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JP2024537101A - 活性化可能サイトカイン構成体ならびに関連する組成物及び方法 - Google Patents

活性化可能サイトカイン構成体ならびに関連する組成物及び方法 Download PDF

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JP2024537101A
JP2024537101A JP2024520028A JP2024520028A JP2024537101A JP 2024537101 A JP2024537101 A JP 2024537101A JP 2024520028 A JP2024520028 A JP 2024520028A JP 2024520028 A JP2024520028 A JP 2024520028A JP 2024537101 A JP2024537101 A JP 2024537101A
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カイ,ナ
ビー. ウィンター,マイケル
エム. ペイドフンガット,マダン
エル. ダニエル,ディラン
スコラン,エルバン ル
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シートムエックス セラピューティクス,インコーポレイテッド
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Abstract

Figure 2024537101000001
本明細書において、活性化可能サイトカイン構成体であって、(a)第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれる第1のモノマー構成体、及び(b)第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれる第2のモノマー構成体を含有し、CM1及びCM2がプロテアーゼの基質として機能し、DD1及びDD2は互いに結合し、ACCが、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体を提供する。
【選択図】図21B

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月8日に出願された米国仮出願第63/253,939号、及び2022年2月17日に出願された米国仮出願第63/311,397号の利益を主張するものである。上記出願の内容全体は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
電子形式配列表の参照
電子形式配列表(CYTX087.xml、サイズ:360,448バイト、作成日:2022年9月29日)の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、バイオテクノロジー分野に関するものであり、より具体的には、活性化可能インターロイキン15(IL-15)サイトカイン構成体などの活性化可能サイトカイン構成体に関する。
サイトカインは、ウイルス感染及び/またはその他の抗原刺激に応答して、大部分の有核細胞から産生及び分泌される、天然に存在する低分子タンパク質及び糖タンパク質のファミリーである。インターロイキンは、サイトカインのサブクラスである。インターロイキンは、細胞の成長、分化及び運動性を制御する。インターロイキンは、免疫応答、例えば炎症などの刺激に特に重要である。インターロイキンは、がん、自己免疫性疾患及びその他の疾患の治療に用いられてきた。例えば、インターロイキン-2(IL2)は、黒色腫、移植片対宿主病(GVHD)、神経芽細胞腫、腎細胞癌(RCC)の治療に適応され、また急性冠症候群、急性骨髄性症候群(acute myeloid syndrome)、アトピー性皮膚炎、自己免疫性肝疾患、基底細胞癌、膀胱癌、乳癌、カンジダ症、大腸癌、悪性皮膚T細胞リンパ腫、子宮内膜腫、HIVの発見(HIV invention)、虚血性心疾患、関節リウマチ、鼻咽頭腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、膵臓癌、全身性エリテマトーデス、結核及びその他の疾患を含む状態にも有用であるとみなされている。
インターロイキン-15(IL-15)は、T細胞、B細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞の分化及び増大を促進し、抗腫瘍応答の増強をもたらすことが知られている。IL-15は、抗がん療法の有望な候補として特定され、多数の臨床試験で試験されている。このような有望性にもかかわらず、IL-15は、望ましくない炎症誘発作用を呈すると知られ、いくつかの自己免疫性疾患の病因に関連している。組み換えIL-15の最大耐量は、2マイクログラム/kgである。組み換え可溶性IL-15はまた、インビボでの短い半減期を有し、そのために治療用としての使用が妨げられてきた。その他のインターロイキン、とりわけIL-6、IL-7、IL-12及びIL-21なども、がん及びその他の疾患の治療薬となる可能性がある。しかし、インターロイキン療法は、とりわけインフルエンザ様症状、吐き気、嘔吐、下痢、低血圧及び不整脈など、望ましくない副作用を伴うことが多い。
インターフェロンは、サイトカインの別のサブクラスである。インターフェロンは、現在、3種の主要なクラス、すなわちI型インターフェロン、II型インターフェロン及びIII型インターフェロンに分類される。インターフェロンは、細胞表面にある特定の膜受容体に結合することによって、その細胞活性を発揮する。
インターフェロン療法には、多くの臨床上の利点がある。例えば、インターフェロンは、免疫系を上方制御すること、また抗ウイルス特性及び抗増殖特性を有することが知られている。これらの生物学的性質のために、インターフェロンは、ウイルス感染症及び悪性腫瘍の治療のための治療薬として臨床的に用いられてきた。さらに、インターフェロンは、患者生来の免疫系をリクルートして、がん細胞を識別し、攻撃するために有用である。したがって、インターフェロン療法は、肝炎、カポジ肉腫、毛様細胞性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、濾胞性リンパ腫、腎細胞癌(RCC)、黒色腫及びその他の疾患状態の治療など、がん及び抗ウイルス治療で広く用いられてきた。ただし、インターフェロンの全身投与には、用量依存的毒性、とりわけ強いインフルエンザ様症状、神経症状、肝臓毒性、骨髄抑制及び不整脈などが伴う。黒色腫患者の試験では、ペンブロリズマブとペグ化IFNaとの併用により、60.5%のORRが得られた。この併用治療はまた、ペグ化IFNaの用量低減を必要とする、49%のG3/G4の有害事象を伴った(Davar et al.,J.Clin.Oncol.,2018)。これらの望ましくない副作用のために、インターフェロン療法の投薬量は制限され、インターフェロン療法の中断または遅延につながることもある。
したがって、所望の標的に対するサイトカイン療法の特異性及び選択性の向上というニーズ及び要望は、大きな関心事である。サイトカイン療法の疾患部位への標的化を高めることで、全身性の機構に基づく毒性を低減させ、より幅広い治療的実用性につながる可能性がある。
本開示は、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれる第1のモノマー、及び(b)第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれる第2のモノマーを含有し、CM1及びCM2がプロテアーゼの基質として機能し、DD1及びDD2は互いに結合し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。CM1及びCM2を切断するプロテアーゼ(複数可)は、疾患のある組織(例えば、腫瘍組織)においては、健康な組織と比較して、過剰発現している場合がある。ACCは、疾患のある組織(例えば、腫瘍微小環境)においては、サイトカインが活性を発揮できるように、CM1及び/またはCM2の開裂を受けて活性化してもよく、一方で健康な組織では、サイトカイン活性は低下する。したがって、本明細書で提供されるACCは、従来のサイトカイン療法と比較して毒性の低減をもたらし、サイトカインのより高い有効投薬量を可能にし、及び/またはサイトカインの治療域を広げることができる。
本明細書において、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれ、(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれ、DD1及びDD2が互いに結合し、それによって第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が二量体を形成し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの低減した活性レベルを有することを特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)が提供される。
本開示は、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含む第1のモノマー、及び(b)第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、開裂可能部分(CM)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CMがCP2とDD2との間に置かれる第2のモノマーを含有し、CMがプロテアーゼの基質として機能し、DD1及びDD2は互いに結合し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。
本開示は、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、開裂可能部分(CM)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CMがCP1とDD1との間に置かれる第1のモノマー、及び(b)第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含む第2のモノマーを含有し、CMがプロテアーゼの基質として機能し、DD1及びDD2は互いに結合し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。
本開示は、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含む第1のモノマー、及び(b)第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含む第2のモノマーを含有し、CP1、CP2、またはCP1及びCP2の両方が、プロテアーゼの基質として機能するアミノ酸配列を含有し、DD1及びDD2は互いに結合し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。
いくつかの実施形態では、CP1は、インターロイキンポリペプチドを含む、及び/またはCP2は、インターロイキンポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ACCは、対応する対照インターロイキンと比較して、インターロイキン活性の低減したレベルを有することを特徴とする。例えば、いくつかの実施形態では、対照インターロイキンは、組み換えインターロイキンタンパク質またはペグ化インターロイキンタンパク質を含んでよい。いくつかの実施形態では、インターロイキンポリペプチドは、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-21、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択されるタンパク質である。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2はIL-15を含む。
いくつかの実施形態では、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)を含む第1のモノマー及び/または第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)を含む第2のモノマーは、ペプチドマスク(PM)をさらに含む。いくつかの実施形態では、ACCは、PMとCPとの間のCMをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれ、CM3がPM1とCP1との間に置かれ、(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれ、DD1及びDD2が互いに結合し、それによって第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が二量体を形成し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性レベルが低減していることを特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)が提供される。
いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、第2のペプチドマスク(PM2)及び第4の開裂可能部分(CM4)をさらに含み、CM4はPM2とCP2との間に置かれる。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、PM1、CM3、CP1、CM1及びDD1を含む第1のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、PM2、CM4、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CP1、CM1及びDD1を含む第1のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、1対のFcドメイン;ヒトIL-15受容体のアルファ鎖(IL15Rα)及び可溶性IL-15からのスシ(sushi)ドメイン;バルナーゼ及びバルスター;プロテインキナーゼA(PKA)及びAキナーゼアンカータンパク質(AKAP);変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグモジュール;エピトープ及びシングルドメイン抗体(sdAb);エピトープ及び単鎖可変領域フラグメント(scFv);タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づく可溶性N-エチルマレイミド感受性因子付着タンパク質受容体(SNARE)モジュール;抗原結合ドメイン及びエピトープからなる群から選択される対である。
いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、1対のFcドメインである。いくつかの実施形態では、1対のFcドメインは、1対のヒトFcドメインである。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、ヒトIgG1のFcドメイン、ヒトIgG2のFcドメイン、ヒトIgG3のFcドメインまたはヒトIgG4のFcドメインである。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、ヒトIgG4のFcドメインである。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、配列番号3と少なくとも80%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインはそれぞれ、配列番号3と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインはそれぞれ、配列番号3を含む。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は同一である。例えば、DD1及びDD2は、1対の同一のヒトIgG4 Fcドメインであってよい。いくつかの実施形態では、二量体化ドメインは、それぞれ配列番号315及び配列番号316のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、グリコシル化を排除するための、及び/またはFc-γ受容体結合を低減させるための変異を含有する。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、変異N297Q、N297AまたはN297Gを含む;いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、234番目及び/または235番目で変異、例えばL235E、またはL234A及びL235A(IgG1内)、またはF234A及びL235A(IgG4内)を含む;いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、変異V234A、G237A、P238S、H268Q/A、V309L、A330S、もしくはP331S、またはこれらの組み合わせを含むIgG2のFcドメインである(全てEUナンバリングに準拠する)。
遺伝子操作したヒトFcドメインの追加例は、当業者に周知である。少なくとも1つのアミノ酸の変異がFc機能の低下をもたらすIg重鎖定常領域アミノ酸の例としては、重鎖定常領域の228、233、234、235、236、237、239、252、254、256、265、270、297、318、320、322、327、329、330及び331番目のアミノ酸の変異が挙げられるが、これらに限定されない(EUナンバリングに準拠する)。変異アミノ酸の組み合わせの例もまた、当該技術分野において知られており、例えばL234F、L235E及びP331Sなど234、235及び331番目のアミノ酸における変異の組み合わせ、またはE318A、K320A及びK322Aなど318、320及び322番目のアミノ酸における変異の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
遺伝子操作したFcドメインのさらなる例としては、F243L/R292P/Y300L/V305I/P396 IgG1;S239D/I332E IgG1;S239D/I332E/A330L IgG1;S298A/E333A/K334A;1本の重鎖におけるL234Y/L235Q/G236W/S239M/H268D/D270E/S298A IgG1、及び反対の重鎖におけるD270E/K326D、A330M/K334E IgG;G236A/S239D/I332E IgG1;K326W/E333S IgG1;S267E/H268F/S324T IgG1;E345R/E430G/S440Y IgG1;N297AまたはN297QまたはN297G IgG1;L235E IgG1;L234A/L235A IgG1;F234A/L235A IgG4;H268Q/V309L/A330S/P331S IgG2;V234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S IgG2;M252Y/S254T/T256E IgG1;M428L/N434S IgG1;S267E/L328F IgG1;N325S/L328F IgG1などが挙げられる。いくつかの実施形態では、遺伝子操作したFcドメインは、N297A IgG1、N297Q IgG1及びS228P IgG4からなる群から選択される1種以上の置換を含む。
いくつかの実施形態では、DD1は抗原結合ドメインを含み、DD2は対応するエピトープを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、抗Hisタグ抗原結合ドメインであり、DD2はHisタグを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、単鎖可変領域フラグメント(scFv)である。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、シングルドメイン抗体(sdAb)である。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2の少なくとも一方は、非ポリペプチドポリマー及び小分子からなる群から選択される、二量体化ドメインの置換基を含む。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、互いに共有結合した非ポリペプチドポリマーを含む。いくつかの実施形態では、非ポリペプチドポリマーは硫黄含有ポリエチレングリコールであり、DD1及びDD2は、1個以上のジスルフィド結合を介して互いに共有結合されている。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2の少なくとも一方は、小分子を含む。いくつかの実施形態では、小分子はビオチンである。いくつかの実施形態では、DD1はビオチンを含み、DD2はアビジンを含む。
いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、成熟サイトカインである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2はそれぞれ、成熟サイトカイン配列を含み、シグナルペプチド(本明細書において「シグナル配列」とも称される)をさらに含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、インターフェロン、インターロイキン、GM-CSF、G-CSF、LIF、OSM、CD154、LT-β、TNF-α、TNF-β、4-1BBL、APRIL、CD70、CD153、CD178、GITRL、LIGHT、OX40L、TALL-1、TRAIL、TWEAK、TRANCE、TGF-β1、TGF-β1、TGF-β3、Epo、Tpo、Flt-3L、SCF、M-CSF及びMSPからなる群から選択される。
CP1及び/またはCP2は、野生型ヒトもしくは非ヒトの動物の配列、変異体配列、トランケートされた配列、ハイブリッド配列、または挿入を含む配列であってよい。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は同一である。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は異なり、本開示は、本明細書に列挙されるサイトカインタンパク質の、任意の2種の選択及び組み合わせを包含する。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、いずれもインターロイキンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、異なるインターロイキンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、同一のインターロイキンである。いくつかの実施形態では、CP1またはCP2は、インターロイキンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2の一方はインターロイキンであり、もう一方のCP1またはCP2は、インターロイキン以外のサイトカインである。いくつかの態様では、一方または両方のサイトカインは、単量体サイトカインである。いくつかの態様では、一方または両方のインターロイキンは、単量体インターロイキンである。いくつかの態様では、CP1またはCP2の一方は単量体インターロイキンであり、もう一方のCP1またはCP2は異なるサイトカインである。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-21、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2はIL-15を含む。いくつかの態様では、CP1及び/またはCP2は、変異体サイトカイン配列を含有する。いくつかの態様では、CP1及び/またはCP2は、ユニバーサルサイトカイン配列を含有する。いくつかの態様では、CP1及び/またはCP2は、サイトカイン活性を保持するトランケートされた配列を含有する。
いくつかの実施形態では、インターロイキン(複数可)は、ヒト野生型成熟インターロイキンである。いくつかの実施形態では、インターロイキン(複数可)は、IL-15であってよい。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2はいずれもIL-15である。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2はいずれもヒト成熟IL-15である。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2はいずれも、ヒト成熟IL-15に由来するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、IL-15は、トランケートされてよい。いくつかの実施形態では、IL-15は、ヒトIL-15のアミノ酸49-161(配列番号347)を含む。いくつかの実施形態では、IL-15は、ヒトIL-15のアミノ酸49-162(配列番号348)を含む。いくつかの実施形態では、インターロイキン(複数可)は、変異体インターロイキンである。いくつかの実施形態では、インターロイキン(複数可)は、内因性プロテアーゼ開裂部位が、1種以上のアミノ酸の置換、欠失または挿入によって機能不全にされている変異体インターロイキンである。いくつかの実施形態では、インターロイキン(複数可)は、例えば、異なるサイトカインサブタイプのハイブリッド配列、またはキメラサイトカイン配列、またはヒト化サイトカイン配列を有しているユニバーサルサイトカイン分子である。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号347と少なくとも80%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号347と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号347の配列を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキンを含む。いくつかの実施形態では、インターロイキンは、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、インターロイキンは、IL-2及びIL-15からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2はそれぞれ、合計約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、異なるプロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は同じ長さであり、同一のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、同一プロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ(複数可)は、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、マトリックスメタロプロテアーゼ(例えば、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27)、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ(複数可)は、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14からなる群から選択される。
好適な開裂可能部分は、WO2010/081173、WO2015/048329、WO2015/116933、WO2016/118629及びWO2020/118109において開示され、これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、LSGRSDNH(配列番号5)、TGRGPSWV(配列番号6)、PLTGRSGG(配列番号7)、TARGPSFK(配列番号8)、NTLSGRSENHSG(配列番号9)、NTLSGRSGNHGS(配列番号10)、TSTSGRSANPRG(配列番号11)、TSGRSANP(配列番号12)、VHMPLGFLGP(配列番号13)、AVGLLAPP(配列番号14)、AQNLLGMV(配列番号15)、QNQALRMA(配列番号16)、LAAPLGLL(配列番号17)、STFPFGMF(配列番号18)、ISSGLLSS(配列番号19)、PAGLWLDP(配列番号20)、VAGRSMRP(配列番号21)、VVPEGRRS(配列番号22)、ILPRSPAF(配列番号23)、MVLGRSLL(配列番号24)、QGRAITFI(配列番号25)、SPRSIMLA(配列番号26)、SMLRSMPL(配列番号27)、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30)、LSGRSGNH(配列番号31)、SGRSANPRG(配列番号32)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDIH(配列番号34)、LSGRSDQH(配列番号35)、LSGRSDTH(配列番号36)、LSGRSDYH(配列番号37)、LSGRSDNP(配列番号38)、LSGRSANP(配列番号39)、LSGRSANI(配列番号40)、LSGRSDNI(配列番号41)、MIAPVAYR(配列番号42)、RPSPMWAY(配列番号43)、WATPRPMR(配列番号44)、FRLLDWQW(配列番号45)、ISSGL(配列番号46)、ISSGLLS(配列番号47)、ISSGLL(配列番号48)、ISSGLLSGRSANPRG(配列番号49)、AVGLLAPPTSGRSANPRG(配列番号50)、AVGLLAPPSGRSANPRG(配列番号51)、ISSGLLSGRSDDH(配列番号52)、ISSGLLSGRSDIH(配列番号53)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、ISSGLLSGRSDTH(配列番号55)、ISSGLLSGRSDYH(配列番号56)、ISSGLLSGRSDNP(配列番号57)、ISSGLLSGRSANP(配列番号58)、ISSGLLSGRSANI(配列番号59)、AVGLLAPPGGLSGRSDDH(配列番号60)、AVGLLAPPGGLSGRSDIH(配列番号61)、AVGLLAPPGGLSGRSDQH(配列番号62)、AVGLLAPPGGLSGRSDTH(配列番号63)、AVGLLAPPGGLSGRSDYH(配列番号64)、AVGLLAPPGGLSGRSDNP(配列番号65)、AVGLLAPPGGLSGRSANP(配列番号66)、AVGLLAPPGGLSGRSANI(配列番号67)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、AVGLLAPPGGLSGRSDNI(配列番号69)、GLSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70)、GLSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号71)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号72)、ISSGLSS(配列番号73)、PVGYTSSL(配列番号74)、DWLYWPGI(配列番号75)、LKAAPRWA(配列番号76)、GPSHLVLT(配列番号77)、LPGGLSPW(配列番号78)、MGLFSEAG(配列番号79)、SPLPLRVP(配列番号80)、RMHLRSLG(配列番号81)、LLAPSHRA(配列番号82)、GPRSFGL(配列番号83)、GPRSFG(配列番号84)、SARGPSRW(配列番号85)、GGWHTGRN(配列番号86)、HTGRSGAL(配列番号87)、AARGPAIH(配列番号88)、RGPAFNPM(配列番号89)、SSRGPAYL(配列番号90)、RGPATPIM(配列番号91)、RGPA(配列番号92)、GGQPSGMWGW(配列番号93)、FPRPLGITGL(配列番号94)、SPLTGRSG(配列番号95)、SAGFSLPA(配列番号96)、LAPLGLQRR(配列番号97)、SGGPLGVR(配列番号98)、PLGL(配列番号99)、SGRSDNI(配列番号100)、及びLSGRSNI(配列番号349)からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、LSGRSDNI(配列番号41)、及びLSGRSNI(配列番号349)からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、CMは、SGRSDNI(配列番号100)、LSGRSDNI(配列番号41)及びLSGRSNI(配列番号349)からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ(複数可)は対象の腫瘍によって産生され、例えばプロテアーゼは、対象の健康な組織内よりも、腫瘍内でより多量に産生される。いくつかの実施形態では、対象はがんを有すると診断または特定されている。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体において、CP1及びCM1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体において、CM1及びDD1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体において、CP2及びCM2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体において、CM2及びDD2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CM1に直接的に隣接しているCP1、及びDD1に直接的に隣接しているCM1を含み、CM1は、配列番号5~100及び配列番号349からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CM2に直接的に隣接しているCP2、及びDD2に直接的に隣接しているCM2を含み、CM2は配列番号5~100及び配列番号349からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CM1に直接的に隣接しているCP1、及びDD1に直接的に隣接しているCM1を含み、CM1は13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下の長さのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CM2に直接的に隣接しているCP2、及びDD2に直接的に隣接しているCM2を含み、CM2は13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下の長さのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、サイトカイン(それぞれCM1及びCM2)が、10、9、8、7、6、5または4個以下の長さのアミノ酸である開裂可能部分(それぞれCM1及びCM2)に直接的に隣接し、開裂可能部分が、ヒトIgGのFc領域である二量体化ドメイン(それぞれDD1及びDD2)に直接的に隣接するようにそれぞれ構成され、Fc領域のN末端が、N末端からC末端方向に読み取ったヒンジ領域における最初のシステイン残基(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1のシステイン226)となる。いくつかの態様では、二量体化ドメインは、上部ヒンジの残基が欠失したIgGのFc領域である。例えば、Fcは、N末端配列EPKSCDKTHT(配列番号387)、ERK、ELKTPLGDTTHT(配列番号388)またはESKYGPP(配列番号389)が欠失した変異体である。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、少なくとも1個のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のリンカーは、CP1とCM1との間に配置されたリンカーL1及び/またはCM1とDD1との間に配置されたリンカーL2である。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、少なくとも1個のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のリンカーは、CP2とCM2との間に配置されたリンカーL3及び/またはCM2とDD2との間に配置されたリンカーL4である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体はリンカーL1を含み、第2のモノマー構成体はリンカーL3を含む。いくつかの実施形態では、L1及びL3は同一である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体はリンカーL2を含み、第2のモノマー構成体はリンカーL4を含む。いくつかの実施形態では、L2及びL4は同一である。いくつかの実施形態では、各リンカーは、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、各リンカーは、少なくとも5個のアミノ酸の全長を有する。本明細書で使用する場合、用語「リンカー」は、アミノ酸配列がプロテアーゼの基質でないペプチドを意味する。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、少なくとも1個のリンカーを含み、各リンカーは独立して、単一のグリシン(G);2個のグリシン残基(GG);GSSGGSGGSGG(配列番号210);GGGS(配列番号2);GGGSGGGS(配列番号211);GGGSGGGSGGGS(配列番号212);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GGGGSGGGGS(配列番号215);GGGGS(配列番号216);GS;GGGGSGS(配列番号217);GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218);GGSLDPKGGGGS(配列番号219);PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220);SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221);GKSSGSGSESKS(配列番号222);GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223);GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224);GSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、(GGGS)n(配列番号228)、(GGGGS)n(配列番号216)、各nは少なくとも1である整数である;GGSG(配列番号229);GGSGG(配列番号230);GSGSG(配列番号231;GSGGG(配列番号232);GGGSG(配列番号233);GSSSG(配列番号234);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号235);及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGS(配列番号2)の配列を含む。
本明細書で使用する場合、用語「スペーサー」は、本明細書において、成熟ACCの遊離末端に、例えばシグナルペプチドと成熟ACCのN末端との間に組み込まれるアミノ酸残基またはペプチドを意味する。いくつかの態様では、スペーサー(または「ヘッダー」)は、グルタミン(Q)残基を含有してよい。いくつかの態様では、スペーサー内の残基は、アミノペプチダーゼ及び/またはエキソペプチダーゼの作用を最小限にして、N末端アミノ酸の開裂を防ぐ。例示的かつ非限定的なスペーサーアミノ酸配列は、以下:QGQSGS(配列番号375);GQSGS(配列番号376);QSGS(配列番号377);SGS;GS;S;QGQSGQG(配列番号378);GQSGQG(配列番号379);QSGQG(配列番号380);SGQG(配列番号381);GQG;QG;G;QGQSGQ(配列番号382);GQSGQ(配列番号383);QSGQ(配列番号384);QGQSG(配列番号385);QGQS(配列番号386);SGQ;GQ;及びQの例示的なアミノ酸配列のいずれかを含んでよい、またはからなってよい。いくつかの実施形態では、スペーサー配列は省略されてもよい。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、任意選択的PM1、任意選択的CM3、CP1、CM1、及びCM1のC末端に直接または間接的に連結されたDD1を含む。いくつかの実施形態では、第1のポリペプチドは、C末端からN末端の方向で、任意選択的PM1、任意選択的CM3、CP1、CM1、及びCM1のN末端に直接または間接的に連結されたDD1を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、N末端からC末端の方向で、任意選択的PM2、任意選択的CM4、CP2、CM2、及びCM2のC末端に直接または間接的に連結されたDD2を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、C末端からN末端の方向で、CP2、CM2、及びCM2に直接または間接的に連結されたDD2を含む。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、CP1、任意選択的リンカー、CM1、任意選択的リンカー、及びDD1を含み、DD1はIgGのFc領域であり、Fc領域のN末端が、N末端からC末端方向に読み取ったヒンジ領域における最初のシステイン残基(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1またはIgG4のシステイン226)であり、CP1とDD1のN末端システインとの間に配置されるCM1及び任意のリンカー(複数可)は、合わせて15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下のアミノ酸、好ましくは10個以下のアミノ酸、特に好ましくは7個以下のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、CP2、任意選択的リンカー、CM2、任意選択的リンカー、及びDD2を含み、DD2はIgGのFc領域であり、Fc領域のN末端が、N末端からC末端方向に読み取ったヒンジ領域における最初のシステイン残基(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1またはIgG4のシステイン226)であり、CP2とDD2のN末端システインとの間に配置されるCM2及び任意のリンカー(複数可)は、合わせて15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下のアミノ酸、好ましくは10個以下のアミノ酸、好ましくは8個以下のアミノ酸、特に好ましくは7個以下のアミノ酸の全長を有する。
いくつかの実施形態では、ACCは、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が同一であり、配列番号350のアミノ酸配列を含む、ホモ二量体である。いくつかの実施形態では、ACCは、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が同一であり、配列番号350のアミノ酸21-359を含む、ホモ二量体である。いくつかの実施形態では、ACCは、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が同一であり、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355及び配列番号356からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むホモ二量体である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、配列番号350のアミノ酸21-359と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、配列番号350、配列番号350のアミノ酸21-359、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355及び配列番号356からなる群から選択される配列と、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、配列番号347と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、N末端からC末端の方向に、配列番号347;配列番号41、配列番号68、配列番号100及び配列番号349からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むCM;ならびに二量体化ドメインを含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、N末端からC末端の方向に、ヒトIL-15に特異的に結合する任意選択的ペプチドマスク;任意選択的CM3;ヒトIL-15のアミノ酸配列を含むCP1;配列番号5~100及び配列番号349からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むCM1;ならびにヒトIgGのFcドメインを含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、N末端からC末端の方向に、ヒトIL-15に特異的に結合する任意選択的ペプチドマスク;任意選択的CM3;配列番号347;配列番号41、配列番号68、配列番号100及び配列番号349からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むCM;ならびにヒトIgGのFcドメインを含む。いくつかの実施形態では、CP1はIL-15であり、ACCは、配列番号358~374からなる群に由来するアミノ酸配列を含むペプチドマスクを含む。いくつかの実施形態では、CP1はIL-15であり、ACCは、配列番号358~374からなる群から選択されるアミノ酸配列に由来する、40個以下のアミノ酸のペプチドマスクを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性は、表面プラズモン共鳴を使用して決定される、その同族受容体に対するCP1及び/またはCP2の結合親和性(K)である。例えば、CP1またはCP2がインターロイキンである場合、同族受容体は、例えばCD25(IL-2Rα)、CD122(IL-2Rβ)及びCD132(IL-2Rγ)を含むインターロイキン受容体であってよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性は、リンパ腫細胞の増殖レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性は、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、細胞、例えばリンパ腫細胞またはHEK細胞における分泌型アルカリフォスファターゼ(SEAP)の産生レベルである。いくつかの実施形態では、ACC(プロテアーゼへの曝露前)は、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、対照のレベルと比較して少なくとも2倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、対照のレベルと比較して少なくとも5倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、対照のレベルと比較して少なくとも10倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、対照のレベルと比較して、少なくとも20倍、50倍、100倍、200倍、300倍、400倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍、1000倍、1100倍、1200倍、1300倍、1400倍、1500倍、1600倍、1700倍、1800倍、1900倍、2000倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルは、ACCをプロテアーゼ(複数可)に曝露した後の、ACCのCP1及び/またはCP2の活性である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の対照レベルは、対応する野生型成熟サイトカインの、対応するCP1及び/またはCP2活性である。
いくつかの実施形態では、ACCは、プロテアーゼ(複数可)への曝露後に、切断産物を生成することを特徴とし、切断産物は、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性は、抗増殖活性である。いくつかの実施形態では、対照レベルは野生型成熟サイトカインのEC50値であり、EC50(野生型対照レベル)に対するEC50(切断産物)の比率は、約10未満、または約9未満、または約8未満、または約7未満、または約6未満、または約5未満、または約4未満、または約3未満、または約2未満、または約1.5未満であるか、または約1に等しい。いくつかの実施形態では、切断産物のEC50は、野生型成熟サイトカインのEC50とほぼ同一であり、これは開裂の後、CP1及び/またはCP2の活性が、完全に回復する、またはほぼ完全に回復することを示している。いくつかの実施形態では、野生型対照のEC50に対する切断産物のEC50の比率は、約1~約10、または約2~約8、または約3~約7、または約4~約6であり、プロテアーゼ活性化後のサイトカイン活性の良好な回復を示している。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2はIL-15であり、ACCはプロテアーゼ活性化後に切断産物を有することを特徴とし、組み換えIL-15のEC50に対する切断産物のEC50の比率は、IL-2/IL-15反応性HEK293細胞において測定するとき、1~約10、または約2~約8、または約3~約7、または約4~約6、または約5~約7、または約6である。
本明細書において、本明細書に記載のACCのいずれか1つを含む組成物が提供される。いくつかの実施形態では、本組成物は、薬学的組成物である。本明細書においては、本明細書に記載される組成物のいずれか1つの、少なくとも1回の用量を含むキットもまた提供される。
本明細書において、治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、本明細書に記載されるACCのいずれか1つ、または本明細書に記載される組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象はがんを有すると特定または診断されている。いくつかの非限定的な実施形態では、がんは、カポジ肉腫、毛様細胞性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、濾胞性リンパ腫、腎細胞癌(RCC)、黒色腫、神経芽細胞腫、基底細胞癌、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、悪性皮膚T細胞リンパ腫、鼻咽頭腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、膵臓癌である。いくつかの非限定的な実施形態では、がんはリンパ腫である。いくつかの非限定的な実施形態では、リンパ腫はバーキットリンパ腫である。
本明細書において、本明細書に記載されるACCのいずれか1つのCP1及びCM1を含むポリペプチドをコードする核酸が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、本明細書に記載されるDD1のいずれか1つをさらに含む。本明細書において、本明細書に記載されるACCのいずれか1つのCP2及びCM2を含むポリペプチドをコードする核酸もまた提供される。モノマーが同一である場合、本開示は、二量体化してACCを形成するモノマーをコードする単一の核酸を提供する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、本明細書に記載されるDD2のいずれか1つをさらに含む。本明細書において、本明細書に記載される核酸のいずれか1つを含むベクターもまた提供される。いくつかの実施形態では、ベクターは、発現ベクターである。本明細書において、本明細書に記載される核酸のいずれか1つ、または本明細書に記載されるベクターのいずれか1つを含む細胞もまた提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドをコードする核酸は、配列番号357に従うポリヌクレオチドを含む。
本明細書において、核酸の対であって、本明細書に記載されるACCのいずれか1つの、第1のモノマー構成体のCP1及びCM1を含むポリペプチドと、第2のモノマー構成体のCP2及びCM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする核酸の対が提供される。本明細書において、本明細書に記載される核酸の対のいずれか1つを一緒になって含むベクターの対もまた提供される。いくつかの実施形態では、ベクターの対は、発現ベクターの対である。本明細書においては、本明細書に記載される核酸の対のいずれか1つ、または本明細書に記載されるベクターの対のいずれか1つを含む細胞もまた提供される。その他の実施形態では、本発明は、ベクターの対を含むベクターを提供する。
本明細書において、ACCを作製する方法であって、本明細書に記載されるいずれか1つの細胞を、液体培地中で、ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、細胞または液体培地からACCを回収することとを含む、ACCを生成する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞または液体培地から回収したACCを単離することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法は、単離したACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む。
本明細書において、本明細書に記載の方法のいずれか1つで作製したACCが提供される。本明細書において、本明細書に記載のACCのいずれか1つを含む組成物もまた提供される。本明細書において、本明細書に記載される組成物のいずれか1つの組成物もまた提供され、組成物は薬学的組成物である。本明細書においては、本明細書に記載される組成物のいずれか1つの、少なくとも1回の用量を含むキットもまた提供される。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書では、本明細書で使用するための方法及び材料を記載する。当該技術分野で知られている他の好適な方法及び材料も使用することができる。材料、方法、及び例は、例示に過ぎず、限定的であることは意図されない。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、及び他の参考文献は、参照によってその全体が組み込まれる。矛盾する場合には、定義を含めて本明細書が優先する。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態及び図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
用語「a」及び「an」は、冠詞の文法上の目的語のうちの1つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指す。一例として、「細胞(a cell)」は、1個以上の細胞を包含する。
本明細書で使用される場合、用語「約(about)」及び「およそ(approximately)」は、数値または範囲で明記される量を修飾するために使用されるとき、その数値だけでなく、当業者に既知の、その値からの合理的な逸脱も示す。例えば、適切な場合、±20%、±10%または±5%は、詳述された値が意図する意味の範囲内である。
濃度、量及びその他の数値データは、本明細書において、範囲形式で表されてよい、または示されてよい。係る範囲形式は便宜上及び簡略性のためのみに使用され、したがって範囲の制限として明示的に列挙された数値だけでなく、あたかも各数値及び部分的な範囲が明示的に列挙されるかのように、その範囲内に包含された全ての個々の数値または部分的な範囲もまた含むと柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。実例として、「約0.01~2.0」の数値の範囲は、約0.01~約2.0という明示的に列挙された値だけでなく、示された範囲内の個々の数値及び部分的な範囲もまた含むと解釈されるべきである。したがって、この数値の範囲内には、個々の値、例えば0.5、0.7及び1.5など、ならびに部分的な範囲、例えば0.5~1.7、0.7~1.5、及び1.0~1.5などが含まれる。さらに、このような解釈は、記載されている範囲の幅または特性に関係なく適用されるべきである。加えて、全ての百分率は、特に明記しない限り、重量%であると留意されたい。
本開示の範囲を理解する上で、用語「含む(including)」、または「含む(comprising)」及びそれらの派生形は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を規定するが、その他の記載されていない特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を排除しない、オープンエンドの用語であることを意図する。上記は、類似の意味を有する単語、例えば用語「含む(including)」、「有する(having)」及びそれらの派生形にも適用される。用語「なる(consisting)」及びその派生形は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を規定するが、その他の記載されていない特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を排除する、クローズドの用語であることを意図する。用語「から本質的になる(consisting essentially of)」は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在の規定に加えて、特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の基本的かつ新規の特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさないものの存在の規定を意図する。これらの移行句のいずれか1つ(すなわち、「含む(comprising)」、「なる(consisting)」または「本質的になる(consisting essentially)」)への言及は、具体的には用いられていない、その他の移行句のいずれかへの置き換えに対する直接的な支持を提供すると理解される。例えば、用語「含む(comprising)」から「から本質的になる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」への修正は、本開示を通して開示される任意の要素がこのように定義されるために、直接的な支持が見いだされる。この定義に基づいて、本明細書に開示される、または参照によって組み込まれる任意の要素は、特許請求される発明に含まれてもよく、または除外されてもよい。
本明細書で使用する場合、便宜上、複数の化合物、要素または工程が一般的な一覧において提示されてよい。ただし、これらの一覧は、一覧の各メンバーが別個の一意のメンバーとして個別に識別されるかのように解釈されるべきである。したがって、このような一覧の個別のメンバーは、そうでないという表示がない場合、単に一般的なグループでの提示のみに基づいて、同じ一覧の任意のその他のメンバーと事実上同等のものとして解釈されるべきでない。
さらに、特定の分子、構成体、組成物、要素、部分、賦形剤、疾患、状態、特性、ステップなどは、本開示のある特定の実施形態もしくは態様、または別個の段落もしくはセクションの文脈で議論されてよい。これは単に便宜上及び簡潔さのためのものであり、このような任意の開示は、等しく適用可能であり、本開示及び特許請求の範囲の任意の場所に見いだされる、任意のその他の実施形態または態様と組み合わせることを意図すると理解され、これらは全て、出願日における出願及び特許請求する発明を形成する。例えば、構成体、組成物もしくは方法に関して記載された構成体、分子、方法ステップ、キット、または組成物の一覧は、本開示の任意のその他の部分に記載される構成体、組成物、配合物及び方法に関連した実施形態の直接的な支持を、それらの方法ステップ、有効な薬剤、キットまたは組成物が、その実施形態または態様の文脈またはセクションにおいて再列挙されていない場合であっても、見いだすことが意図され、直接的な支持を見いだす。
特に指定のない限り、「タンパク質をコードする核酸配列」は、互いの縮重バージョンであり、そのため同じアミノ酸配列をコードする、全てのヌクレオチド配列を含む。
用語「N末端に置かれる」は、ポリペプチドの一次アミノ酸配列における第1のドメインまたは配列の位置について第2のドメインまたは配列と比較して言及する場合、第1のドメインまたは配列は、第2のドメインまたは配列よりも、ポリペプチドの一次アミノ酸配列のN末端の近くに位置することを意味する。いくつかの実施形態では、第1のドメインまたは配列と第2のドメインまたは配列との間に、さらなる配列及び/またはドメインがあってもよい。
用語「C末端に置かれる」は、ポリペプチドの一次アミノ酸配列における第1のドメインまたは配列の位置について第2のドメインまたは配列と比較して言及する場合、第1のドメインまたは配列は、第2のドメインまたは配列よりも、ポリペプチドの一次アミノ酸配列のC末端の近くに位置することを意味する。いくつかの実施形態では、第1のドメインまたは配列と第2のドメインまたは配列との間に、さらなる配列及び/またはドメインがあってもよい。
用語「外因性」は、細胞、組織または生物体の外から導入される、または由来する任意の物質で、それが導入される同じ細胞、組織または生物体によって産生されない、または由来しない物質を意味する。
用語「形質導入された」、「トランスフェクトされた」または「形質転換された」は、外因性核酸が細胞に導入または移入されるプロセスを意味する。「形質導入された」、「トランスフェクトされた」または「形質転換された」細胞(例えば、哺乳動物細胞)は、本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかをコードする外因性核酸を含有する外因性核酸(例えば、ベクター)を用いて形質導入された、トランスフェクトされた、または形質転換された細胞である。
用語「核酸」は、1本鎖または2本鎖の形態の、デオキシリボ核酸(DNA)、またはリボ核酸(RNA)または、これらの組み合わせを意味する。特に限定されない限り、この用語は、参照のヌクレオチドと類似した結合特性を有する、天然のヌクレオチドの周知の類似体を含有する核酸を包含する。特に指定のない限り、特定の核酸配列はまた、明示的に示される配列に加えて相補的配列も暗に包含する。本明細書に記載される核酸のいずれかのいくつかの実施形態では、核酸はDNAである。本明細書に記載される核酸のいずれかのいくつかの実施形態では、核酸はRNAである。
当該技術分野において既知の、標準的な技術、例えば部位特異的変異誘発及びポリメラーゼ連鎖反応(PCR)媒介変異誘発によって、ヌクレオチド配列への修飾を導入することができる。保存的アミノ酸置換とは、アミノ酸残基が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置換されている置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残基ファミリーは、当該技術分野において定義されている。これらのファミリーとしては、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸及びグルタミン酸)、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リシン、アルギニン及びヒスチジン)、非極性アミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン及びトリプトファン)、無電荷極性アミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン及びチロシン)、親水性アミノ酸(例えば、アルギニン、アスパラギン、アスパルテート、グルタミン、グルタメート、ヒスチジン、リシン、セリン及びスレオニン)、疎水性アミノ酸(例えば、アラニン、システイン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシン及びバリン)が挙げられる。アミノ酸のその他のファミリーとしては、脂肪族ヒドロキシアミノ酸(例えば、セリン及びスレオニン)、アミドファミリー(例えば、アスパラギン及びグルタミン)、脂肪族ファミリー(例えば、アラニン、バリン、ロイシン及びイソロイシン)、芳香族ファミリー(例えば、フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「特異的に結合する」、または「と免疫反応する」という語句は、活性化可能抗原結合タンパク質複合体が、所望の標的抗原の1個以上の抗原決定基と反応し、その他のポリペプチドと反応しない、または極めて低い親和性、例えば約10-6M以上で結合することを意味する。
用語「治療」は、疾患の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。いくつかの実施形態では、治療される疾患はがんであり、がんの少なくとも1つの症状を緩和するためのものである。
それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 140及びDD2 190を介して、共有結合または非共有結合で、互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 100と、第1の任意選択的リンカー110と、第1の開裂可能部分CM1 120と、第2の任意選択的リンカー130と、第1の二量体化ドメインDD1 140と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 150と、第3の任意選択的リンカー160と、第2の開裂可能部分CM2 170と、第4の任意選択的リンカー180と、第2の二量体化ドメインDD2 190と、を含む。 第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 200及びDD2 250をそれぞれ介して、共有結合または非共有結合で、互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の二量体化ドメインDD1 200と、第2の任意選択的リンカー210と、第1の開裂可能部分CM1 220と、第1の任意選択的リンカー230と、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 240と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の二量体化ドメインDD2 250と、第4の任意選択的リンカー260と、第2の開裂可能部分CM2 270と、第3の任意選択的リンカー280と、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 290と、を含む。 N末端からC末端に、(1)所望によりPM1 119、所望によりCM3 117、CP1 115、CM1 113及びDD1 111を有する第1のモノマー構成体110と;(2)所望によりPM2 129、所望によりCM4 127、CP2 125、CM2 123及びDD2 121を有する第2のモノマー構成体120と;(3)第2のモノマー構成体120に第1のモノマー構成体110を結合させる1つ以上の共有または非共有結合(←→)と、を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。ACCは、構成成分間に、1個以上の任意選択的リンカー112、114、116、118、122、124、126及び128をさらに含んでよい。一例では、DD1 111及びDD2 121は同一である。別の例では、DD1 111及びDD2 121は異なる。 それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 340及びDD2 390を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 300と、第1の任意選択的リンカー310と、第1の開裂可能部分CM1 320と、第2の任意選択的リンカー330と、第1の二量体化ドメインDD1 340と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 350と、第3の任意選択的リンカー360と、第2の開裂可能部分CM2 370と、第4の任意選択的リンカー380と、第2の二量体化ドメインDD2 390と、を含む。 それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 400及びDD2 450を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の二量体化ドメインDD1 400と、第2の任意選択的リンカー410と、第1の開裂可能部分CM1 420と、第1の任意選択的リンカー430と、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 440と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の二量体化ドメインDD2 450と、第4の任意選択的リンカー460と、第2の開裂可能部分CM2 470と、第3の任意選択的リンカー480と、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 490と、を含む。 イタリック体での任意選択的なシグナル配列、下線での成熟IL-15(アミノ酸49-161)配列、及び太字体での開裂可能部分(CM)の配列を有する、マスクしたサイトカイン構成体、ProC1471の配列を示す。 IL-2/IL-15反応性HEK293細胞を用いてインビトロで試験した、組み換えIL-15と比較した、ProC1471の活性を示す。 プロテアーゼuPA及びMT-SP1によるProC1471の活性化を示す。 IL-2/IL-15反応性HEK293細胞を用いてインビトロで試験した、活性化されていないProC1471及び組み換えIL-15と比較した、プロテアーゼ活性化ProC1471の活性を示す。 Aは、インターフェロン-α2b-Fc融合体の柔軟なリンカーの長さの、HEK293細胞系レポーターアッセイによって決定される、EC50への影響を示す。Bは、インターフェロン-α2b-Fc融合体の連結領域(LR)の長さの、HEK293細胞系レポーターアッセイによって決定される、EC50への影響を示す。 インターフェロン-α2b-Fc融合タンパク質のリンカーの長さの、Daudiアポトーシスアッセイから決定される、EC50への影響を示す。 インターフェロン-α2b-Fc融合タンパク質の連結領域(LR)の長さの、Daudiアポトーシスアッセイから決定される、EC50への影響を示す。 ACC(IFNa2b 1204DNIdL NhG4);プロテアーゼ処置(活性化)ACC(IFNα-2b 1204DNIdL NhG4+uPA);Sylatron(登録商標);及び組み換え親サイトカイン(IFNa2b)の活性を評価するための、HEK293細胞系レポーターアッセイの結果を示す。結果は、プロテアーゼによるACCの処置後、ACCのサイトカインの活性は、組み換え親サイトカインと同等のレベルに回復し得ることを示した。 ACC(ProC440)、プロテアーゼ処置ACC(ProC440+uPA)、及び幹細胞IFNa2bの、抗増殖活性を測定するためのDaudiリンパ腫細胞系アッセイの結果(上)、及び活性を測定するためのHEK293細胞系レポーターアッセイの結果(下)を示す。結果は、本開示のACC構造を作ることによって活性が1000倍低下し、プロテアーゼによるACCの処置後、ACCのサイトカインの活性が、組み換え親サイトカインと同等のレベルに回復し得ることを示した。 Aは、ProC440の構造を図示し、uPaを用いた、CM中の予想される部位での開裂を、質量分析によって確認したことを示す。uPa活性化への感応性に加えて、ProC440はMMP4によって切断される。Bは、質量分析による分析によって、開裂可能部分の近くである、IFNaのC末端の先端のMMP14開裂部位(L161)を特定したことを示す。MMP14を用いたプロテアーゼ活性化により、組み換えサイトカインと同等のレベルまで活性が回復した。 それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 540及びDD2 590を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 500と、第1の任意選択的リンカー510と、第1の開裂可能部分CM1 520と、第2の任意選択的リンカー530と、第1の二量体化ドメインDD1 540と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 550と、第3の任意選択的リンカー580と、第2の二量体化ドメインDD2 590と、を含む。 それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 600及びDD2 650を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の二量体化ドメインDD1 600と、第1の任意選択的リンカー630と、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 640と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の二量体化ドメインDD2 650と、第2の任意選択的リンカー660と、開裂可能部分CM 670と、第3の任意選択的リンカー680と、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 690と、を含む。 それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 740及びDD2 790を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の成熟サイトカインタンパク質CP 700と、第1の任意選択的リンカー710と、第1の開裂可能部分CM1 720と、第2の任意選択的リンカー730と、第1の二量体化ドメインDD1 740と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、サイトカイン活性を欠くポリペプチドまたはタンパク質780と、第2の二量体化ドメインDD2 790と、を含む。サイトカイン活性を欠くポリペプチドまたはタンパク質780は、例えば、サイトカイン活性を欠くトランケートされたサイトカインタンパク質、サイトカイン活性を欠く変異サイトカインタンパク質、スタブ配列、またはCP 700に高い親和性を持って結合し、第2の部分の対照レベルと比較して、第2の部分のサイトカイン活性を低下させるポリペプチド配列であってよい。DD1 740とDD2 790は、同一であっても異なっていてもよい。 それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 800及びDD2 850を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第1の二量体化ドメインDD1 800と、サイトカイン活性を欠くポリペプチドまたはタンパク質830と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の二量体化ドメインDD2 850と、第1の任意選択的リンカー860と、開裂可能部分CM870と、第2の任意選択的リンカー880と、成熟サイトカインタンパク質CP 890と、を含む。サイトカイン活性を欠くポリペプチドまたはタンパク質830は、例えば、サイトカイン活性を欠くトランケートされたサイトカインタンパク質、サイトカイン活性を欠く変異サイトカインタンパク質、スタブ配列、またはCP700に高い親和性を持って結合し、第2の部分の対照レベルと比較して、第2の部分のサイトカイン活性を低下させるポリペプチド配列であってよい。DD1 800とDD2 850は、同一であっても異なっていてもよい。 連結領域(LR)を図示するACCの実施形態を概略的に示す。 (1)開裂可能部分1204を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fc(1204);(2)プロテアーゼ膜型セリンプロテアーゼ1(MT-SP1)と、開裂可能部分1204を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fcとの生成物(1204MT-SP1);(3)開裂可能部分1204を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fcと、プロテアーゼuPAとの生成物(1204uPA);(4)5アミノ酸リンカーと縮合した、開裂可能部分1204を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fc(1204+1);(5)IFNα-2b-hIgG4 Fc 1204+1と、MT-SP1との生成物(1204+1 MT-SP1);(6)開裂可能部分1490を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fc;(7)MT-SP1と、開裂可能部分1490を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fcとの生成物;uPAと、開裂可能部分1490を有するACC IFNα-2b-hIgG4 Fcとの生成物(1490 uPA)、とともに充填したゲルの画像である。 Sylatron(登録商標)(ペグインターフェロンα-2b)、ならびに各種インターフェロンα-2b(IFNa2b)融合体:ヒトIgG4のN末端に縮合したIFNa2b(IFNa2b NhG4);5アミノ酸リンカーを介してヒトIgG4のN末端に縮合したIFNa2b(IFNa2b 5AA NhG4);活性化可能サイトカイン構成体IFN-α2b-1204dL-hIgG4(IFNa2b 1204DNIdL NhG4);IFN-α2b-1204dL-hIgG4と同一の構成要素を含むが、成熟サイトカインタンパク質構成成分と開裂可能部分との間に置かれる5アミノ酸リンカーも有する活性化可能サイトカイン構成体(IFNa2b 5AA 1204DNIdL NhG4);及び活性化可能サイトカイン構成体IFN-α2b-1490DNI-hIgG4(IFNa2b 1490DNI NhG4)のインターフェロン-α2b活性を評価する、HEK293細胞系レポーターアッセイからの結果を提供する。 ProC286の構造と、Daudiアポトーシスアッセイにおいて、Sylatron(登録商標)の活性と比較したProC286の活性とを示す。ProC286及びSylatron(登録商標)は、同様レベルの活性を示し、これは、ProC286が、ハムスター試験において、IFNα-2bの忍容性を評価するためのSylatron(登録商標)対照の代用物として用いられ得ることを示唆していた。 ProC291の構造と、Daudiアポトーシスアッセイにおいて、Sylatron(登録商標)の活性と比較したProC291の活性とを示す。ProC291は、Sylatron(登録商標)及びProC286と比較して、有意に低下した活性を示した。 処置期間を通じて、ゴールデンシリアンハムスターに、2mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したときの、動物の体重低下を示す。 処置期間を通じて、ゴールデンシリアンハムスターに、10mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したときの、動物の体重低下を示す。 処置期間を通じて、ゴールデンシリアンハムスターに、15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したときの、動物の体重低下を示す。 2mpk、10mpk及び15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したゴールデンシリアンハムスターにおける臨床化学結果(アルカリフォスファターゼ(ALP))を示す。 2mpk、10mpk及び15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したゴールデンシリアンハムスターにおける臨床化学結果(アラニントランスアミナーゼ(ALT))を示す。 2mpk、10mpk及び15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したゴールデンシリアンハムスターにおける臨床化学結果(アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST))を示す。 2mpk、10mpk及び15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したゴールデンシリアンハムスターにおける血液学分析の結果(網状赤血球数)を示す。 2mpk、10mpk及び15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したゴールデンシリアンハムスターにおける血液学分析の結果(好中球数)を示す。 2mpk、10mpk及び15mpkの対照hIgG4、ProC286またはProC440を投薬したゴールデンシリアンハムスターにおける血液学分析の結果(白血球細胞(WBC)数)を示す。 uPaによるIL-15含有ACCの活性化を示す。Aは、uPaを用いた各種IL-15含有ACCの開裂を、電気泳動によって示す。Bは、HEK-Blueレポーターアッセイにおける、活性化されていないIL-15含有ACCと比較した、プロテアーゼ活性化IL-15含有ACCの活性を示す。 ヒトPBMC増殖アッセイにおいて、Ki67発現のパーセンテージを基準とした、活性化されていないIL-15含有ACCと比較した、プロテアーゼ活性化IL-15含有ACCの活性を示す。 ヒトPBMC STAT5リン酸化アッセイにおける、活性化されていないIL-15含有ACCと比較した、プロテアーゼ活性化IL-15含有ACCの活性を示す。
本明細書において、対応するサイトカインの少なくとも1つの活性レベルの低下を示すが、活性化条件に曝露後、実質的に回復した活性を有するサイトカイン産物を産生する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)が提供される。本発明の活性化可能サイトカイン構成体は、患部組織への曝露に際して選択的に活性化し、正常組織においては活性化しないように設計され得る。このように、これらの化合物は、特定のサイトカインベースの治療に伴う毒性が潜在的に少ない、サイトカインベースの治療の利点を与える可能性を有する。
本明細書においては、関連する中間体、組成物、キット、核酸及び組み換え細胞、ならびに本明細書に記載の活性化可能サイトカインのいずれかの使用方法及び作製方法をはじめとする関連する方法もまた提供される。
本発明者らは、驚くべきことに、本明細書に記載される特定の要素及び構造的方向性を有するACCが、特にがん治療における、サイトカインの安全性及び治療指数を向上させるのに、潜在的に有効であると思われることを見いだした。サイトカインは生来の免疫系及び適応免疫系の調節因子であり、前臨床モデルにおいて幅広い抗腫瘍活性を有する一方で、臨床的な成功は、全身性毒性及び標的組織への乏しい全身曝露によって限定されている。本発明者らは、驚くべきことに、本明細書に記載される特定の要素及び構造的方向性を有するACCが、サイトカイン治療に伴う全身性毒性を低減させ、標的化及び標的組織への曝露を改善すると思われることを見いだした。このように、本開示は、本明細書に記載される特定の要素及び構造的方向性を有するACCを、対象に投与することによって、サイトカイン治療の標的介在性の薬物消失(TMDD)を低減させる方法を提供する。このように、本発明は、投与されるサイトカイン投与量の有意な割合が、正常組織によって捕捉されるという問題を解決する。この捕捉は、従来のサイトカイン治療において、体循環中の利用可能な投与量の一部が、標的組織、例えばがん性組織に到達するのを制限するため、問題である。本発明のサイトカイン構成体は、標的結合を腫瘍組織に限局し、それによって力価を維持し、副作用を低減させ、新しい標的機会を可能にし、認可された標的の治療域を改善し、創薬不可能な標的の治療域を作り出し、複数の結合様式を提供する。本開示は安全かつ有効な全身送達を可能にし、それによって従来の全身性サイトカイン療法の用量依存的毒性を回避し、また腫瘍内注入の必要性を回避する。本開示は、局部的な抗ウイルス性活性、免疫調節性活性、抗増殖活性及びプロアポトーシス活性を与えるための手段を提供する。本発明者らは、驚くべきことに、第1及び第2のモノマー構成体の二量体化は、サイトカイン活性のより大幅な低減を達成すること、特に、単一のサイトカインが二量体化ドメインに取り付けられる場合よりも、より大幅な低減を達成することを見いだした(図4参照)。
さらに、本発明者らは、柔軟なリンカーの長さまたは連結領域の長さを変えることによって、サイトカイン活性の低減の程度を調整することができることを発見した。本発明者らは、驚くべきことに、短いプロテアーゼ開裂可能配列を介して、立体障害を有する二量体化ドメイン(ヒンジ領域の最初のシステイン、例えばEUナンバリングによって番号をつけたCys226でトランケートされたヒトIgGのFcドメインなど)に、サイトカインを取り付けることによって、およそ1,000倍以上の程度のサイトカイン活性の低減を達成できることを見いだした。驚くべきことに、立体化学的拘束にもかかわらずプロテアーゼ開裂は発生し、二量体化ドメインからのサイトカイン開裂に応じて、サイトカイン活性は完全に回復する。
本発明者らは、短いプロテアーゼ開裂可能配列を介して、立体障害を有する二量体化ドメイン(ヒンジ領域の最初のシステイン、例えばEUナンバリングによって番号をつけたCys226でトランケートされたヒトIgGのFcドメイン、例えばヒトIgG4のFcドメインなど)に、IL-15サイトカインを取り付けることによって、およそ1,000倍程度、かつ少なくとも250倍のIL-15サイトカイン活性を低減させることができることを発見した。その上、二量体化ドメインからのIL-15サイトカインの開裂に応じて、IL-15サイトカイン活性は、標準的な組み換えIL-15と同一レベルまたはほとんど同一レベルに回復することができる。いくつかの実施形態では、二量体化ドメインからのIL-15の開裂に応じて、IL-15サイトカイン活性は少なくとも50倍上昇する。いくつかの実施形態では、二量体化ドメインからのIL-15の開裂に応じて、IL-15サイトカイン活性は少なくとも60倍上昇する。
出願人の、2020年4月10日に出願された米国仮出願第63/008,542号は、特定の活性化可能サイトカイン構成体について記載しているものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。出願人の、いずれも2021年3月16日に出願された米国仮出願第63/161,889号及び同第63/161,913号、ならびに出願人の、いずれも2021年3月23に出願された米国仮出願第63/164,827号及び同第63/164,849号は、特定の活性化可能サイトカイン構成体について記載しているものであり、これらの内容全体もまた、参照により本明細書に組み込まれる。
活性化可能サイトカイン構成体
本発明の活性化可能サイトカイン構成体は、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む二量体複合体である。モノマー構成成分の二量体化は、1対の二量体化ドメインによって促進される。一態様では、各モノマー構成体は、サイトカインタンパク質、開裂可能部分、及び二量体化ドメイン(DD)を含有する。一態様では、一方のモノマー構成体は、サイトカインタンパク質、開裂可能部分及びDDを含有し、もう一方のモノマー構成体は、サイトカインタンパク質及びDDを含有するが、開裂可能部分は含有しない。一態様では、一方のモノマー構成体は、サイトカインタンパク質、開裂可能部分及びDDを含有し、もう一方のモノマー構成体は、サイトカイン活性を欠くタンパク質またはペプチド、及びDDを含有するが、開裂可能部分は含有しない。特定の一実施形態において、本発明は、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
CM1がCP1とDD1との間に置かれ、
(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
CM2がCP2とDD2との間に置かれ、
DD1及びDD2が互いに結合し、それによって第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性の対照のレベルと比較して、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の低減した活性レベルを有することを特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。
特定の実施形態では、CP1及びCP2はそれぞれ、インターロイキンポリペプチドを含む。一実施形態では、インターロイキンポリペプチドは、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-21 IL-14、IL-15、IL-16及びIL-17からなる群から選択される。本開示の別の実施形態では、インターロイキンポリペプチドはIL-15であり、それによって活性化可能IL-15構成体を構成する。一態様では、活性化可能IL-15構成体は、組み換えIL-15と比較して、低減した活性を有する。
用語「活性化可能」は、サイトカイン構成体に関して用いられる場合、1つ以上の活性の第1のレベルを示し、1個または両方の開裂可能部分の開裂を引き起こす状態への曝露に際して、1つ以上の活性の第2のレベルを示すサイトカイン構成体の産生がもたらされるサイトカイン構成体であって、活性の第2のレベルが活性の第1のレベルよりも大きい、サイトカイン構成体を意味する。活性の非限定例としては、本明細書に記載される、または当該技術分野において既知のサイトカインの例示的な活性のいずれかが挙げられる。
用語「成熟サイトカインタンパク質」は、本明細書において、シグナル配列を欠くサイトカインタンパク質を意味する。サイトカインタンパク質(CP)は、成熟サイトカインタンパク質、またはシグナルペプチドを有するサイトカインタンパク質であってよい。したがって、いくつかの態様において、本発明に開示のACCは、成熟サイトカインタンパク質配列を含有してよい。いくつかの態様では、本発明に開示のACCは、成熟サイトカインタンパク質配列、及び付加的にシグナル配列を含有してよい。いくつかの態様では、本発明に開示のACCは、本明細書で引用されるシグナル配列を含有する、または欠く、本明細書にて開示される配列を含有してよい。
用語「開裂可能部分」及び「CM」は、本明細書では交換可能に使用され、アミノ酸配列に配列特異的なプロテアーゼの基質が含まれるペプチドを意味する。CM1及び/またはCM2として使用するのに好適な開裂可能部分としては、当該技術分野において既知であるプロテアーゼ基質のいずれかが挙げられる。例示的な開裂可能部分は、下記により詳細に記載される。
用語「二量体化ドメイン」及び「DD」は、本明細書では交換可能に使用され、1対の二量体化ドメインの1つのメンバーを意味し、対の各メンバーは、1個以上の共有または非共有結合的相互作用を介してもう一方に結合できる。第1のDDと第2のDDは同じでも異なっていてもよい。DD1及び/またはDD2として使用するために好適な例示的なDDは、本明細書の以下に、より詳細に記載されている。
用語「ペプチドマスク」及び「PM」は、本明細書では交換可能に使用され、サイトカインタンパク質の1つ以上の活性を低減または阻害する、50個未満のアミノ酸のアミノ酸配列を意味する。PMはサイトカインに結合して、サイトカインがその受容体と相互作用するのを制限し得る。いくつかの実施形態では、PMは、40個以下の長さのアミノ酸である。好ましい実施形態では、PMは、20個以下の長さのアミノ酸である。いくつかの実施形態では、PMは、19、18、17、16または15個以下の長さのアミノ酸である。
本明細書で使用する場合、用語「マスキング効率」は、対照サイトカインの活性によって分離される、切断されていないACCの活性(例えば、EC50)を意味し、対照サイトカインは、ACCの切断産物、またはACCのCPとして用いられるサイトカインであってよい。少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性のレベルが低減したACCは、10を超えるマスキング効率を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCは、10を超える、100を超える、1000を超える、または5000を超えるマスキング効率を有する。CP1及び/またはCP2がIL-15ポリペプチドである、いくつかの実施形態では、ACCは、IL-2/IL-15反応性HEK293細胞における、ACCの切断産物のEC50に対する、切断されていないACCのEC50の比率で測定した、約10~約100、または約10~約200、または約50~約150、または約50~約80のマスキング効率を有してよい。
本明細書で使用される場合、サイトカインまたはFcドメインなどのポリペプチドは、野生型ポリペプチド(例えば、天然に存在するポリペプチド)、または野生型ポリペプチドの変異体であってよい。変異体は、変異体が野生型ポリペプチドの基本的な機能または活性を保持するという条件で、野生型ポリペプチドの1個以上のアミノ酸の置換、挿入、欠失及び/または付加によって変性されたポリペプチドであってよい。一部の例では、変異体は、野生型ポリペプチドと比較して、変更された(例えば、増大または低減した)機能または活性を有してよい。いくつかの態様では、変異体は、野生型ポリペプチドの機能的フラグメントであってよい。用語「機能的フラグメント」は、完全長のポリペプチド配列よりも、より少ないアミノ酸を含有し得るが、活性(例えば、サイトカイン活性)を与えるために十分なポリペプチド鎖の長さを含有するポリペプチド(例えば、サイトカイン)の配列を意味する。
第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、例えば1個以上のリンカーなど、追加の要素をさらに含んでもよい。追加の要素については、以下でさらに詳細に記載する。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれにおけるCP、CM、及びDD構成成分の組織は、各モノマー構成体において同一の順序で配置されてよい。CP1、CM1、及びDD1構成成分は、対応するCP2、CM2、及びDD2と比較して、例えば、CP及びCM構成成分(及びDD構成成分がポリペプチドである実施形態ではDD構成成分)の分子量、大きさ、アミノ酸配列などの観点から同一または異なってもよい。したがって、得られる二量体は、対称または非対称のモノマー構成体構成成分を有してよい。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、CP1、CM1、及びCM1のC末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD1を含む。その他の実施形態では、第1のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のC末端からN末端に、CP1、CM1、及びCM1のN末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD1を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、CP2、CM2、及びCM2のC末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD2を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のC末端からN末端に、CP2、CM2、及びCM2のN末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD2を含む。
いくつかの実施形態では、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)を含む第1のモノマー及び/または第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)を含む第2のモノマーは、ペプチドマスク(PM)をさらに含む。いくつかの実施形態では、ACCは、PMとCPとの間のCMをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれ、CM3がPM1とCP1との間に置かれ、(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれ、DD1及びDD2が互いに結合し、それによって第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体の二量体を形成し、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性の対照のレベルと比較して、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性レベルが低減していることを特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)が提供される。
いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、第2のペプチドマスク(PM2)及び第4の開裂可能部分(CM4)をさらに含み、CM4はPM2とCP2との間に置かれる。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、PM1、CM3、CP1、CM1及びDD1を含む第1のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、PM2、CM4、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。
ACC構造は、成熟サイトカインタンパク質構成成分が、活性化後に実質的にサイトカイン活性が損なわれないように活性を低減させるのに、極めて有効であることが発見された。ACC内のCPの活性は、ACCの構造(例えば、二量体構造)及びACC内のペプチドマスク(複数可)の両方によって低減されてよい。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCの活性化条件は、DD及びPMの両方からCPを切り離すことができる、1種以上のプロテアーゼに曝露することである。例えば、1種以上のプロテアーゼは、CPとPMとの間のCM、及びCPとDDとの間のCMを切断してよい。実施例に示されるように、ACCの活性化は、サイトカイン活性の実質的な回復をもたらした。これらの結果は、ACCの状況内で、サイトカイン構成成分のコンフォメーションが、不可逆的には変えられなかったことを示唆している。
いくつかの実施形態では、CPがPMに連結され、CPの天然の結合パートナーがある場合、マスク効率アッセイで測定するとき、少なくとも2、4、6、8、12、28、24、30、36、48、60、72、84、96時間、または5、10、15、30、45、60、90、120、150、180日間、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヵ月間以上、CPの結合パートナーに対する結合は起こらない、または実質的に結合は起こらない、またはCPの結合パートナーに対する結合は、PMに連結されていないCPの結合と比較して、0.001%、0.01%、0.1%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または50%以下である。例えば、マスク効率アッセイは、候補ペプチドマスクをディスプレイする細胞表面に結合するACCの親和性を、例えばFACSによって測定することを含んでよい。別の非限定的な例示的アッセイとしては、ACCがその結合パートナーに結合することを阻害するペプチドマスクの能力を、治療上関連する濃度及び時間で評価することが挙げられる。この第2の方法については、US20200308243に記載されているように、プロタンパク質がその結合パートナーに時間依存的に結合することを測定するための免疫吸着アッセイが開発されており、同明細書は参照により本明細書に組み込まれる。CPがIL-15サイトカインである一実施形態では、マスク効率アッセイは、実施例6にて述べるような、IL-2/IL15反応性HEK293細胞における分泌型アルカリフォスファターゼ(SEAP)の産生レベルの測定を含んでよい。
特定の実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、二量体の各メンバーの構成成分が、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、同じ順序で構成されるように方向付けられる。例示的なACCの概略図は、図1Aで提供される。図1Aを参照し、ACCは、CP及びCM構成成分のN末端からC末端へ、(1)CP1 100;CP1 100に対してC末端に置かれるCM1 120;存在する場合、CP1 100のC末端とCM1 120のN末端との間に置かれる任意選択的リンカー110;DD1 140;及び、存在する場合、CM1 120のC末端とDD1 140との間に置かれる任意選択的リンカー130、を有する第1のモノマー構成体と、(2)CP2 150;CP2 150に対してC末端に置かれるCM2 170;存在する場合、CP2 150のC末端とCM2 170のN末端との間に置かれる任意選択的リンカー160;DD2 190;及び、存在する場合、CM2 170のC末端とDD2 190との間に置かれる任意選択的リンカー180、を有する第2のモノマー構成体と、(3)1つ以上の共有または非共有結合(←→)と、を含む。
ACCの構成成分を反対の方向で構成した、さらなる例示的なACCの概略図が、図1Bに提供される。図1Bを参照し、ACCは、CP及びCM構成成分のN末端からC末端へ、(1)DD1 200;CM1 220;存在する場合、DD1 200とCM1 220のN末端との間に置かれる任意選択的リンカー210;CM1 220に対してC末端に置かれるCP1 240;及び、存在する場合、CM1 220のC末端とCP1 240のN末端との間に置かれる任意選択的リンカー230、を有する第1のモノマー構成体と、(2)DD2 250;CM2 270;存在する場合、DD2 250とCM2 270のN末端との間に置かれる任意選択的リンカー260;CM2 270に対してC末端に置かれるCP2 290;及び、存在する場合、CM2 290のC末端とCP2 290のN末端との間に置かれる任意選択的リンカー280、を有する第2のモノマー構成体と、(3)1つ以上の共有または非共有結合(←→)と、を含む。
図2Aは、それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 340及びDD2 390を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 300と、第1の任意選択的リンカー310と、第1の開裂可能部分CM1 320と、第2の任意選択的リンカー330と、第1の二量体化ドメインDD1 340と、を含む。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端に、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 350と、第3の任意選択的リンカー360と、第2の開裂可能部分CM2 370と、第4の任意選択的リンカー380と、第2の二量体化ドメインDD2 390と、を含む。
図2Bは、それぞれ第1の及び第2の二量体化ドメインDD1 400及びDD2 450を介して、非共有結合的手段によって互いに結合する第1の及び第2のモノマー構成体を含む、例示的な活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。第1のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端へ、第1の二量体化ドメインDD1 400と、第2の任意選択的リンカー410と、第1の開裂可能部分CM1 420と、第1の任意選択的リンカー430と、第1の成熟サイトカインタンパク質CP1 440と、を含む。第2のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端へ、第2の二量体化ドメインDD2 450と、第4の任意選択的リンカー460と、第2の開裂可能部分CM2 470と、第3の任意選択的リンカー480と、第2の成熟サイトカインタンパク質CP2 490と、を含む。代替的な態様では、CP1 440及びCP2 490として示される2個の部分のいずれかは、サイトカイン活性を欠く、トランケートされたサイトカインタンパク質である。例えば、CP1またはCP2は、野生型インターフェロンα2bの最初の151個のアミノ酸を有する、トランケートされたインターフェロンα2bであってよい。代替的な態様では、CP1 440及びCP2 490として示される2個の部分のいずれかは、サイトカイン活性を欠く変異サイトカインタンパク質である。例えば、CP1またはCP2は、L130Pの変異を有する、トランケートされたインターフェロンα2bであってよい。代替的な態様では、CP1 440及びCP2 490として示される2個の部分のいずれかは、サイトカイン活性を欠くポリペプチド配列、例えばシグナル部分及び/またはスタブ(stub)配列である。代替的な態様では、CP1 440及びCP2 490として示される2個の部分の第1の部分は、CP1 440及びCP2 490として示される2個の部分の第2の部分に、高い親和性で結合し、第2の部分の対照レベルと比較して、第2の部分のサイトカイン活性を低減させるポリペプチド配列である。
二量体化ドメインを含有するACC構造は、成熟サイトカインタンパク質構成成分が、活性化後に実質的にサイトカイン活性が損なわれないように活性を低減させるのに、極めて有効であることが発見された。本明細書に記載されるACCの活性化条件は、ACC内の開裂可能部分(CM)の少なくとも1つを切断できるプロテアーゼへの曝露である。実施例に示されるように、ACCの活性化により、サイトカイン活性の実質的な回復がもたらされた。これらの結果は、ACCの状況内で、サイトカイン構成成分のコンフォメーションが、不可逆的には変えられなかったことを示唆している。重要なことに、ACCは、マスキング効果を達成するために、サイトカインタンパク質構成成分への結合親和性を有するペプチドマスクに依存する必要はない。したがって、ACCは、サイトカインタンパク質構成成分への結合親和性を有するペプチドマスクを含んでも、含まなくてもよい。
ACCは、各種の成熟サイトカインタンパク質、開裂可能部分、及びDDのいずれかを、それぞれCP1、CP2、CM1、CM2、DD1、及びDD2として用いてよい。例えば、当該技術分野において既知である、各種の成熟サイトカインタンパク質、またはそれらの配列及び/またはトランケート型変異体のいずれかは、ACCのCP1及びCP2構成成分の一方または両方としての使用に好適であり得る。成熟サイトカインタンパク質、CP1及びCP2は、同一または異なってもよい。ある特定の実施形態では、CP1及びCP2は同一である。その他の実施形態では、CP1及びCP2は異なる。ACCは、CP1及び/またはCP2のN末端及び/またはC末端の一方または両方で、追加のアミノ酸残基を含んでよい。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、インターフェロン(例えばインターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンτ及びインターフェロンωなど)、インターロイキン(例えばIL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、GM-CSF、IL-6、IL-11、IL-21など)、G-CSF、IL-12、LIF、OSM、IL-10、IL-20、IL-14、IL-16、IL-17、CD154、LT-β、TNF-α、TNF-β、4-1BBL、APRIL、CD70、CD153、CD178、GITRL、LIGHT、OX40L、TALL-1、TRAIL、TWEAK、TRANCE、TGF-β1、TGF-β1、TGF-β3、エリスロポエチン(EPO)、TPO、Flt-3L、SCF、M-CSF及びMSPなど、ならびにそれらの配列及び/またはトランケート型変異体からなる群から選択される成熟サイトカインタンパク質を含んでよい。例えば、このようなタンパク質の配列としては、本明細書で例示されるようなものが挙げられ、さらなる配列は、ncbi.nlm.nih.gov/proteinから得ることができる。本発明のACCでの使用に好適なトランケート型変異体としては、サイトカイン活性を保持する、任意の、N末端またはC末端にてトランケートされたサイトカインが挙げられる。本発明にて用いられる例示的なトランケート型変異体としては、当該技術分野において既知であるトランケートされたサイトカインポリペプチドのいずれか(例えば、Slutzki et al.,J.Mol.Biol.360:1019-1030,2006及びUS2009/0025106参照)、ならびにサイトカイン活性を保持する、1~約40個のアミノ酸、1~約35個のアミノ酸、1~約30個のアミノ酸、1~約25個のアミノ酸、1~約20個のアミノ酸、1~約15個のアミノ酸、1~約10個のアミノ酸、1~約8個のアミノ酸、1~約6個のアミノ酸、1~約4個のアミノ酸が、N及び/またはC末端にてトランケートされたサイトカインポリペプチドが挙げられる。前述の実施形態のいくつかでは、トランケートされたCPは、N末端にてトランケートされたCPである。その他の実施形態では、トランケートされたCPは、C末端にてトランケートされたCPである。特定の実施形態は、トランケートされたCPは、C末端及びN末端にてトランケートされたCPである。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号12、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号347、及び配列番号348からなる群から選択されるサイトカイン参照配列と、少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)であるアミノ酸配列を含む。配列同一性のパーセンテージは、シーケンスアライメントプログラム、例えばインターネット上でNCBIのウェブサイトに一般公開されているBLASTプログラムセットを用いてアライメントしたときの、2個以上のペプチド配列間におけるアミノ酸配列の同一性レベルを意味する。Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-10,1990も参照されたい。いくつかの態様では、ACCは、インターフェロンα2b変異体、例えばL130の位置における変異、例えばL130P変異を有するインターフェロンα2b分子を、CP1またはCP2として含有する。いくつかの態様では、ACCは、I24、F64、I60、I63、F64、W76、I116、L117、F123もしくはL128、またはこれらの組み合わせの位置における変異を有する、インターフェロンα2b変異体を含有する。例えば、インターフェロンα2b変異体は、I116がT、NもしくはRに;L128がN、HもしくはRに;I24がPもしくはQに;L117H;またはL128T、またはこれらの組み合わせの変異を含有してよい。いくつかの態様では、インターフェロンα2b変異体は、I24Q、I60T、F64A、W76H、I116R及びL128N、またはこれらのサブセットの変異を含有してよい。いくつかの態様では、ACCは、CP1及びCP2のいずれかとして、サイトカイン活性を欠くトランケートされたインターフェロンα2b分子を含有する。例えば、トランケートされたインターフェロンα2bは、インターフェロンα2bの151個以下のアミノ酸、例えば野生型インターフェロンα2b配列のN末端からC末端までの1~151個、1~150個、1~149個、1~148個...1~10個、1~9個、1~8個、1~7個、1~6個、または2~151個、3~151個、4~151個、5~150個、6~149個、7~148個、8~147個のいずれか1つのアミノ酸、またはこれらのアミノ酸もしくは変異体の任意の介在配列からなってよい。
ある特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキンを含む。CP1及び/またはCP2として、本発明の構成体での使用に好適であるインターロイキンは、例えば、IL-α1、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、GM-CSF、IL-6、IL-11、IL-21が挙げられる。いくつかの実施形態では、インターロイキンは、野生型(WT)または組み換えインターロイキンを含む。いくつかの実施形態では、WTまたは組み換えインターロイキンポリペプチドは、IL-15を含む。例示的なIL-15配列を、配列番号347、配列番号348、配列番号129及び配列番号130に提供する。
その他の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン活性を示し、配列番号111~134、137~140、143~146、151~160及び347~348からなる群から選択される配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号111~134、137~140、143~146、151~160及び347~348からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するインターロイキンを含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号129、配列番号347及び配列番号348からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するインターロイキンを含む。特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、配列番号347のアミノ酸配列を含むインターロイキンである。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
その他の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン活性を示し、配列番号129、配列番号347、及び配列番号348からなる群から選択されるインターロイキン参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。特定の実施形態では、インターロイキン参照配列は、配列番号129、配列番号347及び配列番号348からなる群から選択されるヒトインターロイキン参照配列である。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号129、配列番号347及び配列番号348からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する成熟インターロイキンを含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン活性を示し、配列番号347を含むアミノ酸配列に相当するインターロイキン参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号347のアミノ酸配列を含むインターロイキンポリペプチドを含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン活性を示し、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号347、及び配列番号348からなる群から選択されるインターロイキン参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号12、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号347,及び配列番号348からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する成熟インターロイキンを含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン-15活性を示し、配列番号129(ヒトIL-15)、配列番号347(ヒトIL-15のアミノ酸49-161)、及び配列番号348(ヒトIL-15のアミノ酸49-162)からなる群から選択されるIL-15参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含有する。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、同一のアミノ酸配列を含み、このような配列は、配列番号129(ヒトIL-15)、配列番号347(ヒトIL-15のアミノ酸49-161)、及び配列番号348(ヒトIL-15のアミノ酸49-162)からなる群から選択される配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である。
用いられるサイトカインタンパク質の配列におけるアミノ酸の数は、用いられる特定のサイトカインタンパク質に応じて変動してよい。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、合計、約10個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約110個のアミノ酸~約162個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約110個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約110個のアミノ酸~約115個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約170個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約165個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、または約650個のアミノ酸~約700個のアミノ酸をそれぞれ含有する。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、成熟野生型ヒトサイトカインタンパク質である。
ACCの各モノマー構成体は、各種の二量体化ドメインのいずれかを用いてよい。好適なDDとしては、高分子型(例えば、合成ポリマー、ポリペプチド、ポリヌクレオチドなど)及び小分子型(約1キロダルトン未満、時には約800ダルトン未満の分子量を有する非高分子部分)の部分の両方が挙げられる。1対のDDは、互いに結合することが当該技術分野において既知である、任意の部分の対であってよい。
例えば、いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、ヒトIL-15受容体のアルファ鎖(IL15Rα)及び可溶性IL-15からのスシ(sushi)ドメイン;バルナーゼ及びバルスター;PKA及びAKAP;変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグ分子;1対の抗原結合ドメイン(例えば、1対のシングルドメイン抗体);可溶性N-エチルマレイミド感受性因子付着タンパク質受容体(SNARE);タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づくモジュール;シングルドメイン抗体(sdAb)及び対応するエピトープ;抗原結合ドメイン(例えば、単鎖可変領域フラグメント(scFv)、シングルドメイン抗体などの1本鎖抗体)及び対応するエピトープ;コイルドコイルポリペプチド構造(例えば、Fos-Junコイルドコイル構造、酸/塩基コイルドコイルヘリックス、Glu-Lysコイルドコイルヘリックス、ロイシンジッパー構造)、ビオチン及びアビジンまたはストレプトアビジン、アミン/アルデヒド、レクチン/炭水化物のような小分子が結合した対;互いに結合できる1対のポリマー、例えば1対の硫黄またはチオール含有ポリマー(例えば、1対のFcドメイン、1対のチオール化ヒト血清アルブミンポリペプチドなど);などからなる群から選択される1対のメンバーである。
いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、非ポリペプチドポリマーである。非ポリペプチドポリマーは、互いに共有結合していてよい。いくつかの例では、非ポリペプチドポリマーは、硫黄含有ポリマー、例えば硫黄含有ポリエチレングリコールであってよい。このような場合、DD1及びDD2は、1個以上のジスルフィド結合を介して、互いに共有結合していてよい。
1対のDD1及びDD2が、1対のエピトープ及び抗原結合ドメインのメンバーである場合、エピトープは、天然または非天然のエピトープであってよい。例示的な非天然のエピトープとしては、例えば、ポリHisペプチド(例えば、Hisタグなど)などの非天然のペプチドが挙げられる。
ある特定の実施形態では、DD1及びDD2は、1対のFcドメインである。本明細書で使用する場合、「Fcドメイン」は、免疫グロブリンの単一の重鎖の連続するアミノ酸配列を意味する。1対のFcドメインが一緒に結合して、免疫グロブリンのFc領域を形成する。
いくつかの実施形態では、1対のFcドメインは、1対のヒトFcドメイン(例えば、1対の野生型ヒトFcドメイン)である。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、ヒトIgG1のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG1のFcドメイン)、ヒトIgG2のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG2のFcドメイン)、ヒトIgG3のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG3のFcドメイン)、またはヒトIgG4のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG4のFcドメイン)である。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、配列番号3に少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)配列を含む。
いくつかの実施形態では、1対のFcドメインは、Fcドメインのノブ変異体及びホール変異体を含む。ノブ及びホール変異体は、互いに相互作用して二量体化を促進してよい。いくつかの実施形態では、ノブ及びホール変異は、2個のFcドメイン間の境界面内に(例えば、CH3ドメインに)、1個以上のアミノ酸修飾を含んでよい。一例では、修飾には、抗体重鎖の一方におけるアミノ酸置換T366W、及び所望によりアミノ酸置換S354C、ならびに抗体重鎖のもう一方におけるアミノ酸置換T366S、L368A、Y407V、及び所望によりY349Cが含まれる(Kabat番号付けシステムのEUインデックスに準拠して番号付け)。ノブ及びホール変異体の例としては、配列番号315及び316のFc変異体、ならびに米国特許第5,731,168号、同第7,695,936号、及び同第10,683,368号に記載されるものが挙げられ、同明細書は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、二量体化ドメインは、それぞれ配列番号315及び316に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)配列を含む。
いくつかの実施形態では、DD1及び/またはDD2は、血清半減期延長部分(例えば、免疫グロブリン(例えば、IgG)または血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)などの血清タンパク質に結合するポリペプチド)をさらに含むことができる。半減期延長部分の例としては、ヘキサ-hat GST(グルタチオンSトランスフェラーゼ)グルタチオンアフィニティー、カルモジュリン結合ペプチド(CBP)、ストレップタグ、セルロース結合ドメイン、マルトース結合タンパク質、S-ペプチドタグ、キチン結合タグ、免疫反応性エピトープ、エピトープタグ、E2Tag、HAエピトープタグ、Mycエピトープ、FLAGエピトープ、AU1及びAU5エピトープ、Glu-Gluエピトープ、KT3エピトープ、IRSエピトープ、Btagエピトープ、プロテインキナーゼ-Cエピトープ、ならびにVSVエピトープが挙げられる。
いくつかの実施形態では、DD1及び/またはDD2はそれぞれ、合計、約5個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約180個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約180個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約210~約220個のアミノ酸、約215~約225個のアミノ酸、約215~約220個のアミノ酸、約217~約200個のアミノ酸または約218~約200個のアミノ酸を含有する。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、それぞれ、2個のシステイン残基を含有するヒンジ領域の一部、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含むFcドメインである。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、それぞれ、N末端が、N末端からC末端方向へ読み取るヒンジ領域における最初のシステイン残基(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1またはIgG4のシステイン226)である、Fcドメインである。
いくつかの態様では、CP構成成分とDD構成成分との間に、直接的にまたは間接的に(例えばリンカーを介して)置かれるのは、プロテアーゼの基質を含む開裂可能部分である。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、それぞれ独立して、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADEMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンA、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンG、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、キマーゼ、クルジパイン、DESC1、DPP-4、FAP、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、エラスターゼ、FVIIa、FiXA、FXa、FXIa、FXIIa、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、ヘプシン、HtrA1、ヒト好中球エラスターゼ、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、ラクトフェリン、マラプシン(Marapsin)、マトリプターゼ-2、メプリン、MT-SP1/マトリプターゼ、ネプリライシン、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSMA、PSA、BMP-1、MMP1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、MMP10、MMP11、MMP12、MMP13、MMP14、MMP15、MMP16、MMP17、MMP19、MMP20、MMP23、MMP24、MMP26、MMP27、TMPRSS2、TMPRSS3、TMPRSS4、tPA、トロンビン、トリプターゼ及びuPAからなる群から選択されるプロテアーゼの基質を含んでよい。
本明細書に記載されるACCのいずれかの、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるCMのいずれかを切断するプロテアーゼは、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4であることができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、プロテアーゼは、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14の群から選択される。
既知の基質を有するプロテアーゼのレベルの上昇が、多数のがんにて報告されている。例えば、La Roca et al.,British J.Cancer 90(7):1414-1421,2004を参照されたい。本明細書で用いられるCM1及び/またはCM2構成成分での使用に好適な基質としては、がん細胞及び組織中により広く見いだされる基質が挙げられる。したがって、特定の実施形態において、CM1及び/またはCM2はそれぞれ独立して、がんに関連する疾患組織中でより広く見いだされるプロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、がんは、胃癌、乳癌、骨肉腫及び食道癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、がんは乳癌である。いくつかの実施形態では、がんは、HER2陽性癌である。いくつかの実施形態では、がんは、カポジ肉腫、毛様細胞性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、濾胞性リンパ腫、腎細胞癌(RCC)、黒色腫、神経芽細胞腫、基底細胞癌、悪性皮膚T細胞リンパ腫、鼻咽頭腺癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、BCG耐性筋層非浸潤性膀胱癌(NMIBC)、子宮内膜癌、膵臓癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、大腸癌、食道癌、胆嚢癌、神経膠腫、頭頸部癌、子宮癌、子宮頸癌または精巣癌などである。上述した実施形態のいくつかでは、CM構成成分は、腫瘍組織中により行き渡っているプロテアーゼ(複数可)の基質を含む。
いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、それぞれ独立して、配列番号5~配列番号100及び配列番号349、ならびにそれらのC末端及びN末端トランケート型変異体からなる群から選択される配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDNI(配列番号41)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、SGRSDNI(配列番号100)、及びLSGRSNI(配列番号349)の群から選択される配列を含有する。
特定の実施形態では、CM1及び/またはCM2は、APRSALAHGLF(配列番号263)、AQNLLGMY(配列番号264)、LSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号265)、VHMPLGFLGPGGLSGRSDNH(配列番号266)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号267)、LSGRSDNHGGSGGSISSGLLSS(配列番号268)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSGNH(配列番号269)、LSGRSDNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号270)、QNQALRMAGGSGGSLSGRSDNH(SEQIDNO:271)、LSGRSGNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号272)、QNQALRMAGGSGGSLSGRSGNH(配列番号273)、ISSGLLSGRSGNH(配列番号274)、ならびにそれらのC末端及びN末端トランケート型変異体の群から選択される配列を含有する。CMの例としては、米国特許出願公開第2016/0289324号、同第2019/0284283号、及び公開番号WO2010/081173、WO2015/048329、WO2015/116933、WO2016/118629及びWO2020/118109に記載されるものもさらに挙げられ、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
CM1及び/またはCM2における使用が好適な上述したアミノ酸配列のトランケート型変異体は、対応するプロテアーゼの認識部位を保持する任意のトランケート型変異体である。これらには、プロテアーゼの認識部位を保持する、上述したアミノ酸配列の少なくとも3個の連続したアミノ酸、または前述のアミノ酸配列の少なくとも4個、または少なくとも5個、または少なくとも6個、または少なくとも7個のアミノ酸を含むC末端及び/またはN末端トランケート型変異体が挙げられる。特定の実施形態では、上述したアミノ酸配列のトランケート型変異体は、上記のいずれかに相当するが、1~約10個のアミノ酸、1~約9個のアミノ酸、1~約8個のアミノ酸、1~約7個のアミノ酸、1~約6個のアミノ酸、1~約5個のアミノ酸、1~約4個のアミノ酸、または1~約3個のアミノ酸がC末端及び/またはN末端にてトランケートされたアミノ酸配列であり、(1)少なくとも3個のアミノ酸残基を有し;(2)プロテアーゼの認識部位を保持するものである。前述の実施形態のいくつかでは、トランケートされたCMは、N末端にてトランケートされたCMである。いくつかの実施形態では、トランケートされたCMは、C末端にてトランケートされたCMである。いくつかの実施形態では、トランケートされたCは、C末端及びN末端にてトランケートされたCMである。
本明細書に記載される、活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのいくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、合計約3個のアミノ酸~約25個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、合計、約3個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、または約20個のアミノ酸~約25個のアミノ酸を含む。
いくつかの実施形態では、ACCは、異なるプロテアーゼの基質を含む複数のCMを含んでよい。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、異なるプロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、同一のプロテアーゼの基質を含む。
第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、1個以上のリンカーなど、1個以上の追加の構成成分を含んでよい。いくつかの実施形態では、第1のモノマーは、CP1とCM1との間に配置されるリンカーを含有できる。いくつかの実施形態では、第1のモノマーにおいて、CP1及びCM1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマーは、CM1とDD1との間に配置されるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、第1のモノマーにおいて、CM1及びDD1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、CP1とDD1との間に配置されるCM及び任意のリンカーは、合わせて3~15個のアミノ酸、または3~10個のアミノ酸、または3~7個のアミノ酸の全長を有する。
いくつかの実施形態では、第2のモノマーは、CP2とCM2との間に配置されるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマーにおいて、CP2及びCM2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマーは、CM2とDD2との間に配置されるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、G、GG、またはGGGS(配列番号2)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマーにおいて、CM2(例えば、本明細書に記載される開裂可能部分のいずれか)及びDD2(例えば、本明細書に記載されるDDのいずれか)は、互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、CP2とDD2との間に配置されるCM及び任意のリンカーは、合わせて3~15個のアミノ酸、または3~10個のアミノ酸、または3~7個のアミノ酸の全長を有する。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー及び/または第2のモノマーは、合計、約50個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約650個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約650個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約650個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約700個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約700個のアミノ酸~約750個のアミノ酸または約750個のアミノ酸~約800個のアミノ酸をそれぞれ含有できる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、1個以上のリンカー(例えば、柔軟なリンカー)を活性化可能サイトカイン構成体に導入して、ドメイン間の、部分間の、部分とドメインとの間の接合点の1個以上において、またはリンカーが有益であろう任意のその他の接合点において、柔軟性を提供することができる。いくつかの実施形態では、ACCが立体構造的に拘束される構成体として提供される場合、柔軟なリンカーを挿入して、切断されていない活性化可能サイトカイン構成体における構造の構成及び維持を促進することができる。本明細書に記載されるリンカーはいずれも、所望の柔軟性を提供して、標的(例えば、サイトカインの受容体)の結合の阻害を促進する、またはプロテアーゼによるCMの開裂を促進することができる。いくつかの実施形態では、リンカーが、柔軟なリンカーに加えて、より柔軟でない構造を付与する1個以上の部分を含有して、所望のACCを提供できるように、ACC中に含有されるリンカーは完全にまたは部分的に柔軟である。一部のリンカーはシステイン残基を含有してもよく、このシステイン残基は、ジスルフィド結合を形成し、構成体の柔軟性を低減させてよい。いくつかの実施形態では、リンカーまたは連結領域の長さを短くすると、ACC中の成熟サイトカインタンパク質の活性が低減する(例えば、図7A~図7B及び図8A~図8B参照)。ほとんどの場合、リンカーの長さは、アミノ酸の数を、N末端からC末端の方向に、前の構成成分のC末端アミノ酸に隣接するリンカーのN末端から、次の構成成分のN末端アミノ酸と隣接するリンカーのC末端まで(すなわち、リンカーの長さが、前の構成成分のC末端アミノ酸、または次の構成成分のN末端アミノ酸のいずれも含有しない)を数えることによって決定される。リンカーが、Fcドメインを含むDDのN末端で用いられる実施形態では、リンカーの長さは、前の構成成分のC末端アミノ酸に隣接するリンカーのN末端から、Fcヒンジ領域の最初のシステインと隣接するリンカーのC末端まで(すなわち、リンカーの長さが、前の構成成分のC末端アミノ酸、またはFcヒンジ領域の最初のシステインを含有しない)のアミノ酸の数を数えることによって決定される。
本開示及び図14から明らかなように、本開示のACCは、CPと、二量体化ドメイン間の相互作用の近位点との間のアミノ酸の伸展を含有する。アミノ酸のその伸展は、連結領域(LR)を指してよい。本明細書で使用する場合、用語「連結領域」または「LR」とは、サイトカインのC末端と、二量体化ドメイン間の相互作用の近位点にN末端にて隣接するアミノ酸残基との間のアミノ酸残基の伸展を意味する(すなわち、連結領域は、サイトカインのC末端アミノ酸、または対応する第2のモノマーのDDとの相互作用の近位点を形成するDDのN末端アミノ酸を含有しない)。例えば、DDが1対のFcドメインである場合、連結領域は、サイトカインのC末端と、Fcのジスルフィド結合に参加する最初のN末端システイン残基(例えば、EUナンバリングに準拠して、IgG1またはIgG4のFcドメインのシステイン226)との間のアミノ酸残基の伸展である。二量体化ドメインがペプチドでない場合、連結領域は、サイトカインのC末端から最後のアミノ酸までのアミノ酸残基の伸展である。例えば、DDがビオチン-ストレプトアビジンの対である場合、ビオチン含有モノマーの連結領域は、サイトカインのC末端とビオチン分子との間のアミノ酸残基の伸展であり、ストレプトアビジン含有モノマーの連結領域は、サイトカインのC末端とストレプトアビジン分子との間のアミノ酸残基の伸展である。いくつかの態様では、連結領域は、24個、18個、14個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個または4個以下のアミノ酸、例えば5~14個、7~12個、7~11個または8~11個のアミノ酸を含んでよい。
いくつかの実施形態では、付加的なアミノ酸配列が、いずれかのACCの、いずれかのドメインのN末端側またはC末端側に置かれてよい。例としては、標的部位(例えば、標的組織に存在する細胞の受容体のリガンド)、及び血清半減期延長部分(例えば、免疫グロブリン(例えば、IgG)または血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA))などの血清タンパク質に結合するポリペプチド)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される、活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、合計約1個のアミノ酸~約25個のアミノ酸(例えば、約1個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約4個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約3個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約2個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約4個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約3個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約22個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約22個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、または約24個のアミノ酸~約25個のアミノ酸)を含有できる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、合計約1個のアミノ酸、約2個のアミノ酸、約3個のアミノ酸、約4個のアミノ酸、約5個のアミノ酸、約6個のアミノ酸、約7個のアミノ酸、約8個のアミノ酸、約9個のアミノ酸、約10個のアミノ酸、約11個のアミノ酸、約12個のアミノ酸、約13個のアミノ酸、約14個のアミノ酸、約15個のアミノ酸、約16個のアミノ酸、約17個のアミノ酸、約18個のアミノ酸、約19個のアミノ酸、約20個のアミノ酸、約21個のアミノ酸、約22個のアミノ酸、約23個のアミノ酸、約24個のアミノ酸、または約25個のアミノ酸を含有する。
驚くべきことに、本発明者らは、CPとDDとの間にいかなるリンカーも含まないACCが、野生型成熟サイトカインに比べてサイトカイン活性の最も著しい低減を示すことを発見した(図7A及び図8A参照)。さらに、CPとDDとの間にリンカーがない構成も、依然として、CPとDDとの間に置かれるCMの有効な開裂を可能にする(図9~図11参照)。したがって、いくつかの実施形態では、ACCは、CPとDDとの間にいかなるリンカーも含まず、CPとDDとの間のCMは、10、9、8、7、6、5、4または3個以下のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、LRにおけるアミノ酸の合計数は、25個以下のアミノ酸、例えば、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4または3個以下のアミノ酸、または3~10個のアミノ酸、または5~15個のアミノ酸、または7~12個のアミノ酸、または3~25個のアミノ酸に包含される範囲から選択されるアミノ酸の任意の範囲または特定の数を含む。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン(GlyまたはG)残基が豊富であることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、セリン(SerまたはS)残基が豊富であることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン及びセリン残基が豊富であることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のグリシン-セリン残基対(GS)(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGS対)を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のGly-Gly-Gly-Ser(GGGS)配列(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGGGS配列)を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のGly-Gly-Gly-Gly-Ser(GGGGS)配列(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGGGGS配列)を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のGly-Gly-Ser-Gly(GGSG)配列(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGGSG配列)を有する。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、G、GG、GSSGGSGGSGG(配列番号210)、GGGS(配列番号2)、GGGSGGGS(配列番号211)、GGGSGGGSGGGS(配列番号212)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214)、GGGGSGGGGS(配列番号215)、GGGGS(配列番号216)、GS、GGGGSGS(配列番号217)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220)、SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221)、GKSSGSGSESKS(配列番号222)、GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223)、GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224)、及びGSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225)のいずれか1個、または1個以上の組み合わせを含有する。
リンカーの非限定的例は、GGGS(配列番号2)、GSSGGSGGSGG(配列番号210)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGS(配列番号217)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号235)、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)に、少なくとも70%同一である(例えば、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である)配列を含有できる。
いくつかの実施形態では、リンカーは、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGGGSGS(配列番号217)、GS、(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)及び(GGGS)n(配列番号228)、GGSG(配列番号229)、GGSGG(配列番号230)、GSGSG(配列番号231)、GSGGG(配列番号232)、GGGSG(配列番号233)、GSSSG(配列番号234)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号235)、GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)、(GGGGS)n(配列番号216)の群から選択される配列を含有し、nは、少なくとも1の整数である。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGGGSGS(配列番号217)、及びGSからなる群から選択される配列を含有する。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号235)及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)の群から選択される配列を含有する。本明細書に記載される、活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)またはGGGGS(配列番号216)の群から選択される配列を含有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGS(配列番号2)の配列を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、単一のグリシン残基(G)、または2個のグリシン残基(GG)の配列を含む。
いくつかの実施形態では、ACCは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリンカー配列を含有できる(例えば、本明細書に記載される、または当該技術分野において既知の、例示的なリンカー配列のいずれかと同一または異なるリンカー配列)。いくつかの実施形態では、リンカーは、スルホSIAB、SMPB及びスルホSMPBを含み、リンカーは一級アミンスルフヒドリルと反応する。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする。いくつかの実施形態では、対照レベルは、組み換えCP1及び/またはCP2(例えば、市販の組み換えCP1及び/またはCP2、組み換え野生型CP1及び/またはCP2など)の活性レベルであることができる。いくつかの実施形態では、対照レベルは、ACCの切断(活性化)形態の活性レベルであることができる。特定の実施形態では、対照レベルは、ペグ化CP1及び/またはCP2の活性レベルであることができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、表面プラズモン共鳴(例えば、リン酸緩衝食塩水中で、25℃で行われる)を使用して決定される、その同族受容体に対するCP1及び/またはCP2の結合親和性(K)である。特定の実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞の増殖レベルである。その他の実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞における、SEAPの産生レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、HEK細胞を使用した細胞系アッセイにおける、SEAP産生のレベルである。さらなる実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性は、例えばRNAseq解析(例えば、Zimmerer et al.,Clin.Cancer Res.14(18):5900-5906,2008;Hilkens et al.,J.Immunol.171:5255-5263,2003を参照)を使用した、サイトカインで刺激された遺伝子誘導のレベルである。
いくつかの実施形態では、ACCは、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性の対照レベルと比較して、少なくとも2倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも5倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも10倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも20倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、500倍、または1000倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも1~20倍低い、200~500倍低い、300~500倍低い、400~500倍低い、500~600倍低い、600~700倍低い、150~1000倍低い、100~1500倍低い、200~1500倍低い、300~1500倍低い、400~1500倍低い、500~1500倍低い、1000~1500倍低い、100~1000倍低い、200~1000倍低い、300~1000倍低い、400~1000倍低い、500~1000倍低い、100~500倍低い、20~50倍低い、30~50倍低い、40~50倍低い、100~400倍低い、200~400倍低い、または300~400倍低い、100~300倍低い、200~300倍低い、または100~200倍低いことを特徴とする。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルは、プロテアーゼ(複数可)によるCM1及びCM2の開裂に続いてACCから放出されるCP1及び/またはCP2の活性である(「切断産物」)。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルは、対応する野生型成熟サイトカインの活性(例えば、組み換え野生型成熟サイトカイン)である。
いくつかの実施形態では、プロテアーゼとともにACCをインキュベートすると、活性化サイトカイン産物(複数可)が産生され、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、無処置のACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも1倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも2倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも5倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも10倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも20倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも1~20倍大きい、2~20倍大きい、3~20倍大きい、4~20倍大きい、5~20倍大きい、10~20倍大きい、15~20倍大きい、1~15倍大きい、2~15倍大きい、3~15倍大きい、4~15倍大きい、5~15倍大きい、10~15倍大きい、1~10倍大きい、2~10倍大きい、3~10倍大きい、4~10倍大きい、5~10倍大きい、1~5倍大きい、2~5倍大きい、3~5倍大きい、4~5倍大きい、1~4倍大きい、2~4倍大きい、3~4倍大きい、1~3倍大きい、2~3倍大きい、または1~2倍大きい。
いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号347または348に、少なくとも80%(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%)同一である配列を含有できる。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号357に、少なくとも80%(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%)同一である配列を含有する核酸にコードされることができる。いくつかの態様では、ACCは、このような配列を含有してもよいが、それらの配列のシグナル配列を含む、または含まない場合もある。シグナル配列は、特に限定されない。シグナル配列のいくつかの非限定例としては、例えば、配列番号309の残基1-20及びその他の配列の対応する残基及びヌクレオチド、または別の種もしくは細胞株からのシグナル配列と置換されたものが挙げられる。シグナル配列のその他の例としては、MRAWIFFLLCLAGRALA(配列番号343)及びMALTFALLVALLVLSCKSSCSVG(配列番号344)が挙げられる。
これらの活性化可能サイトカイン構成体のさまざまな例示的な態様を以下に記載する。これらは、本明細書で提供される方法において、制限なく、任意の組み合わせで使用できる。活性化可能サイトカイン構成体及び活性化可能サイトカイン構成体の作製方法の例示的な態様を、以下に記載する。
いくつかの実施形態では、CMは、特定のプロテアーゼとともに使用するために選択される。プロテアーゼは、腫瘍細胞によって産生されるプロテアーゼであってよい(例えば、腫瘍細胞は、健康な組織よりも、多量のプロテアーゼを発現してよい)。いくつかの実施形態では、CMは、ADAM17、BMP-1、カテプシンのようなシステインプロテアーゼ、HtrA1、レグマイン、マトリプターゼ(MT-SP1)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、好中球エラスターゼ、TMPRSS3またはTMPRSS4などのTMPRSS、トロンビン、及びu-型プラスミノーゲン活性化因子(uPA、ウロキナーゼとも称される)の群から選択される、少なくとも1種のプロテアーゼの基質である。
いくつかの実施形態では、CMは、少なくとも1種のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の基質である。MMPの例としては、MMP1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、MMP10、MMP11、MMP12、MMP13、MMP14、MMP15、MMP16、MMP17、MMP19、MMP20、MMP23、MMP24、MMP26及びMMP27が挙げられる。いくつかの実施形態では、CMは、MMP9、MMP14、MMP1、MMP3、MMP13、MMP17、MMP11、及びMMP19の基質である。いくつかの実施形態では、CMはMMP7の基質である。いくつかの実施形態では、CMはMMP9の基質である。いくつかの実施形態では、CMはMMP14の基質である。いくつかの実施形態では、CMは2種以上のMMPの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、少なくともMMP9及びMMP14の基質である。いくつかの実施形態では、CMは、同一のMMPの2個以上の基質を含有する。いくつかの実施形態では、CMは、少なくとも2個以上のMMP9基質を含有する。いくつかの実施形態では、CMは、少なくとも2個以上のMMP14基質を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、MMPの基質であり、ISSGLLSS(配列番号19);QNQALRMA(配列番号16);AQNLLGMV(配列番号15);STFPFGMF(配列番号18);PVGYTSSL(配列番号74);DWLYWPGI(配列番号75);MIAPVAYR(配列番号42);RPSPMWAY(配列番号43);WATPRPMR(配列番号44);FRLLDWQW(配列番号45);LKAAPRWA(配列番号76);GPSHLVLT(配列番号77);LPGGLSPW(配列番号78);MGLFSEAG(配列番号79);SPLPLRVP(配列番号80);RMHLRSLG(配列番号81);LAAPLGLL(配列番号17);AVGLLAPP(配列番号14);LLAPSHRA(配列番号82);PAGLWLDP(配列番号20);及び/またはISSGLSS(配列番号73)の配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、トロンビンの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、トロンビンの基質であり、GPRSFGL(配列番号83)またはGPRSFG(配列番号84)の配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、NTLSGRSENHSG(配列番号9);NTLSGRSGNHGS(配列番号10);TSTSGRSANPRG(配列番号11);TSGRSANP(配列番号12);VAGRSMRP(配列番号21);VVPEGRRS(配列番号22);ILPRSPAF(配列番号23);MVLGRSLL(配列番号24);QGRAITFI(配列番号25);SPRSIMLA(配列番号26);及びSMLRSMPL(配列番号27)の群から選択されるアミノ酸配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、好中球エラスターゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、セリンプロテアーゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、uPAの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、レグマインの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、マトリプターゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、システインプロテアーゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、カテプシンなどのシステインプロテアーゼの基質である。
いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28);ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30);AVGLLAPPGGTSTSGRSANPRG(配列番号275);TSTSGRSANPRGGGAVGLLAPP(配列番号276);VHMPLGFLGPGGTSTSGRSANPRG(配列番号277);TSTSGRSANPRGGGVHMPLGFLGP(配列番号278);AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29);LSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70);VHMPLGFLGPGGLSGRSDNH(配列番号266);LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号267);LSGRSDNHGGSGGSISSGLLSS(配列番号268);LSGRSGNHGGSGGSISSGLLSS(配列番号279);ISSGLLSSGGSGGSLSGRSGNH(配列番号269);LSGRSDNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号270);QNQALRMAGGSGGSLSGRSDNH(配列番号271);LSGRSGNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号272);QNQALRMAGGSGGSLSGRSGNH(配列番号273)及び/またはISSGLLSGRSGNH(配列番号274)の配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、配列番号5~配列番号100からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)、及びISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、LSGRSDNI(配列番号41)、及びLSGRSNI(配列番号349)の群から選択される配列を含む。
いくつかの態様では、ACCは、配列番号111~134、137~140、143~146、151~160及び347~348から選択されるCP2、配列番号5~100及び263~308から選択されるCM2、ならびにDD2、と二量体化される、配列番号111~134、137~140、143~146、151~160及び347~348から選択されるCP1、配列番号5~100及び263~308から選択されるCM1、ならびにDD1を含有する。いくつかの態様では、ACCは、CP1とCM1との間に及び/またはCM1とDD1との間に、配列番号2及び210~234、245または250から選択されるリンカーと、CP2とCM2との間に及び/またはCM2とDD2との間に、配列番号2及び210~234、245または250から選択されるリンカーと、を含有してよい。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号3または配列番号4に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を有するDD1及び/またはDD2を含有する。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号315または配列番号316に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を有するDD1を含有する。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号315または配列番号316に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を有するDD2を含有する。
薬剤へのコンジュゲート
本開示は、付加的な要素、例えば対象である細胞または組織への送達を促進する標的部位、薬剤(例えば、治療薬、抗腫瘍薬)、毒素、またはこれらのフラグメントなど、を本明細書に記載されるACCのいずれかに含有する方法及び材料も提供する。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、細胞毒性剤、例えば限定されないが、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、もしくはこれらのフラグメント)または放射性同位体など、にコンジュゲートすることができる。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、活性化可能サイトカイン構成体は、細胞毒性剤、例えば限定されないが、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、もしくはこれらのフラグメント)または放射性同位体など、にコンジュゲートすることができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な例示的細胞毒性剤としては、ドラスタチン及びそれらの誘導体(例えば、アウリスタチンE、AFP、モノメチルアウリスタチンD(MMAD)、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)、デスメチルアウリスタチンE(DMAE)、アウリスタチンF、デスメチルアウリスタチンF(DMAF)、ドラスタチン16(DmJ)、ドラスタチン16(Dpv)、アウリスタチン誘導体(例えば、アウリスタチンチラミン、アウリスタチンキノロン)、メイタンシノイド(例えば、DM-1、DM-4)、メイタンシノイド誘導体、デュオカルマイシン、α-アマニチン、ツルボスタチン、フェンスタチン、ヒドロキシフェンスタチン、スポンギスタチン5、スポンギスタチン7、ハリスタチン1、ハリスタチン2、ハリスタチン3、ハロコンプスタチン、ピロロベンズイミダゾール(PBI)、シブロスタチン6、ドクサリフォーム(doxaliform)、セマドチン類似体(CemCH2-SH)、シュードモナス毒素A(PES8)変異体、シュードモナス毒素A(ZZ-PE38)変異体、ZJ-101、アンスラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ブリオスタチン、カンプトセシン、7-置換カンプトテシン、10,11-ジフルオロメチレンジオキシカンプトセシン、コンブレタスタチン、デブロモアプリシアトキシン、KahaMide-F、ディスコデルモライド、及びエクテイナシジンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な酵素的に活性な毒素としては、ジフテリア毒素、Pseudomonas aeruginosaからの外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデッシンA鎖、α-サルシン、Aleuriies fordiiタンパク質、ジアンシン(dianfhin)タンパク質、Phytoiaca Americanaタンパク質(例えば、PAPI、PAPII及びPAP-8)、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロティーズ(crotirs)、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲイオニン(geionin)、ミトゲリン(mitogeliin)、レストリクトシン、フェノマイシン、ネオマイシン、及びトリコテセンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗悪性腫瘍薬としては、アドリアマイシン、セルビジン、ブレオマイシン、アルケラン、ベルバン、オンコビン、フルオロウラシル、メトトレキサート、チオテパ、ビサントレン、ノバントロン、チオグアニン、プロカルバジン及びシタラビンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗ウイルス薬としては、アシクロビル、ヴィラA及びシンメトレルが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗真菌薬としては、ナイスタチンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的なコンジュゲート可能な検出試薬としては、フルオレセイン及びその誘導体、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)が挙げられる。
本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗菌薬としては、アミノグリコシド、ストレプトマイシン、ネオマイシン、カナマイシン、アミカシン、ゲンタマイシン及びトブラマイシンが挙げられる。
本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な、3β,16β,17α-トリヒドロキシコレスタ-5-エン-22-オン16-O-(2-O-4-メトキシベンゾイル-β-D-キシロピラノシル)-(1-->3)-(2-O-アセチル-α-L-アラビノピラノシド)(OSW-1)としては、O6-ベンジルグアニンのs-ニトロベンジロキシカルボニル誘導体、トポイソメラーゼ阻害剤、ヘミアステルリン、セファロタキシン、ホモハリントニン(homoharringionine)、ピロロベンゾジアゼピンダイマー(PBD)、官能化ピロロベンゾジアゼピン、カリケアミシン(calcicheamicins)、ポドフィロトキシン(podophyiitoxins)、タキサン、及びビンカアルカロイドが挙げられる。
本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な放射性医薬品としては、123I、89Zr、125I、131I、99mTc、201T1、62Cu、18F、68Ga、13N、15O、38K、82Rb、111In、133Xe、11C及び99mTc(テクネチウム)が挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な例示的な重金属としては、バリウム、金及び白金が挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な例示的な抗マイコプラズマ剤としては、タイロシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシンB、アンピシリン、スルファニルアミド、ポリミキシン及びクロラムフェニコールが挙げられる。
当業者は、多種多様な可能性がある部分を、本明細書に記載の活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートできることを理解するであろう。コンジュゲートには、ACC及びその他の部分がそれぞれの活性を保持する限り、2個の分子を結合することになる、任意の化学反応が含まれ得る。コンジュゲートには、多くの化学的反応機構、例えば共有結合、親和性結合、インターカレーション、配位結合及び錯化が含まれ得る。いくつかの実施形態では、好ましい結合は共有結合である。共有結合は、既存の側鎖の直接的な縮合によって、または外部の架橋分子の組み込みによってのいずれかで達成できる。多くの二価または多価の結合剤が、本明細書に記載の活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのコンジュゲートに有用である。例えば、コンジュゲートは、有機化合物、例えばチオエステル、カルボジイミド、琥珀酸イミドエステル、グルタルアルデヒド、ジアゾベンゼン及びヘキサメチレンジアミンを含有できる。いくつかの実施形態では、活性化可能サイトカイン構成体は、1個以上の非天然アミノ酸残基を含有して、またはそれ以外の場合には導入して、コンジュゲートに好適な部位を提供することができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、薬剤及び/またはコンジュゲートは、ジスルフィド結合(例えば、システイン分子上のジスルフィド結合)によって、抗原結合ドメインに付着される。多くのがんは高レベルのグルタチオン、すなわち還元剤を自然に放出するため、がん組織微小環境に存在するグルタチオンはジスルフィド結合を還元することができ、その後に、送達部位で薬剤及び/またはコンジュゲートが放出される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、コンジュゲートが、標的部位内(例えば、疾患組織(例えば、がん組織))で、補体の存在下で標的に結合すると、リンカーにコンジュゲート及び/または薬剤を付着しているアミドまたはエステル結合は切断され、活性化状態でのコンジュゲート及び/または薬剤の放出が得られる。これらのコンジュゲート及び/または薬剤は、対象に投与されると、コンジュゲート及び/または薬剤の標的部位(例えば、疾患組織(例えば、がん組織))での送達及び放出を達成することになる。これらのコンジュゲート及び/または薬剤は、本明細書に記載されるコンジュゲート及び/または薬剤のいずれかのインビボ送達のために特に有効である。
いくつかの実施形態では、リンカーは、補体系の酵素によって開裂可能ではない。例えば、コンジュゲート及び/または薬剤は、補体活性化によって標的細胞が最終的に溶解されるため、補体活性化なしで放出される。そのような実施形態では、コンジュゲート及び/または薬剤は、標的細胞に送達されることになる(例えば、ホルモン、酵素、コルチコステロイド、神経伝達物質または遺伝子)。さらに、リンカーは血清プロテアーゼによって穏やかに開裂しやすくなり、コンジュゲート及び/または薬剤は、標的部位でゆっくりと放出される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、コンジュゲート及び/または薬剤は、コンジュゲート及び/または薬剤が標的部位(例えば、疾患組織(例えば、がん組織))に送達されるが、コンジュゲート及び/または薬剤は放出されないように設計される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、コンジュゲート及び/または薬剤は、直接または開裂不可リンカーを介してのいずれかで、抗原結合ドメインに付着される。例示的な開裂不可リンカーとしては、アミノ酸(例えば、D-アミノ酸)、ペプチド、または、後に抗原結合ドメインへの付着に利用できる官能基を含有するように本明細書に記載される方法によって修飾されてよい、その他の有機化合物が挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、薬剤の少なくとも1個のコンジュゲート点を含有する。いくつかの実施形態では、全ての使用可能なコンジュゲート点が、薬剤へのコンジュゲートに利用できる。いくつかの実施形態では、1個以上のコンジュゲート点としては、ジスルフィド結合に関与する硫黄原子、鎖間ジスルフィド結合に関与する硫黄原子、鎖間スルフィド結合に関与する硫黄原子であるが鎖内ジスルフィド結合に関与する硫黄原子ではない硫黄原子、及び/またはシステイン、もしくは硫黄原子を含有するその他のアミノ酸残基の硫黄原子が挙げられるが、これらに限定されない。このような場合、残基は、タンパク質構成体構造中に天然に存在してよく、または限定されることなく、部位特異的変異誘発、化学変換、もしくは非天然のアミノ酸の誤取込などの方法を用いて、タンパク質構成体に組み込まれてもよい。
本開示は、コンジュゲート用のACCを調製する方法及び材料も提供する。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、1個以上の鎖間ジスルフィド結合を含有するように修飾される。例えば、ACC内のジスルフィド結合は、還元剤、例えば限定されることなく、TCEP、DTTまたはβ-メルカプトエタノールなどへの曝露後に、還元されることができる。場合によっては、ジスルフィド結合の還元は、部分的な還元のみである。本明細書で使用する場合、部分的還元という用語「は、ACCが還元剤と接触し、全ての利用可能なコンジュゲート部位の一部が還元される状況を意味する(例えば、全てのジスルフィド結合が還元されるわけではない)。いくつかの実施形態では、活性化可能サイトカイン構成体は、還元剤との接触後に、全ての利用可能なコンジュゲート部位の99%未満(例えば、98%未満、97%未満、96%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満または5%未満)が還元される場合、部分的に還元される。いくつかの実施形態では、1個以上の鎖間ジスルフィド結合における還元を有するACCが、遊離チオールと反応性である薬剤にコンジュゲートされる。
本開示は、また、治療薬をACCの特定の位置にコンジュゲートする方法及び材料を提供する。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、治療薬がACCに、ACC上の特定の位置でコンジュゲートすることができるように、ACCは修飾される。例えば、ACCは、ACCへのコンジュゲートを促進するように、部分的に還元され得る。このような場合、ACCの部分的還元は、ACCのコンジュゲート部位が還元されないように生じる。いくつかの実施形態では、ACC上のコンジュゲート部位(複数可)は、タンパク質構成体上の特定の位置における薬剤のコンジュゲートを促進するように選択される。還元剤を用いた処置に際し、さまざまな要因がACCの「還元レベル」に影響し得る。例えば、本明細書に記載される方法及び材料を用いてACCの部分的還元を達成するためには、限定されないが、ACCに対する還元剤の比、インキュベートの長さ、インキュベート温度、及び/または還元反応溶液のpHの最適化が必要となり得る。任意の適切な要因の組み合わせ(例えば、ACCに対する還元剤の比、還元剤とのインキュベートの長さ及び温度、及び/または還元剤のpH)を用いて、ACCの部分的還元を達成できる(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)。
ACCに対する還元剤の有効な比率は、薬剤へのコンジュゲートを可能にする様式で、ACCを少なくとも部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意の比率であることができる。いくつかの実施形態では、ACCに対する還元剤の比は、約20:1~1:1、約10:1~1:1、約9:1~1:1、約8:1~1:1、約7:1~1:1、約6:1~1:1、約5:1~1:1、約4:1~1:1、約3:1~1:1、約2:1~1:1、約20:1~1:1.5、約10:1~1:1.5、約9:1~1:1.5、約8:1~1:1.5、約7:1~1:1.5、約6:1~1:1.5、約5:1~1:1.5、約4:1~1:1.5、約3:1~1:1.5、約2:1~1:1.5、約1.5:1~1:1.5、または約1:1~1:1.5の範囲であることになる。いくつかの実施形態では、比率は、約5:1~1:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約5:1~1.5:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約4:1~1:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約4:1~1.5:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約8:1~約1:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約2.5:1~1:1の範囲である。
還元剤でACCを処置するための有効なインキュベート時間及び温度は、薬剤のACCへのコンジュゲートを可能にする様式で、ACCを少なくとも部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意の時間及び温度であることができる。いくつかの実施形態では、ACCを処置するためのインキュベート時間及び温度は、37℃で約1時間~37℃で約12時間(または、その任意の部分的な範囲)の範囲であることになる。
還元剤でACCを処置するための還元反応の有効なpHは、ACCの薬剤へのコンジュゲートを可能にする様式で、ACCを少なくとも部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意のpHであることができる。
部分的に還元されたACCがチオール含有薬剤と接触すると、その薬剤は、ACC内の鎖間のチオールにコンジュゲートすることができる。薬剤は、チオール含有試薬(例えば、システインまたはN-アセチルシステイン)を用いて、チオールを含有するように修飾できる。例えば、ACCは、約37℃で約1時間、ACCに対する還元剤の所望の比率における、還元剤(例えば、TEPC)とのインキュベート後に、部分的に還元され得る。ACCに対する還元剤の有効な比率は、チオール含有薬剤のコンジュゲートを可能にする様式で、ACC内に位置する少なくとも2個の鎖間ジスルフィド結合を部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意の比率であることができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、いかなる鎖内ジスルフィド結合の還元も回避する様式で、還元剤によって還元される。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、いかなる鎖内ジスルフィド結合の還元も回避し、少なくとも1個の鎖間ジスルフィド結合を還元する様式で、還元剤によって還元される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCはまた、ACCにコンジュゲートした薬剤を含有できる。いくつかの実施形態では、コンジュゲートされる薬剤は、治療薬である。
いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる薬剤)は、検出可能部分、例えば標識またはその他のマーカーなどである。例えば、薬剤は、放射性標識したアミノ酸、標識したアビジン(例えば、光学的または熱量測定法によって検出され得る、蛍光マーカーまたは酵素活性を含有するストレプトアビジン)によって検出され得る1種以上のビオチニル部分、1種以上の放射性同位元素もしくは放射性核種、1種以上の蛍光標識、1種以上の酵素標識、及び/または1種以上の化学発光剤である、または、これらを含有する。いくつかの実施形態では、検出可能部分は、スペーサー分子によって付着される。
いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、炭水化物部分、スルフヒドリル基、アミノ基またはカルボキシレート基を用いて、ACCに連結される。
薬剤にコンジュゲートした、本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、リンカー及び/またはCM(開裂可能配列とも称される)を介して、ACCにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、ACC内のシステインまたはリシンにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、ACCの別の残基、例えば本明細書にて開示した残基にコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、リンカーは、チオール含有リンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、開裂不可リンカーである。開裂可能部分及び/またはリンカーの、いくつかの非限定例を表1に示す。
Figure 2024537101000002
当業者は、多種多様な可能性がある部分を、本開示のACCに連結できることを理解するであろう。(例えば、“Conjugate Vaccines”,Contributions to Microbiology and Immunology,J.M.Cruse and R.E.Lewis,Jr(eds),Carger Press,New York,(1989)参照。これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。)一般に、薬剤(例えば、細胞毒性剤)の、ACCへの有効なコンジュゲートは、ACCに薬剤をコンジュゲートし、一方で薬剤及びACCが機能性を保持することも可能にする、任意の化学反応によって達成できる。
薬剤にコンジュゲートした、ACCのいずれかのいくつかの実施形態では、各種の二官能性タンパク質カップリング剤を用いて、ACCに薬剤をコンジュゲートすることができ、限定されることなく、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、アジプイミド酸ジメチルHCL)、活性エステル(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ビス-アジド化合物(例えば、ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス-ジアゾニウム誘導体(例えば、ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン)、ジイソシアネート(例えば、トリエン2,6-ジイソシアネート)、及びビス-活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)などが挙げられる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta et al.,Science 238:1098(1987)に記載されるように調製することができる。いくつかの実施形態では、炭素-14標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)キレート剤を用いて、ACCに放射性ヌクレオチドをコンジュゲートできる。(例えば、WO94/11026参照)。
好適なリンカー及びCMは、文献に記載されている(例えば、MBS(M-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)の使用について記載している、Ramakrishnan,S.et al.,Cancer Res.44:201-208(1984)参照)。オリゴペプチドリンカーを経由してACCに結合されたハロゲン化アセチルヒドラジド誘導体の使用について記載している、米国特許第5,030,719号も参照されたい。いくつかの実施形態では、好適なリンカーとしては、(i)EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩;(ii)SMPT(4-スクシンイミジルオキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジル-ジチオ)-トルエン(Pierce Chem.Co.,Cat.(21558G);(iii)SPDP(スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Pierce Chem.Co.,Cat#21651G);(iv)スルホ-LC-SPDP(スルホスクシンイミジル6[3-(2-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ヘキサノエート(Pierce Chem.Co.Cat.#2165-G);及び(v)EDCにコンジュゲートしたスルホ-NHS(N-ヒドロキシスルホスクシンイミド:Pierce Chem.Co.,Cat.#24510)が挙げられる。追加のリンカーとしては、SMCC、スルホSMCC、SPDBまたはスルホSPDBが挙げられるが、これらに限定されない。
上記のCM及びリンカーは、異なる属性を有する構成成分を含有し、したがって、異なる生理化学的特性を有するコンジュゲートがもたらされる。例えば、アルキルカルボキシレートのスルホNHSエステルは、芳香族カルボキシレートのスルホNHSエステルよりも、より安定している。NHSエステル含有のリンカーは、スルホNHSエステルよりも可溶性が低い。さらに、リンカーSMPTは、立体障害型のジスルフィド結合を含有し、安定性の高いコンジュゲートを形成することができる。ジスルフィド結合は、ジスルフィド結合がインビトロで切断されるため、一般的にその他の結合より安定性が低く、利用可能なコンジュゲートが得られることが少ない。スルホNHSは、特に、カルボジイミドカップリングの安定性を高めることができる。カルボイミジドカップリング(例えば、EDC)をスルホNHSと結合させて用いる場合、カルボイミジドカップリング反応単独よりも、加水分解により抵抗性のあるエステルを形成する。
ACCのいずれかのいくつかの実施形態では、薬剤を、ACCのアミノ酸配列に包含される修飾されたアミノ酸配列を用いて、ACCにコンジュゲートすることができる。ACCのアミノ酸配列内の特定の位置で、コンジュゲート可能なアミノ酸を挿入することによって、コンジュゲートした薬剤(例えば、細胞毒性剤)の配置及び/または投薬量が制御されるように、タンパク質構成体が設計され得る。例えば、ACCは、反応性チオール基を提供し、タンパク質の折り畳み及び/またはアセンブリに負の影響を及ぼさず、抗原結合特性を変えない、第1のモノマー、第2のモノマー、第3のモノマー及び/または第4のモノマー上の位置で、システインアミノ酸残基を含有するように修飾され得る。いくつかの実施形態では、ACCは、ACCのアミノ酸配列内に、1個以上の非天然アミノ酸残基を含有するように修飾され、コンジュゲートに好適な部位を提供することができる。いくつかの実施形態では、ACCは、ACCのアミノ酸配列内に、酵素的に活性化可能なペプチド配列を含有するように修飾され得る。
核酸
本明細書において、本明細書に記載のACCのいずれかの、第1のモノマー構成体(または、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分)(例えば、本明細書に記載される第1のモノマー構成体のいずれか)、及び第2のモノマー構成体(または、第2のモノマー構成体のタンパク質の部分)(例えば、本明細書に記載される第2のモノマー構成体のいずれか)をコードする配列を含有する核酸が提供される。いくつかの実施形態では、1対の核酸は、第1のモノマー構成体(または、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分)及び第2のモノマー構成体(または、第2のモノマー構成体のタンパク質の部分)を一緒になってコードする。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体(または、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分)をコードする核酸配列は、第2のモノマー構成体(または、第2のモノマー構成体のタンパク質の部分)をコードする核酸配列と、少なくとも70%同一である(例えば、少なくとも72%同一である、少なくとも74%同一である、少なくとも76%同一である、少なくとも78%同一である、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、少なくとも99%同一である、または100%同一である)。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分をコードする核酸は、CP1及びCM1部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、第2のモノマーのタンパク質の部分をコードする核酸は、CP2及びCM2部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、1対の核酸は、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分及び第2のモノマー構成体のタンパク質の部分を一緒になってコードし、タンパク質の部分は、続いて、それぞれDD1及びDD2部分にコンジュゲートされる(後続のコンジュゲートステップにおいて)。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体をコードする核酸は、DD1部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体をコードする核酸は、DD2部分を含むポリペプチドをコードする。
ベクター
本明細書において、本明細書に記載の核酸のいずれかを含有するベクター及びベクターのセットが提供される。当業者は、本明細書に記載されるACCのいずれかを作製するために、好適なベクターまたはベクターのセット(例えば、発現ベクター)を選択すること、及びベクターまたはベクターのセットを使用して、本明細書に記載されるACCのいずれかを発現させることができるであろう。例えば、ベクターまたはベクターのセットの選択では、ベクター(複数可)は、細胞の染色体に組み込まれ、及び/またはそこで複製できる必要があり得るため、細胞は考慮されなければならない。ACCを生成するために使用可能な例示的なベクターを、以下にも記載する。
本明細書で使用する場合、用語「ベクター」は、細胞内(例えば、本明細書に記載される細胞のいずれか)で、組み換えタンパク質(例えば、第1のまたは第2のモノマー)の発現を誘導できるポリヌクレオチドを意味する。「ベクター」は、宿主細胞内に核酸及びそれらのフラグメントを送達することができ、制御配列(例えば、プロモータ、エンハンサ、ポリ(A)シグナル)を含有する。外因性ポリヌクレオチドは、発現されるために、発現ベクターに挿入されてよい。用語「ベクター」はまた、人工染色体、プラスミド、レトロウイルス及びバキュロウイルスベクターも包含する。
本明細書に記載される核酸のいずれか1つを含有し、細胞(例えば、哺乳動物細胞)を形質転換するのに好適なベクターを作成する方法は、当該技術分野で周知である。例えば、Sambrook et al.,Eds.“Molecular Cloning:A Laboratory Manual,”2nd Ed.,Cold Spring Harbor Press,1989及びAusubel et.,Eds.“Current Protocols in Molecular Biology,”Current Protocols,1993を参照されたい。
ベクターの非限定例としては、プラスミド、トランスポゾン、コスミド、ならびにウイルスベクター(例えば、任意のアデノウイルスベクター(例えば、pSVまたはpCMVベクター)、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レンチウイルスベクター及びレトロウイルスベクター)、ならびに任意のGateway(登録商標)ベクターが挙げられる。ベクターは、例えば、発現のための十分なシス活性エレメントを含有でき、発現のための他のエレメントは、宿主哺乳動物細胞によって、またはインビトロの発現系において供給され得る。当業者は、本明細書に記載されるACCのいずれかを作製するために好適なベクター及び哺乳動物細胞を選択できるであろう。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、組み換えDNA技術及び真核生物または原核生物の種における発現を使用して、生合成的に作られてよい。
いくつかの実施形態では、ベクターは、本明細書に記載されるACCのいずれかの、第1のモノマー及び第2のモノマーをコードする核酸を含有する。いくつかの実施形態では、ベクターは、発現ベクターである。
いくつかの実施形態では、1対のベクターは、本明細書に記載されるACCのいずれかの、第1のモノマー及び第2のモノマーを一緒になってコードする1対の核酸を一緒になって含有する。いくつかの実施形態では、ベクターの対は、発現ベクターの対である。
細胞
本明細書においては、本明細書に記載される核酸のいずれかを含有する、本明細書に記載されるベクターまたはベクターのセットのいずれかを含有する宿主細胞もまた提供される。
本明細書に記載されるいずれかのACCは、任意の細胞(例えば、哺乳動物細胞)によって生成できる。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞)、げっ歯動物細胞(例えば、マウス細胞、ラット細胞、ハムスター細胞もしくはモルモット細胞)、またはヒト以外の霊長類細胞である。
核酸及びベクター(例えば、本明細書に記載されるベクターのいずれかまたはベクターのセットのいずれか)を、細胞内に導入する方法は、当該技術分野において既知である。細胞内に核酸を導入するために使用可能な方法の非限定例としては、リポフェクション、形質移入、リン酸カルシウム形質移入、カチオン性ポリマー形質移入、ウイルス性形質導入(例えば、アデノウイルス形質導入、レンチウイルス形質導入)、ナノ粒子形質移入及びエレクトロポレーションが挙げられる。
いくつかの実施形態では、導入ステップは、本明細書に記載されるACCのいずれかを構成するモノマーをコードする核酸を含有するベクター(例えば、本明細書に記載されるベクターまたはベクターのセットのいずれか)を細胞内に導入することを含む。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、細胞は、真核細胞であることができる。本明細書で使用する場合、用語「真核細胞」は、異なる、膜結合性の核を有する細胞を意味する。このような細胞としては、例えば、哺乳動物(例えば、げっ歯動物、ヒト以外の霊長類もしくはヒト)、昆虫、真菌または植物の細胞が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は、酵母細胞、例えばSaccharomyces cerevisiaeである。いくつかの実施形態では、真核細胞は、より高等な真核細胞、例えば哺乳動物、トリ、植物または昆虫の細胞である。哺乳動物細胞の非限定例としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞及びヒト胎児腎細胞(例えば、HEK293細胞)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に記載されるACCのいずれか1つの、第1のモノマー及び第2のモノマーをコードする核酸を含有する。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に記載されるACCのいずれかの、第1のモノマー及び第2のモノマーを一緒になってコードする、1対の核酸を含有する。
活性化可能サイトカイン構成体の作製方法
本明細書において、本明細書に記載されるACCのいずれかを作製する方法であって、(a)本明細書に記載される組み換え宿主細胞のいずれかを、液体培地中で、ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、(b)宿主細胞及び/または液体培地からACCを回収することと、を含む、方法が提供される。
細胞を培養する方法は、当該技術分野において周知である。細胞は、インビトロで、細胞増殖、細胞分化及び細胞成長に好都合である条件下にて維持できる。例えば、細胞は、細胞(例えば、本明細書に記載される細胞のいずれか)を、必要な成長因子及び、細胞生存力及び成長を支援するのに十分な補助剤を含有する細胞培地に接触させることによって培養できる。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、回収したACCを単離することをさらに含む。単離方法の非限定例としては、硫安沈殿、ポリエチレングリコール沈殿、サイズ排除クロマトグラフィ、リガンド-親和性クロマトグラフィ、イオン交換クロマトグラフィ(例えば、アニオンまたはカチオン)、及び疎水性相互作用クロマトグラフィが挙げられる。
いくつかの実施形態では、細胞は、CP1、CM1、PM2及びCM3を含有する第1のモノマー構成体のタンパク質の部分と、CP2及びCM2、所望によりPM2及びCM4を含有する第2のモノマー構成体のタンパク質の部分と、を生成でき、タンパク質の部分は、続いて、それぞれDD1及びDD2部分にコンジュゲートされる。
本明細書に記載される組成物及び方法は、二量体化ドメイン間のジスルフィド結合の形成を可能にし、ACCの二量体化を形成及び維持する、非還元または部分的な還元条件の使用を伴ってよい。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、単離したACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む。さまざまな製剤が、当該技術分野において既知であり、本明細書に記載される。本明細書に記載される単離したACCのいずれかは、任意の投与経路用(例えば、静脈内、腫瘍内、皮下、皮内、経口(例えば、吸入)、経皮(例えば、局所用)、経粘膜、または筋肉内)に調製できる。
本明細書において、本明細書に記載の方法のいずれかで作製したACCも提供される。本明細書に記載の方法のいずれかによって作製したACCのいずれかを含有する組成物(例えば、薬学的組成物)もまた提供される。本明細書においては、本明細書に記載される組成物(例えば、薬学的組成物)のいずれかの、少なくとも1回の用量を含有するキットもまた提供される。
治療方法
本明細書において、対象の疾患(例えば、がん(例えば、本明細書に記載されるがんのいずれか))を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載されるACCのいずれかを、対象に投与することを含む方法が提供される。
本明細書で使用する場合、用語「対象」は、任意の哺乳動物を意味する。いくつかの実施形態では、対象は、ネコ科動物(例えば、ネコ)、イヌ科動物(例えば、イヌ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、ウサギ、ブタ、げっ歯動物(例えば、マウス、ラット、ハムスターもしくはモルモット)、ヒト以外の霊長類(例えば、シミアン(例えば、サル(例えば、ヒヒ、マーモセット)、もしくは類人猿(例えば、チンパンジー、ゴリラ、オランウータンもしくはテナガザル))、またはヒトである。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、対象は、疾患(例えば、がん(例えば、本明細書に記載のがんのいずれか))を有すると、予め特定または診断されている。
本明細書で使用する場合、用語「治療する」は、対象(例えば、本明細書に記載される対象のいずれか)において、疾患(例えば、がん(例えば、本明細書に記載されるがんのいずれか))の重症度、頻度または、1つ以上(例えば、1、2、3、4または5つ)の症状もしくは兆候の数を低減することを含む。疾患ががんであるいくつかの実施形態では、治療によって、がんを有する対象における、がん増殖の低減、がん進行の阻害、がん転移の阻害、またはがん再発のリスク低減がもたらされる。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、疾患は、がんである。本明細書においては、治療を必要とする対象(例えば、本明細書に記載される、または当該技術分野において既知の、例示的な対象のいずれか)の治療方法であって、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されるACCのいずれか、または本明細書に記載される組成物のいずれか(例えば、薬学的組成物)を投与することを含む、方法もまた提供される。
これらの方法のいくつかの実施形態では、対象はがんを有すると特定または診断されている。がんの非限定的例としては、固形腫瘍、血液腫瘍、肉腫、骨肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、黒色腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、B細胞新生物、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、悪性皮膚T細胞リンパ腫)、白血病(例えば、毛様細胞性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL))、脊髄形成異常性症候群(MDS)、カポジ肉腫、網膜芽細胞腫、胃癌、尿路上皮癌、肺癌、腎細胞癌、胃及び食道癌、膵臓癌、前立腺癌、脳の癌、大腸癌、骨癌、肺癌、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、鼻咽頭腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、扁平上皮細胞頭頸部癌、子宮体癌、膀胱癌、子宮頸癌、肝臓癌、及び肝細胞癌が挙げられる。いくつかの実施形態では、がんはリンパ腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫はバーキットリンパ腫である。いくつかの態様では、対象は、家族性癌症候群、例えばリフラウメニ症候群、家族性乳癌・卵巣癌(BRCA1またはBRCA2の変異)症候群などを有すると特定または診断されている。開示される方法は、非固形癌の治療にも有用である。例示的な固形腫瘍としては、各種の臓器系、例えば肺、乳房、リンパ系、消化管(例えば、結腸)、泌尿生殖器(例えば、腎臓、尿路上皮、または精巣の腫瘍)、咽頭、前立腺及び卵巣などの悪性腫瘍(例えば、肉腫、腺癌及び癌腫)が挙げられる。例示的な腺癌としては、結腸直腸癌、腎細胞腫、肝臓癌、肺の非小細胞癌、及び小腸の癌が挙げられる。
National Cancer Instituteによって記載される例示的ながんとしては、成人急性リンパ球性白血病;小児急性リンパ球性白血病;成人急性骨髄性白血病;副腎皮質癌;小児副腎皮質癌;AIDS関連リンパ腫;AIDS関連悪性腫瘍;肛門癌;星細胞腫(小児、小脳);星細胞腫(大脳、小児);肝外胆管癌;膀胱癌;小児膀胱癌;骨癌、骨肉腫/悪性線維性組織球腫;小児脳幹部グリオーマ;脳腫瘍(成人);脳腫瘍、小児脳幹部グリオーマ;小脳星細胞腫(小児);脳腫瘍、大脳星細胞腫/小児悪性神経膠腫;脳腫瘍、小児上衣細胞腫;脳腫瘍、髄芽腫(小児);脳腫瘍、テント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児);脳腫瘍、視覚路及び視床下部グリオーマ(小児);脳腫瘍、(小児、その他);乳癌;乳癌及び妊娠;小児乳癌;男性乳癌;小児気管支腺腫/カルチノイド;小児カルチノイド腫瘍;消化管カルチノイド腫瘍;副腎皮質癌;膵島細胞癌;原発不明癌;原発性中枢神経系リンパ腫;小脳星細胞腫(小児);大脳星細胞腫/悪性神経膠腫(小児);子宮頸癌;小児がん;慢性リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性疾患;腱鞘の明細胞肉腫;大腸癌;小児結腸直腸癌;悪性皮膚T細胞リンパ腫;子宮内膜癌;上衣細胞腫(小児);上皮性卵巣癌;食道癌;小児食道癌;ユーイング肉腫ファミリー腫瘍;小児頭蓋外胚細胞腫瘍;性腺外胚細胞腫瘍;肝外胆管癌;眼の癌、眼内の黒色腫;眼の癌、網膜芽細胞腫;胆嚢癌;胃部(胃)癌;小児胃部(胃)癌;消化管カルチノイド腫瘍;小児頭蓋外胚細胞腫瘍;性腺外胚細胞腫瘍;卵巣胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛性腫瘍;小児脳幹グリオーマ;視覚路及び視床下部グリオーマ(小児);毛様細胞性白血病;頭頸部癌;成人原発性肝細胞性(肝臓)癌;小児原発性肝細胞性(肝臓)癌;成人ホジキンリンパ腫;小児ホジキンリンパ腫;妊娠中のホジキンリンパ腫;下咽頭癌;視床下部及び視覚路グリオーマ(小児);眼内の黒色腫;膵島細胞癌(内分泌膵);カポジ肉腫;腎臓癌;喉頭癌;小児喉頭癌;成人急性リンパ芽球性白血病;小児急性リンパ芽球性白血病;成人急性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;慢性リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病;毛様細胞性白血病;口唇及び口腔癌;成人原発性肝癌;小児原発性肝癌;非小細胞肺癌;小細胞肺癌;成人急性リンパ球性白血病;小児急性リンパ球性白血病;慢性リンパ性白血病;AIDS関連リンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;悪性皮膚T細胞リンパ腫;成人ホジキンリンパ腫;小児ホジキンリンパ腫;妊娠中のホジキンリンパ腫;成人非ホジキンリンパ腫;小児非ホジキンリンパ腫;妊娠中の非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;男性乳癌;悪性中皮腫(成人);悪性中皮腫(小児);悪性胸腺腫;髄芽腫(小児);黒色腫;眼内の黒色腫;メルケル細胞癌;悪性中皮腫;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;多発性内分泌腺腹(小児);多発性骨髄腫/形質細胞新生物;菌状息肉腫;脊髄形成異常性症候群;慢性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;多発性骨髄腫;骨髄増殖性疾患(慢性);鼻腔及び副鼻腔癌;鼻咽頭癌;小児鼻咽頭癌;神経芽細胞腫;成人非ホジキンリンパ腫;小児非ホジキンリンパ腫;妊娠中の非ホジキンリンパ腫;非小細胞肺癌;口腔癌(小児);口腔及び口唇癌;口腔咽頭癌;骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫;小児卵巣癌;上皮性卵巣癌;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣の低悪性度腫瘍;膵臓癌;小児膵臓癌;膵臓癌、膵島細胞;副鼻腔及び鼻腔癌;副甲状腺癌;陰茎癌;褐色細胞腫;松果体及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児);下垂体腫瘍;形質細胞新生物/多発性骨髄腫;胸膜肺芽腫;妊娠及び乳癌;妊娠及びホジキンリンパ腫;妊娠及び非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経原発悪性リンパ腫;成人原発性肝癌;小児原発性肝癌;前立腺癌;直腸癌;腎細胞(腎臓)癌;小児腎細胞癌;腎盂及び尿管、移行細胞癌;網膜芽細胞腫;横紋筋肉腫(小児);唾液腺癌;小児唾液腺癌;肉腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍;カポジ肉腫;肉腫(骨肉腫)/骨の悪性線維性組織球腫;肉腫、小児横紋筋肉腫;成人軟部肉腫;小児軟部肉腫;セーザリー症候群;皮膚癌;皮膚癌(小児);皮膚癌(黒色腫);皮膚癌、メルケル細胞;小細胞肺癌;小腸癌;成人軟部肉腫;小児軟部肉腫;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;胃(胃部)癌;小児胃(胃部)癌;テント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児);悪性皮膚T細胞リンパ腫;精巣癌;小児胸腺腫;悪性胸腺腫;甲状腺癌;小児甲状腺癌;腎盂及び尿管、移行細胞癌;妊娠性絨毛性腫瘍;原発不明癌(小児);小児の普通でない癌;尿管及び腎盂、移行細胞癌;尿道癌;子宮肉腫;膣癌;視覚路及び視床下部グリオーマ(小児);外陰癌;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;ならびにウィルムス腫瘍が挙げられる。
さらなる例示的ながんとしては、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)が挙げられる。
上記のがんの転移もまた、本明細書に記載される方法に従って、治療または予防できる。
いくつかの実施形態では、これらの方法は、対象におけるがんの1つ以上の症状の数、重症度、または頻度の低減をもたらすことができる(例えば、治療前の対象における、がんの1つ以上の症状の数、重症度または頻度と比較して)。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、対象に、追加の治療薬(例えば、表2に列挙される1種以上の治療薬)を投与することをさらに含む。
Figure 2024537101000003
Figure 2024537101000004
Figure 2024537101000005
組成物/キット
本明細書においては、本明細書に記載されるACCのいずれか、及び1種以上(例えば、1、2、3、4または5種)の薬学的に許容される担体(例えば、本明細書に記載の、薬学的に許容される担体のいずれか)、希釈剤または賦形剤を含む、組成物(例えば、薬学的組成物)もまた提供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する組成物(例えば、薬学的組成物)は、無菌バイアルまたは予め充填したシリンジ中に配置できる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する組成物(例えば、薬学的組成物)は、異なる投与経路(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、または腫瘍内)用に調製できる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかは、1種以上の緩衝剤(例えば、中性緩衝食塩水、リン酸緩衝食塩水(PBS)、アミノ酸(例えば、グリシン)、1種以上の炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロース、デキストランもしくはマンニトール)、1種以上の酸化防止剤、1種以上のキレート剤(例えば、EDTAもしくはグルタチオン)、1種以上の防腐剤、及び/または薬学的に許容される担体(例えば、静菌水、PBSまたは生理食塩水)を含有できる。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」とは、医薬品の投与と適合する、あらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌性剤、抗菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などを意味する。このような担体の例としては、水、生理食塩水、リンゲル溶液、デキストロース溶液、及び約5%ヒト血清アルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかのいくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCのいずれかは、身体からの急速な排除に対して保護する担体、例えばインプラント及びマイクロカプセル化送達システムなどの徐放性製剤及び制御放出製剤とともに調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。このような薬学的組成物及び製剤の調製方法は、当業者にとって明らかである。
本明細書においては、本明細書に記載されるACCのいずれか、本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する組成物のいずれか、または本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する薬学的組成物のいずれか、を含有するキットもまた提供される。本明細書に記載されるACCに加えて、表2から選択される1種以上の第2の治療薬を含有するキットもまた提供される。第2の治療薬(複数可)は、ACCとは別の投与形態で提供されてよい。あるいは、第2の治療薬(複数可)は、ACCと一緒に調製されてよい。いくつかの実施形態では、キットは、(1)配列番号129及び配列番号347~356からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むACCと、(2)表2から選択される第2の治療薬と、を含む。
本明細書に記載されるキットのいずれかも、組成物(例えば、薬学的組成物)のいずれか、及び/または本明細書に記載されるACCのいずれかを使用するための説明書を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載の方法のいずれかを実施するための説明書を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物(例えば、薬学的組成物)のいずれかの、少なくとも1回の用量を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかを投与するためのシリンジを提供できる。
本開示は、以下の非限定的な態様を包含する。
1.第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、前記CM1は前記CP1と前記DD1との間に置かれ、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CM2は前記CP2と前記DD2との間に置かれる、または
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、開裂可能部分(CM)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CMは前記CP2と前記DD2との間に置かれ、前記CMはプロテアーゼの基質として機能する、または
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、開裂可能部分(CM)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、前記CMは前記CP1と前記DD1との間に置かれ、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CMはプロテアーゼの基質として機能する、または
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CP1、前記CP2、または前記CP1及び前記CP2の両方は、プロテアーゼの基質として機能するアミノ酸配列を含有し、
さらに、
(c)前記DD1及び前記DD2が互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
(d)前記ACCが、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性レベルが低減していることを特徴とする、
前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
2.前記第1のモノマー構成体が、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む第1のポリペプチドを含む、態様1に記載のACC。
3.前記第2のモノマー構成体が、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む第2のポリペプチドを含む、態様1もしくは2のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
4.前記DD1及び前記DD2が、1対のFcドメイン;ヒトIL-15受容体のアルファ鎖(IL15Rα)及び可溶性IL-15からのスシ(sushi)ドメイン;バルナーゼ及びバルスター;PKA及びAKAP;変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグモジュール;エピトープ及びsdAb;エピトープ及びscFv;タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュール;抗原結合ドメイン及びエピトープからなる群から選択される対である、態様1~3のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
5.前記DD1及び前記DD2が1対のFcドメインである、態様4に記載のACC。
6.前記1対のFcドメインが、1対のヒトFcドメインである、態様5に記載のACC。
7.前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG1のFcドメイン、ヒトIgG2のFcドメイン、ヒトIgG3のFcドメインまたはヒトIgG4のFcドメインである、態様6に記載のACC。
8.前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG4のFcドメインである、態様7に記載のACC。
9.前記ヒトFcドメインが、配列番号3、配列番号315または配列番号316と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である配列を含む、態様8に記載のACC。
10.前記ヒトFcドメインが、配列番号3、配列番号315または配列番号316と少なくとも90%同一である配列を含む、態様9に記載のACC。
11.前記ヒトFcドメインが、配列番号3、配列番号315または配列番号316を含む、態様10に記載のACC。
12.前記DD1及び前記DD2が同一である、態様1~3及び5~11のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
13.前記DD1が抗原結合ドメインを含み、前記DD2が対応するエピトープを含む、態様4に記載のACC。
14.前記抗原結合ドメインが抗Hisタグ抗原結合ドメインであり、前記DD2がHisタグを含む、態様13に記載のACC。
15.前記抗原結合ドメインが、単鎖可変領域フラグメント(scFv)である、態様13に記載のACC。
16.前記抗原結合ドメインが、シングルドメイン抗体(sdAb)である、態様13に記載のACC。
17.前記DD1及び前記DD2の少なくとも一方が、非ポリペプチドポリマー及び小分子からなる群から選択される二量体化ドメイン置換基を含む、態様1に記載のACC。
18.前記DD1及び前記DD2が、互いに共有結合されている非ポリペプチドポリマーを含む、態様17に記載のACC。
19.前記非ポリペプチドポリマーが、硫黄含有ポリエチレングリコールであり、前記DD1及び前記DD2が、1個以上のジスルフィド結合を介して互いに共有結合されている、態様18に記載のACC。
20.前記DD1及び前記DD2の少なくとも一方が小分子を含む、態様17に記載のACC。
21.前記小分子がビオチンである、態様20に記載のACC。
22.前記DD1がビオチンを含み、前記DD2がアビジンを含む、態様20に記載のACC。
23.前記CP1及び/または前記CP2が、それぞれ独立してインターロイキンである、態様1~22のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
24.前記CP1及び前記CP2が同一である、態様1~23のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
25.前記CP1及び前記CP2が異なる、態様1~23のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
26.前記CP1及び/または前記CP2が、それぞれ独立して、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-21、IL-14、IL-15、IL-16及びIL-17からなる群から選択される、態様1~23のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
27.前記CP1及び前記CP2が、IL-2、IL-10、IL-12、IL-15及びIL-21からなる群から選択される、態様26に記載のACC。
28.前記CP1及び前記CP2が異なるインターロイキンである、態様26に記載のACC。
29.前記CP1及び前記CP2が同一のインターロイキンである、態様26に記載のACC。
30.前記CP1または前記CP2がインターロイキンである、態様26に記載のACC。
31.前記インターロイキン(複数可)が、ヒト野生型成熟インターロイキンである、態様26~30のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
32.前記インターロイキンが、IL-2、IL-10、IL-12またはIL-15である、態様26~31のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
33.前記インターロイキンが、IL-2、IL-12及びIL-15である、態様32に記載のACC。
34.前記インターロイキンが、IL-2及びIL-15の少なくともいずれかである、態様33に記載のACC。
35.前記インターロイキンがIL-15である、態様34に記載のACC。
36.前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号129、347及び348からなる群から選択される配列と少なくとも80%同一である配列を含む、態様35に記載のACC。
37.前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号129、347及び348からなる群から選択される配列と少なくとも90%同一である配列を含む、態様36に記載のACC。
38.前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号347の配列を含む、態様37に記載のACC。
39.前記インターロイキンがIL-15である、態様32に記載のACC。
40.前記インターロイキンが、配列番号347及び配列番号348からなる群から選択される配列を有する、態様38に記載のACC。
41.前記CP1及び/または前記CP2が、インターロイキンドメインを含む、態様1~40のいずれか1項に記載のACC。
42.前記CP1及び前記CP2がそれぞれ、インターロイキンを含む、態様41に記載のACC。
43.前記インターロイキンが、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択される、態様42に記載のACC。
44.前記CM1及び/または前記CM2が、合計約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸を含む、態様1~43のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
45.前記CM1及び前記CM2が、異なるプロテアーゼの基質を含む、態様1~44のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
46.前記CM1及び前記CM2が、同一のプロテアーゼの基質を含む、態様1~44のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
47.前記プロテアーゼ(複数可)が、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4からなる群から選択される、態様1~46のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
48.前記プロテアーゼ(複数可)が、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14からなる群から選択される、態様47に記載のACC。
49.前記CM1及び/または前記CM2が、LSGRSDNH(配列番号5)、TGRGPSWV(配列番号6)、PLTGRSGG(配列番号7)、TARGPSFK(配列番号8)、NTLSGRSENHSG(配列番号9)、NTLSGRSGNHGS(配列番号10)、TSTSGRSANPRG(配列番号11)、TSGRSANP(配列番号12)、VHMPLGFLGP(配列番号13)、AVGLLAPP(配列番号14)、AQNLLGMV(配列番号15)、QNQALRMA(配列番号16)、LAAPLGLL(配列番号17)、STFPFGMF(配列番号18)、ISSGLLSS(配列番号19)、PAGLWLDP(配列番号20)、VAGRSMRP(配列番号21)、VVPEGRRS(配列番号22)、ILPRSPAF(配列番号23)、MVLGRSLL(配列番号24)、QGRAITFI(配列番号25)、SPRSIMLA(配列番号26)、SMLRSMPL(配列番号27)、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30)、LSGRSGNH(配列番号31)、SGRSANPRG(配列番号32)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDIH(配列番号34)、LSGRSDQH(配列番号35)、LSGRSDTH(配列番号36)、LSGRSDYH(配列番号37)、LSGRSDNP(配列番号38)、LSGRSANP(配列番号39)、LSGRSANI(配列番号40)、LSGRSDNI(配列番号41)、MIAPVAYR(配列番号42)、RPSPMWAY(配列番号43)、WATPRPMR(配列番号44)、FRLLDWQW(配列番号45)、ISSGL(配列番号46)、ISSGLLS(配列番号47)、ISSGLL(配列番号48)、ISSGLLSGRSANPRG(配列番号49)、AVGLLAPPTSGRSANPRG(配列番号50)、AVGLLAPPSGRSANPRG(配列番号51)、ISSGLLSGRSDDH(配列番号52)、ISSGLLSGRSDIH(配列番号53)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、ISSGLLSGRSDTH(配列番号55)、ISSGLLSGRSDYH(配列番号56)、ISSGLLSGRSDNP(配列番号57)、ISSGLLSGRSANP(配列番号58)、ISSGLLSGRSANI(配列番号59)、AVGLLAPPGGLSGRSDDH(配列番号60)、AVGLLAPPGGLSGRSDIH(配列番号61)、AVGLLAPPGGLSGRSDQH(配列番号62)、AVGLLAPPGGLSGRSDTH(配列番号63)、AVGLLAPPGGLSGRSDYH(配列番号64)、AVGLLAPPGGLSGRSDNP(配列番号65)、AVGLLAPPGGLSGRSANP(配列番号66)、AVGLLAPPGGLSGRSANI(配列番号67)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、AVGLLAPPGGLSGRSDNI(配列番号69)、GLSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70)、GLSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号71)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号72)、ISSGLSS(配列番号73)、PVGYTSSL(配列番号74)、DWLYWPGI(配列番号75)、LKAAPRWA(配列番号76)、GPSHLVLT(配列番号77)、LPGGLSPW(配列番号78)、MGLFSEAG(配列番号79)、SPLPLRVP(配列番号80)、RMHLRSLG(配列番号81)、LLAPSHRA(配列番号82)、GPRSFGL(配列番号83)、GPRSFG(配列番号84)、SARGPSRW(配列番号85)、GGWHTGRN(配列番号86)、HTGRSGAL(配列番号87)、AARGPAIH(配列番号88)、RGPAFNPM(配列番号89)、SSRGPAYL(配列番号90)、RGPATPIM(配列番号91)、RGPA(配列番号92)、GGQPSGMWGW(配列番号93)、FPRPLGITGL(配列番号94)、SPLTGRSG(配列番号95)、SAGFSLPA(配列番号96)、LAPLGLQRR(配列番号97)、SGGPLGVR(配列番号98)、PLGL(配列番号99)、SGRSDNI(配列番号100)、及びLSGRSNI(配列番号349)からなる群から選択される配列を含む、態様47に記載のACC。
50.前記CM1及び/または前記CM2が、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDNI(配列番号41)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、及びLSGRSNI(配列番号349)からなる群から選択される配列を含む、態様47に記載のACC。
51.前記プロテアーゼ(複数可)が、対象の腫瘍によって産生される、態様1~50のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
52.前記対象が、がんを有すると診断または特定されている、態様51に記載のACC。
53.前記CP1及び前記CM1が、前記第1のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、態様1~52のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
54.前記CM1及び前記DD1が、前記第1のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、態様1~53のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
55.前記CP2及び前記CM2が、前記第2のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、態様1~54のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
56.前記CM2及び前記DD2が、前記第2のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、態様1~55のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
57.前記第1のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含む、態様1~56のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
58.前記少なくとも1個のリンカーが、前記CP1と前記CM1との間に配置されたリンカーL1及び/または前記CM1と前記DD1との間に配置されたリンカーL2である、態様57に記載のACC。
59.前記第2のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含む、態様58に記載のACC。
60.前記少なくとも1個のリンカーが、前記CP2と前記CM2との間に配置されたリンカーL3及び/または前記CM2と前記DD2との間に配置されたリンカーL4である、態様59に記載のACC。
61.前記第1のモノマー構成体がリンカーL1を含み、前記第2のモノマー構成体がリンカーL3を含む、態様60に記載のACC。
62.L1及びL3が同一である、態様61に記載のACC。
63.前記第1のモノマー構成体がリンカーL2を含み、前記第2のモノマー構成体がリンカーL4を含む、態様62に記載のACC。
64.L2及びL4が同一である、態様63に記載のACC。
65.各リンカーが、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する、態様64に記載のACC。
66.各リンカーが、少なくとも5個のアミノ酸の全長を有する、態様65に記載のACC。
67.前記第1のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含み、各リンカーが、独立して、G;GG;GSSGGSGGSGG(配列番号210);GGGS(配列番号2);GGGSGGGS(配列番号211);GGGSGGGSGGGS(配列番号212);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GGGGSGGGGS(配列番号215);GGGGS(配列番号216);GS;GGGGSGS(配列番号217);GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218);GGSLDPKGGGGS(配列番号219);PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220);SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221);GKSSGSGSESKS(配列番号222);GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223);GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224);GSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、(GGGS)n(配列番号228)、(GGGGS)n(配列番号216)、各nは少なくとも1である整数である;GGSG(配列番号229);GGSGG(配列番号230);GSGSG(配列番号231;GSGGG(配列番号232);GGGSG(配列番号233);GSSSG(配列番号234);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号235);及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)からなる群から選択される、態様1~66のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
68.前記リンカーが、G、GG及びGGGS(配列番号2)からなる群から選択される配列を含む、態様67に記載のACC。
69.前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端方向で、前記CP1、前記CM1、及び前記CM1のC末端に直接または間接的に連結された前記DD1を含む、態様1~68のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
70.前記第1のポリペプチドが、C末端からN末端方向で、前記CP1、前記CM1、及び前記CM1のN末端に直接または間接的に連結された前記DD1を含む、態様1~69のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
71.前記第2のポリペプチドが、N末端からC末端方向で、前記CP2、前記CM2、及び前記CM2のC末端に直接または間接的に連結された前記DD2を含む、態様1~70のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
72.前記第2のポリペプチドが、C末端からN末端方向で、前記CP2、前記CM2、及び前記CM2に直接または間接的に連結された前記DD2を含む、態様1~71のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
73.前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端方向で、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含み、前記CP1及び前記CM1が互いに直接的に隣接し、前記CM1及び前記DD1が互いに直接的に隣接し、前記CM1が10個以下のアミノ酸のペプチドであり、前記第2のモノマー構成体が前記第1のモノマー構成体と同一であり、前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して、互いに共有結合されている、態様69に記載のACC。
74.前記CP1がインターロイキンである、態様73に記載のACC。
75.前記CP1がIL-15である、態様74に記載のACC。
76.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、表面プラズモン共鳴を使用して決定される、その同族の受容体に対する前記CP1及び/または前記CP2の結合親和性(K)である、態様1~75のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
77.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、リンパ腫細胞の増殖レベルである、態様1~75のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
78.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである、態様1~75のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
79.前記少なくとも1つの活性が、HEK細胞における、SEAPの産生レベルである、態様1~75のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
80.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、対照のレベルと比較して、少なくとも20倍低いことを特徴とする、態様1~79のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
81.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも50倍低いことを特徴とする、態様80に記載のACC。
82.前記CP1及び/または前記CP2の少なくとも1つの活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも100倍低いことを特徴とする、態様81に記載のACC。
83.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも500倍低いことを特徴とする、態様82に記載のACC。
84.前記CP1及び/または前記CP2の前記少なくとも1つの活性の前記対照のレベルが、前記ACCを前記プロテアーゼ(複数可)に曝露した後の、前記ACCの前記CP1及び/または前記CP2の活性である、態様1~83のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
85.前記少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の前記対照のレベルが、対応する野生型成熟サイトカインの、対応するCP1及び/またはCP2活性である、態様1~83のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
86.前記ACCが、前記プロテアーゼ(複数可)への曝露後に切断産物を生成することを特徴とし、前記切断産物が、前記CP1及び/または前記CP2の前記少なくとも1つの活性を含む、態様1~85のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
87.前記CP1及び/または前記CP2の前記少なくとも1つの活性が、抗増殖活性である、態様86に記載のACC。
88.前記対照のレベルがEC50値であり、EC50(対照のレベル)に対するEC50(切断産物)の比率が、約10未満、または約9未満、または約8未満、または約7未満、または約6未満、または約5未満、または約4未満、または約3未満、または約2未満、または約1.5未満である、態様87に記載のACC。
89.態様1~88のいずれか1項またはいずれかの組み合わせに記載のACCを含む、組成物。
90.薬学的組成物である、態様89に記載の組成物。
91.態様89または90に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
92.治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、態様1~88のいずれか1項もしくは組み合わせに記載のACC、または態様89もしくは90に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
93.前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、態様92に記載の方法。
94.前記がんが、リンパ腫、固形腫瘍、血液腫瘍、肉腫、骨肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、黒色腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、B細胞新生物、多発性骨髄腫、B細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、脊髄形成異常性症候群(MDS)、悪性皮膚T細胞リンパ腫、網膜芽細胞腫、膀胱癌、胃癌、尿路上皮癌、肺癌、大腸癌、腎細胞癌、胃及び食道癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、非小細胞肺癌、扁平上皮細胞頭頸部癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、肝癌、または肝細胞癌である、態様93に記載の方法。
95.前記リンパ腫が、バーキットリンパ腫である、態様94に記載の方法。
96.態様1~88のいずれか1項または組み合わせに記載のACCの、前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドをコードする核酸。
97.前記ポリペプチドが、態様1~16または態様23~88のいずれか1項または組み合わせに記載のDD1をさらに含む、態様96に記載の核酸。
98.態様1~88のいずれか1項または組み合わせに記載のACCの、前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドをコードする核酸。
99.前記ポリペプチドが、態様1~16または態様23~88のいずれか1項または組み合わせに記載のDD2をさらに含む、態様98に記載の核酸。
100.態様96~99のいずれか1項または組み合わせに記載の核酸を含む、ベクター。
101.発現ベクターである、態様100に記載のベクター。
102.態様96~99のいずれか1項もしくは組み合わせに記載の核酸、または態様100もしくは101に記載のベクターを含む、細胞。
103.態様1~88のいずれか1項または組み合わせに記載の、前記第1のモノマー構成体の前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドと、前記第2のモノマー構成体の前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする1対の核酸。
104.態様103に記載の1対の核酸を一緒になって含む、1対のベクター。
105.1対の発現ベクターである、態様104に記載の1対のベクター。
106.態様103に記載の1対の核酸、または態様104もしくは105に記載の1対のベクターを含む、細胞。
107.ACCを作製する方法であって、
態様102または106の細胞を、液体培地中で、前記ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、
前記細胞または前記液体培地から前記ACCを回収することと、
を含む、前記方法。
108.前記細胞または前記液体培地から回収した前記ACCを単離することをさらに含む、態様107に記載の方法。
109.単離した前記ACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む、態様108に記載の方法。
110.態様107に記載の方法によって作製されるACC。
111.態様110に記載のACCを含む組成物。
112.薬学的組成物である、態様111に記載の組成物。
113.態様111または112に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
114.第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
(c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含むポリペプチドであり、さらに、
(i)前記第1のモノマー及び前記第2のモノマーのそれぞれが、24個以下のアミノ酸を含む連結領域を含み、
(ii)前記CP1は成熟インターロイキンであり、
(d)さらに、
(i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
(ii)前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合され、
(iii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgGのFcドメインであり、
(e)前記DD1及び前記DD2が互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
(f)前記ACCが、対応する対照インターロイキンと比較して、インターロイキン活性のレベルが低減していることを特徴とする、
前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
115.前記CP1が成熟ヒトインターロイキンである、態様114に記載のACC。
116.前記成熟インターロイキンが、成熟IL-15である、態様114~115のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
117.前記成熟インターロイキンが、IL-15のトランケート形態である、態様114~116のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
118.前記成熟インターロイキンが、配列番号129、配列番号347及び配列番号348からなる群から選択される配列と少なくとも95%同一である配列を含む、態様114~116のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
119.前記成熟インターロイキンが、配列番号347の配列を含む、態様114~116のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
120.前記CP1及び前記CM1が互いに直接的に隣接し、前記CM1及び前記DD1が互いに直接的に隣接し、前記CM1及び前記CM2がそれぞれ10個以下のアミノ酸、所望により7個以下のアミノ酸を含む、態様114~119のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
121.前記CM1及び前記CM2が、それぞれ独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の基質として機能する、態様114~120のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
122.前記CM1及び前記CM2が、それぞれ独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはMMP-14の基質として機能する、態様114~121のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
123.前記CM1及び前記CM2がそれぞれ、配列番号100と少なくとも85%同一である配列を含む、態様114~122のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
124.前記CM1及び前記CM2がそれぞれ、配列番号41、配列番号68、配列番号100及びLSGRSNI(配列番号349)からなる群から選択される配列を含む、態様114~123のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
125.前記DD1及び前記DD2が、1対のヒトIgG1のFcドメイン、または1対のヒトIgG4のFcドメインである、態様114~124のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
126.前記DD1及び前記DD2が、EUナンバリングによって番号をつけたとき、システイン226のN末端側でトランケートされた、1対のヒトIgG1のFcドメインである、またはEUナンバリングによって番号をつけたとき、システイン226のN末端側でトランケートされた、1対のヒトIgG4のFcドメインである、態様125に記載のACC。
127.前記DD1及び前記DD2が、EUナンバリングによって番号を付けたとき、S228Pの変異を含む、1対のヒトIgG4のFcドメインである、態様125または126に記載のACC。
128.前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3と少なくとも95%同一である配列を含む、態様114~127のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
129.前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3の配列を含む、態様114~128のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
130.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、態様114~129のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
131.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも3個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、態様114~130のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
132.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも4個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、態様114~131のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
133.前記第1のモノマー構成体が、前記CM1のN末端に直接的に隣接するシグナル配列をさらに含む、態様114~132のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
134.前記シグナル配列が、配列番号345と少なくとも95%同一である配列を含む、態様133に記載のACC。
135.前記シグナル配列が、配列番号345の配列を含む、態様133に記載のACC。
136.18個以下のアミノ酸、または12個以下のアミノ酸を含む連結領域を含む、態様114~135のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
137.前記連結領域が、7~12個のアミノ酸を含む、態様136に記載のACC。
138.前記連結領域が、7個のアミノ酸を含む、態様136に記載のACC。
139.インターロイキン活性が、対応する対照インターロイキンと比較して、少なくとも500倍低いことを特徴とする、態様114~138のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
140.前記CP1がインターロイキンであり、前記対照インターロイキンが組み換えインターロイキンである、態様114~139のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
141.前記CP1のN末端に位置付けられる、ペプチドマスク(PM1)及び開裂可能部分(CM3)をさらに含む、態様114~139のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
142.前記インターロイキン活性が、リンパ腫細胞における抗増殖活性である、態様114~141のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
143.前記インターロイキン活性が、インターロイキン反応性HEK293細胞における分泌型胚性アルカリフォスファターゼ産生の誘発である、態様114~141のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
144.前記CM1が基質として機能する前記プロテアーゼへの曝露後に、切断産物を生成することをさらに特徴とし、前記切断産物に対する前記対照インターロイキンのインターロイキン活性の比率が約2未満であり、前記対照インターロイキンが対応する組み換え野生型インターロイキンである、態様114~143のいずれかに記載のACC。
145.前記切断産物のEC50が、前記対応する組み換え野生型インターロイキンのEC50とほぼ同一である、態様144に記載のACC。
146.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号350のアミノ酸21-359及び配列番号351~356からなる群から選択される配列と少なくとも95%同一である配列を含む、態様114に記載のACC。
147.前記ACCが、野生型インターロイキンと比較して、少なくとも200倍低いインターロイキン活性を特徴とし、前記ACCがuPAへの曝露後に切断産物を生成し、前記切断産物が、未処置ACCよりも少なくとも50倍高いインターロイキン活性を有し、インターロイキン活性が、リンパ腫細胞中の抗増殖アッセイにおいて、またはインターロイキン反応性HEK293細胞中の分泌型胚性アルカリフォスファターゼ産生誘発アッセイにおいて測定されることをさらに特徴とする、態様146に記載のACC。
148.前記ACCが、組み換えヒトIL-15と比較して、インビボでより低い毒性を示す、態様146または147に記載のACC。
149.第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
(c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含むポリペプチドであり、さらに、
(i)前記ACCは、7~10個のアミノ酸の連結領域(LR)を含み、
(ii)前記CP1は配列番号347と少なくとも85%同一である配列を含み、
(iii)前記CM1は配列番号349と少なくとも85%同一である配列を含み、
(d)さらに、
(i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
(ii)前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合され、
(iii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgGのFcドメインであり、
(e)前記DD1及び前記DD2が互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
(f)前記ACCが、組み換えヒトIL-15のIL-15活性と比較して、IL-15活性のレベルが低減していることを特徴とする、
前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
150.態様114~149のいずれか1項または組み合わせに記載のACCを含む、組成物。
151.薬学的組成物である、態様150に記載の組成物。
152.態様150または151に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
153.治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、態様114~149のいずれか1項もしくは組み合わせに記載のACC、または態様150もしくは151に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
154.前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、態様153に記載の方法。
155.態様114~149のいずれか1項または組み合わせに記載のACCの、前記第1のモノマーを含むポリペプチドをコードする核酸。
156.態様155に記載の核酸を含むベクター。
157.発現ベクターである、態様156に記載のベクター。
158.態様155に記載の核酸、または態様156もしくは157に記載のベクターを含む、哺乳動物細胞。
159.HEK293細胞またはCHO細胞である、態様158に記載の哺乳動物細胞。
160.ACCを製造する方法であって、
a.態様158または159に記載の哺乳動物細胞中に前記ACCを発現させることと、
b.前記発現されたACCを精製することと、
を含む、前記方法。
161.前記CM1が、腫瘍組織中に過剰発現するプロテアーゼの基質として機能する、態様114~149のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
162.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号356と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%または100%同一である配列を含む、態様114に記載のACC。
163.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が同一であり、配列番号356をそれぞれ含む、態様162に記載のACC。
164.態様162または163に記載のACCを含む、組成物。
165.薬学的組成物である、態様164に記載の組成物。
166.態様165に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
167.治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、態様162に記載のACCまたは態様165に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
168.前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、態様167に記載の方法。
169.態様162または163に記載のACCの、前記第1のモノマーを含むポリペプチドをコードする核酸。
170.態様169に記載の核酸を含む、ベクター。
171.発現ベクターである、態様170に記載のベクター。
172.態様169に記載の核酸、または態様170もしくは171に記載のベクターを含む、哺乳動物細胞。
173.HEK293細胞またはCHO細胞である、態様172に記載の哺乳動物細胞。
174.ACCを製造する方法であって、
a)態様172または173に記載の哺乳動物細胞中に前記ACCを発現させることと、
b)前記発現されたACCを精製することと、
を含む、前記方法。
本発明を以下の実施例においてさらに説明するが、これらは特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:活性化可能サイトカイン構成体の製造
活性化可能サイトカイン構成体IFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4を、組み換え法によって調製した。このACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれ配列番号309に従うアミノ酸配列を有するポリペプチドであった。第1の及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端に、マウスIgGカッパシグナル配列からのシグナル配列(配列番号309の残基1-20)と、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質と、配列番号99のアミノ酸配列を有する開裂可能部分と、アミノ酸配列GGGS(配列番号2)を有するリンカーと、ヒトIgG Fc(配列番号4)に相当するDDと、を含む。宿主細胞を、配列番号310の配列を有するポリヌクレオチドで形質転換し、その後、得られた組み換え宿主細胞を培養することによって、上記ポリペプチドを調製した。得られた発現ポリペプチドの二量体化によって、活性化可能サイトカイン構成体IFN-α2b 1204DNIdl hIgG4を得た。
また活性化可能サイトカイン構成体IFN-α-2b 1490DNI-hIgG4も、組み換え法によって調製した。このACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体も同一であり、それぞれ配列番号311に従うアミノ酸配列を有するポリペプチドであった。このACCの第1の及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端に、マウスIgGカッパシグナル配列からのシグナル配列(配列番号309の残基1-20)と、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質と、配列番号68のアミノ酸配列を有する開裂可能部分と、アミノ酸配列GGGS(配列番号2)を有するリンカーと、ヒトIgG Fc(配列番号4)に相当するDDと、を含む。宿主細胞を、配列番号312の配列を有するポリヌクレオチドで形質転換し、その後、得られた組み換え宿主細胞を培養することによって、上記ポリペプチドを調製した。得られた発現ポリペプチドの二量体化によって、活性化可能サイトカイン構成体IFN-α-2b 1490DNI-hIgG4を得た。
さらなる活性化可能サイトカイン構成体を調製し、これはリンカーに追加の5個のアミノ酸残基を含有した。
活性化可能サイトカイン構成体及びプロテアーゼ処置活性化可能サイトカイン構成体に、電気泳動を実施した。図15は、電気泳動のゲルを示し、これは、(1)ACC IFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4(「1204」);(2)MT-SP1処置IFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4(「1204MT-SP1」);(3)uPA処置IFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4(「1204uPA」);(4)リンカーに5個のアミノ酸残基が追加されたIFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4(「1204+1」);(5)MT-SP1処置IFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4(「1204+1 MT-SP1」);(6)uPA処置IFN-α2b-1204DNIdl-hIgG4(「1204+1 uPA」);(7)IFN-α-2b 1490DNI-hIgG4(「1490」);(8)MT-SP1処置IFN-α-2b 1490DNI-hIgG4(「1490 MT-SP1」);及び(9)uPA処置IFN-α-2b 1490DNI-hIgG4(「1490 uPA」)の結果(左から右に)を示す。結果は、プロテアーゼが、活性化可能サイトカイン構成体内の開裂可能部分の切断に有効であったことを示唆している。
実施例2:活性化可能サイトカイン構成体のIFN-α-2b活性
ヒトI型インターフェロンの細胞系レポーターアッセイを用いて、実施例1に記載されるACCの活性を試験した。
IFN反応性HEK293細胞を、ヒトSTAT2遺伝子及びIRF9遺伝子を用いた安定な形質移入によって作製し、完全に活性なI型IFNシグナル伝達経路を得た。この細胞は、IFNα/β誘発性ISG54プロモータの制御下での誘発性SEAP(分泌型胚性アルカリフォスファターゼ)レポーター遺伝子も特徴である。導入遺伝子発現を維持するために、細胞を、10%のFBS、Pen/Strep、30μg/mLのブラストサイジン、100μg/mlのゼオシン(zeocin)及び100μg/mLのノルモシン(normocin)を補充したDMEM GlutaMax培地において培養した。これらの細胞にI型IFNを添加すると、JAK/STAT/ISGF3経路が活性化され、その後に、上清中で、アルカリフォスファターゼ活性の比色検出法であるQuanti-Blue溶液を使用してすぐに評価できるSEAP産生が誘発される。このレポーターアッセイを用いて、IFNα-2b含有ACCの活性を、Sylatron(登録商標)(ペグインターフェロンα-2b)の活性と比較した。図16のデータは、ACCのIFNα-2b活性が、Sylatron(登録商標)(ペグインターフェロンα-2b)のIFNα-2b活性と比較して、有意に低下したことを示す。
さらに、図7A及び図7Bのデータは、リンカーまたは連結領域の長さを変化させることによって、(切断されていない)ACCの活性が調節され得ることを示している。図7A~図7Bのデータは、HEK293レポーターアッセイで試験した、IFNa-2bとhIgG4 Fcとの間に、さまざまなリンカーの長さを有する、またはリンカーを持たないIFNa-2b-hIgG4 Fc融合構成体の結果を示す。この実験で試験した融合タンパク質は、N末端からC末端の方向で、成熟IFNα-2bサイトカイン配列、任意選択的リンカー及び/または開裂可能部分、ならびに配列番号4のヒトIgG4のFcドメイン(Fc配列のN末端がアミノ酸配列ESKYGPPCPPC…から開始するように、完全なヒンジ領域を含む)を含有する。第1の構成体(連結領域=7)は、リンカーまたは開裂可能部分を有せず、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号4からなる。第2の構成体(連結領域=12)は、5アミノ酸リンカーSGGGG(配列番号335)を有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号335、それが縮合する配列番号4からなる。第3の構成体(連結領域=18)は、7アミノ酸CM(SGRSDNI)及び4アミノ酸リンカーGGGSを含有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号100、それが縮合する配列番号2、それが縮合する配列番号4からなる。第4の構成体(連結領域=23)は、5アミノ酸リンカー、7アミノ酸CM及び4アミノ酸リンカーを含有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号335、それが縮合する配列番号100、それが縮合する配列番号2、それが縮合する配列番号4からなる。第5の構成体(連結領域=24)は、13アミノ酸CM(ISSGLLSGRSDNI)及び4アミノ酸リンカーを含有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号68、それが縮合する配列番号2、それが縮合する配列番号4からなる。
実施例3:プロテアーゼ処置ACCの活性
プロテアーゼ処置IFNα-2b含有ACCを、Daudiリンパ球細胞において、及び細胞系レポーターアッセイにおいて、抗増殖反応について試験し、活性が回復し得るかを決定した。
二量体化しているドメインを切断するために、IFNα-2b含有ACCを、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ(uPA)またはマトリプターゼ(MT-SP1)などの組み換えヒトプロテアーゼによって、37℃で一晩処置した。実施例2及び実施例3に記載されている活性の試験前に、プロテアーゼ阻害剤カクテルを添加して、プロテアーゼを中和した。これらのアッセイからの結果は、IFNα-2b含有ACCをプロテアーゼで処置することにより、活性が、組み換えサイトカインと同等のレベルに回復し得ることを示している。ACC IFNα-2b-1204DNIdl-hIgG4、ACC IFNα-2b-1204DNIdl-hIgG4+uPA、及び幹細胞IFNα-2b(ヒト組み換えIFN-α2b、StemCell Technologies、カタログ#78077.1から入手可能)のEC50値をDaudiアポトーシスアッセイの結果から算出し、以下の表3に提供する。
Figure 2024537101000006
ACC IFNα-2b-1204DNIdl-hIgG4、ACC IFNα-2b-1204DNIdl-hIgG4+uPA、及び幹細胞IFNα-2bのEC50値をIFNα/βアッセイの結果から算出し、以下の表4に提供する。
Figure 2024537101000007
これらの結果は、活性化プロテアーゼの存在なしでは、IFNα-2b-1204DNIdl-hIgG4の活性は、IFNα-2b対照と比較して有意に低いことを示している。
実施例4:ACCの活性のインビボ忍容性
ヒトIFNα-2bはハムスターIFNα受容体と交差反応し、ハムスターにおいて活性であることが以前から示されている(Altrock et al,Journal of Interferon Research,1986)。IFNα-2b含有ACC ProC440の忍容性を評価するために、0.4mg/kgの開始用量で、ゴールデンシリアンハムスターに投薬した。動物は、1回分の用量の試験物質を与えられ、許容されない毒性(DLTは用量制限毒性を意味する)が確認されない限り、投薬後最大7日まで試験を継続した。開始用量(0.4mg/kg(「mpk」))は、IFNα対照(組み換えインターフェロンα、すなわちAmgenによって、Infergen(登録商標)の名称で製造される天然に存在しないI型インターフェロン)が、ハムスター(125g)において、体重低下、食物消費量の低下、及び骨髄抑制を誘発すると予想される用量と等しい用量を示す。(カニクイザル(cyno)では、0.1mg/kg/日のIFNα対照が、体重低下、食物消費量の低下、及び骨髄抑制と関連付けられた(125gのハムスターの、1.25~2.5×10^7Uに等しい))。開始用量が許容された場合、動物は、2mg/kgの「中用量」に移され、許容される限り、3回分の用量の試験物質を与えられた。許容された場合、動物は、10mg/kgの「高用量」に移され、許容される限り、3回分の用量の試験物質を与えられた。許容された場合、動物は、15mg/kgの「より高用量」に移された。各段階で試験用量が許容されなかった場合は、動物は、一段階低い用量に移された。開始用量が許容されなかった場合は、動物は、0.08mg/kgの「より低用量」に移された。動物に、N末端からC末端にDD-CM-CP二量体の構造を有するACC(ProC286)を投薬した。陰性対照として、動物にヒトIgG4を投与した。予想通り、陰性対照は、動物にいかなる毒性も誘発しなかった。
ProC286(ChIgG4 5AA 1204DNIdL IFNa2b)も、組み換え法によって調製した。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号320のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、ヒトIgG Fc(配列番号3)に相当する二量体化ドメイン、リンカー(配列番号321)、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、リンカー(配列番号2)、及びヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質を含む。
ProC291(NhIgG4 5AA 1204DNIdL IFNa2b)も、組み換え法によって調製した。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一であった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、リンカー(配列番号321)、CM(配列番号100)、リンカー(GGGS)(配列番号2)、及び完全なヒンジ配列を含有するヒトIgG4のFc領域(配列番号4)を含む。
ProC286及びProC291の活性を、Daudiアポトーシスアッセイにおいて、Sylatron(登録商標)(PEG-IFN-α2b)の活性と比較した(図17A~図17B)。このアッセイでは、ProC286及びSylatron(登録商標)は、図17Aに示すように、同様レベルの活性を示した。これは、ProC286が、購入可能なペグ化IFN-α2bと同様の活性を有し、ハムスター試験においてIFNα-2bの忍容性を評価するための、Sylatron(登録商標)対照の代用物として用いられ得ることを示している。ProC291は、ProC286及びSylatron(登録商標)と比較して活性の低下を示し、これは、FcのN末端側のIFNの構造的方向性が、活性の低減のために重要であったことを示している。つまり、DDが1対のFcドメインである場合、サイトカインをDDのN末端側へ置くこと(ProC291における様な)で、サイトカインがDDのC末端側へ置かれる(ProC286における様な)よりも、サイトカイン活性のより大きな低減が提供され得る。
1日目に、動物に0.4mg/kgの開始用量を投与した。非許容用量(DLT)に達しない限り、動物での試験を1週間継続した。投与前、及び投与後6時間、24時間、72時間、及び7日目に、動物ごとに臨床的観察、体重及び体温測定を行った。血液学分析及び化学分析のための血液試料を、投与後72時間、7日目に、動物ごとに収集した。血液学分析及び化学分析は、試料採取の直後に行った。血液学分析として、血液塗抹標本、白血球百分率、ヘマトクリット、ヘモグロビン、平均赤血球ヘモグロビン量、平均赤血球容積、血小板数、赤血球数、赤血球分配幅、網状赤血球数及び白血球数を評価した。臨床的化学パネルには、アラニンアミノ基転移酵素、アルブミン、アルブミン/グロブリン比、アルカリフォスファターゼ、アスパラギン酸アミノ基転移酵素、カルシウム、塩化物、コレステロール、クレアチンキナーゼ、クレアチン、γ‐グルタミルトランスフェラーゼ、グロブリン、グルコース、無機リン、カリウム、ナトリウム、総ビリルビン、総タンパク質、トリグリセリド、尿素、窒素及びC反応性タンパク質の測定が含まれた。忍容性試験における毒性の根拠を、図18~図20にまとめる。
全体として、マスクされていないProC286構成体を投薬した動物は、2mpkで投薬したときは、平均5%の体重低下、及び10mpk及び15mpkで投薬したときは、15%の体重低下を示した(図18)。ProC286を15mpkで投薬した1匹の動物は、投与7日後(試験終了時)に20%の体重低下を示した。これは、許容できない用量とみなされる。これに対して、ProC440を2mpk及び10mpkで投薬した動物は、体重低下を示さなかった。
ProC440を15mpkで投薬した動物は、平均5%の体重低下を示した(図18)。これは、N末端から開始する、CP-CM-DDの二量体化構造を有する本開示のACCが、IFNα-2bに媒介される体重低下を予想外に制限することを示している。理論に拘束されることを望むものではないが、DDのN末端にインターフェロンを置くこと、及び比較的短いLRを用いることが、ProC440に関してサイトカイン活性を阻害し、ペグ化IFNα-2b(Sylatron(登録商標))またはProC286と比較して、インターフェロンの毒性を低下させると考えられる。
臨床的化学に関しては、ProC286を投薬した動物は、全ての用量(0.4mpk、2mpk、10mpk及び15mpk)で、投与7日後(試験終了時)に、アルカリフォスファターゼ(ALP)の有意な上昇を示した(図19)。動物に、10mpkまたは15mpkのProC440を投薬したときは、ALPの有意な上昇は測定されなかった(図19)。ALTの上昇は、肝臓毒性のマーカーである。IFNα-2bは、肝臓毒性を生じさせることが示されている。これは、N末端から開始する、CP-CM-DDの二量体化構造を有する本開示のACCが、IFNa-2bに媒介される肝臓毒性を予想外に制限することを示している。
血液学に関しては、投与3日後及び投与7日後(試験終了時)、ProC286を2mpk、10mpk及び15mpkで投薬した動物は、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数の有意な低下を示した(図20)。これらの低下は、IFNa-2bに媒介される骨髄毒性を連想させる。投与3日後、ProC440を投薬した動物は、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数の低下を示した(図20)。全体として、ProC440を投薬した動物で観察された造血細胞の低下レベルは、ProC286を投薬した動物で観察される低下レベルほど重大ではない。投与7日後(試験終了時)に、ProC440を投薬した動物では、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数の全体的なレベルは、正常レベル、または陰性対照IgG4を投薬した動物で観察されたものと同様のレベルに戻っている(図20)。ProC286を投薬した動物では、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数のレベルは低いままである。これは、N末端から開始する、CP-CM-DDの二量体化構造を有する本開示のACCが、IFNa-2bに媒介される骨髄毒性を予想外に制限することを示している。
実施例5:さらなるIFNa-2bサイトカイン構成体のインビトロ特性評価
IFNa-2bを含む、さらなる活性化可能サイトカイン構成体も、組み換え法によって調製した。これらのACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一であった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、マウスIgGカッパシグナル配列からのシグナル配列(配列番号309の残基1-20)、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分(CM)、及びヒトIgG4 S228P Fc(配列番号3を含む)に相当する二量体化ドメインを含む。さらに、これらのACCは、CPとCMとの間に、アミノ酸配列SGGGG(配列番号335)を有するリンカーを含有する、または含有しない。これらのACCは、CMとDDとの間に、アミノ酸配列GGGS(配列番号2)を有するリンカーを含有する、または含有しない。これらのACCはまた、システイン226のN末端側である、DDのヒンジの一部を含有する、または含有しない。これらのさらなる活性化可能サイトカイン構成体を表6に記載する(配列番号336~342及び配列番号313を参照)。
Figure 2024537101000008
柔軟なリンカーがなく、Cys226までトランケートされたFc領域を有するACCである、ProC440の活性と、さまざまなリンカー及びFc領域配列を含有するさらなるACCの活性とを、上述したように、IFN反応性HEK293細胞及びDaudi細胞を使用して、インビトロで試験した。両方のアッセイにおいて、ProC440の活性(例えば、抗増殖作用)は、サイトカインと、対応する第2のモノマーにDDを結合させる最初のアミノ酸(すなわち、Cys226)との間に、各種の追加の配列を含有する、他の全てのACCと比較して低下した。ACCのEC50値を、IFNα/βアッセイの結果から計算し、以下の表7に提供する。
Figure 2024537101000009
ACCのEC50値を、Daudiアポトーシスアッセイの結果から計算し、以下の表8に提供する。
Figure 2024537101000010
表7~表8のデータはまた、サイトカインとDDのCys226との間のアミノ酸配列の長さを変化させることによって、(切断されていない)ACCの活性を調節できることを示している。
理論に拘束されることを望むものではないが、本明細書で提示された結果に基づいて、本発明者らは、DDのN末端側にサイトカインを置くこと及び比較的短いLRを使用することで、前述の特定の実施例において例示されたインターフェロン-αサイトカインに加えて、サイトカインのサイトカイン活性を阻害すると想定している。
実施例6:IL-15サイトカイン構成体例のインビトロ特性評価
ヒトIL-15含有活性化可能サイトカイン構成体(ProC1471)を、組み換え法によって作製した。ProC1471の第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号350のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、マウスIgGカッパシグナル配列からのシグナル配列(配列番号309の残基1-20)、ヒトIL-15アミノ酸残基49-161(配列番号347)に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)でトランケートされ、S228Pの変異を含有するヒトIgG4のFc(配列番号3)に相当する二量体化ドメインを含む(図3)。シグナル配列を含有する、ProC1471の完全なモノマー構成体配列を、配列番号350に示す。このモノマー構成体の連結領域(LR)は、7アミノ酸の長さである。
宿主細胞を、配列番号357の配列を有するポリヌクレオチドで形質転換し、その後、得られた組み換え宿主細胞を培養することによって、上記ポリペプチドを調製した。得られた発現ポリペプチドの二量体化によって、サイトカイン構成体ProC1471が産生された。
ProC1471の活性を、IL-2/IL-15反応性HEK293細胞を使用して、インビトロで試験した(図4及び図6参照)。ヒトJAK3及びSTAT5遺伝子とともに、ヒトCD25(IL-2Rα)、CD122(IL-2Rβ)及びCD132(IL-2Rγ)遺伝子を用いて、安定な形質移入によってIL-2/IL15反応性HEK293細胞を作製し、完全に機能的なIL-2/IL-15シグナル伝達経路を得た。この細胞は、STAT5誘発性SEAP(分泌型胚性アルカリフォスファターゼ)レポーター遺伝子も特徴である。導入遺伝子発現を維持するために、細胞を、10%のFBS、Pen/Strep、10ug/mlのピューロマイシン及び100μg/mLのNormocinを補充したDMEM GlutaMax培地において培養した。これらの細胞にIL-2及びIL-15を添加すると、STAT5が活性化され、その後に、上清中で、アルカリフォスファターゼ活性の比色検出法であるQUANTI-Blue溶液を使用してすぐに評価できるSEAP産生が誘発される。
IL-2/IL-15反応性HEK293細胞を、280,000細胞/mLの濃度で、10%のFBSを補充したDMEM培地において調製し、180μLのアリコートを、ピペットで白色の平底96穴プレートのウェル(50,000細胞/ウェル)へと取った。試験するサイトカインを、10%のFBSを補充したDMEM培地において希釈した。2検体の3倍段階希釈を調製し、そこから20μLを各ウェルに添加した。37℃での20~24時間のインキュベーション後、誘発されたレポーター細胞の上清20μlを、平底96穴プレートのウェルに移した。ウェル当たり180μlの再懸濁QUANTI-Blue溶液を添加した。37℃のインキュベータでプレートを1~3時間インキュベーションした後、620nmで分光光度計を使用して、SEAPレベルを測定した。Graph Pad Prismソフトウェアを用いたS字状フィットの非線形回帰によって、用量反応曲線を作成し、EC50値を得た。
レポーターアッセイにおいて、ProC1471の活性は、PeproTech IL-15(組み換えヒトIL-15、PeproTech、カタログ#200-15から入手可能)と比較して、少なくとも250倍低減した(図4)。これは、ヒトIgGのFcに相当する、開裂可能な二量体化ドメインの融合が、ACC構成体のIL-15に対する立体化学的マスキングを提供したことを示している。
実施例7:プロテアーゼ処置IL-15含有ACCの活性
プロテアーゼ処置IL-15含有ACCを、レポーターアッセイで試験して、インターロイキン活性が回復し得るかを決定した。二量体化しているドメインを切断するために、IL-15含有ACCを、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ(uPA)またはマトリプターゼ(MT-SP1)などの組み換えヒトプロテアーゼによって、37℃で一晩処置した。uPaを用いた、開裂可能部分における予想される部位での開裂を、電気泳動によって確認した(図5)。結果は、uPaプロテアーゼが、ProC1471の開裂可能部分(CM)を切断し得ることを示唆している。uPaを用いたプロテアーゼ活性化によって、ProC1471の活性が、組み換えIL-15に近いが、組み換えIL-15よりも低いレベルまで、部分的に回復した(図6)。ProC1471、ProC1471+uPA及びPeproTech IL-15のEC50値を、IL-15レポーターアッセイの結果から計算し、以下の表9に提供する。したがって、uPaプロテアーゼによるACCの活性化は、無処置ACCよりも約64倍高いIL-15活性となった。EC50(野生型対照レベル)に対する、uPaによって活性化されたときのProC1471のEC50(切断産物)の比率は、約6(9.046/1.48=6.11)であり、これは、プロテアーゼ活性化後のIL-15活性の良好な回復を示している。
Figure 2024537101000011
実施例8:さらなるIL-15サイトカイン構成体の設計
さらなる活性化可能サイトカイン構成体、ProC1874、ProC1875、ProC1876、ProC1877、ProC1878及びProC1879も、組み換え法によって調製した。これらのACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、マウスIgGカッパシグナル配列からのシグナル配列(配列番号309の残基1-20)、ヒトIL-15アミノ酸残基49-162(配列番号348)に相当する成熟サイトカインタンパク質、開裂可能部分(CM)、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)でトランケートされ、S228Pの変異を含有するヒトIgG4のFc(配列番号3)に相当する二量体化ドメインを含む。さらに、これらのACCは、サイトカインとCMとの間に、下記の表10に示すアミノ酸配列を有するリンカーを含有する、または含有しない。これらのさらなる活性化可能サイトカイン構成体について表10に記載し、これらの構成体の完全なアミノ酸配列を表14に提供する(配列番号351~356参照)。
Figure 2024537101000012
実施例9:さらなるIL-15含有ACCの特性評価
IL-15含有ACCである、ProC1471、ProC1876及びProC1879を、組み換えuPAによって、37℃で一晩処置した。uPaを用いた、開裂可能部分における予想される部位での開裂を、電気泳動によって確認した(図21A)。HEK293レポーターアッセイでは、無処置の及びプロテアーゼ処置したIL-15含有ACCの活性を特性評価する(図21B)。表11は、複数の実験(n>3)からの、IL-15含有ACCの平均EC50値を示す。uPaプロテアーゼによるACCの活性化は、無処置ACCよりも約49倍~104倍高いIL-15活性となった。
Figure 2024537101000013
実施例10:ヒトPBMC増殖へのIL-15含有ACCの活性
細胞増殖アッセイにおいて、ヒトPBMCを、組み換えIL-15またはIL-15-ACC(事前のプロテアーゼ活性化とともに、またはそれなしで)とともに、3日間インキュベートした。インキュベーション後に、PBMCを、固定可能生存率解析色素eFlur(商標)780、抗CD3-FITC(UCHTI)抗体、抗CD4-BV608(RPA-T4)抗体、抗CD8-BV480(RPA-T8)抗体、抗CD56-BV421(HCD56)抗体、及び抗Ki67-APC(Ki67)抗体で染色した。図22に示すように、CD3-、CD56+NK細胞、CD3+、CD8+T細胞及びCD3+、CD4+T細胞を含む各種の細胞集団を分析し、Ki67発現のパーセンテージを基準として、各種の細胞集団の増殖を決定した。プロテアーゼ処置したIL-15-ACCは、対応する無処置IL-15含有ACCよりも、より高い増殖活性を示す。表12は、PBMC増殖アッセイにおける、各種のIL-15含有ACCのEC50を示す。
Figure 2024537101000014
実施例11:ヒトPBMC STAT5リン酸化へのIL-15含有ACCの活性
IL-15がIL-15Rに結合すると、STAT5のリン酸化と、後続のNK細胞及びT細胞の増殖とが駆動される。STAT5リン酸化アッセイでは、最初に、ヒトPBMCを、抗CD3-FITC(UCHTI)抗体、抗CD4-BV608(RPA-T4)抗体、抗CD8-BV480(RPA-T8)抗体、抗CD56-BV421(HCD56)抗体によって、室温で30分間染色した。表面染色の後、細胞を、10%のFBSを含有するRPMI培地中で、37℃で20分間、各種のIL-15試験物質によって刺激した。直ちに細胞を、予め温めた固定液によって、37℃で10~12分間固定し、洗浄し、予め冷却した(-20℃)90%のメタノールとともに、4℃で30分間インキュベートした。固定及び透過化処理後、細胞を再び洗浄し、抗pSTAT5-Alexa647(pY687)によって染色した。CD3-、CD56+NK細胞、CD3+、CD8+T細胞及びCD3+、CD4+T細胞を含む各種の細胞集団を分析し、各種の細胞集団におけるSTAT5のリン酸化を、pSTAT5陽性細胞のパーセンテージとして決定した(図23)。各種の細胞集団への、IL15-ACCのSTAT5リン酸化のEC50を表13にまとめた。
Figure 2024537101000015
Figure 2024537101000016
Figure 2024537101000017
Figure 2024537101000018
Figure 2024537101000019
Figure 2024537101000020
Figure 2024537101000021
Figure 2024537101000022
Figure 2024537101000023
Figure 2024537101000024
Figure 2024537101000025
Figure 2024537101000026
Figure 2024537101000027
Figure 2024537101000028
Figure 2024537101000029
Figure 2024537101000030
Figure 2024537101000031
Figure 2024537101000032
Figure 2024537101000033
Figure 2024537101000034
Figure 2024537101000035
Figure 2024537101000036
Figure 2024537101000037
Figure 2024537101000038
Figure 2024537101000039
Figure 2024537101000040
Figure 2024537101000041
Figure 2024537101000042
Figure 2024537101000043
Figure 2024537101000044
Figure 2024537101000045
Figure 2024537101000046
Figure 2024537101000047
Figure 2024537101000048
上述のように、本明細書に記載される発明は、本明細書で議論されるさまざまなサイトカインタンパク質を含む活性化可能サイトカイン構成体を包含する。非限定例として、本発明のACCに用いられるCPは、配列番号111~140、143~146、151~160、及び347~348に列挙されるうちのいずれか、及びそれらの変異体であってよい。特に、単量体サイトカインは、本明細書に記載されるACCにおける使用に好適である。本明細書において提供される結果に基づいて、本発明のACCは、対応する野生型サイトカインと比較して、サイトカイン活性の低下を示すこととなり、関連したプロテアーゼ(複数可)によるACCの開裂に際し、切断産物は、対応する野生型サイトカインのサイトカイン活性に類似したサイトカイン活性を取り戻すことになると考えられる。
他の実施形態
本発明を上記の発明を実施するための形態に関連して説明してきたが、前述の説明は例示を意図しており、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。他の態様、利点及び修正は、以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (50)

  1. 第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のインターロイキンポリペプチドと、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のインターロイキンポリペプチドと、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
    (c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記インターロイキンポリペプチド、前記CM1及び前記DD1を含むポリペプチドであり、さらに、
    (i)前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、18個以下のアミノ酸を含む連結領域を含み、
    (ii)前記インターロイキンポリペプチドがIL-15であり、
    (d)さらに、
    (i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
    (ii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgGのFcドメインであり、
    (e)前記DD1及び前記DD2が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
    (f)前記ACCが、IL-2/IL-15反応性HEK293細胞において、SEAP(分泌型胚性アルカリフォスファターゼ)産生のレベルで測定されるように、IL-15活性のレベルが組み換えヒトIL-15と比較して低減していることを特徴とする、
    前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
  2. 前記インターロイキンポリペプチドが、配列番号347と少なくとも95%同一である配列を含む、請求項1に記載のACC。
  3. 前記CM1及び前記CM2がそれぞれ、8個以下のアミノ酸を含む、請求項1に記載のACC。
  4. 前記CM1及び前記CM2のそれぞれが、独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)によって開裂可能である、請求項1に記載のACC。
  5. 前記CM1及び前記CM2がそれぞれ、配列番号349と少なくとも85%同一である配列を含む、請求項1に記載のACC。
  6. 前記CM1及び前記CM2がそれぞれ、配列番号41、配列番号68、配列番号100及び配列番号349からなる群から選択される配列を含む、請求項1に記載のACC。
  7. 前記DD1及び前記DD2が、1対のヒトIgG4 Fcドメインである、請求項1に記載のACC。
  8. 前記DD1及び前記DD2が、EUナンバリングによって番号を付けたとき、システイン226のN末端側でトランケートされた、1対のヒトIgG1またはIgG4のFcドメインである、請求項1に記載のACC。
  9. 前記ヒトIgG4のFcドメインが、EUナンバリングによって番号を付けたとき、S228Pの変異を含む、請求項7に記載のACC。
  10. 前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3と少なくとも95%同一である配列を含む、請求項1に記載のACC。
  11. 前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3の配列を含む、請求項1に記載のACC。
  12. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、請求項1に記載のACC。
  13. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも3個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、請求項1に記載のACC。
  14. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも4個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、請求項1に記載のACC。
  15. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号350のアミノ酸21-359と少なくとも95%同一であるポリペプチド配列を含む、請求項1に記載のACC。
  16. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、配列番号350~356からなる群から選択されるポリペプチド配列を含む、請求項1に記載のACC。
  17. 第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のインターロイキンポリペプチドと、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のインターロイキンポリペプチドと、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
    (c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記インターロイキンポリペプチド、前記CM1及び前記DD1を含むポリペプチドであり、さらに、
    (i)前記インターロイキンポリペプチド及び前記CM1は互いに直接的に隣接し、
    (ii)前記CM1及び前記DD1は互いに直接的に隣接し、
    (iii)前記インターロイキンポリペプチドは配列番号347と少なくとも85%同一である配列を含み、
    (iv)前記CM1は配列番号349と少なくとも85%同一である配列を含み、
    (d)さらに、
    (i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
    (ii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgG1またはIgG4のFcドメインであり、
    (e)前記DD1及び前記DD2が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
    (f)前記ACCが、組み換えヒトIL-15の活性と比較して、IL-15活性のレベルが低減していることを特徴とする、
    前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
  18. 第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のインターロイキンポリペプチドと、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
    前記CM1が前記インターロイキンポリペプチドと前記DD1との間に置かれ、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のインターロイキンポリペプチドと、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
    前記CM2が前記第2のインターロイキンポリペプチドと前記DD2との間に置かれる、または
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のインターロイキンポリペプチドと、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のインターロイキンポリペプチドと、開裂可能部分(CM)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CMが前記第2のインターロイキンポリペプチドと前記DD2との間に置かれ、前記CMがプロテアーゼの基質として機能する、または
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のインターロイキンポリペプチドと、開裂可能部分(CM)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、前記CMが前記インターロイキンポリペプチドと前記DD1との間に置かれ、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のインターロイキンポリペプチドと、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
    前記CMがプロテアーゼの基質として機能する、または
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のインターロイキンポリペプチドと、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のインターロイキンポリペプチドと、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記第1のインターロイキンポリペプチド、前記第2のインターロイキンポリペプチド、または前記第1のインターロイキンポリペプチド及び前記第2のインターロイキンポリペプチドの両方が、プロテアーゼの基質として機能するアミノ酸配列を含有し、
    前記DD1及び前記DD2が互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
    前記ACCが、インターロイキン活性の対照レベルと比較して、インターロイキン活性のレベルが低減していることを特徴とする、
    前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
  19. 前記DD1及び前記DD2が1対のFcドメインである、請求項18に記載のACC。
  20. 前記1対のFcドメインが、1対のヒトFcドメインである、請求項19に記載のACC。
  21. 前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG1のFcドメイン、ヒトIgG2のFcドメイン、ヒトIgG3のFcドメインまたはヒトIgG4のFcドメインである、請求項20に記載のACC。
  22. 前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG4のFcドメインである、請求項21に記載のACC。
  23. 前記ヒトFcドメインが、配列番号3、配列番号315または配列番号316と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項22に記載のACC。
  24. 前記ヒトFcドメインが、配列番号3、配列番号315または配列番号316を含む、請求項22に記載のACC。
  25. 前記第1のインターロイキンポリペプチド及び/または前記第2のインターロイキンポリペプチドが、配列番号347と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項18に記載のACC。
  26. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、それぞれ、第1のインターロイキンポリペプチド-CM1-DD1、及び第2のインターロイキンポリペプチド-CM2-DD1の構造を有する、請求項18に記載のACC。
  27. 前記第1のインターロイキンポリペプチド及び/または前記第2のインターロイキンポリペプチドが、配列番号347の配列を含む、請求項18に記載のACC。
  28. IL-2/IL-15反応性HEK293細胞において、SEAP(分泌型胚性アルカリフォスファターゼ)産生のレベルで測定されるように、IL-15活性のレベルが、組み換えヒトIL-15と比較して、約100~約500倍低減していることを特徴とする、請求項1~27のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  29. IL-15活性のレベルが、組み換えヒトIL-15と比較して、少なくとも200倍低減していることを特徴とする、請求項28に記載のACC。
  30. IL-15活性のレベルが、組み換えヒトIL-15と比較して、約250倍低減していることを特徴とする、請求項28に記載のACC。
  31. uPAプロテアーゼによる前記ACCの開裂後に、IL-2/IL15反応性HEK293細胞において測定されるように、野生型組み換えIL-15のEC50の約1~約10倍であるEC50を有することを特徴とする、請求項1~27のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  32. uPAプロテアーゼによる前記ACCの開裂後に、IL-2/IL15反応性HEK293細胞において測定されるように、野生型組み換えIL-15のEC50の約3~約7倍であるEC50を有することを特徴とする、請求項1~27のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  33. 請求項1~32のいずれか1項に記載のACCの前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  34. 前記ポリペプチドが、請求項1~33のいずれか1項に記載のDD1をさらに含む、請求項33に記載のポリヌクレオチド。
  35. 請求項33または34に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
  36. 発現ベクターである、請求項35に記載のベクター。
  37. 請求項33もしくは34のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、または請求項35もしくは36に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  38. 請求項1~32のいずれか1項または組み合わせに記載の、前記第1のモノマー構成体の前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドと、前記第2のモノマー構成体の前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする1対の核酸。
  39. 請求項38に記載の1対の核酸を含む、宿主細胞。
  40. 哺乳動物細胞である、請求項37または39に記載の宿主細胞。
  41. ACCを作製する方法であって、
    請求項37、39または40のいずれかに記載の細胞を、液体培地中で、前記ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、
    前記細胞または前記液体培地から前記ACCを回収することと、
    を含む、前記方法。
  42. 前記細胞または前記液体培地から回収した前記ACCを単離することをさらに含む、請求項41に記載の方法。
  43. 単離した前記ACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
  44. 請求項41または42に記載の方法によって作製されるACC。
  45. 請求項1~32のいずれか1項または請求項44に記載のACCを含む、組成物。
  46. 薬学的組成物である、請求項45に記載の組成物。
  47. 請求項45または46に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
  48. 治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、請求項1~32のいずれか1項もしくは組み合わせに記載のACC、または請求項45もしくは46に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
  49. 前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、請求項48に記載の方法。
  50. 前記がんが、白血病、リンパ腫または固形腫瘍である、請求項49に記載の方法。

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