[go: up one dir, main page]

JP2024065796A - 水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法 - Google Patents

水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024065796A
JP2024065796A JP2022174826A JP2022174826A JP2024065796A JP 2024065796 A JP2024065796 A JP 2024065796A JP 2022174826 A JP2022174826 A JP 2022174826A JP 2022174826 A JP2022174826 A JP 2022174826A JP 2024065796 A JP2024065796 A JP 2024065796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous
surface treatment
treatment composition
rust
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022174826A
Other languages
English (en)
Inventor
郁心 佐藤
Ikumi Sato
崇文 越名
Takafumi Koshina
諭基泰 康
Yukiyasu Ko
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works
Original Assignee
Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works filed Critical Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works
Priority to JP2022174826A priority Critical patent/JP2024065796A/ja
Publication of JP2024065796A publication Critical patent/JP2024065796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

【課題】耐食性に優れた水性防錆表面処理組成物を提供する。【解決手段】本発明の水性防錆表面処理組成物は、アルミニウム系基材の表面に形成された陽極酸化皮膜又は化成皮膜上にケイ素皮膜を形成するために用いる、アルミニウム系基材用の水性防錆表面処理組成物であって、シランカップリング剤と、無機コロイド粒子と、水を含む溶媒と、を含むものである。【選択図】図1

Description

本発明は、水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法に関する。
これまで金属部材の表面を処理する水性表面処理剤において様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、水系金属表面処理剤を用いて、溶融亜鉛めっき鋼鉄等の亜鉛めっき表面を表面処理する技術が記載されている(請求項1、段落0068など)
特開2014-237880号公報
上記特許文献1に記載の水系金属表面処理剤は、処理対象として、亜鉛めっき表面についての検討がなされているものの、アルミニウム系基材の表面処理については未だ十分な検討がなされていない。
本発明者が検討した結果、アルミニウム系基材の表面処理技術において、耐食性の点で改善の余地があることが判明した。
現在、アルミニウム系基材は、亜鉛めっき処理された鋼鉄系基材とくらべて、比重が小さいため、この利点を生かした様々な用途への適用について研究開発されている。
しかしながら、アルミニウム系基材は、外装品として使用される場合、陽極酸化処理とコーティング、自動車部品や電気製品部品に使用する際は陽極酸化処理が施されている場合が多い。また、内装部材としての使用が一般的で、水暴露環境で使用されないことが多かったため、防食対策を施さずに使用されてきた事情がある。
アルミニウム系基材の表面処理技術として、陽極酸化処理(アルマイト)がよく知られている。
しかしながら、本発明者が検討したところ、陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム系基材においては、耐食性が低下する恐れがあることが見出された。なお、陽極酸化皮膜は、熱劣化が生じやすく、熱により皮膜割れが生じるケースがある。
このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、アルミニウム系基材の表面に形成された陽極酸化膜上に、シランカップリング剤および水性コロイダルシリカを含む水性防錆表面処理組成物を用いてケイ素皮膜を形成することにより、そのアルミニウム系基材、とくにアルミダイカスト基材において、水や塩に対する優れた耐食性を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明者が検討した結果、アルミニウム系基材の表面に形成された化成皮膜上に、陽極酸化皮膜の場合と同様に、上記の水性防錆表面処理組成物を用いてケイ素皮膜を形成することにより、アルミニウム系基材、とくにアルミダイカスト基材において、水や塩に対する優れた耐食性を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
その上、化成皮膜およびケイ素皮膜で被覆されたアルミニウム系基材においては、塩水噴水試験後においても、基材表面にける導電性を維持出来ることも見出された。
本発明の一形態によれば、以下の水性防錆表面処理組成物、表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材が提供される。
1. アルミニウム系基材の表面に形成された陽極酸化皮膜又は化成皮膜上にケイ素皮膜を形成するために用いる、アルミニウム系基材用の水性防錆表面処理組成物であって、
シランカップリング剤と、
無機コロイド粒子と、
水を含む溶媒と、
を含む、水性防錆表面処理組成物。
2. 1.に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
前記溶媒がアルコールを含む、水性防錆表面処理組成物。
3. 2.に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
前記アルコールの含有量が、当該水性防錆表面処理組成物中、0.1質量%以上20質量%以下である、水性防錆表面処理組成物。
4. 2.又は3.に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
前記アルコールの含有量が、前記水及び前記アルコールの合計含有量100質量%中、1質量%以上20質量%以下である、水性防錆表面処理組成物。
5. 1.~4.のいずれか一つに記載の水性防錆表面処理組成物であって、
水分散性樹脂を含む、水性防錆表面処理組成物。
6. 5.に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
前記水分散性樹脂が、ポリアクリル酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂およびこれらの変性体からなる群から選ばれる一種以上を含む、水性防錆表面処理組成物。
7. 1.~6.のいずれか一つに記載の水性防錆表面処理組成物であって、
当該水性防錆表面処理組成物が、防錆剤を含む、水性防錆表面処理組成物。
8. 1.~6.のいずれか一つに記載の水性防錆表面処理組成物であって、
水溶性遷移金属化合物を含む、水性防錆表面処理組成物。
9. 1.~8.のいずれか一つに記載の水性防錆表面処理組成物であって、
クロム成分を実質的に含まない、水性防錆表面処理組成物。
10. アルミニウム系基材の表面上に陽極酸化処理を施して陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理工程、又は化成処理を施して化成皮膜を形成する化成処理工程を含む、下地処理工程と、
前記陽極酸化皮膜又は前記化成皮膜の表面上に、シランカップリング剤、無機コロイド粒子、及び水を含む溶媒、を含む水性防錆表面処理組成物を塗布し、乾燥して、ケイ素皮膜を形成する表面処理工程と、を含む、
表面被覆アルミニウム部材の製造方法。
11. アルミニウム系基材と、
前記アルミニウム系基材の表面上に形成された、陽極酸化皮膜又は化成皮膜と、
前記陽極酸化皮膜又は前記化成皮膜の表面上に形成された、シランカップリング剤、及び水性コロイダルシリカを含む水性防錆表面処理組成物の乾燥膜からなるケイ素皮膜と、
を備える、表面被覆アルミニウム部材。
本発明によれば、耐食性に優れた水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法が提供される。
本実施形態に係る表面被覆アルミニウム部材の構成の一例を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る表面被覆アルミニウム部材の構成の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態の表面被覆アルミニウム部材の製造方法の概要を説明する。
本実施形態の表面被覆アルミニウム部材の製造方法は、アルミニウム系基材の表面上に陽極酸化処理を施して陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理を施すか、又は化成処理を施して化成皮膜を形成する化成処理を施す、下地処理工程と、陽極酸化皮膜又は化成皮膜の表面上に、水性防錆表面処理組成物を塗布し、乾燥して、ケイ素皮膜を形成する表面処理工程を含む。
上記の水性防錆表面処理組成物は、シランカップリング剤と、水性コロイダルシリカと、水を含む溶媒と、を含む。水性防錆表面処理組成物は、アルミニウム系基材用の水系防錆処理剤であり、アルミニウム系基材上にケイ素皮膜を形成するために用いられるものである。
近年、アルミニウム系基材として、アルミダイカストの生産が大きくなってきている。
このアルミダイカストは、表面の組成が粗く、組成成分としてSi元素を含むことがある。このため、アルミダイカストに対して陽極酸化処理を施し難いことが一般的に知られている。
詳細なメカニズムは定かではないが、比較的粗面化した表面やSi元素を含む表面において、陽極酸化処理の特性上、均一な陽極酸化皮膜が形成されにくいためであると、考えられる。
したがって、アルミダイカストに陽極酸化処理を施した場合、安定的な耐食性に改善の余地がある。
また、陽極酸化処理のみ場合、アルミニウム系基材の表面に形成される酸化膜に偏在(バラツキ)が生じるため、耐食性が十分に発揮できたないことがある。
本実施形態によれば、アルミニウム系基材の表面に形成された陽極酸化皮膜又は化成皮膜上に、水性防錆表面処理組成物を用いてケイ素皮膜を形成することによって、水や塩に対する耐食性安定的に向上させることができる。また、熱時に対する耐食性についても向上できる。アルミニウム系基材がアルミダイカストを使用した場合も、そのような耐食性向上を実現できる。
第一の実施形態では、陽極酸化処理(下地処理)及び表面処理工程を併用すること、すなわち、アルミニウム系基材の表面上に陽極酸化皮膜及びケイ素皮膜の積層を形成する。これにより、優れた耐食性に加え、熱的耐食性や安定的な耐食性を向上させることができる。
詳細なメカニズムは定かではないが、陽極酸化皮膜とケイ素皮膜とは、それぞれ、防錆メカニズムが異なるため、腐食起点から腐食進行が速く、表面素材の組成のばらつきの影響を受けやすい陽極酸化皮膜における耐食性を、ケイ素皮膜が補強し、耐食性に相乗的な効果が得られると、考えられる。
第二の実施形態では、化成処理(下地処理)及び表面処理工程を併用すること、すなわち、アルミニウム系基材の表面に化成処理皮膜及びケイ素皮膜の積層を形成する。これにより、優れた耐食性が得られる。また、熱的耐食性や安定的な耐食性を向上させることができる。
詳細なメカニズムは定かではないが、化成皮膜中に含まれるZr等およびケイ素皮膜中に含まれるSiがそれぞれ腐食電位(耐食電位)を適切に制御できるため、上記の耐食性を向上できると、考えられる。
さらには、化成処理皮膜の下地に位置するアルミニウム系基材の表面において、塩水噴水試験の前後で導電性を維持すること、すなわち、表面抵抗値の過度な上昇を抑制できる。このため、低抵抗のアルミニウム系基材の表面を、化成処理皮膜及びケイ素皮膜で被覆することにより、外部環境暴露後においても、かかる低抵抗を維持することができる。
したがって、第二の形態の製造方法や表面被覆アルミニウム部材は、低抵抗が要求されるアルミ製品に対して好適に用いることが可能である。
このようなアルミ製品として、例えば、電気信号送受信部材、コネクタ、電磁波カバー等が挙げられる。
このようなアルミニウム系基材の表面に化成処理する方法は、耐食性の観点から、上記の陽極酸化処理する方法の代替手段として活用できる。ただし、陽極酸化処理はアルミニウム系基材の表面に酸化膜を形成するため、アルミニウム系基材の導通性の維持の観点では、第二の実施形態の化成処理する方法が好ましい。
陽極酸化処理を実施するには、大量の水と電気、専用設備が必要になる。このような条件を備える陽極酸化処理設備を整えることが難しい地域がある。
これに対して、本実施形態の表面処理工程は、陽極酸化処理に必要な条件を使用しなくてもよいため、どのような地域においても、比較的容易に実施することができる。また、表面処理工程を実施する設備は、簡単に建設可能であり、既存の設備に併設することも可能である。
また、陽極酸化皮膜に塗装(ペイント)を施すことがあるが、通常、陽極酸化処理から24時間程度以内に施す必要がある。処理後、ある程度時間が経過すると陽極酸化皮膜の表面に塗料が付着しにくくなるためである。
このため、陽極酸化処理を用いた従来のサプライチェーンの一つは、以下のようになる。
まず、基板材料が(アルミニウム材等)素材メーカーから加工メーカーに供給され、続いて、加工メーカーにおいて陽極酸化処理(アルマイト)された(必要に応じて形状加工も付与された)アルマイト材が製造メーカーに供給される。アルマイトを前提とした場合、加工メーカーに依拠する形となるため、サプライチェーンのカスタマイズが容易ではない。
これに対して、本実施形態の水性防錆表面処理組成物かならなるケイ素皮膜の表面には、塗料を用いた塗装(ペイント)が可能である。
また、本実施形態の表面処理工程を用いることによって、従来必須であったサプライヤ(陽極酸化処理や形状加工処理を提供する加工メーカー)を経由せずに済むために、従来のサプライチェーンを容易にカスタマイズすることが可能である。競争がより激化する環境の中で、戦略的にサプライヤとのリレーションを強化・最適化し、効率的にコスト削減を実現できる。たとえば、製造メーカーは、素材メーカーから基板材料を直接仕入れ、塗料組成物の塗工処理を内製化することにより、素材メーカーに対する購買力の強化や製造コストの削減を進めることが可能である。また、製造メーカーは、素材メーカーからの仕入量を増加し、塗工処理を外注することにより、製造効率を高めて製造コストを削減することも可能である。また、処理工程を分散化、すなわち、塗工処理と形状加工処理とに別々のサプライヤを配置し、チャネルを最適化することにより、サプライチェーンの設計自由度をさらに高めることが可能である。
また、本実施形態の水性防錆表面処理組成物を用いた表面処理工程のプロセスは、陽極酸化処理(アルマイト)と比べて簡単なプロセスとすることができる。このため、サプライチェーンの設計自由度をさらに高めることが可能である。
また、アルミニウム系基材の表面形状や表面組成によって、かかる表面にケイ素皮膜が形成しづらい場合がある。
このような場合、水性防錆表面処理組成物が溶媒としてアルコールを含むことによって、表面に対する濡れ性を高め、皮膜形成性を高める事が可能である。
ただし、使用環境によっては、アルコールの含有量を低く抑えることが要求される場合がある。この場合、水性防錆表面処理組成物中のアルコールの含有量を低減し、取り扱い容易性を高められる。アルコールの含有量が低減した水性防錆表面処理組成物を使用した場合でも、上記の化成皮膜上や陽極酸化皮膜を介することにより、アルミニウム系基材、とくにアルミダイカストの表面に対するケイ素皮膜の密着性を高め、全体的に高度な耐食性を実現できる。
以下、表面被覆アルミニウム部材の製造方法について詳述する。
本実施形態の表面被覆アルミニウム部材の製造方法の一例としては、アルミニウム系基材の表面に、化成処理を施して化成皮膜を形成する化成処理工程、又は、陽極酸化処理を施して陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理工程を含む下地処理工程と、化成皮膜又は陽極酸化皮膜上に、シランカップリング剤、水性コロイダルシリカ、及び水を含む溶媒、を含む水性防錆表面処理組成物を塗布し、乾燥して、ケイ素皮膜を形成する表面処理工程と、を含んでもよい。
この水性防錆表面処理組成物(以下、単に「組成物」と略称することもある。)は、シランカップリング剤、水性コロイダルシリカ、水分散性樹脂、および水を含む溶媒を含む。
上記アルミニウム系基材とは、アルミニウム元素を主成分として含む金属材料であれば特に限定されないが、アルミニウム単体、アルミニウム合金で構成されてもよい。主成分であるアルミニウム元素の含有量は、アルミニウム系基材100質量%中、質量換算で、例えば、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
アルミニウム合金は、金属元素として、Alの他に、Si、Mg、Mn、Cu等が含まれてもよく、さらに、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Ti等が含まれてもよい。
アルミニウム合金の一例として、Al-Si系、Al-Si-Mg系、Al-Mg系、Al-Mg-Mn系、Al-Si-Cu系、Al-Si-Cu-Mg系等が挙げられる。
アルミニウム系基材として、アルミダイカストを用いてもよい。
アルミダイカストとは、アルミニウム合金の溶融金属を金型の中に圧入し、精度の高い鋳物を短時間に大量生産する鋳造方式を用いて得られた金属部材である。
アルミダイカストの一例として、例えば、ADC1、ADC3、ADC5、ADC6、ADC10、ADC12、ADC14等が挙げられる。
表面被覆アルミニウム部材の形状は、とくに限定されず、板状、リング状、棒状でもよく、各種の製品や部品としての形状を有してもよい。
上記化成処理としては、公知の処理方法を採用することができるが、例えば、亜鉛、マンガン、鉄、カルシウムなどを含むリン酸塩処理;ジルコニウム、チタン及びハフニウム等を含むジルコニウム系処理;亜鉛、アルミニウム、銅等と三価クロム等とを含むクロム塩処理(クロメート処理);フェルマイト処理(黒染め処理);セリウムやバナジウム、タングステンなどを含む化成処理;等が挙げられる。
この中でも、環境負荷を低減する観点から、リン酸塩処理やジルコニウム系処理等の非クロム系化成処理を用いることができる。リン酸塩処理として、リン酸亜鉛を含む処理液を用いてもよい。ジルコニウム系処理として、ジルコニウムを含む処理液を用いてもよい。
化成処理を施すことによって、アルミニウム系基材の表面の少なくとも一部または全面に、リン酸亜鉛皮膜やジルコニウム皮膜などの化成皮膜を形成できる。
また、リン酸塩処理やジルコニウム系処理は、フェルマイト処理と比べて、美観性や耐傷付き性に優れる。この中でも、ジルコニウム系処理は、リン酸塩処理と比べて、ジルコニウム化成皮膜を通して、下地のめっき膜の色目を目視でき、美観に優れる外観を実現できる。また、ジルコニウム系処理により、めっき膜の変色を防止できるため、様々な用途に活用できる。
また、リン酸塩処理やジルコニウム系処理は、セリウム(Ce)系の化成処理やクロメート処理と比べて、耐食性のバラツキを抑制することができる。
上記陽極酸化処理は、例えば、硫酸、しゅう酸、その他の有機酸等を含む電解液中で、アルミニウム系基材を陽極として、電流を流し、電気分解によって、アルミニウム系基材の表面に酸化皮膜を形成する。
陽極酸化処理を施すことによって、アルミニウム系基材の表面の少なくとも一部または全面に、陽極酸化皮膜を形成できる。
上記表面処理工程は、例えば、化成皮膜、又は陽極酸化皮膜の表面における少なくとも一部又は全面に、水性防錆表面処理組成物を塗布し、これに乾燥処理を施すことで、ケイ素皮膜を形成ができる。
塗布する方法としては、アルミニウム系基材を組成物中に浸漬する方法、スピンコーターを用いる方法、組成物をスプレーで吹き付ける方法などが挙げられる。
乾燥処理は、20~25℃の常温で乾燥してもよいが、適切な温度まで加熱して行ってもよい。例えば、80℃~200℃の加熱条件で、5分~240分加熱してもよい。
以上の製造方法により、表面被覆アルミニウム部材が得られる。
このような表面処理工程を実施する表面処理設備は、既存の金属加工設備に併設可能である。
金属加工設備は、表面処理工程前のアルミニウム系基材を準備する。このアルミニウム系基材は、表面に化成皮膜や陽極酸化皮膜が形成されていても、形成されていなくてもよい。
表面処理設備は、金属加工設備から搬送されたアルミニウム系基材に対して、水性防錆表面処理組成物を塗布し、これに乾燥処理を施す。表面処理設備の一例は、水性防錆表面処理組成物を保持する容器と、容器中の組成物に浸漬したアルミニウム系基材を乾燥させる加熱装置とを、備えてもよい。
ここで、水性防錆表面処理組成物の各成分について詳述する。
上記水性防錆表面処理組成物の製造方法は、特に限定されないが、以下の各成分を混合することにより得られる。各成分の混合する順番は、限定されるものではなく、任意の順番で混合することが可能である。
水性防錆表面処理組成物は、シランカップリング剤、水性コロイダルシリカ、および水を含む溶媒を少なくとも含む。
水性防錆表面処理組成物は、アルミニウム系基材の表面に形成された化成皮膜又は陽極酸化皮膜上にケイ素皮膜を形成するために用いることができる。
<シランカップリング剤>
水性防錆表面処理組成物は、シランカップリング剤を含む。
シランカップリング剤を用いることで、水分散性樹脂や水性コロイダルシリカを含む組成物を、水性溶液として安定化させることができる。また、シランカップリング剤は、水性コロイダルシリカや水分散性樹脂との間の親和性を向上できるため、安定な水性溶液(組成物)を形成することができる。
上記シランカップリング剤として、水中に溶解できる、アルコキシ基を有する水溶性シランカップリング剤が用いられる。
上記シランカップリング剤は、例えば、一般式:(RSi(OR4―m(上記一般式中、Rは炭素数1~20を有する官能基、Rは低級アルキル基である。mは0~3の整数である。)で表されるアルコキシシラン、またはこれを加水分解し、縮重合させた化合物が用いられる。上記シランカップリング剤は、組成物中、その一部が加水分解していてもよい。
上記一般式で表されるシランカップリング剤の具体例としては、例えば、Si(OCH、Si(OC、CHSi(OCH、CHSi(OC、CSi(OCH、CSi(OC、CH(O)CHCHO(CHSi(OCH、CH=C(CH)COO(CHSi(OCH、CH=CHCOO(CHSi(OCH、HN(CHSi(OCH、HS(CHSi(OCH、OCN(CHSi(OC等を挙げることができる。
また、上記化学式において、R中の官能基としては、例えば、ビニル、3-グリシドキシプロピル、3-グリシドキシプロピルメチル、2-(3、4-エポキシシクロヘキシル)エチル、p-スチリル、3-メタクリロキシプロピル、3-メタクリロキシプロピルメチル、3-アクリロキシプロピル、3-アミノプロピル、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピル、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチル、N―フェニル―3-アミノプロピル、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル―3-アミノプロピル、3-ウレイドプロピル、3-メルカプトプロピル、3-イソシアネートプロピル等の基を例示できる。
上記化学式中、低級アルキル基としては、具体的には、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1-エチルプロピル、イソペンチル、ネオペンチル等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を挙げることができる。
上記水溶性シランカップリング剤としては、例えば、官能基がエポキシ基を備えるシランカップリング剤(エポキシシラン)、または官能基がアミノ基を備えるシランカップリング剤(アミノシラン)を含むことができる。この中でも、耐食性の観点から、エポキシシランを用いることがより好ましい。
上記エポキシシランとしては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシランなどのグリシジルまたはエポキシ基含有トリアルコキシシラン化合物が挙げられる。
上記シランカップリング剤の含有量は、水性防錆表面処理組成物中に、固形分換算で、例えば、0.5質量%~12質量%、好ましくは1質量%~11質量%、より好ましくは1.5質量%~10質量%である。
本明細書中、「~」は、特に明示しない限り、上限値と下限値を含むことを表す。
また、固形分とは、水やアルコール溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。この固形分は、水性防錆表面処理組成物を加熱処理した後、各成分の反応後に残存する残存物としてもよい。
<無機コロイド粒子>
上記水性防錆表面処理組成物は、無機コロイド粒子を含む。無機コロイド粒子として、例えば、水性コロイダルシリカを含むことが好ましい。
水溶性コロイダルシリカは、水溶媒や、水を含む混合溶媒中に分散するもので、SiOで構成される無機粒子を含む。無機粒子の平均粒子径は、たとえば、1~200nmとしてもよい。
水性防錆表面処理組成物は、水性コロイダルシリカ以外の、Al、TiO、ZrO、Fe等の無機酸化物で構成される無機コロイド粒子を含んでもよい。無機コロイド粒子は、水中に分散する無機粒子で構成される。
水性コロイダルシリカを用いることで、水性防錆表面処理組成物から得られる皮膜についての強度を一段と向上させることができる。また、組成物中の分散性を高めることができるので、シリカ粒子が皮膜中に均一に分散した、ケイ素皮膜を形成できる。
上記水性コロイダルシリカの安定pH域は、酸性側、中性側、アルカリ側のいずれかにある。この中でも、組成物の溶液安定性の観点から、酸性側のpHで安定化する水性コロイダルシリカを用いることができる。
上記無機粒子は、例えば、平均粒子径が1~200nm、好ましくは3~100nmの範囲にある。ナノサイズの無機粒子を用いることにより、水とアルコールとの水系混合溶媒を使用する場合、凝集や沈降を抑制でき、液安定性に優れた組成物を調製できる。また、組成物で表面処理した製品の防錆性能を向上ができる。
水性コロイダルシリカ等の無機コロイド粒子を用いることで、さらに強固な皮膜構造を実現することができる。
上記水性コロイダルシリカまたは無機コロイド粒子の含有量は、水性防錆表面処理組成物中に、固形分換算で、例えば、0.5質量%~12質量%、好ましくは0.6質量%~10質量%、より好ましくは0.8質量%~8質量%である。上記下限値以上とすることで、皮膜に適度な強度を付与できる。上記上限値以下とすることで、皮膜の物性のバランスを図ることができる。
また、水性コロイダルシリカまたは無機コロイド粒子の含有量は、上記シランカップリング剤100質量部に対して、固形分換算で、例えば、10質量部~300質量部、好ましくは15質量部~200量部、より好ましくは20質量部~150質量部である。
<水分散性樹脂>
上記水性防錆表面処理組成物は、水分散性樹脂及び又は水溶性樹脂の少なくとも一方を含んでもよい。
この中でも、水分散性樹脂を含むことが好ましい。
水分散性樹脂は、水中に分散する樹脂で構成される。水溶性樹脂は、水中に溶解する樹脂で構成される。
水分散性樹脂または水溶性樹脂を構成する樹脂としては、水に分散できる樹脂の中から適宜選択すればよく、例えば、ポリアクリル酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂およびこれらの変性体を用いることができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この中でも、耐食性、皮膜の耐久性の観点から、水分散性樹脂として、ポリアクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を用いてもよい。
水分散性樹脂を用いることで、水溶性樹脂よりも皮膜の耐食性をより一層高められる。詳細なメカニズムは定かではないが、樹脂が水成分などへの溶解することを抑制できるため、と考えられる。
また、水分散性樹脂を使用することにより、膜形成時のケイ素皮膜において、完全に反応しきらないために残存するH基やOH基、あるいは水分によって、樹脂が溶解することが抑制される。このため、耐食性を高められると考えられる。
水分散性樹脂の含有量は、水性防錆表面処理組成物中、固形分換算で、例えば、1質量%~12質量%、好ましくは1.5質量%~11質量%、より好ましくは2質量%~10質量%である。上記下限値以上とすることで、皮膜の耐熱性や耐食性を向上できる。上記上限値以下とすることで、皮膜の物性のバランスを図ることができる。
また、水分散性樹脂の含有量は、上記シランカップリング剤100質量部に対して、固形分換算で、例えば、5質量部~300質量部、好ましくは10質量部~250量部、より好ましくは20質量部~200質量部である。
なお、水溶性樹脂の含有量は、上記水分散性樹脂の含有量と同じ範囲のものを使用できる。
<溶媒>
上記の水性防錆表面処理組成物は、水を含有する溶媒を含む。この溶媒は、水のみを含む水溶媒で構成されていてもよく、水と水以外の親水性溶媒とを含む水系混合溶媒で構成されていてもよい。
上記水としては、例えば、市水、蒸留水、イオン交換水等が挙げられる。
上記親水性溶媒としては、アルコールなどの極性有機溶媒が挙げられる。溶液安定性の観点から、上記水系混合溶媒は、水とアルコールとの混合溶媒で構成されてもよい。水性防錆表面処理組成物中の各成分の化学的性質や配合量などを鑑み、水系混合溶媒中の水の含有比率を決定できる。
上記アルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、iso-プロピルアルコールなどの沸点が100℃未満の低沸点アルコールや、iso-ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノターシャルブチルエーテル(ETB)、ジホルムアルデヒドメトキシエタノールなどの沸点が100℃以上の高沸点アルコールを用いることができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、入手容易性の高さと、各成分に対する溶解性の高さから、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、iso-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、s-ブチルアルコールおよびt-ブチルアルコールからなる群から選ばれる一種又は二種以上のアルコールを含むことができる。また、メチルアルコール(沸点:64.7°C)、エチルアルコール(沸点:78.37℃)、iso-プロピルアルコール(沸点:82.4℃)などの低沸点アルコールを用いることで、より低温環境下や乾燥環境下において塗膜を成膜することが可能になる。
本実施形態において、アルコールを用いることで、各成分の溶解性を向上させ、得られる水性防錆表面処理組成物の保存安定性を向上させることができる。理由は明確でないが、水とアルコールを含む混合溶媒を用いることにより、亜鉛表面を有するアルミニウム系基材の表面に形成する皮膜における防錆性能を向上できる。また、アルコールは、水性防錆表面処理組成物の発泡を抑制できるため、塗膜中に泡が入ってシリカ質皮膜が不均一になることを抑制できる。
上記アルコールの含有量は、水性防錆表面処理組成物中、例えば、0.1質量%~20質量%、好ましくは0.2質量%~12質量%、より好ましくは0.3質量%~10質量%である。上記の範囲内とすることで、組成物の長期保管安定性を高めることができる。また、上記上限値以下とすることによって、密着性を高めることができる。
また、上記アルコールの含有量は、上記水およびアルコールの合計含有量100質量%中、例えば、0.1質量%~20質量%、好ましくは0.2質量%~15量%、より好ましくは0.3質量%~14質量%である。このような数値範囲内とすることで、水性防錆表面処理組成物の長期保管安定性を高めることができる。
上記アルコールの含有量は、シランカップリング剤および水分散性樹脂の合計含有量100質量部に対して、例えば、1質量部~300質量部、好ましくは2質量部~200質量部、より好ましくは3質量部~170質量部である。上記下限値以上とすることにより、シランカップリング剤が安定的に溶解された組成物を実現できる。上記上限値以下とすることにより、水分散性樹脂の分散性を高めることができる。上記の範囲内とすることで、組成物の長期保管安定性を高めることができる。
水性防錆表面処理組成物のpHは、含まれる成分に応じて適切に選択できるが、リン酸系防錆剤を含む場合には、例えば、4.0~6.9等の酸性側に構成されてもよいが、リン酸系防錆剤を含まない場合にはアルカリ性側に構成されてもよい。アルカリ性の水性防錆表面処理組成物には、水溶性遷移金属化合物が含まれなくてもよい。
アルカリ性の水性防錆表面処理組成物のpHは、例えば、7.0~13.0、好ましくは7.2~12.0である。
本実施形態において、pHは、水性防錆表面処理組成物の液温25℃±1℃で、pHメータを用いて測定できる。液温は、25℃を通常採用するが、+1℃、あるいは-1℃程度のバラツキを許容し得る。
<水溶性遷移金属化合物>
水性防錆表面処理組成物は、水溶性遷移金属化合物を含んでもよく、含まなくてもよい。
水溶性遷移金属化合物は、水溶性チタン化合物または水溶性ジルコニウム化合物を含むものである。水溶性遷移金属化合物は、水中に溶解し得る。
上記水溶性チタン化合物としては、無機系チタン化合物、ペルオキソチタネート、アミン系水溶性チタネート、キレート系チタネート(水溶性のチタンキレート剤)からなる群から選択される一種以上を含むことができる。この水溶性チタン化合物としては、具体的には、例えば、三塩化チタン、四塩化チタン、硫酸チタン、酸塩化チタン等の無機系チタン化合物、無機系またはキレート系のペルオキソチタネート、アミン類の存在下で例えばチタンアルコキシドと水とを反応させて得られたアミン系水溶性チタネート、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸及びグリコール等のオキシカルボン酸が配位したオキシカルボン酸キレートチタンや、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のアルカノールが配位したアルカノールアミンキレートチタン等のキレート系チタネート(水溶性のチタンキレート剤)などを含むことができる。
また、上記水溶性ジルコニウム化合物は、上記水溶性チタン化合物と同様の構造を有することができるが、例えば、無機系ジルコニウム化合物、ペルオキソジルコネート、アミン系水溶性ジルコネート、キレート系ジルコネートからなる群から選択される一種以上を含むことができる。
上記水性防錆表面処理組成物は、硬化成分として、有機チタンアルコキシド、有機チタンキレート、有機チタンアシレート等の有機チタン化合物や、有機ジルコニウムアルコキシド、有機ジルコニウムキレート、有機ジルコニウムアシレートなどの有機ジルコニウム化合物等の有機遷移金属化合物を含有していてもよい。この硬化成分を含むことにより、皮膜構造中の成分と硬化成分とを架橋した構造や、自己架橋構造を得ることができる。
上記チタンキレート剤は、例えば、一般式:Ti(X)で表される有機化合物およびそのオリゴマーを用いることができる。上記一般式中Xは、水酸基、低級アルコキシ基、およびキレート性置換基から選ばれるものであり、4個のXは同一であっても、異なってもよい。
上記低級アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ等の炭素数6以下、好ましくは4以下のアルコキシ基が挙げられる。
上記キレート性置換基は、例えば、キレート形成能を持つ有機化合物から誘導された基である。キレート形成能を持つ有機化合物としては、アセチルアセトン等のβ-ジケトン、アセト酢酸等のアルキルカルボニルカルボン酸およびそのエステル、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。
上記キレート性置換基の具体例は、ラクテート、アンモニウムラクテート、トリエタノールアミネート、アセチルアセトネート、アセトアセテート、エチルアセトアセテート等が挙げられる。
上記水溶性遷移金属化合物は、水性防錆表面処理組成物全体中、固形分換算で、例えば、0.01質量%~7質量%、好ましくは0.015質量%~5質量%、より好ましくは0.02質量%~3質量%である。
また、上記水溶性遷移金属化合物の含有量は、上記シランカップリング剤100質量部に対して、固形分換算で、例えば、0.1質量部~50質量部、好ましくは0.5質量部~150量部、より好ましくは1質量部~20質量部である。
<防錆剤>
水性防錆表面処理組成物は、防錆剤を含んでもよく、含まなくてもよい。
防錆剤として、リン酸系防錆剤等が用いられる。
上記リン酸系防錆剤として、高縮合リン酸塩および多価リン酸エステルの少なくとも一方が使用されてもよい。
上記高縮合リン酸塩は、4個以上のリン酸が脱水縮合してなる高縮合物の塩を用いてもよい。
上記高縮合リン酸塩のリン酸の縮合度(分子内のリン酸由来の構造単位数)は、例えば、4以上、好ましくは5以上、より好ましくは6以上である。これにより、耐食性を高めることができる。一方、上記縮合度の上限値は、特に制限されるものではないが、たとえば、50以下、40以下、30以下としてもよい。
上記高縮合リン酸塩としては、例えば、直鎖状構造、環状構造、または、直鎖状構造と環状構造とが相互に結合した網目構造を有するものを用いることができる。この中でも、高縮合リン酸塩は、環状構造または網目構造を有することが好ましい。
上記多価リン酸エステルは、複数のリン酸エステル残基を有する化合物である。リン酸エステル残基は、リン酸モノエステル構造またはリン酸ジエステル構造を有する。リン酸エステル残基を形成するアルコール部分は、1級アルコール、2級アルコール、3級アルコールのいずれでもよい。
上記多価リン酸エステルの具体例としては、例えば、フィチン酸が挙げられる。
上記高縮合リン酸塩および多価リン酸エステルのいずれか一方の含有量またはこれら合計含有量は、水性防錆表面処理組成物全体中、固形分換算で、例えば、0.1質量%~1.0質量%、好ましくは0.15質量%~0.9量%、より好ましくは0.3質量%~0.75質量%である。上記下限値以上とすることで、耐食性を高められる。上記上限値以下とすることで、皮膜の物性のバランスを図ることができる。
(他の成分)
上記水性防錆表面処理組成物は、上記成分以外にも、その他の添加剤を含むことができる。
その他の添加剤としては、通常、プライマー材料に含まれる各種添加剤を用いることができるが、例えば、pH調整剤、滑剤、防腐剤、充填材、着色剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、抗菌剤などが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。添加剤の添加量は、用途に応じ適宜設定することができる。
上記防腐剤としては、イソチアゾリン系化合物などが挙げられる。
水性防錆表面処理組成物(水性防錆処理剤)の一例としては、組成物中に含まれる全ての成分が、水溶性成分または水分散性成分で構成されていてもよい。すなわち、上記水性防錆表面処理組成物は、水溶性成分または水分散性成分のみを含む水溶液で構成され得る。
なお、水性防錆処理剤の技術分野において、環境に配慮する観点から、水性防錆処理剤中のクロム成分の含有量が制限されるが、中には、三価クロムや六価クロムを含むものが存在する。
これに対して、本実施形態の水性防錆表面処理組成物は、六価クロム、三価クロム等のクロム成分を実質的に含まない構成とすることで、クロムフリー防錆処理剤に適用できる。これにより、環境負荷が低減された水性防錆表面処理組成物を実現できる。
なお、防錆性をさらに向上させる観点からは、三価クロムを必要量含むことも可能であるが、たとえば、この三価クロムの量は、水性防錆表面処理組成物全体に対して、1質量%以下に制限されていることが好ましく、0.5質量%以下に制限されていることがより好ましく、0.1質量%以下に制限されていることがさらに好ましく、実質的に含まないことが殊更に好ましい。
なお、本明細書において、この六価クロムおよび三価クロムの量は、この特定の価数を有するクロムの塩の含有量を指すものとする。
本実施形態の表面被覆アルミニウム部材の一例は、アルミニウム系基材と、アルミニウム系基材の表面上に形成された、シランカップリング剤、及び水性コロイダルシリカを含む水性防錆表面処理組成物からなるケイ素皮膜と、を備える。
また、本実施形態の表面被覆アルミニウム部材の一例は、アルミニウム系基材と、アルミニウム系基材の表面上に形成された、化成皮膜又は陽極酸化皮膜と、化成皮膜又は陽極酸化皮膜の表面上に形成された、上記ケイ素皮膜とを備えてもよい。
図1、2は、表面被覆アルミニウム部材100の構成の一例を示す断面図である。
図1、2に示すように、表面被覆アルミニウム部材100中のケイ素皮膜40は、トップコート層として使用されてもよい。すなわち、本実施形態の水性防錆表面処理組成物は、アルミニウム系基材のトップコート層を形成するために用いることができる。
なお、表面被覆アルミニウム部材におけるトップコート層のケイ素皮膜に対して、塗料を用いて塗装を施してもよい。
図1の表面被覆アルミニウム部材100は、アルミニウム系基材10、化成皮膜20、およびケイ素皮膜40の積層構造を備える。
図2の表面被覆アルミニウム部材100は、アルミニウム系基材10、陽極酸化皮膜22、およびケイ素皮膜40の積層構造を備える。
ケイ素皮膜40は、上記の水性防錆表面処理組成物を乾燥してなる皮膜で構成される。
ケイ素皮膜40中、水性防錆表面処理組成物に含まれる各成分は、後述の通り、多様な架橋反応、空間配置、及び/又は分散などした状態となる。ケイ素皮膜40中、水を含む溶媒は、乾燥によって除去された状態であるが、不可避に残存する場合を許容する。
詳細なメカニズムは定かでないが、ケイ素皮膜40の構造は、以下の通りに推察される。
シランカップリング剤は、分子内に含まれるシリル基が加水分解縮合等の架橋反応などにより、二次元的構造及び/又は三次元的架橋構造を有するケイ素皮膜を形成できる。このケイ素皮膜は、シランカップリング剤由来のアルコキシ基を有していてもよい。ケイ素皮膜中の空隙空間に、適切な粒径を有するシリカ等の無機粒子が適切に配置されるため、緻密性が高いケイ素皮膜が得られる。このシリカ等の無機粒子の表面には、酸素原子を介して、架橋構造中のシランカップリング剤のケイ素原子と化学結合を形成できる。
また、シランカップリング剤由来のケイ素原子や、水溶性遷移金属化合物由来の遷移金属原子が、酸素原子を介して、化成皮膜20や陽極酸化皮膜22の下地膜に化学的に結合すること、ケイ素皮膜40が下地膜に物理的に結合することによって、上記ケイ素皮膜40と化成皮膜20や陽極酸化皮膜22との密着性を高められる。
なお、水性防錆表面処理組成物が水分散性樹脂及び/または水分散性樹脂を含む場合、加熱により軟化し、ほぼ全てがケイ素皮膜中に取り込まれるが、一方の水溶性樹脂は、加熱により一部が消失し、全てがケイ素皮膜に含まれる訳ではない。
なお、水性防錆表面処理組成物が水溶性遷移金属化合物を含む場合、シランカップリング剤の加水分解縮合物と水溶性遷移金属化合物との脱水縮合反応などによる架橋構造を有する皮膜が形成される。例えば、シランカップリング剤由来のケイ素原子と水溶性遷移金属化合物由来の遷移金属原子との酸素原子を介した架橋構造が皮膜中に形成される。また、水溶性遷移金属化合物は、シランカップリング剤、または、他に含まれる成分との化学的な結合を促進し、強度の高い皮膜を形成できる。
なお、水性防錆表面処理組成物が高縮合リン酸塩を含む場合、高縮合リン酸塩が皮膜中に適切に配置することや、高縮合リン酸塩由来のリン酸イオンが水溶性遷移金属化合物由来の遷移金属原子に適切に配位する等によって、皮膜の緻密性を高め、耐食性に優れたケイ素皮膜を実現できる。
化成皮膜20は、化成処理に使用される処理液中に含まれる一種または2種以上の金属を含んでもよい。例えば、化成皮膜30は、亜鉛元素、およびジルコニウム元素からなる群から選ばれる一または二以上を含んでもよい。
陽極酸化皮膜22は、多孔を有し、アルミの酸化物で構成され、主成分としてアルミナを含んでもよい。
塗装は、公知の塗料を用いることができ、例えば、着色塗料、メタリック塗料、クリア塗料、カラークリア塗料、エポキシ塗料等が挙げられる。
表面被覆アルミニウム部材100は、目的に応じて、これらの膜以外を備えてもよく、また各皮膜のそれぞれを単層、または複数層有していてもよい。
表面被覆アルミニウム部材100は、アルミニウム系基材に対して優れた防錆性を付与することができるため、幅広い用途に適用することができる。例えば、太陽光暴露環境や水暴露環境で使用する部材に用いることができる。
表面被覆アルミニウム部材100は、アルミ部品に使用でき、アルミ製品に組み込んで使用できる。
表面被覆アルミニウム部材100は、例えば、自動車等の車両部品、機械部品、電子部品、建築部材、工場設備用部品、業務設備用部品、家庭設備用部品等の部品や部品を構成する一部などに用いることができる。
本実施形態の構造体は、表面被覆アルミニウム部材100を備える。この構造体の一例としては、上記の各部品を備える構造体であればよく、例えば、自動車等の車両、機械装置、電子装置、建築物、工場設備、業務用設備、家庭用設備等が挙げられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
<水性防錆表面処理組成物の調製>
表1に示す原料成分の配合比率(質量%)に従って、各成分を秤量し、攪拌機を用いて各成分を混合することにより、サンプル1~6の水性防錆表面処理組成物を得た。
表1に示す各成分の情報は以下の通りである。
(シランカップリング剤)
・エポキシシラン1:3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(旭化成ワッカーシリコ-ン社製、GF-82、固形分:67質量%)
(水分散性樹脂)
・変性エポキシ樹脂1:水分散性アクリルポリマーを有する水系変性エポキシ樹脂(荒川化学工業社製、モデピクス305、固形分:40質量%)
・ポリウレタン樹脂1:水分散性ポリウレタン樹脂(Lubrizol社製、固形分:60質量%)
・ポリウレタン樹脂2:水分散性ポリウレタン樹脂(Stahl Polymers社製、固形分:60質量%)
(水溶性遷移金属化合物)
・チタンキレート剤1:チタントリエタノールアミネート(マツモトファインケミカル社製、TC-400、固形分:20質量%)
(無機コロイド粒子)
・水性コロイダルシリカ1:(日産化学工業社製、スノーテックスST-O、酸性ゾル、粒子径:20nm、固形分:40質量%)
・水性コロイダルシリカ2:(日産化学工業社製、スノーテックスST-N、中性ゾル、粒子径:10~15nm、固形分:20質量%)
(防腐剤)
・イソチアゾリン系化合物1:イソチアゾリン系化合物(三愛石油社製、IT-25XA、固形分:100質量%)
(溶媒)
・水1:イオン交換水
・アルコール1:イソプロピルアルコール
・アルミニウム系基材:アルミダイカスト ADC12
Figure 2024065796000002
表1中、非溶媒成分(シランカップリング剤、水分散性樹脂、水溶性遷移金属化合物、無機コロイド粒子、および防腐剤)の含有量は、使用量を表す。
<表面被覆金属部材の作製>
(化成処理)
アルミニウム系基材を、ジルコニウム処理液に浸漬し(ジルコニウム処理)、取り出した後、これを乾燥させた。これにより、化成皮膜を表面に有するアルミニウム系基材を得た。
(陽極酸化処理)
硫酸を含む電解液中、アルミニウム系基材を陽極として、電流を流し(陽極酸化処理)、取り出した後、これを洗浄、乾燥させた。これにより、陽極酸化皮膜を表面に有するアルミニウム系基材を得た。
(表面処理)
表面に化成皮膜又は陽極酸化皮膜を有するアルミニウム系基材を、表1に示すサンプル1~6の水性防錆表面処理組成物に浸漬させ、120℃で、15分加熱して乾燥を行い、厚み:約1μmのケイ素皮膜を化成皮膜又は陽極酸化皮膜上に形成した。
実施例1~6では、アルミニウム系基材に対し、上記化成処理及び上記表面処理をこの順で施したものを試験片とした。
実施例7~12では、アルミニウム系基材に対し、上記陽極酸化処理及び上記表面処理をこの順で施したものを試験片とした。
比較例1では、アルミニウム系基材に対し、上記化成処理のみを施したものを試験片とし、比較例2では、アルミニウム系基材に対し、上記陽極酸化処理のみを施したものを試験片とし、比較例3では、アルミニウム系基材をそのまま試験片とした。
得られた各試験片を用いて、以下の評価項目について評価を行った。
<連続塩水噴霧試験:SST試験>
各実施例・各比較例の試験片について、JIS Z2371に準拠し、72h~240hまで塩水噴霧試験(SST、試験温度:35℃)を実施した。試験時間が72h、168h、240hの時点において、各試験片の表面における錆状態について、観察し、下記の基準に基づいて評価した。結果を表2に示す。
◎:腐食・変色が無く、良好である。
○:腐食は無いが、僅かに変色が見られた。
△:変色やわずかな腐食があるが、実用上は問題がない程度のレベルである。
×:腐食面積が1%以上であり、実用上の問題がある。
××:全面に腐食が発生し、実用上の問題がある。
<複合サイクル試験:CCT試験>
各実施例・各比較例の試験片について、JASO M 609に準拠し、72h~240hまで複合サイクル試験(35℃、2h塩水噴霧→60℃、4時間乾燥→50℃、2時間湿潤の8時間を1サイクル)を実施した。試験時間が72h、168h、240hの時点において、各試験片の表面における錆状態について、観察し、下記の基準に基づいて評価した。結果を表2に示す。
◎:腐食・変色が無く、良好である。
○:腐食は無いが、僅かに変色が見られた。
△:変色やわずかな腐食があるが、実用上は問題がない程度のレベルである。
×:腐食面積が1%以上であり、実用上の問題がある。
××:全面に腐食が発生し、実用上の問題がある。
Figure 2024065796000003
実施例1~12は、比較例1~3に対して、優れた耐食性が得られる結果を示した。
また、実施例1~6、および比較例1~3の試験片について、電気抵抗測定器を用いて、ケイ素皮膜から化成皮膜または陽極酸化皮膜までを貫通してアルミニウム系基材の表面における抵抗値を、SST試験の0hと240hにおいて測定した。その結果、かかるSST試験の0h時の抵抗値と240h時の抵抗値を比較すると、比較例1~3では、10の1乗以下から10の7乗まで抵抗値が増加する傾向が見られたが、一方の実施例1~6では、10の1乗以下のまま抵抗値がほとんど増加しない傾向が確認された。
10 アルミニウム系基材
20 化成皮膜
22 陽極酸化皮膜
30 ケイ素皮膜

Claims (11)

  1. アルミニウム系基材の表面に形成された陽極酸化皮膜又は化成皮膜上にケイ素皮膜を形成するために用いる、アルミニウム系基材用の水性防錆表面処理組成物であって、
    シランカップリング剤と、
    無機コロイド粒子と、
    水を含む溶媒と、
    を含む、水性防錆表面処理組成物。
  2. 請求項1に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    前記溶媒がアルコールを含む、水性防錆表面処理組成物。
  3. 請求項2に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    前記アルコールの含有量が、当該水性防錆表面処理組成物中、0.1質量%以上20質量%以下である、水性防錆表面処理組成物。
  4. 請求項2に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    前記アルコールの含有量が、前記水及び前記アルコールの合計含有量100質量%中、1質量%以上20質量%以下である、水性防錆表面処理組成物。
  5. 請求項1または2に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    水分散性樹脂を含む、水性防錆表面処理組成物。
  6. 請求項5に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    前記水分散性樹脂が、ポリアクリル酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂およびこれらの変性体からなる群から選ばれる一種以上を含む、水性防錆表面処理組成物。
  7. 請求項1または2に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    当該水性防錆表面処理組成物が、防錆剤を含む、水性防錆表面処理組成物。
  8. 請求項1または2に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    水溶性遷移金属化合物を含む、水性防錆表面処理組成物。
  9. 請求項1または2に記載の水性防錆表面処理組成物であって、
    クロム成分を実質的に含まない、水性防錆表面処理組成物。
  10. アルミニウム系基材の表面上に陽極酸化処理を施して陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理工程、又は化成処理を施して化成皮膜を形成する化成処理工程を含む、下地処理工程と、
    前記陽極酸化皮膜又は前記化成皮膜の表面上に、シランカップリング剤、無機コロイド粒子、及び水を含む溶媒、を含む水性防錆表面処理組成物を塗布し、乾燥して、ケイ素皮膜を形成する表面処理工程と、を含む、
    表面被覆アルミニウム部材の製造方法。
  11. アルミニウム系基材と、
    前記アルミニウム系基材の表面上に形成された、陽極酸化皮膜又は化成皮膜と、
    前記陽極酸化皮膜又は前記化成皮膜の表面上に形成された、シランカップリング剤、及び水性コロイダルシリカを含む水性防錆表面処理組成物の乾燥膜からなるケイ素皮膜と、
    を備える、表面被覆アルミニウム部材。
JP2022174826A 2022-10-31 2022-10-31 水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法 Pending JP2024065796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022174826A JP2024065796A (ja) 2022-10-31 2022-10-31 水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022174826A JP2024065796A (ja) 2022-10-31 2022-10-31 水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024065796A true JP2024065796A (ja) 2024-05-15

Family

ID=91064551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022174826A Pending JP2024065796A (ja) 2022-10-31 2022-10-31 水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024065796A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9175170B2 (en) Method for coating metallic surfaces with a composition that is rich in polymers
CA2754138C (en) Process for coating metallic surfaces in a multi-stage process
KR101055596B1 (ko) 부식 방지를 위한 금속 피복용 조성물
JP4469728B2 (ja) 金属上の耐蝕性被膜
CN103140605B (zh) 镀锌系钢板
US10907053B2 (en) Aqueous anti-rust surface treatment composition and surface-coated metal member
JP5554531B2 (ja) 金属材料の塗装方法
KR20120073359A (ko) 아연계 도금 강판
KR20190076099A (ko) 우수한 내식성 및 내흑변성을 부여하는 삼원계 용융아연합금 도금강판용 표면처리 용액 조성물, 이를 이용하여 표면처리된 삼원계 용융아연합금 도금강판 및 그 제조 방법
JP6571198B2 (ja) 皮膜形成組成物及び金属材料の処理方法
CA2835085C (en) Chemical conversion treatment agent for surface treatment of metal substrate and method for surface treatment of metal substrate using the same
JP2024023934A (ja) 表面被覆金属部材、それに用いる水性防錆表面処理組成物、およびその製造方法
KR20100107225A (ko) 금속표면처리용 조성물 및 이를 이용한 금속재료
JP7443019B2 (ja) 水性プライマー処理組成物
JP2024065796A (ja) 水性防錆表面処理組成物、それを用いた表面被覆アルミニウム部材、及び表面被覆アルミニウム部材の製造方法
JP5979312B2 (ja) プレコート鋼板およびその製造方法
JP2009161830A (ja) ブロック化イソシアネート基含有オルガノシロキサン、およびこれを用いた金属表面処理用組成物
JP7641558B2 (ja) 金属基材の表面処理方法、および表面処理装置
JP7232640B2 (ja) 水性防錆表面処理組成物および表面被覆金属部材
KR20240075042A (ko) 아연합금 도금강판용 표면처리 조성물, 이를 이용하여 표면처리된 아연합금 도금강판 및 이의 제조방법
JP2020084285A (ja) 水性防錆表面処理組成物および表面被覆金属部材