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JP2024102504A - 再生材、再生材の製造方法及び再生材の使用方法 - Google Patents

再生材、再生材の製造方法及び再生材の使用方法 Download PDF

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大知 藤下
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Abstract

Figure 2024102504000001
【課題】産業廃棄物として廃棄される焼却灰を、生コンクリートに混合、攪拌させることにより、路盤材として使用できる再生材を提供する。
【解決手段】本発明の再生材の製造方法は、セメント10~25.0質量%、水5~10質量%、骨材60~85質量%を含有する生コンクリートに、生コンクリート100質量%に対し0.3~1.5質量%の焼却灰を混合させることを含む。さらに焼却灰を生コンクリートが硬化する前に混合し、その後、攪拌する。
【選択図】図2

Description

本発明は使用されずに残った生コンクリートから、路盤材などに使用される
再生材、再生材の製造方法及び再生材の使用方法に関する。
従来、建築現場などでコンクリート構造物を製造際に打設されずに残った生コンクリート(以下、本明細書中において残コンクリートと呼ぶ)は、そのまま使用されずに工場へ戻される。その後、敷地に余裕のある工場であれば、残コンクリートを土間状に薄く敷き固められた後に重機などで粉砕し、その後、産業廃棄物として処理され、又は路盤材などとして再利用される。
しかし、重機等で粉砕する場合でも廃棄物処理用の敷地が必要である上に、重機の使用により二酸化炭素が発生することからも、環境上、好ましくない。
特許文献1には、残コンクリートを水槽等に流し入れ骨材とコンクリートスラッジ微粉末とを分離し、これらとフライアッシュ及び混和剤を混合させて水硬化性硬化体を得る方法が記載されている。
特開2014-88278号公報
しかし、特許文献1に記載された方法は、多量の水が必要である上に、洗浄処理による材料の分別や残ったスラッジ分の乾燥処理などに多大な手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するために、残コンクリートの重機による粉砕や多量の水を用いた分離を使用せずに、残コンクリートの再利用を可能とする方法を提供する。
本発明の実施形態における一態様の再生材の製造方法は、セメント10.0~20.0質量%、水3.0~15.0質量%、骨材60.0~85.0質量%を含有する生コンクリートに、生コンクリート100質量%に対し0.3~1.5質量%の焼却灰を混合させることを含む。
本発明の実施形態における一態様の再生材の製造方法において、焼却灰は、生コンクリートが硬化する前に混合され、その後、攪拌される。
本発明の実施形態における一態様の再生材の製造方法において、焼却灰は1kgあたり、0.1~0.7kgのフッ素化合物を含有する。
本発明の実施形態における一態様の再生材の製造方法は、生コンクリートと焼却灰との混合物を炭酸化する。
本発明の実施形態における一態様の再生材の製造方法は、焼却灰がペーパースラッジ灰を含む。
本発明の実施形態における一態様の再生材は、粒径0.5~10mmの骨材の周囲にセメント及び焼却灰を含有する組成物が被覆される。
本発明の実施形態における一態様の再生材は、骨材の周囲に被覆された組成物が、炭酸カルシウムを含有する。
本発明の実施形態における一態様の再生材は、路盤材として使用される。
従来の生コンクリートの製造工程を表す概略図である。 本発明の実施形態における一態様の再生材の製造工程を示す工程である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ説明する。なお、本発明を実施するための形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
本明細書中において、生コンクリートとはセメント、水及びその他成分を混合した状態の組成物であり、フレッシュコンクリートとも呼ばれる。打設されずに残った生コンクリートを、残コンクリート或いは戻りコンクリートと呼ぶこともある。
建築物などに用いられるコンクリート構造物は、まず凝固前の流動性のある生コンクリートを製造し、それを型枠に打設して硬化させることにより、一定の強度を有する建築部材等として使用できるようにしたものである。
<生コンクリート>
生コンクリートは、前述のように型枠に打設する工法が用いられるため、打設時のワーカビリティの指標として一定の流動性が求められる。そのため、通常は多量の水が添加される。さらに、強度を保つために一定の流動性を担保しつつ内部に含まれる骨材などが均一に分散していることが必要となる。そのため、生コンクリートを構成する各成分の量は、適正な比率に調整される必要がある。なお、施工の際には、コンクリート組成物内の空気量、温度、塩化物量なども適正に調整されたうえで、打設及び硬化されることとなる。
図1は、生コンクリートを作製する際の従来の製造工程を示す概要図である。生コンクリートを構成する成分は、主にセメント、水、混和材、骨材、混和剤からなる。これらをそれぞれ適量に計量し、ミキサーで所定時間混合させることにより、流動性のある生コンクリートが製造される。
セメントは生コンクリートを構成する主成分であり、一般的には、水や液体などにより水和や重合することで硬化する粉体を意味する。本発明の実施形態において使用されるセメントは限定されるものではないが、例えば、ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメントなどの公知のセメント又はそれらの混合物を使用することができる。
セメントの量は、生コンクリートを作製する際の混合比率において、適宜設定することができる。しかしセメントの含有量が高すぎると乾燥収縮が大きくなることでひび割れしやすくなり、低すぎると他の混合物を均一結合させることができず強度が不足しやすくなる。したがって、好ましくは生コンクリート全質量の10.0~25.0%、より好ましくは10.0~20.0質量%の含有量となるように混合される。
水は、凝結補助剤としてセメントの硬化を補助する成分である。また、生コンクリートの流動性を調整し、型に入れる際の作業性を調整し、又はコンクリート構造物内に鉄筋を配置しやすくする成分である。水は、生コンクリートを作製する際の混合比率において、含有量が高すぎると乾燥時の収縮が大きくなりひび割れしやすくなり、低すぎると生コンクリートの流動性が低下し、打設しにくくなる。したがって、水は、生コンクリート全質量の3.0~15.0%の含有量となるように混合されることが好ましい。使用する水としては、上水道水、回収水、地下水、河川水、雨水、井戸水等を使用することができる。
混和材は、セメントとともに多量に混合される構成成分の1つであり、生コンクリートの品質を向上させるために混合される。一般的には高炉スラグ微粉末、火山灰、フライアッシュ、シリカフュームなどが利用される。
混和材は、生コンクリートを作製する際の混合比率において、含有量が高すぎると中性化抵抗性が低下する。したがって混和材は、好ましくは生コンクリート全質量の1~30.0質量%、より好ましくは5~20質量%の含有量となるように混合されることが好ましい。
骨材は、セメントの充填剤としての機能のほか、骨材を適切に選択することによりコンクリートの収縮低減、発熱抑制、剛性付与、耐磨耗性付与の機能を有することができる。通常、骨材は粒径により粗骨材及び細骨材に分類され、例えば平均粒径が5.0mm以上のものを粗骨材、5.0mm以下のものを細骨材と呼んでもよい。骨材としては、川砂、海砂、砕砂、人工細骨材、スラグ細骨材、再生骨材、珪砂、川砂利、陸砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材、および再生粗骨材砂、などを使用することができる。
骨材は、生コンクリートを作製する際の混合比率において、含有量が高すぎると骨材分離が生じやすい荒々しいコンクリートとなるが、低すぎるとコンクリートの流動性が低下する。したがって骨材は、好ましくは生コンクリート全質量の60.0~85.0質量%、より好ましくは65~90質量%の含有量となるように混合される。
混和剤は、コンクリートの用途に応じて、必要な機能を付与するために混合される成分である。
混和剤としては、水溶性高分子物質、高分子エマルジョン、硬化遅延剤、早強剤・促進剤、消泡剤、AE剤、防水剤、防錆剤、ひび割れ低減剤、膨張剤などの公知の混和剤を使用することができる。混和剤は単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
水溶性高分子物質としては、例えばポリアクリル酸(塩)、ポリメタクリル酸(塩)、ポリマレイン酸(塩)、アクリル酸・マレイン酸共重合物の塩などの不飽和カルボン酸重合物、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの非イオン性セルロースエーテル類、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの多糖類の誘導体、 酵母グルカンやキサンタンガム、6-1.3グルカン類などの微生物醗酵によって製造される多糖類、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、デンプンなどが使用できる。
高分子エマルジョンとしては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルなどの各種ビニル単量体の共重合物などが使用できる。
硬化遅延剤としては、グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アピオース、リボース、異性化糖などの単糖類や、二糖、三糖などのオリゴ糖、またはデキストリンなどのオリゴ糖、またはデキストランなどの多糖類、これらを含む糖蜜などの糖類、ソルビトールなどの糖アルコール、ケイフッ化マグネシウム、リン酸およびその塩またはホウ酸エステル類、アミノカルボン酸およびその塩、アルカリ可溶タンパク質、フミン酸、タンニン酸、フェノール、グリセリンなどの多価アルコール、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)およびこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などのホスホン酸およびその誘導体などが使用できる。
早強剤・促進剤としては、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウムなどの可溶性カルシウム塩、塩化鉄、塩化マグネシウムなどの塩化物、硫酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸塩、チオ硫酸塩、ギ酸およびギ酸カルシウムなどのギ酸塩、アルカノールアミン、アルミナセメント、カルシウムアルミネートシリケートなどが使用できる。
消泡剤としては、燈油、流動パラフィンなどの鉱油系消泡剤、動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物などの油脂系消泡剤、オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物などの脂肪酸系消泡剤、グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックスなどの脂肪酸エステル系消泡剤、オクチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類などのアルコール系消泡剤、アクリレートポリアミンなどのアミド系消泡剤、リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェートなどのリン酸エステル系消泡剤、アルミニウムステアレート、カルシウムオレエートなどの金属石鹸系消泡剤、ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサンなどのポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油などのシリコーン系消泡剤などが使用できる。
AE剤としては、樹脂石鹸、飽和もしくは不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステルまたはその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステルまたはその塩、蛋白質材料、アルケニルスルホコハク酸、α-オレフィンスルホネートなどが使用できる。
防水剤としては、脂肪酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコーン、パラフィン、アスファルト、ワックスなどが使用できる。
防錆剤としては、亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛などが使用できる。
ひび割れ低減剤としては、ポリオキシアルキルエーテルなどが使用できる。
膨張材としては、エトリンガイト系、石炭系の膨張剤が使用できる。
さらに、本発明の実施形態における一態様において使用される生コンクリートは、その他の従来公知のセメント添加剤であるセメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、防錆剤、着色剤、防カビ剤などを使用することができる。
混和剤は、生コンクリートを作製する際の混合比率において、含有量が高すぎると材料分離が生じるが、低すぎると目標とする流動性やワーカビリティを得ることが出来ない。したがって、生コンクリート全質量の0.01~2.5%の含有量となるように混合されることが好ましい。
<焼却灰>
本発明の実施形態においては、打設されずに残った生コンクリート(残コンクリート)に、焼却灰を混合させることで生コンクリート中の凝結補助剤である水を吸収させ、生コンクリートの硬化を止めることできる。すなわち、焼却灰に生コンクリート内の水が吸収され、かつセメントの表面に焼却灰が付着することにより、本来生コンクリート内におけるセメントの本来の水和反応が阻害され、生コンクリート中における強固な凝結が起こりにくくなる。
一方、焼却灰に吸収されている水と、生コンクリートに含有されていたセメントとの間で水和反応が起こり、焼却灰を巻き込んだ形での凝結が進行する。その過程において、生コンクリートに含まれていた骨材とともに攪拌されることで、骨材の周りに焼却灰とセメントの凝集体が被覆される。そして一定の粒径を有する再生材を作製することができる。
ここで、骨材の周囲に被覆される焼却灰とセメントの凝集体の形態は、骨材を完全に覆っているものであっても、一部覆っていない部分がある形態のいずれでもよい
本発明の実施形態における一態様で使用される焼却灰は、例えば下水汚泥焼却灰、し尿汚泥焼却灰などの汚泥焼却灰、製紙業界の産業廃棄物であるペーパースラッジを焼却したペーパースラッジ焼却灰などが利用できる。
本発明の実施形態における一態様で使用される焼却灰は、給水剤などの公知の添加剤を加えることができる。焼却灰に加える添加剤としては例えばフッ素化合物を使用することができ、焼却灰1kgあたり0.1~0.7kg含有させることが好ましい。
本発明の実施形態における一態様で使用される焼却灰は、生コンクリート中の水分に対する吸収性を有するものであれば限定されるものではないが、生コンクリート中の水分を効率よく吸収し、かつ最終的に再生材として固化させることが必要となる。その際、焼却灰の最大容水量が小さすぎると生コンクリートの水分を十分に吸収できず、最大容水量が小さすぎると再生材を作製することが困難になる。したがって、焼却灰の最大容水量は100~150mlであることが好ましく、110~130mlであることがより好ましい。ここで、最大容水量とは、焼却灰100gが保持できる水分の最大量を意味する。焼却灰に公知の給水剤などを添加することにより、焼却灰の最大容水量を適切な範囲に調整してもよい。
本発明の実施形態における一態様で使用される焼却灰の粒径は効率よく水を吸収し、攪拌工程においてセメント粒子と容易に混ざり合い、且つ骨材の周りに付着できる粒径であることが好ましい。
本発明の実施形態における一態様で使用される焼却灰は、比重及び嵩比重を適切な範囲とすることにより、攪拌工程や攪拌後の取出し工程の作業性を向上させることができる。したがって、焼却灰の比重は1.5~3.0g/cmの範囲であることが好ましく、2.0~3.8g/cmの範囲であることがより好ましい、嵩比重は、0.5~1.5g/cmの範囲であることが好ましく、0.6~1.0g/cmの範囲であることがより好ましい。
焼却灰の生コンクリートへの混合割合は、生コンクリート全質量に基づき混合量を決定することができる。生コンクリート全質量に含有される水の含有量に対して焼却灰の添加量が多すぎると適切な粒径の再生材を作製することができる、少なすぎると生コンクリート中の水分を十分に吸収できず、生コンクリートの硬化をとめることができない。したがって、焼却灰の混合量は生コンクリート全質量を100質量%とした場合に0.3~1.5質量%であることが好ましく、0.5~1.0質量%であることがより好ましい。
焼却灰の混合割合は、生コンクリート中に含有される水の含有量に基づき混合量が決定することができる。生コンクリート中に含有される水の含有量に対して焼却灰の添加量が多すぎると適切な粒径の再生材を作製することができる、少なすぎると生コンクリート中の水分を十分に吸収できず、生コンクリートの硬化を止めることができない。したがって焼却灰の混合量は、生コンクリート中に含まれる水1kgに対して0.05~2kgであることが好ましく、0.1~1.5gであることがより好ましい。
焼却灰を生コンクリートに混合させるタイミングは、生コンクリートが硬化する前であれば特に限定されないが、早ければ早いほど良い。生コンクリートに焼却灰を加えた後の混合時間は、生コンクリートの製造が完了した時点から概ね3時間以内であることが好ましい。
焼却灰と生コンクリートとの混合物の攪拌方法は残コンクリートの量に依存し、特に制限されるものではない。建設現場で用いるミキサー、アジテータ車の撹拌機など任意の攪拌設備を使用できる。
焼却灰と生コンクリートとの混合物を攪拌すると、混合物は次第に無数の粒体形状に変化する。これら粒体を排出することにより再生材として使用できる。なお、取り出された再生材は、乾燥或いは所定の雰囲気中で養生させてもよい。
<再生材>
焼却灰と残コンククリートからなる再生材の大きさは、再生材の用途により適宜へ変更できるが、路盤材として使用される場合には、平均粒径が好ましくは2.5~50mm、より好ましくは2.5~40mmの範囲となる。
再生材は、生コンクリートに含まれていた骨材の周りに、セメント及び焼却灰を含む組成物が被覆され、被覆された組成物が硬化された構造を有する。ここで、骨材に被覆された組成物の厚みは5~20mm程度であることが好ましい。
再生材は、路盤材料としての適否を判断する修正CBR試験によって得られる修正CBR(California Bearing Ratio)(%)が70%以上であることが好ましい。
再生材の用途としては、例えば路盤材としての使用、或いはコンクリート用の再生骨材として使用できる。路盤材やコンクリートの再生骨材などとして使用する場合には、それぞれ、品質管理基準及び規格値(舗装工)、JIS A 5021~5023コンクリート用再生骨材の基準を満たす必要がある。
<炭酸化>
本発明の実施形態における一態様における再生材は、原料である生コンクリートが水酸化カルシウムを有するため、再生材の製造過程において、このセメントを含む層を炭酸化して、大気中の二酸化炭素を固定化することができる。その際、水酸化カルシウムの一部又は全部は炭酸カルシムに変化する。炭酸化は、生コンクリートと焼却灰とを二酸化炭素雰囲気中で混合してもよく、或いは生コンクリートと焼却灰とを混合した後に、混合物を二酸化炭素雰囲気中で養生させてもよい。
<再生材の製造手順>
次に、本発明の実施形態におけるコンクリート材料の製造工程について説明する。図2は本発明の実施形態における一態様の再生材の製造手順を示す工程図である。
最初に、生コンクリートの原料となるセメント、水、細骨材、粗骨材及び混和剤を適量混合し、ミキサーで混合して生コンクリートを製造する(S101)。コンクリート構造物の製造後、余った生コンクリート(残コンクリート)に粉末又は粒子状の焼却灰を混合し(ステップ:S102)、すぐに攪拌する(ステップ:S103)ことで、再生材を製造することができる。また、残コンクリートと焼却灰との混合の際に、二酸化炭素雰囲気にて攪拌を行うことにより炭酸化してもよい。
製造された再生材は、ミキサーから取り出された段階で硬化が不十分である場合は、硬化するまでの間、養生させてもよい。
以下、実施例により本発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に限定されるものではない。
<再生材1>
ポルトランドセメント366kg、水170kg、細骨材としての天然骨材789kg、粗骨材としての天然骨材997kg、混和剤としてのAE減水剤3.4kgをミキサーで混合し、生コンクリートとした。
製造された生コンクリートに、20kgのペーパースラッジ灰を加え、アジテータ車のドラム撹拌機にて60秒攪拌した。攪拌後、ドラム撹拌機から混合物を排出し、24時間養生させることにより硬化させた。製造した再生材の平均粒径は15mm程度であった。
<再生材2>
再生材1と同じ成分、かつ同じ製造条件で再生材2を作製した。再生材1、2の物性測定の結果を表1に示す。
Figure 2024102504000002
製造された再生材1、2は、修正CBR値が30%以上、すりへり減量が45%以上であり、路盤材として使用できる特性を備えていた。
以上より、本発明における再生材の製法を用いることにより、重機などで粉砕する工程や多量の水を用いた洗浄工程を経なくとも、産業廃棄物である焼却灰を路盤材などの用途に利用できることがわかった。この方法により産業廃棄物の削減と、土木建築材料として有用な路盤材の製造技術を両立することができる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと理解される。

Claims (8)

  1. セメント10.0~25.0質量%、水3.0~15.0質量%、骨材60.0~85.0質量%を含有する生コンクリートに、生コンクリート100質量%に対し0.3~1.5質量%の焼却灰を混合させることを含む、再生材の製造方法。
  2. 前記焼却灰は、生コンクリートが硬化する前に混合され、その後、攪拌されることを含む、請求項1の製造方法。
  3. 前記焼却灰1kgあたり、0.1~0.7kgのフッ素化合物を含有させる、請求項1の製造方法。
  4. 前記生コンクリートと焼却灰との混合物を炭酸化することを含む、請求項2の製造方法。
  5. 前記焼却灰がペーパースラッジ灰を含有する、請求項1の製造方法。
  6. 粒径0.5~10mmの骨材の周囲にセメント及び焼却灰を含有する組成物が被覆された、再生材。
  7. 前記骨材の周囲に被覆された組成物が、炭酸カルシウムを含有する,
    請求項6の再生材。
  8. 請求項6又は7に記載の再生材を、路盤材として使用する方法。

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