JP2024143966A - 乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法を提供する。【解決手段】上記課題を解決するため、本発明の乳酸菌検出用培地は、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含むこと、又は、pH指示薬及び酢酸塩又はソルビン酸塩を含むことを特徴とするものである。本発明の乳酸菌検出用培地によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。【選択図】なし
Description
本発明は、検査用試料中の乳酸菌の有無を目視により判定することができる乳酸菌検出用培地及びそれを用いた乳酸菌検出方法に関する。
乳酸菌は、糖を発酵し、多量の乳酸を生産する細菌の総称で、2023年現在の報告では、乳酸菌の属として代表的なものにはLactobacillus属、Weissella属などに分類されており、数百種が報告されている。乳酸菌は、古くから味噌、醤油、清酒、ワイン、ヨーグルト、チーズ、乳酸菌飲料、漬物、発酵ソーセージ、発酵茶、馴れずしなどの多くの食品加工に利用されている。また、乳酸菌の保健的機能も解明され、プロバイオティック乳酸菌を利用した特定保健用食品は新たな食品市場を築きつつある。ところが、食品加工分野を中心に、有用細菌として活用されている乳酸菌は、同じ菌種が同じ働きをしても、一方では酸味、酸臭、ネトの生成など、さまざまな変敗の原因となる。例えば、清酒製造での諸味が酸敗する腐造諸味や瓶詰製品が変敗する火落ち、また非加熱ビールの異味や濁り、あるいは水産練り製品や低塩化された漬物での酸敗などは、主に乳酸菌が原因となっている。ハム、ウインナーソーセージなどの食肉製品や惣菜、ハンバーグ、揚げ物などの加工食品などでも、加工段階や製品の品質異常に関与する。
乳酸菌が健康危害を起こすことはほとんどないが、変敗の発生は経済的損失が大きく、その制御は食品加工メーカーにとっても重要な課題である。食肉製品に限らずさまざまな食品での乳酸菌による食品の品質異常を防ぐために、乳酸菌の排除を優先的に行うことは、結果として多くの病原菌やその他有害細菌の排除にもつながる。また、このような場合の乳酸菌の検査は、メーカーにおける大量生産品の品質管理の一環であることから、操作が簡便であるだけでなく、結果が迅速に得られる、ということが必要である。これらのことから、従来以下の乳酸菌検出用培地が用いられている。
1)BCP加プレートカウント寒天培地
菌数測定用として公定法に記載されている(食品衛生検査指針微生物編、厚生労働省監修、2018年)。寒天培地上に生育したコロニー周辺が黄色くなったコロニーを乳酸菌として測定する(乳酸生成により酸性になるとBCPが青から黄色に変化する)。
菌数測定用として公定法に記載されている(食品衛生検査指針微生物編、厚生労働省監修、2018年)。寒天培地上に生育したコロニー周辺が黄色くなったコロニーを乳酸菌として測定する(乳酸生成により酸性になるとBCPが青から黄色に変化する)。
2)MRS寒天培地、BL寒天培地
この2つの培地は、いずれも菌数測定用として公定法に記載されている(食品衛生検査指針微生物編、厚生労働省監修、2018年)。乳酸菌の生育に有効であるが、選択性はなく、乳酸菌以外の微生物も活発に生育する。いずれも緩衝能を備えている。寒天不含で液体培地として使用されることもある。
この2つの培地は、いずれも菌数測定用として公定法に記載されている(食品衛生検査指針微生物編、厚生労働省監修、2018年)。乳酸菌の生育に有効であるが、選択性はなく、乳酸菌以外の微生物も活発に生育する。いずれも緩衝能を備えている。寒天不含で液体培地として使用されることもある。
3)APT寒天
乳酸菌用に開発されたもの(Sharpe,M.E.and Fryer,T.F., Laboratory Practice, June, 1965)。グルコース10.0g/L含有、緩衝能あり、指示薬不含。寒天不含で液体培地として使用されることもある。
乳酸菌用に開発されたもの(Sharpe,M.E.and Fryer,T.F., Laboratory Practice, June, 1965)。グルコース10.0g/L含有、緩衝能あり、指示薬不含。寒天不含で液体培地として使用されることもある。
4)APT寒天+BCP
APT寒天にpH指示薬であるBCPを添加したもの(Compendium of methods for the microbiological examination of foods, Second edition, Marvin L. Speck, Editor, 1984)。
APT寒天にpH指示薬であるBCPを添加したもの(Compendium of methods for the microbiological examination of foods, Second edition, Marvin L. Speck, Editor, 1984)。
5)LBS寒天培地
乳酸桿菌の選択培地として開発され、以前から用いられていたトマトジュース培地より乳酸桿菌の選択性が高いと報告されている(Rogosa,Mitchell and Wiseman, J.Bacteriol, 62:132, 1951)。寒天平板を二酸化炭素加環境において35℃で培養する。グルコース20.0g/L含有、緩衝能あり、指示薬不含。寒天不含で液体培地として使用されることもある。
乳酸桿菌の選択培地として開発され、以前から用いられていたトマトジュース培地より乳酸桿菌の選択性が高いと報告されている(Rogosa,Mitchell and Wiseman, J.Bacteriol, 62:132, 1951)。寒天平板を二酸化炭素加環境において35℃で培養する。グルコース20.0g/L含有、緩衝能あり、指示薬不含。寒天不含で液体培地として使用されることもある。
また、関連技術として、大麦焼酎蒸留残液から得た成分を含有する乳酸菌培養用培地が提案されている(特許文献1参照)。焼酎蒸留残液の有効利用に関するもので、乳酸菌の菌体収率をあげる(培養による菌体の量を増やす)ことを目的とした培地で、乳酸菌の検出を目的とした培地ではない。また、既存の液体培地(MRS培地、LB培地)にカルシウム塩を含有させた乳酸菌生育促進用培地(特許文献2参照)や、既存の液体培地(MRS培地、LB培地)にバターミルクを添加した乳酸菌生育促進用培地(特許文献3参照)の他、培地に蛍光物質(アクリジンオレンジ-10-ドデシルブロミド)を添加して、蛍光強度により生菌数を測定する方法(特許文献4参照)や、Modified NBB培地等の既存培地にウイスキー蒸留残渣を含有させることによって、乳酸菌を迅速に増殖させる菌数計測用の培地(特許文献5参照)や、乳酸菌の増殖促進物質として、シチジン及びチミジン、麦芽汁発酵物が添加された、ビール醸造に有害な乳酸菌の検出・菌数計測用培地(特許文献6参照)や、酒かす又は酒かす抽出物を含有する乳酸菌の生育促進用培地(特許文献7参照)が提案されている。
また、嫌気状態を保つためにゲル化剤(コンスターチ、アルギン酸、寒天)を含有する培地を用い、ゲル化剤の粘性のために培地への酸素の溶存を防止し嫌気状態を保つことにより、嫌気性菌であるビフィズス菌及び乳酸菌の増殖促進させる方法(特許文献8参照)や、寒天培地を使用して培養する際に、酸素分圧を調整して、糞便試料からラクトバチルス アシドフィルスを分離培養する方法(特許文献9参照)や、チーズホエーを含むラクトバチルス属のNo.14株の分離培養用培地(特許文献10参照)や、アデニン、グアニンなどの遊離塩基、アデノシン等のリボヌクレオシド、2’-デオキシアデノシン等のデオキシリボヌクレオシドの他、生育を促進するために炭素源、緩衝剤、窒素源、微量要素、抗酸化剤、ビタミンを含むラクトバチルスやビフィドバクテリア属に属する乳酸菌を培養するための培地(特許文献11参照)や、オリゴ糖に加えてプロピオン酸またはその塩を使用し、ビフィドバクテリウム菌と乳酸菌とを含有する物の中からビフィドバクテリウム菌を優先的に生育させ、その菌数を測定するための選択・生菌数測定用培地(特許文献12参照)や、寒天培地に生育促進剤として塩化リチウムおよびガラクトースを含有するビフィドバクテリア属に属する乳酸菌の検出用および菌数計測用培地(特許文献13参照)や、オリゴ糖を含有するビフィドバクテリア属に属する乳酸菌を培養するための選択・生菌数測定用の寒天培地(特許文献14参照)や、pH指示薬を使用したビフィドバクテリア属に属する乳酸菌を培養するための液体の選択培地(特許文献15参照)が提案されている。
また、生育促進させるために、酵母エキス、マンガン、酢酸を含有し、また、酢酸および酢酸ナトリウムによる緩衝剤を使用した製パン用風味改改良のためのサワー種用乳酸菌の栄養培地(特許文献16参照)や、焼酎蒸留残液から得られる成分を添加した培地で、ナイシンを生産する乳酸菌(Lactobacillus lactis)を効果的に増殖させて、その生産物であるナイシンを得る方法(特許文献17参照)や、安息香酸ナトリウム、0.1Mリン酸カリウムを含む液体培地で培養し、抗菌物質、塩化コバルトを含み、食塩を含まない、寒天培地で低濁性醤油乳酸菌を分離する方法(特許文献18参照)や、脱脂粉乳溶解液にオルトリン酸塩(緩衝能に寄与)を加えて煮沸後、遠心分離して乳成分中のカルシウムの一部を除去し、ついで有機酸塩を加えた乳酸菌スタータ用培地(特許文献19参照)や、クエン酸塩またはリンゴ酸塩を添加して緩衝能を高めた醤油用の乳酸菌の増殖促進用培地(特許文献20参照)や、L-システインを含有する乳酸菌、とくにパンの製造に使用されるラクトバチルス・サンプランシスコを培養し菌体回収効果をあげる方法(特許文献21参照)が提案されている。
その他、特許文献22には、β-ガラクトシダーゼにより分解される酵素基質とアミノグリコシド系抗生物質を含有する乳酸菌検出用培地が記載されており、また、特許文献23には、乳酸菌の生成する酸をpH指示薬の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できるようにした乳酸菌の検出方法が記載されている。
以上のように、乳酸菌の制御は食品加工メーカーにとって重要な課題であり、乳酸菌の選択性に優れる培地が求められている。
そこで、本発明の課題は、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法を提供することにある。
そこで、本発明の課題は、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究し、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質の配合を調整することで、乳酸菌に対して高い選択性を有する乳酸菌検出用培地が得られることを見いだして本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法である。
すなわち、本発明は、以下の乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法である。
上記課題を解決するための本発明の乳酸菌検出用培地は、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含むことを特徴とするものである。
本発明の乳酸菌検出用培地によれば、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を用いることにより、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明の乳酸菌検出用培地によれば、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を用いることにより、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明の乳酸菌検出用培地の一実施態様としては、アミノグリコシド系抗生物質の含有量は、0.0010質量%以上0.0020質量%以下であることを特徴とする。
この特徴によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することができ、より乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
この特徴によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することができ、より乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明の乳酸菌検出用培地の一実施態様としては、肉エキスを含有することを特徴とする。
この特徴によれば、乳酸菌の生育を促進することにより乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
この特徴によれば、乳酸菌の生育を促進することにより乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明の乳酸菌検出用培地の一実施態様としては、有機酸塩は、酢酸塩又はソルビン酸塩であることを特徴とする。
この特徴によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することができ、より乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
この特徴によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することができ、より乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の乳酸菌検出用培地は、pH指示薬及び酢酸塩を含むことを特徴とするものである。
本発明の乳酸菌検出用培地によれば、pH指示薬及び酢酸塩を用いることにより、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明の乳酸菌検出用培地によれば、pH指示薬及び酢酸塩を用いることにより、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の乳酸菌検出用培地は、pH指示薬及びソルビン酸塩を含むことを特徴とするものである。
本発明の乳酸菌検出用培地によれば、pH指示薬及びソルビン酸塩を用いることにより、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明の乳酸菌検出用培地によれば、pH指示薬及びソルビン酸塩を用いることにより、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の乳酸菌検出方法は、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含む、乳酸菌検出用培地を準備する準備ステップと、乳酸菌検出用培地に被検体を播種する播種ステップと、播種ステップで被検体を播種した乳酸菌検出用培地を培養する培養ステップと、を備えることを特徴とする。
この乳酸菌検出方法によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出方法とすることができる。
この乳酸菌検出方法によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出方法とすることができる。
上記課題を解決するための本発明の乳酸菌検出方法は、pH指示薬及び酢酸塩又はソルビン酸塩を含む、乳酸菌検出用培地を準備する準備ステップと、乳酸菌検出用培地に被検体を播種する播種ステップと、播種ステップで被検体を播種した乳酸菌検出用培地を培養する培養ステップと、を備えることを特徴とする。
この乳酸菌検出方法によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出方法とすることができる。
この乳酸菌検出方法によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出方法とすることができる。
本発明の乳酸菌検出用培地の一実施態様としては、培養ステップは、20~30℃で培養することを特徴とする。
この特徴によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することができ、より乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
この特徴によれば、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することができ、より乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地を提供することができる。
本発明によれば、乳酸菌に対して選択性の高い乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法を提供することができる。
以下、本発明の乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法について詳細に説明する。なお、実施態様に記載する事項については、本発明を説明するために例示したに過ぎず、これらに限定されるものではない。また、乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法の各発明の説明において記載した技術的事項は、いずれの発明にも適用されるものである。
[乳酸菌検出用培地]
本発明の乳酸菌検出用培地としては、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含むことを特徴とする。
また、本発明の乳酸菌検出用培地としては、pH指示薬及び酢酸塩又はソルビン酸塩を含むことを特徴とする。
本発明の乳酸菌検出用培地としては、有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含むことを特徴とする。
また、本発明の乳酸菌検出用培地としては、pH指示薬及び酢酸塩又はソルビン酸塩を含むことを特徴とする。
また、本発明の乳酸菌の検出方法としては、上記の有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含む乳酸菌検出用培地、又は、pH指示薬及び酢酸ナトリウムを含む乳酸菌検出用培地に検査用試料を添加・混合して培養し、培養前後の培地の色の変化を目視により判定する方法であれば特に制限されない。
また、検出対象の乳酸菌としては、Lactobacillus属やWeissella属等の各属に属する乳酸菌を挙げることができる。
また、検出対象の乳酸菌としては、Lactobacillus属やWeissella属等の各属に属する乳酸菌を挙げることができる。
以下に、本発明の乳酸菌検出用培地に使用する成分について詳細に説明する。なお、乳酸菌検出用培地は、一般的には粉末状態で流通し、使用時に加水して使用する。本明細書における各成分の濃度は、液体培地とする際の濃度である。
[有機酸塩]
有機酸塩は、乳酸菌以外の菌の生育を抑制するために添加されるものである。本発明における有機酸塩は、カルボン酸塩であり、具体的には、酢酸、ソルビン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等の塩類(ナトリウム塩、カリウム塩等)が例示でき、これらを一種または二種以上組み合わせて適用することが可能である。これらの中でも酢酸塩、ソルビン酸塩が、乳酸菌以外の菌の生育を抑制する点で、特に好適に使用できる。さらには、酢酸塩及びソルビン酸塩を組み合わせて使用することが特に好ましい。
酢酸塩の具体例としては、例えば、酢酸ナトリウム塩、酢酸カリウム塩等が挙げられる。また、ソルビン酸塩の具体例としては、ソルビン酸ナトリウム塩、ソルビン酸カリウム塩等が挙げられる。
なお、有機酸塩として、酢酸塩、ソルビン酸塩以外の有機酸塩と酢酸塩又はソルビン酸塩とを組み合わせることが好ましい。その際、酢酸塩、ソルビン酸塩以外の有機酸塩として、例えば、クエン酸塩、より具体的には、クエン酸三ナトリウム塩を使用することが特に好ましい。
有機酸塩は、乳酸菌以外の菌の生育を抑制するために添加されるものである。本発明における有機酸塩は、カルボン酸塩であり、具体的には、酢酸、ソルビン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等の塩類(ナトリウム塩、カリウム塩等)が例示でき、これらを一種または二種以上組み合わせて適用することが可能である。これらの中でも酢酸塩、ソルビン酸塩が、乳酸菌以外の菌の生育を抑制する点で、特に好適に使用できる。さらには、酢酸塩及びソルビン酸塩を組み合わせて使用することが特に好ましい。
酢酸塩の具体例としては、例えば、酢酸ナトリウム塩、酢酸カリウム塩等が挙げられる。また、ソルビン酸塩の具体例としては、ソルビン酸ナトリウム塩、ソルビン酸カリウム塩等が挙げられる。
なお、有機酸塩として、酢酸塩、ソルビン酸塩以外の有機酸塩と酢酸塩又はソルビン酸塩とを組み合わせることが好ましい。その際、酢酸塩、ソルビン酸塩以外の有機酸塩として、例えば、クエン酸塩、より具体的には、クエン酸三ナトリウム塩を使用することが特に好ましい。
本発明の乳酸菌検出用培地において、有機酸塩の濃度は、特に制限されないが、例えば、0.01質量%(0.1g/L)以上、10.0質量%(100.0g/L)以下である。
有機酸塩の濃度の下限値としては、好ましくは0.10質量%(1.0g/L)以上であり、より好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上であり、さらにより好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上であり、特に好ましくは1.5質量%(15.0g/L)以上である。また、有機酸塩の濃度の上限値は、好ましくは5.0質量%(50.0g/L)以下であり、より好ましくは4.0質量%(40.0g/L)以下であり、さらにより好ましくは3.0質量%(30.0g/L)以下であり、特に好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下である。
上記の下限値以上の場合には、培養時において乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、上記上限値以下の場合には、培養時において乳酸菌が生育しやすい環境となる。よって、上記範囲とすることにより、乳酸菌以外の菌の育成を抑制しかつ乳酸菌の育成阻害が抑制できる効果を向上させることができる。
有機酸塩の濃度の下限値としては、好ましくは0.10質量%(1.0g/L)以上であり、より好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上であり、さらにより好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上であり、特に好ましくは1.5質量%(15.0g/L)以上である。また、有機酸塩の濃度の上限値は、好ましくは5.0質量%(50.0g/L)以下であり、より好ましくは4.0質量%(40.0g/L)以下であり、さらにより好ましくは3.0質量%(30.0g/L)以下であり、特に好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下である。
上記の下限値以上の場合には、培養時において乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、上記上限値以下の場合には、培養時において乳酸菌が生育しやすい環境となる。よって、上記範囲とすることにより、乳酸菌以外の菌の育成を抑制しかつ乳酸菌の育成阻害が抑制できる効果を向上させることができる。
本発明の乳酸菌検出用培地において、有機酸塩として酢酸塩を使用する場合、酢酸塩の濃度の下限値としては、好ましくは0.02質量%(0.2g/L)以上であり、より好ましくは0.2質量%(2.0g/L)以上であり、さらに好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上であり、特に好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上である。また、酢酸塩の濃度の上限値は、好ましくは5.0質量%(50.0g/L)以下であり、より好ましくは3.0質量%(30.0g/L)以下であり、さらに好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下であり、特に好ましくは2.0質量%(20.0g/L)以下である。
本発明の乳酸菌検出用培地において、有機酸塩としてソルビン酸塩を使用する場合、ソルビン酸塩の濃度の下限値としては、好ましくは0.02質量%(0.2g/L)以上であり、より好ましくは0.05質量%(0.5g/L)以上であり、さらに好ましくは0.10質量%(1.0g/L)以上であり、さらにより好ましくは0.20質量%(2.0g/L)以上であり、さらに好ましくは0.25質量%(2.5g/L)以上である。また、ソルビン酸塩の濃度の上限値は、好ましくは5.0質量%(50.0g/L)以下であり、より好ましくは3.0質量%(30.0g/L)以下であり、さらにより好ましくは2.0質量%(20.0g/L)以下であり、特に好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以下である。
また、上記乳酸菌検出用培地としては、滅菌後・培養前のpHが6.0~7.5であることが好ましく、中でも6.3~7.2、特に6.6~7.0であることが好ましい。この場合、pH5.0~6.0で変色するpH指示薬を使用することにより、培養後に、乳酸菌の生育によりpHが低下した培地を目視により簡便に見いだすことができる。
なお、本発明における有機酸塩は、酸解離定数(pKa)が2.0~8.0の有機酸の塩が好ましい。酸解離定数(pKa)の下限値としては、より好ましくは4.0以上であり、よりさらに好ましくは5.0以上であり、特に好ましくは6.0以上である。酸解離定数(pKa)の上限値としては、より好ましくは7.0以下であり、よりさらに好ましくは6.8以下である。
[pH指示薬]
pH指示薬は、培養時において乳酸菌が生育した際に、乳酸菌が生成した酸と反応することで、酸が生成されたことを目視で確認できるようにする役割を果たす。
pH指示薬は、乳酸菌の生育を阻害することなく、培養後に、乳酸菌の生育によりpHが低下した培地を目視により簡便に見いだすことができるものであれば、特に限定されない。しかし、乳酸菌の生成する酸に合わせてpH5.0~6.0で変色するpH指示薬を使用することが好ましく、pH5.0~6.0で変色するpH指示薬としては、ブロモクレゾールパープル、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、リトマス、メチルパープル、p-ニトロフェノール、クロロフェノールレッド、ブロモチモールブルー、アリザリンレッドSを好適に例示することができる。なお、特に好ましくは、ブロモクレゾールパープルが使用される。
pH指示薬は、培養時において乳酸菌が生育した際に、乳酸菌が生成した酸と反応することで、酸が生成されたことを目視で確認できるようにする役割を果たす。
pH指示薬は、乳酸菌の生育を阻害することなく、培養後に、乳酸菌の生育によりpHが低下した培地を目視により簡便に見いだすことができるものであれば、特に限定されない。しかし、乳酸菌の生成する酸に合わせてpH5.0~6.0で変色するpH指示薬を使用することが好ましく、pH5.0~6.0で変色するpH指示薬としては、ブロモクレゾールパープル、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、リトマス、メチルパープル、p-ニトロフェノール、クロロフェノールレッド、ブロモチモールブルー、アリザリンレッドSを好適に例示することができる。なお、特に好ましくは、ブロモクレゾールパープルが使用される。
本発明では、pH指示薬の濃度は、0.003質量%(0.03g/L)以上、0.015質量%(0.15g/L)以下が適用できる。
pH指示薬の濃度の下限値としては、好ましくは0.004質量%(0.04g/L)以上、より好ましくは0.005質量%(0.05g/L)以上である。また、pH指示薬の濃度の上限値は、好ましくは0.012質量%(0.12g/L)以下、より好ましくは0.010質量%(0.10g/L)以下である。
上記の下限値以上の場合、培養時において酸が生成されたことを目視しやすくなり、上記上限値以下の場合は、pH指示薬の節約の観点から好ましい。以上のことから、上記範囲にすることで、酸生成がされたことの目視のしやすさ及びpH指示薬の節約の観点から調和のとれた状態とすることができる。
pH指示薬の濃度の下限値としては、好ましくは0.004質量%(0.04g/L)以上、より好ましくは0.005質量%(0.05g/L)以上である。また、pH指示薬の濃度の上限値は、好ましくは0.012質量%(0.12g/L)以下、より好ましくは0.010質量%(0.10g/L)以下である。
上記の下限値以上の場合、培養時において酸が生成されたことを目視しやすくなり、上記上限値以下の場合は、pH指示薬の節約の観点から好ましい。以上のことから、上記範囲にすることで、酸生成がされたことの目視のしやすさ及びpH指示薬の節約の観点から調和のとれた状態とすることができる。
[アミノグリコシド系抗生物質]
アミノグリコシド系抗生物質は、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することで、培養時に乳酸菌以外の菌が生成した酸とpH指示薬が反応しないようにし、乳酸菌の選択性に優れる培地とするために添加される。
アミノグリコシド系抗生物質としては、具体的には、カナマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ジベカシン、アルベカシン等が例示でき、それらの中でもカナマイシンが最も好ましい。
アミノグリコシド系抗生物質は、乳酸菌以外の菌の生育を抑制することで、培養時に乳酸菌以外の菌が生成した酸とpH指示薬が反応しないようにし、乳酸菌の選択性に優れる培地とするために添加される。
アミノグリコシド系抗生物質としては、具体的には、カナマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ジベカシン、アルベカシン等が例示でき、それらの中でもカナマイシンが最も好ましい。
本発明では、アミノグリコシド系抗生物質の濃度は、例えば、0.0005質量%(0.005g/L)以上、0.0080質量%(0.080g/L)以下が適用できる。
アミノグリコシド系抗生物質の濃度の下限値としては、好ましくは0.0008質量%(0.008g/L)以上、より好ましくは0.0010質量%(0.010g/L)以上である。また、アミノグリコシド系抗生物質の濃度の上限値は、好ましくは0.0050質量%(0.050g/L)以下、より好ましくは0.0020質量%(0.020g/L)以下である。
上記の下限値以上の場合、培養時において乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、上記上限値以下の場合は、培養時において乳酸菌が生育しやすい環境となる。以上のことから、上記範囲にすることで、乳酸菌以外の菌の生育を抑制しかつ乳酸菌の生育が阻害されない効果を向上させることができる。
アミノグリコシド系抗生物質の濃度の下限値としては、好ましくは0.0008質量%(0.008g/L)以上、より好ましくは0.0010質量%(0.010g/L)以上である。また、アミノグリコシド系抗生物質の濃度の上限値は、好ましくは0.0050質量%(0.050g/L)以下、より好ましくは0.0020質量%(0.020g/L)以下である。
上記の下限値以上の場合、培養時において乳酸菌以外の菌の生育を抑制し、上記上限値以下の場合は、培養時において乳酸菌が生育しやすい環境となる。以上のことから、上記範囲にすることで、乳酸菌以外の菌の生育を抑制しかつ乳酸菌の生育が阻害されない効果を向上させることができる。
[肉エキス]
肉エキスは、乳酸菌の生育を促進させるために添加されるものであり、栄養源として使用されるものである。肉エキスの具体例としては、獣肉エキス又は魚肉エキスが例示できる。
獣肉エキスとしては、ビーフエキス、ポークエキス、チキンエキスなどが挙げられ、魚肉エキスとしては、カツオ、マグロ、サバ、サンマ由来のもの等が例示できる。
肉エキスの濃度は特に制限されないが、肉エキスの濃度の下限値としては、好ましくは0.20質量%(2.0g/L)以上、より好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上、さらにより好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上である。また、肉エキスの濃度の上限値は、好ましくは3.0質量%(30.0g/L)以下、より好ましくは2.0質量%(20.0g/L)以下、好ましくは1.5質量%(15.0g/L)以下、より好ましくは1.2質量%(12.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、乳酸菌の生育を促進して検出効果を向上させる効果があり、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬(酸によりpHが低下すると色が変化する)の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
肉エキスは、乳酸菌の生育を促進させるために添加されるものであり、栄養源として使用されるものである。肉エキスの具体例としては、獣肉エキス又は魚肉エキスが例示できる。
獣肉エキスとしては、ビーフエキス、ポークエキス、チキンエキスなどが挙げられ、魚肉エキスとしては、カツオ、マグロ、サバ、サンマ由来のもの等が例示できる。
肉エキスの濃度は特に制限されないが、肉エキスの濃度の下限値としては、好ましくは0.20質量%(2.0g/L)以上、より好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上、さらにより好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上である。また、肉エキスの濃度の上限値は、好ましくは3.0質量%(30.0g/L)以下、より好ましくは2.0質量%(20.0g/L)以下、好ましくは1.5質量%(15.0g/L)以下、より好ましくは1.2質量%(12.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、乳酸菌の生育を促進して検出効果を向上させる効果があり、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬(酸によりpHが低下すると色が変化する)の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
[糖類]
糖類は、乳酸菌の生育を促進させるために添加されるものであり、栄養源として使用されるものである。糖類の具体例としては、でんぷん、デキストリンやオリゴ糖などの多糖類、ブドウ糖(グルコース)や果糖(フルクトース)などの単糖類、ショ糖(スクロース)や麦芽糖(マルトース)等の二糖類)が例示できる。本発明では、糖類の濃度は、例えば、0.50質量%以上、3.0質量%以下(5.0g/L以上30.0g/L以下)が適用できる。
糖類の濃度の下限値としては、好ましくは0.70質量%(7.0g/L)以上、より好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上、さらにより好ましくは、1.5質量%(15.0g/L)以上である。また、糖類の濃度の上限値は、好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、糖を資化し乳酸を生成するという乳酸菌の特性を利用し、乳酸菌の検出効果を向上させる効果がある。また、糖類を比較的高濃度にすることにより、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬の発色あるいは色の変化が鮮明になり、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
糖類は、乳酸菌の生育を促進させるために添加されるものであり、栄養源として使用されるものである。糖類の具体例としては、でんぷん、デキストリンやオリゴ糖などの多糖類、ブドウ糖(グルコース)や果糖(フルクトース)などの単糖類、ショ糖(スクロース)や麦芽糖(マルトース)等の二糖類)が例示できる。本発明では、糖類の濃度は、例えば、0.50質量%以上、3.0質量%以下(5.0g/L以上30.0g/L以下)が適用できる。
糖類の濃度の下限値としては、好ましくは0.70質量%(7.0g/L)以上、より好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上、さらにより好ましくは、1.5質量%(15.0g/L)以上である。また、糖類の濃度の上限値は、好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、糖を資化し乳酸を生成するという乳酸菌の特性を利用し、乳酸菌の検出効果を向上させる効果がある。また、糖類を比較的高濃度にすることにより、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬の発色あるいは色の変化が鮮明になり、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
[酵母エキス]
酵母エキスは、乳酸菌の生育を促進させるために添加されるものであり、酵母由来のエキスであり、菌の栄養源として使用されるものであれば、特に限定されない。酵母エキスの具体例としては、ビール酵母、パン酵母、ワイン酵母等が例示できる。本発明では、酵母エキスの濃度は、例えば、0.10質量%(1.0g/L)以上、1.5質量%(15.0g/L)以下が適用できる。
酵母エキスの濃度の下限値としては、好ましくは0.30質量%(3.0g/L)以上、より好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上、さらにより好ましくは0.60質量%(6.0g/L)以上、特に好ましくは、0.70質量%(7.0g/L)以上である。また、酵母エキスの濃度の上限値は、好ましくは1.3質量%(13.0g/L)以下、より好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、乳酸菌の検出効果を向上させる効果があり、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬(酸によりpHが低下すると色が変化する)の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
酵母エキスは、乳酸菌の生育を促進させるために添加されるものであり、酵母由来のエキスであり、菌の栄養源として使用されるものであれば、特に限定されない。酵母エキスの具体例としては、ビール酵母、パン酵母、ワイン酵母等が例示できる。本発明では、酵母エキスの濃度は、例えば、0.10質量%(1.0g/L)以上、1.5質量%(15.0g/L)以下が適用できる。
酵母エキスの濃度の下限値としては、好ましくは0.30質量%(3.0g/L)以上、より好ましくは0.50質量%(5.0g/L)以上、さらにより好ましくは0.60質量%(6.0g/L)以上、特に好ましくは、0.70質量%(7.0g/L)以上である。また、酵母エキスの濃度の上限値は、好ましくは1.3質量%(13.0g/L)以下、より好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、乳酸菌の検出効果を向上させる効果があり、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬(酸によりpHが低下すると色が変化する)の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
[たんぱく質分解物]
たんぱく質分解物は、乳酸菌の発育を促進させるために添加されるものであり、たんぱく質を分解したもので、菌の栄養源として使用されるものであれば、特に限定されない。たんぱく質分解物の具体例としては、動物性又は植物性のペプトンやトリプトンが例示でき、より具体的には、大豆ペプトンやプロテオーゼペプトン、カゼインペプトン、心筋ペプトン、獣肉ペプトン等が例示できる。本発明では、たんぱく質分解物の濃度は、例えば、0.30質量%(3.0g/L)以上、3.0質量%(30.0g/L)以下が適用できる。
たんぱく質分解物の濃度の下限値としては、好ましくは0.80質量%(8.0g/L)以上、好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上、より好ましくは1.2質量%(12.0g/L)以上である。また、たんぱく質分解物の濃度の上限値は、好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下、より好ましくは2.0質量%(20.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、乳酸菌の検出効果を向上させる効果があり、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬(酸によりpHが低下すると色が変化する)の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
たんぱく質分解物は、乳酸菌の発育を促進させるために添加されるものであり、たんぱく質を分解したもので、菌の栄養源として使用されるものであれば、特に限定されない。たんぱく質分解物の具体例としては、動物性又は植物性のペプトンやトリプトンが例示でき、より具体的には、大豆ペプトンやプロテオーゼペプトン、カゼインペプトン、心筋ペプトン、獣肉ペプトン等が例示できる。本発明では、たんぱく質分解物の濃度は、例えば、0.30質量%(3.0g/L)以上、3.0質量%(30.0g/L)以下が適用できる。
たんぱく質分解物の濃度の下限値としては、好ましくは0.80質量%(8.0g/L)以上、好ましくは1.0質量%(10.0g/L)以上、より好ましくは1.2質量%(12.0g/L)以上である。また、たんぱく質分解物の濃度の上限値は、好ましくは2.5質量%(25.0g/L)以下、より好ましくは2.0質量%(20.0g/L)以下である。
上記範囲にすることで、乳酸菌の検出効果を向上させる効果があり、乳酸菌による乳酸の生成量を増加させ、予め培地に配合していたpH指示薬(酸によりpHが低下すると色が変化する)の発色あるいは色の変化を鮮明することにより、一目で乳酸菌が増殖したかどうかを判定できる効果がある。
[その他成分]
本発明の乳酸菌検出用培地は、その他、寒天、pH調整剤、界面活性剤、緩衝剤(上記有機酸を除く。)等を含有してもよい。上記有機酸を除く緩衝剤としては、例えば、リン酸緩衝剤、トリス緩衝剤、MOPS緩衝剤、MES緩衝剤などが挙げられる。
本発明の乳酸菌検出用培地は、その他、寒天、pH調整剤、界面活性剤、緩衝剤(上記有機酸を除く。)等を含有してもよい。上記有機酸を除く緩衝剤としては、例えば、リン酸緩衝剤、トリス緩衝剤、MOPS緩衝剤、MES緩衝剤などが挙げられる。
本発明の乳酸菌検出用培地は、緩衝能が低いものが好ましく、例えば、後述の実施例におけるAPTbrothよりも低い緩衝能を有するものが好ましく、リン酸水素二カリウム等の緩衝剤を含まないものが特に好ましい。なお、乳酸菌検出用培地における緩衝能の評価方法は、ブロモクレゾールパープル0.006質量%(0.06g/L)を添加し、滅菌後のpHを6.8に調整した培地100mLに対して0.9質量%乳酸溶液を滴下し、pH0.25ずつ変化した時点で培地の色の変化および0.9質量%乳酸溶液の滴下量を計測する。乳酸溶液の滴下量が少ない場合を、緩衝能が低いと判断する。
また、本発明の乳酸菌検出用培地は、固形培地でも半流動培地でもよいが、固形培地よりも半流動培地のほうが、高感度で乳酸菌生育を検出することができる点でより好ましい。
なお、半流動培地とは、固形培地に比べて寒天などの固形成分の含有量が低く、ある程度の流動性を保持している培地をいう。
なお、半流動培地とは、固形培地に比べて寒天などの固形成分の含有量が低く、ある程度の流動性を保持している培地をいう。
本発明の乳酸菌検出用培地において、半流動培地の場合は、外部から攪拌、振とうなどの物理的な力を加えた時には流動性を示すが、静置していれば液体培地に比べて対流が少ないような性状を示す。固形培地では寒天の場合1.0質量%以上~2.0質量%以下で用いるが、半流動培地では0.025質量%~1.000質量%で使用される。本発明の乳酸菌検出用の半流動培地では、判定を容易に行うために半流動にすることを目的としており、攪拌が容易にできるくらいの流動性も保持した培地が好ましいことから、寒天の場合0.025質量%以上~0.200質量%以下、好ましくは0.05質量%以上~0.15質量%以下で使用する。ただし、この濃度は20~40℃程度の一般的な培養温度において半流動状態を維持するのに必要な寒天濃度であり、この温度範囲よりも低い場合には、より少量の、また高温での培養ではより多量の寒天を用いることが好ましい。
半流動状態は、寒天以外のゲル化剤によっても実現することができる。ゲル強度をもたらす成分として、寒天の他、ゼラチン、シリカゲル、アクリルアミド、グルコマンナン、メチルセルロース、ジュランガム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ベントナイト、アルギナート、コラーゲン、融解石英、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、デキストラン、ポリサッカライド等(上記の糖類を除く)を挙げることができる。これらのゲル化剤は寒天に代えて、あるいは、寒天と組み合わせて、使用することができる。
本発明の乳酸菌の検出用半流動培地として、1.25質量%(12.5g/L)のトリプトン、0.75質量%(7.5g/L)の酵母エキス、2.0質量%(20.0g/L)の糖類(グルコース)、0.50質量%(5.0g/L)のクエン酸三ナトリウム二水和物、0.50質量%(5.0g/L)の塩化ナトリウム、0.08質量%(0.8g/L)の硫酸マグネシウム、0.014質量%(0.14g/L)の塩化マンガン、0.004質量%(0.04g/L)の硫酸鉄(II)第一、0.0001質量%(0.001g/L)のチアミン塩酸塩、0.02質量%(0.2g/L)のツィーン80、0.075質量%(0.75g/L)の寒天、0.006質量%(0.06g/L)のブロモクレゾールパープル(滅菌後のpH 6.8±0.2)から構成されている培地に、酢酸塩及び/又はソルビン酸塩を添加した培地を最も好適に例示することができる。
一般に、乳酸菌の培養は30℃で24~48時間、ビフィドバクテリウム(ビフィズス菌)では37℃で72時間とされている(食品衛生検査指針微生物編、厚生労働省監修、2004年)。また、25℃以下など低温で培養すると低温発育性の乳酸菌が生育しやすくなることが知られているが、低温で培養する場合は、4~10日の培養時間が必要とされている。本発明の乳酸菌の検出方法における検査用試料を添加・混合しての培養は、乳酸菌が好適に増殖しうる培養条件下で行うことが好ましい。例えば、本発明の乳酸菌検出用培地では、一定量の糖類(グルコース)による乳酸菌の生育促進と酸生成量の増加の効果と、有機酸塩とアミノグリコシド系抗生物質(カナマイシン)を一定量使用による菌の増殖を抑制する効果との調和によるものと推察され、さらに、指示薬の使用により、乳酸菌増殖の有無を容易に判別でき、短時間で肉眼的にその有無の判定が可能である。
培養温度は、10℃以上~40℃以下の適用可能であり、培養温度の下限値としては、好ましくは15℃以上、より好ましくは17℃以上、さらにより好ましくは20℃以上である。また、培養温度の上限値としては、好ましくは37℃以下、より好ましく35℃以下、さらにより好ましく30℃以下である。
培養温度は20℃以上~30℃以下の場合、24~48時間で全体の乳酸菌検出が可能であり、最も好ましい。
培養温度は20℃以上~30℃以下の場合、24~48時間で全体の乳酸菌検出が可能であり、最も好ましい。
[乳酸菌検出方法]
本発明の乳酸菌検出方法によると、例えば、次のようにして乳酸菌を検出できる。
まず、本発明の乳酸菌検出用培地を準備する。この工程を準備ステップとする。
本発明の乳酸菌検出方法によると、例えば、次のようにして乳酸菌を検出できる。
まず、本発明の乳酸菌検出用培地を準備する。この工程を準備ステップとする。
次に、例えば、食品中の乳酸菌の有無を測定する場合、食品25g(被検体)に滅菌済みの希釈液225gを加えて粉砕混合した検査用試料液1mlを、滅菌済みの本発明の乳酸菌検出用培地10mlに加えて、あるいは、検査用試料液10mlを倍濃度の乳酸菌検出用培地10mlに加えて、それらの液を混合する。
この工程を、乳酸菌検出用培地に被検体を播種する播種ステップとする。
この工程を、乳酸菌検出用培地に被検体を播種する播種ステップとする。
その後、乳酸菌の生育する温度を一定に保った状態(例えば25℃)で培養する。この工程を播種ステップで被検体を播種した乳酸菌検出用培地を培養する培養ステップとする。
培養が完了した後(48時間後)、乳酸菌による酸産生により培地のpHが低下し、培地の色が変化することにより、検査試料液1ml中、あるいは、10ml中の乳酸菌の有無を目視により判定する。
また、ごく少量の菌数を求める場合、10ml、1ml、0.1mlというように10倍段階希釈した3段階の検査用試料液をそれぞれ本発明の乳酸菌検出用培地が入った試験管3本、あるいは、5本に添加し、陽性の試験管数から、最確数(MPN: Most Probable Number)により菌数を算定する(通常、MPN値は100mlあるいは100gあたりで表示する)ようにしてもよい。
その他、例えば、被検体として、食品の製造工程の装置や器具の表面付着乳酸菌を測定する場合、対象物の表面をカット綿、綿棒、ガーゼタンポンなどにより拭き取り捕捉後、直接、もしくは滅菌済みの希釈水で溶出したその液を本発明の乳酸菌検出用培地に加えて乳酸菌の有無やごく少量の菌数を測定してもよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[本発明の第1実験から第8実験について]
供試菌として表1に示す乳酸菌と乳酸菌以外の菌の株を用いた。供試菌としての乳酸菌は10mlのAPTbroth(Difco)に、供試菌としての乳酸菌以外の菌は10mlのトリプトソイブイヨン(日水製薬)に接種し、32℃で2~3日培養し、前培養液として使用した。なお、APTbrothの組成は、トリプトン12.5g/L、酵母エキス7.5g/L、クエン酸三ナトリウム5.0g/L、ブドウ糖10.0g/L、塩化ナトリウム5.0g/L、リン酸水素二カリウム5.0g/L、硫酸マグネシウム0.8g/L、塩化マンガン0.14g/L、硫酸鉄0.04g/L、チアミン塩酸塩0.001g/L、ツィーン80 0.2g/Lである。
供試菌として表1に示す乳酸菌と乳酸菌以外の菌の株を用いた。供試菌としての乳酸菌は10mlのAPTbroth(Difco)に、供試菌としての乳酸菌以外の菌は10mlのトリプトソイブイヨン(日水製薬)に接種し、32℃で2~3日培養し、前培養液として使用した。なお、APTbrothの組成は、トリプトン12.5g/L、酵母エキス7.5g/L、クエン酸三ナトリウム5.0g/L、ブドウ糖10.0g/L、塩化ナトリウム5.0g/L、リン酸水素二カリウム5.0g/L、硫酸マグネシウム0.8g/L、塩化マンガン0.14g/L、硫酸鉄0.04g/L、チアミン塩酸塩0.001g/L、ツィーン80 0.2g/Lである。
以下に示す組成で基本培地1を作製した。
基本培地の組成(g/L)
トリプトン 12.5
酵母エキス 7.5
ブドウ糖 20.0
塩化ナトリウム 5.0
クエン酸三ナトリウム二水和物 5.0
硫酸マグネシウム 0.8
塩化マンガン 0.14
硫酸鉄(II)第一 0.04
チアミン塩酸塩 0.001
寒天 0.75
ブロモクレゾールパープル(BCP) 0.06
ツィーン80(後入れ)(キシダ化学株式会社製) 0.2
滅菌後のpH 6.8±0.2
なお、後入れとは、ツィーン80以外の組成物を精製水に溶解し加温溶解後にツィーン80を添加して混和する。その後、滅菌処理を行う(121℃で15分間)。滅菌後のpHが6.8±0.2でないものは、2NのNaOH又は2NのHClを適宜加えて調整する。
基本培地の組成(g/L)
トリプトン 12.5
酵母エキス 7.5
ブドウ糖 20.0
塩化ナトリウム 5.0
クエン酸三ナトリウム二水和物 5.0
硫酸マグネシウム 0.8
塩化マンガン 0.14
硫酸鉄(II)第一 0.04
チアミン塩酸塩 0.001
寒天 0.75
ブロモクレゾールパープル(BCP) 0.06
ツィーン80(後入れ)(キシダ化学株式会社製) 0.2
滅菌後のpH 6.8±0.2
なお、後入れとは、ツィーン80以外の組成物を精製水に溶解し加温溶解後にツィーン80を添加して混和する。その後、滅菌処理を行う(121℃で15分間)。滅菌後のpHが6.8±0.2でないものは、2NのNaOH又は2NのHClを適宜加えて調整する。
[第1実験]
(アミノグリコシド系抗生物質の評価及びその濃度の影響)
上記の滅菌処理後の基本培地1(半流動性培地)にアミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを、終濃度として0.0000質量%(0.000g/L(比較例1-1))、0.0010質量%(0.010g/L(実施例1))、0.0020質量%(0.020g/L(実施例2-1))、0.0040質量%(0.040g/L(実施例3))となるようにそれぞれ加え、10mlずつ試験管に分注し、試験培地を作製した。この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表2に示す。
(アミノグリコシド系抗生物質の評価及びその濃度の影響)
上記の滅菌処理後の基本培地1(半流動性培地)にアミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを、終濃度として0.0000質量%(0.000g/L(比較例1-1))、0.0010質量%(0.010g/L(実施例1))、0.0020質量%(0.020g/L(実施例2-1))、0.0040質量%(0.040g/L(実施例3))となるようにそれぞれ加え、10mlずつ試験管に分注し、試験培地を作製した。この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表2に示す。
比較例1-1(カナマイシンの濃度0.0000質量%)の場合、乳酸菌以外の菌9種類中4種が確認されたのに対し、カナマイシンの濃度0.0010質量%以上(実施例1及び2-1)の場合、乳酸菌以外の菌9種類中3種が確認される結果となった。すなわち、カナマイシンの濃度0.0010質量%以上とすることで、乳酸菌以外の菌の生育を抑制する効果を得ることができた。また、カナマイシンの濃度0.0010質量%以上、0.0020質量%以下とすることで、乳酸菌を9種確認できかつ乳酸菌以外の菌の検出を抑制することができた。
また、カナマイシンの濃度0.0040質量%(実施例3)とすることで、乳酸菌以外の菌9種すべてを検出することなく、9種の乳酸菌のうち、4種を確認できる結果となった。
以上のことから、カナマイシンを含有すると乳酸菌の選択性を向上させることができることがわかる。そして、カナマイシンの含有量を0.0010質量%以上0.0020質量%以下とすることで、より多くの乳酸菌の検出ができるうえ乳酸菌以外の菌の検出を抑制できることから、特に好適であることが確認できた。
また、カナマイシンの濃度0.0040質量%(実施例3)とすることで、乳酸菌以外の菌9種すべてを検出することなく、9種の乳酸菌のうち、4種を確認できる結果となった。
以上のことから、カナマイシンを含有すると乳酸菌の選択性を向上させることができることがわかる。そして、カナマイシンの含有量を0.0010質量%以上0.0020質量%以下とすることで、より多くの乳酸菌の検出ができるうえ乳酸菌以外の菌の検出を抑制できることから、特に好適であることが確認できた。
[第2実験]
(他の試薬添加の検討)
表1に示した菌を使用し、他の試薬の影響を検討した。また、本実験では、第1実験の基本培地1(半流動性培地)に、アミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを0.0020質量%(0.020g/L)加えた基本培地2を用いて、他の試薬の影響を評価した。
なお、試験培地の作製方法は、基本培地1に他の試薬を添加して滅菌処理(121℃で15分間)を行い、必要に応じてpHを6.8に調整した後に、カナマイシンを添加した。
(他の試薬添加の検討)
表1に示した菌を使用し、他の試薬の影響を検討した。また、本実験では、第1実験の基本培地1(半流動性培地)に、アミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを0.0020質量%(0.020g/L)加えた基本培地2を用いて、他の試薬の影響を評価した。
なお、試験培地の作製方法は、基本培地1に他の試薬を添加して滅菌処理(121℃で15分間)を行い、必要に応じてpHを6.8に調整した後に、カナマイシンを添加した。
表3に示すように、基本培地2(半流動性培地)に、何も加えないもの(実施例2-2)、肉エキス1.0質量%(10.0g/L)加えたもの(実施例4)、酢酸ナトリウム0.50質量%(5.0g/L)加えたもの(実施例5-1)、肉エキス1.0質量%(10.0g/L)と酢酸ナトリウム0.50質量%(5.0g/L)の混合物を加えたもの(実施例6-1)を、10mlずつ試験管に分注し、試験培地として作製した。そして、この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表3に示す。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表3に示す。
実施例2-2、実施例4及び5-1を比較すると、肉エキスを含む実施例4の方が、実施例2-2よりも乳酸菌を好適に検出できることが確認できる。また、酢酸ナトリウムを含む実施例5-1は、実施例2-2よりも多くの種類の乳酸菌を検出できかつ乳酸菌以外の菌の検出も少なくなることが確認できる。さらに、実施例6-1の肉エキスと酢酸ナトリウムを含有する場合は、乳酸菌の検出及び乳酸菌以外の菌の抑制効果が最もよいことが確認できた。
[第3実験]
(酢酸ナトリウムの添加量の検討(1))
表1に示した菌を使用し、第2実験と同様に、酢酸ナトリウムの添加量について検討した。
(酢酸ナトリウムの添加量の検討(1))
表1に示した菌を使用し、第2実験と同様に、酢酸ナトリウムの添加量について検討した。
表4に示すように、基本培地2(半流動性培地)に、何も加えないもの(実施例2-3)、酢酸ナトリウム0.50質量%(5.0g/L)を加えたもの(実施例5-2)、酢酸ナトリウム0.75質量%(7.5g/L)を加えたもの(実施例7)、酢酸ナトリウム1.0質量%(10.0g/L)を加えたもの(実施例8-1)、肉エキス1.0質量%(10.0g/L)と酢酸ナトリウム0.50質量%(5.0g/L)の混合物を加えたもの(実施例6-2)を、10mlずつ試験管に分注し、試験培地として作製した。そして、この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表4に示す。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表4に示す。
実施例2-3、5-2、7、8-1を比較すると、酢酸ナトリウム1.0質量%(10.0g/L)を含有する実施例8-1が、乳酸菌以外の菌の生育抑制効果が高いことが確認できる。
[第4実験]
(酢酸ナトリウムの添加量の検討(2))
表1に示した菌を使用し、第3実験と同様に、酢酸ナトリウムの添加量について検討した。
(酢酸ナトリウムの添加量の検討(2))
表1に示した菌を使用し、第3実験と同様に、酢酸ナトリウムの添加量について検討した。
表5に示すように、基本培地2(半流動性培地)に、何も加えないもの(実施例2-4)、酢酸ナトリウム1.0質量%(10.0g/L)を加えたもの(実施例8-2)、酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)を加えたもの(実施例9-1)、酢酸ナトリウム3.0質量%(30.0g/L)を加えたもの(実施例10)を、10mlずつ試験管に分注し、試験培地として作製した。この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表5に示す。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表5に示す。
実施例2-4、8-2、9-1、10を比較すると、酢酸ナトリウムを1.0質量%(10.0g/L)以上含有すると、乳酸菌以外の菌の生育抑制効果が高いことが確認できる。また、酢酸ナトリウムを3.0質量%(30.0g/L)以下の場合には、検出できる乳酸菌数が増加するという効果がある。
[第5実験]
(培養温度25℃と37℃での検出精度の比較)
本第5実験では、培養温度について検討した。第2実験の実施例2-2と同様の基本培地2(カナマイシンを0.0020質量%(0.020g/L)含有)を使用し、実施例2-5(培養温度25℃)と実施例2-6(培養温度37℃)とした。また、第1実験の比較例1-1と同様の基本培地1(カナマイシン未含有)を使用し、比較例1-4とした(培養温度37℃)。
これらの試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、表6に示す温度で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表6に示す。
(培養温度25℃と37℃での検出精度の比較)
本第5実験では、培養温度について検討した。第2実験の実施例2-2と同様の基本培地2(カナマイシンを0.0020質量%(0.020g/L)含有)を使用し、実施例2-5(培養温度25℃)と実施例2-6(培養温度37℃)とした。また、第1実験の比較例1-1と同様の基本培地1(カナマイシン未含有)を使用し、比較例1-4とした(培養温度37℃)。
これらの試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、表6に示す温度で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表6に示す。
実施例2-5、実施例2-6及び比較例1-4を比較すると、培養温度を25℃とした方が、検出精度が高いことが確認できる。
[第6実験]
(本発明の培地(基本培地2)と他の培地との比較[有機酸塩とpH指示薬とカナマイシン含有の有効性])
本第6実験では、第2実験の実施例2-2と同様の基本培地2(カナマイシン0.0020質量%(0.020g/L)含有)を使用し、実施例2-7とした。また、第1実験の比較例1-1と同様の基本培地1(カナマイシン未含有)を使用し、比較例1-5とした。
比較例2、3は、他の配合の培地を使用し、カナマイシンを0.0020質量%(0.020g/L)含有する場合とカナマイシンを含有しない場合とで比較実験を行った。比較例2、3のBCP培地の配合は、下記のとおりである。なお、試験培地の作製において、カナマイシンは、滅菌処理後に添加した。
(本発明の培地(基本培地2)と他の培地との比較[有機酸塩とpH指示薬とカナマイシン含有の有効性])
本第6実験では、第2実験の実施例2-2と同様の基本培地2(カナマイシン0.0020質量%(0.020g/L)含有)を使用し、実施例2-7とした。また、第1実験の比較例1-1と同様の基本培地1(カナマイシン未含有)を使用し、比較例1-5とした。
比較例2、3は、他の配合の培地を使用し、カナマイシンを0.0020質量%(0.020g/L)含有する場合とカナマイシンを含有しない場合とで比較実験を行った。比較例2、3のBCP培地の配合は、下記のとおりである。なお、試験培地の作製において、カナマイシンは、滅菌処理後に添加した。
BCP加プレートカウント寒天培地(寒天抜き)の組成(g/L)
酵母エキス 2.5
ペプトン 5.0
ブドウ糖 1.0
ツィーン80 1.0
L-システイン 0.1
BCP 0.06
滅菌後のpH pH7.0±0.1
酵母エキス 2.5
ペプトン 5.0
ブドウ糖 1.0
ツィーン80 1.0
L-システイン 0.1
BCP 0.06
滅菌後のpH pH7.0±0.1
実施例2-7、比較例1-5、比較例2、3の試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、に黄変したものを+で示した。結果を表7に示す。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、に黄変したものを+で示した。結果を表7に示す。
実施例2-7と比較例1-5を対比すると、一定量(0.0020質量%)のカナマイシンを含有することで、乳酸菌以外の増殖を抑制でき、pH指示薬での目視判断がしやすくなることが確認できる。また、比較例2、3は、実施例2-7及び比較例1-5と比較すると、有機酸塩を含有しておらず、ブドウ糖が少なく貧栄養状態(ブドウ糖1.0g/L)である。比較例3はカナマイシンを含有しないため、実施例2-7よりもブドウ糖が少なく貧栄養状態(ブドウ糖1.0g/L)でも、乳酸菌が生育することができる一方、比較例2は、貧栄養状態とカナマイシン含有による菌の増殖抑制効果が発揮され、検出できる乳酸菌が少なくなってしまったものと推察される。
[第7実験]
(酢酸ナトリウムの評価及びその濃度の検討)
表1に示した菌を使用し、アミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを含まない基本培地1を用いて、酢酸ナトリウムの効果とその添加量について検討した。試験培地は、基本培地2から基本培地1に変更した以外は、第4試験と同様にして作製した。
(酢酸ナトリウムの評価及びその濃度の検討)
表1に示した菌を使用し、アミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを含まない基本培地1を用いて、酢酸ナトリウムの効果とその添加量について検討した。試験培地は、基本培地2から基本培地1に変更した以外は、第4試験と同様にして作製した。
表8に示すように、基本培地1(半流動性培地)に、何も加えないもの(比較例1-6)、酢酸ナトリウム1.0質量%(10.0g/L)を加えたもの(実施例11)、酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)を加えたもの(実施例12)、酢酸ナトリウム3.0質量%(30.0g/L)を加えたもの(実施例13)を、10mlずつ試験管に分注し、試験培地として作製した。この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表8に示す。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表8に示す。
比較例1-6、実施例11~13を比較すると、酢酸ナトリウムを1.0質量%(10.0g/L)以上含有すると、アミノグリコシド系抗生物質として、カナマイシンを含まない基本培地1を含まない場合でも、乳酸菌以外の菌の生育抑制効果が高いことが確認できる。また、酢酸ナトリウムを3.0質量%(30.0g/L)以下の場合には、検出できる乳酸菌数が増加するという効果がある。
[第8実験]
(ソルビン酸カリウムの添加量の検討及び酢酸ナトリウムとの併用に関する評価)
表1に示した菌を使用し、第2実験と同様に、ソルビン酸カリウムの添加量について検討した。
(ソルビン酸カリウムの添加量の検討及び酢酸ナトリウムとの併用に関する評価)
表1に示した菌を使用し、第2実験と同様に、ソルビン酸カリウムの添加量について検討した。
表9に示すように、基本培地2(半流動性培地)に、何も加えないもの(実施例2-8)、ソルビン酸カリウム0.22質量%(2.2g/L)を加えたもの(実施例14)、ソルビン酸カリウム0.5質量%(5.0g/L)を加えたもの(実施例15)、酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)を加えたもの(実施例9-2)、酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)及びソルビン酸カリウム0.22質量%(2.2g/L)を加えたもの(実施例16)、酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)及びソルビン酸カリウム0.50質量%(5.0g/L)を加えたもの(実施例17)を、10mlずつ試験管に分注し、試験培地として作製した。そして、この試験培地に、各菌株の前培養液を適当に希釈して初発菌数が10CFU/mlになるように接種後、25℃で培養し、48時間後に培地の黄変による菌の検出を確認した。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表9に示す。
培地の色が変化せず、紫色のままであるものを-、黄変したものを+で示した。結果を表9に示す。
比較例1-7、実施例2-8を比較すると、カナマイシンの添加により、Staphylococcus aureus、Staphylococcus waneri、酵母(Torulasopra delbrueckii)に対して優れた生育抑制効果が認められた。また、実施例2-8、実施例14~15を比較すると、ソルビン酸カリウムを0.22質量%(2.2g/L)以上含有すると、乳酸菌以外の菌の生育抑制効果が高いことが確認できる。さらに、ソルビン酸カリウムを0.50質量%(5.0g/L)以上含有すると、酵母(Saccharomyces cerevisiae、Wickerhamomyces anomalus)に対しても優れた生育抑制効果が認められた。
さらには、実施例9-2、実施例16、実施例17を見ると、カナマイシン0.0020質量%(0.020g/L)及び酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)を含む場合でも、酵母(Wickerhamomyces anomalus)がやや検出されてしまう場合があるが、ソルビン酸カリウムを添加することにより、酵母(Wickerhamomyces anomalus)に対して優れた生育抑制効果が認められた。
さらには、実施例9-2、実施例16、実施例17を見ると、カナマイシン0.0020質量%(0.020g/L)及び酢酸ナトリウム2.0質量%(20.0g/L)を含む場合でも、酵母(Wickerhamomyces anomalus)がやや検出されてしまう場合があるが、ソルビン酸カリウムを添加することにより、酵母(Wickerhamomyces anomalus)に対して優れた生育抑制効果が認められた。
本発明の乳酸菌検出用培地及び乳酸菌検出方法は、選択性の高く乳酸菌の有無を目視により判定することができる。より具体的には、食品分野の乳酸菌の検出に利用することができる。
Claims (9)
- 有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含むことを特徴とする、乳酸菌検出用培地。
- 前記アミノグリコシド系抗生物質の含有量は、0.0010質量%以上、0.0020質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の乳酸菌検出用培地。
- 肉エキスを含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の乳酸菌検出用培地。
- 前記有機酸塩は、酢酸塩又はソルビン酸塩であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の乳酸菌検出用培地。
- pH指示薬及び酢酸塩を含むことを特徴とする、乳酸菌検出用培地。
- pH指示薬及びソルビン酸塩を含むことを特徴とする、乳酸菌検出用培地。
- 有機酸塩、pH指示薬及びアミノグリコシド系抗生物質を含む、乳酸菌検出用培地を準備する準備ステップと、
前記乳酸菌検出用培地に被検体を播種する播種ステップと、
前記播種ステップで被検体を播種した乳酸菌検出用培地を培養する培養ステップと、を備えることを特徴とする、乳酸菌検出方法。 - pH指示薬及び酢酸塩又はソルビン酸塩を含む、乳酸菌検出用培地を準備する準備ステップと、
前記乳酸菌検出用培地に被検体を播種する播種ステップと、
前記播種ステップで被検体を播種した乳酸菌検出用培地を培養する培養ステップと、を備えることを特徴とする、乳酸菌検出方法。 - 前記培養ステップは、20以上30℃以下で培養することを特徴とする、請求項7又は8に記載の乳酸菌検出方法。
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