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JP2024058066A - 水素バーナー発電機及び発電システム - Google Patents

水素バーナー発電機及び発電システム Download PDF

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JP2024058066A
JP2024058066A JP2022165192A JP2022165192A JP2024058066A JP 2024058066 A JP2024058066 A JP 2024058066A JP 2022165192 A JP2022165192 A JP 2022165192A JP 2022165192 A JP2022165192 A JP 2022165192A JP 2024058066 A JP2024058066 A JP 2024058066A
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hydrogen
burner
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gas
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映二 白石
Eiji Shiraishi
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Abstract

Figure 2024058066000001
【課題】 水素を燃料として使用する水素バーナー発電機を提供する。
【解決手段】 本発明の水素バーナー発電機110は、水素ガス及び酸素ガスを燃料とする水素バーナー発電機であって、水素ガス及び酸素ガスが供給されて火炎を生成する水素バーナー102と、水素バーナー102の火炎の運動エネルギーを受けて回転するタービン部103と、タービン部103の中心シャフトの回転により回転子を回転させ、発電する発電機104と、発電機104の出力を変換するインバータ105と、インバータ105を制御する制御部106とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素を燃料として使用する水素バーナー発電機及び発電システムに関する。
近年、地球温暖化への関心が高まり、二酸化炭素(CO)の排出を抑制することが求められるようになっている。このトレンドにつれて、水素-酸素を燃料とする発電が検討されているが、いずれも大規模なもので、小規模発電用途には適していないといえる。
一方、一般家庭の一日の消費電力は、概ね10kW程度であり、大規模な水素タービン発電設備を使用しなくともよい。また、水素バーナー発電機は、水素と酸素とを燃焼させることで、燃焼生成物は、無害な水となる。
以上、水素を燃料とする発電機は、燃焼熱が少ないという欠点もあるが、種々の利点を提供することができる。しかしながら、現在開発されている水素タービン発電は、大規模発電を目的とする装置ばかりであり、その実用化までにはまだまだ時間を要するものである。これは、水素を燃焼させる際のタービン設計、燃焼安定性などの問題が伴うためである。
これまで水素・酸素の燃焼を使用する発電方式は、種々検討されており、例えば、特開2016-146679号公報(特許文献1)では、再生可能エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、エンジン発電機による発電の双方を用いて電力供給を行うシステムであって、発電機によって得られた電気エネルギーの一部を電気分解装置へ供給することで水素及び酸素を製造し、製造した水素、酸素を直接エンジン発電機に供給し、水素又はエンジン燃料の少なくとも一方を燃料としてエンジン発電機で発電を行う電力供給システムが記載されている。
また、特開2001-197790号公報(特許文献2)では、水の電気分解によって発生した水素を加圧して、その加圧された水素によってタービン発電機を駆動するとともに、そのタービン発電機から放出される水素を燃料として燃料電池又は水素エンジン発電機に供給して、その燃料電池又は水素エンジン発電機の発生電力及び第1のタービン発電機の発生電力を二次バッテリに蓄電させるように構成するハイブリッド発電機を記載する。さらに、特開2003-254012号公報(特許文献3)は、水素の燃焼により発電する排気タービンを記載するが、燃焼した水蒸気の圧力のみで動作させ、燃焼ガスの動圧利用という観点では、十分な効率を達成することはできないという問題があった。
転じて、小型水素バーナーは、例えば、酸素と水素との混合比率を調整することで、280℃の低温から火炎を維持することができることが知られており、特許文献1及び特許文献2などに記載される大型システムより、材料の制限などは発生しない。また、例えば燃料電池車などに搭載される水素タンクは、約6kg程度の量の水素ガスを、約20~80MPa(約800気圧)で蓄積できるものであり、水素の燃焼熱量の低下は、水素タンクに蓄積された加圧エネルギーにより補うことができるといえる。
特開2016-146679号公報 特開2001-197790号公報
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みでなされたものであり、本発明は、水素及び酸素を燃料及び酸化剤として使用する、小型の水素バーナー発電機(SHBGE: Small Hydrogen Burner GeneratingElectricity)及び発電システムを提供することを目的とする。
本発明によれば、COを排出せずに窒素酸化物の放出もなく、環境負荷が少なく、かつ家庭向けのコジェネレーション・システムを提供することを可能とすると共に、廃熱及び燃焼生成物の水を有効利用することが可能な、小型水素バーナー発電機及び発電システムを提供することができる。
本実施形態によれば、
水素ガス及び酸素ガスを燃料とする水素バーナー発電機であって、
前記水素ガス及び前記酸素ガスが供給されて火炎を生成する水素バーナーと、
前記水素バーナーの火炎の運動エネルギーを受けて回転するタービンと、
前記タービンの中心シャフトの回転により回転子を回転させ、発電する発電機と、
前記発電機の出力を変換するインバータと、
前記インバータを制御する制御部と
を含む、水素バーナー発電機が提供される。
さらに、前記タービンからの燃焼ガスから熱を回収するための廃熱回収装置を備え、前記廃熱回収装置は、前記水素ガスと、前記酸素ガスとの燃焼により発生した水を回収する。
さらに、前記廃熱回収装置は、前記回収された水をコージェネレーションのために提供する熱交換器を含む。
前記水素バーナーは、筐体と、前記筐体の内部に配置され、酸化物流路を形成するための中子と、前記筐体及び前記中子の中心を通して前記筐体の内部に延びる水素パイプとを備え、
前記中子の先端部は、前記水素バーナーの先端部に向かうテーパーが形成され、
前記水素パイプには、前記水素ガスをリークさせて高酸素濃度領域を形成するためのリーク・ホールを備える。
図1は、例示的な実施形態のブロック図。 図2は、本実施形態のタービン部103と、バーナー102との位置関係を示す概略図。 図3は、タービンブレード130a及び中心シャフト130bを、図2の上側から示した例示的な実施例を示す図。 図4は、本実施形態のバーナー102の詳細な断面構造を示す図。
30a :タービンブレード
100 :水素供給源
100a :酸素供給源
101 :逆止弁
102 :水素バーナー
102a :火炎
102b :筐体
102c :水素パイプ
102d :中子
102e :ホール
102f :スパークギャップ
102g :圧電素子
102h :熱電対
103 :タービン部
130a :タービンブレード
130b :中心シャフト
130c :ディスク
104 :発電機
105 :インバータ
106 :制御部
107 :熱交換器
108 :凝縮器
109 :回収水タンク
110 :水素バーナー発電機
111 :ポンプ
113 :ファン
120 :廃熱回収装置
130 :衝動タービン
130a :タービンブレード
130a-1 :外縁端部
130a-1 :端部
130a-2 :端部
130b :中心シャフト
130c :ディスク
以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は実施形態に限定されることはなく、当業者において通常になし得る変更、修正、代替例その他設計的範囲及び均等物については、本発明の範囲に含まれることを意図する。
図1は、例示的な実施形態のブロック図である。本実施形態の水素バーナー発電機(及び図1の構成全体として、発電システム)は、水素供給源100と、水素バーナー発電機110と、任意的に廃熱回収装置120とを含む。水素供給源100は、例えば燃料電池自動車の水素タンクは、約80MPaの水素ガスを約6kg程度、安全に収容することができ、最も身近な実施形態で、市販品として流通する燃料電池車の水素タンクを使用することができる。また、燃料電池車と同程度の機能の専用水素タンクを例えば灯油タンクと同様に家庭に設置することで、水素供給源とすることができる。さらには、使用していない燃料電池車からの水素を水素源とすることができる。
また例えば将来的に燃料用水素が都市ガスと同様に供給されるようなインフラ基盤が確立された場合には、都市ガスと同様の供給システムを使用することができる。
水素バーナー発電機110は、水素バーナー102(以下、簡略化のためバーナー102とする)と、流量調整/逆止弁101と、タービン部103と、発電機104とを備える。流量調整/逆止弁101は、水素供給源100と、バーナー102との間の流体連通、流量を制御する機能を提供する。バーナー102は、水素供給源100から送付される水素ガス及び酸素供給源100aから供給される酸素を燃料組成物とし、高温・高圧の火炎102aを生成する。火炎102aは、タービン部103へと向けられて、その運動エネルギー及び熱エネルギーをタービン部103内のタービンブレード(又はインペラとも言われる:図示せず)を7~20万rpmで回転させる。タービン部103のシャフトは、紙面表側に配置された発電機104に接続されて、発電機104が備える回転子を回転させ、固定子(磁石又はコイル)との間で誘導起電力により発電する。
さらに水素バーナー発電機110は、インバータ(INV)105を備えており、インバータ105は、発電機104が生成した交流電流を、所望する電圧及び周波数の交流及び直流に変換して、家庭電化製品などの動作を可能とする。インバータ105は、水素バーナー発電機110内に設置された制御部106により制御され、この制御部106は、例えばリチウム・イオン電池106aといった2次電池からの給電により、発電された交流電力の電圧及び周波数を制御する。なお、水素バーナー発電機110が定常運転に達した後、インバータ105から別に出力される直流電力を使用して、リチウム・イオン電池からの電力を受けることなく自律的な制御を可能とすることができる。また生成される直流電力は、2次電池106aの充電を行うためにも使用することができる。
また、制御部106は、バーナー102内に配置された、水素ガスの燃焼をチェックするための温度センサー(図示せず)からの信号を受領して、水素ガスの着火、燃焼が正常又は異常などを検出し、異常発生と同時に、水素発生していないかを判断し、異常の検出に応答して、流量調整/逆止弁101を停止することにより、水素の供給を停止して、バーナー102内の水素濃度を低下させるため、酸素の供給を継続する。
タービン部103の燃焼ガスは、過剰の酸素及び燃焼生成物の水を含むものであり、環境負荷の大きなCOや、NOxなどを全く含まない。図示した実施形態では、燃焼ガスは、任意的に配置される廃熱回収装置120へと送付される。廃熱回収装置120は、熱交換器107と、凝縮器108とを含むことができる。タービン部103の紙面裏側からは排気ダクト103aが熱交換器107まで延びていて、燃焼ガスを効率的に熱交換することを可能とする。熱交換器107は、燃焼ガスと、発電された電力の供給を受けて動作するポンプ111を経由して回収水タンク109から供給される冷水(回収水)との間で熱交換を行う。また、熱交換の際に発生した再生水を、配管を介して回収水タンク109へと送付する。熱交換された後の回収水は、配管を通して家庭内の冷暖房又は給湯に使用することができる。
熱交換器107からの熱交換後の燃焼ガスは、凝縮器108へと送付され、熱交換器107から排出される排出ガスに含まれる水をさらに凝縮させて、回収水タンク109へと送付する。この熱交換器107は、本願においては、燃焼生成物の主成分である水を凝縮させ、ターボファンエンジンの高圧タービンの機能と同様に排気側の静圧を低下させて(要するに、上流側から燃焼ガスを引き出すことにより)燃焼ガスの排気効率を改善することで、発電効率を改善する機能も付与する。凝縮器108には、ファン113から送風を受けることができる。ファン113を使用する場合、インバータ105から出力される電力を使用することができる。また、ファン113は、水素の燃焼が停止した場合に、水素バーナー発電機110内の水素濃度を迅速に低下させるための排気系としても機能する。
回収水タンクは、バーナー102の燃焼生成物である水を蓄積し、コージェネレーション用の水を提供すると共に、非常時における生活用水を提供する貯水槽としても機能する。なお、回収水タンク109は、地上に設置するのではなく、家庭の敷地内の地下に設置することにより、水素バーナー発電機110を含むシステム全体を例えば、エコキュート(登録商標)やエネファーム(登録商標)と同程度のサイズに収めることができる。
図2は、本実施形態のタービン部103と、バーナー102との位置関係を示す概略図である。例示的な実施形態では、タービン部103は、衝動タービン130として構成され、バーナー102からの火炎の運動エネルギーによりタービンブレード130aを回転させる構成を採用する。この理由は、反動タービンを採用する場合、バーナー102への供給水素量が著しく多くなり、小型発電のためには向いていないためである。ただし、水素の使用量、システムのサイズに応じて、ステータベーン及びローテータを使用する反動タービンを採用することを排除することはないし、タービン翼の根元を反動翼とすることができる。また、本実施形態の水素ガスは、燃料電池に使用される程度の高純度は必要とされず、汎用グレードまたは光合成により生成される水素ガスといった水素ガスを使用することができる。
タービン130の紙面奥側には、中心シャフト130bと一体的に形成されたディスク130cが形成され、このディスク130cは、フライホィールとして機能して、タービン130の回転動作を安定化する。また、ディスク130cには発電機104へのシャフトが適切なベアリング機構を通して挿通されていて、タービン130の回転力を発電機103に伝達する。
また、バーナー102は、水素供給源100から1~約1MPa程度の圧力に減圧された水素が供給され、火炎のバックプロパゲーションを防止するため、バーナー102の開口で最低で約2m/sの流速となるように、混合ガスが供給される。この燃焼状況においては、バーナー102の開口系を約1cm(直径約12mm)とした場合、流量が常温常圧で約0.72m/hrとなる。このうちの約50%が燃料の水素であるものとすると、1時間あたりの水素使用量が、0.36m(約16g)となり、燃料電池車の水素タンクの6kgの容量であれば、375時間(約16日)の連続運転が可能なので、十分な期間にわたり電力供給が可能である。
一方、流速が2m/sの燃焼ガスは、概ね水(分子量18)が主体であり、これが1cmの開口から2m/sの流速で噴出された場合、約3kg/mの圧力を生成することが計算された。なお、この計算は、酸素・水素混合ガスが燃焼せずにそのままタービンブレード130aに衝突するものとした場合の計算である。さらに、燃焼による高温化を考慮すると、燃焼ガスは数倍(1073K/300K=3.57、本実施形態のバーナー102の火炎温度が約800℃であり、燃料ガス混合物の温度が27℃であるもとした場合)の体積膨張が想定されるので、本実施形態においては約10kg/m程度までの動圧を生成することができ、十分に衝動タービン130を駆動できることが示された。また、図2に示す配置では、燃焼ガスは、紙面上側に向いて排気され、タービン部103を形成するケーシングに形成されたシュラウドを介して接続された排気ダクト103aへと排出される。また、排気ダクト103aの適切な部分まで熱交換器の配管を延ばし、燃焼ガスの主成分である水を凝縮させて、動圧を低下させることで、より効率的な排気効率を達成することができる。
図2に示す衝動タービン130は、中心シャフト130bと、中心シャフト130bから放射状に外側に延び、かつ中心シャフト103bの軸方向に沿って延びた複数のタービンブレード130aとを含んで構成されている。タービンブレード103aの外側端は、バーナー102からの火炎による動圧が加えられて、ボールベアリング、スラストベアリングなどの軸受け手段により回転可能に保持された中心シャフト130bを回転させることができる。
中心シャフト130bの紙面上側方向には、発電機104が接続されており、中心シャフト130bの回動により発電機104の回転子が回転して、発電が行われる。タービンブレード130aの中心シャフト130b側は、幅狭に形成されていて、燃焼ガスがタービンブレード130aに沿って中心方向に移動するにつれて動圧が高まり、排出を効率的にしている。なお、タービン部103の回転を検出するため、図示しないロータリエンコーダを設置して、タービン部103の動作を監視することができる。
図2には、さらに熱の実施形態として、タービン部103をより効率的に回転させるため、タービンブレード130aの上下にバーナー202を配置する場合についても示す。バーナー102、202を使用する場合、燃料ガス混合物の使用量を同一にしながら、タービン部103の回転速度を改善でき、より効率的な発電が可能となる。なお、バーナー202は、バーナー102と同一の高さで、紙面方向にずらして、タンデムにタービン130へと動圧を加える構成とすることができる。
図3は、タービンブレード130a及び中心シャフト130bを、図2の上側から示した例示的な実施例を示す。タービンブレード130aの外縁の端部130a-1は、火炎を効率的に受け止めて、火炎の運動エネルギーを回転エネルギーに変換するように、中心シャフト130bに沿って配置される。また、タービンブレード130aの中心シャフト130b側の端部130a-2は、タービンブレード30aは、燃焼ガスの軸方向(紙面左手側)への排出をより効率的にするため、紙面右手側方向に向かって傾斜して配置されてもよい。また、タービンブレード130aの衝動-反動度は、効率を最適化させるために、図3に示されたものとは異なる構成とすることができる。また、外縁端部130a-1が幅広で端部130a-2が幅狭となるように形成して、タービンブレード130aの中心側へと燃焼ガスが移動するに連れて静圧が高まる燃焼ガスをタービンブレード130aの間から効率的に排出させることもできる。
図2及び図3に示したタービンブレード130a及び中心シャフト130bは、鍛造、鋳造、粉末冶金、又は及び3Dプリンタにより形成することができる。また中心シャフト130bと、タービンブレード130aは別々に形成され、溶接又はダブテイル(蟻継ぎ)接続することができる。しかしながら、本実施形態のタービンブレード130aは、小型で、負荷も大きくなく、さらに家庭用用途を前提とするため、安価かつ交換が容易な3Dプリンタにより形成することが好ましい形態である。また、3Dプリンタで形成されたタービンブレード130aの外面には、例えば、金属酸化物粉末によるコーティングを施すことで、寿命を向上させることもできる。また、別の実施形態では、バーナー102の吹き消えの際に再着火などによる動作安定性を確保する目的で、バーナー102をタービン部103の周方向にそって上側又は下側に複数配置することも可能である。
図4は、本実施形態のバーナー102の詳細な断面構造を示す。本実施形態で使用するバーナー102は、筐体102bと、筐体102bの内部に配置され、酸化物流路を形成するための中子102dと、筐体102b及び中子102dの中心を通して筐体102bの適切な位置までの延びる水素パイプ102cとを備える。
水素パイプ102cは、水素ガスが供給され、その先端の近くには周方向に沿って形成されたリーク・ホール102eが形成されている。リーク・ホール102eは、機械的に形成された開口とすることもできるし、例えば多孔質セラミックスで形成することもできる。また、リーク・ホール102eの直下流側には、スパークギャップ102fが配置されている。リーク・ホール102eは供給される水素ガスをわずかに外部にリークさせることで、その近傍に高酸素濃度領域を、燃料組成物に形成させるために形成される。酸素リッチな場合、燃焼温度は、約800℃以下の低温とすることができるためである。また、この低温燃焼域には、スパークギャップ102fが配置されていて、圧電素子102gが発生する高電圧により、100円ライターの原理で着火することを可能とする。なお、この目的で、筐体102b、水素パイプ102cはグランドに接地され、圧電素子102gは、筐体102b、中子102dから絶縁された導線に接続されていて、圧電素子102gのアクチュエーションにより安全で、オンデマンドの着火が可能となる。
例示的な実施形態では、圧電素子102gは、室内スイッチを介して遠隔的にアクチュエートさせることができ、室内からの着火制御が可能とされてもよい。また、中子102dの先端部は、バーナー102の先端部に向かうテーパーが形成されており、外側通路を通じて流れてくる酸素ガスと、リーク・ホール102eとの混合性を高めると共に火炎102aの整流を可能とする。なお、中子102dのリーク・ホール102e側には、らせん状に軸方向に沿った複数の溝を形成することで、渦流(スワール)を発生させ、燃料と酸化物との間の混合を改善することでブローオフ(吹き消え)などの可能性を軽減させてもよい。
またバーナー102の筐体の低温燃焼領域には、熱電対102hなどの温度センサが配置されている。熱電対102hは、水素ガスの着火、燃焼などの燃焼状態を監視して、吹き消えなどの異常時には、制御部106の制御により直ちに水素ガスの供給を停止する。なお、温度センサとしては、コストを考慮しなければ放射温度計を、バーナー102の開口部の直後に配置して火炎の温度を検出することもできる。
生成した火炎102aは低温燃焼領域からバーナー開口部へと進行してゆきながら火炎温度を高めてゆき、本実施形態では、バーナー開口部付近での火炎温度は、約800℃程度とされる。この温度は、レシプロエンジンの排気ガス温度と同程度であり、従来のターボチャージャ用インペラ材料が使用でき、さらに、3Dプリンティング技術により形成される金属ブレードであっても使用できるため、材料の選択性を広め、かつ、低コストの小型の水素バーナー発電機(SHBGE)及びシステムを提供することができる。また、本願の水素バーナー発電機は、水素を燃料とするレシプロエンジンの自動車のモジュールとすることができるし、本願に開示された発電システムを、燃料電池車以外のEVの電源とするとすることができる。また、本実施形態の発電システムは、近い将来、人類が月面などに住んだ場合に、ロケットエンジン用の液体水素および液体酸素を燃料及び酸化剤として使用することもでき、暖房、水、電気といったライフラインを生成するための基幹システムとして、有望である。
これまで本発明を実施形態により説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本実施形態によれば、
水素ガス及び酸素を燃料とする水素バーナー発電機であって、
前記水素ガス及び前記酸素が供給されて火炎を生成する水素バーナーと、
前記水素バーナーの火炎の運動エネルギーを受けて回転するタービンと、
前記水素バーナーの下流側に回転子へのシャフトが配置され、前記タービンの中心シャフトの回転により前記回転子を回転させて発電する発電機と、
前記発電機の出力を変換するインバータと、
前記インバータを制御する制御部と
を含む、水素バーナー発電機が提供される。
本実施形態によれば、
水素ガス及び酸素を燃料とする水素バーナー発電機であって、
前記水素ガス及び前記酸素が供給されて火炎を生成する水素バーナーと、
前記水素バーナーの火炎の運動エネルギーを受けて回転するタービンと、
前記水素バーナーの下流側に回転子へのシャフトが配置され、前記水素バーナーの火炎に対して交差する方向に延びた前記タービンの前記シャフトの回転により前記回転子を回転させて発電する発電機と、
前記発電機の出力を変換するインバータと、
前記インバータを制御する制御部と
を含む、水素バーナー発電機が提供される。
本実施形態によれば、
水素ガス及び酸素を燃料とする水素バーナー発電機であって、
前記水素ガス及び前記酸素が供給されて火炎を生成する水素バーナーと、
前記水素バーナーの火炎の運動エネルギーを受けて回転するタービンであって、前記火炎を前記タービンに流入した後、タービンブレードを経て前記回転子の反対側に偏向して排出する、タービンと、
前記水素バーナーの下流側に回転子へのシャフトが配置され、前記水素バーナーの火炎に対して交差する方向に延びた前記タービンの前記シャフトの回転により前記回転子を回転させて発電する発電機と、
前記発電機の出力を変換するインバータと、
前記インバータを制御する制御部と
を含む、水素バーナー発電機が提供される。

Claims (5)

  1. 水素ガス及び酸素ガスを燃料とする水素バーナー発電機であって、
    前記水素ガス及び前記酸素ガスが供給されて火炎を生成する水素バーナーと、
    前記水素バーナーの火炎の運動エネルギーを受けて回転するタービンと、
    前記タービンの中心シャフトの回転により回転子を回転させ、発電する発電機と、
    前記発電機の出力を変換するインバータと、
    前記インバータを制御する制御部と
    を含む、水素バーナー発電機。
  2. さらに、前記タービンからの燃焼ガスから熱を回収するための廃熱回収装置を備え、前記廃熱回収装置は、前記水素ガスと、前記酸素ガスとの燃焼により発生した水を回収する、請求項1に記載の水素バーナー発電機。
  3. さらに、前記廃熱回収装置は、前記回収された水をコージェネレーションのために提供する熱交換器を含む、請求項2に記載の水素バーナー発電機。
  4. 前記水素バーナーは、筐体と、前記筐体の内部に配置され、酸化物流路を形成するための中子と、前記筐体及び前記中子の中心を通して前記筐体の内部に延びる水素パイプとを備え、
    前記中子の先端部は、前記水素バーナーの先端部に向かうテーパーが形成され、
    前記水素パイプには、前記水素ガスをリークさせて高酸素濃度領域を形成するためのリーク・ホールを備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の水素バーナー発電機。
  5. 請求項1に記載の水素バーナー発電機を備える発電システム。
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