本開示は、概して、無線通信に関し、具体的な実施形態では、多入力多出力(MIMO)通信システムにおける反射インテリジェント面(RIS)の利用に関する。
いくつかの無線通信システムでは、ユーザ機器(UE)が、基地局(例えば、NodeB、発展型NodeB又はgNB)と無線通信し、データを基地局に送信し及び/又はデータを基地局から受信する。UEから基地局への無線通信は、アップリンク(UL)通信と称される。基地局からUEへの無線通信は、ダウンリンク(DL)通信と称される。第1のUEから第2のUEへの無線通信は、サイドリンク(SL)通信又はデバイストゥデバイス(D2D)通信と称される。
アップリンク、ダウンリンク、及びサイドリンク通信を実施するためにはリソースが必要である。例えば、基地局は、特定の周波数で、特定の期間に、ダウンリンク送信で、トランスポートブロック(TB)などのデータをUEに無線送信しうる。利用される周波数及び期間は、リソースの例である。
メタサーフェスは、暫くの間、光システムにおいて調査されてきており、最近では、無線通信システムにおいても注目を集めている。これらのメタサーフェスは、それらに衝突する波面に作用することができる。これらのメタサーフェスのいくつかのタイプは制御可能であり、つまり、表面の電磁特性を変化させることを通じて、表面の特性を変化させることができる。例えば、メタ材料のインピーダンス又は関連する誘電率(及び/又は透磁率)を変化させることによって、振幅及び/又は位相の操作を実現することができる。
結果として、制御可能なメタサーフェスは、メタサーフェスがその一部であるチャネルの環境及び有効チャネル係数に作用することができる。これにより、チャネルが、入力無線チャネルと出力無線チャネルとの組み合わせ及び構成可能なメタサーフェスの位相/振幅応答として表現されることになる。
無線通信システム内のこれらのメタサーフェスを利用するには、メタサーフェスの配置から、それらがネットワーク内の他のデバイスと連携できるようにするまで、無線ネットワークで、それらを利用するための方法が必要になる。
本開示のある態様によれば、無線ネットワーク内のトランスミッタによって送信された波面をレシーバにリダイレクトすることが可能な制御可能なメタサーフェスデバイスを利用して、制御可能なメタサーフェスデバイスの能力、インテリジェンス、調整、及び速度を活用するための方法及びデバイスが提供され、それによって、異なるシグナリングの詳細及び能力要件を有する解決策を可能にする。ここで説明される方法及びデバイスについての実施形態は、1つ以上の制御可能なメタサーフェスデバイスと、1つ以上の基地局と、1つ以上のUEとを含む通信ネットワークの識別、セットアップ、シグナリング、制御メカニズム、及び通信についてのメカニズムを提供する。
いくつかの実施形態では、ユーザ機器(UE)が第1の構成情報を受信するステップであって、第1の構成情報は、信号を送信又は受信するための複数のビームの識別を含み、各ビームは、関連付けられた方向を有する、ステップと、UEが第2の構成情報を受信するステップであって、第2の構成情報は、信号を送信又は受信するための複数のビームから、複数のビームの、選択されたビームのサブセットを有効化するためのメッセージを含む、ステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で送信又は受信される信号は、少なくとも1つの反射インテリジェント面(RIS)を介して送信又は受信される。
いくつかの実施形態では、複数の信号のそれぞれは、各RISを介して、選択されたビームのサブセットのうちの対応するビーム上で送信又は受信される。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で送信又は受信される信号は、基地局(BS)とのダイレクトリンクを介して、BSに送信されるか又はBSから受信される。
いくつかの実施形態では、第2の構成情報は、ビーム方向の識別と、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビームについての信号の時間又は周波数リソースの少なくとも1つと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビームについての時間又は周波数リソースの少なくとも1つ内で、UEがデータ及び制御情報を受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのサイズは、少なくとも1つのビームである。
いくつかの実施形態では、基地局(BS)が第1の構成情報をユーザ機器(UE)に送信するステップであって、第1の構成情報は、UEで信号を送信又は受信するための複数のビームの識別を含み、各ビームは、関連付けられた方向を有する、ステップと、BSが第2の構成情報を送信するステップであって、第2の構成情報は、UEで信号を送信又は受信するための複数のビームの、選択されたビームのサブセットを有効化するメッセージを含む、ステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、方法は、UEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEで受信されるべき信号を、BSが送信するステップ、又はUEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEによって送信された信号を、BSが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、UEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEで受信されるべき信号を、BSが送信するステップは、UEで選択されたビームのサブセットの各ビーム上で、UEで受信されるべき少なくとも2つの信号を、BSが送信するステップであって、各信号は、反射インテリジェント面(RIS)によって反射される、ステップを含む、又は、UEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEによって送信された信号を、BSが受信するステップは、UEから、選択されたビームのサブセットの各ビーム上で少なくとも2つの信号を、BSが受信するステップであって、各信号は、反射インテリジェント面(RIS)によって反射される、ステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSが、UEで選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビーム上で、UEで受信されるべき信号を、UEとのダイレクトリンクを介して送信するステップ、又は、BSが、UEとのダイレクトリンクを介して、UEで選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビーム上で、UEによって送信された信号を受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第2の構成情報は、ビーム方向の識別と、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビームについての信号の時間/周波数リソースと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSが、時間/周波数リソース内で送信し、それにより、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビーム上で、UEでデータ及び制御情報が受信される、ステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのサイズは、少なくとも1つのビームである。
いくつかの実施形態では、反射インテリジェント面(RIS)が、UEに知られた複数のビームの、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つ上で、ユーザ機器(UE)の方向に信号を反射するステップ、又は、RISが、UEに知られた複数のビームの、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つ上で信号を送信したUEから受信される信号を基地局(BS)の方向に反射するステップ
を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、基地局(BS)が、反射インテリジェント面(RIS)を識別するステップと、BSが、RISを介するユーザ機器(UE)とのリンクをセットアップするステップと、BSが、UEとのリンクを有効化するステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、BSが、RISを介するUEとのリンクをセットアップするステップは、UEがチャネル測定をセットアップできるように、第1の構成情報をBSがUEに送信するステップと、BSからUEに信号をリダイレクトするための、チャネル測定用の第1のRISパターンを構成するために利用される第2の構成情報を、BSがRISに送信するステップと、参照信号をリダイレクトするRISを介する、BSとUEとの間で利用されるリンクに対する、UEによるチャネル測定を可能にする参照信号を、BSが送信するステップと、BSによって送信され、かつ第1のRISパターンに基づいてRISによってリダイレクトされた参照信号に基づくチャネル測定報告を、BSがUEから受信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、UEがチャネル測定をセットアップできるように、第1の構成情報をBSがUEに送信するステップは、ダイレクトリンク上で、BSが第1の構成情報をUEに送信するステップ、又は構成情報をUEにリダイレクトするように構成されているRISを介して、BSが第1の構成情報をUEに送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、BSが、RISを介するUEとのリンクをセットアップするステップは、BSが複数のRISに対するリンクをセットアップするステップを含み、BSが第1の構成情報を複数のRISに送信することと、BSが、複数のRISのそれぞれを介して、各RISに特有の参照信号を送信することと、BSが、BSによって送信され、かつ複数のRISのそれぞれによってリダイレクトされた参照信号のそれぞれに基づくチャネル測定報告をUEから受信することと、を含む。
いくつかの実施形態では、チャネル測定報告を、BSがUEから受信するステップは、ダイレクトリンク上で、BSがUEからチャネル測定報告を受信するステップ、又は、チャネル測定報告をUEにリダイレクトするように構成されているRISを介して、BSがチャネル測定報告を受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、UEへのリンクを形成するために、BSが、複数のRISのうちの1つ以上を選択するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、BSが、UEとのリンクを有効化するステップは、BSが、BSからUEに信号をリダイレクトするための第2のRISパターンを構成するための情報と、RISが信号をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知とを含む、第3の構成情報をRISに送信するステップと、UEがRISを介してBSからデータを受信できるようにする物理レイヤ制御構成情報をBSがUEに送信するステップと、BSが、第2のRISパターンに基づいてRISによってリダイレクトされるデータをUEに送信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、RISが通信をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知は、準静的に(semi-static basis)RISを有効化する有効化通知、動的に(dynamic basis)RISを有効化する有効化通知、準静的にRISを無効化する無効化通知、又は動的にRISを無効化する無効化通知のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、BSからUEに波形をリダイレクトするための、チャネル測定用の第1のRISパターンを構成するために利用される構成情報を、BSがRISに送信するステップは、信号をリダイレクトするためにRISが利用できる第1のRISパターンを定義する情報、又は、RISが、波形をリダイレクトするための第1のRISパターンを生成できるようにするチャネル状態情報(CSI)のうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態では、物理レイヤ制御構成情報は、RISの方向で、波形をBSから受信するようにUEを構成するための情報と、UEが通信をBSから受信するためのスケジューリング情報と、を含む。
いくつかの実施形態では、UEがRISを介してBSからデータを受信できるようにする物理レイヤ制御構成情報をBSがUEに送信するステップは、ダイレクトリンク上で、BSが構成情報をUEに送信するステップ、又は構成情報をUEにリダイレクトするように構成されているRISを介して、BSが構成情報をUEに送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEが通信をBSから受信するためのスケジューリング情報は、UEが準静的に情報を受信するというスケジューリング情報、又はUEが動的に情報を受信するというスケジューリング情報のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをBSが送信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによって反射されるUEからのデータをBSが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをBSが送信するステップは、BSが2つの異なるRISに同じデータを送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも2つの異なるRISに同じデータをBSが送信するステップでは、少なくとも2つの異なるRISによってリダイレクトされるときに、データがコヒーレントにUEに到達できるように調整される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをBSが送信するステップは、BSが異なるデータを2つの異なるRISに送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEへのリンクを形成するために、BSが、複数のRISのうちの1つ以上を選択するステップは、少なくとも2つのRISを選択するステップを含み、少なくとも2つのRISのうちの第1のRISで、BSによって信号が送信され、第1のRISが、少なくとも2つのRISのうちの第2のRISに信号をリダイレクトし、かつ第2のRISがUEに信号をリダイレクトするように、少なくとも2つのRISが配置される。
いくつかの実施形態では、ユーザ機器(UE)が、基地局(BS)から、反射インテリジェント面(RIS)について通知されるステップと、UEが、RISを介する、BSとのリンクをセットアップするように構成されるステップと、UEが、BSとのリンクをセットアップするための物理レイヤ制御構成情報を受信するステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、方法は、UEがチャネル測定をセットアップできるように、UEが、BSから第1の構成情報を受信するステップと、参照信号をリダイレクトするRISを介したBSとUEとの間のリンクに対する、UEによるチャネル測定を可能にするために、UEが参照信号を受信するステップと、UEが参照信号を測定するステップと、BSによって送信され、かつRISによってリダイレクトされた参照信号に基づくUEからのチャネル測定報告をUEが送信するステップと、をさらに含む。
いくつかの実施形態では、UEがチャネル測定をセットアップできるようにする第1の構成情報をUEがBSから受信するステップは、ダイレクトリンク上でBSからUEが第1の構成情報を受信するステップ、又は、BSからの構成情報をリダイレクトするように構成されているRISを介して、UEへの第1の構成情報をUEが受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、RISを介したBSとUEとの間のチャネルに対する、UEによるチャネル測定を可能にするために、UEが参照信号を受信するステップは、UEによるチャネル測定を可能にするために、UEが各RISに特有の参照信号を少なくとも2つのRISから受信するステップと、UEが、少なくとも2つのRISのそれぞれからの参照信号を測定するステップと、BSによって送信され、かつRISのそれぞれによってリダイレクトされた参照信号に基づくチャネル測定報告をUEが送信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、BSによって送信され、かつRISのそれぞれによってリダイレクトされた参照信号に基づくチャネル測定報告をUEが送信するステップは、ダイレクトリンク上でチャネル測定報告をUEがBSに送信するステップ、又は、BSにチャネル測定報告をリダイレクトするように構成されているRISを介してチャネル測定報告をUEが送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEが、BSとのリンクをセットアップするための物理レイヤ制御構成情報を受信するステップは、UEがRISを介してBSからデータを受信できるようにする、UEからの物理レイヤ制御構成情報をUEが受信するステップと、RISによってリダイレクトされる、UEへのデータをUEが受信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、UEからの物理レイヤ制御構成情報は、RISの方向で、信号をBSから受信するようにUEを構成するための情報と、UEが信号をBSから受信するためのスケジューリング情報と、を含む。
いくつかの実施形態では、UEが物理レイヤ制御構成情報を受信するステップは、ダイレクトリンク上で、UEが物理レイヤ制御構成情報をBSから受信するステップ、又は、BSからの構成情報をリダイレクトするように構成されているRISを介して、UEが物理レイヤ制御構成情報を受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEが通信をBSから受信するためのスケジューリング情報は、UEが準静的に情報を受信するためのスケジューリング情報、又はUEが動的に情報を受信するためのスケジューリング情報のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによって反射されるBSからのデータをUEが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによってBSへと反射されるデータをUEが送信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをUEが受信するステップは、UEが2つの異なるRISから同じデータを受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも2つの異なるRISから同じデータをUEが受信するステップでは、少なくとも2つの異なるRISによってリダイレクトされるときに、データがコヒーレントにUEに到達できるように調整される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをUEが受信するステップは、UEが2つの異なるRISから異なるデータを受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEへのリンクを形成するために、BSが、複数のRISのうちの1つ以上を選択するステップは、少なくとも2つのRISを選択するステップを含み、少なくとも2つのRISのうちの第1のRISで、BSによって信号が送信され、第1のRISが、少なくとも2つのRISのうちの第2のRISに信号をリダイレクトし、かつ第2のRISがUEに信号をリダイレクトするように、少なくとも2つのRISが配置される。
いくつかの実施形態では、反射インテリジェント面(RIS)が、1つ以上のRISの識別をユーザ機器(UE)にリダイレクトするステップであって、識別は、基地局(BS)によって送信される、ステップと、UEとのリンクをセットアップするのを容易にするために、RISが第1の構成情報を受信するステップと、UEとのリンクの有効化するためにRISが第2の構成情報を受信するステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、UEとのリンクをセットアップするのを容易にするために、RISが第1の構成情報を受信するステップは、BSからUEに信号をリダイレクトするための、RIS上に表示されるべき、チャネル測定用の第1のRISパターンを構成するために利用される構成情報をRISが受信するステップと、RISを介する、BSとUEとの間で利用されるリンクに対する、UEによるチャネル測定を可能にする参照信号を、RISがリダイレクトするステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSによって送信され、かつ第1のRISパターンに基づいてRISによってリダイレクトされた参照信号に基づくUEからのチャネル測定報告を、RISがリダイレクトするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、RISが物理レイヤ制御構成情報をUEにリダイレクトするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSからUEに信号をリダイレクトする第2のRISパターンを構成するための情報と、RISが信号をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知とをRISが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RISが通信をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知は、準静的にRISを有効化する有効化通知、動的にRISを有効化する有効化通知、準静的にRISを無効化する無効化通知、又は動的にRISを無効化する無効化通知のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、第2のRISパターンを構成するための情報は、信号をリダイレクトするためにRISが利用できる第2のRISパターンを定義する情報、又はRISが、信号をリダイレクトするための第2のRISパターンを生成できるようにするチャネル状態情報(CSI)のうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSからUEへと向かう又はUEからBSへのデータをRISがリダイレクトするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、BSからUEへと向かう又はUEからBSへのデータをRISがリダイレクトするステップでは、データが、他のRISによってリダイレクトされたデータとコヒーレントに(coherently)UEに到達できるようにスケジューリングされる。
いくつかの実施形態では、RISは、BSとUEとの間のリンク内の複数のRISのうちの1つであり、RISは、RISに衝突する信号を、他のRIS、UE、又はBSにリダイレクトする。
本実施形態及びその利点のより完全な理解のために、ここで、例を通じて、添付図と併せて以下の説明が参照される。
本開示の態様による、構成可能素子の面アレイが信号をリダイレクトするために利用される、送信元と送信先との間の伝送チャネルの模式図である。
本開示の実施形態が生じうる通信システムの模式図である。
本開示の実施形態が生じうる通信システムの他の模式図である。
例示的なユーザ機器のブロック図である。
例示的な基地局のブロック図である。
例示的なRISのブロック図である。
本出願の態様による、基地局(BS)、2つの反射インテリジェント面(RIS)、及び2つのユーザ機器(UE)を含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、BS、2つのRIS、及び1つのUEを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、BS、2つの反射インテリジェントサービス(RIS)、及び1つのユーザ機器(UE)を含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクのセットアップを実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクのセットアップを実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクのセットアップを実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクを有効化するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクを有効化するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクを有効化するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、UEとの間のシグナリング、及び、準静的スケジューリングのための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、UEとの間のシグナリング、及び、動的スケジューリングのための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、時間/周波数ダイバーシティを可能にする、BSと、2つのRISと、1つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、UEとの間のシグナリング、及び、時間/周波数ダイバーシティのための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、単一のBSでマルチRISマルチUE MIMOを可能にする、BSと、2つのRISと、2つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、2つのBSでマルチRISマルチUE MIMOを可能にする、2つのBSと、2つのRISと、2つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、2つのUEとの間のシグナリング、及び、単一のUEでのマルチRISマルチUE MIMOのための、BSと2つのUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、1つのUEとの間のシグナリング、及び、マルチレイヤ実装のための、BSと1つのUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、1つのUEとの間のシグナリング、及び、マルチRISコヒーレント実装のための、BSと1つのUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、ユーザセントリック及びノーセル(UCNC)ハンドオーバを可能にする、2つのBSと、2つのRISと、1つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、2つのBSと、2つのRISと、1つのUEとの間のシグナリング、及び、UCNC実装のための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、フレームワークの動作の模式図である。
本出願の態様による、ネットワークによるRISディスカバリのためのフロー図である。
本出願の態様による、UEによるRISディスカバリのためのフロー図である。
本出願の態様による、RISによるUEディスカバリのためのフロー図である。
ビーム方向情報をUEに提供するために、どのようにして絶対ビーム方向が表されうるかを示す模式図である。
ビーム方向情報をUEに提供するために、どのようにして絶対ビーム方向が表されうるかを示す模式図である。
ビーム方向情報をUEに提供するために、どのようにして相対ビーム方向が表されうるかを示す模式図である。
ここで、例示目的で、具体的な例示的実施形態を図面と併せて以下でより詳細に説明する。
本明細書に記載の実施形態は、請求される主題を実践するのに十分な情報を表し、そのような主題を実践する方法を例示する。添付図に照らして以下の説明を読むと、当業者は、請求される主題の概念を理解し、本明細書で特に言及されていないこれらの概念の応用を認識する。これらの概念及び応答は、本開示及び添付の特許請求の範囲内に収まることを理解すべきである。
さらに、命令を実行する、本明細書で開示される任意のモジュール、コンポーネント、又はデバイスは、非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体、或いは、コンピュータ/プロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール及び/又は他のデータなどの情報の記憶のための媒体を含んでもよいし、さもなければ、それへのアクセスを有することを認識する。非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体の例の非網羅的なリストは、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク又はデジタルバーサタイルディスク(即ち、DVD)、Blu-rayディスク(登録商標)又は他の光ストレージなどの光ディスク、任意の方法又は技術によって実装される揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術を含む。任意のそのような非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体は、デバイスの一部であってもよいし、それにアクセス可能であってもよいし、それに接続可能であってもよい。本明細書で説明されるアプリケーション又はモジュールを実装するためのコンピュータ/プロセッサ可読/実行可能命令は、そのような非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体によって記憶されてもよいし、そうでなければ保持されてもよい。
制御可能なメタサーフェスは、再構成可能なインテリジェント面(RIS)、大きなインテリジェント面(LIS)、インテリジェント反射面(IRS)、デジタル制御される面(DCS)、インテリジェント受動型ミラー、及び人工的な無線空間などの異なる名前で称される。この文書の後続の部分では、これらのメタサーフェスを称するとき、最も頻繁にRISが利用されるが、これは簡略化のためであり、本開示を限定する意図はないと理解すべきである。
RISは、スマート無線環境又は“スマート無線チャネル”を実現することができる、即ち、所望の通信のために個別化されたチャネルを実現するように環境無線伝播特性を制御することができる。RISは、複数のユーザにサービス提供する大きなスケールのスマート無線チャネルを作り出すために複数の基地局の間で確立されうる。制御可能な環境で、RISは、最初に、環境情報を探知し、その後、それをシステムにフィードバックしうる。その日付に従い、システムは、トランスミッタ、チャネル及びレシーバで、スマート無線チャネルを介して伝送モード及びRISパラメータを最適化しうる。
RISに関連付けられたビームフォーミング利得のため、スマート無線チャネルを利用することにより、無線ネットワークにおけるリンク品質、システム性能、セルカバレッジ、及びセルエッジ性能を顕著に改善することができる。全てのRISパネルが同じ構造を利用するわけではない。異なるRISパネルは、連続位相制御から、少数レベルの離散制御までの範囲にわたる様々な位相調整能力を持つように設計されうる。
RISの他の応用は、トランスミッタにおいて、従来のMIMOトランスミッタ内のRFチェーンのようなアクティブコンポーネントを必要とせずに、位相、振幅偏波及び/又は周波数などの入射無線波特性を直接的に変調することである。RISベースのトランスミッタは、シンプルなハードウェアアーキティクチャ、低いハードウェア複雑性、低いエネルギー消費、及び高いスペクトル効率などの多くのメリットを有する。従って、RISは、将来の無線システムにおける非常にシンプルなトランスミッタ設計に対する新たな方向性を提供する。
RIS支援型MIMOも、正確な測位の利用を伴う高速なビームフォーミングを支援するために、又はミリ波システムにおいてCSI取得を介して妨害効果を克服するために利用されうる。代替的に、RIS支援型MIMOは、非常に低いSNRでの信頼性を改善し、より多くのユーザを収容し、より高次の変調方式を可能にするために非直交多元接続(NOMA)に利用されうる。RISは、本来の物理セキュリティ伝送、無線電力伝送又はデータ及び無線電力同時伝送、及び、フレキシブルなホログラフィック無線にも適用可能である。
RIS及び他の非地上の制御可能なノードの戦略的な配置を介して環境及びネットワークトポロジを制御する能力は、6GMIMOなどのMIMOシステムにおける重要なパラダイムシフトである。そのような制御可能性は、従来の通信パラダイムとは対照的であり、トランスミッタ及びレシーバが、所与の無線チャネルに対して情報理論によって予測される容量を実現するように、それらの通信方法を適合させる。代わりに、環境及びネットワークトポロジを制御することによって、MIMOは、無線チャネルを変更し、ネットワーク条件を適応させてネットワーク容量を増加できるようにすることを目的とする。
環境を制御する1つの方法は、時間とともにユーザ分布及びトラフィックパターンが変化するにつれてネットワークのトポロジを適応させることである。これは、必要なとき及び場所でHAPs、UAVs、及びドローンを利用することを含む。
RIS支援型MIMOは、スマート無線チャネルを作り出すことによってMIMO性能を向上させるためにRISを利用する。RIS支援型MIMOのポテンシャルを完全に引き出すため、本開示では、システムアーキティクチャ及びより効率的なスキームが提供される。
送信又は受信側でのビームフォーミングと比較すると、RISでの空間ビームフォーミングは、より高いフレキシビリティを有し、トランスミッタとレシーバとの間の妨害フェーディングを防止すると共に、ビームフォーミング利得を実現し、それは、より高い周波数のMIMO通信において、より好適である。RISは、多くの場合、波長と比較可能なサイズ(例えば、1/10から数波長)である、小さな反射素子を多く含みうる。各素子は、独立して制御されうる。制御メカニズムは、例えば、素子の特性を変化させるバイアス電圧又は駆動電流でありうる。全ての素子に対する制御電圧の組み合わせ(及び、ゆえに有効応答)は、RISパターンと称されることがある。このRISパターンは、ビームパターンと称されるビームの幅、形状、及び方向のうちの少なくとも1つを含むRISの挙動を制御しうる。RISの制御メカニズムは、多くの場合、表面に入射し、その表面によって反射される波面の位相を制御することを介する。RISを制御する他の技術は、振幅の反射を減衰して反射電力を低減し、表面を“スイッチオフ”することを含む。電力の減衰及び表面のスイッチオフは、RISの一部のみを利用するか、又は、反射のためにRISを全く利用せず、パネルの残りの部分にランダムパターン又は入射波面を所望の方向ではない方向に反射するパターンを適用することによって実現することができる。
この開示のいくつかの部分では、RISは、線形アレイ又は面アレイ内に配置された構成可能素子のセットと称されることがある。それでも、分析及び議論は、他の2又は3次元の配置(例えば、円形アレイ)に拡張可能である。線形アレイは、N個の構成可能素子のベクトルであり、面アレイは、N×M個の構成可能素子のマトリックスであり、M及びNは、非ゼロの整数である。これらの構成可能素子は、波/信号の位相を変化させることによって、線形アレイ又は面アレイに入射する波/信号をリダイレクトする能力を有する。構成可能素子は、また、波/信号の振幅、偏波、又は周波数さえも変化させることができる。いくつかの面アレイでは、これらの変化が、線形又は面アレイに接続された制御回路を介してアレイの個々の構成可能素子を制御するバイアス電圧の変化の結果として生じる。線形又は面アレイの制御を可能にする制御回路は、互いに通信する基地局及びUEがその一部である通信ネットワークに接続されうる。例えば、基地局を制御するネットワークは、また、構成情報を線形又は面アレイに提供しうる。バイアス電圧制御以外の制御方法は、それらに限定されないが、機械的な変形及び位相変化材料を含む。
入射波/信号を操るそれらの能力、これらのタイプのRISの低コストのため、及びこれらのタイプのRISが低いバイアス電圧を要求するため、RISは、最近、ビームフォーミング及び/又は通信信号を変調するための有用なツールとして、無線通信の領域で、研究への関心が高まっている。ビームフォーミングにおけるRIS利用の基本的な例が図1に示されており、各RIS構成可能素子4a(単位セル)は、全てのRIS素子からの反射波が、送信先の方向に揃えられるまで、その受信信号強度を増加又は最大化する(例えば、信号対雑音比(SNR)が最大化する)ように、送信元からの入射波の位相を変化させることができる。そのようなRISを介した反射は、反射アレイビームフォーミングと称されることがある。いくつかの実施形態では、RISパネルと称されることがある構成可能素子の面アレイは、複数の同一面上のRISサブパネルで形成することができる。いくつかの実施形態では、RISは、BSアンテナの拡張又は分散アンテナの一タイプとみなすことができる。いくつかの実施形態では、RISは、受動型中継器の一タイプとみなすこともできる。
無線ネットワーク内の制御可能なメタサーフェスの導入は、ネットワークのフレキシビリティ及び信頼性を増加させることができる。最近、無線ネットワークにおけるRIS利用に対する関心が高まっている。但し、この関心の多くは、RISに関する測定及びチャネル状態情報(CSI)の取得、そして、特定の環境、能力、及び測定精度に対してRISパターンをどのように最適化するかということに焦点を当てている。
本開示の態様は、無線ネットワーク内のRISパネルを利用して、RIS能力、インテリジェンス、調整及び速度を活用するための方法及びデバイスを提供し、それによって、異なるシグナリングの詳細及び能力要件を有する解決策を提案する。本明細書で説明される方法についての実施形態は、1つ以上のBS、1つ又はRIS、及び1つ以上のUEを含む通信ネットワークの識別、セットアップ、シグナリング、制御メカニズム、及び通信のためのメカニズムを提供する。
図1は、送信元2又はトランスミッタと、送信先6又はレシーバとの間のチャネルにおいて、RIS4のように図中でラベル付けされた、構成可能素子の面アレイの例を示す。送信元2と送信先6との間のチャネルは、i番目のRIS構成可能素子(構成可能素子4a)について、hiとして識別される、送信元2とRIS4との間のチャネルと、giとして識別される、RIS4と送信先6との間のチャネルとを含み、RISがN×M個の素子又は単位セルで構成されるならばi∈{1,2,3,…,N×M}である。送信元2を出て、RIS4に到達する波は、特定のAoAで到達すると言うことができる。波がRIS4によって反射又はリダイレクトされるとき、その波は、特定のAoDでRIS4を出るとみなすことができる。
図1は、2次元の面アレイRIS4を有し、チャネルhi及びチャネルgiを示しているが、図面では、送信元2からRIS4への伝送の仰角及び方位角と、RIS4から送信先6へのリダイレクトされた伝送の仰角及び方位角とを明示的に示していない。線形アレイの場合、懸念すべき1つの角度、即ち、方位角のみがありうる。
無線通信では、RIS4は、1)図1に示すような、トランスミッタとレシーバとの間の反射物、又は、2)RISが給電アンテナからの信号を方向付けするのに役立つので、仮想MIMOシステムを実現するのに役立つトランスミッタ(トランスミッタに統合される)として配置することができる。
以下に続く図2A、2B、3A、3B、及び3Cは、ネットワーク、及びネットワーク内にあり、かつ本開示の態様を実装しうるデバイスに対するコンテキストを提供する。
図2Aを参照すると、限定のない例示的な例として、通信システムの簡単化された模式図が提供されている。通信システム100は、無線アクセスネットワーク120を含む。無線アクセスネットワーク120は、次世代(例えば、第6世代(6G)以降)の無線アクセスネットワーク、又はレガシー(例えば、5G、4G、3G、又は2G)無線アクセスネットワークでありうる。1つ以上の通信電気デバイス(ED)110a~120j(総称して110と称される)は、相互接続されることがあり、無線アクセスネットワーク120内の1つ以上のネットワークノード(170a、170b、総称して170と称される)に接続されることも、その代わりに接続されることもある。コアネットワーク130は、通信システムの一部でありうるし、通信システム100で利用される無線アクセス技術に対して従属的であってもよいし、独立的であってもよい。また、通信システム100は、公衆交換電話網(PSTN)140、インターネット150、及び他のネットワーク160を含む。
図2Bは、本開示の実施形態を実装することができる例示的な通信システム100を示す。概して、システム100は、複数の無線接続又は有線接続された要素がデータ及び他のコンテンツを通信することを可能にする。システム100の目的は、ブロードキャスト、ナローキャスト、ユーザデバイストゥユーザデバイスなどを介してコンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することでありうる。システム100は、帯域幅などのリソースを共有することによって効率的に動作しうる。
この例では、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110cと、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120bと、コアネットワーク130と、公衆交換電話網(PSTN)140と、インターネット150と、他のネットワーク160とを含む。特定の数のこれらのコンポーネント又は要素が図2Bに示されているが、任意の適当な数のこれらのコンポーネント又は要素がシステム100に含まれうる。
ED110a~110cは、システム100において、動作し、通信し、又はその両方を行うように構成される。例えば、ED110a~110cは、無線通信チャネルを介して、送信し、受信し、又はその両方を行うように構成される。ED110a~110cそれぞれは、無線動作のための任意の適当なエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、モバイル局、モバイルサブスクライバユニット、セルラフォン、局(STA)、マシンタイプ通信デバイス(MTC)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タッチパッド、無線センサ、又はコンシューマエレクトロニクスデバイスとして、そのようなデバイスを含みうる(又は、そのように称されることがある)。
図2Bは、本開示の実施形態を実装することができる例示的な通信システム100を示す。概して、通信システム100は、複数の無線接続又は有線接続された要素がデータ及び他のコンテンツを通信することを可能にする。通信システム100の目的は、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト、ユーザデバイストゥユーザデバイスなどを介してコンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することでありうる。通信システム100は、帯域幅などのリソースを共有することによって動作しうる。
この例では、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110cと、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120bと、コアネットワーク130と、公衆交換電話網(PSTN)140と、インターネット150と、他のネットワーク160とを含む。特定の数のこれらのコンポーネント又は要素が図2Bに示されているけれども、任意の適当な数のこれらのコンポーネント又は要素が通信システム100に含まれうる。
ED110a~110cは、通信システム100において、動作し、通信し、又はその両方を行うように構成される。例えば、ED110a~110cは、無線又は有線通信チャネルを介して、送信し、受信し、又はその両方を行うように構成される。ED110a~110cそれぞれは、無線動作のための任意の適当なエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、モバイル局、固定又はモバイルサブスクライバユニット、セルラフォン、局(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、無線センサ、又はコンシューマエレクトロニクスデバイスとして、そのようなデバイスを含みうる(又は、そのように称されることがある)。
図2Bでは、RAN120a~120bが、それぞれ基地局170a~170bを含む。基地局170a~170bそれぞれは、ED110a~110cのうちの1つ以上と無線でインターフェースするように構成され、任意の他の基地局170a~170b、コアネットワーク130、PSTN140、インターネット150、及び/又は他のネットワーク160に対するアクセスを可能にする。例えば、基地局170a~170bは、ベーストランシーバ局(BTS)、ノードB(NodeB)、発展型NodeB(eNodeB)、ホームeNodeB、gNodeB、送信及び受信ポイント(TRP)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、又は無線ルータなどの様々な既知のデバイスのうちの1つ以上を含みうる(又は、それでありうる)。
いくつかの例では、基地局170a~170bのうちの1つ以上は、地面に取り付けられている地上基地局であってよい。例えば、地上基地局は、建造物又はタワーに取り付けることができる。代替的に、基地局170a~170bのうちの1つ以上は、地面に取り付けられていない非地上基地局でありうる。飛行基地局は、非地上基地局の例である。飛行基地局は、飛行デバイスによって支持又は搬送される通信機器を利用して実装されうる。飛行デバイスの非限定的な例は、空挺プラットフォーム(例えば、小型軟式飛行船又は飛行船など)、気球、クアッドコプター、及び他の航空機を含む。いくつかの実装では、飛行基地局は、ドローン又はクアッドコプターなどの無人航空システム(UAS)又は無人航空機(UAV)によって支持又は搬送されうる。飛行基地局は、ネットワーク需要を満たすために異なる場所にフレキシブルに配置することができる移動可能な又はモバイルの基地局でありうる。衛星基地局は、非地上基地局の他の例である。衛星基地局は、衛星によって支持又は搬送される通信機器を利用して実装されうる。衛星基地局は、周回基地局と称されることもある。
任意のED110a~110cは、代替的に又は追加的に、任意の他の基地局170a~170b、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、又は前述したものの任意の組み合わせに対するインターフェース、アクセス、又は通信を行うように構成されうる。
ED110a~110c及び基地局170a~170bは、本明細書で説明される動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成することができる通信機器の例である。図2Bに示した実施形態では、基地局170aは、他の基地局、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、要素、及び/又はデバイスを含みうるRAN120aの一部を形成する。基地局170a、170bのいずれかは、示したように、単一の要素であってもよいし、対応するRAN内に分布する複数の要素であってもよいし、それ以外であってもよい。また、基地局170bは、他の基地局、要素、及び/又はデバイスを含みうるRAN120bの一部を形成する。基地局170a~170bそれぞれは、時に“セル”又は“カバレッジ領域”と称される特定の地理的範囲又は領域内で無線信号を送信及び/又は受信する。セルは、セルセクタにさらに分割されることがあり、基地局170a~170bは、例えば、複数のセクタにサービスを提供するために複数のトランシーバを用いることがある。いくつかの実施形態では、無線アクセス技術がサポートするピコ又はフェムトセルが確立されることがある。いくつかの実施形態では、複数のトランシーバは、例えば、多入力多出力(MIMO)技術を利用する各セルに利用することができる。示したRAN120a~120bの数は、例示に過ぎない。通信システム100を考えるときには、任意の数のRANが考慮されうる。
基地局170a~170bは、無線通信リンク、例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などを利用する1つ以上のエアインターフェース190を介して、ED110a~110cのうちの1つ以上と通信する。エアインターフェース190は、任意の適当な無線アクセス技術を利用しうる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの1つ以上の直交又は非直交チャネルアクセス方法をエアインターフェース190で実装しうる。
基地局170a~170bは、広帯域CDMA(WCDMA)を利用するエアインターフェース190を確立するために、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)を実装しうる。そうすることで、基地局170a~170bは、高速パケットアクセス(HSPA)、任意選択で高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速パケットアップリンクアクセス(HSPUA)又はその両方を含む発展型HPSA(HSPA+)などのプロトコルを実装しうる。代替的に、基地局170a~170bは、LTE、LTE-A、及び/又はLTE-Bを利用する発展型UTMS地上無線アクセス(E-UTRA)でエアインターフェース190を確立しうる。通信システム100は、上述したように、そのようなスキームを含む複数のチャネルアクセス動作を利用しうると考えられる。エアインターフェースを実装するための他の無線技術は、IEEE802.11、802.15、802.16、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、IS-2000、IS-95、IS-856、GSM、EDGE、及びGERANを含む。もちろん、他の多重アクセススキーム及び無線プロトコルが利用されてもよい。
RAN120a~120bは、コアネットワーク130と通信し、ED110a~110cに、音声、データ、及び他のサービスなどの様々なサービスを提供する。RAN120a~120b及び/又はコアネットワーク130は、コアネットワーク130によって直接的にサービス提供されることも、されないこともあり、かつ、RAN120a、RAN120b、又はその両方と同じ無線アクセス技術を用いることも用いないこともある1つ以上の他のRAN(不図示)と直接的に又は間接的に通信しうる。コアネットワーク130は、また、(i)RAN120a~120b又はED110a~110c又はその両方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、及び他のネットワーク160など)との間のゲートウェイアクセスとして利用されうる。
ED110a~110cは、無線通信リンク、例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などを用いる1つ以上のサイドリンク(SL)エアインターフェース180を介して互いに通信する。SLエアインターフェース180は、任意の好適な無線アクセス技術を利用してよく、ED110a~110cが基地局170a~170bの1つ以上と通信するのに介するエアインターフェース190と実質的に同様であってもよいし、それらが実質的に異なってもよい。例えば、通信システム100は、SLエアインターフェース180に、符号分割多元接続(CDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの1つ以上のチャネルアクセス方法を実装しうる。いくつかの実施形態では、SLエアインターフェース180は、少なくとも部分的に、アンライセンススペクトル上で実装されうる。
加えて、ED110a~110cの一部又は全部は、異なる無線技術及び/又はプロトコルを利用する異なる無線リンクを介して、異なる無線ネットワークと通信するための動作を含みうる。無線通信に代えて(又は、それに加えて)、EDは、有線通信チャネルを介して、サービスプロバイダ又はスイッチ(不図示)、及びインターネット150と通信しうる。PSTN140は、プレーンな古い電話サービス(POTS)を提供するための回路交換電話ネットワークを含みうる。インターネット150は、コンピュータのネットワーク及びサブネット(イントラネット)又はその両方を含み、インターネットプロトコル(IP)、トランスミッションコントロールプロトコル(TCP)、及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)などのプロトコルを組み入れうる。ED110a~110cは、複数の無線アクセス技術に従った動作が可能なマルチモードデバイスであり、複数の無線アクセス技術をサポートするのに必要な複数のトランシーバを組み入れうる。
また、図2Bに示すように、RIS182は、基地局170bのサービング領域内に配置される。第1の信号185aは、基地局170bとRIS182との間に示され、第2の信号185bは、RIS182とED110bとの間に示され、RIS182が、基地局170bとED110bとの間のアップリンク又はダウンリンクチャネル内にどのように配置されうるかを示している。また、ED110cとRIS182との間に第3の信号185cが示され、第4の信号185dは、RIS182とED110bとの間に示され、RIS182が、ED110cとED110bとの間のSLチャネル内にどのように配置されうるかを示している。
1つのRIS182のみが図2Bに示されているが、任意の数のRISをネットワーク内に含むことができると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、信号は、地上BSからUEへと伝送されるか、又は、UEから地上BSへと直接的に伝送され、いずれの場合でも、信号は、RISによって反射されない。但し、信号は、建造物、壁、及び家具などの障害物及び反射物によって反射されうる。いくつかの実施形態では、信号は、UEと、衛星、ドローン、及び高高度プラットフォームなどの非地上BSとの間で通信される。いくつかの実施形態では、信号は、中継器とUEとの間、又は中継器とBSとの間、又は2つの中継器の間で通信される。いくつかの実施形態では、信号は、2つのUEの間で伝送される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のRISが、トランスミッタ及びレシーバからの信号を反射するために利用され、トランスミッタ及びレシーバのいずれかは、UE、地上又は非地上BS、及び中継器を含む。
図3A及び3Bは、この開示による方法及び示唆を実装しうる例示的なデバイスを示している。特に、図3Aは、例示的なED110を示し、図3Bは、例示的な基地局170を示す。これらのコンポーネントは、システム100内、又は任意の他の適切なシステム内で利用することができる。
図3Aに示すように、ED110は、少なくとも1つの処理ユニット200を含む。処理ユニット200は、ED110の様々な処理動作を実施する。例えば、処理ユニット200は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、又はED110が通信システム100内で動作できるようにする任意の他の機能を実行することができる。処理ユニット200は、本明細書でより詳細に説明される機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されてもよい。各処理ユニット200は、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理又はコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット200は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含むことができる。
ED110は、少なくとも1つのトランシーバ202を含んでもよい。トランシーバ202は、少なくとも1つのアンテナ又はネットワークインターフェースコントローラ(NIC)204による伝送のために、データ又は他のコンテンツを変調するように構成される。トランシーバ202は、少なくとも1つのアンテナ204によって受信されるデータ又は他のコンテンツを復調するように構成されてもよい。各トランシーバ202は、無線又は有線伝送のための信号を生成するための、及び/又は、無線又は有線で受信された信号を処理するための任意の適切な構造を含む。各アンテナ204は、無線又は有線信号を送信及び/又は受信するための任意の適切な構造を含む。1つ又は複数のトランシーバ202は、ED110で利用されることができる。1つ又は複数のアンテナ204は、ED110で利用されることができる。1つの機能ユニットとして示されているけれども、トランシーバ202は、少なくとも1つのトランスミッタ及び少なくとも1つの個別のレシーバを利用して実装することもできる。
ED110は、1つ以上の入力/出力デバイス206又はインターフェース(インターネット150への有線インターフェースなど)をさらに含む。入力/出力デバイス206は、ユーザ又はネットワーク内の他のデバイスとの対話を可能にする。各入力/出力デバイス206は、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、又はタッチスクリーンなど、ユーザに情報を提供するか、又は、ユーザから情報を受信するための任意の適切な構造を含み、ネットワークインターフェース通信を含む。
加えて、ED110は、少なくとも1つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED110によって利用されるか、生成されるか、又は収集される命令及びデータを格納する。例えば、メモリ208は、処理ユニット200によって実行される、上述した動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されたソフトウェア命令又はモジュールを格納することができる。各メモリ208は、任意の適切な揮発性及び/又は不揮発性ストレージ及び検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、サブスクライバ識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなど、任意の適切なタイプのメモリが利用されうる。
図3Bに示すように、基地局170は、少なくとも1つの処理ユニット250と、少なくとも1つのトランスミッタ252と、少なくとも1つのレシーバ254と、1つ以上のアンテナ256と、少なくとも1つのメモリ258と、1つ以上の入力/出力デバイス又はインターフェース266とを含む。不図示のトランシーバが、トランスミッタ252及びレシーバ254に代えて利用されうる。スケジューラ253は、処理ユニット250に結合されうる。スケジューラ253は、基地局170内に含まれてもよいし、基地局170と別々に動作してもよい。処理ユニット250は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、又は任意の他の機能など、基地局170の様々な処理動作を実施する。上でより詳細に説明した動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように処理ユニット250を構成することもできる。各処理ユニット250は、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理又はコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット250は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含むことができる。
各トランスミッタ252は、1つ以上のED又は他のデバイスへの無線又は有線伝送のために信号を生成するための任意の適切な構造を含む。各レシーバ254は、無線又は有線で1つ以上のED又は他のデバイスから受信した信号を処理するための任意の適切な構造を含む。個別のコンポーネントとして示されているけれども、少なくとも1つのトランスミッタ252及び少なくとも1つのレシーバ254を結合してトランシーバにすることができる。各アンテナ256は、無線又は有線信号を送信及び/又は受信するための任意の適切な構造を含む。ここでは、トランスミッタ252及びレシーバ254の両方に結合されている共通アンテナ256が示されているけれども、1つ以上のアンテナ256がトランスミッタ252に結合されることができ、1つ以上の別個のアンテナ256がレシーバ254に結合されることができる。各メモリ258は、ED110に関して上述したものなど、任意の適切な揮発性及び/又は不揮発性ストレージ及び検索デバイスを含む。メモリ258は、基地局170によって利用されるか、生成されるか、又は収集される命令及びデータを格納する。例えば、メモリ258は、処理ユニット250によって実行される、上述した動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されたソフトウェア命令又はモジュールを格納することができる。
各入力/出力デバイス266は、ユーザ又はネットワーク内の他のデバイスとの対話を可能にする。各入力/出力デバイス266は、ユーザへと情報を提供するか、又はユーザから情報を受信/提供するための任意の適切な構造を含み、ネットワークインターフェース通信を含む。
図3Cは、この開示による方法及び示唆を実装しうる例示的なRISデバイスを示している。特に、図3Cは、例示的なRISデバイス182を示している。これらのコンポーネントは、システム100内又は任意の他の適切なシステム内で利用することができる。
図3Cに示すように、RISパネルと称されることもある、RISデバイス182は、少なくとも1つの処理ユニット280と、インターフェース290と、構成可能素子275のセットとを含むコントローラ285を含む。構成可能素子のセットは、単一行又はグリッド又は複数行で配置され、全体としてRISパネルの反射面を形成する。構成可能素子を個別に指定して、各素子上に衝突する波面の方向を変えることができる。RIS反射特性(ビーム方向、ビーム幅、周波数シフト、振幅、及び偏波など)は、例えば、反射波の位相を変えるための各素子でのバイアス電圧を介して、素子レベルで制御可能なRF波面操作によって制御される。この制御信号は、RISでパターンを形成する。RIS反射挙動を変更するためには、RISパターンを変更する必要がある。
RISとUEとの間の接続は、様々な異なる形態をとることができる。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、BSからの信号がUEへと反射されるか又はリダイレクトされる、或いは、UEからの信号がBSへと反射される反射チャネルである。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、受動後方散乱又は変調を伴う反射接続である。そのような実施形態では、UEからの信号がRISによって反射されるが、RISは、特定のRISパターの利用によって信号を変調する。同様に、BSから伝送される信号は、それがUEに到達する前にRISによって変調されうる。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、ネットワーク制御のサイドリンク接続である。これは、RISがUEによって、UEのような他のデバイスとして認識されることがあり、RISが、ネットワークによってスケジューリングされる、2つのUEと類似のリンクを形成することを意味する。RISとUEとの間のリンクがSLに基づくとき、SL及びUuリンク(BSとUEとの間、又はBSとRISとの間のリンク)は、異なるキャリア及び/又は異なる帯域幅の部分を占有することができる。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、アドホック帯域内/帯域外接続である。
RISデバイス又はRISパネルは、一般に、構成可能素子、及び、他のネットワークノードとの通信に利用されるハードウェア及び/又はソフトウェアを制御するために利用されうるRIS及び任意の電子装置であるとみなされる。但し、RIS、RISパネル、及びRISデバイスという表現は、通信システムで利用されるRISデバイスを指すために、この開示において交換可能に利用されうる。
処理ユニット280は、インターフェース290を介して構成信号を受信し、その信号をコントローラ285に提供することなど、RIS182の様々な処理動作を実施する。処理ユニット280は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含むことができる。
これは、RISの特定の例であるが、RISは、異なる形態をとり、図3Cに示されたものとは異なる方式で実装されうると理解すべきである。RIS182は、究極的には、本実施形態で説明されるように動作するように構成することができる構成可能素子のセットを必要とする。
図3Cは、ネットワークから構成情報を受信するためのインターフェース290を含む。いくつかの実施形態では、インターフェース290は、ネットワークへの有線接続を可能にする。有線接続は、基地局に対するもの又はいくつかの他のネットワーク側デバイスに対するものであってもよい。いくつかの実施形態では、有線接続は、適正リンク、即ち、RIS機器の特定のベンダー又はサプライヤに特有のリンクである。いくつかの実施形態では、有線接続は、標準化リンク、即ち、RISを利用する誰もが同じシグナリングプロセスを利用するように標準化されているリンクである。有線接続は、光ファイバ接続又はメタルケーブル接続でありうる。
いくつかの実施形態では、インターフェース290は、ネットワークに対する無線接続を可能にする。いくつかの実施形態では、インターフェース290は、BS又はUEとのRF通信を可能にするトランシーバを含みうる。いくつかの実施形態では、無線接続は、帯域内適正リンクである。いくつかの実施形態では、無線接続は、帯域内標準化リンクである。トランシーバは、帯域外で、又は、Wi-Fi又はBluetoothなどの他のタイプの無線アクセス技術(RAT)を利用して動作しうる。いくつかの実施形態では、トランシーバは、UE又は基地局のいずれかとの低レート通信及び/又は制御シグナリングのために利用される。いくつかの実施形態では、トランシーバは、低レート通信のためのLTE、5G、又は6Gトランシーバなどの統合型トランシーバである。いくつかの実施形態では、インターフェースは、トランシーバ又はセンサをRISに接続するために利用することができる。
どのようにしてRISをネットワーク内で発見することができるか、BS-RISリンクセットアップ、RIS-UEリンク識別、RIS-UEリンクセットアップ、RIS及びRIS-UE有効化及び無効化の例について、以下でさらに詳細に説明する。図4A、4B、及び4Cは、BSと1つ以上のUEとの間のRIS支援リンクを作り出すために、どのようにしてRISが通信ネットワーク内に配置されうるかについての、いくつかの例を示している。
上で説明したように、RISの構成可能素子に起因して生じる位相シフトは、RISを制御するために利用されるバイアス電圧に加えて、入射波の周波数に依存する。以下の説明では、そのような現象が、トランスミッタとレシーバとの間のRISからの反射信号にどのように影響を及ぼすことができるかを説明する。
RISに利用される材料のタイプに応じて、第1の周波数について、特定のバイアス電圧範囲内で、位相シフトの範囲を得ることができるが、第2の周波数についての位相シフトの類似範囲には、異なる開始及び終了電圧を有する異なるバイアス電圧範囲が必要となりうる。例えば、特定のタイプのRIS材料において、121.5GHzの周波数で、位相シフトのほぼ全範囲が、1.6ボルトと2.7ボルトとの間の電圧範囲で得られ、一方で、他の印加電圧では、ほぼ一定の位相シフトとなる。但し、126GHzの周波数では、位相シフトのほぼ全範囲が、1ボルトと1.6ボルトとの間の電圧範囲で得られる。ゆえに、このタイプのRISでは、必要な位相シフトを得るために、異なる周波数では、異なる個別の範囲のバイアス電圧が印加される必要がある。これは、周波数の差が大きな差であるとき、より明らかである。異なるタイプのRISの間の違いに基づくと、ネットワーク、トランスミッタ、及び/又はレシーバからの関連情報の追加入力を伴って、RISが、トランスミッタからレシーバへの波面をリダイレクトするために利用される、それ自身でRSパターンを生成することができることは有利なことがある。
図4Aは、基地局(BS)410と、2つのRIS(RIS#1 420、及びRIS#2 425)と、2つのユーザ機器(UE#1 430、及びUE#2 435)とを含む通信ネットワーク400の一部の第1の例を示す。RIS#1 420、及びRIS#2 425のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS410のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS410とUEとの間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。BS410は、RISを介してUEと通信することができる。第1のリンク440a、例えば、無線周波数RFリンクは、RIS#1 420とBS410との間に示されている。第2のリンク440bは、RIS#2 425とBS410との間に示されている。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のリンク445aは、RIS#1 420とUE#1 430との間に示されている。第4のリンク445bは、RIS#2 425とUE#1 430との間に示されている。第5のリンク445cは、RIS#2 425とUE#2 435との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他の無線アクセス技術(RAT)を利用して通信することができる。
BSとRISとの間のリンク、及び、RISとUEとの間のリンクは、同じ周波数帯域を共有するか、又は、異なる周波数帯域(例えば、異なるキャリア又は異なる帯域幅部分)を占有することができる。
BS410とUE#1 430との間に示されたダイレクトリンク440d、及びBS410とUE#2 435との間のダイレクトリンク435もある。BSとUEとの間のダイレクトリンクは、RISを介して生じるBSとUEとの間のリンクとは異なる周波数帯域になることができる。
理解できるように、RIS#1 420は、BS410とUE#1 430との間の物理チャネルを形成しており、RIS#2 425は、BS410とUE#1 430との間、及びBS410とUE#2 435との間の物理チャネルを形成している。図4Aには示されていなくても、RISは、複数のUEとの及び複数のBSとのリンクを有することができると理解すべきである。さらに、1つのBS、2つのRIS、及び2つのUEのみが図4Aに示されているが、これは単に説明的な例に過ぎず、単一のBS、RIS、及びUE、又は、複数(即ち、2以上)の各コンポーネントが通信ネットワーク内にいることができると理解すべきである。
図4Bは、第1のBS460と、第2のBS465と、2つのRIS(RIS#1 470及びRIS#2 475)と、単一のユーザ機器(UE480)とを含む通信ネットワーク450の一部の第2の例を示す。RIS#1 470は、送信又は受信の目的のために、BS460のアンテナの拡張として動作することができ、RIS#2 475は、送信又は受信の目的のために、BS465のアンテナの拡張として動作することができる。RIS#1 470は、第1のBS460とUE480との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができ、RIS#2 475は、第2のBS465とUE480との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1のBS460は、RIS470を介してUE480と通信することができ、第2のBS475は、RIS475を介してUE480と通信することができる。第1のFリンク472は、RIS#1 470と第1のBS460との間に示されている。第2のリンク474は、RIS#2 475と第2のBS465との間に示されている。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のリンク476は、RIS#1 470とUE480との間に示されている。第4のリンク478は、RIS#2 475とUE480との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他の無線アクセス技術(RAT)を利用して通信することができる。
第1のBS460とUE480との間、及び、第2のBS465とUE480との間に示されたダイレクトリンク462及び464もある。BSとUEとの間のダイレクトリンクは、RISを介して生じるBSとUEとの間のリンクとは異なる周波数帯域になることができる。
理解できるように、RIS#1 470は、第1のBS460とUE480との間の物理チャネルを形成しており、RIS#2 475は、第2のBS465とUE480との間の物理チャネルを形成している。図4Bには示されていなくとも、RISは、複数のUEとの及び複数のBSとのリンクを有することができると理解すべきである。さらに、2つのBS、2つのRIS、及びUEのみが図4Bに示されているが、これは単に説明的な例に過ぎず、各コンポーネントが複数、通信ネットワーク内にいることができると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、RISは、低レート(その例は6GHzより低いマイクロ波帯域である)通信、及び、UE又はBSのいずれかとの制御シグナリングに利用することができるトランシーバを有しうる。
RISパネルは、ユーザのグループが複数のRISによってカバーされうるようなカバレッジの相互オーバーラップを有することがある。これは、ドナーBS又は他のBSのカバレッジ領域と重複するカバレッジを含む。ドナーBSは、UEとのシグナリングを送信及び受信するBSとみなされる。1つ以上のRISパネルに対するドナーBSは、同じBS又は複数の異なるBSであることができる。
いくつかの実施形態では、RISパネルは、複数の同一面上のRISサブパネルで形成することができる。
いくつかの実施形態では、マルチホップ反射の場合において、それらが互いに信号を反射するように、RISパネルを配置することができる。例えば、BSは、UEへと反射する、第2のBSへと反射する第1のRISに送信することができる。図4Cは、BS490と、2つのRIS492及び494と、単一のUEとを含むネットワークの一部を示す。第1のリンク491は、BS490とRIS#1 492との間に示されている。第2のリンク493は、RIS#1 492とRIS#2 494との間に示されている。第3のリンク495は、RIS#2 494とUE496との間に示されている。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
図4Cを参照すると、複数のRISを、トランスミッタとレシーバとの間(DLではBSからUEへ、ULではUEからBSへ、又はSLではUEからUEへのいずれか)で利用することができ、レシーバに到達するまで、信号が1つのRISパネルから次へと反射される。チャネルホップの数は、RISの数と共に増加する。図4Cは、特に、2つのRIS、RIS#1 492、及びRIS#2 494を示している。図4Cでは、BS#1 490とRIS#2 494との間で反射するようにビームがRIS#1 492で最適化される。RIS#2 494とUE496との間で反射するようにビームがRIS#2 494で最適化される。
いくつかの実施形態では、UEとBSとの間に複数のホップがあることができるという事実は、UEによって知られていないことがある。例えば、最終ホップで信号が到来する方向を知るための情報がUEに提供されれば、UEは、どのタイプのデバイスから信号が到来するのかを知ることなく、シグナリングを受信することができる。デバイス間に含まれる追加的なシグナリングのために、追加的な制御及び構成シグナリングと、RISデバイス間のRIS反射に対するチャネル推定とが必要になりうる。
1つ以上のBSと1つ以上のUEとの間のシグナリングを反射するために1つ以上のRISを利用することは、複数の利点を与える。いくつかの実施形態では、RISの利用により、リンク信頼性の向上のために複数の独立した通信パスを作り出すことによってダイバーシティの向上を与えることができる。いくつかの実施形態では、RISの利用により、UEに対するRISのより長い関連付けを可能にする準静的方式で動作することができる。いくつかの実施形態では、RISの利用により、動的RIS選択を可能にする動的な動作を行うことができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、信頼性の向上のために、例えば、時空間コード又は巡回遅延ダイバーシティを利用して、同時反射を可能にする連結ダイバーシティを与えることができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、カバレッジの拡張を提供することができる。異なる位置及び異なる向きに配置された1つ以上のRISパネルの利用により、BSによってサービス提供される領域内でのUEのカバレッジを改善することを可能にしうるが、それは、それらに限定されないが、家具、身体、及び手のひらの妨害によるものなど、信号に対する様々な形態の妨害、回折、及びシャドウイングを有する。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、リンク故障回避及び素早い回復のためのメカニズムを与えることが可能になる。例えば、RIS-UEは、スタンバイモードであることができ、ダイレクトリンク又は他のRISパネルへのリンクが機能しないときに再開することができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、スループットの増加及びより高いランクを与えることが可能になる。いくつかの実施形態では、複数のRISの利用により、信号対干渉雑音比(SINR)を増加させることを可能にしうる。複数のRISの利用により、ネットワーク内のリンクの総数を増加させることが可能になり、それは、また、より大きなスケジューリングフレキシビリティを可能にすることができる。複数のRISの利用により、同時に利用することが可能なUEへの複数のルートを与えうる。そのような複数のルートは、ルート間干渉を低減することによってランクを増加させることを可能にしうる。そのような複数ルートの同時利用は、低ランクリンク、例えば、ラインオブサイト(LoS)及び高周波(HF)に適用可能でありうる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、干渉回避及びマルチユーザMIMO(MU-MIMO)を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、RISは、適時的なルート選択を介して、他のリンクへの干渉を低減することによって、複数のUEをスケジューリングするために利用することができる。いくつかの実施形態では、RISは、異なるBSによってサービス提供される異なるユーザによって引き起こされる相互干渉を低減する適切なRIS選択及びビームフォーミングによって、マルチBSマルチRIS干渉回避を可能にするために利用することができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、マルチホップデータ伝送を可能にすることができ、例えば、図4Cに示すようにマルチホップで信号を反射することができる。いくつかの実施形態では、これは、上述したように、ダイバーシティ向上に結び付けることができ、それにより、UEは、UEに近い既存のRISの任意のサブセットによってサービス提供されることができる。“UEに近いRIS”という表現は、RISが、基地局又は他のUEなどの他のデバイスからUEへと十分な品質の信号を反射できるような、UEの近くに位置する任意のRISを意味するとみなされうる。UEの観点からは、UEへのルート上で信号がどれくらい多くのホップを経験するかということについて透過的でありうる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、コヒーレント反射を可能にすることができる。ターゲットレシーバでコヒーレントに重なるように信号を反射することができる。いくつかの実施形態では、それは、BSとUEとの間のダイレクトリンクとの重なりを含みうる。但し、コヒーレント反射は、例えば、ビーム方向だけではない可能性がある、詳細なCSI知識を有するデバイスに関係する。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、複数のBSがRISリンクを多重化することを可能にすることができる。そのようなシナリオでは、スケジューリングに関して複数BSシステムのフレキシビリティを向上させることができる。いくつかの実施形態では、RISの利用は、RIS支援型ユーザセントリックノーセル(UCNC)を可能にすることができる。そのようなシナリオでは、UEが、一方のBSによってサービス提供される状態から、他方のBSによってサービス提供される状態へと移動するとき、RISビームが更新される。但し、UEは、そのビームセッティングを変える必要はなく、同じRIS又はRISのセットの反射を介して通信を継続する。結果として、通信効率が改善され、UEは、より低い、シグナリングのためのオーバーヘッド及び測定オーバーヘッドに耐え、また、その電力消費を低減しうる。
通信システムでのRISの利用を可能にするために、動作用に提案されている様々な制御及びシグナリングメカニズムがある。
1つのメカニズムは、システムによって利用できる候補RISを識別することに関係する。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、探知又は参照信号(RS)ベースの測定に基づくRISディスカバリを含みうる。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、候補BS-RISリンク及びRIS-UEリンクの識別を含むことがあり、BS-RISリンクは、BSとRISとの間のリンクを指し、RIS-UEリンクは、RISとUEとの間のリンクを指す。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、BSなどのネットワークノード向けのRISディスカバリを含みうる。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、探知又はローカリゼーションを利用することを含んでもよいし、UL RS測定、例えば、サウンディング参照信号(SRS)に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、UE向けのRISディスカバリを含みうる。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、UE測定フィードバックを伴うUE支援型RISパネル識別を含みうる。RIS-UEリンクディスカバリは、RIS-UEリンクを、RISとUEとの間で作り出すことができることを識別するためのRSの利用を含む。これには、UEとBSとの間又はUEとRISとの間での後続のチャネル測定を含む、識別されたRIS-UEリンクのセットアップが伴う。RIS-UEリンクを識別するために利用されるRSは、頻度が低く、RIS-UEリンクのディスカバリのみのためのものである。リンクセットアップで利用される後続のチャネル測定は、より頻繁に実行されうる。
候補RISの識別メカニズムを考えるとき、これが実装され、かつ支援されうる複数の方式がありうる。ネットワーク支援型アプローチでは、ネットワークは、RIS-UEリンク識別を支援する。いくつかの実施形態では、そのようなネットワーク支援型アプローチは、BSがRIS又はUE又はその両方に、RIS及びUEの位置情報などのローカリゼーション情報に基づいて、可能なリンクを知らせることを含みうる。いくつかの実施形態では、そのようなネットワーク支援型アプローチは、BSが、UEの近くにあるRISパネルのリストをUEに提供することを含みうる。いくつかの実施形態では、そのようなネットワーク支援型アプローチは、BSが、UEの近くにあるRISにUEのリストを提供することを含みうる。
図16は、本開示において提供される実施形態の無線通信ネットワーク内のRISの複数の動作を示す。動作は、
1)ネットワーク内のRISの識別1610と、
2)BSとRISとの間、及びRISとUEとの間のリンクセットアップ1620と、
3)チャネル推定が実行されることを可能にするチャネル測定及びフィードバック1630と、
4)BSとUEとの間で信号をリダイレクトし、RISが利用されるときにRISを有効化するために、RISパターンをRIS上に構成するRIS制御シグナリング1640と、
5)リンクが有効化されるときにUEを構成するため、及び、RISを介したBSとUEとの間のデータ通信の伝送のための物理レイヤ制御シグナリングを含む通信1650と
のうちの少なくとも1つを含む。これらの動作のそれぞれは、基地局によって、RISによって、及び/又はUEによって実行できる関連付けられた方法を有する。そのような方法の例については、以下でさらに詳細に説明される。いくつかの実施形態では、その方法の全てが、RISのディスカバリと、必要に応じて利用されるBSとUEとの間のリンクをセットアップして有効化することと、を実装するために利用されうる。但し、必要なときはいつでも、意図した利用のために、様々な方法を独立に利用することができる。いくつかの実施形態では、BSとRISとの間のリンク、及び、RISとUEとの間のリンクは、同じ周波数帯域を共有してもよいし、又は、異なる周波数帯域(例えば、異なるキャリア又は異なる帯域幅部分)を占有してもよい。いくつかの実施形態では、BSとRISとの間のリンクは、バックホールリンクとみなされ、かつ扱われうる。
識別動作1610の範囲内には、RISの配置に際して実行される異なるタイプの識別がある。識別動作1610の1つの特徴は、ネットワーク内でのRIS登録1612に関係する。RIS登録は、RISディスカバリ、RIS識別、又はRIS認識と称されることもあり、RISがネットワークによって識別されることを含む。識別動作1610の他の特徴は、RISの近くにいることがある任意のUEについての、ネットワーク内でのRIS-UEリンクの識別1614に関係する。識別動作1610の他の特徴は、ネットワーク内のUE1616に関するRIS可視性に関係する。RISがリンク内でBSからの信号をリダイレクトするか否かをUEが知っているかどうかに依存することが、どのようにしてRIS-UEリンクが識別されるかに影響を及ぼすことができる。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行されるときの、識別動作1610に関する様々な特徴についての例示的な方法については、以下で詳細に説明される。
これらの動作及びその特徴のそれぞれについて、以下で詳細に説明される。
本開示は、いくつかの実施形態における以下の識別動作510を提供する。
RISがネットワーク内に配置されるとき、RIS表面上のRISパターンが制御されて、BSから1つ以上のUEへと信号をリダイレクトすることを可能にするために、ネットワークによって、RISが発見され、識別され、又は認識されなくてはならない。RISがオペレータによって配置されるとき、例えば、オペレータが最初にネットワークをセットアップし、そのセットアップにRISを含むとき、シグナリングは必要とされないことがある。初期ネットワークセットアップが生じた後で、いつでもRISがネットワークに追加され、いくつかのレベルの制御シグナリングが、ネットワーク内でRISを初期化するために必要になりうる。シグナリングの例が以下で説明される。RISの初期化は、RISサイズ、RIS技術、再構成速度、及び通信能力などのUE能力を決定するためのシグナリングを含みうる。他のシグナリングは、RISとネットワークとの間のリンクのタイプ(有線、無線、共有、又は私有)、速度、遅延、ジッタ、及び信頼性を決定することを含む。能力確立の後、ネットワークは、ネットワークとUEとの通信のための必要な構成でRISを構成し、RISパターンをセットアップしうる。これらは、RIS能力の機能であってもよい。例えば、RISパターン設定のためのメカニズムを構成するためのシグナリングは、RIS能力によって影響を受けるか、又は、RIS-UEリンクディスカバリ信号の構成が、RISトランシーバ能力によって影響を受ける。
UEの観点からは、RISは、多くの異なる方法で考えられうる。例えば、いくつかの実施形態では、UEは、RISによってリダイレクトされた信号をUEが受信することを知らないことがあり、かくして、RISは、UEにとって“不可視”であることがある。いくつかの実施形態では、RISは、他のUEであるとみなされることがあり、UEは、実質的にサイドリンクタイプの能力を利用してRISと通信することができる。いくつかの実施形態では、UEは、それがBSと対話するように、RISと対話する。いくつかの実施形態では、UEは、それがハイブリッド中継器と対話するように、RISと対話する。いくつかの実施形態では、RISがUEにとって“可視”であるとみなされるように、UEは、別個のエンティティとしてRISと対話し、そのエンティティと対話することは、通信標準での同意に基づくシグナリングを利用することを含む。
BSの観点からは、RISは、また、多くの異なる方法で理解されうる。例えば、RISは、BSの一部であるとみなされることがあり、独立したエンティティとみなされないことがある。いくつかの実施形態では、BSが、反射能力を有するUEと対話するように、BSがRISと対話することがある。いくつかの実施形態では、BSがリモートラジオヘッド(RRH)と対話するように、BSがRISと対話することがある。いくつかの実施形態では、BSがハイブリッド中継器と対話するように、BSが、RISと対話することがある。いくつかの実施形態では、通信規格での同意に基づくシグナリングを利用する別個のエンティティとみなされるRISと対話することによって、BSがRISと対話することがある。
いくつかの実施形態における識別動作510は、ネットワークによるRIS登録の動作512を含む。
RISの配置における初期ステップは、ネットワークによるRISの識別でありうる。RISの識別の一部は、BSとRISとの間のリンクを形成することを含む。ネットワークとRISとの間のRISリンクは、多くの異なるタイプの通信媒体から選択されてよく、結果として、多くの異なるシグナリングメカニズムのいずれかを利用しうる。ネットワークとRISとの間の様々な通信媒体の例のリストは、本開示を限定する意図なく、
1)イーサネットケーブル及び光ファイバなどの有線接続、
2)無線帯域内通信(同じ周波数帯域を利用すること、又は、異なる周波数帯域、例えば、異なるキャリア又は帯域幅部分を利用すること含みうる)、
3)アンライセンススペクトルと、Wi-Fi及びBluetoothなどの他のRATとの利用を含む無線帯域外通信、
4)RISからBSへの方向でのシグナリングについて、後方散乱及び受動変調などの受動通信モード、
を含む。後方散乱は、RISについての情報を含むように、RISに衝突する波面が“変調される”ことを含みうる。変調は、RISの構成可能素子による、即ち、適切なRISのパターンのセットを利用することによる、信号の振幅/位相/周波数の操作を構成しうる。
RISのディスカバリは、シグナリング、又はRISとネットワークとの間で交換されるメッセージを含み、それは、1つ以上のBSを介して生じうるし、様々なシグナリング方法のいずれかを利用して実行されうる。いくつかの実施形態では、RISのディスカバリのための方法は、既存のいずれの標準でも利用されていない、BSとRISとの間でシグナリングのタイプについて同意されている独自タイプのシグナリングを含む。
いくつかの実施形態では、RIS登録は、ネットワークがRIS能力情報(それに限定されないが、RIS材料タイプ又はいずれのRISパラメータを制御できるか、応答時間、RIS制御機能/能力など)を取得することを含みうる。
いくつかの実施形態では、RIS識別は、RISローカリゼーションも含みうる。例えば、ネットワークは、探知又は測位を介して、RIS測位情報を取得することができる、つまり、互いを見つけるためのネットワーク及びRISによるシグナリングに基づいてRISの位置を決定することができる。RIS測位情報は、可能なBS-RISリンク及びRIS-USリンクを決定するのを助けることもできる。
セルラネットワークは、元々、無線通信のために設計されており、位置ベースのアプリケーションに対する急速な需要の増加により、セルラネットワークでの測位研究に大きな注目が集まっている。より興味深い6Gアプリケーションのいくつかは、高精度測位、マッピング、及び再構成を通じた探知環境、及びジェスチャー/アクティビティ認識を含む。探知は、新たな6Gサービスであり、それは、周辺環境についての情報を取得する行為として説明することができる。それは、様々なアクティビティ及び動作を通じて実現され、RF探知及び非RF探知のカテゴリに分類することができる。RF探知は、RF信号を送信することと、反射された信号を受信すると共に処理することによって環境を学習することとを含む。非RF探知は、(例えば、カメラを介して)周辺環境から取得された写真及び映像を利用することを含む。
電磁波を送信し、エコーを受信することによって、RF探知は、存在、質感、距離、速度、形状、及び向きなど、環境内のオブジェクトの情報を抽出することができる。現在のシステムでは、RF探知は、受動的オブジェクト、即ち、ネットワークに登録されていないオブジェクトの位置を特定し、検出し、そして、追跡するために利用されるレーダに限定されている。既存のRF探知システムは、様々な制限を有する。それらは、スタンドアロン及びアプリケーション駆動であり、つまり、それらは、他のRFシステムと対話しない。さらに、それらは、受動オブジェクトのみをターゲットとし、有効なオブジェクト、即ち、ネットワークに登録されているオブジェクトの明確な特徴を利用することができない。
いくつかの実施形態では、シグナリング、及びRISとネットワークとの間で交換されるメッセージは、RIS用の通信に特有の新たなシグナリングタイプであってよい。
いくつかの実施形態では、RISのディスカバリのための方法は、Xn、RRC、及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などの既存のシグナリングメカニズムを含む。いくつかの実施形態では、RISとネットワークとの間のリンクは、バックホールリンクであってよく、リンク上のシグナリングの場合に、そのように扱われうる。そのような実施形態では、これは、特に、BSとRISとの間のシグナリングを可能にするRRCメッセージを含むように、既存のメカニズムを強化することを含みうる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、ネットワークによって発見されるようにRISが無線で信号を送信することを含む。いくつかの実施形態では、RISがアップリングRACH信号を送信するトランシーバを有する場合、信号は、RACHベースである。いくつかの実施形態では、RISは、UEと同じタイプのRACHメカニズムを利用する。RISは、RRCセットアップの一部として、RISとして認識される。いくつかの実施形態では、RACHメカニズムは、特にRIS用である。
図17Aは、ネットワークによる無線RISディスカバリ1700に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ1702は、任意選択のステップであり、RISがネットワークを検出することを含む。ステップ1704は、RISがRIS識別用のメカニズムを決定することを含む。ステップ1706は、RISが、同期信号などのディスカバリ信号を送信することを含む。ステップ1708は、ネットワークが、ステップ1706でRISによって送信されたディスカバリ信号を検出することを含む。ステップ1710は、ネットワークがディスカバリ信号に応答することを含む。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、後方散乱ベースでありうる。RISは、オリジナルの信号を反射し、RIS識別子(RIS ID)で反射を変調する。オリジナルの信号は、RISディスカバリの一部としてBSによって送信されうる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、バックホールベースのディスカバリでありうる。例えば、RISは、有線バックホール接続に接続され、関連するRIS情報を知らせる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、RISディスカバリ情報が手動でTRPと共有されるように手動でプログラムされうる。
いくつかの実施形態では、RISは、UEによって発見されるように信号を送信しうる。そのようなシグナリングメカニズムは、通信標準によって指定されうるし、RIS及び/又はUEでの、BSによって開始される構成を要求しない。いくつかの実施形態では、ネットワークは、ディスカバリのためにRIS及び/又はUEを構成しうる。
いくつかの実施形態では、RISがトランシーバを有する場合、RISは、図17Bに関して説明されるように、直接的にUEと通信することによって、RIS-UEリンクを発見することができる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、通常のデバイストゥデバイス(D2D)ディスカバリでありうる。例えば、RISは、D2Dのものと同じUEディスカバリメカニズムを利用する。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、UE及びRISディスカバリに特有のディスカバリメカニズムを利用しうる。UE及びRISディスカバリに特有のメカニズムは、RIS及びUEリスト共有、コーディネーション共有、又はID共有などの、探知ツール及び/又はネットワーク支援によって拡張されうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEディスカバリは、後方散乱ベースでありうる。RISは、信号をUEへ反射し、RIS IDで反射を変調する。オリジナルの信号は、RIS-UEディスカバリの一部としてBSによって送信され、RISによって反射されうる。代替的に、信号は、UEによって送信され、RISによって反射される。ネットワークは、反射された信号を検出し、RIS及び/又はUEに、検出された信号について知らせる。
図17Bは、UEによるRISディスカバリ1720に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ1722は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にRISを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くにいるかもしれないUEを識別する情報、RISによって必要とされるかもしれないRISパターン情報、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をRISに送信することを含む。ステップ1724は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にUEを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くにいるかもしれないRISを識別する情報、ディスカバリ信号についての情報、例えば、信号のタイプ、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をUEに送信することを含みうる。ステップ1726は、RISがディスカバリ信号を送信することを含む。ステップ1728は、UEが、ステップ1726でRISによって送信されたディスカバリ信号を検出することを含む。ステップ1730は、UEが、検出されたディスカバリRIS信号をネットワークに知らせることを含む。
図17Cは、RISによるUEディスカバリ1740に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ1742は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にRISを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くにいるかもしれないUEを識別する情報、RISによって必要とされるかもしれないRISパターン情報、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をRISに送信することを含みうる。ステップ1744は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にUEを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くいるかもしれないRISを識別する情報、ディスカバリ信号についての情報、即ち、信号のタイプ、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をUEに送信することを含みうる。ステップ1746は、UEがディスカバリ信号を送信することを含む。ステップ1748は、RISが、ステップ1746でUEによって送信されたディスカバリ信号を検出することを含む。ステップ1750は、RISが、検出されたディスカバリRIS信号をネットワークに知らせることを含む。
RISがネットワークに配置されると、ネットワークには、ネットワークへのRISのエントリが初期アクセスシグナリングを利用して通知されうる。いくつかの実施形態では、これは、RISの“プラグアンドプレイ”機能の一部でありうるし、それは、ユーザがRISを配置する観点からは、セットアップが実質的に自動的であるかのように、RISが配置されることを可能にする。初期アクセスシグナリングは、既存のメカニズムであってもよいし、RISに特有の初期アクセスシグナリングであってもよい。RISに特有の初期アクセスメカニズムの例は、RIS特有RACHシーケンス及びRIS特有RACHチャネルリソース割り当てでありうる。いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、RISと稼働するのに必要な情報でプログラムされ、従って、登録ステップをスキップしうる。
ネットワークによってRISが識別され又は発見された後、RISを1つ以上のUEと通信するために利用することが可能になる前に、RISは、RISとUEとの間のリンクを識別することによって、登録され、かつ完全に構成されなくてはならない。これは、RISと1つ以上のUEとの間のリンクを識別すること、即ち、RIS-UEリンクを識別することを含みうる。いくつかの実施形態における認識動作510は、RIS-UEリンク識別動作1614を含む。
RISがネットワークに統合された後、BSとUEとの間のシグナリングをリダイレクトするためのRISの適切な動作のために、RIS-UEリンクを発見する必要がある。RISとUEとの間のリンクは、同じ周波数帯域を共有するか、又は、異なる周波数帯域(キャリア又は帯域幅部分)を占有することができる。RIS-UEリンクディスカバリは、RIS-UEリンク決定又はRIS-UEリンク識別と称されることもある。さらに、RIS-UEリンクのディスカバリは、RIS-UEリンクセットアップを実行する前兆でありうる。
RISを必ずしも利用する必要がない通信システムでは、ネットワークによるBS-UEリンク識別及びUE間のUEサイドリンク識別が既存の標準によってサポートされる。このRIS-UEリンク識別動作は、スケジューリングに際して伝送リンク決定に利用することができる可能なRIS及びUE関係を識別することができる。探知及びローカリゼーション技術によって、又は、UEによるDL参照信号(SSB又はCSI-RSなど)を利用しての又はBSによるUL参照信号(RACH又はSRSなど)を利用しての参照信号の検出を通じて、RIS-UEリンク識別を行うことができる。そのようなシナリオでは、UEのネットワーク識別が同期を通じて実行され、以下のブロードキャストシグナリングを生じさせる。セルディスカバリについては、参照信号、例えば、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)が、セルを識別するためにUEに送信されうる。ネットワークによるUE識別は、初期アクセスメカニズム及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を利用しうる。基礎をなす通信標準(6G又は新無線(NR)標準など)も、サイドリンクディスカバリ用のシグナリングメカニズムを提供する。いくつかの実施形態では、RISが明確なネットワーク要素として扱われるとき、サイドリンクディスカバリのようなメカニズムを利用することができる。
いくつかの実施形態における識別動作510は、UEに対するRIS可視性についての動作1616を含む。
UEがどのようにRISを認識するかに応じて、多くの異なる方法のいずれかを利用してRIS-UEリンク識別が生じることができる。いくつかの実施形態では、RISは、UEにとって不可視であるとみなされうる、即ち、UEが、必ずしも別個のノードとしてではなく、単純にRISをネットワークの一部とみなす。RIS-UEリンクがDLシグナリング用であるとき、RISは、同期信号(SSB/PBCH)を反射する。例では、RISは、実質的に、ネットワークからリモートラジオヘッド(RRH)のように実行する。UEは、同期信号がRISによって反射されることを認識しない。CSI-RS測定を含みうる、特定のポート又は構成を利用して実行される参照信号測定を、UEがオリジナルの信号をBSから直接的に受信するか、又はそれのRISによって反射されたバージョンを受信するかを決定するために利用することができる。例えば、RISからの反射された信号とは異なる方向で、信号がBSから直接的に到来し、特定の構成により、異なる方向からの信号を受信することが可能な場合、一方の方向を、BSから直接的に到来する信号に関連付けることができ、他方の方向を、RISからの信号反射された信号に関連付けることができる。他の例は、あらゆる方向において2つのRSのコピーを受信することである。第1のコピーについては、RISが反射について有効にされ、第2のコピーについては、RISが無効にされる。RSの両コピーの成功受信は、トランスミッタからレシーバへの直接伝送の受信を示すが、一方の方向における第1のコピーのみの成功受信は、反射されたコピーの受信を示す。サウンディング参照信号(SRS)などのアップリンク参照信号が利用されるとき、UEは、SRSを送信し、RISがSRSを検出するか又はRISがSRSを反射し、BSが可能なリンクを検出するために、反射された信号を検出する。上記の例のようなものと同様のメカニズムが適用可能である。
いくつかの実施形態では、RISは、UEにとって可視であるとみなされうる、即ち、UEがRISを知り、RISを別個のノードとみなす。ここでは様々な方法論について説明され、RISは、UEによって、この方法で扱われる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクが実質的に、サイドリンク伝送を利用することができる2つのデバイスの間のリンクとして扱われるように、RISは、他のUEと同様に、別個のネットワークコンポーネントとしてUEによって扱われうる。RIS-UEリンクをサイドリンクとして扱うとき、BSの支援の有無にかかわらず、デバイストゥデバイス(D2D)ディスカバリメカニズム又は拡張メカニズム、知覚情報、及び/又は、他の通信メカニズム又は周波数帯域が、RISを発見するために利用されうる。そのようなシナリオでは、RISは、D2Dディスカバリ及びリンクセットアップを実行できるようにトランシーバを備えることができる。RISとUEとの間のリンクがSLに基づくとき、SL及びUuリンク(BSとUEとの間又はBSとRISとの間のリンク)が、異なるキャリア及び/又は異なる帯域幅部分を占有できる。
いくつかの実施形態では、RISは、UEによって小型BSのように扱われうる。小型BSのように扱われるとき、RISは、UEが検出及び測定できるSSB/PBCH及び/又はCSI-RSなどの同期及び/又は測定信号を、UEカバレッジ領域に、送信又は反射しうる。これは、RISに組み込まれたトランシーバを利用して、又は、近隣のトランスミッタによって送信されたオリジナルの信号を反射するRISのビーム反射能力を介して行われうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクは、RIS特有ディスカバリ、即ち、UE又は中継器などを発見するのとは対照的に、通信システム内のRISを発見するために特に利用されることがあるディスカバリメカニズムを利用して決定されうる。RIS特有ディスカバリは、UE-RISリンクディスカバリを可能にする、通信標準で指定される特定のシグナリングを利用しうる。そのようなシグナリングメカニズムは、BS、UE、及びRISのいずれかで始められ、BS、UE、及びRISのいずれか他のものによって検出されうるし、基礎となるRIS能力、デバイス及びシグナリングメカニズムに対する通信標準のサポート、そして、デバイス及びシグナリングメカニズムに対する構成シグナリングに依存する。例として、RISは、異なる方向に信号のセットを反射しうる一方、オリジナルの信号は、BSによってRISに向けて送信され、UEは、RIS及び対応する方向を見つけるためにオリジナルの信号を検出及び測定する。他の例では、UEは、BSによって構成されるように識別信号を送信し、RISが、UE及び対応する方向を識別するために、それを検出する。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンク決定がネットワークの支援を受けうる。ネットワーク支援を伴ういくつかの実施形態では、UEには、BSによって送信され、かつ、RISによって反射される信号などの、RISについての情報が通知され、信号及び/又はRISの位置を受信することに基づいて、UEがRISを識別できるようにする。ネットワーク支援を伴ういくつかの実施形態では、RISがリンクを形成できる、RISの近くにいることがあるUEに関して、ネットワークによって、RISが通知を受ける。RISに通知するとき、ネットワークは、UEの近くにあるRISについて、UEにも通知しうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンク決定は、支援される探知でありうる。探知支援を伴ういくつかの実施形態では、RIS及びUEは、互いに検出するためのRFベースのセンサ又は非RFベースのセンサを利用することができる。統合された探知メカニズムを、直接的又は間接的にリンクを識別するために利用することができる。直接決定の例は、他のノードによって放射された(同じ帯域及び/又はRAT又は他の帯域又は他のRAT内の)RF探知信号を検出することを含む(RIS放射及びUE検出、又は、UE放射及びRIS検出)。直接決定の他の例は、一方のノードによって放射され、他方のノードによって反射され、そして、オリジナルの放射ノードによって検出されるRF探知信号の検出を含む。直接決定の更なる例は、他のノードの存在を検出するためにカメラを利用することを含む。間接探知の例は、カメラを利用して他のノードの存在を検出することである。例えば、UEカメラは、RISを含む画像を取得し、RISを識別するためのパターン認識を利用するか又はRISに埋め込まれたクイック応答(QR)コードを検出しうる。代替的に、RISは、RIS識別及び方向設定のためにUEによって検出できる赤外線ビームを放射しうる。いくつかの実施形態では、探知支援がRIS-UEリンク決定に利用されるとき、UEが現在どこに位置しているか、UEの向き、RISの位置及び向き、可能なリンク障害を識別するためのエリアのマップ、カメラとジャイロスコープとコンパスとレーダとのうちの1つ以上を含むことができる探知能力などのUE及びRIS能力についての、ネットワーク知識などの追加情報がネットワークによって提供されうる。この追加情報は、RISがどこにUEがいるかを決定することを助けるのに役立ち、従って、RIS-UEリンク決定を支援しうる。例えば、RISが少なくとも一般にUEがどこにいるかを知っている場合、UEは、特定のRISパターンを利用して、BSからの信号を反射し始める場所を知る。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンク決定は、他のメカニズムを利用して実行されうる。リンクを識別するために利用することができる他のメカニズムは、Bluetooth識別子(ID)又はWi-Fiビーコンなどの他のRATを利用してUE及びRISが互いに検出することを含む。他のRATが利用される場合、UE及びRISは、適切な方式で動作することができる無線、即ち、Bluetooth無線、Wi-Fi無線などで構成される必要がある。これらの他のRATは、それぞれのRATを介して通信する2つのデバイスの間のリンクを確立するための実質的に通常の動作方式で利用されうる。いくつかの実施形態では、RISは、Wi-Fiビーコンを周期的に送信し、BSは、ビーコンによって搬送されるサービスセットID(SSID)についてUEに知らせる。UEは、その後、ビーコン及び関連付けられたSSIDを検出することによって、UEの近隣内のRISを識別する。UE及びRISは、リンクを確立するために、基礎となるWi-Fi接続を利用しうる。代替的に、UEは、SSIDの検出についてBSに知らせ、RISとUEとの間のリンクが、その後、BSによって確立される。UEは、SSIDがRISに関連付けられていることを知る必要がなくてよく、UEは、SSIDを検出し、その検出についてBSに知らせるだけである。
図5A~5Gは、上述したRIS-UEリンク識別に利用されうる異なる方法についての例示的なフローチャートを提供する。
図5Aは、BS向けのディスカバリを含むRIS-UEリンク識別500に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ502は、初期RIS及びUE関連付けを実行することを含む。これは、BSが、BSメモリ内などのローカルに保存された情報の比較を実行することを含みうる。例えば、UEのリスト及びそれらの位置が、RISのリスト及びそれらの位置と比較され、どのRISが、どのUEの近くにあるかを決定しうる。ステップ504は、BSが、ステップ502で実行された比較に基づいて、潜在的なBS-RISリンク及び潜在的なRIS-UEリンクを識別することを含む。ステップ506は、例えば、リンクセットアップの一部として、チャネル品質を決定するためのチャネル推定に利用されうる、ネットワークチャネル測定を含む。このチャネル測定については、以下で説明される。
候補RISの識別に対する測定ベースのアプローチでは、BS、UE、又はRISが、RIS-UEリンク品質を決定するための測定を実行する。いくつかの実施形態では、RIS測定が、ホップ毎のリンク品質について実行されうる。いくつかの実施形態では、BS又はUEが、エンドトゥエンドチャネル測定を実行する。いくつかの実施形態では、UEが、測定結果をBSにフィードバックすることができる。RISがそれを行うことができるレシーバを有し、かつ、RISがこのフィードバック情報を、信号の方向に応じて、信号をUE又はBSに反射するために利用されるべきRISパターンを決定する際に利用できる場合、UEが測定結果をBSにフィードバックするとき、RISは、フィードバック情報を受信しうる。RISは、フィードバック情報を受信することができるように、BSから構成情報を受信する必要がありうる。
候補RISの識別に対する測定ベースのアプローチでは、識別は、探知情報によって支援されうる。いくつかの実施形態では、RISは、UEを探知することができる、又は、UEは、探知に基づく通信又は他のタイプのセンサを利用してRISを探知することができる。いくつかの実施形態では、RISがUEを探知するとき、RISがUE識別へのアクセスを有しない場合、ネットワークは、探知されたUEと、有効なUEリストとを照合することができ、RIS及び/又はUEに潜在的なリンクについて通知する。
図5Bは、BSが、UEによって送信された参照信号のチャネル測定を実行することを含むRIS-UEリンク識別510に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ512は、BSが、RISディスカバリ用にUEを構成することを含む。このステップは、BSが、UEが送信すべきであり、RISによってリダイレクトされる、RSのタイプを識別する構成情報を送信することを含みうる。このステップでは、BSは、また、いつUEがRSを送信すべきかについてのスケジューリング情報を送信しうる。従って、UEがRSを送信するとき、BSは、RSがRISによって反射されたことを識別することができる。ステップ514は、RISがBSへと反射するRSを、UEが送信することを含む。ステップ516は、BSがRSを測定することを含む。ステップ518は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうるチャネル測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
図5Cは、UEが、BSによって送信された参照信号のチャネル測定を実行することを含むRIS-UEリンク識別520に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ522は、BSが、RISディスカバリ用にUEを構成することを含む任意選択のステップである。このステップは、BSが、BSが送信し、RISによってリダイレクトされるRSのタイプを識別する構成情報と、いつBSがRSを送信するかについてのスケジューリング情報とを送信することを含む。従って、BSがRSを送信するとき、UEは、RSがRISによって反射されたことを識別することができる。ステップ524は、どのRISから反射された信号を受信しうるかをUEが知るために、BSが、UEに、UEの近くにあるRISパネルのリストを送信することを含む他の任意選択のステップである。ステップ526は、RISがUEにリダイレクトするRSをBSが送信することを含む。ステップ528は、UEがRSを測定することを含む。ステップ530は、UEが、測定情報をBSにフィードバックすることを含む。ステップ530は、UEが、測定情報をBSにフィードバックすることを含む。ステップ532は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうるチャネル測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
図5Dは、探知に基づくRIS支援型UEディスカバリを含むRIS-UEリンク識別RIS560に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ562は、RISが、RISの近隣にある、いずれかのUEを探知することを含む。この探知は、RFベース又は非RFベースであることができる。RFベースの探知は、1つのノード(BS、UE、又はRIS)による帯域測定、及び、他のノード(BS、UE、又はRIS)の関与の有り又は無しの検出で利用しうる。例としては、一方のノードが探知信号を送信し、他方のノードが探知信号を検出することを探知で利用するとき、ノードが探知信号を送信し、同じノード又は異なるノードが探知信号の反射を測定するとき、又は、ノードが、非協調ノードから送信された探知信号の反射を測定するときがある。探知は、後方散乱、Bluetooth又はWi-Fiなどの他のRFベースのメカニズムを利用しうる。GPS、カメラ、及びライダー(Lidar)などの他のセンサも利用しうる。ステップ564は、RISが、探知されたUEをBSに知らせることを含む。ステップ566は、BSが、探知されたUEと、BSに保存されているUEのリストとを照合することを含む任意選択のステップである。ステップ568は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうるチャネル測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
図5Eは、UE支援型RISディスカバリを含むRIS-UEリンク識別570に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ572は、BSが、RISに対し、RISがリンクを形成することができる可能なUEである、RISの近くにあるUEのリストを送信することを含む。ステップ574は、BSが、RISディスカバリ用にUEを構成することを含む。このステップは、RISによって検出される、UEが送信すべきRSのタイプを識別する構成情報と、いつUEがRSを送信すべきかについてのスケジューリング情報とをBSが送信することを含みうる。従って、UEがRSを送信するとき、RISは、どのUEがRSを送信したかを識別することができる。ステップ576は、UEがRSを送信することを含む。ステップ578は、RISが、UEによって送信されたRSを測定することを含む。ステップ580は、RISが、BSに対し、検出されたUEを知らせ、測定されたRSに基づく測定をフィードバックすることを含む。ステップ582は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうる測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明する。
図5Fは、探知に基づくRIS支援型UEディスカバリを含むRIS-UEリンク識別590に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ592は、BSが、探知用にBS及びUEを構成することを含む。このステップは、BSが、RISを探知するためにUEが利用すべき探知信号のタイプを識別する構成情報と、いつUEがRSを探知することを試みるべきかについてのスケジューリング情報とを送信することを含みうる。ステップ594は、UEがRISを探知することを含む。ステップ596は、UEが、UE探知に基づくUEによるRIS検出の通知をフィードバックすることを含む。ステップ598は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうる測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
候補RISの識別に対する測定ベースのアプローチでは、RISは、いくつかの変調識別情報を信号に含めることによって、BS又はUEによって送信される信号を後方散乱しうる。
図5Gは、RIS後方散乱を含むRIS-UEリンク識別540に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。BSが、RISによって後方散乱又は変調されるRF信号を送信する前に、RISは、ステップ741で、適切なRISパターンでRISパネルの素子を構成する必要がある。これを実現することができる、いくつかの方法がある。いくつかの実施形態では、BSは、RISパターンを構成するために、RISに構成情報を送信する。いくつかの実施形態では、RISパターンは、例えば、通信標準によって指定されうる可能なパターンのリストから、RISによって選択される。いくつかの実施形態では、パターンは、RIS製造者、RISシリアルID、又はRISモデル番号のうちの少なくとも1つに関連付けられる。ステップ542は、BSがRF信号を送信することを含む。ステップ544は、RF信号がRISによって反射されるときに情報でRF信号を変調することによって、RISがRF信号を後方散乱することを含む。ステップ546は、UEがRF信号を検出することを含む。ステップ548は、UEが、検出された、後方散乱された信号に基づくUEによるRISディスカバリの通知をBSにフィードバックすることを含む。ステップ550は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうる測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
他のメカニズムは、協調RISリンクをセットアップすることに関する。協調RISリンクは、トランスミッタとレシーバとの間の複数のリンクを利用することを含み、それらの少なくとも1つは、トランスミッタからレシーバへと信号を反射するためにRISを利用する。従って、これは、ダイレクトリンクに1つ以上の他のリンクを加えたもの、反射に利用されるRISを持つ1つ以上のリンク又はトランスミッタからレシーバへの各信号又は2つ以上の他のリンクのそれぞれ、反射に利用されるRISを持つ2つ以上のリンクのそれぞれ又はトランスミッタからレシーバへの各信号を含むことができる。いくつかの実施形態では、このメカニズムは、RISとUEとの間のリンクを維持するためのシグナリングをセットアップする。いくつかの実施形態では、協調RISリンクをセットアップすることは、ネットワークによって制御される。これは、ネットワークが、協調RISリンクを識別することと、RIS及びUEの両方を構成することとを含みうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク送信構成は、CSI測定用の設定及びフィードバックを実装するための構成情報を含む無線リソース制御(RRC)メッセージングを含みうる。いくつかの実施形態では、ネットワークは、処理前の又は処理後のCSI情報をRISパターン制御用に共有する。これは、RISに対し、RISがRISパターンを生成することが可能になるように、RISパターン又は情報を提供することを含みうる。
図16を再び参照すると、リンクセットアップ動作1620の範囲内に、2つの示された特徴がある。リンクセットアップ動作1620の1つの特徴は、BS-RISリンクセットアップ1622に関係する。リンクセットアップ動作1620の他の態様は、RIS-UEリンクセットアップ1624に関係する。基地局によって、RISによって、そして、UEによって実行される、リンクセットアップ動作1620に関する例示的な方法について、以下で詳細に説明される。
RISがネットワーク内に配置された後、RISは、BS-RISリンク及びRIS-UEリンクをセットアップすることができる。BS-RISリンクをセットアップすることは、UEと対話するようにRISを構成するためのシグナリングをBSが送信できるようにネットワークを有効にするため、ネットワークが、制御情報を交換することができるリンクを確立し、任意選択で、UE-RISリンクをセットアップするのに適当でありうる他の情報を交換するようにRISを構成することを含む。例えば、RISが初期アクセスメカニズムを利用してネットワークにアクセスする場合、BSは、いくつかのシグナリングで、可能ならRRCシグナリングを利用して、リンクをセットアップするのをフォローアップしうる。代替的に、BSは、バックホール、Xn、又は統合アクセスバックホール(IAB)シグナリング、又は他のメカニズムを利用して、このBS-RISリンクを確立しうる。
いくつかの実施形態におけるリンクセットアップ動作520は、BS-RISリンクセットアップ動作522を含む。
チャネルを利用するRISで稼働する全ての必要なメカニズム及びベンダー特有のシグナリングメカニズムでBSが事前プログラムされるのでない限り、RIS及びBSは、互いの間のリンクをセットアップする必要がある。いくつかの実施形態では、RISが初期アクセスメカニズムを利用してネットワークにアクセスするとき、RISは、BSとのリンクをセットアップするためのシグナリングで、ネットワークへの初期アクセスをフォローアップしうる。いくつかの実施形態では、シグナリングは、RRCシグナリングを利用しうる。いくつかの実施形態では、RISは、バックホールXn又はIABシグナリング又は他のメカニズムを利用して、このリンクを確立しうる。BS-RSリンクをセットアップするための方法の例については、以下で説明される。BSとRISとの間で利用される、様々な異なるタイプの構成及び制御シグナリングメッセージについて、以下で説明される。
いくつかの実施形態では、シグナリングは、能力情報交換を実行するために利用されうる。RIS及びBSは、RISの能力(RIS再構成速度を含む)、必要な使用帯域幅、RISに関係する位置情報、BS-RIS制御リンクのデータ容量及び遅延、及び探知能力のうちの少なくとも1つについての情報を交換しうる。BS-RIS制御リンクのデータ容量及び遅延は、制御情報がRISで受信されて処理されることができる速度、及び、送信及びそれら制御メッセージの処理の全体の遅延を指すことがあり、例えば、LF又はHF又は他のリンクが、BSとRISとの間での制御情報シグナリングに利用される場合、RISの能力の例は、それらに限定されないが、周波数帯域、利用帯域幅、位相制御範囲、再構成速度、サイズ、線形性、又はRISの相互特性を含む。
BS-RISセットアップの一部は、BS又はUEのいずれかからの信号をリダイレクトするための、RISによって利用されるRISパターンの構成を含む。いくつかの実施形態では、制御シグナリングは、RISパターン制御メカニズムを含む。BS及びRISは、RISパターン制御スキームについて合意する。RISパターンは、ネットワークの方向下で制御され、1つ以上のBSが同じRISパネルを介してUEにサービス提供する場合、基礎となるチャネル条件、RIS-UEペアリング、スケジューリング決定、又はサービングBSなどの要因に基づく。ネットワークの方向下でRISパターンが制御されるとは、例えば、BSから又はUEから、UEへ又はBSへと信号をリダイレクトするために利用されるRISパターンをRISが生成するための構成情報をネットワークが提供することを意味する。RISは、全ての構成情報へのアクセスを有しても有しなくてもよく、それなりに、RISパターンを制御するための異なるモードが利用されうる。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、完全に制御される、即ち、RISパターンは、ネットワークによって完全に決定される。これは、RISパターンを生成するための、RISパネルの各素子に対するバイアス電圧又はRISパネルの各素子に対する位相シフト(絶対値又は差分値)などのRISパターン情報を表すことを含みうる。RISパターン情報は、絶対的なRISパターン情報、例えば、RISパネルの各構成可能素子に対するバイアス電圧又は位相シフト情報であってもよいし、代替的なバージョンの情報、ことによると、絶対的なRISパターン情報に比べてオーバーヘッドを低減するために利用することができるRISに知られた事前定義されたRISパターンのインデックスであってもよい。ネットワークがRISパターン情報をRISに提供するとき、RISは、例えば、CSI、及びBSがサービス提供しているUEなど、チャネルについてのいずれの情報も知る必要がない。RISは、RISパターン情報を受信し、RISパターンに基づいてRISパネルの構成素子にバイアスをかけ、BSによって送信される任意の信号は、構成されたRISパターンに基づいてRISパネルによってリダイレクトされる。ネットワークがRISパターン情報を提供するとき、RISと通信するネットワーク制御されるBSは、(素子又は素子グループまでの解像度を持つ)詳細なCSIを知り、RISパネルの制御メカニズムの知識も有するべきである。詳細なCSIは、図6A~6Cを参照しながら以下の例で説明されるチャネル測定によって決定することができる。RISパネルの制御メカニズムの知識は、例えば、RISによって、RIS能力情報として提供されうる。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、部分的にネットワークによって制御される。BSは、RISで衝突及び/又は反射するビームのビーム形状、ビーム方向、及び/又はビーム幅のうちの1つ以上を含みうるRIS構成情報を提供し、その後、RISは、所望のRISパターンを実現するように各構成可能素子に対する位相シフトを決定することができる。方向は、他のビーム方向又は以前のRISパターンに関する絶対的な又は相対的な表現、例えば、特定の方向へ数度の更新、によって表現されうる。RISは、信号で通知された特定のビーム方向以外のCSIを知る必要がない。そのような場合には、BSは、RISパネル上にRISパターンを実装する方法を正確に知る必要がない。このモードは、BSと、異なるRISパネルのRISとの間で統一的なシグナリングを可能にする。また、このモードは、BSと関係しない、RISの自己校正を可能にする。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、RISによって、RIS自己パターン最適化を利用して制御される。この制御モードは、より高い複雑性を有するRISパネルに対するものであり、RISは、BS-RISリンク及びRIS-UEリンク(又は、代替的に、エンドトゥエンドBS-UEチャネル)の両方についてのCSI及びRIS-UEリンクセットアップ情報へのアクセスを有する。いくつかの実施形態では、CSIの知識が、測定又は探知又はその両方を介してRIS自身によって取得されうる。いくつかの実施形態では、CSIの知識が、UE又はBS又はその両方によって、RISと共有されうる。有効なRIS-UEリンクは、BSによって構成され、RISは、UEにサービス提供するためにRISパターンを最適化する。測定目的で、RISは、BSによって指示されると、それ自身のビームスイーピングパターンを決定する。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、ハイブリッドモードを利用して制御される。RISは、測定機能についての自己パターン最適化を利用する。しかし、データ通信については、部分的な制御が採用され、RISは、測定用に選択されたRISパターンに関してRISパターンを利用するように指示される。例として、BSは、RISに、CSI-RS反射のN個の異なるインスタンスに対して、N(整数)個の異なるRISパターンを選択するように指示する。RISは、指示された数に基づいて、及び/又は、UE又は壁の位置についての探知された情報に基づいて、N個のパターンをある程度最適化する。RISのみが実際のパターンを知る必要がある。RISは、その後、選択されたN個の異なるRISパターンを利用して、BS-RISリンク上のBSからのCSI-RSのN個のコピーをリダイレクトする。UEは、RISによって、UEの方向にリダイレクトされるCSI-RSの全部又は一部を測定し、測定結果をBSへと報告する。BSは、その後、RISパターンの1つを選択し、RISに対し、N個の測定パターンから選択されたパターン、又は、いくつかのRISパターンの組み合わせを利用することを知らせる。いくつかの実施形態では、RISは、RIS-UEビームフォーミングセットアップの初期部分として、初期ビームフォーミング又はビーム検出を実行することができる。更なるビーム旋回を、BS制御によって実行することができる。例えば、RISは、いくつかの基本的な探知能力を有しうるし、RISの近くにいるUEに対するビーム方向を決定することができる。RISは、決定されたビーム方向情報をBSと共有し、RISからの反射を介した、BSからUEへの更なる通信のためのビームフォーミングを助けることができる。
BS-RISリンクがセットアップされた後、リンクが、RISとUEとの間でもセットアップされうる。RIS-UEリンクをセットアップすることは、RISとUEとの間のリンクの測定、例えば、リンクのチャネル推定を実行すること、を含む。
いくつかの実施形態におけるリンクセットアップ動作520は、UE-RISリンクセットアップ動作524を含む。
いくつかの実施形態では、RISは、UEにとって“不可視”であるとみなされることがあり、即ち、UEは、RISがリンク内にあるかを必ずしも知らないことがあり、それにより、UEは、信号がBSから直接的に受信されると仮定する。いくつかの実施形態では、RISがUEにとって“不可視”であるとき、UE-RISリンクセットアップは、RS-UEリンクのチャネル測定を含みうる。いくつかの実施形態では、UEがチャネル測定を決定した後、UEが、チャネル測定に関するフィードバック情報を、UEからRISへ、UEから直接的にBSへ、又は、RISの反射を介してUEからBSへと送信する。RISがUEにとって不可視であるため、UEは、いずれのノードがそのフィードバックを受信するかを知らず、BSによって指示されるビーム方向、又はそれが測定RSを受信するのと同じ方向を利用しうる。チャネル測定の例について、図6A~6Cを参照しながら以下で説明する。
UE-RISリンクセットアップは、UEがRSを送信するか又はUEがRSを受信するかに応じて、アップリンクベース又はダウンリンクベースであることができる。セットアップは、送信デバイスからの測定リンクの他端にあるデバイスが、BS又はUEのいずれであるかに無関係であることができる。ダウンリンクベースの測定では、UEは、測定をUEにフィードバックすることができる。
RISがUEにとって可視であるとき、即ち、RISが近くにあり、BSからの信号を反射することをUEが知っているとき、UEは、RISについての情報をBSから受信しうる。例えば、UEは、RISが配置される、RIS IDを含む情報を受信してよく、それにより、RISからの反射された信号を受信する方向と、RISによって反射される受信信号を適切に識別するために、RISからリダイレクトされたものを受信することをUEが予期すべきである、信号のタイプの識別とをUEが決定できる。RISの位置についての情報は、経度/緯度/高度/方位などの絶対的な位置情報であってもよいし、UEによって知られているいくつかの他の位置に対する相対的な位置情報であってもよい。いくつかの実施形態では、RISは、RIS特有のSSBと、制御チャネル用、データチャネル用、又は参照チャネル用のRIS特有のスクランブルシーケンスと、RIS周波数帯域及び帯域幅と、RIS特有の参照信号構造(RIS特有のパターン又はRIS特有の参照信号シーケンスなど)とのうちの少なくとも1つを利用しうる。いくつかの実施形態では、UEは、任意選択で、帯域内又は帯域外通信を利用してRISへのダイレクトリンクを作ることができうる。いくつかの実施形態では、UEは、RISと通信するためにサイドリンクを利用してもよいし、又は、Wi-Fi又はBluetoothなどの他のRATを利用することさえしてもよい。
いくつかの実施形態では、RISパネルは、BSからの構成情報に基づいてサブパネルに分割されてよく、各サブパネルは、異なるUE又はUEのセットに利用されうる。サブパネルは、物理的に又は論理的に区別されうる。いくつかの実施形態では、RISは、それぞれが個別に制御可能である、より小さな複数のパネルで構成されうる。いくつかの実施形態では、RISは、1つのパネルで構成され、BSは、RISに対し、RIS素子の異なるサブセットに独立したパターンを適用するように指示する。RISパターンがネットワークによって完全に制御される場合、この現象は、RISに対して透過的である。しかし、部分的に制御される又は自律的なRISパネルについては、RISは、異なるサブパネルが独立したRISパターンを利用するという事実を知っている。従って、RISが複数のサブパネルに分割されている単一のRISに対して、複数のRIS-UEリンクをセットアップすることができる。以下の説明では、RISが、残りのものを変更せずに、1つのサブパネルのパターンを変更しうるので、各サブパネルに対するRISパターンは個別的に参照される。そのような場合、RISパネルは、より小さな複数の同一面上のパネルに効果的に分割される。
リンクセットアップは、リンクを確立するためにチャネル測定を実行しなくてはならないことを含む。図16を再び参照すると、チャネル測定及びフィードバック動作1630の範囲内で、それは、示された5つの動作のうちの少なくとも1つを含む。第1の特徴は、チャネル測定のセットアップ及びトリガ1632に関係する。第2の特徴は、例えば、ホップ毎の又はエンドトゥエンドでのチャネル測定メカニズム1634に関係する。第3の特徴は、参照信号送信1636に関係する。第4の特徴は、フィードバック動作1637に関係する。第5の特徴は、探知支援型動作1638に関係する。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行される、チャネル測定及びフィードバック1630に機能的に関係する例示的な方法について、以下で詳細に説明する。
RISを介してUEとBSとの間の通信を効果的に実行するために、BS、UE、及び/又はRISは、リンクを確立及び維持するために、チャネルの知識、例えば、CSIを必要とする。いくつかの実施形態では、BS、UE、及び/又はRISは、部分的CSIに対するアクセスを有し、例えば、UEは、BSとの最良の通信に利用されるべき特定のビームのみを知る。BS又はUEのいずれかによって送信されるチャネル測定RSの測定を、CSIを決定するときにホップ毎に又はエンドトゥエンドで実行することができる。エンドトゥエンドチャネル測定では、BSがRSをUEに送信するか、又は、UEがRSをBSに送信し、各状況において、RISがRSを反射する。いくつかの実施形態では、RISは、RSをUE又はBSのいずれかに反射すると共に、RSを測定することができる。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、セットアップ及びトリガ動作1632を含む。
いくつかの実施形態では、測定をトリガするために探知を利用することができる。RISリンクは、RISとUEとの間に十分な品質のチャネルがあるときにUEを助けうる。これは、BSに対する十分な品質のRISリンクが既に存在すると仮定しうる。測定プロセスは、十分な品質のチャネルが予期されない場合に一次停止されうる。例えば、ある探知信号又は同期信号のRF探知が、RIS-UEリンクに対するチャネル測定及びフィードバックをトリガするために利用されうる。代替的に、カメラ又は赤外線検出器を利用する非RFベースの探知を、測定をトリガするために利用することができる。代替的に、UE及びRISの(GPS、ジャイロスコープ、コンパス、及び/又は他のRFベースの又は非RFベースの探知に基づく)正確な位置及び/又は向きに対するアクセスを有すると、測定は、RISの、ある領域及び/又はある方位範囲内にUEがある場合にのみトリガされうる。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、チャネル測定メカニズム1634を含む。
いくつかの実施形態では、RISが、RIS-UEリンクのチャネル測定を可能にするために、複数の異なるRISパターンを利用する。複数の異なるRISパターンの利用は、異なる方向になされる複数のチャネル測定を可能にし、各RISパターンに基づく少なくとも1つの測定を可能にする。例えば、RISは、どこにUEが位置するかを正確に知らなくてよく、従って、RISは、UEがいると予期される領域内の、様々な異なる方向に、BSからの信号をリダイレクトすることができるRISパターンを有しうる。各RISパターンに対するチャネル測定を決定することによって、BSにフィードバックされる、UEでの最良のRS測定結果が、UEの適切な方向を示しうるし、従って、RIS-UEリンクに利用する適切なRISパターンを示しうる。いくつかの実施形態では、測定方法は、ビームスイーピングを含む。BSからRIS及びRISからUEへの2つのホップが存在する、BSとUEとの間の単一のRIS反射について、2つのビーム及び反射パターンが、各チャネル測定を実行するために利用される。RSの送信又は受信のいずれかのために、第1のビームがBSで利用され、RSの受信又は送信のいずれかのために、第2のビームがUEで利用され、衝突ビームをリダイレクトするRISで、RISパターンが利用される。BS及びRISが固定位置にあるとき、BS-RISリンクは固定され、RISのある程度近くにあるUEに共通とすることができる。そのようなシナリオでは、その後、ビームスイーピングをUEとRISとの間で利用することができる。エンドトゥエンド送信のためにRISでビームスイーピングを実行することは、(DL又はUL伝送方向に応じて、BS又はUEのいずれかがトランスミッタとみなされるとき)トランスミッタからRISへの複数のRSの送信、及び、異なるRISパターンを利用する異なる方向へのRISによる反射を利用する。その後、レシーバ(再び、DL又はUL伝送方向に応じて、BS又はUEのいずれか)は、RSを測定し、UEとRISとの間の好適なビームパターンペアを見つける。BSでのビーム方向と組み合わせたビームパターンペアは、ビームパターントリプレットと称することができる情報セットを形成する。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、参照信号送信動作1636を含む。
いくつかの実施形態では、RISがRSを受信又は送信できるとき、ホップ毎にチャネルを測定することができる。例として、UEとRISとの間のチャネルを測定するために、UEは、ネットワークによって構成されたSRSなどの参照信号を送信し、RISは、RSを受信及び測定する。そのようなシナリオでは、RISは、RISの構成可能素子の一部であり、UEによって送信されたRSを検出することができる受信素子を有しうる。いくつかの実施形態では、RISは、SSB又はRSに関して同期信号を受信及び検出することによって、RISでの受信をUE送信と同期させることができる。結果の測定値は、ネットワークに渡されて、BSがRISパターン最適化を実行することを可能にするか、又は、RISで保持され、それによってRISがRISパターン最適化を実行できる。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、フィードバックメカニズム1637を含む。測定及びフィードバックのプロセスは、探知データに応じて、そのような情報がいつ収集する価値があるかを決定しうる。探知情報は、RIS又はBS又はその両方に対してUEがどこに位置するかを示す情報などのUEのローカリゼーションを含みうる。
図6A~6Cは、上述したRIS-UEリンクセットアップに利用されうる異なる方法についての例示的なフローチャートを提供する。
図6Aは、ネットワークによってセットアップが制御されるRIS-UEリンク600をセットアップすることに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ602は、ネットワークが、潜在的なRIS-UEリンクを識別することを含む。これは、BSが、以前に識別されたRIS-UEリンクのリストを参照することを含んでよく、例えば、図5A~5Gのフローチャートのようになる。ステップ604は、ネットワークが、RISとUEとの間のチャネルを測定することの一部として、例えば、RISが利用してチャネル品質を決定するためにチャネル推定を実行することができるRISパターンをRISに構成することを含む。ステップ606は、ネットワークが、ネットワークによって測定のために利用されるRSのタイプ、利用される時間/周波数リソース、RS用のシーケンス、及び/又はRSが送信されうるビーム方向などのチャネル測定に関する情報を1つ以上のUEに構成することを含む。ステップ608は、RISによって反射され、かつチャネル測定に利用されるRSを送信するネットワークによってBSが制御されることを含む。ステップ610は、ネットワークが、チャネル状態情報(CSI)を収集することを含む。いくつかの実施形態では、これは、UEによって直接的にフィードバックされるか、又は、RISによって反射されるか、又は、UEからRISにフィードバックされるCSI測定情報でありうるし、その後、RISは、その情報をネットワークにフィードバックする。ステップ612は、例えば、上述した完全制御、部分制御、又はハイブリッドのようなRISパターン制御用にRISによって利用することができるCSI情報を、ネットワークがRISと共有することを含む。いくつかの実施形態では、BS及びRISは、RIS-UEリンクの存在、及び、UEへの及びUEからのビームの反射のためのRISパターンを知っている。従って、RIS-UEリンクセットアップを実行した結果、BSからの反射に適切なRISパターンがRISに提供されうるか、又は、BSによって提供される情報に基づいて反射に適切なRISパターンを生成しうる。UEの観点からは、RISによって反射された信号を受信するようにUEを構成することは、UEとBSとの間のダイレクトリンクをセットアップするために利用されるのと同じメカニズムで実行されうる。
いくつかの実施形態では、ネットワークによって制御されるとは、協調RISリンクがネットワークによって決定されることを意味する。これは、ネットワークが、RIS及び1つ以上のUEに対し、RRC、グループキャスト、又はブロードキャストメッセージングを介して可能な接続について知らせることを含みうる。1つ以上のUE及びRISは、その後、それらのリンクを利用して、ネットワーク指示下で、チャネルを維持及び測定することができる。いくつかの実施形態では、UEは、リンク内のRISを知っている。いくつかの実施形態では、UEは、RISがリンク内にあり、かつネットワークによって構成されたビーム方向に向けたシグナリングを送信/受信のみすることを知らない。いくつかの実施形態では、ネットワークは、UE特有のビーム方向を1つ以上のUEに提供する。いくつかの実施形態では、ネットワークは、グループ特有のビーム方向が提供される全てのUEによって利用されうるCSI-RSに基づくグループ特有のビーム方向を提供する。
図6Bは、ネットワークによってセットアップが決定されるRIS-UEリンク620をセットアップすることに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ622は、ネットワークが、RISとUEとの間のチャネルを測定することの一部として、RISが利用することができるRISパターンをRISに構成することを含む。ステップ624は、ネットワークが、ネットワークによって測定のために利用されるRSのタイプ、利用される時間/周波数リソース、RS用のシーケンス、及び/又はRSが送信されうるビーム方向などのチャネル測定に関する情報を1つ以上のUEに構成することを含む。ステップ626は、UE及びRISがネットワークとのリンクを維持すること、即ち、RISが、BSからRISへと信号を反射するための適切なRISパターンを有し、リンクのチャネル測定を実行することを含む。
いくつかの実施形態では、ネットワークによって制御される一方、RIS制御がUEによって支援される。例えば、UEは、セットアップされるリンクについて、要求をネットワークに送信することができる。協調RISリンクをセットアップするとき、ネットワークと、RISと、UEとの間のシグナリングには、RRC構成、グループシグナリング、又はブロードキャストシグナリングのうちの1つ以上を利用しうる。ネットワークは、その後、UEの近くにあるRISのリストを送信しうる。UEがRISのリストを受信した後、UEは、通信用の潜在的なRISリンクを認識することができ、UEと1つ又は複数のRISパネルとの間のリンクをセットアップするための要求を送信する。いくつかの実施形態では、UE要求は、RISによる反射を介してネットワークに提供されるか、又は、サイドリンクを介してUEによってRISへと送信され、その後にRISがそれをネットワークに中継しうる。
図6Cは、UEによってセットアップが支援されるRIS-UEリンク630をセットアップすることに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ632は、ネットワークが、UEに、RISの近くにある1つ以上のRISを知らせることを含む。ステップ634は、UEが、ステップ632で提供される情報に基づいて、潜在的なRIS-UEリンクを識別することを含む、即ち、UEの近くにRISがある場合にRIS-UEリンクが利用可能でありうる。ステップ636は、UEが、RIS反射を通じて又はRISによるデジタル中継を通じてのいずれかで、RISを介してリンクをセットアップするためのBSに要求を送信することを含む。ここで示したデジタル中継は、RISの構成可能素子によって反射されるのとは対照的に、RISパネルの一部であるトランシーバを利用するRISによって中継される低レート制御シグナリングを指す。ステップ638は、ネットワークがチャネル測定のために、RISとUEとの間のチャネルを測定することの一部としてRISが利用できるRISパターンをRISに構成することを含む。ステップ640は、ネットワークがチャネル測定のために、ネットワークによって利用されるRSのタイプ及びいつRSが送信されうるかなどのチャネル測定に関する情報を1つ以上のUEに構成することを含む。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、探知支援動作1638を含む。
いくつかの実施形態では、探知により、測定性能を改善し、オーバーヘッドを低減するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクは、強力な視線(LOS)コンポーネントを有し、即ち、RIS及びUEが、重大な障害なしに実質的に互いに見える状態にある。探知で、ビーム方向が利用可能になり、所望の精度を有しうるし、CSI測定の必要を取り除き、又は、CSI測定に関するオーバーヘッドを低減することができる。例えば、赤外線が、RIS-UEリンクを検出してビーム方向を設定するために利用されうる。いくつかの実施形態では、UE及びRISの向き及び位置情報、又は赤外線検出情報などの情報を探知すると、CSI-RSビームスイーピング範囲が低減されうるし、より高精度のビーム方向が望まれるときに、又は、探知情報とRISのビームフォーミング能力との間の校正ミスマッチがある場合に、CSI-RSを利用しない探知によって実現されるビーム方向に比べ、探知メカニズムによって識別される方向に向けて、より目標が定まりうる。
図16を再び参照すると、RIS制御シグナリング動作1640の範囲内では、示される3つの特徴がある。第1の特徴は、RISパターン制御1642に関係する。第2の特徴は、RIS支援型測定動作1644に関係する。第3の特徴は、RIS有効化1646に関係する。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行される、RIS制御シグナリング動作1640に関する例示的な方法について、以下で詳細に説明される。
この開示の実施形態は、再構成可能で、かつ制御可能なRISパネルを提案し、ネットワークは、RISを構成することができ、ゆえに、RISパネルの形態でネットワークアンテナを効果的に拡張することができる。RISパネルの構成及び制御を可能にするために、制御シグナリングがBSとRISとの間で交換される。いくつかの実施形態では、制御メカニズム及びシグナリングは、ベンダー特有のシグナリング方法、即ち、標準化されていないか、又は、ベンダー又はベンダーの機器を利用するもの以外によって利用されることが要求されない制御シグナリングを利用する。いくつかの実施形態では、制御シグナリングは、標準化されたメカニズムを利用し、異なるレベルの能力及びデザインを有する異なるタイプのRISパネル、例えば、RFトランシーバを持つ又は持たないRIS、他のRAT無線を持つ又は持たないRIS、それら自身でRISパターンを生成することができるRIS、及び異なるタイプの材料から製造されるRISの配置を可能にする。
いくつかの実施形態におけるRIS制御シグナリング動作1640は、RISパターン制御及びビームフォーミング動作1642を含む。
いくつかの実施形態では、RISパネルは、それら自身でRISパターンを制御することができ、ゆえに、結果として得られるビーム方向、RISによって反射される波面の形状、及び幅を制御することができる。RISパターンを構成すること又はRISパターンを生成すること又はその両方を助けうるシグナリングは、異なるレベルのBS及びRIS関係を利用しうるし、例えば、BSは、RISパターンを生成し、そのRISパターンを、RISパネルの素子を構成するために提供しうる。いくつかの実施形態では、BSは、チャネル測定情報及びRISを生成するために利用される他の情報をRISに提供しうるし、RISは、RISによって利用されるべきRISパターンを生成することができる。いくつかの実施形態では、シグナリングメカニズムが、BS-RISリンクセットアップに際して合意される。いくつかの実施形態では、シグナリングメカニズムは、どのようにRISパターンが制御されるかに基づくものでありうる。いくつかの実施形態では、どのようにRISパターンが制御されるかは、RIS能力に依存しうるし、従って、少なくとも部分的には、RIS能力をBSに報告するRIS上で決定することができる。いくつかの実施形態では、シグナリングメカニズムが、UE-RISリンクディスカバリ、測定、データ反射期間又は制御反射期間又はその両方の間の、UE、BS、及びRISの挙動を決定するために利用される。
いくつかの実施形態におけるRIS制御シグナリング動作1640は、RIS支援型測定及びフィードバック動作1644を含む。
チャネル測定がエンドトゥエンドで実行されるか又はホップ毎に実行されるかに応じて、RISの関与、及び結果としての制御シグナリングが異なりうる。
いくつかの実施形態では、RISは、エンドトゥエンドチャネル測定を実行する。RISは、チャネル測定を実行するときに、RISに衝突する信号をリダイレクトするために利用することができる保存されたRISパターンのリストを有しうる。パターンのリストは、製造時、ネットワーク内に配置されるときにRISに追加されてもよいし、初期アクセス又は周期的な更新に際してネットワークによって提供されてもよい。各RISパターンは、異なる反射パターンに関連付けられてよく、対応するRSがBS又はUEによって送信されるのと同じ時に利用される。いくつかの実施形態では、BSは、RISに対し、RISがメモリに保存した特定のRISパターンの識別と、測定の実行に関連付けられたタイミングとを提供しうる。測定の実行に関連付けられたタイミングは、RISがUEにリダイレクトする必要があるRSをBSがいつ送信するかについてのスケジューリング情報を含みうる。いくつかの実施形態では、BSは、RISがRISパネルの素子を構成すべきであるRISパターンと、測定の実行に関連付けられたタイミングとをRISに提供しうる。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、BS又はUEによって送信される参照信号をRISで測定することができる能力を持つようにRISが構成されているとき、RISは、ホップ毎のチャネル測定、即ち、RIS-UEチャネル測定又はBS-RISチャネル測定を実行する。RISには、チャネル測定タイミング及びRISへ向けて送信されるRSのシーケンスが通知される。測定プロセスは、トランスミッタ側でのビームスイーピングを含んでよく、それは、RISが、異なるビーム上でのUE送信のRSの異なるインスタンスを測定することを意味する。ビームスイーピングは、RISが、異なるビームを利用して、RIS方向に送信されたRSの異なるインスタンスを受信すること、即ち、方向の範囲を跨いでビームをスイーピングすることを含みうる。いくつかの実施形態では、RISは、RISによって作成されるチャネル測定の結果をネットワークに又はUEに又はその両方に報告する。チャネル測定の結果は、それらのデバイスで利用されるべきビームフォーミング情報を決定するために、UE及びBSによって利用されうる。チャネル測定の結果は、RISパターンを生成して、RISによってリダイレクトされるときにUE又はBSへと最良の信号を提供するために利用されうる。
いくつかの実施形態では、RISは、RISパイロット伝送を実行し、それは、チャネル測定プロセスで利用するためにRSを送信できる送信能力をRISが有することを含む。RISは、RISが送信するRSのタイミング及びシーケンスを知っている。いくつかの実施形態では、RISは、RSを送信するときにビームスイーピングを利用して、UEの方向に複数のRSを提供しうる。いくつかの実施形態では、受信側で、BS又はUEが、ビームスイーピングを利用して、RISによって送信されたRS信号を検出しうる。
いくつかの実施形態におけるRIS制御シグナリング動作1640は、RIS有効化動作1646を含む。
BS-RISリンク及びRIS-UEリンクがセットアップされると、BSからUEへ又はUEからBSへ信号の伝送をリダイレクトするために、RISをBS-UEリンク内で利用することができる。シグナリングをリダイレクトするために、RISには、少なくとも、いつトランスミッタからの信号がレシーバに送信されるか、及び、どのレシーバに信号が送信されるかに関係するスケジューリング情報が構成され、それにより、RISは、正確な方向に信号をリダイレクトするために利用されるRISパターンがどれかを知っている。RIS、BS-RISリンク、及びUE-RISリンクはそれぞれ、ネットワークからの指示に基づいて有効化又は無効化されうる。そのような指示は、DCI又はUCI又はメディアアクセス制御(MAC制御要素(CE)などの上位レイヤシグナリング又はメッセージングの形態をとりうる。RISの有効化及び無効化は、電力節約及びシグナリングオーバーヘッドの低減のために利用することができる。
RIS、BS-RISリンク、及びUE-RISリンクの有効化及び無効化は、動的に実行することができ、それは、短期ベースと考えられうる。動的に有効化又は無効化を実行することは、スケジューリング時間インターバル上での有効化又は無効化と称され、短期チャネル及びトラフィック条件に基づくものである。RIS-UEリンクセットアップの一部として、潜在的なRIS-UEリンクが識別される。BSは、どのRIS-UEリンクが、チャネル取得、サウンディング、及び測定をさらに必要とするかをさらに決定することができる。この決定は、RIS及びUEの不必要な測定努力を最小化しうる。これは、UE特有のRIS選択に基づいて行うことができる。
RIS、BS-RISリンク、及びUE-RISリンクの有効化及び無効化を、準静的に実行することができ、それは、複数TTIの期間(TTIによって決定されるスケジューリング決定頻度より十分ゆっくり)のものである長期ベースと考えられてよく、有効化/無効化の決定は、無線チャネル、UE分布、及び/又はトラフィックの統計的特性に基づいて行われる。
他のメカニズムは、協調RIS有効化及び協調RIS無効化に関係する。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化/無効化は、RIS及びUEの有効化及び無効化シグナリングを含む。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化/無効化は、個々のBS-RISリンク又はRIS-UEリンクが有効化又は無効化されることを含む。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化/無効化は、結合されたBS-RISリンク及びRIS-UEリンクが有効化又は無効化されることを含む。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、個々のBS-RISリンク又はRIS-UEリンク、又は、結合されたBS-RISリンク及びRIS-UEリンクを有効化又は無効化するためのシグナリングを利用する。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、リンク全体をオン又はオフにできるようにすることを可能にする。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、UE特有のリンクを追加又は削除できるようにすることを可能にする。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、干渉を低減し、電力消費を低減することを可能にする。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化を利用することにより、CSI-RS測定オーバーヘッド及びフィードバックオーバーヘッドを低減しうる。
いくつかの実施形態では、いつリンクを有効化又は無効化するかに関する決定は、それらに限定されないが、現在のチャネル品質、UE分布、データトラフィック、UEデータ及び遅延要件、リンク上で経験される干渉、又はスケジューリング決定などの要因に依存しうる。
UEの観点からは、リンクを有効化又は無効化するためのシグナリングは、上位レイヤシグナリングを利用して、1つ以上のRIS-UEリンクを有効化することを含みうる。異なるRISパネルへの複数の有効なリンクがありうる一方、実際の反射RISリンクは、有効化されたリンクの中から動的に選択されうる。有効化メカニズムの一部は、RIS-UEリンクのチャネル測定を実行することを含む。有効なリンクのみに対するCSI-RSが測定され、BSにフィードバックされる。
いくつかの実施形態では、BS及びRISは、RIS-UEリンクの存在、及び、UEへ又はUEからのビームの反射についてのRISパターンを知っている。従って、RIS-UEリンクセットアップを実行した結果、BSからの反射についての適切なRISパターンがRISに提供されるか、又は、BSによって提供される情報に基づいて反射のための適切なRISパターンを生成することになりうる。UEの観点からは、RISによって反射された信号を受信するようにUEを構成することは、UEとBSとの間のダイレクトリンクをセットアップするために利用されるのと同じメカニズムで実行されうる。
図7Aは、RIS-UEリンク700をセットアップ及び有効化することに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ702は、1つ以上のRIS-UEリンクを確立することを含む。これは、図5A~図5Gで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ704は、BSがメッセージを送信して、RISに関連付けられた既存のRIS-UEリンクのサブセットを有効化することを含む。ステップ706は、UEが、有効化されたRIS-UEリンクに対するCSI測定を実行し、CSIがDL(即ち、BSから送信されたCSI-RSを利用する)又はUL(即ち、UEから送信されたSRSを利用する)シナリオのいずれで実行されうるかを決定することを含む。これは、図6A~6Cで説明されたような方法によって実行されうる。
RISは、どのくらい速くRISパターンを更新できるかという見地から、高速RIS又は低速RISとすることができる。低速RISパネルは、動的方式で容易にRISパターンを変更することができず、即ち、送信時間間隔と比較して十分に速い方法でRISパターンを更新することができず、従って、長期リンク有効化及び無効化に利用する方が、より好ましい。長期リンクは、複数のスケジューリング期間、維持されうるリンクである。低速RISパネルは、類似したビームパターンを有する1つのUE又は1つのUEのグループのみに対してUE-RISリンクを有効にする、即ち、それらは、一般に同じビームパスに沿っている。いくつかの実施形態では、BSは、有効なUE-RISリンクに関するRISを通知する。いくつかの実施形態では、BSは、RISに対し、ターゲットUEの方向に信号を反射するRISパターンを構成する。高速RISパネルは、動的な方式でRISパターンを変化させることができ、即ち、所望のレシーバによってパターンが効果的に受信できるのに十分な速さでRISパターンを更新することができ、従って、RISパネルは、配列されていないか又は同じ方向のパスに沿っていないUEとの複数の有効なリンクをサポートすることができる。RISは、複数の有効なリンクに対するCSI及び/又はRISパターンを保持しうる。その後、そのスケジューリング決定に基づいてBSによって指示されたとき、RISパターンを、スケジューリングされたUEの方向に所望の信号を反射するように動的に変更することができる。
図7Bは、RIS-UEリンク710をセットアップ及び有効化することに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ712は、RIS-UEリンクをセットアップすることを含む。これは、図5A~5Gで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ714は、BSがメッセージを送信して、RISに関連付けられた1つのRIS-UEリンクグループを有効化することを含む。ステップ716は、有効化されたRIS-UEリンクに対するCSI測定を実行することを含む。これは、図6A~6Cで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ718は、スケジューリングされた時間にBS-RIS及びRIS-UEリンクを介して通信が生じることを含む。
図7Cは、RIS-UEリンク720をセットアップ及び有効化することに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。RISが有効化されている複数のRIS-UEリンクを有するとき、RISは、適切な制御シグナリングをBSから受信することに基づいて、第1のUEから第2のUEへとシグナリングをリダイレクトするように、RISパターンを動的に変更することができる。ステップ722は、RIS-UEリンクをセットアップすることを含む。これは、図5A~5Gで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ724は、BSがメッセージをRIS及び/又は影響を受けるUEに送信して、RISに関連付けられた既存のRIS-UEリンクのサブセットを有効化することを含む。ステップ726は、有効化されたRIS-UEリンクのサブセットに対するCSI測定を実行することを含む。これは、図6A~6Cで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ728は、スケジューリングされたUEについて適切なRISパターンが動的に選択されることを含む。RISパターンは、RIS又はBSによって選択されうる。ステップ730は、スケジューリングされたUEのためのBS-RIS及びRIS-UEリンクを介してシグナリングが生じることを含む。その後、RISパターンを、スケジューリングされた異なるUEについて、動的に選択することができる。
いくつかの実施形態では、特定のRISに対する有効なRIS-UEリンクがないとき、RISは、同じ電力まで無効化されるか又は不当な干渉を回避しうる。いくつかの実施形態では、これは、さらにBS-RISリンクの無効化をもたらしうる。ビームフォーミング及び測定を実行するための、RISパネルによって利用されるメカニズム及び再構成速度に応じて、RISは、異なるレベルの精度でネットワークと同期されうる。例えば、チャネル測定を実行するときに利用される、RSによるRS受信のための同期は、例えば、RISがデータ反射のために構成されるときに利用される、長期ビームフォーミングに比べて、より高い精度のタイミングを必要としうる。従って、高速に更新でき(即ち、RISパネルが、スケジューリング内部及び/又は送信時間インターバル(TTI)の一部でRISパターンを再構成でき)、かつ正確に同期できるRISパネルは、適切なスケジューリングレベルで、測定のために、ビームスイッチング及び有効化をすることができる。より低速に更新できる(即ち、RISパネルがスケジューリング時間インターバルのオーダーでRISパターンを再構成できない)が、正確に同期できるRISパネルは、測定及び長期ビームスイッチング及び有効化をすることができる。正確に同期できないRISパネルは、一般に、長期ビームスイッチング及び有効化をすることができる。
いくつかの実施形態では、RISは、無線同期のために内部トランシーバ又はグローバルポジショニング信号(GPS)を利用しうる。いくつかの実施形態では、RISは、ネットワークとの同期を維持するためにバックホールリンクでのクロック信号を利用しうる。
図16を再び参照すると、通信動作1650の範囲内で、示される3つの特徴がある。第1の特徴は、物理レイヤ制御シグナリング1652に関係する。第2の特徴は、データ通信1654に関係する。第3の特徴は、二重接続1656に関係する。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行される、通信動作1650に関する例示的な方法が以下で詳細に説明される。
RISを利用することのゴールは、無線チャネルの信号対干渉雑音比(SIR)を向上させ、チャネルランク又はチャネルダイバーシティ又はそれらの組み合わせを増加させることによって、ネットワークにおける通信スループット及び信頼性を改善することにある。RISは、データ信号のみを反射するために利用されてもよいし、制御及びデータの両方を反射するために利用されてもよい。
いくつかの実施形態における通信動作1650は、物理レイヤ制御メカニズム1652を含む。
BS-RISリンク及びRIS-UEリンクがセットアップされ、BSからUEへ又はUEからBSへ信号の伝送をリダイレクトするために、RISがBS-UEリンクで利用されることになると、UEは、また、BSに送信すること又はBSから受信することのいずれかのために構成される必要がある。いくつかの実施形態では、スケジューリング情報が、BSによって、例えば、BS内の又はBSに関連付けられたスケジューラによって決定される。
いくつかの実施形態では、UEのためのスケジューリング情報は、BSによって送信され、RISによってUEへと反射される。いくつかの実施形態では、RISは、ダウンリンク制御シグナリングを、1つ以上のBSから、単一のUE又は複数のUEへと反射するために利用される。いくつかの実施形態では、RISは、アップリンク制御シグナリングを、単一のUE又は複数のUEから1つ以上のBSに反射するために利用される。それらのRISパターンを、スケジューリング時間インターバル及びTTIより遅く更新できるRISパネルについては、RISは、概して同じビーム方向の範囲内のUEのみに、データ及び制御シグナリングを提供しうる。それらのRISパターンを、TTIと比較して、より頻繁に更新できるRISパネルは、互いに異なる方向に配置されている複数のUEにサービス提供するために利用できる。いくつかの実施形態では、物理レイヤ制御シグナリング及び制御シグナリング用のダイレクトリンクシグナリングが、BSとUEとの間で利用される。
いくつかの実施形態では、スケジューリング情報が、例えば、例として6GHzより低いマイクロ波帯域である低周波数(LF)で、他のチャネルを介して、BSによってUEへと直接的に送信される。
いくつかの実施形態では、スケジューリング情報を、スケジューリング情報を検出するRISに送信することができ、その後、RISが、RIS-UEサイドリンクによってUEと通信する。いくつかの実施形態では、RISは、UEとのサイドリンク通信チャネルを配置しうる。RISは、RISが帯域内又は帯域外シグナリングを利用することを可能にする、又は、Wi-Fi又はBluetoothなどの他のタイプの無線アクセス技術(RAT)を利用することを可能にするトランシーバを含みうる。
いくつかの実施形態における通信動作1650は、データ通信動作1654を含む。
信号をリダイレクトするためにRISを利用するシグナリングのために、RIS及びUEが構成されると、リンクは、有効化されたRISパネルを介したBSからUEへのリンク上で生じるデータシグナリングの準備ができた状態になる。いくつかの実施形態では、適切に設定されたとき、及び、適切なタイミング精度をサポートすることができるときのRISは、BSとUEとの間のデータを反射することができる。これは、適切なRISパターン及TRPでの適切なビームフォーミングを利用するRIS又はUE又はその両方によって実行される。
いくつかの実施形態では、データには、例えば、復調参照信号(DMRS)などの復調RSが同封されていることがある。
いくつかの実施形態における通信動作1650は、二重接続動作1656を含む。
いくつかの実施形態では、UEは、複数のリンク、例えば、BSとUEとの間のダイレクトリンク又は少なくとも1つの他のRISによって反射されるセカンダリリンク又はその両方を介してBSに接続される。
2つ以上のリンクが利用されるとき、2つ以上のリンク上でのシグナリングの間の同期が、重要な問題となることができる。例えば、DLシナリオでは、UEは、異なるビーム方向、及び、2つ以上の信号の伝搬時間の差の範囲内のタイミングを利用する複数のリンクを認識することができる。いくつかの実施形態では、伝搬時間差は、BSによって補償することができる。例えば、BSは、反射リンク伝送がUEに到来しうるときに近い時間に到来するようにダイレクトリンク伝送を遅延させうる。
マルチリンク通信メカニズムは、動的ビームスイッチングなどのダイバーシティメカニズムを含みうる。ダイバーシティスキームは、通信メッセージの信頼性を改善するためのメカニズムであり、それによって、1つ以上の通信チャネルが利用される。無線システムでは、これらのチャネルを、物理又は論理送信ポート(送信ダイバーシティ)、複数の受信アンテナ(受信ダイバーシティ)、又は異なる周波数によって分離することができる。ビームスイッチングダイバーシティは、動的ポイントスイッチング(DPS)送信ダイバーシティスキームと同様でありうる。
DL、UL、及びSLのいずれかで結合反射伝送があるとき、伝送は、コヒーレントであってもよいし、非コヒーレントであってもよい。伝送がコヒーレントであるとき、2つ以上のRISが、ポジティブに互いに強め合い、SINRを増加させるように信号を反射することができる。伝送が非コヒーレントであるとき、2つ以上のRISが、トランスミッタとレシーバとの間の同時リンクを提供する。
いくつかの実施形態では、UE挙動は、複数のRISに対してビームを維持することを含んでよく、UEは、RISの有効なサブセットに対して送信するか、それから受信するか、その両方を行いうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクのセットの個々のRIS-UEリンクを有効化又は無効化することができるように、有効化シグナリング又は無効化はUE特有である。いくつかの実施形態では、有効化シグナリング又は無効化は、1つのRISパネルを含む全てのUE-RISリンクを有効化又は無効化することができるように、ブロードキャストされる。ブロードキャストシグナリングは、特に、RISが有効化又は無効化されるときに役に立つことができる。
協調RISベースのデータ伝送に関係する他のメカニズムの実施形態が提供される。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、有効化及び無効化そのものよりも高い能力機能のための動的RIS選択を含む。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、異なるリンクからの異なるストリームを利用する非コヒーレントマルチビーム通信を含む。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、異なるパス上の信号を伴うコヒーレントマルチビーム通信を含み、1つ以上のパスは、BSからUEへと信号を反射するRISを含み、複数のビーム上の信号は、UEで無線を建設的に追加する。しかし、コヒーレントマルチビーム通信は、結果として得られるコヒーレンスを保証するために高精度のCSI知識を必要とする。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、干渉回避及びMU-MIMOを含む。
協調RISベースのデータ伝送の一部は、RIS、及びRISが利用されうるときのリソースを選択できることを含む。いくつかの実施形態では、RISを選択することは、通信するUE、信号をUEに反射するためにRISが利用するRISパターン、UEに反射するためにRISが利用しうるビームを示すビーム方向情報などのRISのための情報を含む構成情報を提供することを含み、それは、RISが適切なRISパターンを利用することを可能にする。
いくつかの実施形態では、構成情報は、DCIでシグナリングされうる。いくつかの実施形態では、暗示的に、例えば、準コロケーション(QCL)情報の形態でビーム方向情報を提供することができる。いくつかの実施形態では、明示的に、例えば、利用する特定のビームを識別するRISインデックスを提供することによって、ビーム方向情報を提供することができる。ビーム方向情報が提供されることによって、RISは、シグナリングオーバーヘッドを低減できる適切なビーム方向を決定するために測定を実行する必要がなくなる。いくつかの実施形態では、1つ以上のBSと、少なくとも2つのRISを利用する1つ以上のUEとの間のシグナリングは、1)複数の方向からレシーバに到来する信号がコヒーレントに加わらない非コヒーレントマルチビーム通信、又は、2)複数の方向からレシーバに到来する信号がコヒーレントに加わるコヒーレントマルチビーム通信をもたらすことができる。
非コヒーレントマルチビーム通信のいくつかの例は、それらに限定されないが、異なるリンク上で、アラマウンティ(Alamounti)コードなどのブロックコードを利用することを含むブロックコードダイバーシティと;二重接続を伴うマルチレイヤ通信と;1つのDCIメッセージで複数のリンクを構成するための単一DCI、又は、複数のリンクを構成するための複数の個別のDCIメッセージの利用と;RIS支援型UCNCとを含む。これらのタイプのシグナリングの例について、信号フロー図を参照しながら以下で説明する。
いくつかの実施形態では、協調RIS通信用のシグナリングは、構成用のRRCメッセージ及びレイヤ設定用のDCIシグナリングを利用しうる。非コヒーレントマルチビーム通信のいくつかの実施形態では、BSであるか又はUEであるレシーバは、マルチリンク信号受信のための複数のRFチェーンを有しうる。DLでは、トランスミッタは、BS又は複数のBSに複数のRFチェーン/パネルを有しうる。UL SU-MIMOでは、トランスミッタは、UEにマルチパネルを有しうる。
UL UE協調では、トランスミッタは、協調して信号をネットワークに送信する複数のUEを有しうる。マルチRIS又は協調RIS通信、配置の利点は、より良好なBS内(例えば、MU-MIMO)及びBS間干渉回避を可能にすることにある。LE及びHFの両方で、マッシブMIMO BS-RISリンクのシナリオにおいて、リンク間の相互干渉を低減するためにビーム方向又はビームフォーマが利用されるとき、干渉回避を引き起こすことができる。
様々な実施形態の詳細な例が以下で提供され、いくつかの実施形態についての信号フロー図を含む。
本開示は、マルチRISダイバーシティのいくつかの実施形態を提供する。例えば、(440a及び440bを介して)UE430とのリンクを形成するためにRIS420を利用し、(445a及び445bを介して)UE430とのリンクを形成するためにRIS425を利用するBS420を伴う図4Aのケースで示されるように、1つのBSから1つのUEへのリンクを形成するために複数のRISパネルが利用されて、複数RISパネルダイバーシティを提供するとき、パネルの選択が、リンクセットアップの一部として行われなくてはならない。
マルチパネルダイバーシティのパネル選択は、動的に又は準静的に行われうる。動的に選択を行うとは、パネルがスケジューリング時間(例えば、TTI)毎に選択されることを意味する。動的にパネルを選択することに加えて、RISには、UEへのリンクについてのRISパターン情報が提供される必要がありうるし、UEには、いつBSから信号が送信されるようにスケジューリングされているかを知るための構成、及び、どのRISが信号をリダイレクトするかについての情報が提供される必要がありうるし、それにより、UEは、どの方向で信号を受信すべきかを知ることになる。準静的に選択を行うとは、単一のスケジューリング期間より長い期間、UEにサービス提供するパネルが選択されることを意味する。
いくつかの実施形態では、選択されたパネルのうちの1つ以上に対するシグナリングは、例えば、必要とされないときに、干渉を制御するか又は電力利用を抑制するために、動的又は準静的に、RIS又はRIS-UEリンクを無効化することを含みうる。
シグナリングは、RIS及びUEを構成することに関する様々な構成情報を含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、BSは、RISパネルについての情報をUEに送信してよく、それにより、UEは、どのRISパネルから、リダイレクトされた信号を受信しうるかを知りうる。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、BSによって送信されうるCSI-RS及び/又はUEによって送信されうるSRSなどのチャネル測定パラメータを送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、どのようにしてUEがCSI-RS情報をUSにフィードバックすべきかに関係する構成情報を送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、RISパターン制御情報などの構成情報をRISパネルに送信しうる。このRISパターン制御情報は、明示的に、RIS用のRISパターンを定義するものであるか、又は、暗示的に、RISがそれ自身でRISパターンを決定することを可能にするUE位置情報及び/又はCSI情報、又は、ビームパターン及び方向、又は、データ又はRS用に以前に利用されたパターンに関するもの、又は、以前に利用されたパターンの修正、又は、2つ以上の以前に利用された又は以前に識別されたパターンの組み合わせなど、いくつかの情報がRISパネルに提供されるものである。いくつかの実施形態では、BSは、RISパネル有効化メッセージをRISパネルに送信しうる。RISパネル有効化メッセージは、いつRISパネルが有効化されるべきかを示すスケジューリング情報を含みうるし、UEの利用するRISパネルのインジケーションがリダイレクトされ、それにより、RISパネルは、それが利用する必要があるRISパターンを決定することができる。これらの様々なタイプのシグナリングの例については、図8A及び8Bに示されている。
いくつかの実施形態では、BSは、UEに信号をリダイレクトするために利用される選択されたRISパネルの通知をUEに送信しうる。UEへの通知は、動的構成用のDCIメッセージ及び準静的構成用のRRCメッセージでありうる。いくつかの実施形態では、UEがRISを知っているとき、選択されたRISが、明示的にUEにシグナリングされる。いくつかの実施形態では、UEがRISを知らない可能性があるとき、UEには、暗示的に、ビーム方向シグナリング(例えば、QCL)を利用して信号方向が通知される。
いくつかの実施形態では、BSは、準静的ダイバーシティ送信を準備するとき、メッセージをUEに送信して、適切に、RISパネルのチャネル測定のためにUEを有効にするか又は無効にしうる。
いくつかの実施形態では、RISは、ネットワークへのダイレクトリンクを有しうる。このダイレクトリンクは、帯域内又は帯域外でありうる。ダイレクトリンクは、任意のRISで利用されることができる、指定されたRISリンクを介するものでありうる。いくつかの実施形態では、RISは、複数のUEとのダイレクトリンクを有する、より広いカバレッジのためにワイドビームを利用することができる。
いくつかの実施形態では、準静的パネル選択のために、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を、データと同じパネルによってリダイレクトすることができる。この例は、以下では、図8Aに示される。
いくつかの実施形態では、動的パネル選択のために、UEへとリダイレクトすることができるようにセットアップされた1つ以上のRISが、PDCCHをUEに反射することができる。この例は、以下では、図8Bに示される。
図8Aは、BS802と、第1のRIS(RIS#1)804と、第2のRIS(RIS#2)806と、UE808との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す準静的ダイバーシティの信号フロー図800であり、2つのRIS804及び806は、準静的にセットアップされるダイバーシティのためにBS802によって制御される。信号フロー図800は、上で論じた実施形態の多くを組み入れている。信号フロー図800は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン810、811、812、815、860、及び865は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうるか、又はRISを介して反射されうる、BS802からUE808に送信された上位レイヤ構成情報を示す。
シグナリングライン820、825、850、及び852は、BS802から2つのRIS804及び806へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線を介して生じる場合、RIS804及び806は、BS802から受信するために、及び、BS802に送信するための構成可能素子上で反射するために、トランシーバ又はセンサを有すると仮定される。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された、標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなど、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン830、875、877、882、886、及び892は、RIS#1 804によって、BS802からUE808へ又はUE808からBS802へと反射される信号を示す。
シグナリングライン835、884、894、及び896は、RIS#2 806によって、BS802からUE808へと反射される信号を示す。シグナリングラインは、BS802からUE808へのRRCメッセージングを示し、構成情報をUE808に提供する。これは、図8に示すようにデバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS804及び806によって反射されてもよく、それは図8に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行される期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域内の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域内の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン845は、RIS804及び806によって反射されないダイレクトリンクアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS804及び806によって反射されうる。
シグナリング810、812、815、820、825、830、及び835の組み合わせは、RIS-UEリンク識別に対応し、RIS支援型接続をセットアップする任意選択の機能である。
BS802は、通知メッセージ810をUE808に送信し、それにより、UE808は、利用される準静的ダイバーシティがあることを知る。
BS802は、構成情報メッセージ812をUE808に送信し、UE808に対し、BS802へのフィードバックを可能にするチャネル測定のためのRSを受信するようにUE808を構成する情報を提供する。この構成情報メッセージは、RSシーケンスについての構成情報、時間周波数リソース、ビーム方向、及び/又は、RISについての方向性情報などの、BSによって送信されたRSをどのRISがリダイレクトしうるかを含んでよく、それにより、RSが送信されるスケジューリング情報が提供されるとき、UEは、RSの方向性を知る。UEの見地からは、RIS反射は、透過的でありうるし、UEは、UE-RISリンクビームの方向を知りうるだけである。メッセージ812は、測定及びフィードバックセットアップのみを含みうる。但し、任意選択で、測定及びフィードバックメカニズムは、依然として、有効化されるまで開始しなくてよい。複数のRISパネルに対する測定をセットアップするためのメッセージ812は、別々のメッセージを利用しうるし、それらは、必ずしも同時に起こらない。
BS802は、通知メッセージ815をUE808に送信し、それにより、UE808は、BSがRIS804及び806によってリダイレクトされるようにRSを送信することを知らされる。この通知メッセージは、まだ有効化されておらず、かつ、RSが送信されるときに利用される送信リソースについてのスケジューリング情報についてのいくつかの他の詳細を伴いうる場合に、測定及びフィードバックを有効化することを含みうる。効果的に、測定及びフィードバックを有効にする前、リンクが有効でない。いくつかの実施形態では、リンクの有効化には、図8に示されていない異なるシグナリングを利用しうる。有効化は、図8に示されていない探知を介した検出など、いくつかのトリガイベントに基づきうる。メッセージ815は、RIS804及び806の一方又は両方によって反射されてもよいし、UE808へと直接的に送信されてもよい。
いくつかの実施形態では、メッセージ812及び815は、UE808がRIS804及び806の一方又は両方に知らされる場合、UE808にのみ送信されてよい。
メッセージ820及び825は、BS802によって利用され、さらに、RIS804及び806を識別する際にUE808をさらに支援する。メッセージ820は、BS802によって、RIS#1 804へと送信され、UE808へ反射することができるように、RISパターン情報をRIS#1 804へと提供する。メッセージ825は、BS802によって、RIS#2 806へと送信され、UE808へ反射することができるように、RISパターン情報をRIS#2 806へと提供する。これらのメッセージは、パターンを生成せずにパターンを設定するための、RIS804及び806の一方又は両方に特有の情報であってよいし、又は、それは、RIS804及び806の一方又は両方がそれら自身でRISパターンを生成することを可能にする、UE808についての位置情報を識別する一般的な情報であってよい。メッセージ820及び825が別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
メッセージ830は、BS802によってUE808へと送信され、それは、BS802によってメッセージ820で提供されるパターン情報に基づくRISパターンを利用するRIS#1 804によって反射される。メッセージ835は、BS802によってUE808へと送信され、それは、BSによってメッセージ825で提供されるパターン情報に基づくRISパターンを利用するRIS#2 806によって反射される。840では、UE808は、RIS804及び806のそれぞれからリダイレクトされたRSを測定する。
メッセージ845は、UE808がRIS804及び806の一方又は両方を検出したことを知らせるための、BS802に対するUE808からの報告である。2つのRIS804及び806が示されているが、2つ以上のRISがUE808によって発見され、BS802に報告されうると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、RIS804及び806の一方又は両方がUE808を検出でき、UE808へのリンクを確立することができる。いくつかの実施形態では、報告845の結果として、RIS804及び806の一方又は両方がUE808を検出することができる。いくつかの実施形態では、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)又はULデータ又は制御シグナリングなどの他のUE信号を検出した結果として、RIS804及び806の一方又は両方がUE808を検出することができる。いくつかの実施形態では、RIS804及び806の一方又は両方は、探知メカニズムを利用してUE808を検出することができる。
848では、スケジューリングされた期間に、UE808に信号をリダイレクトするために利用されるRISパネルとして、BS802がRIS#1 804を選択した。決定は、チャネル条件、UE要件、スケジューリング決定、及びUE分布などの任意の要因に基づきうる。
シグナリング850、860、及び865の組み合わせは、RIS#1 804にセットアップされた測定及びフィードバックに対応する機能と、RIS#2 806の測定の無効化とである。メッセージ850は、BS802によってRIS#1 804に送信され、それは、参照信号を反射するためにRIS#1 804によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。いくつかの実施形態では、この情報は、RIS#1 804がRISパターンを生成することなく、パターンを設定するためのRIS#1 804に特有のものである。いくつかの実施形態では、提供される情報は、RIS#1 804がRISパターンを生成することを可能にする。鎖線によって任意選択のステップとして示された、メッセージ860は、BS802によってUE808へと送信され、それは、RIS#2 806からUE808へのリンクに対するチャネル測定が実行されないという通知を提供する。このメッセージは、効果的に、UE-RISリンクが再び有効化されるまで、RIS#2 806へのUE-RISリンクを無効にする。いくつかの実施形態では、メッセージは送信されなくてよく、もしそれがない場合、UE808は、メッセージ865で、スケジューリング情報が受信される、RIS-UEリンクに対するチャネル測定のみが行われると仮定しうる。メッセージ865は、BS802によってUE808へと送信され、それは、RIS#1 804によってリダイレクトされるRSからチャネル測定を実行するために、UE808によって利用される測定及びフィードバック構成情報を提供する。このメッセージは、どのタイプのRSが受信されうるかと、いつ、RSがどのRISに関連付けられるか、この場合、RS#1 804と、RSシーケンスと、RS時間/周波数パターンと、RSタイミングと、準コロケーション(QCL)情報などの、対応するポート及びビーム方向とを、UEが知ることを可能にする情報を含みうる。
有効なRIS#1 804に対しては、追加的なチャネル測定が実行されうるが、無効なRIS#2 806に対しては実行されない。
いくつかの実施形態では、チャネル測定が、測定のためにUE808にRSを送信するRIS#1 804によって実行されてよく、UE808は、測定情報をRS#1 804にフィードバックする。そのような場合、CSIが、RIS#1 804で利用可能であり、RIS#1 804は、測定されたCSIをBS802に転送することができる。
メッセージ875及び877の組み合わせは、RIS支援型接続及びUE構成を有効化することに対応する機能である。メッセージ875は、BS802によってUE808へと送信され、それは、物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ875は、BSによってメッセージ850で提供されるパターン情報に基づくRISパターンを利用してRIS#1 804によって反射されてよく、又は、それが、BS802とUE808との間のダイレクトリンクであってもよい。データ877は、UL又はDL方向のいずれかで、UE808とBS802との間で生じるデータであり、それは、RIS#1 804で反射される。メッセージ867、868、875、及び877における、測定、制御シグナリング、及びデータ通信のステップは、UE808とRIS#1 804との間のリンクが有効であり続ける限り継続する。その後、チャネル状態変化、探知情報、トラフィック変化、又はスケジューリング決定などのトリガイベントに基づいて、RIS#1 8-4へのリンク808が無効化され、RIS#2 806へのリンクが有効化されることがある。所与のリンクを有効化及び無効化するメッセージを保証すること、測定及びフィードバック、RIS#2を介した制御及びデータ通信については、図8Aに示されていない。代替的に、UEは、BS802又は図8Aに示されていない他のBSによってサービス提供されるように切り換えられうる。
図8Aに示されたステップは、RIS-UEリンクが検出され、セットアップされ、有効化され、及びRIS支援型接続を介してデータが送信されることを可能にする。フローシグナリング図800は、検出され、セットアップされ、有効化され、RIS支援型接続及び切断されるべきRIS支援型接続を介してデータが送信されるために、RIS-UEリンクに利用されうる完全な一連のステップを示すが、個々のステップ又はステップの組み合わせは、方法全体とは独立して考えられうることを理解すべきである。
図8Bは、BS802と、RIS#1 804と、RIS#2 806と、UE808との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す動的ダイバーシティの信号フロー図878であり、2つのRIS804及び806は、準静的にセットアップされるダイバーシティ用にBS802によって制御される。信号フロー図800は、上で論じられた多くのフレームワーク機能を組み込んでいる。信号フロー図878は、RISディスカバリ及びBS-RISリンクが識別されてセットアップされた後に生じるシグナリングを示す。
BS802は、通知メッセージ811をUE808に送信し、それにより、UE808は、利用される動的ダイバーシティがあることを知る。
図8Bにおける、シグナリング812、815、820、825、830、835、及び845と、UE808がRIS804及び806の両方からのRSを測定すること840は、図8Aにおける、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が両RISからのRSを測定すること840と実質的に同じである。
BS802がメッセージ845でフィードバック情報を受信した後、BS802は、RISによって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ850をRIS#1 804に送信する。メッセージ850は、BS802によってRIS#1 804へと送信され、それは、UE808に反射することができるように、RIS#1 804にパターン情報を提供する。この情報は、UE808の位置情報を識別する一般的な情報、及びRISがそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE808から受信される測定報告850に基づいて部分的に導出することができる。BS802も、RIS#2 806にメッセージ852を送信し、それは、参照信号を反射するためにRIS#2 806によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、RIS#2 806がパターンを生成することなくパターンを設定するための、RIS#2 806に特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、RIS#2 806がパターンを生成することを可能にする。メッセージ850及び852は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
1つ以上のRISが、スケジューリング決定毎に選択され、以下で説明するようにDCIメッセージに含まれることができる。図8Bでは、RIS#1 804は、第1のスケジューリング決定のときに選択され、RIS#2 806は、それに続く第2のスケジューリング決定のときに選択される。但し、1つ以上のRISが、各スケジューリング決定に際して選択されうると理解すべきである。
ステップ880では、BS802は、データをUE808にリダイレクトするために利用されるRIS#1 804を選択する。BS802は、また、これを確認するRIS802及び804のそれぞれに、メッセージ(不図示)を送信してよく、それは、また、各RISにRISパターン情報を通知して、両RISが、物理レイヤ制御情報をUE808にリダイレクトできることを可能にする。
図8Bでは、物理レイヤ制御チャネルが、RIS#1 804及びRIS#2 806によって反射される。
メッセージ882は、BS802によってUE808へと送信され、それは、UE808用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ882は、メッセージ850に部分的に基づいてRIS#1 804によって生成されたRISパターンを利用する第1のRIS804によって反射される。メッセージ884は、BS802によってUE808に送信され、それは、UE808用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ884は、メッセージ852に部分的に基づいてRIS#2 806によって生成されたRISパターンを利用するRIS#2 806によって反射される。
データ886は、RIS#2 804で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS802とUE808との間で生じるデータ伝送である。
その後の時点で、ステップ890で、BS802は、データをUE808にリダイレクトするために利用されるRIS#2 806を選択する。BS802は、これを確認するRIS802及び804のそれぞれにメッセージ(不図示)を送信してよく、それは、また、両RISが物理レイヤ制御情報をUE808にリダイレクトできることを可能にするために、各RISに対するRISパターン情報を通知する。
メッセージ892は、BS802によってUE808に送信され、それは、UEのための物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ892は、メッセージ850に部分的に基づいて、RIS#1 804によって生成されるRISパターンを利用してRIS#1 804によって反射される。メッセージ894は、BS802によってUE808に送信され、それは、UEのための物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ894は、メッセージ852に部分的に基づいて、RIS#2 806によって生成されるRISパターンを利用してRIS#2 806によって反射される。
データ896は、RIS#2 806で反射される、UL又はDL方向のいずれかでBS802とUE808との間で生じるデータ伝送である。
いくつかの実施形態では、チャネル測定は、UE808が測定するためのRSを送信するRIS#1 804又はRIS#2 806のいずれかによって実行されてよく、その後、UE808は、測定情報を各RISにフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS802に転送することができる。
図8A及び8Bの例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図8A及び8Bが、BSと、2つのRISを利用するUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図8A及び8Bは、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図8A及び8Bの例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
図8A及び8Bは、個別に動的及び準静的スケジューリングを示すが、これらの方法は、異なるRISが同じBSによってサービス提供されることを有効にするために同時に利用されうると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、図8A及び8BAは、UEが、各ビームが関連付けられた方向を有する、信号を送信又は受信するための複数のビームの識別を含む第1の構成情報を受信する方法を示すとみなされうる。これは、図8A及び8Bにおけるステップ812及び815における構成情報でありうる。方法は、UEが第2の構成情報を受信することであって、それは、信号を送信又は受信するためのビームのセットから、複数のビームの、選択されたビームのサブセットを有効化するためのメッセージを含む、ことも含みうる。基本的に、これら2つのステップは、UEが、UEがおそらく信号を受信しうる複数のビームで構成され、その後、UEが信号を受信するためにスケジューリングされている複数のビームの1つ以上のサブセットを定義する構成情報を受信することを含む。この第2の構成情報の例は、図8Bのステップ882、884、892、及び894における構成でありうる。ステップ882及び884は、第1のスケジューリングインターバルの間、RIS#1だけが利用される構成を提供し、ステップ892及び894は、第2のスケジューリングインターバルの間、RIS#1だけが利用される構成を提供するが、より一般的には、構成情報は、各RISからの複数の信号の受信を可能にするUEのための物理レイヤ情報を含みうると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちのビーム上で送信又は受信される信号が、1つのRISを介して送信又は受信される。いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちの対応するビームのそれぞれでUEによって送信又は受信される複数の信号のそれぞれは、各RISで反射される。いくつかの実施形態では、RISによって反射される、選択されたビームのサブセットの各ビームで1つ以上の信号を送信又は受信することに加えて、UEは、選択されたビームのサブセットのうちの1つであるダイレクトリンクを介するBSとのリンクを有しうる。いくつかの実施形態では、第2の構成情報は、ビーム方向情報の識別と、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビームについての信号の時間/周波数リソース情報とを含む。UEは、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビームの時間/周波数リソース内でデータ及び制御情報を受信しうる。
本開示は、同じデータストリームの通信に参加する1つ以上のRISの、いくつかの実施形態も開示する。これらの実施形態では、時間及び/又は周波数ダイバーシティを、単一のデータストリームの通信信号をリダイレクトするための1つ以上のRISパネルを利用して実装することができる。利用される各RISパネルによって反射される信号は、同じデータストリームの異なる表現とみなすことができる。
複数のRISパネルの利用は、UL、DL、及びSL通信に利用することができる。BSであるか又はUEであるトランスミッタは、1つ以上のRISに異なるストリームを同時に送信することができるべきである。BSであるかUEであるレシーバは、同時に異なる方向からのビームを受信及び検出することができるべきである。
異なる送信スキームが、通信信号を送信するときに送信されることによって利用されうる。いくつかの実施形態では、同じストリームが、利用されうる様々なRISの方向に送信され、RISパネルによって反射された後、信号は、レシーバに到来すると無線で重畳される。
いくつかの実施形態では、レシーバでの“エミュレートされた”周波数ダイバーシティを生成するために遅延が利用されうる。巡回遅延ダイバーシティと呼ばれる、遅延ダイバーシティ及びその直交周波数分割多重(OFDM)バージョンは、トランシーバからレシーバへの複数のパスを利用し、意図的にいくつかのパスに遅延を適用することによって、レシーバでのチャネル全体が、マルチパスチャネルのように見え、それは、通信システムに周波数ダイバーシティを提供する。
いくつかの実施形態では、信号を様々なRISパネルに送信するときに、ダイバーシティブロックコードを利用することができる。利用されうるダイバーシティブロックコードの例には、Alamoutiコードなどの時空間ダイバーシティ(STTD)ブロックコードが含まれる。時空間ブロックコード(及び、それらのOFDM対象物、空間周波数ブロックコード)は、それぞれが異なるバージョンのデータシンボルストリームを送信する、トランシーバの複数のアンテナを利用する送信ダイバーシティを提供する。ここでは、各バージョンのデータストリームが、異なるRISパネルを介して反射され、従って、レシーバで、異なるデータを提供する。
いくつかの実施形態では、異なる冗長バージョンのデータストリームがレシーバに送信される増分冗長化を利用することができる。時空間コードと同様に、増分冗長化は、異なるパスを介してレシーバに送信される異なるバージョンのデータを利用する。但し、異なるバージョンの同じ変調スキームが利用される時空間コードとは異なり、増分冗長化は、前方誤り訂正(FEC)コードによって作成される同じトランスポートブロックのコーディングされたビットの異なるサブセットから作り出される異なるデータシンボルストリームを利用する。いくつかの実施形態では、RISパネルは、RISが利用されないときに、信号の干渉を制御するために無効化されうる。
時間及び/又は周波数ダイバーシティを実施するときに利用されるシグナリングは、RIS及びUEを構成することに関する様々な構成情報を含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、BSは、RISパネルについての情報をUEに送信し、それにより、UEは、どのRISからリダイレクトされた信号を受信しうるかを知る。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、BSによって送信されうるCSI-RS及び/又はUEによって送信されうるSRSなどのチャネル測定パラメータを送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、どのようにしてUEがCSI-RS情報をUSにフィードバックすべきかに関係する構成情報を送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、RISパターン制御情報などの構成情報をRISに送信しうる。このRISパターン制御情報は、明示的に、RIS用のRISパターンを定義するものであるか、又は、暗示的に、RISがそれ自身でRISパターンを決定することを可能にするUE位置情報及び/又はCSI情報、又は、ビームパターン及び方向、又は、データ又はRS用に以前に利用されたパターンに関するもの、又は、以前に利用されたパターンの修正、又は、2つ以上の以前に利用された又は以前に識別されたパターンの組み合わせなど、いくつかの情報がRISに提供されるものである。いくつかの実施形態では、BSは、RISパネル有効化メッセージをRISパネルに送信しうる。RISパネル有効化メッセージは、いつRISパネルが有効化されるべきかを示すスケジューリング情報を含みうるし、UEの利用するRISパネルのインジケーションがリダイレクトされ、それにより、RISは、それが利用する必要があるRISパターンを決定することができる。
いくつかの実施形態では、RISは、ネットワークへのダイレクトリンクを有しうる。このダイレクトリンクは、帯域内又は帯域外でありうる。ダイレクトリンクは、任意のRISに利用されることができる、指定されたRISリンクでありうる。いくつかの実施形態では、RISは、複数のUEとのダイレクトリンクを有する、より広いカバレッジのためにワイドビームを利用することができる。
いくつかの実施形態では、ダイレクトリンク上で利用されるダイバーシティ方法は、データ通信に利用されるものと同じダイバーシティタイプであることができる。
時間及び/又は周波数ダイバーシティの例が図9Aを参照しながら説明される。図9Aは、基地局(BS)902と、2つのRIS(RIS#1 904及びRIS#2 906)と、1つのユーザ機器(UE)909とを含む通信ネットワーク900の一部の例を示す。RIS#1 904及びRIS#2 906のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS902のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS902とUE909との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1の無線周波数RFリンク903は、RIS#1 904と、信号コンポーネントX1を送信するために利用されるBS902との間に示されている。第2のRFリンク905は、RIS#2 906と、信号コンポーネントX2を送信するために利用されるBS902との間に示されている。BSとRISとは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信するために必要になりうる他の構成情報又は制御情報又はその両方と、を通信するときに、帯域内、帯域外、又は有線接続を介して通信することができる。
第3のRFリンク907は、RIS#1 904とUE909との間に示されている。第4のRFリンク908は、RIS#2 906とUE909との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他のRATを利用して通信することができる。
図9Aでは、BS902とUE909との間のDL通信のみが示されているが、BS902とUE909との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
BS902では、ゼロフォーシング(ZF)機能又は他の技術を、信号をRIS#1 904及びRIS#2 906にそれぞれ送信されるX1及びX2信号コンポーネントに分離するために利用することができる。信号が2つの信号コンポーネントに分離されるとき、CSIは、2つのBS-RISリンクのそれぞれについて決定されるべきである。
いくつかの実施形態では、第1の無線周波数RFリンク903で送信されるデータX1と、第2のRFリンク905で送信されるデータX2とは、互いに等しい。
いくつかの実施形態では、信号間に遅延があるとき、遅延を補償することができ、例えば、X2(t)=X1(t-Δt mode T)であり、ΔTは、2つの信号間に意図的に適用される遅延である。
いくつかの実施形態では、Alamoutiダイバーシティブロックコードが利用されるとき、2つの信号は、X1=[a1 a2]及びX2=[-a2
* a1
*]と表現されてよく、a1及びa2は、データストリームの2つの変調されたシンボル、例えば、QAMシンボルであり、*は、複素共益関数を示す。X1及びX2は、それぞれが1つのRISパネルによって反射される2つのチャネル時間/周波数リソース上の送信信号のベクトルである。いくつかの実施形態では、X1及びX2信号は、増分冗長化ダイバーシティを作り出すために、同じトランスポートブロックからFECコーディングされたデータの異なるサブセットから生成される。
図9Bは、BS912と、第1のRIS(RIS#1)914と、第2のRIS(RIS#2)916と、UE918との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す信号フロー図910であり、2つのRIS914及び916は、時間ダイバーシティ実装のためにBS912によって制御される。信号フロー図910は、RISディスカバリ及びBS-RISリンクが識別及びセットアップされることに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン920、924、及び926は、BS912からUE918へと送信された上位レイヤ構成情報を示し、それは、RISによって反射されない、ダイレクトリンクで送信されてもよい。シグナリングラインは、BS9122からUE918へのRRCメッセージングを示し、UE918に構成情報を提供する。これは、図9Bに示すように、デバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS914及び916によって反射されてもよく、それは、図9Bに示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行されている期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン930、935、960、及び965は、BS912から2つのRIS914及び916へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線で生じる場合、RIS914及び916は、BS912から受信し、BS912へと送信するために構成可能素子で反射するためのトランシーバ又はセンサを有すると仮定する。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなどの、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン940、970、及び972は、BS912からUE918へ又はUE918からBS912へとRIS#1 914によって反射される信号を示す。
シグナリングライン945及び974は、BS912からUE918へ又はUE918からBS912へとRIS#2 916によって反射される信号を示す。
シグナリングライン955は、RIS914及び916によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS914及び916の一方又は両方によって反射されうる。
BS912は、通知メッセージ920をUE918に送信し、それにより、UE918は、利用される時間ダイバーシティ実装があることを知る。
図9B内の、シグナリング924、926、930、935、940、945、及び955と、UE918が、RIS914及び916の両方からのRSを測定すること950とは、図8A内の、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が、RIS804及び806の両方からのRSを測定すること840とは実質的に同じである。
BS912がメッセージ955内のフィードバック情報を受信した後、BS912は、参照信号を反射するためにRIS#1 914によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ960をRIS#1 914に送信する。BS912は、また、参照信号を反射するためにRIS#2 916によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ965をRIS#2 916に送信する。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなく、パターンを設定するための各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、UE918の位置情報を識別する一般的な情報、及び各RISがそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE918から受信される測定報告955に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ960及び965は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
少なくとも2つのRISを、スケジューリング決定毎、及びDCIメッセージに含まれる通知毎に選択することができる。図9Bでは、UE918を構成するための物理レイヤ制御チャネルが、RIS#1 914のみによって反射される。但し、他の実施形態では、物理レイヤ制御チャネルは、RIS#2 916によってのみ、又は、2つのRISの組み合わせによって反射されうる。
データ972は、X1を含むデータ伝送であり、RIS#1 914を介して、DL又はUL方向に、BS912とUE918との間で生じる。データ974は、X2を含むデータ伝送であり、RIS#2 916を介して、DL方向に、BS912とUE918との間で生じる。従来の遅延ダイバーシティ又は時空間コーディングされたダイバーシティ配置では、メッセージ972及び974は、同じ時間(トランスミッタ及びレシーバからの2つのパスの伝搬時間差内で同期)に送信及び受信される。但し、メッセージは、特に、増分冗長化ダイバーシティバージョンにおいて、異なる時間/周波数リソースを利用しうる。チャネル測定は、UE918が測定するためのRSを送信するRIS#1 914又はRIS#2 916のいずれかによって実行されうるし、UE918は、各RISに測定情報をフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS912に転送することができる。
図9Bの例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図9Bは、2つのRISを利用する、BSとUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図9Bは、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図9Bの例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
複数のRIS及び単一のBSダイバーシティを伴う、マルチユーザMIMOシステムの例が図10Aを参照しながら説明される。図10Aは、BS1010と、2つのRIS(RIS#1 1020、及びRIS#2 1030)と、2つのユーザ機器(UE#1 1040、及びUE#2 1045)とを含む通信ネットワーク1000の一部の例を示す。RIS#1 1020、及びRIS#2 1030のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS1010のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS1010とUE#1 1040との間及びBS1010とUE#2 1045との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1の無線周波数RFリンク1015は、RIS#1 1020とBS1010との間に示されており、UE1040に向けられる信号コンポーネントD1を送信するために利用される。第2のRFリンク1025は、RIS#2 1030とBS1010との間に示されており、UE1045に向けられる信号コンポーネントD2を送信するために利用される。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のRFリンク1035は、RIS#1 1020とUE#1 1040との間に示されている。第4のRFリンク1042は、RIS#2 1030とUE#2 1045との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他のRATを利用して通信することができる。
図10Aでは、BS1010とUE#1 1040との間及びBS1010とUE#2 1045との間のDL通信のみが示されているが、BS1010とUE#1 1040との間及びBS1010とUE#2 1045との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
複数のRIS及び複数のBSダイバーシティを伴う、マルチユーザMIMOシステムの例が図10Bを参照しながら説明される。図10Bは、2つのBS(BS#1 1060及びBS#2 1065)と、2つのRIS(RIS#1 1070、及びRIS#2 1070)と、2つのユーザ機器(UE#1 1080、及びUE#2 1085)とを含む通信ネットワーク1050の一部の例を示す。RIS#1 1070、及びRIS#2 1075のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、それぞれBS#1 1060及びBS#2 1065のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS#1 1060とUE#1 1080との間及びBS#2 1065とUE#2 1085との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1の無線周波数RFリンク1090は、RIS#1 1070とBS#1 1060との間に示されており、信号コンポーネントD1を送信するために利用される。第2のRFリンク1094は、RIS#2 1075とBS#2 1065との間に示されており、信号コンポーネントD2を送信するために利用される。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のRFリンク1092は、RIS#1 1070とUE#1 1080との間に示されている。第4のRFリンク1096は、RIS#2 1075とUE#2 1085との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他のRATを利用して通信することができる。
図10Bでは、BS#1 1060とUE#1 1080との間及びBS#2 1065とUE#2 1085との間のDL通信のみが示されているが、BS#1 1060とUE#1 1080との間及びBS#2 1065とUE#2 1085との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
1つ又は複数のRISを持つシングル又はマルチユーザMIMOシステムは、相関性の高いチャネル行列をユーザに提供することができる。
シングル又はマルチユーザMIMOシステムは、RIS-UE及びRIS-TRPリンクの低相互相関を利用することができ、ダイバーシティを伴う効果的な通信システムを可能にする。
図11は、BS1102と、第1のRIS(RIS#1)1104と、第2のRIS(RIS#2)1106と、第1のUE(UE#1)1108と、第2のUE(UE#2)1109との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す、MU-MIMO通信の実施形態の信号フロー図1100であり、RIS#1 1104及びRIS#2 1106は、時間ダイバーシティ実装のためにBS1102によって制御される。信号フロー図1100は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1110、1114、1118、1160、及び1165は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうる、BS1102からUE1108及び1109に送信された上位レイヤ構成情報を示す。シグナリングラインは、BS1102からUE1108及び1109へのRRCメッセージングを示し、構成情報をUE1108及び1109に提供する。これは、図11に示すようにデバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1104及び1106によって反射されてもよく、それは図11に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行される期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域内の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域内の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1120、1125、1155、及び1157は、BS1102から2つのRIS1104及び1106へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線を介して生じる場合、RIS1104及び1106は、BS1102から受信するために、及び、BS1102に送信するための構成可能素子上で反射するために、トランシーバ又はセンサを有すると仮定される。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された、標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなど、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1130、1170、及び1175は、RIS#1 1104によって、BS1102からUE#1 1108へ又はUE#1 1108からBS1102へ又はBS1102からUE#2 1109へ又はUE#2 1109からBS1102へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1135、1172、及び1180は、RIS#2 1106によって、BS1102からUE#2 1109へ又はUE#2 1109からBS1102へ又はBS1102からUE#1 1108へ又はUE#1 1108からBS1102へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1150及び1152は、RIS1104及び1106によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1104及び1106の一方又は両方によって反射されうる。
BS1102は、通知メッセージ1110をUE#1 1108及びUE#2 1109のそれぞれに送信し、それにより、UEは、利用されるマルチユーザMIMOダイバーシティ実装があることを知る。
図11における、シグナリング1114、1118、1120、1125、1130、1135、1150、及び1152と、UE#1 1108及びUE#2 1109がRIS1104及び1106の両方からのRSを測定すること1140及び1145は、図8Aにおける、812、815、820、825、830、835、及び845におけるシグナリングと、UE1108及び1109がRIS804及び806の両方からのRSを測定すること1140及び1145と実質的に同じである。但し、図11には複数のUEがあるため、UEのそれぞれがステップを実行する。
BS1102がメッセージ1150及び1152でフィードバック情報を受信した後、BS1102は、RIS#1 1104によって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1155をRIS#1 1104に送信する。BS1102は、また、RIS#2 1106によって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1157をRIS#2 1106に送信する。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなくパターンを設定するための、各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、UE1108及び1109の位置情報を識別する一般的な情報、及びRIS1104及び1109がRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE#1 1108及びUE#2 1109から受信される測定報告1150に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ1150及び1157は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
少なくとも1つのRISを、各UEについて、スケジューリング決定毎、及び、DCIメッセージに含まれる通知毎に選択することができる。BS1102は、データをUE#2 1109にリダイレクトするために利用されるRIS#1 1104を選択する。いくつかの実施形態では、BS1102は、これを確認する少なくともRIS#1 1104に、メッセージ(不図示)を送信し、それは、また、RIS#1 1104にRISパターン情報を通知して、RIS#1 1104が、物理レイヤ制御情報をUE#2 1109にリダイレクトできることを可能にする。BS1102は、データをUE#1 1108にリダイレクトするために利用されるRIS#2 1106をさらに選択する。いくつかの実施形態では、BS1102は、これを確認する少なくともRIS#2 1106にメッセージ(不図示)を送信し、それは、また、RIS#2 1106が物理レイヤ制御情報をUE#1 1108にリダイレクトできることを可能にするために、RIS#2 1106にRISパターン情報を通知する。
UE#2 1109用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1104によって反射され、UE#1 1108用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#2 1106によって反射される。メッセージ1170は、BS1102によってUE#2 1109に送信され、それは、UE#2 1109用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1170は、メッセージ1155に部分的に基づいてRIS#1 1104によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1104によって反射される。メッセージ1172は、BS1102によってUE#1 1108に送信され、それは、UE#1 1108用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1172は、メッセージ1157に部分的に基づいてRIS#2 1106によって生成されたRISパターンを利用するRIS#2 1106によって反射される。
データ1175は、RIS#1 1104で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS1102とUE#2 1109との間で生じるデータ伝送である。データ1180は、RIS#2 1106で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS1102とUE#1 1108との間で生じるデータ伝送である。
チャネル測定は、測定するためのUE#2 1109用又はUE#1 1108用にRSをそれぞれ送信するRIS#1 1104又はRIS#2 1106のいずれかによって実行されてよく、UE#2 1109及びUE#1 1108は、測定情報を各RISにフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS1102に転送することができる。
図11の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図11が、BSと、それぞれがRISパネルを利用する2つのUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図11は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図11の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
MU-MIMOシステム内のUEのそれぞれについて実行されるシグナリングは、図8A及び8Bで説明したような動的又は準静的RIS選択を利用することができる。
本開示は、複数のRISパネルを利用することによって複数レイヤ又は複数ストリーム通信の実施形態をさらに提供する。ここで参照されるレイヤ又はストリームは、空間分割多重のストリームであり、レイヤの数は、ランクと称される。
トランスミッタとレシーバとの間の通信を、あるチャネルに関する問題の結果として、単一のレイヤに限定することができる。例えば、ラインオブサイト(LoS)又は貧弱な散乱チャネルについては、通信が、偏波方向毎に単一のレイヤに限定される。
但し、複数のRISパネルを利用することによって、偏波方向毎に1つ以上のレイヤまで、信号のランクを増加させることが可能である。
複数のパネルを利用するとき、及び、パネルが互いに併置されないとき、データは、UEの観点からは異なる方向に、異なるRISパネルに対してデータが到来し及び離れる。
いくつかの実施形態では、UEは、異なる方向からのビームでマルチランクデータ信号を経験する。UEは、異なる復調参照信号(DMRS)ポートに対する複数のQCL割り当てを含むDCIメッセージを受信することができ、それにより、異なるRISパネルからの信号を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、トランスミッタは、ダイバーシティの形態として、異なるビーム上で同じデータパケットを送信する。いくつかの実施形態では、トランスミッタは、異なるビーム上で異なるデータパケットを送信する。いくつかの実施形態では、UEは、同じ周波数帯域内で各リンクが1つのRISパネルを介して反射される複数の同時リンクを経験する。UEは、また、その周波数帯域内でRISによって反射されない、BSへの追加的なダイレクトリンクを有しうる。UEは、複数のDCIを受信することができ、各DCIは、異なるビームに関連付けられる。
マルチレイヤマルチRIS通信の例については、図9Aを参照しながら説明することができる。図9Aは、BS902と、RIS#1 904と、RIS#2 906と、UE909とを含む通信ネットワーク900の一部の例を示す。RISは、BS902とUE909との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。
図9Aでは、BS902とUE909との間のDL通信のみが示されているが、BS902とUE909との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
BS909では、ゼロフォーシング(ZF)機能又は他の技術を、信号をX1及びX2信号コンポーネントに分離するために利用することができる。信号が2つの信号コンポーネントに分離されるとき、CSIは、2つのBS-RISリンクのそれぞれについて決定されるべきである。
いくつかの実施形態では、第1の無線周波数RFリンク903で送信されるデータX1と、第2のRFリンク905で送信されるデータX2とは、コーディングされた同じデータの異なるセグメントである。
いくつかの実施形態では、第1の無線周波数RFリンク903で送信されるデータX1と、第2のRFリンク905で送信されるデータX2とは、異なるデータパケットに属する。
いくつかの実施形態では、同じ物理制御シグナリングが、UE用のデータをスケジューリングするために利用される。
図12は、BS1202と、第1のRIS(RIS#1)1204と、第2のRIS(RIS#2)1206と、UE1208との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す実施形態のマルチレイヤ通信の信号フロー図1200であり、RIS#1 1204及びRIS#2 1206は、マルチRISマルチレイヤ実装のためにBS1202によって制御される。信号フロー図1200は、RISディスカバリ及びBS-RISリンクが識別及びセットアップされることに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1210、1212、及び1215は、BS1202からUE1208へと送信された上位レイヤ構成情報を示し、それは、RISによって反射されない、ダイレクトリンクによって送信されてもよい。シグナリングラインは、BS1202からUE1208へのRRCメッセージングを示し、UE1208に構成情報を提供する。これは、図12に示すように、デバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1204及び1206によって反射されてもよく、それは、図12に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行されている期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1220、1225、1250、及び1255は、BS1202から2つのRIS1204及び1206へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線で生じる場合、RIS1204及び1206は、BS1202から受信するための、及び、BS1202へと送信するための構成可能素子で反射するためのトランシーバ又はセンサを有すると仮定する。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなどの、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1230、1260、及び1270は、BS1202からUE1208へ又はUE1208からBS1202へとRIS#1 1204によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1235、及び1275は、BS1202からUE1208へ又はUE1208からBS1202へとRIS#2によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1245は、RIS1204及び1206によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1204及び1206の一方又は両方によって反射されうる。
BS1202は、通知メッセージ1210をUE1208に送信し、それにより、UEは、利用されるマルチRISマルチレイヤ実装があることを知る。
図12内の、シグナリング1212、1215、1220、1225、1230、1235、及び1245と、UE1208が、RIS1204及び1206の両方からのRSを測定すること1240とは、図8A内の、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が、RIS804及び806の両方からのRSを測定すること840とは実質的に同じである。
BS1202がメッセージ1245内のフィードバック情報を受信した後、BS1202は、参照信号を反射するためにRIS#1 1204によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1250をRIS#1 1204に送信する。BS1202は、また、参照信号を反射するためにRIS#2 1206によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1255をRIS#2 1206に送信する。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなく、パターンを設定するための各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、各RISの位置情報を識別する一般的な情報、及び各RISがそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報を、UE1208から受信される測定報告1245に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ1250及び1255は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
UE1208用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1204によって反射される。メッセージ1260は、BS1202によってUE1208に送信され、それは、UE1208用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1260は、メッセージ1250に部分的に基づいてRIS#1 1204によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1204によって反射される。異なるUE-RISリンク上のデータストリームが異なるDCIメッセージを利用する、いくつかの実施形態では、RIS#2 1206によって反射されるデータメッセージ1275を有効にする追加的な制御メッセージ(図12には図示しない)がある。この制御信号は、RIS#1 1204又はRIS#2 1206によって反射されてもよいし、ダイレクトリンクを介して送信されてもよい。
データ1270は、X1を含むデータ伝送であり、DL又はUL方向のいずれかで、BS1202とUE1208との間で生じ、それは、RIS#1 1204で反射される。データ1275は、X2を含むデータ伝送であり、DL又はUL方向のいずれかで、BS1202とUE1208との間で生じ、それは、RIS#2 1206で反射される。マルチランク通信については、メッセージ1270及び1275は同時である。但し、独立のDCIを持つデータについては、これら2つのメッセージは、同じ時間/周波数リソースを利用してもしなくてもよい。
チャネル測定は、UE1108が測定するためのRSを送信するRIS#1 1204又はRIS#2 1206のいずれかによって実行されうるし、その後、UE1108は、各RISに測定情報をフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS1202に転送することができる。
図12の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図12は、2つのRISパネルを利用する、BSとUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、2つ以上のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図12は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図12の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
本開示は、コヒーレントマルチRIS通信のいくつかの実施形態を提供する。コヒーレントマルチRIS通信の例については、図9Aを参照しながら説明することができる。 コヒーレントマルチRIS通信では、同じデータストリームが、異なるRISパネル及び信号構成加算によって送信されて反射される。
図9Aでは、BS902とUE909との間のDL通信のみが示されているが、BS902とUE909との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。サイドリンク用のコヒーレントマルチRIS通信を利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
RISパターンは、UEでのコヒーレント受信のために最適化される。いくつかの実施形態では、コヒーレントマルチRIS通信は、ビームフォーミング伝送及び受信が利用されない低周波数(LF)(例えば、6GHz以下)での通信に利用される。コヒーレントマルチRIS通信は、特に、非常に低速なシナリオに適用可能である。
コヒーレントマルチRIS通信には、信号がコヒーレントに受信されることを保証するために、正確なCSI情報が必要であることに留意すべきである。
図13は、BS1302と、第1のRIS(RIS#1)1304と、第2のRIS(RIS#2)1306と、UE1308との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す実施形態におけるコヒーレントマルチRIS通信の信号フロー図1300であり、RIS#1 1304及びRIS#2 1306は、マルチRISコヒーレント通信実装のためにBS1302によって制御される。信号フロー図1300は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1310、1312、及び1315は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうる、BS1302からUE1308に送信された上位レイヤ構成情報を示す。シグナリングラインは、BS1302からUE1308へのRRCメッセージングを示し、構成情報をUE1308に提供する。これは、図13に示すようにデバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1304及び1306によって反射されてもよく、それは図13に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行される期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域内の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域内の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1320、1325、1350、及び1355は、BS1303から2つのRIS1304及び1306へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線を介して生じる場合、RIS1304及び1306は、BS1302から受信するために、及び、BS1302に送信するために構成可能素子上で反射するために、トランシーバ又はセンサを有すると仮定される。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された、標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなど、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1330、1360、及び1365は、RIS#1 1304によって、BS1302からUE1308へ又はUE1308からBS1302へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1335、及び1370は、RIS#2 1306によって、BS1302からUE1308へ又はUE1308からBS1302へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1345は、RIS1304及び1306によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1304及び1306の一方又は両方によって反射されうる。
BS1302は、通知メッセージ1310をUE1308に送信し、それにより、UE1308は、利用されるマルチRISコヒーレント実装があることを知る。
図13における、シグナリング1312、1315、1320、1325、1330、1335、及び1345と、UE1308がRIS1304及び1306の両方からのRSを測定すること1340は、図8Aにおける、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808がRIS804及び806の両方からのRSを測定すること840と実質的に同じである。
BS1302がメッセージ845でフィードバック情報を受信した後、BS1302は、RIS#1 1304によって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1350をRIS#1 1304に送信する。BS1302も、RIS#2 1306にメッセージ1355を送信し、それは、参照信号を反射するためにRIS#2 1306によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなくパターンを設定するための、各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、各RISの位置情報を識別する一般的な情報、及び各RISがRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE1308から受信される測定報告1345に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ1350及び1355は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
UE1308用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1304によって反射される。メッセージ1360は、BS1302によってUE1308に送信され、それは、UE1308用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1360は、メッセージ1350に部分的に基づいてRIS#1 1304によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1304によって反射される。物理レイヤ制御チャネルメッセージがUE1302によって送信され、RIS#1 1304によって反射されるが、その方法で配置される場合、メッセージは、RIS#2 1306によって反射されていることがあると理解すべきである。
データ1365は、X1を含むデータ伝送であり、それは、DL又はUL方向のいずれかで、BS1302とUE1308との間で生じ、それは、RIS#1 1304によって反射される。データ1370は、X1も含むデータ伝送であり、それは、DL又はUL方向のいずれかで、BS1302とUE1308との間で生じ、それは、RIS#2 1306によって反射される。メッセージ1365及び1370は、建設的にレシーバに到来する方法で送信される。
チャネル測定は、UE1308が測定するためのRSを送信するRIS#1 1304又はRIS#2 1306のいずれかによって実行されうるし、UE1308は、各RISに測定情報をフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS1302に転送することができる。
図13の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図13は、2つのRISを利用する、BSとUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、2つ以上のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図13は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図13の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
本開示は、図14を参照しながら説明される、RIS支援型ユーザセントリック及びノーセル(UCNC)の実施形態を提供する。UCNCは、伝統的なセル中心のアクセスプロトコルから、ハイパーセル抽象化を伴うユーザ中心のプロトコルへと発展した無線アクセスフレームワークである。UCNCは、無線プロトコルシグナリングオーバーヘッド及びアクセスプロトコルレイテンシを低減し、無線インターフェース接続リンクの数を増加させるのに役立つと期待されている。
図14は、それぞれが局所エリアにサービス提供する2つのBS(BS#1 1410及びBS#2 1420)と、2つのRIS(RIS#1 1430、及びRIS#2 1440)と、1つのユーザ機器(UE1450)とを含む通信ネットワーク1400の一部の例を示す。UE1450は、矢印1455によって示されているように、BS#1 1410からBS#2 1420の方向に移動しており、そのため、BS#1 1410からBS#2へのハンドオーバーがやがて生じることになる。但し、ある期間、BS1410及び1430のそれぞれからのビームを反射するRISによって2つのBSがサービングUE1450を共有する。RIS#1 1430及びRIS#2 1440のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS#1 1410及びBS#2 1420のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS#1 1410とUE1450との間、及びBS#2 1420とUE1450との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。
最初に、UE1450は、BS#1 1410とRIS#1 1430との間の第1の無線周波数RFリンク1414を介してBS#1 1410によってサービス提供され、RIS#1 1430とUE1450との間の第2のRFリンク1435上で反射される第1のビームB1を送信する。BS#1は、また、RIS#2 1440への第3のRFリンク1416を作り出して、RIS#2 1440とUE1450との間の第4のRFリンク1445上で反射される第2のビームB2を送信しうる。
UE1450が、BS#2 1420に向かう方向に移動すると、UE1450は、最初に、RIS#1 1430を介してビームB1でBS#1によってサービス提供され、その後、RIS#2 1440を介してビームB2でBS#1によってもサービス提供される。
RIS#1 1430は、BS#1 1410からのビームB1を反射し続けるが、リンク1426のチャネル品質が1416より良好であることによって決定されうる、ある時点で、RIS#2 1440は、BS#2 1420からUE1450へとビームB4を反射するようにRIS#2 1440上のRISパターンを切り換える。そのため、BS#1 1410からUE1450へとB2を反射するRIS#2 1440の代わりに、RIS#2 1440が、第5のRFリンク1426上のBS#2 1420から、第4のRFリンク1445上のUE1450へとビームB4を反射する。リンク1424のチャネル品質が1414より良好であることによって決定されうる、さらなる時点で、RIS#1 1430は、BS#2からUE1450へとビームB3を反射するように、RIS#1のRISパターンを変更する。そのため、BS#1 1410からUE1450へとB1を反射するRIS#1 1430の代わりに、RIS#1 1430が、第6のRFリンク1424上のBS#2 1420から、第3のRFリンク1435上のUE1450へとビームB3を反射する。
上述した例では2つのRISが含まれているが、RISを利用してRIS支援型リンクを形成する原理は、RIS支援型UCNCのために単一のRISを利用すること、又は、RIS支援型UCNCのために2つ以上のRISを利用することに適用可能である。
図8A及び8Bをそれぞれ参照しながら上述したように、準静的に及び動的にRISを有効化及び無効化することができることも理解すべきである。
図15は、第1のBS(BS#1)1502と、第2のBS(BS#2)1503と、第1のRIS(RIS#1)1504と、第2のRIS(RIS#2)1506と、UE1508との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す実施形態のRIS UCNCの信号フロー図1500であり、RIS#1 1504及びRIS#2 1506は、RIS支援型UCNC実装のためにBS#1 1502及びBS#2 1503によって制御される。信号フロー図1500は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1510及び1515は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうる、BS1502からUE1508に送信された上位レイヤ構成情報を示す。ダークグリーンラインは、BS1502からUE1508へのRRCメッセージングを示し、UE1508に構成情報を提供する。これは、図15に示すように、デバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1504及び1506によって反射されてもよく、それは、図15に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行されている期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1520、1525、1550、1565、1575、及び1590は、BS1502から2つのRIS1504及び1506へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線で生じる場合、RIS1504及び1506は、BS1502から受信し、BS912へと送信するために構成可能素子で反射するためのトランシーバ又はセンサを有すると仮定する。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなどの、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1530、1555、及び1560は、BS#1 1502からUE1508へ又はBS#2 1503からUE1508へ又はUE1508からBS#1 1502へ又はUE1508からBS#2 1503へとRIS#1 1504によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1535、1580、及び1585は、BS# 1502からUE1508へ又はBS#2 1503からUE1508へ又はUE1508からBS#1 1502へ又はUE1508からBS#2 1503へとRIS#2 1506によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1545は、RIS1504及び1506によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1504及び1506の一方又は両方によって反射されうる。
BS#1 1502は、通知メッセージ1510をUE1508に送信し、UCNCのために、RIS#1 1504及びRIS#2 1506を含むリンクに対するチャネル測定及びフィードバックをセットアップする。
図15内の、シグナリング1515、1520、1525、1530、1535、1145と、UE1508が、RIS1504及び1506の両方からのRSを測定すること1540とは、図8A内の、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が、RIS804及び806の両方からのRSを測定すること840とは実質的に同じである。但し、チャネルがBS#2 1503に関して測定される必要があり、これが知られる必要がある可能なハンドオーバーターゲットBSであるとき、チャネル測定が事前にBS#1 1502に対して実行されているため、BS#2 1503は、図15のシグナリングステップ1530及び1535でRSを送信している。UE1508によって送信されたフィードバックメッセージは、それが適切であると思われるとき、即ち、チャネルリンクが、BS#1 1502からより、BS#2 1503からの方がより良好であるとき、BS#2 1503へのハンドオーバーの決定を行う必要があるのはBS#1 1502であるので、BS#1 1502に送信される。
BS#1 1502がメッセージ1545内のフィードバック情報を受信し、BS#1 1502がUCNCを利用してハンドオーバーを行うことをBS#1 1502が決定した後、BS#1 1502は、BS#2 1503に対し、ハンドオーバーの開始をトリガする。BS#1 1502は、メッセージ1550をRIS#1 1504に送信し、それは、参照信号を反射するためにRIS#1 1504によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。
BS#1 1502は、また、参照信号を反射するためにRISによって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージをRIS#1 1504及びRIS#2 1506に送信している。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなく、パターンを設定するための各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、UE1508の位置情報を識別する一般的な情報、及びRIS1504及び1506がそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE1508から受信される測定報告1545に基づいて部分的に導出することができる。
BS#1 1502からのUE1508用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1504によって反射される。メッセージ1555は、BS1502によってUE1508に送信され、それは、UE1508用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1555は、メッセージ1550に部分的に基づいてRIS#1 1504によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1504によって反射される。
データ1560は、RIS#1 1504で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS#1 1502との間で生じるデータ伝送である。
BS#1 1502からBS#2 1503へのハンドオーバーをトリガ1548するとの決定に基づいて、BS#1 1502は、BS#2 1503と通信するように、RIS#2 1506上のRISパターンを切り換えることをRIS#2 1506に通知するメッセージ1565をRIS#2 1506に送信する。1570で、RIS#2 1506は、BS#2 1503と通信するようにRISパターンを切り換える。
BS#2 1503からのUE1508用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#2 1506によって反射される。メッセージ1580は、BS#2 1503によってUE1508に送信され、それは、UE1508用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1580は、メッセージ1575に部分的に基づいてRIS#2 1504によって生成されたRISパターンを利用するRIS#2 1506によって反射される。
データ1585は、RIS#2 1506で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS#2 1503との間で生じるデータ伝送である。
BS#1 1502からBS#2 1503へのハンドオーバーを完了するために、BS#1 1502は、メッセージ1590を送信して、RIS#1 1504に対し、BS#2 1503と通信するために、RIS#1 1504上のRISパターンを切り換えるように通知する。1595で、RIS#1 1504は、BS#2 1503と通信するようにRISパターンを切り換える。
チャネル測定は、測定するためのUE1508用のRSを送信するRIS#1 1504又はRIS#2 1506のいずれかによって実行されうる。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、適当なときに、各RISは、測定されたCSIをBS#1 1502又はBS#2 1503のいずれかに転送することができる。
図15の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図15が、第1のBSと、それぞれがRISパネルを利用するUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップし、その後、第2のBSにハンドオフすることを示しているが、BSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図15は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図15の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
図15は、複数のRISがある、RIS支援型UCNCの方法について説明しているが、複数のRISの代わりに単一のRISを有するようにすることも可能である。
いくつかの実施形態では、単一のRISが、第1のBSから第2のBSへとRISパターンを変更することを、そのようにすることが通知されたときに担当するが、UEが単一のRISからいつも受信しているので、UEは、UEで受信ビームを変更してはならない。
UE及び/又はRIS(RISがBSとUEとの間のリンク内にある場合)に対するシグナリングは、任意のリンクについて、送信され、受信され、又は反射されるビームの方向に関係する情報を含みうる。ビーム方向は、データ、参照又は同期信号、又は、制御情報など、任意の信号又は物理チャネルについてのものであることができる。各信号についてのビーム方向は、独立してシグナリングされてもよいし、1つのシグナリングメッセージに結合されてもよい。複数の信号及びチャネルは、同じビーム又は異なるビームを利用しうる。いくつかの実施形態では、UEへのシグナリングは、UEの観点からは、任意の方向(例えば、UL、DL、SL)での、信号(SSB、CSI-RS、SRSなど)又は物理チャネル(PDCCH、PDSCH、PUSCH、PUCCH、PRACHなど)についてのビーム方向に関係する情報を含む。いくつかの実施形態では、ビーム方向は、球面表示での地球座標(真北又は磁北に対する方位角、及び天頂に対する仰角又は傾斜角)に関する絶対方向で表現されうる。地球座標に対する絶対方向の例が図18Aに示されている。図18Aの鎖線は、水平面上のビームへの投影である。いくつかの実施形態では、方向は、経線及び平行座標などの2つの座標に対する傾斜角として表現されうる。いくつかの実施形態では、地方の地上配置についてなど、北に対する角度がシグナリングされ、天頂に対する仰角又は傾斜角はシグナリングされない。いくつかの実施形態では、角度方向は、UEの向き又はUEが移動する方向に関して表現される。UEの向き又はUEが移動する方向に関する絶対方向の例(この場合は東方向に平行)が図18Bに示されている。図18Aの鎖線は、水平面上へのビームの投影である。
いくつかの実施形態では、トランスミッタ及び/又はレシーバに対する、RISでのビーム方向は、絶対角度方向に関連して表現することができ、トランスミッタ及びレシーバは、UE、地上の又は非地上のBS、及び中継器のいずれかであることができる。方向シグナリングは、方位角/仰角座標の形態(又は、その等価物)、又は、2つの座標に関する又はRISの向きに関する傾斜の形態で表現されうる。
いくつかの実施形態では、信号又はチャネルのビーム方向(ここでは、ターゲット方向と称する)は、参照ビーム(ここでは、参照方向と称する)に関してシグナリングされうる。参照ビームは、ビームリファインメントを利用して最適化されうる。従って、参照ビームに対する任意のリファインメントが、ターゲットビーム方向にも適用される。参照ビームは、任意の他の信号又はチャネルの、又は、探知などの他の目的で利用される他のRF又は非RFビームに関する方向でありうる。探知方向の例は、赤外線リンクの方向、又は探知信号の放射又は受信の方向である。
図18Cは、UE1810が、いつ、BS1820からのDL制御チャネルビーム1815の方向を知って、その後、DL及びULデータチャネルビーム1825を、反射後にRIS1830から到来するDL制御チャネルビーム1815の右までα度であると表現することができるかの例を示す。
参照方向は、UEに非特有のブロードキャスト信号又はマルチキャスト信号を利用してもよいし、CSI-RS又はSRSなどのUE特有(又は、UEグループに特有)の信号を利用してもよい。
参照ビーム方向に対してビーム方向を表現することは、以下のシグナリングのモード、即ち、参照信号と同じであるターゲットビーム方向;方位角及び/又は仰角座標、又は、任意の他の座標上に投影されたターゲット方向間の角度差の明示的なシグナリング;ターゲット方向と1つ以上の参照方向との間の絶対角度差の明示的なシグナリング;又は2つ以上の参照方向の重み付けされた組み合わせの明示的なシグナリングのいずれかを利用する。
ダイレクトリンクを介して及び/又は異なるRISパネルを介して、UEが複数のリンクを経験するときなど、1つ以上のリンクがトランスミッタとレシーバとの間にあるとき、データ/制御用のビームインジケーションには、異なるチャネルのビーム間の差分インジケーションを利用しうる。
任意のリンクからの各データチャネル又は制御チャネル又はRSチャネルは、参照方向に関連付けられ、参照方向は、上述したメカニズムのいずれかであることができ、或いは、同じ又は任意の他のリンクの、データ又は制御又はRS用の他のビーム方向を参照するものであることができる。
例えば、UEが2つのRISパネル(RIS#1及びRIS#2)によってサービス提供されるとき、DL制御シグナリングは、RIS#1のみによって反射され、UEの観点からは、RIS#1を介して受信されるDLデータ用のビーム方向は、DL制御チャネルのものと同じビーム方向を利用する。RIS#1 UE-RISリンクと、RIS#2 UE-RISリンクとの間の方位角が50度であることが知られているとき、RIS#2から到来すると知られているデータは、DL制御チャネルから方位角方向の右へ50であるビーム方向を利用しうる。また、RIS#2がULデータ反射に利用される場合、シグナリングは、ULデータについて、ビーム方向が、RIS#2用のDLデータと同じものを利用しうることを示す。
DL/UL制御チャネル間又はDL/ULデータチャネル間又は同じUEのDL/UL RSチャネル間、又は、異なるUEに対するリンク間、又は、BS-RISリンクとRIS-UEリンクとの間でビームを反射するRISに、同様のアプローチを利用することができる。
本明細書で提供された実施形態の方法の1つ以上のステップは、対応するユニット又はモジュールによって実行されうると理解すべきである。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールによって送信されうる。信号は、受信ユニット又は受信モジュールによって受信されうる。信号は、処理ユニット又は処理モジュールによって処理されうる。各ユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせであってよい。例えば、1つ以上のユニット/モジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路であってよい。モジュールがソフトウェアであり、それらはプロセッサによって取り出されてよく、必要に応じて全体的に又は部分的に、処理用に個別に又は一緒に、必要に応じて単一の又は複数のインスタンスで、そして、モジュールそれ自体が、更なる展開及びインスタンス化のための命令を含みうると理解されよう。
特徴の組み合わせが、説明した実施形態に示されているが、この開示の様々な実施形態の利点を実現するために、それらの全てが組み合わされる必要はない。言い換えると、この開示の実施形態に従って設計されるシステム又は方法は、必ずしも、図面のいずれか1つに示された特徴の全て又は図面に模式的に示された全ての部分を含む必要はない。さらに、1つの例示的な実施形態の選択された特徴は、他の例示的な実施形態の選択された特徴と組み合わせうる。
この開示は、例示的な実施形態を参照しながら説明されてきたが、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図したものではない。例示的な実施形態の様々な修正及び組み合わせ、そして、本開示の他の実施形態は、当業者には、その説明を参照すれば明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲が、任意のそのような修正又は実施形態を包含することを意図している。
本開示は、概して、無線通信に関し、具体的な実施形態では、多入力多出力(MIMO)通信システムにおける反射インテリジェント面(RIS)の利用に関する。
いくつかの無線通信システムでは、ユーザ機器(UE)が、基地局(例えば、NodeB、発展型NodeB又はgNB)と無線通信し、データを基地局に送信し及び/又はデータを基地局から受信する。UEから基地局への無線通信は、アップリンク(UL)通信と称される。基地局からUEへの無線通信は、ダウンリンク(DL)通信と称される。第1のUEから第2のUEへの無線通信は、サイドリンク(SL)通信又はデバイストゥデバイス(D2D)通信と称される。
アップリンク、ダウンリンク、及びサイドリンク通信を実施するためにはリソースが必要である。例えば、基地局は、特定の周波数で、特定の期間に、ダウンリンク送信で、トランスポートブロック(TB)などのデータをUEに無線送信しうる。利用される周波数及び期間は、リソースの例である。
メタサーフェスは、暫くの間、光システムにおいて調査されてきており、最近では、無線通信システムにおいても注目を集めている。これらのメタサーフェスは、それらに衝突する波面に作用することができる。これらのメタサーフェスのいくつかのタイプは制御可能であり、つまり、表面の電磁特性を変化させることを通じて、表面の特性を変化させることができる。例えば、メタ材料のインピーダンス又は関連する誘電率(及び/又は透磁率)を変化させることによって、振幅及び/又は位相の操作を実現することができる。
結果として、制御可能なメタサーフェスは、メタサーフェスがその一部であるチャネルの環境及び有効チャネル係数に作用することができる。これにより、チャネルが、入力無線チャネルと出力無線チャネルとの組み合わせ及び構成可能なメタサーフェスの位相/振幅応答として表現されることになる。
無線通信システム内のこれらのメタサーフェスを利用するには、メタサーフェスの配置から、それらがネットワーク内の他のデバイスと連携できるようにするまで、無線ネットワークで、それらを利用するための方法が必要になる。
本開示のある態様によれば、無線ネットワーク内のトランスミッタによって送信された波面をレシーバにリダイレクトすることが可能な制御可能なメタサーフェスデバイスを利用して、制御可能なメタサーフェスデバイスの能力、インテリジェンス、調整、及び速度を活用するための方法及びデバイスが提供され、それによって、異なるシグナリングの詳細及び能力要件を有する解決策を可能にする。ここで説明される方法及びデバイスについての実施形態は、1つ以上の制御可能なメタサーフェスデバイスと、1つ以上の基地局と、1つ以上のUEとを含む通信ネットワークの識別、セットアップ、シグナリング、制御メカニズム、及び通信についてのメカニズムを提供する。
いくつかの実施形態では、ユーザ機器(UE)が第1の構成情報を受信するステップであって、第1の構成情報は、信号を送信又は受信するための複数のビームの識別を含み、各ビームは、関連付けられた方向を有する、ステップと、UEが第2の構成情報を受信するステップであって、第2の構成情報は、信号を送信又は受信するための複数のビームから、複数のビームの、選択されたビームのサブセットを有効化するためのメッセージを含む、ステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で送信又は受信される信号は、少なくとも1つの反射インテリジェント面(RIS)を介して送信又は受信される。
いくつかの実施形態では、複数の信号のそれぞれは、各RISを介して、選択されたビームのサブセットのうちの対応するビーム上で送信又は受信される。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で送信又は受信される信号は、基地局(BS)とのダイレクトリンクを介して、BSに送信されるか又はBSから受信される。
いくつかの実施形態では、第2の構成情報は、ビーム方向の識別と、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビームについての信号の時間又は周波数リソースの少なくとも1つと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビームについての時間又は周波数リソースの少なくとも1つ内で、UEがデータ及び制御情報を受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのサイズは、少なくとも1つのビームである。
いくつかの実施形態では、基地局(BS)が第1の構成情報をユーザ機器(UE)に送信するステップであって、第1の構成情報は、UEで信号を送信又は受信するための複数のビームの識別を含み、各ビームは、関連付けられた方向を有する、ステップと、BSが第2の構成情報を送信するステップであって、第2の構成情報は、UEで信号を送信又は受信するための複数のビームの、選択されたビームのサブセットを有効化するメッセージを含む、ステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、方法は、UEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEで受信されるべき信号を、BSが送信するステップ、又はUEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEによって送信された信号を、BSが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、UEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEで受信されるべき信号を、BSが送信するステップは、UEで選択されたビームのサブセットの各ビーム上で、UEで受信されるべき少なくとも2つの信号を、BSが送信するステップであって、各信号は、反射インテリジェント面(RIS)によって反射される、ステップを含む、又は、UEで選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビーム上で、UEによって送信された信号を、BSが受信するステップは、UEから、選択されたビームのサブセットの各ビーム上で少なくとも2つの信号を、BSが受信するステップであって、各信号は、反射インテリジェント面(RIS)によって反射される、ステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSが、UEで選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビーム上で、UEで受信されるべき信号を、UEとのダイレクトリンクを介して送信するステップ、又は、BSが、UEとのダイレクトリンクを介して、UEで選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビーム上で、UEによって送信された信号を受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第2の構成情報は、ビーム方向の識別と、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビームについての信号の時間/周波数リソースと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSが、時間/周波数リソース内で送信し、それにより、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビーム上で、UEでデータ及び制御情報が受信される、ステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのサイズは、少なくとも1つのビームである。
いくつかの実施形態では、反射インテリジェント面(RIS)が、UEに知られた複数のビームの、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つ上で、ユーザ機器(UE)の方向に信号を反射するステップ、又は、RISが、UEに知られた複数のビームの、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つ上で信号を送信したUEから受信される信号を基地局(BS)の方向に反射するステップ
を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、基地局(BS)が、反射インテリジェント面(RIS)を識別するステップと、BSが、RISを介するユーザ機器(UE)とのリンクをセットアップするステップと、BSが、UEとのリンクを有効化するステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、BSが、RISを介するUEとのリンクをセットアップするステップは、UEがチャネル測定をセットアップできるように、第1の構成情報をBSがUEに送信するステップと、BSからUEに信号をリダイレクトするための、チャネル測定用の第1のRISパターンを構成するために利用される第2の構成情報を、BSがRISに送信するステップと、参照信号をリダイレクトするRISを介する、BSとUEとの間で利用されるリンクに対する、UEによるチャネル測定を可能にする参照信号を、BSが送信するステップと、BSによって送信され、かつ第1のRISパターンに基づいてRISによってリダイレクトされた参照信号に基づくチャネル測定報告を、BSがUEから受信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、UEがチャネル測定をセットアップできるように、第1の構成情報をBSがUEに送信するステップは、ダイレクトリンク上で、BSが第1の構成情報をUEに送信するステップ、又は構成情報をUEにリダイレクトするように構成されているRISを介して、BSが第1の構成情報をUEに送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、BSが、RISを介するUEとのリンクをセットアップするステップは、BSが複数のRISに対するリンクをセットアップするステップを含み、BSが第1の構成情報を複数のRISに送信することと、BSが、複数のRISのそれぞれを介して、各RISに特有の参照信号を送信することと、BSが、BSによって送信され、かつ複数のRISのそれぞれによってリダイレクトされた参照信号のそれぞれに基づくチャネル測定報告をUEから受信することと、を含む。
いくつかの実施形態では、チャネル測定報告を、BSがUEから受信するステップは、ダイレクトリンク上で、BSがUEからチャネル測定報告を受信するステップ、又は、チャネル測定報告をUEにリダイレクトするように構成されているRISを介して、BSがチャネル測定報告を受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、UEへのリンクを形成するために、BSが、複数のRISのうちの1つ以上を選択するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、BSが、UEとのリンクを有効化するステップは、BSが、BSからUEに信号をリダイレクトするための第2のRISパターンを構成するための情報と、RISが信号をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知とを含む、第3の構成情報をRISに送信するステップと、UEがRISを介してBSからデータを受信できるようにする物理レイヤ制御構成情報をBSがUEに送信するステップと、BSが、第2のRISパターンに基づいてRISによってリダイレクトされるデータをUEに送信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、RISが通信をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知は、準静的に(semi-static basis)RISを有効化する有効化通知、動的に(dynamic basis)RISを有効化する有効化通知、準静的にRISを無効化する無効化通知、又は動的にRISを無効化する無効化通知のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、BSからUEに波形をリダイレクトするための、チャネル測定用の第1のRISパターンを構成するために利用される構成情報を、BSがRISに送信するステップは、信号をリダイレクトするためにRISが利用できる第1のRISパターンを定義する情報、又は、RISが、波形をリダイレクトするための第1のRISパターンを生成できるようにするチャネル状態情報(CSI)のうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態では、物理レイヤ制御構成情報は、RISの方向で、波形をBSから受信するようにUEを構成するための情報と、UEが通信をBSから受信するためのスケジューリング情報と、を含む。
いくつかの実施形態では、UEがRISを介してBSからデータを受信できるようにする物理レイヤ制御構成情報をBSがUEに送信するステップは、ダイレクトリンク上で、BSが構成情報をUEに送信するステップ、又は構成情報をUEにリダイレクトするように構成されているRISを介して、BSが構成情報をUEに送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEが通信をBSから受信するためのスケジューリング情報は、UEが準静的に情報を受信するというスケジューリング情報、又はUEが動的に情報を受信するというスケジューリング情報のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをBSが送信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによって反射されるUEからのデータをBSが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをBSが送信するステップは、BSが2つの異なるRISに同じデータを送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも2つの異なるRISに同じデータをBSが送信するステップでは、少なくとも2つの異なるRISによってリダイレクトされるときに、データがコヒーレントにUEに到達できるように調整される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをBSが送信するステップは、BSが異なるデータを2つの異なるRISに送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEへのリンクを形成するために、BSが、複数のRISのうちの1つ以上を選択するステップは、少なくとも2つのRISを選択するステップを含み、少なくとも2つのRISのうちの第1のRISで、BSによって信号が送信され、第1のRISが、少なくとも2つのRISのうちの第2のRISに信号をリダイレクトし、かつ第2のRISがUEに信号をリダイレクトするように、少なくとも2つのRISが配置される。
いくつかの実施形態では、ユーザ機器(UE)が、基地局(BS)から、反射インテリジェント面(RIS)について通知されるステップと、UEが、RISを介する、BSとのリンクをセットアップするように構成されるステップと、UEが、BSとのリンクをセットアップするための物理レイヤ制御構成情報を受信するステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、方法は、UEがチャネル測定をセットアップできるように、UEが、BSから第1の構成情報を受信するステップと、参照信号をリダイレクトするRISを介したBSとUEとの間のリンクに対する、UEによるチャネル測定を可能にするために、UEが参照信号を受信するステップと、UEが参照信号を測定するステップと、BSによって送信され、かつRISによってリダイレクトされた参照信号に基づくUEからのチャネル測定報告をUEが送信するステップと、をさらに含む。
いくつかの実施形態では、UEがチャネル測定をセットアップできるようにする第1の構成情報をUEがBSから受信するステップは、ダイレクトリンク上でBSからUEが第1の構成情報を受信するステップ、又は、BSからの構成情報をリダイレクトするように構成されているRISを介して、UEへの第1の構成情報をUEが受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、RISを介したBSとUEとの間のチャネルに対する、UEによるチャネル測定を可能にするために、UEが参照信号を受信するステップは、UEによるチャネル測定を可能にするために、UEが各RISに特有の参照信号を少なくとも2つのRISから受信するステップと、UEが、少なくとも2つのRISのそれぞれからの参照信号を測定するステップと、BSによって送信され、かつRISのそれぞれによってリダイレクトされた参照信号に基づくチャネル測定報告をUEが送信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、BSによって送信され、かつRISのそれぞれによってリダイレクトされた参照信号に基づくチャネル測定報告をUEが送信するステップは、ダイレクトリンク上でチャネル測定報告をUEがBSに送信するステップ、又は、BSにチャネル測定報告をリダイレクトするように構成されているRISを介してチャネル測定報告をUEが送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEが、BSとのリンクをセットアップするための物理レイヤ制御構成情報を受信するステップは、UEがRISを介してBSからデータを受信できるようにする、物理レイヤ制御構成情報をUEが受信するステップと、RISによってリダイレクトされる、UEへのデータをUEが受信するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、UEからの物理レイヤ制御構成情報は、RISの方向で、信号をBSから受信するようにUEを構成するための情報と、UEが信号をBSから受信するためのスケジューリング情報と、を含む。
いくつかの実施形態では、UEが物理レイヤ制御構成情報を受信するステップは、ダイレクトリンク上で、UEが物理レイヤ制御構成情報をBSから受信するステップ、又は、BSからの構成情報をリダイレクトするように構成されているRISを介して、UEが物理レイヤ制御構成情報を受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEが通信をBSから受信するためのスケジューリング情報は、UEが準静的に情報を受信するためのスケジューリング情報、又はUEが動的に情報を受信するためのスケジューリング情報のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによって反射されるBSからのデータをUEが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のRISによってBSへと反射されるデータをUEが送信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをUEが受信するステップは、UEが2つの異なるRISから同じデータを受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも2つの異なるRISから同じデータをUEが受信するステップでは、少なくとも2つの異なるRISによってリダイレクトされるときに、データがコヒーレントにUEに到達できるように調整される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRISによってUEに向けて反射されるデータをUEが受信するステップは、UEが2つの異なるRISから異なるデータを受信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、UEへのリンクを形成するために、BSが、複数のRISのうちの1つ以上を選択するステップは、少なくとも2つのRISを選択するステップを含み、少なくとも2つのRISのうちの第1のRISで、BSによって信号が送信され、第1のRISが、少なくとも2つのRISのうちの第2のRISに信号をリダイレクトし、かつ第2のRISがUEに信号をリダイレクトするように、少なくとも2つのRISが配置される。
いくつかの実施形態では、反射インテリジェント面(RIS)が、1つ以上のRISの識別をユーザ機器(UE)にリダイレクトするステップであって、識別は、基地局(BS)によって送信される、ステップと、UEとのリンクをセットアップするのを容易にするために、RISが第1の構成情報を受信するステップと、UEとのリンクの有効化するためにRISが第2の構成情報を受信するステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、UEとのリンクをセットアップするのを容易にするために、RISが第1の構成情報を受信するステップは、BSからUEに信号をリダイレクトするための、RIS上に表示されるべき、チャネル測定用の第1のRISパターンを構成するために利用される構成情報をRISが受信するステップと、RISを介する、BSとUEとの間で利用されるリンクに対する、UEによるチャネル測定を可能にする参照信号を、RISがリダイレクトするステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSによって送信され、かつ第1のRISパターンに基づいてRISによってリダイレクトされた参照信号に基づくUEからのチャネル測定報告を、RISがリダイレクトするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、RISが物理レイヤ制御構成情報をUEにリダイレクトするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSからUEに信号をリダイレクトする第2のRISパターンを構成するための情報と、RISが信号をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知とをRISが受信するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、RISが通信をUEにリダイレクトするためのスケジューリング通知は、準静的にRISを有効化する有効化通知、動的にRISを有効化する有効化通知、準静的にRISを無効化する無効化通知、又は動的にRISを無効化する無効化通知のうちの1つを含む。
いくつかの実施形態では、第2のRISパターンを構成するための情報は、信号をリダイレクトするためにRISが利用できる第2のRISパターンを定義する情報、又はRISが、信号をリダイレクトするための第2のRISパターンを生成できるようにするチャネル状態情報(CSI)のうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、BSからUEへと向かう又はUEからBSへのデータをRISがリダイレクトするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、BSからUEへと向かう又はUEからBSへのデータをRISがリダイレクトするステップでは、データが、他のRISによってリダイレクトされたデータとコヒーレントに(coherently)UEに到達できるようにスケジューリングされる。
いくつかの実施形態では、RISは、BSとUEとの間のリンク内の複数のRISのうちの1つであり、RISは、RISに衝突する信号を、他のRIS、UE、又はBSにリダイレクトする。
本実施形態及びその利点のより完全な理解のために、ここで、例を通じて、添付図と併せて以下の説明が参照される。
本開示の態様による、構成可能素子の面アレイが信号をリダイレクトするために利用される、送信元と送信先との間の伝送チャネルの模式図である。
本開示の実施形態が生じうる通信システムの模式図である。
本開示の実施形態が生じうる通信システムの他の模式図である。
例示的なユーザ機器のブロック図である。
例示的な基地局のブロック図である。
例示的なRISのブロック図である。
本出願の態様による、基地局(BS)、2つの反射インテリジェント面(RIS)、及び2つのユーザ機器(UE)を含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、BS、2つのRIS、及び1つのUEを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、BS、2つの反射インテリジェント面(RIS)、及び1つのユーザ機器(UE)を含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクの識別を実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクのセットアップを実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクのセットアップを実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクのセットアップを実装するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクを有効化するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクを有効化するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS-UEリンクを有効化するための異なる例示的方法を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、UEとの間のシグナリング、及び、準静的スケジューリングのための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、UEとの間のシグナリング、及び、動的スケジューリングのための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、時間/周波数ダイバーシティを可能にする、BSと、2つのRISと、1つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、UEとの間のシグナリング、及び、時間/周波数ダイバーシティのための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、単一のBSでマルチRISマルチUE MIMOを可能にする、BSと、2つのRISと、2つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、2つのBSでマルチRISマルチUE MIMOを可能にする、2つのBSと、2つのRISと、2つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、2つのUEとの間のシグナリング、及び、単一のUEでのマルチRISマルチUE MIMOのための、BSと2つのUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、1つのUEとの間のシグナリング、及び、マルチレイヤ実装のための、BSと1つのUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、BSと、2つのRISと、1つのUEとの間のシグナリング、及び、マルチRISコヒーレント実装のための、BSと1つのUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、ユーザセントリック及びノーセル(UCNC)ハンドオーバを可能にする、2つのBSと、2つのRISと、1つのUEとを含むネットワークの一部の模式図である。
本出願の態様による、RIS及びUE構成のための、2つのBSと、2つのRISと、1つのUEとの間のシグナリング、及び、UCNC実装のための、BSとUEとの間のデータ伝送を示すフロー図である。
本出願の態様による、フレームワークの動作の模式図である。
本出願の態様による、ネットワークによるRISディスカバリのためのフロー図である。
本出願の態様による、UEによるRISディスカバリのためのフロー図である。
本出願の態様による、RISによるUEディスカバリのためのフロー図である。
ビーム方向情報をUEに提供するために、どのようにして絶対ビーム方向が表されうるかを示す模式図である。
ビーム方向情報をUEに提供するために、どのようにして絶対ビーム方向が表されうるかを示す模式図である。
ビーム方向情報をUEに提供するために、どのようにして相対ビーム方向が表されうるかを示す模式図である。
ここで、例示目的で、具体的な例示的実施形態を図面と併せて以下でより詳細に説明する。
本明細書に記載の実施形態は、請求される主題を実践するのに十分な情報を表し、そのような主題を実践する方法を例示する。添付図に照らして以下の説明を読むと、当業者は、請求される主題の概念を理解し、本明細書で特に言及されていないこれらの概念の応用を認識する。これらの概念及び応答は、本開示及び添付の特許請求の範囲内に収まることを理解すべきである。
さらに、命令を実行する、本明細書で開示される任意のモジュール、コンポーネント、又はデバイスは、非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体、或いは、コンピュータ/プロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール及び/又は他のデータなどの情報の記憶のための媒体を含んでもよいし、さもなければ、それへのアクセスを有することを認識する。非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体の例の非網羅的なリストは、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク又はデジタルバーサタイルディスク(即ち、DVD)、Blu-rayディスク(登録商標)又は他の光ストレージなどの光ディスク、任意の方法又は技術によって実装される揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術を含む。任意のそのような非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体は、デバイスの一部であってもよいし、それにアクセス可能であってもよいし、それに接続可能であってもよい。本明細書で説明されるアプリケーション又はモジュールを実装するためのコンピュータ/プロセッサ可読/実行可能命令は、そのような非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体によって記憶されてもよいし、そうでなければ保持されてもよい。
制御可能なメタサーフェスは、再構成可能なインテリジェント面(RIS)、大きなインテリジェント面(LIS)、インテリジェント反射面(IRS)、デジタル制御される面(DCS)、インテリジェント受動型ミラー、及び人工的な無線空間などの異なる名前で称される。この文書の後続の部分では、これらのメタサーフェスを称するとき、最も頻繁にRISが利用されるが、これは簡略化のためであり、本開示を限定する意図はないと理解すべきである。
RISは、スマート無線環境又は“スマート無線チャネル”を実現することができる、即ち、所望の通信のために個別化されたチャネルを実現するように環境無線伝播特性を制御することができる。RISは、複数のユーザにサービス提供する大きなスケールのスマート無線チャネルを作り出すために複数の基地局の間で確立されうる。制御可能な環境で、RISは、最初に、環境情報を探知し、その後、それをシステムにフィードバックしうる。その日付に従い、システムは、トランスミッタ、チャネル及びレシーバで、スマート無線チャネルを介して伝送モード及びRISパラメータを最適化しうる。
RISに関連付けられたビームフォーミング利得のため、スマート無線チャネルを利用することにより、無線ネットワークにおけるリンク品質、システム性能、セルカバレッジ、及びセルエッジ性能を顕著に改善することができる。全てのRISパネルが同じ構造を利用するわけではない。異なるRISパネルは、連続位相制御から、少数レベルの離散制御までの範囲にわたる様々な位相調整能力を持つように設計されうる。
RISの他の応用は、トランスミッタにおいて、従来のMIMOトランスミッタ内のRFチェーンのようなアクティブコンポーネントを必要とせずに、位相、振幅偏波及び/又は周波数などの入射無線波特性を直接的に変調することである。RISベースのトランスミッタは、シンプルなハードウェアアーキティクチャ、低いハードウェア複雑性、低いエネルギー消費、及び高いスペクトル効率などの多くのメリットを有する。従って、RISは、将来の無線システムにおける非常にシンプルなトランスミッタ設計に対する新たな方向性を提供する。
RIS支援型MIMOも、正確な測位の利用を伴う高速なビームフォーミングを支援するために、又はミリ波システムにおいてCSI取得を介して妨害効果を克服するために利用されうる。代替的に、RIS支援型MIMOは、非常に低いSNRでの信頼性を改善し、より多くのユーザを収容し、より高次の変調方式を可能にするために非直交多元接続(NOMA)に利用されうる。RISは、本来の物理セキュリティ伝送、無線電力伝送又はデータ及び無線電力同時伝送、及び、フレキシブルなホログラフィック無線にも適用可能である。
RIS及び他の非地上の制御可能なノードの戦略的な配置を介して環境及びネットワークトポロジを制御する能力は、6GMIMOなどのMIMOシステムにおける重要なパラダイムシフトである。そのような制御可能性は、従来の通信パラダイムとは対照的であり、トランスミッタ及びレシーバが、所与の無線チャネルに対して情報理論によって予測される容量を実現するように、それらの通信方法を適合させる。代わりに、環境及びネットワークトポロジを制御することによって、MIMOは、無線チャネルを変更し、ネットワーク条件を適応させてネットワーク容量を増加できるようにすることを目的とする。
環境を制御する1つの方法は、時間とともにユーザ分布及びトラフィックパターンが変化するにつれてネットワークのトポロジを適応させることである。これは、必要なとき及び場所でHAPs、UAVs、及びドローンを利用することを含む。
RIS支援型MIMOは、スマート無線チャネルを作り出すことによってMIMO性能を向上させるためにRISを利用する。RIS支援型MIMOのポテンシャルを完全に引き出すため、本開示では、システムアーキティクチャ及びより効率的なスキームが提供される。
送信又は受信側でのビームフォーミングと比較すると、RISでの空間ビームフォーミングは、より高いフレキシビリティを有し、トランスミッタとレシーバとの間の妨害フェーディングを防止すると共に、ビームフォーミング利得を実現し、それは、より高い周波数のMIMO通信において、より好適である。RISは、多くの場合、波長と比較可能なサイズ(例えば、1/10から数波長)である、小さな反射素子を多く含みうる。各素子は、独立して制御されうる。制御メカニズムは、例えば、素子の特性を変化させるバイアス電圧又は駆動電流でありうる。全ての素子に対する制御電圧の組み合わせ(及び、ゆえに有効応答)は、RISパターンと称されることがある。このRISパターンは、ビームパターンと称されるビームの幅、形状、及び方向のうちの少なくとも1つを含むRISの挙動を制御しうる。RISの制御メカニズムは、多くの場合、表面に入射し、その表面によって反射される波面の位相を制御することを介する。RISを制御する他の技術は、振幅の反射を減衰して反射電力を低減し、表面を“スイッチオフ”することを含む。電力の減衰及び表面のスイッチオフは、RISの一部のみを利用するか、又は、反射のためにRISを全く利用せず、パネルの残りの部分にランダムパターン又は入射波面を所望の方向ではない方向に反射するパターンを適用することによって実現することができる。
この開示のいくつかの部分では、RISは、線形アレイ又は面アレイ内に配置された構成可能素子のセットと称されることがある。それでも、分析及び議論は、他の2又は3次元の配置(例えば、円形アレイ)に拡張可能である。線形アレイは、N個の構成可能素子のベクトルであり、面アレイは、N×M個の構成可能素子のマトリックスであり、M及びNは、非ゼロの整数である。これらの構成可能素子は、波/信号の位相を変化させることによって、線形アレイ又は面アレイに入射する波/信号をリダイレクトする能力を有する。構成可能素子は、また、波/信号の振幅、偏波、又は周波数さえも変化させることができる。いくつかの面アレイでは、これらの変化が、線形又は面アレイに接続された制御回路を介してアレイの個々の構成可能素子を制御するバイアス電圧の変化の結果として生じる。線形又は面アレイの制御を可能にする制御回路は、互いに通信する基地局及びUEがその一部である通信ネットワークに接続されうる。例えば、基地局を制御するネットワークは、また、構成情報を線形又は面アレイに提供しうる。バイアス電圧制御以外の制御方法は、それらに限定されないが、機械的な変形及び位相変化材料を含む。
入射波/信号を操るそれらの能力、これらのタイプのRISの低コストのため、及びこれらのタイプのRISが低いバイアス電圧を要求するため、RISは、最近、ビームフォーミング及び/又は通信信号を変調するための有用なツールとして、無線通信の領域で、研究への関心が高まっている。ビームフォーミングにおけるRIS利用の基本的な例が図1に示されており、各RIS構成可能素子4a(単位セル)は、全てのRIS素子からの反射波が、送信先の方向に揃えられるまで、その受信信号強度を増加又は最大化する(例えば、信号対雑音比(SNR)が最大化する)ように、送信元からの入射波の位相を変化させることができる。そのようなRISを介した反射は、反射アレイビームフォーミングと称されることがある。いくつかの実施形態では、RISパネルと称されることがある構成可能素子の面アレイは、複数の同一面上のRISサブパネルで形成することができる。いくつかの実施形態では、RISは、BSアンテナの拡張又は分散アンテナの一タイプとみなすことができる。いくつかの実施形態では、RISは、受動型中継器の一タイプとみなすこともできる。
無線ネットワーク内の制御可能なメタサーフェスの導入は、ネットワークのフレキシビリティ及び信頼性を増加させることができる。最近、無線ネットワークにおけるRIS利用に対する関心が高まっている。但し、この関心の多くは、RISに関する測定及びチャネル状態情報(CSI)の取得、そして、特定の環境、能力、及び測定精度に対してRISパターンをどのように最適化するかということに焦点を当てている。
本開示の態様は、無線ネットワーク内のRISパネルを利用して、RIS能力、インテリジェンス、調整及び速度を活用するための方法及びデバイスを提供し、それによって、異なるシグナリングの詳細及び能力要件を有する解決策を提案する。本明細書で説明される方法についての実施形態は、1つ以上のBS、1つ又は複数のRIS、及び1つ以上のUEを含む通信ネットワークの識別、セットアップ、シグナリング、制御メカニズム、及び通信のためのメカニズムを提供する。
図1は、送信元2又はトランスミッタと、送信先6又はレシーバとの間のチャネルにおいて、RIS4のように図中でラベル付けされた、構成可能素子の面アレイの例を示す。送信元2と送信先6との間のチャネルは、i番目のRIS構成可能素子(構成可能素子4a)について、hiとして識別される、送信元2とRIS4との間のチャネルと、giとして識別される、RIS4と送信先6との間のチャネルとを含み、RISがN×M個の素子又は単位セルで構成されるならばi∈{1,2,3,…,N×M}である。送信元2を出て、RIS4に到達する波は、特定のAoAで到達すると言うことができる。波がRIS4によって反射又はリダイレクトされるとき、その波は、特定のAoDでRIS4を出るとみなすことができる。
図1は、2次元の面アレイRIS4を有し、チャネルhi及びチャネルgiを示しているが、図面では、送信元2からRIS4への伝送の仰角及び方位角と、RIS4から送信先6へのリダイレクトされた伝送の仰角及び方位角とを明示的に示していない。線形アレイの場合、懸念すべき1つの角度、即ち、方位角のみがありうる。
無線通信では、RIS4は、1)図1に示すような、トランスミッタとレシーバとの間の反射物、又は、2)RISが給電アンテナからの信号を方向付けするのに役立つので、仮想MIMOシステムを実現するのに役立つトランスミッタ(トランスミッタに統合される)として配置することができる。
以下に続く図2A、2B、3A、3B、及び3Cは、ネットワーク、及びネットワーク内にあり、かつ本開示の態様を実装しうるデバイスに対するコンテキストを提供する。
図2Aを参照すると、限定のない例示的な例として、通信システムの簡単化された模式図が提供されている。通信システム100は、無線アクセスネットワーク120を含む。無線アクセスネットワーク120は、次世代(例えば、第6世代(6G)以降)の無線アクセスネットワーク、又はレガシー(例えば、5G、4G、3G、又は2G)無線アクセスネットワークでありうる。1つ以上の通信電子デバイス(ED)110a~120j(総称して110と称される)は、相互接続されることがあり、無線アクセスネットワーク120内の1つ以上のネットワークノード(170a、170b、総称して170と称される)に接続されることも、その代わりに接続されることもある。コアネットワーク130は、通信システムの一部でありうるし、通信システム100で利用される無線アクセス技術に対して従属的であってもよいし、独立的であってもよい。また、通信システム100は、公衆交換電話網(PSTN)140、インターネット150、及び他のネットワーク160を含む。
図2Bは、本開示の実施形態を実装することができる例示的な通信システム100を示す。概して、システム100は、複数の無線接続又は有線接続された要素がデータ及び他のコンテンツを通信することを可能にする。システム100の目的は、ブロードキャスト、ナローキャスト、ユーザデバイストゥユーザデバイスなどを介してコンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することでありうる。システム100は、帯域幅などのリソースを共有することによって効率的に動作しうる。
この例では、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110cと、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120bと、コアネットワーク130と、公衆交換電話網(PSTN)140と、インターネット150と、他のネットワーク160とを含む。特定の数のこれらのコンポーネント又は要素が図2Bに示されているが、任意の適当な数のこれらのコンポーネント又は要素がシステム100に含まれうる。
ED110a~110cは、システム100において、動作し、通信し、又はその両方を行うように構成される。例えば、ED110a~110cは、無線通信チャネルを介して、送信し、受信し、又はその両方を行うように構成される。ED110a~110cそれぞれは、無線動作のための任意の適当なエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、モバイル局、モバイルサブスクライバユニット、セルラフォン、局(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タッチパッド、無線センサ、又はコンシューマエレクトロニクスデバイスとして、そのようなデバイスを含みうる(又は、そのように称されることがある)。
図2Bは、本開示の実施形態を実装することができる例示的な通信システム100を示す。概して、通信システム100は、複数の無線接続又は有線接続された要素がデータ及び他のコンテンツを通信することを可能にする。通信システム100の目的は、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト、ユーザデバイストゥユーザデバイスなどを介してコンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することでありうる。通信システム100は、帯域幅などのリソースを共有することによって動作しうる。
この例では、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110cと、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120bと、コアネットワーク130と、公衆交換電話網(PSTN)140と、インターネット150と、他のネットワーク160とを含む。特定の数のこれらのコンポーネント又は要素が図2Bに示されているけれども、任意の適当な数のこれらのコンポーネント又は要素が通信システム100に含まれうる。
ED110a~110cは、通信システム100において、動作し、通信し、又はその両方を行うように構成される。例えば、ED110a~110cは、無線又は有線通信チャネルを介して、送信し、受信し、又はその両方を行うように構成される。ED110a~110cそれぞれは、無線動作のための任意の適当なエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、モバイル局、固定又はモバイルサブスクライバユニット、セルラフォン、局(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、無線センサ、又はコンシューマエレクトロニクスデバイスとして、そのようなデバイスを含みうる(又は、そのように称されることがある)。
図2Bでは、RAN120a~120bが、それぞれ基地局170a~170bを含む。基地局170a~170bそれぞれは、ED110a~110cのうちの1つ以上と無線でインターフェースするように構成され、任意の他の基地局170a~170b、コアネットワーク130、PSTN140、インターネット150、及び/又は他のネットワーク160に対するアクセスを可能にする。例えば、基地局170a~170bは、ベーストランシーバ局(BTS)、ノードB(NodeB)、発展型NodeB(eNodeB)、ホームeNodeB、gNodeB、送信及び受信ポイント(TRP)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、又は無線ルータなどの様々な既知のデバイスのうちの1つ以上を含みうる(又は、それでありうる)。
いくつかの例では、基地局170a~170bのうちの1つ以上は、地面に取り付けられている地上基地局であってよい。例えば、地上基地局は、建造物又はタワーに取り付けることができる。代替的に、基地局170a~170bのうちの1つ以上は、地面に取り付けられていない非地上基地局でありうる。飛行基地局は、非地上基地局の例である。飛行基地局は、飛行デバイスによって支持又は搬送される通信機器を利用して実装されうる。飛行デバイスの非限定的な例は、空挺プラットフォーム(例えば、小型軟式飛行船又は飛行船など)、気球、クアッドコプター、及び他の航空機を含む。いくつかの実装では、飛行基地局は、ドローン又はクアッドコプターなどの無人航空システム(UAS)又は無人航空機(UAV)によって支持又は搬送されうる。飛行基地局は、ネットワーク需要を満たすために異なる場所にフレキシブルに配置することができる移動可能な又はモバイルの基地局でありうる。衛星基地局は、非地上基地局の他の例である。衛星基地局は、衛星によって支持又は搬送される通信機器を利用して実装されうる。衛星基地局は、周回基地局と称されることもある。
任意のED110a~110cは、代替的に又は追加的に、任意の他の基地局170a~170b、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、又は前述したものの任意の組み合わせに対するインターフェース、アクセス、又は通信を行うように構成されうる。
ED110a~110c及び基地局170a~170bは、本明細書で説明される動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成することができる通信機器の例である。図2Bに示した実施形態では、基地局170aは、他の基地局、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、要素、及び/又はデバイスを含みうるRAN120aの一部を形成する。基地局170a、170bのいずれかは、示したように、単一の要素であってもよいし、対応するRAN内に分布する複数の要素であってもよいし、それ以外であってもよい。また、基地局170bは、他の基地局、要素、及び/又はデバイスを含みうるRAN120bの一部を形成する。基地局170a~170bそれぞれは、時に“セル”又は“カバレッジ領域”と称される特定の地理的範囲又は領域内で無線信号を送信及び/又は受信する。セルは、セルセクタにさらに分割されることがあり、基地局170a~170bは、例えば、複数のセクタにサービスを提供するために複数のトランシーバを用いることがある。いくつかの実施形態では、無線アクセス技術がサポートするピコ又はフェムトセルが確立されることがある。いくつかの実施形態では、複数のトランシーバは、例えば、多入力多出力(MIMO)技術を利用する各セルに利用することができる。示したRAN120a~120bの数は、例示に過ぎない。通信システム100を考えるときには、任意の数のRANが考慮されうる。
基地局170a~170bは、無線通信リンク、例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などを利用する1つ以上のエアインターフェース190を介して、ED110a~110cのうちの1つ以上と通信する。エアインターフェース190は、任意の適当な無線アクセス技術を利用しうる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの1つ以上の直交又は非直交チャネルアクセス方法をエアインターフェース190で実装しうる。
基地局170a~170bは、広帯域CDMA(WCDMA)を利用するエアインターフェース190を確立するために、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)を実装しうる。そうすることで、基地局170a~170bは、高速パケットアクセス(HSPA)、任意選択で高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速パケットアップリンクアクセス(HSPUA)又はその両方を含む発展型HSPA(HSPA+)などのプロトコルを実装しうる。代替的に、基地局170a~170bは、LTE、LTE-A、及び/又はLTE-Bを利用する発展型UTMS地上無線アクセス(E-UTRA)でエアインターフェース190を確立しうる。通信システム100は、上述したように、そのようなスキームを含む複数のチャネルアクセス動作を利用しうると考えられる。エアインターフェースを実装するための他の無線技術は、IEEE802.11、802.15、802.16、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、IS-2000、IS-95、IS-856、GSM、EDGE、及びGERANを含む。もちろん、他の多重アクセススキーム及び無線プロトコルが利用されてもよい。
RAN120a~120bは、コアネットワーク130と通信し、ED110a~110cに、音声、データ、及び他のサービスなどの様々なサービスを提供する。RAN120a~120b及び/又はコアネットワーク130は、コアネットワーク130によって直接的にサービス提供されることも、されないこともあり、かつ、RAN120a、RAN120b、又はその両方と同じ無線アクセス技術を用いることも用いないこともある1つ以上の他のRAN(不図示)と直接的に又は間接的に通信しうる。コアネットワーク130は、また、(i)RAN120a~120b又はED110a~110c又はその両方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、及び他のネットワーク160など)との間のゲートウェイアクセスとして利用されうる。
ED110a~110cは、無線通信リンク、例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などを用いる1つ以上のサイドリンク(SL)エアインターフェース180を介して互いに通信する。SLエアインターフェース180は、任意の好適な無線アクセス技術を利用してよく、ED110a~110cが基地局170a~170bの1つ以上と通信するのに介するエアインターフェース190と実質的に同様であってもよいし、それらが実質的に異なってもよい。例えば、通信システム100は、SLエアインターフェース180に、符号分割多元接続(CDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの1つ以上のチャネルアクセス方法を実装しうる。いくつかの実施形態では、SLエアインターフェース180は、少なくとも部分的に、アンライセンススペクトル上で実装されうる。
加えて、ED110a~110cの一部又は全部は、異なる無線技術及び/又はプロトコルを利用する異なる無線リンクを介して、異なる無線ネットワークと通信するための動作を含みうる。無線通信に代えて(又は、それに加えて)、EDは、有線通信チャネルを介して、サービスプロバイダ又はスイッチ(不図示)、及びインターネット150と通信しうる。PSTN140は、プレーンな古い電話サービス(POTS)を提供するための回路交換電話ネットワークを含みうる。インターネット150は、コンピュータのネットワーク及びサブネット(イントラネット)又はその両方を含み、インターネットプロトコル(IP)、トランスミッションコントロールプロトコル(TCP)、及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)などのプロトコルを組み入れうる。ED110a~110cは、複数の無線アクセス技術に従った動作が可能なマルチモードデバイスであり、複数の無線アクセス技術をサポートするのに必要な複数のトランシーバを組み入れうる。
また、図2Bに示すように、RIS182は、基地局170bのサービング領域内に配置される。第1の信号185aは、基地局170bとRIS182との間に示され、第2の信号185bは、RIS182とED110bとの間に示され、RIS182が、基地局170bとED110bとの間のアップリンク又はダウンリンクチャネル内にどのように配置されうるかを示している。また、ED110cとRIS182との間に第3の信号185cが示され、第4の信号185dは、RIS182とED110bとの間に示され、RIS182が、ED110cとED110bとの間のSLチャネル内にどのように配置されうるかを示している。
1つのRIS182のみが図2Bに示されているが、任意の数のRISをネットワーク内に含むことができると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、信号は、地上BSからUEへと伝送されるか、又は、UEから地上BSへと直接的に伝送され、いずれの場合でも、信号は、RISによって反射されない。但し、信号は、建造物、壁、及び家具などの障害物及び反射物によって反射されうる。いくつかの実施形態では、信号は、UEと、衛星、ドローン、及び高高度プラットフォームなどの非地上BSとの間で通信される。いくつかの実施形態では、信号は、中継器とUEとの間、又は中継器とBSとの間、又は2つの中継器の間で通信される。いくつかの実施形態では、信号は、2つのUEの間で伝送される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のRISが、トランスミッタ及びレシーバからの信号を反射するために利用され、トランスミッタ及びレシーバのいずれかは、UE、地上又は非地上BS、及び中継器を含む。
図3A及び3Bは、この開示による方法及び示唆を実装しうる例示的なデバイスを示している。特に、図3Aは、例示的なED110を示し、図3Bは、例示的な基地局170を示す。これらのコンポーネントは、システム100内、又は任意の他の適切なシステム内で利用することができる。
図3Aに示すように、ED110は、少なくとも1つの処理ユニット200を含む。処理ユニット200は、ED110の様々な処理動作を実施する。例えば、処理ユニット200は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、又はED110が通信システム100内で動作できるようにする任意の他の機能を実行することができる。処理ユニット200は、本明細書でより詳細に説明される機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されてもよい。各処理ユニット200は、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理又はコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット200は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含むことができる。
ED110は、少なくとも1つのトランシーバ202を含んでもよい。トランシーバ202は、少なくとも1つのアンテナ又はネットワークインターフェースコントローラ(NIC)204による伝送のために、データ又は他のコンテンツを変調するように構成される。トランシーバ202は、少なくとも1つのアンテナ204によって受信されるデータ又は他のコンテンツを復調するように構成されてもよい。各トランシーバ202は、無線又は有線伝送のための信号を生成するための、及び/又は、無線又は有線で受信された信号を処理するための任意の適切な構造を含む。各アンテナ204は、無線又は有線信号を送信及び/又は受信するための任意の適切な構造を含む。1つ又は複数のトランシーバ202は、ED110で利用されることができる。1つ又は複数のアンテナ204は、ED110で利用されることができる。1つの機能ユニットとして示されているけれども、トランシーバ202は、少なくとも1つのトランスミッタ及び少なくとも1つの個別のレシーバを利用して実装することもできる。
ED110は、1つ以上の入力/出力デバイス206又はインターフェース(インターネット150への有線インターフェースなど)をさらに含む。入力/出力デバイス206は、ユーザ又はネットワーク内の他のデバイスとの対話を可能にする。各入力/出力デバイス206は、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、又はタッチスクリーンなど、ユーザに情報を提供するか、又は、ユーザから情報を受信するための任意の適切な構造を含み、ネットワークインターフェース通信を含む。
加えて、ED110は、少なくとも1つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED110によって利用されるか、生成されるか、又は収集される命令及びデータを格納する。例えば、メモリ208は、処理ユニット200によって実行される、上述した動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されたソフトウェア命令又はモジュールを格納することができる。各メモリ208は、任意の適切な揮発性及び/又は不揮発性ストレージ及び検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、サブスクライバ識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなど、任意の適切なタイプのメモリが利用されうる。
図3Bに示すように、基地局170は、少なくとも1つの処理ユニット250と、少なくとも1つのトランスミッタ252と、少なくとも1つのレシーバ254と、1つ以上のアンテナ256と、少なくとも1つのメモリ258と、1つ以上の入力/出力デバイス又はインターフェース266とを含む。不図示のトランシーバが、トランスミッタ252及びレシーバ254に代えて利用されうる。スケジューラ253は、処理ユニット250に結合されうる。スケジューラ253は、基地局170内に含まれてもよいし、基地局170と別々に動作してもよい。処理ユニット250は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、又は任意の他の機能など、基地局170の様々な処理動作を実施する。上でより詳細に説明した動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように処理ユニット250を構成することもできる。各処理ユニット250は、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理又はコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット250は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含むことができる。
各トランスミッタ252は、1つ以上のED又は他のデバイスへの無線又は有線伝送のために信号を生成するための任意の適切な構造を含む。各レシーバ254は、無線又は有線で1つ以上のED又は他のデバイスから受信した信号を処理するための任意の適切な構造を含む。個別のコンポーネントとして示されているけれども、少なくとも1つのトランスミッタ252及び少なくとも1つのレシーバ254を結合してトランシーバにすることができる。各アンテナ256は、無線又は有線信号を送信及び/又は受信するための任意の適切な構造を含む。ここでは、トランスミッタ252及びレシーバ254の両方に結合されている共通アンテナ256が示されているけれども、1つ以上のアンテナ256がトランスミッタ252に結合されることができ、1つ以上の別個のアンテナ256がレシーバ254に結合されることができる。各メモリ258は、ED110に関して上述したものなど、任意の適切な揮発性及び/又は不揮発性ストレージ及び検索デバイスを含む。メモリ258は、基地局170によって利用されるか、生成されるか、又は収集される命令及びデータを格納する。例えば、メモリ258は、処理ユニット250によって実行される、上述した動作及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されたソフトウェア命令又はモジュールを格納することができる。
各入力/出力デバイス266は、ユーザ又はネットワーク内の他のデバイスとの対話を可能にする。各入力/出力デバイス266は、ユーザへと情報を提供するか、又はユーザから情報を受信/提供するための任意の適切な構造を含み、ネットワークインターフェース通信を含む。
図3Cは、この開示による方法及び示唆を実装しうる例示的なRISデバイスを示している。特に、図3Cは、例示的なRISデバイス182を示している。これらのコンポーネントは、システム100内又は任意の他の適切なシステム内で利用することができる。
図3Cに示すように、RISパネルと称されることもある、RISデバイス182は、少なくとも1つの処理ユニット280と、インターフェース290と、構成可能素子275のセットとを含むコントローラ285を含む。構成可能素子のセットは、単一行又はグリッド又は複数行で配置され、全体としてRISパネルの反射面を形成する。構成可能素子を個別に指定して、各素子上に衝突する波面の方向を変えることができる。RIS反射特性(ビーム方向、ビーム幅、周波数シフト、振幅、及び偏波など)は、例えば、反射波の位相を変えるための各素子でのバイアス電圧を介して、素子レベルで制御可能なRF波面操作によって制御される。この制御信号は、RISでパターンを形成する。RIS反射挙動を変更するためには、RISパターンを変更する必要がある。
RISとUEとの間の接続は、様々な異なる形態をとることができる。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、BSからの信号がUEへと反射されるか又はリダイレクトされる、或いは、UEからの信号がBSへと反射される反射チャネルである。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、受動後方散乱又は変調を伴う反射接続である。そのような実施形態では、UEからの信号がRISによって反射されるが、RISは、特定のRISパターンの利用によって信号を変調する。同様に、BSから伝送される信号は、それがUEに到達する前にRISによって変調されうる。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、ネットワーク制御のサイドリンク接続である。これは、RISがUEによって、UEのような他のデバイスとして認識されることがあり、RISが、ネットワークによってスケジューリングされる、2つのUEと類似のリンクを形成することを意味する。RISとUEとの間のリンクがSLに基づくとき、SL及びUuリンク(BSとUEとの間、又はBSとRISとの間のリンク)は、異なるキャリア及び/又は異なる帯域幅の部分を占有することができる。いくつかの実施形態では、RISとUEとの間の接続は、アドホック帯域内/帯域外接続である。
RISデバイス又はRISパネルは、一般に、構成可能素子、及び、他のネットワークノードとの通信に利用されるハードウェア及び/又はソフトウェアを制御するために利用されうるRIS及び任意の電子装置であるとみなされる。但し、RIS、RISパネル、及びRISデバイスという表現は、通信システムで利用されるRISデバイスを指すために、この開示において交換可能に利用されうる。
処理ユニット280は、インターフェース290を介して構成信号を受信し、その信号をコントローラ285に提供することなど、RIS182の様々な処理動作を実施する。処理ユニット280は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含むことができる。
これは、RISの特定の例であるが、RISは、異なる形態をとり、図3Cに示されたものとは異なる方式で実装されうると理解すべきである。RIS182は、究極的には、本実施形態で説明されるように動作するように構成することができる構成可能素子のセットを必要とする。
図3Cは、ネットワークから構成情報を受信するためのインターフェース290を含む。いくつかの実施形態では、インターフェース290は、ネットワークへの有線接続を可能にする。有線接続は、基地局に対するもの又はいくつかの他のネットワーク側デバイスに対するものであってもよい。いくつかの実施形態では、有線接続は、適正リンク、即ち、RIS機器の特定のベンダー又はサプライヤに特有のリンクである。いくつかの実施形態では、有線接続は、標準化リンク、即ち、RISを利用する誰もが同じシグナリングプロセスを利用するように標準化されているリンクである。有線接続は、光ファイバ接続又はメタルケーブル接続でありうる。
いくつかの実施形態では、インターフェース290は、ネットワークに対する無線接続を可能にする。いくつかの実施形態では、インターフェース290は、BS又はUEとのRF通信を可能にするトランシーバを含みうる。いくつかの実施形態では、無線接続は、帯域内適正リンクである。いくつかの実施形態では、無線接続は、帯域内標準化リンクである。トランシーバは、帯域外で、又は、Wi-Fi又はBluetoothなどの他のタイプの無線アクセス技術(RAT)を利用して動作しうる。いくつかの実施形態では、トランシーバは、UE又は基地局のいずれかとの低レート通信及び/又は制御シグナリングのために利用される。いくつかの実施形態では、トランシーバは、低レート通信のためのLTE、5G、又は6Gトランシーバなどの統合型トランシーバである。いくつかの実施形態では、インターフェースは、トランシーバ又はセンサをRISに接続するために利用することができる。
どのようにしてRISをネットワーク内で発見することができるか、BS-RISリンクセットアップ、RIS-UEリンク識別、RIS-UEリンクセットアップ、RIS及びRIS-UE有効化及び無効化の例について、以下でさらに詳細に説明する。図4A、4B、及び4Cは、BSと1つ以上のUEとの間のRIS支援リンクを作り出すために、どのようにしてRISが通信ネットワーク内に配置されうるかについての、いくつかの例を示している。
上で説明したように、RISの構成可能素子に起因して生じる位相シフトは、RISを制御するために利用されるバイアス電圧に加えて、入射波の周波数に依存する。以下の説明では、そのような現象が、トランスミッタとレシーバとの間のRISからの反射信号にどのように影響を及ぼすことができるかを説明する。
RISに利用される材料のタイプに応じて、第1の周波数について、特定のバイアス電圧範囲内で、位相シフトの範囲を得ることができるが、第2の周波数についての位相シフトの類似範囲には、異なる開始及び終了電圧を有する異なるバイアス電圧範囲が必要となりうる。例えば、特定のタイプのRIS材料において、121.5GHzの周波数で、位相シフトのほぼ全範囲が、1.6ボルトと2.7ボルトとの間の電圧範囲で得られ、一方で、他の印加電圧では、ほぼ一定の位相シフトとなる。但し、126GHzの周波数では、位相シフトのほぼ全範囲が、1ボルトと1.6ボルトとの間の電圧範囲で得られる。ゆえに、このタイプのRISでは、必要な位相シフトを得るために、異なる周波数では、異なる個別の範囲のバイアス電圧が印加される必要がある。これは、周波数の差が大きな差であるとき、より明らかである。異なるタイプのRISの間の違いに基づくと、ネットワーク、トランスミッタ、及び/又はレシーバからの関連情報の追加入力を伴って、RISが、トランスミッタからレシーバへの波面をリダイレクトするために利用される、それ自身でRSパターンを生成することができることは有利なことがある。
図4Aは、基地局(BS)410と、2つのRIS(RIS#1 420、及びRIS#2 425)と、2つのユーザ機器(UE#1 430、及びUE#2 435)とを含む通信ネットワーク400の一部の第1の例を示す。RIS#1 420、及びRIS#2 425のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS410のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS410とUEとの間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。BS410は、RISを介してUEと通信することができる。第1のリンク440a、例えば、無線周波数RFリンクは、RIS#1 420とBS410との間に示されている。第2のリンク440bは、RIS#2 425とBS410との間に示されている。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のリンク445aは、RIS#1 420とUE#1 430との間に示されている。第4のリンク445bは、RIS#2 425とUE#1 430との間に示されている。第5のリンク445cは、RIS#2 425とUE#2 435との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他の無線アクセス技術(RAT)を利用して通信することができる。
BSとRISとの間のリンク、及び、RISとUEとの間のリンクは、同じ周波数帯域を共有するか、又は、異なる周波数帯域(例えば、異なるキャリア又は異なる帯域幅部分)を占有することができる。
BS410とUE#1 430との間に示されたダイレクトリンク440d、及びBS410とUE#2 435との間のダイレクトリンク435もある。BSとUEとの間のダイレクトリンクは、RISを介して生じるBSとUEとの間のリンクとは異なる周波数帯域になることができる。
理解できるように、RIS#1 420は、BS410とUE#1 430との間の物理チャネルを形成しており、RIS#2 425は、BS410とUE#1 430との間、及びBS410とUE#2 435との間の物理チャネルを形成している。図4Aには示されていなくても、RISは、複数のUEとの及び複数のBSとのリンクを有することができると理解すべきである。さらに、1つのBS、2つのRIS、及び2つのUEのみが図4Aに示されているが、これは単に説明的な例に過ぎず、単一のBS、RIS、及びUE、又は、複数(即ち、2以上)の各コンポーネントが通信ネットワーク内にいることができると理解すべきである。
図4Bは、第1のBS460と、第2のBS465と、2つのRIS(RIS#1 470及びRIS#2 475)と、単一のユーザ機器(UE480)とを含む通信ネットワーク450の一部の第2の例を示す。RIS#1 470は、送信又は受信の目的のために、BS460のアンテナの拡張として動作することができ、RIS#2 475は、送信又は受信の目的のために、BS465のアンテナの拡張として動作することができる。RIS#1 470は、第1のBS460とUE480との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができ、RIS#2 475は、第2のBS465とUE480との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1のBS460は、RIS470を介してUE480と通信することができ、第2のBS465は、RIS475を介してUE480と通信することができる。第1のリンク472は、RIS#1 470と第1のBS460との間に示されている。第2のリンク474は、RIS#2 475と第2のBS465との間に示されている。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のリンク476は、RIS#1 470とUE480との間に示されている。第4のリンク478は、RIS#2 475とUE480との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他の無線アクセス技術(RAT)を利用して通信することができる。
第1のBS460とUE480との間、及び、第2のBS465とUE480との間に示されたダイレクトリンク462及び464もある。BSとUEとの間のダイレクトリンクは、RISを介して生じるBSとUEとの間のリンクとは異なる周波数帯域になることができる。
理解できるように、RIS#1 470は、第1のBS460とUE480との間の物理チャネルを形成しており、RIS#2 475は、第2のBS465とUE480との間の物理チャネルを形成している。図4Bには示されていなくとも、RISは、複数のUEとの及び複数のBSとのリンクを有することができると理解すべきである。さらに、2つのBS、2つのRIS、及びUEのみが図4Bに示されているが、これは単に説明的な例に過ぎず、各コンポーネントが複数、通信ネットワーク内にいることができると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、RISは、低レート(その例は6GHzより低いマイクロ波帯域である)通信、及び、UE又はBSのいずれかとの制御シグナリングに利用することができるトランシーバを有しうる。
RISパネルは、ユーザのグループが複数のRISによってカバーされうるようなカバレッジの相互オーバーラップを有することがある。これは、ドナーBS又は他のBSのカバレッジ領域と重複するカバレッジを含む。ドナーBSは、UEとのシグナリングを送信及び受信するBSとみなされる。1つ以上のRISパネルに対するドナーBSは、同じBS又は複数の異なるBSであることができる。
いくつかの実施形態では、RISパネルは、複数の同一面上のRISサブパネルで形成することができる。
いくつかの実施形態では、マルチホップ反射の場合において、それらが互いに信号を反射するように、RISパネルを配置することができる。例えば、BSは、UEへと反射する、第2のBSへと反射する第1のRISに送信することができる。図4Cは、BS490と、2つのRIS492及び494と、単一のUEとを含むネットワークの一部を示す。第1のリンク491は、BS490とRIS#1 492との間に示されている。第2のリンク493は、RIS#1 492とRIS#2 494との間に示されている。第3のリンク495は、RIS#2 494とUE496との間に示されている。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
図4Cを参照すると、複数のRISを、トランスミッタとレシーバとの間(DLではBSからUEへ、ULではUEからBSへ、又はSLではUEからUEへのいずれか)で利用することができ、レシーバに到達するまで、信号が1つのRISパネルから次へと反射される。チャネルホップの数は、RISの数と共に増加する。図4Cは、特に、2つのRIS、RIS#1 492、及びRIS#2 494を示している。図4Cでは、BS#1 490とRIS#2 494との間で反射するようにビームがRIS#1 492で最適化される。RIS#2 494とUE496との間で反射するようにビームがRIS#2 494で最適化される。
いくつかの実施形態では、UEとBSとの間に複数のホップがあることができるという事実は、UEによって知られていないことがある。例えば、最終ホップで信号が到来する方向を知るための情報がUEに提供されれば、UEは、どのタイプのデバイスから信号が到来するのかを知ることなく、シグナリングを受信することができる。デバイス間に含まれる追加的なシグナリングのために、追加的な制御及び構成シグナリングと、RISデバイス間のRIS反射に対するチャネル推定とが必要になりうる。
1つ以上のBSと1つ以上のUEとの間のシグナリングを反射するために1つ以上のRISを利用することは、複数の利点を与える。いくつかの実施形態では、RISの利用により、リンク信頼性の向上のために複数の独立した通信パスを作り出すことによってダイバーシティの向上を与えることができる。いくつかの実施形態では、RISの利用により、UEに対するRISのより長い関連付けを可能にする準静的方式で動作することができる。いくつかの実施形態では、RISの利用により、動的RIS選択を可能にする動的な動作を行うことができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、信頼性の向上のために、例えば、時空間コード又は巡回遅延ダイバーシティを利用して、同時反射を可能にする連結ダイバーシティを与えることができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、カバレッジの拡張を提供することができる。異なる位置及び異なる向きに配置された1つ以上のRISパネルの利用により、BSによってサービス提供される領域内でのUEのカバレッジを改善することを可能にしうるが、それは、それらに限定されないが、家具、身体、及び手のひらの妨害によるものなど、信号に対する様々な形態の妨害、回折、及びシャドウイングを有する。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、リンク故障回避及び素早い回復のためのメカニズムを与えることが可能になる。例えば、RIS-UEは、スタンバイモードであることができ、ダイレクトリンク又は他のRISパネルへのリンクが機能しないときに再開することができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、スループットの増加及びより高いランクを与えることが可能になる。いくつかの実施形態では、複数のRISの利用により、信号対干渉雑音比(SINR)を増加させることを可能にしうる。複数のRISの利用により、ネットワーク内のリンクの総数を増加させることが可能になり、それは、また、より大きなスケジューリングフレキシビリティを可能にすることができる。複数のRISの利用により、同時に利用することが可能なUEへの複数のルートを与えうる。そのような複数のルートは、ルート間干渉を低減することによってランクを増加させることを可能にしうる。そのような複数ルートの同時利用は、低ランクリンク、例えば、ラインオブサイト(LoS)及び高周波(HF)に適用可能でありうる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、干渉回避及びマルチユーザMIMO(MU-MIMO)を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、RISは、適時的なルート選択を介して、他のリンクへの干渉を低減することによって、複数のUEをスケジューリングするために利用することができる。いくつかの実施形態では、RISは、異なるBSによってサービス提供される異なるユーザによって引き起こされる相互干渉を低減する適切なRIS選択及びビームフォーミングによって、マルチBSマルチRIS干渉回避を可能にするために利用することができる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、マルチホップデータ伝送を可能にすることができ、例えば、図4Cに示すようにマルチホップで信号を反射することができる。いくつかの実施形態では、これは、上述したように、ダイバーシティ向上に結び付けることができ、それにより、UEは、UEに近い既存のRISの任意のサブセットによってサービス提供されることができる。“UEに近いRIS”という表現は、RISが、基地局又は他のUEなどの他のデバイスからUEへと十分な品質の信号を反射できるような、UEの近くに位置する任意のRISを意味するとみなされうる。UEの観点からは、UEへのルート上で信号がどれくらい多くのホップを経験するかということについて透過的でありうる。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、コヒーレント反射を可能にすることができる。ターゲットレシーバでコヒーレントに重なるように信号を反射することができる。いくつかの実施形態では、それは、BSとUEとの間のダイレクトリンクとの重なりを含みうる。但し、コヒーレント反射は、例えば、ビーム方向だけではない可能性がある、詳細なCSI知識を有するデバイスに関係する。
いくつかの実施形態では、RISの利用により、複数のBSがRISリンクを多重化することを可能にすることができる。そのようなシナリオでは、スケジューリングに関して複数BSシステムのフレキシビリティを向上させることができる。いくつかの実施形態では、RISの利用は、RIS支援型ユーザセントリックノーセル(UCNC)を可能にすることができる。そのようなシナリオでは、UEが、一方のBSによってサービス提供される状態から、他方のBSによってサービス提供される状態へと移動するとき、RISビームが更新される。但し、UEは、そのビームセッティングを変える必要はなく、同じRIS又はRISのセットの反射を介して通信を継続する。結果として、通信効率が改善され、UEは、より低い、シグナリングのためのオーバーヘッド及び測定オーバーヘッドに耐え、また、その電力消費を低減しうる。
通信システムでのRISの利用を可能にするために、動作用に提案されている様々な制御及びシグナリングメカニズムがある。
1つのメカニズムは、システムによって利用できる候補RISを識別することに関係する。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、探知又は参照信号(RS)ベースの測定に基づくRISディスカバリを含みうる。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、候補BS-RISリンク及びRIS-UEリンクの識別を含むことがあり、BS-RISリンクは、BSとRISとの間のリンクを指し、RIS-UEリンクは、RISとUEとの間のリンクを指す。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、BSなどのネットワークノード向けのRISディスカバリを含みうる。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、探知又はローカリゼーションを利用することを含んでもよいし、UL RS測定、例えば、サウンディング参照信号(SRS)に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、UE向けのRISディスカバリを含みうる。いくつかの実施形態では、候補RISを識別することは、UE測定フィードバックを伴うUE支援型RISパネル識別を含みうる。RIS-UEリンクディスカバリは、RIS-UEリンクを、RISとUEとの間で作り出すことができることを識別するためのRSの利用を含む。これには、UEとBSとの間又はUEとRISとの間での後続のチャネル測定を含む、識別されたRIS-UEリンクのセットアップが伴う。RIS-UEリンクを識別するために利用されるRSは、頻度が低く、RIS-UEリンクのディスカバリのみのためのものである。リンクセットアップで利用される後続のチャネル測定は、より頻繁に実行されうる。
候補RISの識別メカニズムを考えるとき、これが実装され、かつ支援されうる複数の方式がありうる。ネットワーク支援型アプローチでは、ネットワークは、RIS-UEリンク識別を支援する。いくつかの実施形態では、そのようなネットワーク支援型アプローチは、BSがRIS又はUE又はその両方に、RIS及びUEの位置情報などのローカリゼーション情報に基づいて、可能なリンクを知らせることを含みうる。いくつかの実施形態では、そのようなネットワーク支援型アプローチは、BSが、UEの近くにあるRISパネルのリストをUEに提供することを含みうる。いくつかの実施形態では、そのようなネットワーク支援型アプローチは、BSが、UEの近くにあるRISにUEのリストを提供することを含みうる。
図16は、本開示において提供される実施形態の無線通信ネットワーク内のRISの複数の動作を示す。動作は、
1)ネットワーク内のRISの識別1610と、
2)BSとRISとの間、及びRISとUEとの間のリンクセットアップ1620と、
3)チャネル推定が実行されることを可能にするチャネル測定及びフィードバック1630と、
4)BSとUEとの間で信号をリダイレクトし、RISが利用されるときにRISを有効化するために、RISパターンをRIS上に構成するRIS制御シグナリング1640と、
5)リンクが有効化されるときにUEを構成するため、及び、RISを介したBSとUEとの間のデータ通信の伝送のための物理レイヤ制御シグナリングを含む通信1650と
のうちの少なくとも1つを含む。これらの動作のそれぞれは、基地局によって、RISによって、及び/又はUEによって実行できる関連付けられた方法を有する。そのような方法の例については、以下でさらに詳細に説明される。いくつかの実施形態では、その方法の全てが、RISのディスカバリと、必要に応じて利用されるBSとUEとの間のリンクをセットアップして有効化することと、を実装するために利用されうる。但し、必要なときはいつでも、意図した利用のために、様々な方法を独立に利用することができる。いくつかの実施形態では、BSとRISとの間のリンク、及び、RISとUEとの間のリンクは、同じ周波数帯域を共有してもよいし、又は、異なる周波数帯域(例えば、異なるキャリア又は異なる帯域幅部分)を占有してもよい。いくつかの実施形態では、BSとRISとの間のリンクは、バックホールリンクとみなされ、かつ扱われうる。
識別動作1610の範囲内には、RISの配置に際して実行される異なるタイプの識別がある。識別動作1610の1つの特徴は、ネットワーク内でのRIS登録1612に関係する。RIS登録は、RISディスカバリ、RIS識別、又はRIS認識と称されることもあり、RISがネットワークによって識別されることを含む。識別動作1610の他の特徴は、RISの近くにいることがある任意のUEについての、ネットワーク内でのRIS-UEリンクの識別1614に関係する。識別動作1610の他の特徴は、ネットワーク内のUE1616に関するRIS可視性に関係する。RISがリンク内でBSからの信号をリダイレクトするか否かをUEが知っているかどうかに依存することが、どのようにしてRIS-UEリンクが識別されるかに影響を及ぼすことができる。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行されるときの、識別動作1610に関する様々な特徴についての例示的な方法については、以下で詳細に説明される。
これらの動作及びその特徴のそれぞれについて、以下で詳細に説明される。
本開示は、いくつかの実施形態における以下の識別動作510を提供する。
RISがネットワーク内に配置されるとき、RIS表面上のRISパターンが制御されて、BSから1つ以上のUEへと信号をリダイレクトすることを可能にするために、ネットワークによって、RISが発見され、識別され、又は認識されなくてはならない。RISがオペレータによって配置されるとき、例えば、オペレータが最初にネットワークをセットアップし、そのセットアップにRISを含むとき、シグナリングは必要とされないことがある。初期ネットワークセットアップが生じた後で、いつでもRISがネットワークに追加され、いくつかのレベルの制御シグナリングが、ネットワーク内でRISを初期化するために必要になりうる。シグナリングの例が以下で説明される。RISの初期化は、RISサイズ、RIS技術、再構成速度、及び通信能力などのUE能力を決定するためのシグナリングを含みうる。他のシグナリングは、RISとネットワークとの間のリンクのタイプ(有線、無線、共有、又は私有)、速度、遅延、ジッタ、及び信頼性を決定することを含む。能力確立の後、ネットワークは、ネットワークとUEとの通信のための必要な構成でRISを構成し、RISパターンをセットアップしうる。これらは、RIS能力の機能であってもよい。例えば、RISパターン設定のためのメカニズムを構成するためのシグナリングは、RIS能力によって影響を受けるか、又は、RIS-UEリンクディスカバリ信号の構成が、RISトランシーバ能力によって影響を受ける。
UEの観点からは、RISは、多くの異なる方法で考えられうる。例えば、いくつかの実施形態では、UEは、RISによってリダイレクトされた信号をUEが受信することを知らないことがあり、かくして、RISは、UEにとって“不可視”であることがある。いくつかの実施形態では、RISは、他のUEであるとみなされることがあり、UEは、実質的にサイドリンクタイプの能力を利用してRISと通信することができる。いくつかの実施形態では、UEは、それがBSと対話するように、RISと対話する。いくつかの実施形態では、UEは、それがハイブリッド中継器と対話するように、RISと対話する。いくつかの実施形態では、RISがUEにとって“可視”であるとみなされるように、UEは、別個のエンティティとしてRISと対話し、そのエンティティと対話することは、通信標準での同意に基づくシグナリングを利用することを含む。
BSの観点からは、RISは、また、多くの異なる方法で理解されうる。例えば、RISは、BSの一部であるとみなされることがあり、独立したエンティティとみなされないことがある。いくつかの実施形態では、BSが、反射能力を有するUEと対話するように、BSがRISと対話することがある。いくつかの実施形態では、BSがリモートラジオヘッド(RRH)と対話するように、BSがRISと対話することがある。いくつかの実施形態では、BSがハイブリッド中継器と対話するように、BSが、RISと対話することがある。いくつかの実施形態では、通信規格での同意に基づくシグナリングを利用する別個のエンティティとみなされるRISと対話することによって、BSがRISと対話することがある。
いくつかの実施形態における識別動作510は、ネットワークによるRIS登録の動作512を含む。
RISの配置における初期ステップは、ネットワークによるRISの識別でありうる。RISの識別の一部は、BSとRISとの間のリンクを形成することを含む。ネットワークとRISとの間のRISリンクは、多くの異なるタイプの通信媒体から選択されてよく、結果として、多くの異なるシグナリングメカニズムのいずれかを利用しうる。ネットワークとRISとの間の様々な通信媒体の例のリストは、本開示を限定する意図なく、
1)イーサネットケーブル及び光ファイバなどの有線接続、
2)無線帯域内通信(同じ周波数帯域を利用すること、又は、異なる周波数帯域、例えば、異なるキャリア又は帯域幅部分を利用すること含みうる)、
3)アンライセンススペクトルと、Wi-Fi及びBluetoothなどの他のRATとの利用を含む無線帯域外通信、
4)RISからBSへの方向でのシグナリングについて、後方散乱及び受動変調などの受動通信モード、
を含む。後方散乱は、RISについての情報を含むように、RISに衝突する波面が“変調される”ことを含みうる。変調は、RISの構成可能素子による、即ち、適切なRISのパターンのセットを利用することによる、信号の振幅/位相/周波数の操作を構成しうる。
RISのディスカバリは、シグナリング、又はRISとネットワークとの間で交換されるメッセージを含み、それは、1つ以上のBSを介して生じうるし、様々なシグナリング方法のいずれかを利用して実行されうる。いくつかの実施形態では、RISのディスカバリのための方法は、既存のいずれの標準でも利用されていない、BSとRISとの間でシグナリングのタイプについて同意されている独自タイプのシグナリングを含む。
いくつかの実施形態では、RIS登録は、ネットワークがRIS能力情報(それに限定されないが、RIS材料タイプ又はいずれのRISパラメータを制御できるか、応答時間、RIS制御機能/能力など)を取得することを含みうる。
いくつかの実施形態では、RIS識別は、RISローカリゼーションも含みうる。例えば、ネットワークは、探知又は測位を介して、RIS測位情報を取得することができる、つまり、互いを見つけるためのネットワーク及びRISによるシグナリングに基づいてRISの位置を決定することができる。RIS測位情報は、可能なBS-RISリンク及びRIS-UEリンクを決定するのを助けることもできる。
セルラネットワークは、元々、無線通信のために設計されており、位置ベースのアプリケーションに対する急速な需要の増加により、セルラネットワークでの測位研究に大きな注目が集まっている。より興味深い6Gアプリケーションのいくつかは、高精度測位、マッピング、及び再構成を通じた探知環境、及びジェスチャー/アクティビティ認識を含む。探知は、新たな6Gサービスであり、それは、周辺環境についての情報を取得する行為として説明することができる。それは、様々なアクティビティ及び動作を通じて実現され、RF探知及び非RF探知のカテゴリに分類することができる。RF探知は、RF信号を送信することと、反射された信号を受信すると共に処理することによって環境を学習することとを含む。非RF探知は、(例えば、カメラを介して)周辺環境から取得された写真及び映像を利用することを含む。
電磁波を送信し、エコーを受信することによって、RF探知は、存在、質感、距離、速度、形状、及び向きなど、環境内のオブジェクトの情報を抽出することができる。現在のシステムでは、RF探知は、受動的オブジェクト、即ち、ネットワークに登録されていないオブジェクトの位置を特定し、検出し、そして、追跡するために利用されるレーダに限定されている。既存のRF探知システムは、様々な制限を有する。それらは、スタンドアロン及びアプリケーション駆動であり、つまり、それらは、他のRFシステムと対話しない。さらに、それらは、受動オブジェクトのみをターゲットとし、有効なオブジェクト、即ち、ネットワークに登録されているオブジェクトの明確な特徴を利用することができない。
いくつかの実施形態では、シグナリング、及びRISとネットワークとの間で交換されるメッセージは、RIS用の通信に特有の新たなシグナリングタイプであってよい。
いくつかの実施形態では、RISのディスカバリのための方法は、Xn、RRC、及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などの既存のシグナリングメカニズムを含む。いくつかの実施形態では、RISとネットワークとの間のリンクは、バックホールリンクであってよく、リンク上のシグナリングの場合に、そのように扱われうる。そのような実施形態では、これは、特に、BSとRISとの間のシグナリングを可能にするRRCメッセージを含むように、既存のメカニズムを強化することを含みうる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、ネットワークによって発見されるようにRISが無線で信号を送信することを含む。いくつかの実施形態では、RISがアップリングRACH信号を送信するトランシーバを有する場合、信号は、RACHベースである。いくつかの実施形態では、RISは、UEと同じタイプのRACHメカニズムを利用する。RISは、RRCセットアップの一部として、RISとして認識される。いくつかの実施形態では、RACHメカニズムは、特にRIS用である。
図17Aは、ネットワークによる無線RISディスカバリ1700に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ1702は、任意選択のステップであり、RISがネットワークを検出することを含む。ステップ1704は、RISがRIS識別用のメカニズムを決定することを含む。ステップ1706は、RISが、同期信号などのディスカバリ信号を送信することを含む。ステップ1708は、ネットワークが、ステップ1706でRISによって送信されたディスカバリ信号を検出することを含む。ステップ1710は、ネットワークがディスカバリ信号に応答することを含む。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、後方散乱ベースでありうる。RISは、オリジナルの信号を反射し、RIS識別子(RIS ID)で反射を変調する。オリジナルの信号は、RISディスカバリの一部としてBSによって送信されうる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、バックホールベースのディスカバリでありうる。例えば、RISは、有線バックホール接続に接続され、関連するRIS情報を知らせる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、RISディスカバリ情報が手動でTRPと共有されるように手動でプログラムされうる。
いくつかの実施形態では、RISは、UEによって発見されるように信号を送信しうる。そのようなシグナリングメカニズムは、通信標準によって指定されうるし、RIS及び/又はUEでの、BSによって開始される構成を要求しない。いくつかの実施形態では、ネットワークは、ディスカバリのためにRIS及び/又はUEを構成しうる。
いくつかの実施形態では、RISがトランシーバを有する場合、RISは、図17Bに関して説明されるように、直接的にUEと通信することによって、RIS-UEリンクを発見することができる。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、通常のデバイストゥデバイス(D2D)ディスカバリでありうる。例えば、RISは、D2Dのものと同じUEディスカバリメカニズムを利用する。
いくつかの実施形態では、RISディスカバリは、UE及びRISディスカバリに特有のディスカバリメカニズムを利用しうる。UE及びRISディスカバリに特有のメカニズムは、RIS及びUEリスト共有、コーディネーション共有、又はID共有などの、探知ツール及び/又はネットワーク支援によって拡張されうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEディスカバリは、後方散乱ベースでありうる。RISは、信号をUEへ反射し、RIS IDで反射を変調する。オリジナルの信号は、RIS-UEディスカバリの一部としてBSによって送信され、RISによって反射されうる。代替的に、信号は、UEによって送信され、RISによって反射される。ネットワークは、反射された信号を検出し、RIS及び/又はUEに、検出された信号について知らせる。
図17Bは、UEによるRISディスカバリ1720に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ1722は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にRISを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くにいるかもしれないUEを識別する情報、RISによって必要とされるかもしれないRISパターン情報、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をRISに送信することを含む。ステップ1724は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にUEを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くにいるかもしれないRISを識別する情報、ディスカバリ信号についての情報、例えば、信号のタイプ、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をUEに送信することを含みうる。ステップ1726は、RISがディスカバリ信号を送信することを含む。ステップ1728は、UEが、ステップ1726でRISによって送信されたディスカバリ信号を検出することを含む。ステップ1730は、UEが、検出されたディスカバリRIS信号をネットワークに知らせることを含む。
図17Cは、RISによるUEディスカバリ1740に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ1742は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にRISを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くにいるかもしれないUEを識別する情報、RISによって必要とされるかもしれないRISパターン情報、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をRISに送信することを含みうる。ステップ1744は、ネットワークが、RIS-UEディスカバリ用にUEを構成することを含む任意選択のステップである。これは、BSが、RISの近くいるかもしれないRISを識別する情報、ディスカバリ信号についての情報、即ち、信号のタイプ、及びスケジューリング情報などを含む構成情報をUEに送信することを含みうる。ステップ1746は、UEがディスカバリ信号を送信することを含む。ステップ1748は、RISが、ステップ1746でUEによって送信されたディスカバリ信号を検出することを含む。ステップ1750は、RISが、検出されたディスカバリRIS信号をネットワークに知らせることを含む。
RISがネットワークに配置されると、ネットワークには、ネットワークへのRISのエントリが初期アクセスシグナリングを利用して通知されうる。いくつかの実施形態では、これは、RISの“プラグアンドプレイ”機能の一部でありうるし、それは、ユーザがRISを配置する観点からは、セットアップが実質的に自動的であるかのように、RISが配置されることを可能にする。初期アクセスシグナリングは、既存のメカニズムであってもよいし、RISに特有の初期アクセスシグナリングであってもよい。RISに特有の初期アクセスメカニズムの例は、RIS特有RACHシーケンス及びRIS特有RACHチャネルリソース割り当てでありうる。いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、RISと稼働するのに必要な情報でプログラムされ、従って、登録ステップをスキップしうる。
ネットワークによってRISが識別され又は発見された後、RISを1つ以上のUEと通信するために利用することが可能になる前に、RISは、RISとUEとの間のリンクを識別することによって、登録され、かつ完全に構成されなくてはならない。これは、RISと1つ以上のUEとの間のリンクを識別すること、即ち、RIS-UEリンクを識別することを含みうる。いくつかの実施形態における認識動作510は、RIS-UEリンク識別動作1614を含む。
RISがネットワークに統合された後、BSとUEとの間のシグナリングをリダイレクトするためのRISの適切な動作のために、RIS-UEリンクを発見する必要がある。RISとUEとの間のリンクは、同じ周波数帯域を共有するか、又は、異なる周波数帯域(キャリア又は帯域幅部分)を占有することができる。RIS-UEリンクディスカバリは、RIS-UEリンク決定又はRIS-UEリンク識別と称されることもある。さらに、RIS-UEリンクのディスカバリは、RIS-UEリンクセットアップを実行する前兆でありうる。
RISを必ずしも利用する必要がない通信システムでは、ネットワークによるBS-UEリンク識別及びUE間のUEサイドリンク識別が既存の標準によってサポートされる。このRIS-UEリンク識別動作は、スケジューリングに際して伝送リンク決定に利用することができる可能なRIS及びUE関係を識別することができる。探知及びローカリゼーション技術によって、又は、UEによるDL参照信号(SSB又はCSI-RSなど)を利用しての又はBSによるUL参照信号(RACH又はSRSなど)を利用しての参照信号の検出を通じて、RIS-UEリンク識別を行うことができる。そのようなシナリオでは、UEのネットワーク識別が同期を通じて実行され、以下のブロードキャストシグナリングを生じさせる。セルディスカバリについては、参照信号、例えば、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)が、セルを識別するためにUEに送信されうる。ネットワークによるUE識別は、初期アクセスメカニズム及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を利用しうる。基礎をなす通信標準(6G又は新無線(NR)標準など)も、サイドリンクディスカバリ用のシグナリングメカニズムを提供する。いくつかの実施形態では、RISが明確なネットワーク要素として扱われるとき、サイドリンクディスカバリのようなメカニズムを利用することができる。
いくつかの実施形態における識別動作510は、UEに対するRIS可視性についての動作1616を含む。
UEがどのようにRISを認識するかに応じて、多くの異なる方法のいずれかを利用してRIS-UEリンク識別が生じることができる。いくつかの実施形態では、RISは、UEにとって不可視であるとみなされうる、即ち、UEが、必ずしも別個のノードとしてではなく、単純にRISをネットワークの一部とみなす。RIS-UEリンクがDLシグナリング用であるとき、RISは、同期信号(SSB/PBCH)を反射する。例では、RISは、実質的に、ネットワークからリモートラジオヘッド(RRH)のように実行する。UEは、同期信号がRISによって反射されることを認識しない。CSI-RS測定を含みうる、特定のポート又は構成を利用して実行される参照信号測定を、UEがオリジナルの信号をBSから直接的に受信するか、又はそれのRISによって反射されたバージョンを受信するかを決定するために利用することができる。例えば、RISからの反射された信号とは異なる方向で、信号がBSから直接的に到来し、特定の構成により、異なる方向からの信号を受信することが可能な場合、一方の方向を、BSから直接的に到来する信号に関連付けることができ、他方の方向を、RISから反射された信号に関連付けることができる。他の例は、あらゆる方向において2つのRSのコピーを受信することである。第1のコピーについては、RISが反射について有効にされ、第2のコピーについては、RISが無効にされる。RSの両コピーの成功受信は、トランスミッタからレシーバへの直接伝送の受信を示すが、一方の方向における第1のコピーのみの成功受信は、反射されたコピーの受信を示す。サウンディング参照信号(SRS)などのアップリンク参照信号が利用されるとき、UEは、SRSを送信し、RISがSRSを検出するか又はRISがSRSを反射し、BSが可能なリンクを検出するために、反射された信号を検出する。上記の例のようなものと同様のメカニズムが適用可能である。
いくつかの実施形態では、RISは、UEにとって可視であるとみなされうる、即ち、UEがRISを知り、RISを別個のノードとみなす。ここでは様々な方法論について説明され、RISは、UEによって、この方法で扱われる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクが実質的に、サイドリンク伝送を利用することができる2つのデバイスの間のリンクとして扱われるように、RISは、他のUEと同様に、別個のネットワークコンポーネントとしてUEによって扱われうる。RIS-UEリンクをサイドリンクとして扱うとき、BSの支援の有無にかかわらず、デバイストゥデバイス(D2D)ディスカバリメカニズム又は拡張メカニズム、知覚情報、及び/又は、他の通信メカニズム又は周波数帯域が、RISを発見するために利用されうる。そのようなシナリオでは、RISは、D2Dディスカバリ及びリンクセットアップを実行できるようにトランシーバを備えることができる。RISとUEとの間のリンクがSLに基づくとき、SL及びUuリンク(BSとUEとの間又はBSとRISとの間のリンク)が、異なるキャリア及び/又は異なる帯域幅部分を占有できる。
いくつかの実施形態では、RISは、UEによって小型BSのように扱われうる。小型BSのように扱われるとき、RISは、UEが検出及び測定できるSSB/PBCH及び/又はCSI-RSなどの同期及び/又は測定信号を、UEカバレッジ領域に、送信又は反射しうる。これは、RISに組み込まれたトランシーバを利用して、又は、近隣のトランスミッタによって送信されたオリジナルの信号を反射するRISのビーム反射能力を介して行われうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクは、RIS特有ディスカバリ、即ち、UE又は中継器などを発見するのとは対照的に、通信システム内のRISを発見するために特に利用されることがあるディスカバリメカニズムを利用して決定されうる。RIS特有ディスカバリは、UE-RISリンクディスカバリを可能にする、通信標準で指定される特定のシグナリングを利用しうる。そのようなシグナリングメカニズムは、BS、UE、及びRISのいずれかで始められ、BS、UE、及びRISのいずれか他のものによって検出されうるし、基礎となるRIS能力、デバイス及びシグナリングメカニズムに対する通信標準のサポート、そして、デバイス及びシグナリングメカニズムに対する構成シグナリングに依存する。例として、RISは、異なる方向に信号のセットを反射しうる一方、オリジナルの信号は、BSによってRISに向けて送信され、UEは、RIS及び対応する方向を見つけるためにオリジナルの信号を検出及び測定する。他の例では、UEは、BSによって構成されるように識別信号を送信し、RISが、UE及び対応する方向を識別するために、それを検出する。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンク決定がネットワークの支援を受けうる。ネットワーク支援を伴ういくつかの実施形態では、UEには、BSによって送信され、かつ、RISによって反射される信号などの、RISについての情報が通知され、信号及び/又はRISの位置を受信することに基づいて、UEがRISを識別できるようにする。ネットワーク支援を伴ういくつかの実施形態では、RISがリンクを形成できる、RISの近くにいることがあるUEに関して、ネットワークによって、RISが通知を受ける。RISに通知するとき、ネットワークは、UEの近くにあるRISについて、UEにも通知しうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンク決定は、支援される探知でありうる。探知支援を伴ういくつかの実施形態では、RIS及びUEは、互いに検出するためのRFベースのセンサ又は非RFベースのセンサを利用することができる。統合された探知メカニズムを、直接的又は間接的にリンクを識別するために利用することができる。直接決定の例は、他のノードによって放射された(同じ帯域及び/又はRAT又は他の帯域又は他のRAT内の)RF探知信号を検出することを含む(RIS放射及びUE検出、又は、UE放射及びRIS検出)。直接決定の他の例は、一方のノードによって放射され、他方のノードによって反射され、そして、オリジナルの放射ノードによって検出されるRF探知信号の検出を含む。直接決定の更なる例は、他のノードの存在を検出するためにカメラを利用することを含む。間接探知の例は、カメラを利用して他のノードの存在を検出することである。例えば、UEカメラは、RISを含む画像を取得し、RISを識別するためのパターン認識を利用するか又はRISに埋め込まれたクイック応答(QR)コードを検出しうる。代替的に、RISは、RIS識別及び方向設定のためにUEによって検出できる赤外線ビームを放射しうる。いくつかの実施形態では、探知支援がRIS-UEリンク決定に利用されるとき、UEが現在どこに位置しているか、UEの向き、RISの位置及び向き、可能なリンク障害を識別するためのエリアのマップ、カメラとジャイロスコープとコンパスとレーダとのうちの1つ以上を含むことができる探知能力などのUE及びRIS能力についての、ネットワーク知識などの追加情報がネットワークによって提供されうる。この追加情報は、RISがどこにUEがいるかを決定することを助けるのに役立ち、従って、RIS-UEリンク決定を支援しうる。例えば、RISが少なくとも一般にUEがどこにいるかを知っている場合、UEは、特定のRISパターンを利用して、BSからの信号を反射し始める場所を知る。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンク決定は、他のメカニズムを利用して実行されうる。リンクを識別するために利用することができる他のメカニズムは、Bluetooth識別子(ID)又はWi-Fiビーコンなどの他のRATを利用してUE及びRISが互いに検出することを含む。他のRATが利用される場合、UE及びRISは、適切な方式で動作することができる無線、即ち、Bluetooth無線、Wi-Fi無線などで構成される必要がある。これらの他のRATは、それぞれのRATを介して通信する2つのデバイスの間のリンクを確立するための実質的に通常の動作方式で利用されうる。いくつかの実施形態では、RISは、Wi-Fiビーコンを周期的に送信し、BSは、ビーコンによって搬送されるサービスセットID(SSID)についてUEに知らせる。UEは、その後、ビーコン及び関連付けられたSSIDを検出することによって、UEの近隣内のRISを識別する。UE及びRISは、リンクを確立するために、基礎となるWi-Fi接続を利用しうる。代替的に、UEは、SSIDの検出についてBSに知らせ、RISとUEとの間のリンクが、その後、BSによって確立される。UEは、SSIDがRISに関連付けられていることを知る必要がなくてよく、UEは、SSIDを検出し、その検出についてBSに知らせるだけである。
図5A~5Gは、上述したRIS-UEリンク識別に利用されうる異なる方法についての例示的なフローチャートを提供する。
図5Aは、BS向けのディスカバリを含むRIS-UEリンク識別500に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ502は、初期RIS及びUE関連付けを実行することを含む。これは、BSが、BSメモリ内などのローカルに保存された情報の比較を実行することを含みうる。例えば、UEのリスト及びそれらの位置が、RISのリスト及びそれらの位置と比較され、どのRISが、どのUEの近くにあるかを決定しうる。ステップ504は、BSが、ステップ502で実行された比較に基づいて、潜在的なBS-RISリンク及び潜在的なRIS-UEリンクを識別することを含む。ステップ506は、例えば、リンクセットアップの一部として、チャネル品質を決定するためのチャネル推定に利用されうる、チャネル測定をネットワークが実行することを含む。このチャネル測定については、以下で説明される。
候補RISの識別に対する測定ベースのアプローチでは、BS、UE、又はRISが、RIS-UEリンク品質を決定するための測定を実行する。いくつかの実施形態では、RIS測定が、ホップ毎のリンク品質について実行されうる。いくつかの実施形態では、BS又はUEが、エンドトゥエンドチャネル測定を実行する。いくつかの実施形態では、UEが、測定結果をBSにフィードバックすることができる。RISがそれを行うことができるレシーバを有し、かつ、RISがこのフィードバック情報を、信号の方向に応じて、信号をUE又はBSに反射するために利用されるべきRISパターンを決定する際に利用できる場合、UEが測定結果をBSにフィードバックするとき、RISは、フィードバック情報を受信しうる。RISは、フィードバック情報を受信することができるように、BSから構成情報を受信する必要がありうる。
候補RISの識別に対する測定ベースのアプローチでは、識別は、探知情報によって支援されうる。いくつかの実施形態では、RISは、UEを探知することができる、又は、UEは、探知に基づく通信又は他のタイプのセンサを利用してRISを探知することができる。いくつかの実施形態では、RISがUEを探知するとき、RISがUE識別へのアクセスを有しない場合、ネットワークは、探知されたUEと、有効なUEリストとを照合することができ、RIS及び/又はUEに潜在的なリンクについて通知する。
図5Bは、BSが、UEによって送信された参照信号のチャネル測定を実行することを含むRIS-UEリンク識別510に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ512は、BSが、RISディスカバリ用にUEを構成することを含む。このステップは、BSが、UEが送信すべきであり、RISによってリダイレクトされる、RSのタイプを識別する構成情報を送信することを含みうる。このステップでは、BSは、また、いつUEがRSを送信すべきかについてのスケジューリング情報を送信しうる。従って、UEがRSを送信するとき、BSは、RSがRISによって反射されたことを識別することができる。ステップ514は、RISがBSへと反射するRSを、UEが送信することを含む。ステップ516は、BSがRSを測定することを含む。ステップ518は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうるチャネル測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
図5Cは、UEが、BSによって送信された参照信号のチャネル測定を実行することを含むRIS-UEリンク識別520に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ522は、BSが、RISディスカバリ用にUEを構成することを含む任意選択のステップである。このステップは、BSが、BSが送信し、RISによってリダイレクトされるRSのタイプを識別する構成情報と、いつBSがRSを送信するかについてのスケジューリング情報とを送信することを含む。従って、BSがRSを送信するとき、UEは、RSがRISによって反射されたことを識別することができる。ステップ524は、どのRISから反射された信号を受信しうるかをUEが知るために、BSが、UEに、UEの近くにあるRISパネルのリストを送信することを含む他の任意選択のステップである。ステップ526は、RISがUEにリダイレクトするRSをBSが送信することを含む。ステップ528は、UEがRSを測定することを含む。ステップ530は、UEが、測定情報をBSにフィードバックすることを含む。ステップ530は、UEが、測定情報をBSにフィードバックすることを含む。ステップ532は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうるチャネル測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
図5Dは、探知に基づくRIS支援型UEディスカバリを含むRIS-UEリンク識別560に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ562は、RISが、RISの近隣にある、いずれかのUEを探知することを含む。この探知は、RFベース又は非RFベースであることができる。RFベースの探知は、1つのノード(BS、UE、又はRIS)による帯域測定、及び、他のノード(BS、UE、又はRIS)の関与の有り又は無しの検出で利用しうる。例としては、一方のノードが探知信号を送信し、他方のノードが探知信号を検出することを探知で利用するとき、ノードが探知信号を送信し、同じノード又は異なるノードが探知信号の反射を測定するとき、又は、ノードが、非協調ノードから送信された探知信号の反射を測定するときがある。探知は、後方散乱、Bluetooth又はWi-Fiなどの他のRFベースのメカニズムを利用しうる。GPS、カメラ、及びライダー(Lidar)などの他のセンサも利用しうる。ステップ564は、RISが、探知されたUEをBSに知らせることを含む。ステップ566は、BSが、探知されたUEと、BSに保存されているUEのリストとを照合することを含む任意選択のステップである。ステップ568は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうるチャネル測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
図5Eは、UE支援型RISディスカバリを含むRIS-UEリンク識別570に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ572は、BSが、RISに対し、RISがリンクを形成することができる可能なUEである、RISの近くにあるUEのリストを送信することを含む。ステップ574は、BSが、RISディスカバリ用にUEを構成することを含む。このステップは、RISによって検出される、UEが送信すべきRSのタイプを識別する構成情報と、いつUEがRSを送信すべきかについてのスケジューリング情報とをBSが送信することを含みうる。従って、UEがRSを送信するとき、RISは、どのUEがRSを送信したかを識別することができる。ステップ576は、UEがRSを送信することを含む。ステップ578は、RISが、UEによって送信されたRSを測定することを含む。ステップ580は、RISが、BSに対し、検出されたUEを知らせ、測定されたRSに基づく測定をフィードバックすることを含む。ステップ582は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうる測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明する。
図5Fは、探知に基づくRIS支援型UEディスカバリを含むRIS-UEリンク識別590に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ592は、BSが、探知用にBS及びUEを構成することを含む。このステップは、BSが、RISを探知するためにUEが利用すべき探知信号のタイプを識別する構成情報と、いつUEがRSを探知することを試みるべきかについてのスケジューリング情報とを送信することを含みうる。ステップ594は、UEがRISを探知することを含む。ステップ596は、UEが、UE探知に基づくUEによるRIS検出の通知をフィードバックすることを含む。ステップ598は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうる測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
候補RISの識別に対する測定ベースのアプローチでは、RISは、いくつかの変調識別情報を信号に含めることによって、BS又はUEによって送信される信号を後方散乱しうる。
図5Gは、RIS後方散乱を含むRIS-UEリンク識別540に含まれうるステップの例を示すフローチャートである。BSが、RISによって後方散乱又は変調されるRF信号を送信する前に、RISは、ステップ741で、適切なRISパターンでRISパネルの素子を構成する必要がある。これを実現することができる、いくつかの方法がある。いくつかの実施形態では、BSは、RISパターンを構成するために、RISに構成情報を送信する。いくつかの実施形態では、RISパターンは、例えば、通信標準によって指定されうる可能なパターンのリストから、RISによって選択される。いくつかの実施形態では、パターンは、RIS製造者、RISシリアルID、又はRISモデル番号のうちの少なくとも1つに関連付けられる。ステップ542は、BSがRF信号を送信することを含む。ステップ544は、RF信号がRISによって反射されるときに情報でRF信号を変調することによって、RISがRF信号を後方散乱することを含む。ステップ546は、UEがRF信号を検出することを含む。ステップ548は、UEが、検出された、後方散乱された信号に基づくUEによるRISディスカバリの通知をBSにフィードバックすることを含む。ステップ550は、BSが、リンクセットアップの一部として、チャネル推定に利用されうる測定を開始することを含む。チャネル測定方法の例については、以下で説明される。
他のメカニズムは、協調RISリンクをセットアップすることに関する。協調RISリンクは、トランスミッタとレシーバとの間の複数のリンクを利用することを含み、それらの少なくとも1つは、トランスミッタからレシーバへと信号を反射するためにRISを利用する。従って、これは、ダイレクトリンクに1つ以上の他のリンクを加えたもの、反射に利用されるRISを持つ1つ以上のリンク又はトランスミッタからレシーバへの各信号又は2つ以上の他のリンクのそれぞれ、反射に利用されるRISを持つ2つ以上のリンクのそれぞれ又はトランスミッタからレシーバへの各信号を含むことができる。いくつかの実施形態では、このメカニズムは、RISとUEとの間のリンクを維持するためのシグナリングをセットアップする。いくつかの実施形態では、協調RISリンクをセットアップすることは、ネットワークによって制御される。これは、ネットワークが、協調RISリンクを識別することと、RIS及びUEの両方を構成することとを含みうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク送信構成は、CSI測定用の設定及びフィードバックを実装するための構成情報を含む無線リソース制御(RRC)メッセージングを含みうる。いくつかの実施形態では、ネットワークは、処理前の又は処理後のCSI情報をRISパターン制御用に共有する。これは、RISに対し、RISがRISパターンを生成することが可能になるように、RISパターン又は情報を提供することを含みうる。
図16を再び参照すると、リンクセットアップ動作1620の範囲内に、2つの示された特徴がある。リンクセットアップ動作1620の1つの特徴は、BS-RISリンクセットアップ1622に関係する。リンクセットアップ動作1620の他の態様は、RIS-UEリンクセットアップ1624に関係する。基地局によって、RISによって、そして、UEによって実行される、リンクセットアップ動作1620に関する例示的な方法について、以下で詳細に説明される。
RISがネットワーク内に配置された後、RISは、BS-RISリンク及びRIS-UEリンクをセットアップすることができる。BS-RISリンクをセットアップすることは、UEと対話するようにRISを構成するためのシグナリングをBSが送信できるようにネットワークを有効にするため、ネットワークが、制御情報を交換することができるリンクを確立し、任意選択で、UE-RISリンクをセットアップするのに適当でありうる他の情報を交換するようにRISを構成することを含む。例えば、RISが初期アクセスメカニズムを利用してネットワークにアクセスする場合、BSは、いくつかのシグナリングで、可能ならRRCシグナリングを利用して、リンクをセットアップするのをフォローアップしうる。代替的に、BSは、バックホール、Xn、又は統合アクセスバックホール(IAB)シグナリング、又は他のメカニズムを利用して、このBS-RISリンクを確立しうる。
いくつかの実施形態におけるリンクセットアップ動作520は、BS-RISリンクセットアップ動作522を含む。
チャネルを利用するRISで稼働する全ての必要なメカニズム及びベンダー特有のシグナリングメカニズムでBSが事前プログラムされるのでない限り、RIS及びBSは、互いの間のリンクをセットアップする必要がある。いくつかの実施形態では、RISが初期アクセスメカニズムを利用してネットワークにアクセスするとき、RISは、BSとのリンクをセットアップするためのシグナリングで、ネットワークへの初期アクセスをフォローアップしうる。いくつかの実施形態では、シグナリングは、RRCシグナリングを利用しうる。いくつかの実施形態では、RISは、バックホールXn又はIABシグナリング又は他のメカニズムを利用して、このリンクを確立しうる。BS-RISリンクをセットアップするための方法の例については、以下で説明される。BSとRISとの間で利用される、様々な異なるタイプの構成及び制御シグナリングメッセージについて、以下で説明される。
いくつかの実施形態では、シグナリングは、能力情報交換を実行するために利用されうる。RIS及びBSは、RISの能力(RIS再構成速度を含む)、必要な使用帯域幅、RISに関係する位置情報、BS-RIS制御リンクのデータ容量及び遅延、及び探知能力のうちの少なくとも1つについての情報を交換しうる。BS-RIS制御リンクのデータ容量及び遅延は、制御情報がRISで受信されて処理されることができる速度、及び、送信及びそれら制御メッセージの処理の全体の遅延を指すことがあり、例えば、LF又はHF又は他のリンクが、BSとRISとの間での制御情報シグナリングに利用される場合、RISの能力の例は、それらに限定されないが、周波数帯域、利用帯域幅、位相制御範囲、再構成速度、サイズ、線形性、又はRISの相互特性を含む。
BS-RISセットアップの一部は、BS又はUEのいずれかからの信号をリダイレクトするための、RISによって利用されるRISパターンの構成を含む。いくつかの実施形態では、制御シグナリングは、RISパターン制御メカニズムを含む。BS及びRISは、RISパターン制御スキームについて合意する。RISパターンは、ネットワークの方向下で制御され、1つ以上のBSが同じRISパネルを介してUEにサービス提供する場合、基礎となるチャネル条件、RIS-UEペアリング、スケジューリング決定、又はサービングBSなどの要因に基づく。ネットワークの方向下でRISパターンが制御されるとは、例えば、BSから又はUEから、UEへ又はBSへと信号をリダイレクトするために利用されるRISパターンをRISが生成するための構成情報をネットワークが提供することを意味する。RISは、全ての構成情報へのアクセスを有しても有しなくてもよく、それなりに、RISパターンを制御するための異なるモードが利用されうる。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、完全に制御される、即ち、RISパターンは、ネットワークによって完全に決定される。これは、RISパターンを生成するための、RISパネルの各素子に対するバイアス電圧又はRISパネルの各素子に対する位相シフト(絶対値又は差分値)などのRISパターン情報を表すことを含みうる。RISパターン情報は、絶対的なRISパターン情報、例えば、RISパネルの各構成可能素子に対するバイアス電圧又は位相シフト情報であってもよいし、代替的なバージョンの情報、ことによると、絶対的なRISパターン情報に比べてオーバーヘッドを低減するために利用することができるRISに知られた事前定義されたRISパターンのインデックスであってもよい。ネットワークがRISパターン情報をRISに提供するとき、RISは、例えば、CSI、及びBSがサービス提供しているUEなど、チャネルについてのいずれの情報も知る必要がない。RISは、RISパターン情報を受信し、RISパターンに基づいてRISパネルの構成素子にバイアスをかけ、BSによって送信される任意の信号は、構成されたRISパターンに基づいてRISパネルによってリダイレクトされる。ネットワークがRISパターン情報を提供するとき、RISと通信するネットワーク制御されるBSは、(素子又は素子グループまでの解像度を持つ)詳細なCSIを知り、RISパネルの制御メカニズムの知識も有するべきである。詳細なCSIは、図6A~6Cを参照しながら以下の例で説明されるチャネル測定によって決定することができる。RISパネルの制御メカニズムの知識は、例えば、RISによって、RIS能力情報として提供されうる。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、部分的にネットワークによって制御される。BSは、RISで衝突及び/又は反射するビームのビーム形状、ビーム方向、及び/又はビーム幅のうちの1つ以上を含みうるRIS構成情報を提供し、その後、RISは、所望のRISパターンを実現するように各構成可能素子に対する位相シフトを決定することができる。方向は、他のビーム方向又は以前のRISパターンに関する絶対的な又は相対的な表現、例えば、特定の方向へ数度の更新、によって表現されうる。RISは、信号で通知された特定のビーム方向以外のCSIを知る必要がない。そのような場合には、BSは、RISパネル上にRISパターンを実装する方法を正確に知る必要がない。このモードは、BSと、異なるRISパネルのRISとの間で統一的なシグナリングを可能にする。また、このモードは、BSと関係しない、RISの自己校正を可能にする。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、RISによって、RIS自己パターン最適化を利用して制御される。この制御モードは、より高い複雑性を有するRISパネルに対するものであり、RISは、BS-RISリンク及びRIS-UEリンク(又は、代替的に、エンドトゥエンドBS-UEチャネル)の両方についてのCSI及びRIS-UEリンクセットアップ情報へのアクセスを有する。いくつかの実施形態では、CSIの知識が、測定又は探知又はその両方を介してRIS自身によって取得されうる。いくつかの実施形態では、CSIの知識が、UE又はBS又はその両方によって、RISと共有されうる。有効なRIS-UEリンクは、BSによって構成され、RISは、UEにサービス提供するためにRISパターンを最適化する。測定目的で、RISは、BSによって指示されると、それ自身のビームスイーピングパターンを決定する。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、ハイブリッドモードを利用して制御される。RISは、測定機能についての自己パターン最適化を利用する。しかし、データ通信については、部分的な制御が採用され、RISは、測定用に選択されたRISパターンに関してRISパターンを利用するように指示される。例として、BSは、RISに、CSI-RS反射のN個の異なるインスタンスに対して、N(整数)個の異なるRISパターンを選択するように指示する。RISは、指示された数に基づいて、及び/又は、UE又は壁の位置についての探知された情報に基づいて、N個のパターンをある程度最適化する。RISのみが実際のパターンを知る必要がある。RISは、その後、選択されたN個の異なるRISパターンを利用して、BS-RISリンク上のBSからのCSI-RSのN個のコピーをリダイレクトする。UEは、RISによって、UEの方向にリダイレクトされるCSI-RSの全部又は一部を測定し、測定結果をBSへと報告する。BSは、その後、RISパターンの1つを選択し、RISに対し、N個の測定パターンから選択されたパターン、又は、いくつかのRISパターンの組み合わせを利用することを知らせる。いくつかの実施形態では、RISは、RIS-UEビームフォーミングセットアップの初期部分として、初期ビームフォーミング又はビーム検出を実行することができる。更なるビーム旋回を、BS制御によって実行することができる。例えば、RISは、いくつかの基本的な探知能力を有しうるし、RISの近くにいるUEに対するビーム方向を決定することができる。RISは、決定されたビーム方向情報をBSと共有し、RISからの反射を介した、BSからUEへの更なる通信のためのビームフォーミングを助けることができる。
BS-RISリンクがセットアップされた後、リンクが、RISとUEとの間でもセットアップされうる。RIS-UEリンクをセットアップすることは、RISとUEとの間のリンクの測定、例えば、リンクのチャネル推定を実行すること、を含む。
いくつかの実施形態におけるリンクセットアップ動作520は、UE-RISリンクセットアップ動作524を含む。
いくつかの実施形態では、RISは、UEにとって“不可視”であるとみなされることがあり、即ち、UEは、RISがリンク内にあるかを必ずしも知らないことがあり、それにより、UEは、信号がBSから直接的に受信されると仮定する。いくつかの実施形態では、RISがUEにとって“不可視”であるとき、UE-RISリンクセットアップは、RS-UEリンクのチャネル測定を含みうる。いくつかの実施形態では、UEがチャネル測定を決定した後、UEが、チャネル測定に関するフィードバック情報を、UEからRISへ、UEから直接的にBSへ、又は、RISの反射を介してUEからBSへと送信する。RISがUEにとって不可視であるため、UEは、いずれのノードがそのフィードバックを受信するかを知らず、BSによって指示されるビーム方向、又はそれが測定RSを受信するのと同じ方向を利用しうる。チャネル測定の例について、図6A~6Cを参照しながら以下で説明する。
UE-RISリンクセットアップは、UEがRSを送信するか又はUEがRSを受信するかに応じて、アップリンクベース又はダウンリンクベースであることができる。セットアップは、送信デバイスからの測定リンクの他端にあるデバイスが、BS又はUEのいずれであるかに無関係であることができる。ダウンリンクベースの測定では、UEは、測定をUEにフィードバックすることができる。
RISがUEにとって可視であるとき、即ち、RISが近くにあり、BSからの信号を反射することをUEが知っているとき、UEは、RISについての情報をBSから受信しうる。例えば、UEは、RISが配置される、RIS IDを含む情報を受信してよく、それにより、RISからの反射された信号を受信する方向と、RISによって反射される受信信号を適切に識別するために、RISからリダイレクトされたものを受信することをUEが予期すべきである、信号のタイプの識別とをUEが決定できる。RISの位置についての情報は、経度/緯度/高度/方位などの絶対的な位置情報であってもよいし、UEによって知られているいくつかの他の位置に対する相対的な位置情報であってもよい。いくつかの実施形態では、RISは、RIS特有のSSBと、制御チャネル用、データチャネル用、又は参照チャネル用のRIS特有のスクランブルシーケンスと、RIS周波数帯域及び帯域幅と、RIS特有の参照信号構造(RIS特有のパターン又はRIS特有の参照信号シーケンスなど)とのうちの少なくとも1つを利用しうる。いくつかの実施形態では、UEは、任意選択で、帯域内又は帯域外通信を利用してRISへのダイレクトリンクを作ることができうる。いくつかの実施形態では、UEは、RISと通信するためにサイドリンクを利用してもよいし、又は、Wi-Fi又はBluetoothなどの他のRATを利用することさえしてもよい。
いくつかの実施形態では、RISパネルは、BSからの構成情報に基づいてサブパネルに分割されてよく、各サブパネルは、異なるUE又はUEのセットに利用されうる。サブパネルは、物理的に又は論理的に区別されうる。いくつかの実施形態では、RISは、それぞれが個別に制御可能である、より小さな複数のパネルで構成されうる。いくつかの実施形態では、RISは、1つのパネルで構成され、BSは、RISに対し、RIS素子の異なるサブセットに独立したパターンを適用するように指示する。RISパターンがネットワークによって完全に制御される場合、この現象は、RISに対して透過的である。しかし、部分的に制御される又は自律的なRISパネルについては、RISは、異なるサブパネルが独立したRISパターンを利用するという事実を知っている。従って、RISが複数のサブパネルに分割されている単一のRISに対して、複数のRIS-UEリンクをセットアップすることができる。以下の説明では、RISが、残りのものを変更せずに、1つのサブパネルのパターンを変更しうるので、各サブパネルに対するRISパターンは個別的に参照される。そのような場合、RISパネルは、より小さな複数の同一面上のパネルに効果的に分割される。
リンクセットアップは、リンクを確立するためにチャネル測定を実行しなくてはならないことを含む。図16を再び参照すると、チャネル測定及びフィードバック動作1630の範囲内で、それは、示された5つの動作のうちの少なくとも1つを含む。第1の特徴は、チャネル測定のセットアップ及びトリガ1632に関係する。第2の特徴は、例えば、ホップ毎の又はエンドトゥエンドでのチャネル測定メカニズム1634に関係する。第3の特徴は、参照信号送信1636に関係する。第4の特徴は、フィードバック動作1637に関係する。第5の特徴は、探知支援型動作1638に関係する。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行される、チャネル測定及びフィードバック1630に機能的に関係する例示的な方法について、以下で詳細に説明する。
RISを介してUEとBSとの間の通信を効果的に実行するために、BS、UE、及び/又はRISは、リンクを確立及び維持するために、チャネルの知識、例えば、CSIを必要とする。いくつかの実施形態では、BS、UE、及び/又はRISは、部分的CSIに対するアクセスを有し、例えば、UEは、BSとの最良の通信に利用されるべき特定のビームのみを知る。BS又はUEのいずれかによって送信されるチャネル測定RSの測定を、CSIを決定するときにホップ毎に又はエンドトゥエンドで実行することができる。エンドトゥエンドチャネル測定では、BSがRSをUEに送信するか、又は、UEがRSをBSに送信し、各状況において、RISがRSを反射する。いくつかの実施形態では、RISは、RSをUE又はBSのいずれかに反射すると共に、RSを測定することができる。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、セットアップ及びトリガ動作1632を含む。
いくつかの実施形態では、測定をトリガするために探知を利用することができる。RISリンクは、RISとUEとの間に十分な品質のチャネルがあるときにUEを助けうる。これは、BSに対する十分な品質のRISリンクが既に存在すると仮定しうる。測定プロセスは、十分な品質のチャネルが予期されない場合に一次停止されうる。例えば、ある探知信号又は同期信号のRF探知が、RIS-UEリンクに対するチャネル測定及びフィードバックをトリガするために利用されうる。代替的に、カメラ又は赤外線検出器を利用する非RFベースの探知を、測定をトリガするために利用することができる。代替的に、UE及びRISの(GPS、ジャイロスコープ、コンパス、及び/又は他のRFベースの又は非RFベースの探知に基づく)正確な位置及び/又は向きに対するアクセスを有すると、測定は、RISの、ある領域及び/又はある方位範囲内にUEがある場合にのみトリガされうる。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、チャネル測定メカニズム1634を含む。
いくつかの実施形態では、RISが、RIS-UEリンクのチャネル測定を可能にするために、複数の異なるRISパターンを利用する。複数の異なるRISパターンの利用は、異なる方向になされる複数のチャネル測定を可能にし、各RISパターンに基づく少なくとも1つの測定を可能にする。例えば、RISは、どこにUEが位置するかを正確に知らなくてよく、従って、RISは、UEがいると予期される領域内の、様々な異なる方向に、BSからの信号をリダイレクトすることができるRISパターンを有しうる。各RISパターンに対するチャネル測定を決定することによって、BSにフィードバックされる、UEでの最良のRS測定結果が、UEの適切な方向を示しうるし、従って、RIS-UEリンクに利用する適切なRISパターンを示しうる。いくつかの実施形態では、測定方法は、ビームスイーピングを含む。BSからRIS及びRISからUEへの2つのホップが存在する、BSとUEとの間の単一のRIS反射について、2つのビーム及び反射パターンが、各チャネル測定を実行するために利用される。RSの送信又は受信のいずれかのために、第1のビームがBSで利用され、RSの受信又は送信のいずれかのために、第2のビームがUEで利用され、衝突ビームをリダイレクトするRISで、RISパターンが利用される。BS及びRISが固定位置にあるとき、BS-RISリンクは固定され、RISのある程度近くにあるUEに共通とすることができる。そのようなシナリオでは、その後、ビームスイーピングをUEとRISとの間で利用することができる。エンドトゥエンド送信のためにRISでビームスイーピングを実行することは、(DL又はUL伝送方向に応じて、BS又はUEのいずれかがトランスミッタとみなされるとき)トランスミッタからRISへの複数のRSの送信、及び、異なるRISパターンを利用する異なる方向へのRISによる反射を利用する。その後、レシーバ(再び、DL又はUL伝送方向に応じて、BS又はUEのいずれか)は、RSを測定し、UEとRISとの間の好適なビームパターンペアを見つける。BSでのビーム方向と組み合わせたビームパターンペアは、ビームパターントリプレットと称することができる情報セットを形成する。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、参照信号送信動作1636を含む。
いくつかの実施形態では、RISがRSを受信又は送信できるとき、ホップ毎にチャネルを測定することができる。例として、UEとRISとの間のチャネルを測定するために、UEは、ネットワークによって構成されたSRSなどの参照信号を送信し、RISは、RSを受信及び測定する。そのようなシナリオでは、RISは、RISの構成可能素子の一部であり、UEによって送信されたRSを検出することができる受信素子を有しうる。いくつかの実施形態では、RISは、SSB又はRSに関して同期信号を受信及び検出することによって、RISでの受信をUE送信と同期させることができる。結果の測定値は、ネットワークに渡されて、BSがRISパターン最適化を実行することを可能にするか、又は、RISで保持され、それによってRISがRISパターン最適化を実行できる。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、フィードバックメカニズム1637を含む。測定及びフィードバックのプロセスは、探知データに応じて、そのような情報がいつ収集する価値があるかを決定しうる。探知情報は、RIS又はBS又はその両方に対してUEがどこに位置するかを示す情報などのUEのローカリゼーションを含みうる。
図6A~6Cは、上述したRIS-UEリンクセットアップに利用されうる異なる方法についての例示的なフローチャートを提供する。
図6Aは、ネットワークによってセットアップが制御されるRIS-UEリンク600をセットアップすることに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ602は、ネットワークが、潜在的なRIS-UEリンクを識別することを含む。これは、BSが、以前に識別されたRIS-UEリンクのリストを参照することを含んでよく、例えば、図5A~5Gのフローチャートのようになる。ステップ604は、ネットワークが、RISとUEとの間のチャネルを測定することの一部として、例えば、RISが利用してチャネル品質を決定するためにチャネル推定を実行することができるRISパターンをRISに構成することを含む。ステップ606は、ネットワークが、ネットワークによって測定のために利用されるRSのタイプ、利用される時間/周波数リソース、RS用のシーケンス、及び/又はRSが送信されうるビーム方向などのチャネル測定に関する情報を1つ以上のUEに構成することを含む。ステップ608は、RISによって反射され、かつチャネル測定に利用されるRSを送信するネットワークによってBSが制御されることを含む。ステップ610は、ネットワークが、チャネル状態情報(CSI)を収集することを含む。いくつかの実施形態では、これは、UEによって直接的にフィードバックされるか、又は、RISによって反射されるか、又は、UEからRISにフィードバックされるCSI測定情報でありうるし、その後、RISは、その情報をネットワークにフィードバックする。ステップ612は、例えば、上述した完全制御、部分制御、又はハイブリッドのようなRISパターン制御用にRISによって利用することができるCSI情報を、ネットワークがRISと共有することを含む。いくつかの実施形態では、BS及びRISは、RIS-UEリンクの存在、及び、UEへの及びUEからのビームの反射のためのRISパターンを知っている。従って、RIS-UEリンクセットアップを実行した結果、BSからの反射に適切なRISパターンがRISに提供されうるか、又は、BSによって提供される情報に基づいて反射に適切なRISパターンを生成しうる。UEの観点からは、RISによって反射された信号を受信するようにUEを構成することは、UEとBSとの間のダイレクトリンクをセットアップするために利用されるのと同じメカニズムで実行されうる。
いくつかの実施形態では、ネットワークによって制御されるとは、協調RISリンクがネットワークによって決定されることを意味する。これは、ネットワークが、RIS及び1つ以上のUEに対し、RRC、グループキャスト、又はブロードキャストメッセージングを介して可能な接続について知らせることを含みうる。1つ以上のUE及びRISは、その後、それらのリンクを利用して、ネットワーク指示下で、チャネルを維持及び測定することができる。いくつかの実施形態では、UEは、リンク内のRISを知っている。いくつかの実施形態では、UEは、RISがリンク内にあり、かつネットワークによって構成されたビーム方向に向けたシグナリングを送信/受信のみすることを知らない。いくつかの実施形態では、ネットワークは、UE特有のビーム方向を1つ以上のUEに提供する。いくつかの実施形態では、ネットワークは、グループ特有のビーム方向が提供される全てのUEによって利用されうるCSI-RSに基づくグループ特有のビーム方向を提供する。
図6Bは、ネットワークによってセットアップが決定されるRIS-UEリンク620をセットアップすることに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ622は、ネットワークが、RISとUEとの間のチャネルを測定することの一部として、RISが利用することができるRISパターンをRISに構成することを含む。ステップ624は、ネットワークが、ネットワークによって測定のために利用されるRSのタイプ、利用される時間/周波数リソース、RS用のシーケンス、及び/又はRSが送信されうるビーム方向などのチャネル測定に関する情報を1つ以上のUEに構成することを含む。ステップ626は、UE及びRISがネットワークとのリンクを維持すること、即ち、RISが、BSからRISへと信号を反射するための適切なRISパターンを有し、リンクのチャネル測定を実行することを含む。
いくつかの実施形態では、ネットワークによって制御される一方、RIS制御がUEによって支援される。例えば、UEは、セットアップされるリンクについて、要求をネットワークに送信することができる。協調RISリンクをセットアップするとき、ネットワークと、RISと、UEとの間のシグナリングには、RRC構成、グループシグナリング、又はブロードキャストシグナリングのうちの1つ以上を利用しうる。ネットワークは、その後、UEの近くにあるRISのリストを送信しうる。UEがRISのリストを受信した後、UEは、通信用の潜在的なRISリンクを認識することができ、UEと1つ又は複数のRISパネルとの間のリンクをセットアップするための要求を送信する。いくつかの実施形態では、UE要求は、RISによる反射を介してネットワークに提供されるか、又は、サイドリンクを介してUEによってRISへと送信され、その後にRISがそれをネットワークに中継しうる。
図6Cは、UEによってセットアップが支援されるRIS-UEリンク630をセットアップすることに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ632は、ネットワークが、UEに、RISの近くにある1つ以上のRISを知らせることを含む。ステップ634は、UEが、ステップ632で提供される情報に基づいて、潜在的なRIS-UEリンクを識別することを含む、即ち、UEの近くにRISがある場合にRIS-UEリンクが利用可能でありうる。ステップ636は、UEが、RIS反射を通じて又はRISによるデジタル中継を通じてのいずれかで、RISを介してリンクをセットアップするためのBSに要求を送信することを含む。ここで示したデジタル中継は、RISの構成可能素子によって反射されるのとは対照的に、RISパネルの一部であるトランシーバを利用するRISによって中継される低レート制御シグナリングを指す。ステップ638は、ネットワークがチャネル測定のために、RISとUEとの間のチャネルを測定することの一部としてRISが利用できるRISパターンをRISに構成することを含む。ステップ640は、ネットワークがチャネル測定のために、ネットワークによって利用されるRSのタイプ及びいつRSが送信されうるかなどのチャネル測定に関する情報を1つ以上のUEに構成することを含む。
いくつかの実施形態におけるチャネル測定及びフィードバック動作1630は、探知支援動作1638を含む。
いくつかの実施形態では、探知により、測定性能を改善し、オーバーヘッドを低減するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクは、強力な視線(LOS)コンポーネントを有し、即ち、RIS及びUEが、重大な障害なしに実質的に互いに見える状態にある。探知で、ビーム方向が利用可能になり、所望の精度を有しうるし、CSI測定の必要を取り除き、又は、CSI測定に関するオーバーヘッドを低減することができる。例えば、赤外線が、RIS-UEリンクを検出してビーム方向を設定するために利用されうる。いくつかの実施形態では、UE及びRISの向き及び位置情報、又は赤外線検出情報などの情報を探知すると、CSI-RSビームスイーピング範囲が低減されうるし、より高精度のビーム方向が望まれるときに、又は、探知情報とRISのビームフォーミング能力との間の校正ミスマッチがある場合に、CSI-RSを利用しない探知によって実現されるビーム方向に比べ、探知メカニズムによって識別される方向に向けて、より目標が定まりうる。
図16を再び参照すると、RIS制御シグナリング動作1640の範囲内では、示される3つの特徴がある。第1の特徴は、RISパターン制御1642に関係する。第2の特徴は、RIS支援型測定動作1644に関係する。第3の特徴は、RIS有効化1646に関係する。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行される、RIS制御シグナリング動作1640に関する例示的な方法について、以下で詳細に説明される。
この開示の実施形態は、再構成可能で、かつ制御可能なRISパネルを提案し、ネットワークは、RISを構成することができ、ゆえに、RISパネルの形態でネットワークアンテナを効果的に拡張することができる。RISパネルの構成及び制御を可能にするために、制御シグナリングがBSとRISとの間で交換される。いくつかの実施形態では、制御メカニズム及びシグナリングは、ベンダー特有のシグナリング方法、即ち、標準化されていないか、又は、ベンダー又はベンダーの機器を利用するもの以外によって利用されることが要求されない制御シグナリングを利用する。いくつかの実施形態では、制御シグナリングは、標準化されたメカニズムを利用し、異なるレベルの能力及びデザインを有する異なるタイプのRISパネル、例えば、RFトランシーバを持つ又は持たないRIS、他のRAT無線を持つ又は持たないRIS、それら自身でRISパターンを生成することができるRIS、及び異なるタイプの材料から製造されるRISの配置を可能にする。
いくつかの実施形態におけるRIS制御シグナリング動作1640は、RISパターン制御及びビームフォーミング動作1642を含む。
いくつかの実施形態では、RISパネルは、それら自身でRISパターンを制御することができ、ゆえに、結果として得られるビーム方向、RISによって反射される波面の形状、及び幅を制御することができる。RISパターンを構成すること又はRISパターンを生成すること又はその両方を助けうるシグナリングは、異なるレベルのBS及びRIS関係を利用しうるし、例えば、BSは、RISパターンを生成し、そのRISパターンを、RISパネルの素子を構成するために提供しうる。いくつかの実施形態では、BSは、チャネル測定情報及びRISを生成するために利用される他の情報をRISに提供しうるし、RISは、RISによって利用されるべきRISパターンを生成することができる。いくつかの実施形態では、シグナリングメカニズムが、BS-RISリンクセットアップに際して合意される。いくつかの実施形態では、シグナリングメカニズムは、どのようにRISパターンが制御されるかに基づくものでありうる。いくつかの実施形態では、どのようにRISパターンが制御されるかは、RIS能力に依存しうるし、従って、少なくとも部分的には、RIS能力をBSに報告するRIS上で決定することができる。いくつかの実施形態では、シグナリングメカニズムが、UE-RISリンクディスカバリ、測定、データ反射期間又は制御反射期間又はその両方の間の、UE、BS、及びRISの挙動を決定するために利用される。
いくつかの実施形態におけるRIS制御シグナリング動作1640は、RIS支援型測定及びフィードバック動作1644を含む。
チャネル測定がエンドトゥエンドで実行されるか又はホップ毎に実行されるかに応じて、RISの関与、及び結果としての制御シグナリングが異なりうる。
いくつかの実施形態では、RISは、エンドトゥエンドチャネル測定を実行する。RISは、チャネル測定を実行するときに、RISに衝突する信号をリダイレクトするために利用することができる保存されたRISパターンのリストを有しうる。パターンのリストは、製造時、ネットワーク内に配置されるときにRISに追加されてもよいし、初期アクセス又は周期的な更新に際してネットワークによって提供されてもよい。各RISパターンは、異なる反射パターンに関連付けられてよく、対応するRSがBS又はUEによって送信されるのと同じ時に利用される。いくつかの実施形態では、BSは、RISに対し、RISがメモリに保存した特定のRISパターンの識別と、測定の実行に関連付けられたタイミングとを提供しうる。測定の実行に関連付けられたタイミングは、RISがUEにリダイレクトする必要があるRSをBSがいつ送信するかについてのスケジューリング情報を含みうる。いくつかの実施形態では、BSは、RISがRISパネルの素子を構成すべきであるRISパターンと、測定の実行に関連付けられたタイミングとをRISに提供しうる。
いくつかの実施形態では、RISパターンは、BS又はUEによって送信される参照信号をRISで測定することができる能力を持つようにRISが構成されているとき、RISは、ホップ毎のチャネル測定、即ち、RIS-UEチャネル測定又はBS-RISチャネル測定を実行する。RISには、チャネル測定タイミング及びRISへ向けて送信されるRSのシーケンスが通知される。測定プロセスは、トランスミッタ側でのビームスイーピングを含んでよく、それは、RISが、異なるビーム上でのUE送信のRSの異なるインスタンスを測定することを意味する。ビームスイーピングは、RISが、異なるビームを利用して、RIS方向に送信されたRSの異なるインスタンスを受信すること、即ち、方向の範囲を跨いでビームをスイーピングすることを含みうる。いくつかの実施形態では、RISは、RISによって作成されるチャネル測定の結果をネットワークに又はUEに又はその両方に報告する。チャネル測定の結果は、それらのデバイスで利用されるべきビームフォーミング情報を決定するために、UE及びBSによって利用されうる。チャネル測定の結果は、RISパターンを生成して、RISによってリダイレクトされるときにUE又はBSへと最良の信号を提供するために利用されうる。
いくつかの実施形態では、RISは、RISパイロット伝送を実行し、それは、チャネル測定プロセスで利用するためにRSを送信できる送信能力をRISが有することを含む。RISは、RISが送信するRSのタイミング及びシーケンスを知っている。いくつかの実施形態では、RISは、RSを送信するときにビームスイーピングを利用して、UEの方向に複数のRSを提供しうる。いくつかの実施形態では、受信側で、BS又はUEが、ビームスイーピングを利用して、RISによって送信されたRS信号を検出しうる。
いくつかの実施形態におけるRIS制御シグナリング動作1640は、RIS有効化動作1646を含む。
BS-RISリンク及びRIS-UEリンクがセットアップされると、BSからUEへ又はUEからBSへ信号の伝送をリダイレクトするために、RISをBS-UEリンク内で利用することができる。シグナリングをリダイレクトするために、RISには、少なくとも、いつトランスミッタからの信号がレシーバに送信されるか、及び、どのレシーバに信号が送信されるかに関係するスケジューリング情報が構成され、それにより、RISは、正確な方向に信号をリダイレクトするために利用されるRISパターンがどれかを知っている。RIS、BS-RISリンク、及びUE-RISリンクはそれぞれ、ネットワークからの指示に基づいて有効化又は無効化されうる。そのような指示は、DCI又はUCI又はメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)などの上位レイヤシグナリング又はメッセージングの形態をとりうる。RISの有効化及び無効化は、電力節約及びシグナリングオーバーヘッドの低減のために利用することができる。
RIS、BS-RISリンク、及びUE-RISリンクの有効化及び無効化は、動的に実行することができ、それは、短期ベースと考えられうる。動的に有効化又は無効化を実行することは、スケジューリング時間インターバル上での有効化又は無効化と称され、短期チャネル及びトラフィック条件に基づくものである。RIS-UEリンクセットアップの一部として、潜在的なRIS-UEリンクが識別される。BSは、どのRIS-UEリンクが、チャネル取得、サウンディング、及び測定をさらに必要とするかをさらに決定することができる。この決定は、RIS及びUEの不必要な測定努力を最小化しうる。これは、UE特有のRIS選択に基づいて行うことができる。
RIS、BS-RISリンク、及びUE-RISリンクの有効化及び無効化を、準静的に実行することができ、それは、複数TTIの期間(TTIによって決定されるスケジューリング決定頻度より十分ゆっくり)のものである長期ベースと考えられてよく、有効化/無効化の決定は、無線チャネル、UE分布、及び/又はトラフィックの統計的特性に基づいて行われる。
他のメカニズムは、協調RIS有効化及び協調RIS無効化に関係する。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化/無効化は、RIS及びUEの有効化及び無効化シグナリングを含む。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化/無効化は、個々のBS-RISリンク又はRIS-UEリンクが有効化又は無効化されることを含む。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化/無効化は、結合されたBS-RISリンク及びRIS-UEリンクが有効化又は無効化されることを含む。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、個々のBS-RISリンク又はRIS-UEリンク、又は、結合されたBS-RISリンク及びRIS-UEリンクを有効化又は無効化するためのシグナリングを利用する。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、リンク全体をオン又はオフにできるようにすることを可能にする。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、UE特有のリンクを追加又は削除できるようにすることを可能にする。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化は、干渉を低減し、電力消費を低減することを可能にする。いくつかの実施形態では、協調RIS有効化及び協調RIS無効化を利用することにより、CSI-RS測定オーバーヘッド及びフィードバックオーバーヘッドを低減しうる。
いくつかの実施形態では、いつリンクを有効化又は無効化するかに関する決定は、それらに限定されないが、現在のチャネル品質、UE分布、データトラフィック、UEデータ及び遅延要件、リンク上で経験される干渉、又はスケジューリング決定などの要因に依存しうる。
UEの観点からは、リンクを有効化又は無効化するためのシグナリングは、上位レイヤシグナリングを利用して、1つ以上のRIS-UEリンクを有効化することを含みうる。異なるRISパネルへの複数の有効なリンクがありうる一方、実際の反射RISリンクは、有効化されたリンクの中から動的に選択されうる。有効化メカニズムの一部は、RIS-UEリンクのチャネル測定を実行することを含む。有効なリンクのみに対するCSI-RSが測定され、BSにフィードバックされる。
いくつかの実施形態では、BS及びRISは、RIS-UEリンクの存在、及び、UEへ又はUEからのビームの反射についてのRISパターンを知っている。従って、RIS-UEリンクセットアップを実行した結果、BSからの反射についての適切なRISパターンがRISに提供されるか、又は、BSによって提供される情報に基づいて反射のための適切なRISパターンを生成することになりうる。UEの観点からは、RISによって反射された信号を受信するようにUEを構成することは、UEとBSとの間のダイレクトリンクをセットアップするために利用されるのと同じメカニズムで実行されうる。
図7Aは、RIS-UEリンク700をセットアップ及び有効化することに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ702は、1つ以上のRIS-UEリンクを確立することを含む。これは、図5A~図5Gで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ704は、BSがメッセージを送信して、RISに関連付けられた既存のRIS-UEリンクのサブセットを有効化することを含む。ステップ706は、UEが、有効化されたRIS-UEリンクに対するCSI測定を実行し、CSIがDL(即ち、BSから送信されたCSI-RSを利用する)又はUL(即ち、UEから送信されたSRSを利用する)シナリオのいずれで実行されうるかを決定することを含む。これは、図6A~6Cで説明されたような方法によって実行されうる。
RISは、どのくらい速くRISパターンを更新できるかという見地から、高速RIS又は低速RISとすることができる。低速RISパネルは、動的方式で容易にRISパターンを変更することができず、即ち、送信時間間隔と比較して十分に速い方法でRISパターンを更新することができず、従って、長期リンク有効化及び無効化に利用する方が、より好ましい。長期リンクは、複数のスケジューリング期間、維持されうるリンクである。低速RISパネルは、類似したビームパターンを有する1つのUE又は1つのUEのグループのみに対してUE-RISリンクを有効にする、即ち、それらは、一般に同じビームパスに沿っている。いくつかの実施形態では、BSは、有効なUE-RISリンクに関するRISを通知する。いくつかの実施形態では、BSは、RISに対し、ターゲットUEの方向に信号を反射するRISパターンを構成する。高速RISパネルは、動的な方式でRISパターンを変化させることができ、即ち、所望のレシーバによってパターンが効果的に受信できるのに十分な速さでRISパターンを更新することができ、従って、RISパネルは、配列されていないか又は同じ方向のパスに沿っていないUEとの複数の有効なリンクをサポートすることができる。RISは、複数の有効なリンクに対するCSI及び/又はRISパターンを保持しうる。その後、そのスケジューリング決定に基づいてBSによって指示されたとき、RISパターンを、スケジューリングされたUEの方向に所望の信号を反射するように動的に変更することができる。
図7Bは、RIS-UEリンク710をセットアップ及び有効化することに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。ステップ712は、RIS-UEリンクをセットアップすることを含む。これは、図5A~5Gで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ714は、BSがメッセージを送信して、RISに関連付けられた1つのRIS-UEリンクグループを有効化することを含む。ステップ716は、有効化されたRIS-UEリンクに対するCSI測定を実行することを含む。これは、図6A~6Cで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ718は、スケジューリングされた時間にBS-RIS及びRIS-UEリンクを介して通信が生じることを含む。
図7Cは、RIS-UEリンク720をセットアップ及び有効化することに含まれうるステップの例を示すフローチャートである。RISが有効化されている複数のRIS-UEリンクを有するとき、RISは、適切な制御シグナリングをBSから受信することに基づいて、第1のUEから第2のUEへとシグナリングをリダイレクトするように、RISパターンを動的に変更することができる。ステップ722は、RIS-UEリンクをセットアップすることを含む。これは、図5A~5Gで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ724は、BSがメッセージをRIS及び/又は影響を受けるUEに送信して、RISに関連付けられた既存のRIS-UEリンクのサブセットを有効化することを含む。ステップ726は、有効化されたRIS-UEリンクのサブセットに対するCSI測定を実行することを含む。これは、図6A~6Cで説明されたような方法によって実行されうる。ステップ728は、スケジューリングされたUEについて適切なRISパターンが動的に選択されることを含む。RISパターンは、RIS又はBSによって選択されうる。ステップ730は、スケジューリングされたUEのためのBS-RIS及びRIS-UEリンクを介してシグナリングが生じることを含む。その後、RISパターンを、スケジューリングされた異なるUEについて、動的に選択することができる。
いくつかの実施形態では、特定のRISに対する有効なRIS-UEリンクがないとき、RISは、同じ電力まで無効化されるか又は不当な干渉を回避しうる。いくつかの実施形態では、これは、さらにBS-RISリンクの無効化をもたらしうる。ビームフォーミング及び測定を実行するための、RISパネルによって利用されるメカニズム及び再構成速度に応じて、RISは、異なるレベルの精度でネットワークと同期されうる。例えば、チャネル測定を実行するときに利用される、RSによるRS受信のための同期は、例えば、RISがデータ反射のために構成されるときに利用される、長期ビームフォーミングに比べて、より高い精度のタイミングを必要としうる。従って、高速に更新でき(即ち、RISパネルが、スケジューリングインターバル及び/又は送信時間インターバル(TTI)の一部でRISパターンを再構成でき)、かつ正確に同期できるRISパネルは、適切なスケジューリングレベルで、測定のために、ビームスイッチング及び有効化をすることができる。より低速に更新できる(即ち、RISパネルがスケジューリング時間インターバルのオーダーでRISパターンを再構成できない)が、正確に同期できるRISパネルは、測定及び長期ビームスイッチング及び有効化をすることができる。正確に同期できないRISパネルは、一般に、長期ビームスイッチング及び有効化をすることができる。
いくつかの実施形態では、RISは、無線同期のために内部トランシーバ又はグローバルポジショニングシステム(GPS)を利用しうる。いくつかの実施形態では、RISは、ネットワークとの同期を維持するためにバックホールリンクでのクロック信号を利用しうる。
図16を再び参照すると、通信動作1650の範囲内で、示される3つの特徴がある。第1の特徴は、物理レイヤ制御シグナリング1652に関係する。第2の特徴は、データ通信1654に関係する。第3の特徴は、二重接続1656に関係する。基地局によって、RISによって、及びUEによって実行される、通信動作1650に関する例示的な方法が以下で詳細に説明される。
RISを利用することのゴールは、無線チャネルの信号対干渉雑音比(SIR)を向上させ、チャネルランク又はチャネルダイバーシティ又はそれらの組み合わせを増加させることによって、ネットワークにおける通信スループット及び信頼性を改善することにある。RISは、データ信号のみを反射するために利用されてもよいし、制御及びデータの両方を反射するために利用されてもよい。
いくつかの実施形態における通信動作1650は、物理レイヤ制御メカニズム1652を含む。
BS-RISリンク及びRIS-UEリンクがセットアップされ、BSからUEへ又はUEからBSへ信号の伝送をリダイレクトするために、RISがBS-UEリンクで利用されることになると、UEは、また、BSに送信すること又はBSから受信することのいずれかのために構成される必要がある。いくつかの実施形態では、スケジューリング情報が、BSによって、例えば、BS内の又はBSに関連付けられたスケジューラによって決定される。
いくつかの実施形態では、UEのためのスケジューリング情報は、BSによって送信され、RISによってUEへと反射される。いくつかの実施形態では、RISは、ダウンリンク制御シグナリングを、1つ以上のBSから、単一のUE又は複数のUEへと反射するために利用される。いくつかの実施形態では、RISは、アップリンク制御シグナリングを、単一のUE又は複数のUEから1つ以上のBSに反射するために利用される。それらのRISパターンを、スケジューリング時間インターバル及びTTIより遅く更新できるRISパネルについては、RISは、概して同じビーム方向の範囲内のUEのみに、データ及び制御シグナリングを提供しうる。それらのRISパターンを、TTIと比較して、より頻繁に更新できるRISパネルは、互いに異なる方向に配置されている複数のUEにサービス提供するために利用できる。いくつかの実施形態では、物理レイヤ制御シグナリング及び制御シグナリング用のダイレクトリンクシグナリングが、BSとUEとの間で利用される。
いくつかの実施形態では、スケジューリング情報が、例えば、例として6GHzより低いマイクロ波帯域である低周波数(LF)で、他のチャネルを介して、BSによってUEへと直接的に送信される。
いくつかの実施形態では、スケジューリング情報を、スケジューリング情報を検出するRISに送信することができ、その後、RISが、RIS-UEサイドリンクによってUEと通信する。いくつかの実施形態では、RISは、UEとのサイドリンク通信チャネルを配置しうる。RISは、RISが帯域内又は帯域外シグナリングを利用することを可能にする、又は、Wi-Fi又はBluetoothなどの他のタイプの無線アクセス技術(RAT)を利用することを可能にするトランシーバを含みうる。
いくつかの実施形態における通信動作1650は、データ通信動作1654を含む。
信号をリダイレクトするためにRISを利用するシグナリングのために、RIS及びUEが構成されると、リンクは、有効化されたRISパネルを介したBSからUEへのリンク上で生じるデータシグナリングの準備ができた状態になる。いくつかの実施形態では、適切に設定されたとき、及び、適切なタイミング精度をサポートすることができるときのRISは、BSとUEとの間のデータを反射することができる。これは、適切なRISパターン及TRPでの適切なビームフォーミングを利用するRIS又はUE又はその両方によって実行される。
いくつかの実施形態では、データには、例えば、復調参照信号(DMRS)などの復調RSが同封されていることがある。
いくつかの実施形態における通信動作1650は、二重接続動作1656を含む。
いくつかの実施形態では、UEは、複数のリンク、例えば、BSとUEとの間のダイレクトリンク又は少なくとも1つの他のRISによって反射されるセカンダリリンク又はその両方を介してBSに接続される。
2つ以上のリンクが利用されるとき、2つ以上のリンク上でのシグナリングの間の同期が、重要な問題となることができる。例えば、DLシナリオでは、UEは、異なるビーム方向、及び、2つ以上の信号の伝搬時間の差の範囲内のタイミングを利用する複数のリンクを認識することができる。いくつかの実施形態では、伝搬時間差は、BSによって補償することができる。例えば、BSは、反射リンク伝送がUEに到来しうるときに近い時間に到来するようにダイレクトリンク伝送を遅延させうる。
マルチリンク通信メカニズムは、動的ビームスイッチングなどのダイバーシティメカニズムを含みうる。ダイバーシティスキームは、通信メッセージの信頼性を改善するためのメカニズムであり、それによって、1つ以上の通信チャネルが利用される。無線システムでは、これらのチャネルを、物理又は論理送信ポート(送信ダイバーシティ)、複数の受信アンテナ(受信ダイバーシティ)、又は異なる周波数によって分離することができる。ビームスイッチングダイバーシティは、動的ポイントスイッチング(DPS)送信ダイバーシティスキームと同様でありうる。
DL、UL、及びSLのいずれかで結合反射伝送があるとき、伝送は、コヒーレントであってもよいし、非コヒーレントであってもよい。伝送がコヒーレントであるとき、2つ以上のRISが、ポジティブに互いに強め合い、SINRを増加させるように信号を反射することができる。伝送が非コヒーレントであるとき、2つ以上のRISが、トランスミッタとレシーバとの間の同時リンクを提供する。
いくつかの実施形態では、UE挙動は、複数のRISに対してビームを維持することを含んでよく、UEは、RISの有効なサブセットに対して送信するか、それから受信するか、その両方を行いうる。
いくつかの実施形態では、RIS-UEリンクのセットの個々のRIS-UEリンクを有効化又は無効化することができるように、有効化シグナリング又は無効化はUE特有である。いくつかの実施形態では、有効化シグナリング又は無効化は、1つのRISパネルを含む全てのUE-RISリンクを有効化又は無効化することができるように、ブロードキャストされる。ブロードキャストシグナリングは、特に、RISが有効化又は無効化されるときに役に立つことができる。
協調RISベースのデータ伝送に関係する他のメカニズムの実施形態が提供される。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、有効化及び無効化そのものよりも高い能力機能のための動的RIS選択を含む。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、異なるリンクからの異なるストリームを利用する非コヒーレントマルチビーム通信を含む。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、異なるパス上の信号を伴うコヒーレントマルチビーム通信を含み、1つ以上のパスは、BSからUEへと信号を反射するRISを含み、複数のビーム上の信号は、UEで無線を建設的に追加する。しかし、コヒーレントマルチビーム通信は、結果として得られるコヒーレンスを保証するために高精度のCSI知識を必要とする。いくつかの実施形態では、協調RISベースのデータ伝送は、干渉回避及びMU-MIMOを含む。
協調RISベースのデータ伝送の一部は、RIS、及びRISが利用されうるときのリソースを選択できることを含む。いくつかの実施形態では、RISを選択することは、通信するUE、信号をUEに反射するためにRISが利用するRISパターン、UEに反射するためにRISが利用しうるビームを示すビーム方向情報などのRISのための情報を含む構成情報を提供することを含み、それは、RISが適切なRISパターンを利用することを可能にする。
いくつかの実施形態では、構成情報は、DCIでシグナリングされうる。いくつかの実施形態では、暗示的に、例えば、準コロケーション(QCL)情報の形態でビーム方向情報を提供することができる。いくつかの実施形態では、明示的に、例えば、利用する特定のビームを識別するRISインデックスを提供することによって、ビーム方向情報を提供することができる。ビーム方向情報が提供されることによって、RISは、シグナリングオーバーヘッドを低減できる適切なビーム方向を決定するために測定を実行する必要がなくなる。いくつかの実施形態では、1つ以上のBSと、少なくとも2つのRISを利用する1つ以上のUEとの間のシグナリングは、1)複数の方向からレシーバに到来する信号がコヒーレントに加わらない非コヒーレントマルチビーム通信、又は、2)複数の方向からレシーバに到来する信号がコヒーレントに加わるコヒーレントマルチビーム通信をもたらすことができる。
非コヒーレントマルチビーム通信のいくつかの例は、それらに限定されないが、異なるリンク上で、アラマウンティ(Alamounti)コードなどのブロックコードを利用することを含むブロックコードダイバーシティと;二重接続を伴うマルチレイヤ通信と;1つのDCIメッセージで複数のリンクを構成するための単一DCI、又は、複数のリンクを構成するための複数の個別のDCIメッセージの利用と;RIS支援型UCNCとを含む。これらのタイプのシグナリングの例について、信号フロー図を参照しながら以下で説明する。
いくつかの実施形態では、協調RIS通信用のシグナリングは、構成用のRRCメッセージ及びレイヤ設定用のDCIシグナリングを利用しうる。非コヒーレントマルチビーム通信のいくつかの実施形態では、BSであるか又はUEであるレシーバは、マルチリンク信号受信のための複数のRFチェーンを有しうる。DLでは、トランスミッタは、BS又は複数のBSに複数のRFチェーン/パネルを有しうる。UL SU-MIMOでは、トランスミッタは、UEにマルチパネルを有しうる。
UL UE協調では、トランスミッタは、協調して信号をネットワークに送信する複数のUEを有しうる。マルチRIS又は協調RIS通信、配置の利点は、より良好なBS内(例えば、MU-MIMO)及びBS間干渉回避を可能にすることにある。LE及びHFの両方で、マッシブMIMO BS-RISリンクのシナリオにおいて、リンク間の相互干渉を低減するためにビーム方向又はビームフォーマが利用されるとき、干渉回避を引き起こすことができる。
様々な実施形態の詳細な例が以下で提供され、いくつかの実施形態についての信号フロー図を含む。
本開示は、マルチRISダイバーシティのいくつかの実施形態を提供する。例えば、(440a及び440bを介して)UE430とのリンクを形成するためにRIS420を利用し、(445a及び445bを介して)UE430とのリンクを形成するためにRIS425を利用するBS410を伴う図4Aのケースで示されるように、1つのBSから1つのUEへのリンクを形成するために複数のRISパネルが利用されて、複数RISパネルダイバーシティを提供するとき、パネルの選択が、リンクセットアップの一部として行われなくてはならない。
マルチパネルダイバーシティのパネル選択は、動的に又は準静的に行われうる。動的に選択を行うとは、パネルがスケジューリング時間(例えば、TTI)毎に選択されることを意味する。動的にパネルを選択することに加えて、RISには、UEへのリンクについてのRISパターン情報が提供される必要がありうるし、UEには、いつBSから信号が送信されるようにスケジューリングされているかを知るための構成、及び、どのRISが信号をリダイレクトするかについての情報が提供される必要がありうるし、それにより、UEは、どの方向で信号を受信すべきかを知ることになる。準静的に選択を行うとは、単一のスケジューリング期間より長い期間、UEにサービス提供するパネルが選択されることを意味する。
いくつかの実施形態では、選択されたパネルのうちの1つ以上に対するシグナリングは、例えば、必要とされないときに、干渉を制御するか又は電力利用を抑制するために、動的又は準静的に、RIS又はRIS-UEリンクを無効化することを含みうる。
シグナリングは、RIS及びUEを構成することに関する様々な構成情報を含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、BSは、RISパネルについての情報をUEに送信してよく、それにより、UEは、どのRISパネルから、リダイレクトされた信号を受信しうるかを知りうる。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、BSによって送信されうるCSI-RS及び/又はUEによって送信されうるSRSなどのチャネル測定パラメータを送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、どのようにしてUEがCSI-RS情報をUEにフィードバックすべきかに関係する構成情報を送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、RISパターン制御情報などの構成情報をRISパネルに送信しうる。このRISパターン制御情報は、明示的に、RIS用のRISパターンを定義するものであるか、又は、暗示的に、RISがそれ自身でRISパターンを決定することを可能にするUE位置情報及び/又はCSI情報、又は、ビームパターン及び方向、又は、データ又はRS用に以前に利用されたパターンに関するもの、又は、以前に利用されたパターンの修正、又は、2つ以上の以前に利用された又は以前に識別されたパターンの組み合わせなど、いくつかの情報がRISパネルに提供されるものである。いくつかの実施形態では、BSは、RISパネル有効化メッセージをRISパネルに送信しうる。RISパネル有効化メッセージは、いつRISパネルが有効化されるべきかを示すスケジューリング情報を含みうるし、UEの利用するRISパネルのインジケーションがリダイレクトされ、それにより、RISパネルは、それが利用する必要があるRISパターンを決定することができる。これらの様々なタイプのシグナリングの例については、図8A及び8Bに示されている。
いくつかの実施形態では、BSは、UEに信号をリダイレクトするために利用される選択されたRISパネルの通知をUEに送信しうる。UEへの通知は、動的構成用のDCIメッセージ及び準静的構成用のRRCメッセージでありうる。いくつかの実施形態では、UEがRISを知っているとき、選択されたRISが、明示的にUEにシグナリングされる。いくつかの実施形態では、UEがRISを知らない可能性があるとき、UEには、暗示的に、ビーム方向シグナリング(例えば、QCL)を利用して信号方向が通知される。
いくつかの実施形態では、BSは、準静的ダイバーシティ送信を準備するとき、メッセージをUEに送信して、適切に、RISパネルのチャネル測定のためにUEを有効にするか又は無効にしうる。
いくつかの実施形態では、RISは、ネットワークへのダイレクトリンクを有しうる。このダイレクトリンクは、帯域内又は帯域外でありうる。ダイレクトリンクは、任意のRISで利用されることができる、指定されたRISリンクを介するものでありうる。いくつかの実施形態では、RISは、複数のUEとのダイレクトリンクを有する、より広いカバレッジのためにワイドビームを利用することができる。
いくつかの実施形態では、準静的パネル選択のために、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を、データと同じパネルによってリダイレクトすることができる。この例は、以下では、図8Aに示される。
いくつかの実施形態では、動的パネル選択のために、UEへとリダイレクトすることができるようにセットアップされた1つ以上のRISが、PDCCHをUEに反射することができる。この例は、以下では、図8Bに示される。
図8Aは、BS802と、第1のRIS(RIS#1)804と、第2のRIS(RIS#2)806と、UE808との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す準静的ダイバーシティの信号フロー図800であり、2つのRIS804及び806は、準静的にセットアップされるダイバーシティのためにBS802によって制御される。信号フロー図800は、上で論じた実施形態の多くを組み入れている。信号フロー図800は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン810、811、812、815、860、及び865は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうるか、又はRISを介して反射されうる、BS802からUE808に送信された上位レイヤ構成情報を示す。
シグナリングライン820、825、850、及び852は、BS802から2つのRIS804及び806へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線を介して生じる場合、RIS804及び806は、BS802から受信するために、及び、BS802に送信するための構成可能素子上で反射するために、トランシーバ又はセンサを有すると仮定される。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された、標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなど、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン830、875、877、882、886、及び892は、RIS#1 804によって、BS802からUE808へ又はUE808からBS802へと反射される信号を示す。
シグナリングライン835、884、894、及び896は、RIS#2 806によって、BS802からUE808へと反射される信号を示す。シグナリングラインは、BS802からUE808へのRRCメッセージングを示し、構成情報をUE808に提供する。これは、図8に示すようにデバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS804及び806によって反射されてもよく、それは図8に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行される期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域内の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域内の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン845は、RIS804及び806によって反射されないダイレクトリンクアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS804及び806によって反射されうる。
シグナリング810、812、815、820、825、830、及び835の組み合わせは、RIS-UEリンク識別に対応し、RIS支援型接続をセットアップする任意選択の機能である。
BS802は、通知メッセージ810をUE808に送信し、それにより、UE808は、利用される準静的ダイバーシティがあることを知る。
BS802は、構成情報メッセージ812をUE808に送信し、UE808に対し、BS802へのフィードバックを可能にするチャネル測定のためのRSを受信するようにUE808を構成する情報を提供する。この構成情報メッセージは、RSシーケンスについての構成情報、時間周波数リソース、ビーム方向、及び/又は、RISについての方向性情報などの、BSによって送信されたRSをどのRISがリダイレクトしうるかを含んでよく、それにより、RSが送信されるスケジューリング情報が提供されるとき、UEは、RSの方向性を知る。UEの見地からは、RIS反射は、透過的でありうるし、UEは、UE-RISリンクビームの方向を知りうるだけである。メッセージ812は、測定及びフィードバックセットアップのみを含みうる。但し、任意選択で、測定及びフィードバックメカニズムは、依然として、有効化されるまで開始しなくてよい。複数のRISパネルに対する測定をセットアップするためのメッセージ812は、別々のメッセージを利用しうるし、それらは、必ずしも同時に起こらない。
BS802は、通知メッセージ815をUE808に送信し、それにより、UE808は、BSがRIS804及び806によってリダイレクトされるようにRSを送信することを知らされる。この通知メッセージは、まだ有効化されておらず、かつ、RSが送信されるときに利用される送信リソースについてのスケジューリング情報についてのいくつかの他の詳細を伴いうる場合に、測定及びフィードバックを有効化することを含みうる。効果的に、測定及びフィードバックを有効にする前、リンクが有効でない。いくつかの実施形態では、リンクの有効化には、図8に示されていない異なるシグナリングを利用しうる。有効化は、図8に示されていない探知を介した検出など、いくつかのトリガイベントに基づきうる。メッセージ815は、RIS804及び806の一方又は両方によって反射されてもよいし、UE808へと直接的に送信されてもよい。
いくつかの実施形態では、メッセージ812及び815は、UE808がRIS804及び806の一方又は両方に知らされる場合、UE808にのみ送信されてよい。
メッセージ820及び825は、BS802によって利用され、さらに、RIS804及び806を識別する際にUE808をさらに支援する。メッセージ820は、BS802によって、RIS#1 804へと送信され、UE808へ反射することができるように、RISパターン情報をRIS#1 804へと提供する。メッセージ825は、BS802によって、RIS#2 806へと送信され、UE808へ反射することができるように、RISパターン情報をRIS#2 806へと提供する。これらのメッセージは、パターンを生成せずにパターンを設定するための、RIS804及び806の一方又は両方に特有の情報であってよいし、又は、それは、RIS804及び806の一方又は両方がそれら自身でRISパターンを生成することを可能にする、UE808についての位置情報を識別する一般的な情報であってよい。メッセージ820及び825が別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
メッセージ830は、BS802によってUE808へと送信され、それは、BS802によってメッセージ820で提供されるパターン情報に基づくRISパターンを利用するRIS#1 804によって反射される。メッセージ835は、BS802によってUE808へと送信され、それは、BSによってメッセージ825で提供されるパターン情報に基づくRISパターンを利用するRIS#2 806によって反射される。840では、UE808は、RIS804及び806のそれぞれからリダイレクトされたRSを測定する。
メッセージ845は、UE808がRIS804及び806の一方又は両方を検出したことを知らせるための、BS802に対するUE808からの報告である。2つのRIS804及び806が示されているが、2つ以上のRISがUE808によって発見され、BS802に報告されうると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、RIS804及び806の一方又は両方がUE808を検出でき、UE808へのリンクを確立することができる。いくつかの実施形態では、報告845の結果として、RIS804及び806の一方又は両方がUE808を検出することができる。いくつかの実施形態では、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)又はULデータ又は制御シグナリングなどの他のUE信号を検出した結果として、RIS804及び806の一方又は両方がUE808を検出することができる。いくつかの実施形態では、RIS804及び806の一方又は両方は、探知メカニズムを利用してUE808を検出することができる。
848では、スケジューリングされた期間に、UE808に信号をリダイレクトするために利用されるRISパネルとして、BS802がRIS#1 804を選択した。決定は、チャネル条件、UE要件、スケジューリング決定、及びUE分布などの任意の要因に基づきうる。
シグナリング850、860、及び865の組み合わせは、RIS#1 804にセットアップされた測定及びフィードバックに対応する機能と、RIS#2 806の測定の無効化とである。メッセージ850は、BS802によってRIS#1 804に送信され、それは、参照信号を反射するためにRIS#1 804によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。いくつかの実施形態では、この情報は、RIS#1 804がRISパターンを生成することなく、パターンを設定するためのRIS#1 804に特有のものである。いくつかの実施形態では、提供される情報は、RIS#1 804がRISパターンを生成することを可能にする。鎖線によって任意選択のステップとして示された、メッセージ860は、BS802によってUE808へと送信され、それは、RIS#2 806からUE808へのリンクに対するチャネル測定が実行されないという通知を提供する。このメッセージは、効果的に、UE-RISリンクが再び有効化されるまで、RIS#2 806へのUE-RISリンクを無効にする。いくつかの実施形態では、メッセージは送信されなくてよく、もしそれがない場合、UE808は、メッセージ865で、スケジューリング情報が受信される、RIS-UEリンクに対するチャネル測定のみが行われると仮定しうる。メッセージ865は、BS802によってUE808へと送信され、それは、RIS#1 804によってリダイレクトされるRSからチャネル測定を実行するために、UE808によって利用される測定及びフィードバック構成情報を提供する。このメッセージは、どのタイプのRSが受信されうるかと、いつ、RSがどのRISに関連付けられるか、この場合、RIS#1 804と、RSシーケンスと、RS時間/周波数パターンと、RSタイミングと、準コロケーション(QCL)情報などの、対応するポート及びビーム方向とを、UEが知ることを可能にする情報を含みうる。
有効なRIS#1 804に対しては、追加的なチャネル測定が実行されうるが、無効なRIS#2 806に対しては実行されない。
いくつかの実施形態では、チャネル測定が、測定のためにUE808にRSを送信するRIS#1 804によって実行されてよく、UE808は、測定情報をRIS#1 804にフィードバックする。そのような場合、CSIが、RIS#1 804で利用可能であり、RIS#1 804は、測定されたCSIをBS802に転送することができる。
メッセージ875及び877の組み合わせは、RIS支援型接続及びUE構成を有効化することに対応する機能である。メッセージ875は、BS802によってUE808へと送信され、それは、物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ875は、BSによってメッセージ850で提供されるパターン情報に基づくRISパターンを利用してRIS#1 804によって反射されてよく、又は、それが、BS802とUE808との間のダイレクトリンクであってもよい。データ877は、UL又はDL方向のいずれかで、UE808とBS802との間で生じるデータであり、それは、RIS#1 804で反射される。メッセージ867、868、875、及び877における、測定、制御シグナリング、及びデータ通信のステップは、UE808とRIS#1 804との間のリンクが有効であり続ける限り継続する。その後、チャネル状態変化、探知情報、トラフィック変化、又はスケジューリング決定などのトリガイベントに基づいて、RIS#1 804へのリンク808が無効化され、RIS#2 806へのリンクが有効化されることがある。所与のリンクを有効化及び無効化するメッセージを保証すること、測定及びフィードバック、RIS#2を介した制御及びデータ通信については、図8Aに示されていない。代替的に、UEは、BS802又は図8Aに示されていない他のBSによってサービス提供されるように切り換えられうる。
図8Aに示されたステップは、RIS-UEリンクが検出され、セットアップされ、有効化され、及びRIS支援型接続を介してデータが送信されることを可能にする。フローシグナリング図800は、検出され、セットアップされ、有効化され、RIS支援型接続及び切断されるべきRIS支援型接続を介してデータが送信されるために、RIS-UEリンクに利用されうる完全な一連のステップを示すが、個々のステップ又はステップの組み合わせは、方法全体とは独立して考えられうることを理解すべきである。
図8Bは、BS802と、RIS#1 804と、RIS#2 806と、UE808との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す動的ダイバーシティの信号フロー図878であり、2つのRIS804及び806は、準静的にセットアップされるダイバーシティ用にBS802によって制御される。信号フロー図800は、上で論じられた多くのフレームワーク機能を組み込んでいる。信号フロー図878は、RISディスカバリ及びBS-RISリンクが識別されてセットアップされた後に生じるシグナリングを示す。
BS802は、通知メッセージ811をUE808に送信し、それにより、UE808は、利用される動的ダイバーシティがあることを知る。
図8Bにおける、シグナリング812、815、820、825、830、835、及び845と、UE808がRIS804及び806の両方からのRSを測定すること840は、図8Aにおける、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が両RISからのRSを測定すること840と実質的に同じである。
BS802がメッセージ845でフィードバック情報を受信した後、BS802は、RISによって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ850をRIS#1 804に送信する。メッセージ850は、BS802によってRIS#1 804へと送信され、それは、UE808に反射することができるように、RIS#1 804にパターン情報を提供する。この情報は、UE808の位置情報を識別する一般的な情報、及びRISがそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE808から受信される測定報告850に基づいて部分的に導出することができる。BS802も、RIS#2 806にメッセージ852を送信し、それは、参照信号を反射するためにRIS#2 806によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、RIS#2 806がパターンを生成することなくパターンを設定するための、RIS#2 806に特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、RIS#2 806がパターンを生成することを可能にする。メッセージ850及び852は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
1つ以上のRISが、スケジューリング決定毎に選択され、以下で説明するようにDCIメッセージに含まれることができる。図8Bでは、RIS#1 804は、第1のスケジューリング決定のときに選択され、RIS#2 806は、それに続く第2のスケジューリング決定のときに選択される。但し、1つ以上のRISが、各スケジューリング決定に際して選択されうると理解すべきである。
ステップ880では、BS802は、データをUE808にリダイレクトするために利用されるRIS#1 804を選択する。BS802は、また、これを確認するRIS802及び804のそれぞれに、メッセージ(不図示)を送信してよく、それは、また、各RISにRISパターン情報を通知して、両RISが、物理レイヤ制御情報をUE808にリダイレクトできることを可能にする。
図8Bでは、物理レイヤ制御チャネルが、RIS#1 804及びRIS#2 806によって反射される。
メッセージ882は、BS802によってUE808へと送信され、それは、UE808用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ882は、メッセージ850に部分的に基づいてRIS#1 804によって生成されたRISパターンを利用する第1のRIS804によって反射される。メッセージ884は、BS802によってUE808に送信され、それは、UE808用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ884は、メッセージ852に部分的に基づいてRIS#2 806によって生成されたRISパターンを利用するRIS#2 806によって反射される。
データ886は、RIS#2 804で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS802とUE808との間で生じるデータ伝送である。
その後の時点で、ステップ890で、BS802は、データをUE808にリダイレクトするために利用されるRIS#2 806を選択する。BS802は、これを確認するRIS802及び804のそれぞれにメッセージ(不図示)を送信してよく、それは、また、両RISが物理レイヤ制御情報をUE808にリダイレクトできることを可能にするために、各RISに対するRISパターン情報を通知する。
メッセージ892は、BS802によってUE808に送信され、それは、UEのための物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ892は、メッセージ850に部分的に基づいて、RIS#1 804によって生成されるRISパターンを利用してRIS#1 804によって反射される。メッセージ894は、BS802によってUE808に送信され、それは、UEのための物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ894は、メッセージ852に部分的に基づいて、RIS#2 806によって生成されるRISパターンを利用してRIS#2 806によって反射される。
データ896は、RIS#2 806で反射される、UL又はDL方向のいずれかでBS802とUE808との間で生じるデータ伝送である。
いくつかの実施形態では、チャネル測定は、UE808が測定するためのRSを送信するRIS#1 804又はRIS#2 806のいずれかによって実行されてよく、その後、UE808は、測定情報を各RISにフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS802に転送することができる。
図8A及び8Bの例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図8A及び8Bが、BSと、2つのRISを利用するUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図8A及び8Bは、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図8A及び8Bの例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
図8A及び8Bは、個別に動的及び準静的スケジューリングを示すが、これらの方法は、異なるRISが同じBSによってサービス提供されることを有効にするために同時に利用されうると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、図8A及び8Bは、UEが、各ビームが関連付けられた方向を有する、信号を送信又は受信するための複数のビームの識別を含む第1の構成情報を受信する方法を示すとみなされうる。これは、図8A及び8Bにおけるステップ812及び815における構成情報でありうる。方法は、UEが第2の構成情報を受信することであって、それは、信号を送信又は受信するためのビームのセットから、複数のビームの、選択されたビームのサブセットを有効化するためのメッセージを含む、ことも含みうる。基本的に、これら2つのステップは、UEが、UEがおそらく信号を受信しうる複数のビームで構成され、その後、UEが信号を受信するためにスケジューリングされている複数のビームの1つ以上のサブセットを定義する構成情報を受信することを含む。この第2の構成情報の例は、図8Bのステップ882、884、892、及び894における構成でありうる。ステップ882及び884は、第1のスケジューリングインターバルの間、RIS#1だけが利用される構成を提供し、ステップ892及び894は、第2のスケジューリングインターバルの間、RIS#1だけが利用される構成を提供するが、より一般的には、構成情報は、各RISからの複数の信号の受信を可能にするUEのための物理レイヤ情報を含みうると理解すべきである。
いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちのビーム上で送信又は受信される信号が、1つのRISを介して送信又は受信される。いくつかの実施形態では、選択されたビームのサブセットのうちの対応するビームのそれぞれでUEによって送信又は受信される複数の信号のそれぞれは、各RISで反射される。いくつかの実施形態では、RISによって反射される、選択されたビームのサブセットの各ビームで1つ以上の信号を送信又は受信することに加えて、UEは、選択されたビームのサブセットのうちの1つであるダイレクトリンクを介するBSとのリンクを有しうる。いくつかの実施形態では、第2の構成情報は、ビーム方向情報の識別と、選択されたビームのサブセットの少なくとも1つのビームについての信号の時間/周波数リソース情報とを含む。UEは、選択されたビームのサブセットのうちの少なくとも1つのビームの時間/周波数リソース内でデータ及び制御情報を受信しうる。
本開示は、同じデータストリームの通信に参加する1つ以上のRISの、いくつかの実施形態も開示する。これらの実施形態では、時間及び/又は周波数ダイバーシティを、単一のデータストリームの通信信号をリダイレクトするための1つ以上のRISパネルを利用して実装することができる。利用される各RISパネルによって反射される信号は、同じデータストリームの異なる表現とみなすことができる。
複数のRISパネルの利用は、UL、DL、及びSL通信に利用することができる。BSであるか又はUEであるトランスミッタは、1つ以上のRISに異なるストリームを同時に送信することができるべきである。BSであるかUEであるレシーバは、同時に異なる方向からのビームを受信及び検出することができるべきである。
異なる送信スキームが、通信信号を送信するときに送信されることによって利用されうる。いくつかの実施形態では、同じストリームが、利用されうる様々なRISの方向に送信され、RISパネルによって反射された後、信号は、レシーバに到来すると無線で重畳される。
いくつかの実施形態では、レシーバでの“エミュレートされた”周波数ダイバーシティを生成するために遅延が利用されうる。巡回遅延ダイバーシティと呼ばれる、遅延ダイバーシティ及びその直交周波数分割多重(OFDM)バージョンは、トランシーバからレシーバへの複数のパスを利用し、意図的にいくつかのパスに遅延を適用することによって、レシーバでのチャネル全体が、マルチパスチャネルのように見え、それは、通信システムに周波数ダイバーシティを提供する。
いくつかの実施形態では、信号を様々なRISパネルに送信するときに、ダイバーシティブロックコードを利用することができる。利用されうるダイバーシティブロックコードの例には、Alamoutiコードなどの時空間ダイバーシティ(STTD)ブロックコードが含まれる。時空間ブロックコード(及び、それらのOFDM対象物、空間周波数ブロックコード)は、それぞれが異なるバージョンのデータシンボルストリームを送信する、トランシーバの複数のアンテナを利用する送信ダイバーシティを提供する。ここでは、各バージョンのデータストリームが、異なるRISパネルを介して反射され、従って、レシーバで、異なるデータを提供する。
いくつかの実施形態では、異なる冗長バージョンのデータストリームがレシーバに送信される増分冗長化を利用することができる。時空間コードと同様に、増分冗長化は、異なるパスを介してレシーバに送信される異なるバージョンのデータを利用する。但し、異なるバージョンの同じ変調スキームが利用される時空間コードとは異なり、増分冗長化は、前方誤り訂正(FEC)コードによって作成される同じトランスポートブロックのコーディングされたビットの異なるサブセットから作り出される異なるデータシンボルストリームを利用する。いくつかの実施形態では、RISパネルは、RISが利用されないときに、信号の干渉を制御するために無効化されうる。
時間及び/又は周波数ダイバーシティを実施するときに利用されるシグナリングは、RIS及びUEを構成することに関する様々な構成情報を含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、BSは、RISパネルについての情報をUEに送信し、それにより、UEは、どのRISからリダイレクトされた信号を受信しうるかを知る。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、BSによって送信されうるCSI-RS及び/又はUEによって送信されうるSRSなどのチャネル測定パラメータを送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、UEに対し、どのようにしてUEがCSI-RS情報をUEにフィードバックすべきかに関係する構成情報を送信しうる。いくつかの実施形態では、BSは、RISパターン制御情報などの構成情報をRISに送信しうる。このRISパターン制御情報は、明示的に、RIS用のRISパターンを定義するものであるか、又は、暗示的に、RISがそれ自身でRISパターンを決定することを可能にするUE位置情報及び/又はCSI情報、又は、ビームパターン及び方向、又は、データ又はRS用に以前に利用されたパターンに関するもの、又は、以前に利用されたパターンの修正、又は、2つ以上の以前に利用された又は以前に識別されたパターンの組み合わせなど、いくつかの情報がRISに提供されるものである。いくつかの実施形態では、BSは、RISパネル有効化メッセージをRISパネルに送信しうる。RISパネル有効化メッセージは、いつRISパネルが有効化されるべきかを示すスケジューリング情報を含みうるし、UEの利用するRISパネルのインジケーションがリダイレクトされ、それにより、RISは、それが利用する必要があるRISパターンを決定することができる。
いくつかの実施形態では、RISは、ネットワークへのダイレクトリンクを有しうる。このダイレクトリンクは、帯域内又は帯域外でありうる。ダイレクトリンクは、任意のRISに利用されることができる、指定されたRISリンクでありうる。いくつかの実施形態では、RISは、複数のUEとのダイレクトリンクを有する、より広いカバレッジのためにワイドビームを利用することができる。
いくつかの実施形態では、ダイレクトリンク上で利用されるダイバーシティ方法は、データ通信に利用されるものと同じダイバーシティタイプであることができる。
時間及び/又は周波数ダイバーシティの例が図9Aを参照しながら説明される。図9Aは、基地局(BS)902と、2つのRIS(RIS#1 904及びRIS#2 906)と、1つのユーザ機器(UE)909とを含む通信ネットワーク900の一部の例を示す。RIS#1 904及びRIS#2 906のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS902のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS902とUE909との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1の無線周波数RFリンク903は、RIS#1 904と、信号コンポーネントX1を送信するために利用されるBS902との間に示されている。第2のRFリンク905は、RIS#2 906と、信号コンポーネントX2を送信するために利用されるBS902との間に示されている。BSとRISとは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信するために必要になりうる他の構成情報又は制御情報又はその両方と、を通信するときに、帯域内、帯域外、又は有線接続を介して通信することができる。
第3のRFリンク907は、RIS#1 904とUE909との間に示されている。第4のRFリンク908は、RIS#2 906とUE909との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他のRATを利用して通信することができる。
図9Aでは、BS902とUE909との間のDL通信のみが示されているが、BS902とUE909との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
BS902では、ゼロフォーシング(ZF)機能又は他の技術を、信号をRIS#1 904及びRIS#2 906にそれぞれ送信されるX1及びX2信号コンポーネントに分離するために利用することができる。信号が2つの信号コンポーネントに分離されるとき、CSIは、2つのBS-RISリンクのそれぞれについて決定されるべきである。
いくつかの実施形態では、第1の無線周波数RFリンク903で送信されるデータX1と、第2のRFリンク905で送信されるデータX2とは、互いに等しい。
いくつかの実施形態では、信号間に遅延があるとき、遅延を補償することができ、例えば、X2(t)=X1(t-Δt mode T)であり、ΔTは、2つの信号間に意図的に適用される遅延である。
いくつかの実施形態では、Alamoutiダイバーシティブロックコードが利用されるとき、2つの信号は、X1=[a1 a2]及びX2=[-a2
* a1
*]と表現されてよく、a1及びa2は、データストリームの2つの変調されたシンボル、例えば、QAMシンボルであり、*は、複素共益関数を示す。X1及びX2は、それぞれが1つのRISパネルによって反射される2つのチャネル時間/周波数リソース上の送信信号のベクトルである。いくつかの実施形態では、X1及びX2信号は、増分冗長化ダイバーシティを作り出すために、同じトランスポートブロックからFECコーディングされたデータの異なるサブセットから生成される。
図9Bは、BS912と、第1のRIS(RIS#1)914と、第2のRIS(RIS#2)916と、UE918との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す信号フロー図910であり、2つのRIS914及び916は、時間ダイバーシティ実装のためにBS912によって制御される。信号フロー図910は、RISディスカバリ及びBS-RISリンクが識別及びセットアップされることに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン920、924、及び926は、BS912からUE918へと送信された上位レイヤ構成情報を示し、それは、RISによって反射されない、ダイレクトリンクによって送信されてもよい。シグナリングラインは、BS912からUE918へのRRCメッセージングを示し、UE918に構成情報を提供する。これは、図9Bに示すように、デバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS914及び916によって反射されてもよく、それは、図9Bに示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行されている期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン930、935、960、及び965は、BS912から2つのRIS914及び916へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線で生じる場合、RIS914及び916は、BS912から受信し、BS912へと送信するために構成可能素子で反射するためのトランシーバ又はセンサを有すると仮定する。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなどの、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン940、970、及び972は、BS912からUE918へ又はUE918からBS912へとRIS#1 914によって反射される信号を示す。
シグナリングライン945及び974は、BS912からUE918へ又はUE918からBS912へとRIS#2 916によって反射される信号を示す。
シグナリングライン955は、RIS914及び916によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS914及び916の一方又は両方によって反射されうる。
BS912は、通知メッセージ920をUE918に送信し、それにより、UE918は、利用される時間ダイバーシティ実装があることを知る。
図9B内の、シグナリング924、926、930、935、940、945、及び955と、UE918が、RIS914及び916の両方からのRSを測定すること950とは、図8A内の、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が、RIS804及び806の両方からのRSを測定すること840とは実質的に同じである。
BS912がメッセージ955内のフィードバック情報を受信した後、BS912は、参照信号を反射するためにRIS#1 914によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ960をRIS#1 914に送信する。BS912は、また、参照信号を反射するためにRIS#2 916によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ965をRIS#2 916に送信する。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなく、パターンを設定するための各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、UE918の位置情報を識別する一般的な情報、及び各RISがそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE918から受信される測定報告955に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ960及び965は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
少なくとも2つのRISを、スケジューリング決定毎、及びDCIメッセージに含まれる通知毎に選択することができる。図9Bでは、UE918を構成するための物理レイヤ制御チャネルが、RIS#1 914のみによって反射される。但し、他の実施形態では、物理レイヤ制御チャネルは、RIS#2 916によってのみ、又は、2つのRISの組み合わせによって反射されうる。
データ972は、X1を含むデータ伝送であり、RIS#1 914を介して、DL又はUL方向に、BS912とUE918との間で生じる。データ974は、X2を含むデータ伝送であり、RIS#2 916を介して、DL方向に、BS912とUE918との間で生じる。従来の遅延ダイバーシティ又は時空間コーディングされたダイバーシティ配置では、メッセージ972及び974は、同じ時間(トランスミッタ及びレシーバからの2つのパスの伝搬時間差内で同期)に送信及び受信される。但し、メッセージは、特に、増分冗長化ダイバーシティバージョンにおいて、異なる時間/周波数リソースを利用しうる。チャネル測定は、UE918が測定するためのRSを送信するRIS#1 914又はRIS#2 916のいずれかによって実行されうるし、UE918は、各RISに測定情報をフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS912に転送することができる。
図9Bの例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図9Bは、2つのRISを利用する、BSとUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図9Bは、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図9Bの例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
複数のRIS及び単一のBSダイバーシティを伴う、マルチユーザMIMOシステムの例が図10Aを参照しながら説明される。図10Aは、BS1010と、2つのRIS(RIS#1 1020、及びRIS#2 1030)と、2つのユーザ機器(UE#1 1040、及びUE#2 1045)とを含む通信ネットワーク1000の一部の例を示す。RIS#1 1020、及びRIS#2 1030のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS1010のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS1010とUE#1 1040との間及びBS1010とUE#2 1045との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1の無線周波数RFリンク1015は、RIS#1 1020とBS1010との間に示されており、UE1040に向けられる信号コンポーネントD1を送信するために利用される。第2のRFリンク1025は、RIS#2 1030とBS1010との間に示されており、UE1045に向けられる信号コンポーネントD2を送信するために利用される。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のRFリンク1035は、RIS#1 1020とUE#1 1040との間に示されている。第4のRFリンク1042は、RIS#2 1030とUE#2 1045との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他のRATを利用して通信することができる。
図10Aでは、BS1010とUE#1 1040との間及びBS1010とUE#2 1045との間のDL通信のみが示されているが、BS1010とUE#1 1040との間及びBS1010とUE#2 1045との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
複数のRIS及び複数のBSダイバーシティを伴う、マルチユーザMIMOシステムの例が図10Bを参照しながら説明される。図10Bは、2つのBS(BS#1 1060及びBS#2 1065)と、2つのRIS(RIS#1 1070、及びRIS#2 1075)と、2つのユーザ機器(UE#1 1080、及びUE#2 1085)とを含む通信ネットワーク1050の一部の例を示す。RIS#1 1070、及びRIS#2 1075のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、それぞれBS#1 1060及びBS#2 1065のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS#1 1060とUE#1 1080との間及びBS#2 1065とUE#2 1085との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。第1の無線周波数RFリンク1090は、RIS#1 1070とBS#1 1060との間に示されており、信号コンポーネントD1を送信するために利用される。第2のRFリンク1094は、RIS#2 1075とBS#2 1065との間に示されており、信号コンポーネントD2を送信するために利用される。BS及びRISは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとBSとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、有線接続を介して通信することができる。
第3のRFリンク1092は、RIS#1 1070とUE#1 1080との間に示されている。第4のRFリンク1096は、RIS#2 1075とUE#2 1085との間に示されている。RIS及びUEは、RISが情報を反射するために利用すべきRISパターンについての情報と、RISとUEとの間で通信する必要がありうる他の構成情報又は制御情報又はその両方とを通信するとき、帯域内で、帯域外で、又は、デバイスが利用可能な他のRATを利用して通信することができる。
図10Bでは、BS#1 1060とUE#1 1080との間及びBS#2 1065とUE#2 1085との間のDL通信のみが示されているが、BS#1 1060とUE#1 1080との間及びBS#2 1065とUE#2 1085との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
1つ又は複数のRISを持つシングル又はマルチユーザMIMOシステムは、相関性の高いチャネル行列をユーザに提供することができる。
シングル又はマルチユーザMIMOシステムは、RIS-UE及びRIS-TRPリンクの低相互相関を利用することができ、ダイバーシティを伴う効果的な通信システムを可能にする。
図11は、BS1102と、第1のRIS(RIS#1)1104と、第2のRIS(RIS#2)1106と、第1のUE(UE#1)1108と、第2のUE(UE#2)1109との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す、MU-MIMO通信の実施形態の信号フロー図1100であり、RIS#1 1104及びRIS#2 1106は、時間ダイバーシティ実装のためにBS1102によって制御される。信号フロー図1100は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1110、1114、1118、1160、及び1165は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうる、BS1102からUE1108及び1109に送信された上位レイヤ構成情報を示す。シグナリングラインは、BS1102からUE1108及び1109へのRRCメッセージングを示し、構成情報をUE1108及び1109に提供する。これは、図11に示すようにデバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1104及び1106によって反射されてもよく、それは図11に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行される期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域内の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域内の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1120、1125、1155、及び1157は、BS1102から2つのRIS1104及び1106へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線を介して生じる場合、RIS1104及び1106は、BS1102から受信するために、及び、BS1102に送信するための構成可能素子上で反射するために、トランシーバ又はセンサを有すると仮定される。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された、標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなど、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1130、1170、及び1175は、RIS#1 1104によって、BS1102からUE#1 1108へ又はUE#1 1108からBS1102へ又はBS1102からUE#2 1109へ又はUE#2 1109からBS1102へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1135、1172、及び1180は、RIS#2 1106によって、BS1102からUE#2 1109へ又はUE#2 1109からBS1102へ又はBS1102からUE#1 1108へ又はUE#1 1108からBS1102へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1150及び1152は、RIS1104及び1106によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1104及び1106の一方又は両方によって反射されうる。
BS1102は、通知メッセージ1110をUE#1 1108及びUE#2 1109のそれぞれに送信し、それにより、UEは、利用されるマルチユーザMIMOダイバーシティ実装があることを知る。
図11における、シグナリング1114、1118、1120、1125、1130、1135、1150、及び1152と、UE#1 1108及びUE#2 1109がRIS1104及び1106の両方からのRSを測定すること1140及び1145は、図8Aにおける、812、815、820、825、830、835、及び845におけるシグナリングと、UE808がRIS804及び806の両方からのRSを測定すること840と実質的に同じである。但し、図11には複数のUEがあるため、UEのそれぞれがステップを実行する。
BS1102がメッセージ1150及び1152でフィードバック情報を受信した後、BS1102は、RIS#1 1104によって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1155をRIS#1 1104に送信する。BS1102は、また、RIS#2 1106によって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1157をRIS#2 1106に送信する。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなくパターンを設定するための、各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、UE1108及び1109の位置情報を識別する一般的な情報、及びRIS1104及び1106がRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE#1 1108及びUE#2 1109から受信される測定報告1150に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ1150及び1157は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
少なくとも1つのRISを、各UEについて、スケジューリング決定毎、及び、DCIメッセージに含まれる通知毎に選択することができる。BS1102は、データをUE#2 1109にリダイレクトするために利用されるRIS#1 1104を選択する。いくつかの実施形態では、BS1102は、これを確認する少なくともRIS#1 1104に、メッセージ(不図示)を送信し、それは、また、RIS#1 1104にRISパターン情報を通知して、RIS#1 1104が、物理レイヤ制御情報をUE#2 1109にリダイレクトできることを可能にする。BS1102は、データをUE#1 1108にリダイレクトするために利用されるRIS#2 1106をさらに選択する。いくつかの実施形態では、BS1102は、これを確認する少なくともRIS#2 1106にメッセージ(不図示)を送信し、それは、また、RIS#2 1106が物理レイヤ制御情報をUE#1 1108にリダイレクトできることを可能にするために、RIS#2 1106にRISパターン情報を通知する。
UE#2 1109用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1104によって反射され、UE#1 1108用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#2 1106によって反射される。メッセージ1170は、BS1102によってUE#2 1109に送信され、それは、UE#2 1109用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1170は、メッセージ1155に部分的に基づいてRIS#1 1104によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1104によって反射される。メッセージ1172は、BS1102によってUE#1 1108に送信され、それは、UE#1 1108用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1172は、メッセージ1157に部分的に基づいてRIS#2 1106によって生成されたRISパターンを利用するRIS#2 1106によって反射される。
データ1175は、RIS#1 1104で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS1102とUE#2 1109との間で生じるデータ伝送である。データ1180は、RIS#2 1106で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS1102とUE#1 1108との間で生じるデータ伝送である。
チャネル測定は、測定するためのUE#2 1109用又はUE#1 1108用にRSをそれぞれ送信するRIS#1 1104又はRIS#2 1106のいずれかによって実行されてよく、UE#2 1109及びUE#1 1108は、測定情報を各RISにフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS1102に転送することができる。
図11の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図11が、BSと、それぞれがRISパネルを利用する2つのUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図11は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図11の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
MU-MIMOシステム内のUEのそれぞれについて実行されるシグナリングは、図8A及び8Bで説明したような動的又は準静的RIS選択を利用することができる。
本開示は、複数のRISパネルを利用することによって複数レイヤ又は複数ストリーム通信の実施形態をさらに提供する。ここで参照されるレイヤ又はストリームは、空間分割多重のストリームであり、レイヤの数は、ランクと称される。
トランスミッタとレシーバとの間の通信を、あるチャネルに関する問題の結果として、単一のレイヤに限定することができる。例えば、ラインオブサイト(LoS)又は貧弱な散乱チャネルについては、通信が、偏波方向毎に単一のレイヤに限定される。
但し、複数のRISパネルを利用することによって、偏波方向毎に1つ以上のレイヤまで、信号のランクを増加させることが可能である。
複数のパネルを利用するとき、及び、パネルが互いに併置されないとき、データは、UEの観点からは異なる方向に、異なるRISパネルに対してデータが到来し及び離れる。
いくつかの実施形態では、UEは、異なる方向からのビームでマルチランクデータ信号を経験する。UEは、異なる復調参照信号(DMRS)ポートに対する複数のQCL割り当てを含むDCIメッセージを受信することができ、それにより、異なるRISパネルからの信号を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、トランスミッタは、ダイバーシティの形態として、異なるビーム上で同じデータパケットを送信する。いくつかの実施形態では、トランスミッタは、異なるビーム上で異なるデータパケットを送信する。いくつかの実施形態では、UEは、同じ周波数帯域内で各リンクが1つのRISパネルを介して反射される複数の同時リンクを経験する。UEは、また、その周波数帯域内でRISによって反射されない、BSへの追加的なダイレクトリンクを有しうる。UEは、複数のDCIを受信することができ、各DCIは、異なるビームに関連付けられる。
マルチレイヤマルチRIS通信の例については、図9Aを参照しながら説明することができる。図9Aは、BS902と、RIS#1 904と、RIS#2 906と、UE909とを含む通信ネットワーク900の一部の例を示す。RISは、BS902とUE909との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。
図9Aでは、BS902とUE909との間のDL通信のみが示されているが、BS902とUE909との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。このタイプのサイドリンク用のダイバーシティを利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
BS909では、ゼロフォーシング(ZF)機能又は他の技術を、信号をX1及びX2信号コンポーネントに分離するために利用することができる。信号が2つの信号コンポーネントに分離されるとき、CSIは、2つのBS-RISリンクのそれぞれについて決定されるべきである。
いくつかの実施形態では、第1の無線周波数RFリンク903で送信されるデータX1と、第2のRFリンク905で送信されるデータX2とは、コーディングされた同じデータの異なるセグメントである。
いくつかの実施形態では、第1の無線周波数RFリンク903で送信されるデータX1と、第2のRFリンク905で送信されるデータX2とは、異なるデータパケットに属する。
いくつかの実施形態では、同じ物理制御シグナリングが、UE用のデータをスケジューリングするために利用される。
図12は、BS1202と、第1のRIS(RIS#1)1204と、第2のRIS(RIS#2)1206と、UE1208との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す実施形態のマルチレイヤ通信の信号フロー図1200であり、RIS#1 1204及びRIS#2 1206は、マルチRISマルチレイヤ実装のためにBS1202によって制御される。信号フロー図1200は、RISディスカバリ及びBS-RISリンクが識別及びセットアップされることに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1210、1212、及び1215は、BS1202からUE1208へと送信された上位レイヤ構成情報を示し、それは、RISによって反射されない、ダイレクトリンクによって送信されてもよい。シグナリングラインは、BS1202からUE1208へのRRCメッセージングを示し、UE1208に構成情報を提供する。これは、図12に示すように、デバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1204及び1206によって反射されてもよく、それは、図12に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行されている期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1220、1225、1250、及び1255は、BS1202から2つのRIS1204及び1206へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線で生じる場合、RIS1204及び1206は、BS1202から受信するための、及び、BS1202へと送信するための構成可能素子で反射するためのトランシーバ又はセンサを有すると仮定する。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなどの、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1230、1260、及び1270は、BS1202からUE1208へ又はUE1208からBS1202へとRIS#1 1204によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1235、及び1275は、BS1202からUE1208へ又はUE1208からBS1202へとRIS#2によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1245は、RIS1204及び1206によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1204及び1206の一方又は両方によって反射されうる。
BS1202は、通知メッセージ1210をUE1208に送信し、それにより、UEは、利用されるマルチRISマルチレイヤ実装があることを知る。
図12内の、シグナリング1212、1215、1220、1225、1230、1235、及び1245と、UE1208が、RIS1204及び1206の両方からのRSを測定すること1240とは、図8A内の、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が、RIS804及び806の両方からのRSを測定すること840とは実質的に同じである。
BS1202がメッセージ1245内のフィードバック情報を受信した後、BS1202は、参照信号を反射するためにRIS#1 1204によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1250をRIS#1 1204に送信する。BS1202は、また、参照信号を反射するためにRIS#2 1206によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1255をRIS#2 1206に送信する。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなく、パターンを設定するための各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、各RISの位置情報を識別する一般的な情報、及び各RISがそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報を、UE1208から受信される測定報告1245に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ1250及び1255は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
UE1208用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1204によって反射される。メッセージ1260は、BS1202によってUE1208に送信され、それは、UE1208用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1260は、メッセージ1250に部分的に基づいてRIS#1 1204によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1204によって反射される。異なるUE-RISリンク上のデータストリームが異なるDCIメッセージを利用する、いくつかの実施形態では、RIS#2 1206によって反射されるデータメッセージ1275を有効にする追加的な制御メッセージ(図12には図示しない)がある。この制御信号は、RIS#1 1204又はRIS#2 1206によって反射されてもよいし、ダイレクトリンクを介して送信されてもよい。
データ1270は、X1を含むデータ伝送であり、DL又はUL方向のいずれかで、BS1202とUE1208との間で生じ、それは、RIS#1 1204で反射される。データ1275は、X2を含むデータ伝送であり、DL又はUL方向のいずれかで、BS1202とUE1208との間で生じ、それは、RIS#2 1206で反射される。マルチランク通信については、メッセージ1270及び1275は同時である。但し、独立のDCIを持つデータについては、これら2つのメッセージは、同じ時間/周波数リソースを利用してもしなくてもよい。
チャネル測定は、UE1108が測定するためのRSを送信するRIS#1 1204又はRIS#2 1206のいずれかによって実行されうるし、その後、UE1108は、各RISに測定情報をフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS1202に転送することができる。
図12の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図12は、2つのRISパネルを利用する、BSとUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、2つ以上のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図12は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図12の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
本開示は、コヒーレントマルチRIS通信のいくつかの実施形態を提供する。コヒーレントマルチRIS通信の例については、図9Aを参照しながら説明することができる。 コヒーレントマルチRIS通信では、同じデータストリームが、異なるRISパネル及び信号構成加算によって送信されて反射される。
図9Aでは、BS902とUE909との間のDL通信のみが示されているが、BS902とUE909との間のULは同様であるが逆方向であると理解すべきである。サイドリンク用のコヒーレントマルチRIS通信を利用することも、提案方向の範囲内にあるとみなされる。
RISパターンは、UEでのコヒーレント受信のために最適化される。いくつかの実施形態では、コヒーレントマルチRIS通信は、ビームフォーミング伝送及び受信が利用されない低周波数(LF)(例えば、6GHz以下)での通信に利用される。コヒーレントマルチRIS通信は、特に、非常に低速なシナリオに適用可能である。
コヒーレントマルチRIS通信には、信号がコヒーレントに受信されることを保証するために、正確なCSI情報が必要であることに留意すべきである。
図13は、BS1302と、第1のRIS(RIS#1)1304と、第2のRIS(RIS#2)1306と、UE1308との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す実施形態におけるコヒーレントマルチRIS通信の信号フロー図1300であり、RIS#1 1304及びRIS#2 1306は、マルチRISコヒーレント通信実装のためにBS1302によって制御される。信号フロー図1300は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1310、1312、及び1315は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうる、BS1302からUE1308に送信された上位レイヤ構成情報を示す。シグナリングラインは、BS1302からUE1308へのRRCメッセージングを示し、構成情報をUE1308に提供する。これは、図13に示すようにデバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1304及び1306によって反射されてもよく、それは図13に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行される期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域内の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域内の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1320、1325、1350、及び1355は、BS1303から2つのRIS1304及び1306へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線を介して生じる場合、RIS1304及び1306は、BS1302から受信するために、及び、BS1302に送信するために構成可能素子上で反射するために、トランシーバ又はセンサを有すると仮定される。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された、標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなど、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1330、1360、及び1365は、RIS#1 1304によって、BS1302からUE1308へ又はUE1308からBS1302へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1335、及び1370は、RIS#2 1306によって、BS1302からUE1308へ又はUE1308からBS1302へと反射される信号を示す。
シグナリングライン1345は、RIS1304及び1306によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1304及び1306の一方又は両方によって反射されうる。
BS1302は、通知メッセージ1310をUE1308に送信し、それにより、UE1308は、利用されるマルチRISコヒーレント実装があることを知る。
図13における、シグナリング1312、1315、1320、1325、1330、1335、及び1345と、UE1308がRIS1304及び1306の両方からのRSを測定すること1340は、図8Aにおける、812、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808がRIS804及び806の両方からのRSを測定すること840と実質的に同じである。
BS1302がメッセージ845でフィードバック情報を受信した後、BS1302は、RIS#1 1304によって参照信号を反射するために利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージ1350をRIS#1 1304に送信する。BS1302も、RIS#2 1306にメッセージ1355を送信し、それは、参照信号を反射するためにRIS#2 1306によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなくパターンを設定するための、各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、各RISの位置情報を識別する一般的な情報、及び各RISがRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE1308から受信される測定報告1345に基づいて部分的に導出することができる。メッセージ1350及び1355は別々のメッセージとして示されているが、これら2つのメッセージを、1つのシグナリングセットに結合することができると理解すべきである。
UE1308用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1304によって反射される。メッセージ1360は、BS1302によってUE1308に送信され、それは、UE1308用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1360は、メッセージ1350に部分的に基づいてRIS#1 1304によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1304によって反射される。物理レイヤ制御チャネルメッセージがUE1302によって送信され、RIS#1 1304によって反射されるが、その方法で配置される場合、メッセージは、RIS#2 1306によって反射されていることがあると理解すべきである。
データ1365は、X1を含むデータ伝送であり、それは、DL又はUL方向のいずれかで、BS1302とUE1308との間で生じ、それは、RIS#1 1304によって反射される。データ1370は、X1も含むデータ伝送であり、それは、DL又はUL方向のいずれかで、BS1302とUE1308との間で生じ、それは、RIS#2 1306によって反射される。メッセージ1365及び1370は、建設的にレシーバに到来する方法で送信される。
チャネル測定は、UE1308が測定するためのRSを送信するRIS#1 1304又はRIS#2 1306のいずれかによって実行されうるし、UE1308は、各RISに測定情報をフィードバックする。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、各RISは、測定されたCSIをBS1302に転送することができる。
図13の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図13は、2つのRISを利用する、BSとUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップすることを示しているが、複数のBSが、2つ以上のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図13は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図13の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
本開示は、図14を参照しながら説明される、RIS支援型ユーザセントリック及びノーセル(UCNC)の実施形態を提供する。UCNCは、伝統的なセル中心のアクセスプロトコルから、ハイパーセル抽象化を伴うユーザ中心のプロトコルへと発展した無線アクセスフレームワークである。UCNCは、無線プロトコルシグナリングオーバーヘッド及びアクセスプロトコルレイテンシを低減し、無線インターフェース接続リンクの数を増加させるのに役立つと期待されている。
図14は、それぞれが局所エリアにサービス提供する2つのBS(BS#1 1410及びBS#2 1420)と、2つのRIS(RIS#1 1430、及びRIS#2 1440)と、1つのユーザ機器(UE1450)とを含む通信ネットワーク1400の一部の例を示す。UE1450は、矢印1455によって示されているように、BS#1 1410からBS#2 1420の方向に移動しており、そのため、BS#1 1410からBS#2へのハンドオーバーがやがて生じることになる。但し、ある期間、BS1410及び1430のそれぞれからのビームを反射するRISによって2つのBSがサービングUE1450を共有する。RIS#1 1430及びRIS#2 1440のそれぞれは、送信又は受信又はその両方の目的のために、BS#1 1410及びBS#2 1420のアンテナの拡張として動作することができる。RISは、BS#1 1410とUE1450との間、及びBS#2 1420とUE1450との間を伝播する伝送波面を反射及び集中させることができる。
最初に、UE1450は、BS#1 1410とRIS#1 1430との間の第1の無線周波数RFリンク1414を介してBS#1 1410によってサービス提供され、RIS#1 1430とUE1450との間の第2のRFリンク1435上で反射される第1のビームB1を送信する。BS#1は、また、RIS#2 1440への第3のRFリンク1416を作り出して、RIS#2 1440とUE1450との間の第4のRFリンク1445上で反射される第2のビームB2を送信しうる。
UE1450が、BS#2 1420に向かう方向に移動すると、UE1450は、最初に、RIS#1 1430を介してビームB1でBS#1によってサービス提供され、その後、RIS#2 1440を介してビームB2でBS#1によってもサービス提供される。
RIS#1 1430は、BS#1 1410からのビームB1を反射し続けるが、リンク1426のチャネル品質が1416より良好であることによって決定されうる、ある時点で、RIS#2 1440は、BS#2 1420からUE1450へとビームB4を反射するようにRIS#2 1440上のRISパターンを切り換える。そのため、BS#1 1410からUE1450へとB2を反射するRIS#2 1440の代わりに、RIS#2 1440が、第5のRFリンク1426上のBS#2 1420から、第4のRFリンク1445上のUE1450へとビームB4を反射する。リンク1424のチャネル品質が1414より良好であることによって決定されうる、さらなる時点で、RIS#1 1430は、BS#2からUE1450へとビームB3を反射するように、RIS#1のRISパターンを変更する。そのため、BS#1 1410からUE1450へとB1を反射するRIS#1 1430の代わりに、RIS#1 1430が、第6のRFリンク1424上のBS#2 1420から、第3のRFリンク1435上のUE1450へとビームB3を反射する。
上述した例では2つのRISが含まれているが、RISを利用してRIS支援型リンクを形成する原理は、RIS支援型UCNCのために単一のRISを利用すること、又は、RIS支援型UCNCのために2つ以上のRISを利用することに適用可能である。
図8A及び8Bをそれぞれ参照しながら上述したように、準静的に及び動的にRISを有効化及び無効化することができることも理解すべきである。
図15は、第1のBS(BS#1)1502と、第2のBS(BS#2)1503と、第1のRIS(RIS#1)1504と、第2のRIS(RIS#2)1506と、UE1508との間のシグナリングについての例示的なシグナリング図を示す実施形態のRIS UCNCの信号フロー図1500であり、RIS#1 1504及びRIS#2 1506は、RIS支援型UCNC実装のためにBS#1 1502及びBS#2 1503によって制御される。信号フロー図1500は、RISディスカバリと、BS-RISリンクが識別及びセットアップされることとに続いて生じるシグナリングを示す。
シグナリングライン1510及び1515は、RISによって反射されずにダイレクトリンクによって送信されうる、BS1502からUE1508に送信された上位レイヤ構成情報を示す。シグナリングラインは、BS1502からUE1508へのRRCメッセージングを示し、UE1508に構成情報を提供する。これは、図15に示すように、デバイス間のダイレクトリンクであってもよいし、RIS1504及び1506によって反射されてもよく、それは、図15に示されていない。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、データ通信が実行されている期間、データ通信構成と同じパスを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、同じ周波数帯域の別々のリンクを利用する。いくつかの実施形態では、RRCメッセージングは、異なる周波数帯域の別々のリンクを利用する。
シグナリングライン1520、1525、1550、1565、1575、及び1590は、BS1502から2つのRIS1504及び1506へのシグナリングコマンドを示す。これらのコマンドは、無線を介して又は有線接続を介して伝送することができる。それらが無線で生じる場合、RIS1504及び1506は、BS1502から受信し、BS912へと送信するために構成可能素子で反射するためのトランシーバ又はセンサを有すると仮定する。いくつかの実施形態では、コマンドは、RIS制御のために設計された標準化されたメカニズムを利用しうる。いくつかの実施形態では、コマンドは、バックホール、RRC、又はXnなどの、新たな又は既存のメカニズムを利用しうる。
シグナリングライン1530、1555、及び1560は、BS#1 1502からUE1508へ又はBS#2 1503からUE1508へ又はUE1508からBS#1 1502へ又はUE1508からBS#2 1503へとRIS#1 1504によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1535、1580、及び1585は、BS#1 1502からUE1508へ又はBS#2 1503からUE1508へ又はUE1508からBS#1 1502へ又はUE1508からBS#2 1503へとRIS#2 1506によって反射される信号を示す。
シグナリングライン1545は、RIS1504及び1506によって反射されないアップリンク物理レイヤ制御シグナリングであるフィードバック情報を示す。但し、いくつかの実施形態では、アップリンク物理レイヤ制御シグナリングは、RIS1504及び1506の一方又は両方によって反射されうる。
BS#1 1502は、通知メッセージ1510をUE1508に送信し、UCNCのために、RIS#1 1504及びRIS#2 1506を含むリンクに対するチャネル測定及びフィードバックをセットアップする。
図15内の、シグナリング1515、1520、1525、1530、1535、1145と、UE1508が、RIS1504及び1506の両方からのRSを測定すること1540とは、図8A内の、815、820、825、830、835、及び845内のシグナリングと、UE808が、RIS804及び806の両方からのRSを測定すること840とは実質的に同じである。但し、チャネルがBS#2 1503に関して測定される必要があり、これが知られる必要がある可能なハンドオーバーターゲットBSであるとき、チャネル測定が事前にBS#1 1502に対して実行されているため、BS#2 1503は、図15のシグナリングステップ1530及び1535でRSを送信している。UE1508によって送信されたフィードバックメッセージは、それが適切であると思われるとき、即ち、チャネルリンクが、BS#1 1502からより、BS#2 1503からの方がより良好であるとき、BS#2 1503へのハンドオーバーの決定を行う必要があるのはBS#1 1502であるので、BS#1 1502に送信される。
BS#1 1502がメッセージ1545内のフィードバック情報を受信し、BS#1 1502がUCNCを利用してハンドオーバーを行うことをBS#1 1502が決定した後、BS#1 1502は、BS#2 1503に対し、ハンドオーバーの開始をトリガする。BS#1 1502は、メッセージ1550をRIS#1 1504に送信し、それは、参照信号を反射するためにRIS#1 1504によって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含む。
BS#1 1502は、また、参照信号を反射するためにRISによって利用される1つ以上のRISパターンに関する構成情報を含むメッセージをRIS#1 1504及びRIS#2 1506に送信している。いくつかの実施形態では、これらのメッセージは、各RISがパターンを生成することなく、パターンを設定するための各RISに特有の情報を含む。いくつかの実施形態では、提供される情報は、各RISがパターンを生成することを可能にする。この情報は、UE1508の位置情報を識別する一般的な情報、及びRIS1504及び1506がそれ自身でRISパターンを生成することを可能にするCSI情報でありうる。パターン情報は、UE1508から受信される測定報告1545に基づいて部分的に導出することができる。
BS#1 1502からのUE1508用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#1 1504によって反射される。メッセージ1555は、BS1502によってUE1508に送信され、それは、UE1508用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1555は、メッセージ1550に部分的に基づいてRIS#1 1504によって生成されたRISパターンを利用するRIS#1 1504によって反射される。
データ1560は、RIS#1 1504で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS#1 1502との間で生じるデータ伝送である。
BS#1 1502からBS#2 1503へのハンドオーバーをトリガ1548するとの決定に基づいて、BS#1 1502は、BS#2 1503と通信するように、RIS#2 1506上のRISパターンを切り換えることをRIS#2 1506に通知するメッセージ1565をRIS#2 1506に送信する。1570で、RIS#2 1506は、BS#2 1503と通信するようにRISパターンを切り換える。
BS#2 1503からのUE1508用の物理レイヤ制御チャネルは、RIS#2 1506によって反射される。メッセージ1580は、BS#2 1503によってUE1508に送信され、それは、UE1508用の物理レイヤ制御情報を含む。メッセージ1580は、メッセージ1575に部分的に基づいてRIS#2 1504によって生成されたRISパターンを利用するRIS#2 1506によって反射される。
データ1585は、RIS#2 1506で反射される、UL又はDL方向のいずれかで、BS#2 1503との間で生じるデータ伝送である。
BS#1 1502からBS#2 1503へのハンドオーバーを完了するために、BS#1 1502は、メッセージ1590を送信して、RIS#1 1504に対し、BS#2 1503と通信するために、RIS#1 1504上のRISパターンを切り換えるように通知する。1595で、RIS#1 1504は、BS#2 1503と通信するようにRISパターンを切り換える。
チャネル測定は、測定するためのUE1508用のRSを送信するRIS#1 1504又はRIS#2 1506のいずれかによって実行されうる。そのような場合、CSIは、各RISで利用可能であり、適当なときに、各RISは、測定されたCSIをBS#1 1502又はBS#2 1503のいずれかに転送することができる。
図15の例は、一部の計算負荷を共有し、BS-RISコマンドオーバーヘッドを低減することができる、より有利なRISパネルの利用を可能にする。
図15が、第1のBSと、それぞれがRISパネルを利用するUEとの間の複数のRIS支援型リンクをセットアップし、その後、第2のBSにハンドオフすることを示しているが、BSが、1つ又は複数のRISを介した1つ又は複数のUEとの複数のRIS支援型リンクを有しうると理解すべきである。さらに、この文書で説明される概念は、SL接続を利用する複数のUE間のRIS支援型リンクをセットアップする概念に拡張されうる。
図15は、ダウンリンク方向のチャネル測定を示すが、チャネル測定は、SRSなどの参照信号をRISを介してBSに送信するように、UEがBSによって構成されることによってアップリンク方向でも実行されうる。
RISがリンクの一部であることをUEが知っている、図15の例が実行されるが、他の実施形態では、UEは、RISが信号を反射すること、及びRIS選択通知がQCLベースであることを知らなくてもよく、即ち、UEには、RISが利用されることを知ることなく、信号を検出できるようにするために、信号が到来しうる方向についての情報が提供される。
図15は、複数のRISがある、RIS支援型UCNCの方法について説明しているが、複数のRISの代わりに単一のRISを有するようにすることも可能である。
いくつかの実施形態では、単一のRISが、第1のBSから第2のBSへとRISパターンを変更することを、そのようにすることが通知されたときに担当するが、UEが単一のRISからいつも受信しているので、UEは、UEで受信ビームを変更してはならない。
UE及び/又はRIS(RISがBSとUEとの間のリンク内にある場合)に対するシグナリングは、任意のリンクについて、送信され、受信され、又は反射されるビームの方向に関係する情報を含みうる。ビーム方向は、データ、参照又は同期信号、又は、制御情報など、任意の信号又は物理チャネルについてのものであることができる。各信号についてのビーム方向は、独立してシグナリングされてもよいし、1つのシグナリングメッセージに結合されてもよい。複数の信号及びチャネルは、同じビーム又は異なるビームを利用しうる。いくつかの実施形態では、UEへのシグナリングは、UEの観点からは、任意の方向(例えば、UL、DL、SL)での、信号(SSB、CSI-RS、SRSなど)又は物理チャネル(PDCCH、PDSCH、PUSCH、PUCCH、PRACHなど)についてのビーム方向に関係する情報を含む。いくつかの実施形態では、ビーム方向は、球面表示での地球座標(真北又は磁北に対する方位角、及び天頂に対する仰角又は傾斜角)に関する絶対方向で表現されうる。地球座標に対する絶対方向の例が図18Aに示されている。図18Aの鎖線は、水平面上のビームへの投影である。いくつかの実施形態では、方向は、経線及び平行座標などの2つの座標に対する傾斜角として表現されうる。いくつかの実施形態では、地方の地上配置についてなど、北に対する角度がシグナリングされ、天頂に対する仰角又は傾斜角はシグナリングされない。いくつかの実施形態では、角度方向は、UEの向き又はUEが移動する方向に関して表現される。UEの向き又はUEが移動する方向に関する絶対方向の例(この場合は東方向に平行)が図18Bに示されている。図18Aの鎖線は、水平面上へのビームの投影である。
いくつかの実施形態では、トランスミッタ及び/又はレシーバに対する、RISでのビーム方向は、絶対角度方向に関連して表現することができ、トランスミッタ及びレシーバは、UE、地上の又は非地上のBS、及び中継器のいずれかであることができる。方向シグナリングは、方位角/仰角座標の形態(又は、その等価物)、又は、2つの座標に関する又はRISの向きに関する傾斜の形態で表現されうる。
いくつかの実施形態では、信号又はチャネルのビーム方向(ここでは、ターゲット方向と称する)は、参照ビーム(ここでは、参照方向と称する)に関してシグナリングされうる。参照ビームは、ビームリファインメントを利用して最適化されうる。従って、参照ビームに対する任意のリファインメントが、ターゲットビーム方向にも適用される。参照ビームは、任意の他の信号又はチャネルの、又は、探知などの他の目的で利用される他のRF又は非RFビームに関する方向でありうる。探知方向の例は、赤外線リンクの方向、又は探知信号の放射又は受信の方向である。
図18Cは、UE1810が、いつ、BS1820からのDL制御チャネルビーム1815の方向を知って、その後、DL及びULデータチャネルビーム1825を、反射後にRIS1830から到来するDL制御チャネルビーム1815の右までα度であると表現することができるかの例を示す。
参照方向は、UEに非特有のブロードキャスト信号又はマルチキャスト信号を利用してもよいし、CSI-RS又はSRSなどのUE特有(又は、UEグループに特有)の信号を利用してもよい。
参照ビーム方向に対してビーム方向を表現することは、以下のシグナリングのモード、即ち、参照信号と同じであるターゲットビーム方向;方位角及び/又は仰角座標、又は、任意の他の座標上に投影されたターゲット方向間の角度差の明示的なシグナリング;ターゲット方向と1つ以上の参照方向との間の絶対角度差の明示的なシグナリング;又は2つ以上の参照方向の重み付けされた組み合わせの明示的なシグナリングのいずれかを利用する。
ダイレクトリンクを介して及び/又は異なるRISパネルを介して、UEが複数のリンクを経験するときなど、1つ以上のリンクがトランスミッタとレシーバとの間にあるとき、データ/制御用のビームインジケーションには、異なるチャネルのビーム間の差分インジケーションを利用しうる。
任意のリンクからの各データチャネル又は制御チャネル又はRSチャネルは、参照方向に関連付けられ、参照方向は、上述したメカニズムのいずれかであることができ、或いは、同じ又は任意の他のリンクの、データ又は制御又はRS用の他のビーム方向を参照するものであることができる。
例えば、UEが2つのRISパネル(RIS#1及びRIS#2)によってサービス提供されるとき、DL制御シグナリングは、RIS#1のみによって反射され、UEの観点からは、RIS#1を介して受信されるDLデータ用のビーム方向は、DL制御チャネルのものと同じビーム方向を利用する。RIS#1 UE-RISリンクと、RIS#2 UE-RISリンクとの間の方位角が50度であることが知られているとき、RIS#2から到来すると知られているデータは、DL制御チャネルから方位角方向の右へ50であるビーム方向を利用しうる。また、RIS#2がULデータ反射に利用される場合、シグナリングは、ULデータについて、ビーム方向が、RIS#2用のDLデータと同じものを利用しうることを示す。
DL/UL制御チャネル間又はDL/ULデータチャネル間又は同じUEのDL/UL RSチャネル間、又は、異なるUEに対するリンク間、又は、BS-RISリンクとRIS-UEリンクとの間でビームを反射するRISに、同様のアプローチを利用することができる。
本明細書で提供された実施形態の方法の1つ以上のステップは、対応するユニット又はモジュールによって実行されうると理解すべきである。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールによって送信されうる。信号は、受信ユニット又は受信モジュールによって受信されうる。信号は、処理ユニット又は処理モジュールによって処理されうる。各ユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせであってよい。例えば、1つ以上のユニット/モジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路であってよい。モジュールがソフトウェアであり、それらはプロセッサによって取り出されてよく、必要に応じて全体的に又は部分的に、処理用に個別に又は一緒に、必要に応じて単一の又は複数のインスタンスで、そして、モジュールそれ自体が、更なる展開及びインスタンス化のための命令を含みうると理解されよう。
特徴の組み合わせが、説明した実施形態に示されているが、この開示の様々な実施形態の利点を実現するために、それらの全てが組み合わされる必要はない。言い換えると、この開示の実施形態に従って設計されるシステム又は方法は、必ずしも、図面のいずれか1つに示された特徴の全て又は図面に模式的に示された全ての部分を含む必要はない。さらに、1つの例示的な実施形態の選択された特徴は、他の例示的な実施形態の選択された特徴と組み合わせうる。
この開示は、例示的な実施形態を参照しながら説明されてきたが、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図したものではない。例示的な実施形態の様々な修正及び組み合わせ、そして、本開示の他の実施形態は、当業者には、その説明を参照すれば明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲が、任意のそのような修正又は実施形態を包含することを意図している。