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JP2024067928A - 軸受装置 - Google Patents

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JP2024067928A
JP2024067928A JP2022178351A JP2022178351A JP2024067928A JP 2024067928 A JP2024067928 A JP 2024067928A JP 2022178351 A JP2022178351 A JP 2022178351A JP 2022178351 A JP2022178351 A JP 2022178351A JP 2024067928 A JP2024067928 A JP 2024067928A
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JP2022178351A
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勇介 澁谷
Yusuke Shibuya
靖之 福島
Yasuyuki Fukushima
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】軸受の情報を外部に送信する機能を備えた軸受装置において、安定した通信機能を確保する。【解決手段】主軸4の外周に軸方向に沿って並列する第1軸受5a及び第2軸受5bと、第1軸受5a及び第2軸受5bの間に配置される間座6とを備え、第1軸受5a及び第2軸受5bは、それぞれ内輪5ia,5ibと、外輪5ga,5gbと、複数の転動体Ta,Tbを備え、間座6は、2つの内輪5ia,5ib間に内輪間座6iを、2つの外輪5ga,5gbに外輪間座6gを備え、内輪間座6i及び外輪間座6gの一方は固定側間座で他方は回転側間座であり、固定側間座に外部との無線通信に用いられる通信デバイス33を実装した回路基板30がポッティング材Pに覆われた状態で配置され、回路基板30は通信デバイス33とポッティング材Pとを隔てる蓋材32を備えている軸受装置とした。【選択図】図1

Description

この発明は、工作機械等の各種産業機械等に用いられる軸受装置に関する。
工作機械等の各種産業機械において、各部に軸受装置が用いられている。例えば、特許文献1には、高速回転且つ低荷重で使用される工作機械主軸用の軸受装置が記載されている。この軸受装置では、エアオイル(オイルミスト)潤滑が採用されている。エアオイル潤滑は、潤滑油を外部から供給するので、潤滑状態を安定させることができる。また、特許文献1では、軸受装置の内部に熱流束(単位時間当たりに単位面積を通過する熱量)を検出する熱流センサを備え、熱流センサによって軸受の状態を検知することで、エアオイル潤滑による潤滑油の供給を制御する技術が開示されている。
また、例えば、特許文献2に記載の電動工具用のDCブラシレスモータでは、ロータと複数の駆動コイルを備えたモータ本体を備え、複数の駆動コイルへの電流切替えを行う駆動回路を実装した駆動回路基板が、モータ本体から突出するブラケット部材に一体に取付けられている。駆動回路基板は基板ケース内に挿入され、その基板ケース内に滴下されて固化したポッティング材によりコーティングされ、防塵性及び防水性が高められている。
さらに、例えば、特許文献3に記載の軸受装置は、軸受の状態を検出できる回転センサ、温度センサ等の各種センサを内部に備えている。軸受装置は、軸方向に沿って並列する第1軸受及び第2軸受と、その第1軸受と第2軸受との間に配置される間座を備え、間座に備えた通信モジュールにより、センサで取得した情報を外部に送信している。
特開2020-159547号公報 特開2011-142784号公報 特開2022-023304号公報
特許文献1~3に記載された軸受装置では、センサ類で取得した情報を外部に電波で通信しようとすると、軸受装置内にアンテナを備える必要がある。ここで、軸受装置内に配置したセンサ類や基板類は、ポッティング材と呼ばれる保護材で覆うことで、防塵性や防水性を確保する必要がある。しかし、アンテナをポッティング材で覆ってしまうと、ポッティング材と空気の誘電率の差異から電波の波長が変化し、通信機能が低下する恐れがある。
そこで、この発明の課題は、軸受の情報を外部に送信する機能を備えた軸受装置において、安定した通信機能を確保することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、主軸と、前記主軸の外周に軸方向に沿って並列する第1軸受及び第2軸受と、前記第1軸受及び前記第2軸受の間に配置される間座と、を備え、前記第1軸受及び第2軸受は、それぞれ内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に配置される複数の転動体を備え、前記間座は、軸方向に沿って並列する2つの前記内輪間に内輪間座を、軸方向に沿って並列する2つの前記外輪間に外輪間座を備え、 前記内輪間座及び前記外輪間座の一方は固定側間座で他方は一方に対して回転可能な回転側間座であり、前記固定側間座に外部との無線通信に用いられる通信デバイスを実装した回路基板がポッティング材に覆われた状態で配置され、前記回路基板は前記通信デバイスと前記ポッティング材とを隔てる蓋材を備えている軸受装置を採用した(構成1)。
ここで、前記固定側間座は、半径方向に並列する第1部材及び第2部材を備え、前記第1部材及び前記第2部材で挟まれた空間に前記回路基板が配置され、前記ポッティング材は前記第1部材及び前記第2部材で挟まれた空間に充填されている構成を採用できる(構成2)。
また、前記第1部材及び前記第2部材は、半径方向へ伸びる第3部材によって連結されており、前記回路基板は前記第3部材に配置されている構成を採用できる(構成3)。
これらの各態様において、前記蓋材は、電磁波が透過可能な非金属製である構成を採用できる(構成4)。
また、これらの各態様において、前記蓋材と前記通信デバイスとの間に、電磁波の波長の1/4以上の隙間を介在している構成を採用できる(構成5)。
上記の構成1に対して、構成2~5から選択される単一の又は複数の構成を付加した態様を採用できる。また、上記の各態様からなる軸受装置を用い、前記主軸を軸回り回転させるモータを備えているスピンドル装置を採用できる。
この発明は、軸受の情報を外部に送信する機能を備えた軸受装置において、安定した通信機能を確保できる。
この発明の第1の実施形態を示す縦断面図 図1の要部拡大図 第2の実施形態を示す要部拡大断面図 回路基板の平面図 図4AのC-C断面図 回路基板の変形例を示す平面図 図5AのD-D断面図 回路基板の変形例を示す平面図 図6AのE-E断面図
この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、この発明の実施形態のスピンドル装置1の概略構成を示している。図1は、スピンドル装置1の全体を示している。図2は、図1の左側主要部の拡大図であり、主として軸受装置50を示している。
(第1の実施形態)
図1に示すように、スピンドル装置1が備える主軸4の軸方向に沿って一端側(図中右側)にはビルトインモータ40が組み込まれ、他端側(図中左側)には図示しないエンドミル等の切削工具が接続される。ビルトインモータ40を採用すると、主軸4にロータの機能を持たせることにより、装置の小型化が可能である。なお、ビルトインモータ方式の装置では、高速回転時の振動が抑制される反面、モータの発熱が主軸4に伝わりやすいため、主軸4の冷却対策が重要である。以下、ビルトインモータ40を単にモータ40と称する。
スピンドル装置1は、円筒状を成す外筒2内の他端寄りに、軸方向に沿って並列する対の軸受5a,5bと、その対の軸受5a,5bの間に配置される間座6を備えている。また、外筒2内の一端寄りには、モータ40と、モータ40よりも一端側に配置される軸受16とを備えている。主軸4は、外筒2の内径部に設けられたハウジング3に、対の軸受5a,5bによって回転自在に支持されている。ハウジング3は、外筒2内に圧入固定されている。以下、対の軸受5a,5bのうち、他端側の軸受5aを第1軸受5a、一端側の軸受5bを第2軸受5bと称し、また、モータ40よりも一端側に配置される軸受16を第3軸受16と称する。
図2に示すように、第1軸受5aは、内輪5ia及び外輪5gaと、その内輪5ia及び外輪5gaの間に配置される複数の転動体Taとを備えている。複数の転動体Taは、環状の保持器Rtaによって周方向に沿って保持されている。また、第2軸受5bも同様に、内輪5ib及び外輪5gbと、その内輪5ib及び外輪5gbの間に配置される複数の転動体Tbとを備えている。間座6は、軸方向に沿って並列する内輪5ia及び内輪5ibとの間に配置される内輪間座6iと、軸方向に沿って並列する外輪5ga及び外輪5gbとの間に配置される外輪間座6gとを備えている。内輪間座6iは、内輪5ia及び内輪5ibの対向する端面間を突っ張るように配置され、外輪間座6gは、外輪5ga及び外輪5gbの対向する端面間を突っ張るように配置されている。第1軸受5aの内輪5ia及び第2軸受5bの内輪5ibは、主軸4の外周に一体に回転するように固定されている。この実施形態では、内輪5ia、内輪5ib及び内輪間座6iは、主軸4の外周に圧入固定(締まり嵌め)されている。
第1軸受5a及び第2軸受5bは、軸方向の力で予圧を付与することが可能な軸受である。第1軸受5a及び第2軸受5bとして、例えば、アンギュラ玉軸受、深溝玉軸受、又はテーパころ軸受等の転がり軸受を用いることができる。この実施形態では、軸受装置50としてアンギュラ玉軸受を用いている。第1軸受5a及び第2軸受5bが背面組み合わせ(DB組み合わせ)で設置されている。背面組み合わせとは、軸心を含む縦断面において、転動体と内外輪との理論上の接触部間を結ぶ荷重の作用線同士が、転動体PCD(Pitch Circle Diameter)よりも外径側で交差する方向に、対のアンギュラ玉軸受を配置した構造である。ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重を負荷することができ、また、作用点距離が大きいので、モーメント荷重が作用する場合に有利である。
この実施形態において、第3軸受16は内輪16a及び外輪16bとの間に円筒ころ16cを配置した円筒ころ軸受である。アンギュラ玉軸受である第1軸受5a及び第2軸受5bによって、スピンドル装置1に作用するラジアル方向の荷重及びアキシアル方向の荷重が支持され、円筒ころ軸受である第3軸受16によって、スピンドル装置1に作用するラジアル方向の荷重が支持される。なお、この実施形態では、第1軸受5a、第2軸受5b及び第3軸受16の3つの軸受で主軸4を支持する構造を例示して説明しているが、軸受の数は仕様に応じて適宜増減できる、例えば、2つ又は4つ以上の軸受で主軸4を支持する構造としてもよい。
ハウジング3には冷却媒体流路Gが形成される。この実施形態では、冷却媒体流路Gは、ハウジング3と外筒2との間において、スピンドル装置1の軸回り方向に環状に複数列形成され、複数列のそれぞれの環状通路が潤滑油供給路に通じている。なお、冷却媒体流路Gは、軸方向に沿って螺旋状の形成されたものであってもよく、その形状は仕様に応じて種々の変更が可能である。また、冷却媒体流路Gは、ハウジング3の外周に形成された溝としてもよいし、外筒2の内周に形成された溝としてもよく、さらには、それらの内外の溝の組み合わせとしてもよい。ハウジング3と外筒2との間に冷却媒体を流すことにより、第1軸受5a及び第2軸受5bを冷却することができる。
第1軸受5a及び第2軸受5bとしてグリース潤滑の軸受を用いた場合には潤滑油供給路は不要であるが、例えば、エアオイル潤滑等(オイルエア潤滑、オイルアンドエア潤滑等)による潤滑が必要な場合には、潤滑油供給路として、外輪間座6gにノズル及び供給路が設けられる。また、潤滑油供給路としてハウジング3にも供給路が設けられ、スピンドル装置1の外部から圧縮空気と潤滑油が供給される(ノズル及び供給路は図示せず)。
スピンドル装置1の組立時には、初めに主軸4に対して第1軸受5a、間座6、第2軸受5b、補助間座9が順に挿入され、ナット10を締めることによって初期予圧が与えられる。補助間座9は円筒状を成す部材であり、第2軸受5bの内輪5ibの一端側の端面に当接している。主軸4に対して一端側から他端側に向かってナット10を締め付けることにより、補助間座9を介して第2軸受5bの内輪5ibの端面に力が作用し、内輪5ibが内輪間座6iに向けて押される。この力は、内輪5ib、転動体Tb、外輪5gbと伝わり、内輪5ib及び外輪5gbの軌道面と転動体Tbの間に予圧を与えるとともに、外輪5gbから外輪間座6gにも伝わる。なお、ナット10の内面及び主軸4の外面に形成されたねじ部については図示省略している。
また、この力は、第1軸受5aにおいて、外輪5ga、転動体Ta、内輪5iaへと伝わり、第1軸受5aの内輪5ia及び外輪5gaの軌道面と転動体Taの間にも予圧を与える。第1軸受5a及び第2軸受5bに付与される予圧は、例えば、外輪間座6gと内輪間座6iの幅の寸法差によって制限される移動量によって定まる。その後、第2軸受5bの外輪5gbの一端側がハウジング3に設けた段差部3aに当たるまで、第1軸受5a及び第2軸受5bと一体の主軸4がハウジング3内に挿入される。最後に、他端側の前蓋12によって、第1軸受5aの外輪5gaを他端側から一端側へ押すことで、主軸4がハウジング3に固定される。
また、単列の第3軸受16について、図1に示すように、内輪16aは、主軸4の外周に嵌合した筒状部材15と、その筒状部材15の一端側に配置した環状の内輪押さえ19により、軸方向に対して位置決めされている。内輪押さえ19は、主軸4の外周に一端側から他端側へ向かってねじ込まれたナット20により抜け止めされている。外筒2の一端側には環状の端部材17が配置されている。端部材17の一端には、その端部材17よりも内径方向へ突出する位置決め部材18が固定されている。また、端部材17の他端には、その端部材17よりも内径方向へ突出する位置決め部材21が固定されている。外輪16bは、軸方向両側から位置決め部材18と位置決め部材21とに挟まれている。内輪16aは、温度変化に伴う主軸4の軸方向への伸縮に応じて主軸4と一体的に移動して、端部材17に対して相対移動する。なお、ナット20の内面及び主軸4の外面に形成されたねじ部についても図示省略している。
図1に示すように、外筒2の一端寄りにおいて、第2軸受5bと第3軸受16との間に、空間部22が形成されている。空間部22は、主軸4と外筒2との間に形成され、その内部に、主軸4を駆動するモータ40が配置されている。モータ40は、ステータ13及びロータ14を備え、電力の供給により駆動力を発生させて、外筒2に対して主軸4を軸回り回転させる。ロータ14は、主軸4の外周に嵌合した筒状部材15に固定され、ステータ13は外筒2の内周部に固定されている。主軸4と筒状部材15、及び、外筒2とステータ13との固定構造は、嵌合、圧入等の周知の手法でよい。なお、モータ40を冷却するための冷却媒体流路は図示省略している。
間座6を構成する部材のうち、内輪間座6i及び外輪間座6gの一方は固定側間座であり、外筒2及びハウジング3に対して不動に固定されている。また、他方は一方に対して軸回り回転可能な回転側間座である。この実施形態では、内輪間座6iが回転側間座、外輪間座6gが固定側間座となっている。
固定側間座である外輪間座6gは、軸受の半径方向に並列する第1部材A及び第2部材Bを備えている。第1部材A及び第2部材Bは、軸受の半径方向へ伸びる第3部材Cによって連結されている。この実施形態では、互いに別々に成形された第1部材A(この実施形態では第1部材6gaと称する)、及び、第2部材B(この実施形態では第2部材6gbと称する)を組み合わせて、外輪間座6gが構成されている。図2に示すように、第1部材6gaの軸方向幅寸法は、第2部材6gbの軸方向幅寸法よりも大きく形成されている。この実施形態では、第3部材C(この実施形態では第3部材6gcと称する)は第2部材6gb一体に成形されている。
なお、前述の潤滑材供給用のノズルは、例えば、外輪間座6gに設けることができ、第1部材6ga、第2部材6gb又は第3部材6gcに形成することができる。ノズルは、第1軸受5a及び第2軸受5bの軸受空間に向けられているとよい。これにより、固定側間座である外輪間座6gに設けられたノズルから、潤滑油(実施形態ではエアオイル)が供給されるようになる。
第1部材6gaは剛性が高い材料、例えば、金属製の環状部材とされ、その環状部材の内径面に第2部材6gb及び第3部材6gcが固定される構造となっている。第1部材6gaに対する第2部材6gb及び第3部材6gcの固定は嵌合固定が望ましく、例えば、第1部材6gaに第2部材6gb及び第3部材6gcを圧入固定する手法や接着固定する手法、あるいは、これらの手法を併用した構造としてよい。
この実施形態では、第2部材6gbと第3部材6gcとで断面L字状を成す環状部材を構成しているが、第3部材6gcの位置を変更してもよい。例えば、第3部材6gcが第2部材6gbの軸方向他端部に位置していてもよいし、第3部材6gcが第2部材6gbの軸方向中ほどに位置して断面T字状を成す構成としてもよい。なお、第1部材6gaと第2部材6gbとの間に形成される空間は、後述の回路基板30が配置される方位を含む一部方位にのみ設けられていてもよい。
ここで、前述のスピンドル装置1の組立時に、第1軸受5a及び第2軸受5b間に軸方向への予圧が付与される。この予圧は、外輪間座6gの第1部材6ga、第2部材6gb及び第3部材6gcのうち、第1部材6gaのみに作用し、第2部材6gb及び第3部材6gcには作用しないようになっている。また、第1部材6gaには、主軸4(回転体)に印加された荷重を支持する機能が求められ、第2部材6gb及び第3部材6gcにはこのような機能は求められない。
このため、予圧に対抗するとともに回転時の荷重を支持する第1部材6gaの素材には、例えば、剛性の高い材料(金属、セラミック等)を使用することができる。また、予圧に対抗する必要が無く且つ荷重が印加されない第2部材6gb及び第3部材6gcの素材には、第1部材6gaよりも剛性が低い素材、例えば、樹脂等を使用することができる。第2部材6gb及び第3部材6gcの素材を樹脂とすれば、複雑な形状であってもその製作が容易であるから、ノズルの設定も容易である。なお、第1部材6ga、第2部材6gb及び第3部材6gcを全て金属製とすることも可能である。この場合、外輪間座6gを一体の部材で成形できる。
第1部材6ga及び第2部材6gbで挟まれた空間に、センサ、処理回路、電源(発電機、電池)、及び、通信デバイス(無線デバイス)33等を、板状のベース31上に実装した回路基板(プリント基板)30が配置されている。図4A及び図4Bは、回路基板30の一例を示している。図中の符号34は、ベース31に通信デバイス33を固定するための固定手段34(はんだ、接着材等)である。これらの回路基板30により、軸受の状態や軸受が搭載されている周辺機器の状態を検出し、その取得した情報を外部に無線で送信する。また、外部からの指示情報を受信して、軸受の潤滑度合い(エアオイルの供給量等)を制御することも可能である。
センサとして、例えば、主軸4の回転状態を検知する回転センサ、あるいは、主軸4周囲や第1軸受5a又は第2軸受5b等の温度を検知する温度センサ、あるいは、振動を検知する振動(加速度)センサ、その他、第1軸受5a又は第2軸受5bの状態を監視する各種のセンサが挙げられる。また、処理回路として、それらのセンサ類の情報を、潤滑油の供給の開始及び停止、あるいは、潤滑油の供給量の制御のために処理する制御回路(フィルタ回路、AD変換回路など)が挙げられる。なお、回路基板30の形態はこの実施形態には限定されず、少なくとも外部との無線通信を目的とする通信デバイス33(特に、アンテナ部)を備えたものであればよい。
回路基板30は、保護材であるポッティング材(モールド材)Pに覆われた状態で第1部材6ga及び第2部材6gbで挟まれた空間に配置される。ポッティング材Pが、第1部材6ga及び第2部材6gbで挟まれた空間に充填されて回路基板30を保護する形態としたので、ポッティング材Pの充填、硬化の作業性が向上する。
ポッティング材Pには、例えば、絶縁性・耐油性・防塵性・防水性等がある樹脂が用いられる。固化後のポッティング材Pは、モールド材のような比較的硬い素材でもよいし、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等でもよい。ポッティング材Pを充填することにより、回路基板30に対する外部からの絶縁・耐油・防塵・防水等の機能が確保される。しかし、外部との無線通信に用いられる通信デバイス33には、アンテナ部が内蔵されている。アンテナをポッティング材Pで覆ってしまうと、ポッティング材Pと空気の誘電率の差異から電波の波長が変化し、通信機能が低下する恐れがある。
そこで、回路基板30は、通信デバイス33とポッティング材Pとを隔てる蓋材32を備えた構成となっている。蓋材32を備えたことにより、アンテナ部はポッティング材Pと一定以上の距離が確保でき、すなわち、アンテナ部がポッティング材Pに直接触れないので、安定した通信機能を確保できるようになる。
蓋材32は、ベース31とは別部材で成形された部材とすれば、その製作が容易である。蓋材32は、電磁波を透過することが可能な非金属(樹脂、セラミックなど)の材料で製作される。図4A及び図4Bは、蓋材32を非金属製とした例である。なお、アンテナ部を搭載したベース31と別部材である蓋材32の間に、電磁波の波長をλとしたとき、λ/4以上の隙間を介在させることが可能であれば、電磁波を透過しない金属で蓋材32を製作してもよい。λ/4以上の隙間があれば、通信への影響が少ないからである。その隙間は、少なくとも、アンテナ部の指向の方向に設定されることが望ましい。
図5A及び図5Bは、回路基板30の変形例を示している。この変形例では、蓋材32を金属製としているが、蓋材32をベース31との接続部に非金属製のスペーサ35を介在させている。非金属製のスぺーサ35の介在により、蓋材32をベース31との直接接触を避けたので、金属製の蓋材32であっても通信機能を阻害しない。
図6A及び図6Bは、回路基板30のさらなる変形例を示している。この変形例では、蓋材32を金属製としているが、蓋材32を2分割としてその2分割された蓋分割材同士を、通信デバイス33の直上で非金属製の接合部材(接着材等でもよい)36で接続したものである。2分割された蓋分割材はそれぞれ断面L字状であり、非金属製の接合部材36は蓋材32の長手方向(図6Aの上下方向)に沿って全長に配置されている。2分割された蓋分割材の間に非金属製の接合部材36が介在するので、金属製の蓋材32であっても通信機能を阻害しない。
各例において、蓋材32は断面コ字状を成す部材としているが、その長手方向端部(図4A,図5A、図6Aの上下方向端部)は、ポッティング材Pが侵入しないように閉じられていることが好ましい。また、蓋材32の形状は、通信デバイス33とポッティング材Pを隔てるものであればその形状は限定されないが、通信デバイス33上に空間を確保できる凹状を成す部材であることが好ましい。
図3は、この発明の第2の実施形態を示している。この実施形態では、回路基板30は第3部材6gcに配置されている。通信デバイス33のアンテナ部の指向方向が、ベース21の面方向から立ち上がる方向(例えば、面方向に対して直交する方向)である場合には、このよう回路基板30のベース31の面方向を、軸受の軸方向に直交する方向とすることで、アンテナ部上に空間を確保しやすい。このような場合、蓋材32のベース31からの立ち上がり高さを高くできる等、蓋材32の設計上における自由度が増すという利点がある。
上記の各実施形態では、潤滑方法としてエアオイル潤滑を用いた軸受装置を例に、この発明の構成を説明したが、他の潤滑方式を備えた軸受装置にこの発明を適用してもよい。例えば、オイルミスト潤滑、ジェット潤滑等の潤滑方式を備えた軸受装置に対しても、この発明を適用できる。また、潤滑方式に限定されず、外部との無線通信機能を備えた各種の軸受装置にこの発明を適用できる。
上記の各実施形態では、内輪間座6iが回転側間座、外輪間座6gが固定側間座となっていたが、これを逆にして、内輪間座6iが固定側間座、外輪間座6gが回転側間座となっている構成を採用することもできる。このとき、固定側間座である内輪間座6iは、半径方向に並列する第1部材A及び第2部材Bを備えることとなる。
上記の各実施形態では、モータ40としてビルトインモータを採用したが、この実施形態には限定されず、ビルトインモータ以外の各種のモータを採用した装置においても、この発明を適用できる。
さらに、上記の各実施形態では、軸受装置を用いて主軸4を軸回り回転自在に支持するとともに、その主軸4を軸回り回転させるモータ40を備えたスピンドル装置1を例に、この発明を説明したが、この発明の軸受装置は、スピンドル装置1以外の他の工作機械、その他機器類においても適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スピンドル装置
4 主軸
5a 第1軸受
5b 第2軸受
5ia,5ib 内輪
5ga,5gb 外輪
6 間座
6i 内輪間座
6g 外輪間座
30 回路基板
32 蓋材
33 通信デバイス
40 モータ
P ポッティング材
Ta,Tb 転動体

Claims (6)

  1. 主軸(4)と、
    前記主軸(4)の外周に軸方向に沿って並列する第1軸受(5a)及び第2軸受(5b)と、
    前記第1軸受(5a)及び前記第2軸受(5b)の間に配置される間座(6)と、
    を備え、
    前記第1軸受(5a)及び第2軸受(5b)は、それぞれ内輪(5ia,5ib)と、外輪(5ga,5gb)と、前記内輪(5ia,5ib)及び前記外輪(5ga,5gb)の間に配置される複数の転動体(Ta,Tb)を備え、
    前記間座(6)は、軸方向に沿って並列する2つの前記内輪(5ia,5ib)間に内輪間座(6i)を、軸方向に沿って並列する2つの前記外輪(5ga,5gb)間に外輪間座(6g)を備え、
    前記内輪間座(6i)及び前記外輪間座(6g)の一方は固定側間座で他方は一方に対して回転可能な回転側間座であり、前記固定側間座に外部との無線通信に用いられる通信デバイス(33)を実装した回路基板(30)がポッティング材(P)に覆われた状態で配置され、前記回路基板(30)は前記通信デバイス(33)と前記ポッティング材(P)とを隔てる蓋材(32)を備えている軸受装置。
  2. 前記固定側間座は、半径方向に並列する第1部材(A)及び第2部材(B)を備え、前記第1部材(A)及び前記第2部材(B)で挟まれた空間に前記回路基板(30)が配置され、前記ポッティング材(P)は前記第1部材(A)及び前記第2部材(B)で挟まれた空間に充填されている請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記第1部材(A)及び前記第2部材(B)は、半径方向へ伸びる第3部材(C)によって連結されており、前記回路基板(30)は前記第3部材(C)に配置されている請求項2に記載の軸受装置。
  4. 前記蓋材(32)は、電磁波が透過可能な非金属製である請求項1に記載の軸受装置。
  5. 前記蓋材(32)と前記通信デバイス(33)との間に、電磁波の波長の1/4以上の隙間を介在している請求項1に記載の軸受装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の軸受装置を用い、
    前記主軸(4)を軸回り回転させるモータ(40)を備えているスピンドル装置。
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