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JP2024168766A - 打撃工具 - Google Patents

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JP2024168766A
JP2024168766A JP2023085697A JP2023085697A JP2024168766A JP 2024168766 A JP2024168766 A JP 2024168766A JP 2023085697 A JP2023085697 A JP 2023085697A JP 2023085697 A JP2023085697 A JP 2023085697A JP 2024168766 A JP2024168766 A JP 2024168766A
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JP
Japan
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rod
intermediate shaft
piston cylinder
groove
impact
Prior art date
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Pending
Application number
JP2023085697A
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English (en)
Inventor
吉隆 町田
Yoshitaka Machida
優祐 ▲高▼野
Yusuke Takano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Publication date
Application filed by Makita Corp filed Critical Makita Corp
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Priority to CN202410583812.7A priority patent/CN119016764A/zh
Priority to US18/662,391 priority patent/US20240391077A1/en
Priority to DE102024114056.9A priority patent/DE102024114056A1/de
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Abstract

Figure 2024168766000001
【課題】成形時の寸法変化の影響を受けることなく、良好な組立性が得られて必要な受け面も確保できる板金部材を用いてロッド連結部の摩滅防止を図る。
【解決手段】ハンマドリル1において、ピストンシリンダ21の後端とロッド58との連結が、後方へ突出する左右一対のロッド連結部60,60の間で上下方向に設けた溝61に、ロッド58の先端を挿入させた状態で、各ロッド連結部60とロッド58とを左右方向に貫通する連結ピン63によって行われると共に、溝61の左右の内面とロッド58との間に、連結ピン63に貫通される一対の板金部材65,65が介在されている。各板金部材65は、溝61の内面を覆う内板部66と、内板部66の後端から折曲されてロッド連結部60の後端面を覆う外板部67とからなる平面視L字状となっている。
【選択図】図3

Description

本開示は、ハンマドリル等の打撃工具に関する。
ハンマドリルでは、特許文献1に開示されるように、ハウジング内の前方に、前端にビットを装着可能なツールホルダが回転可能に軸支されて、ツールホルダ内の後方に、ビットを打撃する打撃子を内挿したピストンシリンダが前後移動可能に収容されている。ハウジングの後方には、モータが配置されて、モータの出力軸から回転伝達される中間軸が、ツールホルダの軸線と平行に軸支されている。中間軸には、回転により中間軸の回転をツールホルダへ伝達するギヤと、ピストンシリンダの後端に連結されるロッドを有し、回転により中間軸の回転を前後運動に変換してピストンシリンダへ伝達する打撃伝達部材とが、中間軸と別体で回転可能に設けられている。打撃伝達部材として、例えば、軸線を傾けたスワッシュベアリングを介してロッドを支持するボススリーブがある。ギヤと打撃伝達部材との間には、中間軸と一体回転可能且つ前後方向へスライド可能なクラッチ部材が設けられている。
このクラッチ部材の前後のスライド位置をハウジングの外部から操作してギヤ及び/又は打撃伝達部材と係脱させることで、ギヤのみを回転させてツールホルダを回転させるドリルモードと、打撃伝達部材のみを回転させてピストンシリンダを前後移動させるハンマモードと、ギヤと打撃伝達部材とを共に回転させてツールホルダの回転とピストンシリンダの前後移動とを同時に行わせるハンマドリルモードとが選択可能となっている。
特許第5128391号公報
ピストンシリンダとロッドとの連結は、ピストンシリンダの後面に設けたロッド連結部へ上下方向に溝を設け、溝にロッドの先端を挿入した状態で、連結ピンをロッド連結部とロッドとを共に左右方向から貫通させて行われる。この場合、前後移動するロッドが溝の内面に摺接することで溝の内面が摩滅しないように、溝の内面とロッドとの間にワッシャ等の板金部材が介在される。特許文献1では、板金部材として、連結ピンが貫通する一対の側板を備えたU字状の受けプレートを採用して、必要な受け面の確保と組立性の向上とを図っている。
しかし、この受けプレートは、U字状に成形する際の寸法が安定しないため、成形時の寸法変化によって、溝へのはめ合いがきつくなって組み付けがやりにくかったり、組み付け後にがたついたりするおそれがあった。
そこで、本開示は、成形時の寸法変化の影響を受けることなく、良好な組立性が得られて必要な受け面も確保できる板金部材を用いて、ロッド連結部の摩滅防止を図ることができる打撃工具を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、本開示は、ハウジング内に、前後方向に延びて前端にビットを装着可能な筒状のツールホルダが回転可能に軸支されて、ツールホルダ内に、ビットを打撃する打撃子を内挿したピストンシリンダが前後移動可能に収容されている一方、
ハウジング内には、モータが配置され、モータの回転軸から回転伝達される中間軸が、ツールホルダの軸線と平行に軸支されて、
中間軸には、中間軸の回転に伴って前後へ揺動する揺動部材を介してピストンシリンダの後端に連結されるロッドを有し、回転により中間軸の回転をロッドの前後運動に変換してピストンシリンダへ伝達可能な打撃伝達部材が外装されており、
中間軸の回転が打撃伝達部材へ伝達されることで、ピストンシリンダが前後運動して打撃子によるビットの打撃が可能となる打撃工具である。
そして、ピストンシリンダの後端とロッドとの連結が、後方へ突出する左右一対のロッド連結部の間で上下方向に設けた溝に、ロッドの先端を挿入させた状態で、各ロッド連結部とロッドとを左右方向に貫通する連結ピンによって行われると共に、溝の左右の内面とロッドとの間に、連結ピンに貫通される一対の板金部材が介在され、
各板金部材は、溝の内面を覆う内板部と、内板部の後端から折曲されてロッド連結部の後端面を覆う外板部とからなる平面視L字状であることを特徴とする。
本開示によれば、成形時の寸法変化の影響を受けることなく、良好な組立性が得られて必要な受け面も確保できる板金部材を用いてロッド連結部の摩滅防止を図ることができる。
ハンマドリルの一部の中央縦断面図である(ハンマモード)。 前側ハウジングを省略したハンマドリルの前側部分の下方からの斜視図である。 出力切替部の後側の分解斜視図である。 出力切替部の前側の分解斜視図である。 図1のA-A線拡大断面図である。 図1のB-B線拡大断面図である。 図1のC-C線拡大断面図である。 板金部材の説明図で、図8Aが側面、図8Bが平面、図8Cが背面をそれぞれ示す。 図1のD-D線拡大断面図である。 図1のE-E線拡大断面図である。 ハンマドリルの一部の中央縦断面図である(ハンマドリルモード)。 ハンマドリルの一部の中央縦断面図である(ドリルモード)。
本開示の一実施形態において、各内板部は、側面視の外形が四角形状であってもよい。
この構成によれば、ロッドの受け面を大きく確保可能となる。
本開示の一実施形態において、各内板部には、連結ピンが貫通する円形孔がそれぞれ形成されており、円形孔の最上位置より上側に位置する内板部の上下幅は、円形孔の最前位置より前側に位置する内板部の前後幅よりも大きくなっていてもよい。
この構成によれば、連結ピンから上方へ突出するロッドの受け面を確保することができ、ロッドの上端の摺動を内板部で確実に受けることができる。
本開示の一実施形態において、各ロッド連結部は、背面視が円形で、その左右方向の中央に溝が形成されており、各外板部の外形は、背面視略半円形状であってもよい。
この構成によれば、外板部を設けてもロッド連結部の後面からはみ出すことがない。
本開示の一実施形態において、内板部の前後方向の幅よりも、外板部の左右方向の幅の方が小さくなっていてもよい。
この構成によれば、組み付ける際の向きがわかりやすくなり、組み間違いが起きなくなる。
本開示の一実施形態において、各板金部材は、同じ形状であってもよい。
この構成によれば、左右を気にすることなく組み付けできる。製造コストや管理の手間も軽減できる。
本開示の一実施形態において、溝の左右方向の幅と、外板部の左右方向の幅との差は、内板部の厚み以下であってもよい。
この構成によれば、内板部と外板部との向きを間違えて組み付けることがなくなる。
本開示の一実施形態において、中間軸には、中間軸と一体回転可能且つ前後方向へスライド可能なクラッチ部材が設けられ、
打撃伝達部材は、中間軸へ回転可能に外装されて、クラッチ部材のスライド位置をハウジングの外部から切替操作することで、クラッチ部材が打撃伝達部材と係合してピストンシリンダを前後運動させるハンマモードと、クラッチ部材が打撃伝達部材と係合しない他の動作モードとが選択可能となっており、
打撃伝達部材は、ハウジングにより、軸受を介して中間軸と非接触で回転可能に片持ち支持されて、他の動作モードの際に回転する中間軸と共回りしないものであってもよい。
この構成によれば、クラッチ部材が打撃伝達部材に係合していない他の動作モードでの不意の打撃動作を効果的に抑制することができる。
以下、本開示の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、電動工具及び打撃工具であるハンマドリルの一例を示す中央縦断面図である。図1ではハンマモードでの前側部分のみを示している。
ハンマドリル1は、前側ハウジング2と、後側ハウジング3とを有している。前側ハウジング2は、前筒部4と、後筒部5とを有している。前筒部4は、前方へ延びる横断面円形の筒状である。後筒部5は、前筒部4より左右及び上下寸法が大きい正面視縦長四角形の筒状である。前筒部4は、後筒部5の上側に配置されている。前筒部4には、サイドハンドル6が着脱可能となっている。
前側ハウジング2内には、回転/打撃部7と、出力切替部8とが設けられている。後側ハウジング3には、モータ9が設けられている。モータ9は、回転軸10を前向きにした姿勢で後側ハウジング3に収容されている。
後ハウジング3には、図示しない電源コードが接続される。後ハウジング3には、図示しないトリガを設けたスイッチが設けられている。
前側ハウジング2は、インナハウジング11を備えている。インナハウジング11は、後筒部5内に収容されて、図2及び図3にも示すように、前保持部12と、後保持部13と、連結部14とを有している。前保持部12は、後筒部5の上側で前後方向の略中央に位置し、後述するツールホルダ20を保持する。後保持部13は、後筒部5の後端に嵌合する板状で、中央部を貫通する回転軸10を軸受15を介して保持している。回転軸10の前端には、後筒部5内に突出するピニオン16が設けられている。回転軸10の下方で後保持部13の前面には、円形凹部17が形成されている。連結部14は、前後方向に延びて下面を開口する半筒状で、前保持部12と後保持部13とを連結している。
回転/打撃部7は、ツールホルダ20と、ピストンシリンダ21と、ストライカ22と、インパクトボルト23とを有している。ツールホルダ20は、軸線が前後方向に延びる筒状である。ツールホルダ20は、前筒部4内に同軸で収容されて、前筒部4とインナハウジング11の前保持部12とで回転可能に保持されている。ツールホルダ20の前端は、前筒部4から前方へ突出している。ツールホルダ20の前端には、操作スリーブ24が設けられている。操作スリーブ24は、ツールホルダ20の前端でビットBを着脱操作するために設けられる。後筒部5内でツールホルダ20には、一体回転するギヤ25が外装されている。
ピストンシリンダ21は、前端を開口し、ツールホルダ20の後部で前後移動可能に収容されている。
ストライカ22は、ピストンシリンダ21内に空気室26を介して前後移動可能に収容されている。インパクトボルト23は、ストライカ22の前方でツールホルダ20内へ前後移動可能に収容されている。
出力切替部8は、図3及び図4にも示すように、入力ギヤ30と、中間軸31と、ボススリーブ32と、出力ギヤ33と、第1クラッチ34と、第2クラッチ35とを含んでいる。
入力ギヤ30は、ピニオン16の下方に配置されている。入力ギヤ30は、後面を開口したキャップ状で、外周に設けた外歯をピニオン16と噛合させている。後保持部13に設けた円形凹部17の中心には、回転軸10と平行に筒状のピン36が圧入固定されて前方へ突出している。入力ギヤ30は、円形凹部17内でピン36と同軸で配置されている。入力ギヤ30とピン36との間には、ボールベアリングである後軸受37が介在されている。後軸受37は、内輪37aと、外輪37bと、内輪37aと外輪37bとの間に配置される複数のボール37c、37c・・とを含んでいる。内輪37aがピン36に支持され、外輪37bが入力ギヤ30に支持されている。図5に示すように、入力ギヤ30と後軸受37とは、ピン36と直交する同一平面上に配置されている。換言すると、入力ギヤ30と後軸受37とは、ピン36を中心とした同心円上に配置されて、ピン36の径方向で互いにオーバーラップしている。入力ギヤ30の前面には、小径の受け筒部38が同軸で前向きに形成されている。
中間軸31は、ツールホルダ20の下方で互いの軸線同士が平行となるように配置されている。中間軸31の前端は、後筒部5の前側内面に保持されたボールベアリングである前軸受40を介して支持されている。中間軸31の後端は、入力ギヤ30の受け筒部38に圧入されて、入力ギヤ30と一体に結合されている。中間軸31における前後方向の中央部には、スプライン部41が形成されている。
ボススリーブ32は、スプライン部41よりも後方で中間軸31に同軸で貫通されている。ボススリーブ32の前端外周には、周方向の複数の外歯からなるボス側係合部42が形成されている。ボススリーブ32の後端には、入力ギヤ30の受け筒部38が同軸で遊挿されている。
インナハウジング11の後保持部13の前面には、支持リング43が固定されている。支持リング43は、外輪部44と、左右一対の取付片45,45と、左右一対のいんろう部46,46とを備えている。外輪部44は、支持リング43の前端に形成されて、ボススリーブ32の後端が同軸で遊挿されている。外輪部44の内周面には、リング状の外溝47が形成されている。取付片45,45は、図6にも示すように、前方から左右一対のボルト48,48によって円形凹部17の左右両側に固定されている。よって、支持リング43は、円形凹部17と同軸で固定される。いんろう部46,46は、支持リング43の後端から背面視円弧状に後方へ突出し、図5に示すように、支持リング43の固定状態で円形凹部17の内周に嵌合している。いんろう部46,46は、入力ギヤ30の径方向外側に位置して、ピン36と直交する同一平面上に位置することになる。
ボススリーブ32の後端には、内輪部50が形成されている。内輪部50の外周面には、リング状の内溝51が形成されている。内溝51は、支持リング43の外輪部44に設けた外溝47と径方向で対向している。内溝51と外溝47との間には、保持リング52に周方向へ等間隔に保持される複数のボール53,53・・が配置されている。すなわち、支持リング43とボススリーブ32との間には、外輪部44と内輪部50とボール53とを含むボールベアリングである軸受54が一体に形成されることになる。よって、ボススリーブ32は、支持リング43を介して後保持部13に片持ち支持され、且つ軸受54を介して回転可能に支持される。この状態でボススリーブ32の内周面は、図1及び図7に示すように、中間軸31及び受け筒部38の外周面と非接触となっている。
ボス側係合部42と軸受54との間でボススリーブ32の外周に設けた膨出部には、スワッシュベアリング55が設けられている。スワッシュベアリング55は、ボススリーブ32の軸線から自身の軸線を傾けて設けられている。スワッシュベアリング55は、複数のボール56,56・・と、外リング57とを備えている。ボール56は、ボススリーブ32の外周面へ等間隔に配置されている。外リング57は、ボール56の外側に外装されている。外リング57には、ロッド58が設けられている。ロッド58は、横断面が円形の棒状で、外リング57の径方向外側へ突出して上方に延びている。
ピストンシリンダ21の後端には、背面視が左右対称の略半円形となる一対のロッド連結部60,60が形成されている。ロッド連結部60,60の間には、上下面及び後面を開口する溝61が上下方向に形成されている。
ロッド連結部60,60には、左右方向に貫通する側面視円形の貫通孔62,62が形成されている。貫通孔62,62には、両者に跨がって連結ピン63が回転可能に挿入されている。連結ピン63には、直径方向に貫通する連結孔64が形成されている。ロッド58は、溝61を通って連結孔64を下方から貫通している。よって、ロッド58は、連結ピン63を介して、ロッド連結部60,60に前後方向へ揺動可能に、且つ連結孔64内で相対的に軸線方向へ摺動可能に連結される。
ロッド連結部60,60とロッド58との間には、互いに同形状である一対の板金部材65,65が介在されている。板金部材65は、図8にも示すように、内板部66と外板部67とからなるL字状の板金である。内板部66は、ロッド連結部60の内面と略同形状で一回り小さい側面視略四角形を有している。内板部66には、ロッド連結部60の貫通孔62と同径の円形孔68が形成されている。円形孔68は、内板部66の上下方向の中央で前寄りに形成されている。よって、円形孔68の最上位置より上側に位置する内板部66の上下幅L1は、円形孔68の最前位置より前側に位置する内板部66の前後幅L2よりも大きくなっている。
外板部67は、内板部66の後端からロッド連結部60の後面に沿って互いに相反する左右外側へ折曲形成されている。外板部67は、ロッド連結部60の後面より一回り小さい略半円形となっている。外板部67の左右幅H2は、内板部66の前後幅H1よりも小さくなっている。図7に示す溝61の左右幅H3は、外板部67の左右幅H2よりも大きいが、左右幅H3と左右幅H2との差は、内板部66の左右の厚み以下となっている。
ロッド連結部60,60にロッド58を連結する際、まず一対の板金部材65,65を、外板部67,67を互いに外向きとした姿勢とする。そして、内板部66,66を溝61に挿入し、外板部67,67をロッド連結部60,60の後面に当接させる。すると、各板金部材65は、内板部66がロッド連結部60の内面に当接して円形孔68が貫通孔62と同心となる位置に位置決めされる。
このとき、板金部材65,65は同形状であるため、左右どちらでも組み付けできる。また、一方の板金部材65を、外板部67の左右の向きを逆にして外板部67が溝61内に入り込むように組み付けることがあっても、外板部67の左右幅H2と溝61の左右幅H3との間には内板部66の厚み以下の隙間しかないため、そのままでは他方の板金部材65を組み付けることができない。よって、作業者は誤組み付けを直ちに把握することができる。
この状態で連結ピン63を左右方向から、各ロッド連結部60の貫通孔62及び各板金部材65の円形孔68を貫通させる。すると、連結ピン63の連結孔64は、溝61内で左右の内板部66,66の間に位置する。よって、ロッド58を、左右の内板部66,66の間を通して連結孔64に貫通させれば、図7及び図9に示すように、ロッド連結部60,60とロッド58との連結が完了する。
図1,図4,図6に示すように、スプライン部41の前方で中間軸31の外径は、前方へ向かうに従って段階的に小径となる中径部70と小径部71となっている。小径部71が前軸受40に支持されている。
出力ギヤ33は、スプライン部41よりも前方で中径部70へ同軸で回転可能に外装されている。出力ギヤ33は、前部に、ツールホルダ20に設けたギヤ25と噛合する外歯72を有している。出力ギヤ33の後部外周には、周方向の複数の外歯からなるギヤ側係合部73が形成されている。
出力ギヤ33と前軸受40との間で小径部71には、スリーブ74が外装されている。スリーブ74は、小径部71に圧入されて小径部71と一体に固定されている。スリーブ74の外径は、出力ギヤ33の外歯72の歯底の径よりも小さく、且つ中径部70の径よりも大きくなっている。スリーブ74は、固定状態で前軸受40の内輪40aと、中径部70の前側端面とに当接して、出力ギヤ33の前端面に対して近接している。よって、出力ギヤ33は、スプライン部41とスリーブ74との間で前後方向の移動を規制されることになる。
第1クラッチ34と第2クラッチ35とは、スプライン部41へスプライン結合されている。第1、第2クラッチ34,35は、スリーブ状で、スプライン部41に対して前後移動可能で且つ一体回転可能となっている。第1クラッチ34の前側内周には、周方向の複数の内歯からなる前係合部75が形成されている。前係合部75は、第1クラッチ34の前進位置で出力ギヤ33のギヤ側係合部73に係合し、後退位置でギヤ側係合部73から外れる。第1クラッチ34の後部外周には、リング状の前係止溝76が形成されている。
第2クラッチ35の後側内周には、周方向の複数の内歯からなる後係合部77が形成されている。後係合部77は、後退位置でボススリーブ32のボス側係合部42に係合し、前進位置でボス側係合部42から外れる。第2クラッチ35の前部外周には、リング状の後係止溝78が形成されている。
中間軸31の下方には、第1切替プレート80と第2切替プレート81とが設けられている。第1、第2切替プレート80,81は、上下方向に重なって前後方向に延びる板体である。第1切替プレート80は、後端から右側へ折曲される第1係止片82を第1クラッチ34の前係止溝76に係止させている。第2切替プレート81は、第1切替プレート80の下側に重なり、右側へ折曲される第2係止片83を第2クラッチ35の後係止溝78に係止させている。図10に示すように、第1、第2切替プレート80,81の左右両側は、後筒部5の内面で前後へスライド可能に支持されている。よって、第1クラッチ34は第1切替プレート80と、第2クラッチ35は第2切替プレート81とそれぞれ前後方向への移動が一体となる。第1、第2切替プレート80,81の間には、コイルバネ84が配置されている。よって、第1切替プレート80は前方へ付勢され、第2切替プレート81は後方へ付勢される。
第1、第2切替プレート80,81の下方には、ロックプレート85が設けられている。ロックプレート85は、前後左右方向の平面上に延びる板体で、前端には、上方へ折曲されるロック片86が形成されている。ロック片86は、前軸受40の後方に位置しており、上端には、複数の係止爪87が形成されている。係止爪87は、図10に示すように、出力ギヤ33の外歯72の数(ここでは9つ)の1/3以上の数(ここでは4つ)で形成されて、外歯72に下方から噛合可能となっている。
ロックプレート85の左右両端には、ロック片86よりも左右外側へ張り出す一対の張出部88,88が形成されている。張出部88,88は、図7に示すように、後筒部5の内面で前後方向に設けられた左右一対のガイド部89,89によって支持されている。よって、ロックプレート85は、前後方向へスライド可能となる。ロックプレート85は、後退したロック位置でロック片86の係止爪87を出力ギヤ33の外歯72に噛合させ、前進したロック解除位置でロック片86を外歯72から前方へ離間させる。
ロック片86の後方でロックプレート85には、バネ受け片90が上方へ切り起こし形成されている。バネ受け片90の前方で後筒部5の前側内面には、筒状のバネ保持部91が後ろ向きに突設されている。バネ保持部91には、コイルバネ92の前部が保持されている。コイルバネ92は、後端をバネ受け片90に当接させて、ロックプレート85をロック位置へ付勢している。
第1、第2切替プレート80,81、ロックプレート85それぞれの前後位置は、切替ツマミ95によって変更可能となっている。切替ツマミ95は、後筒部5の下面へ回転操作可能に設けられている。切替ツマミ95は、後筒部5内へ突出するカム部96を有している。カム部96の上面で切替ツマミ95の回転中心からの偏心位置には、上方へ突出する偏心ピン97が設けられている。偏心ピン97は、第2切替プレート81の後方を通って第1切替プレート80を下方から貫通している。よって、前方へ付勢される第1切替プレート80は、偏心ピン97によって前進が規制され、偏心ピン97の後側への移動に連れて後退する。後方へ付勢される第2切替プレート81は、図2に示すように、インナハウジング11の前保持部12に当接して後退が規制され、偏心ピン97の前側への移動に連れて後端が押圧されて前進する。
後方へ付勢されるロックプレート85は、カム部96に当接して後退が規制されている。
よって、切替ツマミ95を回転操作することで、偏心ピン97を介して第1、第2切替プレート80,81の前後位置を切り替えると共に、カム部96を介してロックプレート85の前後位置を切り替えることができる。すなわち、第1クラッチ34と第2クラッチ35とロックプレート85との前後位置をそれぞれ切り替えることで、ハンマモード、ニュートラル、ハンマドリルモード、ドリルモードの動作モードをそれぞれ選択することができる。
以下、各動作モードを説明する。
まず、切替ツマミ95をハンマモードに切り替える。すると、図1に示すように、第1クラッチ34は後退位置となって出力ギヤ33から離間する。よって、ピニオン16から入力ギヤ30を介して伝わる中間軸31の回転は、出力ギヤ33に伝わらない状態となる。
一方、第2クラッチ35は、後退位置となってボススリーブ32に係合する。よって、中間軸31の回転は、第2クラッチ35を介してボススリーブ32に伝わる状態となる。
ロックプレート85は、図2にも示すように、ロック位置となる。よって、後退したロック片86の係止爪87が出力ギヤ33の外歯72に噛合して、出力ギヤ33の回転をロックする。
この状態でトリガを押し込み操作してスイッチをONさせると、モータ9が駆動して回転軸10が回転する。すると、中間軸31と共にボススリーブ32が回転し、スワッシュベアリング55を介して外リング57と共にロッド58が前後に揺動する。よって、連結ピン63を介してロッド58と連結されるピストンシリンダ21が往復動する。このためストライカ22が往復動し、インパクトボルト23を介してビットBを打撃する。
ロッド58が前後に揺動する際、ロッド58の左右に位置する板金部材65,65の内板部66,66がロッド58と摺接してロッド58の揺動をガイドする。このとき内板部66,66は、ロッド連結部60,60の内面と略同じ四角形状となっているので、大きな受け面でロッド58の揺動をガイドできる。特に、円形孔68の上側の上下幅L1が前側の前後幅L2よりも大きくなっているので、連結ピン63から上方へ突出するロッド58の上端の摺動を内板部66,66で確実に受けることができる。
ハンマモードでは、ロックプレート85によって出力ギヤ33の回転がロックされているので、出力ギヤ33及びギヤ25の回転もロックされてツールホルダ20は回転しない。特に、図1及び図10に示すように、ロックプレート85の係止爪87は、出力ギヤ33を挟んでギヤ25の下方で出力ギヤ33の外歯72に噛合して、ギヤ25の径方向でギヤ25とオーバーラップしている。すなわち、係止爪87は、側面視でギヤ25の厚みの下方延長上に収まってギヤ25から前後にずれていない。よって、出力ギヤ33と噛合したまま中間軸31に対して下側へ傾こうとする力に抗して出力ギヤ33の傾きを規制することができる。このため、回転する中間軸31とロックされる出力ギヤ33との間に焼き付きが生じにくくなる。
ここで、ビットBの軸周りの角度を変えたい場合は、モータ9を停止させた状態で切替ツマミ95をニュートラル位置に切り替える。すると、ロックプレート85は、図11に示すハンマドリルモード及び図12に示すドリルモードと同様に、前側へ移動するカム部96によりロック解除位置へ前進して係止爪87を出力ギヤ33から離間させる。よって、出力ギヤ33と共にツールホルダ20は回転フリーとなり、ビットBを軸周りで任意の角度に調整できる。再び切替ツマミ95をハンマモードに切り替えると、後側へ移動するカム部96によりロックプレート85がロック位置へ後退し、出力ギヤ33及びギヤ25を介してツールホルダ20の回転がロックされる。
このとき、係止爪87は出力ギヤ33の外歯72に対して前後に移動して係脱するので、出力ギヤ33の径方向外側でロックプレート85を前後移動させるスペースがコンパクトとなっている。
次に、切替ツマミ95をハンマドリルモードに切り替える。すると、図11に示すように、第1クラッチ34は、前側へ移動する偏心ピン97により前進位置となって出力ギヤ33に係合する。よって、中間軸31の回転は、第1クラッチ34から出力ギヤ33へ伝わる状態となる。
一方、第2クラッチ35は、後退位置のままとなる。よって、中間軸31の回転は、第2クラッチ35からボススリーブ32に伝わる状態となる。
ロックプレート85は、ロック解除位置となって、係止爪87を出力ギヤ33から離間させる。
この状態でトリガを押し込み操作してモータ9が駆動すると、中間軸31及び出力ギヤ33、ギヤ25を介してツールホルダ20が回転し、先端のビットBを回転させる。これと同時に、ボススリーブ32が回転してロッド58が前後に揺動し、ピストンシリンダ21を前後に往復動させる。よって、連動するストライカ22がインパクトボルト23を介してビットBを打撃する。
次に、切替ツマミ95をドリルモードに切り替える。すると、図12に示すように、第1クラッチ34は前進位置のままとなる。
一方、第2クラッチ35は、前側へ移動する偏心ピン97により前進位置となってボススリーブ32から離間する。よって、中間軸31の回転は、ボススリーブ32に伝わらない状態となる。
ロックプレート85は、ロック解除位置のままとなる。
この状態でトリガを押し込み操作してモータ9が駆動すると、中間軸31及び出力ギヤ33、ギヤ25を介してツールホルダ20が回転し、先端のビットBを回転させる。ボススリーブ32は回転しないため、打撃作動は生じない。
このとき、ボススリーブ32は、支持リング43に軸受54を介して片持ち支持されて、中間軸31と非接触となっているため、回転する中間軸31の外周面とボススリーブ32の内周面との間に摩擦が発生することがない。従って、ドリルモードでの不意の打撃作動の発生を確実に防止できる。
ボススリーブの片持ち支持に係る開示は、以下の効果を奏する。
上記実施例のハンマドリル1は、前側ハウジング2(ハウジングの一例)内に、前後方向に延びて前端にビットBを装着可能な筒状のツールホルダ20が回転可能に軸支されて、ツールホルダ20内に、ビットBを打撃するストライカ22(打撃子の一例)を内挿したピストンシリンダ21が前後移動可能に収容されている。
後側ハウジング3(ハウジングの一例)内には、モータ9が配置されると共に、モータ9の回転軸10から回転伝達される中間軸31が、ツールホルダ20の軸線と平行に軸支されている。中間軸31には、中間軸31の回転に伴って前後へ揺動するスワッシュベアリング55(揺動部材の一例)を介してピストンシリンダ21の後端に連結されるロッド58を有し、回転により中間軸31の回転をロッド58の前後運動に変換してピストンシリンダ21へ伝達可能なボススリーブ32(スリーブ状の打撃伝達部材の一例)が、中間軸31と別体で回転可能に外装されている。中間軸31には、中間軸31と一体回転可能且つ前後方向へスライド可能な第2クラッチ35(クラッチ部材の一例)が設けられている。
ハンマドリル1は、第2クラッチ35のスライド位置を前側ハウジング2の外部から切替操作することで、第2クラッチ35がボススリーブ32と係合してピストンシリンダ21を前後運動させるハンマモードと、第2クラッチ35がボススリーブ32から離間するドリルモード(他の動作モードの一例)とが選択可能となっている。
そして、ボススリーブ32は、インナハウジング11(ハウジングの一例)により、軸受54を介して中間軸31と非接触で回転可能に片持ち支持されている。
この構成によれば、第2クラッチ35がボススリーブ32に係合していないドリルモードでの不意の打撃動作を効果的に抑制することができる。
軸受54は、スワッシュベアリング55の後方に配置されて、内輪部50(内輪の一例)と、外輪部44(外輪の一例)と、内輪部50と外輪部44との間のボール53(転動体の一例)とを含み、外輪部44がインナハウジング11に支持されている。
よって、インナハウジング11によるボススリーブ32の片持ち支持が容易に行える。
内輪部50は、ボススリーブ32と一体に形成されている。
よって、内輪部50をボススリーブ32と兼用した合理的な構成となり、軸受54を設けても部品点数を削減できる。
中間軸31は、スワッシュベアリング55の前後で前側ハウジング2及びインナハウジング11に保持される前軸受40と後軸受37とによって軸支されている。
よって、中間軸31をツールホルダ20と平行に精度よく支持できる。
中間軸31は、回転軸10に設けたピニオン16と噛合して後軸受37に支持される入力ギヤ30を有し、入力ギヤ30と後軸受37とは、中間軸31の軸線と直交する同一平面上に位置している。
よって、入力ギヤ30と後軸受37との前後方向の位置が同一となり、前後方向にコンパクトとなる。
外輪部44は、インナハウジング11へ組み付けられる支持リング43(支持部材の一例)を介してインナハウジング11に支持されており、支持リング43は、インナハウジング11へいんろう結合されるいんろう部46(位置決め部の一例)を有し、いんろう部46も入力ギヤ30及び後軸受37と同一平面上に位置している。
よって、ボススリーブ32を片持ち支持する支持リング43を設けても前後方向のコンパクト化が維持できる。
後軸受37は、内輪37aと、外輪37bと、内輪37aと外輪37bとの間のボール37c(転動体の一例)とを含み、後軸受37の内輪37aがインナハウジング11に支持されている。
よって、後軸受37を入力ギヤ30と同一平面上に設けてもインナハウジング11で後軸受37を支持できる。
後軸受37の内輪37aは、インナハウジング11に圧入されるピン36(ピン部材の一例)を介してインナハウジング11に支持されている。
よって、入力ギヤ30の内側の後軸受37をインナハウジング11へ容易に組み付けできる。
中間軸31と入力ギヤ30とは、ボススリーブ32の径方向内側で連結されている。
よって、ボススリーブ32を片持ち支持する軸受54と干渉することなく中間軸31と入力ギヤ30とを連結できる。
ボススリーブ32の前端外側に、第2クラッチ35と係合するボス側係合部42(係合部の一例)が設けられている。
よって、ボススリーブ32を片持ち支持しても第2クラッチ35との係脱を支障なく行える。
ボススリーブの片持ち支持に係る開示については、以下の変更が可能である。
上記実施例では、軸受の外輪を支持リングに一体化し、内輪をボススリーブに一体化しているが、外輪と内輪とは、何れか一方又は両方を支持リング又はボススリーブと別体に設けてもよい。
軸受は、ボールベアリングに限らない。軸受は、ニードルベアリング等の他の軸受を用いてもよい。後軸受もボールベアリング以外の軸受が採用できる。
後軸受と入力ギヤとは、同一平面上に配置せず、軸方向で前後にずらして配置してもよい。この場合、例えば中間軸の後端に設けた後軸受をインナハウジングに保持させて、後軸受の前側に配置した入力ギヤをピニオンに噛合させてもよい。
クラッチ部材は、1つであってもよい。
出力切替部では、中間軸が2本平行に設けられて、一方の中間軸が打撃伝達部材を備えた打撃伝達用、他方の中間軸が出力ギヤを備えた回転伝達用としたものであっても、一方の中間軸に対して本開示が採用できる。
本開示は、ハンマモードと、ハンマモード以外の他の動作モードが選択可能であってもよい。他の動作モードは、ドリルモードであってもよい。
本開示において、ロッドを受ける板金部材は、上記実施例の平面視L字状の部材に限らない。平面視U字状の1部材を用いてもよいし、2つのワッシャを用いてもよい。
本開示において、ロックプレートは、出力ギヤの外歯に噛合させず、出力ギヤの外歯と別に設けた係止歯にロックプレートを係止させて出力ギヤの回転ロックを行ってもよい。
板金部材に係る開示は、以下の効果を奏する。
上記実施例のハンマドリル1は、前側ハウジング2内に、前後方向に延びて前端にビットBを装着可能な筒状のツールホルダ20が回転可能に軸支されて、ツールホルダ20内に、ビットBを打撃するストライカ22を内挿したピストンシリンダ21が前後移動可能に収容されている。
後側ハウジング3内には、モータ9が配置され、モータ9の回転軸10から回転伝達される中間軸31が、ツールホルダ20の軸線と平行に軸支されている。
中間軸31には、中間軸31の回転に伴って前後へ揺動するスワッシュベアリング55(揺動部材の一例)を介してピストンシリンダ21の後端に連結されるロッド58を有し、回転により中間軸31の回転をロッド58の前後運動に変換してピストンシリンダ21へ伝達可能なボススリーブ32が外装されており、中間軸31の回転がボススリーブ32へ伝達されることで、ピストンシリンダ21が前後運動してストライカ22によるビットBの打撃が可能となっている。
そして、ピストンシリンダ21の後端とロッド58との連結が、後方へ突出する左右一対のロッド連結部60,60の間で上下方向に設けた溝61に、ロッド58の先端を挿入させた状態で、各ロッド連結部60とロッド58とを左右方向に貫通する連結ピン63によって行われると共に、溝61の左右の内面とロッド58との間に、連結ピン63に貫通される一対の板金部材65,65が介在されている。各板金部材65は、溝61の内面を覆う内板部66と、内板部66の後端から折曲されてロッド連結部60の後端面を覆う外板部67とからなる平面視L字状となっている。
この構成によれば、成形時の寸法変化の影響を受けることなく、良好な組立性が得られて必要な受け面も確保できる板金部材65を用いて、ロッド連結部60の摩滅防止を図ることができる。
各内板部66は、側面視の外形が四角形状である。
よって、ロッド58の受け面を大きく確保可能となる。
各内板部66には、連結ピン63が貫通する円形孔68がそれぞれ形成されており、円形孔68の最上位置より上側に位置する内板部66の上下幅L1は、円形孔68の最前位置より前側に位置する内板部66の前後幅L2よりも大きくなっている。
よって、連結ピン63から上方へ突出するロッド58の受け面を確保することができ、ロッド58の上端の摺動を内板部66で確実に受けることができる。
各ロッド連結部60は、背面視が円形で、その左右方向の中央に溝61が形成されており、各外板部67の外形は、背面視略半円形状である。
よって、外板部67を設けてもロッド連結部60の後面からはみ出すことがない。
内板部66の前後方向の幅H1よりも、外板部67の左右方向の幅H2の方が小さくなっている。
よって、組み付ける際の向きがわかりやすくなり、組み間違いが起きなくなる。
各板金部材65は、同じ形状である。
よって、左右を気にすることなく組み付けできる。製造コストや管理の手間も軽減できる。
溝61の左右方向の幅H3と、外板部67の左右方向の幅H2との差は、内板部66の厚み以下である。
よって、内板部66と外板部67との向きを間違えて組み付けることがなくなる。
板金部材に係る開示については、以下の変更が可能である。
内板部の側面視形状は、四角形に限らない。側面視形状は、多角形や円形であってもよい。
円形孔より上側の内板部の上下幅と前側の内板部の前後幅とは、同じであってもよい。
外板部の外径は、背面視半円形状でなくてもよい。ロッド連結部の後面からはみ出さなければ、背面視は、四角形や台形等であってもよい。
内板部の前後方向の幅は、外板部の左右方向の幅と同じであってもよく、ロッド連結部の形状に合わせて適宜変更できる。
溝の左右方向の幅よりも、外板部の左右方向の幅の方が大きくてもよい。
各板金部材は、同じ形状でなくてもよい。
出力切替部では、中間軸が2本平行に設けられて、一方の中間軸が打撃伝達部材を備えた打撃伝達用、他方の中間軸が出力ギヤを備えた回転伝達用としたものであっても、打撃伝達部材に設けたロッドがピストンシリンダに連結される構造であれば、本開示が採用できる。
上記実施例では、ハンマモード以外に、他の動作モードとして、ハンマドリルモード、ドリルモードが選択可能となっているが、他の動作モードは、ドリルモードのみであってもよい。
本開示は、打撃のみが行える電動ハンマであっても採用できる。
本開示において、ボススリーブは、インナハウジングに片持ち支持させなくてもよい。
本開示において、ロックプレートは、出力ギヤの外歯に噛合させず、出力ギヤの外歯と別に設けた係止歯にロックプレートを係止させて出力ギヤの回転ロックを行ってもよい。
出力ギヤのロック部材に係る開示は、以下の効果を奏する。
上記実施例のハンマドリル1は、前側ハウジング2内に、前後方向に延びて前端にビットBを装着可能な筒状のツールホルダ20が回転可能に軸支されて、ツールホルダ20内に、ビットBを打撃するストライカ22を内挿したピストンシリンダ21が前後移動可能に収容されている。
後側ハウジング3内には、モータ9が配置され、モータ9の回転軸10から回転伝達される中間軸31が、ツールホルダ20の軸線と平行に軸支されている。中間軸31には、ツールホルダ20に設けたギヤ25と噛合して中間軸31の軸線方向での移動が規制される出力ギヤ33と、ピストンシリンダ21の後端に連結されるロッド58を有し、回転により中間軸31の回転をロッド58の前後運動に変換してピストンシリンダ21へ伝達可能なボススリーブ32とが、それぞれ中間軸31と別体で回転可能に外装されている。出力ギヤ33とボススリーブ32との間には、中間軸31と一体回転可能且つ前後方向へスライド可能な第1、第2クラッチ34,35が設けられて、第1、第2クラッチ34,35のスライド位置を前側ハウジング2の外部から切替操作することで、ハンマモードと、ドリルモードと、ハンマドリルモードとが選択可能となっている。
前側ハウジング2内には、前後方向へスライド可能で、ハンマモードでは出力ギヤ33に係止するロック位置にあって出力ギヤ33の回転をロックするロックプレート85(ロック部材の一例)が設けられて、ロックプレート85を前側ハウジング2の外部から切替操作することで、出力ギヤ33から離間するロック解除位置が選択可能となっている。
そして、ロックプレート85は、出力ギヤ33の外歯72と直接噛合可能な係止爪87を有し、ロック位置では、正面視で係止爪87が出力ギヤ33を挟んでギヤ25と対向する位置で外歯72に噛合する。
この構成によれば、ロック位置でギヤ25と対向して出力ギヤ33の外歯72に直接噛合するロックプレート85により、ハンマモードでの出力ギヤ33の傾きを抑えて焼き付きを防止できる。また、ロックプレート85を省スペースで設けることができる。
係止爪87は、ロック位置で、前後方向の厚みの全部がギヤ25の径方向でギヤ25とオーバーラップしている。
よって、ギヤ25の対向側で出力ギヤ33を傾ける力に効果的に対抗でき、出力ギヤ33の焼き付き防止に有効となる。
出力ギヤ33は、中間軸31に設けられたスリーブ74(抜け止め部材の一例)によって軸線方向での移動が規制されており、スリーブ74は、ロック位置からロック解除位置へ移動するロックプレート85と干渉しない。
よって、出力ギヤ33の移動規制をロックプレート85と干渉することなく実行可能となる。
抜け止め部材は、出力ギヤ33の外歯72の歯底の径よりも小径のスリーブ74である。
よって、外歯72に直接噛合するロックプレート85との干渉を確実に防止することができる。
スリーブ74は、中間軸31に圧入されて固定されている。
よって、スリーブ74の固定が容易に行える。
中間軸31には、スリーブ74に当接してスリーブ74の位置を規制する中径部70(位置規制部の一例)が設けられている。
よって、中間軸31の中径部70を利用してスリーブ74と出力ギヤ33との接触が容易に防止できる。
ロックプレート85には、前後移動する際に前側ハウジング2に設けられたガイド部89に案内される張出部88(摺動部の一例)が設けられている。
よって、ロックプレート85のロック位置とロック解除位置とへの前後移動がスムーズに行われる。
ロックプレート85は、前側ハウジング2との間に設けたコイルバネ92(バネ部材の一例)によってロック位置へ付勢されており、コイルバネ92を受けるバネ受け片90(バネ受け部の一例)は、係止爪87よりも後方に設けられている。
よって、ロックプレート85を軸方向にコンパクト化してロックプレート85を前後方向に省スペースで配置可能となる。
バネ受け片90は、出力ギヤ33の径方向で係止爪87よりも外側に位置している。
よって、コイルバネ92を係止爪87と干渉することなく配置できると共に、コイルバネ92を設けてもロックプレート85を径方向に省スペースで配置可能となる。
係止爪87は、出力ギヤ33の外歯72の歯数の1/3以上に噛合可能である。
よって、出力ギヤ33の回転ロックを確実に行うことができる。
出力ギヤのロック部材に係る開示については、以下の変更が可能である。
上記実施例では、係止爪がギヤの中心及び出力ギヤの中心の真下で外歯に噛合しているが、出力ギヤの中心を境にした外歯の下半分の領域内で係止爪を外歯に噛合させてもよい。下半分の領域であればギヤに対向する位置となり、出力ギヤの傾きを抑える作用は得られる。
但し、ギヤと出力ギヤとは、正面視で上下方向に並ぶ構造に限らない。出力ギヤは、ギヤに対して正面視で左右何れか片側寄りに配置されていてもよい。この場合も、出力ギヤの中心を境にして外歯の正面視領域をギヤ側とその反対側とに2分割した場合の当該反対側の領域内で係止爪を外歯に噛合させればよい。
係止爪が出力ギヤの外歯に噛合する数は、上記実施例より多くてもよい。但し、ギヤと対向して出力ギヤの傾きを抑えられれば、当該噛合する数は、上記実施例より少なくてもよい。
上記実施例では、係止爪は、ロック位置で前後方向の厚みの全部がギヤの径方向でギヤとオーバーラップしているが、係止爪の前後方向の厚みの一部がギヤとオーバーラップしていてもよい。
出力ギヤの抜け止め部材は、スリーブでなくてもよい。ロック部材との干渉を回避できれば、抜け止め部材は、Cリング等の他の部材を用いてもよい。
本開示において、ボススリーブは、インナハウジングに片持ち支持させなくてもよい。
本開示において、ロッドを受ける板金部材は、上記実施例の平面視L字状の部材に限らない。平面視U字状の1部材を用いてもよいし、2つのワッシャを用いてもよい。
本開示において、打撃作動は、ピストンシリンダでなく、固定されたシリンダ内でピストンが往復動する構造であってもよい。
上記実施例では、ハンマモード以外に、ハンマドリルモードとドリルモードとが選択可能となっているが、ハンマドリルモードとドリルモードとの何れか一方のみが選択可能であってもよい。
以下、各開示に共通する変更例について説明する。
切替ツマミの位置も適宜変更できる。
クラッチ部材は、2つに限らない。1つのクラッチ部材をスライドさせて各動作モードを選択可能としてもよい。
打撃出力は、インパクトボルトがなく、ストライカが直接ビットを打撃する構造であってもよい。
ハウジングは、前側ハウジングと後側ハウジングとインナハウジングとからなるものに限らない。ハウジングは、例えば、前側ハウジングと後側ハウジングとが一体の筒状であってもよいし、左右に分割される半割ハウジングを組み付けて形成されるものであってもよい。
モータは、回転軸が前向きとなるものに限らない。モータは、回転軸が上向きや斜め上向きとなるものであってもよい。
電源は、商用電源でなく、ハウジングに装着されるバッテリパックであってもよい。
1・・ハンマドリル、2・・前側ハウジング、3・・後側ハウジング、4・・前筒部、5・・後筒部、7・・回転/打撃部、8・・出力切替部、9・・モータ、10・・回転軸、11・・インナハウジング、16・・ピニオン、20・・ツールホルダ、21・・ピストンシリンダ、22・・ストライカ、23・・インパクトボルト、25・・ギヤ、30・・入力ギヤ、31・・中間軸、32・ボススリーブ、33・・出力ギヤ、34・・第1クラッチ、35・・第2クラッチ、36・・ピン、43・・支持リング、44・・外輪部、46・・いんろう部、50・・内輪部、54・・軸受、55・・スワッシュベアリング、58・・ロッド、60・・ロッド連結部、61・・溝、63・・連結ピン、65・・板金部材、66・・内板部、67・・外板部、72・・外歯、74・・スリーブ、85・・ロックプレート、87・・係止爪、B・・ビット。

Claims (8)

  1. ハウジング内に、前後方向に延びて前端にビットを装着可能な筒状のツールホルダが回転可能に軸支されて、前記ツールホルダ内に、ビットを打撃する打撃子を内挿したピストンシリンダが前後移動可能に収容されている一方、
    前記ハウジング内には、モータが配置され、前記モータの回転軸から回転伝達される中間軸が、前記ツールホルダの軸線と平行に軸支されて、
    前記中間軸には、前記中間軸の回転に伴って前後へ揺動する揺動部材を介して前記ピストンシリンダの後端に連結されるロッドを有し、回転により前記中間軸の回転を前記ロッドの前後運動に変換して前記ピストンシリンダへ伝達可能な打撃伝達部材が外装されており、
    前記中間軸の回転が前記打撃伝達部材へ伝達されることで、前記ピストンシリンダが前後運動して前記打撃子による前記ビットの打撃が可能となる打撃工具であって、
    前記ピストンシリンダの後端と前記ロッドとの連結が、後方へ突出する左右一対のロッド連結部の間で上下方向に設けた溝に、前記ロッドの先端を挿入させた状態で、各前記ロッド連結部と前記ロッドとを左右方向に貫通する連結ピンによって行われると共に、前記溝の左右の内面と前記ロッドとの間に、前記連結ピンに貫通される一対の板金部材が介在され、
    各前記板金部材は、前記溝の内面を覆う内板部と、前記内板部の後端から折曲されて前記ロッド連結部の後端面を覆う外板部とからなる平面視L字状であることを特徴とする打撃工具。
  2. 各前記内板部は、側面視の外形が四角形状であることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
  3. 各前記内板部には、前記連結ピンが貫通する円形孔がそれぞれ形成されており、前記円形孔の最上位置より上側に位置する前記内板部の上下幅は、前記円形孔の最前位置より前側に位置する前記内板部の前後幅よりも大きくなっていること特徴とする請求項2に記載の打撃工具。
  4. 各前記ロッド連結部は、背面視が円形で、その左右方向の中央に前記溝が形成されており、各前記外板部の外形は、背面視略半円形状であることを特徴とする請求項2又は3に記載の打撃工具。
  5. 前記内板部の前後方向の幅よりも、前記外板部の左右方向の幅の方が小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の打撃工具。
  6. 各前記板金部材は、同じ形状であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の打撃工具。
  7. 前記溝の左右方向の幅と、前記外板部の左右方向の幅との差は、前記内板部の厚み以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の打撃工具。
  8. 前記中間軸には、前記中間軸と一体回転可能且つ前後方向へスライド可能なクラッチ部材が設けられ、
    前記打撃伝達部材は、前記中間軸へ回転可能に外装されて、前記クラッチ部材のスライド位置を前記ハウジングの外部から切替操作することで、前記クラッチ部材が前記打撃伝達部材と係合して前記ピストンシリンダを前後運動させるハンマモードと、前記クラッチ部材が前記打撃伝達部材と係合しない他の動作モードとが選択可能となっており、
    前記打撃伝達部材は、前記ハウジングにより、軸受を介して前記中間軸と非接触で回転可能に片持ち支持されて、前記他の動作モードの際に回転する前記中間軸と共回りしないことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の打撃工具。
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