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JP2024103205A - 運転支援装置 - Google Patents

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JP2024103205A
JP2024103205A JP2023007410A JP2023007410A JP2024103205A JP 2024103205 A JP2024103205 A JP 2024103205A JP 2023007410 A JP2023007410 A JP 2023007410A JP 2023007410 A JP2023007410 A JP 2023007410A JP 2024103205 A JP2024103205 A JP 2024103205A
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driving assistance
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JP2023007410A
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貴弘 久野
Takahiro Kuno
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Toyota Motor Corp
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Abstract

Figure 2024103205000001
【課題】障害物が検出範囲の外周部にあるときにも、車両が物体と衝突することを防止するための自動制動による衝突回避を行わせ易くすることできる運転支援装置を提供する。
【解決手段】車両の前方の物体を検出する物体検出装置と、自動制動装置と、車両が物体検出装置により検出された物体に衝突する虞があると判定したときには、自動制動装置により車両を自動的に制動する衝突回避制御を行うよう構成された運転支援ECUと、を含む運転支援装置であって、運転支援ECUは、車両に衝突する虞がある物体が、上から見て物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定したときには、車両に衝突する虞がある物体が検出範囲内にて所定の領域外に位置すると判定したときに比して、低い減速度にて車両を自動的に制動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車などの車両の運転支援装置に係る。
自動車などの車両の運転支援装置の一つとして、カメラセンサ及びレーダセンサを有する検出装置を備え、検出装置により車両の前方に検出された障害物と衝突する虞があるときには、自動制動によって衝突を回避するよう構成された運転支援装置が知られている。例えば、この種の運転支援装置が、下記の特許文献1に記載されている。
特許第6631100号明細書
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のような運転支援装置においては、自動制動による衝突回避が不必要に行われないよう、検出された障害物の信頼性が判定され、障害物の信頼性が基準値以上である場合に自動制動による衝突回避が行われる。
障害物が検出装置による検出範囲の外周部にあるときには、車両の走行に伴って障害物の一部が検出範囲外へ移動し、障害物の信頼性が基準値以上にならないことに起因して、必要な自動制動による衝突回避が行われなくなることがある。
本発明は、障害物のような物体が検出装置による検出範囲の外周部にあるときにも、車両が物体と衝突することを防止するための自動制動による衝突回避を行わせ易くすることできるよう改良された運転支援装置を提供する。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
本発明によれば、車両(102)の前方の物体を検出する物体検出装置(16)と、車両を自動的に制動する自動制動装置(34)と、車両が物体検出装置により検出された物体(P)に衝突する虞があり且つ物体の信頼性が第一の基準値以上であると判定したときには(S40、S90)、自動制動装置により車両を自動的に制動する(S110)衝突回避制御を行うよう構成された制御ユニット(運転支援ECU10)と、を含む運転支援装置(100)が提供される。
制御ユニット(運転支援ECU10)は、車両(102)に衝突する虞がある物体(P)が、上から見て物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定したときには(S62)、車両に衝突する虞がある物体が検出範囲内にて所定の領域外に位置すると判定したときに比して、低い減速度にて車両を自動的に制動する(S140)よう構成される。
また、本発明によれば、物体検出装置(16)により車両(102)の前方の物体(P)を検出するステップ(S10)と、車両が物体検出装置により検出された物体に衝突する虞があり且つ物体の信頼性が第一の基準値以上であると判定したときには(S40、S90)、車両を自動的に制動する衝突回避制御を行うステップ(S110)と、を含む運転支援方法が提供される。
運転支援方法は、車両(102)に衝突する虞がある物体(P)が、上から見て物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定されたときには(S62)、車両に衝突する虞がある物体が検出範囲内にて所定の領域外に位置すると判定されたときに比して、低い減速度にて車両を自動的に制動するステップ(S140)を含む。
更に、本発明によれば、物体検出装置(16)により車両(102)の前方の物体(P)を検出するステップ(S10)と、車両が物体検出装置により検出された物体に衝突する虞があり且つ物体の信頼性が第一の基準値以上であると判定したときには(S40、S90)、車両を自動的に制動する衝突回避制御を行うステップ(S110)と、を車両に搭載された電子制御装置(運転支援ECU10)に実行させる運転支援プログラムが提供される。
運転支援プログラムは、車両(102)に衝突する虞がある物体(P)が、上から見て物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定されたときには(S62)、車両に衝突する虞がある物体が検出範囲内にて所定の領域外に位置すると判定されたときに比して、低い減速度にて車両を自動的に制動するステップ(S140)を含む。
上記の運転支援装置、運転支援方法、及び運転支援プログラムによれば、車両に衝突する虞がある物体が、上から見て所定の領域に位置すると判定したときには、車両に衝突する虞がある物体が検出範囲内にて所定の領域外に位置すると判定したときに比して、低い減速度にて車両が自動的に制動される。
車両に衝突する虞がある物体は、車両の走行に伴って車両に近づく。車両が低い減速度にて自動的に制動されると、車両が低い減速度にて自動的に制動されない場合に比して、物体に対する車両の相対速度が低下する。よって、物体が所定の領域から検出範囲内にて所定の領域外へ移動し易くなる。その結果、物体の信頼性が高くなって第一の基準値以上になり易くなるので、衝突回避制御を行わせ易くし、車両が物体に衝突する虞を衝突回避制御により低減することができる。
〔発明の態様〕
本発明の一つの態様においては、運転支援装置は、検出範囲の広さが異なる二つの物体検出装置を含み、所定の領域は、検出範囲が広い方の物体検出装置のみにより物体が検出される単独検出範囲の外縁部に設定される。
物体が単独検出範囲にあるときには、物体が二つの物体検出装置により検出される重複検出範囲にあるときに比して、物体の信頼性が低くなる。上記態様によれば、所定の領域は単独検出範囲の外縁部に設定されるので、物体の信頼性が低くなる検出範囲の外縁部に所定の領域を設定することができる。
本発明の他の一つの態様においては、制御ユニット(運転支援ECU10)は、物体が所定の領域にあり且つ物体の信頼性が第一の基準値よりも小さい第二の基準値以上であると判定したときに、低い減速度にて車両を自動的に制動する(S140)よう構成される。
上記態様によれば、物体が所定の領域にあっても、物体の信頼性が第二の基準値未満であると判定したときには、車両は低い減速度にて自動的に制動されない。よって、物体の信頼性が低い状況において、車両が不必要に制動されることを回避することができる。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
実施形態にかかる運転支援装置を示す概略構成図である。 実施形態の運転支援制御ルーチンを示すフローチャートである。 図2のステップS60において実行される信頼度D演算のサブルーチンを示すフローチャートである。 直交座標を示す図(A)、車両及び物体の移動を示す図(B)、及び車両に対する物体の相対位置のx座標X′と衝突までの時間TTCとの関係を示す図(C)である。 車両が直進走行し、歩行者が車両の前方を横切る状況(A)及び車両が右折し、歩行者が車両の前方を横切る状況(B)における従来の運転支援装置及び実施形態の作動の例を示す図である。 車両が直進走行し、右前方の路側に位置する静止物に接近する状況(A)及び車両が右折し、右前方の路側に位置する静止物に接近する状況(B)における静止物の軌跡の例を示す図である。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明の実施形態にかかる運転支援装置について詳細に説明する。
図1に示されているように、本発明の実施形態にかかる運転支援装置100は、車両102に適用され、運転支援ECU10を含んでいる。車両102は、自動運転が可能な車両であってよく、駆動ECU20、制動ECU30及びメータECU40を備えている。ECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電子制御装置(Electronic Control Unit)を意味する。なお、以下の説明においては、電動パワーステアリングはEPSと呼称される。
各ECUのマイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、読み書き可能な不揮発性メモリ(N/M)及びインターフェース(I/F)などを含んでいる。CPUは、ROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現する。更に、これらのECUは、CAN(Controller Area Network)104を介してデータ交換可能(通信可能)に互いに接続されている。従って、特定のECUに接続されたセンサ(スイッチを含む)の検出値などは、他のECUにも送信されるようになっている。
運転支援ECU10は、衝突回避制御、追従車間距離制御、車線逸脱防止制御などの運転支援制御を行う中枢の制御装置である。実施形態においては、運転支援ECU10は、後に詳細に説明するように、他のECUと共働して、自動制動による衝突回避制御を実行する。
運転支援ECU10には、カメラセンサ12、レーダセンサ14及びスイッチ18が接続されている。カメラセンサ12及びレーダセンサ14は、それぞれ複数のカメラ装置及び複数のレーダ装置を含んでいる。カメラセンサ12及びレーダセンサ14は、車両102の少なくとも前方の物体を検出する物体検出装置16として機能する。
カメラセンサ12の各カメラ装置は、図には示されていないが、車両102の周囲を撮影するカメラ部と、カメラ部によって撮影して得られた画像データを解析して他車両、歩行者などの物体を認識する認識部とを備えている。認識部は、認識した物体に関する情報を所定の時間毎に運転支援ECU10に供給する。
レーダセンサ14の各レーダ装置は、レーダ送受信部及び信号処理部(図示せず)を備えている。レーダ送受信部は、ミリ波帯の電波(以下、「ミリ波」と称呼する)を放射し、放射範囲内に存在する立体物(例えば、他車両、自転車、ガードレールなど)によって反射されたミリ波(即ち、反射波)を受信する。信号処理部は、送信したミリ波と受信した反射波との位相差、反射波の減衰レベル及びミリ波を送信してから反射波を受信するまでの時間などに基づいて、自車両と立体物との距離、自車両と立体物との相対速度、自車両に対する立体物の相対位置(方向)などを表す情報を所定の時間毎に運転支援ECU10に供給する。なお、レーダセンサ14に代えて、或いはレーダセンサ14に加えて、LiDAR(Light Detection And Ranging)が使用されてもよい。
スイッチ18は、図1には示されていないステアリングホイールのように運転者により操作可能な位置に設けられ、運転者によりオン及びオフに切換操作されるようになっている。スイッチ18がオンであるときには、そのことを示す信号が運転支援ECU10へ供給され、衝突回避制御が実行される。
駆動ECU20には、図1には示されていない駆動輪に駆動力を付与することにより車両102を加速させる駆動装置22が接続されている。駆動ECU20は、通常時には、駆動装置22により発生される駆動力が運転者による駆動操作に応じて変化するよう、駆動装置22を制御し、運転支援ECU10から指令信号を受信すると、指令信号に基づいて駆動装置22を制御する。
なお、駆動装置22は、内燃機関及び自動変速機の組合せに限定されない。即ち、駆動装置22は、内燃機関及び無段変速機の組合せ、内燃機関及びモータの組合せである所謂ハイブリッドシステム、所謂プラグインハイブリッドシステム、燃料電池及びモータの組合せ、モータのように、当技術分野において公知の任意の駆動装置であってよい。
制動ECU30には、図1には示されていない車輪に制動力を付与することにより車両102を制動により減速させる制動装置32が接続されている。制動ECU30は、通常時には、制動装置32により発生される制動力が運転者による制動操作に応じて変化するよう、制動装置32を制御し、運転支援ECU10から指令信号を受信すると、指令信号に基づいて制動装置32を制御することにより自動制動を行う。よって、制動ECU30及び制動装置32は、自動制動装置34として機能する。
メータECU40には、警報装置42が接続されている。警報装置42は、車両102が障害物に衝突する虞があると判定されたときに作動され、警報の発出、即ち車両102が障害物に衝突する虞がある旨の警報の発出を行う。警報装置52は、表示器、警報ランプのような視覚警報を発する警報装置、警報ブザーのような聴覚警報を発する警報装置、シートの振動のような体感警報を発する警報装置の何れであってもよく、それらの任意の組合せであってもよい。
運転操作センサ50及び車両状態センサ60は、CAN104に接続されている。運転操作センサ50及び車両状態センサ60によって検出された情報(センサ情報と呼ぶ)は、CAN104に送信される。CAN104に送信されたセンサ情報は、各ECUにおいて適宜に利用可能である。なお、センサ情報は、特定のECUに接続されたセンサの情報であって、その特定のECUからCAN104に送信されてもよい。
運転操作センサ50は、アクセルペダルの操作量を検出する駆動操作量センサ、マスタシリンダ圧力又はブレーキペダルに対する踏力を検出する制動操作量センサ、ブレーキペダルの操作の有無を検出するブレーキスイッチを含んでいる。更に、運転操作センサ60は、操舵角θを検出する操舵角センサ、操舵トルクTsを検出する操舵トルクセンサなどを含んでいる。
車両状態センサ60は、車両102の車速Vを検出する車速センサ、車両の前後加速度を検出する前後加速度センサ、車両の横加速度を検出する横加速度センサ、車両のロール角加速度を検出するロール角加速度センサ、及び車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサなどを含んでいる。
実施形態においては、運転支援ECU10のROMは、衝突回避制御プログラムを記憶している。この制御プログラムは、図2及び図3に示されたフローチャートに対応しており、衝突回避制御はこのフローチャートに従って実行される。
<衝突回避制御プログラム>
次に、図2及び図3に示されたフローチャートを参照して実施形態における衝突回避制御について説明する。図2及び図3に示されたフローチャートによる衝突回避制御は、スイッチ18がオンであるときに運転支援ECU10のCPUにより所定の時間毎に繰り返し実行され、スイッチ18がオフになると、終了する。以下の説明においては、衝突回避制御を「本制御」と指称する。
まず、ステップS10においては、CPUは、物体検出装置16により車両102の前方に物体が検出されたか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御をステップS30へ進め、肯定判定をしたときには、本制御をステップS20へ進める。なお、本制御の開始時には、ステップS10に先立って、後述のフラグFbが0に初期化される。
ステップS20においては、CPUは、図4(A)に示されているように、原点が車両102の前端の中央に位置し、横方向及び進行方向がそれぞれx軸及びy軸とする直交座標を設定する。なお、図4(A)において、車速をVvとし、右旋回方向を正として車両102のヨーレートをωとし、車両の旋回半径をRとする。物体Pの現在位置の座標を(X0,Y0)とし、物体Pの対地速度をVpとし、車両102の走行方向に対し物体Pの移動方向がなす角度をθとする。
ステップS30においては、CPUは、直交座標が設定されていれば、その直交座標を消去する。
ステップS40においては、CPUは、車両102がステップS10において検出された物体と衝突する可能性があるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、ステップS50において、物体の信頼度Dを0%にセットし、肯定判定をしたときには、ステップS60において、図3に示されたフローチャートに従って物体の信頼度Dを演算する。
車両の旋回半径Rは下記の式(1)に従って演算可能であり、t時間後の車両102の位置のx座標Xv及びy座標Yvは、それぞれ下記の式(2)及び(3)により表される。
R=Vp/ω …(1)
Xv=R-Rcosωt …(2)
Yv=Rsinωt …(3)
t時間後の物体Pの位置のx座標Xp及びy座標Ypは、それぞれ下記の式(4)及び(5)により表される。
Xp=Vptsinθ+X0 …(4)
Yp=Vptcosθ+Y0 …(5)
車両102及び物体Pのx座標の差X及びy座標の差Yは、それぞれ下記の式(6)及び(7)により表される。
X=Xp-Xv …(6)
Y=Yp-Yv …(7)
車両102の走行状態及び物体Pの移動状態が継続すると仮定し、座標がt時間後の車両102の前端に位置すると仮定した場合の車両に対する物体の相対位置のx座標X′及びy座標Y′は、下記の式(8)により表される。
Figure 2024103205000002
式(8)を展開すると、座標X′及び座標Y′は、それぞれ下記の式(9)及び(10)により表される。
Figure 2024103205000003
時刻ta及びtbにおける車両102及び物体Pが図4(B)に示され位置にあるとする。時刻tbにおいて座標Y′は0になる。よって、Y′が0になるときの時間t、即ち式(10)の左辺が0になるときの時間tを求め、その時間tを式(9)に代入して得られる座標X′の絶対値が、車両102の幅Wの2分の1以下であれば、車両が物体に衝突する可能性があると判定されてよい。
図4(C)は、車両に対する物体の相対位置のx座標X′と衝突までの時間TTCとの関係を示している。なお、車両102が物体Pに接近する相対速度をVrとし、車両102と物体Pとの間の距離をDrとして、衝突までの時間TTCは距離Drを相対速度Vrにて除算した値である。
図4(C)において、破線の矢印にて示されているように、TTCが大きい状況において物体Pが車両102の幅の範囲内にあっても、TTCが0のときに座標X′の絶対値が車両102の幅Wの2分の1を超えていれば、車両は物体Pに衝突しない。
これに対し、実線の矢印にて示されているように、TTCが大きい状況において物体Pが車両102の幅の範囲外にあっても、TTCが0のときに座標X′の絶対値が車両102の幅Wの2分の1以下であれば、車両は物体Pに衝突する。
ステップS90においては、CPUは、物体の信頼度Dが100%であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御をステップS120へ進め、肯定判定をしたときには、本制御をステップS100へ進める。
ステップS100においては、CPUは、車両102が物体Pに接近する相対速度Vr及び車両102と物体Pとの間の距離Drを推定し、距離Drを相対速度Vrにて除算した値として衝突までの時間TTCを演算する。更にCPUは、衝突までの時間TTCが第一の基準値TTC1(正の定数)以下であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御を一旦終了し、肯定判定をしたときには、本制御をステップS110へ進める。
ステップS110においては、CPUは、当技術分野において公知の要領にて、車両102が物体Pに衝突することを防止するための高い目標減速度を演算する。更に、CPUは、高い目標減速度を示す信号を制動ECU30へ出力することにより、高い減速度にて車両を自動制動により制動する。
ステップS120においては、CPUは、物体の信頼度Dが50%であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御を一旦終了し、肯定判定をしたときには、本制御をステップS130へ進める。
ステップS130においては、CPUは、ステップS100と同様に、衝突までの時間TTCを演算し、衝突までの時間TTCが第二の基準値TTC2(第一の基準値TTCよりも大きい正の定数)以下であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御を一旦終了し、肯定判定をしたときには、本制御をステップS140へ進める。
ステップS140においては、CPUは、上記高い目標減速度よりも低い目標減速度を示す信号を制動ECU30へ出力することにより、ステップS110の場合より低い減速度にて車両を自動制動により制動する。
図3に示された信頼度Dの演算ルーチンのステップS62においては、CPUは、物体Pが物体検出装置16による物体検出領域内の領域Bにあるか否かを判定する。なお、物体の少なくとも一部が領域Bにあれば、物体が領域Bにあると判定されてよい。CPUは、肯定判定をしたときには、本制御をステップS74へ進め、否定判定をしたときには、ステップS64において、物体の信頼度Dを50%にセットする。更に、CPUは、フラグFbが1であるときには、フラグFbを0にリセットする。
実施形態においては、カメラセンサ12による物体検出領域は、レーダセンサ14による物体検出領域よりも狭く、図5及び図6に示されているように、領域Aはカメラセンサ12及びレーダセンサ14の少なくとも一方により物体が検出される領域である。これに対し、領域Bは、レーダセンサ14のみによる物体検出領域の外縁部に帯状に設定された所定の領域である。なお、所定の領域の幅、即ち領域Bの幅は、50cm~1m程度であってよく、車両102から遠いほど大きくなるように設定されてもよい。物体が領域Bにあるときには、車両102及び物体の相対変位によっては物体の少なくとも一部がレーダセンサ14による物体検出領域から外れることにより、物体が検出され難くなる可能性がある。
ステップS66においては、CPUは、物体の種別を推定し、物体の種別に応じて下記の式(11)の係数Ka及びKb(正の定数)を設定する。更に、CPUは、物体の対地速度Vp及びレーダセンサ14のレーダ反射断面積(以下RCS値という)に基づいて、下記の式(11)に従って物体の尤度Lを演算する。
L=KaVp+KbRCS値 …(11)
ステップS68においては、CPUは、物体の種別に基づいて下記の表1を参照することにより、物体の尤度Lを判定するための基準値Lcを決定する。更に、CPUは、ステップS66において演算された物体の尤度Lが基準値Lc以上であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御をステップS90へ進め、肯定判定をしたときには、ステップS70において、物体の信頼度Dに25%を加算する。
Figure 2024103205000004
ステップS72においては、CPUは、ステップS10において物体Pを検出したと判定した回数Nが第一の基準値N1(正の一定の整数)以上であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御をステップS90へ進め、肯定判定をしたときには、本制御をステップS86へ進める。
ステップS74においては、CPUは、フラグFbが1であるか否か、即ち既に物体の信頼度Dが50%にセットされているか否かを判定する。CPUは、肯定判定をしたときには、本制御をステップS90へ進め、否定判定をしたときには、本制御をステップS76へ進める。
ステップS76においては、CPUは、物体Pの対地速度Vpが2km/h以上であるか否か、即ち物体Pが静止物ではなく移動体であるか否かを判定する。CPUは、肯定判定をしたときには、ステップS78において、物体の信頼度Dを25%にセットし、否定判定をしたときには、ステップS80において、物体の信頼度Dを0%にセットする。
ステップS82においては、CPUは、ステップS10において物体Pを検出したと判定した回数Nが第二の基準値N2(第一の基準値N1よりも小さい正の一定の整数)以上であるか否かを判定する。CPUは、否定判定をしたときには、本制御をステップS90へ進め、肯定判定をしたときには、本制御をステップS84へ進める。
ステップS84においては、CPUは、フラグFbを1にセットし、ステップS82においては、CPUは、物体の信頼度Dに25%を加算する。
<実施形態の作動>
次に、物体Pが歩行者である場合(C1)及び物体Pが静止物である場合(C2)について、実施形態の作動を説明する。
(C1)物体Pが歩行者である場合
(C1-1)歩行者が車両102の前方を横切る場合(図5(A))
図5(A)の左半分は、車両102が直進走行し、歩行者110が車両102の前方を横切る状況を示し、図5(A)の右半分は、左半分に示された状況における従来の運転支援装置及び実施形態の作動の例を示している。前述のように、領域Aは、カメラセンサ12及びレーダセンサ14の少なくとも一方により物体が検出される領域である。これに対し、領域Bは、レーダセンサ14のみによる物体検出領域の外縁部に帯状に設定された所定の領域である。これらのことは、後述の図5(B)、図6(A)及び図6(B)においても同様である。
従来の運転支援装置の場合には、車両102及び歩行者110の移動に伴って、歩行者は領域A及びBに対し例えば破線の軌跡にて示されているように変位する。歩行者は主として領域Bにおいて変位するので、検出されても物体の信頼度が高くならない。そのため車両102は自動制動により高い減速度にて減速されない場合がある。
これに対し、実施形態によれば、図3に示された信頼度Dの演算ルーチンのステップS62及びS76において肯定判定が行われ、ステップS78において物体の信頼度Dが25%にセットされる。ステップS10において歩行者を検出したと判定した回数Nが第二の基準値N2以上になると、ステップS82において肯定判定が行われ、ステップS86において物体の信頼度Dが25%加算されることにより、物体の信頼度Dが50%になる。
よって、図2に示されたフローチャートのステップS10及びS40において肯定判定が行われ、ステップS90及びS120においてそれぞれ否定判定及び肯定判定が行われる。更に、車両102が歩行者に接近し、衝突までの時間TTCが第二の基準値TTC2以下になると、ステップS130において肯定判定が行われ、ステップS110の場合より低い減速度にて車両が自動制動により制動される(S140)。
車両が低い減速度にて制動されると、車両が歩行者に接近する速度が低下する。図5(A)の右半分において、点Q1において低い減速度による制動が開始されたとすると、歩行者の軌跡は、実線にて示されているように、破線の軌跡よりも傾斜角が小さくなる。その結果、歩行者の軌跡は、領域Aを通過するようになるので、ステップS62において否定判定が行われる。
尤度Lが基準値Lc以上になり(S68)、物体Pを検出したと判定した回数Nが第一の基準値N1以上になると(S72)、物体の信頼度Dが100%になる(S86)。従って、ステップS10、S40及びS90において肯定判定が行われる。衝突までの時間TTCが第一の基準値TTC以下になると(S100)、高い減速度にて車両が自動制動により制動される(S110)。
点Q2において高い減速度による自動制動が開始されたとすると、実線にて示された歩行者の軌跡の傾斜角は、歩行者が点Q1から点Q2へ至るまでの歩行者の軌跡の傾斜角よりも更に小さくなる。その結果、実線の軌跡は車両に到達しなくなるので、車両が歩行者に衝突することを防止することができる。
(C1-2)車両102が右折し歩行者が車両の前方を横切る場合(図5(B))
図5(B)の左半分は、車両102が右折し、歩行者110が右折後の車両102の前方を横切る状況を示し、図5(B)の右半分は、左半分に示された状況における従来の運転支援装置及び実施形態の作動の例を示している。
図5(A)の場合と同様に、従来の運転支援装置の場合には、例えば破線の軌跡にて示されているように、歩行者は主として領域Bにおいて変位するので、検出されても物体の信頼度が高くならない。そのため車両102は自動制動により高い減速度にて減速されない場合がある。
これに対し、実施形態によれば、図5(A)の場合と同様に、点Q1において低い減速度による制動が開始され、実線にて示された歩行者の軌跡は、領域Aを通過するようになる。更に、点Q2において高い減速度による自動制動が開始され、歩行者の軌跡は車両に到達しなくなるので、車両が歩行者に衝突することを防止することができる。
(C2)物体Ptが静止物である場合
(C2-1)車両102が右前方の静止物に接近する場合(図6(A))
図6(A)の左半分は、車両102が直進走行し、右前方の路側に位置する静止物Pに接近する状況を示し、図6(A)の右半分は、左半分に示された状況における静止物Pの軌跡の例を示している。
図6(A)の右半分に示されているように、車両の走行に伴い静止物Pは、車両から離れて車両とは逆方向へ移動する軌跡を描く。よって、ステップS10において肯定判定が行われても、ステップS40において否定判定が行われるので、自動制動による車両の制動は行われないが、車両は静止物に衝突しない。
(C2-2)車両102が右折し右前方の静止物に接近する場合(図6(B))
図6(B)の右半分に示されているように、従来の運転支援装置の場合には、例えば破線の軌跡にて示されているように、静止物は検出領域を通過する際には領域Bにおいて変位するので、検出されても物体の信頼度が高くならない。そのため車両102は自動制動により高い減速度にて減速されないが、静止物に衝突しない。
また、実施形態によれば、ステップS62において肯定判定が行われても、ステップS76において否定判定が行われるので、物体の信頼度Dは0%になる(S80)。よって、ステップS90及びS120において否定判定が行われるので、自動制動による車両の制動は行われないが、車両は静止物に衝突しない。
以上においては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば、上述の実施形態においては、カメラセンサ12による物体検出領域は、レーダセンサ14による物体検出領域よりも狭い。しかし、レーダセンサ14による物体検出領域は、カメラセンサ12による物体検出領域よりも狭くてもよい。その場合には、領域Bは、カメラセンサ12のみによる物体検出領域の外縁部に帯状に設定された所定の領域である。
また、上記の場合には、物体の尤度Lは、物体の対地速度Vp及びエッジに着目した特徴量(HOG特徴量)に基づいて、下記の式(12)に従って演算される。なお、係数Kc及びKdも物体の種別に応じて設定される。
L=KcVp+KdHOG特徴量 …(12)
また、上述の実施形態においては、物体検出装置16はカメラセンサ12及びレーダセンサ14の組合せである。しかし、物体検出装置は二つのカメラセンサの組合せ又は二つのレーダセンサの組合せであってもよく、カメラセンサ又はレーダセンサとレーザセンサとの組合せであってもよい。
10…運転支援ECU、12…カメラセンサ、14…レーダセンサ、16…物体検出装置、18…スイッチ、20…駆動ECU、22…駆動装置、30…制動ECU、32…制動装置、34…自動制動装置、40…メータECU、42…警報装置、50…運転操作センサ、60…車両状態センサ、100…運転支援装置、102…車両

Claims (5)

  1. 車両の前方の物体を検出する物体検出装置と、前記車両を自動的に制動する自動制動装置と、前記車両が前記物体検出装置により検出された物体に衝突する虞があり且つ前記物体の信頼性が第一の基準値以上であると判定したときには、前記自動制動装置により前記車両を自動的に制動する衝突回避制御を行うよう構成された制御ユニットと、を含む運転支援装置において、
    前記制御ユニットは、前記車両に衝突する虞がある物体が、上から見て前記物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定したときには、前記車両に衝突する虞がある物体が前記検出範囲内にて前記所定の領域外に位置すると判定したときに比して、低い減速度にて前記車両を自動的に制動するよう構成された、運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置において、前記運転支援装置は、検出範囲の広さが異なる二つの物体検出装置を含み、前記所定の領域は、検出範囲が広い方の物体検出装置のみにより物体が検出される単独検出範囲の外縁部に設定された、運転支援装置。
  3. 請求項1に記載の運転支援装置において、前記制御ユニットは、前記物体が前記所定の領域にあり且つ前記物体の信頼性が前記第一の基準値よりも小さい第二の基準値以上である判定したときに、前記低い減速度にて前記車両を自動的に制動するよう構成された、運転支援装置。
  4. 物体検出装置により車両の前方の物体を検出するステップと、前記車両が前記物体検出装置により検出された物体に衝突する虞があり且つ前記物体の信頼性が第一の基準値以上であると判定されたときには、前記車両を自動的に制動する衝突回避制御を行うステップと、を含む運転支援方法において、
    前記車両に衝突する虞がある物体が、上から見て前記物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定されたときには、前記車両に衝突する虞がある物体が前記検出範囲内にて前記所定の領域外に位置すると判定されたときに比して、低い減速度にて前記車両を自動的に制動するステップを含む運転支援方法。
  5. 物体検出装置により車両の前方の物体を検出するステップと、前記車両が前記物体検出装置により検出された物体に衝突する虞があり且つ前記物体の信頼性が第一の基準値以上であると判定されたときには、前記車両を自動的に制動する衝突回避制御を行うステップと、を車両に搭載された電子制御装置に実行させる運転支援プログラムにおいて、
    前記車両に衝突する虞がある物体が、上から見て前記物体検出装置の検出範囲の外縁部に設定された所定の領域に位置すると判定されたときには、前記車両に衝突する虞がある物体が前記検出範囲内にて前記所定の領域外に位置すると判定されたときに比して、低い減速度にて前記車両を自動的に制動するステップを含む運転支援プログラム。
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