JP2024070049A - (z)-7-テトラデセン-2-オンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
下記一般式(1):
で表される(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)を下記一般式(2):
で表される(Z)-4-ウンデセニル求核試薬に変換する工程と、
該(Z)-4-ウンデセニル求核試薬(2)を、下記式(3):
前記(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)を酸化して、下記式(5):
を少なくとも含む、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法を提供する。
下記一般式(6):
で表される1-ハロ-4-ウンデシン化合物を還元反応に付して、前記(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)を得る工程
を更に含む上記第1~第4の態様に記載の、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法を提供する。
下記一般式(7):
で表されるヘキシル求核試薬と、下記一般式(8):
で表される1,5-ジハロ-1-ペンチン化合物とのカップリング反応により、前記1-ハロ-4-ウンデシン(6)を得る工程
を更に含む、第4の態様に記載の(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法を提供する。
具体的には、ハロゲン原子X1として、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、汎用性の観点から塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
具体的には、ハロゲン原子X1として、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、汎用性の観点から塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
具体的には、ハロゲン原子X1及びX2として、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、X1は反応性の観点から塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。また、X2は反応性の観点から臭素原子及びヨウ素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。X1とX2の好ましい組み合わせとしては、X1が塩素原子のときはX2が塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が好ましく、及びX1が臭素原子のときはX2が臭素原子又はヨウ素原子が好ましい。
具体的には、ハロゲン原子として、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、汎用性の観点から塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、1,5-ジハロ-1-ペンチン化合物(8)1モルに対して、好ましくは30~8000g、より好ましくは50~5000gである。
該触媒としては、塩化第一銅、臭化第一銅及びヨウ化第一銅等の一価のハロゲン化銅、並びに、塩化第二銅、臭化第二銅及びヨウ化第二銅等の二価のハロゲン化銅等の銅化合物;塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、臭化鉄(II)、臭化鉄(III)、ヨウ化鉄(II)、ヨウ化鉄(III)及びアセチルアセトン鉄(III)等の鉄化合物;塩化銀、硝酸銀及び酢酸銀等の銀化合物;四塩化チタン、四臭化チタン、チタン(IV)=メトキシド、チタン(IV)=エトキシド、チタン(IV)=イソプロポキシド及び酸化チタン(IV)等のチタン化合物;ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム及びジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム等のパラジウム(II)化合物;並びに、塩化ニッケル、ジクロロ[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)等のニッケル化合物が挙げられ、反応性及び/又は経済性の観点から、銅化合物が好ましく、塩化第二銅、臭化第二銅及びヨウ化第二銅等のハロゲン化第二銅がより好ましい。
該触媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該触媒は、市販されているものを用いることができる。
該触媒の使用量は、反応速度及び後処理の観点から、1,5-ジハロ-1-ペンチン化合物(8)1モルに対して、好ましくは0.0001~1.00モル、より好ましくは0.001~0.300モルである。
該補触媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該補触媒は、市販されているものを用いることができる。
該補触媒の使用量は、1,5-ジハロ-1-ペンチン化合物(8)1モルに対して、好ましくは0.0001~1.00モル、より好ましくは0.001~0.300モルである。
該リチウム塩は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該リチウム塩は、市販されているものを用いることができる。
該カップリング反応におけるリチウム塩の使用量は、反応性の観点から、1,5-ジハロ-1-ペンチン化合物(8)1モルに対して、好ましくは0.0001~1.00モル、より好ましくは0.001~0.300モルである。
該カップリング反応における反応時間は、用いる溶媒及び/又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)の炭素-炭素三重結合を還元して、(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)を製造する還元反応としては、(i)接触還元(catalytic hydrogenation)反応、(ii)アルコール溶媒中で亜鉛化合物を用いた還元反応、(iii)ジアルキルボランを用いたヒドロホウ素化とそれに続くプロトン化による還元反応、(iv)酢酸パラジウム等のパラジウム触媒の存在下、水酸化カリウムとN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)とを用いる還元反応、並びに(v)ヒドロシリル化を行ってビニルシランを得、その後に、脱シリル化する還元反応等が挙げられるが、選択性及び生産性の観点から、上記(i)の接触還元反応、上記(ii)の亜鉛化合物を用いた還元反応及び上記(iii)のヒドロホウ素化とそれに続くプロトン化による還元反応が好ましく、(i)接触還元反応がより好ましい。
該接触還元反応は、金属触媒の存在下、水素ガスを添加して行われる。
該接触還元反応に用いる金属触媒としては、例えば、ホウ化ニッケル触媒、ニッケル(0)ナノ粒子(Fransisco Alonso et al, Tetrahedron, 2007,63,93-102)、及び漆原ニッケル(例えば、U-Ni-A及びU-Ni-B)等のニッケル触媒;並びに、リンドラー(Lindlar)触媒、パラジウム炭素(Palladium on carbon)、Pd/CaCO3、Pd/BaSO4、Pd/Al2O3、HgでドープされたPd/SiO2、Pd/McM-41、ヒドロタルサイト中のPdナノ粒子、Pd/Zn合金、及びPd-PEI(但し、ポリエチレンイミンポリマー(PEI)で被毒されたパラジウム炭素である)等のパラジウム触媒等が挙げられるが、これらに限定されない。上記のホウ化ニッケル触媒としては、例えば、P-1ホウ化ニッケル触媒、及びP-2ホウ化ニッケル触媒(Thomas J. Caggiano et al. Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis:3694-3699.)(以下、「P-2Ni触媒」ともいう。);並びに、グラファイト上に分散されたニッケル(例えば、Ni-Gr1及びNi-Gr2)、カウベレ(Caubere)触媒(Nic)、及び水素化ホウ素交換樹脂(Ni2B-BER)におけるニッケル(Laurence Balas,HAL,2021;<https://hal.archives-ouvertes.fr/hal-00801666>)等が挙げられるが、これらに限定されない。経済性の観点から、リンドラー触媒及びニッケル触媒が好ましい。
該金属触媒の使用量は、用いる触媒によって異なるが、反応性の観点から、リンドラー触媒等のように触媒が固体である場合は、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、0.01~50gが好ましい。また、P-2Ni触媒等のように触媒が液体である場合は、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、ニッケル化合物としての換算量が0.0001~2.0モルとなるように使用することが好ましい。
なお、固体の触媒は、溶媒に分散させて用いてもよい。
該触媒毒としては、ピリジン、キノリン及びエチレンジアミン等のアミン化合物;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン及び亜リン酸トリエチル等のホスフィン化合物;並びに、ベンゼンチオール、ジフェニル=スルフィド、ジメチル=スルフィド及びジメチル=スルホキシド等の硫黄化合物等が挙げられる。
該触媒毒の使用量は、用いる触媒毒により大きく異なるが、反応速度及び幾何選択性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは0.0001~20.0モル、より好ましくは0.001~2.0モルである。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、用いる触媒及び/又は溶媒により異なるが、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは0~1000gである。
該接触還元反応の反応時間は、収率の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
該還元反応は、アルコール溶媒中、亜鉛化合物を用いて行われる。
該溶媒として用いるアルコールの炭素数は、好ましくは1~10、より好ましくは1~5である。溶媒に用いるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール及びデカノール等の直鎖状のアルコール化合物;2-プロパノール及び2-ブタノール等の2級アルコール;イソブチルアルコール等の分岐状のアルコール化合物;並びに、シクロヘキサノール等の環状のアルコール化合物等が挙げられるが、反応性の観点から、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール及び2-プロパノール等の炭素数1~5のアルコール化合物が好ましい。
該アルコールの使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは46~1000gである。
亜鉛化合物の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは1.0~1000モル、より好ましくは1.0~200モルである。
該活性化剤としては、1,2-ジブロモエタン、塩化銅第一、臭化銅第一、ヨウ化銅第一、臭化リチウム、ヨウ素及びクロロトリメチルシラン等が挙げられる。
該活性化剤は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。
該活性化剤の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは0.01~10.0モルである。
活性化された亜鉛化合物は、例えば、塩酸等の酸で金属亜鉛を処理すること、又は塩化亜鉛をテトラヒドロフラン又は2-メチルテトラヒドロフラン中、金属リチウムで還元すること、又は金属亜鉛をテトラヒドロフラン又は2-メチルテトラヒドロフラン中、1,2-ジブロモエタンとリチウム=ジブロモクプラートと反応させること等により調製することができる。
該還元反応の反応時間は、反応完結の観点から、好ましくは0.5~150時間反応することが好ましい。
該還元反応において、まずヒドロホウ素化が、溶媒中、ジアルキルボランを用いて行われる。
ヒドロホウ素化に用いるジアルキルボランの炭素数は、好ましくは4~18、より好ましくは6~12である。
該ジアルキルボランとしては、ジシクロヘキシルボラン、ジイソアミルボラン、ジシアミルボラン、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9-BBN)、ジイソピノカンフェイルボラン、カテコールボラン及びピナコールボラン等が挙げられるが、反応性の観点から、ジシクロヘキシルボラン及びジイソアミルボランが好ましい。
該ジアルキルボランの使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは1.0~4.0モルである。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは100~3000gである。
該ヒドロホウ素化の反応時間は、反応温度及び/又は反応のスケールによって変動するが、反応性の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
ヒドロホウ素化に続くプロトン化に用いる酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ピバル酸、ヘプタン酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ギ酸及びシュウ酸等のカルボン酸;p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸;硫酸、塩酸、硝酸及びリン酸等の鉱酸を挙げることができるが、反応性の観点から、酢酸及びプロピオン酸等のカルボン酸が好ましい。
該酸の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは2.0~20.0モルである。
該プロトン化に用いる溶媒及びその使用量は、プロトン化がヒドロホウ素化に続いて同一の反応系内で行われるため、ヒドロホウ素化に用いる溶媒及びその使用量と同じである。
該プロトン化の反応時間は、反応温度及び/又は反応のスケールによって変動するが、反応性の観点から、好ましくは0.5~70時間である。
該還元反応は、酢酸パラジウム等のパラジウム触媒の存在下、水酸化カリウムとN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)とを用いて、好ましくは100~180℃にて、0.5~100時間行われる。
該ヒドロシリル化は、ウィルキンソン(Wilkinson)触媒及びトロスト(Trost)触媒等の金属触媒と、トリアルキルシランとを用いて行われる。
該金属触媒の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-4-ウンデシン化合物(6)1モルに対して、好ましくは0.0001~4.0モル、より好ましくは0.001~1.0モルである。
該ヒドロシリル化は、5~100℃にて0.5~100時間行われることが好ましい。
該ヒドロシリル化後の脱シリル化は例えば、硫酸及び塩酸等の酸、ヨウ化水素、塩化アセチル、四塩化チタン並びにヨウ素のうちの少なくとも一つを用いて、5℃~80℃にて、0.5~100時間行われることが好ましい。
一般式(2)において、M1は、Li又はMgZ1を表し、Z1はハロゲン原子又はヘキシル基を表す。
具体的には、ハロゲン原子として、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、汎用性の観点から塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
(Z)-4-ウンデセニル求核試薬(2)は、常法に従い、又は下記で説明する方法に従って調製することができる。
該溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-MeTHF)、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン(MTHP)、シクロペンチルメチルエーテル及び1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びクメン等の炭化水素系溶媒;並びに、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチル=スルホキシド(DMSO)、γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル、N,N’-ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、ヘキサメチルホスホリック=トリアミド(HMPA)、ジクロロメタン及びクロロホルム等の極性溶媒等が挙げられるが、上記グリニャール試薬生成の反応速度の観点から、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル及び4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒が好ましく、テトラヒドロフラン及び2-メチルテトラヒドロフランがより好ましい。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)1モルに対して、反応性の観点から、好ましくは30~5000g、より好ましくは50~3000gである。
上記マグネシウムとの反応における反応時間は、用いる溶媒及び/又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
プロピレン=オキシド(3)の使用量は、反応性の観点から、(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)1モルに対して、好ましくは1.0~10.0モル、より好ましくは1.0~5.0モルである。
該触媒としては、塩化第一銅、臭化第一銅及びヨウ化第一銅等の一価のハロゲン化銅、並びに、塩化第二銅、臭化第二銅及びヨウ化第二銅等の二価のハロゲン化銅等の銅化合物;塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、臭化鉄(II)、臭化鉄(III)、ヨウ化鉄(II)、ヨウ化鉄(III)及びアセチルアセトン鉄(III)等の鉄化合物;塩化銀、硝酸銀及び酢酸銀等の銀化合物;四塩化チタン、四臭化チタン、チタン(IV)=メトキシド、チタン(IV)=エトキシド、チタン(IV)=イソプロポキシド及び酸化チタン(IV)等のチタン化合物;ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム及びジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム等のパラジウム(II)化合物;並びに、塩化ニッケル、ジクロロ[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)等のニッケル化合物が挙げられ、反応性及び/又は経済性の観点から、銅化合物が好ましく、塩化第一銅、臭化第一銅及びヨウ化第一銅等のハロゲン化第一銅がより好ましい。
該触媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該触媒は、市販されているものを用いることができる。
該触媒の使用量は、反応速度及び後処理の観点から、(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)1モルに対して、好ましくは0.00001~1.00モル、より好ましくは0.0001~0.300モルである。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)1モルに対して、反応性の観点から、好ましくは20~7000g、より好ましくは50~3000gである。
付加反応における反応時間は、用いる求核試薬、溶媒及び/又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
該酸化反応は、例えば、N-クロロスクシンイミド、ジメチルスルフィド、トリエチルアミンを用いて行うコーリー・キム(Corey-Kim)酸化、溶媒中ジメチルスルホキシド、オキサリル=クロリド、続くトリエチルアミンを用いて行うスワーン(Swern)酸化、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン=1-オキシル(TEMPO)、2-ヒドロキシ-2-アザアダマンタン等を触媒として次亜塩素酸ナトリウムを用いて行うTEMPO酸化、三酸化クロムと硫酸を用いて行うジョーンズ(Jones)酸化、クロム酸を用いて行うクロム酸酸化、デス・マーチンペルヨージナンを酸化剤として用いるデス・マーチン(Dess-Martin)酸化、テトラプロピルアンモニウムペルルテナートを酸化触媒、4-メチルモルホリン=N-オキシドをルテニウムの再酸化剤として用いるレイ・グリフィス(Ley-Griffith)酸化(TPAP酸化)、アルミニウム化合物もしくはマグネシウム化合物を触媒として水素受容体を用いて行うオッペナウアー(Oppenauer)酸化又はそれらの変法等によって行うことができる。これらの酸化反応の中でも環境毒性が低く且つ爆発の懸念が小さいオッペナウアー酸化又はその変法が特に好ましい。オッペナウアー酸化は、アルミニウム化合物、特にはアルミニウム=トリイソプロポキシドを用いた反応を云う。オッペナウアー酸化の変法は、アルミニウム化合物以外の化合物、例えばマグネシウム化合物等、を用いた反応を云う。また、オッペナウアー酸化の更なる変法として、アルミニウム化合物とアルミニウム化合物以外の上記化合物との混合物を使用してもよい。
該マグネシウム化合物として、塩化マグネシウム及び臭化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウム化合物;並びに、水酸化マグネシウム;マグネシウム=メトキシド、マグネシウム=エトキシド及びマグネシウム=tert-ブトキシド等のマグネシウム=アルコキシド化合物が挙げられる。
該触媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該触媒は、市販されているものを用いることができる。
該触媒の使用量は、反応性の観点から、(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、好ましくは0.1~5.0モル、より好ましくは0.5~3.0モルである。
該水素受容体は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該水素受容体は、市販されているものを用いることができる。
該水素受容体の使用量は、反応性の観点から、(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、好ましくは1.0~10000モル、より好ましくは1.0~500モルである。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該オッペナウアー酸化反応に用いる溶媒の使用量は、(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、好ましくは0~9000g、より好ましくは100~5000gである。
該ハロゲン化反応における反応時間は、反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
該エステル化は、例えば、オッペナウアー酸化反応後の反応液又は該反応液から溶媒を留去した後の濃縮液にエステル化剤を添加することで行うことができる。
該エステル化剤の使用量は、残存する未反応の(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、反応性及び経済性の観点から、好ましくは1.0~10.0モル、より好ましくは1.0~5.0モルである。未反応の(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)の量は例えば、GC分析によって測定することが可能である。具体的には、例えば、オッペナウアー酸化後に、後処理、そして濃縮操作を行って(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)と(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)との反応混合物を得ることにより、該反応混合物の重量が測定可能である。そして、該反応混合物をGC分析に付すことによって得られたGC%を反応混合物の重量と掛けることによって、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)と(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)との量を計算により求めることが可能である。
該酸としては、塩酸、硫酸及び硝酸等の鉱酸;ベンゼンスルホン酸及びp-トルエンスルホン酸等の芳香族スルホン酸;並びに、三塩化アルミニウム、アルミニウム=エトキシド、アルミニウム=イソプロポキシド、酸化アルミニウム、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、四塩化錫、四臭化錫、二塩化ジブチル錫、ジブチル錫=ジメトキシド、ジブチル錫=オキシド、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、四塩化チタン、四臭化チタン、チタン(IV)メトキシド、チタン(IV)=エトキシド、チタン(IV)=イソプロポキシド及び酸化チタン(IV)等のルイス酸が挙げられる。
該酸は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。
該酸の使用量は、残存する未反応の(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、反応性及び経済性の観点から、好ましくは0.001~3.00モル、より好ましくは0.01~1.50モルである。
該塩基は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。
該塩基の使用量は、残存(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、反応性及び経済性の観点から、好ましくは0.010~10.0モル、より好ましくは0.001~5.0モルである。
該溶媒としては、一般的な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-MeTHF)、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン(MTHP)、シクロペンチルメチルエーテル及び1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びクメン等の炭化水素系溶媒;並びに、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチル=スルホキシド(DMSO)、γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル、N,N’-ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、ヘキサメチルホスホリック=トリアミド(HMPA)、ジクロロメタン及びクロロホルム等の極性溶媒等が挙げられるが、反応性の観点から、ジエチル=エーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒;並びに、トルエン及びキシレン等の炭化水素系溶媒が好ましい。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該エステル化は、必要に応じて溶媒を用いてもよいが、無溶媒で反応を行ってもよい。
該アセチル化に用いる溶媒の使用量は、上記残存(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)1モルに対して、好ましくは0~8000g、より好ましくは0~5000gである。
該エステル化における反応時間は、反応性の観点から、好ましくは0.5~100時間である。
なお、以下において、「純度」は、特に明記しない限り、ガスクロマトグラフィー(GC)分析によって得られた面積百分率を示し、「生成比」はGC分析によって得られた面積百分率の相対比を示す。また、「収率」はGC分析によって得られた面積百分率を基に算出した。
各実施例において、反応のモニタリング及び収率の算出は、次のGC条件に従って行った。
GC条件:GC:島津製作所 キャピラリガスクロマトグラフ GC-2014,カラム:DB-5又はDB-WAX,0.25μmx0.25mmφx30m,キャリアーガス:He(1.55mL/分)、検出器:FID,カラム温度:150℃ 5℃/分昇温 230℃。
収率は、原料及び生成物の純度(%GC)を考慮して、以下の式に従い計算した。
収率(%)={[(反応によって得られた生成物の重量×%GC)/生成物の分子量]
÷[ (反応における出発原料の重量×%GC)/出発原料の分子量]}×100
なお、THFはテトラヒドロフラン、EDAはエチレンジアミン、Etはエチル基及びiPrはイソプロピル基を表す。
<1-クロロ-4-ウンデシン(6:X1=Cl)の製造>
〔核磁気共鳴スペクトル〕1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ=0.88(3H,t,J=7.3Hz),1.22-1.40(6H,m),1.47(2H,q-like,J=7.3Hz),1.92(2H,tt,J=6.9Hz,6.9Hz),2.13(2H,tt,J=7.3Hz,2.3Hz),2.33(2H,tt,J=6.9Hz,2.3Hz),3.65(2H,t,J=6.5Hz);13C-NMR(500MHz,CDCl3):δ=14.02,16.19,18.68,22.55,28.52,28.98,31.33,31.79,43.78,77.96,81.44
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 185(M+-1),123,109,95,81,67,53
〔赤外吸収スペクトル〕(D-ATR):νmax=2957,2931,2858,1456,1435,1290,727,654cm-1
<(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン(1:X1=Cl)の製造>
〔核磁気共鳴スペクトル〕1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ=0.89(3H,t,J=7.3Hz),1.23-1.38(8H,m),1.82(2H,tt,J=6.9Hz,6.9Hz),2.04(2H,q-like,J=6.5Hz),2.20(2H,q-like,J=7.3Hz),3.54(2H,t,J=6.5Hz),5.27-5.34(1H,m),5.40-5.47(1H,m);13C-NMR(500MHz,CDCl3):δ=14.09,22.64,24.37,27.23,28.97,29.65,31.75,32.49,44.50,127.49,131.71
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 188(M+),123,109,97,81,69,55,41
〔赤外吸収スペクトル〕(D-ATR):νmax=2956,2926,2855,1457,727,655cm-1
<(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)の製造>
〔核磁気共鳴スペクトル〕1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ=0.88(3H,t,J=6.9Hz),1.18(3H,d,J=6.2Hz),1.22-1.50(14H,m),1.46(1H,br.s),1.97-2.07(4H,m),3.78(1H,sext-like,J=6.1Hz),5.30-5.39(2H,m);13C-NMR(500MHz,CDCl3):δ=14.06,22.62,23.44,25.39,27.12,27.21,28.96,29.69,29.72,31.75,39.23,68.09,129.50,130.14
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 212(M+),194,165,152,138,123,109,95,82,67,55,41
〔赤外吸収スペクトル〕(D-ATR):νmax=3344,2959,2926,2856,1462,1376,1123,724cm-1
<(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造>
〔核磁気共鳴スペクトル〕1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ=0.87(3H,t,J=7.3Hz),1.20-1.38(10H,m),1.58(2H,tt,J=7.6Hz,7.6Hz),1.97-2.05(4H,m),2.12(3H,s),2.41(2H,t,J=7.3Hz),5.28-5.39(2H,m);13C-NMR(500MHz,CDCl3):δ=14.06,22.61,23.47,26.91,27.21,28.96,29.22,29.66,29.80,31.74,43.63,129.08,130.40,209.07
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 210(M+),192,167,152,139,125,111,97,84,71,55,43
〔赤外吸収スペクトル〕(D-ATR):νmax=2927,2856,1718,1458,1358,1159,724cm-1
<(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造>
続いて、0.5時間還流させ、そして、イソプロピルアルコールとアセトン混合液を留出させた。内温が87℃に達した時点で留出を止めて、アセトン(100.00g、1.72モル)を追加した。アセトンを追加した後に、0.5時間還流させた、そして、還流終了後に、イソプロピルアルコールとアセトンとの混合液を留出させ、内温が87℃に達した時点で留出を止めて、アセトン(100.00g、1.72モル)を再度追加した。アセトンを追加した後に、0.5時間還流させ、そして、還流終了後に、イソプロピルアルコールとアセトンとの混合液を留出させ、内温が87℃に達した時点で留出を止めて、アセトン(100.00g、1.72モル)を更に追加した。アセトンを追加した後に、0.5時間還流させた、そして、還流終了後に、イソプロピルアルコールとアセトンとの混合液を留出させ、内温が87℃に達した時点で留出を止めて、アセトン(100.00g、1.72モル)を再度追加した。アセトンを追加した後に0.5時間還流させ、そして、還流終了後に、イソプロピルアルコールとアセトンとの混合液を留出させ、内温が91℃に達した時点で留出を止めて、内温30℃まで冷却した。冷却後、20質量%塩酸(376.00g、塩化水素として2.06モル)、水(251.00g)を加えて分液し、そして、水層を除去した後、炭酸水素ナトリウム水溶液(炭酸水素ナトリウム(4.0g)、水(300g))で洗浄し、そして水層を除去して、有機層を得た。該得られた有機層を減圧下で濃縮し、そして残留物を新たな反応器に仕込み、続いてピリジン(12.54g、0.16モル)、トルエン(100g)を加え、20~30℃で塩化ベンゾイル(17.82g、0.13モル)を滴下した。
この様に、残存する未反応の原料をベンゾエート化することで、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の沸点と(Z)-7-テトラデセン-2-イル=ベンゾエートの沸点との間に差をつけて、この沸点差を利用して、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)と(Z)-7-テトラデセン-2-イル=ベンゾエートとが蒸留で分離が可能となった。
<(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造>
該得られた(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)と(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)は互いに沸点が近く、従って、蒸留では分離することができなかった。
Claims (6)
- 下記一般式(1):
で表される(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)を下記一般式(2):
で表される(Z)-4-ウンデセニル求核試薬に変換する工程と、
該(Z)-4-ウンデセニル求核試薬(2)を、下記式(3):
前記(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)を酸化して、下記式(5):
を少なくとも含む、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法。 - 前記酸化が、オッペナウアー酸化によって行われる、請求項1に記載の、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法。
- (Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)を得る工程の後に、残存する前記(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)をエステル化する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法。
- 前記エステル化の工程の後に、前記(Z)-7-テトラデセン-2-オール(4)のエステル化物と(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)を含む反応混合物から、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)を精製する工程をさらに含む、請求項3に記載の、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法。
- 下記一般式(6):
で表される1-ハロ-4-ウンデシン化合物を還元反応に付して、前記(Z)-1-ハロ-4-ウンデセン化合物(1)を得る工程
を更に含む、請求項1又は2に記載の、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法。 - 下記一般式(7):
で表されるヘキシル求核試薬と、下記一般式(8):
で表される1,5-ジハロ-1-ペンチン化合物とのカップリング反応により、前記1-ハロ-4-ウンデシン(6)を得る工程
を更に含む、請求項5に記載の、(Z)-7-テトラデセン-2-オン(5)の製造方法。
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