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JP2024105082A - 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置 - Google Patents

原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置 Download PDF

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JP2024105082A
JP2024105082A JP2023009636A JP2023009636A JP2024105082A JP 2024105082 A JP2024105082 A JP 2024105082A JP 2023009636 A JP2023009636 A JP 2023009636A JP 2023009636 A JP2023009636 A JP 2023009636A JP 2024105082 A JP2024105082 A JP 2024105082A
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JP2023009636A
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偉人 安達
Yorito Adachi
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Abstract

Figure 2024105082000001
【課題】原稿を原稿載せ部に載せてから搬送部により筐体の内部を搬送した後に排出口から排出させて収容部に収容させる原稿搬送装置等において、筐体の内部から収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材を備えていない場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることを抑制する。
【解決手段】原稿搬送装置1は、原稿8を載せる原稿載せ部2と、原稿載せ部に載せられた原稿を筐体30の内部における原稿の読み取り位置を通過させた後に排出口30eから排出させるよう搬送する搬送部3と、排出口から排出される原稿を積み重ねて収容する収容部4と、筐体30の内部から収容部4の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に筐体30の内部に収容されるよう移動する支持部材7と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置に関するものである。
下記特許文献1には、後処理後の用紙束が排出ローラを介して排出される排紙トレイの上方に突出してその用紙束を下方から支持する伸縮トレイを備える後処理装置が記載されている。
また、特許文献1には、その用紙束の先が排紙トレイに接触したとき伸縮トレイが用紙整合トレイ内へ収納を開始し、その用紙束が排出ローラを離れるとき伸縮トレイの用紙整合トレイ内への収納が完了することも記載されている。
下記特許文献2には、用紙を排出する用紙排出手段と、用紙排出手段が排出した用紙を積載する排紙積載手段と、排紙積載手段に排出された用紙の後端を整合させるローラ部材とを有する排紙装置が記載されている。
また、特許文献2には、その排紙装置が、ローラ部材を用紙の後端を整合させる位置と用紙排出手段が排出する用紙の先端の下部を支持する静止位置との間を移動させる移動手段と、移動手段にローラ部材を前記整合させる位置から前記静止位置へ用紙排出時に移動させる移動手段と、を有していることも記載されている。
特許第4144770号公報(段落0064-0072、図21) 特開2013-256366号公報(請求項1、図4,図5)
本発明の解決課題は、原稿を原稿載せ部に載せてから搬送部により筐体の内部を搬送した後に排出口から排出させて収容部に収容させる原稿搬送装置等において、筐体の内部から収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材を備えていない場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることを抑制することにある。
第1の発明は、
原稿を載せる原稿載せ部と、
前記原稿載せ部に載せられた前記原稿を筐体の内部における原稿の読み取り位置を通過させた後に排出口から排出させるよう搬送する搬送部と、
前記排出口から排出される前記原稿を積み重ねて収容する収容部と、
前記筐体の内部から前記収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に前記筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材と、
を備える原稿搬送装置である。
第2の発明は、上記第1の発明の原稿搬送装置において、前記支持部材は、前記原稿を支持する支持部のうち少なくとも原稿の排出方向の下流側の部分が、前記突出したときに前記原稿の排出方向の下流側になるにつれて下方に下がる下り傾斜部として構成されている原稿搬送装置である。
第3の発明は、上記第1の発明の原稿搬送装置において、前記支持部材は、前記原稿を支持する支持部が、前記突出したときに前記原稿の排出方向の下流側になるにつれて下方に下る下り傾斜部になるよう斜め下方に移動して突出する原稿搬送装置である。
第4の発明は、上記第2の発明の原稿搬送装置において、前記支持部材は、前記支持部の全域が前記下り傾斜部として構成されている原稿搬送装置である。
第5の発明は、上記第3の発明の原稿搬送装置において、前記支持部材は、前記下り傾斜部が平らな部分として構成されている原稿搬送装置である。
第6の発明は、
上記第1から第5の発明のいずれかの原稿搬送装置と、
前記原稿搬送装置により搬送される原稿の少なくとも片面の情報を読み取る読取部と、
を備える原稿読取装置である。
第7の発明は、
上記第6の発明の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置により読み取られる原稿の情報を画像として記録媒体に形成する像形成部と、
を備える画像形成装置である。
上記第1の発明によれば、原稿を原稿載せ部に載せてから搬送部により筐体の内部を搬送した後に排出口から排出させて収容部に収容させる原稿搬送装置において、筐体の内部から収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材を備えていない場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることを抑制することができる。
上記第2の発明によれば、支持部材における原稿を支持する支持部のうち少なくとも原稿の排出方向の下流側の部分が、突出したときに原稿の排出方向の下流側になるにつれて上方に上る上り傾斜部又は水平な部分として構成されている場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることを抑制しやすくなる。
上記第3の発明によれば、支持部材における原稿を支持する支持部が、突出したときに原稿の排出方向の下流側になるにつれて下方に下る下り傾斜部にならないよう移動して突出する場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることをより抑制することができる。
上記第4の発明によれば、支持部材における支持部の原稿の排出方向の下流側の一部が下り傾斜部として構成されている場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることをより抑制しやすくなる。
上記第5の発明によれば、支持部材における下り傾斜部が平らな部分として構成されていない場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることをより抑制することができる。
上記第6の発明によれば、原稿を原稿載せ部に載せてから搬送部により筐体の内部を搬送して原稿の読み取りをした後に排出口から排出させて収容部に収容させる原稿読取装置において、原稿搬送装置における搬送部の筐体の内部から収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材を備えていない場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることを抑制することができる。
上記第7の発明によれば、原稿読取装置において、原稿搬送装置における搬送部の筐体の内部から収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材を備えていない場合に比べて、収容部に原稿の先端部が丸まって収容されることを抑制することができる。
実施の形態1に係る原稿搬送装置を備えた原稿読取装置の概略図である。 図1の原稿読取装置又は原稿搬送装置の上面概略図である。 (A)は実施の形態1における支持部材が収容されているときの原稿搬送装置の概略図、(B)はその支持部材が突出しているときの原稿搬送装置の概略図である。 (A)は図3の支持部材が収容されているときの原稿搬送装置の一部省略した上面概略図、(B)はその支持部材が突出しているときの原稿搬送装置の一部省略した上面概略図である。 (A)は図3の支持部材の収容状態および突出状態を示す説明図、(B)はその支持部材が突出して原稿を支持している状態を示す説明図、(C)はその支持部材が原稿を支持した後に収容された状態を示す説明図である。 図3の支持部材の作用効果を示す要部説明図である。 実施の形態1の変形例である支持部材を構成する部材とその作用効果を示す要部説明図である。 (A)は実施の形態2における支持部材が収容されているときの原稿搬送装置の概略図、(B)は(A)の支持部材が突出しているときの原稿搬送装置の概略図である。 (A)は図8の支持部材の収容状態および突出状態を示す説明図、(B)はその支持部材が突出して原稿を支持している状態を示す説明図、(C)はその支持部材が原稿を支持した後に収容された状態を示す説明図である。 図9の支持部材の作用効果を示す要部説明図である。 実施の形態3に係る画像形成装置の概略図である (A)は支持部材を構成する部材の変形例1を示す概略図、(B)は支持部材を構成する部材の変形例2を示す概略図である。 支持部材を備えない比較例の原稿搬送装置における原稿の収容部への排出の状態を示す要部説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る原稿搬送装置1を備えた原稿読取装置5の概略図である。図2は、図1の原稿読取装置5の上方から見たときの上面概略図である。
本明細書および図面においては実質的に同一の構成要素に対して同一の符号を付し、また本明細書ではその同一の構成要素の重複説明を省略する。
原稿読取装置5は、図1に示されるように、原稿8を搬送する原稿搬送装置1と、原稿搬送装置1により搬送される原稿8が有する情報を読み取る読取部50とを備えている。原稿8は、用紙等のシート状媒体に読み取り対象となり得る情報が記録されているものである。
原稿搬送装置1は、図1や図2に示されるように、原稿8を載せる原稿載せ部2と、原稿8を搬送する搬送部3と、原稿8を収容する収容部4と、を備えている。
この原稿搬送装置1は、いわゆる自動原稿供給装置であるADF(Auto Document Feeder)と称されるものである。
上記原稿載せ部2、搬送部3および収容部4は、それらの少なくとも一部が、後方(奥側)に配置される本体部10に支持されている。本体部10は、図示しない構造部材、外装材等で構成された部分である。また、本体部10は、その内部に図示しない駆動装置、制御装置等の所要の機器が配置されている。
次に、上記原稿載せ部2は、搬送すべき原稿8を積み重ねて載せるよう構成された部分である。
原稿載せ部2は、原稿8を載せる載せ面21を有する板状の部材20により構成されている。このような板状の部材20で構成される原稿載せ部2は、例えば供給トレイと称される。
また、原稿載せ部2は、その一部が本体部10に支持されている。詳しくは、原稿載せ部2は、原稿搬送装置1の前方(正面の手前)側から見た場合、搬送部3の右の側面部に対して、板状の部材20をその載せ面21が搬送部3にむけて下方に下る下り斜面になるように配置している。
原稿載せ部2には、板状の部材20と搬送部3との境界部に、原稿8の搬送時における先端8sを突き当ててその載せる先頭位置を合わせる突当て壁面27が設けられている。
また、原稿載せ部2は、搬送部3から離れた側の端部に設けられる支持軸20jを支点にして揺動し、その全体が搬送部3に近い側の端部から昇降移動するよう構成されている。原稿載せ部2には、載せ面21に原稿8が載せられたことを検出する原稿載せ検出器29が設けられている。
原稿載せ部2は、載せ面21に原稿8がないときは最も下位の位置に停止して待機している一方で、例えば原稿載せ検出器29の検出情報が得られて所要の時間が経過したときに上昇移動する。このときの上昇移動は、例えば載せ面21に載る原稿8のうち最上の原稿8が搬送部3における後述するピックアップ搬送ロール31に接触し、そのピックアップ搬送ロール31の近くに設置された図示しない検出器がピックアップ搬送ロール31の変動を検出したときに停止する。また、上昇移動は、原稿8の残り枚数に応じて必要な量だけ追加して行われる。原稿載せ部2の昇降移動は、本体部10内に配置される図示しない昇降機構によって行われる。
さらに、原稿載せ部2は、載せ面21に一対のサイド規制板22、23が配置されている。一対のサイド規制板22、23は、載せ面21に載せられる原稿8の搬送方向Dと直交する幅方向Eにおける左右の端(側辺)にそれぞれ接触し得るよう存在して、原稿の幅方向Eにおける端の位置を規制するものである。
サイド規制板22、23は、載せ面21に対して垂直な規制面22a,23aを有する板部を有する構成になっている。ここで、規制面22a,23aは、原稿8に対するサイド規制位置に相当する。
サイド規制板22、23は、図2に示されるように、載せ面21のうち搬送部3に近い部位において原稿8の幅方向Eに沿うよう形成されたガイド溝24,25に沿って所要の距離を移動して、規制面22a,23aの(静止)位置を原稿8の幅サイズに適合するよう調整できるよう設けられている。
また、サイド規制板22、23は、搬送部3が搬送可能な最大幅Wmの原稿8の幅方向Eの中央位置を搬送時の基準位置にして搬送するセンターレジの搬送方式を採用している場合、その原稿8の中央位置を通る搬送方向Dに沿う直線の搬送中央線Lcに対して同じ距離だけ互いに離れた位置に存在するよう構成されている。
すなわち、この場合のサイド規制板22、23は、その一方をその他方に対して接近又は離間する方向に所要の距離だけ移動させると、その他方がその一方に対して接近又は離れる方向に同じ距離だけ連動して移動する構造になっている。換言すると、サイド規制板22、23は、搬送中央線Lcを対称線とする線対称のごとき位置関係になる仕組みになっている。
更にまた、原稿載せ部2は、手前側の隅部のうち原稿の搬送方向D下流側の隅部(又はかど)を切り欠いた切欠き部26が設けられている。
切欠き部26は、原稿搬送装置1の後方となる奥側にむけて所要の形状で切り欠かれている。切欠き部26を設けた原稿載せ部2では、原稿載せ部2の下方に配置される収容部4のうち上方から視認できる範囲を広めることができ、また収容部4に収容される原稿8を取り出して回収する際に使用者が手を収容部4の奥側に侵入させやすくなる。
次に、上記搬送部3は、図1に示されるように、原稿載せ部2に載せられた原稿8をその原稿8が有する情報を読み取る所要の読み取り位置S1,S2を通過させてから排出するよう搬送するよう構成された部分である。
搬送部3は、筐体30を有しており、筐体30の内部に、複数の搬送ロールおよび搬送案内部材で構成される搬送路(一点鎖線で示される経路)Rt、原稿8の通過を検出する複数の検出器等を配置して構成されている。
筐体30は、構造部材、外装材等を用いて所要の構造体として構成されている。
筐体30は、原稿搬送装置1の正面の手前側から見た場合、その右の側面部に、原稿載せ部2から原稿8が搬入される際に通過する搬入口30dと、原稿8が収容部4にむけて排出される際に通過する排出口30eが設けられている。
また、筐体30は、その底面部のうち後述する第1の読み取り位置S1に相当する部分が開口部として形成されている。その開口部には、透明板が配置されている。
筐体30は、その後方において本体部10に支持されている。
上記複数の搬送ロールとしては、ピックアップ搬送ロール31、一対の捌き搬送ロール32、一対のレジスト搬送ロール33、一対の中継搬送ロール34A~34D、一対の排出搬送ロール35等が配置されている。
この複数の搬送ロールに回転動力を伝えるための図示しない駆動装置等の機器は、主に上記本体部10に配置されている。
また、複数の搬送ロールどうしの間には、上記搬送路となる通路空間を形成しつつ、原稿8の搬送移動を補助的に案内する図示しない搬送案内部材が配置されている。
ピックアップ搬送ロール31は、原稿載せ部2に載せられた原稿8(の積載物)の最上の原稿表面に接触した状態で回転することにより、その原稿8を搬送部3に送り込む搬送ロールである。ピックアップ搬送ロール31は、原稿載せ部2に載せられる種々の幅の寸法からなる原稿8のいずれも搬送部3に送り込むことが可能な位置に配置され、また必要な数だけ設けられる。
捌き搬送ロール32、中継搬送ロール34A~34Dおよび排出搬送ロール35はいずれも、回転軸に間隔をあけて配置される複数のロール体からなる駆動ロールおよび従動ロールで構成された搬送ロールである。このうち捌き搬送ロール32は、捌きロール(リタードロール)と搬送ロールを組み合わせて構成されている。
また、搬送部3は、筐体30の内部に第1の検出器39Aおよび第2の検出器39Bが配置されている。
第1の検出器39Aは、一対の捌き搬送ロール32と一対のレジスト搬送ロール33との間に配置されており、搬送される原稿8の先端の通過を検出する。
第2の検出器39Bは、一対の中継搬送ロール34Dと一対の排出搬送ロール35との間に配置されており、搬送される原稿8の後端の通過を検出する。
さらに、搬送部3は、第1の読み取り位置S1と第2の読み取り位置S2が配置されている。
第1の読み取り位置S1は、原稿読取装置5における読取部50により原稿8の搬送時における下面側の情報を読み取る位置になる。第1の読み取り位置S1は、搬送路Rtにおける一対の中継搬送ロール34Bと中継搬送ロール34Cの間の位置に配置されている。また、第1の読み取り位置S1の付近には、原稿8を第1の読み取り位置S1に接近させて通過させるよう誘導する接近誘導部材36が配置されている。
一方、第2の読み取り位置S2は、筐体30の内部に配置される後述の第二読取機器57により原稿8の搬送時における上面側の情報を読み取る位置になる。第2の読み取り位置S2は、搬送路Rtにおける一対の中継搬送ロール34Cと中継搬送ロール34Dの間の位置に配置されている。また、第2の読み取り位置S2の第二読取機器57と対向する位置にも、原稿8を第2の読み取り位置S2に接近させて通過させるよう誘導する図示しない接近誘導部材が配置されている。
次に、上記収容部4は、搬送部3から排出される原稿8を積み重ねて収容するよう構成された部分である。
収容部4は、原稿載せ部2の下方に所要の空間を確保した状態で配置されている。これは、原稿載せ部2が収容部4の上方に所要の間隔をあけた状態で配置されていると言い換えることもできる。
収容部4は、排出される原稿8を収容する収容面41を有する板状の本体40にて構成されている。
収容面41は、原稿搬送装置1により搬送することが可能な平面サイズの原稿8を収容することができる面積を有し、ほぼ水平な面として形成されている。
また、収容面41のうち原稿8が排出口30eから排出される方向(排出方向)Jの下流側になる部位の一部には、傾斜受け部42が設けられている。傾斜受け部42は、原稿8の排出方向Jの下流側に移動するにつれて上昇する上り斜面からなる受け面を有して、収容面41から突出する構造部である。
原稿搬送装置1は、原稿読取装置5における読取部50の上面部に設置されているとともに、背面部においてヒンジ部12により読取部50と連結されて上下方向に揺動移動できるように取り付けられている。これにより、原稿搬送装置1は、読取部50の上面部を開放した状態と閉じた(覆い隠す)状態にすることが可能な開閉カバーとしても機能するようになっている。
次に、上記読取部50は、原稿搬送装置1により搬送される原稿8の少なくとも片面の情報を読み取るよう構成された部分である。
読取部50は、筐体51と、筐体51の内部に配置される第一読取機器55等にて構成されている。また、読取部50は、搬送部3の筐体30の内部に配置した第二読取機器57を有している。
まず、筐体51は、ほぼ箱状の形状からなる構造体である。筐体51は、その上面部の一部に設けられた開口部に、透明なガラス板等で構成される第一透明平板52および第二透明平板53が設置されている。
第一透明平板52は、第二透明平板53よりも広い面積からなる矩形状の平板であり、その上面にシート状の原稿8を載せるか或いは書籍等の厚みのある他の読取対象物を載せる原稿台として構成されている。
第一透明平板52は、原稿8等を固定した状態で読み取る原稿固定読取モード時に使用される。このような第一透明平板52は、プラテンガラスと称されることもある。また、第一透明平板52に原稿8又は他の読取対象物を載せる場合は、原稿搬送装置1を上方に持ち上げて第一透明平板52を開放させた状態にする。
第二透明平板53は、前後方向に細長く延びる平板であり、上記第1の読み取り位置S1と対峙する読み取り窓として構成されている。
第二透明平板53は、原稿8を移動させた状態で読み取る原稿移動読取モード時に使用される。
次に、第一読取機器55は、原稿8等を照明したときに得られる反射光を受光して電気信号に変換して原稿8等が有する情報を読み取る機器である。実施の形態1における第一読取機器55は、CIS(Contact Image Sensor)方式の機器で構成されている。
CISからなる第一読取機器55は、原稿読取装置5の前後方向(奥行方向にも相当する)に長い直方体状の読取本体55aと、読取本体55aを収容する収容体55bとで構成されている。
読取本体55aは、原稿読取装置5の前後方向に長く上面が開口した直方体状の図示しないケース内に、図示しない発光アレイ、受光基板、集光レンズアレイ等の機器が配置されている。
収容体55bは、読取本体55aを収容して保持できる形態の枠体で構成されている。収容体55bは、筐体51の内部において左右方向に延びるガイドバー56に移動可能に取り付けられている。また、収容体55bは、ベルト又はワイヤ、プーリ、モータ等からなる図示しない移動機構によりガイドバー56に沿って移動させられるとともに所定の位置で停止させられるようになっている。
第一読取機器55は、原稿固定読取モードによる読み取り時には、第一透明平板52の左端付近の真下になる読取開始位置P2sからその右端付近の真下になる読取終了位置P2eまでの間を所定の速度で往復移動する。これにより、第一読取機器55は、第一透明平板52上に載せた原稿8等における情報を、第一透明平板52の下方で移動して読み取る。
また、第一読取機器55は、原稿移動読取モードによる読み取り時には、第二透明平板53の真下の停止読取位置P1まで移動して停止する。これにより、第一読取機器55は、原稿搬送装置1により搬送されて第1の読み取り位置S1を通過する原稿8の下面にある情報を、第二透明平板53の下方で停止して読み取る。
なお、第一読取機器55は、読取動作を行わないときは、ホームポジションに移動して待機している。ホームポジションは、例えば、停止読取位置P1と読取開始位置P2sの間の位置に設定される。
次に、第二読取機器57は、例えば、第一読取機器55における読取本体55aとほぼ同様に構成されている。
第二読取機器57は、原稿搬送装置1の搬送部3における搬送路Rt内の第2の読み取り位置S2で、その搬送路Rtを通して搬送される原稿8の上面の情報を読み取ることができる状態に配置される。
原稿読取装置5は、筐体51の内部又は外部に、図示しない操作部、制御部、電源機器等の必要な機器が配置されている。特に原稿読取装置5は、情報端末等に接続して、独立した単体の原稿読取装置として使用する場合、単独で操作することが可能な構成からなる操作部14(図2参照)を備えている。
操作部14は、電源スイッチ、各種選択ボタン、スタートボタン、停止ボタン等の操作に必要な部品が配置された部分である。操作部14は、物理的なボタンや、操作内容等の情報が表示されるとともに入力操作もできる液晶パネル等の表示部15で構成されている。操作部14は、物理的なボタンと表示部15が併設されたものでもよい。
制御部は、第一読取機器55、第二読取機器57、上記移動機構、操作部14、表示部15、電源機器等の動作を制御する。
そして、原稿読取装置5は、図1から図5等に示されるように、原稿搬送装置1において、搬送部3の筐体30の内部から収容部4の上方に突出して排出時の原稿8をその下方から支持した後に筐体30の内部に収容されるよう移動する支持部材7を備えている。
図3から図5等における符号Q1は支持部材7の突出する方向を示し、符号Q2は支持部材7の収容される方向を示している。
実施の形態1における支持部材7は、ほぼ直線状に細長く延びる板状又は棒状の部材70Aで構成されている。
支持部材7は、図5に示されるように、その上部に排出時の原稿8をその下方から接して支持することができる支持部71を有している。支持部71は、原稿8の下面と接し得る部分が面で形成されている部分か又はリブのように細長く延びる突条(線状)で形成されている部分である。
また、支持部材7は、原稿搬送装置1の前後方向(奥行)又は原稿8の幅方向Eに所要の間隔をあけて複数配置されている。
実施の形態1では、4つの支持部材7A,7B,7C,7Dを配置している。4つの支持部材7A,7B,7C,7Dは、図2に示されるように、2つの支持部材7B,7Cが搬送中央線Lcを挟んでほぼ同じ間隔をあけて離れた2つの位置に配置され、残りの2つの支持部材7A,7Dが支持部材7B,7Cから前方又は後方にそれぞれほぼ同じ間隔をあけて離れた2つの位置に配置されている。
さらに、支持部材7、すなわち4つの支持部材7A,7B,7C,7Dはいずれにも、図1に示されるように一対の排出搬送ロール35に挟まれて搬送される原稿8よりも下方の位置において、筐体30内から突出する方向および筐体30内に収容される方向にほぼ直線的に移動し得るよう配置されている。
実施の形態1における支持部材7A,7B,7C,7Dはいずれにも、図3に示されるように一対の排出搬送ロール35の上部ロール35Aおよび下部ロール35Bのうちの下部ロール35B側に存在するよう偏らせた位置を通して移動するよう配置される。
排出搬送ロール35の下部ロール35Bは、例えば、図4に示されるように軸35jと軸35jに所要の間隔をあけて固定される複数(例えば5つ)のロール体35rとで構成されている。軸35jは、下部ロール35Bが駆動ロールである場合には、本体部10に配置された図示しない駆動装置に接続されている。
また、排出搬送ロール35の上部ロール35Aについても、下部ロール35Bの場合と同様に構成されている。排出搬送ロール35の搬送方向Dの上流側の最初にある一対の中継搬送ロール34Dは、そのいずれも軸34jと軸34jに所要の間隔をあけて固定される複数(例えば5つ)のロール体34rとで構成されている。
より詳しく説明すると、支持部材7A,7B,7C,7Dは、図5に示されるように、排出搬送ロール35の上部ロール35Aおよび下部ロール35Bの接触部(ニップ部)Npと下部ロール35Bの軸35jの間の隙間を通過するように移動するよう配置されている。
また、支持部材7A,7B,7C,7Dは、搬送部3の筐体30の内部に収容されるとき、その後端が搬送路Rt内に入り込まない寸法になっている。さらに、支持部材7A,7B,7C,7Dは、その後端が搬送路Rt内に入り込む長さが必要な場合は、例えば、搬送路Rtを回避するような形状にして対応する。
そして、実施の形態1における支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)は、図3,図4等に示されるように、ピニオン・ラック方式を採用する移動装置によって、突出する方向Q1および収容される方向Q2にそれぞれ移動するよう構成されている。
すなわち、支持部材7は、その下部に図示しないラックギヤが設けられており、そのラックギヤにピニオンギヤ75が噛み合うよう配置されている。ピニオンギヤ75は、図4に示されるように、軸76に複数(例えば支持部材7と同じ数)固定して配置されている。また、軸76は、本体部10に配置された図示しない駆動装置に接続されており、回転方向が正逆の方向に切り換えられて回転する。
支持部材7A,7B,7C,7Dは、突出する方向Q1および収容される方向Q2に同時に移動するようになっている。
図4(B)は、支持部材7A,7B,7C,7Dが突出する方向Q1に同時に移動して突出した場合を例示している。
また、支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)は、図5、図6等に示されるように、原稿8を支持する支持部71のうち原稿8の排出方向Jの下流側の部分が下り傾斜部71aとして構成されている。
下り傾斜部71aとは、支持部材7が搬送部3の筐体30の内部から突出したときに、排出方向Jの下流側になるにつれて水平方向に対して下方に下がる下り傾斜の形状に形成された部分である。支持部71の原稿8の下面と接触し得る部分が面で構成されている場合は、下り傾斜部71aは下り斜面になる。
実施の形態1における下り傾斜部71aは、支持部71の突出する方向Q1に沿う全域のうちその下流側の約半分の部分又は3分の1程度の部分が下り傾斜になっている。また、この下り傾斜部71aは、支持部材7の上部から先端7sの最下部に至るまでの下り傾斜になっている。これにより、下り傾斜部71aは、支持部材7の厚み分に相当する高低差で下る下り傾斜になっている。
一方、支持部71の下り傾斜部71a以外の部分71bは、ほぼ水平方向に延びる水平部になっている(図5(C)、図6参照)。
また、支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)は、図6に示されるように、搬送部3の筐体30の内部から排出搬送ロール35に対して突出する長さ(突出長さM1)が所要の長さになるよう構成されている。
突出長さM1は、例えば、図6に示されるように、一対の排出搬送ロール35のうち収容部4側に最も突出した位置にあるロール(ロール体)面を基準にして測定される長さである。図6では、一対の排出搬送ロール35のうち下部ロール35Bのロール(ロール体)面を基準にした場合が例示されている。
このような突出長さM1は、例えば、図6に示されるように排出口30eの高さをH1としたとき、M1≧H1であることが好ましい。具体的には、突出長さM1は例えば80mm程度に設定される。
さらに、支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)は、原稿8が排出搬送ロール35から排出される前に、突出し始めるように移動するか又は突出が完了するよう移動する構成になっている。
ここで、原稿8が排出搬送ロール35から排出される前とは、原稿8の搬送時の先端8s(図5(B)参照)が一対の排出搬送ロール35におけるニップ部Npを通過して出る前をいう。このときの突出の動作は、例えば、搬送部3における第1の検出器39Aが原稿8の搬送時の先端8sの通過を検出した情報を入手することをきっかけにして開始される。
また、支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)は、原稿8が排出搬送ロール35から排出され終わるときに、筐体30の内部への収容が完了するように移動する構成になっている。排出される後続の原稿8がある場合は、その後続の原稿8が排出搬送ロール35から排出される前に、筐体30の内部への収容が完了するように移動する構成になっている。
ここで、原稿8が排出搬送ロール35から排出され終わるときとは、原稿8の搬送時の後端8e(図5(C)参照)が一対の排出搬送ロール35におけるニップ部Npを通過した直後のときをいう。このときの収容の動作は、例えば、搬送部3における第2の検出器39Bが原稿8の搬送時の後端8eの通過を検出した情報を入手することをきっかけにして開始される。
支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)の突出および収容時の移動動作は、原稿載せ部2に載せられた原稿8のすべての排出が行われるとき毎に行われる。
この他、原稿読取装置5においては、制御部によって、原稿固定読取モードによる読み取り動作と原稿移動読取モードによる読み取り動作が次のように自動で切り替えられて実行されるよう構成されている。
原稿固定読取モードによる読み取り動作は、原稿搬送装置1を持ち上げて読取部50における第一透明平板52に原稿8等を載せてから原稿搬送装置1を下げて第一透明平板52を閉じた状態にした後、操作部14等において読取動作のスタート指示の操作が一連で行われることをきっかけとして実行される。原稿搬送装置1の上下移動による開閉動作は、図示しない検出器で検出されるようになっている。
原稿移動読取モードによる読み取り動作は、原稿搬送装置1における原稿載せ部2に原稿8を載せた後、操作部14等において読取動作のスタート指示の操作が一連で行われることをきっかけとして実行される。原稿載せ部2に原稿8を載せたことは、上記第1の検出器39Aによって検出されるようになっている。
また、原稿読取装置5においては、原稿移動読取モードによる読み取りを行う場合、第1の読み取り位置S1における読み取りだけを行う片面読取動作と、第1の読み取り位置S1における読み取りと第2の読み取り位置S2における読み取りの双方を行う両面読取動作を選択することが可能になっている。
・原稿読取装置および原稿搬送装置の動作
原稿読取装置5は、上記したように原稿固定読取モードによる読み取りと原稿移動読取モードによる読み取りが可能であるが、以下では原稿移動読取モードによる読み取り動作について説明する。
原稿読取装置5では、原稿搬送装置1における原稿載せ部2に原稿8を載せた後、操作部14等において読取動作のスタート指示の操作が行われると、原稿移動読取モードによる読み取り動作が開始される。
すなわち、この場合、原稿載せ部2に載せられた原稿8が搬送部3における搬送路Rtを通して搬送され、その搬送の途上にある第1の読み取り位置S1と第2の読み取り位置S2を通過する際に原稿8の読み取りが行われる。またこの場合、読取部50では、第一読取機器55がホームポジションから、図1に示されるように、第二透明平板53の真下の停止読取位置P1まで移動して停止する。ちなみに、原稿載せ部2は、原稿8が載せられたことが原稿載せ検出器29で検出された後に上昇移動する。
この際、原稿載せ部2では、単数又は複数の原稿8をその搬送時の先端8sが突当て壁面27に突き当たるように載せた後、サイド規制板22、23を原稿8の幅方向Eにおける左右の端(側辺)にそれぞれ接触させるよう移動させる。
これにより、原稿8は、原稿載せ部2の載せ面21に対してセンターレジの搬送方式に適合した状態で載せられる(セットされる)。具体的には、このときの原稿8は、その中央位置が搬送路Rtにおける搬送中央線Lcに合わせられた状態になる。
また、搬送部3では、ピックアップ搬送ロール31が原稿載せ部2に載せられた原稿8に接触して最上の原稿8を筐体30の搬入口30dから搬送路Rtに送り込む。しかる後、搬送部3では、捌き搬送ロール32が複数の原稿8の場合に捌き作用を発揮して原稿8を1枚だけレジスト搬送ロール33に送る。続いて、搬送部3では、レジスト搬送ロール33が原稿8を送り出し、その原稿8を中継搬送ロール34A~34Dが搬送路Rtを通過させるよう順次搬送する。
さらに、第1の読み取り位置S1では、読取部50において停止読取位置P1に停止する第一読取機器55が、原稿8の表面(第1の読み取り位置S1を通過するときの下面)にある情報を読み取る。
また、第2の読み取り位置S2では、搬送部3の筐体30内に配置された第二読取機器57が、原稿8の裏面(第2の読み取り位置S2を通過するときの上面)にある情報を読み取る。
第一読取機器55および第二読取機器57で読み取られた情報は、原稿読取装置5における図示しない制御部等に送信される。
続いて、搬送部3では、搬送路Rtにおいて、排出搬送ロール35が読み取り終了後の原稿8を、筐体30の排出口30eから収容部4にむけて排出する。
この際、原稿読取装置5では、読み取りの終了した原稿8が排出口30eを通して排出搬送ロール35から排出される前に、原稿搬送装置1において支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)が突出する方向Q1に移動し、図3(B)、図4(B)等に示されるように搬送部3の筐体30の内部から突出した状態になる。
これにより、原稿読取装置5では、図3(B)および図4(B)に実線で示され、図5(A)に二点鎖線で示されるように、支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)が筐体30の内部から突出して収容部4(における収容面41)の上方の一部に存在した状態になる。
またこの際、排出される原稿8は、排出搬送ロール35から排出され始めると、図5(B)に示されるように、突出している支持部材7(支持部材7A,7B,7C,7D)の支持部71に支持されて移動する。
次に、この排出中の原稿8は、その搬送時の先端8sが支持部材7の先端7sを通過すると、図5(B)に示されるように自重で収容部4の収容面41にむけて落下するように移動し始め、その後、図5(C)に示されるように、その先端8sが収容面41に着地するように接触した状態になって排出方向Jへの移動を続ける。
続いて、原稿8は、その搬送時の後端8eが排出搬送ロール35から排出されると、図5(C)に示されるように、支持部材7が収容される方向Q2に移動して搬送部3の筐体30の内部に収容された状態になり、収容部4の収容面41の上方の一部に存在しなくなる。
これにより、このときの原稿8は、その全体が自重で収容部4の収容面41にむけて自然落下し、最終的に収容面41に着地するようにして収容される。
以上説明した動作により、1枚の原稿8に対する原稿移動読取モードによる読み取りが終了する。また、原稿8が複数ある場合は、上記した原稿8の搬送動作と読み取り動作が同様に繰り返される。
そして、この原稿読取装置5では、原稿搬送装置1において排出搬送ロール35から収容部4にむけて排出される途上の原稿8が支持部材7の支持を受ける。これにより、原稿読取装置5では、原稿8が収容部4に収容される際、その搬送時の先端8sを含む先端部が丸まった状態8k(図13参照)になって収容されることが抑制される。
つまり、原稿8は、その搬送時の先端8sを含む先端部が丸まった状態になることが抑えられて良好に収容部4に収容される(図3(B)参照)。これにより、原稿読取装置5では、原稿搬送装置1において原稿8が収容部4に収容される際に丸まってダメージを受けるおそれも抑制される。
これは、原稿8として丸まりやすい物性の原稿(例えば腰の弱い原稿、レシート用紙など)を適用したときであっても、かかる物性の原稿8の先端部が丸まって収容部4に収容されることが抑制されて有効である。丸まりやすい種類の原稿としては、例えば、比較的厚さが薄い原稿や、腰が弱い原稿等が挙げられる。
さらに詳述すると、原稿搬送装置1では、図6に示されるように、排出される原稿8が突出している支持部材7の支持部71により下方から支持されて移動する。
これにより、排出される原稿8は、その搬送時の先端8sが最初に収容部4の収容面41に接触するまでの距離L1が長くなる。つまり、このときの距離L1は、支持部材7を備えていない比較例の原稿搬送装置の場合(図13参照)における距離Lxに比べると、長くなる(L1>Lx)。
この距離L1は、図6に示されるように、一対の排出搬送ロール35のうち排出方向Jの最も下流側になるロール表面の位置から計測される距離である。また、この距離L1は、支持部材7の突出長さM1に、原稿8の先端8sが支持部材7の先端7sを通過してから最初に収容部4の収容面41に接触するまでの距離T1を加えた距離にほぼ相当する。
図13に要部のみ示す比較例の原稿搬送装置(支持部材を備えない原稿搬送装置)においては、排出搬送ロール35から解放されて排出される原稿8の搬送時の先端8sが直ちに自重で落下し始め、比較的早めに収容部4の収容面41に接触するよう排出される。この結果、上記距離Lxは、短くなりやすい傾向にある。この傾向は、先端部が丸まって収容されやすい種類の原稿8が排出されて収容される場合に顕著になる。
図13における符号8kは、原稿8の搬送時の先端8sを含む先端部が丸まって収容される場合の当該先端部を例示している。
また、実施の形態1に係る原稿搬送装置1においては、図6に示されるように、収容部4に収容されるときの原稿8は、その先端8sが支持部材7の先端7sを通過してから最初に収容部4の収容面41に接触するとき、その接触するまでの距離L1が支持部材7のない場合に比べて長くなり、その結果として収容部4に比較的緩やかに落下して接触する。
これにより、原稿8の収容部4の収容面41に接触する角度(接触角度)α1は、図6に示されるように、支持部材のない比較例の原稿搬送装置(図13参照)の場合における接触角度αxに比べると、小さくなる傾向がある(α1<αx)。
しかも、実施の形態1に係る原稿搬送装置1では、図5(B)等に示されるように、支持部材7における支持部71に下り傾斜部71aが設けられているので、原稿8の搬送時の先端8sが、下り傾斜部71aを通過する際に徐々に降下して収容部4の収容面41に徐々に接近するように移動しやすくなる。
これにより、原稿8は、その先端8sが支持部材7の先端7sを通過してから最初に収容部4の収容面41に接触するとき、支持部材7の先端7sと収容面41との高低差Δh1(図6参照)が僅かながらも少なくなる。このことによっても、原稿8は、収容部4に比較的緩やかに落下して接触するようになる。換言すれば、このときの原稿8の先端8sは、収容部4の収容面41に対して衝撃が低減されて接触するようになる。
以上のことから、原稿読取装置5では、原稿8が排出されて収容部4に収容される際、その搬送時の先端8sを含む先端部が、収容部4の収容面41に比較的小さい接触角度α1で接触して収容面41との摩擦抵抗や引っ掛かりが少なくなる。このため、このときの原稿8は、収容部4に対して、その先端8sが丸まった状態になりにくい状態で良好に収容されるようになる。
・実施の形態1の変形例
実施の形態1に係る原稿搬送装置1においては、図7に示されるように、支持部材7として、変形例の部材70Bで構成される支持部材7を適用してもよい。
支持部材7を構成する部材70Bは、下り傾斜部71a(図5参照)を設けていない棒状の部材である。これにより、部材70Bからなる支持部材7とは、支持部71の全域が水平方向に直線状に延びる平らな部分71bとして構成された形態からなる部材になる。
なお、この部材70Bで構成される支持部材7の突出長さM1は、図7に示されるように実施の形態1における部材70Aで構成される支持部材7の突出長さM1と同じ数値に設定されている。
この変形例の部材70Bからなる支持部材7を採用した原稿搬送装置1では、その支持部材7の突出長さM1が同じであっても、原稿8の先端8sが収容部4の収容面41に最初に接触するまでの距離L2が、下り傾斜部71aを有する部材70Aからなる支持部材7の場合における距離L1(図6参照)に比べて、長くなる傾向にある(L2>L1)。これは、変形例の部材70Bからなる支持部材7の先端7sと収容面41との高低差Δh2が、下り傾斜部71aが設けられた部材70Aからなる支持部材7の先端7sと収容面41との高低差Δh1よりも高くなることに影響を受けて、原稿8の先端8sが支持部材7の先端7sを通過してから最初に収容部4の収容面41に接触するまでの距離T2が長くなるためと考えられる。
ちなみに、このときの上記距離L2は、支持部材7を備えない比較例の原稿搬送装置(図13参照)の距離Lxに比べても長くなる(L2>Lx)。
また、変形例の原稿搬送装置では、図7に示されるように、原稿8の先端8sが収容部4の収容面41に接触する角度(接触角度)α2については、部材70Aからなる支持部材7を適用した場合の接触角度α1に比べると、大きくなる傾向がある(α2>α1)。
さらに、このときの接触角度α2は、比較例の原稿搬送装置(図13参照)の接触角度αxに比べると、ほぼ同じ角度になる(α2≒αx)。これは、変形例の部材70Bからなる支持部材7の先端7sの収容面41との高低差Δh2と一対の排出搬送ロール35におけるニップ部Npの収容面41との高低差Δhx(図13参照)とがほぼ同じであるためと考えられる。
以上のことから、変形例の原稿搬送装置では、原稿8が収容部4に収容される際、先端8sが収容部4の収容面41に接触する接触角度α2が、上記部材70Aからなる支持部材7を採用した場合における接触角度α1よりも大きくなる。
このため、変形例の原稿搬送装置では、その先端8sを含む先端部が丸まって収容されることの抑制の効果が、上記部材70Aからなる支持部材7を適用した場合に比べると、わずかながら得られにくくなる傾向にある。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る原稿読取装置における原稿搬送装置1Bの概略図である。図9は、原稿搬送装置1Bにおける支持部材の動作の状態を示す説明図である。
実施の形態2に係る原稿読取装置は、部材70Cからなる支持部材7を適用した原稿搬送装置1Bに変更した以外は、実施の形態1に係る原稿搬送装置1と同じ構成からなるものである。
原稿搬送装置1Bにおける部材70Cからなる支持部材7は、図9(B)や図10に示されるように、原稿8を支持する支持部71が、搬送部3の筐体30の内部から突出したときに原稿8の排出方向Jの下流側になるにつれて下方に下る一時的な下り傾斜部71cになるよう斜め下方に移動して突出する部材である。
この部材70Cからなる支持部材7についても、実施の形態1における支持部材7の場合と同様に、4つの支持部材7A,7B,7C,7Dとして構成されている(図2,図4参照)。
実施の形態2における支持部材7の部材70Cは、図9等に示されるように、支持部71の全域が突出したときに下り傾斜部71cになるよう全域で直線状に延びる平らな部分71dと、その平らな部分71dの一端側に円弧状に曲がる曲げ後方部分71kとからなる形状の部材として構成されている。
平らな部分71dは、支持部材7の突出長さM2等を確保するのに必要な長さに設定される。曲げ後方部分71kは、平らな部分71dが突出したときに必要な下り傾斜角度の下り傾斜部71cとなるよう円弧状に曲がる部分の曲率半径や長さが設定される。
また、部材70Cからなる支持部材7は、平らな部分71dの一部の下部と曲げ後方部分71kの下部に連続して形成された図示しないラックギヤと、そのラックギヤに噛み合うピニオンギヤ75とからなるラックピニオン方式の駆動装置により移動するようになっている。
支持部材7は、上記駆動装置により、支持部71としての平らな部分71dが、突出時に所要の突出長さM2(図10参照)になるよう移動する。
さらに、部材70Cからなる支持部材7は、図9に示されるように、突出する方向Q3および収容される方向Q4に移動するようになっている。
突出する方向Q3および収容される方向Q4は、水平方向と斜め下方の方向を組み合わせた方向として構成されている。具体的には、部材70Cからなる支持部材7は、ピニオンギヤ75が平らな部分71dの一部の下部におけるラックギヤに噛み合う間はほぼ水平方向に移動し、曲げ後方部分71kの下部におけるラックギヤに噛み合う間は斜め下方に移動するよう構成されている。
・原稿読取装置および原稿搬送装置の動作
この部材70Cからなる支持部材7を採用した原稿搬送装置1Bを備えた原稿読取装置においては、以下に説明する支持部材7の動作内容を除けば、実施の形態1に係る原稿読取装置5の場合とほぼ同様にして原稿8の搬送および読み取りが行われる。
すなわち、実施の形態2に係る原稿読取装置では、読み取りの終了した原稿8が排出口30eを通して排出搬送ロール35から排出される前に、原稿搬送装置1Bにおいて部材70Cからなる支持部材7(厳密には支持部材7A,7B,7C,7D)が突出する方向Q3に移動する。
このとき支持部材7は、ピニオンギヤ75が曲げ後方部分71kの下部におけるラックギヤに噛み合っている間に、平らな部分71dが、図9(B)に示されるように斜め下方の方向でもある突出する方向Q3に移動した結果として一時的な下り傾斜部71cになる。下り傾斜部71cは、突出を完了したときに所要の下り傾斜角度β(図12(B)参照)になるよう設定されている。下り傾斜角度βは、少なくとも5°以上の角度であることが好ましい。
また、このときの支持部材7は、排出搬送ロール35からの突出する長さが突出長さM2となる(図10参照)。
これにより、原稿搬送装置1Bでは、図8(B)、図9(B)等に示されるように、部材70Cからなる支持部材7が筐体30の内部から斜め下方に突出した状態になる。換言すれば、部材70Cからなる支持部材7が収容部4(における収容面41)の上方の一部に存在した状態になる。
またこの際、排出される原稿8は、排出搬送ロール35から排出され始めると、図9(B)に示されるように、突出している部材70Cからなる支持部材7(実際には支持部材7A,7B,7C,7D)の一時的な下り傾斜部71cになる支持部71に支持されて移動する。
次に、この排出中の原稿8は、その搬送時の先端8sが支持部材7の先端7sを通過すると、図9(B)に示されるように自重で収容部4の収容面41にむけて落下するように移動し始め、その後、図9(C)に示されるように、その先端8sが収容面41に着地するように接触した状態になって排出方向Jへの移動を続ける。
続いて、原稿8は、その搬送時の後端8eが排出搬送ロール35から排出されると、図9(C)に示されるように、部材70Cからなる支持部材7が収容される方向Q4に移動して搬送部3の筐体30の内部に収容された状態になり、収容部4の収容面41の上方の一部に存在しなくなる。
これにより、このときの原稿8は、その全体が自重で収容部4の収容面41にむけて自然落下し、最終的に収容面41に着地するようにして収容される。
以上説明したように、この原稿搬送装置1Bを備えた原稿読取装置では、その原稿搬送装置1Bにおいて排出搬送ロール35から収容部4にむけて排出される途上の原稿8が部材70Cからなる支持部材7の支持を受ける。これにより、この原稿読取装置においても、その搬送時の先端8sを含む先端部が丸まった状態8k(図13参照)になることなく収容部4に良好に収容される(図3(B)参照)。
また、原稿搬送装置1Bにおいても、排出される原稿8は、図10に示されるように、排出搬送ロール35から排出口30eを通して突出する部材70Cからなる支持部材7により支持される。これにより、排出される原稿8は、その搬送時の先端8sが最初に収容部4の収容面41に接触するまでの距離L3が長くなる。このときの距離L3についても、支持部材7を備えていない比較例の原稿搬送装置の場合(図13参照)における距離Lxに比べると、長くなる(L3>Lx)。
また、このときの原稿8は、その先端8sが部材70Cからなる支持部材7の先端7sを通過してから最初に収容部4の収容面41に接触するとき、その接触するまでの距離L3が相対的に長くなって収容部4に比較的緩やかに落下して接触する。
これにより、原稿8の収容部4の収容面41に接触する角度(接触角度)α3は、図10に示されるように、支持部材のない比較例の原稿搬送装置(図13参照)の場合における接触角度αxに比べると、小さくなる傾向がある(α3<αx)。
しかも、原稿搬送装置1Bでは、図9(B)等に示されるように、支持部材7の平らな部分71dからなる支持部71が突出時に下り傾斜部71cになるので、原稿8の搬送時の先端8sが、その下り傾斜部71cを通過する際に徐々に降下して収容部4の収容面41に徐々に接近するように移動しやすくなる。
これにより、原稿8は、その先端8sが支持部材7の先端7sを通過してから最初に収容部4の収容面41に接触するとき、支持部材7の先端7sと収容面41との高低差Δh3(図10参照)が少なくなり、このことによっても収容部4に比較的緩やかに落下して接触するようになる。換言すれば、このときの原稿8の先端8sも、収容部4の収容面41に対して衝撃がより低減されて接触するようになる。
上記高低差Δh3は、支持部材のない比較例の原稿搬送装置(図13参照)の場合における高低差Δhxよりも小さくなる(Δh3<Δhx)。
以上のことから、原稿搬送装置1Bを備えた原稿読取装置では、原稿8は、その搬送時の先端8sを含む先端部が丸まった状態になることなく収容部4に収容される。
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係る画像形成装置6の概要図である。
画像形成装置6は、図11に示されるように、実施の形態1に係る原稿搬送装置1又は実施の形態2に係る原稿搬送装置1Bを備えた原稿読取装置5と、原稿読取装置5により読み取られる原稿8の情報を画像として記録媒体9に形成する像形成部61とを備えている。
この場合、画像形成装置6は、原稿読取装置5を備えた複写機として少なくとも構成される。
画像形成装置6は、筐体60を有している。筐体60は、構造部材、外装材等を用いて所要の形状に形成される構造体である。
実施の形態3における筐体60は、像形成部61、媒体供給部63等を収容して配置する内部の収容空間と、画像が形成された記録媒体9を排出させて収容する排出収容部65等を有している。排出収容部65は、例えば、筐体60の上面部に斜めに窪んだ斜面の収容面を有する構造部分として設けられている。
像形成部61は、原稿搬送装置1,1Bで読み取った原稿8の情報を記録媒体9に画像として形成することも可能な構成部分である。このため、像形成部61は、その画像形成方式等については特に制約されるものではない。
実施の形態3における像形成部61は、画像形成方式として公知の電子写真方式を採用した部分として構成される。電子写真方式を採用した像形成部61は、トナーからなるトナー像を形成する作像ユニット、作像ユニットで形成されたトナー像を記録媒体9に直接又は中継して転写する転写ユニット、記録媒体9に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させる定着ユニット等の図示しない機器を配置して構成されている。
媒体供給部63は、像形成部61において画像を記録媒体9に形成する位置に供給すべき所要のサイズの記録媒体9を収容して送り出す構成部分である。媒体供給部63は、記録媒体9を収容する媒体収容体、その媒体収容体内の記録媒体9を1つずつ送り出す送出装置等の図示しない機器を配置して構成されている。
記録媒体9は、筐体60の内部での収容および搬送が可能でかつトナー像の転写および定着が可能なシート状の媒体であればよい。記録媒体9としては、普通紙、コート紙、厚紙、封筒等が挙げられるが、その材質、形態等については特に制約されるものでない。
図11における符号64で示す一点鎖線は、筐体60の内部で記録媒体9が搬送される主な搬送路である。搬送路64は、記録媒体9を挟持して搬送する図示しない複数の搬送ロールや、記録媒体9の搬送空間を確保して記録媒体9の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
また、画像形成装置6は、筐体60の内部に制御部66が配置され、筐体60の外部に表示部69を有する操作部68が配置されている。
制御部66は、像形成部61、媒体供給部63、搬送路64等の動作を制御する部分である。制御部66は、原稿読取装置5や情報端末等の外部機器と有線又は無線で接続して情報の通信を行う図示しない通信部や、原稿読取装置5等の外部から送信入力される画像情報の処理を行う図示しない画像処理部等とも接続されている。また、制御部66は、原稿読取装置5の制御部とも接続されている。
操作部68は、例えば、原稿搬送装置1,1Bにおける読取部50の外部に配置されている。操作部68は、画像形成装置6の使用に必要な操作を行う部分である。また、操作部68は、一般に、原稿読取装置5の操作部を兼ね備えるように構成される。
表示部69は、画像形成装置6に関する情報が表示される部分である。表示部69は、液晶パネル等で構成される。また、表示部69は、原稿読取装置5等に関する情報も表示する表示部としても構成される。
・画像形成動作
画像形成装置6では、原稿読取装置5を使用する場合には、次のようにして画像形成動作(複写動作)が行われる。
はじめに、画像形成装置6では、原稿読取装置5において所要の原稿8の情報を原稿固定読取モードによる読み取り動作か又は上記したような原稿移動読取モードによる読み取り動作が行われる。
続いて、画像形成装置6では、原稿読取装置5で読み取られた原稿8の情報について必要な画像処理をした後に像形成部61を主体とする画像の形成が行われる。すなわち、像形成部61において電子写真方式により画像情報に基づいてトナー像が形成され、そのトナー像が媒体供給部63から搬送路64を経由して供給される記録媒体9に形成される。実際には、記録媒体9にトナー像が転写された後に定着されることで画像として形成される。画像が形成された記録媒体9は、搬送路64を経由して排出収容部65に排出されて収容される。
以上の動作により、画像形成装置6においては、原稿読取装置5で読み取られた原稿8の情報が画像として形成された記録媒体9が得られる。
そして、画像形成装置6においては、原稿8が収容部4に収容される際、実施の形態1,2の原稿搬送装置1,1Bとして説明した場合と同様に、その原稿8の搬送時の先端8sを含む先端部が丸まった状態になることが抑制されて収容部4に収容される。
変形例.
本発明は、上記実施の形態1から3として例示した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の構成を含む範囲内で種々の変形や改変が可能である。このため、本発明は、例えば、以下に示す変形例も含むものである。
支持部材7としては、図12(A)に示されるように、支持部71の全域が下り傾斜部71aとして構成されている部材70Dからなる支持部材を適用してもよい。この部材70Dの支持部71以外の部分は、平らな部分71bとして形成されている。
このような部材70Dからなる支持部材7を採用した場合は、実施の形態1における支持部材7のように支持部71の原稿8の排出方向Jの下流側の一部が下り傾斜部71aとして構成されている場合(図5等参照)に比べると、収容部4に原稿8の先端部が丸まって収容されることがより抑制されやすくなる。つまり、この場合は、原稿8は、その搬送時の先端8sが下り傾斜部71aに比較的長く支持されて通過する際に徐々に下がるよう誘導されて収容部4の収容面41に徐々に接近するように移動しやすくなる。この結果、原稿8は、収容部4に対してより緩やかに落下して接触しやすくなる。
また、支持部材7としては、実施の形態2における支持部材7を構成する部材70Cに代えて、図12(B)に示されるように、全体が直線状に延びる板状の部材70Eを適用し、その部材70Eからなる支持部材7を突出および収容する移動動作を原稿8の排出方向Jの下流側に対して斜め下方にむけて直線状に移動させるように構成してもよい。
この場合、部材70Eからなる支持部材7は、支持部71が例えば平らな部分71dとして形成されている。また、部材70Eからなる支持部材7は、図12(B)に示されるように斜め下方に沿う突出する方向Q5と収容される方向Q6に移動する。
そして、部材70Eで構成される支持部材7は、突出する方向Q5に移動して突出したとき、平らな部分71dからなる支持部71が突出する方向Q5に沿って斜め下方に所要の下りの傾斜角度βで傾く下り傾斜部71cになる。
このような部材70Eからなる支持部材7は、搬送部3の筐体30内部に支持部材7の収容空間や移動装置の設置スペースを確保できる場合に採用することができ、また支持部材7の移動動作を直線的で単純な軌道で行うことができる。
また、支持部材7の突出時および収容時の移動動作については、実施の形態1等では原稿載せ部2に載せた複数の原稿8を載せた場合、そのすべての原稿8の排出毎に行うようにする場合を例示したが、特定の種類の原稿8が載せられる場合にのみ行われるように構成してもよい。
この場合、その特定の種類は、例えば、丸まりやすい物性を有する種類であり、具体的には比較的薄いとか腰の弱い原稿(レシート)などを対象にすることができる。このように支持部材7の突出および収容の移動動作を特定の種類の原稿8に対してだけ行うように構成する場合は、原稿載せ部2に載せる原稿8が対象の種類のものであることを使用者によって操作部14、68等の手段を通して予め入力してもらうよう報知や案内をすればよい。
また、実施の形態1,2においては、4つの支持部材7A,7B,7C,7Dを同時に突出および収容するよう移動させる場合を例示したが、例えば、原稿8の種類に応じて一部の支持部材7のみを突出および収容するよう移動させる構成にしてもよい。
具体的には、原稿8の搬送時の幅が相対的に小さい場合等の予め設定する条件を満たすときに、支持部材7A,7B,7C,7Dの一部の支持部材のみを突出および収容するよう移動させるようにする。例えば、中央側に配置された2つの支持部材7B,7Cのみを突出および収容するように移動させる。この際、前後方向の外側に配置された支持部材7A,7Dは、突出することなく筐体30の内部に収容されたままである。
このように構成する場合は、支持部材7A,7Dと支持部材7B,7Cについて、例えば、2系統のピニオン・ラック方式を採用する移動装置によって個別に移動するよう構成すればよい。原稿8の搬送時の幅とは、原稿8の搬送方向D又は排出方向Jとほぼ直交する方向の寸法である。
さらに、実施の形態1,2に係る原稿搬送装置1,1B又は原稿読取装置5においては、最大幅Wmの原稿8における前方(手前側)の端又は後方(奥側)の端を搬送時の基準位置にして搬送するサイドレジの搬送方式を適用してもよい。
また、原稿読取装置5は、読取部50として、原稿8の片面のみを読み取る読取部を採用してもよい。
このように構成する読取部50は、例えば、第二読取機器57の配置を省略して、第一読取機器55のみを配置するように構成すればよい。
また、原稿読取装置5は、読取部50として、原稿固定読取モードによる読み取りがなく、原稿移動読取モードによる読み取りのみが可能な読取部を採用してもよい。
このように構成する読取部50は、例えば、第一読取機器55を第二透明平板53の真下の停止読取位置P1に固定されて配置するように構成すればよい。この場合、読取部50は、第一透明平板52のない構成にすることができる。
さらに、原稿搬送装置1は、読取部50として、CIS以外の読み取り方式で構成した読取部を採用してもよい。
CIS以外の読み取り方式としては、例えば、照明機器が第一透明平板52の真下を往復移動し、その照明した第一透明平板52上の原稿8からの反射光を撮像素子に光学部品を介して結像させる方式等が挙げられる。
画像形成装置6は、像形成部61として、電子写真方式以外の画像形成方式にて構成される像形成部を適用してもよい。電子写真方式以外の画像形成方式としては、例えば、液滴噴射方式、感熱方式、印刷方式等の画像形成方式が挙げられる。
像形成部61については、単色の画像を形成する像形成部に限らず、多色の画像を形成する像形成部であってもよい。
画像形成装置6は、原稿読取装置5を設置する筐体と像形成部を配置する筐体とが、別体でかつ水平方向で隣接した状態又は離間した状態で配置される形態からなる画像形成装置であってもよい。
1,1B…原稿搬送装置
2 …原稿載せ部
3 …搬送部
4 …収容部
5 …原稿読取装置
6 …画像形成装置
7 …支持部材
8 …原稿
9 …記録媒体
50…読取部
61…像形成部
71…支持部
71a,71c…下り傾斜部
71d…平らな部分
J …排出方向

Claims (7)

  1. 原稿を載せる原稿載せ部と、
    前記原稿載せ部に載せられた前記原稿を筐体の内部における原稿の読み取り位置を通過させた後に排出口から排出させるよう搬送する搬送部と、
    前記排出口から排出される前記原稿を積み重ねて収容する収容部と、
    前記筐体の内部から前記収容部の上方に突出して排出時の原稿を下方から支持した後に前記筐体の内部に収容されるよう移動する支持部材と、
    を備える原稿搬送装置。
  2. 前記支持部材は、前記原稿を支持する支持部のうち少なくとも原稿の排出方向の下流側の部分が、前記突出したときに前記原稿の排出方向の下流側になるにつれて下方に下がる下り傾斜部として構成されている請求項1に記載の原稿搬送装置。
  3. 前記支持部材は、前記原稿を支持する支持部が、前記突出したときに前記原稿の排出方向の下流側になるにつれて下方に下る下り傾斜部になるよう斜め下方に移動して突出する請求項1に記載の原稿搬送装置。
  4. 前記支持部材は、前記支持部の全域が前記下り傾斜部として構成されている請求項2に記載の原稿搬送装置。
  5. 前記支持部材は、前記下り傾斜部が平らな部分として構成されている請求項3に記載の原稿搬送装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の原稿搬送装置と、
    前記原稿搬送装置により搬送される原稿の少なくとも片面の情報を読み取る読取部と、
    を備える原稿読取装置。
  7. 請求項6に記載の原稿読取装置と、
    前記原稿読取装置により読み取られる原稿の情報を画像として記録媒体に形成する像形成部と、
    を備える画像形成装置。
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