JP2024106268A - 異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラム - Google Patents
異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2024106268A JP2024106268A JP2023010524A JP2023010524A JP2024106268A JP 2024106268 A JP2024106268 A JP 2024106268A JP 2023010524 A JP2023010524 A JP 2023010524A JP 2023010524 A JP2023010524 A JP 2023010524A JP 2024106268 A JP2024106268 A JP 2024106268A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parameter
- value
- temperature control
- temperature
- control device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
Description
本開示は、流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定装置、異常判定装置を備えた温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラムに関する。
従来、冷凍サイクル装置などの温度調節装置の異常、特に冷媒漏れ異常を検出する方法が提案されている。例えば特許文献1には、温度調節装置から検出可能な2つの物理量をそれぞれの軸とする座標空間内において、検出された値が所定の領域に含まれるか否かで温度調節装置の異常を判定している。
ところが、物理量をそのまま活用すると、外気温などの設置環境や温度調節装置のある部屋の負荷などの環境要因による違いを考慮できておらず、正しく動作異常を判定することが困難だった。
本開示は上記課題に鑑みなされたものであり、温度調節装置の異常を容易に判定することができる異常判定装置、異常判定装置を備えた温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の1つである異常判定装置は、流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定装置であって、前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得する関数取得部と、前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置から取得するパラメータ値取得部と、前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値と、に基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する判定部と、を備える。
上記目的を達成するために、本開示の1つである温度調節システムは、流体の温度を調節する温度調節装置と、前記温度調節装置の動作異常を判定する異常判定装置と、を備えた温度調節システムであって、前記温度調節装置は、ヒートポンプと、前記ヒートポンプと熱交換器を介して温度が調節される前記流体が流れる流体装置と、を備え、前記異常判定装置は、前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得する関数取得部と、前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置から取得するパラメータ値取得部と、前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値とに基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する判定部と、を備える。
上記目的を達成するために、本開示の1つである異常判定方法は、流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定方法であって、前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得し、前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置から取得し、前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値と、に基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する。
上記目的を達成するために、本開示の1つである異常判定プログラムは、異常判定装置が備えるプロセッサに実行されることにより流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定プログラムであって、前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を関数取得部が取得し、前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置からパラメータ値取得部が取得し、前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値とに基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定部が判定する。
本開示によれば、簡単な演算により温度調節装置の異常を正しく判定することができる。閾関数の定数などを調整することで、環境の変化などに応じて正しく異常を判定することができる。
以下、本開示に係る異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本開示を説明するために一例を挙示するものであり、本開示を限定する主旨ではない。例えば、以下の実施の形態において示される形状、構造、材料、構成要素、相対的位置関係、接続状態、数値、数式、方法における各段階の内容、各段階の順序などは、一例であり、以下に記載されていない内容を含む場合がある。また、平行、直交などの幾何学的な表現を用いる場合があるが、これらの表現は、数学的な厳密さを示すものではなく、実質的に許容される誤差、ずれなどが含まれる。また、同時、同一などの表現も、実質的に許容される範囲を含んでいる。また、第一、第二などの記載は順序を意味するものではなく、異なる物、異なる概念であることを示す符合にすぎない。
また、統計的な手法とは、取得した複数の値の傾向や性質を代表する値を導出するための手法である。例えば統計的な手法により得られる値としては、平均値、最大値、最小値、中央値、最頻値などの代表値を例示することができる。
また、図面は、本開示を説明するために適宜強調、省略、または比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状、位置関係、および比率とは異なる。また、図中に示す場合があるX軸、Y軸、Z軸は、図の説明のために任意に設定した直交座標を示している。つまりZ軸は、鉛直方向に沿う軸とは限らず、X軸、Y軸は、水平面内に存在するとは限らない。
また、以下では複数の発明を一つの実施の形態として包括的に説明する場合がある。また、以下に記載する内容の一部は、本開示に関する任意の構成要素として説明している。
図1は、温度調節装置110の回路構成を示す構成図である。温度調節装置110は、大気などの第一の流体と熱交換し、第二の流体を加熱、または冷却して流体の温度を調節する調節する装置であって、ヒートポンプ111と、流体装置112と、を備えている。また、温度調節装置110は、複数箇所に測定対象に対応した複数種類のセンサが取り付けられている。なお、センサについては後述する。
ヒートポンプ111は、第一熱交換器113と、圧縮機114と、第二熱交換器115と、膨張弁116と、これらを環状に連結する第一配管117に充填された熱媒体(冷媒)と、を備える機械式の熱移動機器である。なお、図1は、流体装置112内を流れる流体を加熱する加熱モードの温度調節装置110を示している。
第一熱交換器113では、第一配管117内の熱媒体と、第一熱交換器113内を流通する流体との間で熱交換を行う。本実施の形態の場合、第一熱交換器113には、ファン103により送風された大気が流れ込み、大気と熱媒体との間で熱交換が行われる。ヒートポンプ111が加熱モードの場合、第一熱交換器113には、大気温よりも冷たい熱媒体が流入し、熱媒体は大気から熱を奪う。つまり、第一熱交換器113内の第一配管117は、蒸発器として機能する。一方、ヒートポンプ111が冷却モードの場合、第一熱交換器113には、大気温よりも熱い熱媒体が流入し、熱媒体は大気に放熱する。つまり、第一熱交換器113内の第一配管117は、凝縮器として機能する。
圧縮機114は、第一配管117内の熱媒体を圧縮して熱媒体の温度を上昇させる。ヒートポンプ111が加熱モードの場合、圧縮機114は、第一熱交換器113において大気から熱を奪って温度が上昇した熱媒体をさらに圧縮して加熱する。一方、ヒートポンプ111が冷却モードの場合、圧縮機114は、第二熱交換器115において流体から熱を奪って温度が上昇した熱媒体を(詳細は後述)さらに圧縮して加熱する。なお、圧縮機114に流入し、圧縮機114から流出する熱媒体の方向は、四方弁118により変更される。
第二熱交換器115では、第一配管117内の熱媒体と、流体装置112内の流体との間で熱交換を行う。ヒートポンプ111が加熱モードの場合、第二熱交換器115には、圧縮機114により加熱された熱媒体が流入し、流体装置112内の流体を加熱する。つまり、第二熱交換器115内の第一配管117は、凝縮器として機能する。一方、ヒートポンプ111が冷却モードの場合、第二熱交換器115には、流体装置112内の流体よりも冷たい熱媒体が流入し、流体装置112内の流体は冷却される。つまり、第二熱交換器115内の第一配管117は、蒸発器として機能する。
膨張弁116は、第一配管117内の熱媒体の圧力を急激に下げ、温度を低下させる。ヒートポンプ111が加熱モードの場合、膨張弁116は、第二熱交換器115において冷やされて流入した熱媒体を急激に減圧しさらに温度を下げる。一方、ヒートポンプ111が冷却モードの場合、膨張弁116は、第一熱交換器113において冷やされて流入した熱媒体を急激に減圧しさらに温度を下げる。
以上のように、本実施の形態にかかるヒートポンプ111は、大気と流体装置112内の流体との間で第一配管117内の熱媒体を介して熱を交換している。
流体装置112は、ヒートポンプ111の熱媒体と第二熱交換器115において熱交換される流体を第二熱交換器115に流通させる装置である。流体装置112の種類は、限定されるものではないが、本実施の形態の場合、流体装置112は、第二熱交換器115において加熱、または冷却される水を配管を用いて流通させる装置である。流体装置112は、第二配管120と、ポンプ121と、三方弁122と、を備えている。供給される水は、給湯、居室内の空気調和などに利用される。
なお、流体装置112は、第二熱交換器115に空気を流通させ、居室などの空気の温度を調整する装置などでもよい。
図2は、温度調節システム100の機能構成を示すブロック図である。温度調節システム100は、温度調節装置110の動作異常を判定する異常判定装置130を備えている。なお、図2において、温度調節システム100は、異常判定装置130と温度調節装置110との間で直接無線通信が可能に記載されているが、異常判定装置130と温度調節装置110との間の通信は、ネットワークを介した通信でもよく、有線通信であっても構わない。
異常判定装置130は、温度調節装置110の動作異常の有無を判定する装置であって、異常判定装置130が備えるプロセッサに異常判定プログラムを実行させることにより実現される処理部として、関数取得部131と、パラメータ値取得部132と、判定部133と、を備えている。本実施の形態の場合、異常判定装置130は、記憶装置134と、報知部135と、を備えている。
パラメータ値取得部132は、温度調節装置110に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる少なくとも2種類の装置パラメータに対応する値を温度調節装置110から取得する。装置パラメータは、温度調節装置110から取得できる物理量であれば特に限定されるものではない。例えば装置パラメータは、以下を例示することができる。
装置パラメータ
1)第一測定器201により測定される膨張弁116の開度
2)第二測定器202により測定される圧縮機114の周波数
3)第三測定器203により測定されるポンプ121の流量
4)第四測定器204により測定されるファン103の回転数
5)第五測定器205により測定される圧縮機114の出口の圧力
6)第六測定器206により測定される圧縮機114の入口の圧力
7)第七測定器207により測定される第一熱交換器113内の第一配管117、または第二熱交換器115内の第一配管117が蒸発器として機能している場合の蒸発温度
8)第八測定器208により測定される第一熱交換器113内の第一配管117、または第二熱交換器115内の第一配管117が凝縮器として機能している場合の凝縮温度
9)第九測定器209により測定される第二熱交換器115の入り口における熱媒体の過熱度
10)第十測定器210により測定される第二熱交換器115の出口における熱媒体の過冷却度
11)第十一測定器211により測定される第二熱交換器115近傍の室内配管温度
12)第十二測定器212により測定される第一熱交換器113近傍の室外配管温度
13)第十三測定器213により測定される圧縮機114の出口熱媒体温度
14)第十四測定器214により測定される流体装置112における第二熱交換器115入口の流体温度
15)第十五測定器215により測定される流体装置112における第二熱交換器115出口の流体温度
16)第十六測定器216により測定されるヒートポンプ111の消費電力
1)第一測定器201により測定される膨張弁116の開度
2)第二測定器202により測定される圧縮機114の周波数
3)第三測定器203により測定されるポンプ121の流量
4)第四測定器204により測定されるファン103の回転数
5)第五測定器205により測定される圧縮機114の出口の圧力
6)第六測定器206により測定される圧縮機114の入口の圧力
7)第七測定器207により測定される第一熱交換器113内の第一配管117、または第二熱交換器115内の第一配管117が蒸発器として機能している場合の蒸発温度
8)第八測定器208により測定される第一熱交換器113内の第一配管117、または第二熱交換器115内の第一配管117が凝縮器として機能している場合の凝縮温度
9)第九測定器209により測定される第二熱交換器115の入り口における熱媒体の過熱度
10)第十測定器210により測定される第二熱交換器115の出口における熱媒体の過冷却度
11)第十一測定器211により測定される第二熱交換器115近傍の室内配管温度
12)第十二測定器212により測定される第一熱交換器113近傍の室外配管温度
13)第十三測定器213により測定される圧縮機114の出口熱媒体温度
14)第十四測定器214により測定される流体装置112における第二熱交換器115入口の流体温度
15)第十五測定器215により測定される流体装置112における第二熱交換器115出口の流体温度
16)第十六測定器216により測定されるヒートポンプ111の消費電力
第一測定器201~第十六測定器216は、測定対象にそれぞれ対応したセンサである。パラメータ値取得部132は、第一パラメータ、および第二パラメータに対応する値の他、温度調節装置110が定常状態か否かを判定する装置パラメータに対応した値を取得しても構わない。
なお、上記1)~16)は、例示であり、複数の装置パラメータを演算することにより得られる物理量を装置パラメータとすることもできる。2つの装置パラメータの差分、例えば第二熱交換器115出口の目標流体温度と第二熱交換器115出口の流体温度との差分などを装置パラメータとすることもできる。また、装置パラメータは、温度調節装置110の状態を表す統計量であってもよい。
関数取得部131は、温度調節装置110に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得する。閾関数とは、第二パラメータの値である第二値を入力すると第一パラメータの値である第一値を算出することができる数式である。具体的な閾関数の種類は、限定されるものではない。本実施の形態の場合、閾関数として第一パラメータ=a*第二パラメータ+bで表せる一次関数が採用されている(「*」は、乗算を意味している。「+」は、和算を意味している。「a」、および「b」は、定数である)。
本実施の形態の場合、第二パラメータとしては、温度調節装置110に対し人為的、または状況に応じて自動的に値(いわゆる制御量)が設定される動作パラメータが採用されている。具体的に動作パラメータとは、膨張弁116の開度、圧縮機114の周波数、ポンプ121の流量、ファン103の回転数のいずれかである。
第一パラメータとしては、動作パラメータの値である第二値の設定に基づき温度調節装置110が動作した結果である値(いわゆる状態量)に対応する結果パラメータが採用されている。具体的に結果パラメータとは、圧縮機114の出口の圧力、圧縮機114の入口の圧力、蒸発温度、凝縮温度、過熱度、過冷却度、室内配管温度、室外配管温度、圧縮機114の出口熱媒体温度、第二熱交換器115入口の流体温度、第二熱交換器115出口の流体温度、ヒートポンプ111の消費電力のいずれか、またはこれらの組み合わせを演算して得られるものである。
本実施の形態の場合、記憶装置134には、選択される第二パラメータと第一パラメータとの組に応じた定数a、bの値の組が複数種類記憶されている。関数取得部131は、第二パラメータと第一パラメータとの組、例えば第二パラメータとして、膨張弁116の開度が選定され、第一パラメータとして第二熱交換器115によって交換された熱エネルギー量が選定された場合、これらに対応する定数a、bの組を記憶装置134から取得する。この結果、図3に直線で示される閾関数300(一次関数)が一意的に決定される。なお、第二熱交換器115によって交換された熱エネルギー量とは、(第二熱交換器115出口の流体温度-第二熱交換器115入口の流体温度)*ポンプ121の流量(flow rate)で算出されるパラメータである(「-」は、減算を意味している)。
なお、記憶装置134には、同一種類の第二パラメータと第一パラメータの組に対応し、ヒートポンプ111(第二熱交換器115近傍を除く)が配置されている空間の気体の温度である環境温度(外気温度)、温度調節装置110による温度調節前の流体の初期温度、温度調節装置110による流体の目標温度の少なくとも一つに応じた定数a、bが記憶されている。例えば、図4に示すように、第一パラメータがA、第二パラメータがBである場合、外気温に応じた定数a、bの組が記憶装置134に記憶されており、関数取得部131は、パラメータ値取得部132が取得した外気温に応じた定数a、bの組を取得する。
判定部133は、関数取得部131が取得した閾関数300に第二値を入れた演算結果値(図3に示す線上の値)と、第二値に対応する第一値301とに基づき温度調節装置110が正常に動作しているか否かを判定する。本実施の形態の場合、第一値301が閾関数300の上に配置されるか、下に配置されるかによって温度調節装置110の動作が正常か異常かを判定部133が判定する。具体的には、第一値-演算結果値>=0なら正常、第一値-演算結果値<0なら異常と判定部133が判定する。なお、第一パラメータと第二パラメータとの組によっては、閾関数300よりも第一値301が上に配置される場合は異常、下に配置される場合は正常と判定される場合がある。
本実施の形態の場合、判定部133は、所定の第一時間において蓄積された第一パラメータに対応する値を統計的な手法により処理して第一値とし、所定の第二時間毎に温度調節装置110が正常に動作しているか否かを判定している。具体的に判定部133は、第一時間を1/6日以上、例えば6時間、第二時間を10分とした移動平均により第一値を算出している。
さらに、判定部133は、温度調節装置110の停止期間、起動期間、終了期間、および異常期間の少なくとも一つを含む非定常期間に取得される第一パラメータ、第二パラメータに対応する値を、統計的な手法により処理するために蓄積する値から除外している。つまり、定常期間に取得された第一パラメータ、第二パラメータに対応する値を採用して第一値を算出している。例えば判定部133は、圧縮機114の周波数が20ヘルツ未満の場合、温度調節装置が停止している場合、ヒートポンプ111が冷却モードの場合、三方弁122の方向が部屋に向いていない場合、または除霜機能が働いている場合は非定常期間として第一パラメータに対応する値を移動平均のための値の蓄積から除外する。また、圧縮機114の周波数が30分間10ヘルツ未満、かつ膨張弁116の開度が30分間25°未満、かつ圧縮機114の出口熱媒体温度が30分間5℃未満の場合も非定常期間として移動平均のための値の蓄積から除外する。
報知部135は、判定部133が異常を判定した場合、温度調節システム100のユーザー、温度調節システム100のメーカー、および温度調節システム100の管理者の少なくとも一つに異常が発生した旨を報知する。報知方法は、限定されるものではなく、例えばネットワークを介して異常の発生、温度調節システム100の識別情報などを送信してもよい。
本実施の形態に係る温度調節システム100によれば、異常判定装置130において一次関数など閾関数300に基づく簡単な計算により、温度調節装置110の異常、例えば熱媒体漏れに基づく異常を正確に判定することが可能となる。
また、異常判定装置130は、長時間(例えば4時間以上)の移動平均に基づき温度調節装置110が正常か否かを判定するため、徐々に進行する熱媒体不足を的確に判断することが可能となる。
また、長時間の移動平均を算出するために蓄積する値から非定常状態の値を除外することにより、より正確に温度調節装置110の異常を判断することが可能となる。
また、温度調節システム100が設置されている環境の状態などに基づいて定数を選択し、異常の判断に用いる閾関数300を変更することにより、柔軟かつ正確に温度調節装置110の異常を判断することが可能となる。
なお、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本開示の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本開示の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本開示に含まれる。
例えば、本実施の形態では、閾関数300を一次関数に限定する場合を説明したが、本開示に用いられる閾関数300は、限定されるものではない。例えば、閾関数300は、二次関数以上の高次の多項式関数でもよく、無理関数などでも構わない。
また、選択される第一パラメータと第二パラメータの組、および温度調節システム100の設置環境の状態の少なくとも一方に応じて、定数のみを変化させる場合を説明したが、選択される第一パラメータと第二パラメータの組、および温度調節システム100の設置環境の状態の少なくとも一方に応じて閾関数300の種類を変更しても構わない。
また、移動平均を用いて温度調節装置110の異常を判断する場合を説明したが、パラメータ値取得部132が取得した値を蓄積することなく突発的に発生する異常を即時的に判断しても構わない。
本開示は、空調用の熱源機、給湯用の熱源器などの温度調節装置に適用可能である。
100 温度調節システム
103 ファン
110 温度調節装置
111 ヒートポンプ
112 流体装置
113 第一熱交換器
114 圧縮機
115 第二熱交換器
116 膨張弁
117 第一配管
118 四方弁
120 第二配管
121 ポンプ
122 三方弁
130 異常判定装置
131 関数取得部
132 パラメータ値取得部
133 判定部
134 記憶装置
135 報知部
201 第一測定器
202 第二測定器
203 第三測定器
204 第四測定器
205 第五測定器
206 第六測定器
207 第七測定器
208 第八測定器
209 第九測定器
210 第十測定器
211 第十一測定器
212 第十二測定器
213 第十三測定器
214 第十四測定器
215 第十五測定器
216 第十六測定器
300 閾関数
301 第一値
103 ファン
110 温度調節装置
111 ヒートポンプ
112 流体装置
113 第一熱交換器
114 圧縮機
115 第二熱交換器
116 膨張弁
117 第一配管
118 四方弁
120 第二配管
121 ポンプ
122 三方弁
130 異常判定装置
131 関数取得部
132 パラメータ値取得部
133 判定部
134 記憶装置
135 報知部
201 第一測定器
202 第二測定器
203 第三測定器
204 第四測定器
205 第五測定器
206 第六測定器
207 第七測定器
208 第八測定器
209 第九測定器
210 第十測定器
211 第十一測定器
212 第十二測定器
213 第十三測定器
214 第十四測定器
215 第十五測定器
216 第十六測定器
300 閾関数
301 第一値
Claims (9)
- 流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定装置であって、
前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得する関数取得部と、
前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置から取得するパラメータ値取得部と、
前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値とに基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する判定部と、
を備える異常判定装置。 - 前記第二パラメータは、前記温度調節装置に対し設定可能な動作パラメータである
請求項1記載の異常判定装置。 - 前記第一パラメータは、所定の設定に基づき前記温度調節装置が動作した結果に対応する結果パラメータである
請求項1または2に記載の異常判定装置。 - 前記判定部は、
所定の第一時間において蓄積された第一パラメータに対応する値を統計的な手法により処理して第一値とし、所定の第二時間毎に前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する
請求項3に記載の異常判定装置。 - 前記判定部は、
前記温度調節装置の停止期間、起動期間、終了期間、および異常期間の少なくとも一つを含む非定常期間に取得される第一パラメータに対応する値を統計的な手法による処理から除外する
請求項4に記載の異常判定装置。 - 前記関数取得部は、
環境温度、前記温度調節装置による温度調節前の流体の初期温度、前記温度調節装置による流体の目標温度の少なくとも一つに応じて取得する前記閾関数を変更する
請求項1に記載の異常判定装置。 - 流体の温度を調節する温度調節装置と、前記温度調節装置の動作異常を判定する異常判定装置と、を備えた温度調節システムであって、
前記温度調節装置は、
第一熱交換器、圧縮機、第二熱交換器、および膨張弁を備えるヒートポンプと、
温度が調節される前記流体を前記第二熱交換器に流す流体装置と、を備え、
前記異常判定装置は、
前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得する関数取得部と、
前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置から取得するパラメータ値取得部と、
前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値とに基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する判定部と、
を備える温度調節システム。 - 流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定方法であって、
前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を取得し、
前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置から取得し、
前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値とに基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定する
異常判定方法。 - 異常判定装置が備えるプロセッサに実行されることにより流体の温度を調節する温度調節装置の動作異常を判定する異常判定プログラムであって、
前記温度調節装置に関する複数種類の装置パラメータから選ばれる2種類の装置パラメータの一方である第一パラメータを他方である第二パラメータの関数とする閾関数を関数取得部が取得し、
前記第一パラメータに対応する値に基づく第一値、および前記第二パラメータに対応する値に基づく第二値を前記温度調節装置からパラメータ値取得部が取得し、
前記第二値を前記閾関数に入れた演算結果値と、前記第二値に対応する前記第一値とに基づき前記温度調節装置が正常に動作しているか否かを判定部が判定する
異常判定プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023010524A JP2024106268A (ja) | 2023-01-26 | 2023-01-26 | 異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023010524A JP2024106268A (ja) | 2023-01-26 | 2023-01-26 | 異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024106268A true JP2024106268A (ja) | 2024-08-07 |
Family
ID=92171518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023010524A Pending JP2024106268A (ja) | 2023-01-26 | 2023-01-26 | 異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024106268A (ja) |
-
2023
- 2023-01-26 JP JP2023010524A patent/JP2024106268A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2981772B1 (en) | Heat-pump system with refrigerant charge diagnostics | |
JP5761960B2 (ja) | 熱源装置 | |
JP6359423B2 (ja) | 空調システムの制御装置、空調システム、及び空調システムの制御装置の異常判定方法 | |
JP7072398B2 (ja) | 一体型空気調和装置の管理装置および管理プログラム | |
JP5525965B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
WO2016063550A1 (ja) | 空調システムの制御装置、空調システム、及び空調システムの異常判定方法 | |
US20170336119A1 (en) | On board chiller capacity calculation | |
US12326284B2 (en) | Systems and methods for humidity control in an air conditioning system | |
JP2007255818A (ja) | 冷凍サイクル装置の診断装置並びにその診断装置を有する熱源側ユニット、利用側ユニット及び冷凍サイクル装置 | |
JP2014206304A (ja) | 空気調和機 | |
CN111140990A (zh) | 一种空调换热器脏堵检验方法和空调器 | |
EP4548018A1 (en) | Compressor staging control architecture for hot gas reheat systems | |
CN108885022B (zh) | 空调吹出温度估计装置及计算机能读取的记录介质 | |
JP5013974B2 (ja) | 冷却水温度の推測方法および推測装置 | |
GB2555064A (en) | Refrigeration system | |
CN203687479U (zh) | 空调器冷媒异常节流的监控装置及空调器 | |
JP2024106268A (ja) | 異常判定装置、温度調節システム、異常判定方法、および異常判定プログラム | |
US10684025B2 (en) | Method of controlling a fluid circulation system | |
KR100882005B1 (ko) | 냉매 충전 상태 검출 장치 및 이의 제어 방법 | |
US10670292B2 (en) | Fluid pressure calibration in climate control system | |
JP6636155B2 (ja) | 冷凍装置 | |
CN103292419B (zh) | 一种防止冷媒聚集的装置和方法 | |
EP4375592A1 (en) | Energy monitoring system for a heat pump | |
CN116907028A (zh) | 空调的冷媒缺失检测方法、空调和计算机可读存储介质 | |
JP2014074533A (ja) | マルチ形空気調和装置 |