この出願の実施形態は、通信処理方法を提供する。当該方法によれば、端末デバイスは、チャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信して、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善する。
この出願の実施形態の第1の態様は、通信処理方法を提供する。当該方法は以下を含む。
端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。Mは1以上の整数である。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。
上記の技術的解決策では、M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、各アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。少なくとも1つのアンテナ素子セットグループ内の各アンテナ素子セットが1つの要素に対応することが分かる。各要素は、各要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。これは、端末デバイスがチャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信するのを助け、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善する。
可能な実現方式では、当該方法は以下を更に含む。
端末デバイスは、ネットワークデバイスから指示情報を受信する。指示情報は、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す。
端末デバイスがネットワークデバイスから指示情報を受信し、指示情報が第1の重みベクトルを示すことが分かる。言い換えると、ネットワークデバイスは、端末デバイスがアナログビームを決定するプロセスに参加する。これは、端末デバイスがチャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信するのを助ける。
他の可能な実現方式では、M個のアンテナ素子セットグループは、第1のアンテナ素子セットグループを含み、第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。当該方法は以下を更に含む。端末デバイスは、N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号をネットワークデバイスに送信する。N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なり、N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルに基づく。第2の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、少なくとも2つの要素のそれぞれは、第1のアンテナ素子セットに含まれる1つのアンテナ素子セットに対応し、少なくとも2つの要素のそれぞれは、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は異なるアンテナ素子セットに対応する。
端末デバイスは、上記の実現方式に従ってサウンディング参照信号を送信し、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得し得るようにする。ネットワークデバイスは、取得されたチャネル情報に基づいて、端末デバイスのアナログビームが満たすべき条件を決定し、第1のアンテナ素子セットグループの第1の重みベクトルを端末デバイスに指示してもよい。言い換えると、ネットワークデバイスは、端末デバイスがアナログビームを決定するプロセスに参加する。端末デバイスは、第1の重みベクトルに基づいて、チャネル特性により良く一致するアナログビームを決定し、アナログビームを通じて信号を送信して、ネットワークデバイスにより受信される信号のエネルギーを高め、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善してもよい。
他の可能な実現方式では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。
この可能な実現方式では、N個のリソースは時間領域において連続し、それにより、N個のリソース内の1番目のリソースの開始時間領域位置とN番目のリソースの終了時間領域位置との間の間隔におけるチャネル時間変動が無視され得るようにする。
他の可能な実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
この可能な実現方式では、端末デバイスは、N個のリソースを使用することによりサウンディング参照信号を送信し、それにより、ネットワークデバイスがサウンディング参照信号を使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれる各アンテナ素子セットと受信アンテナ又は受信チャネルとの間のチャネルに関する情報を取得し得るようにする。
他の可能な実現方式では、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは、互いに直交する。
代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは、互いに直交する。
上記の実現方式では、N個のリソース上のサウンディング参照信号は、第1の行列の行ベクトル又は第2の行列の列ベクトルを使用することにより直交性を満たし、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するようにする。
他の可能な実現方式では、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。
上記の実現方式では、N個のリソース上のサウンディング参照信号は、直交コードを使用することにより直交性を満たし、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するようにする。
他の可能な実現方式では、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
上記の実現方式では、N個のリソース上のサウンディング参照信号は、直交コードを使用することにより直交性を満たし、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するようにする。
他の可能な実現方式では、直交コードは、以下のもの、すなわち、直交カバーコード(orthogonal cover code, OCC)コード、離散フーリエ変換(discrete Fourier transformation, DFT)コード又は時間領域符号分割多重(time domain code division multiplexing, TD-CDM)コードのうちいずれか1つを含む。
上記の実現方式は、直交コードの複数の可能な実現方式を示しており、それにより、N個のリソース上のサウンディング参照信号が直交コードを使用することにより直交性を満たすようにする。上記の実現方式では、DFTコードは、異なるアンテナ素子セットに対する重みをより柔軟に構成するために使用されてもよい。例えば、異なるアンテナ素子セットに対応する位相シフト値は、0又は±πに限定されず、アンテナ素子の位相を調整する柔軟性を改善する。
他の可能な実現方式では、第2の重みベクトルは列ベクトルである。
N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]T及び[1 -1]Tである。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]T、[1 1 -1 -1]T、[1 -1 1 -1]T及び[1 -1 -1 1]Tである。
上記の実現方式では、Nが2であり、第2の重みベクトルが列ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供され、Nが4であり、第2の重みベクトルが列ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供される。これは、解決策を実施するための可能な実現方式を提供し、解決策の実現可能性を改善する。
他の可能な実現方式では、第2の重みベクトルは行ベクトルである。
N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]である。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。
上記の実現方式では、Nが2であり、第2の重みベクトルが行ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供され、Nが4であり、第2の重みベクトルが行ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供される。これは、解決策を実施するための可能な実現方式を提供し、解決策の実現可能性を改善する。
他の可能な実現方式では、N個のリソース内の異なるリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。
この可能な実現方式では、N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は異なり、サウンディング参照信号のランダム性を高める。異なる系列は、異なるチャネル条件において異なる性能を有する。したがって、端末デバイスがN個のリソース上でサウンディング参照信号の異なる系列を送信するとき、他の信号への干渉がランダム化されてもよく、異なるチャネル条件において平均チャネル推定性能が達成され、異なるチャネル条件におけるチャネル推定性能のロバスト性又は安定性を改善する。
他の可能な実現方式では、端末デバイスがネットワークデバイスから指示情報を受信することは以下を含む。
端末デバイスは、ネットワークデバイスからダウンリンク制御情報(downlink control information, DCI)を受信し、DCIは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルの指示情報を搬送する。
この可能な実現方式では、端末デバイスは、ネットワークデバイスからDCIを受信することにより、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定してもよい。
他の可能な実現方式では、DCIは、アナログ伝送プリコーディング行列指示(analog transmit precoding matrix indication, A-TPMI)を含み、A-TPMIは、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
この可能な実現方式では、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルは、A-TPMIを使用することにより示されてもよい。このように、DCIのビット指示オーバーヘッドが低減されてもよく、消費されるビットリソースが低減されてもよい。
他の可能な実現方式では、端末デバイスがネットワークデバイスから指示情報を受信することは以下を含む。
端末デバイスは、ネットワークデバイスから無線リソース制御(radio resource control, RRC)シグナリング又は媒体アクセス制御制御要素(media access control control element, MAC CE)を受信する。RRCシグナリング又はMAC CEは指示情報を含む。
この可能な実現方式では、指示情報の他の2つのタイプのキャリアが提供されて、解決策を実現するための基礎を提供し、解決策の多様性を改善する。
他の可能な実現方式では、当該方法は以下を更に含む。端末デバイスは、能力情報をネットワークデバイスに送信する。
能力情報は、以下のもの、すなわち、端末デバイスがアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び端末デバイスのアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
この可能な実現方式では、端末デバイスは、能力情報をネットワークデバイスに報告してもよく、それにより、ネットワークデバイスが端末デバイスのために適切な第1の重みベクトルを構成するようにし、解決策の実現方式を確保する。
他の可能な実現方式では、指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。端末デバイスが指示情報に基づいて第1の重みベクトルを決定することは以下を含む。端末デバイスは、第1の重みベクトルのインデックス情報に基づいて第1の重みベクトルを決定する。
代替として、
指示情報は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報を示す。端末デバイスが指示情報に基づいて第1の重みベクトルを決定することは以下を含む。端末デバイスは、第1の重みベクトル内の要素の位相情報に基づいて第1の重みベクトルを決定する。
代替として、
指示情報は、振幅位相重み付け値を示す。振幅位相重み付け値は複数の要素を含み、振幅位相重み付け値内の各要素は1つの第4の重みベクトルに対応する。端末デバイスが指示情報に基づいて第1の重みベクトルを決定することは以下を含む。端末デバイスは、振幅位相重み付け値及び複数の第4の重みベクトルに基づいて複数の第3の重みベクトルを決定する。端末デバイスは、複数の第3の重みベクトルに基づいて第1の重みベクトルを決定する。
この可能な実現方式では、指示情報が第1の重みベクトルを示す複数の可能な実現方式と、端末デバイスが第1の重みベクトルを決定する対応する具体的なプロセスとが提供され、解決策の多様性を改善する。さらに、ネットワークデバイスの指示オーバーヘッドは、上記の指示方式で低減されてもよい。
他の可能な実現方式では、当該方法は以下を更に含む。
端末デバイスは、ネットワークデバイスから構成情報を受信し、構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルとを含む。
この可能な実現方式では、端末デバイスは、ネットワークデバイスから構成情報を受信して、N個の第2の重みベクトル及びN個のリソースの関連情報を決定してもよく、それにより、端末デバイスがN個のリソース上でサウンディング参照信号を送信するようにする。
他の可能な実現方式では、端末デバイスが、第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信することは以下を含む。
端末デバイスは、伝送構成インジケータ(transmission configuration indicator, TCI)状態と、TCI状態に関連付けられた同期信号及び物理ブロードキャストチャネルブロック(synchronization signal and physical broadcast channel block, SSB)インデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定する。代替として、端末デバイスは、TCI状態と、TCI状態に関連付けられた非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal, CSI-RS)リソースインデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定する。端末デバイスは、第1の重みベクトル及び第1の位相シフト値に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子の位相シフト値を別々に調整する。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子を通じて信号を送信する。
上記の実現方式は、端末デバイスが第1の重みベクトルに基づいて信号を送信する具体的なプロセスを示す。端末デバイスは、まず、アンテナ素子の第1の位相シフト値を決定し、次いで、第1の重みベクトルを参照してアンテナ素子の第2の位相シフト値を決定してもよい。端末デバイスは、第1の位相シフト値及び第2の位相シフト値に基づいてアンテナ素子の位相シフト値を調整し、次いで、アンテナ素子で信号を送信する。したがって、端末デバイスは、チャネル変動特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信し、通信伝送性能を改善する。
この出願の実施形態の第2の態様は、通信処理方法を提供する。当該方法は以下を含む。
ネットワークデバイスは、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、各アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。Mは1以上の整数である。ネットワークデバイスは、指示情報を端末デバイスに送信する。指示情報は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す。M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルは、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信するために端末デバイスにより使用される。
上記の技術的解決策では、ネットワークデバイスは、第1の重みベクトルを端末デバイスに指示してもよい。言い換えると、ネットワークデバイスは、端末デバイスがアナログビームを決定するプロセスに参加する。M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、各アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。少なくとも1つのアンテナ素子セットグループに含まれる各アンテナ素子セットについて、ネットワークデバイスは、第1の重みベクトルを使用することにより、1つの対応する要素を示す。要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。これは、端末デバイスがチャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信するのを助け、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善する。
可能な実現方式では、M個のアンテナ素子セットグループは、第1のアンテナ素子セットグループを含み、第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。ネットワークデバイスが端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定することは以下を含む。
ネットワークデバイスは、N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を受信する。N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なる。N個のリソース上で受信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルに基づく。第2の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。少なくとも2つの要素のそれぞれは、第1のアンテナ素子セットに含まれる1つのアンテナ素子セットに対応し、少なくとも2つの要素のそれぞれは、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は異なるアンテナ素子セットに対応する。ネットワークデバイスは、N個のリソース上のサウンディング参照信号に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定する。
上記の実現方式では、ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を使用することにより、より高い次元のチャネル情報を取得してもよい。ネットワークデバイスは、取得されたチャネル情報に基づいて、端末デバイスのアナログビームが満たすべき条件を決定し、第1のアンテナ素子セットグループの第1の重みベクトルを端末デバイスに指示してもよい。言い換えると、ネットワークデバイスは、端末デバイスがアナログビームを決定するプロセスに参加する。端末デバイスは、第1の重みベクトルに基づいて、チャネル特性により良く一致するアナログビームを決定し、アナログビームを通じて信号を送信して、ネットワークデバイスにより受信される信号のエネルギーを高め、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善してもよい。
他の可能な実現方式では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。
この可能な実現方式では、N個のリソースは時間領域において連続し、それにより、N個のリソース内の1番目のリソースの開始時間領域位置とN番目のリソースの終了時間領域位置との間の間隔におけるチャネル時間変動が無視され得るようにする。
他の可能な実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
この可能な実現方式では、端末デバイスは、N個のリソースを使用することによりサウンディング参照信号を送信し、それにより、ネットワークデバイスがサウンディング参照信号を使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれる各アンテナ素子セットと受信アンテナ又は受信チャネルとの間のチャネルに関する情報を取得し得るようにする。
他の可能な実現方式では、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは、互いに直交する。
代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは、互いに直交する。
上記の実現方式では、N個のリソース上のサウンディング参照信号は、第1の行列の行ベクトル又は第2の行列の列ベクトルを使用することにより直交性を満たし、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するようにする。
他の可能な実現方式では、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。
上記の実現方式では、N個のリソース上のサウンディング参照信号は、直交コードを使用することにより直交性を満たし、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するようにする。
他の可能な実現方式では、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
上記の実現方式では、N個のリソース上のサウンディング参照信号は、直交コードを使用することにより直交性を満たし、それにより、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するようにする。
他の可能な実現方式では、直交コードは、以下のもの、すなわち、直交カバーコード(orthogonal cover code, OCC)コード、離散フーリエ変換(discrete Fourier transformation, DFT)コード又は時間領域符号分割多重(time domain code division multiplexing, TD-CDM)コードのうちいずれか1つを含む。
上記の実現方式は、直交コードの複数の可能な実現方式を示しており、それにより、N個のリソース上のサウンディング参照信号が直交コードを使用することにより直交性を満たすようにする。上記の実現方式では、DFTコードは、異なるアンテナ素子セットに対する重みをより柔軟に構成するために使用されてもよい。例えば、異なるアンテナ素子セットに対応する位相シフト値は、0又は±πに限定されず、アンテナ素子の位相を調整する柔軟性を改善する。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]T及び[1 -1]Tである。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]T、[1 1 -1 -1]T、[1 -1 1 -1]T及び[1 -1 -1 1]Tである。
上記の実現方式では、Nが2であり、第2の重みベクトルが列ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供され、Nが4であり、第2の重みベクトルが列ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供される。これは、解決策を実施するための可能な実現方式を提供し、解決策の実現可能性を改善する。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]である。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。
上記の実現方式では、Nが2であり、第2の重みベクトルが行ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供され、Nが4であり、第2の重みベクトルが行ベクトルであり、第2の重みベクトルがOCCコードである例が提供される。これは、解決策を実施するための可能な実現方式を提供し、解決策の実現可能性を改善する。
他の可能な実現方式では、N個のリソース内の異なるリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。
この可能な実現方式では、N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は異なり、サウンディング参照信号のランダム性を高める。異なる系列は、異なるチャネル条件において異なる性能を有する。したがって、端末デバイスがN個のリソース上でサウンディング参照信号の異なる系列を送信するとき、他の信号への干渉がランダム化されてもよく、異なるチャネル条件において平均チャネル推定性能が達成され、異なるチャネル条件におけるチャネル推定性能のロバスト性又は安定性を改善する。
他の可能な実現方式では、ネットワークデバイスが指示情報を端末デバイスに送信することは以下を含む。
ネットワークデバイスは、DCIを端末デバイスに送信し、DCIは、第1の重みベクトルを示す。
この可能な実現方式では、ネットワークデバイスは、DCIを使用することにより、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを端末デバイスに指示してもよい。
他の可能な実現方式では、DCIは、A-TPMIを含み、A-TPMIは、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
この可能な実現方式では、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルは、A-TPMIを使用することにより示されてもよい。このように、DCIのビット指示オーバーヘッドが低減されてもよく、消費されるビットリソースが低減されてもよい。
他の可能な実現方式では、ネットワークデバイスが指示情報を端末デバイスに送信することは以下を含む。
ネットワークデバイスは、RRCシグナリング又はMAC CEを端末デバイスに送信し、RRCシグナリング又はMAC CEは指示情報を含む。
この可能な実現方式では、指示情報の他の2つのタイプのキャリアが提供されて、解決策を実現するための基礎を提供し、解決策の多様性を改善する。
他の可能な実現方式では、当該方法は以下を更に含む。ネットワークデバイスは、端末デバイスから能力情報を受信する。
能力情報は、以下のもの、すなわち、端末デバイスがアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び端末デバイスのアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
この可能な実現方式では、端末デバイスは、能力情報をネットワークデバイスに報告してもよく、それにより、ネットワークデバイスが端末デバイスのために適切な第1の重みベクトルを構成するようにし、解決策の実現方式を確保する。
他の可能な実現方式では、指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。
代替として、指示情報は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報を示す。
代替として、指示情報は、振幅位相重み付け値を示す。振幅位相重み付け値は複数の要素を含み、振幅位相重み付け値内の各要素は1つの第4の重みベクトルに対応する。
この可能な実現方式では、指示情報が第1の重みベクトルを示す複数の可能な実現方式が提供され、解決策の多様性を改善する。さらに、ネットワークデバイスの指示オーバーヘッドは、上記の指示方式で低減されてもよい。
他の可能な実現方式では、当該方法は以下を更に含む。
ネットワークデバイスは、構成情報を端末デバイスに送信し、構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルとを含む。
この可能な実現方式では、ネットワークデバイスは、構成情報を端末デバイスに送信し、それにより、端末デバイスがN個の第2の重みベクトル及びN個のリソースの関連情報を決定し得るようにし、それにより、端末デバイスがN個のリソース上でサウンディング参照信号を送信するようにする。
この出願の実施形態の第3の態様は、通信処理装置を提供する。通信処理装置は、
M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定するように構成された処理モジュールであり、M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用され、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応し、Mは1以上の整数である、処理モジュールと、
M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信するように構成されたトランシーバモジュールと
を含む。
可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
ネットワークデバイスから指示情報を受信するように更に構成され、指示情報は、通信処理装置のM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す。
可能な実現方式では、M個のアンテナ素子セットグループは、第1のアンテナ素子セットグループを含み、第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。
トランシーバモジュールは、
N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号をネットワークデバイスに送信するように更に構成され、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なり、N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルに基づき、第2の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、少なくとも2つの要素のそれぞれは、第1のアンテナ素子セットに含まれる1つのアンテナ素子セットに対応し、少なくとも2つの要素のそれぞれは、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用され、異なる要素は異なるアンテナ素子セットに対応する。
他の可能な実現方式では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。
他の可能な実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
他の可能な実現方式では、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは、互いに直交する。
代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは、互いに直交する。
他の可能な実現方式では、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、直交コードは、以下のもの、すなわち、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのうちいずれか1つを含む。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]T及び[1 -1]Tである。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]T、[1 1 -1 -1]T、[1 -1 1 -1]T及び[1 -1 -1 1]Tである。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]である。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。
他の可能な実現方式では、N個のリソース内の異なるリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
ネットワークデバイスからDCIを受信するように具体的に構成され、DCIは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルの指示情報を搬送する。
他の可能な実現方式では、DCIは、A-TPMIを含み、A-TPMIは、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
ネットワークデバイスからRRCシグナリング又はMAC CEを受信するように具体的に構成され、RRCシグナリング又はMAC CEは指示情報を含む。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
能力情報をネットワークデバイスに送信するように更に構成され、能力情報は、以下のもの、すなわち、通信処理装置がアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、通信処理装置によりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び通信処理装置のアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
他の可能な実現方式では、指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。
処理モジュールは、第1の重みベクトルのインデックス情報に基づいて第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
代替として、
指示情報は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報を示す。
処理モジュールは、第1の重みベクトル内の要素の位相情報に基づいて第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
代替として、
指示情報は、複数の振幅位相重み付け値を示す。振幅位相重み付け値は複数の要素を含み、振幅位相重み付け値内の各要素は1つの第4の重みベクトルに対応する。
処理モジュールは、
振幅位相重み付け値及び複数の第4の重みベクトルに基づいて複数の第3の重みベクトルを決定し、
複数の第3の重みベクトルに基づいて第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
ネットワークデバイスから構成情報を受信するように更に構成され、構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルとを含む。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
TCI状態と、TCI状態に関連付けられたSSBインデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定するか、或いは、TCI状態と、TCI状態に関連付けられたCSI-RSリソースインデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定し、
第1の重みベクトル及び第1の位相シフト値に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子の位相シフト値を別々に調整し、
M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子を通じて信号を送信するように具体的に構成される。
この出願の実施形態の第4の態様は、通信処理装置を提供する。通信処理装置は、
端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定するように構成された処理モジュールであり、M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用され、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応し、Mは1以上の整数である、処理モジュールと、
指示情報を端末デバイスに送信するように構成されたトランシーバモジュールであり、指示情報は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示し、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルは、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信するために端末デバイスにより使用される、トランシーバモジュールと
を含む。
可能な実現方式では、M個のアンテナ素子セットグループは、第1のアンテナ素子セットグループを含み、第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。
トランシーバモジュールは、
N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を受信するように更に構成され、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なり、N個のリソース上で受信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルに基づき、第2の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、少なくとも2つの要素のそれぞれは、第1のアンテナ素子セットに含まれる1つのアンテナ素子セットに対応し、少なくとも2つの要素のそれぞれは、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用され、異なる要素は異なるアンテナ素子セットに対応する。
処理モジュールは、
N個のリソース上のサウンディング参照信号に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
他の可能な実現方式では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。
他の可能な実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
他の可能な実現方式では、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは、互いに直交する。
代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは、互いに直交する。
他の可能な実現方式では、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、直交コードは、以下のもの、すなわち、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのうちいずれか1つを含む。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]T及び[1 -1]Tである。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]T、[1 1 -1 -1]T、[1 -1 1 -1]T及び[1 -1 -1 1]Tである。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]である。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。
他の可能な実現方式では、N個のリソース内の異なるリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
DCIを端末デバイスに送信するように具体的に構成され、DCIは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す指示情報を搬送する。
他の可能な実現方式では、DCIは、A-TPMIを含み、A-TPMIは、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
RRCシグナリング又はMAC CEを端末デバイスに送信するように具体的に構成され、RRCシグナリング又はMAC CEは指示情報を含む。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
端末デバイスから能力情報を受信するように更に構成される。
能力情報は、以下のもの、すなわち、端末デバイスがアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び端末デバイスのアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
他の可能な実現方式では、指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。
代替として、指示情報は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報を示す。
代替として、指示情報は、振幅位相重み付け値を示す。振幅位相重み付け値は複数の要素を含み、振幅位相重み付け値内の各要素は1つの第4の重みベクトルに対応する。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュールは、
構成情報を端末デバイスに送信するように更に構成され、構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルとを含む。
この出願の実施形態の第5の態様は、通信処理装置を提供する。通信処理装置は、プロセッサと、メモリとを含む。メモリはコンピュータプログラムを記憶し、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行し、プロセッサが第1の態様のいずれかの実現方式を実現することを可能にするように構成される。
任意選択で、通信処理装置は、トランシーバを更に含み、プロセッサは、信号を受信及び送信するようにトランシーバを制御するように更に構成される。
この出願の実施形態の第6の態様は、通信処理装置を提供する。通信処理装置は、プロセッサと、メモリとを含む。メモリはコンピュータプログラムを記憶し、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行し、プロセッサが第2の態様のいずれかの実現方式を実現することを可能にするように構成される。
任意選択で、通信処理装置は、トランシーバを更に含み、プロセッサは、信号を受信及び送信するようにトランシーバを制御するように更に構成される。
この出願の実施形態の第7の態様は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、第1の態様又は第2の態様の実現方式のうちいずれか1つを実行することが可能になる。
この出願の実施形態の第8の態様は、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、第1の態様又は第2の態様の実現方式のうちいずれか1つを実行することが可能になる。
この出願の実施形態の第9の態様は、プロセッサを含むチップ装置を提供する。チップ装置は、メモリに接続され、メモリに記憶されたプログラムを呼び出して、プロセッサが第1の態様又は第2の態様の実現方式のいずれか1つを実行することを可能にするように構成される。
この出願の実施形態が以下の利点を有することが、上記の技術的解決策から分かる。
上記の技術的解決策から、端末デバイスが、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定することが分かる。M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。Mは1以上の整数である。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含むことが分かる。各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループに含まれる各アンテナ素子セットは、対応する要素を有する。各要素は、各要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。これは、端末デバイスがチャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信するのを助け、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善する。
この出願の実施形態は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて信号を送信するために端末デバイスにより使用される通信処理方法及び通信処理装置を提供する。これは、端末デバイスがチャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信するのを助け、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善する。
この出願の技術的解決策が適用可能な通信システムは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)システム、第5世代(the fifth-generation, 5G)移動通信システム、5Gネットワーク以降の移動通信システム(例えば、6G移動通信システム)、デバイス対デバイス(device to device, D2D)通信システム、ビークルのインターネット(vehicle to everything, V2X)通信システム、複数の通信システムを統合するシステム、新無線(new radio, NR)システム又は非地上通信ネットワーク(non-terrestrial network, NTN)システムを含むが、これらに限定されない。
この出願が適用可能な通信システムは、ネットワークデバイスと、端末デバイスとを含み、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間に通信接続が確立される。
端末デバイスは、ネットワークデバイスからスケジューリング及び指示情報を受信できるワイヤレス端末デバイスでもよい。ワイヤレス端末デバイスは、ユーザに音声及び/又はデータ接続を提供するデバイス、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、又はワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスでもよい。
ユーザ機器(user equipment, UE)、移動局(mobile station, MS)、移動端末(mobile terminal, MT)等とも呼ばれる端末デバイスは、(ユーザに音声/データ接続を提供する)ワイヤレス通信機能を含むデバイス、例えば、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、車載デバイス等である。現在、端末デバイスのいくつかの例は、移動電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネットデバイス(mobile Internet device, MID)、ウェアラブルデバイス、仮想現実(virtual reality, VR)デバイス、拡張現実(augmented reality, AR)デバイス、産業制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療手術(remote medical surgery)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、交通安全(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末等である。
ネットワークデバイスは、ワイヤレスネットワーク内のデバイスでもよい。例えば、ネットワークデバイスは、端末デバイスをワイヤレスネットワークに接続する無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)ノードでもよく、アクセスネットワークデバイスとも呼ばれてもよい。
アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスにワイヤレス通信機能を提供するために無線アクセスネットワークに配置された装置でもよい。アクセスネットワークデバイスは基地局であり、基地局は、様々な形式のマクロ基地局、マイクロ基地局(スモールセルとも呼ばれる)、中継局、アクセスポイント(access point, AP)、ウェアラブルデバイス、車載デバイス等である。基地局はまた、送受信ポイント(Transmission and Reception Point, TRP)、伝送測定機能(transmission measurement function, TMF)等でもよい。例えば、この出願の実施形態における基地局は、新無線(new radio, NR)における基地局でもよい。5G NRにおける基地局はまた、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システムにおける送受信ポイント(transmission reception point, TRP)、伝送ポイント(transmission point, TP)、次世代ノードB(next generation NodeB, ngNB)又は進化型ノードB(evolutional NodeB、eNB又はeNodeB)とも呼ばれてもよい。
以下に、この出願の技術的解決策が適用可能ないくつかの可能なシナリオについて説明する。
図1は、この出願の実施形態による通信システムの概略図である。図1を参照すると、通信システムは、少なくとも1つのネットワークデバイスと、少なくとも1つの端末デバイスとを含む。図1に示すように、この出願が適用可能なシナリオは、タイミングに対する高い要件又は伝送レートに対する高い要件を有するシナリオ、例えば、マルチステーション伝送、バックホール、ワイヤレス対x(wireless to the x, WTTx)、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband, eMBB)、D2D等を含むが、これらに限定されない。マルチステーション伝送は、同じ端末デバイスが信号を複数の伝送ポイント(伝送ポイントは、図1に示すネットワークデバイスでもよい)に同時に伝送することを含む。
この出願が適用可能な通信システムは、サイクリックプレフィックス-直交周波数分割多重(cyclic prefix-orthogonal frequency division multiplexing, CP-OFDM)又は離散フーリエ変換-拡散-直交周波数分割多重(DFT-spread-OFDM, DFT-s-OFDM)に基づくシステムに限定されない点に留意すべきである。
以下に、具体的な実施形態を参照して、この出願の技術的解決策について説明する。
図2は、この出願の実施形態による通信処理方法の実施形態の概略図である。図2を参照する。通信処理方法は、以下のステップを含む。
201:端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。
M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。Mは1以上の整数である。
いくつかの実現方式では、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループは、端末デバイスのアンテナポート又はデジタルチャネルに基づく分割を通じて取得されてもよい。1つのアンテナポート又は1つのデジタルチャネルに対応するか或いはマッピングされるアンテナ素子は、同じアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子と考えられてもよい。任意選択で、1つのアンテナ素子セットグループは1つのアンテナポートに対応するか、或いは、1つの伝送チャネルは1つのアンテナ素子セットグループに対応する。任意選択で、1つのアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルはまた、1つのアンテナポートに対応する第1の重みベクトルと呼ばれてもよい。一例では、既存の通信プロトコルの定義に基づいて、アンテナポートで伝送される信号又はデジタルチャネルで伝送される信号は、同じプリコーディングコードブックを使用する信号として定義されてもよく、或いは、プリコーディングされた信号が位置するデジタルチャネル又は伝送リンクとして定義されてもよい。
例えば、図3Aに示すように、端末デバイスは、データビットストリームを符号化して第1の信号を取得し、次いで、第1の信号に対して変調及びリソースマッピングを実行して第2の信号を取得する。次いで、端末デバイスは、第2の信号に対してプリコーディング処理、逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transformation, IFFT)処理及びサイクリックプレフィックス(cyclic prefix, CP)処理を実行して、第3の信号を取得する。端末デバイスは、各アンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを使用することにより第3の信号を送信する。端末デバイスのアンテナポートは、アンテナポート1及びアンテナポート2を含む。アンテナポート1及びアンテナポート2の信号は、図3Aに示すプリコーディング前の信号又はプリコーディング後の信号でもよい。アンテナポート1に接続されたアンテナ素子1~4は、アンテナ素子セットグループ1に属する。アンテナポート2に接続されたアンテナ素子5~8は、アンテナ素子セットグループ2に属する。
図3Aに示す例は、端末デバイスが2つのアンテナポートを含む場合を単に示す点に留意すべきである。実際の適用の中で、端末デバイスは、少なくとも1つのアンテナポートを含む。これは、この出願では具体的に限定されない。
M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。1つのアンテナ素子セットは、仮想ポートとして表されてもよい。したがって、この出願におけるアンテナ素子セットはまた、仮想ポートと置き換えられてもよい。
例えば、図3Aに示すように、アンテナ素子セットグループ1は、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2を含む。アンテナ素子セット1は、アンテナ素子1及びアンテナ素子2を含む。アンテナ素子セット2は、アンテナ素子3及びアンテナ素子4を含む。アンテナ素子セットグループ1に対応する第1の重みベクトルは、2つの要素、すなわち、要素1及び要素2を含むことが分かる。要素1は、アンテナ素子セット1に対応する。言い換えると、要素1は、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。具体的には、端末デバイスは、要素1を使用することにより、アンテナ素子1に接続された位相シフタ1の位相シフト値と、アンテナ素子セット2に接続された位相シフタ2の位相シフト値とを調整して、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子の位相を調整してもよい。要素2は、アンテナ素子セット2に対応する。言い換えると、要素2は、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。具体的には、端末デバイスは、要素2を使用することにより、アンテナ素子3に接続された位相シフタ3の位相シフト値と、アンテナ素子4に接続された位相シフタ4の位相シフト値とを調整してもよい。
図3Aは、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループのそれぞれが少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む例を示す。実際の適用の中で、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。これは、この出願では具体的に限定されない。図3Aにおける例は、この出願に対する限定を形成しない。
図3Aは、各アンテナ素子セットグループが2つのアンテナ素子セットを含み、各アンテナ素子セットが2つのアンテナ素子を含む例を示す。実際の適用の中で、各アンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、各アンテナ素子セットは、少なくとも1つのアンテナ素子を含む。これは、この出願では具体的に限定されない。図3Aにおける例は、この出願に対する限定を形成しない。
図3Aにおける例では、各アンテナ素子は、独立して位相シフタに接続される。実際の適用の中で、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相が位相シフタを使用することにより制御できるならば、同じアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子は、同じ位相シフタに接続されてもよい。これは、この出願では具体的に限定されない。図3Aにおける例は、この出願に対する限定を形成しない。
いくつかの実現方式では、異なるアンテナ素子セットは同じアンテナ素子を含むか、或いは、異なるアンテナ素子セットは部分的に或いは全て異なるアンテナ素子を含む。
例えば、図3Aに示すように、アンテナ素子セット1は、アンテナ素子1及びアンテナ素子2を含む。アンテナ素子セット2は、アンテナ素子3及びアンテナ素子4を含む。したがって、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子は全て異なることが分かる。
例えば、図3Bに示すように、アンテナ素子セットグループ1は、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2を含む。アンテナ素子セットグループ2は、アンテナ素子セット3及びアンテナ素子セット4を含む。アンテナ素子セット1は、アンテナ素子1及びアンテナ素子2を含む。アンテナ素子セット2は、アンテナ素子3及びアンテナ素子4を含む。アンテナ素子セット3は、アンテナ素子4及びアンテナ素子5を含む。アンテナ素子セット4は、アンテナ素子6及びアンテナ素子7を含む。アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット3は、いくつかの同じアンテナ素子を含むことが分かる。
ステップ201において、任意選択で、第1の重みベクトルに含まれる各要素は、振幅が1である複素数である。各要素は、対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整又は決定するために使用され、アンテナ素子セット内のアンテナ素子の位相シフタの位相シフト値を調整することにより具体的に実現されてもよい。
いくつかの実現方式では、第1の重みベクトルは、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのような直交コードでもよい。これは、この出願では具体的に限定されない。OCCコードは、OCCコードブックからのものでもよく、DFTコードは、DFTコードブックからのものでもよく、TC-CDMコードは、TD-CDMコードブックからのものでもよく、或いは、指定されるか或いは予め定義されたコードブックセット内のコードブックからのものでもよい。
第1の重みベクトルの形式の更なる説明については、以下の図5に示す実施形態の関連する説明を参照する。
いくつかの実現方式では、異なるアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルは同じでもよく或いは異なってもよい。
例えば、図3Aに示すように、アンテナ素子セットグループ1は、2つのアンテナ素子セットを含み、アンテナ素子セットグループ2は、2つのアンテナ素子セットを含む。アンテナ素子セットグループ1に対応する第1の重みベクトルは、アンテナ素子セットグループ2に対応する第1の重みベクトルと同じでもよく或いは異なってもよい。したがって、同じ数のアンテナ素子セットを含む2つの異なるアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルは同じでもよく或いは異なってもよい。
任意選択で、図2に示す実施形態は、ステップ201a及びステップ201bを更に含む。ステップ201a及びステップ201bは、ステップ201の前に実行されてもよい。
201a:ネットワークデバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。
M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルの関連する説明については、ステップ201の関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
いくつかの実現方式では、ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定してもよい。詳細なプロセスについては、図5に示す実施形態の説明を参照する。
201b:ネットワークデバイスは、指示情報を端末デバイスに送信する。対応して、端末デバイスは、ネットワークデバイスから指示情報を受信する。
指示情報は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す。
いくつかの実現方式では、ネットワークデバイスは、1つ以上のベクトルを使用することにより、M個のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルに含まれる要素を示してもよい。例えば、各アンテナ素子セットについて、ネットワークデバイスは、1つの対応する第1の重みベクトルを示す。代替として、M個のアンテナ素子セットについて、ネットワークデバイスは1つのベクトルを示し、ベクトルは、M個のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルに含まれる要素を含む。
いくつかの実現方式では、ネットワークデバイスは、制御シグナリングを使用することにより指示情報を端末デバイスに送信してもよい。例えば、第1の制御シグナリングは、ダウンリンク制御情報(downlink control information, DCI)、無線リソース制御(radio resource control, RRC)シグナリング又は媒体アクセス制御制御要素(medium access control control element, MAC CE)を含む。
任意選択で、指示情報は、第1のDCI内のサウンディング参照信号リソース(SRS resource)指示フィールド及び/又は伝送プリコーディング行列指示(transmit precoding matrix indication, TPMI)フィールドに位置してもよい。
以下に、ネットワークデバイスが第1のDCIを使用することにより第1の重みベクトルを指示するいくつかの可能な実現方式について説明する。他の実施形態も依然としてこの出願に適用可能である。これは、この出願では具体的に限定されない。
実現方式1:第1のDCIはTPMI及びアナログ伝送プリコーディング行列指示(analog transmit precoding matrix indication, A-TPMI)を含む。TPMIはアンテナポートのプリコーディング行列を示し、A-TPMIは第1の重みベクトルを示す。
プリコーディング行列は、アンテナポートの信号を生成するために使用される。ネットワークデバイスは、TPMIを使用することにより、プリコーディング行列を端末デバイスに指示する。具体的な指示方式は、既存の手順と同様であり、詳細はここでは再び説明しない。
例えば、第1のDCI内にあり且つプリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示すために使用されるビットは10ビットを含み、最初の5ビットはプリコーディング行列を示し、最後の5ビットは第1の重みベクトルを示す。
実現方式2:第1のDCIはA-TPMIを含み、A-TPMIはプリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
例えば、プリコーディング行列に対応するコードブックは、
であり、第1の重みベクトルに対応するコードブックは、
である。プリコーディング行列に対応するコードブックと第1の重みベクトルに対応するコードブックとのジョイントコードブックは、
として表されてもよい。ネットワークデバイスは、A-TPMIを使用することによりジョイントコードブックを指示する。例えば、ジョイントコードブックのインデックスが1である場合、ネットワークデバイスは、A-TPMIを使用することによりインデックスを指示する。端末デバイスは、インデックスを使用することによりジョイントコードブックを決定し、ジョイントコードブックを解析して、プリコーディング行列に対応するコードブック及び第1の重みベクトルに対応するコードブックを取得する。例えば、端末デバイスは、
を使用することにより、最初の2つの行(アンテナ素子セット1に対応する)及び最後の2つの行(アンテナ素子セット2に対応する)の共通因子ベクトル
を決定する。具体的には、最初の2つの行及び最後の2つの行の双方は、共通因子ベクトルを複素数で乗算した形式で表されてもよい。ジョイントコードブックがセットの間の共通因子ベクトルを見つけるために、各セットに対応するジョイントコードブック内の行が、アンテナ素子セットの分割情報に基づいて最初に決定されてもよい。最初の2つの行と共通因子ベクトルとの間の関係は、
であり、最後の2つの行と共通因子ベクトルとの間の関係は、
であることが分かる。
は、
における最初の2つの行により形成されたベクトルである。
は、
におけるの最後の2行により形成されたベクトルである。端末デバイスは、共通因子ベクトルと、ジョイントコードブック内の最初の2つの行内の要素及び最後の2つの行内の要素のそれぞれとの間の関係の乗算因子を組み合わせて、プリコーディング行列のコードブックを取得してもよく、すなわち、
及び
を
に組み合わせてもよい。したがって、端末デバイスは、プリコーディング行列に対応するコードブック
と、第1の重みベクトルに対応するコードブック
とを取得してもよい。
ネットワークデバイスが第1のDCIを使用することにより第1の重みベクトルを端末デバイスに指示する方式について、第1の重みベクトルの有効時間及び第1の重みベクトルの有効持続時間の可能な実現方式が記載される。
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイスが第1のDCIを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、第1の重みベクトルの有効開始時間領域位置とネットワークデバイスが第1のDCIを送信する時間領域位置との間の間隔は、第1の間隔である。
端末デバイスが第1の重みベクトルを受信した後に、端末デバイスは、第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループ内のアンテナ素子の位相を調整又は制御してもよい。具体的には、端末デバイスは、アンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値を調整してもよい。したがって、ネットワークデバイスは、端末デバイスがアンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値を適時に調整できることを確保するために、特定の時間を予約する必要がある。したがって、第1の重みベクトルの有効開始時間領域位置とネットワークデバイスが第1のDCIを送信する時間領域位置との間の間隔は、第1の間隔でもよい。言い換えると、第1の間隔の持続時間内に、端末デバイスは、アンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値の調整を完了する。例えば、第1の間隔は2であり、第1の間隔の単位は、時間領域シンボル、スロット又は他の時間単位である。これは、この出願では具体的に限定されない。
第1の間隔は予め定義されてもよく、或いは、端末デバイスの能力情報に基づいてネットワークデバイスにより決定されて端末デバイスに通知されるか、或いは、端末デバイスにより報告されるか、或いは、異なる予め定義された条件においてネットワークデバイス又は端末デバイスにより決定される間隔である。これは、この出願では具体的に限定されない。
いくつかの実現方式では、ネットワークデバイスが第1のDCIを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、第1の重みベクトルは、第1のDCIを使用することによりネットワークデバイスによりスケジューリングされた物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel, PUSCH)に対して効果を与える。すなわち、端末デバイスは、第1の重みベクトルを使用することによりPUSCHを伝送する。
この場合、第1の重みベクトルは、第1のDCIを使用することによりスケジューリングされたPUSCHに対してのみ効果を与えてもよい。他のDCIを使用することによりネットワークデバイスによりスケジューリングされたPUSCHに対して効果を与える第1の重みベクトルは、他のDCIにより示される第1の重みベクトルでもよい。
任意選択で、ネットワークデバイスは、DCIを使用することにより、SRSを同時に送信するように端末デバイスをスケジューリングし、次いで、第1の重みベクトルはまた、SRSに対しても効果を与える。言い換えると、端末デバイスは、第1の重みベクトルを使用することによりSRSを送信する。端末デバイスがSRSを送信するプロセスについては、以下の図5に示す実施形態の関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
ネットワークデバイスが第1のDCIを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、ネットワークデバイスは、チャネル変動特性に基づいて適時に第1の重みベクトルを更新し、第1のDCIを使用することにより更新された第1の重みベクトルを端末デバイスに指示してもよい。この場合、第1の重みベクトルの更新頻度は高く、ネットワークデバイスは、チャネル変動特性に基づいて、チャネル変動特性に一致する第1の重みベクトルを端末デバイスに適時に指示してもよく、通信性能を改善する。
ネットワークデバイスがRRCシグナリングを使用することにより第1の重みベクトルを端末デバイスに指示する方式について、第1の重みベクトルの有効時間及び第1の重みベクトルの有効持続時間の可能な実現方式が記載される。
いくつかの実施方式では、ネットワークデバイスは、RRCシグナリングを使用することにより、周期的に或いはトリガ方式で、第1の重みベクトルを端末デバイスに指示する。ネットワークデバイスがRRCシグナリングを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、第1の重みベクトルは、複数のDCIを使用することによりスケジューリングされた複数のPUSCHに対して効果を与えてもよい。言い換えると、端末デバイスは、第1の重みベクトルを使用することにより、複数のDCIを使用することによりスケジューリングされたPUSCHを伝送する。任意選択で、複数のDCIは、SRSをスケジューリングするために更に使用され、端末デバイスは、第1の重みベクトルを使用することによりSRSを送信する。端末デバイスがSRSを送信するプロセスについては、以下の図5における関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
ネットワークデバイスがRRCシグナリングを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、第1の重みベクトルの有効時間は長い。
いくつかの実現方式では、ネットワークデバイスがRRCシグナリングを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、第1の重みベクトルの有効開始時間領域位置とネットワークデバイスがRRCシグナリングを送信する時間領域位置との間の間隔は、第1の間隔である。第1の間隔の関連する説明については、上記の関連する説明を参照する。
以下に、RRCシグナリングを使用することによりネットワークデバイスにより指示される第1の重みベクトルの有効持続時間の2つの可能な実現方式について説明する。
実現方式1:第1の重みベクトルの有効持続時間は、第1の重みベクトルの有効開始時間領域位置と、ネットワークデバイスが(更新された第1の重みベクトルを示す)次のRRCシグナリングを送信する時間領域位置との間の時間である。
実現方式2:第1の重みベクトルの有効持続時間は、第1の重みベクトルの有効開始時間領域位置と端末デバイスのダウンリンク受信重みの有効開始時間領域位置との間の時間である。
例えば、RRCシグナリングを使用することによりネットワークデバイスにより示される第1の重みベクトルw1の有効開始時間がt1であり、ネットワークデバイスが(更新された第1の重みベクトルを示す)次のRRCシグナリングを送信する時間領域位置に対応する時間がt2であり、端末デバイスのダウンリンク受信重みの有効開始時間がt3であり、t3<t2であると仮定する。この場合、第1の重みベクトルw1の有効時間は、t1とt3との間の時間である。
ネットワークデバイスがRRCシグナリングを使用することにより第1の重みベクトルを指示する方式について、第1の重みベクトルの更新頻度は低く、第1の重みベクトルの有効持続時間は長い。ネットワークデバイスは、第1の重みベクトルを頻繁に指示する必要がなく、それにより、シグナリングオーバーヘッドが低減されるようにする。さらに、第1の重みベクトルの更新頻度は低く、アンテナ素子の位相の更新頻度は低い。したがって、シグナリングオーバーヘッドが低減されてもよく、端末デバイスにより位相シフト値を更新するために必要とされる電力消費が更に低減されてもよい。
いくつかの実現方式では、異なるチャネル又は異なる参照信号について、ネットワークデバイスは、異なる制御シグナリングを使用することにより第1の重みベクトルを指示してもよい。
例えば、ネットワークデバイスは、DCIを使用することにより、PUSCHを伝送するために使用される第1の重みベクトルを指示してもよい。ネットワークデバイスは、RRCシグナリングを使用することにより、PUCCH及び/又はSRSを伝送するために使用される第1の重みベクトルを指示してもよい。
ステップ201a及びステップ201bに基づいて、ステップ201は以下を具体的に含む。端末デバイスは、指示情報に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。
以下に、端末デバイスが、指示情報を使用することにより、M個のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを示すいくつかの可能な実現方式について説明する。他の実施形態も依然としてこの出願に適用可能である。これは、この出願では具体的に限定されない。
実現方式1:指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。
実現方式1に基づいて、ステップ201は以下を具体的に含む。端末デバイスは、第1の重みベクトルのインデックス情報に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。
例えば、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRであり、R=N1*N2である。例えば、端末デバイスのパネル上で、水平方向はN2個のアンテナ素子セットベースを含み、垂直方向はN1個のアンテナ素子セットベースを含む。したがって、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRである。具体的には、M個のアンテナ素子セットグループはR個のアンテナ素子セットを含む。指示情報は、第1のベクトルインデックス値p及び第2のベクトルインデックス値qを含む。第1のベクトルインデックス値pは第1のベクトルを示し、第2のベクトルインデックス値qは第2のベクトルを示す。第2のベクトルは、M個のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルに含まれる要素を含む。端末デバイスは、第1のベクトルインデックス値に基づいて第1のベクトルupを決定する。端末デバイスは、第1のベクトルup及び第2のベクトルインデックス値qに基づいて第2のベクトルvq,pを決定する。
第1のベクトルは、
を満たす。O
1及びO
2は、ネットワークデバイスにより構成されたサンプリング係数である。第2のベクトルは、
を満たし、[Q]
Tは、「Q」に対して転置演算を実行することを表す。第2のベクトルv
q,pはR個の要素を含み、R=N1*N2である。R個の要素は、M個のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルに含まれる要素である。言い換えると、R個の要素は、それぞれ、R個のアンテナ素子セットの重みである。具体的には、R個の要素は、R個のアンテナ素子セットにそれぞれ対応する位相シフト値でもよく、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。
実現方式2:指示情報は、第1の重みベクトルの位相情報を示す。第1の重みベクトルの各要素は位相値である。第1の重みベクトルの位相情報は、第1の重みベクトルにおける位相値を含む。
実現方式2に基づいて、ステップ201は具体的に以下を含む。端末デバイスは、第1の重みベクトルの位相情報に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。
例えば、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRであり、R=N1*N2である。端末デバイスのパネル上で、水平方向はN2個のアンテナ素子セットベースを含み、垂直方向はN1個のアンテナ素子セットベースを含む。したがって、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRである。指示情報はR個の位相値を示す。端末デバイスは、R個の位相値がR個のアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相であると決定する。R個の位相値は、R個の実際の位相値に最も近い位相値であり、R個の実際の位相値は、端末デバイスのためにネットワークデバイスにより決定された位相値である。指示を容易にして指示オーバーヘッドを低減するために、R個の実際の位相値にそれぞれ近いR個の位相値が選択されてもよい。例えば、実際の位相値が89度である場合、ネットワークデバイスは、89度に近い位相値π/2を端末デバイスに指示してもよい。例えば、各位相値は、B個のビットを使用することにより示され、ビット「00」は位相0に対応し、ビット「01」は位相π/2に対応し、ビット「10」は、位相πに対応し、ビット「11」は、位相-π/2に対応する。ビットと位相との間の対応関係は、単なる例である。代替として、指示情報はS個の位相値を示し、S個の位相値の指示方式はR個の位相値の指示方式と同様である。SはR以下の整数であり、S個の位相値は、対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するためにそれぞれ使用される。示されていない他のアンテナ素子セットについて、アンテナ素子セットの位相値はデフォルトで0である。
実現方式3:指示情報は、振幅位相重み付け値を示す。
振幅位相重み付け値は、複数の要素を含み、各要素は、1つの第4の重みベクトルに対応し、第4の重みベクトルの重み付け値を表す。異なる要素は、異なる第4の重みベクトルに対応する。振幅位相重み付け値の各要素は、振幅重み付け値及び位相重み付け値を含み、当該要素に対応する第4の重みベクトルを調整するために使用される。言い換えると、振幅位相重み付け値に含まれる複数の要素は、複数の第4の重みベクトルに対応する。
複数の第4の重みベクトルは、ネットワークデバイスにより端末デバイスに指示されてもよく、或いは、事前に合意されてもよい。複数の第4の重みベクトルは、指示情報を使用することにより指示されてもよく、或いは、他の指示情報を使用することにより指示されてもよい。これは、この出願では具体的に限定されない。
例えば、複数の重みベクトルが端末デバイスにおいて予め構成され、ネットワークデバイスは、複数の重みベクトルのうちいくつかを複数の第4の重みベクトルとして端末デバイスに指示する。具体的な指示方式は、実現方式1における指示方式と同様でもよい。例えば、複数のDFTコードブック又は複数のOCCコードブックが端末デバイスのために予め構成され、ネットワークデバイスは、複数のDFTコードブック内のいくつかのDFTコード又は複数のOCCコードブック内のいくつかのOCCコードを複数の第4の重みベクトルとして端末デバイスに指示する。
例えば、複数の第4の重みベクトルは、代替として、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でSRSを送信するために端末デバイスにより使用される重みベクトルでもよい。SRSを送信するために端末デバイスにより使用される重みベクトルに関する詳細については、以下の図5に示す実施形態の関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
実現方式3に基づいて、ステップ201は、ステップ2001及びステップ2002を具体的に含む。
ステップ2001:端末デバイスは、振幅位相重み付け値及び複数の第4の重みベクトルに基づいて、複数の第3の重みベクトルを決定する。
例1:複数の第4の重みベクトルは、それぞれw1、w2、w3及びw4である。wiは、N1*N2個の要素を含むベクトルであり、iは1以上4以下の整数である。振幅位相重み付け値は{c1,c2,c3,c4}である。ciはスカラであり、値は複素数である。したがって、端末デバイスは、4つの第3の重みベクトル、すなわち、c1*w1、c2*w2、c3*w3及びc4*w4を取得してもよい。
任意選択で、c1はデフォルトで1でもよい。この場合、上記の実現方式3における指示情報は、c2、c3及びc4を示してもよい。
例2:図6A及び図6Bに示す例では、アンテナ素子セットグループ1は、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2を含む。アンテナ素子セットグループ1でSRSを送信するために端末デバイスにより使用される2つの第4の重みベクトルは、それぞれ、[1 1]T及び[1 -1]Tである。振幅位相重み付け値は、2つの要素を含む。第1の要素では、振幅重み付け値は1であり、位相重み付け値は0である。第2の要素では、振幅重み付け値はaであり、位相重み付け値はexp(1j*b)である。この場合、第4の重みベクトル[1 1]Tは第1の要素に対応し、第4の重みベクトル[1 -1]Tは、第2の要素に対応する。この場合、端末デバイスは、2つの第3の重みベクトル[1 1]T及び[a*exp(1j*b) -a*exp(1j*b)]Tを取得してもよい。
例2において、振幅位相重み付け値内の振幅重み付け値はサウンディング参照信号の電力情報に置き換えられてもよい。ネットワークデバイスは、電力結果情報を使用することによりサウンディング参照信号の電力情報を更に配信してもよい。言い換えると、振幅位相重み付け値内の各要素は、位相重み付け値を含むが、振幅重み付け値を含まない。
ステップ2002:端末デバイスは、複数の第3の重みベクトルに基づいて第1の重みベクトルを決定する。
例えば、ステップ203aの例1を参照すると、第1の重みベクトルは、(c1*w1+c2*w2+c3*w3+c4*w4)./abs(c1*w1+c2*w2+c3*w3+c4*w4)である。abs(Y)は、モジュロ演算が「Y」に対して実行されることを示し、Yがベクトル又は行列であるとき、モジュロ演算がY内の各要素に対して実行されることを示す。「./」は、除算演算がベクトル内の同じ位置における要素に対して実行されることを示し、すなわち、[a b]./abs([a b])は[a/abs(a) b/abs(b)]を示す。任意選択で、c1はデフォルトで1でもよい。
例えば、ステップ203aの例2を参照すると、第1の重みベクトルはphase([1+a*exp(1j*b 1-a*exp(1j*b)]T)であり、phase(z)は、zに対して位相が取られることを示すか、或いは、第1の重みベクトルは[1+a*exp(1j*b) 1-a*exp(1j*b)]T./[abs(1+a*exp(1j*b)) abs(1-a*exp(1j*b))]Tである。
任意選択で、図2に示す実施形態はステップ201cを更に含む。ステップ201aはステップ201の前に実行されてもよい。
ステップ201a:端末デバイスは、能力情報をネットワークデバイスに送信する。対応して、ネットワークデバイスは、端末デバイスから能力情報を受信する。
能力情報は、以下のもの、すなわち、端末デバイスがアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
以下に、能力情報に含まれる内容について別々に説明する。
1.端末デバイスがアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報
例えば、図4Aに示すように、端末デバイスは、アンテナ素子1~アンテナ素子4を含む。アンテナ素子に対する位相は、アンテナ素子に接続された位相シフタを調整することにより取得される。図4Aから、端末デバイスの全てのアンテナ素子が同じ位相シフタに接続されることが分かる。その結果、異なるアンテナ素子の位相は、位相シフタを使用することのみにより同じ位相に調整できる。各アンテナ素子セットは、通常では、対応する重み(すなわち、位相シフト値)を有し、異なるアンテナ素子セットは、異なる重みに対応してもよい。この場合、全てのアンテナ素子は、同じ位相シフタに接続される。その結果、端末デバイスは、アンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートできない。
例えば、図3Aに示すように、アンテナ素子1及びアンテナ素子2はアンテナポート1に接続され、アンテナ素子3及びアンテナ素子4はアンテナポート1に接続される。アンテナ素子1及びアンテナ素子2は、独立した位相シフタに接続され、アンテナ素子3及びアンテナ素子4は、独立した位相シフタに接続される。したがって、アンテナ素子1及びアンテナ素子2は、アンテナ素子セット1に属してもよく、アンテナ素子3及びアンテナ素子4は、アンテナ素子セット2に属してもよい。各アンテナ素子セットは、対応する位相シフト値を有する。
したがって、図3Aに示す例では、端末デバイスは、アンテナ素子セット1に対応する位相シフト値を使用することにより、アンテナ素子1に接続された位相シフタ1及びアンテナ素子2に接続された位相シフタ2を調整して、アンテナ素子1及びアンテナ素子2の位相を調整してもよい。端末デバイスは、アンテナ素子セット2に対応する位相シフト値を使用することにより、アンテナ素子3に接続された位相シフタ3及びアンテナ素子4に接続された位相シフタ4を調整して、アンテナ素子3及びアンテナ素子4の位相を調整してもよい。端末デバイスは、端末デバイスのアンテナ素子と位相シフタとの間の接続状態に基づいて、アンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを決定してもよいことが分かる。
2.端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数
例えば、端末デバイス上の3つのパネルは、アンテナ素子セットの分割をサポートし、1つのパネルは、2つのアンテナ素子セットをサポートする。例えば、パネルの垂直方向は、1つのアンテナ素子セットベースに対応し、パネルの水平方向は、2つのアンテナ素子セットベースに対応する。パネルの垂直方向における1つのアンテナ素子セットベースと、パネルの水平方向における1つのアンテナ素子セットベースとが、1つのアンテナ素子セットを形成する。言い換えると、パネルによりサポートされるアンテナ素子セットの数は2であり、パネルによりサポートされるアンテナ素子セットの分布は1*2である。代替として、パネルによりサポートされるアンテナ素子セットの分布は、{PV,PH}=(1,2)として表され、PVはパネルの垂直方向におけるアンテナ素子セットベースの数を表し、PHは、パネルの水平方向におけるアンテナ素子セットベースの数を表す。図3C(1)に示すように、1つの黒い破線ボックスは、1つのアンテナ素子セットを表す。他の2つのパネルのそれぞれによりサポートされるアンテナ素子セットの数は4であり、垂直方向及び水平方向はそれぞれ2つのアンテナ素子セットベースに対応し、すなわち、アンテナ素子セットのサポートされる分布は2*2である。図3C(2)に示すように、1つの破線ボックスは、1つのアンテナ素子セットを表す。
3.端末デバイスのアンテナ素子セットの配置方式は、アンテナポートと、端末デバイスのアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子及び/又は各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子との間の対応関係を含む。
例えば、図3Bに示すように、アンテナ素子セット1は、アンテナ素子1及びアンテナ素子2を含む。アンテナ素子セット2は、アンテナ素子3及びアンテナ素子4を含む。アンテナ素子セット3は、アンテナ素子4及びアンテナ素子5を含む。アンテナ素子セット4は、アンテナ素子6及びアンテナ素子7を含む。アンテナポート1は、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2にそれぞれ含まれるアンテナ素子に対応する。アンテナポート2は、アンテナ素子セット3及びアンテナ素子セット4にそれぞれ含まれるアンテナ素子に対応する。
いくつかの実現方式では、ネットワークデバイスは、能力情報に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループのそれぞれに含まれるアンテナ素子セットの数を決定し、シグナリングを使用することにより、M個のアンテナ素子セットグループのそれぞれに含まれるアンテナ素子セットの数を端末デバイスに指示してもよい点に留意すべきである。代替として、ネットワークデバイス及び端末デバイスは、特定の規則に従って、M個のアンテナ素子セットグループのそれぞれに含まれるアンテナ素子セットの数を決定する。代替として、端末デバイスは、端末デバイスの能力情報に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループのそれぞれに含まれるアンテナ素子セットの数を決定する。例えば、端末デバイスは、端末デバイスのハードウェア性能に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループのそれぞれに含まれるアンテナ素子セットの数を決定する。
202:端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でデータ信号を送信する。
ステップ202の前に、端末デバイスは、プリコーディング行列に基づいて、アンテナポート上の信号を生成してもよい。プリコーディング行列の関連する指示方式については、ステップ201bの関連する説明を参照する。ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたSRSに基づいてチャネルを推定して、プリコーディング行列を取得する。具体的なプロセスは、既存の手順と同様である。詳細はこの出願では説明しない。
いくつかの実現方式では、ステップ202は、ステップ202a~ステップ202cを具体的に含む。
ステップ202a:端末デバイスは、伝送構成インジケータ(transmission configuration indicator, TCI)状態と、TCI状態に関連付けられた同期信号及び物理ブロードキャストチャネルブロック(synchronization signal and physical broadcast channel block, SSB)インデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定するか、或いは、端末デバイスは、TCI状態と、TCI状態に関連付けられた非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal, CSI-RS)リソースインデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定する。
第1の位相シフト値は、端末デバイスの各アンテナ素子の位相シフト値である。
具体的には、TCI状態において構成された擬似コロケーション(quasi co-location, QCL)タイプがタイプDであるとき、端末デバイスは、TCI状態においてQCL情報に対応する非ゼロ電力CSI-RSのリソースインデックス又はSSBインデックスを使用することにより第1の位相シフト値を決定する。非ゼロ電力CSI-RSの各インデックスは、1つのネットワークデバイスの送信ビーム方向に対応し、各SSBインデックスは、1つのネットワークデバイスの送信ビーム方向に対応する。端末デバイスは、TCI状態により示されるネットワークデバイスの送信ビーム方向を使用することにより、TCI状態により示される送信ビーム方向に対応する第1の位相シフト値を選択して(すなわち、端末デバイスは、TCI状態に基づいて、ダウンリンク受信ビームを決定して)、ネットワークデバイスの信号を受信する。
信号を送信するとき、端末デバイスは、(TCI状態に基づいて決定された)ダウンリンク受信ビーム方向と同じである送信ビーム方向(送信ビーム方向は第1の位相シフト値に対応する)を使用することによりアップリンクデータの送信を完了するために、アップリンクビーム方向とダウンリンクビーム方向との間の相互関係を利用してもよい。
端末デバイスは、DCIにより示されるSRSリソースインデックスを使用することにより、SRSを送信するために端末デバイスにより使用される第1の位相シフト値を更に決定してもよい点に留意すべきである。複数のSRSリソースが1つのSRSリソースセットに含まれてもよい。SRSリソースセット内の各SRSリソースは、1つの送信ビーム方向に対応し、SRSリソースに対応する送信ビーム方向は、SRS空間関係情報(SRS-SpatialRelationInfo)により示される。SRS空間関係情報は、1つのSSBインデックス及び/又は非ゼロ電力CSI-RSリソースインデックスを含み、各SRSリソースは、1つのSRSリソースインデックスに対応する。
ステップ202b:端末デバイスは、第1の重みベクトル及び第1の位相シフト値に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子の位相シフト値を別々に調整する。
可能な実現方式では、第1の重みベクトルは、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットにそれぞれ対応する第2の位相シフト値を含む。アンテナ素子セットに対応する第2の位相シフト値は、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子に対応する第2の位相シフト値である。例えば、アンテナ素子セットグループ1が4つのアンテナ素子セットを含む場合、第1の重みベクトルの第1の4つの要素は、それぞれ、4つのアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子に対応する第2の位相シフト値である。
端末デバイスは、第1の重みベクトルを使用することにより、各アンテナ素子に対応する第2の位相シフト値を決定する。次いで、端末デバイスは、各アンテナ素子に対応する第1の位相シフト値及び第2の位相シフト値に基づいて、各アンテナ素子に対応するターゲット位相シフト値を決定する。端末デバイスは、各アンテナ素子に対応するターゲット位相シフト値を使用することにより、アンテナ素子に対する位相シフタの位相シフト値を調整して、アンテナ素子の位相を調整する。次いで、端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でデータ信号を送信する。
例えば、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRであり、R=N1*N2である。端末デバイスは、ステップ202aの方式で第1の位相シフト値を取得する。ステップ201bに基づいて、端末デバイスは、第1の重みベクトルのインデックス情報に基づいて第2のベクトルを決定し、第2のベクトル
内の要素の位相は、R個のアンテナ素子セットに対応する第2の位相シフト値である。例えば、第2のベクトルv
q,pの第1のN2個の要素(すなわち、u
p内の要素)の位相は、それぞれ、アンテナ素子セット1~アンテナ素子セットN2に対応する第2の位相シフト値である。第2のベクトルv
q,pの第N2の要素~第(2*N2)の要素(すなわち、
内の要素)は、それぞれ、アンテナ素子セットN2+1~アンテナ素子セット2*N2に対応する第2の位相シフト値である。端末デバイスは、各アンテナ素子セットに対応する第1の位相シフト値及び第2の位相シフト値に基づいて、各アンテナ素子セットに対応するターゲット位相シフト値を決定する。次いで、端末デバイスは、各アンテナ素子セットに対応するターゲット位相シフト値を使用することにより、各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値を調整する。端末デバイスは、N1*N2個のアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子でデータ信号を送信する。
例えば、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRであり、R=N1*N2である。端末デバイスは、ステップ202aの方式で第1の位相シフト値を取得する。ステップ201bに基づいて、端末デバイスは、第1の重みベクトルの位相情報を使用することによりR個の位相値を決定し、R=N1*N2である。端末デバイスは、R個の位相値がR個のアンテナ素子セットに対応する第2の位相シフト値であると決定する。端末デバイスは、各アンテナ素子セットに対応する第1の位相シフト値及び第2の位相シフト値に基づいて、各アンテナ素子セットに対応するターゲット位相シフト値を決定する。次いで、端末デバイスは、各アンテナ素子セットに対応するターゲット位相シフト値を使用することにより、各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値を調整して、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整する。端末デバイスは、R個のアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子でデータ信号を送信する。
例えば、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数はRであり、R=N1*N2である。端末デバイスは、ステップ202aの方式で第1の位相シフト値を取得する。ステップ201bに基づいて、指示情報は振幅位相重み付け値を示す。端末デバイスは、振幅位相重み付け値に基づいて第1の重みベクトルを決定し、第1の重みベクトルはR個の位相値を含み、R=N1*N2である。端末デバイスは、各アンテナ素子の第1の位相シフト値及び第2の位相シフト値に基づいて、各アンテナ素子セットに対応するターゲット位相シフト値を決定する。次いで、端末デバイスは、各アンテナ素子セットに対応するターゲット位相シフト値を使用することにより、各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値を調整して、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整する。端末デバイスは、R個のアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子でデータ信号を送信する。
端末デバイスが、プリコーディング行列に基づいて、アンテナポート上の信号を生成することが分かる。次いで、端末デバイスは、ステップ202aの方式で第1の位相シフト値を取得する。この出願の技術的解決策によれば、異なるアンテナ素子セットは、対応する第2の位相シフト値を有する。言い換えると、既存の解決策において、更なる第2の位相シフト値がアンテナ素子セットに導入される。この場合、端末デバイス内のアンテナ素子セットは、それぞれ異なる位相シフト値に対応してもよい。端末デバイスは、第1の重みベクトルを使用することにより、端末デバイス内の各アンテナ素子セットに対応する第2の位相シフト値を決定してもよい。次いで、端末デバイスは、各アンテナ素子セットに対応する第1の位相シフト値及び第2の位相シフト値を参照して、各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整する。
例えば、図4Bに示すように、端末デバイスによるデータビットストリームの生成、符号化、シンボル変調、マッピング、プリコーディング等のプロセスは、既存の手順と同様である。違いは、端末デバイスが、ネットワークデバイスにより指示された第1の重みベクトルに基づいて、端末デバイスのアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を別々に調整することにある。端末デバイスは、アンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値を調整することにより、アンテナ素子の位相を調整してもよい。
例えば、図7Aに示す例では、アンテナ素子セットグループ1は、4つのアンテナ素子セットを含む。アンテナ素子セットグループ1に対応する第1の重みベクトルは、[1 -1 1 -1]Tである。ステップ204によれば、アンテナ素子セットグループ1内にあり且つ端末デバイスにより決定された各アンテナ素子の第1の位相シフト値は、θである。端末デバイスは、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタ1に対して位相シフト値θをロードする。端末デバイスは、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタ2に対して位相シフト値θ-π又はθ-πをロードする。端末デバイスは、アンテナ素子セット3に含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタ3に対して位相シフト値θをロードする。端末デバイスは、アンテナ素子セット4に含まれるアンテナ素子に接続された位相シフタ4に対して位相シフト値θ+π又はθ-πをロードする。
以下に、図2に示す実施形態における技術的解決策を実行することにより端末デバイスにより取得される信号到達効果について説明する。
図4Cは、この出願の実施形態による通信処理方法の効果の概略図である。図4Cを参照すると、端末デバイスは、ステップ204において、第1の位相シフト値を使用することにより位相シフタを調整して、アナログビーム1を決定する。端末デバイスは、アナログビーム1を通じて信号を送信し、アナログビーム1によりカバーされる伝送経路は、図4Cに示す伝送経路1のグループである。実際のチャネル環境では、伝送経路2のグループのエネルギーは、伝送経路1のエネルギーに比較的近い。しかし、端末デバイスは、図2に示す実施形態における技術的解決策を実行し、それにより、端末デバイスにより最終的に決定されるアナログビームが、図4Cに示す伝送経路1及び伝送経路2をカバーできるアナログビームとなるべきようにする。このように、チャネルの空間ダイバーシティ利得が取得され、データ復調性能が改善され、通信伝送性能が改善される。
この出願のこの実施形態では、端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定し、M個のアンテナ素子セットグループのうち少なくとも1つに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、1つのアンテナ素子セットグループ内のアンテナ素子セットに対応し、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。Mは1以上の整数である。次いで、端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。M個のアンテナ素子セットグループのうち少なくとも1つに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含むことが分かる。各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループに含まれる各アンテナ素子セットは、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される対応する要素を有する。端末デバイスは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信する。これは、端末デバイスがチャネル特性により良く一致するアナログビームを通じて信号を送信するのを助け、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善する。
ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号に基づいてプリコーディング行列を決定してもよい。具体的な決定プロセスは、既存の手順と同様である。詳細はこの出願では説明しない。図2に示す実施形態におけるステップ201において、ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定してもよい。M個のアンテナ素子セットグループにおいて、1つのアンテナ素子セットを含むアンテナ素子セットグループ内でサウンディング参照信号を送信する方式は、既存のサウンディング参照信号を送信する方式と同様であり、詳細はここでは再び説明しない。
図5に示す実施形態を参照して、以下に、端末デバイスが少なくとも2つのアンテナ素子セットを含むアンテナ素子セットグループ内でサウンディング参照信号を送信するプロセスと、ネットワークデバイスがサウンディング参照信号に基づいてアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定するプロセスとについて説明する。図5に示す実施形態は、M個のアンテナ素子セットグループ内の第1のアンテナ素子セットグループを例として使用することにより記載される点に留意すべきである。M個のアンテナ素子セットグループについて、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む他のアンテナ素子セットグループ内でサウンディング参照信号を送信するプロセス、及びネットワークデバイスにより第1の重みベクトルを決定するプロセスも適用可能である。詳細はこの出願では説明しない。
図5は、この出願の実施形態による通信処理方法の他の実施形態の概略図である。図5を参照する。通信処理方法は以下のステップを含む。
501:端末デバイスは、N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号をネットワークデバイスに送信する。対応して、ネットワークデバイスは、N個のリソースを使用することにより端末デバイスからサウンディング参照信号を受信する。
N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なる。N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルにそれぞれ基づく。第2の重みベクトルは少なくとも2つの要素を含み、少なくとも2つの要素のそれぞれは、第1のアンテナ素子セットに含まれる1つのアンテナ素子セットに対応し、少なくとも2つの要素のそれぞれは、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。Xは1以上M以下の整数である。
第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。各リソース上で送信されるサウンディング参照信号が基づく第2の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、各要素は、少なくとも2つのアンテナ素子セットのうち1つに対応し、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応する。
いくつかの実施形態では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。例えば、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域シンボルは連続し、各リソースは異なる時間領域シンボルを占有する。
いくつかの実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
この実現方式では、端末デバイスは、N個のリソース上でサウンディング参照信号を送信する。Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。ネットワークデバイスは、端末デバイスからN個のリソース上でサウンディング参照信号を受信してもよい。ネットワークデバイスは、N個のリソース上のサウンディング参照信号を使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれる各アンテナ素子セット内のアンテナ素子とネットワークデバイスの受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルに関する情報を取得してもよい。これは、ネットワークデバイスがより高い次元のチャネル情報を取得するのを助ける。ネットワークデバイスは、取得されたチャネル情報に基づいて第1の重みベクトルを決定してもよい。第1の重みベクトルは、チャネル変動特性により良く一致できるアナログビームを決定し、次いで、アナログビームを通じて信号を送信するために端末デバイスにより使用され、通信性能を改善する。
図7Aに示すように、IFFT変換及びCP処理がサウンディング参照信号に対して実行された後に、サウンディング参照信号は、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子に入力される。この出願では、複数の仮想ポート(複数のアンテナ素子セット)の信号多重は、時分割多重又は時間領域符号分割方式で実現されて、ネットワークデバイスが各仮想ポート(アンテナ素子セット)に対応するチャネルを推定することを可能にしてもよい。
可能な実現方式では、同じ周波数領域リソース上で、第1のアンテナ素子セットグループ内の異なるアンテナ素子セット内のアンテナ素子でサウンディング参照信号により占有される時間領域リソースは、時分割多重関係を満たす。言い換えると、異なるアンテナ素子セット上のサウンディング参照信号は、時分割方式で送信されるべきである。したがって、同じアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子は、スイッチに接続されるべきであり、スイッチは、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子がサウンディング参照信号を送信するか否かを制御するように構成される。
例えば、同じアンテナ素子セット内の各アンテナ素子は、スイッチに接続されるか、或いは、同じアンテナ素子セット内のアンテナ素子は、同じスイッチに接続される。そうでない場合、端末デバイスがサウンディング参照信号に対してIFFT処理及びCP処理を実行した後に、サウンディング参照信号は、全てのアンテナ素子に伝送され、送信される。その結果、異なるアンテナ素子セットのサウンディング参照信号は、時分割方式で送信できない。
したがって、端末デバイスの同じアンテナ素子セットグループ内の少なくとも2つのアンテナ素子セットが第1の条件を満たす場合、端末デバイスは、時分割多重方式でサウンディング参照信号を送信してもよい。第1の条件は以下の通りである。同じアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子がスイッチに接続され、スイッチは、アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子がサウンディング参照信号を送信するか否かを制御するように構成されてもよい。ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を使用することにより、より高い次元のチャネル情報を取得してもよい。ネットワークデバイスは、取得されたチャネル情報に基づいて、アンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定してもよい。
他の可能な実現方式では、端末デバイスは、時間領域符号分割方式で複数の仮想ポート(複数のアンテナ素子セット)の信号多重を実現してもよい。ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を使用することにより、より高い次元のチャネル情報を取得してもよい。ネットワークデバイスは、取得されたチャネル情報に基づいて、アンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定してもよい。
任意選択で、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルは第1の行列を形成し、第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは互いに直交し、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルは第2の行列を形成し、第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは互いに直交し、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
直交コードは、以下のもの、すなわち、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのうちいずれか1つを含む。以下は、説明のための例としてOCCコードを使用する。
任意選択で、N個のリソース内の1番目のリソースの開始時間領域位置とN個のリソース内のN番目のリソースの終了時間領域位置との間の間隔は、第1の閾値以下である点に留意すべきである。
第1の閾値は、チャネル適応調整を通じて取得された閾値、ネットワークデバイスにより構成された閾値、又は予め定義された閾値である。予め定義された閾値は、異なるシナリオ(例えば、端末デバイスの異なる移動速度に対応するシナリオ)において、N個のリソース内の1番目のリソースの開始時間領域位置とN番目のリソースの終了時間領域位置との間の間隔についてチャネル時間変動が無視さ得るという条件を満たすことができる最大値でもよい。
N個のリソース内の最初のリソースの開始時間領域位置とN個のリソース内の最後のリソースの終了時間領域位置との間の間隔は、第1の閾値以下である。これは、N個のリソース内の最初のリソースの開始時間領域位置と最後のリソースの終了時間領域位置との間の間隔について、チャネル時間変動が無視され得ることを確保する。したがって、N個のリソース上のサウンディング参照信号が、直交コードを使用することにより直交性を満たすことが確保される。
いくつかの実現方式では、チャネル時間変動は、端末デバイスの移動速度と、サウンディング参照信号を伝送するために端末デバイスにより使用される周波数チャネル番号の周波数とに関連する。端末デバイスが信号を伝送するために同じ周波数チャネル番号を使用するとき、端末デバイスのより高い移動速度は、より速いチャネル時間変動を示す。端末デバイスの移動速度が同じであるとき、端末デバイスにより使用される周波数チャネル番号のより高い周波数は、より速いチャネル時間変動を示す。したがって、第1の閾値の値を設定するために考慮される要因は、端末デバイスの移動速度と、端末デバイスにより使用される周波数チャネル番号の周波数とを含んでもよい。
例えば、図6Aに示すように、アンテナ素子セットグループ1は、それぞれアンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2である2つのアンテナ素子セットを含む。アンテナ素子セット1はアンテナ素子1を含み、アンテナ素子セット2はアンテナ素子2を含む。したがって、N個のリソースは2つのリソースを含み、2つのリソースは2つの第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、2つの第2の重みベクトルはそれぞれ[1 1]
T及び[1 -1]
Tであり、2つの第2の重みベクトルは第1の行列を形成し、第1の行列は
である。第1の行列の2つの列ベクトルは、それぞれ2つの第2の重みベクトルである。第1の行列内の各行ベクトルは直交コードであり、第1の行ベクトル及び第2の行ベクトルは互いに直交する。第1の行列の第1の行ベクトルは、直交コード[1 1]であり、第2の行ベクトルは直交コード[1 -1]である。
第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、2つの第2の重みベクトルはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]であり、2つの重みベクトルは第2の行列を形成し、第2の行列は
である。第2の行列の2つの行ベクトルは、それぞれ2つの第2の重みベクトルである。第2の行列内の各列ベクトルは直交コードである。第1の列ベクトル及び第2の列ベクトルは互いに直交する。第2の行列の第1の列ベクトルは、直交コード[1 1]
Tであり、第2の列ベクトルは直交コード[1 -1]
Tである。
例えば、図6Bに示すように、時点t1(時点t1は、N個のリソース内の第1のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1内のアンテナ素子1でサウンディング参照信号S1を送信し、アンテナ素子セット2内のアンテナ素子2でサウンディング参照信号S1を送信する。時点t2(時点t2は、N個のリソース内の第2のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1内のアンテナ素子1でサウンディング参照信号S1を送信し、アンテナ素子セット2内のアンテナ素子2でサウンディング参照信号-S1を送信する。
可能な実現方式では、サウンディング参照信号-S1は、アンテナ素子セット2内のアンテナ素子2に接続された位相シフタ2の位相をθ+π又はθ-πだけシフトすることにより送信されてもよい。θは、端末デバイスにより決定された各アンテナ素子の第1の位相シフト値である。具体的な関連する説明については、図2に示す実施形態におけるステップ204の関連する説明を参照する。
いくつかの実現方式では、t1及びt2の単位は、スロット、時間領域シンボル又は高速フーリエ変換(fast Fourier transformation, 、FFT)サンプリングポイントでもよい。これは、この出願では具体的に限定されない。
いくつかの実現方式では、t1とt2との間の関係は、t2=t1+Nsでもよい。Nsの単位はt1及びt2と同じである。例えば、Nsは、1つのスロット、1つの時間領域シンボル、複数の時間領域シンボル、IFFT処理後に取得されたNfft個のサンプリングポイント、又はIFFT処理後に取得されたNfft/2個のサンプリングポイントでもよく、Nfftは、FFTポイントの数、IFFTポイントの数、FFTサイズ(FFT size)又はIFFTサイズである。
Nsの値は第1の閾値以下であり、時点t1及び時点t2におけるチャネル時間変動が無視され得ることを確保し、時点t1及び時点t2において端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号が、直交コードを使用することにより直交性を満たすことを確保する。
いくつかの実施形態では、N個のリソースのそれぞれ上のサウンディング参照信号S1は、複数のサブ信号を含む。各リソースは、時間領域において1つの時間領域シンボルを占有するか、各リソースは、時間領域において1つのスロットを占有するか、或いは、各リソースは、時間領域においてIFFT処理後に取得された1つ以上のサンプリングポイントを占有する。これは、この出願では具体的に限定されない。
例えば、各リソースは、時間領域において1つの時間領域シンボルを占有し、Nsは、2つの時間領域シンボルの持続時間である。例えば、図6C-1に示すように、サウンディング参照信号S1は、1つの時間領域シンボルを占有する。端末デバイスは、第1のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第1のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第2のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第2のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号-S1を送信する。
例えば、各リソースは、時間領域において2つの時間領域シンボルを占有し、Nsは、4つの時間領域シンボルの持続時間である。例えば、図6C-2に示すように、サウンディング参照信号S1は、2つの時間領域シンボルを占有する。端末デバイスは、第1のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第1のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第2のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第2のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号-S1を送信する。
例えば、各リソースは、時間領域において1つの時間領域シンボルを占有し、Nsは、3つの時間領域シンボルの持続時間である。例えば、図6C-3に示すように、サウンディング参照信号は、1つの時間領域シンボルを占有する。端末デバイスは、第1のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信し、第1のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信する。端末デバイスは、第1のリソース上で信号を送信しない。端末デバイスは、第2のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号S1を送信し、第2のリソースを使用することにより、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号-S1を送信する。端末デバイスは、第2のリソース上で信号を送信しない。
いくつかの実現方式では、N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。具体的には、端末デバイスは、異なる系列を使用することにより異なるリソース上でサウンディング参照信号を生成する。
例えば、図6Dに示すように、時点t1(時点t1は、第1のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1内のアンテナ素子1でサウンディング参照信号S1を送信し、アンテナ素子セット2内のアンテナ素子2でサウンディング参照信号S1を送信する。時点t2(時点t2は、第2のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1内のアンテナ素子1でサウンディング参照信号S2を送信し、アンテナ素子セット2内のアンテナ素子2でサウンディング参照信号-S2を送信する。サウンディング参照信号S1を生成するために使用される系列は、サウンディング参照信号S2を生成するために使用される系列とは異なる。
N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は異なり、サウンディング参照信号のランダム性を高める。異なる系列は、異なるチャネル条件において異なる性能を有する。したがって、端末デバイスがN個のリソース上でサウンディング参照信号の異なる系列を送信するとき、他の信号への干渉がランダム化されてもよく、異なるチャネル条件において平均チャネル推定性能が達成され、異なるチャネル条件におけるチャネル推定性能のロバスト性又は安定性を改善する。
図7A及び図7Bを参照して、以下に、端末デバイスがサウンディング参照信号を送信するプロセスについて説明する。
図7A及び図7Bに示すように、アンテナ素子セットグループ1は、アンテナ素子セット1~4を含む。したがって、N=4であることが分かる。アンテナ素子セット1はアンテナ素子1を含み、アンテナ素子セット2はアンテナ素子2を含み、アンテナ素子セット3はアンテナ素子3を含み、アンテナ素子セット4はアンテナ素子4を含む。4つのリソースは、4つの第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、4つの第2の重みベクトルは、それぞれ[1 1 1 1]
T、[1 1 -1 -1]
T、[1 -1 1 -1]
T及び[1 -1 -1 1]
Tである。4つの第2の重みベクトルは第1の行列を形成し、第1の行列は、
である。第1の行列の4つの列ベクトルは、それぞれ4つの第2の重みベクトルである。第1の行列内の各行ベクトルは直交コードであり、第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは互いに直交する。第1の行列の第1の行ベクトルは、直交コード[1 1 1 1]である。第1の行列の第2の行ベクトルは、直交コード[1 1 -1 -1]である。第1の行列の第3の行ベクトルは、直交コード[1 -1 1 -1]である。第1の行列の第4の行ベクトルは、直交コード[1 -1 -1 1]である。
第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、4つの第2の重みベクトルは、それぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。4つの第2の重みベクトルは第2の行列を形成し、第2の行列は、
である。第2の行列の4つの行ベクトルは、それぞれ4つの第2の重みベクトルである。第2の行列の各列ベクトルは直交コードであり、第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは互いに直交する。
例えば、図7Bに示すように、時点t1(時点t1は、第1のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1~4に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号Sを別々に送信する。時点t2(時点t2は、第2のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号Sを別々に送信し、アンテナ素子セット3及びアンテナ素子セット4に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号-Sを別々に送信する。時点t3(時点t3は、第3のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット3に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号Sを別々に送信し、アンテナ素子セット2及びアンテナ素子セット4に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号-Sを別々に送信する。時点t4(時点t4は、第4のリソースにより占有される時間領域リソースの開始時間領域位置である)において、端末デバイスは、アンテナ素子セット2及びアンテナ素子セット3に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号-Sを別々に送信し、アンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット4に含まれるアンテナ素子のそれぞれでサウンディング参照信号Sを別々に送信する。
t1、t2、t3及びt4の単位は、時間領域シンボル、スロット、又はIFFT後に取得されたサンプリングポイントでもよい。時点t1と時点t4との間の時間は、第1の閾値未満である。第1の閾値の関連する説明については、上記の関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
いくつかの実現方式では、ステップ501の前に、端末デバイスは、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第2の重みベクトルを決定してもよい。端末デバイスは、複数の方式で第1のアンテナ素子セットグループに対応する第2の重みベクトルを決定する。以下に、いくつかの可能な実現方式について説明する。他の実現方式も依然としてこの出願に適用可能である。これは、この出願では具体的に限定されない。
実現方式1:端末デバイスは、ネットワークデバイスから、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第2の重みベクトルを取得する。
例えば、ネットワークデバイスは、サウンディング参照信号の構成情報を使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第2の重みベクトルを指示する。具体的な指示方式については、図2に示す実施形態におけるステップ202における指示方式を参照する。
実現方式2:端末デバイスは、予め設定された規則に従って、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第2の重みベクトルを決定する。
説明を容易にするために、第1の行列の行ベクトルは、アンテナ素子セットに対応する直交コードと呼ばれる。例えば、アンテナ素子セットに対応するOCCコードは、アンテナ素子セットの数に結び付けられてもよい。第1のアンテナ素子セットグループが、それぞれアンテナ素子セット1及びアンテナ素子セット2である2つのアンテナ素子セットを含む場合、アンテナ素子セット1に対応するOCCコードは、[1 1]でもよく、アンテナ素子セット2に対応するOCCコードは、[1 -1]でもよい。第1のアンテナ素子セットグループが、それぞれアンテナ素子セット1~4である4つのアンテナ素子セットを含む場合、アンテナ素子セット1に対応するOCCコードは、[1 1 1 1]でもよく、アンテナ素子セット2に対応するOCCコードは、[1 1 -1 -1]でもよく、アンテナ素子セット3に対応するOCCコードは、[1 -1 1 -1]でもよく、アンテナ素子セット4に対応するOCCコードは、[1 -1 -1 1]でもよい。
アンテナ素子セットに対応するOCCコードは、代替として、他の方式で決定されてもよい点に留意すべきである。例えば、複数の対応関係が端末デバイスにおいて予め定義され、ネットワークデバイスは、複数の対応関係のうち1つを端末デバイスに指示してもよい。端末デバイスは、対応関係に基づいて、アンテナ素子セットに対応するOCCコードを決定する。このように、いくつかのアンテナ素子が故障しているとき、ネットワークデバイスは、動的な対応関係を構成することにより、より正確なチャネル情報を取得してもよい。
いくつかの実現方式では、アンテナ素子セットとアンテナ素子との間の対応関係は、予め合意されてもよく、或いは、予め指定されてもよく、或いは、シグナリングを使用することによりネットワークデバイスにより端末デバイスに指示されてもよい。
この出願の技術的解決策では、図7Cに示すように、端末デバイスがサウンディング参照信号を送信するプロセスにおいて、端末デバイスによる第2のデータビットストリームの生成、符号化、シンボル変調等のプロセスは、既存の手順と同様であり、違いは、サウンディング参照信号のマッピングにあることが分かる。この出願の技術的解決策では、端末デバイスは、複数の時点でサウンディング参照信号を送信する必要がある。したがって、端末デバイスは、SRSを特定のリソースユニットにマッピングする必要がある。
任意選択で、図5に示す実施形態は、ステップ501aを更に含む。ステップ501aは、ステップ501の前に実行されてもよい。
501a:ネットワークデバイスは、構成情報を端末デバイスに送信する。対応して、端末デバイスは、ネットワークデバイスから構成情報を受信する。
構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルを示す情報とを含む。N個のリソースの関連する説明については、図5に示す実施形態におけるステップ501の関連する説明を参照する。N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルを指示するための指示方式については、図2に示す実施形態におけるステップ202における指示情報の指示方式の関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
502:ネットワークデバイスは、N個のリソース上のサウンディング参照信号に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定する。
ネットワークデバイスは、N個のリソース上のサウンディング参照信号に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループ内の各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルを推定する。次いで、ネットワークデバイスは、ジョイントチャネルに基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定する。
この出願の技術的解決策では、図7Bに示すように、ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を受信することが分かる。ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号に基づいてチャネル推定を実行する。具体的には、ネットワークデバイスは、複数の時点において端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号に基づく推定を通じてチャネル情報を取得する。チャネル情報は、第1のアンテナ素子セットグループ内の各アンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルを含む。
いくつかの実現方式では、第1の重みベクトルは、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのような直交コードでもよい。
例えば、図6Aに示す例では、信号st1は、サブキャリア1を使用することにより時点t1において端末デバイスにより送信される信号である。信号st2は、サブキャリア1を使用することにより時点t2において端末デバイスにより送信される信号である。H1,t1は、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子と、時点t1における受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルである。H1,t2は、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子と、時点t2における受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルである。H2,t1は、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子と、時点t1における受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルである。H2,t2は、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子と、時点t2における受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルである。時点t1と時点t2との間の間隔は短いので、チャネル時間変動は無視されてもよく、それにより、H1,t1=H1,t2且つH2,t1=H2,t2が真である。ネットワークデバイスは、受信アンテナ又は受信チャネルを通じて時間t1において信号yt1を受信する。ネットワークデバイスは、受信アンテナ又は受信チャネルを通じて時点t2において信号yt2を受信する。nt1は、時点t1においてネットワークデバイスにより受信されるノイズである。nt2は、時点t2においてネットワークデバイスにより受信されるノイズ信号である。この場合、式1及び式2が取得されてもよい。
yt1=H1,t1st1+H2,t1st1+nt1 式1
yt2=H1,t2st2-H2,t2st2+nt2 式2
この場合、式1及び式2から、
であるか、或いは、
として表されることが決定されることが分かる。
は、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間の、ネットワークデバイスにより推定されるジョイントチャネルである。
は、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間の、ネットワークデバイスにより推定されるジョイントチャネルである。2つのリソースに対応する2つの第2の重みベクトルは、それぞれ[1 1]
T及び[1 -1]
Tであり、
は、2つの第2の重みベクトルにより形成される行列である。
は、
の転置である。次いで、ネットワークデバイスは、
に基づいて、アンテナ素子セットグループ1の第1の重みベクトルを決定する。例えば、ネットワークデバイスは、より高い次元の取得されたチャネル情報
に対して特異値分解(singular value decomposition, SVD)を実行して、右特異行列を取得し、右特異行列の第1の列ベクトルをアンテナ素子セットグループ1の第1の重みベクトルとして使用する。代替として、ネットワークデバイスは、第1の重みベクトルの既存のコードブックをトラバースし、コードブックと
とを順次乗算して等価チャネルを取得し、等価チャネルに対応する等価チャネルノルムを別々に計算する。ネットワークデバイスは、最も高い等価チャネルノルムを有する等価チャネルに対応するコードブックをアンテナ素子セットグループ1の第1の重みベクトルとして使用する。
例えば、図7A及び図7Bに示す例では、4つのリソースに対応する4つの第2の重みベクトルはそれぞれ[1 1 1 1]
T、[1 1 -1 -1]
T、[1 -1 1 -1]
T及び[1 -1 -1 1]
Tである。4つの第2の重みベクトルは第1の行列を形成し、第1の行列は、
である。アンテナ素子セットグループ1に含まれるアンテナ素子セットと、ネットワークデバイスにより取得された受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルは、
である。
は、アンテナ素子セット1に含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間の、ネットワークデバイスにより推定されるジョイントチャネルである。
は、アンテナ素子セット2に含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間の、ネットワークデバイスにより推定されるジョイントチャネルである。
は、アンテナ素子セット3に含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間の、ネットワークデバイスにより推定されるジョイントチャネルである。
は、アンテナ素子セット4に含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間の、ネットワークデバイスにより推定されるジョイントチャネルである。
ネットワークデバイスは、受信アンテナ又は受信チャネルを通じて時点t1において信号y
t1を受信する。ネットワークデバイスは、受信アンテナ又は受信チャネルを通じて時点t2において信号y
t2を受信する。ネットワークデバイスは、受信アンテナ又は受信チャネルを通じて時点t3において信号y
t3を受信する。ネットワークデバイスは、受信アンテナ又は受信チャネルを通じて時点t4において信号y
t4を受信する。次いで、ネットワークデバイスは
に基づいて、アンテナ素子セットグループ1内の各アンテナ素子セットの第1の重みベクトルを決定する。
上記の例から、ネットワークデバイスは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間のジョイントチャネルを別々に取得してもよいことが分かる。既存の解決策と比較して、1つのアンテナポート又は1つのデジタルチャネルについて、1つの対応するジョイントチャネルのみが取得できる。この出願の技術的解決策を使用することによりネットワークデバイスにより取得されるチャネル次元は、N倍だけ増加してもよく、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。このように、ネットワークデバイスは、より高い次元の取得されたチャネル情報に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定してもよく、それにより、端末デバイスが、第1の重みベクトルに基づいて、チャネル変動特性により良く一致するアナログビームを決定するようにし、通信性能を改善する。
例えば、ネットワークデバイスは、OCCコードのインデックスを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを端末デバイスに指示する。例えば、図7Aに示す例では、ネットワークデバイスは、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルが[1 1 1 1]Tであることを示すインデックス値0を端末デバイスに指示する。ネットワークデバイスは、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルが[1 1 -1 -1]Tであることを示すインデックス値1を端末デバイスに指示する。ネットワークデバイスは、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルが[1 -1 1 -1]Tであることを示すインデックス値2を端末デバイスに指示する。ネットワークデバイスは、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルが[1 -1 -1 1]Tであることを示すインデックス値3を端末デバイスに指示する。
以下に、第1の重みベクトルがDFTコードであるいくつかの例について説明する。
例えば、図6Aに示す例において、アンテナ素子セットグループ1に対応する第1の重みベクトルは、以下のDFTコード、すなわち、
のうちいずれか1つでもよい。
例えば、図7Aに示す例において、アンテナ素子セットグループ1に対応する第1の重みベクトルは、代替として、以下のDFTコード、すなわち、
のうちいずれか1つでもよい。
上記のDFTコードは、単なる例である。実際の適用の中で、要素0は、要素0に対応するアンテナ素子セット内のアンテナ素子が信号を送信しないことを示すので、DFTコードは、要素0を含まなくてもよい。したがって、アンテナ素子セットがオフにできないとき、いずれかのDFTコードの全ての要素のモジュラス値は同じであり、すなわち、いずれかのDFTコードは要素0を含むことができない。
DFTコード内の要素は、他の位相に対応する値を更に含んでもよい点に留意すべきである。±45°は±1/√2に対応し、±135°は±j*1/√2に対応する。具体的には、対応する重みベクトルは、アンテナ素子に接続された位相シフタの精度を参照して端末デバイスに対して構成されてもよい。例えば、位相シフタの調整範囲は2πである。アンテナ素子の位相シフタのビット幅が2であるとき、{0,π/2,π,3π/2}の位相シフトが実現されてもよい。位相シフタのビット幅は、位相シフタが一度に伝送できるデータ量を意味し、位相シフタにより一度に転送できるデータ幅として理解されてもよい。例えば、アンテナ素子の位相シフタのビット幅が3であるとき、{0,π/4,π/2,3π/4,π,5π/4,3π/2,7π/4}の位相シフトが実現されてもよく、すなわち、DFTコードは、±45°及び±135°に対応する要素を含んでもよい。
いくつかの実現方式では、上記のDFTコード内の要素に対応する位相は、対応するアンテナ素子の位相シフタの値に限定されない点に留意すべきである。例えば、DFTコードは、アンテナ素子に接続された位相シフタの位相シフト値が90°に調整されることを示す。しかし、位相シフタの精度の問題に起因して、位相シフト値は89°にしか調整できない。したがって、実際の適用の中で、端末デバイスは、位相シフト値89°に対応する重みを使用することにより信号を送信する。したがって、DFTコード内の要素に対応する位相は、調整を通じて最終的に取得されるアンテナ素子の位相シフタの位相シフト値に等しくない。
いくつかの実現方式では、DFTコードは乗数因子を含まなくてもよい点に留意すべきである。具体的には、各DFTコード内の各要素の値は1である。例えば、具体的には、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子に接続されたアンテナポート又はデジタルチャネルが信号増幅器に接続されているか否かが考慮されてもよい。信号増幅器が接続されている場合、各DFTコード内の各要素の値は1でもよい。信号増幅器が存在しない場合、各DFTコード内の各要素の値は1/Nであり、Nは第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
この出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を使用することにより、より高い次元のチャネル情報を取得してもよい。ネットワークデバイスは、より高い次元のチャネル情報に基づいて、端末デバイスのアナログビームにより満たされるべき条件を決定する。具体的には、ネットワークデバイスは、より高い次元のチャネル情報に基づいて、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定する。言い換えると、ネットワークデバイスは、端末デバイスがアナログビームを決定するプロセスに参加する。端末デバイスは、第1の重みベクトルに基づいて、チャネル特性により良く一致するアナログビームを決定し、アナログビームを通じてデータ信号を送信して、ネットワークデバイスにより受信される信号のエネルギーを高め、スペクトル利用を改善し、通信性能を改善してもよい。
図8は、この出願の実施形態による通信処理方法の他の実施形態の概略図である。図8を参照する。通信処理方法は、以下のステップを含む。
801:端末デバイスは、N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号を送信する。
ステップ801は、図5に示す実施形態におけるステップ501と同様である。詳細については、図5に示す実施形態におけるステップ501の関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
任意選択で、図8に示す実施形態はステップ801aを更に含む。ステップ801aは、ステップ801の前に実行されてもよい。
801a:ネットワークデバイスは、構成情報を端末デバイスに送信する。対応して、端末デバイスは、ネットワークデバイスから構成情報を受信する。
ステップ801aは、図5に示す実施形態におけるステップ501aと同様である。詳細については、図5に示す実施形態におけるステップ501aの関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
802:ネットワークデバイスは、N個のリソース上のサウンディング参照信号に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに含まれる少なくとも2つのアンテナ素子セット内のアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間のチャネルに関する情報を決定する。
ネットワークデバイスが、第1のアンテナ素子セットグループに含まれる少なくとも2つのアンテナ素子セット内のアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間のチャネルに関する情報を決定するプロセスは、図5に示す実施形態においてネットワークデバイスがチャネル情報を決定するプロセスと同様である。詳細については、図5に示す実施形態における関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
図8に示す実施形態から、ネットワークデバイスは、端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれる少なくとも2つのアンテナ素子セット内のアンテナ素子と受信アンテナ又は受信チャネルとの間のチャネルに関する情報を取得してもよいことが分かる。ネットワークデバイスは、より高い次元のチャネル情報を取得してもよく、ネットワークデバイスにより取得されるチャネル情報の精度を改善し、ネットワークデバイスがチャネル変動特性をより正確に決定するのを助けることが分かる。
以下に、この出願の実施形態において提供される通信処理装置について説明する。図9は、この出願の実施形態による通信処理装置の構造の概略図である。通信処理装置は、図2、図5及び図8に示す実施形態において端末デバイスにより実行されるステップを実行するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。
通信処理装置は、処理モジュール901と、トランシーバモジュール902とを含む。
処理モジュール901は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定するように構成され、M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、各要素は、アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用され、異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応し、Mは1以上の整数である。
トランシーバモジュール902は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルに基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信するように構成される。
可能な実現方式では、トランシーバモジュール902は、
ネットワークデバイスから指示情報を受信するように更に構成され、指示情報は、通信処理装置のM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す。
他の可能な実現方式では、M個のアンテナ素子セットグループは、第1のアンテナ素子セットグループを含み、第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。
トランシーバモジュール902は、
N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子でサウンディング参照信号をネットワークデバイスに送信するように更に構成され、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なり、N個のリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルに基づき、第2の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含み、少なくとも2つの要素のそれぞれは、第1のアンテナ素子セットに含まれる1つのアンテナ素子セットに対応し、少なくとも2つの要素のそれぞれは、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用され、異なる要素は異なるアンテナ素子セットに対応する。
他の可能な実現方式では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。
他の可能な実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
他の可能な実現方式では、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは、互いに直交する。
代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは、互いに直交する。
他の可能な実現方式では、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、直交コードは、以下のもの、すなわち、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのうちいずれか1つを含む。
他の可能な実現方式では、第2の重みベクトルは列ベクトルである。
N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]T及び[1 -1]Tである。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]T、[1 1 -1 -1]T、[1 -1 1 -1]T及び[1 -1 -1 1]Tである。
他の可能な実現方式では、第2の重みベクトルは行ベクトルである。
N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]である。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。
他の可能な実現方式では、N個のリソース内の異なるリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール902は、
ネットワークデバイスからDCIを受信するように具体的に構成され、DCIは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルの指示情報を搬送する。
他の可能な実現方式では、DCIは、A-TPMIを含み、A-TPMIは、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール902は、
ネットワークデバイスからRRCシグナリング又はMAC CEを受信するように具体的に構成され、RRCシグナリング又はMAC CEは指示情報を含む。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール902は、
能力情報をネットワークデバイスに送信するように更に構成され、能力情報は、以下のもの、すなわち、通信処理装置がアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、通信処理装置によりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び通信処理装置のアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
他の可能な実現方式では、指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。
処理モジュール901は、第1の重みベクトルのインデックス情報に基づいて第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
代替として、
指示情報は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報を示す。
処理モジュール901は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報に基づいて第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
代替として、
指示情報は、複数の振幅位相重み付け値を示す。振幅位相重み付け値は複数の要素を含み、振幅位相重み付け値内の各要素は1つの第4の重みベクトルに対応する。
処理モジュール901は、
振幅位相重み付け値及び複数の第4の重みベクトルに基づいて複数の第3の重みベクトルを決定し、
複数の第3の重みベクトルに基づいて第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール902は、ネットワークデバイスから構成情報を受信するように更に構成され、構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルとを含む。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール902は、
TCI状態と、TCI状態に関連付けられたSSBインデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定するか、或いは、TCI状態と、TCI状態に関連付けられたCSI-RSリソースインデックスとに基づいて、第1の位相シフト値を決定し、
第1の重みベクトル及び第1の位相シフト値に基づいて、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子の位相シフト値を別々に調整し、
M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子を通じて信号を送信するように具体的に構成される。
以下に、この出願の実施形態において提供される通信処理装置について説明する。図10は、この出願の実施形態による通信処理装置の構造の概略図である。通信処理装置は、図2、図5及び図8に示す実施形態においてネットワークデバイスにより実行されるステップを実行するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。
通信処理装置は、処理モジュール1001と、トランシーバモジュール1002とを含む。
処理モジュール1001は、端末デバイスのM個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを決定するように構成され、M個のアンテナ素子セットグループ内の少なくとも1つのアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含み、少なくとも1つのアンテナ素子セットグループのそれぞれに対応する第1の重みベクトルは、少なくとも2つの要素を含む。各要素は、各アンテナ素子セットグループ内の1つのアンテナ素子セットに対応し、各要素は、当該要素に対応するアンテナ素子セットに含まれるアンテナ素子の位相を調整するために使用される。異なる要素は、異なるアンテナ素子セットに対応し、Mは1以上の整数である。
トランシーバモジュール1002は、指示情報を端末デバイスに送信するように構成され、指示情報は、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示し、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルは、M個のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で信号を送信するために端末デバイスにより使用される。
可能な実現方式では、M個のアンテナ素子セットグループは、第1のアンテナ素子セットグループを含み、第1のアンテナ素子セットグループは、少なくとも2つのアンテナ素子セットを含む。
トランシーバモジュール1002は、
N個のリソースを使用することにより、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子で端末デバイスにより送信されたサウンディング参照信号を受信するように更に構成され、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは異なり、N個のリソース上で受信されるサウンディング参照信号は、第1のアンテナ素子セットグループの異なる第2の重みベクトルに基づく。
処理モジュール1001は、
N個のリソース上のサウンディング参照信号に基づいて、第1のアンテナ素子セットグループに対応する第1の重みベクトルを決定するように具体的に構成される。
他の可能な実現方式では、N個のリソースによりそれぞれ占有される時間領域リソースは連続する。
他の可能な実現方式では、Nは、第1のアンテナ素子セットグループに含まれるアンテナ素子セットの数である。
他の可能な実現方式では、N個のリソースは、N個の第2の重みベクトルに対応する。
第2の重みベクトルが列ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第1の行列内のいずれかの2つの行ベクトルは、互いに直交する。
代替として、第2の重みベクトルが行ベクトルである場合、N個の第2の重みベクトルにより形成される第2の行列内のいずれかの2つの列ベクトルは、互いに直交する。
他の可能な実現方式では、第1の行列の各行ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、第2の行列の各列ベクトルは直交コードである。
他の可能な実現方式では、直交コードは、以下のもの、すなわち、OCCコード、DFTコード又はTD-CDMコードのうちいずれか1つを含む。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]T及び[1 -1]Tである。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]T、[1 1 -1 -1]T、[1 -1 1 -1]T及び[1 -1 -1 1]Tである。
他の可能な実現方式では、N個の第2の重みベクトルは2つの第2の重みベクトルを含み、2つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1]及び[1 -1]である。
代替として、N個の第2の重みベクトルは4つの第2の重みベクトルを含み、4つの第2の重みベクトルの直交コードはそれぞれ[1 1 1 1]、[1 1 -1 -1]、[1 -1 1 -1]及び[1 -1 -1 1]である。
他の可能な実現方式では、N個のリソース内の異なるリソース上で送信されるサウンディング参照信号は、異なる系列を有する。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール1002は、
DCIを端末デバイスに送信するように具体的に構成され、DCIは、M個のアンテナ素子セットグループにそれぞれ対応する第1の重みベクトルを示す指示情報を搬送する。
他の可能な実現方式では、DCIは、A-TPMIを含み、A-TPMIは、プリコーディング行列及び第1の重みベクトルを示す。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール1002は、
RRCシグナリング又はMAC CEを端末デバイスに送信するように具体的に構成され、RRCシグナリング又はMAC CEは指示情報を含む。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール1002は、
端末デバイスから能力情報を受信するように更に構成される。
能力情報は、以下のもの、すなわち、端末デバイスがアンテナ素子のアンテナ素子セットへの分割をサポートするか否かを示す情報、端末デバイスによりサポートされるアンテナ素子セットの数、及び端末デバイスのアンテナ素子セットの配置方式のうち少なくとも1つを含む。
他の可能な実現方式では、指示情報は、第1の重みベクトルのインデックス情報を示す。
代替として、指示情報は、第1の重みベクトル内の要素の位相情報を示す。
代替として、指示情報は、振幅位相重み付け値を示す。振幅位相重み付け値は複数の要素を含み、振幅位相重み付け値内の各要素は1つの第4の重みベクトルに対応する。
他の可能な実現方式では、トランシーバモジュール1002は、
構成情報を端末デバイスに送信するように更に構成され、構成情報は、N個のリソースの時間周波数位置情報と、N個のリソースに対応するN個の第2の重みベクトルとを含む。
以下に、図11における端末デバイスである通信装置の構造の可能な概略図を示す。
図11は、端末デバイスの構造の簡略化された概略図である。理解及び例示を容易にするために、端末デバイスが携帯電話である例が図11において使用される。図11に示すように、端末デバイスは、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ及び入出力装置を含む。プロセッサは、主に、通信プロトコル及び通信データを処理し、端末デバイスを制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理すること等を行うように構成される。メモリは、ソフトウェアプログラム及びデータを記憶するように構成される。無線周波数回路は、主に、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実行し、無線周波数信号を処理するように構成される。アンテナは、主に、電磁波の形式で無線周波数信号を受信及び送信するように構成される。タッチスクリーン、ディスプレイ又はキーボードのような入出力装置は、主に、ユーザにより入力されたデータを受け取りし、データをユーザに出力するように構成される。いくつかのタイプの端末デバイスは、入出力装置を有さなくてもよい点に留意すべきである。
データを送信する必要があるとき、送信対象のデータに対してベースバンド処理を実行した後に、プロセッサは、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力し、無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行し、次いで、アンテナを使用することにより電磁波の形式で無線周波数信号を外部に送信する。データが端末デバイスに送信される必要があるとき、無線周波数回路は、アンテナを通じて無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力し、プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。説明を容易にするために、図11は、1つのメモリ及び1つのプロセッサのみを示す。実際の端末デバイス製品では、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリが存在してもよい。メモリはまた、記憶媒体、記憶デバイス等と呼ばれてもよい。メモリは、プロセッサとは独立して配置されてもよく、或いは、プロセッサと統合されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
この出願のこの実施形態では、トランシーバ機能を有するアンテナ及び無線周波数回路は、端末デバイスのトランシーバユニットと考えられてもよく、処理機能を有するプロセッサは、端末デバイスの処理ユニットと考えられてもよい。図11に示すように、端末デバイスは、トランシーバユニット1110と、処理ユニット1120とを含む。トランシーバユニットは、代替として、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置等と呼ばれてもよい。処理ユニットはまた、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール、処理装置等と呼ばれてもよい。任意選択で、トランシーバユニット1110内にあり且つ受信機能を実現するように構成されたコンポーネントは、受信ユニットと考えられてもよく、トランシーバユニット1110内にあり且つ送信機能を実現するように構成されたコンポーネントは、送信ユニットと考えられてもよい。すなわち、トランシーバユニット1110は、受信ユニット及び送信ユニットを含む。トランシーバユニットは、場合によっては、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ回路等と呼ばれてもよい。受信ユニットはまた、場合によっては、受信機、受信機マシン、受信機回路等と呼ばれてもよい。送信ユニットはまた、送信機、送信機マシン、送信機回路等と呼ばれてもよい。
トランシーバユニット1110は、上記の方法の実施形態における端末デバイス上の送信動作及び受信動作を実行するように構成され、処理ユニット1120は、上記の方法の実施形態における端末デバイス上の送信動作及び受信動作以外の動作を実行するように構成されることが理解されるべきである。
例えば、可能な実現方式では、処理ユニット1120は、図2におけるステップ201及びステップ202を実行するように構成される。
任意選択で、トランシーバユニット1110は、図2におけるステップ201b及びステップ201cを実行するように構成される。
例えば、可能な実現方式では、トランシーバユニット1110は、図5におけるステップ501を実行するように構成される。任意選択で、トランシーバユニット1110は、図5におけるステップ501aを実行するようにさらに構成される。
例えば、可能な実現方式では、トランシーバユニット1110は、図8におけるステップ801を実行するように構成される。任意選択で、トランシーバユニット1110は、図8におけるステップ801aを実行するように更に構成される。
第3の端末デバイスがチップであるとき、チップは、トランシーバユニットと処理ユニットとを含む。トランシーバユニットは、入出力回路又は通信インタフェースでもよい。処理ユニットは、チップ上に集積されたプロセッサ、マイクロプロセッサ、集積回路又は論理回路である。
この出願は、通信処理装置を更に提供する。図12は、この出願の実施形態による通信処理装置の他の構造の概略図である。通信処理装置は、図2、図5及び図8に示す実施形態において通信処理装置により実行されるステップを実行するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。
通信処理装置は、プロセッサ1201と、メモリ1202とを含む。任意選択で、通信処理装置は、トランシーバ1203を更に含む。
可能な実現方式では、プロセッサ1201、メモリ1202及びトランシーバ1203は、バスを使用することにより別々に接続され、メモリはコンピュータ命令を記憶する。
上記の実施形態における処理モジュール1001は、具体的には、この実施形態におけるプロセッサ1201でもよい。したがって、プロセッサ1201の具体的な実現方式については、再び説明しない。上記の実施形態におけるトランシーバモジュール1002は、具体的には、この実施形態におけるトランシーバ1203でもよい。したがって、トランシーバ1203の具体的な実現方式については、再び説明しない。
図13を参照する。この出願の実施形態は、通信システムを更に提供し、通信システムは、端末デバイスと、ネットワークデバイスとを含む。端末デバイスは、図2、図5及び図8に示す実施形態において端末デバイスにより実行されるステップの全部又は一部を実行するように構成され、ネットワークデバイスは、図2、図5及び図8に示す実施形態においてネットワークデバイスにより実行されるステップの全部又は一部を実行するように構成される。詳細については、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。
この出願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、図2、図5及び図8に示す実施形態における通信処理方法を実行することが可能になる。
この出願の実施形態は、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、図2、図5及び図8に示す実施形態における通信処理方法を実行することが可能になる。
この出願の実施形態は、メモリに接続され、メモリに記憶されたプログラムを呼び出して、プロセッサが図2、図5及び図8に示す実施形態における通信処理方法を実行することを可能にするように構成されたプロセッサを含むチップ装置を更に提供する。
上記のいずれかの箇所で言及されたプロセッサは、汎用中央処理装置、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、又は図2、図5及び図8に示す実施形態における通信処理方法のプログラム実行を制御するための1つ以上の集積回路でもよい。上記のいずれかの箇所で言及されたメモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、静的情報及び命令を記憶できる他のタイプの静的記憶デバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)等でもよい。
便宜的で簡潔な説明の目的で、上記のシステム、装置及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細はここでは再び説明されないことが当業者により明確に理解され得る。
この出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示のシステム、装置及び方法は、他の方式で実現されてもよいことが理解できる。例えば、上記の装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットの分割は、単に論理的な機能分割であり、実際の実現方式の中では他の分割でもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは組み合わされてもよく或いは他のシステムに統合されてもよく、或いは、いくつかの特徴は無視されてもよく或いは実行されなくてもよい。さらに、表示又は議論された相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを使用することにより実現されてもよい。装置又はユニットの間の間接結合又は通信接続は、電子的、機械的又は他の形式で実現されてもよい。
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に別々でもよく或いは別々でなくてもよく、ユニットとして表示された部分は物理的ユニットでもよく或いは物理的ユニットでなくてもよく、1つの場所に位置してもよく、或いは、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部又は全部は、この実施形態における解決策の目的を達成するために、実際の要件に依存して選択されてもよい。
さらに、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、ユニットのそれぞれは、物理的に単独で存在してもよく、或いは、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形式で実現されてもよく、或いは、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現されてもよい。
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売又は使用されるとき、統合されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、この出願の技術的解決策は本質的に、或いは、従来技術に寄与する部分又は技術的解決策の全部若しくは一部は、ソフトウェア製品の形式で実現されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス等でもよい)に、この出願の実施形態に記載された方法のステップの全部又は一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、プログラムコードを記憶できるいずれかの媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、フロッピーディスク又はコンパクトディスクを含む。
結論として、上記の実施形態は、単にこの出願の技術的解決策を説明することを意図しており、この出願を限定することを意図していない。この出願は、上記の実施形態を参照して詳細に記載されているが、当業者は、この出願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、上記の実施形態において記載されている技術的解決策に対して依然として修正を更に行ってもよく、或いは、そのいくつかの技術的特徴に対して等価置換を行ってもよいことを理解すべきである。