOUT)-k(ωx)-k(ωy) (方程式3b)
式中、k(ω)は非線形結晶における周波数ωの光の波数ベクトルである。
一実施形態では、グレーティングアセンブリ150EはSBO結晶材料から構成される。177nmレーザ100Bの最終周波数二逓倍化段130Bでは(図2B)、擬似位相整合臨界長Lcは約0.6μmであるのに対し、133nmレーザ100Aの最終周波数二逓倍化段130Aでは(図2A)、擬似位相整合臨界長Lcは約0.13μmである。266nmの光の周波数二逓倍化により133nmの光を生成するための例示的なQPM臨界長は、Trabsらが公表したSellmeierモデル(上記で引用)を用いて133nmおよび266nmの波長でSBOの屈折率から計算された。Trabsらは、160nmより短い波長を一切生成していないので、133nmで外挿された反射率は不正確である可能性がある。擬似位相整合臨界長Lcは、図7Aを参照して下記に説明するように最終周波数加算段130Hを利用して152nmのレーザ出力光139Hを生成する場合、約0.30μmであり、図7Bを参照して下記に説明するように最終周波数加算段130Iを利用して152nmのレーザ出力光139Iを生成する場合、約0.34μmであり、図7Cを参照して下記に説明するように最終周波数加算段130Jを利用して177nmのレーザ出力光139Jを生成する場合、約0.66μmである。当業者であれば、正確な屈折率を前提とすれば、入力周波数および出力周波数の任意の所定の組み合わせに対するQPM臨界長をどのように計算するかを理解している。
別の実施形態では、グレーティングアセンブリ150EはLBO結晶材料から構成される。177nmレーザ100Bの最終周波数二逓倍化段130B(図2B)では、擬似位相整合臨界長Lcは、入力光133Eの偏光方向329Eがc軸(光軸A12/A22)と平行である場合、約0.6μmである。177nmレーザ100Jの最終周波数加算段130Jでは(図7C、下記に説明)、擬似位相整合臨界長Lcは、入力光133E(ωx=2ω2)の偏光方向329Eがa軸(光軸A11/A21)と平行であり、入力光133E-2(ωy=4ω1)の偏光方向がc軸(光軸A12/A22)と平行であり、出力光136Eの偏光方向がa軸(光軸A11/A21)と平行である場合、約0.86μmである。これらの臨界長を計算するために用いられるLBOの177nmの波長における屈折率の値は正確でない場合があるので、QPM臨界長のこの推定値も正確でない場合がある。偏光の向きの他の組み合わせがLBOを用いる周波数二逓倍化および周波数加算では可能である。当業者であれば、正確な屈折率を前提とすれば、上記の方程式を用いて特定の入力光および出力光の偏光の組み合わせに対するQPM臨界長をどのように計算するかを理解している。
図5に示すように、周波数ωxの入力光133Eがグレーティングアセンブリ150Eの入力面153E-INに入射する。これは、この実施形態では、メサ173E-1の平面173E-11により実装される。グレーティングアセンブリ150Eが周波数二逓倍化するように構成される場合、入力光ビーム133E-2は省かれる。グレーティングアセンブリ150Eが周波数加算するように構成される場合、周波数ωyを有する入力光ビーム133E-2も入力面153E-INに入射する。入力光133Eの好ましい偏光方向を破線矢印329Eにより示す。入力光133E-2の偏光方向は、非線形結晶の種類および選択される周波数変換スキームに依存する。いくつかの例は上記を参照。入力光133Eおよび入力光133E-2の伝搬方向の間の角度βは小さくなる必要があり、例えば5°未満、好ましくは約2°以下である。グレーティングアセンブリ150Eは、入力面153E-INおよび出力面153E-OUTが周波数ωxの循環光133Eに対してほぼブリュースター角θに向けられ、反射防止コーティングを用いることなく反射損失を最小限にするように構成される。SBOの場合、c軸(光学z軸)と平行に偏光した光のブリュースター角は、UVおよび約210nmより長い可視波長で面法線Nに対しておよそ60.5±1°である。LBOの場合、b軸(光学z軸)と平行に偏光した光のブリュースター角は、532nm~355nmの波長でおよそ58.5±0.2°である。あるいは、対向櫛型グレーティングアセンブリを形成した後、反射防止コーティングをメサ表面にコーティングして光損失を低減してもよい。メサに反射防止コーティングをコーティングする場合、コーティングを通る異なる光の周波数の異なる光経路長を把握してメサの幅を調整しなければならない。
周波数二逓倍化の場合、出射光136Eは、入力光の第二高調波に等しい(すなわち2ωx)出力周波数ωOUTEを有する出力光139Eおよび入力周波数ωxの未消費の入力光138E-1を含む。周波数加算の場合、出射光136Eは、2つの入力周波数の和ωx+ωyに等しい出力周波数ωOUTEを有する出力光139Eと、周波数ωxを有する未消費の入力光138E-1と、周波数ωyを有する未消費の入力光138E-2とを含む。
少なくとも1つの実施形態では、結晶軸は、グレーティング構造体160Eおよび170Eのメサ内部を伝搬する光が1つの光軸(図4CではA11およびA21として識別される)と実質的に平行に伝搬するように配向され、光133Eの偏光方向329E(電界方向)は、別の光軸(図4CではA12およびA22として識別される)と実質的に平行である。例えば、選択される非線形結晶材料の最大の非線形光学係数を活用するために、または別の例では入力周波数と出力周波数との間の屈折率の差を最小限にし、したがって臨界長を最大限にするために、出力偏光は、光軸A12/A22と平行にし、または光軸A13/A23と平行にしてもよい。例えば、SBO結晶およびLBO結晶の両方は、mm2の点群を有する。c軸は、鏡面対称性を有しない軸に対応し、反転しなければならない。他の軸は、選択される周波数変換スキームに応じて入力光および出力光の偏光に対して特定の配向を有する必要がある場合がある。例えば、SBOを利用する少なくとも1つの実施形態では、結晶の最大の非線形係数であるd33を活用するために、入力偏光および出力偏光は、結晶c軸と平行にする必要がある。この例では、光軸A12/A22は、結晶c軸に対応することになり、直立グレーティングおよび反転グレーティングの結晶は、互いに対してa軸またはb軸を中心にして回転することができるであろう。別の例では、LBOを利用する実施形態で、最大の非線形係数はd32およびd24である(結晶の対称性ゆえに、等しくなければならない)。周波数二逓倍化では、入力偏光はb軸に平行にする必要があり、出力偏光はc軸に平行にする必要があるので、直立グレーティング構造体および反転グレーティング構造体の結晶は、互いに対してa軸を中心に実質的に180°回転しなければならない。これらは、2つの特定の材料で考えられる結晶軸の配向の例に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図しない。当業者であれば、特定の非線形結晶のいずれかの選択される周波数変換用途で直立グレーティングおよび反転グレーティングの適切な結晶軸の配向をどのように選択するかを理解している。
グレーティング構造体170Eの入力面153E-INが入力光133Eに対してブリュースター角に向けられる場合、グレーティング構造体170EがSBO結晶から製造されるならば、メサ172E-1内における光の伝搬方向PDは面法線Nに対しておよそ29.5°になり、グレーティング構造体170EがLBO結晶から製造されるならば、面法線Nに対しておよそ31.5°になるであろう。
図6A~図6Cは、別の実施形態による非線形結晶グレーティング構造体160F、非線形結晶グレーティング構造体170F、ならびに対向櫛型構成でグレーティング構造体160Fおよび170Fを組み付けることにより製造される非線形結晶グレーティングアセンブリ150Fをそれぞれ図示する。グレーティング構造体160Fは、平行で矩形のメサ162F-1~162F-Nの列を含む。平行で矩形のメサ162F-1~162F-Nは、水平方向を向く基部161Fから垂直方向下向き(すなわち、Y軸方向)に延びる。グレーティング構造体170Fは、平行で矩形のメサ172F-1~172F-N-1の列を含む。平行で矩形のメサ172F-1~172F-N-1は、基部171Fから垂直方向上向きに延びる。それぞれの隣接する対のメサは、介在する矩形の溝により分離される(例えば、メサ162F-1および162F-2は溝165F-1により分離され、メサ162F-N-1および162F-Nは溝165F-N-1により分離される。同様に、メサ172F-1および172F-2は溝175F-1により分離され、メサ172F-N-1および172F-N-2は溝175F-N-2により分離される)。一実施形態では、グレーティング構造体160Fおよび170Fは、本明細書に説明するように対応するグレーティング構造体をエッチングし、切込み、または他の方法で加工し、グレーティング構造体160Fがグレーティング構造体170Fの対応する結晶軸に対して反転した(すなわち、実質的に180°回転した)結晶軸を有するように、入力光ビーム133F(ωx)およびレーザ出力光ビーム139FのQPMを達成するのに必要とされる臨界長の奇数倍に実質的に等しいメサ幅を有するメサを生成することにより形成される。図6Cに示すように組み付けられると、グレーティングアセンブリ150Fは、連続的に整列されたメサ162F-1、172F-1...172F-N-1、および162F-Nにより形成され、これらを入力光133Fが通る対向櫛型の交互のグレーティングパターン155Fを含む。いくつかの実際の実施形態では、対向櫛型の交互のグレーティングパターン155Fを形成するメサおよび溝の総数は10個を超える(例えば、メサの総数は百個もしくは数百個、または約千個であってもよい)。多数のメサにより、より高いエネルギー変換を容易にする。したがって、グレーティングアセンブリ150Fは、グレーティングアセンブリ150E(図4C)を参照して本明細書に説明するさまざまな周波数変換段のいずれかで有利に利用されてもよい。
図7Aは、本発明の別の特定の例示的な実施形態による例示的なレーザアセンブリ100Hを示す簡略ブロック図である。レーザアセンブリ100Hは、第1の基本波レーザ110H-1、第2の基本波レーザ110H-2、3つの中間周波数変換段(すなわち、第1の周波数二逓倍化段120H-1、周波数加算段120H-2、および第2の周波数二逓倍化段120H-3)、ならびに最終周波数加算(変換)段130Hを含み、これらは、およそ147nm~およそ155nm(例えばおよそ152nm)の範囲の波長ωOUTHを有するレーザ出力光139Hを生成するように協働的に構成される。第1の基本波レーザ110H-1は、上記で説明したようにおよそ1000nm~およそ1100nm(すなわち約1μm~1.1μm)の範囲の第1の基本波波長および対応する第1の基本波周波数ω1を有する(第1の)基本波光119H-1を生成するように構成される。また、第2の基本波レーザ110H-2は、上記で説明したようにおよそ1000nm~およそ1100nm(すなわち約1μm~1.1μm)の範囲の第2の基本波波長および対応する第2の基本波周波数ω2を有する(第2の)基本波光119H-2を生成するように構成される。第1の周波数二逓倍化段120H-1は、第1の基本波光119H-1を受け取って第1の基本波周波数ω1の2倍に等しい第二高調波周波数2ω1を有する第二高調波光121Hを生成する。ビームスプリッタ124Hは、第二高調波光121Hを2つの部分、すなわち第1の部分121H-1および第2の部分121H-2に分離する。第二高調波光121Hの第1の部分121H-1は、周波数加算段120H-2により受け取られる。周波数加算段120H-2は、第1の部分121H-1を第2の基本波光119H-2に加算して和周波数2ω1+ω2に等しい対応する周波数ωxを有する第1の中間光ビーム129H-1を生成する。便宜上、この和周波数は、第三高調波に実質的に等しいものとして本明細書で言及する(ω1およびω2が類似するか、ほぼ等しいため)。すなわち、第1の基本波レーザ110H-1および第2の基本波レーザ110H-2の周波数が実質的に同じ(すなわちω1=ω2)である場合、第1の中間光ビーム129H-1の周波数ωxは、基本波光周波数ω1またはω2のいずれかの第三高調波に実質的に等しい(すなわち、ωx≒3ω1またはωx≒3ω2)。周波数加算段120H-2は、図2Bを参照して周波数加算段120B-2について上記で説明したのと同様に構成される。第二高調波光121Hの第2の部分121H-2は、第2の周波数二逓倍化段120H-3に送られる。第2の周波数二逓倍化段120H-3は、第1の基本波周波数ω1の4倍に等しい対応する周波数ωyを有する(すなわちωy=4ω1)第2の中間光ビーム129H-2を生成するように構成される。図7Aの例示的な実施形態によれば、周波数二逓倍化段120H-1および120H-3のそれぞれが、図2Aの第2の周波数二逓倍化段120A-2を参照して上記で説明したものと同様に内部に配列された少なくとも3つの光学ミラーおよび非線形結晶を含む外部共振キャビティを備える。最終周波数加算段130Hは、本明細書に説明する技術を用いて第1および第2の中間光ビーム129H-1および129H-2(すなわちωx+ωy)を加算し、6ω1+ω2に等しい出力周波数ωOUTHを有するレーザ出力光139Hを生成する。レーザ出力光139Hは、本明細書では第七高調波光に実質的に同等なものとして言及される(すなわち、ω1およびω2が類似し、またはほぼ等しければωx+ωy=6ω1+ω2≒7ω1であるため)。これは、少なくとも1つの実施形態では、およそ152nmの波長を有する。代替的な実施形態では、第2の基本波レーザ110H-2は省かれてもよく、第1の基本波レーザ110H-1の出力を2つの部分、すなわち第1の周波数二逓倍化段120H-1に案内される第1の部分と、第二高調波光121H-1とともに周波数加算段120H-2に案内される第2の部分に分割してもよい。この代替的な実施形態では、必然的にω2=ω1になる。
図7Bは、本発明の別の特定の例示的な実施形態によるおよそ147nm~およそ155nm(例えばおよそ152nm)の範囲の波長を生成するように構成される例示的なレーザアセンブリ100Iを示す簡略ブロック図である。レーザアセンブリ100Iは、第1の基本波レーザ110I-1、第2の基本波レーザ110I-2、3つの中間周波数変換段(すなわち、第1の周波数二逓倍化段120I-1、第2の周波数二逓倍化段120I-2、および第1の周波数加算段120I-3)、ならびに波長がおよそ147nm~およそ155nm(例えばおよそ152nm)の範囲の出力周波数ωOUTIを有するレーザ出力光139Iを生成する最終周波数加算(変換)段130Iを備える。基本波レーザ110I-1および110I-2は、上記で説明したようにおよそ1000nm~およそ1100nm(すなわち約1μm~1.1μm)の範囲の基本波波長および対応する基本波周波数ω1およびω2をそれぞれ有する基本波光119I-1および119I-2をそれぞれ生成するように構成される。第1の周波数二逓倍化段120I-1は、第1の基本波光119I-1を受け取って第1の基本波周波数ω1の2倍に等しい第二高調波周波数2ω1を有する第二高調波光121I-1を生成する。ビームスプリッタ124Iは、第二高調波光121I-1を2つの部分、すなわち第1の部分121I-11および第2の部分121I-12に分離する。第二高調波光121I-1の第1の部分121I-11は、最終周波数加算段130Iに直接に送られる対応する周波数ωxを有する第1の中間光ビーム129I-1として利用される。第2の周波数二逓倍化段120I-2は、第二高調波光121I-1の第2の部分121I-12を受け取って第1の基本波周波数ω1の4倍に等しい第四高調波周波数4ω1を有する第四高調波光121I-2を生成する。第1の周波数加算段120I-3は、第四高調波光121I-2を第2の基本波光119I-2に加算して和周波数4ω1+ω2に等しい対応する周波数ωyを有する第2の中間光ビーム129I-2を生成する。便宜上、この和周波数は、第五高調波光として本明細書で言及する(すなわち、ω1およびω2が類似するか、またはほぼ等しければ、第1の基本波周波数および第2の基本波周波数の第四高調波の和は第1の基本波波長の第五高調波に実質的に等しくなる、すなわちωy=4ω1+ω2≒5ω1になるため)。最終周波数加算段130Iは、本明細書に説明する技術を用いて第1および第2の中間光ビーム129I-1および129I-2を加算し、和周波数6ω1+ω2に等しい出力周波数ωOUTEを有するレーザ出力光139Iを生成する。便宜上、これは、第1の基本波周波数ω1の第七高調波に実質的に等しいものとして本明細書で言及する(すなわち、ω1≒ω2であれば、ωx+ωy=6ω1+ω2≒7ω1である)。少なくとも1つの実施形態では、これはおよそ152nmの波長を有する。代替的な実施形態では、第2の基本波レーザ110I-2は省かれてもよく、第1の基本波レーザ110I-1の出力を2つの部分、すなわち第1の周波数二逓倍化段120I-1に案内される第1の部分と、第四高調波光121I-2とともに第1の周波数加算段120I-3に案内される第2の部分とに分割してもよい。この代替的な実施形態では、必然的にω2=ω1になる。
第1の周波数加算段120I-3は、CLBO、または水素もしくは重水素で処理したCLBOをほぼ非臨界位相整合された構成に用いて第四高調波光121I-2を第2の基本波光119I-2に加算するように構成されてもよい。あるいは、第1の周波数加算段120I-3は、本明細書に説明する種類の非線形結晶グレーティングアセンブリを用いて擬似位相整合(QPM)を達成してもよい。一実施形態では、非線形結晶グレーティングアセンブリは、SBO結晶から構成される。SBOで266nmおよび1064nmを加算することにより213nmを生成するためのQPMの臨界長は、およそ1.81μmである(すなわち、1.80μm~1.82μmの範囲)。この臨界長はより短い波長を生成するための臨界長よりも長いので、光伝搬方向のSBOメサの厚さは、臨界長と等しくてもよく、または臨界長の小さい奇数倍(例えば3~9倍)に等しくてもよい。別の実施形態では、非線形結晶はLBO結晶である。
図7Cは、本発明の別の特定の例示的な実施形態による例示的なレーザアセンブリ100Jを示す簡略ブロック図である。レーザアセンブリ100Jは、第1の基本波レーザ110J-1、第2の基本波レーザ110J-2、3つの中間周波数変換段(すなわち、第1の周波数二逓倍化段120J-1、第2の周波数二逓倍化段120J-2、および第3の周波数二逓倍化段120J-3)、ならびに最終周波数加算(変換)段130Jを備え、これらは、およそ170nm~およそ180nmの範囲(例えばおよそ177nm)の波長ωOUTJを有するレーザ出力光139Jを生成するように協働的に構成される。基本波レーザ110J-1および110J-2は、1つ以上の非線形結晶グレーティングアセンブリを備え、上記で説明したようにおよそ1000nm~およそ1100nmの範囲(すなわち約1μm~1.1μm)の基本波波長、ならびに対応する基本波周波数ω1およびω2をそれぞれ有する基本波光119J-1および119J-2をそれぞれ生成するように構成される。第1の周波数二逓倍化段120J-1は、第2の基本波光119J-2を受け取って第2の基本波周波数ω2の第二高調波に等しい(すなわち第2の基本波周波数ω2の2倍に等しい)周波数ωxを有する第1の中間光ビーム129J-1を生成する。第2の周波数二逓倍化段120J-2は、第1の基本波光119J-1を受け取って第1の基本波周波数ω1の第二高調波に等しい(すなわち、第1の基本波周波数ω1の2倍に等しい)周波数を有する第二高調波光121Jを生成する。第3の周波数二逓倍化段120J-3は、第二高調波光121Jを受け取って第1の基本波周波数ω1の4倍に等しい第四高調波周波数4ω1を有する周波数ωyを有する第2の中間光ビーム129J-2を生成する。最終周波数加算段130Jは、本明細書に説明する技術を用いて第1の中間光ビーム129J-1(すなわち第二高調波2ω2)および第2の中間光ビーム129J-2(すなわち第四高調波4ω1)を加算して第1の基本波周波数の6倍に実質的に等しい出力周波数ωOUTFを有するレーザ出力光139Jを生成する(すなわち、ω1がω2にほぼ等しい場合、ωx+ωy=4ω1+2ω2≒6ω1になるため)。少なくとも1つの実施形態では、これは、およそ177nmの波長を有する。代替的な実施形態では、第2の基本波レーザ110J-2および第1の周波数二逓倍化段120J-1は省かれてもよく、第2の周波数二逓倍化段120J-2の出力121Jを2つの部分、すなわち第3の周波数二逓倍化段120J-3に案内される第1の部分と、第四高調波光129J-2とともに最終周波数加算段130Jに案内される第2の部分とに分割してもよい。この代替的な実施形態では、必然的にω2=ω1となる。
上記の図は、構成要素の実際の物理的な配置を表すことを意図していない。上記の図は、処理に関係する主要な光モジュールを示しているが、すべての光学素子を示しているわけではない。当業者であれば、177nm、152nm、133nm、および類似のレーザを上記の図およびそれらに関連する説明からどのように構築するかを理解している。必要な場合に、より多いか、または少ない光学部品を用いて光を案内することができることを理解されたい。適切である場合、レンズおよび/または湾曲ミラーを用いてビームウエストを非線形結晶の内部または直近の実質的に円形または楕円形の断面の焦点に集束してもよい。必要であれば、プリズム、ビームスプリッタ、グレーティング、または回折光学素子を用いてそれぞれの周波数変換段の出力部の異なる波長を操作または分離してもよい。プリズム、コーティングミラー、または他の素子を用いて周波数変換段への入力部で異なる波長を適宜合成してもよい。ビームスプリッタまたはコーティングミラーを適宜用いて1つの波長を2つのビームに分割してもよい。フィルタを用いて任意の段の出力部で望ましくない波長を遮断または分離してもよい。必要に応じて波長板を用いて偏光を回転させてもよい。他の光学素子を適宜用いてもよい。当業者であれば、177nm、152nm、133nm、および類似のレーザの実装で考えられるさまざまなトレードオフおよび選択肢を理解している。
上記のさまざまな代替的な実施形態では、第1の基本波レーザは、およそ1070nm、およそ1064nm、およそ1053nm、およそ1047nm、およびおよそ1030nmのうちの1つに等しい対応する波長を有する第1の基本波周波数ω1の第1の基本波光を生成するように構成されてもよい。用いる場合、第2の基本波レーザは、およそ1070nm、およそ1064nm、およそ1053nm、およそ1047nm、およびおよそ1030nmのうちの1つに等しい対応する波長を有する第2の基本波周波数ω2の第2の基本波光を生成するように構成されてもよい。本明細書で言及するさまざまな高調波周波数は、基本波周波数の対応する倍数に基づく。所定の基本波レーザにより生成される光の正確な波長は、レーザ媒質の正確な組成、レーザ媒質の動作温度、光キャビティの設計を含む多くの要因に依存する。所定のレーザ媒質の同じレーザ線を用いる2つのレーザは、上記および他の要因により十分の数nmまたは数nm異なる波長で動作する場合がある。当業者であれば、任意の1つまたは2つの基本波波長から所望の出力波長を生成するために適切な第1および第2の基本波波長をどのように選択するかを理解している。
およそ177nm、およそ152nm、またはおよそ133nmの所望の波長のレーザ出力光生成を容易にするさまざまな基本波波長を用いて本発明を本明細書に説明しているが、異なる基本波波長を用いてこれらの所望の波長の数ナノメートル以内の他の波長を生成することができる。添付の特許請求の範囲で別段の指定がない限り、当該レーザ、ならびに当該レーザを利用するシステムが本発明の範囲内とみなされる。
パルスレーザと比較して、CW光源は一定のパワーレベルを有し、これによりピークパワーによる損傷の問題を回避する。また、生成されるCW光の帯域幅は典型的なモードロックレーザより桁違いに狭いので、対応する照明または検出の光学システムの設計はあまり複雑でなく、より高性能で、より低いシステムのコストにすることができる。しかし、監視・計測用途によっては、パルスレーザのより高い帯域幅およびピークパワーレベルを許容することができる。パルスレーザはCWレーザよりも単純である。というのも、周波数変換段に共振キャビティが必要ないからである。したがって、CWレーザおよびパルスレーザの両方が本明細書に開示する発明の範囲内であり、適宜用いることができる。
200nm未満よりも短い波長を用いる高い繰り返しレートを有するレーザおよびCWレーザは、十分なパワーレベルで市販されていないか、信頼性が低い。具体的には、およそ125nm~190nmの波長範囲で数百mW以上のパワーの光を生成するために現在入手可能なレーザは存在しない。本発明の実施形態は、およそ133nmまで下げた短波長光を生成し、したがってより長い波長よりも小さい粒子および欠陥を検出する高い感度を提供する。本発明の別の態様は、上記の本発明による177nm、152nm、および133nmのレーザのうちの少なくとも1つを組み込むウェハ、レチクル、もしくはフォトマスクの検査もしくは計測のシステムである。そのようなシステムの態様を図8、図9A、図9B、および図10に示す。
このレーザは、図8に示す暗視野および明視野の検査モードを用いる検査システムで用いることができる。この図およびシステムは、Chuangらの米国特許第7,817,260号に説明されており、本明細書に完全に説明された場合と同様に参照により組み込まれる。図8に垂直入射レーザ照明を組み込む反射屈折撮像システム800を示す。システム800の照明ブロックは、レーザ801、検査される表面における照明ビームのサイズとプロファイルを制御する適合光学系802、機械的筐体804内のアパーチャおよびウィンドウ803、ならびに試料808の表面への垂直入射時に光軸に沿ってレーザの方向を変更するプリズム805を備える。また、プリズム805は、試料808の表面特徴の鏡面反射および対物レンズ806の光学面からの反射を光経路に沿って画像面809に案内する。対物レンズ806用のレンズは、反射屈折対物レンズ、集束レンズ群、およびズームチューブレンズ区間807の一般的形態で提供することができる。少なくとも1つの実施形態では、レーザ801は、上記のレーザのうちの1つにより実装することができる。
このレーザは、図9Aおよび図9Bに示す斜め方向のライン照明を用いる暗視野検査システムに用いることができる。この検査システムは、示しているように、軸外集光およびほぼ垂直な集光を含む2つまたは3つの異なる集光システムを有してもよい。また、この暗視野検査システムは、垂直入射ライン照明(不図示)も含んでもよい。図9Aおよび図9Bに示すシステムの説明を含むさらなる詳細は、Leongらの米国特許第7,525,649号に見出すことができ、本明細書に完全に記載された場合と同様に参照により組み込まれる。
図9Aに照明システム901と、表面911の領域を検査するための集光システム910とを備える表面検査装置900を示す。図9Aに示すように、レーザシステム920は、ビーム形成光学系903を通して光ビーム902を案内する。少なくとも1つの実施形態では、レーザシステム920は、上記のレーザのうちの少なくとも1つを含む。第1のビーム形成光学系903は、レーザシステムからのビームを受け取るように構成することができる。ビームは、表面911に集束される。
ビーム形成光学系903は、その主平面が試料表面911と実質的に平行になるように向けられ、その結果、照明ライン905がビーム形成光学系903の焦点面内の表面911に形成される。さらに、光ビーム902および集束ビーム904は、非直交入射角で表面911に案内される。具体的には、光ビーム902および集束ビーム904は、約1°~約85°の角度で法線方向から表面911に案内されてもよい。このように、照明ライン905は、実質的に集束ビーム904の入射面内にある。
集光システム910は、照明ライン905から散乱した光を集光するためのレンズ912と、感光検出器のアレイを含むデバイス、例えば電荷結合デバイス(CCD)914にレンズ912からの光を集束するためのレンズ913とを備える。一実施形態では、CCD914は、検出器のリニアアレイを含んでもよい。そのような場合、CCD914内の検出器のリニアアレイは、照明ライン905と平行に向けられてもよい。別の実施形態では、CCD914は、矩形のアレイとして配置され、その長軸が照明ライン905と平行な検出器の二次元アレイを含んでもよい。例えば、CCD914は、およそ1000個~8000個の検出器×およそ50個~250個の検出器の矩形のアレイを含んでもよい。一実施形態では、複数の集光システムが含まれてもよい。この場合、集光システムのそれぞれは、類似の部品を含むが、向きが異なる。
例えば、図9Bに表面検査装置のための集光システム931、932、および933の例示的なアレイを示す(例えば照明システム901のものと類似するその照明システムは、単純にするため示していない)。集光システム931の第1の光学系は、試料921の表面から第1の方向に散乱する光を集光する。集光システム932の第2の光学系は、試料921の表面から第2の方向に散乱する光を集光する。集光システム933の第3の光学系は、試料921の表面から第3の方向に散乱する光を集光する。なお、第1、第2、および第3の経路は、試料921の前記表面に対して異なる反射角になっている。試料921を支持する台922を用いて光学系と試料921との間に相対的動きを生じさせ、それにより試料921の表面全体を走査することができる。
また、このレーザはパターン未形成のウェハ用の検査システム、例えば図10に示す検査システム1000に用いられてもよい。そのような検査システムは、これらの図に示すように散乱光の斜めおよび/または垂直な入射照明と、大きな集光立体角とを組み込んでもよい。照明源1100は、DUV光またはVUV光を生成して望ましい角度でウェハ1122を照明し、反射光が撮像集光光学系1108のシステムにより集光されないようにする、本明細書で説明したレーザアセンブリのうちの少なくとも1つを組み込む。光学系1106は、所望の照明パターンを生成するように構成されてもよい。ウェハ1122からの散乱光は、アフォーカルレンズシステム1110に光を案内するように構成される撮像集光光学系1108のシステムにより集光されてもよい。一実施形態では、集光レンズマスクシステム1112が複数のチャンネルに光を分割してTDIセンサ1118に送り出してもよい。一実施形態は、増強器1114および/またはセンサ中継器1116を備えてもよい。TDIセンサ1118および/または増強器1114は、信号を画像処理コンピュータ1120に送信するように構成されてもよい。画像処理コンピュータ1120は、ウェハ1122のウェハ画像および/またはウェハ1122の表面の欠陥もしくは粒子のリストを生成するように構成されてもよい。図10の素子のさらなる説明は、Vazhaeparambilらの米国特許第9,891,177B2号に見出すことができる。パターン未形成のウェハ検査システムのさらなる詳細は、米国特許第6,201,601号および同第6,271,916号に見出すことができる。これらの特許のすべてが本明細書に完全に記載された場合と同様に参照により組み込まれる。
本発明は、特定の具体的な実施形態に関連して説明しているが、当業者には本発明の発明上の特徴が、他の実施形態にも同様に適用可能であることが明らかであり、それらのすべてが本発明の範囲内に包含されることを意図する。
Claims (21)
- 対応する出力波長がおよそ125nm~およそ300nmの範囲の出力周波数を有するレーザ出力光ビームを生成するためのレーザアセンブリであって、
対応する基本波周波数を有する基本波光ビームを生成するようにそれぞれ構成される1つ以上の基本波レーザと、
1つ以上の前記基本波光ビームを用いて1つ以上の中間光ビームを生成するように集合的に構成される1つ以上の中間周波数変換段であって、前記1つ以上の中間光ビームのそれぞれは、関連する中間周波数および対応する中間波長を有する、1つ以上の中間周波数変換段と、
非線形結晶グレーティングアセンブリ、および前記1つ以上の中間光ビームが伝搬方向に前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通るように前記非線形結晶グレーティングアセンブリに前記1つ以上の中間光ビームを案内するように構成される複数の光学素子を備える最終周波数変換段と、
を備え、
前記非線形結晶グレーティングアセンブリは、
第1の基部、および前記第1の基部から突出する複数の平行な第1のメサを含む第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
第2の基部、および前記第2の基部から突出する複数の平行な第2のメサを含む第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
を備え、
前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、対向櫛型構成で固定配置され、前記1つ以上の中間光ビームが前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通る間に前記第1および第2のメサを交互に通るように配列され、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの幅は、前記1つ以上の中間光ビームおよび前記レーザ出力光ビームの擬似位相整合(QPM)を達成するために必要とされる臨界長の奇数倍に実質的に等しく、
前記第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体の第1の結晶軸は、前記第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体の対応する第2の結晶軸に対して反転していることを特徴とするレーザアセンブリ。 - 前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、四ホウ酸ストロンチウム結晶を含むことを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。
- 前記最終周波数変換段は、前記1つ以上の中間光ビームがほぼブリュースター角で前記非線形結晶グレーティングアセンブリの入力面に入射するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。
- 前記最終周波数変換段は、前記第1および第2の結晶軸の両方の第1の光軸が前記伝搬方向と平行になるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。
- 前記最終周波数変換段は、前記中間光ビームの偏光が前記第1および第2の結晶軸の第2の光軸と実質的に平行になるようにさらに構成され、前記第2の光軸は、前記第1および第2の結晶軸の前記第1の光軸および第3の光軸より高い非線形係数を有することを特徴とする、請求項4に記載のレーザアセンブリ。
- 前記第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体の前記複数の平行な第1のメサは、第1の溝により分離された第1のメサおよび第2のメサを含み、
前記第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体の前記複数の平行な第2のメサは、第3のメサ、第4のメサ、および第5のメサを含み、前記第3のメサは、第2の溝により前記第4のメサから分離され、前記第4のメサは、第3の溝により前記第5のメサから分離され、
前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体が前記対向櫛型構成で固定配置されると、前記第1のメサは、前記第2の溝に配置され、前記第2のメサは、前記第2の溝に配置され、前記第4のメサは、前記第1の溝に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 第1の溝の幅は、前記第4のメサの幅より約100nm~1μm大きいことを特徴とする、請求項6に記載のレーザアセンブリ。
- 前記第1、第2、および第3の溝のそれぞれは、少なくとも10μmの深さを有することを特徴とする、請求項7に記載のレーザアセンブリ。
- 前記最終周波数変換段は、さらに、
前記1つ以上の中間光ビームのビームウエストが前記非線形結晶グレーティングアセンブリの入力面に現れるように、前記1つ以上の中間光ビームを受け取って循環させるように構成される複数のミラーと、
前記非線形結晶を出射する光を受け取るように配置されるビームスプリッタであって、前記ビームスプリッタが前記出射する光の第1の部分を反射して前記レーザ出力光ビームを形成し、前記出射する光の第2の部分が前記ビームスプリッタを通り前記複数のミラーにより循環されるように構成されるビームスプリッタと、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 前記1つ以上の基本波レーザは、対応する基本波波長が1μm~1.1μmの基本波周波数を有する基本波光を生成するように構成され、
前記1つ以上の中間周波数変換段は、
前記基本波光を受け取るように結合され、前記基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第二高調波光を生成するように構成される第1の周波数二逓倍化段と、
前記第1の周波数二逓倍化段から前記第二高調波光を受け取るように結合され、前記基本波周波数の4倍に等しい第四高調波周波数を有する第四高調波光として前記中間光ビームを生成するように構成される第2の周波数二逓倍化段と、
を備え、
前記最終周波数変換段は、前記第四高調波光を周波数二逓倍化するように構成され、それにより前記レーザ出力光の前記出力周波数は、前記基本波周波数の8倍に等しくなることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、前記第1および第2の結晶軸の結晶c軸が前記第四高調波光の偏光方向と実質的に平行になるように形成される四ホウ酸ストロンチウム結晶を含み、
前記出力周波数は、133nmに実質的に等しい波長に対応し、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの前記幅は、前記第四高調波周波数と第八高調波周波数の擬似位相整合を可能にするために0.11μm~0.15μmの範囲の臨界長の奇数倍に実質的に等しいことを特徴とする、請求項10に記載のレーザアセンブリ。 - 前記1つ以上の基本波レーザは、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第1の基本波周波数を有する第1の基本波光を生成するように構成される第1の基本波レーザと、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第2の基本波周波数を有する第2の基本波光を生成するように構成される第2の基本波レーザと、
を備え、
前記1つ以上の中間周波数変換段は、
前記第1の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第二高調波光を生成するように構成される周波数二逓倍化段と、
前記周波数二逓倍化段からの前記第二高調波光および前記第2の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の3倍に実質的に等しい第三高調波周波数を有する第三高調波光として前記中間光ビームを生成するように構成される周波数加算段と、
を備え、
前記最終周波数変換段は、前記第三高調波光を周波数二逓倍化するように構成され、それにより前記レーザ出力光の前記出力周波数は、前記第1の基本波周波数の6倍に実質的に等しくなることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、前記第1および第2の結晶軸の結晶c軸が前記第三高調波光の偏光方向と実質的に平行になるように形成される四ホウ酸ストロンチウム結晶を含み、
前記出力周波数は、177nmに実質的に等しい波長に対応し、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの前記幅は、前記第三高調波周波数と第六高調波周波数の擬似位相整合を可能にするために0.58μm~0.62μmの範囲の臨界長の奇数倍に実質的に等しいことを特徴とする、請求項12に記載のレーザアセンブリ。 - 前記1つ以上の基本波レーザは、対応する基本波波長が1μm~1.1μmの基本波周波数を有する基本波光を生成するように構成され、
前記1つ以上の中間周波数変換段は、
前記基本波光を受け取るように結合され、前記基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第二高調波光を生成するように構成される第1の周波数二逓倍化段を備え、
前記最終周波数変換段は、前記第二高調波光を周波数二逓倍化するように構成され、それにより前記レーザ出力光の前記出力周波数は、前記基本波周波数の4倍に等しくなることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、前記第1および第2の結晶軸の結晶c軸が前記第二高調波光の偏光方向と実質的に平行になるように形成される四ホウ酸ストロンチウム結晶を含み、
前記出力周波数は、266nmに実質的に等しい波長に対応し、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの前記幅は、前記第二高調波周波数と前記第四高調波周波数の擬似位相整合を可能にするために2.5μm~2.7μmの範囲の臨界長の奇数倍に実質的に等しいことを特徴とする、請求項14に記載のレーザアセンブリ。 - 前記1つ以上の基本波レーザは、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第1の基本波周波数を有する第1の基本波光を生成するように構成される第1の基本波レーザと、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第2の基本波周波数を有する第2の基本波光を生成するように構成される第2の基本波レーザと、
を備え、
前記複数の中間周波数変換段は、
前記第1の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第二高調波光を生成するように構成される第1の周波数二逓倍化段と、
前記第1の周波数二逓倍化段から前記第二高調波光の第1の部分を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の4倍に等しい第四高調波周波数を有する第四高調波光を生成するように構成される第2の周波数二逓倍化段と、
前記第2の周波数二逓倍化段からの前記第四高調波光および前記第2の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の5倍に実質的に等しい第五高調波周波数を有する第五高調波光を生成するように構成される周波数加算段と、
を備え、
前記最終周波数変換段は、前記第五高調波光を前記第1の周波数二逓倍化段からの前記第二高調波光の第2の部分に加算するように構成され、それにより前記レーザ出力光の前記出力周波数は、前記第1の基本波周波数の第七高調波周波数に実質的に等しいことを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 前記1つ以上の基本波レーザは、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第1の基本波周波数を有する第1の基本波光を生成するように構成される第1の基本波レーザと、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第2の基本波周波数を有する第2の基本波光を生成するように構成される第2の基本波レーザと、
を備え、
前記複数の中間周波数変換段は、
前記第1の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第二高調波光を生成するように構成される第1の周波数二逓倍化段と、
前記第1の周波数二逓倍化段からの前記第二高調波光の第1の部分および前記第2の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の3倍に実質的に等しい第三高調波周波数を有する第三高調波光として第1の前記中間光ビームを生成するように構成される周波数加算段と、
前記第1の周波数二逓倍化段からの前記第二高調波光の第2の部分を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の4倍に等しい第四高調波周波数を有する第四高調波光として第2の前記中間光ビームを生成するように構成される第2の周波数二逓倍化段と、
を備え、
前記最終周波数変換段は、前記周波数加算段から受け取った前記第三高調波光および前記第2の周波数二逓倍化段から受け取った前記第四高調波光を加算するように構成され、それにより前記レーザ出力光の前記出力周波数は、前記第1の基本波周波数の7倍に実質的に等しくなることを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 前記1つ以上の基本波レーザは、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第1の基本波周波数を有する第1の基本波光を生成するように構成される第1の基本波レーザと、
対応する基本波波長が1μm~1.1μmの第2の基本波周波数を有する第2の基本波光を生成するように構成される第2の基本波レーザと、
を備え、
前記複数の中間周波数変換段は、
前記第2の基本波光を受け取るように結合され、前記第2の基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第1の前記中間光ビームを生成するように構成される第1の周波数二逓倍化段と、
前記第1の基本波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の2倍に等しい第二高調波周波数を有する第二高調波光を生成するように構成される第2の周波数二逓倍化段と、
前記第2の周波数二逓倍化段から前記第二高調波光を受け取るように結合され、前記第1の基本波周波数の4倍に等しい第四高調波周波数を有する第2の前記中間光ビームを生成するように構成される第3の周波数二逓倍化段と、
を備え、
前記最終周波数変換段は、前記第1の中間光ビームおよび前記第2の中間光ビームを加算するように構成され、それにより前記レーザ出力光の前記出力周波数は、前記第1の基本波周波数の6倍に実質的に等しい第六高調波周波数を有することを特徴とする、請求項1に記載のレーザアセンブリ。 - 対応する出力波長がおよそ125nm~およそ300nmの範囲の出力周波数を有するレーザ出力光ビームを用いて試料を検査するように構成される検査システムであって、前記レーザ出力光ビームは、レーザアセンブリにより生成され、前記レーザアセンブリは、
対応する基本波周波数を有する基本波光ビームを生成するようにそれぞれ構成される1つ以上の基本波レーザと、
前記1つ以上の基本波光ビームを用いて1つ以上の中間光ビームを生成するように集合的に構成される1つ以上の中間周波数変換段であって、前記中間光ビームのそれぞれは、関連する中間周波数を有する、1つ以上の中間周波数変換段と、
非線形結晶グレーティングアセンブリ、および前記1つ以上の中間光ビームが伝搬方向に前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通るように前記非線形結晶グレーティングアセンブリに前記1つ以上の中間光ビームを案内するように構成される複数の光学素子を備える最終周波数変換段と、
を備え、
前記非線形結晶グレーティングアセンブリは、
第1の基部、および前記第1の基部から突出する複数の平行な第1のメサを含む第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
第2の基部、および前記第2の基部から突出する複数の平行な第2のメサを含む第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
を備え、
前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、対向櫛型構成で固定配置され、前記1つ以上の中間光ビームが前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通る間に前記第1および第2のメサを交互に通るように配列され、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの幅は、前記1つ以上の中間光ビームと前記レーザ出力光ビームの擬似位相整合(QPM)を達成するために必要とされる臨界長の奇数倍に実質的に等しく、
前記第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体の第1の結晶軸は、前記第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体の対応する第2の結晶軸に対して反転していることを特徴とする検査システム。 - 1つ以上の入力光ビームをレーザ出力光に変換するように構成される非線形結晶グレーティングアセンブリであって、前記1つ以上の入力光ビームは、対応する基本波周波数を有し、所定の伝搬方向で前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通って案内され、前記レーザ出力光は、対応する出力波長がおよそ125nm~およそ300nmの範囲の出力周波数を有し、前記非線形結晶グレーティングアセンブリは、
第1の基部、および前記第1の基部から突出する複数の平行な第1のメサを含む第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
第2の基部、および前記第2の基部から突出する複数の平行な第2のメサを含む第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
を備え、
前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、対向櫛型構成で固定配置され、前記1つ以上の中間光ビームが前記所定の伝搬方向に沿って前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通る間に前記第1および第2のメサを交互に通るように配列され、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの幅は、前記1つ以上の入力光ビームと前記レーザ出力光ビームの擬似位相整合(QPM)を達成するために必要とされる臨界長の奇数倍に実質的に等しく、
前記第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体の第1の結晶軸は、前記第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体の対応する第2の結晶軸に対して反転していることを特徴とする非線形結晶グレーティングアセンブリ。 - 対応する出力波長がおよそ125nm~およそ300nmの範囲の出力周波数を有するレーザ出力光ビームを生成するための方法であって、
対応する基本波波長が約1μm~1.1μmの対応する基本波周波数をそれぞれの基本波光ビームが有するように前記1つ以上の基本波光ビームを生成するステップと、
前記1つ以上の基本波光ビームを用いて1つ以上の中間光ビームを生成するように集合的に構成される1つ以上の中間周波数変換段を利用するステップであって、前記1つ以上の中間光ビームのそれぞれは、関連する中間周波数を有するステップと、
最終周波数変換段を利用して、前記1つ以上の中間光ビームが伝搬方向に非線形結晶グレーティングアセンブリを通るように前記非線形結晶グレーティングアセンブリに前記1つ以上の中間光ビームを案内するステップと、
を含み、
前記非線形結晶グレーティングアセンブリは、
第1の基部、および前記第1の基部から突出する複数の平行な第1のメサを含む第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
第2の基部、および前記第2の基部から突出する複数の平行な第2のメサを含む第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体と、
を備え、
前記第1および第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体は、対向櫛型構成で固定配置され、前記1つ以上の中間光ビームが前記非線形結晶グレーティングアセンブリを通る間に前記第1および第2のメサを交互に通るように配列され、
それぞれの前記第1のメサおよびそれぞれの前記第2のメサの幅は、前記1つ以上の中間光ビームと前記レーザ出力光ビームの擬似位相整合(QPM)を達成するために必要とされる臨界長の奇数倍に実質的に等しく、
前記第1の一体的非線形結晶グレーティング構造体の第1の結晶軸は、前記第2の一体的非線形結晶グレーティング構造体の対応する第2の結晶軸に対して反転していることを特徴とする方法。
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